JP2004147385A - 車両用駆動制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】トラクション制御特性を可及的に向上させる車両用駆動制御装置を提供する。
【解決手段】車輪17が車両の走行路との間でスリップするか否かを判定するスリップ判定手段82(S1、S2、S3)と、そのスリップ判定手段82によりその車輪17が走行路との間でスリップすると判定された場合に、第1モータジェネレータMG1によるアシストトルクtMG1 を変更するアシスト制御手段90(S4、S5)とを含むことから、エンジン10を主駆動力源とする走行時に、かかる第2モータジェネレータMG1の作動を電気的に直接制御することで、駆動力源から出力されるトルクの迅速且つ精密な調整が可能とされる。すなわち、トラクション制御特性を可及的に向上させる車両用駆動制御装置を提供することができる。
【選択図】 図12
【解決手段】車輪17が車両の走行路との間でスリップするか否かを判定するスリップ判定手段82(S1、S2、S3)と、そのスリップ判定手段82によりその車輪17が走行路との間でスリップすると判定された場合に、第1モータジェネレータMG1によるアシストトルクtMG1 を変更するアシスト制御手段90(S4、S5)とを含むことから、エンジン10を主駆動力源とする走行時に、かかる第2モータジェネレータMG1の作動を電気的に直接制御することで、駆動力源から出力されるトルクの迅速且つ精密な調整が可能とされる。すなわち、トラクション制御特性を可及的に向上させる車両用駆動制御装置を提供することができる。
【選択図】 図12
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばハイブリッド車両のような、第1駆動力源と、第2駆動力源とを備えた車両において、上記第1駆動力源を主駆動力源とする走行時に上記第2駆動力源によるトルクアシストを行う車両用駆動制御装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
燃料の燃焼によって作動するエンジンと、電気エネルギによって作動する電動モータとを有し、エンジンを主駆動力源とする走行(主に低速走行)時に不足するトルクを補うためにその電動モータによるトルクアシストを行う車両例えばハイブリッド車両が知られている(例えば、特許文献1を参照)。かかるハイブリッド車両は、例えば、エンジン回転数及びアクセル開度に応じ、要求トルクを算出する要求トルク算出手段と、要求トルクを平滑化する要求トルク平滑化手段と、今回要求トルクと平滑化後要求トルクとの比較により、加速状態にあるか否かを判別する加速判別手段と、加速状態と判別されたときに、今回要求トルクと平滑化後要求トルクとの差分値に応じ、加速アシスト量を算出する加速アシスト量算出手段と、平滑化後要求トルクに加速アシスト量を加算して、目標トルクを設定する目標トルク設定手段とを備えていることから、加速時において、目標トルクを適切に設定することにより、良好な応答性及び運転性を確保することができる。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−73839号公報
【特許文献2】
特開2000−270409号公報
【特許文献3】
特開平10−94110号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前述した従来の車両では、車輪との間の摩擦係数が所定値よりも低い低摩擦路面を走行している際に、駆動力源から所定値よりも大きなトルクが出力されると、前記車輪が車両の走行路との間でスリップすることが考えられ、発進性能が悪化する可能性があった。そこで、車両に更なる走行安定性を付与すべく、トラクション制御特性の向上を実現する技術が求められていた。
【0005】
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、トラクション制御特性を可及的に向上させる車両用駆動制御装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための第1の手段】
かかる目的を達成するために、本第1発明の要旨とするところは、第1駆動力源と、第2駆動力源と、車輪が車両の走行路との間でスリップするか否かを判定するスリップ判定手段と、前記第1駆動力源を主駆動力源とする走行時に前記第2駆動力源によってトルクアシストを行うアシスト制御手段とを備えた車両用駆動制御装置であって、そのアシスト制御手段は、前記スリップ判定手段により前記車輪が走行路との間でスリップすると判定された場合に、前記第2駆動力源によるアシストトルク量を変更することを特徴とするものである。
【0007】
【第1発明の効果】
このようにすれば、前記車輪が車両の走行路との間でスリップするか否かを判定するスリップ判定手段と、そのスリップ判定手段により前記車輪が走行路との間でスリップすると判定された場合に、前記第2駆動力源によるアシストトルク量を変更するアシスト制御手段とを含むことから、例えばその第2駆動力源の作動を電気的に直接制御することで、駆動力源から出力されるトルクの迅速且つ精密な調整が可能とされる。すなわち、トラクション制御特性を可及的に向上させる車両用駆動制御装置を提供することができる。
【0008】
【第1発明の他の態様】
ここで、好適には、運転者によって設定されている走行モードがスノーモードであるか否かを判定するスノーモード判定手段を含み、前記アシスト制御手段は、前記スノーモード判定手段により走行モードがスノーモードであると判定された場合に、前記第2駆動力源によるアシストトルク量を変更するものである。このようにすれば、前記車輪が車両の走行路との間でスリップする可能性が高い状況において選択されるスノーモードで走行している際に、予め駆動力源から出力されるトルクが調整されることで、未然にスリップが防止されるという利点がある。
【0009】
また、好適には、前記第2駆動力源は、電気エネルギによって作動する電動モータである。このようにすれば、前記第2駆動力源の作動を電気的に直接制御することで、駆動力源から出力されるトルクの迅速且つ精密に調整が可能とされるという利点がある。
【0010】
また、好適には、前記アシスト制御手段は、前記車両の走行状態が予め設定されたアシスト領域内である場合に、前記第2駆動力源によるトルクアシストを行うようにその駆動を制御するものである。このようにすれば、例えば車両の加速を必要とする所定のアシスト領域となったときにのみ前記第2駆動力源が駆動されてアシストトルクが車両に加えられることで、車両全体の駆動能力が維持されつつ省燃費及び車両特性の向上が実現されるという利点がある。
【0011】
また、好適には、前記車両の走行路が前記車輪との間の摩擦係数が所定値よりも低い低摩擦路面であるか否かを判定する低摩擦路面判定手段を含み、前記アシスト制御手段は、前記低摩擦路面判定手段により走行路が低摩擦路面であると判定された場合に、前記第2駆動力源によるアシストトルク量を変更するものである。このようにすれば、前記車輪が車両の走行路との間でスリップする可能性が高い低摩擦路面を走行している際に、予め駆動力源から出力されるトルクが調整されることで、未然にスリップが防止されるという利点がある。
【0012】
また、好適には、前記アシスト制御手段は、前記スリップ判定手段により前記車輪が走行路との間でスリップすると判定された場合、前記低摩擦路面判定手段により走行路が低摩擦路面であると判定された場合、及び前記スノーモード判定手段により走行モードがスノーモードであると判定された場合の何れか一に該当する場合に、前記第2駆動力源によるアシストトルク量を抑制あるいはカットするものである。このようにすれば、前記駆動輪が車両の走行路との間でスリップする可能性が高い場合に、駆動力源から出力されるトルクが調整されることで、前記駆動輪のスリップが未然に防止されるという利点がある。
【0013】
また、好適には、前記スリップ判定手段により判定される車輪が車両の走行路との間でスリップするか否か、前記低摩擦路面判定手段により判定される車両の走行路が低摩擦路面であるか否か、及び前記走行モード判定手段により判定される走行モードがスノーモードであるか否かに応じて、駆動輪のスリップを防止するためにその駆動輪に付与される駆動力源出力トルクを変更するスリップ抑制手段を含むものである。このようにすれば、例えば前記第2駆動力源によるアシストトルク量を電気的に直接制御すると共に、スロットルアクチュエータなどを介して前記第1駆動力源の駆動を制御することで、運転者のアクセル踏込量によらずに、駆動輪のスリップ率を所定のトラクション制御領域内に抑えることにより、有効な駆動力と車両の安定性を確保できるという利点がある。
【0014】
【課題を解決するための第2の手段】
また、前記課題を解決するために、本第2発明の要旨とするところは、第1駆動力源と、第2駆動力源と、運転者によって設定されている走行モードがスノーモードであるか否かを判定するスノーモード判定手段と、前記第1駆動力源を主駆動力源とする走行時に前記第2駆動力源によってトルクアシストを行うアシスト制御手段とを備えた車両用駆動制御装置であって、そのアシスト制御手段は、前記スノーモード判定手段により走行モードがスノーモードであると判定された場合に、前記第2駆動力源によるアシストトルク量を変更することを特徴とするものである。
【0015】
【第2発明の効果】
