JP2004146039A - 光ディスク装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】デフォーカス時においても誤差を含まない球面収差信号を生成する光ディスク装置等を提供する。
【解決手段】光ディスク装置は、情報面を有する光ディスクに対して情報の記録または再生を行う。光ディスク装置100は、光源3からの光を集光部1によって集束させ、情報面で反射された光の周縁部分および非周縁部分を受光部4において受光する。そして、周縁部分および非周縁部分の光の各々について、光ディスク装置100は光の集束状態に応じたフォーカス信号と、光量に応じた光量信号を生成し、各光量信号に基づいて各フォーカス信号を正規化する。その結果、光の集束位置に発生している球面収差の量に応じた球面収差信号を生成することができる。これにより、球面収差信号はデフォーカスの影響を受けることがなくなり、正確に光ディスクの厚さむらに起因する球面収差を検出できるとともに、精度の良い球面収差の検出が可能になる。
【選択図】図2
【解決手段】光ディスク装置は、情報面を有する光ディスクに対して情報の記録または再生を行う。光ディスク装置100は、光源3からの光を集光部1によって集束させ、情報面で反射された光の周縁部分および非周縁部分を受光部4において受光する。そして、周縁部分および非周縁部分の光の各々について、光ディスク装置100は光の集束状態に応じたフォーカス信号と、光量に応じた光量信号を生成し、各光量信号に基づいて各フォーカス信号を正規化する。その結果、光の集束位置に発生している球面収差の量に応じた球面収差信号を生成することができる。これにより、球面収差信号はデフォーカスの影響を受けることがなくなり、正確に光ディスクの厚さむらに起因する球面収差を検出できるとともに、精度の良い球面収差の検出が可能になる。
【選択図】図2
Description
本発明は、光ビームを用いて光ディスクに記録された情報を再生し、光ディスクに情報を記録する際の処理に関する。より具体的には、本発明は、特に開口数が大きなレンズ等を用いて光ビームを収束させる際に、光ディスクの保護層厚変動に伴う球面収差を高精度で検出し補正して、高密度な情報の記録・再生を行うことが可能な光ディスク装置に関する。
従来、映像情報、音声情報、または、コンピュータ用プログラム、データ等の情報を保存するための記録媒体として光学記録媒体が提案されている。光学記録媒体とは光学的な手段を用いて情報の記録および/または再生を行うことができる媒体であり、例えば、CD、DVD、BD(Blu-ray Disc)に代表される再生専用/記録型光ディスク、PD(Phase-change optical Disc)に代表される相変化型光ディスク、MO(Magneto Optical)ディスクに代表される光磁気ディスク、光カードが知られている。
以下、本明細書では光学記録媒体が光ディスクであるとして説明する。例えば図1に示すように、光ディスクには情報を記録するための情報面29が設けられており、光ディスク装置は光学的な手段によって情報面29に情報を記録し、情報面29に記録された情報を再生する。情報面29は保護層25によって保護されている。
まず、図14を参照しながら、従来の光ディスク装置の構成を説明する。このような光ディスク装置は、例えば特許文献1に記載されている。
図14は、従来の光ディスク装置140の機能ブロックの構成を示す。光ディスク装置140のディスクモータ10は、情報担体である光ディスク20を所定の回転数で回転する。半導体レーザ光源3から発光された光ビーム30は、対物レンズ1によって光ディスク20の情報面に向けて収束される。このとき、フォーカスアクチュエータ2は対物レンズ1を光ディスク20の情報面29に対し略垂直方向(フォーカス方向)に移動させて、光ビームの収束位置を変化させる。その結果、情報面上の所望の位置に光ビームスポットが形成される。このようなフォーカスアクチュエータ2を用いた収束位置の制御は「フォーカス制御」と呼ばれている。
光ディスク20の情報面29において反射した反射光30は、対物レンズ1を通って受光部4において受光され、受光量に応じたレベルをもつ光電流として検出される。対物レンズ1は、光ディスク20の保護層の厚さに起因する影響を考慮して調整されている。具体的には、光ディスク20の情報面29上にフォーカス制御が安定的に働いていることを前提として球面収差の補正量が調整されており、品質のよい情報信号を得ることができる。ここで「球面収差」とは、対物レンズ1の内側部分を通る光の焦点位置と、対物レンズ106の外側部分を通る光の焦点位置とのずれ量をいう。
以下、上述のフォーカス制御と球面収差の補正に関する球面収差制御をより詳しく説明する。
まず、図15を参照しながらフォーカス制御を説明する。なお、以下の光学系は、一般に非点収差法といわれるフォーカスエラーの検出系を構成しているとする。図15は、受光部4およびプリアンプ11の詳細な構成を示す。光電流を検出する受光部4は外周光受光部40および内周光受光部41とを含み、各々はさらに4つの受光領域を備えている。外周光受光部40の受光領域A−Dは反射光30の外周部分(以下、「外周光」と称する)を受光し、内周光受光部41の受光領域A−Dは反射光30の内周部分(以下、「内周光」と称する)を受光する。なお、外周光および内周光は、例えば図3に示すようなビームスプリッタ47、内周光を遮光する遮光板48および外周光を遮光する遮光板49を設けることによって得ることができる。
各受光領域は受光量に応じたレベルをもつ光電流を生成し、光電流をプリアンプ11へ出力する。プリアンプ11は、各受光領域に対応してI/V変換器42a−42d、43a−43dを有しており、受け取った光電流を電圧に変換する。変換された各電圧信号は外周部FE生成器44および内周部FE生成器45に出力される。
外周部FE生成器44は、プリアンプ11の出力信号に基づいて、非点収差法によって外周光の光ビームスポットと光ディスク20との垂直方向に関する誤差を示す誤差信号を生成する。この誤差信号は外周光についてのフォーカスエラーを示す信号であり、以下「外周部FE信号」と称する。一方、内周部FE生成器45は、プリアンプ11の出力信号に基づいて、非点収差法によって内周光の光ビームスポットと光ディスク20との垂直方向に関する誤差を示す誤差信号を生成する。この誤差信号は内周光についてのフォーカスエラーを示す信号であり、以下「内周部FE信号」と称する。
フォーカスエラー生成器7は、外周部FE生成器44と内周部FE生成器45の各出力信号の和を演算して、光源3から出力された全光ビームによる光ビームスポットと光ディスク20との垂直方向に関する誤差を示す誤差信号を生成する。この誤差信号はいわゆるフォーカスエラー信号と呼ばれ、以下では「FE信号」と称する。なお、このFE信号は、非点収差法によるFE信号と生成の方法が若干異なっているが、その特性は等価である。
フォーカスエラー生成器7の出力信号であるFE信号は、フォーカス制御部17にて位相補償、ゲイン補償などのフィルタ演算を行った後にフォーカスアクチュエータ駆動回路9に出力される。フォーカスアクチュエータ駆動回路9は、フォーカス制御部17において処理された信号を受け取って駆動信号を生成する。
対物レンズ1は、フォーカスアクチュエータ駆動回路9からの駆動信号に基づいてフォーカスアクチュエータ2によって駆動される。光ビームスポットは、光ディスク20の情報面29に対して所定の収束状態となるよう駆動され、フォーカス制御が実現される。
次に、図16(a)および(b)を参照しながら球面収差を説明する。図16(a)は、情報面29において球面収差が発生していない状態を示し、図16(b)は、情報面29において球面収差が発生している状態を示す。
図16(a)に示される状態では、光ビーム30に対する光ディスク20の表面から情報面までの厚さDAは最適である。フォーカス制御が動作している状態で、光源3から発光された光ビームは光ディスク20の保護層25にて屈折し外周部の光ビーム(外周光ビーム)30−1は点Cに、内周部の光ビーム(内周光ビーム)30−2は点Bに集光する。位置Aは焦点Bと焦点Cを結ぶ直線上かつ情報面29に存在する。光ディスク20の情報面29においては球面収差が発生していないので、外周光ビーム30−1の焦点Cと、内周光ビーム30−2の焦点Bは共に位置Aと一致する。すなわち、位置Aからの等距離面と光ビームの波面が一致する。
一方、図16(b)に示される状態では、ディスクの表面から情報面までの厚さ(保護層25の厚さ)DBは上述の保護層25の厚さDAより薄い。その結果、外周光ビーム30−1の焦点Cと内周光ビーム30−2の焦点Bとは離間し、光ビーム30全体として収束させるべき情報面29の位置Aに対して2つの焦点は共にデフォーカス状態になる。すなわち、球面収差が発生する。そして、保護層25の厚さDBがより薄くなると球面収差への影響が大きくなる。図16(b)では、実線は球面収差が発生しているときの外周光ビーム30−1および内周光ビーム30−2を示し、破線は球面収差が発生しないときの外周光ビームおよび内周光ビームを示す。
