JP2004145588A - 防犯型自動販売機 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡易な構成で自動販売機周囲の撮像情報を常に更新しながら記録し、メモリに蓄えることによって盗難や損傷事項の直前の映像記録を残す。
【解決手段】防犯型自動販売機1は、CMOSカメラ11等の撮像カメラが生成したデジタル撮像データを、エンコーダ12にて所定の圧縮アルゴリズムを用いてコード化し、データ保存メモリ14に保存する。制御部13は、データ保存メモリ14の記録容量に応じて、記憶される画像データのうち最も古い画像データから更新して書き込みを行うことにより、常に時間的に新しい画像データを記憶する。また防犯型自動販売機1は、振動センサ等の異常検出手段17を有し、制御部13は、異常検出手段17による異常検出結果に基づいてデータ保存メモリ14への撮像データの書き込みを停止する。また、画像送信手段18は、データ保存メモリ14に保存された撮像データを、通信回線を介して所定の情報端末装置に送信する。
【選択図】 図3
【解決手段】防犯型自動販売機1は、CMOSカメラ11等の撮像カメラが生成したデジタル撮像データを、エンコーダ12にて所定の圧縮アルゴリズムを用いてコード化し、データ保存メモリ14に保存する。制御部13は、データ保存メモリ14の記録容量に応じて、記憶される画像データのうち最も古い画像データから更新して書き込みを行うことにより、常に時間的に新しい画像データを記憶する。また防犯型自動販売機1は、振動センサ等の異常検出手段17を有し、制御部13は、異常検出手段17による異常検出結果に基づいてデータ保存メモリ14への撮像データの書き込みを停止する。また、画像送信手段18は、データ保存メモリ14に保存された撮像データを、通信回線を介して所定の情報端末装置に送信する。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、防犯型自動販売機、より詳細には、撮像した自動販売機周囲の情報を常に更新しながら記録し、記録情報をメモリに蓄えることによって自動販売機における盗難や損傷事故の直前の映像情報を保存することができるようにした防犯型自動販売機に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動販売機における盗難事故やそれに伴う損傷事故に対処するために、各種の防犯装置やシステムが提供されている。例えば、振動に感知して大音響で周囲に異常を報知するアラーム装置や、監視カメラによって販売機周囲を録画する装置が提供されている。また、監視カメラと通信手段とを備えて、監視カメラによる撮像情報を遠隔の監視センタに送信することができるシステムも提供されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
監視カメラによるシステムは、撮像情報を保存することができるため、盗難事故等における犯人の特定には有効な手段である。しかしながら、長時間撮像を続ける装置は、動画像を記録するためのメモリの容量が大きくなり、また、通信手段を介して遠隔地に撮像データを送信するシステムにおいても、撮像データを連続して送信することによってシステムが複雑化し、通信コストも大きくなる、という問題があった。
【0004】
本発明は、上述のごとき実情に鑑みてなされたもので、簡易な構成で自動販売機周囲の撮像情報を常に更新しながら記録し、メモリに蓄えることによって盗難や損傷事項の直前の映像記録を残すことができるようにした防犯型自動販売機を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、レンズ部を通して集光した光を受光してデジタル撮像データを生成する撮像カメラと、該撮像カメラが生成したデジタル撮像データを所定の圧縮アルゴリズムを用いて圧縮する圧縮手段と、該圧縮手段が圧縮したデータを記憶するメモリと、前記圧縮手段で圧縮された撮像データの前記メモリへの書き込みを制御する制御手段とを有し、前記撮像カメラによって撮影された撮像データを記憶することができるようにした防犯型自動販売機であって、前記制御手段は、前記メモリに対する撮像データの書き込みを行うに際し、前記メモリの記録容量に応じて記憶される撮像データのうち最も古い撮像データから更新して書き込みを行うことにより、常に時間的に新しい撮像データを記憶することができるようにしたことを特徴としたものである。
【0006】
請求項2の発明は、請求項1に記載の防犯型自動販売機において、該防犯型自動販売機は、該防犯型自動販売機の異常を検知する異常検出手段を有し、前記制御手段は、前記異常検出手段による異常検出結果に基づいて前記メモリへの撮像データの書き込みを停止することにより、前記異常検出手段が異常を検出したときまでの所定の長さの最新の撮像データを前記メモリに保持できるようにしたことを特徴としたものである。
【0007】
請求項3の発明は、請求項2に記載の防犯型自動販売機において、前記異常検出手段として、所定レベル以上の衝撃を検出した際に、電気信号を異常検出結果として出力する衝撃検出装置を用いることを特徴としたものである。
【0008】
請求項4の発明は、請求項2に記載の防犯型自動販売機において、前記異常検出手段として、商品補給ないし料金回収を行うための筐体の蓋部が許可なく開けられ、もしくは開けられようとした状態を検知するセンサ、または金銭投入口ないし鍵穴に対する不当なアクセスを検知するセンサを用いることを特徴としたものである。
【0009】
請求項5の発明は、請求項4に記載の防犯型自動販売機において、前記蓋の開閉の権限を有する作業者を認識する認識手段を設け、前記制御部は、該認識手段によって認識された作業者が作業する場合には、データ保存を停止しないように制御することを特徴としたものである。
【0010】
請求項6の発明は、請求項4または5に記載の防犯型自動販売機において、停止したデータ保存を再開できる手段を設けたことを特徴としたものである。
【0011】
請求項7の発明は、請求項2ないし6のいずれか1に記載の防犯型自動販売機において、前記メモリに保存された撮像データを通信回線を介して情報端末装置に送信できる画像送信手段を有することを特徴としたものである。
