JP2004148165A - 脱臭用フィルター - Google Patents
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Abstract
【課題】使用現場でのフイルターの交換が、誰でも簡単に確実にでき、長期間に亘って高性能の脱臭効果が得られる活性炭フイルターを提供する。
【解決手段】フイルター本体1と、フイルター本体1を処理ガス通路B内に着脱自在に装着する結合筒座2からなり、フイルター本体1は、円筒網目状の内外ケース3、4間に活性炭5を充填し、基部外周面に、傾斜係合面8aを有する係合体8を設け、結合筒座2は、取着座板10上に立設され、結合筒座2の内周面に、傾斜係合面11aを有する被係合体11を設けてなり、フイルター本体基部1aを結合筒座2に嵌挿して周方向への回動で、両係合体8、11の傾斜係合面8a、11aを圧着状に係合させて結合する。
【選択図】 図1
【解決手段】フイルター本体1と、フイルター本体1を処理ガス通路B内に着脱自在に装着する結合筒座2からなり、フイルター本体1は、円筒網目状の内外ケース3、4間に活性炭5を充填し、基部外周面に、傾斜係合面8aを有する係合体8を設け、結合筒座2は、取着座板10上に立設され、結合筒座2の内周面に、傾斜係合面11aを有する被係合体11を設けてなり、フイルター本体基部1aを結合筒座2に嵌挿して周方向への回動で、両係合体8、11の傾斜係合面8a、11aを圧着状に係合させて結合する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、臭気を含む処理ガスを、活性炭層に強制的に通過させることによって脱臭成分を除去する脱臭装置に適用される脱臭用フィルターに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
快適な環境下での社会生活を営む上で、社会の発展とともに臭気問題が増加しており、こうした環境改善に各種の脱臭装置が設置されて大気の浄化が図られている。
【0003】
一方、下水・し尿処理場、病院、事務所などに発生する低濃度の臭気やごみ処理場などの換気に伴う臭気の脱臭には、本格的な脱臭対策を施すほどでもないが、何らかの脱臭に対する対策が必要な場合もある。
【0004】
このような低濃度の臭気対策において活性炭を用いると、活性炭は吸着速度が速い性質を持っているために、脱臭には非常に効果的とされるので、活性炭を用いた脱臭装置は、既に多方面で使用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、脱臭装置には、多量の活性炭が使用され、活性炭層が目詰まりを起こす等して脱臭性能が低下することは避けられず、性能の低下した活性炭は、消耗品として交換する必要があるが、従来の活性炭を用いた脱臭装置は、活性炭の取り扱いが面倒なために、装置の維持管理はメーカに委ねられられる場合が多く、維持管理費の高騰を来す原因になっている。
【0006】
また、作業員が直接に活性炭に触れる作業を必要とする場合は、微細な活性炭粉塵の飛散もあって作業環境も悪いものである。
【0007】
そこで、本発明の課超は、適量の活性炭をケース詰めにしてフィルターとし、使用現場では、フィルターの交換が作業の巧拙がなく誰でも簡単にできて長期間に亘って高性能の脱臭効果が得られる活性炭フィルターを提供することを目的としたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る脱臭用フィルターは、フィルター本体と、フィルター本体を処理ガス通路内に着脱自在に装着する結合筒座からなり、フィルター本体は、円筒網目状の内外ケースを組み合わせて、両ケース間に活性炭を充填し、基部外周面に、上面を周方向に傾斜させた傾斜係合面を有する板状の係合体を設け、該係合体外面に係合凹部を形成し、また、結合筒座は、取着座板上に立設され、結合筒座の内周面に、下面を周方向に傾斜させた傾斜係合面を有する板状の被係合体を設けるとともに、該被係合体近傍に突起体を隆設し、フィルター本体の基部を結合筒座に嵌挿して周方向への回動で、係合体を被係合体の下に潜入させて両係合体の傾斜係合面を圧着状に係合させ、係合終点で突起体を係合凹部に嵌合させて結合することを特徽とする。