但し、球面収差が発生している場合であっても、フォーカスエラー生成器7から出力されるFE信号が略0になるようにフォーカス制御が行われている。そのため、光ビーム30の焦点位置Aは情報面29に一致しているといえるが、図16(a)の場合と異なり、光ビームの波面は位置Aからの等距離面と一致していない。
保護層25の厚さが図16(a)に示す保護層の厚さDAより厚くなったときも焦点Bと焦点Cとが離間し、情報面29の位置Aに対して2つの焦点が共にデフォーカス状態となる。よって球面収差が発生することになる。
再び図14を参照しながら、球面収差を補正するための球面収差制御を説明する。外周部FE生成器44および内周部FE生成器45は、それぞれ、球面収差によって外周光ビームが受ける影響量(焦点Cのデフォーカス量)と、内周部の光ビームが球面収差によって受ける影響量(焦点Bのデフォーカス量)とを含む外周部FE信号および内周部FE信号を出力する。球面収差検出器31は、外周部FE信号および内周部FE信号の差を演算によって求め、光ビームの収束位置Aに発生している球面収差の量に応じた信号(以下、「球面収差信号」と称する)を生成する。
球面収差制御部35は、球面収差信号の位相を補償し、さらにゲイン補償等のフィルタ演算を行った後、ビームエキスパンダー駆動回路33に処理後の球面収差信号を出力する。ビームエキスパンダー駆動回路33は、球面収差信号に基づいて駆動信号を生成して補正アクチュエータ34に印加する。球面収差補正アクチュエータ34は、駆動信号に基づいて球面収差補正レンズ15のレンズ間の間隔を変化させ、球面収差を略0にする。この結果、外周光ビームの焦点Cと内周光ビームの焦点Bとが位置Aに一致する。以上のようにして、球面収差制御が行われる。
次に、図17(a)〜(e)および図18(a)〜(e)を参照しながら、デフォーカス状態で得られたFE信号が球面収差信号に与える影響を説明する。以下の説明では、球面収差制御は行われていないとする。
図17(a)は、受光した光ビームの中心から半径50%の位置において外周光ビーム30−1および内周光ビーム30−2を区分したときの光ビームの断面を示す。また、図17(b)は外周部FE信号の波形を示し、以下同様に、(c)は内周部FE信号の波形、(d)はFE信号の波形、(e)は球面収差信号の波形を示す。図17(b)から(e)のグラフでは、縦軸は各信号の電圧レベルを示し、横軸はデフォーカス量を示す。上述のように、(b)の外周部FE信号と(c)の内周部FE信号とを加算すると(d)のFE信号が得られ、減算すると(e)の球面収差信号が得られる。
図17(a)のように外周光ビーム30−1および内周光ビーム30−2を分けると、外周部の光量が内周部の光量より多くなるため、図17(b)の外周部FE信号の振幅の方が、図17(c)の内周部FE信号の振幅より大きくなる。その結果、球面収差は一定で変化していないにもかかわらず、図17(e)に示すようにデフォーカス量に応じて球面収差信号のレベルは変化している。なお、図17(d)および(e)から理解されるように、球面収差信号の極性はFE信号の極性と同じであり、FE信号の位相に対し遅れは0度である。
一方、図18(a)は、受光した光ビームの中心から半径75%の位置において外周光ビーム30−1および内周光ビーム30−2を区分したときの光ビームの断面を示す。図18(b)は外周部FE信号の波形を示し、同様に(c)は内周部FE信号の波形、(d)はFE信号の波形、(e)は球面収差信号の波形を示す。図18(b)から(e)では、縦軸は各信号の電圧レベルを示し、横軸はデフォーカス量を示す。
図18(a)のように外周光ビーム30−1および内周光ビーム30−2を分けると、内周部の光量が外周部の光量より多くなるため、図17(c)の内周部FE信号の振幅の方が図17(b)の外周部FE信号の振幅よりも大きくなる。その結果、球面収差は一定で変化していないにもかかわらず、図18(e)に示すようにデフォーカス量に応じて球面収差信号のレベルは変化している。なお、図18(d)および(e)から理解されるように、球面収差信号は、球面収差信号の極性はFE信号の極性と反対であり、FE信号の位相に対し遅れは180度である。
光ビームスポットには、保護層25の厚さに対し対物レンズ1の開口数(以下「NA」と称する)の4乗に比例する球面収差が発生する。0.6程度のNAが許容されていた従来の光ディスク(DVD等)では、保護層25の厚さのむらによって発生する球面収差の変動が許容範囲内にあり無視できていた。
ところが、例えばNAが0.85、波長405nmの光源3が要求されるBD等の光ディスクの場合には、品質のよい情報信号を得るためには、光ビームの収差、特に対物レンズ1と光ディスクの保護層25によって発生する球面収差を無視することができない。そこで、上述の球面収差信号が利用され、球面収差を補正する方法が考えられてきた。
特開2002−190125号公報
しかしながら、上述のように、デフォーカスの状態では球面収差信号には誤差が含まれるため、保護層の厚さのむらに起因して発生する球面収差を高い精度で補正することができない。
本発明の目的は、デフォーカス時においても誤差を含まない球面収差信号を生成すること、および、光ディスクの保護層の厚さにむらがあっても、その球面収差信号を用いて球面収差を確実に補正し、情報の記録および/または再生を安定して行うことである。
本発明による光ディスク装置は、情報面を有する光ディスクに対して情報の記録および再生の少なくとも一方を行う。光ディスク装置は、光源と、前記光源からの光を集束させる集光部と、前記情報面で反射された前記光の周縁部分 を受光して第1検出信号を生成し、かつ、前記光の非周縁部分を受光して第2検出信号を生成する受光部と、前記第1検出信号に基づいて前記周縁部分の光の集束状態に応じた第1フォーカス信号を生成する第1フォーカス信号生成部と、前記第2検出信号に基づいて前記非周縁部分の光の集束状態に応じた第2フォーカス信号を生成する第2フォーカス信号生成部と、前記第1検出信号に基づいて、前記周縁部分の光量に応じた第1光量信号を生成する第1光量信号生成部と、前記第2検出信号に基づいて、前記非周縁部分の光量に応じた第2光量信号を生成する第2光量信号生成部と、前記第1光量信号に基づいて前記第1フォーカス信号を正規化した第1正規化信号を生成する第1正規化部と、前記第2光量信号に基づいて前記第2フォーカス信号を正規化した第2正規化信号を生成する第2正規化部と、前記第1正規化信号および前記第2正規化信号に基づいて、前記光の集束位置に発生している球面収差の量に応じた球面収差信号を生成する検出部とを備えている。
好ましい実施形態において、光ディスク装置は前記第1フォーカス信号および前記第2フォーカス信号の和を演算して、前記光の集束状態を表す第3フォーカス信号を生成する第3フォーカス信号生成部をさらに備えている。
好ましい実施形態において、前記検出部は、前記第1正規化信号および前記第2正規化信号の差を演算して、前記球面収差信号を生成する。
好ましい実施形態において、光ディスク装置は、前記球面収差信号に応じて駆動信号を生成する駆動回路と、前記駆動信号に応じて前記光の経路の光学特性を変化させ、前記光の集束位置に発生している前記球面収差を補正する補正部とをさらに備えている。
好ましい実施形態において、前記補正部は前記駆動信号に応じて球面収差を略0に補正する。
好ましい実施形態において、光ディスク装置は、前記第3フォーカス信号に応じて位置変更信号を生成するフォーカス制御部と、前記位置変更信号に応じて前記集光部の位置を前記情報面に垂直な方向に変化させ、前記光が集束する位置を変更する位置変更部とをさらに備えている。
好ましい実施形態において、前記第1正規化部は、前記第1フォーカス信号の信号値を前記第1光量信号の信号値で除算して前記第1正規化信号の信号値を生成し、前記第2正規化部は、前記第2フォーカス信号の信号値を前記第2光量信号の信号値で除算して前記第2正規化信号の信号値を生成する。
本発明の他の光ディスク装置もまた、情報面を有する光ディスクに対して情報の記録および再生の少なくとも一方を行う。光ディスク装置は、光源と、前記光源からの光を集束させる集光部と、前記情報面で反射された前記光の周縁部分を受光して第1検出信号を生成し、かつ、前記光の非周縁部分を受光して第2検出信号を生成する受光部と、前記第1検出信号に基づいて前記周縁部分の光の集束状態に応じた第1フォーカス信号を生成する第1フォーカス信号生成部と、前記第2検出信号に基づいて前記非周縁部分の光の集束状態に応じた第2フォーカス信号を生成する第2フォーカス信号生成部と、前記第1フォーカス信号の振幅を測定して第1振幅信号を生成する第1測定器と、前記第2フォーカス信号の振幅を測定して第2振幅信号を生成する第2測定器と、前記第1振幅信号に基づいて前記第1フォーカス信号を正規化した第1正規化信号を生成する第1正規化部と、前記第2振幅信号に基づいて前記第2フォーカス信号を正規化した第2正規化信号を生成する第2正規化部と、前記第1正規化信号および前記第2正規化信号に基づいて、前記光の集束位置に発生している球面収差の量に応じた球面収差信号を生成する検出部とを備えている。
