JP2004146889A - 電話装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】着信呼が着信側電話装置のオフ・フック以前に切断された場合に不在着信履歴を残す電話装置において、着信呼の切断が該着信側電話装置に設定した時間が満了する以前に行なわれた場合であり、且つ、該切断が発信側電話装置から行なわれた場合に該着信呼がワン切り迷惑電話であると判断して該発信側電話装置の番号を不在着信履歴に登録せず、該発信側電話装置の番号を異常着信履歴に登録する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電話装置に係り、特に、電話装置の利用者を悪意の利用者が行なうワン切り迷惑電話に伴う悪徳商法から守ることができると共に、誤って悪意の利用者として登録されてしまった善意の利用者の不利益を解消することができる電話装置に関する。
【0002】
受信側電話装置の利用者にとって必要がなかったり関心がない勧誘電話や、受信側電話装置の利用者がオフ・フックした時に無言のままで切断してこれを繰り返す無言電話などの迷惑電話が多い。
又、最近では、受信側電話装置の利用者が対応できない程の短時間で呼び出しを行なって呼を切断して受信側電話装置に不在着信履歴を残し、受信側電話装置の利用者が不在着信履歴にある番号にアクセスすると受信側電話装置の利用者の意思や興味とは無関係に強制的に情報や番組を流して、後で法外な料金を請求するという悪質な迷惑電話が横行している。この迷惑電話を、受信側電話装置の利用者が対応できない程の短時間で呼び出しを行なって呼を切断することから「ワン・コール切り迷惑電話」、省略して「ワン切り迷惑電話」という。
【0003】
必要性がない勧誘電話は受信側電話装置の利用者にとって不愉快であり、無言電話は不愉快を通り越して受信側電話装置の利用者に対して不安感を与える。又、ワン切り迷惑電話は受信側電話装置の利用者に対して経済的な負担を強いることになる共に脅迫を伴って料金の請求をしてくるので、受信側電話装置の利用者に対して強度の不安感を与える。
【0004】
従って、通信事業者や電話装置の製造業者には上記の如き迷惑電話を追放できる通信システムや電話装置を提供することが求められている。
本発明は、上記のうち、特にワン切り迷惑電話の防止とワン切り迷惑電話防止の陰で善意の利用者が不利益を被ることを防止せんとするものである。
【0005】
【従来の技術】
図10は、発呼から通話開始までの通常の接続処理のシーケンスである。
発呼側電話装置から交換機に対して呼設定を要求するSET UP信号が送信されると、交換機は着信側電話装置に対して該SET UP信号を転送して着信側電話装置に対して呼設定要求を行なう。
【0006】
これを受けると、着信側の電話装置は呼設定受付を意味するCALL PROCEEDING信号を交換機に返し、該交換機は該CALL PROCEEDING信号を発信側電話装置に転送する。そして、着信側電話装置は、信号系の接続のための準備を行ない、その準備ができると交換機に対して発信側電話装置に信号系を接続する要求であるALERT信号を送信し、交換機は該ALERT信号を発信側電話装置に転送する。これで、発信側電話装置と着信側電話装置との間で信号系の接続ができ、着信側電話装置でリンガーが鳴る。
【0007】
着信側電話装置で利用者がオフ・フックすると、着信側電話装置は交換機に対して該リンガーに対する応答であるCONNECT信号を送信し、交換機は該CONNECT信号を発信側電話装置に転送する。これを受けた発信側電話装置は該CONNECT信号に対する認識信号であるCONNECT ACK信号を交換機に対して送信し、交換機は該CONNECT ACK信号を受信側電話装置に転送する。この段階で発信側電話装置と着信側電話装置との間で通話系が接続されて通話可能になる。従って、勧誘電話や無言電話に対する防護措置を講じておかないと、勧誘電話や無言電話等の迷惑電話であっても、通話が可能になってしまう。
【0008】
図11は、例えば発信側電話装置の利用者が着信側電話装置の利用者がオフ・フックする前に発呼を放棄する場合の通常のシーケンスである。
発呼側電話装置から交換機に対して呼設定を要求するSET UP信号が送信されると、交換機は着信側電話装置に対して該SET UP信号を転送して着信側電話装置に対して呼設定要求を行なう。尚、該SET UP信号には発信側電話装置の番号が含まれている。
【0009】
これを受けると、着信側の電話装置は呼設定受付を意味するCALL PROCEEDING信号を交換機に返し、該交換機は該CALL PROCEEDING信号を発信側電話装置に転送する。そして、着信側電話装置は、信号系の接続のための準備を行ない、その準備ができると交換機に対して発信側電話装置に信号系を接続する要求であるALERT信号を送信し、交換機は該ALERT信号を発信側電話装置に転送する。これで、発信側電話装置と着信側電話装置との間で信号系の接続ができ、着信側電話装置でリンガーが鳴る。
【0010】
しかし、発信側電話装置の利用者がこの時点で発呼を放棄し、呼切断要求であるDISCONNECT信号を送信すると、最終的に着信側電話装置が解放要求であるRELEASES信号を送信し、該RELEASE信号を受けた発信側電話装置は解放完了を示すRELEASE COMPLETE信号を送信する。該RELEASE COMPLETE信号を着信側電話装置が受けると呼が切断され、発信側電話装置と着信側電話装置は共にフリーになる。
【0011】
この場合、発信側電話装置と着信側電話装置との間では通話は行なわれない。そして、着信側電話装置の利用者が着信に対して応答することが可能であったか否かにかかわらず、結果的には応答しなかったので不在着信ということになり、不在着信履歴を保存する機能を有する電話装置では不在着信履歴が保存される。実は、これがワン切りをして悪徳商法を行なおうとする悪意の利用者の狙い目である。
【0012】
さて、着信側電話装置の利用者にとって必要性がない勧誘電話や、いやがらせのための無言電話等の迷惑電話を防止する技術は多数ある。
例えば、特開平5−236229号公開公報には、予め受信を許可する相手先を相手先登録部に登録しておき、着信があった時に相手先判定部が当該相手先が相手先登録部に登録されていないと判定した時には受信を拒否するものが開示されている。
【0013】
又、特開平9−107398号公開公報には、通信事業者からの通知サービスによって通知される発信者電話番号情報を利用して、迷惑電話がかかってきた時に発信者電話番号情報を登録しておき、再度同一発信者から迷惑電話がかかってきた時には回線の切断を行なうもの等が開示されている。