【0009】
ここで、結合筒座を、処理ガス通路を横切って設けた共通の装着基盤に対し、複数個を整列状に取着し、各結合筒座にフィルター本体を装着して並列的に処理ガスを通過させる脱臭塔を構成する場合は、臭気成分を含む処理ガスは、送風機(ブロア)によって強制的に処理ガス通路に流動させ、各脱臭用フィルターに小分け状に通過されて脱臭が図られる。
【0010】
このように構成した本発明の脱臭用フィルターによれば、臭気成分を含む処理ガスは、小分け状に各脱臭用フィルターを強制的に通過する間に、臭気成分が活性炭層に捕捉されて脱臭が図られるので、長期間に亘って高性能の脱臭効果が得られる。
【0011】
また、使用しているうちに、活性炭層が目詰まりなどを起こして脱臭性能が低下すると、使用現場で行われるフィルター本体の交換作業は、ケース毎、結合筒座から外して新品のフィルター本体に交換すればよいので、作業の巧拙がなく誰でも簡単にでき、長期間に亘って高性能の脱臭効果を維持することができる。また、フィルター本体の交換作業には、直接に活性炭に触れることがなく、微細な活性炭粉塵の飛散もないので、作業環境の悪化もなく作業をし易くする。
【0012】
また、上記の構成において、フィルター本体の内ケースの下端部はラッパ口状に拡開して外ケース下端縁部に結合し、内ケースの上端には頂板が設けられ、該頂板に立設した固定ねじで外ケースの上端開口を閉鎖する蓋体を頂板上に固定した構成を採用すると、フィルター本体に対して臭気成分を含む処理ガスは、ラッパロ状に拡開した内ケースの下端部からスムーズに内ケース内に流入し、この内ケース内から放射方向に向けて漸進的に圧力と流速を落としながら活性炭層を通過してフィルター本体外に抜けるので、活性炭層に処理ガスは満遍なく接触して極めて効率のよい脱臭が行われる。
【0013】
また、上記の構成において、フィルター本体基部の係合体と結合筒座の被係合体を、ともに複数で同数とし、周方向に等間隔に配置した構成にすると、フィルター本体の交換作業で、結合筒座に対するフィルター本体の位置合わせがし易くなって作業性を向上できる。
【0014】
また、上記構成において、結合筒座に隆設する突起体を、少なくとも1個とし、フィルター本体の係合体には、全ての係合体に係合凹部を形成し、突起体面を、凸状球面にした構成にすると、結合筒座に対するフィルター本体の装着時に、突起体はフィルター本体側の係合体上に乗り上げる形になり、突起体付近の結合筒座が僅かに変形して突起体は係合体面に弾力的に圧接状態で移動する。こうして、突起体が係合凹部に嵌合する際は、突起体は弾力的な圧迫から瞬間的に解放され、この時に生じるクリックが感覚的にフィルター本体を持つ手に伝わるので、これでフィルター本体の確実な装着を確認することができる。また、突起体が係合凹部に嵌合してフィルター本体の装着は安定するので、使用中にフィルター本体が不用意に緩みを生じるようなこともなくなる。
【0015】
また、前記の構成において、フィルター本体の周緑部に目印を設け、被係合体と係合体が係合終点にある状態で、フィルター本体中心と目印とを結ぶ線が所定の方向を示すようにようにすると、複数個のフィルター本体を装着する上で、各フィルター本体の装着前に、目印の位置を意識的に同じ方向に揃えるようにして装着すると、装着後の各フィルター本体の目印は全て同じ方向に向けられので、全てのフィルター本体が確実に装着されているのを目視して確認することができる。
【0016】
また、使用している間に、何らかのトラブルでフィルター本体の装着に緩みを生じると、この緩みにはフィルター本体の回動を伴って目印の位置、すなわち、目印の示す方向が他の正常なフィルター本体とは異なってくるので、使用中に緩みを生じたフィルター本体を簡単に見つけ出すことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態の一例を、図面に基づいて説明する。
【0018】