好ましい実施形態において、光ディスク装置は、前記球面収差信号に応じて駆動信号を生成する駆動回路と、前記駆動信号に応じて前記光の経路の光学特性を変化させ、前記光の集束位置に発生している前記球面収差を補正する補正部とをさらに備えている。
好ましい実施形態において、前記補正部は前記駆動信号に応じて球面収差を略0に補正する。
好ましい実施形態において、光ディスク装置は、前記集光部の位置を前記情報面に垂直な方向に変化させ、前記光が集束する位置を変更する位置変更部をさらに備え、前記位置変更部が前記集光部の位置を前記情報面に垂直な方向に変化させたとき、前記第1測定器は、前記第1フォーカス信号の最大レベルおよび最小レベルを検出して、前記最大レベルと前記最小レベルとの差を前記第1フォーカス信号の振幅として測定し、前記第2測定器は、前記第2フォーカス信号の最大レベルおよび最小レベルを検出して、前記最大レベルと前記最小レベルとの差を前記第2フォーカス信号の振幅として測定する。
本発明のさらに他の光ディスク装置もまた、情報面を有する光ディスクに対して情報の記録および再生の少なくとも一方を行う。光ディスク装置は、光源と、前記光源からの光を集束させる集光部と、前記情報面で反射された前記光を受け取って検出信号を生成する受光部と、前記検出信号に基づいて、前記光の集束位置に発生している球面収差の量に応じた球面収差信号を生成する収差検出部と、前記検出信号に基づいて、前記光の光量に応じた光量信号を生成する光量検出部と、前記光量信号に基づいて前記球面収差信号を正規化し、正規化球面収差信号を生成する正規化収差検出部とを備えている。
好ましい実施形態において、前記受光部は、前記情報面において反射した前記光の周縁部分を受光する第1受光素子、および、前記光の非周縁部分を受光する第2受光素子を含む複数の受光素子を有し、前記光を受けて、前記第1受光素子において生成された第1検出信号および前記第2受光素子において生成された第2検出信号の少なくとも一方を前記光量検出部に出力する。
好ましい実施形態において、前記受光部は、前記光の全体を受光して第3検出信号を生成する第3受光素子をさらに備え、前記受光部は、前記第1検出信号、前記第2検出信号および前記第3検出信号の少なくとも1つを前記光量検出部に出力する。
好ましい実施形態において、前記複数の受光素子の各々は、受光量に応じた信号レベルを有する検出信号を生成し、前記受光部は、各検出信号のうち、信号レベルが最大の検出信号を前記光量検出部に出力する。
本発明の記録および/または再生方法は、情報面を有する光ディスクに対して情報の記録および再生の少なくとも一方を行う。本発明の方法は、光源からの光を集束するステップと、前記情報面で反射された前記光の周縁部分 を受光して第1検出信号を生成するステップと、前記光の非周縁部分を受光して第2検出信号を生成するステップと、前記第1検出信号に基づいて前記周縁部分の光の集束状態に応じた第1フォーカス信号を生成するステップと、前記第2検出信号に基づいて前記非周縁部分の光の集束状態に応じた第2フォーカス信号を生成するステップと、前記第1検出信号に基づいて、前記周縁部分の光量に応じた第1光量信号を生成するステップと、前記第2検出信号に基づいて、前記非周縁部分の光量に応じた第2光量信号を生成するステップと、前記第1光量信号に基づいて前記第1フォーカス信号を正規化した第1正規化信号を生成するステップと、前記第2光量信号に基づいて前記第2フォーカス信号を正規化した第2正規化信号を生成するステップと、前記第1正規化信号および前記第2正規化信号に基づいて、前記光の集束位置に発生している球面収差の量に応じた球面収差信号を生成するステップとを包含する。
本発明の他の記録/再生方法もまた、情報面を有する光ディスクに対して情報の記録および再生の少なくとも一方を行う。本発明の方法は、光源からの光を集束させるステップと、前記情報面で反射された前記光の周縁部分を受光して第1検出信号を生成するステップと、前記光の非周縁部分を受光して第2検出信号を生成するステップと、前記第1検出信号に基づいて前記周縁部分の光の集束状態に応じた第1フォーカス信号を生成するステップと、前記第2検出信号に基づいて前記非周縁部分の光の集束状態に応じた第2フォーカス信号を生成するステップと、前記第1フォーカス信号の振幅を測定して第1振幅信号を生成するステップと、前記第2フォーカス信号の振幅を測定して第2振幅信号を生成するステップと、前記第1振幅信号に基づいて前記第1フォーカス信号を正規化した第1正規化信号を生成するステップと、前記第2振幅信号に基づいて前記第2フォーカス信号を正規化した第2正規化信号を生成するステップと、前記第1正規化信号および前記第2正規化信号に基づいて、前記光の集束位置に発生している球面収差の量に応じた球面収差信号を生成するステップとを包含する。
本発明のさらに他の記録/再生方法もまた、情報面を有する光ディスクに対して情報の記録および再生の少なくとも一方を行う。本発明の方法は、光源からの光を集束させるステップと、前記情報面で反射された前記光を受け取って検出信号を生成するステップと、前記検出信号に基づいて、前記光の集束位置に発生している球面収差の量に応じた球面収差信号を生成するステップと、前記検出信号に基づいて、前記光の光量に応じた光量信号を生成するステップと、前記光量信号に基づいて前記球面収差信号を正規化し、正規化球面収差信号を生成するステップとを包含する。
本発明のコンピュータプログラムは、光ディスク装置において実行可能であり、情報面を有する光ディスクに対して情報の記録および再生の少なくとも一方を行うために用いられる。コンピュータプログラムは、光ディスク装置に対して、光源から光を放射するステップと、光を集束させるステップと、前記情報面で反射された前記光の周縁部分 を受光して第1検出信号を生成するステップと、前記光の非周縁部分を受光して第2検出信号を生成するステップと、前記第1検出信号に基づいて前記周縁部分の光の集束状態に応じた第1フォーカス信号を生成するステップと、前記第2検出信号に基づいて前記非周縁部分の光の集束状態に応じた第2フォーカス信号を生成するステップと、前記第1検出信号に基づいて、前記周縁部分の光量に応じた第1光量信号を生成するステップと、前記第2検出信号に基づいて、前記非周縁部分の光量に応じた第2光量信号を生成するステップと、前記第1光量信号に基づいて前記第1フォーカス信号を正規化した第1正規化信号を生成するステップと、前記第2光量信号に基づいて前記第2フォーカス信号を正規化した第2正規化信号を生成するステップと、前記第1正規化信号および前記第2正規化信号に基づいて、前記光の集束位置に発生している球面収差の量に応じた球面収差信号を生成するステップとを実行させる。
本発明のチップ回路は、光ディスク装置に実装され、情報面を有する光ディスクに対して情報の記録および再生の少なくとも一方を行うために光ディスク装置の動作を制御する。チップ回路は、光ディスク装置の光源に光を放射させ、光ディスク装置の受光部に、前記情報面で反射された前記光の周縁部分および非周縁部分を受光させて第1検出信号および第2検出信号を生成させるマイクロコンピュータと、前記第1検出信号に基づいて前記周縁部分の光の集束状態に応じた第1フォーカス信号を生成する第1フォーカス信号生成部と、前記第2検出信号に基づいて前記非周縁部分の光の集束状態に応じた第2フォーカス信号を生成する第2フォーカス信号生成部と、前記第1検出信号に基づいて、前記周縁部分の光量に応じた第1光量信号を生成する第1光量信号生成部と、前記第2検出信号に基づいて、前記非周縁部分の光量に応じた第2光量信号を生成する第2光量信号生成部と、前記第1光量信号に基づいて前記第1フォーカス信号を正規化した第1正規化信号を生成する第1正規化部と、前記第2光量信号に基づいて前記第2フォーカス信号を正規化した第2正規化信号を生成する第2正規化部と、前記第1正規化信号および前記第2正規化信号に基づいて、前記光の集束位置に発生している球面収差の量に応じた球面収差信号を生成する検出部とを備えている。
本発明によれば、光の周縁部分および非周縁部分の各受光量に応じた光量信号に基づいて集束状態を示すフォーカス信号を正規化し、正規化された信号に基づいて球面収差の量に応じた球面収差信号を生成する。これにより、球面収差信号はデフォーカスの影響を受けず、正確に光ディスクの厚さのむらに起因する球面収差を検出できるとともに、フォーカス制御のデフォーカスの影響を受けない精度の良い球面収差の検出が可能になる。
以下、添付の図面を参照しながら、本発明による光ディスク装置の実施形態を説明する。