これらによって、勧誘電話や無言電話等の迷惑電話を受信することを避けることができる。
【0014】
しかし、最近のワン切り迷惑電話は、電話装置が不在着信履歴を残す機能を有することを利用し、受信側電話装置の利用者が対応できない程の短時間で呼び出しを行なった直後に発呼を放棄して受信側電話装置に不在着信履歴を残し、受信側電話装置の利用者が不在着信履歴にある番号にアクセスすると、受信側電話装置の利用者の意思や興味とは無関係に強制的に情報や番組等を流して、後で法外な料金を請求しようとするもので、通常の勧誘電話や無言電話等の迷惑電話とは性格が全く異なるものである。そして、このような迷惑電話が横行し始めたのがつい最近のことであるためか、公開された特許文献にはこのような迷惑電話に対応するための技術の開示がない。
【0015】
本出願人は、かかる事情に鑑み、出願番号「平成14−137436」の出願の明細書と図面に下記の発明を記載している。尚、下記記載においては、一部用語を本件明細書において使用する用語に統一している。
(1)発信元の電話番号がダイヤル番号格納部(所謂メモリ・ダイヤルである。)に格納されていない場合にタイマを起動し、発信放棄が所定の時間以内に行なわれた場合にはワン切り迷惑電話であると判断して、発信元の電話番号を不在着信履歴に保存しない。
【0016】
(2)発信元の電話番号がダイヤル番号格納部に格納されていない場合にタイマを起動し、発信放棄が所定の時間以内に行なわれた場合にはワン切り迷惑電話であると判断して、発信元の電話番号を異常着信である旨の情報を付加して不在着信履歴に保存する。
(3)発信元の電話番号が、不在着信履歴に異常着信である旨の情報と共に保存されている場合には、着信を拒否する。
【0017】
(4)発信を行なう時、発信先電話番号が不在着信履歴に異常着信情報と共に保存されている場合には、異常着信メッセージと共に発信先電話番号を表示する。
(5)発信を行なう時、発信先電話番号が不在着信履歴に異常着信情報と共に保存されている場合には、発信を禁止する。
【0018】
まず、(1)によれば、ワン切り迷惑電話であると判断して不在着信履歴に保存しないので、着信側電話装置の利用者がワン切りを行なった発信元にアクセスすることができず、無用な情報を流されることも、法外な料金を請求されることもなくなる。
又、(2)によれば、ワン切り迷惑電話であると判断して不在着信履歴に異常着信情報と共に保存するので、着信側電話装置の利用者が当該電話番号はワン切りを行なった発信元の電話番号であることを認識でき、着信側電話装置の利用者がワン切りを行なった発信元に無条件でアクセスすることがなくなり、無用な情報を流されることも、法外な料金を請求されることもなくなる。
【0019】
又、(3)によれば、発信元の電話番号が、不在着信履歴に異常着信である旨の情報と共に保存されている場合には、着信を拒否するので、同じ発信元が再度のワン切り迷惑電話をかけることは徒労に終わる。
又、(4)によれば、発信先電話番号が不在着信履歴に異常着信情報と共に保存されている場合には、異常着信メッセージと共に発信先電話番号を表示するので、着信側電話装置の利用者がワン切りを行なった発信元に無防備でアクセスすることがなくなり、無用な情報を流されることも、法外な料金を請求されることもなくなる。
【0020】
更に、(5)によれば、発信先電話番号が不在着信履歴に異常着信情報と共に保存されている場合には、発信を禁止するので、着信側電話装置の利用者がワン切りを行なった発信元にアクセスすることができなくなり、無用な情報を流されることも、法外な料金を請求されることもなくなる。
かくの如く、上記発明によって、ワン切りをするような悪意の利用者から善意の利用者を守ることができるようになる。
【0021】
【特許文献1】特開平5−236229号公開公報
【0022】
【特許文献2】特開平9−107398号公開公報
【0023】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、善意の利用者が発信する場合に操作ミスを行なったためにワン切り迷惑電話であると判断するための条件を満たしてしまうことや、回線や交換機などの機器の障害が原因でワン切り迷惑電話であると判断するための条件を満たしてしまうことがありうる。このような場合、上記発明を適用した電話装置は、特定の発信側電話装置からの着信を拒否し続ける上に、操作ミスや障害が原因で記録された、ワン切り迷惑電話を発信した電話装置である旨の誤った情報を修正することが考慮されていないので、特定の電話装置を利用している善意の利用者に不利益が生ずることになる上に、誤った情報を記憶した電話装置の利用者にも不利益がもたらされることになる。
【0024】
本発明は、かかる問題点に鑑み、電話装置の利用者を悪意の利用者が行なうワン切り迷惑電話に伴う悪徳商法から守ることができると共に、誤って悪意の利用者として登録されてしまった善意の利用者の不利益を解消することができる電話装置を提供することを目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための第一の発明は、着信呼が着信側電話装置のオフ・フック以前に放棄された場合に不在着信履歴を残す電話装置において、着信呼の
放棄が該着信側電話装置に設定した時間を経過する以前に行なわれた場合であり、且つ、該切断が発信側電話装置から行なわれた場合に該着信呼がワン切り迷惑電話であると判断して該発信側電話装置の番号を不在着信履歴に登録せず、該発信側電話装置の番号を異常着信履歴に登録することを特徴とする電話装置である。
【0026】
第一の発明によれば、電話装置は、着信呼が該着信側電話装置に設定した時間を経過する以前に切断され、且つ、切断が発信側電話装置から行なわれた場合に該着信呼がワン切り迷惑電話であると判断して該発信側電話装置の番号を不在着信履歴に登録せず、該発信側電話装置の番号を異常着信履歴に登録するので、電話装置の利用者はワン切り迷惑電話を発信した発信側電話装置にアクセスする危険性から守られ、且つ、ワン切り迷惑電話を発信した電話装置を認識することができる。
【0027】
第二の発明は、第一の発明の電話装置であって、着信信号に含まれる発信側電話装置の番号が上記異常着信履歴に登録されていた場合には、着信側電話装置に設定した時間を経過するまでは該着信側電話装置の利用者に対する呼び出しを行なわず、該設定した時間を経過した時に該呼び出しを開始することを特徴とする電話装置である。