このようにすれば、運転者によって設定されている走行モードがスノーモードであるか否かを判定するスノーモード判定手段と、そのスノーモード判定手段により走行モードがスノーモードであると判定された場合に、前記第2駆動力源によるアシストトルク量を変更するアシスト制御手段とを含むことから、前記車輪が車両の走行路との間でスリップする可能性が高い状況において選択されるスノーモードで走行している際に、予め駆動力源から出力されるトルクが調整されることで、未然にスリップが防止される。すなわち、トラクション制御特性を可及的に向上させる車両用駆動制御装置を提供することができる。
【0016】
【課題を解決するための第3の手段】
また、前記課題を解決するために、本第3発明の要旨とするところは、第1駆動力源と、第2駆動力源と、車輪が車両の走行路との間でスリップしているか否かを判定するスリップ判定手段と、前記第1駆動力源を主駆動力源とする走行時に前記第2駆動力源によってトルクアシストを行うアシスト制御手段とを備えた車両用駆動制御装置であって、そのアシスト制御手段は、前記スリップ判定手段により前記車輪が走行路との間でスリップしていると判定された場合に、前記第2駆動力源によるアシストトルク量を変更することを特徴とするものである。
【0017】
【第3発明の効果】
このようにすれば、前記車輪が車両の走行路との間でスリップしているか否かを判定するスリップ判定手段と、そのスリップ判定手段により前記車輪が走行路との間でスリップしていると判定された場合に、前記第2駆動力源によるアシストトルク量を変更するアシスト制御手段とを含むことから、例えばその第2駆動力源の作動を電気的に直接制御することで、駆動力源から出力されるトルクの迅速且つ精密な調整が可能とされる。すなわち、トラクション制御特性を可及的に向上させる車両用駆動制御装置を提供することができる。
【0018】
【実施例】
以下、本発明の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【0019】
図1は、本発明の一実施例である駆動制御装置が適用された車両用動力伝達装置の構成を説明する骨子図である。この図において、燃料の燃焼によって作動する第1駆動力源(第1原動機)として機能するエンジン10の出力は、自動クラッチ12、トルクコンバータ14を介して自動変速機16に入力され、図示しない減速歯車、図3に示す差動歯車装置13及び車軸15を介して1対の駆動輪(前輪)17へ伝達されるようになっている。上記自動クラッチ12は、発進用摩擦係合装置や、モータ走行時において上記エンジン10を動力伝達経路から切り離すために断接させられるクラッチとしても機能するものであり、図示しない電磁式、油圧式などのクラッチアクチュエータによって湿式あるいは乾式の摩擦板が係合作動させられる摩擦式自動クラッチである。上記クラッチ12とトルクコンバータ14との間には、上記燃料の燃焼を伴わないで作動する第2駆動力源に対応すると共に電動モータ及び発電機として機能する第1モータジェネレータMG1が配設されている。上記トルクコンバータ14は、上記クラッチ12に連結されたポンプ翼車20と、上記自動変速機16の入力軸22に連結されたタービン翼車24と、それらポンプ翼車20及びタービン翼車24の間を直結するためのロックアップクラッチ26と、一方向クラッチ28によって一方向の回転が阻止されているステータ翼車30とを備えている。
【0020】
上記自動変速機16は、ハイ及びローの2段の切り換えを行う第1変速機32と、後進変速段及び前進4段の切り換えが可能な第2変速機34とを備えている。上記第1変速機32は、サンギヤS0、リングギヤR0、及びキャリアK0に回転可能に支持されてそれらサンギヤS0及びリングギヤR0に噛み合わされている遊星ギヤP0から成るHL遊星歯車装置36と、上記サンギヤS0とキャリアK0との間に設けられたクラッチC0及び一方向クラッチF0と、上記サンギヤS0及びハウジング38間に設けられたブレーキB0とを備えている。また、上記第1変速機32には、上記入力軸22の回転速度NINを検出するための入力軸回転速度センサ18が、上記第2変速機34には、出力軸46の回転速度NOUT を検出するための出力軸回転速度センサ19がそれぞれ設けられている。
【0021】
上記第2変速機34は、サンギヤS1、リングギヤR1、及びキャリアK1に回転可能に支持されてそれらサンギヤS1及びリングギヤR1に噛み合わされている遊星ギヤP1から成る第1遊星歯車装置40と、サンギヤS2、リングギヤR2、及びキャリアK2に回転可能に支持されてそれらサンギヤS2及びリングギヤR2に噛み合わされている遊星ギヤP2から成る第2遊星歯車装置42と、サンギヤS3、リングギヤR3、及びキャリアK3に回転可能に支持されてそれらサンギヤS3及びリングギヤR3に噛み合わされている遊星ギヤP3から成る第3遊星歯車装置44とを備えている。
【0022】
上記サンギヤS1とサンギヤS2は、互いに一体的に連結されている。また、上記リングギヤR1とキャリアK2とキャリアK3とが一体的に連結され、そのキャリアK3は出力軸46に連結されている。また、上記リングギヤR2がサンギヤS3に一体的に連結されている。そして、上記リングギヤR2及びサンギヤS3と中間軸48との間にクラッチC1が設けられ、上記サンギヤS1及びサンギヤS2と中間軸48との間にクラッチC2が設けられている。また、上記サンギヤS1及びサンギヤS2の回転を止めるためのバンド形式のブレーキB1が上記ハウジング38に設けられている。また、上記サンギヤS1及びサンギヤS2と上記ハウジング38との間には、一方向クラッチF1及びブレーキB2が直列に設けられている。この一方向クラッチF1は、上記サンギヤS1及びサンギヤS2が上記入力軸22と反対の方向へ逆回転しようとする際に係合させられるように構成されている。
【0023】
前記キャリアK1とハウジング38との間には、ブレーキB3が設けられている。また、前記リングギヤR3とハウジング38との間には、ブレーキB4と一方向クラッチF2とが並列に設けられている。この一方向クラッチF2は、前記リングギヤR3が逆回転しようとする際に係合させられるように構成されている。
【0024】
以上のように構成された自動変速機16では、例えば図2に示す作動表に従って後進ギヤ段と変速比γが順次小さくなる第1速ギヤ段乃至第5速ギヤ段の前進5段のうちのいずれかの変速段に切り換えられる。ここで、「○」は係合状態を表し、空欄は解放状態を表し、「◎」はエンジンブレーキのときの係合状態を表し、「△」は動力伝達に関与しない係合を表している。この図2から明らかなように、第2変速段(2nd)から第3変速段(3rd)へのアップシフトでは、上記ブレーキB3を解放すると同時に前記ブレーキB2を係合させるクラッチツークラッチ変速が行われ、そのブレーキB3の解放過程で係合トルクを持たせる期間とそのブレーキB2の係合過程で係合トルクを持たせる期間とがオーバラップして設けられる。それ以外の変速は、1つのクラッチまたはブレーキの係合あるいは解放作動だけで行われるようになっている。前述のクラッチ及びブレーキは何れも油圧アクチュエータによって係合させられる油圧式摩擦係合装置である。
【0025】
また、図3に示すように、前記エンジン10の吸気配管50及び排気管52には、排気タービン式過給機(以下、過給機という)54が設けられている。この過給機54は、上記排気管52内において排気の流れにより回転駆動されるタービン翼車56と、前記エンジン10への吸入空気を圧縮するために上記吸気配管50内に設けられ且つそのタービン翼車56に連結されたポンプ翼車58とを備え、そのポンプ翼車58が上記タービン翼車56によって回転駆動されるようになっている。また、上記排気管52には、上記タービン翼車56をバイパスするバイパス管61が接続されており、上記タービン翼車56を通過する排気ガス量とそのバイパス管61を通過する排気ガス量の比率とを変化させ、過給圧を調節するウエイストゲート弁59が設けられている。また、前記エンジン10は、燃料消費を減少させるために、燃料が筒内噴射されることにより軽負荷時においては空燃比A/Fが理論空燃比よりも高い燃焼である希薄燃焼が行われるリーンバーンエンジンであり、3気筒ずつから構成される左右1対のバンクを備え、その1対のバンクは単独であるいは同時に作動させられるようになっている。すなわち、作動気筒数の変更が可能となっている。
【0026】
前記エンジン10の吸気配管50には、スロットルアクチュエータ60によって操作されるスロットル弁62が設けられている。このスロットル弁62は、基本的には図示しないアクセルペダルの操作量すなわちアクセル開度θACC に対応する大きさのスロットル開度θTHとなるように制御されるが、エンジン10の出力を調節するために変速過渡時などの種々の車両状態に応じた開度となるように制御されるようになっている。
【0027】
また、図3に示すように、前記第1モータジェネレータMG1は、前記エンジン10と自動変速機16との間に配置され、前記クラッチ12は、前記エンジン10と第1モータジェネレータMG1との間に配置されている。前記自動変速機16の各油圧式摩擦係合装置及びロックアップクラッチ26は、電動油圧ポンプ64から発生する油圧を元圧とする油圧制御回路66により制御されるようになっている。また、前記エンジン10には、第2モータジェネレータMG2が作動的に連結されている。そして、前記第1モータジェネレータMG1及び第2モータジェネレータMG2の電源として機能する燃料電池70及び二次電池71と、それらから前記第1モータジェネレータMG1及び第2モータジェネレータMG2へ供給される電流を制御したり、充電のために上記二次電池71へ供給される電流を制御するための切換スイッチ72及び73とが設けられている。この切換スイッチ72及び73は、スイッチ機能を有する装置を示すものであって、例えばインバータ機能などを有する半導体スイッチング素子などから構成されるものである。