図1は本発明の実施の形態を示す脱臭用フィルターの分解斜視図であり、図2は脱臭用フィルターの一部を断面で示す正面図、図3(a)、(b)、(c)は被係合体及び係合体の拡大正面図、図4は本発明に係る脱臭用フィルターの使用状態を示す斜視図である。
【0019】
図において、1はフィルター本体、2はフィルター本体装着用の結合筒座を示す。
【0020】
フィルター本体1は、円筒網目状の内外ケース3,4を同心状に組み合わせ、両ケース間に活性炭5を充填したもので、実施の形態では、内ケース3の下端部3aをラッパロ状に拡開して外ケース下端縁部に結合し、内ケース3の上端に設けた頂板3bに固定ねじ6を立設し、また、外ケース4の上端開口を閉鎖する蓋体7を用意し、内外ケース3,4間に活性炭5を充填した後で蓋体7を被せてその中心に固定ねじ6を挿通し、蓋体7上で固定ねじ6にナット6aをねじ込んで頂板3b上で蓋体7を固定している。
【0021】
フィルター本体基部1aの外周面に、図3(a)に示すように、上面を周方向に傾斜させた傾斜係合面8aを有する板状の係合体8を設け、係合体外面に係合凹部9を形成している。
【0022】
結合筒座2は、取着座板10上に立設され、結合筒座2の内径は、係合体8を有するフィルター本体基部1aが抜き差しできる寸法に設定され、結合筒座2内にあって取着座板10には、フィルター本体基部1aに対応して通穴10aが設けられ、結合筒座2の内周面には、フィルター本体基部1aの係合体8に対応して、図3(b)に示すように、下面を周方向に傾斜させた傾斜係合面11aを有する板状の被係合体11を設けるとともに、係合凹部9に対応して被係合体11近傍に、凸状球面に形成した突起体12を隆設している。
【0023】
実施の形態では、フィルター本体基部1aの係合体8と、結合筒座2の被係合体11を、それぞれ4個とし、これらを周方向に等間隔に配置している。
【0024】
また、フィルター本体1を構成する内外ケース3,4及び結合筒座2は、ともにボリプロピレン等からなる成型品が使用される。そこで、係合体8に形成する係合凹部9は、結合筒座2の成型時のひけ防止のために係合体面に設ける凹部8bを利用して全ての係合体8に形成している。
【0025】
フィルター本体1の上端周緑部に目印13を設けている。この目印13は、係合体8と被係合体11が係合終点にある状態で、フィルター本体1の中心と目印13とを結ぶ線が所定の方向を示すようにようにしたもので、目印13としては、特に、構造的に限定されるものではなく、一見して目立つものであればよい。
【0026】
上記構成において、本発明に係る脱臭用フィルターを、図4に示すように、脱臭塔Aに適用する場合は、脱臭塔Aに形成した処理ガス通路Bを横切って設けた共通の装着基盤Cに対し、複数個の結合筒座2を整列状に、取着ねじDで取着する。
【0027】
そして、各結合筒座2に対するフィルター本体1の装着(結合)は、フィルター本体基部1aを結合筒座2に嵌挿して周方向へ回動させると、図3(c)に示すように、係合体8が被係合体11の下に潜入して両係合体8,11の傾斜係合面8a,11aが圧着状に係合し、係合終点で突起体12が係合凹部9に嵌合する。この状態で、フィルター本体1の基部周緑部が取着座板10に設けた通穴10a回りに気密的に密着してフィルター本体1が結合筒座2と一体となって確実に装着される。この際、各フィルター本体1の装着前に、目印13の位置を意識的に同じ方向に揃えるように各フィルター本体1を装着すると、装着後の各フィルター本体1の目印13は全て同じ方向に向けられるので、全てのフィルター本体1が正確に装着されていることを目視して確認することができる。
【0028】
こうして、各結合筒座2にフィルター本体1を装着し、送風機(図示せず)によって臭気を含む処理ガスを強制的に処理ガス通路Bに流動させてフィルター本体1を通過されて脱臭が図られる。
【0029】
また、使用しているうちに、何らかのトラブルでフィルター本体1の装着関係に緩みが生じると、その緩みにはフィルター本体1の回動を伴い、目印13の位置が他の正常なフィルター本体1とは異なってくるので、この目印13の位置ずれから緩みを生じたフィルター本体1を簡単に見つけ出すことができる。
【0030】