【0012】
請求項8の発明は、請求項7に記載の防犯型自動販売機において、前記制御部は、前記異常検出手段が異常を検出した際に、前記メモリに保存された撮像データを前記画像送信手段によって通信回線を介して所定の送信先に送信することを特徴としたものである。
【0013】
請求項9の発明は、請求項7または8に記載の防犯型自動販売機において、前記制御部は、インターネットを介した端末装置からのアクセスに応じて、前記撮像カメラで撮像されている動画像データをリアルタイムで端末装置に送信することを特徴としたものである。
【0014】
請求項10の発明は、請求項1ないし9のいずれか1に記載の防犯型自動販売機において、前記所定の圧縮アルゴリズムは、YCrCbを入力信号とし、輝度成分Y及びカラー成分CrCbとをそれぞれ異なる圧縮率で3×2ピクセルを1ブロックとして圧縮符号化を行い、該圧縮符号化したデータを相関フィルタを用いてフィルタリングし、該フィルタリングしたデータをハフマン符号化により可変長符号に圧縮する処理を含むアルゴリズムであることを特徴としたものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明は、撮像カメラと記憶手段とを備えた防犯型自動販売機を提供するもので、自動販売機周辺の最新画像を所定容量分更新しながら連続的に記録し、かつ衝撃検出装置や蓋開閉センサ等による異常検出手段を用いることによって、自動販売機に異常が発生したときに撮像データの更新を停止させるようにすることで、盗難等を目的とする自動販売機の損傷事故の直前からその損傷の瞬間までの画像を保存することができ、これにより、損傷事故時の状況を記録した証拠となる画像情報を得ることができるようにしたものである。
【0016】
ここでは、従来の圧縮技術に比して高効率で高品質のデータ圧縮を実現するアルゴリズムを記憶したチップ(以下本明細書中では、上記本発明に係わるデータ圧縮をDavid圧縮とし、David圧縮を実現するチップをDavidチップとして説明する)を用いることにより、高画質で低データ容量で撮像データを記録・転送することができる。
【0017】
また本発明の防犯型自動販売機の他の実施形態では、上記の撮像カメラと記憶手段とに加えて、撮像データを遠隔地に送信する送信手段を備え、自動販売機の異常を検知した際に、PDA等の情報端末装置に対して撮像画像を送信できるようにすることにより、遠隔からの防犯管理を可能としたものである。
また、防犯型自動販売機にIPアドレスを付与しておき、PDA等の端末装置からインターネットを介して防災型自動販売機にアクセスし、撮像カメラで撮像されている動画像データをリアルタイムでと端末装置に取り出すようにすることもできる。これらは、上記本発明に係わるDavid圧縮により、簡易な構成で高効率、高画質の画像送信を可能とするものである。
【0018】
すなわち、本発明の防犯型自動販売機は、上記のDavidチップを用いることにより、動画の圧縮符号化をリアルタイムに行うことができるものであり、このDavid圧縮技術により、従来の圧縮技術に比して動画像データの符号量を大幅に削減することができる。
【0019】
図1は、本発明による防犯型自動販売機の外観を示す概略図で、自動販売機の全体の外観を図1(A)に、監視用のカメラを設置した販売商品見本の拡大図を図1(B)に示すものである。本発明の防犯型自動販売機は、監視用のカメラを備え、そのカメラによる撮像データを圧縮符号化してメモリに記憶する。図1に示す実施例では、自動販売機1に配置された商品見本2にカメラを内蔵し、そのカメラの集光光学系3が自動販売機1の前方に向かって開口するように構成されている。このような構成により、外観上目立たないようにカメラを配設することができ、自動販売機1のユーザに不快感を与えることなく、自動販売機1の前方の監視を行うことができる。ここではカメラの集光光学系3の画角や焦点距離、露出等を選択することによって、撮像条件を適宜設定することができる。なお、本発明では、上記の構成に限定されることなく、任意の場所にカメラを配置することができる。
【0020】
図2は、本発明の防犯型自動販売機の構成を説明するためのブロック図である。本実施例の防犯型自動販売機において、監視用のカメラとしてCMOSカメラ11を用いている。CMOSカメラ11で撮像した撮像データは、エンコーダ12にてDavid圧縮技術を用いて圧縮符号化され、コントロールMPU等を用いた制御部13に送られ、データ保存メモリ14に保存される。データ保存メモリ14としてはSDRAMを好適に用いることができる。David圧縮プログラムはプログラムメモリ15に保存され、プログラムに応じてワークメモリ16が使用される。また、撮像カメラとしては、CMOSカメラのかわりにCCDカメラ等の他の手段を適宜用いることができる。
【0021】
CMOSカメラ11は、自動販売機の前方周囲の状況を撮像し、撮像した画像データをエンコーダ12に送る。エンコーダ12は、本発明に適用される所定の圧縮アルゴリズムを用いて画像データを圧縮符号化し、制御部13に送る。制御部13は、エンコーダ12から連続して入力してくるリアルタイムの圧縮画像データをデータ保存メモリ14に書き込んでいく。このときに、制御部13は、データ保存メモリ14における最も古い画像データを書き換えながらデータ更新を行うようにし、常に最新の画像データがデータ保存メモリ14に記録されるように制御する。
【0022】
例えば、データ保存メモリ14としてSDRAMを用い、本発明に係わるDavid圧縮技術を用いて、データ保存メモリ14に対して30秒間の動画像記録を実行せしめる。これにより、常に最新の30秒間の動画像がデータ保存メモリ14に存在していることになる。
【0023】
本発明の防犯型自動販売機には、盗難等を目的とする自動販売機への異常な動作を検出する異常検出手段17を備える。このような異常検出手段17として、例えば、自動販売機への衝撃を検知する衝撃検知装置、商品補給や料金回収を行うための筐体の蓋が許可なく開けられた(開けられようとした)状態を検知するセンサ(蓋開閉センサ)、金銭投入口や鍵穴に対する不当なアクセスを検知するセンサ(異物検出センサ)等を使用することができる。
【0024】