【0028】
図4は、前記エンジン10、第1モータジェネレータMG1、及び第2モータジェネレータMG2などの駆動を制御するための電子制御装置74に入力される信号及びその電子制御装置74から出力される信号を例示している。この図に示すように、かかる電子制御装置74には、例えば、エンジン回転速度NE を表す信号、前記自動変速機16の入力軸22の回転速度NINを表す信号、車速に対応する後輪回転速度を表す信号、出力軸46の回転速度NOUT に対応する前輪(駆動輪)回転速度を表す信号、後述するシフトレバー78の操作位置SH を表すシフトポジション信号、アクセルペダルの操作量であるアクセル開度θACC を表すアクセル開度信号などが前記入力軸回転速度センサ18、出力軸回転速度センサ19、あるいは図示しないセンサなどから供給されている。また、上記電子制御装置74からは、燃料噴射弁から前記エンジン10の気筒内へ噴射される燃料の量を制御するための噴射信号、前記第1モータジェネレータMG1及び第2モータジェネレータMG2の駆動を制御するための信号、前記自動変速機16のギヤ段を切り換えるために前記油圧制御回路66内のシフト弁を駆動するシフトソレノイドを制御する信号、前記ロックアップクラッチ26を開閉制御するために前記油圧制御回路66内のロックアップコントロールソレノイドを制御する信号などが出力される。
【0029】
上記電子制御装置74は、CPU、ROM、RAM、入出力インターフェースなどから成る所謂マイクロコンピュータを含んで構成されており、RAMの一時記憶機能を利用しつつROMに予め記憶されたプログラムに従って信号処理を行うことにより、基本的には、例えば図5に示す関係から実際のアクセル開度(操作量)θACC に基づいてスロットル開度θTHを制御するスロットル弁制御、例えば図6に示す予め記憶された変速線図から実際の車速V及びスロットル開度θTH(エンジン負荷)に基づいて変速を判定し、判定された変速を実行させるために前記自動変速機16のギヤ段を自動的に切り換える変速制御、前記ロックアップクラッチ26の係合、解放、あるいはスリップを実行する制御、前記エンジン10を主駆動力源とする走行時に前記第1モータジェネレータMG1によってトルクアシストを行うトルクアシスト制御などを実行する。かかるトルクアシスト制御では、例えば走行中に車輪(駆動輪)17が車両の走行路との間でスリップする乃至スリップしていると判定された場合に、前記第1モータジェネレータMG1によるアシストトルク量を変更するなどのトラクション制御を含む駆動制御を実行する。
【0030】
図7は、車両の運転席付近に設けられたシフト操作部材であるシフトレバー78の操作位置と、パワー走行モード及びスノーモードを選択するためのモード選択スイッチ80と備えたシフト操作装置76を示している。上記シフトレバー78は、車両を停止させるためのP(パーキング)ポジション、車両を後進させるためのR(リバース)ポジション、前記自動変速機16内の動力伝達系を開放させるためのN(ニュートラル)ポジション、自動変速モードにより第1速ギヤ段から第5速ギヤ段(最高速ギヤ段)まで変化させて車両を低速から最高速度まで前進走行させるために操作されるD(ドライブ)ポジション、前進走行の自動変速範囲の高速側を順次制限し且つエンジンブレーキを有効化するために操作される4、3、2、Lポジションへそれぞれ択一的に操作される。また、上記モード選択スイッチ80により、通常走行モード、パワー走行モード、及びスノーモードが択一的に切り換えられる。パワー走行モードは、高出力とエンジンブレーキを用いてスポーティな走行をするときに運転者により操作される。このパワー走行モードが選択操作されると、例えば自動変速制御に用いる変速線図が高車速側へずらされることにより高い駆動力が発生させられて高出力走行モードとされる。スノーモードは、駆動輪17のスリップを抑制して牽引力を高めるために車両の駆動力が低くなるように運転者により操作される。このスノーモードが選択操作されると、例えば自動変速制御に用いる変速線図が低車速側へずらされたりあるいは低速側ギヤ段のための変速線が除去されたりすることにより駆動力が低くされて低出力走行モードとされる。
【0031】
図8は、前記電子制御装置74の制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。この図において、スリップ判定手段82は、走行中に車輪(駆動輪)17が車両の走行路との間でスリップするか否か乃至スリップしているか否かを例えば後輪回転速度と前輪回転速度との比較により判定する。ここで、スリップするとは、一般にスリップと呼べるほどには車輪が空転していないがスリップする蓋然性が高い状態を表し、スリップしているとは、車両の走行安定性を一応は保ちつつも車輪が空転している状態を表す。低摩擦路面判定手段84は、例えば上記後輪回転速度及び前輪回転速度から導出される各車輪のスリップ率などを利用し、何れかの車輪から所定値以上のスリップ率が判定されることなどに基づいて、圧雪路又は凍結路のような車輪のスリップが発生し易い低摩擦係数路面すなわち低μ路であるか否かを判定する。この低摩擦路面であるか否かの判定は、ABSからの信号を利用するものであってもよい。走行モード判定手段86は、車両の走行状態が通常走行モード、パワー走行モード、及びスノーモードの何れに設定されているのかを判定する。すなわち、スノーモード判定手段として機能し、走行モードがスノーモードであるか否かを判定する。
【0032】
スリップ抑制手段88は、後述するアシスト制御手段90を含むものであり、上記スリップ判定手段82により判定される車輪が車両の走行路との間でスリップするか否か乃至スリップしているか否か、上記低摩擦路面判定手段84により判定される車両の走行路が低摩擦路面であるか否か、及び上記走行モード判定手段86により判定される走行モードがスノーモードであるか否かに応じて、駆動輪17のスリップを防止するためにその駆動輪17に付与される駆動力源出力トルクtOUT を抑制する。
【0033】
図9は、車両の駆動輪の一般的なスリップ特性を示すグラフである。この図に示すように、雪路や凍結路などの低摩擦路面における走行中に駆動輪17である前輪がスリップすると、車両の駆動力及び横抗力(車両の進行方向と垂直方向にはたらく抗力)が低下する。このため、車両は加速不良となることに加えて、後輪の横抗力による車両重心まわりのモーメントを打ち消す前輪の横坑力が発生し難くなるため、車両が不安定な状態になることが考えられる。上記スリップ抑制手段88は、トラクション制御手段としても機能するものであり、前記第1モータジェネレータMG1によるアシストトルク量を電気的に直接制御すると共に、前記スロットルアクチュエータ60や図示しない点火時期遅角装置を用いて前記エンジン10の出力トルクtE を制御することで、運転者のアクセル踏込量によらずに、駆動輪17のスリップ率S(%)を図9に示すトラクション制御領域R内に抑えることにより、有効な駆動力と車両の安定性を確保する。
【0034】
アシスト制御手段90は、前記エンジン10を主駆動力源とする走行時に前記第1モータジェネレータMG1によるトルクアシスト制御を実行するものであり、前記スリップ判定手段82により前記車輪が走行路との間でスリップする乃至スリップしていると判定された場合、前記低摩擦路面判定手段84により走行路が低摩擦路面であると判定された場合、及び前記走行モード判定手段86により走行モードがスノーモードであると判定された場合の何れか一に該当する場合に、前記第1モータジェネレータMG1によるアシストトルク量を抑制あるいはカットする。
【0035】
上記アシスト制御手段90は、好適には、前記車両の走行状態が予め設定されたアシスト領域内である場合にのみ、前記第1モータジェネレータMG1によるトルクアシストを行うようにその駆動を制御する。図10は、ストイキ走行時すなわち前記エンジン10が理論空燃比の混合気で燃焼させられている車両の走行時におけるアシスト領域の一例を、図11は、リーン走行時すなわち前記エンジン10が希薄燃焼させられている車両の走行時におけるアシスト領域の一例をそれぞれ示す。この図10の関係では、車速Vを表す車速軸とアクセルペダル操作量(アクセル開度)θACC (%)を表すアクセル操作量軸とから成る直交二次元座標において、所定のアクセル開度θst以上の領域が、ストイキ走行時における加速要求によって前記エンジン10の駆動すなわち駆動輪17である前輪を補助するために前記第1モータジェネレータMG1を駆動するストイキ走行時アシスト領域とされている。この図10のストイキ走行時アシストは、大きな加速要求のある範囲すなわちアクセル開度θst以上の領域に限られており、前記第1モータジェネレータMG1の駆動開始に関連した車両の加速増量による違和感を避けるように設定されている。また、図11に示す関係では、図10と同様の直交二次元座標において、上記アクセル開度θstよりも小さいアクセル開度θle以上であって所定車速Vleより下の領域がリッチ切換領域Iとされ、その所定車速Vle以上がリッチ切換領域IIとされている。そのリッチ切換領域Iおよびリッチ切換領域IIは、リーン走行時における加速要求によって前記エンジン10の吸入混合気を希薄燃焼のための空燃比からリッチ側(燃料割合増大側)の空燃比たとえば理論空燃比へ切り換えることによって駆動力を増大させるための領域であり、好適には、上記リッチ切換領域Iがリーン走行時に前記第1モータジェネレータMG1を駆動するリッチ走行時アシスト領域とされ、その第1モータジェネレータMG1による車両駆動力の補助によってアクセル開度θACC を低くしてそのリッチ切換領域I内に入ることにより燃費の低下が抑制される。