【0028】
第二の発明によれば、電話装置は、着信信号に含まれる発信側電話装置の番号が上記異常着信履歴に登録されていた場合には、着信側電話装置に設定した時間を経過するまでは該着信側電話装置の利用者に対する呼び出しを行なわず、該設定した時間を経過した時に該呼び出しを開始するので、電話装置の利用者はワン切り迷惑電話の恐れがある間は着信呼への応答をできず、ワン切り迷惑電話ではないと判って初めて応答することができるようになる。
【0029】
第三の発明は、第一の発明の電話装置であって、着信呼がワン切り迷惑電話の判断条件を満足した場合であっても、発信側電話装置の番号がメモリ・ダイヤルに登録されていた場合には、発信側電話装置の番号を上記不在着信履歴に登録すると共に、上記異常着信履歴には登録しないことを特徴とする電話装置である。
第三の発明によれば、電話装置は、着信呼がワン切り迷惑電話の判断条件を満足した場合であっても、発信側電話装置の番号がメモリ・ダイヤルに登録されていた場合には、発信側電話装置の番号を該不在着信履歴に登録すると共に、該異常着信履歴には登録しないので、発信側電話装置及び着信側電話装置の利用者にとって不利益が発生しない。
【0030】
第四の発明は、第一の発明の電話装置であって、着信後、着信側電話装置に設定した時間を経過しても着信呼が切断されなかった場合には、発信側電話装置の番号の不在着信履歴への登録を行なうと共に異常着信履歴への登録は行なわず、着信後、着信側電話装置に設定した時間を経過しても着信呼が切断されなかった場合で、該発信元電話装置の番号が異常着信履歴に登録されていた場合には、該異常着信履歴に登録されていた該発信元電話装置の番号を削除することを特徴とする電話装置である。
【0031】
第四の発明によれば、電話装置は、着信後、着信側電話装置に設定した時間を経過しても着信呼が切断されなかった場合には、発信側電話装置の番号の不在着信履歴への登録を行なうと共に異常着信履歴への登録は行なわないので、善意の利用者に不利益が生ずることがなく、又、着信後、着信側電話装置に設定した時間を経過しても着信呼が切断されなかった場合で、該発信元電話装置の番号が異常着信履歴に登録されていた場合には、該異常着信履歴に登録されていた該発信元電話装置の番号を削除するので、誤って該異常着信履歴に登録されてしまった善意の利用者の不利益を解消することができる。
【0032】
第五の発明は、第一の発明の電話装置であって、電話装置の利用者が異常着信履歴に登録されている番号の電話装置に対して発信した場合、又は、電話装置の利用者が異常着信履歴に登録されている番号をメモリ・ダイヤルに登録した場合には、当該番号を異常着信履歴から削除することを特徴とする電話装置である。
第五の発明によれば、電話装置は、電話装置の利用者が異常着信履歴に登録されている番号の電話装置に対して発信した場合、又は、電話装置の利用者が異常着信履歴に登録されている番号をメモリ・ダイヤルに登録した場合には、当該番号を異常着信履歴から削除するので、誤って該異常着信履歴に登録されてしまった善意の利用者の不利益を解消することができる。
【0033】
そして、第五の発明を変形して、当該番号を異常着信履歴から削除する前に利用者に対して異常着信履歴に登録されている旨の警告を発するようにし、利用者が発信動作又は保存動作を継続する場合に限って異常着信履歴から削除するようにすれば、利用者の思い違いや操作ミスを排除することが可能になって、異常着信履歴管理のセキュリティを向上させることができる。
【0034】
【発明の実施の形態】
以降、図面を併用して本発明の技術を詳細に説明する。
図1は、本発明の電話装置の構成の主要部である。
図1において、1は発信元電話装置との信号を送受信を交換機経由で行なう通信制御部、2は通常の呼処理制御及びワン切り迷惑電話の判断や該ワン切り迷惑電話に対する処理を行なう呼制御部、3はワン切り迷惑電話と判断するための一条件である着呼からの時間を計測するタイマ制御部、4はキー入力や画面出力や音又は振動による利用者の呼び出しを行なうヒューマン・インタフェース部(図では「HMI部」と略記している。)、5は着信呼に対応できなかった場合に不在着信履歴を保存する不在着信履歴格納部、6はこの電話装置の利用者がかけたい又はかける必要がある利用者が保有する電話装置の番号を保存するダイヤル番号格納部(所謂「メモリ・ダイヤル」である。)、7はワン切り迷惑電話であると判断した場合に当該ワン切り迷惑電話を発信した電話装置の番号を保存する異常着信履歴格納部、8はタイマ制御部3が経過時間を参照するタイマ、9は入力した番号や発信側電話装置の番号等を表示する表示部(通常、液晶表示器が使用されるので、図では「LCD」と記載している。)、10は番号や選択する機能を入力する入力キー、11はベル音や振動で利用者に着信を知らせる呼出部である。
【0035】
ここで、不在着信履歴格納部5と異常着信履歴格納部7へのデータの書き込みは、呼制御部が行ない、ダイヤル番号格納部6へのデータの書き込みはヒューマン・インタフェース部4が行ない、タイマ8へのタイマ値設定はヒューマン・インタフェース部4が呼制御部2を経由して行なうことを想定して図示しているが、上記書き込みや設定の手法は数多く存在しうるもので、1つに限定されるものではない。
【0036】
又、不在着信履歴履歴格納部5の格納データは呼制御部2とヒューマン・インタフェース部4が読み出すことができ、ダイヤル番号格納部6の格納データは呼制御部2及びヒューマン・インタフェース部4が読み出すことができ、異常着信履歴格納部7の格納データは呼制御部2が読み出すことができ、タイマ8の設定値はタイマ制御部3が読み出すことができる。
【0037】
尚、図1では、通信制御部1がアンテナ12に接続されているものを図示しているので、図1の構成は携帯電話装置であるということになるが、これは、100%の携帯電話装置で不在着信履歴が自動的に保存されるという現実からワン切り迷惑電話の問題は携帯電話システムで起きており、不在着信履歴を自動的に保存できない古い電話装置が未だ多い固定電話システムではワン切り迷惑電話の問題が殆ど起きていないという事実に配慮したものである。しかし、殆どの固定電話が不在着信履歴を自動的に保存できるようになると固定電話システムでもワン切り迷惑電話の問題が生ずる恐れは十分にあるので、本発明が対象とする電話装置は携帯電話装置に限定されず、固定電話装置も含むものであると理解されたい。
【0038】
又、不在着信履歴格納部5、ダイヤル番号格納部6及び異常着信履歴格納部7には具体的な番号が記入されているが、これらの番号は本発明の技術を具体的に説明する際に例として使用するものである。