各実施形態を説明する前に、本発明による光ディスク装置が情報の記録および/または再生を行う光ディスクを説明する。図1は、光ディスク20の構造を示す。光ディスク20は、例えば記録型のBlu-ray ディスク(BD)であり、基材21と、保護層25と、情報面29とを有する。光ディスク20は、光ビーム30が照射される側から順に、保護層25、情報面29および基材21が積層されている。基材21は、約1mmの厚さの基盤であり、情報面29を支持する。情報面29は、情報が記録される層であり、相変化材料で形成されている。保護層25は、約0.1mmの厚さの透明な媒質であり、傷、汚れ等から情報面29を保護しつつ光ビーム30を透過する。参考のため、図1には光ディスク20に照射されている光ビーム30を示している。
(実施形態1)
以下、本発明による光ディスク装置の第1実施形態を説明する。
以下、本発明による光ディスク装置の第1実施形態を説明する。
図2は、本実施形態による光ディスク装置100の機能ブロックの構成を示す。なお、図示される光ディスク20は、光ディスク装置100の構成要素ではないが、説明の便宜のために記載している。
光ディスク装置100は、情報面29を有する光ディスク20に対して情報の記録および/または再生を行う。光ディスク装置100は、光ヘッド6と、駆動回路9および33と、ディスクモータ10と、プリアンプ11と、光ディスクコントローラ(ODC)110とを備えている。なおODC110は、複数のコントローラから構成されていてもよい。
光ヘッド6は、複数のレンズ(1,15)と、複数のアクチュエータ(2,34)と、光源3および受光部4を含む。
レンズは、対物レンズ1および2つの球面収差補正レンズ15である。対物レンズ1は、後述の光源3から出射された光ビームを集束させる。球面収差補正レンズ15は、球面収差補正アクチュエータ34によってその位置を動かされ、それにより、光ビームスポットに発生する球面収差が調整される。なお、球面収差補正レンズ15は光ディスク20の情報面上の光ビームスポットに発生する球面収差を補正するための手段の一つとして用いており、レンズに限定するものではない。他には、例えば液晶素子を用いて屈折率を変化させることにより、球面収差を補正することもできる。
複数のアクチュエータは、フォーカスアクチュエータ2および球面収差補正アクチュエータ34である。フォーカスアクチュエータ2は、対物レンズ1を光ディスク20の情報面29に対し略垂直方向(フォーカス方向)に移動させて光ビームの収束位置を変化させる。一方、球面収差補正アクチュエータ34(以下、「補正アクチュエータ34」と表記する)は、2つの球面収差補正レンズ15の間隔を変化させることにより、光ビームの球面収差を調整する。
光源3は、例えば波長405nmの青紫色レーザ(光ビーム)を出射する。受光部4は、反射された光ビーム30を、周縁部分および非周縁部分に分離してその各々を受光し、受光量に応じたレベルを有する光電流信号を生成する。なお、本明細書では「非周縁部分」とは「周縁部分」に囲まれる領域を表すとする。以下、周縁部分を「外周部」、非周縁部分を「内周部」と称する。
ここで、受光部4の構成をより詳しく説明する。図3は、受光部4の具体的な構成を示す。受光部4は、外周部用受光部40および内周部用受光部41と、検出レンズ46と、偏光ビームスプリッタ47と、2枚の遮光板48および49とを有している。検出レンズ46は光ディスク20から反射してきた光ビーム30を集光する。偏光ビームスプリッタ47は、例えば入射した光ビーム30を半分の光量で透過し、もう半分を反射することにより、光ビーム30を2つの光ビームに分割する。第1の遮光板48は光ビーム30の所定半径より内側の光ビームを遮断し、外周部の光ビーム(外周光ビーム)30−1を生じさせる。一方、第2の遮光板49は光ビーム30の所定半径より外側の光ビームを遮断し、内周部の光ビーム(内周光ビーム)30−2を生じさせる。外周部用受光部40および内周部用受光部41は、それぞれ外周光ビーム30−1および内周光ビーム30−2を受光し、各受光量に応じたレベルを有する光電流信号を生成する。
再び図2を参照する。駆動回路は、フォーカスアクチュエータ駆動回路9およびビームエキスパンダー駆動回路33である。フォーカスアクチュエータ駆動回路9は、制御信号に基づいて所定レベルのフォーカス駆動信号を生成する。ビームエキスパンダー駆動回路33は、球面収差信号に基づいて所定レベルの駆動信号を生成する。
ディスクモータ10は、回転数制御信号に基づいて光ディスク20を所定の回転数で回転させる。
プリアンプ11は、電流/電圧変換器(I/V変換器)(図示せず)を有し、入力される光電流信号を電圧信号に変換する。プリアンプは上述の光ヘッド6の一部として含まれていてもよい。
光ディスクコントローラ(ODC)110は、受光量に対応する電圧信号に基づいて以下に説明する処理を行い、駆動回路9および33への信号を生成する。光ディスクコントローラ110は、フォーカスエラー(FE)生成器7と、マイクロコンピュータ8と、フォーカス制御部17と、球面収差検出器31と、球面収差制御部35と、外周部FE生成器44および内周部FE生成器45と、外周部AS生成器70および内周部AS生成器71と、外周部正規化FE生成器72および内周部正規化FE生成器73とを有している。
フォーカスエラー生成器7は、外周部FE生成器44の出力信号である外周部FE信号と内周部FE生成器45の出力信号である内周部FE信号との和を演算してFE信号を生成する。得られたFE信号は、非点収差法によるFE信号と生成の方法が異なっているが、その特性は等価である。なお、フォーカスエラー生成器7は、外周部正規化FE信号と内周部正規化FE信号の和からFE信号を生成してもよい。この場合でも、非点収差法によるFE信号と生成の方法が異なっているが、その特性は等価である。
マイクロコンピュータ8は、動作の開始および終了、各構成要素における信号の生成および出力等を指示する。
フォーカス制御部17は、入力信号に対してフィルタ演算を行って位相、ゲイン等の補償処理を行い、得られた信号を出力する。
球面収差検出器31は、受光部4からの信号に基づいて光ビームスポットに発生する球面収差状態を検出し、球面収差信号を生成する。具体的には、球面収差検出器31は、外周部正規化FE生成器72の出力信号と内周部正規化FE生成器73の出力信号との差を演算し、球面収差信号を生成して出力する。
球面収差制御部35は、球面収差信号の位相を補償し、さらにゲイン補償等のフィルタ演算を行った後、処理後の球面収差信号をビームエキスパンダー駆動回路33に出力する。
外周部FE生成器44および内周部FE生成器45は、それぞれ、入力信号に基づいて非点収差法による外周部FE信号および内周部FE信号を生成し出力する。これらの構成要素については後述する。
外周部AS生成器70は、プリアンプ11の出力信号に基づいて、外周光ビームの光量を表す外周部AS信号を生成する。内周部AS生成器71は、プリアンプ11の出力信号に基づいて、内周光ビームの光量を表す内周部AS信号を生成する。
外周部正規化FE生成器72は、外周部FE信号を外周部AS信号に基づいて正規化し、外周部正規化FE信号を生成する。内周部正規化FE生成器73は、内周部FE信号を内周部AS信号に基づいて正規化し、内周部正規化FE信号を生成する。ここでいう「正規化」とは、各時刻における外周部/内周部FE信号の信号値を、同じ時刻に得られた外周部/内周部AS信号の信号値で除算することをいう。より具体的な説明は後述する。
次に、図4を参照しながら、上述した各信号の生成過程をより具体的に説明する。図4は、受光部4、プリアンプ11および光ディスクコントローラ110の構成要素との接続関係を示す。受光部4は、外周部用受光部40および内周部用受光部41を有する。なお、外周光ビームに対する処理と内周光ビームに対する処理は同様であるため、以下では外周光ビームに対する処理のみを生成する。内周光ビームに対する処理は、外周部FE生成器44と内周部FE生成器45のような、対応する構成要素に読み替えればよい。
外周部用受光部40はA,B,C,Dの4つの領域に分割されている。各領域は外周光ビームを受光し、その光量に応じた光電流信号を生成して、対応するプリアンプ11の外周部用I/V変換器42a,42b,42c,42dに出力する。外周部用I/V変換器42a,42b,42c,42dはそれぞれにおいて光電流信号を電流−電圧変換し、電圧信号を外周部FE生成器44および外周部AS生成器70に送る。
外周部FE生成器44は、外周部用I/V変換器42aおよび42cの電圧信号の和、および、外周部用I/V変換器42bおよび42dの電圧信号の和を求め、さらにそれらの差を求める。その結果、外周部FE生成器44は、非点収差法による外周部FE信号を得る。外周部AS生成器70は、外周部用I/V変換器42a、42b、42c、42dの電圧信号を全加算し、外周光ビームの全光量を表す外周部AS信号を生成する。外周部正規化FE生成器72は、外周部FE信号を外周部AS信号で除算することにより、外周部の全光量で外周部FE信号を正規化した外周部正規化FE信号を得る。