また、脱臭性能が低下した時のフィルター本体1の交換作業は、装着時とは逆順でケース毎、結合筒座2から外して新品のフィルター本体1に交換すればよいので、作業の巧拙がなく誰でも簡単にでき、長期間に亘って高性能の脱臭効果を維持することができる。
【0031】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したような形態で実施され、本発明によれば、適量の活性炭をケース詰めにし、使用現場でのフィルター本体の交換には、ケース毎行われるので、作業の巧拙がなく誰でも簡単にできて長期間に亘って高性能の脱臭効果を発揮させることができる。また、直接に活性炭に触れる作業を必要としないので、微細な活性炭粉塵が飛散して作業環境を悪化させることもない。また、複数個のフィルター本体を使用する場合は、全てのフィルター本体の確実な装着確認と、使用中に発生するようなフィルター本体の緩みが、目視して簡単にわかるので、長期間に亘って安定した性能を発揮させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す脱臭用フィルターの分解斜視図である。
【図2】本発明に係る脱臭用フィルターの一部を断面で示す正面図である。
【図3】図3(a)は係合体の拡大正面図、図3(b)は被係合体の拡大正面囲、図3(c)は両係合体の係合状態を示す拡大正面図である。
【図4】本発明に係る脱臭用フィルターの使用状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 フィルター本体
1a フィルター本体基部
2 結合筒座
3 内ケース
3a 内ケースの下端部
3b 内ケースの頂板
4 外ケース
5 活性炭
6 固定ねじ
6aナット
7 蓋体
8 係合体
8a 傾斜係合面
8b 凹部
9 係合凹部
10 取着座板
10a 通穴
11 被係合体
11a 傾斜係合面
12 突起体
13 目印
A 脱臭塔
B 処理ガス通路
C 装着基盤
D 取着ねじ
【発明の属する技術分野】
本発明は、臭気を含む処理ガスを、活性炭層に強制的に通過させることによって脱臭成分を除去する脱臭装置に適用される脱臭用フィルターに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
快適な環境下での社会生活を営む上で、社会の発展とともに臭気問題が増加しており、こうした環境改善に各種の脱臭装置が設置されて大気の浄化が図られている。
【0003】
一方、下水・し尿処理場、病院、事務所などに発生する低濃度の臭気やごみ処理場などの換気に伴う臭気の脱臭には、本格的な脱臭対策を施すほどでもないが、何らかの脱臭に対する対策が必要な場合もある。
【0004】
このような低濃度の臭気対策において活性炭を用いると、活性炭は吸着速度が速い性質を持っているために、脱臭には非常に効果的とされるので、活性炭を用いた脱臭装置は、既に多方面で使用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、脱臭装置には、多量の活性炭が使用され、活性炭層が目詰まりを起こす等して脱臭性能が低下することは避けられず、性能の低下した活性炭は、消耗品として交換する必要があるが、従来の活性炭を用いた脱臭装置は、活性炭の取り扱いが面倒なために、装置の維持管理はメーカに委ねられられる場合が多く、維持管理費の高騰を来す原因になっている。
【0006】
また、作業員が直接に活性炭に触れる作業を必要とする場合は、微細な活性炭粉塵の飛散もあって作業環境も悪いものである。
【0007】
そこで、本発明の課超は、適量の活性炭をケース詰めにしてフィルターとし、使用現場では、フィルターの交換が作業の巧拙がなく誰でも簡単にできて長期間に亘って高性能の脱臭効果が得られる活性炭フィルターを提供することを目的としたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る脱臭用フィルターは、フィルター本体と、フィルター本体を処理ガス通路内に着脱自在に装着する結合筒座からなり、フィルター本体は、円筒網目状の内外ケースを組み合わせて、両ケース間に活性炭を充填し、基部外周面に、上面を周方向に傾斜させた傾斜係合面を有する板状の係合体を設け、該係合体外面に係合凹部を形成し、また、結合筒座は、取着座板上に立設され、結合筒座の内周面に、下面を周方向に傾斜させた傾斜係合面を有する板状の被係合体を設けるとともに、該被係合体近傍に突起体を隆設し、フィルター本体の基部を結合筒座に嵌挿して周方向への回動で、係合体を被係合体の下に潜入させて両係合体の傾斜係合面を圧着状に係合させ、係合終点で突起体を係合凹部に嵌合させて結合することを特徽とする。