図2は、本発明の電話装置の着信直後の呼び出し機能を説明するフローチャートである。以降、図2の符号に沿って本発明の電話装置の着信直後の呼び出し機能を説明する。
【0039】
S1.SET UP信号を受信する。
SET UP信号には発信側電話装置の番号が含まれている。
S2.ステップS1で受信したSET UP信号に含まれていた発信側電話装置の番号が異常着信履歴に保存されているか否か判断するために、異常着信履歴格納部を検索する。
【0040】
S3.ステップS2での検索の結果、異常着信履歴に発信側電話装置の番号が保存されているか否か判断する。
異常着信履歴に発信側電話装置の番号が保存されていない場合(No)にはステップS4へ、異常着信履歴に発信側電話装置の番号が保存されている場合(YesにはステップS8に移行する。
【0041】
例えば、発信側電話装置の番号が「111−111−1111」であった場合には、当該番号は異常着信履歴に保存されていないので、ステップS4へ以降する。一方、発信側電話装置の番号が「111−111−1111」であった場合には、当該番号は異常着信履歴に保存されているので、ステップS8に移行する。
【0042】
S4.ステップS3で、異常着信履歴に発信側電話装置の番号が保存されていないと判断されたので、利用者に対して呼び出し可能と判断し、呼び出し可能と判断した旨を記憶する。
S5.交換機経由で発信側電話装置に対してCALL PROCEEDING信号を送信し、通話で使用する適切なチャネルを設定する。
【0043】
S6.信号系の接続準備が完了した時点で交換機経由で発信側電話装置に対してALERT信号を送信すると共に、タイマを起動する。
S7.そして、利用者に対して着呼があった旨を知らせる呼び出しを実行する。
S8.一方、ステップS3で、異常着信履歴に発信側電話装置の番号が保存されていると判断された場合には、利用者に対する呼び出しは不可と判断する。
【0044】
S9.しかし、この場合にも、交換機経由で発信側電話装置に対してCALLPROCEEDING信号を送信し、通話で使用する適切なチャネルを設定する。
S10.信号系の接続準備が完了した時点で交換機経由で発信側電話装置に対してALERT信号を送信すると共に、タイマを起動する。
【0045】
S11.そして、利用者に対して着呼があった旨を知らせる呼び出しの実行は留保する。
上記のように、発信側電話装置の番号が異常着信履歴に保存されていない場合には、利用者に対する呼び出しを即座に実行し、発信側電話装置の番号が異常着信履歴に保存されている場合には利用者に対する呼び出しを留保することが本発明の特徴である。
【0046】
これにより、ワン切り迷惑電話の恐れが大きい着信呼に対して利用者が直ちに対応することを防止することができる。
図3は、図2のフローチャートで呼び出し可能の判断以降の処理を示すフローチャートで、図2のフローチャートとの連続性から、SET UP信号に番号「111−111−1111」が含まれていた場合である。以降、図3の符号に沿って、呼び出し可能の判断以降の処理を詳細に説明する。尚、一部の処理ステップでは図2の記載内容を若干省略している。
【0047】
S4.利用者に対して呼び出し可能と判断し、
S6’.タイマを起動し、
S7.利用者に対する呼び出しを実行する。
ここまでは、図2のフローチャートにおいて説明したことである。
S12.この段階でDISCONNECT信号を受信する。
【0048】
S13.タイマを参照して、タイマが満了している(設定した所定時間を経過している)か否か判断する。
タイマが満了している場合(Yes)にはステップS14に、タイマが満了していない場合(No)にはステップS16に移行する。
S14.設定した所定時間を経過しているので、着信呼はワン切り迷惑電話ではないと判断し、
S15.不在着信履歴に発信側電話装置の番号を保存すると共に、異常着信履歴への保存を留保する。
【0049】
即ち、タイマが満了した後にDISCONNECT信号を受信した場合には、SET UP信号に含まれていた番号の如何にかかわらず、着信呼はワン切り迷惑電話ではないと判断し、不在着信履歴に発信側電話装置の番号を保存すると共に、異常着信履歴への保存を留保する。
S16.一方、設定した所定時間を経過していない場合には、タイマを停止し、
S17.DISCONNECT信号に含まれている切断理由を確認する。
【0050】
ここで、DISCONNECT信号には、発信側電話装置で切断した場合を正常切断とし、回線断等のネットワーク要因や通信圏外への移動による切断を正常切断以外の切断とする情報が含まれている。従って、DISCONNECT信号に含まれている切断理由を確認することによって正常切断か否かを判断することができる。
【0051】
S18.正常切断であったか否か判断する。
正常切断ではなかった場合(No)には、ステップS14に移行して、ステップS14及びステップS15の処理を行なう。
即ち、この場合にも、SET UP信号に含まれていた番号の如何にかかわらず、着信呼はワン切り迷惑電話ではないと判断し、不在着信履歴に発信側電話装置の番号を保存すると共に、異常着信履歴への保存を留保する。
【0052】
これにより、発信側電話装置の利用者の操作ミス、ネットワーク要因、及び、携帯電話装置の場合の圏外への移動等による切断とワン切りとを区別することができ、次回以降も番号が「111−111−1111」の電話装置からの着信時に通常の着信として処理される。
S19.一方、ステップS18で、正常切断であったと判断した場合(Yes)には、発信側電話装置の番号がダイヤル番号格納部に保存されいるか否か判断する。
【0053】
発信側電話装置の番号がダイヤル番号格納部に保存されいる場合(Yes)には、発信側電話装置の利用者は着信側電話装置の利用者にとって通話が必要な利用者であるから、発信側電話装置の利用者が操作ミスをしたために短時間での正常切断に至ったものと判断して、ステップS14に移行し、ステップS14及びステップS15の処理を行なう。
【0054】
S20.一方、ステップS19で、発信側電話装置の番号がダイヤル番号格納部に保存されていないと判断された場合(No)には、着信側電話装置の利用者が知らない利用者がワン切りを行なったものと判断する。
S21.そして、不在着信履歴への発信側電話装置の番号の保存を留保し、異常着信履歴に発信側電話装置の番号を保存する。
【0055】
