JP2004146356A - セラミックヒータ - Google Patents

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Abstract

【課題】セラミックヒータを長期にわたって使用した場合でも抵抗変化が少なく、その結果として、安定した着火性能を持つセラミックヒータを提供する。
【解決手段】炭素を含有するセラミック体2の内部に発熱抵抗体3と発熱抵抗体3に接続されるリードピン4とを有するセラミックヒータ1において、セラミック体2の炭素量を0.5〜2.0重量%とする。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃焼式車載暖房装置の点火あるいは炎検知用ヒータ、石油ファンヒータ等の各種燃焼機器の点火用ヒータ、自動車用グロープラグ、酸素センサ等の各種センサや測定機器の加熱用ヒータなどに利用されるセラミックヒータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
寒冷地においてエンジンの始動を短期間に可能とするための熱源または車両室内暖房の補助熱源として、液体燃料を用いる車載暖房機が使用されている。また、電気自動車においてはバッテリの容量の制限により電力消費を少なくすることが要求されており、暖房装置の熱源としてこの液体燃料を用いた車載暖房機の利用が見込まれている。
【0003】
車載暖房装置に用いられるセラミックヒータにおいて高寿命化が望まれており、更にセラミックヒータとサーミスタとの一体化が必要となってきている。
燃焼及び燃焼温度を確認する方法としては、サーミスタの高温抵抗値を読み取り、その高温抵抗値を換算して確認する方法が採られている。
【0004】
セラミックヒータとサーミスタを一体化する場合、セラミックヒータの耐久性が良好で長期の使用に際しても抵抗値の変動が少なくなければならない。
【0005】
このセラミックヒータのセラミック体は、窒化物セラミックスにより形成されており、セラミックヒータの耐久性を良好にするためには、発熱抵抗体に高融点で熱膨張計数が母材に近いWCを用い、さらに熱膨張係数をセラミックヒータの基材に近づけるためBNや窒化珪素粉末を添加している。一方、母材の原料については、MoSiやWC等のセラミックス導電材料を添加することにより発熱抵抗体に熱膨張率を近づけるような調整を行うと共に、マイグレーションの原因となるSiOを減らす目的で炭素を添加する。SiOを減らすことにより、母材の粒界層が、より高融点となりマイグレーションを抑制する効果がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、SiOを減らす目的で添加する炭素の影響によりリードピンの表層が炭化されて脆くなるという問題が発生した。この脆下層は、セラミックヒータの抵抗値を上昇させたり、初期特性に影響を与えるものではない。しかしながら、発熱を繰り返すうちに、リードピンは膨張、収縮を繰り返し、最後は断線に至る。
近年、車載暖房装置に早期の着火が望まれており、セラミックヒータは電力値の増大をし、さらに電圧を制御することにより昇温の立ち上がりを早くするようになった。このとき、突入電力が大きくなるため、リードピンも発熱しやすくなりリードピンの膨張、収縮はさらに大きくなり、リードピンでの断線が発生しやすくなった。
特許文献1には、セラミック体中の炭素量を500ppm以下とすることが示されているが、これは、セラミック体の体積固有抵抗の調整を目的としたものであり、セラミック体内部にリードピンを有しておらず、炭化層に関する記載もない。
【0007】
また、特許文献2には、セラミックヒータの発熱抵抗体中の炭素成分含有量を3000ppm以下にすることにより、発熱抵抗体の抵抗値を安定させることが示されているが、このような添加量では、窒化珪素質セラミック体中に含有されるSiOや窒化アルミニウム質セラミックス中に含有されるAl等の酸化物の含有量を減少させる効果が小さく、高温で使用する際のマイグレーションの発生によりセラミックヒータの耐久性が低下するという問題があった。
【0008】
【特許文献1】
特開平11−312570号公報
【0009】