【0009】
ここで、結合筒座を、処理ガス通路を横切って設けた共通の装着基盤に対し、複数個を整列状に取着し、各結合筒座にフィルター本体を装着して並列的に処理ガスを通過させる脱臭塔を構成する場合は、臭気成分を含む処理ガスは、送風機(ブロア)によって強制的に処理ガス通路に流動させ、各脱臭用フィルターに小分け状に通過されて脱臭が図られる。
【0010】
このように構成した本発明の脱臭用フィルターによれば、臭気成分を含む処理ガスは、小分け状に各脱臭用フィルターを強制的に通過する間に、臭気成分が活性炭層に捕捉されて脱臭が図られるので、長期間に亘って高性能の脱臭効果が得られる。
【0011】
また、使用しているうちに、活性炭層が目詰まりなどを起こして脱臭性能が低下すると、使用現場で行われるフィルター本体の交換作業は、ケース毎、結合筒座から外して新品のフィルター本体に交換すればよいので、作業の巧拙がなく誰でも簡単にでき、長期間に亘って高性能の脱臭効果を維持することができる。また、フィルター本体の交換作業には、直接に活性炭に触れることがなく、微細な活性炭粉塵の飛散もないので、作業環境の悪化もなく作業をし易くする。
【0012】
また、上記の構成において、フィルター本体の内ケースの下端部はラッパ口状に拡開して外ケース下端縁部に結合し、内ケースの上端には頂板が設けられ、該頂板に立設した固定ねじで外ケースの上端開口を閉鎖する蓋体を頂板上に固定した構成を採用すると、フィルター本体に対して臭気成分を含む処理ガスは、ラッパロ状に拡開した内ケースの下端部からスムーズに内ケース内に流入し、この内ケース内から放射方向に向けて漸進的に圧力と流速を落としながら活性炭層を通過してフィルター本体外に抜けるので、活性炭層に処理ガスは満遍なく接触して極めて効率のよい脱臭が行われる。
【0013】
また、上記の構成において、フィルター本体基部の係合体と結合筒座の被係合体を、ともに複数で同数とし、周方向に等間隔に配置した構成にすると、フィルター本体の交換作業で、結合筒座に対するフィルター本体の位置合わせがし易くなって作業性を向上できる。
【0014】
また、上記構成において、結合筒座に隆設する突起体を、少なくとも1個とし、フィルター本体の係合体には、全ての係合体に係合凹部を形成し、突起体面を、凸状球面にした構成にすると、結合筒座に対するフィルター本体の装着時に、突起体はフィルター本体側の係合体上に乗り上げる形になり、突起体付近の結合筒座が僅かに変形して突起体は係合体面に弾力的に圧接状態で移動する。こうして、突起体が係合凹部に嵌合する際は、突起体は弾力的な圧迫から瞬間的に解放され、この時に生じるクリックが感覚的にフィルター本体を持つ手に伝わるので、これでフィルター本体の確実な装着を確認することができる。また、突起体が係合凹部に嵌合してフィルター本体の装着は安定するので、使用中にフィルター本体が不用意に緩みを生じるようなこともなくなる。
【0015】
また、前記の構成において、フィルター本体の周緑部に目印を設け、被係合体と係合体が係合終点にある状態で、フィルター本体中心と目印とを結ぶ線が所定の方向を示すようにようにすると、複数個のフィルター本体を装着する上で、各フィルター本体の装着前に、目印の位置を意識的に同じ方向に揃えるようにして装着すると、装着後の各フィルター本体の目印は全て同じ方向に向けられので、全てのフィルター本体が確実に装着されているのを目視して確認することができる。
【0016】
また、使用している間に、何らかのトラブルでフィルター本体の装着に緩みを生じると、この緩みにはフィルター本体の回動を伴って目印の位置、すなわち、目印の示す方向が他の正常なフィルター本体とは異なってくるので、使用中に緩みを生じたフィルター本体を簡単に見つけ出すことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態の一例を、図面に基づいて説明する。