今の場合、発信側電話装置の番号が「111−111−1111」であり、図1に示した如く、ダイヤル番号格納部には「111−111−1111」は保存されていないので、ワン切り迷惑電話であると判断して、不在着信履歴への発信側電話装置の番号の保存を留保し、異常着信履歴に発信側電話装置の番号を保存する。
【0056】
しかし、もし、発信側電話装置の番号が「666−666−6666」であった場合、図1の異常着信履歴には番号「666−666−6666」が保存されていないので、図2の処理によって呼び出し可能と判断される。その上、タイマ満了以前に切断されて、その切断が正常切断であっても、図1の如く、番号「666−666−6666」がダイヤル番号格納部に保存されているので、ワン切り迷惑電話ではないと判断し、不在着信履歴に発信側電話装置の番号を保存すると共に、異常着信履歴への保存を留保する。
【0057】
即ち、上で説明した本発明の電話装置は、発信側電話装置の番号が異常着信履歴に保存されていな場合には利用者への呼び出しを実行し、設定時間を経過した後にDISCONNECT信号を受信した場合にはワン切り迷惑電話ではないと判断して、不在着信履歴に保存する一方異常着信履歴への保存を留保し、設定時間経過以前にDISCONNECT信号を受信した場合には、正常切断ではなかった場合とダイヤル番号格納部に発信側電話装置の番号が保存されている場合にはワン切り迷惑電話ではないと判断して不在着信履歴に保存する一方異常着信履歴への保存を留保し、正常切断であると共にダイヤル番号格納部に発信側電話装置の番号が保存されていない場合にワン切り迷惑電話であると判断して、不在着信履歴への保存を留保すると共に異常着信履歴への保存を行なう。
【0058】
又は、本発明の電話装置が、発信側電話装置の番号が異常着信履歴に保存されていない場合には利用者への呼び出しを実行し、設定時間を経過した後にDISCONNECT信号を受信した場合にはワン切り迷惑電話ではないと判断して、不在着信履歴に保存する一方異常着信履歴への保存を留保し、設定時間経過以前にDISCONNECT信号を受信した場合には、正常切断ではなかった場合にはワン切り迷惑電話ではないと判断して不在着信履歴に保存する一方異常着信履歴への保存を留保し、正常切断であった場合にはワン切り迷惑電話であると判断して、不在着信履歴への保存を留保すると共に異常着信履歴への保存を行なうようにしてもよい。そして、これが本発明の電話装置がワン切り迷惑電話の判断を行なう最も基本的な基準である。
【0059】
これにより、本発明の電話装置は、短時間で切断されたというだけではなく、切断理由が正常切断以外であるか否かを総合的に判断して、ワン切り迷惑電話であると判断するので、発信側電話装置での操作ミスやネットワーク要因で短時間に切断された場合に、善意の利用者をワン切り迷惑電話の発信者であると判断することがなく、より正確な判断が可能になる。
【0060】
更に、短時間で切断されたというだけではなく、切断理由が正常切断以外であるか否かと、発信側電話装置の番号がダイヤル番号格納部に保存されているか否かを総合的に判断して、ワン切り迷惑電話であると判断すれば、発信側電話装置での操作ミスやネットワーク要因で短時間に切断された場合に、善意の利用者をワン切り迷惑電話の発信者であると判断することがない上に、発信側電話装置の番号がダイヤル番号格納部に保存されていなければワン切り迷惑電話である可能性が更に高いことが判るので、より一層正確な判断が可能になる。
【0061】
図4は、図2のフローチャートで呼び出し不可の判断以降の処理を示すフローチャートで、図2のフローチャートとの連続性から、SET UP信号に番号「444−444−4444」が含まれていた場合である。以降、図4の符号に沿って呼び出し可能の判断以降の処理を詳細に説明する。尚、一部の処理ステップでは図2の記載内容を若干省略している。
【0062】
S8.呼び出し不可と判断する。
S10’.タイマを起動する。
S11.利用者に対する呼び出しを留保する。
S25.この時に、DISCONNECT信号を受信する。
S26.タイマを参照して、タイマが満了している(設定した所定時間を経過している)か否か判断する。
【0063】
タイマが満了している場合(Yes)にはステップS27に、タイマが満了していない場合(No)にはステップS31に移行する。
S27.設定した所定時間を経過しているので、着信呼はワン切り迷惑電話ではないと判断し、
S28.ステップS11で一旦留保した利用者への呼び出しを開始する。
【0064】
S29.この場合には、最初に異常着信履歴に発信側電話装置の番号が保存されていたのであるが、ステップS27で、着信呼はワン切り迷惑電話ではないと判断したので、異常着信履歴への保存を継続する必要はない。
従って、異常着信履歴から発信側電話装置の番号を削除する。
今の場合、番号「444−444−4444」が当初異常着信履歴に保存されていたので呼び出し不可としたが、タイマが満了した後に切断したので番号「444−444−4444」の電話装置の利用者はワン切りを行なう悪意の利用者ではないと判断し、異常着信履歴から発信側電話装置の番号を削除するのである。
【0065】
これにより、一旦、異常着信履歴に保存された場合でも、通常の着信処理に戻される。即ち、発信側電話装置での操作ミスによって異常着信履歴に保存された場合には通常の着信処理に戻されて、当該発信側電話装置の利用者の不利益を解消することができ、異常着信履歴に当該番号を保存した電話装置の利用者の不利益を解消することもできる。
【0066】
S30.その上で、不在着信履歴に発信側電話装置の番号を保存する。
S31.一方、ステップS26で、タイマが満了していないと判断した場合には、タイマを停止する。
S32.この場合には、元々異常着信履歴に発信側電話装置の番号「444−444−4444」が保存されており、しかも、設定時間を経過する前に切断してきたのであるからワン切り迷惑電話であると判断する。
【0067】
S33.その上で、発信側電話装置の番号を不在着信履歴に保存するのは留保する。
尚、この場合には、元々異常着信履歴に発信側電話装置の番号が保存されていたから、改めて異常着信履歴への保存を行なう必要はない。
上記の如く、最初は異常着信履歴に保存されていても、設定時間を経過した後の切断であった場合にはワン切り迷惑電話をかけてくるような悪意の利用者ではなかった場合は判断しなおして、着信側電話装置の利用者に対して改めて呼び出しをすると共に、異常着信履歴から当該番号を削除する上に不在着信履歴に保存し、設定時間を経過する前の切断であった場合には再度のワン切り迷惑電話がかかってきたと判断して不在着信履歴への保存を留保することが本発明の特徴である。
