JP2004144945A - 撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】電源の種類や電源の出力電圧に応じてズームレンズ駆動装置及びフォーカスレンズ駆動装置の駆動制御を好適に行うことができる撮像装置を提供する。
【解決手段】ズームモータ40及び焦点調整モータ42の電源の種類が判断される。電源がAC電源であると判断された場合には、ズームモータ40及び焦点調整モータ42を同時駆動する。電源が電源電池68であると判断された場合には、電源電池68の出力電圧が測定される。測定された出力電圧がレベル2を超えた場合には、ズームモータ40及び焦点調整モータ42を同時駆動し、測定された出力電圧がレベル2以下である場合には、非同時駆動する。また、出力電圧がレベル1以下の場合には、ズームモータ40及び焦点調整モータ42を非同時駆動すると共に駆動電圧を低下させるよう制御する。
【選択図】 図2
【解決手段】ズームモータ40及び焦点調整モータ42の電源の種類が判断される。電源がAC電源であると判断された場合には、ズームモータ40及び焦点調整モータ42を同時駆動する。電源が電源電池68であると判断された場合には、電源電池68の出力電圧が測定される。測定された出力電圧がレベル2を超えた場合には、ズームモータ40及び焦点調整モータ42を同時駆動し、測定された出力電圧がレベル2以下である場合には、非同時駆動する。また、出力電圧がレベル1以下の場合には、ズームモータ40及び焦点調整モータ42を非同時駆動すると共に駆動電圧を低下させるよう制御する。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、撮像装置に関し、特に、画角を変更するためのズームレンズを駆動するズームレンズ駆動装置及びフォーカスレンズを駆動して自動的に合焦させるためのフォーカスレンズ駆動装置が設けられた撮像装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
画角を変更する機能、所謂ズーム機能を有する撮像装置には、通常、焦点距離を変更することによって画角を変更するためのズームレンズと焦点を合わせるためのフォーカスレンズとが設けられている。フォーカスレンズがズームレンズと独立した機構で設けられている撮像装置においては、ズームレンズを、例えば、広角側から望遠側へ動作させた場合には、ズームレンズの動きに追従させてフォーカスレンズを駆動する必要がある。
【0003】
その際、撮像装置を駆動する電源電池の出力電圧が両レンズの同時駆動に耐えられないレベルまで低下している場合には、レンズの同時駆動時に電池の出力電圧が瞬間的に降下し同時駆動できなくなる、という問題がある。
【0004】
このような問題点を解決するための装置としては、変倍レンズ駆動モータと合焦レンズ駆動モータとが同時に駆動されないよう双方の駆動を時分割制御することにより小さな消費電力で2台のモータを駆動するモータ制御装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特開平4−290398号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来のモータ制御装置では、時分割制御により2つのモータは常に交互に駆動されるため、最終的なモータ駆動時間はモータ2台分の時間を要することになり、処理の高速化が妨げられ時間のロスが発生してしまう、という問題がある。
【0007】
本発明は上記問題点を解決するためになされたもので、電源の種類や電源の出力電圧に応じてズームレンズ駆動装置及びフォーカスレンズ駆動装置の駆動制御を好適に行うことができる撮像装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明の撮像装置は、画角を変更するためのズームレンズを駆動するズームレンズ駆動装置及びフォーカスレンズを駆動して自動的に合焦させるためのフォーカスレンズ駆動装置が設けられた撮像装置であって、前記ズームレンズ駆動装置及び前記フォーカスレンズ駆動装置を駆動する電源の種類を判断する電源種判断手段と、前記電源種判断手段の判断の結果、前記電源の種類がAC電源である場合には、前記ズームレンズ駆動装置及び前記フォーカスレンズ駆動装置を同時に駆動するように制御し、前記電源の種類が電池である場合には、前記ズームレンズ駆動装置及び前記フォーカスレンズ駆動装置のいずれか一方を先に、他方を後に駆動するように制御する制御手段と、を含んで構成されている。