【特許文献2】
特開平11−283728号公報
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明のセラミックヒータは、不可避不純物として炭素を含有するセラミック体の内部に発熱抵抗体と該発熱抵抗体に接続されるリードピンとを有するセラミックヒータにおいて、前記セラミック体の炭素量を0.5〜2.0重量%としたことを特徴とする。
【0011】
また、本発明のセラミックヒータは、前記リードピンの線径が0.5mm以下であり、かつ、リードピンの表面に平均厚み80μm以下の炭化層を有したことを特徴とする。
【0012】
また、本発明のセラミックヒータは、前記リードピンの結晶粒径が30μm以下であることを特徴とする。
【0013】
本発明は、セラミックヒータを長期に渡って使用した場合でも、抵抗変化が少なくその結果、安定した着火性能を持つセラミックヒータを提供することを目的とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図を用いて説明する。
【0015】
図1は、セラミックヒータ1の一例を示す分解斜視図である。セラミック成形体2a、2bの表面に発熱抵抗体3および電極引出部5をプリントし、これらを接続するようにリードピン4を設置した後、このように加工したセラミック成形体2a、2bを別のセラミック成形体2cを間に入れて重ねた後、1650〜1780℃の温度でホットプレス焼成することにより、セラミックヒータ1を作製することができる。
【0016】
前記セラミック体2は、板状体からなるセラミック成形体2a、2b、2cが重畳されて形成され、セラミック体2のセラミックス基材としては、窒化珪素質セラミックスを用いることが好適である。窒化珪素は高強度、高靱性、高絶縁性、耐熱性の観点で優れている。
窒化珪素質焼結体としては、主成分の窒化珪素に対し、焼結助剤として3〜12重量%のY、Yb、Er等の希土類元素酸化物と0.5〜3重量%のAl、さらに焼結体に含まれるSiO量として1.5〜5重量%となるようにSiOを混合し、所定の形状に成形した後1650〜1780℃でホットプレス焼成することにより、焼結体を得ることができる。ここで示すSiO量とは、窒化珪素原料中に含まれる不純物酸素から生成するSiOおよび添加したSiOの合計量である。また、母材の窒化珪素にMoSiやWSiを分散させることにより、母材の熱膨張率を発熱抵抗体3の熱膨張率に近づけることにより、発熱抵抗体3の耐久性を向上させることが可能である。
【0017】
本発明のセラミックヒータ1は、炭素を含有するセラミック体2の内部に発熱抵抗体3と発熱抵抗体3に接続されるリードピン4とを有するセラミックヒータ1において、前記セラミック体2の炭素量を0.5〜2.0重量%としたことを特徴とする。このような調整により、図2に示したリードピン4表面の炭化層8の生成を抑制し、耐久性良好なセラミックヒータ1を得ることができる。
【0018】
本発明において、セラミック体2に含有されるSiOの悪影響を防止するための炭素の含有量を再検討したところ、必ずしも3重量%以上含有する必要はなく、次の理由によって0.5〜2重量%でもSiOの悪影響を防止できることを本願発明者は見いだすことができた。
【0019】
即ち、セラミック体2の炭素量が0.5重量%未満であれば、セラミック体2に使用する窒化珪素の不可避不純物として含有されるSiOの量が多くなるため、セラミック体2中の粒界のガラス層が多くなってマイグレーションが発生しやすくなり、高温使用時のセラミックヒータ1の耐久性が低下するので好ましくない。
【0020】
また、前記セラミック体2の炭素量が2.0重量%を越えると、SiOの悪影響は無くなるものの、リードピン4として使用するW、Mo、Re等の1種もしくは組み合わせからなるの金属の表面が炭化され、その炭化層8の平均厚みが80μmを越えてしまい、セラミックヒータ1の耐久性が劣化するので好ましくない。 前記セラミック体2の含有する炭素量を0.5〜2.0重量%とする方法としては、セラミック体2中に含有される不可避不純物であるSiOの量を減らすために添加する炭素量を調整したり、セラミック体2をなすセラミック成形体に含有されるバインダの量を変更したり、バインダの熱分解性を変更したり、焼成条件を変更したりすることが有効である。特に、窒化珪素質セラミックスの場合、ホットプレス時の初期圧力を5〜15MPa程度に設定し、その後20〜60MPaの圧力を掛けるような2段加圧を実施し、この圧力を上げる温度を1100〜1500℃に変更することにより、SiOがSiOの形で蒸発することを促進してSiO量を減少させることも可能である。