【0018】
図1は本発明の実施の形態を示す脱臭用フィルターの分解斜視図であり、図2は脱臭用フィルターの一部を断面で示す正面図、図3(a)、(b)、(c)は被係合体及び係合体の拡大正面図、図4は本発明に係る脱臭用フィルターの使用状態を示す斜視図である。
【0019】
図において、1はフィルター本体、2はフィルター本体装着用の結合筒座を示す。
【0020】
フィルター本体1は、円筒網目状の内外ケース3,4を同心状に組み合わせ、両ケース間に活性炭5を充填したもので、実施の形態では、内ケース3の下端部3aをラッパロ状に拡開して外ケース下端縁部に結合し、内ケース3の上端に設けた頂板3bに固定ねじ6を立設し、また、外ケース4の上端開口を閉鎖する蓋体7を用意し、内外ケース3,4間に活性炭5を充填した後で蓋体7を被せてその中心に固定ねじ6を挿通し、蓋体7上で固定ねじ6にナット6aをねじ込んで頂板3b上で蓋体7を固定している。
【0021】
フィルター本体基部1aの外周面に、図3(a)に示すように、上面を周方向に傾斜させた傾斜係合面8aを有する板状の係合体8を設け、係合体外面に係合凹部9を形成している。
【0022】
結合筒座2は、取着座板10上に立設され、結合筒座2の内径は、係合体8を有するフィルター本体基部1aが抜き差しできる寸法に設定され、結合筒座2内にあって取着座板10には、フィルター本体基部1aに対応して通穴10aが設けられ、結合筒座2の内周面には、フィルター本体基部1aの係合体8に対応して、図3(b)に示すように、下面を周方向に傾斜させた傾斜係合面11aを有する板状の被係合体11を設けるとともに、係合凹部9に対応して被係合体11近傍に、凸状球面に形成した突起体12を隆設している。
【0023】
実施の形態では、フィルター本体基部1aの係合体8と、結合筒座2の被係合体11を、それぞれ4個とし、これらを周方向に等間隔に配置している。
【0024】
また、フィルター本体1を構成する内外ケース3,4及び結合筒座2は、ともにボリプロピレン等からなる成型品が使用される。そこで、係合体8に形成する係合凹部9は、結合筒座2の成型時のひけ防止のために係合体面に設ける凹部8bを利用して全ての係合体8に形成している。
【0025】
フィルター本体1の上端周緑部に目印13を設けている。この目印13は、係合体8と被係合体11が係合終点にある状態で、フィルター本体1の中心と目印13とを結ぶ線が所定の方向を示すようにようにしたもので、目印13としては、特に、構造的に限定されるものではなく、一見して目立つものであればよい。
【0026】
上記構成において、本発明に係る脱臭用フィルターを、図4に示すように、脱臭塔Aに適用する場合は、脱臭塔Aに形成した処理ガス通路Bを横切って設けた共通の装着基盤Cに対し、複数個の結合筒座2を整列状に、取着ねじDで取着する。
【0027】
そして、各結合筒座2に対するフィルター本体1の装着(結合)は、フィルター本体基部1aを結合筒座2に嵌挿して周方向へ回動させると、図3(c)に示すように、係合体8が被係合体11の下に潜入して両係合体8,11の傾斜係合面8a,11aが圧着状に係合し、係合終点で突起体12が係合凹部9に嵌合する。この状態で、フィルター本体1の基部周緑部が取着座板10に設けた通穴10a回りに気密的に密着してフィルター本体1が結合筒座2と一体となって確実に装着される。この際、各フィルター本体1の装着前に、目印13の位置を意識的に同じ方向に揃えるように各フィルター本体1を装着すると、装着後の各フィルター本体1の目印13は全て同じ方向に向けられるので、全てのフィルター本体1が正確に装着されていることを目視して確認することができる。
【0028】
こうして、各結合筒座2にフィルター本体1を装着し、送風機(図示せず)によって臭気を含む処理ガスを強制的に処理ガス通路Bに流動させてフィルター本体1を通過されて脱臭が図られる。
【0029】