【0009】
請求項1記載の発明では、撮像装置の電源種判断手段は、ズームレンズ駆動装置及びフォーカスレンズ駆動装置を駆動する電源種を判断する。制御手段は、電源の種類がAC電源である場合には、ズームレンズ駆動装置及びフォーカスレンズ駆動装置を同時に駆動するように制御し、電源の種類が電池である場合には、ズームレンズ駆動装置及びフォーカスレンズ駆動装置のいずれか一方を先に、他方を後に駆動するように制御する。
【0010】
これにより、電源が、電圧の低下が無いAC電源である場合には、ズームレンズ駆動装置及びフォーカスレンズ駆動装置の同時駆動を行うことにより駆動時間を短縮し、処理の高速化を実現することができ、電圧が低下する電池である場合には、単位時間あたりの消費電力が大きい同時駆動は行わず、ズームレンズ駆動装置及びフォーカスレンズ駆動装置のいずれか一方を先に、他方を後に駆動することにより単位時間あたりの消費電力を抑え、瞬間的に電圧が降下することを防止することができる。
【0011】
また、請求項2記載の発明の撮像装置は、画角を変更するためのズームレンズを駆動するズームレンズ駆動装置及びフォーカスレンズを駆動して自動的に合焦させるためのフォーカスレンズ駆動装置が設けられた撮像装置であって、前記ズームレンズ駆動装置及び前記フォーカスレンズ駆動装置を駆動する電源の出力電圧を測定する測定手段と、前記測定された出力電圧が所定のレベルを超えている場合には、前記ズームレンズ駆動装置及び前記フォーカスレンズ駆動装置を同時に駆動するように制御し、前記出力電圧が所定のレベル以下である場合には、前記ズームレンズ駆動装置及び前記フォーカスレンズ駆動装置のいずれか一方を先に、他方を後に駆動するように制御する制御手段と、を含んで構成されている。
【0012】
請求項2記載の発明では、撮像装置の測定手段が、ズームレンズ駆動装置及びフォーカスレンズ駆動装置を駆動する電源の出力電圧を測定する。制御手段は、出力電圧が所定のレベルを超えている場合には、ズームレンズ駆動装置及びフォーカスレンズ駆動装置を同時に駆動するように制御し、出力電圧が所定のレベル以下である場合には、ズームレンズ駆動装置及びフォーカスレンズ駆動装置のいずれか一方を先に、他方を後に駆動するように制御する。
【0013】
これにより、電源の出力電圧が所定のレベルを超えている場合には、ズームレンズ駆動装置及びフォーカスレンズ駆動装置の同時駆動を行うことにより駆動時間を短縮し、処理の高速化を実現することができ、出力電圧が所定のレベル以下の場合には、単位時間あたりの消費電力が大きい同時駆動は行わず、ズームレンズ駆動装置及びフォーカスレンズ駆動装置のいずれか一方を先に、他方を後に駆動することにより単位時間あたりの消費電力を抑え、瞬間的に電圧が降下することを防止することができる。
【0014】
また、請求項3記載の発明は、前記請求項2記載の発明において、前記制御手段は、前記測定された出力電圧が前記所定のレベルより低い他の所定のレベル以下である場合には、前記ズームレンズ駆動装置及び前記フォーカスレンズ駆動装置の駆動電圧を低下させるように制御する。
【0015】
これにより、電源の出力電圧がかなり低下している場合には、各駆動装置を非同時駆動するだけでなく、駆動電圧自体を低下させることができるため、更なる省電力化が図れる。
【0016】
また、請求項4記載の発明は、前記請求項2又は請求項3記載の発明において、前記ズームレンズ駆動装置及び前記フォーカスレンズ駆動装置を駆動する電源の種類を判断する電源種判断手段を更に備え、前記電源種判断手段の判断の結果、前記電源の種類がAC電源である場合には、前記制御手段は、前記ズームレンズ駆動装置及び前記フォーカスレンズ駆動装置を常に同時に駆動するように制御する。
【0017】
これにより、電源の種類が、出力電圧の低下が無いAC電源である場合には、常にズームレンズ駆動装置及びフォーカスレンズ駆動装置の同時駆動が行われるため、駆動時間を短縮し、処理の高速化を実現することができる。このとき、電源種判断手段による判断処理を、測定手段の測定処理前に行うようにすれば、電源の種類がAC電源である場合には、測定手段の測定処理を行わずとも電源種判断手段の判断結果のみで駆動制御を行うことができるため、なお好ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0019】