【0036】
図12は、前記電子制御装置74の制御作動の要部すなわちアシスト制御作動を説明するフローチャートであって、所定のサイクルタイムで繰り返し実行されるものである。先ず、ステップS1(以下、ステップを省略する)において、走行中に車輪が車両の走行路との間でスリップしているか否かが判断される。このS1の判断が肯定される場合には、S4において、図13に示す前記第1モータジェネレータMG1によるアシストトルクtMG1 が抑制あるいはカットされると共に、必要に応じて前記エンジン10による出力トルクが抑制され、それをもって本ルーチンが終了させられるが、判断が否定される場合には、S2において、車両が走行中の路面が車輪のスリップが発生し易い低摩擦路面であるか否かが判断される。このS2の判断が肯定される場合には、S4において、車輪のスリップを防止するために総出力トルクが抑制されるが、判断が否定される場合には、S3において、車両の走行モードがスノーモードであるか否かが判断される。このS3の判断が肯定される場合には、S4において、車輪のスリップを防止するために総出力トルクが抑制されるが、判断が否定される場合には、S5において、図13に示す通常のトルクアシストが行われて、前記エンジン10によるエンジントルクtE に前記第1モータジェネレータMG1によるアシストトルクtMG1 が加えられて駆動力源出力トルクtOUT とされ、それをもって本ルーチンが終了させられる。ここで、S2が前記低摩擦路面判定手段84に、S3が走行モード判定手段86に、S1、S2、及びS3が前記スリップ判定手段82に、SA4及びSA5が前記アシスト制御手段90を含む前記スリップ抑制手段88にそれぞれ対応する。
【0037】
このように、本実施例によれば、前記車輪が車両の走行路との間でスリップするか否か乃至スリップしているか否かを判定するスリップ判定手段82(S1、S2、S3)と、そのスリップ判定手段82により前記車輪が走行路との間でスリップする乃至スリップしていると判定された場合に、第2駆動力源である前記第1モータジェネレータMG1によるアシストトルクtMG1 を変更するアシスト制御手段90(S4、S5)とを含むことから、例えばその第2モータジェネレータMG1の作動を電気的に直接制御することで、駆動力源から出力されるトルクの迅速且つ精密な調整が可能とされる。すなわち、トラクション制御特性を可及的に向上させる車両用駆動制御装置を提供することができる。
【0038】
また、前記車両の走行路が前記車輪との間の摩擦係数が所定値よりも低い低摩擦路面であるか否かを判定する低摩擦路面判定手段84(S2)を含み、前記アシスト制御手段90は、前記低摩擦路面判定手段84により走行路が低摩擦路面であると判定された場合に、前記第1モータジェネレータMG1によるアシストトルクtMG1 を抑制するものであるため、前記車輪が車両の走行路との間でスリップする可能性が高い低摩擦路面を走行している際に、予め駆動力源から出力されるトルクが調整されることで、未然にスリップが防止されるという利点がある。
【0039】
また、運転者によって設定されている走行モードがスノーモードであるか否かを判定する走行モード判定手段86(S3)を含み、前記アシスト制御手段90は、前記走行モード判定手段86により走行モードがスノーモードであると判定された場合に、前記第1モータジェネレータMG1によるアシストトルクtMG1 を抑制するものであるため、前記車輪が車両の走行路との間でスリップする可能性が高い状況において選択されるスノーモードで走行している際に、予め駆動力源から出力されるトルクが調整されることで、未然にスリップが防止されるという利点がある。
【0040】
また、前記第2駆動力源は、電気エネルギによって作動する電動モータとして機能する第1モータジェネレータMG1であるため、その第1モータジェネレータMG1の作動を電気的に直接制御することで、駆動力源から出力されるトルクの迅速且つ精密に調整が可能とされるという利点がある。
【0041】
また、前記アシスト制御手段90は、前記車両の走行状態が予め設定されたアシスト領域内である場合に、前記第1モータジェネレータMG1によるトルクアシストを行うようにその駆動を制御するものであるため、例えば車両の加速を必要とする所定のアシスト領域となったときにのみその第1モータジェネレータMG1が駆動されてアシストトルクtMG1 が車両に加えられることで、車両全体の駆動能力が維持されつつ省燃費及び車両特性の向上が実現されるという利点がある。
【0042】
以上、本発明の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、更に別の態様においても実施される。
【0043】
例えば、前述の実施例では、前記エンジン10と第1モータジェネレータMG1とを前記自動クラッチ12を介して直結する構成のハイブリッド車両について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、前記エンジン10及び第1モータジェネレータMG1により発生させられる駆動力を遊星歯車装置により合成したり分配したりする構成の車両など、様々な態様のハイブリッド車両に適用される。
【0044】
また、前述の実施例では、前記モータジェネレータMG1が電動モータ及び発電機として用いられていたが、前記モータジェネレータMG2が電動モータ及び発電機として用いられてもよいし、それら両方が電動モータ及び発電機として用いられても構わない。
【0045】
また、前述の実施例では、前記エンジン10の後段に、複数の前進ギヤ段を備えた遊星歯車式の自動変速機16が設けられていたが、有効径が可変な1対の可変プーリに伝動ベルトが巻き掛けられたベルト式無段変速機や、トロイダル式の無段変速機などが設けられていても構わない。
【0046】
また、前記スリップ抑制手段88は、駆動力源出力トルクtOUT の変更に際して、先ず前記第1モータジェネレータMG1のアシストトルクtMG1 を調整し、必要に応じて前記エンジン10のエンジントルクtE を調整するものであったが、例えばエンジントルクtE が図10に一点鎖線で示す所定トルクa以下となるように予め一律にカットし、その所定トルクaに前記第1モータジェネレータMG1のアシストトルクtMG1 を上乗せする制御を実行するものであっても構わない。
【0047】
また、前述の実施例では、前輪が駆動輪17であるフロントドライブ車両について説明したが、後輪が駆動輪17であるリアドライブ車両、あるいは四輪駆動車両などに本発明が適用されても当然に構わない。
【0048】
その他、一々例示はしないが、本発明は、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良が加えられて実施されるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるハイブリッド車両の制御装置が適用された車両用動力伝達装置の構成を説明する骨子図である。
【図2】図1の自動変速機における複数の油圧式摩擦係合装置の作動の組み合わせとそれにより成立するギヤ段との関係を示す図表である。
【図3】図1の自動変速機を含むハイブリッド車両の原動機及び駆動系の要部を説明する図である。
【図4】図1のハイブリッド車両に設けられた電子制御装置の入出力信号を説明する図である。
【図5】図4の電子制御装置により制御されるスロットル開度の制御特性を示す図である。
【図6】図4の電子制御装置による変速制御において用いられる変速線図を示す図である。
【図7】図1のハイブリッド車両の運転席付近に設けられたシフトレバーの操作位置と、走行モード選択スイッチとを示す図である。
【図8】図4の電子制御装置の制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。
【図9】車両の駆動輪の一般的なスリップ特性を示すグラフである。
【図10】ストイキ走行時すなわちエンジンが理論空燃比の混合気で燃焼させられている車両の走行時におけるアシスト領域の一例を示すグラフである。
【図11】リーン走行時すなわちエンジンが希薄燃焼させられている車両の走行時におけるアシスト領域の一例を示すグラフである。
【図12】図4の電子制御装置の他の制御作動の要部すなわちアシスト制御作動を説明するフローチャートである。
【図13】
図1の第1モータジェネレータによるトルクアシストの有無による駆動力源出力トルクの変化を示すグラフである。
【符号の説明】
10:エンジン(第1駆動力源)
17:駆動輪(車輪)
82:スリップ判定手段
84:低摩擦路面判定手段
86:走行モード判定手段(スノーモード判定手段)
90:アシスト制御手段
MG1:第1モータジェネレータ(第2駆動力源)
tMG1 :アシストトルク
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばハイブリッド車両のような、第1駆動力源と、第2駆動力源とを備えた車両において、上記第1駆動力源を主駆動力源とする走行時に上記第2駆動力源によるトルクアシストを行う車両用駆動制御装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