また、使用しているうちに、何らかのトラブルでフィルター本体1の装着関係に緩みが生じると、その緩みにはフィルター本体1の回動を伴い、目印13の位置が他の正常なフィルター本体1とは異なってくるので、この目印13の位置ずれから緩みを生じたフィルター本体1を簡単に見つけ出すことができる。
【0030】
また、脱臭性能が低下した時のフィルター本体1の交換作業は、装着時とは逆順でケース毎、結合筒座2から外して新品のフィルター本体1に交換すればよいので、作業の巧拙がなく誰でも簡単にでき、長期間に亘って高性能の脱臭効果を維持することができる。
【0031】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したような形態で実施され、本発明によれば、適量の活性炭をケース詰めにし、使用現場でのフィルター本体の交換には、ケース毎行われるので、作業の巧拙がなく誰でも簡単にできて長期間に亘って高性能の脱臭効果を発揮させることができる。また、直接に活性炭に触れる作業を必要としないので、微細な活性炭粉塵が飛散して作業環境を悪化させることもない。また、複数個のフィルター本体を使用する場合は、全てのフィルター本体の確実な装着確認と、使用中に発生するようなフィルター本体の緩みが、目視して簡単にわかるので、長期間に亘って安定した性能を発揮させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す脱臭用フィルターの分解斜視図である。
【図2】本発明に係る脱臭用フィルターの一部を断面で示す正面図である。
【図3】図3(a)は係合体の拡大正面図、図3(b)は被係合体の拡大正面囲、図3(c)は両係合体の係合状態を示す拡大正面図である。
【図4】本発明に係る脱臭用フィルターの使用状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 フィルター本体
1a フィルター本体基部
2 結合筒座
3 内ケース
3a 内ケースの下端部
3b 内ケースの頂板
4 外ケース
5 活性炭
6 固定ねじ
6aナット
7 蓋体
8 係合体
8a 傾斜係合面
8b 凹部
9 係合凹部
10 取着座板
10a 通穴
11 被係合体
11a 傾斜係合面
12 突起体
13 目印
A 脱臭塔
B 処理ガス通路
C 装着基盤
D 取着ねじ
Claims (6)
- フィルター本体と、フィルター本体を処理ガス通路内に着脱自在に装着する結合筒座からなり、フィルター本体は、円筒網目状の内外ケースを組み合わせて、両ケース間に活性炭を充填し、基部外周面に、上面を周方向に傾斜させた傾斜係合面を有する板状の係合体を設け、該係合体外面に係合凹部を形成し、また、結合筒座は、取着座板上に立設され、結合筒座の内周面に、下面を周方向に傾斜させた傾斜係合面を有する板状の被係合体を設けるとともに、該被係合体近傍に突起体を隆設し、フィルター本体基部を結合筒座に嵌挿して周方向への回動で、係合体を被係合体の下に潜入させて両係合体の傾斜係合面を圧着状に係合させ、係合終点で突起体を係合凹部に嵌合させて結合することを特徴とする脱臭用フィルター。
- フィルター本体の内ケースの下端部はラッパロ状に拡開して外ケース下端縁部に結合し、内ケースの上端には頂板が設けられ、該頂板に立設した固定ねじで外ケースの上端開口を閉鎖する蓋体を頂板上に固定したことを特徴とする請求項1記載の脱臭用フィルター。
- フィルター本体基部の係合体と結合筒座の被係合体を、ともに複数で同数とし、周方向に等間隔に配置したことを特徴とする請求項1記載の脱臭用フィルター。
- 結合筒座に隆設する突起体を、少なくとも1個とし、フィルター本体の係合体には、全ての係合体に係合凹部を形成したことを特徴とする請求項1又は3記載の脱臭用フィルター。
- 突起体面を、凸状球面にしたことを特徴とする請求項1又は4記載の脱臭用フィルター。
- フィルター本体の上端周緑部に目印を設け、被係合体と係合体が係合終点にある状態で、フィルター本体中心と目印とを結ぶ線が所定の方向を示すようにしたことを特徴とする請求項1記載の脱臭用フィルター。
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