【0021】
そして、本発明のセラミックヒータ1は、前記リードピン4の線径が0.5mm以下であり、かつ、図2に示すようにリードピン4表面の炭化層8の平均厚みを80μm以下とすることにより耐久性良好なセラミックヒータ1とすることが可能となる。リードピン4の線径が0.5mmを越えると、セラミック体2の熱膨張率とリードピン4の熱膨張率差と使用中の熱サイクルによる応力疲労により、耐久性が劣化するので好ましくない。リードピン4の線径は、0.35mm以下とすることがさらに好ましい。
【0022】
なお、リードピンの最小径は、発熱抵抗体3とリードピン4の抵抗比によって決まり、セラミックヒータ1の発熱抵抗体3の部分で選択的に発熱するように、発熱抵抗体3の抵抗値の1/5以下、さらに好ましくは1/10以下とすることが好ましい。
【0023】
また、リードピン4表面の炭化層8の平均厚みは、80μm以下とすることが好ましい。該炭化層8の厚みが80μmを越えると、使用中の熱サイクルによりセラミックヒータ1の耐久性が劣化するので好ましくない。なお、下限は20μm以上とする。
【0024】
また、本発明のセラミックヒータは、前記リードピン4の結晶粒径が30μm以下であることを特徴とする。
【0025】
このような調整により、耐久中、リードピン4に生じるクラックの進展を抑制することが出来る。結晶粒径が30μmをこえるとクラックの進展が早くなるため好ましくない。結晶粒径は20μm以下がさらに好ましい。
前記リードピン4の結晶粒径を30μm以下にする方法としてはセラミック体に含有されるNa、Ca、S、O等の不純物を減らす必要がある。特にNaは500ppm以下にすることが好ましい。また、焼結助剤の量を変更したり、焼成温度を変更することが有効である。
リードピンの結晶粒径が1μm以下になるような製造条件にすると、発熱抵抗体3の焼結が進まずに耐久性が劣化するため好ましくない。
また炭化層8の生成に関しては、セラミック体2となるセラミックス原料に対して、マイグレーションの原因となるSiOを減らす目的で炭素を添加するため、焼成時の熱履歴により、リードピン4の周囲に炭化層8が形成される。SiOは、セラミックスの粒界層を生成しセラミックスの焼結を促進するのに効果があるが、SiOの量が多すぎると粒界層の融点が低下するので、マイグレーションが発生しやすくなりセラミックヒータ1の耐久性が低下する。そこで、本発明のように炭素の添加量を調整することにより、焼結性を粗害することなく、実質的にSiOを減らすことにより、セラミック体2の粒界層はより高融点となりマイグレーションを抑制することが可能となると同時に、炭化層8の生成を抑制してセラミックヒータ1の耐久性を改善することができる。
【0026】
さらに、セラミックヒータ1使用時のリードピン4の温度を1200℃以下にすることが有効である。さらに好ましくは、1100℃以下で使用することが好ましい。リードピン4付近の温度を下げることにより、リードピン4に対する熱応力が小さくなり耐久性が良好になる。
また、発熱抵抗体3としては、W、Mo、Tiの炭化物、窒化物、珪化物を主成分とするものを使用することが可能であるが、中でもWCが熱膨張率、耐熱性、比抵抗の面から発熱抵抗体3の材料として優れている。
【0027】
また、前記発熱抵抗体3は無機導電体のWCを主成分とし、これに添加するBNの比率が4重量%以上となるように調整することが好ましい。窒化珪素セラミックス中で、発熱抵抗体3となる導体成分は窒化珪素に較べて熱膨張率が大きいため、通常は引張応力が掛かった状態にある。これに対して、BNは、窒化珪素に較べて熱膨張率が小さく、また発熱抵抗体3の導体成分とは不活性であり、セラミックヒータ1の昇温降温時の熱膨張差による応力を緩和するのに適している。また、BNの添加量が20重量%を越えると抵抗値が安定しなくなるので、20重量%が上限である。さらに好ましくは、BNの添加量は、4〜12重量%とすることが良い。