次に、図5を参照しながら、光ディスク装置100が球面収差を制御する動作を説明する。図5は、光ディスク装置100の処理手順を示す。まず、ステップ501において、光源3は光ディスク20に光ビーム30を照射する。次に、ステップ502において、受光部4は、光ディスク20で反射された光ビームの内周部分および外周部分を別々に受光し、各光量に応じた光電流信号を出力する。ステップ503において、プリアンプ11は各光電流信号を電圧信号に変換する。ステップ504において、外周部FE生成器44および45は、各電圧信号に基づいて、光の外周部分および内周部分のフォーカスエラー信号を生成する。一方、ステップ505において、外周部AS生成器70および内周部AS生成器71は、各電圧信号に基づいて、光の外周部分および内周部分の光量信号を生成する。なお、ステップ504および505の順序は不問である。ステップ506において、外周部正規化FE生成器72および内周部正規化FE生成器73は、各光量信号に基づいて、光の外周部分および内周部分のフォーカスエラー信号を正規化する。ステップ507において、球面収差検出器31は、正規化した各フォーカスエラー信号に基づいて球面収差量に応じた球面収差信号を生成する。球面収差信号は、球面収差制御部35において処理される。最後に、ステップ508において、ビームエキスパンダー駆動回路33は球面収差信号に基づいて駆動信号を生成し、駆動信号の信号値に基づいて、球面収差が略0になるように補正する。以上の処理により、球面収差の制御が実現される。
次に、図6(a)〜(i)を参照しながら、本実施形態による光ディスク装置100の処理によって得られる各信号を説明する。以下の説明では、球面収差制御は行われていないとする。
図6(a)は、受光した光ビームの中心から半径50%の位置において外周光ビーム30−1および内周光ビーム30−2を区分したときの光ビームの断面を示す。このような光ビームは、第1の遮光板48、第2の遮光板49を調整することによって得ることができる。一方、図6(b)は外周部FE信号の波形を示し、同様に(c)は内周部FE信号の波形を、(d)は外周部AS信号の波形を、(e)は内周部AS信号の波形を、(f)は外周部正規化FE信号の波形を、(g)は内周部正規化FE信号の波形を、(h)はFE信号の波形を、(i)は球面収差信号の波形を示す。上述のように、(b)の外周部FE信号と(c)の内周部FE信号との和が(h)のFE信号であり、(f)の外周部正規化FE信号から(g)の内周部正規化FE信号を減算した信号が(i)の球面収差信号である。縦軸は各信号の電圧を示し、横軸はデフォーカス量を示す。
図6(a)のように外周光ビーム30−1および内周光ビーム30−2を分けると、外周部の光量が内周部の光量より多くなるため、図6(b)の外周部FE信号の振幅の方が、図6(c)の内周部FE信号の振幅より大きくなる。そして、この2信号の振幅の比率と同じ比率で、図6(d)の外周部AS信号の振幅が図6(e)の内周部AS信号の振幅よりも大きくなる。その結果、図6(d)の外周部AS信号に基づいて図6(b)の外周部FE信号を正規化したときの外周部正規化FE信号の振幅と、図6(e)の内周部AS信号に基づいて図6(c)の内周部FE信号を正規化したときの内周部正規化FE信号の振幅は等しくなる。よって、外周部正規化FE信号と内周部正規化FE信号の差信号である波形(i)の球面収差信号は一定値を保つ。図6(i)から理解されるように、球面収差信号はデフォーカス量に応じて変化しておらず、デフォーカスの影響を受けていない。
次に、図7(a)〜(d)を参照しながら、光ディスク装置100の処理によって得られた球面収差信号が、デフォーカスの影響を受けないことを説明する。図7(a)はFE信号の波形を示す。また、図7(b)は光ビームの照射位置における光ディスクの厚さの変化を示す。図7(c)および(d)は、従来および本実施形態による球面収差信号の波形を示す。縦軸は各信号の電圧を示し、横軸は時間を示す。以下では、光ディスク装置において、フォーカス制御が行われているが、球面収差制御は動作していないとする。
フォーカス制御において制御帯域以上の追従できないデフォーカスは、図7(a)に示すFE信号FE(t)として現れる。このとき、従来の方式によって球面収差信号を求めようとするとデフォーカスの影響を受けてしまい、図7(b)に示す光ディスクの厚さのむらd(t)に対し、図7(c)のような信号波形SE(t)になる。これでは、光ディスクの厚さのむらに基づく球面収差を正確に検出することができない。なお、信号波形SE(t)は、
SE(t)=FE(t)×K+d(t)
として得られる。ここで、Kは固定の所定値である。
SE(t)=FE(t)×K+d(t)
として得られる。ここで、Kは固定の所定値である。
一方、本実施形態の処理によって得られる球面収差信号は、先に述べたようにデフォーカスの影響を受けないため、図7(d)に示すように正確に光ディスクの厚さのむらに基づく球面収差を検出することができる。したがって、本実施形態における球面収差信号に基づいて球面収差を補正することにより、高精度で球面収差を補正することができ、記録・再生に対する信頼性がより高い光ディスク装置を得ることができる。
(実施形態2)
以下、図8を参照しながら、本発明の光ディスクの第2実施形態を説明する。図8は、本実施形態による光ディスク装置200の機能ブロックの構成を示す。図2と同様、図示される光ディスク20は、光ディスク装置200の構成要素ではないが、説明の便宜のために記載している。
以下、図8を参照しながら、本発明の光ディスクの第2実施形態を説明する。図8は、本実施形態による光ディスク装置200の機能ブロックの構成を示す。図2と同様、図示される光ディスク20は、光ディスク装置200の構成要素ではないが、説明の便宜のために記載している。
本実施形態の光ディスク装置200が実施形態1の光ディスク100と異なる点は、フォーカスエラー信号の振幅を用いてフォーカスエラー信号の正規化を行い、球面収差を制御することである。この相違点は、光ディスク装置200の光ディスクコントローラ(ODC)120に現れている。すなわち、本実施形態のODC120は、外周部FE振幅測定器74、内周部FE振幅測定器75、外周部正規化FE生成器80および内周部正規化FE生成器81に関して、実施形態1のODC110と異なっている。以下では、これらの構成要素を説明する。なお、光ディスク装置200の構成要素のうち光ディスク装置100の構成要素と機能および動作が共通するものには同じ符号および名称を付し、それらの説明を省略する。
図8において、外周部FE振幅測定器74は、マイクロコンピュータ8の測定開始と測定終了の指示に従って、外周部FE生成器44の出力信号である外周部FE信号の振幅の測定を行う。外周部FE振幅測定器74は、測定結果である外周部FE振幅を外周部FE振幅信号として外周部正規化FE生成器80に出力する。
同様に、内周部FE振幅測定器75は、マイクロコンピュータ8の測定開始と測定終了の指示に従って、内周部FE生成器45の出力信号である内周部FE信号の振幅の測定を行う。内周部FE振幅測定器75は、測定結果である内周部FE振幅を内周部FE振幅信号として内周部正規化FE生成器81に出力する。
外周部正規化FE生成器80は、外周部FE振幅信号に基づいて外周部FE信号を正規化し、外周部正規化FE信号を生成する。内周部正規化FE生成器81は、内周部FE振幅信号に基づいて内周部FE信号を正規化し、内周部正規化FE信号を生成する。ここでいう「正規化」とは、各時刻における外周部/内周部FE信号の信号値を、同じ時刻に得られた外周部/内周部FE振幅信号の信号値で除算することをいう。正規化処理の後、球面収差検出器31は外周部正規化FE信号と内周部正規化FE信号との差を演算し、球面収差信号を生成して出力する。そして、この球面収差信号に基づいて、球面収差の調整が行われる。
ここで、図9(a)、(b)および図10(a)〜(d)を参照しながら、外周部FE振幅測定器74および内周部FE振幅測定器75をさらに詳細に説明する。
図9(a)は外周部FE振幅測定器74のブロック構成を示し、図9(b)は内周部FE振幅測定器75のブロック構成を示す。なお、外周部FE振幅測定器74と内周部FE振幅測定器75とは、外周部FE信号を受け取って動作するか、内周部FE信号を受け取って動作するかが異なるのみであるので、主として外周部FE振幅測定器74の構成および動作を説明する。
図9(a)に示すように、外周部FE振幅測定器74は、外周部FE最大値測定器76と、外周部FE最小値測定器77と、外周部差動演算器82とを備えている。外周部FE最大値測定器76(以下、「最大値測定器76」)および外周部FE最小値測定器77(以下、「最小値測定器77」)は、外周部FE生成器44から外周部FE信号を受け取り、マイクロコンピュータ8の測定開始と測定終了の指示に従って動作を開始する。すなわち、最大値測定器76は外周部FE信号の最大レベル(最大値)を検出して外周部FE最大値信号を出力し、最小値測定器77は外周部FE信号の最小レベル(最小値)を検出して外周部FE最小値信号を出力する。外周部差動演算器82(以下、「演算器82」)は、外周部FE最大値信号と外周部FE最小値信号の差を演算し、外周部FE振幅信号を出力する。一方、図9(b)に示す内周部差動演算器83(以下、「演算器83」)は、内周部FE信号の最大値および最小値に基づいてその差を演算し、内周部FE振幅信号を出力する。なお、演算器82および83は、マイクロコンピュータ8から測定終了の指示を受けた後も、それぞれ外周部FE振幅信号および内周部FE振幅信号の出力を継続する。