燃料の燃焼によって作動するエンジンと、電気エネルギによって作動する電動モータとを有し、エンジンを主駆動力源とする走行(主に低速走行)時に不足するトルクを補うためにその電動モータによるトルクアシストを行う車両例えばハイブリッド車両が知られている(例えば、特許文献1を参照)。かかるハイブリッド車両は、例えば、エンジン回転数及びアクセル開度に応じ、要求トルクを算出する要求トルク算出手段と、要求トルクを平滑化する要求トルク平滑化手段と、今回要求トルクと平滑化後要求トルクとの比較により、加速状態にあるか否かを判別する加速判別手段と、加速状態と判別されたときに、今回要求トルクと平滑化後要求トルクとの差分値に応じ、加速アシスト量を算出する加速アシスト量算出手段と、平滑化後要求トルクに加速アシスト量を加算して、目標トルクを設定する目標トルク設定手段とを備えていることから、加速時において、目標トルクを適切に設定することにより、良好な応答性及び運転性を確保することができる。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−73839号公報
【特許文献2】
特開2000−270409号公報
【特許文献3】
特開平10−94110号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前述した従来の車両では、車輪との間の摩擦係数が所定値よりも低い低摩擦路面を走行している際に、駆動力源から所定値よりも大きなトルクが出力されると、前記車輪が車両の走行路との間でスリップすることが考えられ、発進性能が悪化する可能性があった。そこで、車両に更なる走行安定性を付与すべく、トラクション制御特性の向上を実現する技術が求められていた。
【0005】
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、トラクション制御特性を可及的に向上させる車両用駆動制御装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための第1の手段】
かかる目的を達成するために、本第1発明の要旨とするところは、第1駆動力源と、第2駆動力源と、車輪が車両の走行路との間でスリップするか否かを判定するスリップ判定手段と、前記第1駆動力源を主駆動力源とする走行時に前記第2駆動力源によってトルクアシストを行うアシスト制御手段とを備えた車両用駆動制御装置であって、そのアシスト制御手段は、前記スリップ判定手段により前記車輪が走行路との間でスリップすると判定された場合に、前記第2駆動力源によるアシストトルク量を変更することを特徴とするものである。
【0007】
【第1発明の効果】
このようにすれば、前記車輪が車両の走行路との間でスリップするか否かを判定するスリップ判定手段と、そのスリップ判定手段により前記車輪が走行路との間でスリップすると判定された場合に、前記第2駆動力源によるアシストトルク量を変更するアシスト制御手段とを含むことから、例えばその第2駆動力源の作動を電気的に直接制御することで、駆動力源から出力されるトルクの迅速且つ精密な調整が可能とされる。すなわち、トラクション制御特性を可及的に向上させる車両用駆動制御装置を提供することができる。
【0008】
【第1発明の他の態様】
ここで、好適には、運転者によって設定されている走行モードがスノーモードであるか否かを判定するスノーモード判定手段を含み、前記アシスト制御手段は、前記スノーモード判定手段により走行モードがスノーモードであると判定された場合に、前記第2駆動力源によるアシストトルク量を変更するものである。このようにすれば、前記車輪が車両の走行路との間でスリップする可能性が高い状況において選択されるスノーモードで走行している際に、予め駆動力源から出力されるトルクが調整されることで、未然にスリップが防止されるという利点がある。
【0009】
また、好適には、前記第2駆動力源は、電気エネルギによって作動する電動モータである。このようにすれば、前記第2駆動力源の作動を電気的に直接制御することで、駆動力源から出力されるトルクの迅速且つ精密に調整が可能とされるという利点がある。
【0010】
また、好適には、前記アシスト制御手段は、前記車両の走行状態が予め設定されたアシスト領域内である場合に、前記第2駆動力源によるトルクアシストを行うようにその駆動を制御するものである。このようにすれば、例えば車両の加速を必要とする所定のアシスト領域となったときにのみ前記第2駆動力源が駆動されてアシストトルクが車両に加えられることで、車両全体の駆動能力が維持されつつ省燃費及び車両特性の向上が実現されるという利点がある。
【0011】
また、好適には、前記車両の走行路が前記車輪との間の摩擦係数が所定値よりも低い低摩擦路面であるか否かを判定する低摩擦路面判定手段を含み、前記アシスト制御手段は、前記低摩擦路面判定手段により走行路が低摩擦路面であると判定された場合に、前記第2駆動力源によるアシストトルク量を変更するものである。このようにすれば、前記車輪が車両の走行路との間でスリップする可能性が高い低摩擦路面を走行している際に、予め駆動力源から出力されるトルクが調整されることで、未然にスリップが防止されるという利点がある。
【0012】
また、好適には、前記アシスト制御手段は、前記スリップ判定手段により前記車輪が走行路との間でスリップすると判定された場合、前記低摩擦路面判定手段により走行路が低摩擦路面であると判定された場合、及び前記スノーモード判定手段により走行モードがスノーモードであると判定された場合の何れか一に該当する場合に、前記第2駆動力源によるアシストトルク量を抑制あるいはカットするものである。このようにすれば、前記駆動輪が車両の走行路との間でスリップする可能性が高い場合に、駆動力源から出力されるトルクが調整されることで、前記駆動輪のスリップが未然に防止されるという利点がある。
【0013】
また、好適には、前記スリップ判定手段により判定される車輪が車両の走行路との間でスリップするか否か、前記低摩擦路面判定手段により判定される車両の走行路が低摩擦路面であるか否か、及び前記走行モード判定手段により判定される走行モードがスノーモードであるか否かに応じて、駆動輪のスリップを防止するためにその駆動輪に付与される駆動力源出力トルクを変更するスリップ抑制手段を含むものである。このようにすれば、例えば前記第2駆動力源によるアシストトルク量を電気的に直接制御すると共に、スロットルアクチュエータなどを介して前記第1駆動力源の駆動を制御することで、運転者のアクセル踏込量によらずに、駆動輪のスリップ率を所定のトラクション制御領域内に抑えることにより、有効な駆動力と車両の安定性を確保できるという利点がある。
【0014】
【課題を解決するための第2の手段】
また、前記課題を解決するために、本第2発明の要旨とするところは、第1駆動力源と、第2駆動力源と、運転者によって設定されている走行モードがスノーモードであるか否かを判定するスノーモード判定手段と、前記第1駆動力源を主駆動力源とする走行時に前記第2駆動力源によってトルクアシストを行うアシスト制御手段とを備えた車両用駆動制御装置であって、そのアシスト制御手段は、前記スノーモード判定手段により走行モードがスノーモードであると判定された場合に、前記第2駆動力源によるアシストトルク量を変更することを特徴とするものである。
【0015】
【第2発明の効果】
このようにすれば、運転者によって設定されている走行モードがスノーモードであるか否かを判定するスノーモード判定手段と、そのスノーモード判定手段により走行モードがスノーモードであると判定された場合に、前記第2駆動力源によるアシストトルク量を変更するアシスト制御手段とを含むことから、前記車輪が車両の走行路との間でスリップする可能性が高い状況において選択されるスノーモードで走行している際に、予め駆動力源から出力されるトルクが調整されることで、未然にスリップが防止される。すなわち、トラクション制御特性を可及的に向上させる車両用駆動制御装置を提供することができる。
【0016】
【課題を解決するための第3の手段】
また、前記課題を解決するために、本第3発明の要旨とするところは、第1駆動力源と、第2駆動力源と、車輪が車両の走行路との間でスリップしているか否かを判定するスリップ判定手段と、前記第1駆動力源を主駆動力源とする走行時に前記第2駆動力源によってトルクアシストを行うアシスト制御手段とを備えた車両用駆動制御装置であって、そのアシスト制御手段は、前記スリップ判定手段により前記車輪が走行路との間でスリップしていると判定された場合に、前記第2駆動力源によるアシストトルク量を変更することを特徴とするものである。
【0017】
【第3発明の効果】
このようにすれば、前記車輪が車両の走行路との間でスリップしているか否かを判定するスリップ判定手段と、そのスリップ判定手段により前記車輪が走行路との間でスリップしていると判定された場合に、前記第2駆動力源によるアシストトルク量を変更するアシスト制御手段とを含むことから、例えばその第2駆動力源の作動を電気的に直接制御することで、駆動力源から出力されるトルクの迅速且つ精密な調整が可能とされる。すなわち、トラクション制御特性を可及的に向上させる車両用駆動制御装置を提供することができる。
【0018】
【実施例】
以下、本発明の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【0019】