なお、以下では、本発明をデジタルカメラに適用した場合について説明する。
【0020】
図1に示されるように、第1の実施の形態のデジタルカメラ10には、焦点距離を変更することによって画角を変更するためのズームレンズ12と、ズームレンズ12により変更された画角に応じて自動的に焦点を合わせるためのフォーカスレンズ14と、ズームレンズ12及びフォーカスレンズ14を通過した被写体像を示す入射光に基づき、被写体を撮像して被写体像を示すR、G、B3色のカラーアナログ画像信号を出力する撮像素子としてのCCD(Charge Coupled Device)16とが設けられている。
【0021】
CCD16には、CCD16の出力信号に含まれるノイズを軽減するための相関二重サンプリング回路(以下、「CDS」という。)18と、R(赤)、G(緑)、B(青)毎に色信号のゲイン誤差を補正するゲインコントロールアンプ(以下、「GCA」という。)20と、GCA20から入力されたアナログ信号をそれぞれデジタル信号に変換するアナログ/デジタル変換器(以下、「A/D変換器」という。)22とが順に接続されている。
【0022】
A/D変換器22から出力されたデジタル信号(R、G、B信号のデジタル値)は、画像入力コントローラ24に入力される。画像入力コントローラ24は、A/D変換器22に接続されると共に、システムバスBUSにも接続されており、所定容量のラインバッファを内蔵すると共に、A/D変換器22から入力されたデジタル信号を、システムバスBUSを介してVRAM62の所定領域に直接記憶させる制御を行う。
【0023】
更に、デジタルカメラ10には、入力されたデジタル信号に対して各種画像処理を施す画像信号処理回路26と、画像信号処理回路26にて画像処理されたデジタル信号に対して圧縮処理を施す一方、圧縮処理されたデジタル信号に対して圧縮形式に応じた伸張処理を施す圧縮・伸張処理回路28と、デジタル信号により示される画像やメニュー画面等をLCD32に表示させるための信号を生成してLCD32に供給すると共に、LCD32に表示させる画像を示す映像信号を生成してビデオ出力端子OUTに出力するビデオ/LCDエンコーダ30と、スマートメディア等の記録メディア66へのアクセスを可能とするためのメディアコントローラ64とが設けられており、画像入力コントローラ24と同様各々システムバスBUSに接続され、デジタル信号の授受が可能となっている。
【0024】
システムバスBUSには更に、AF(Auto Focus、自動合焦)制御を行うためCCD16による撮像によって得られた画像のコントラスト等を検出するAF検出回路58と、AE(Automatic Exposure、自動露出)制御を行うためCCD16による撮像によって得られた画像の明るさを示す量等を検出するAE検出回路60とが接続されている。
【0025】
また、デジタルカメラ10は、AC電源から電力を得るためのACアダプタ48と充電可能な電源電池68とが着脱可能な構成となっている。なお、ACアダプタ48がデジタルカメラ10に装着されAC電源からACアダプタ48を介してデジタルカメラ10に電力が供給される場合には、電源電池68が装着されている場合であっても、優先的に当該ACアダプタ48から出力された電力がデジタルカメラ10の各部に駆動用の電力として供給される。また、ACアダプタ48が装着されておらず、かつ電源電池68が装着されている場合には、当該電源電池68から出力された電力がデジタルカメラ10の各部に駆動用の電力として供給される。
【0026】
更に、デジタルカメラ10には、ズームレンズ12を駆動するためのズームモータ40と、ズームモータ40の駆動を制御するモータ駆動回路36と、フォーカスレンズ14を駆動するための焦点調整モータ42と、焦点調整モータ42の駆動を制御するモータ駆動回路38とが設けられている。更にまた、CCD16に対する撮影時のタイミング制御を行うタイミングジェネレータ34と、撮影モード等を選択するためのモードダイヤル、画角変更を行うためのズームボタン及び電源のオンオフを行うための電源スイッチ等を含む操作部44と、シャッタスイッチ46とが設けられている。