【0028】
また、発熱抵抗体3への添加物として、BNの代わりに窒化珪素を10〜40重量%添加することも可能である。窒化珪素の添加量を増すにつれ、発熱抵抗体3の熱膨張率を母材の窒化珪素に近づけることができる。
【0029】
また、発熱抵抗体3は、図1に示すように主として発熱する第一の発熱抵抗体3aと、リードピン4と接続しその接点の温度を下げるため第一の発熱抵抗体3aよりも低抵抗化した第二の発熱抵抗体3bとからなるようにしても構わない。
【0030】
また図3は、本発明のセラミックヒータ1の断面図の一例を示したものである。セラミックヒータ1はセラミック体2中に第一の発熱抵抗体3aと第二の発熱抵抗体3bとリードピン4と電極引出部5が埋設され、これら電極引出部5が不図示のロウ材を介して電極金具6に接続されている。また、セラミックヒータ1を用いる設備等に固定するための保持金具7がロウ付けされている。
【0031】
【実施例】
本発明の有効性を確認するために、テスト品を作って、下記試験を実施して、従来の構造のものと比較した。
実施例 1
ここでは、セラミック体2に添加する炭素量を0〜2重量%間で変量して、セラミック体2中に残留する炭素量を0.4〜2.5重量%と変更して、各々の場合の通電耐久試験における抵抗変化を評価した。通電耐久試験については、セラミックヒータ1に通電し、1300℃昇温保持3分後、通電を止めて外部冷却ファンにより1分強制冷却するサイクルを1サイクルとして、30000サイクルの耐久試験を実施した。
まず、セラミックヒータ1の製法について、図1を用いて説明する。まず、窒化珪素(Si)粉末にイッテリビウム(Yb)やイットリウム(Y)等の希土類元素の酸化物からなる焼結助剤と炭素粉末の量を5種準振って添加したセラミック原料粉末を周知のプレス成型法等でセラミック生成形体2aを得た。図1に示すように、セラミック生成形体2aの上にWCとBNを主成分とするペーストを用いて発熱抵抗体3と取出電極5をプリント法によりセラミック生成形体の表面に形成した。その後、リードピン4を前記発熱抵抗体3と取出電極5が導通するように設置した2層のセラミック生成形体2a、2bと、これらの蓋となるセラミック生成形体2cを重ねて密着させ、密着させたセラミック生成形体2a、2b、2cのグループ数十本と炭素板を交互に段重ねした。これを円筒の炭素型に入れた後、還元雰囲気下、1650℃〜1780℃の温度、45MPaの圧力でホットプレスにより焼成した。このようにして得られた焼結体を円柱状に加工し、表面に露出した取出電極5に電極金具6、また、取付用の保持金具7をロウ付けしてセラミックヒータ1を得た。
テスト品の寸法とし、セラミック部分の外径を4.2mm、全長を40mmとしたセラミックヒータ1を作製し、それぞれの通電耐久性を評価した。測定数は各水準について10本評価して、その平均値をデータとした。
【0032】
なお、セラミック体2中の炭素量の測定については、セラミック体2を粉砕し得られた粉末を燃焼させて、生成するCO量から炭素量を測定した。
【0033】
結果を表1に示す。
【0034】
【表1】
Figure 2004146356
【0035】
表1に示す通り、炭素の添加量を0%としたNo.1は、セラミック体2中に残留する炭素量が、0.4重量%となりリードピン4の炭化層は14μmと薄いが、通電耐久後の抵抗変化率が10%を超えてしまい好ましくなかった。抵抗変化の原因は、マイグレーションであり、抵抗変化した部位は発熱部である。また、炭素の添加量を2%としたNo.6はリードピン4の炭化層が大きく、通電耐久後は抵抗変化率が大きく、リードピン4で断線する物もあった。これに対し、セラミック体2に残留する炭素量が0.5〜2.0重量%であるNo.2〜5は、炭化層が少なく、安定した耐久性を得ることができた。
実施例 2
ここでは、リードピン4の線径を0.3mm、0.35mm、0.4mm、0.5mm、0.6mmと変更し、リードピン4の反応層8の厚みを40〜93μmと変更し、各々の場合の通電耐久試験における抵抗変化を評価した。
【0036】