図1は、本発明の一実施例である駆動制御装置が適用された車両用動力伝達装置の構成を説明する骨子図である。この図において、燃料の燃焼によって作動する第1駆動力源(第1原動機)として機能するエンジン10の出力は、自動クラッチ12、トルクコンバータ14を介して自動変速機16に入力され、図示しない減速歯車、図3に示す差動歯車装置13及び車軸15を介して1対の駆動輪(前輪)17へ伝達されるようになっている。上記自動クラッチ12は、発進用摩擦係合装置や、モータ走行時において上記エンジン10を動力伝達経路から切り離すために断接させられるクラッチとしても機能するものであり、図示しない電磁式、油圧式などのクラッチアクチュエータによって湿式あるいは乾式の摩擦板が係合作動させられる摩擦式自動クラッチである。上記クラッチ12とトルクコンバータ14との間には、上記燃料の燃焼を伴わないで作動する第2駆動力源に対応すると共に電動モータ及び発電機として機能する第1モータジェネレータMG1が配設されている。上記トルクコンバータ14は、上記クラッチ12に連結されたポンプ翼車20と、上記自動変速機16の入力軸22に連結されたタービン翼車24と、それらポンプ翼車20及びタービン翼車24の間を直結するためのロックアップクラッチ26と、一方向クラッチ28によって一方向の回転が阻止されているステータ翼車30とを備えている。
【0020】
上記自動変速機16は、ハイ及びローの2段の切り換えを行う第1変速機32と、後進変速段及び前進4段の切り換えが可能な第2変速機34とを備えている。上記第1変速機32は、サンギヤS0、リングギヤR0、及びキャリアK0に回転可能に支持されてそれらサンギヤS0及びリングギヤR0に噛み合わされている遊星ギヤP0から成るHL遊星歯車装置36と、上記サンギヤS0とキャリアK0との間に設けられたクラッチC0及び一方向クラッチF0と、上記サンギヤS0及びハウジング38間に設けられたブレーキB0とを備えている。また、上記第1変速機32には、上記入力軸22の回転速度NINを検出するための入力軸回転速度センサ18が、上記第2変速機34には、出力軸46の回転速度NOUT を検出するための出力軸回転速度センサ19がそれぞれ設けられている。
【0021】
上記第2変速機34は、サンギヤS1、リングギヤR1、及びキャリアK1に回転可能に支持されてそれらサンギヤS1及びリングギヤR1に噛み合わされている遊星ギヤP1から成る第1遊星歯車装置40と、サンギヤS2、リングギヤR2、及びキャリアK2に回転可能に支持されてそれらサンギヤS2及びリングギヤR2に噛み合わされている遊星ギヤP2から成る第2遊星歯車装置42と、サンギヤS3、リングギヤR3、及びキャリアK3に回転可能に支持されてそれらサンギヤS3及びリングギヤR3に噛み合わされている遊星ギヤP3から成る第3遊星歯車装置44とを備えている。
【0022】
上記サンギヤS1とサンギヤS2は、互いに一体的に連結されている。また、上記リングギヤR1とキャリアK2とキャリアK3とが一体的に連結され、そのキャリアK3は出力軸46に連結されている。また、上記リングギヤR2がサンギヤS3に一体的に連結されている。そして、上記リングギヤR2及びサンギヤS3と中間軸48との間にクラッチC1が設けられ、上記サンギヤS1及びサンギヤS2と中間軸48との間にクラッチC2が設けられている。また、上記サンギヤS1及びサンギヤS2の回転を止めるためのバンド形式のブレーキB1が上記ハウジング38に設けられている。また、上記サンギヤS1及びサンギヤS2と上記ハウジング38との間には、一方向クラッチF1及びブレーキB2が直列に設けられている。この一方向クラッチF1は、上記サンギヤS1及びサンギヤS2が上記入力軸22と反対の方向へ逆回転しようとする際に係合させられるように構成されている。
【0023】
前記キャリアK1とハウジング38との間には、ブレーキB3が設けられている。また、前記リングギヤR3とハウジング38との間には、ブレーキB4と一方向クラッチF2とが並列に設けられている。この一方向クラッチF2は、前記リングギヤR3が逆回転しようとする際に係合させられるように構成されている。
【0024】
以上のように構成された自動変速機16では、例えば図2に示す作動表に従って後進ギヤ段と変速比γが順次小さくなる第1速ギヤ段乃至第5速ギヤ段の前進5段のうちのいずれかの変速段に切り換えられる。ここで、「○」は係合状態を表し、空欄は解放状態を表し、「◎」はエンジンブレーキのときの係合状態を表し、「△」は動力伝達に関与しない係合を表している。この図2から明らかなように、第2変速段(2nd)から第3変速段(3rd)へのアップシフトでは、上記ブレーキB3を解放すると同時に前記ブレーキB2を係合させるクラッチツークラッチ変速が行われ、そのブレーキB3の解放過程で係合トルクを持たせる期間とそのブレーキB2の係合過程で係合トルクを持たせる期間とがオーバラップして設けられる。それ以外の変速は、1つのクラッチまたはブレーキの係合あるいは解放作動だけで行われるようになっている。前述のクラッチ及びブレーキは何れも油圧アクチュエータによって係合させられる油圧式摩擦係合装置である。
【0025】
また、図3に示すように、前記エンジン10の吸気配管50及び排気管52には、排気タービン式過給機(以下、過給機という)54が設けられている。この過給機54は、上記排気管52内において排気の流れにより回転駆動されるタービン翼車56と、前記エンジン10への吸入空気を圧縮するために上記吸気配管50内に設けられ且つそのタービン翼車56に連結されたポンプ翼車58とを備え、そのポンプ翼車58が上記タービン翼車56によって回転駆動されるようになっている。また、上記排気管52には、上記タービン翼車56をバイパスするバイパス管61が接続されており、上記タービン翼車56を通過する排気ガス量とそのバイパス管61を通過する排気ガス量の比率とを変化させ、過給圧を調節するウエイストゲート弁59が設けられている。また、前記エンジン10は、燃料消費を減少させるために、燃料が筒内噴射されることにより軽負荷時においては空燃比A/Fが理論空燃比よりも高い燃焼である希薄燃焼が行われるリーンバーンエンジンであり、3気筒ずつから構成される左右1対のバンクを備え、その1対のバンクは単独であるいは同時に作動させられるようになっている。すなわち、作動気筒数の変更が可能となっている。
【0026】
前記エンジン10の吸気配管50には、スロットルアクチュエータ60によって操作されるスロットル弁62が設けられている。このスロットル弁62は、基本的には図示しないアクセルペダルの操作量すなわちアクセル開度θACC に対応する大きさのスロットル開度θTHとなるように制御されるが、エンジン10の出力を調節するために変速過渡時などの種々の車両状態に応じた開度となるように制御されるようになっている。
【0027】
また、図3に示すように、前記第1モータジェネレータMG1は、前記エンジン10と自動変速機16との間に配置され、前記クラッチ12は、前記エンジン10と第1モータジェネレータMG1との間に配置されている。前記自動変速機16の各油圧式摩擦係合装置及びロックアップクラッチ26は、電動油圧ポンプ64から発生する油圧を元圧とする油圧制御回路66により制御されるようになっている。また、前記エンジン10には、第2モータジェネレータMG2が作動的に連結されている。そして、前記第1モータジェネレータMG1及び第2モータジェネレータMG2の電源として機能する燃料電池70及び二次電池71と、それらから前記第1モータジェネレータMG1及び第2モータジェネレータMG2へ供給される電流を制御したり、充電のために上記二次電池71へ供給される電流を制御するための切換スイッチ72及び73とが設けられている。この切換スイッチ72及び73は、スイッチ機能を有する装置を示すものであって、例えばインバータ機能などを有する半導体スイッチング素子などから構成されるものである。
【0028】
図4は、前記エンジン10、第1モータジェネレータMG1、及び第2モータジェネレータMG2などの駆動を制御するための電子制御装置74に入力される信号及びその電子制御装置74から出力される信号を例示している。この図に示すように、かかる電子制御装置74には、例えば、エンジン回転速度NE を表す信号、前記自動変速機16の入力軸22の回転速度NINを表す信号、車速に対応する後輪回転速度を表す信号、出力軸46の回転速度NOUT に対応する前輪(駆動輪)回転速度を表す信号、後述するシフトレバー78の操作位置SH を表すシフトポジション信号、アクセルペダルの操作量であるアクセル開度θACC を表すアクセル開度信号などが前記入力軸回転速度センサ18、出力軸回転速度センサ19、あるいは図示しないセンサなどから供給されている。また、上記電子制御装置74からは、燃料噴射弁から前記エンジン10の気筒内へ噴射される燃料の量を制御するための噴射信号、前記第1モータジェネレータMG1及び第2モータジェネレータMG2の駆動を制御するための信号、前記自動変速機16のギヤ段を切り換えるために前記油圧制御回路66内のシフト弁を駆動するシフトソレノイドを制御する信号、前記ロックアップクラッチ26を開閉制御するために前記油圧制御回路66内のロックアップコントロールソレノイドを制御する信号などが出力される。
【0029】