例えば、上記の異常検出手段17として、衝撃検出装置を用いる場合は、衝撃検出装置が有する衝撃センサを本防犯型自動販売機の内部に取り付けて、所定レベル異常の衝撃を検出し、検出信号を制御部13に出力する。制御部13は、入力した衝撃検出信号に基づいて、データ保存メモリ14に対する撮像データの更新を停止し、その時点における最新の撮像データを維持しておく。
【0025】
本防犯型自動販売機1の管理者は、データ保存メモリ14に保存されている撮像データを取り出し、分析することによって異常検出時直前の状況を確認することができ、撮像データを盗難や機器破損に対する捜査資料や証拠として提供することができる。
【0026】
衝撃センサとしては、従来公知の衝撃センサを適用することができる。例えば、加振錘が付与された圧電素子を用いて、機械的振動等の衝撃によって振動する加振錘の動きを圧電素子に伝え、その圧電素子の電気的出力をピックアップすることによって、所定レベル以上の衝撃検知を行うことができる。
【0027】
例えば、衝撃検出センサの主要部では、加振錘が付与された圧電素子が基板上に固定され、衝撃による機械的振動により生じた圧電素子の電気的出力をピックアップするリード線が圧電素子の電極に接続され、衝撃による電気信号がピックアップできる。加振錘の大きさや重量によって、検出しようとする衝撃のしきい値を設定することができる。
【0028】
また、異常検出手段17として上記のごとくの蓋開閉センサや異物検出センサを用いる場合、防犯型自動販売機1の筐体の蓋や金銭投入口、あるいは鍵穴等にセンサを設けておき、蓋が開けられたとき、あるいは金銭投入口もしくは鍵穴に金銭や鍵でないものが挿入されたときに、該センサが検出信号を生成し、制御部13に検出信号を送出する。制御部13では、上記の衝撃センサと同様に、蓋開閉センサや異物検出センサによる検出信号に従ってデータ保存メモリ14に対する撮像データの更新を停止し、その時点における最新の撮像データを維持しておく。
【0029】
蓋開閉センサや異物検出センサとしては公知の技術を適用することができ、蓋開閉センサは、比較的簡単なセンサで実現することができる。また金銭投入口や鍵穴用の異物検出センサは、金銭や鍵を判別する機能を備える必要があるが、これらの識別センサはすでに市場に適用されており、これらを適宜、本防犯型自動販売機1に適用することができる。
【0030】
上記の蓋開閉センサによる異常検出を用いる場合、例えば、通常のメンテナンス作業による蓋の開閉と盗難等による蓋の開閉とを区別する必要がある。このような区別を行うために、蓋の開閉の権限を有する作業者を認識する手段を設け、制御部13は、その認識手段によって認識された許可者が作業する場合には、データ保存を停止しないように制御する。認識手段としては、作業者から入力されるパスワードを認識する手段や、所定信号を送信する送信機を作業者が携行し、その送信機からの送信信号に基づいて許可作業者であることを認識する、等適宜公知の手段を適用できる。また、認識手段を用いずに、停止したデータ保存を再開できるスイッチ等の手段を設けておき、その再開手段を作業者に周知させておくことにより、作業終了後にデータ保存を再開させるようにしてもよい。
【0031】
図3は、本発明による防犯型自動販売機の他の実施例を説明するための図である。本実施例の防犯型自動販売機は、上記の第1の実施例の構成に加えて、データ保存メモリ14に保存された撮像データを通信回線を介して遠隔の情報端末装置に送信できる画像送信手段18を有するものである。制御部13は、異常検出手段17が自動販売機の異常を検出した際に、上記第1の実施例と同様にデータ保存メモリ14に対する撮像データの更新保存を停止するとともに、それまでデータ保存メモリ14に保存された撮像データを画像送信手段18によって通信回線を介して所定の送信先に送信する。
【0032】
図4は、上記画像送信手段18によって画像送信を行う通信機器例を説明するための図で、図中、1は防犯型自動販売機、21はPDA、22は携帯電話、23はPC、24はサーバ、25はインターネットである。防犯型自動販売機1の画像送信手段18は、インターネット25に接続する機能を有する。このときのインターネット25への接続は、有線であっても無線であってもよい。
【0033】
防犯型自動販売機1は、インターネット25によってISPのサーバ24に接続し、上記のデータ保存メモリ14に保存した最新の撮像データをサーバ24に対して送信する。ISPのサーバ24は、防犯型自動販売機1から送られた撮像データを予め定められた端末装置に配信するか、もしくはサーバ24に保持し、端末からのアクセスに応じて配信を行う。撮像データの配信先としては、PDA21,携帯電話22,PC23に適宜設定可能である。
【0034】
ISPのサーバ24から所定の端末装置に撮像データの配信を直接行う場合は、例えば、現在用いられている動画像メールと同様の方式で、所定の端末装置に対してサーバ24から動画撮像データを配信する。このとき、配信先として、複数の端末装置を定めてもよい。
【0035】
また、動画撮像データをサーバ24に保持しておき、配信を許可された端末装置からのアクセスに応じて、サーバ24から該端末装置に動画像データを配信する方式と、上記のサーバ24から端末装置に直接配信する方式とを併用するようにしてもよい。
【0036】
また上記の画像送信手段18を有する他の形態として、防犯型自動販売機1にIPアドレスを付与しておき、PDA21等の端末装置からインターネット25を介して防犯型自動販売機1にアクセスし、CMOSカメラ11で撮像されている動画像データをリアルタイムで端末装置に取り出すようにしてもよい。本発明に係わるDavid圧縮技術により、高効率、高画質のリアルタイムな画像配信を実行することができる。
【0037】
上記のごとくに、画像送信手段18を備えて、CMOSカメラ11等の撮像カメラで撮像したデータを遠隔の端末装置に送信できるようにすることにより、防犯型自動販売機1の管理者等は、その自動販売機に異常があった場合、遠隔地からでもその周囲の状況を確認することができる。また、リアルタイムな動画像を端末装置に取り出すことにより、管理者等は、防犯型自動販売機1の周囲の状況を任意の時間に確認することができるようになる。
【0038】