【0027】
デジタルカメラ10の制御回路50は、CPU(中央演算処理装置)52と、ROM54と、SDRAM56とを備えたマイクロコンピュータで構成され、デジタルカメラ10全体の動作を制御する。CPU52、ROM54、及びSDRAM56は、システムバスBUSに接続され、システムバスBUSに接続された各部とデジタル信号等の授受を行うことができる。なお、ROM54には、ズームモータ40及び焦点調整モータ42の電源(本実施の形態では、デジタルカメラ10の電源と同じ)の種類及び電源の出力電圧に応じてズームモータ40と焦点調整モータ42の駆動を制御するための処理を実行する処理ルーチンのプログラムが記憶されている。
【0028】
以下、CPU52におけるズームモータ40及び焦点調整モータ42に対する駆動制御処理ルーチンについて、図2のフローチャートを用いて詳細に説明する。
【0029】
なお、ここでは、操作者により操作部44のズームボタン等が押下されてズーム機能が実行された場合について説明する。
【0030】
まず、ステップ100では、ACアダプタ48が装着されているか否かを判断することにより、デジタルカメラ10を駆動する電源の種類が判断される。ACアダプタ48が装着されていない場合、すなわち電源の種類が電池(電源電池68)である場合には、ステップ102で電源電池68の出力電圧が測定され、次のステップ104及びステップ106において、測定された電源電池80の出力電圧が、一例として図3に示されるレベル1及びレベル2とどのような関係にあるかが判断される。
【0031】
ここで、レベル1は、ズームモータ40と焦点調整モータ42の駆動電圧を低下させるか否かを判断するためのレベルを示しており、出力電圧がこのレベル以下である場合には、出力電圧が極端に低下した状態であるため、ズームモータ40及び焦点調整モータ42の駆動電圧を低下させて電源電池68の消費電力を低く抑える。
【0032】
また、レベル2は、ズームモータ40と焦点調整モータ42を同時駆動するか否かを判断するためのレベルを示しており、出力電圧がこのレベルより高い場合には、同時駆動可能であり、出力電圧がこのレベル以下である場合には、同時駆動すると瞬間的に出力電圧が降下する可能性が高いため、同時駆動を回避する。
【0033】
なお、このレベル1及びレベル2は、デジタルカメラ10に実際に電源電池68を装着した状態での実機による実験により予め得られたレベルや、デジタルカメラ10の設計仕様に基づくコンピュータ・シミュレーション等によって予め得られたレベル等を適用できる。
【0034】
ステップ104では、測定された出力電圧がレベル2以下であるか否かが判断される。出力電圧がレベル2以下である場合には、ステップ106で、出力電圧がレベル1以下であるか否かが判断される。出力電圧がレベル1以下である場合には、出力電圧が極端に低下しているため、ステップ108で、モータ駆動回路36、38を介して、ズームモータ40と焦点調整モータ42の駆動電圧を低下させると共に、非同時駆動、すなわちズームモータ40と焦点調整モータ42のいずれか一方を先に駆動し、他方を後に駆動する。
【0035】
なお、駆動電圧を低下するための方法は特に限定されず、例えば、双方のモータを間欠的に駆動し、平均駆動電圧が低下するようにしてもよい。
【0036】
また、ステップ104で、測定された出力電圧がレベル2以下であると判断され、且つステップ106で、測定された出力電圧がレベル1を超えていると判断された場合には、出力電圧は駆動電圧を低下させるほど低くはないが、同時駆動するには十分ではないため、ステップ110で、モータ駆動回路36、38を介して、ズームモータ40と焦点調整モータ42とを非同時駆動する。
【0037】
さらにまた、ステップ100で、デジタルカメラ10にACアダプタ48が装着されており、電源の種類がAC電源であると判断された場合、或いは、ステップ104で、測定された出力電圧がレベル2を超えていると判断された場合には、出力電圧は同時駆動するに十分であるため、ステップ112で、モータ駆動回路36、38を介して、ズームモータ40と焦点調整モータ42とを同時駆動する。
【0038】