上記電子制御装置74は、CPU、ROM、RAM、入出力インターフェースなどから成る所謂マイクロコンピュータを含んで構成されており、RAMの一時記憶機能を利用しつつROMに予め記憶されたプログラムに従って信号処理を行うことにより、基本的には、例えば図5に示す関係から実際のアクセル開度(操作量)θACC に基づいてスロットル開度θTHを制御するスロットル弁制御、例えば図6に示す予め記憶された変速線図から実際の車速V及びスロットル開度θTH(エンジン負荷)に基づいて変速を判定し、判定された変速を実行させるために前記自動変速機16のギヤ段を自動的に切り換える変速制御、前記ロックアップクラッチ26の係合、解放、あるいはスリップを実行する制御、前記エンジン10を主駆動力源とする走行時に前記第1モータジェネレータMG1によってトルクアシストを行うトルクアシスト制御などを実行する。かかるトルクアシスト制御では、例えば走行中に車輪(駆動輪)17が車両の走行路との間でスリップする乃至スリップしていると判定された場合に、前記第1モータジェネレータMG1によるアシストトルク量を変更するなどのトラクション制御を含む駆動制御を実行する。
【0030】
図7は、車両の運転席付近に設けられたシフト操作部材であるシフトレバー78の操作位置と、パワー走行モード及びスノーモードを選択するためのモード選択スイッチ80と備えたシフト操作装置76を示している。上記シフトレバー78は、車両を停止させるためのP(パーキング)ポジション、車両を後進させるためのR(リバース)ポジション、前記自動変速機16内の動力伝達系を開放させるためのN(ニュートラル)ポジション、自動変速モードにより第1速ギヤ段から第5速ギヤ段(最高速ギヤ段)まで変化させて車両を低速から最高速度まで前進走行させるために操作されるD(ドライブ)ポジション、前進走行の自動変速範囲の高速側を順次制限し且つエンジンブレーキを有効化するために操作される4、3、2、Lポジションへそれぞれ択一的に操作される。また、上記モード選択スイッチ80により、通常走行モード、パワー走行モード、及びスノーモードが択一的に切り換えられる。パワー走行モードは、高出力とエンジンブレーキを用いてスポーティな走行をするときに運転者により操作される。このパワー走行モードが選択操作されると、例えば自動変速制御に用いる変速線図が高車速側へずらされることにより高い駆動力が発生させられて高出力走行モードとされる。スノーモードは、駆動輪17のスリップを抑制して牽引力を高めるために車両の駆動力が低くなるように運転者により操作される。このスノーモードが選択操作されると、例えば自動変速制御に用いる変速線図が低車速側へずらされたりあるいは低速側ギヤ段のための変速線が除去されたりすることにより駆動力が低くされて低出力走行モードとされる。
【0031】
図8は、前記電子制御装置74の制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。この図において、スリップ判定手段82は、走行中に車輪(駆動輪)17が車両の走行路との間でスリップするか否か乃至スリップしているか否かを例えば後輪回転速度と前輪回転速度との比較により判定する。ここで、スリップするとは、一般にスリップと呼べるほどには車輪が空転していないがスリップする蓋然性が高い状態を表し、スリップしているとは、車両の走行安定性を一応は保ちつつも車輪が空転している状態を表す。低摩擦路面判定手段84は、例えば上記後輪回転速度及び前輪回転速度から導出される各車輪のスリップ率などを利用し、何れかの車輪から所定値以上のスリップ率が判定されることなどに基づいて、圧雪路又は凍結路のような車輪のスリップが発生し易い低摩擦係数路面すなわち低μ路であるか否かを判定する。この低摩擦路面であるか否かの判定は、ABSからの信号を利用するものであってもよい。走行モード判定手段86は、車両の走行状態が通常走行モード、パワー走行モード、及びスノーモードの何れに設定されているのかを判定する。すなわち、スノーモード判定手段として機能し、走行モードがスノーモードであるか否かを判定する。
【0032】
スリップ抑制手段88は、後述するアシスト制御手段90を含むものであり、上記スリップ判定手段82により判定される車輪が車両の走行路との間でスリップするか否か乃至スリップしているか否か、上記低摩擦路面判定手段84により判定される車両の走行路が低摩擦路面であるか否か、及び上記走行モード判定手段86により判定される走行モードがスノーモードであるか否かに応じて、駆動輪17のスリップを防止するためにその駆動輪17に付与される駆動力源出力トルクtOUT を抑制する。
【0033】
図9は、車両の駆動輪の一般的なスリップ特性を示すグラフである。この図に示すように、雪路や凍結路などの低摩擦路面における走行中に駆動輪17である前輪がスリップすると、車両の駆動力及び横抗力(車両の進行方向と垂直方向にはたらく抗力)が低下する。このため、車両は加速不良となることに加えて、後輪の横抗力による車両重心まわりのモーメントを打ち消す前輪の横坑力が発生し難くなるため、車両が不安定な状態になることが考えられる。上記スリップ抑制手段88は、トラクション制御手段としても機能するものであり、前記第1モータジェネレータMG1によるアシストトルク量を電気的に直接制御すると共に、前記スロットルアクチュエータ60や図示しない点火時期遅角装置を用いて前記エンジン10の出力トルクtE を制御することで、運転者のアクセル踏込量によらずに、駆動輪17のスリップ率S(%)を図9に示すトラクション制御領域R内に抑えることにより、有効な駆動力と車両の安定性を確保する。
【0034】
アシスト制御手段90は、前記エンジン10を主駆動力源とする走行時に前記第1モータジェネレータMG1によるトルクアシスト制御を実行するものであり、前記スリップ判定手段82により前記車輪が走行路との間でスリップする乃至スリップしていると判定された場合、前記低摩擦路面判定手段84により走行路が低摩擦路面であると判定された場合、及び前記走行モード判定手段86により走行モードがスノーモードであると判定された場合の何れか一に該当する場合に、前記第1モータジェネレータMG1によるアシストトルク量を抑制あるいはカットする。
【0035】
上記アシスト制御手段90は、好適には、前記車両の走行状態が予め設定されたアシスト領域内である場合にのみ、前記第1モータジェネレータMG1によるトルクアシストを行うようにその駆動を制御する。図10は、ストイキ走行時すなわち前記エンジン10が理論空燃比の混合気で燃焼させられている車両の走行時におけるアシスト領域の一例を、図11は、リーン走行時すなわち前記エンジン10が希薄燃焼させられている車両の走行時におけるアシスト領域の一例をそれぞれ示す。この図10の関係では、車速Vを表す車速軸とアクセルペダル操作量(アクセル開度)θACC (%)を表すアクセル操作量軸とから成る直交二次元座標において、所定のアクセル開度θst以上の領域が、ストイキ走行時における加速要求によって前記エンジン10の駆動すなわち駆動輪17である前輪を補助するために前記第1モータジェネレータMG1を駆動するストイキ走行時アシスト領域とされている。この図10のストイキ走行時アシストは、大きな加速要求のある範囲すなわちアクセル開度θst以上の領域に限られており、前記第1モータジェネレータMG1の駆動開始に関連した車両の加速増量による違和感を避けるように設定されている。また、図11に示す関係では、図10と同様の直交二次元座標において、上記アクセル開度θstよりも小さいアクセル開度θle以上であって所定車速Vleより下の領域がリッチ切換領域Iとされ、その所定車速Vle以上がリッチ切換領域IIとされている。そのリッチ切換領域Iおよびリッチ切換領域IIは、リーン走行時における加速要求によって前記エンジン10の吸入混合気を希薄燃焼のための空燃比からリッチ側(燃料割合増大側)の空燃比たとえば理論空燃比へ切り換えることによって駆動力を増大させるための領域であり、好適には、上記リッチ切換領域Iがリーン走行時に前記第1モータジェネレータMG1を駆動するリッチ走行時アシスト領域とされ、その第1モータジェネレータMG1による車両駆動力の補助によってアクセル開度θACC を低くしてそのリッチ切換領域I内に入ることにより燃費の低下が抑制される。
【0036】
図12は、前記電子制御装置74の制御作動の要部すなわちアシスト制御作動を説明するフローチャートであって、所定のサイクルタイムで繰り返し実行されるものである。先ず、ステップS1(以下、ステップを省略する)において、走行中に車輪が車両の走行路との間でスリップしているか否かが判断される。このS1の判断が肯定される場合には、S4において、図13に示す前記第1モータジェネレータMG1によるアシストトルクtMG1 が抑制あるいはカットされると共に、必要に応じて前記エンジン10による出力トルクが抑制され、それをもって本ルーチンが終了させられるが、判断が否定される場合には、S2において、車両が走行中の路面が車輪のスリップが発生し易い低摩擦路面であるか否かが判断される。このS2の判断が肯定される場合には、S4において、車輪のスリップを防止するために総出力トルクが抑制されるが、判断が否定される場合には、S3において、車両の走行モードがスノーモードであるか否かが判断される。このS3の判断が肯定される場合には、S4において、車輪のスリップを防止するために総出力トルクが抑制されるが、判断が否定される場合には、S5において、図13に示す通常のトルクアシストが行われて、前記エンジン10によるエンジントルクtE に前記第1モータジェネレータMG1によるアシストトルクtMG1 が加えられて駆動力源出力トルクtOUT とされ、それをもって本ルーチンが終了させられる。ここで、S2が前記低摩擦路面判定手段84に、S3が走行モード判定手段86に、S1、S2、及びS3が前記スリップ判定手段82に、SA4及びSA5が前記アシスト制御手段90を含む前記スリップ抑制手段88にそれぞれ対応する。
【0037】