次に本発明に適用可能なDavid圧縮技術について説明する。David圧縮は、様々なピクチャに対して均一なインターフレームコード化を提供し、インターフレーム冗長量において広く予期される変化性を考慮に入れて、エンコーダカラーの比較的低いデータ流量で良好な結果を与えるインターフレームコード化を提供し、TV放送基準に合致した高品質ビデオを常に提供し、マイクロ回路技術において容易に実行できるビデオコード化方法を提供するものである。
【0039】
Davidのアルゴリズムは、NTSC信号のサンプリング周波数を考え、どの程度フィルタをかけても原画像に影響がないか、すなわち現画像の再現性に優れるかをベースに考えられている。すなわち、再現しなくてはならないものを中心にブロックコーディング化(RGB成分の抽出)することで、データ量の削減を図っている。
【0040】
David圧縮技術を実現するアルゴリズムは、YCrCbを入力信号とし、3×2ピクセルを1ブロックとしてブロック符号化を行う。周知のようにYCrCb信号は、輝度信号Yと2つの色差信号Cr,Cbとによりピクセル画像の色を表すものである。もともと、人間の目の識別能力は輝度に強く、カラーには弱いものとされている。そこで、Davidは、3×2のブロックの中で、輝度成分のフィルタを暖く、カラー成分のフィルタをきつくしたものとなっている。
【0041】
YCrCb信号のフォーマットには例えば4:2:2のものがあるが、これは輝度信号を4、それに対しカラー成分を2のみとしたものである。これもフィルタ効果であり圧縮と言える。この3×2のブロックの中で、まずY成分について、コード変換テーブルを参照し、コード化すなわちY成分への量子化を行う。 3×2ブロック中にY成分は6個であり、Y(7ビット)×6個=42ビットのY成分値をコーディングすることで24ビットにする。
【0042】
次に、Cr,Cbの色差信号については、上述のように人間の目からすると輝度に比してカラー成分は認識しにくい部分があるので、これを利用して圧縮を行う。すなわち、3×2ブロック中にCr,Cb成分は各6個であり、CrCb(12ビット)×6=72ビットのカラー成分値をコーディングすることで8ビットにする。すなわち、Y成分24ビットとCrCb成分8ビットとで計32ビットとなり、1ブロック6ピクセルなので1ピクセルあたり5.33ビットとなる。また、Davidの場合、対数変換的な処理をブロックごとにおこなうので、ブロックごとのコーディングサイズは変動する。従って上記数値は、平均的な数値である。
【0043】
またDavidは、フィールド処理をおこなうことで、ジャギノイズの低減が可能となる。この機能は、レジスタによりON/OFF可能である。またDavidの場合、外付けメモリは、1個のSDRAMのみで対応可能である。
【0044】
上記のブロック符号化の後、ブロックデータはメモリに送られて1フレーム分遅延されて直前のフレームとして存在し、次いで、時間変数インパルス応答フィルタであるテンポラルフィルタ(相関フィルタ)を用いてフィルタリングする。テンポラルフィルタは、イメージデータのエッジ部のぼやけを起こすノイズを減少させ、エッジ効果を抑制する。
【0045】
次いで、ハフマン符号化によるエントロピー符号化が行われる。ここでは、フレームの冗長性を排除するためにフレーム間比較が行われ、フレーム内及びブロックの全ての冗長性を排除するために、ハフマンコード表を用いて可変長符号に圧縮する。
【0046】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、簡易な構成で自動販売機周囲の撮像情報を常に更新しながら記録し、メモリに蓄えることによって盗難や損傷事項の直前の映像記録を残すことができるようにした防犯型自動販売器を提供することができる。また、画像送信手段を備えて、カメラで撮像したデータを遠隔の端末装置に送信できるようにすることにより、防災型自動販売機の管理者等は、その自動販売機に異常があった場合、遠隔地からでもその周囲の状況を確認することができる。また、リアルタイムな動画像を端末装置に取り出すことにより、管理者等は、防災型自動販売機の周囲の状況を任意の時間に確認することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による防犯型自動販売機の外観を示す概略図である。
【図2】本発明の防犯型自動販売機の構成を説明するためのブロック図である。
【図3】本発明による防犯型自動販売機の他の実施例を説明するための図である。
【図4】画像送信手段によって画像送信を行う通信機器例を説明するための図である。
【符号の説明】
1…防犯型自動販売機(自動販売機)、2…商品見本、3…集光光学系、11…CMOSカメラ、12…エンコーダ、13…制御部、14…データ保存メモリ、15…プログラムメモリ、16…ワークメモリ、17…異常検出手段、18…画像送信手段、21…PDA、22…携帯電話、23…PC、24…サーバ、25…インターネット。
【発明の属する技術分野】
本発明は、防犯型自動販売機、より詳細には、撮像した自動販売機周囲の情報を常に更新しながら記録し、記録情報をメモリに蓄えることによって自動販売機における盗難や損傷事故の直前の映像情報を保存することができるようにした防犯型自動販売機に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動販売機における盗難事故やそれに伴う損傷事故に対処するために、各種の防犯装置やシステムが提供されている。例えば、振動に感知して大音響で周囲に異常を報知するアラーム装置や、監視カメラによって販売機周囲を録画する装置が提供されている。また、監視カメラと通信手段とを備えて、監視カメラによる撮像情報を遠隔の監視センタに送信することができるシステムも提供されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
監視カメラによるシステムは、撮像情報を保存することができるため、盗難事故等における犯人の特定には有効な手段である。しかしながら、長時間撮像を続ける装置は、動画像を記録するためのメモリの容量が大きくなり、また、通信手段を介して遠隔地に撮像データを送信するシステムにおいても、撮像データを連続して送信することによってシステムが複雑化し、通信コストも大きくなる、という問題があった。