このように上記ステップ108、ステップ110、或いはステップ112の処理によりズームモータ40及び焦点調整モータ42を好適に駆動してズーム機能を実行した後、ステップ114で、ズームモータ40及び焦点調整モータ42の駆動を停止して処理を終了する。
【0039】
以上説明したように、本実施の形態のデジタルカメラ10では、電源の種類及び出力電圧に応じて、ズームモータ40及び焦点調整モータ42の駆動制御を行うようにしたため、ズームモータ40及び焦点調整モータ42を好適に駆動することができる。
【0040】
すなわち、ズームモータ40及び焦点調整モータ42の駆動電源(本実施の形態ではデジタルカメラ10の駆動電源)が、出力電圧の低下が無いAC電源である場合、或いは電源が電源電池68であっても出力電圧が高い(すなわちレベル2より大きい)場合には、ズームモータ40及び焦点調整モータ42を同時駆動することにより、処理の高速化を実現することができ、電源が電源電池68であって、且つ出力電圧が低い(すなわち、レベル2以下の)場合には、非同時駆動することにより、単位時間あたりの消費電力を抑え、瞬間的に電圧が降下して電源が落ちることを防ぐことができ、また、出力電圧が更に低い(すなわち、レベル1以下)場合には、駆動電圧を低下させることにより、更なる省電力化を図ることができる。
【0041】
なお、上述した第1の実施の形態では、出力電圧を測定する前に電源の種類の判断を行う例について説明したが、駆動制御を実行する前であれば、どの段階で電源の種類を判断してもかまわない。
【0042】
また、上述した第1の実施の形態では、ズーム機能が実行された場合の制御の一例について説明したが、例えば、トラッキング撮影時や電源オフ時等、ズームモータ40及び焦点調整モータ42の双方の駆動が必要な場合全てに適用できる。
【0043】
なお、上述した第1実施の形態では、電源の種類を判断した後、電源が電池であれば、出力電圧を測定して出力電圧に応じた駆動制御を行う例について説明したが、以下では、電源の種類だけを判断して駆動制御を行う第2の実施の形態について説明する。なお、本実施の形態に係るデジタルカメラは、第1の実施の形態のデジタルカメラ10と同様の構成である。また、第1の実施の形態と同様に、操作者により操作部44のズームボタン等が押下されてズーム機能が実行された場合について説明する。
【0044】
図4は、第2の実施の形態のCPU52におけるズームモータ及び焦点調整モータに対する駆動制御処理ルーチンを示したフローチャートである。
【0045】
まず、ステップ200では、ACアダプタ48が装着されているか否かを判断することにより、デジタルカメラ10を駆動する電源の種類が判断される。ACアダプタ48が装着されていない場合、すなわち電源の種類が電池(電源電池68)である場合には、ステップ202で、モータ駆動回路36、38を介して、ズームモータ40と焦点調整モータ42とを非同時駆動する。
【0046】
また、ステップ200で、デジタルカメラ10にACアダプタ48が装着されており、電源の種類がAC電源であると判断された場合には、出力電圧の低下は無いため、ステップ204で、モータ駆動回路36、38を介して、ズームモータ40と焦点調整モータ42とを同時駆動する。
【0047】
上記ステップ202又はステップ204の処理によりズームモータ40及び焦点調整モータ42を好適に駆動してズーム機能を実行した後、ステップ206で、ズームモータ40及び焦点調整モータ42の駆動を停止して処理を終了する。
【0048】
以上説明したように、電源がAC電源の場合には、同時駆動を行い、電源が電池の場合には、非同時駆動を行うように制御することもできる。
【0049】
更にまた、電源の種類は判断せずに電源の出力電圧のレベルだけを判断して駆動制御を行う第3の実施の形態について説明する。なお、本実施の形態に係るデジタルカメラは、第1の実施の形態のデジタルカメラ10と同様の構成である。また、第1の実施の形態と同様に、操作者により操作部44のズームボタン等が押下されてズーム機能が実行された場合について説明する。更にまた、出力電圧と、出力電圧のレベルを判断するためのレベル(レベル1及びレベル2)との関係は図3に示された関係と同様である。
【0050】
図5は、第3の実施の形態のCPU52におけるズームモータ及び焦点調整モータに対する駆動制御処理ルーチンを示したフローチャートである。
【0051】