このように、本実施例によれば、前記車輪が車両の走行路との間でスリップするか否か乃至スリップしているか否かを判定するスリップ判定手段82(S1、S2、S3)と、そのスリップ判定手段82により前記車輪が走行路との間でスリップする乃至スリップしていると判定された場合に、第2駆動力源である前記第1モータジェネレータMG1によるアシストトルクtMG1 を変更するアシスト制御手段90(S4、S5)とを含むことから、例えばその第2モータジェネレータMG1の作動を電気的に直接制御することで、駆動力源から出力されるトルクの迅速且つ精密な調整が可能とされる。すなわち、トラクション制御特性を可及的に向上させる車両用駆動制御装置を提供することができる。
【0038】
また、前記車両の走行路が前記車輪との間の摩擦係数が所定値よりも低い低摩擦路面であるか否かを判定する低摩擦路面判定手段84(S2)を含み、前記アシスト制御手段90は、前記低摩擦路面判定手段84により走行路が低摩擦路面であると判定された場合に、前記第1モータジェネレータMG1によるアシストトルクtMG1 を抑制するものであるため、前記車輪が車両の走行路との間でスリップする可能性が高い低摩擦路面を走行している際に、予め駆動力源から出力されるトルクが調整されることで、未然にスリップが防止されるという利点がある。
【0039】
また、運転者によって設定されている走行モードがスノーモードであるか否かを判定する走行モード判定手段86(S3)を含み、前記アシスト制御手段90は、前記走行モード判定手段86により走行モードがスノーモードであると判定された場合に、前記第1モータジェネレータMG1によるアシストトルクtMG1 を抑制するものであるため、前記車輪が車両の走行路との間でスリップする可能性が高い状況において選択されるスノーモードで走行している際に、予め駆動力源から出力されるトルクが調整されることで、未然にスリップが防止されるという利点がある。
【0040】
また、前記第2駆動力源は、電気エネルギによって作動する電動モータとして機能する第1モータジェネレータMG1であるため、その第1モータジェネレータMG1の作動を電気的に直接制御することで、駆動力源から出力されるトルクの迅速且つ精密に調整が可能とされるという利点がある。
【0041】
また、前記アシスト制御手段90は、前記車両の走行状態が予め設定されたアシスト領域内である場合に、前記第1モータジェネレータMG1によるトルクアシストを行うようにその駆動を制御するものであるため、例えば車両の加速を必要とする所定のアシスト領域となったときにのみその第1モータジェネレータMG1が駆動されてアシストトルクtMG1 が車両に加えられることで、車両全体の駆動能力が維持されつつ省燃費及び車両特性の向上が実現されるという利点がある。
【0042】
以上、本発明の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、更に別の態様においても実施される。
【0043】
例えば、前述の実施例では、前記エンジン10と第1モータジェネレータMG1とを前記自動クラッチ12を介して直結する構成のハイブリッド車両について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、前記エンジン10及び第1モータジェネレータMG1により発生させられる駆動力を遊星歯車装置により合成したり分配したりする構成の車両など、様々な態様のハイブリッド車両に適用される。
【0044】
また、前述の実施例では、前記モータジェネレータMG1が電動モータ及び発電機として用いられていたが、前記モータジェネレータMG2が電動モータ及び発電機として用いられてもよいし、それら両方が電動モータ及び発電機として用いられても構わない。
【0045】
また、前述の実施例では、前記エンジン10の後段に、複数の前進ギヤ段を備えた遊星歯車式の自動変速機16が設けられていたが、有効径が可変な1対の可変プーリに伝動ベルトが巻き掛けられたベルト式無段変速機や、トロイダル式の無段変速機などが設けられていても構わない。
【0046】
また、前記スリップ抑制手段88は、駆動力源出力トルクtOUT の変更に際して、先ず前記第1モータジェネレータMG1のアシストトルクtMG1 を調整し、必要に応じて前記エンジン10のエンジントルクtE を調整するものであったが、例えばエンジントルクtE が図10に一点鎖線で示す所定トルクa以下となるように予め一律にカットし、その所定トルクaに前記第1モータジェネレータMG1のアシストトルクtMG1 を上乗せする制御を実行するものであっても構わない。
【0047】
また、前述の実施例では、前輪が駆動輪17であるフロントドライブ車両について説明したが、後輪が駆動輪17であるリアドライブ車両、あるいは四輪駆動車両などに本発明が適用されても当然に構わない。
【0048】
その他、一々例示はしないが、本発明は、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良が加えられて実施されるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるハイブリッド車両の制御装置が適用された車両用動力伝達装置の構成を説明する骨子図である。
【図2】図1の自動変速機における複数の油圧式摩擦係合装置の作動の組み合わせとそれにより成立するギヤ段との関係を示す図表である。
【図3】図1の自動変速機を含むハイブリッド車両の原動機及び駆動系の要部を説明する図である。
【図4】図1のハイブリッド車両に設けられた電子制御装置の入出力信号を説明する図である。
【図5】図4の電子制御装置により制御されるスロットル開度の制御特性を示す図である。
【図6】図4の電子制御装置による変速制御において用いられる変速線図を示す図である。
【図7】図1のハイブリッド車両の運転席付近に設けられたシフトレバーの操作位置と、走行モード選択スイッチとを示す図である。
【図8】図4の電子制御装置の制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。
【図9】車両の駆動輪の一般的なスリップ特性を示すグラフである。
【図10】ストイキ走行時すなわちエンジンが理論空燃比の混合気で燃焼させられている車両の走行時におけるアシスト領域の一例を示すグラフである。
【図11】リーン走行時すなわちエンジンが希薄燃焼させられている車両の走行時におけるアシスト領域の一例を示すグラフである。
【図12】図4の電子制御装置の他の制御作動の要部すなわちアシスト制御作動を説明するフローチャートである。
【図13】
図1の第1モータジェネレータによるトルクアシストの有無による駆動力源出力トルクの変化を示すグラフである。
【符号の説明】
10:エンジン(第1駆動力源)
17:駆動輪(車輪)
82:スリップ判定手段
84:低摩擦路面判定手段
86:走行モード判定手段(スノーモード判定手段)
90:アシスト制御手段
MG1:第1モータジェネレータ(第2駆動力源)
tMG1 :アシストトルク
Claims (6)
- 第1駆動力源と、第2駆動力源と、車輪が車両の走行路との間でスリップするか否かを判定するスリップ判定手段と、前記第1駆動力源を主駆動力源とする走行時に前記第2駆動力源によってトルクアシストを行うアシスト制御手段とを備えた車両用駆動制御装置であって、
該アシスト制御手段は、前記スリップ判定手段により前記車輪が走行路との間でスリップすると判定された場合に、前記第2駆動力源によるアシストトルク量を変更することを特徴とする車両用駆動制御装置。 - 第1駆動力源と、第2駆動力源と、運転者によって設定されている走行モードがスノーモードであるか否かを判定するスノーモード判定手段と、前記第1駆動力源を主駆動力源とする走行時に前記第2駆動力源によってトルクアシストを行うアシスト制御手段とを備えた車両用駆動制御装置であって、
該アシスト制御手段は、前記スノーモード判定手段により走行モードがスノーモードであると判定された場合に、前記第2駆動力源によるアシストトルク量を変更することを特徴とする車両用駆動制御装置。 - 第1駆動力源と、第2駆動力源と、車輪が車両の走行路との間でスリップしているか否かを判定するスリップ判定手段と、前記第1駆動力源を主駆動力源とする走行時に前記第2駆動力源によってトルクアシストを行うアシスト制御手段とを備えた車両用駆動制御装置であって、
該アシスト制御手段は、前記スリップ判定手段により前記車輪が走行路との間でスリップしていると判定された場合に、前記第2駆動力源によるアシストトルク量を変更することを特徴とする車両用駆動制御装置。 - 運転者によって設定されている走行モードがスノーモードであるか否かを判定するスノーモード判定手段を含み、前記アシスト制御手段は、前記スノーモード判定手段により走行モードがスノーモードであると判定された場合に、前記第2駆動力源によるアシストトルク量を変更するものである請求項1又は3の車両用駆動制御装置。
- 前記第2駆動力源は、電気エネルギによって作動する電動モータである請求項1から4の何れかの車両用駆動制御装置。
- 前記アシスト制御手段は、前記車両の走行状態が予め設定されたアシスト領域内である場合に、前記第2駆動力源によるトルクアシストを行うようにその駆動を制御するものである請求項1から5の何れかの車両用駆動制御装置。
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-
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