【0004】
本発明は、上述のごとき実情に鑑みてなされたもので、簡易な構成で自動販売機周囲の撮像情報を常に更新しながら記録し、メモリに蓄えることによって盗難や損傷事項の直前の映像記録を残すことができるようにした防犯型自動販売機を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、レンズ部を通して集光した光を受光してデジタル撮像データを生成する撮像カメラと、該撮像カメラが生成したデジタル撮像データを所定の圧縮アルゴリズムを用いて圧縮する圧縮手段と、該圧縮手段が圧縮したデータを記憶するメモリと、前記圧縮手段で圧縮された撮像データの前記メモリへの書き込みを制御する制御手段とを有し、前記撮像カメラによって撮影された撮像データを記憶することができるようにした防犯型自動販売機であって、前記制御手段は、前記メモリに対する撮像データの書き込みを行うに際し、前記メモリの記録容量に応じて記憶される撮像データのうち最も古い撮像データから更新して書き込みを行うことにより、常に時間的に新しい撮像データを記憶することができるようにしたことを特徴としたものである。
【0006】
請求項2の発明は、請求項1に記載の防犯型自動販売機において、該防犯型自動販売機は、該防犯型自動販売機の異常を検知する異常検出手段を有し、前記制御手段は、前記異常検出手段による異常検出結果に基づいて前記メモリへの撮像データの書き込みを停止することにより、前記異常検出手段が異常を検出したときまでの所定の長さの最新の撮像データを前記メモリに保持できるようにしたことを特徴としたものである。
【0007】
請求項3の発明は、請求項2に記載の防犯型自動販売機において、前記異常検出手段として、所定レベル以上の衝撃を検出した際に、電気信号を異常検出結果として出力する衝撃検出装置を用いることを特徴としたものである。
【0008】
請求項4の発明は、請求項2に記載の防犯型自動販売機において、前記異常検出手段として、商品補給ないし料金回収を行うための筐体の蓋部が許可なく開けられ、もしくは開けられようとした状態を検知するセンサ、または金銭投入口ないし鍵穴に対する不当なアクセスを検知するセンサを用いることを特徴としたものである。
【0009】
請求項5の発明は、請求項4に記載の防犯型自動販売機において、前記蓋の開閉の権限を有する作業者を認識する認識手段を設け、前記制御部は、該認識手段によって認識された作業者が作業する場合には、データ保存を停止しないように制御することを特徴としたものである。
【0010】
請求項6の発明は、請求項4または5に記載の防犯型自動販売機において、停止したデータ保存を再開できる手段を設けたことを特徴としたものである。
【0011】
請求項7の発明は、請求項2ないし6のいずれか1に記載の防犯型自動販売機において、前記メモリに保存された撮像データを通信回線を介して情報端末装置に送信できる画像送信手段を有することを特徴としたものである。
【0012】
請求項8の発明は、請求項7に記載の防犯型自動販売機において、前記制御部は、前記異常検出手段が異常を検出した際に、前記メモリに保存された撮像データを前記画像送信手段によって通信回線を介して所定の送信先に送信することを特徴としたものである。
【0013】
請求項9の発明は、請求項7または8に記載の防犯型自動販売機において、前記制御部は、インターネットを介した端末装置からのアクセスに応じて、前記撮像カメラで撮像されている動画像データをリアルタイムで端末装置に送信することを特徴としたものである。
【0014】
請求項10の発明は、請求項1ないし9のいずれか1に記載の防犯型自動販売機において、前記所定の圧縮アルゴリズムは、YCrCbを入力信号とし、輝度成分Y及びカラー成分CrCbとをそれぞれ異なる圧縮率で3×2ピクセルを1ブロックとして圧縮符号化を行い、該圧縮符号化したデータを相関フィルタを用いてフィルタリングし、該フィルタリングしたデータをハフマン符号化により可変長符号に圧縮する処理を含むアルゴリズムであることを特徴としたものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明は、撮像カメラと記憶手段とを備えた防犯型自動販売機を提供するもので、自動販売機周辺の最新画像を所定容量分更新しながら連続的に記録し、かつ衝撃検出装置や蓋開閉センサ等による異常検出手段を用いることによって、自動販売機に異常が発生したときに撮像データの更新を停止させるようにすることで、盗難等を目的とする自動販売機の損傷事故の直前からその損傷の瞬間までの画像を保存することができ、これにより、損傷事故時の状況を記録した証拠となる画像情報を得ることができるようにしたものである。
【0016】
ここでは、従来の圧縮技術に比して高効率で高品質のデータ圧縮を実現するアルゴリズムを記憶したチップ(以下本明細書中では、上記本発明に係わるデータ圧縮をDavid圧縮とし、David圧縮を実現するチップをDavidチップとして説明する)を用いることにより、高画質で低データ容量で撮像データを記録・転送することができる。
【0017】
また本発明の防犯型自動販売機の他の実施形態では、上記の撮像カメラと記憶手段とに加えて、撮像データを遠隔地に送信する送信手段を備え、自動販売機の異常を検知した際に、PDA等の情報端末装置に対して撮像画像を送信できるようにすることにより、遠隔からの防犯管理を可能としたものである。
また、防犯型自動販売機にIPアドレスを付与しておき、PDA等の端末装置からインターネットを介して防災型自動販売機にアクセスし、撮像カメラで撮像されている動画像データをリアルタイムでと端末装置に取り出すようにすることもできる。これらは、上記本発明に係わるDavid圧縮により、簡易な構成で高効率、高画質の画像送信を可能とするものである。
【0018】
すなわち、本発明の防犯型自動販売機は、上記のDavidチップを用いることにより、動画の圧縮符号化をリアルタイムに行うことができるものであり、このDavid圧縮技術により、従来の圧縮技術に比して動画像データの符号量を大幅に削減することができる。
【0019】