まず、ステップ300で、電源(本実施の形態では、電源は電源電池68又はAC電源のいずれでもよい)の出力電圧が測定される。ステップ302では、測定された出力電圧がレベル2以下であるか否かが判断される。出力電圧がレベル2以下である場合には、ステップ304で、出力電圧がレベル1以下であるか否かが判断される。出力電圧がレベル1以下である場合には、ステップ306で、モータ駆動回路36、38を介して、ズームモータ40と焦点調整モータ42の駆動電圧を低下させると共に非同時駆動する。
【0052】
また、ステップ302で、測定された出力電圧がレベル2以下であると判断され、且つステップ304で、測定された出力電圧がレベル1を超えていると判断された場合には、ステップ308で、モータ駆動回路36、38を介して、ズームモータ40と焦点調整モータ42とを非同時駆動する。
【0053】
ステップ302で、測定された出力電圧がレベル2を超えていると判断された場合には、ステップ310で、モータ駆動回路36、38を介して、ズームモータ40と焦点調整モータ42とを同時駆動する。
【0054】
上記ステップ306、ステップ308、或いはステップ310の処理によりズームモータ40及び焦点調整モータ42を好適に駆動してズーム機能を実行した後、ステップ312で、ズームモータ40及び焦点調整モータ42の駆動を停止して処理を終了する。
【0055】
上記説明したように、電源の種類によらず、出力電圧が所定のレベルを超えていれば、同時駆動を行い、所定のレベル以下であれば、非同時駆動を行い、更に低いレベルであれば、駆動電圧を低下させるように制御することができる。
【0056】
なお、上記第1の実施の形態及び第2の実施の形態においては、レベル1及びレベル2の双方を用いて出力電圧を判断する例について説明したが、レベル2のみを用いて出力電圧を判断するようにしてもよい。この場合には、出力電圧がレベル2を超えた場合には、同時駆動を、レベル2以下の場合には非同時駆動を行うようにする。また、レベル2以下の場合には、非同時駆動と共に駆動電圧を低下させるようにしてもよい。
【0057】
また、本発明は上記実施の形態におけるデジタルカメラに限られるものではなく、様々な撮像装置に適用可能である。
【0058】
【発明の効果】
以上説明した如く本発明によれば、電源の種類や出力電圧に応じてズームレンズ駆動装置及びフォーカスレンズ駆動装置の駆動を容易且つ好適に制御することができるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1〜3の実施の形態のデジタルカメラの構成を示したブロック図である。
【図2】第1の実施の形態におけるズームモータ及び焦点調整モータに対する駆動制御処理ルーチンを示したフローチャートである。
【図3】電源電池の出力電圧とレベル1及びレベル2の関係を示す説明図である。
【図4】第2の実施の形態におけるズームモータ及び焦点調整モータに対する駆動制御処理ルーチンを示したフローチャートである。
【図5】第3の実施の形態におけるズームモータ及び焦点調整モータに対する駆動制御処理ルーチンを示したフローチャートである。
【符号の説明】
10 デジタルカメラ(撮像装置)
12 ズームレンズ
14 フォーカスレンズ
36 モータ駆動回路
38 モータ駆動回路
40 ズームモータ(ズームレンズ駆動装置)
42 焦点調整モータ(フォーカスレンズ駆動装置)
44 操作部
48 ACアダプタ
50 制御回路
52 CPU(電源種判断手段、測定手段、制御手段)
54 ROM
56 SDRAM
68 電源電池(電池)
【発明の属する技術分野】
本発明は、撮像装置に関し、特に、画角を変更するためのズームレンズを駆動するズームレンズ駆動装置及びフォーカスレンズを駆動して自動的に合焦させるためのフォーカスレンズ駆動装置が設けられた撮像装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
画角を変更する機能、所謂ズーム機能を有する撮像装置には、通常、焦点距離を変更することによって画角を変更するためのズームレンズと焦点を合わせるためのフォーカスレンズとが設けられている。フォーカスレンズがズームレンズと独立した機構で設けられている撮像装置においては、ズームレンズを、例えば、広角側から望遠側へ動作させた場合には、ズームレンズの動きに追従させてフォーカスレンズを駆動する必要がある。