図10(a)は、外周部FE信号の波形の例を示す。縦軸は各信号の電圧を示し、横軸は時間を示す。以下の図でも同様とする。外周部FE信号は時刻t2において最大値FEa(>0)をとり、時刻t4において最小値FEb(<0)をとるとする。図10(b)は、(a)の外周部FE信号に基づいて生成される外周部FE最大値信号の波形の例を示す。外周部FE最大値信号は、時刻t2までは外周部FE信号に追従し、時刻t2以降は値FEaを保持している。図10(c)は、(a)の外周部FE信号に基づいて生成される外周部FE最小値信号の波形の例を示す。外周部FE最小値信号は、時刻t4以前はそれまでの最小値を順次保持し、時刻t4以降は値FEbを保持している。図10(d)は、フォーカス駆動信号の波形の例を示す。この信号は、時刻t1においてフォーカス制御部17からフォーカスアクチュエータ駆動回路9に出力され、外周部FE信号の振幅サーチのために用いられる。
以下、再び図8をさらに参照しながら、光ディスク装置200の球面収差制御動作を説明する。まず、マイクロコンピュータ8が、図10(d)に示すフォーカス駆動信号を出力するようにフォーカス制御部17に指示し、同時に最大値測定器76と最小値測定器77に測定開始を指示する。
すると、フォーカスアクチュエータ駆動回路9はフォーカス駆動信号に従って対物レンズ1を光ディスク20の情報面に対して垂直方向に移動させ、対物レンズ1を光ディスク20に接近させる。対物レンズ1を光ディスク20に接近させることにより、光ディスク20の情報面に対し光ビームスポットは垂直に移動し、時刻t2において外周部FE信号が最大値をとる(図7(a))。
フォーカスアクチュエータ駆動回路9はさらに対物レンズ1を光ディスク20に接近させ、光ビームスポットが光ディスク20の情報面と一致する位置を通り越した時刻t3において接近を中止させる。そして、時刻t3以降、フォーカスアクチュエータ駆動回路9は対物レンズ1が光ディスク20から遠ざかる方向へ移動方向を変更する。その結果、時刻t4において外周部FE信号が最小値をとり、光ビームスポットが光ディスク20の情報面と一致する位置を通過した後、時刻t5において対物レンズ1の駆動が終了する。
時刻t1からt5までの間に、最大値測定器76は図10(b)の信号を出力し、最小値測定器77は図10(c)の信号を出力する。そして、演算器82は、時刻t5において、値FEaを持つ外周部FE最大値信号と値FEbをもつ外周部FE最小値信号との差を演算し、外周部FE信号の振幅FEppを出力する。FE振幅FEppは、
FEpp=FEa−FEb=|FEa|+|FEb|
として得られる。
FEpp=FEa−FEb=|FEa|+|FEb|
として得られる。
外周部正規化FE生成器80は、外周部FE信号を外周部FE振幅信号で除算することにより、外周部FE振幅で外周部FE信号を正規化した外周部正規化FE信号を得る。内周部FE振幅測定器75も外周部FE振幅測定器74と同様に内周部FE信号の振幅を測定し、内周部FE振幅信号を出力する。内周部正規化FE生成器81は、内周部FE信号を内周部FE振幅信号で除算することにより、内周部FE振幅で内周部FE信号を正規化した内周部正規化FE信号を得る。
球面収差検出器31は、外周部正規化FE信号と内周部正規化FE信号の差に基づいて球面収差信号を生成し、球面収差制御部35はその信号に所定の処理を施す。ビームエキスパンダー駆動回路33が処理後の球面収差信号に基づいて駆動信号を生成すると、補正アクチュエータ34が駆動信号の信号値に基づいて2つの球面収差補正レンズ15の間隔を変化させる。その結果、光の経路の光学的特性が変化し、球面収差が略0になるように補正される。以上の処理により、球面収差の制御が実現される。
上述の処理によれば、外周部FE振幅信号および内周部FE振幅信号の各信号値は外周部FE信号および内周部FE信号の各信号値と同じ比率となる。よって、実施形態1の処理と同様、外周部FE振幅信号および内周部FE振幅信号に基づいて、外周部FE信号および内周部FE信号をそれぞれ正規化し、外周部FE信号および内周部FE信号の差によって球面収差信号を求めることができる。以上の処理の結果、球面収差信号はデフォーカスに対し影響を受けることなく、図6(i)に示すように一定値を保つ信号として得ることができる。
なお、実施形態1の処理についての図7(a)から(d)に関する説明は、本実施形態の処理についてもそのまま適用できる。すなわち、本実施形態の処理によって得られる球面収差信号は先に述べたようにデフォーカスの影響を受けないため、図7(d)に示すように正確に光ディスクの厚さのむらに基づく球面収差を検出することができる。したがって、本実施形態における球面収差信号に基づいて球面収差を補正することにより、高精度で球面収差を補正することができ、記録・再生に対する信頼性がより高い光ディスク装置を得ることができる。
(実施形態3)
以下、図11を参照しながら、本発明の光ディスクの第3実施形態を説明する。図11は、本実施形態による光ディスク装置300の機能ブロックの構成を示す。図2と同様、図示される光ディスク20は、光ディスク装置300の構成要素ではないが、説明の便宜のために記載している。
以下、図11を参照しながら、本発明の光ディスクの第3実施形態を説明する。図11は、本実施形態による光ディスク装置300の機能ブロックの構成を示す。図2と同様、図示される光ディスク20は、光ディスク装置300の構成要素ではないが、説明の便宜のために記載している。
本実施形態の光ディスク装置300の主要な特徴の一つは、球面収差信号を正規化し、正規化した信号に基づいて球面収差を制御する点にある。球面収差信号を正規化する目的は、記録領域と未記録領域を含む光ディスクを再生するとき、記録領域か未記録領域かに応じて球面収差信号に現れていた影響を除去することにある。この処理は、光ディスク装置300の受光部5、プリアンプ12および光ディスクコントローラ(ODC)130によって実現される。以下では、主としてこれらの構成要素を説明する。なお、光ディスク装置300の構成要素のうち、光ディスク装置100または従来の光ディスク140の構成要素と機能および動作が共通するものには同じ符号および名称を付し、それらの説明を省略する。本実施形態の光ディスク20は、情報面が有機色素によって形成されているBD−R、DVD−R、DVD+R、CD−R等の他、相変化材料によって形成されているPD、DVD−RAM、DVD−RW、DVD+RW、CD−RW、BD−RE等の記録可能媒体であってもよい。
まず、図12を参照しながら、本実施形態による受光部5およびプリアンプ12を説明する。図12は、受光部5、プリアンプ12および光ディスクコントローラ130の構成要素との接続関係を示す。
受光部5は、実施形態1による受光部4に4つの受光領域を有する全光受光部14を追加して構成されている。実施形態1による受光部4と同じ構成要素の説明は省略し、以下、全光受光部14を説明する。全光受光部14は、光ビーム全体を受け、その全体光量に応じた光電流信号を生成して、対応するプリアンプ12のI/V変換器65a,65b,65c,65dに出力する。I/V変換器65a,65b,65c,65dはそれぞれにおいて光電流信号を電流−電圧変換し、電圧信号を反射光量検出器13に送る。なお、光ビーム全体の光量に対応する電圧信号に加えて、反射光量検出器13は、外周部用I/V変換器42および内周部用I/V変換器43の各領域から出力された電圧信号も受け取って反射光量を示す反射光量信号を出力してもよく、これにより、光量信号のS/N比を向上させることができる。ただし、全光受光部14を利用するのは必須ではなく、外周部用受光部40および内周部用受光部41を用いて全反射光を求めてもよい。なお、全光受光部14に光ビーム全体を導くために、例えば、図3の検出レンズ46と偏光ビームスプリッタ47との間に偏光ビームスプリッタ47と同じ素子を配置し、反射光を全光受光部14に入射させ、透過光を偏光ビームスプリッタ47に入射させればよい。一方、フォーカスエラー生成器7および球面収差検出器31はそれぞれFE信号および球面収差信号を出力するが、その処理は実施形態1の光ディスク装置100における処理と同じであるので、説明は省略する。
再び、図11を参照する。正規化球面収差検出器38は、反射光量検出器13から出力された反射光量信号に基づいて球面収差信号を正規化し、正規化球面収差信号を出力する。ここでいう「正規化」とは、各時刻における球面収差信号の信号値を、同じ時刻に得られた反射光量信号の信号値で除算することをいう。その後、球面収差制御部35は正規化球面収差信号の位相、ゲイン等を補償し、フィルタ演算処理を行って、処理後の正規化球面収差信号に基づいて駆動信号を生成する。駆動信号は、ビームエキスパンダー駆動回路33に出力される。ビームエキスパンダー駆動回路33は、正規化球面収差信号に基づいて所定レベルの駆動信号を生成する。