図1は、本発明による防犯型自動販売機の外観を示す概略図で、自動販売機の全体の外観を図1(A)に、監視用のカメラを設置した販売商品見本の拡大図を図1(B)に示すものである。本発明の防犯型自動販売機は、監視用のカメラを備え、そのカメラによる撮像データを圧縮符号化してメモリに記憶する。図1に示す実施例では、自動販売機1に配置された商品見本2にカメラを内蔵し、そのカメラの集光光学系3が自動販売機1の前方に向かって開口するように構成されている。このような構成により、外観上目立たないようにカメラを配設することができ、自動販売機1のユーザに不快感を与えることなく、自動販売機1の前方の監視を行うことができる。ここではカメラの集光光学系3の画角や焦点距離、露出等を選択することによって、撮像条件を適宜設定することができる。なお、本発明では、上記の構成に限定されることなく、任意の場所にカメラを配置することができる。
【0020】
図2は、本発明の防犯型自動販売機の構成を説明するためのブロック図である。本実施例の防犯型自動販売機において、監視用のカメラとしてCMOSカメラ11を用いている。CMOSカメラ11で撮像した撮像データは、エンコーダ12にてDavid圧縮技術を用いて圧縮符号化され、コントロールMPU等を用いた制御部13に送られ、データ保存メモリ14に保存される。データ保存メモリ14としてはSDRAMを好適に用いることができる。David圧縮プログラムはプログラムメモリ15に保存され、プログラムに応じてワークメモリ16が使用される。また、撮像カメラとしては、CMOSカメラのかわりにCCDカメラ等の他の手段を適宜用いることができる。
【0021】
CMOSカメラ11は、自動販売機の前方周囲の状況を撮像し、撮像した画像データをエンコーダ12に送る。エンコーダ12は、本発明に適用される所定の圧縮アルゴリズムを用いて画像データを圧縮符号化し、制御部13に送る。制御部13は、エンコーダ12から連続して入力してくるリアルタイムの圧縮画像データをデータ保存メモリ14に書き込んでいく。このときに、制御部13は、データ保存メモリ14における最も古い画像データを書き換えながらデータ更新を行うようにし、常に最新の画像データがデータ保存メモリ14に記録されるように制御する。
【0022】
例えば、データ保存メモリ14としてSDRAMを用い、本発明に係わるDavid圧縮技術を用いて、データ保存メモリ14に対して30秒間の動画像記録を実行せしめる。これにより、常に最新の30秒間の動画像がデータ保存メモリ14に存在していることになる。
【0023】
本発明の防犯型自動販売機には、盗難等を目的とする自動販売機への異常な動作を検出する異常検出手段17を備える。このような異常検出手段17として、例えば、自動販売機への衝撃を検知する衝撃検知装置、商品補給や料金回収を行うための筐体の蓋が許可なく開けられた(開けられようとした)状態を検知するセンサ(蓋開閉センサ)、金銭投入口や鍵穴に対する不当なアクセスを検知するセンサ(異物検出センサ)等を使用することができる。
【0024】
例えば、上記の異常検出手段17として、衝撃検出装置を用いる場合は、衝撃検出装置が有する衝撃センサを本防犯型自動販売機の内部に取り付けて、所定レベル異常の衝撃を検出し、検出信号を制御部13に出力する。制御部13は、入力した衝撃検出信号に基づいて、データ保存メモリ14に対する撮像データの更新を停止し、その時点における最新の撮像データを維持しておく。
【0025】
本防犯型自動販売機1の管理者は、データ保存メモリ14に保存されている撮像データを取り出し、分析することによって異常検出時直前の状況を確認することができ、撮像データを盗難や機器破損に対する捜査資料や証拠として提供することができる。
【0026】
衝撃センサとしては、従来公知の衝撃センサを適用することができる。例えば、加振錘が付与された圧電素子を用いて、機械的振動等の衝撃によって振動する加振錘の動きを圧電素子に伝え、その圧電素子の電気的出力をピックアップすることによって、所定レベル以上の衝撃検知を行うことができる。
【0027】
例えば、衝撃検出センサの主要部では、加振錘が付与された圧電素子が基板上に固定され、衝撃による機械的振動により生じた圧電素子の電気的出力をピックアップするリード線が圧電素子の電極に接続され、衝撃による電気信号がピックアップできる。加振錘の大きさや重量によって、検出しようとする衝撃のしきい値を設定することができる。
【0028】
また、異常検出手段17として上記のごとくの蓋開閉センサや異物検出センサを用いる場合、防犯型自動販売機1の筐体の蓋や金銭投入口、あるいは鍵穴等にセンサを設けておき、蓋が開けられたとき、あるいは金銭投入口もしくは鍵穴に金銭や鍵でないものが挿入されたときに、該センサが検出信号を生成し、制御部13に検出信号を送出する。制御部13では、上記の衝撃センサと同様に、蓋開閉センサや異物検出センサによる検出信号に従ってデータ保存メモリ14に対する撮像データの更新を停止し、その時点における最新の撮像データを維持しておく。
【0029】
蓋開閉センサや異物検出センサとしては公知の技術を適用することができ、蓋開閉センサは、比較的簡単なセンサで実現することができる。また金銭投入口や鍵穴用の異物検出センサは、金銭や鍵を判別する機能を備える必要があるが、これらの識別センサはすでに市場に適用されており、これらを適宜、本防犯型自動販売機1に適用することができる。
【0030】
上記の蓋開閉センサによる異常検出を用いる場合、例えば、通常のメンテナンス作業による蓋の開閉と盗難等による蓋の開閉とを区別する必要がある。このような区別を行うために、蓋の開閉の権限を有する作業者を認識する手段を設け、制御部13は、その認識手段によって認識された許可者が作業する場合には、データ保存を停止しないように制御する。認識手段としては、作業者から入力されるパスワードを認識する手段や、所定信号を送信する送信機を作業者が携行し、その送信機からの送信信号に基づいて許可作業者であることを認識する、等適宜公知の手段を適用できる。また、認識手段を用いずに、停止したデータ保存を再開できるスイッチ等の手段を設けておき、その再開手段を作業者に周知させておくことにより、作業終了後にデータ保存を再開させるようにしてもよい。
【0031】