【0068】
これにより、操作ミスやネットワーク要因で短時間での切断が行なわれて善意の利用者が悪意の利用者であるごとく扱われているのを修正することができる。
以上で、本発明の電話装置の着信時の処理をケース毎に分けて説明したが、図2乃至図4の処理は一貫して行なわれるものである。
図5は、本発明の電話装置の受信処理で、図2乃至図4の処理を1つのフローチャートで表現したものである。しかも、図5における符号と図2乃至図4における符号を一致させて記載しているので、図5のフローチャートについては図示するに止め、説明を省略する。
【0069】
図6は、本発明の電話装置の発信時の処理(その1)である。以降、図6の符号に沿って本発明の電話装置の発信時の第一の処理を詳細に説明する。
S41.利用者が発信動作を開始する。
ヒューマン・インタフェース部4経由で呼制御部に発信するための情報が送り込まれてくるので、呼制御が発信動作を認識することができる。
【0070】
S46.SET UP信号を送信する。
S42.異常着信履歴を検索する。
S43.異常着信履歴に着信側電話装置の番号が保存されているか否か判断する。
異常着信履歴に着信側電話装置の番号が保存されていない場合(No)には、何も問題がないので、ステップS48に移行し、CALL PROCEEDING信号、ALERT信号、CONNECT信号及びCONNECT ACK信号のやりとりをして通話に入る。
【0071】
S47.一方、ステップS43で、異常着信履歴に着信側電話装置の番号が保存されていると判断した場合(Yes)には、異常着信履歴から着信側電話装置の番号を削除する。
これは、当該電話装置の利用者が異常着信履歴に保存されている電話装置に対して発信しようとしたのは、操作ミスやネットワーク要因によって着信側電話装置が悪意の利用者に利用される電話装置であると判断されたために異常着信履歴に保存されているのだと判断できるからである。
【0072】
もし、ステップS41で利用者が番号「555−555−5555」の電話装置に発信したとすると、番号「555−555−5555」は図1の如く異常着信履歴に保存されているので、ステップS47で番号「555−555−5555」を削除することになる。
S48.その後、CALL PROCEEDING信号、ALERT信号、CONNECT信号及びCONNECT ACK信号のやりとりをして通話に入る。
【0073】
即ち、図6の処理によって、操作ミスによって着信側電話装置が悪意の利用者に利用される電話装置であると判断されたために異常着信履歴に保存されている番号を善意の利用者に利用される電話装置であると修正することができる。
図7は、本発明の電話装置の発信時の処理(その2)である。以降、図6の符号に沿って本発明の電話装置の発信時の第二の処理を詳細に説明する。
【0074】
S41.利用者が発信動作を開始する。
S42.異常着信履歴を検索する。
S43.異常着信履歴に着信側電話装置の番号が保存されているか否か判断する。
異常着信履歴に着信側電話装置の番号が保存されていない場合(No)には、ステップS46に移行し、異常着信履歴に着信側電話装置の番号が保存されている場合(Yes)には、ステップS44に移行する。
【0075】
S44.異常着信履歴に着信側電話装置の番号が保存されているので、利用者に対して警告を表示する。
これは、表示部に文字や図形で表示してもよいし、呼出部から音で表示してもよい。
S45.発信動作が継続されているか否か判断する。
【0076】
S46.ステップS45で、発信動作が継続されていると判断した場合(Yes)と、ステップS43で異常着信履歴に保存されていないと判断した場合(No)には、SET UP信号を送信する。
S47.異常着信履歴から着信側電話装置の番号を削除する。
これは、当該電話装置の利用者が異常着信履歴に保存されている電話装置に対して発信しようとし、それに対して警告を表示したにもかかわらず発信動作が継続されているのは、着信側電話装置の番号が悪意の利用者が利用する電話装置の番号ではないことを当該電話装置の利用者が確信しており、操作ミスやネットワーク要因によって着信側電話装置が悪意の利用者に利用される電話装置であると判断されたために異常着信履歴に保存されているのだと判断できるからである。
【0077】
S48.そして、CALL PROCEEDING信号、ALERT信号、CONNECT信号及びCONNECT ACK信号のやりとりをして通話に入る。
S49.一方、ステップS45で、発信動作が中断された場合(No)には、当該電話装置の利用者が誤りに気付いて発信動作を中断したものと判断して、発信処理を終了する。
【0078】
このような処理に変更しても、操作ミスやネットワーク要因によって着信側電話装置が悪意の利用者に利用される電話装置であると判断されたために異常着信履歴に保存されている番号を善意の利用者に利用される電話装置であると修正することができる。しかも、利用者に対して一旦警告を表示した後で発信動作が継続されている時に限って修正するので、利用者が思い違いをして発信するのを防止することができる。
【0079】
図8は、本発明の電話装置のダイヤル番号格納部への保存処理(その1)である。以降、図8の符号に沿って、本発明の電話装置のダイヤル番号格納部6への第一の保存処理を詳細に説明する。
S51.利用者が保存動作を開始する。
S52.異常着信履歴を検索する。
【0080】
S53.利用者がダイヤル番号格納部6に保存しようとしている番号が異常着信履歴に保存されているか否か判断する。
S56.ステップS53で、利用者がダイヤル番号格納部6に保存しようとしている番号が異常着信履歴に保存されていると判断した場合(Yes)には、異常着信履歴から当該番号を削除する。
【0081】
これは、当該電話装置の利用者が異常着信履歴に保存されている番号電話装置をダイヤル番号格納部6に保存しようとしたのは、操作ミスやネットワーク要因によって着信側電話装置が悪意の利用者に利用される電話装置であると判断されたために異常着信履歴に保存されているのだと判断できるからである。
S57.ステップS56の処理の後と、ステップS53で、利用者がダイヤル番号格納部6に保存しようとしている番号が異常着信履歴に保存されていないと判断した場合(No)には、ダイヤル番号格納部6に当該番号を保存する。
【0082】
今、ステップS51で利用者が番号「777−777−7777」をダイヤル番号格納部6に保存しようとした場合、番号「777−777−7777」は図1の如く異常着信履歴に保存されているので、ステップS56で番号「777−777−7777」を削除して、ダイヤル番号格納部6に当該番号を保存することになる。