次に、図13(a)から(c)を参照しながら、記録領域と未記録領域を含む光ディスク20を再生するときに信号波形が受ける影響を説明する。図13(a)は球面収差信号の波形を示し、(b)は反射光量信号の波形を示し、(c)は正規化球面収差信号の波形を示す。縦軸は各信号の電圧を示し、横軸は時間を示す。以下では、光ディスク装置において、フォーカス制御が行われているが、球面収差制御は動作していないとする。
情報面29に情報が記録された記録領域と記録されていない未記録領域を含んだ光ディスク20を再生すると、図13(a)に示す球面収差信号が得られる。この球面収差信号は、時刻t1までは記録領域のみを再生しており、光ディスク20の保護層25の厚さむらによる球面収差が一定の感度で球面収差信号として現れている。次に、時刻t1からt2の間は、光ビームは未記録領域に照射される。未記録領域では、球面収差の検出感度が記録領域よりも高くなるので、球面収差信号の振幅も大きくなっている。その後、時刻t2以降は再び記録領域の再生に戻るので、球面収差の検出感度が時刻t1以前と同じになり、球面収差信号の振幅も時刻t1以前と同程度に戻る。
図13(b)に示すように、反射光の光量は記録領域と未記録領域とで検出値が異なっており、未記録領域の方が大きい。そして反射光の光量は、図13(a)に示す球面収差信号の感度の変動と比例している。換言すると、球面収差信号は、記録領域・未記録領域の反射光量の変動に伴って検出感度が変化する。
そこで、球面収差信号を反射光量信号で除算することにより、得られた正規化球面収差信号(図13(c))は記録領域・未記録領域関係なく一定の検出感度で正確に光ディスク20の保護層25の厚みむらによる球面収差を検出することができる。
以下、図13(a)に示す球面収差信号は、従来の球面収差信号であるとして実際に検証する。記録領域再生時と未記録領域再生時で球面収差の検出感度が異なるため、その球面収差信号を用いた球面収差制御の開ループゲインは記録領域再生時と未記録領域再生時で異なり、球面収差制御が不安定になっていた。
しかしながら、図13(c)に示すように、本実施の形態における正規化球面収差信号は記録領域・未記録領域の反射光量の変動の影響を受けていないため、正確に光ディスクの厚さむらに基づく球面収差を検出することができる。よって、本実施の形態における正規化球面収差信号に基づき球面収差補正を行うと、反射光量の変動の影響を受けない精度の良い球面収差補正が実現でき、より安定性の高い記録・再生のできる光ディスク装置を提供することが可能となる。
なお、反射光量検出器13は光ディスク20の情報面からの全反射光量を検出するとしたが、最も検出光量が多い受光部の受光量だけを検出してもよい。そのときの受光量を反射光量信号とした場合も同様に、正規化球面収差信号は記録領域・未記録領域の反射光量の変動の影響を受けない。したがって、この場合も上述した効果を得ることができるとともに、光ディスク装置を簡単な回路構成で提供することができる。なお、実施形態1および2では、全光量を検出する受光部を設けることなく、外周部用受光部40および内周部用受光部41の2つの受光部によって反射光を受光し、その光量を効率よく使用していたため、比較的簡単な回路構成でSN比の高い球面収差信号とフォーカスエラー信号が検出できる。
上述の各実施形態における光ディスク装置は、コンピュータプログラムに基づいてそれぞれの動作を実行する。コンピュータプログラムは、光ディスク装置全体の動作を制御する中央処理ユニット(図示せず)によって実行される。コンピュータプログラムは、光ディスクに代表される光記録媒体、SDメモリカード、EEPROMに代表される半導体記録媒体、フレキシブルディスクに代表される磁気記録媒体等の記録媒体に記録することができる。なお、光ディスク装置100は、記録媒体を介してのみならず、インターネット等の電気通信回線を介してもコンピュータプログラムを取得できる。
光ディスクコントローラは1つ以上の半導体チップ回路によって構成することができる。そのように構成するときは、光ディスクコントローラに含まれる各構成要素は、半導体チップ回路の個々の機能として捉えることができる。また、半導体チップ回路の記憶領域には上述のコンピュータプログラムが記録されており、マイクロコンピュータ8がコンピュータプログラムに基づく処理を実行する。
本発明にかかる光ディスク装置は、デフォーカスの影響を受けない球面収差信号を生成するので、正確に光ディスクの厚さのむらに起因する球面収差を検出できるとともに、フォーカス制御のデフォーカスの影響を受けない精度の良い球面収差の検出が可能になり、高密度な情報の記録・再生等において有用である。
1 対物レンズ
2 フォーカスアクチュエータ
3 光源
4 受光部
5 受光部
6 光ヘッド
7 フォーカスエラー生成器
8 マイクロコンピュータ
9 フォーカスアクチュエータ駆動回路
10 ディスクモータ
11 プリアンプ
17 フォーカス制御部
33 ビームエキスパンダー駆動回路
35 球面収差制御部
37 球面収差検出器
70 外周部AS生成器
71 内周部AS生成器
72 外周部正規化FE生成器
73 内周部正規化FE生成器
100 光ディスク装置
110 光ディスクコントローラ
2 フォーカスアクチュエータ
3 光源
4 受光部
5 受光部
6 光ヘッド
7 フォーカスエラー生成器
8 マイクロコンピュータ
9 フォーカスアクチュエータ駆動回路
10 ディスクモータ
11 プリアンプ
17 フォーカス制御部
33 ビームエキスパンダー駆動回路
35 球面収差制御部
37 球面収差検出器
70 外周部AS生成器
71 内周部AS生成器
72 外周部正規化FE生成器
73 内周部正規化FE生成器
100 光ディスク装置
110 光ディスクコントローラ
Claims (20)
- 情報面を有する光ディスクに対して情報の記録および再生の少なくとも一方を行う光ディスク装置であって、
光源と、
前記光源からの光を集束させる集光部と、
前記情報面で反射された前記光の周縁部分を受光して第1検出信号を生成し、かつ、前記光の非周縁部分を受光して第2検出信号を生成する受光部と、
前記第1検出信号に基づいて前記周縁部分の光の集束状態に応じた第1フォーカス信号を生成する第1フォーカス信号生成部と、
前記第2検出信号に基づいて前記非周縁部分の光の集束状態に応じた第2フォーカス信号を生成する第2フォーカス信号生成部と、
前記第1検出信号に基づいて、前記周縁部分の光量に応じた第1光量信号を生成する第1光量信号生成部と、
前記第2検出信号に基づいて、前記非周縁部分の光量に応じた第2光量信号を生成する第2光量信号生成部と、
前記第1光量信号に基づいて前記第1フォーカス信号を正規化した第1正規化信号を生成する第1正規化部と、
前記第2光量信号に基づいて前記第2フォーカス信号を正規化した第2正規化信号を生成する第2正規化部と、
前記第1正規化信号および前記第2正規化信号に基づいて、前記光の集束位置に発生している球面収差の量に応じた球面収差信号を生成する検出部と
を備えた、光ディスク装置。 - 前記第1フォーカス信号および前記第2フォーカス信号の和を演算して、前記光の集束状態を表す第3フォーカス信号を生成する第3フォーカス信号生成部をさらに備えた、請求項1に記載の光ディスク装置。
- 前記検出部は、前記第1正規化信号および前記第2正規化信号の差を演算して、前記球面収差信号を生成する、請求項1に記載の光ディスク装置。
- 前記球面収差信号に応じて駆動信号を生成する駆動回路と、
前記駆動信号に応じて前記光の経路の光学特性を変化させ、前記光の集束位置に発生している前記球面収差を補正する補正部と
をさらに備えた、請求項1から3のいずれかに記載の光ディスク装置。 - 前記補正部は前記駆動信号に応じて球面収差を略0に補正する、請求項4に記載の光ディスク装置。
- 前記第3フォーカス信号に応じて位置変更信号を生成するフォーカス制御部と、
前記位置変更信号に応じて前記集光部の位置を前記情報面に垂直な方向に変化させ、前記光が集束する位置を変更する位置変更部と
をさらに備えた、請求項5に記載の光ディスク装置。 - 前記第1正規化部は、前記第1フォーカス信号の信号値を前記第1光量信号の信号値で除算して前記第1正規化信号の信号値を生成し、
前記第2正規化部は、前記第2フォーカス信号の信号値を前記第2光量信号の信号値で除算して前記第2正規化信号の信号値を生成する、請求項1に記載の光ディスク装置。 - 情報面を有する光ディスクに対して情報の記録および再生の少なくとも一方を行う光ディスク装置であって、
光源と、
前記光源からの光を集束させる集光部と、
前記情報面で反射された前記光の周縁部分を受光して第1検出信号を生成し、かつ、前記光の非周縁部分を受光して第2検出信号を生成する受光部と、
前記第1検出信号に基づいて前記周縁部分の光の集束状態に応じた第1フォーカス信号を生成する第1フォーカス信号生成部と、
前記第2検出信号に基づいて前記非周縁部分の光の集束状態に応じた第2フォーカス信号を生成する第2フォーカス信号生成部と、