図3は、本発明による防犯型自動販売機の他の実施例を説明するための図である。本実施例の防犯型自動販売機は、上記の第1の実施例の構成に加えて、データ保存メモリ14に保存された撮像データを通信回線を介して遠隔の情報端末装置に送信できる画像送信手段18を有するものである。制御部13は、異常検出手段17が自動販売機の異常を検出した際に、上記第1の実施例と同様にデータ保存メモリ14に対する撮像データの更新保存を停止するとともに、それまでデータ保存メモリ14に保存された撮像データを画像送信手段18によって通信回線を介して所定の送信先に送信する。
【0032】
図4は、上記画像送信手段18によって画像送信を行う通信機器例を説明するための図で、図中、1は防犯型自動販売機、21はPDA、22は携帯電話、23はPC、24はサーバ、25はインターネットである。防犯型自動販売機1の画像送信手段18は、インターネット25に接続する機能を有する。このときのインターネット25への接続は、有線であっても無線であってもよい。
【0033】
防犯型自動販売機1は、インターネット25によってISPのサーバ24に接続し、上記のデータ保存メモリ14に保存した最新の撮像データをサーバ24に対して送信する。ISPのサーバ24は、防犯型自動販売機1から送られた撮像データを予め定められた端末装置に配信するか、もしくはサーバ24に保持し、端末からのアクセスに応じて配信を行う。撮像データの配信先としては、PDA21,携帯電話22,PC23に適宜設定可能である。
【0034】
ISPのサーバ24から所定の端末装置に撮像データの配信を直接行う場合は、例えば、現在用いられている動画像メールと同様の方式で、所定の端末装置に対してサーバ24から動画撮像データを配信する。このとき、配信先として、複数の端末装置を定めてもよい。
【0035】
また、動画撮像データをサーバ24に保持しておき、配信を許可された端末装置からのアクセスに応じて、サーバ24から該端末装置に動画像データを配信する方式と、上記のサーバ24から端末装置に直接配信する方式とを併用するようにしてもよい。
【0036】
また上記の画像送信手段18を有する他の形態として、防犯型自動販売機1にIPアドレスを付与しておき、PDA21等の端末装置からインターネット25を介して防犯型自動販売機1にアクセスし、CMOSカメラ11で撮像されている動画像データをリアルタイムで端末装置に取り出すようにしてもよい。本発明に係わるDavid圧縮技術により、高効率、高画質のリアルタイムな画像配信を実行することができる。
【0037】
上記のごとくに、画像送信手段18を備えて、CMOSカメラ11等の撮像カメラで撮像したデータを遠隔の端末装置に送信できるようにすることにより、防犯型自動販売機1の管理者等は、その自動販売機に異常があった場合、遠隔地からでもその周囲の状況を確認することができる。また、リアルタイムな動画像を端末装置に取り出すことにより、管理者等は、防犯型自動販売機1の周囲の状況を任意の時間に確認することができるようになる。
【0038】
次に本発明に適用可能なDavid圧縮技術について説明する。David圧縮は、様々なピクチャに対して均一なインターフレームコード化を提供し、インターフレーム冗長量において広く予期される変化性を考慮に入れて、エンコーダカラーの比較的低いデータ流量で良好な結果を与えるインターフレームコード化を提供し、TV放送基準に合致した高品質ビデオを常に提供し、マイクロ回路技術において容易に実行できるビデオコード化方法を提供するものである。
【0039】
Davidのアルゴリズムは、NTSC信号のサンプリング周波数を考え、どの程度フィルタをかけても原画像に影響がないか、すなわち現画像の再現性に優れるかをベースに考えられている。すなわち、再現しなくてはならないものを中心にブロックコーディング化(RGB成分の抽出)することで、データ量の削減を図っている。
【0040】
David圧縮技術を実現するアルゴリズムは、YCrCbを入力信号とし、3×2ピクセルを1ブロックとしてブロック符号化を行う。周知のようにYCrCb信号は、輝度信号Yと2つの色差信号Cr,Cbとによりピクセル画像の色を表すものである。もともと、人間の目の識別能力は輝度に強く、カラーには弱いものとされている。そこで、Davidは、3×2のブロックの中で、輝度成分のフィルタを暖く、カラー成分のフィルタをきつくしたものとなっている。
【0041】
YCrCb信号のフォーマットには例えば4:2:2のものがあるが、これは輝度信号を4、それに対しカラー成分を2のみとしたものである。これもフィルタ効果であり圧縮と言える。この3×2のブロックの中で、まずY成分について、コード変換テーブルを参照し、コード化すなわちY成分への量子化を行う。 3×2ブロック中にY成分は6個であり、Y(7ビット)×6個=42ビットのY成分値をコーディングすることで24ビットにする。
【0042】
次に、Cr,Cbの色差信号については、上述のように人間の目からすると輝度に比してカラー成分は認識しにくい部分があるので、これを利用して圧縮を行う。すなわち、3×2ブロック中にCr,Cb成分は各6個であり、CrCb(12ビット)×6=72ビットのカラー成分値をコーディングすることで8ビットにする。すなわち、Y成分24ビットとCrCb成分8ビットとで計32ビットとなり、1ブロック6ピクセルなので1ピクセルあたり5.33ビットとなる。また、Davidの場合、対数変換的な処理をブロックごとにおこなうので、ブロックごとのコーディングサイズは変動する。従って上記数値は、平均的な数値である。
【0043】
またDavidは、フィールド処理をおこなうことで、ジャギノイズの低減が可能となる。この機能は、レジスタによりON/OFF可能である。またDavidの場合、外付けメモリは、1個のSDRAMのみで対応可能である。
【0044】
上記のブロック符号化の後、ブロックデータはメモリに送られて1フレーム分遅延されて直前のフレームとして存在し、次いで、時間変数インパルス応答フィルタであるテンポラルフィルタ(相関フィルタ)を用いてフィルタリングする。テンポラルフィルタは、イメージデータのエッジ部のぼやけを起こすノイズを減少させ、エッジ効果を抑制する。
【0045】
次いで、ハフマン符号化によるエントロピー符号化が行われる。ここでは、フレームの冗長性を排除するためにフレーム間比較が行われ、フレーム内及びブロックの全ての冗長性を排除するために、ハフマンコード表を用いて可変長符号に圧縮する。