【0083】
そして、もし、番号「777−777−7777」が異常着信履歴に保存されていなかった場合には、異常着信履歴に対する処理は行なわずに、ダイヤル番号格納部6に当該番号を保存するだけの処理を行なう。
これにより、操作ミスによって着信側電話装置が悪意の利用者に利用される電話装置であると判断されたために異常着信履歴に保存されている番号を善意の利用者に利用される電話装置であると修正することができる。
【0084】
図9は、本発明の電話装置のダイヤル番号格納部への保存処理(その2)である。移行、図8の符号に沿って、本発明の電話装置のダイヤル番号格納部6への第二の保存処理を詳細に説明する。
S51.利用者が保存動作を開始する。
S52.異常着信履歴を検索する。
【0085】
S53.利用者がダイヤル番号格納部6に保存しようとしている番号が異常着信履歴に保存されているか否か判断する。
S54.ステップS53で、利用者がダイヤル番号格納部6に保存しようとしている番号が異常着信履歴に保存されている場合(Yes)には、利用者に対して警告を表示する。
【0086】
S55.利用者に対して警告を表示した後も保存動作が継続されているか否か判断する。
S56.ステップS55で、利用者に対して警告を表示した後も保存動作が継続されている場合(Yes)には、異常着信履歴から当該番号を削除する。
これは、当該電話装置の利用者が異常着信履歴に保存されている電話装置の番号をダイヤル番号格納部6に保存しようとし、それに対して警告を表示したにもかかわらず保存動作が継続されているのは、着信側電話装置の番号が悪意の利用者が利用する電話装置の番号ではないことを当該電話装置の利用者が確信しており、操作ミスやネットワーク要因によって着信側電話装置が悪意の利用者に利用される電話装置であると判断されたために異常着信履歴に保存されているのだと判断できるからである。
【0087】
S57.ステップS56の処理の後と、ステップS53で、利用者がダイヤル番号格納部6に保存しようとしている番号が異常着信履歴に保存されていないと判断した場合(No)には、ダイヤル番号格納部6に当該番号を保存する。
S58.一方、ステップS55で、保存動作が中断された場合(No)には、利用者が思い違いに気がついたからであると判断して、登録処理を終了する。
【0088】
このような処理に変更しても、操作ミスやネットワーク要因によって着信側電話装置が悪意の利用者に利用される電話装置であると判断されたために異常着信履歴に保存されている番号を善意の利用者に利用される電話装置であると修正することができる。しかも、利用者に対して一旦警告を表示した後で保存動作が継続されている時に限って修正するので、利用者が思い違いをして保存するのを防止することができる。
【0089】
(付記1) 着信呼が着信側電話装置のオフ・フック以前に切断された場合に不在着信履歴を残す電話装置において、
着信呼の切断が該着信側電話装置に設定した時間を経過する以前に行なわれた場合であり、
且つ、該切断が発信側電話装置から行なわれた場合
に該着信呼がワン切り迷惑電話であると判断して該発信側電話装置の番号を不在着信履歴に登録せず、該発信側電話装置の番号を異常着信履歴に登録することを特徴とする電話装置。
【0090】
(付記2) 付記1に記載の電話装置であって、
着信信号に含まれる発信側電話装置の番号が上記異常着信履歴に登録されていた場合には、
着信側電話装置に設定した時間を経過するまでは該着信側電話装置の利用者に対する呼び出しを行なわず、該設定した時間を経過した時に該呼び出しを開始する
ことを特徴とする電話装置。
【0091】
(付記3) 付記1に記載の電話装置であって、
着信呼がワン切り迷惑電話の判断条件を満足した場合であっても、
発信側電話装置の番号がメモリ・ダイヤルに登録されていた場合には、
発信側電話装置の番号を上記不在着信履歴に登録すると共に、上記異常着信履歴には登録しない
ことを特徴とする電話装置。
【0092】
(付記4) 付記1に記載の電話装置であって、
着信後、着信側電話装置に設定した時間を経過しても着信呼が切断されなかった場合には、
発信側電話装置の番号の不在着信履歴への登録は行ない、異常着信履歴への登録は行なわず、
着信後、着信側電話装置に設定した時間を経過しても着信呼が切断されなかった場合で、該発信元電話装置の番号が異常着信履歴に登録されていた場合には、
該異常着信履歴に登録されていた該発信元電話装置の番号を削除する
ことを特徴とする電話装置。
【0093】
(付記5) 付記1に記載の電話装置であって、
電話装置の利用者が異常着信履歴に登録されている番号の電話装置に対して発信した場合、
又は、電話装置の利用者が異常着信履歴に登録されている番号をメモリ・ダイヤルに登録した場合には、
当該番号を異常着信履歴から削除することを特徴とする電話装置。
【0094】
(付記6) 付記5に記載の電話装置であって、
電話装置の利用者が異常着信履歴に登録されている番号の電話装置に対して発信した場合、
又は、電話装置の利用者が異常着信履歴に登録されている番号をメモリ・ダイヤルに登録した場合には、
該利用者に対して当該番号が異常着信履歴に登録されている旨の警告を発し、
該警告を発しても該利用者が発信動作又は登録動作を継続した場合には、
当該番号を異常着信履歴から削除することを特徴とする電話装置。
【0095】
【発明の効果】
以上詳述した如く、本発明により、電話装置の利用者を悪意の利用者が行なうワン切り迷惑電話に伴う悪徳商法から守ることができると共に、誤って悪意の利用者として登録されてしまった善意の利用者の不利益を解消することができる電話装置を実現することができる。
【0096】
即ち、第一の発明によれば、電話装置は、着信呼が該着信側電話装置に設定した時間を経過する以前に切断され、且つ、切断が発信側電話装置から行なわれた場合に該着信呼がワン切り迷惑電話であると判断して該発信側電話装置の番号を不在着信履歴に登録せず、該発信側電話装置の番号を異常着信履歴に登録するので、電話装置の利用者はワン切り迷惑電話を発信した発信側電話装置にアクセスする危険性から守られ、且つ、ワン切り迷惑電話を発信した電話装置を認識することができる。
【0097】