前記第1フォーカス信号の振幅を測定して第1振幅信号を生成する第1測定器と、
前記第2フォーカス信号の振幅を測定して第2振幅信号を生成する第2測定器と、
前記第1振幅信号に基づいて前記第1フォーカス信号を正規化した第1正規化信号を生成する第1正規化部と、
前記第2振幅信号に基づいて前記第2フォーカス信号を正規化した第2正規化信号を生成する第2正規化部と、
前記第1正規化信号および前記第2正規化信号に基づいて、前記光の集束位置に発生している球面収差の量に応じた球面収差信号を生成する検出部と
を備えた、光ディスク装置。 - 前記球面収差信号に応じて駆動信号を生成する駆動回路と、
前記駆動信号に応じて前記光の経路の光学特性を変化させ、前記光の集束位置に発生している前記球面収差を補正する補正部と
をさらに備えた、請求項8に記載の光ディスク装置。 - 前記補正部は前記駆動信号に応じて球面収差を略0に補正する、請求項9に記載の光ディスク装置。
- 前記集光部の位置を前記情報面に垂直な方向に変化させ、前記光が集束する位置を変更する位置変更部をさらに備え、前記位置変更部が前記集光部の位置を前記情報面に垂直な方向に変化させたとき、
前記第1測定器は、前記第1フォーカス信号の最大レベルおよび最小レベルを検出して、前記最大レベルと前記最小レベルとの差を前記第1フォーカス信号の振幅として測定し、
前記第2測定器は、前記第2フォーカス信号の最大レベルおよび最小レベルを検出して、前記最大レベルと前記最小レベルとの差を前記第2フォーカス信号の振幅として測定する、請求項8に記載の光ディスク装置。 - 情報面を有する光ディスクに対して情報の記録および再生の少なくとも一方を行う光ディスク装置であって、
光源と、
前記光源からの光を集束させる集光部と、
前記情報面で反射された前記光を受け取って検出信号を生成する受光部と、
前記検出信号に基づいて、前記光の集束位置に発生している球面収差の量に応じた球面収差信号を生成する収差検出部と、
前記検出信号に基づいて、前記光の光量に応じた光量信号を生成する光量検出部と、
前記光量信号に基づいて前記球面収差信号を正規化し、正規化球面収差信号を生成する正規化収差検出部と
を備えた光ディスク装置。 - 前記受光部は、前記情報面において反射した前記光の周縁部分を受光する第1受光素子、および、前記光の非周縁部分を受光する第2受光素子を含む複数の受光素子を有し、前記光を受けて、前記第1受光素子において生成された第1検出信号および前記第2受光素子において生成された第2検出信号の少なくとも一方を前記光量検出部に出力する、請求項12に記載の光ディスク装置。
- 前記受光部は、前記光の全体を受光して第3検出信号を生成する第3受光素子をさらに備え、
前記受光部は、前記第1受光素子において生成された第1検出信号、前記第2受光素子において生成された第2検出信号および前記第3検出信号の少なくとも1つを前記光量検出部に出力する、請求項12に記載の光ディスク装置。 - 前記複数の受光素子の各々は、受光量に応じた信号レベルを有する検出信号を生成し、
前記受光部は、各検出信号のうち、信号レベルが最大の検出信号を前記光量検出部に出力する、請求項13に記載の光ディスク装置。 - 情報面を有する光ディスクに対して情報の記録および再生の少なくとも一方を行う方法であって、
光源からの光を集束するステップと、
前記情報面で反射された前記光の周縁部分を受光して第1検出信号を生成するステップと、
前記光の非周縁部分を受光して第2検出信号を生成するステップと、
前記第1検出信号に基づいて前記周縁部分の光の集束状態に応じた第1フォーカス信号を生成するステップと、
前記第2検出信号に基づいて前記非周縁部分の光の集束状態に応じた第2フォーカス信号を生成するステップと、
前記第1検出信号に基づいて、前記周縁部分の光量に応じた第1光量信号を生成するステップと、
前記第2検出信号に基づいて、前記非周縁部分の光量に応じた第2光量信号を生成するステップと、
前記第1光量信号に基づいて前記第1フォーカス信号を正規化した第1正規化信号を生成するステップと、
前記第2光量信号に基づいて前記第2フォーカス信号を正規化した第2正規化信号を生成するステップと、
前記第1正規化信号および前記第2正規化信号に基づいて、前記光の集束位置に発生している球面収差の量に応じた球面収差信号を生成するステップと
を包含する方法。 - 情報面を有する光ディスクに対して情報の記録および再生の少なくとも一方を行う方法であって、
光源からの光を集束させるステップと、
前記情報面で反射された前記光の周縁部分を受光して第1検出信号を生成するステップと、
前記光の非周縁部分を受光して第2検出信号を生成するステップと、
前記第1検出信号に基づいて前記周縁部分の光の集束状態に応じた第1フォーカス信号を生成するステップと、
前記第2検出信号に基づいて前記非周縁部分の光の集束状態に応じた第2フォーカス信号を生成するステップと、
前記第1フォーカス信号の振幅を測定して第1振幅信号を生成するステップと、
前記第2フォーカス信号の振幅を測定して第2振幅信号を生成するステップと、
前記第1振幅信号に基づいて前記第1フォーカス信号を正規化した第1正規化信号を生成するステップと、
前記第2振幅信号に基づいて前記第2フォーカス信号を正規化した第2正規化信号を生成するステップと、
前記第1正規化信号および前記第2正規化信号に基づいて、前記光の集束位置に発生している球面収差の量に応じた球面収差信号を生成するステップと
を包含する方法。 - 情報面を有する光ディスクに対して情報の記録および再生の少なくとも一方を行う方法であって、
光源からの光を集束させるステップと、
前記情報面で反射された前記光を受け取って検出信号を生成するステップと、
前記検出信号に基づいて、前記光の集束位置に発生している球面収差の量に応じた球面収差信号を生成するステップと、
前記検出信号に基づいて、前記光の光量に応じた光量信号を生成するステップと、
前記光量信号に基づいて前記球面収差信号を正規化し、正規化球面収差信号を生成するステップと
を包含する方法。 - 光ディスク装置において実行可能であり、情報面を有する光ディスクに対して情報の記録および再生の少なくとも一方を行うためのコンピュータプログラムであって、光ディスク装置に対して、
光源から光を放射するステップと、
光を集束させるステップと、
前記情報面で反射された前記光の周縁部分を受光して第1検出信号を生成するステップと、
前記光の非周縁部分を受光して第2検出信号を生成するステップと、
前記第1検出信号に基づいて前記周縁部分の光の集束状態に応じた第1フォーカス信号を生成するステップと、
前記第2検出信号に基づいて前記非周縁部分の光の集束状態に応じた第2フォーカス信号を生成するステップと、
前記第1検出信号に基づいて、前記周縁部分の光量に応じた第1光量信号を生成するステップと、
前記第2検出信号に基づいて、前記非周縁部分の光量に応じた第2光量信号を生成するステップと、
前記第1光量信号に基づいて前記第1フォーカス信号を正規化した第1正規化信号を生成するステップと、
前記第2光量信号に基づいて前記第2フォーカス信号を正規化した第2正規化信号を生成するステップと、
前記第1正規化信号および前記第2正規化信号に基づいて、前記光の集束位置に発生している球面収差の量に応じた球面収差信号を生成するステップと
を実行させるコンピュータプログラム。 - 光ディスク装置に実装され、情報面を有する光ディスクに対して情報の記録および再生の少なくとも一方を行うために光ディスク装置の動作を制御するチップ回路であって、
光ディスク装置の光源に光を放射させ、光ディスク装置の受光部に、前記情報面で反射された前記光の周縁部分および非周縁部分を受光させて第1検出信号および第2検出信号を生成させるマイクロコンピュータと、
前記第1検出信号に基づいて前記周縁部分の光の集束状態に応じた第1フォーカス信号を生成する第1フォーカス信号生成部と、
前記第2検出信号に基づいて前記非周縁部分の光の集束状態に応じた第2フォーカス信号を生成する第2フォーカス信号生成部と、
前記第1検出信号に基づいて、前記周縁部分の光量に応じた第1光量信号を生成する第1光量信号生成部と、
前記第2検出信号に基づいて、前記非周縁部分の光量に応じた第2光量信号を生成する第2光量信号生成部と、
前記第1光量信号に基づいて前記第1フォーカス信号を正規化した第1正規化信号を生成する第1正規化部と、
前記第2光量信号に基づいて前記第2フォーカス信号を正規化した第2正規化信号を生成する第2正規化部と、
前記第1正規化信号および前記第2正規化信号に基づいて、前記光の集束位置に発生している球面収差の量に応じた球面収差信号を生成する検出部と
を備えた、チップ回路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003339231A JP2004146039A (ja) | 2002-10-02 | 2003-09-30 | 光ディスク装置 |
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