【0046】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、簡易な構成で自動販売機周囲の撮像情報を常に更新しながら記録し、メモリに蓄えることによって盗難や損傷事項の直前の映像記録を残すことができるようにした防犯型自動販売器を提供することができる。また、画像送信手段を備えて、カメラで撮像したデータを遠隔の端末装置に送信できるようにすることにより、防災型自動販売機の管理者等は、その自動販売機に異常があった場合、遠隔地からでもその周囲の状況を確認することができる。また、リアルタイムな動画像を端末装置に取り出すことにより、管理者等は、防災型自動販売機の周囲の状況を任意の時間に確認することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による防犯型自動販売機の外観を示す概略図である。
【図2】本発明の防犯型自動販売機の構成を説明するためのブロック図である。
【図3】本発明による防犯型自動販売機の他の実施例を説明するための図である。
【図4】画像送信手段によって画像送信を行う通信機器例を説明するための図である。
【符号の説明】
1…防犯型自動販売機(自動販売機)、2…商品見本、3…集光光学系、11…CMOSカメラ、12…エンコーダ、13…制御部、14…データ保存メモリ、15…プログラムメモリ、16…ワークメモリ、17…異常検出手段、18…画像送信手段、21…PDA、22…携帯電話、23…PC、24…サーバ、25…インターネット。
Claims (10)
- レンズ部を通して集光した光を受光してデジタル撮像データを生成する撮像カメラと、該撮像カメラが生成したデジタル撮像データを所定の圧縮アルゴリズムを用いて圧縮する圧縮手段と、該圧縮手段が圧縮したデータを記憶するメモリと、前記圧縮手段で圧縮された撮像データの前記メモリへの書き込みを制御する制御手段とを有し、前記撮像カメラによって撮影された撮像データを記憶することができるようにした防犯型自動販売機であって、前記制御手段は、前記メモリに対する撮像データの書き込みを行うに際し、前記メモリの記録容量に応じて記憶される撮像データのうち最も古い撮像データから更新して書き込みを行うことにより、常に時間的に新しい撮像データを記憶することができるようにしたことを特徴とする防犯型自動販売機。
- 請求項1に記載の防犯型自動販売機において、該防犯型自動販売機は、該防犯型自動販売機の異常を検知する異常検出手段を有し、前記制御手段は、前記異常検出手段による異常検出結果に基づいて前記メモリへの撮像データの書き込みを停止することにより、前記異常検出手段が異常を検出したときまでの所定の長さの最新の撮像データを前記メモリに保持できるようにしたことを特徴とする防犯型自動販売機。
- 請求項2に記載の防犯型自動販売機において、前記異常検出手段として、所定レベル以上の衝撃を検出した際に、電気信号を異常検出結果として出力する衝撃検出装置を用いることを特徴とする防犯型自動販売機。
- 請求項2に記載の防犯型自動販売機において、前記異常検出手段として、商品補給ないし料金回収を行うための筐体の蓋部が許可なく開けられ、もしくは開けられようとした状態を検知するセンサ、または金銭投入口ないし鍵穴に対する不当なアクセスを検知するセンサを用いることを特徴とする防犯型自動販売機。
- 請求項4に記載の防犯型自動販売機において、前記蓋の開閉の権限を有する作業者を認識する認識手段を設け、前記制御部は、該認識手段によって認識された作業者が作業する場合には、データ保存を停止しないように制御することを特徴とする防犯型自動販売機。
- 請求項4または5に記載の防犯型自動販売機において、停止したデータ保存を再開できる手段を設けたことを特徴とする防犯型自動販売機。
- 請求項2ないし6のいずれか1に記載の防犯型自動販売機において、前記メモリに保存された撮像データを通信回線を介して情報端末装置に送信できる画像送信手段を有することを特徴とする防犯型自動販売機。
- 請求項7に記載の防犯型自動販売機において、前記制御部は、前記異常検出手段が異常を検出した際に、前記メモリに保存された撮像データを前記画像送信手段によって通信回線を介して所定の送信先に送信することを特徴とする防犯型自動販売機。
- 請求項7または8に記載の防犯型自動販売機において、前記制御部は、インターネットを介した端末装置からのアクセスに応じて、前記撮像カメラで撮像されている動画像データをリアルタイムで端末装置に送信することを特徴とする防犯型自動販売機。
- 請求項1ないし9のいずれか1に記載の防犯型自動販売機において、前記所定の圧縮アルゴリズムは、YCrCbを入力信号とし、輝度成分Y及びカラー成分CrCbとをそれぞれ異なる圧縮率で3×2ピクセルを1ブロックとして圧縮符号化を行い、該圧縮符号化したデータを相関フィルタを用いてフィルタリングし、該フィルタリングしたデータをハフマン符号化により可変長符号に圧縮する処理を含むアルゴリズムであることを特徴とする防犯型自動販売機。
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Cited By (3)
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JP2008040527A (ja) * | 2006-08-01 | 2008-02-21 | Fuji Electric Retail Systems Co Ltd | 自動販売機 |
JP2009252199A (ja) * | 2008-04-11 | 2009-10-29 | Fuji Electric Retail Systems Co Ltd | 自動販売機 |
JP2010061197A (ja) * | 2008-09-01 | 2010-03-18 | Rohm Co Ltd | 自動販売機 |
-
2002
- 2002-10-24 JP JP2002309100A patent/JP2004145588A/ja active Pending
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