又、第二の発明によれば、電話装置は、着信信号に含まれる発信側電話装置の番号が上記異常着信履歴に登録されていた場合には、着信側電話装置に設定した時間を経過するまでは該着信側電話装置の利用者に対する呼び出しを行なわず、該設定した時間を経過した時に該呼び出しを開始するので、電話装置の利用者はワン切り迷惑電話の恐れがある間は着信呼への応答をできず、ワン切り迷惑電話ではないと判って初めて応答することができるようになり、着信側電話装置の利用者の不安を解消することができる。
【0098】
又、第三の発明によれば、電話装置は、着信呼がワン切り迷惑電話の判断条件を満足した場合であっても、発信側電話装置の番号がメモリ・ダイヤルに登録されていた場合には、発信側電話装置の番号を該不在着信履歴に登録すると共に、該異常着信履歴には登録しないので、発信側電話装置及び着信側電話装置の利用者にとって不利益が発生しない。
【0099】
又、第四の発明によれば、電話装置は、着信後、着信側電話装置に設定した時間を経過しても着信呼が切断されなかった場合には、発信側電話装置の番号の不在着信履歴への登録を行なうと共に異常着信履歴への登録は行なわないので、善意の利用者に不利益が生ずることがなく、又、着信後、着信側電話装置に設定した時間を経過しても着信呼が切断されなかった場合で、該発信元電話装置の番号が異常着信履歴に登録されていた場合には、該異常着信履歴に登録されていた該発信元電話装置の番号を削除するので、誤って該異常着信履歴に登録されてしまった善意の利用者の不利益を解消することができる。
【0100】
更に、第五の発明によれば、電話装置は、電話装置の利用者が異常着信履歴に登録されている番号の電話装置に対して発信した場合、又は、電話装置の利用者が異常着信履歴に登録されている番号をメモリ・ダイヤルに登録した場合には、当該番号を異常着信履歴から削除するので、誤って該異常着信履歴に登録されてしまった善意の利用者の不利益を解消することができる。
【0101】
そして、第五の発明を変形して、当該番号を異常着信履歴から削除する前に利用者に対して異常着信履歴に登録されている旨の警告を発するようにし、利用者が発信動作又は保存動作を継続する場合に限って異常着信履歴から削除するようにすれば、利用者の思い違いや操作ミスを排除することが可能になって、異常着信履歴管理のセキュリティを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電話装置の構成の主要部。
【図2】本発明の電話装置の着信直後の呼び出し処理。
【図3】図2のフローチャートで呼び出し可能の判断以降の処理。
【図4】図2のフローチャートで呼び出し不可の判断以降の処理。
【図5】本発明の電話装置の受信処理。
【図6】本発明の電話装置の発信時の処理(その1)。
【図7】本発明の電話装置の発信時の処理(その2)。
【図8】本発明の電話装置のダイヤル番号格納部への保存処理(その1)。
【図9】本発明の電話装置のダイヤル番号格納部への保存処理(その2)。
【図10】発呼から通話開始までの通常の接続処理のシーケンス。
【図11】発信側電話装置の利用者が着信側電話装置の利用者がオフ・フックする前に発呼を放棄する場合の通常のシーケンス。
【符号の説明】
1 通信制御部
2 呼制御部
3 タイマ制御部
4 ヒューマン・インタフェース部(HMI部)
5 不在着信履歴格納部
6 ダイヤル番号格納部
7 異常着信履歴格納部
8 タイマ
9 表示部(LCD)
10 入力キー
11 呼出部
12 アンテナ
Claims (5)
- 着信呼が着信側電話装置のオフ・フック以前に切断された場合に不在着信履歴を残す電話装置において、
着信呼の切断が該着信側電話装置に設定した時間を経過する以前に行なわれた場合であり、
且つ、該切断が発信側電話装置から行なわれた場合に、
該着信呼がワン切り迷惑電話であると判断して該発信側電話装置の番号を不在着信履歴に登録せず、該発信側電話装置の番号を異常着信履歴に登録する
ことを特徴とする電話装置。 - 請求項1に記載の電話装置であって、
着信信号に含まれる発信側電話装置の番号が上記異常着信履歴に登録されていた場合には、
着信側電話装置に設定した時間を経過するまでは該着信側電話装置の利用者に対する呼び出しを行なわず、該設定した時間を経過した時に該呼び出しを開始する
ことを特徴とする電話装置。 - 請求項1に記載の電話装置であって、
着信呼がワン切り迷惑電話の判断条件を満足した場合であっても、
発信側電話装置の番号がメモリ・ダイヤルに登録されていた場合には、
発信側電話装置の番号を上記不在着信履歴に登録すると共に、上記異常着信履歴には登録しない
ことを特徴とする電話装置。 - 請求項1に記載の電話装置であって、
着信後、着信側電話装置に設定した時間を経過しても着信呼が切断されなかった場合には、
発信側電話装置の番号の不在着信履歴への登録は行ない、異常着信履歴への登録は行なわず、着信後、着信側電話装置に設定した時間を経過しても着信呼が切断されなかった場合で、該発信元電話装置の番号が異常着信履歴に登録されていた場合には、
該異常着信履歴に登録されていた該発信元電話装置の番号を削除する
ことを特徴とする電話装置。 - 請求項1に記載の電話装置であって、
電話装置の利用者が異常着信履歴に登録されている番号の電話装置に対して発信した場合、
又は、電話装置の利用者が異常着信履歴に登録されている番号をメモリ・ダイヤルに登録した場合には、
当該番号を異常着信履歴から削除することを特徴とする電話装置。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104104772A (zh) * | 2014-07-15 | 2014-10-15 | 中国联合网络通信集团有限公司 | 一种欺诈电话提示方法、服务器及系统 |
CN107968731A (zh) * | 2016-10-20 | 2018-04-27 | 腾讯科技(深圳)有限公司 | 一种显号异常检测方法及服务器 |
-
2002
- 2002-10-22 JP JP2002306462A patent/JP2004146889A/ja active Pending
Cited By (2)
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CN104104772A (zh) * | 2014-07-15 | 2014-10-15 | 中国联合网络通信集团有限公司 | 一种欺诈电话提示方法、服务器及系统 |
CN107968731A (zh) * | 2016-10-20 | 2018-04-27 | 腾讯科技(深圳)有限公司 | 一种显号异常检测方法及服务器 |
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