炭化層厚みについては、焼成後、セラミックヒータ1を、リードピン4を含む位置で切断し、リードピン4の断面をSEMで観察、測定した。測定数は炭化層厚み、については各水準について20本、通電耐久性については各水準について10本評価して、その平均値をデータとした。
【0037】
また、通電耐久試験は、セラミックヒータ1の高温使用における耐久性を確認するために、実施例1の加熱温度を1500℃に変更し3分間加熱した後、1分間保持後ファンにより強制空冷するサイクルを10000サイクル掛けて評価した。
【0038】
結果を表2に示した。
【0039】
【表2】
Figure 2004146356
【0040】
表2から判るように、リードピン4の線径が0.3mmで炭化層8の厚みが93μmであるNo.4は、耐久試験後の抵抗変化率が5%を越えてしまった。また、リードピン4の線径が0.5mmで炭化層8の厚みが85μmのNo.9、リードピン4の線径が0.6mmで炭化層8の厚みが65μmのNo.10も、耐久試験後の抵抗変化率が5%を越えてしまった。
【0041】
これに対して、リードピン4の線径が0.5μm以下で炭化層8の厚みが80μm以下であるNo.1〜4、No.6〜8は、耐久試験後の抵抗変化率が5%未満と良好な値を示した。
【0042】
実施例 3
ここでは、焼成温度とセラミック体2に残るNa量の調整により、リードピンの結晶粒径を6水準振ってセラミックヒータ1を作製し、通電耐久試験における抵抗変化を評価した。通電耐久試験については、セラミックヒータ1に通電し、1300℃昇温保持3分後、通電を止めて外部冷却ファンにより1分強制冷却するサイクルを1サイクルとして、30000サイクルの耐久試験を実施した。
なお、リードピン4の結晶粒径についてはリードピン4を含むセラミック体2の断面をエッチング液につけて金属顕微鏡にて観察した。
結果を表3に示した。
【表3】
Figure 2004146356
【0043】
表3から判るように、リードピンの結晶粒径を0.8μmとしたNo.1は、抵抗変化率が10%を超えてしまった。抵抗変化部位は発熱部である。また、リードピン4の結晶粒径を34.5μmとしたNo.6も抵抗変化率が10%超えてしまい好ましくなかった。抵抗変化部位はリードピンである。
これに対して結晶粒径が1〜30μmであるNo.2〜5は耐久試験後の抵抗変化率が10%未満と良好な値を示した。
【0044】
【発明の効果】
本発明によれば、炭素を含有するセラミック体の内部に発熱抵抗体と該発熱抵抗体に接続されるリードピンとを有するセラミックヒータにおいて、前記セラミック体の炭素量を0.5〜2.0重量%にすることにより、良好な耐久性を有するセラミックヒータを得ることができる。
【0045】
また、前記リードピンの線径を0.5mm以下とし、かつ、リードピンの表面の炭化層の平均厚みを80μm以下とすることにより、耐久性を安定させることができる。
【0046】
その結果、長期の使用に際しても抵抗値の変化が小さく、安定した着火が維持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のセラミックヒータの展開斜視図である。
【図2】本発明のセラミックヒータに用いられるリードピンの一部を拡大した部分断面図である。
【図3】本発明のセラミックヒータの縦断面図である。
【符号の説明】
1:セラミックヒータ
2:セラミック体
3:発熱抵抗体
4:リードピン
5:電極引出部
6:電極金具
7:保持金具
8:炭化層

Claims (3)

  1. 炭素を含有するセラミック体の内部に発熱抵抗体と該発熱抵抗体に接続されるリードピンとを有するセラミックヒータにおいて、前記セラミック体の炭素量を0.5〜2.0重量%としたことを特徴とするセラミックヒータ。
  2. 前記リードピンの線径が0.5mm以下であり、かつ、リードピンの表面に平均厚み80μm以下の炭化層を有したことを特徴とする請求項1記載のセラミックヒータ。
  3. 前記リードピンの結晶粒径が30μm以下であることを特徴とする請求項1又は2記載のセラミックヒータ。
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