【0003】
その際、撮像装置を駆動する電源電池の出力電圧が両レンズの同時駆動に耐えられないレベルまで低下している場合には、レンズの同時駆動時に電池の出力電圧が瞬間的に降下し同時駆動できなくなる、という問題がある。
【0004】
このような問題点を解決するための装置としては、変倍レンズ駆動モータと合焦レンズ駆動モータとが同時に駆動されないよう双方の駆動を時分割制御することにより小さな消費電力で2台のモータを駆動するモータ制御装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特開平4−290398号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来のモータ制御装置では、時分割制御により2つのモータは常に交互に駆動されるため、最終的なモータ駆動時間はモータ2台分の時間を要することになり、処理の高速化が妨げられ時間のロスが発生してしまう、という問題がある。
【0007】
本発明は上記問題点を解決するためになされたもので、電源の種類や電源の出力電圧に応じてズームレンズ駆動装置及びフォーカスレンズ駆動装置の駆動制御を好適に行うことができる撮像装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明の撮像装置は、画角を変更するためのズームレンズを駆動するズームレンズ駆動装置及びフォーカスレンズを駆動して自動的に合焦させるためのフォーカスレンズ駆動装置が設けられた撮像装置であって、前記ズームレンズ駆動装置及び前記フォーカスレンズ駆動装置を駆動する電源の種類を判断する電源種判断手段と、前記電源種判断手段の判断の結果、前記電源の種類がAC電源である場合には、前記ズームレンズ駆動装置及び前記フォーカスレンズ駆動装置を同時に駆動するように制御し、前記電源の種類が電池である場合には、前記ズームレンズ駆動装置及び前記フォーカスレンズ駆動装置のいずれか一方を先に、他方を後に駆動するように制御する制御手段と、を含んで構成されている。
【0009】
請求項1記載の発明では、撮像装置の電源種判断手段は、ズームレンズ駆動装置及びフォーカスレンズ駆動装置を駆動する電源種を判断する。制御手段は、電源の種類がAC電源である場合には、ズームレンズ駆動装置及びフォーカスレンズ駆動装置を同時に駆動するように制御し、電源の種類が電池である場合には、ズームレンズ駆動装置及びフォーカスレンズ駆動装置のいずれか一方を先に、他方を後に駆動するように制御する。
【0010】
これにより、電源が、電圧の低下が無いAC電源である場合には、ズームレンズ駆動装置及びフォーカスレンズ駆動装置の同時駆動を行うことにより駆動時間を短縮し、処理の高速化を実現することができ、電圧が低下する電池である場合には、単位時間あたりの消費電力が大きい同時駆動は行わず、ズームレンズ駆動装置及びフォーカスレンズ駆動装置のいずれか一方を先に、他方を後に駆動することにより単位時間あたりの消費電力を抑え、瞬間的に電圧が降下することを防止することができる。
【0011】
また、請求項2記載の発明の撮像装置は、画角を変更するためのズームレンズを駆動するズームレンズ駆動装置及びフォーカスレンズを駆動して自動的に合焦させるためのフォーカスレンズ駆動装置が設けられた撮像装置であって、前記ズームレンズ駆動装置及び前記フォーカスレンズ駆動装置を駆動する電源の出力電圧を測定する測定手段と、前記測定された出力電圧が所定のレベルを超えている場合には、前記ズームレンズ駆動装置及び前記フォーカスレンズ駆動装置を同時に駆動するように制御し、前記出力電圧が所定のレベル以下である場合には、前記ズームレンズ駆動装置及び前記フォーカスレンズ駆動装置のいずれか一方を先に、他方を後に駆動するように制御する制御手段と、を含んで構成されている。
【0012】
請求項2記載の発明では、撮像装置の測定手段が、ズームレンズ駆動装置及びフォーカスレンズ駆動装置を駆動する電源の出力電圧を測定する。制御手段は、出力電圧が所定のレベルを超えている場合には、ズームレンズ駆動装置及びフォーカスレンズ駆動装置を同時に駆動するように制御し、出力電圧が所定のレベル以下である場合には、ズームレンズ駆動装置及びフォーカスレンズ駆動装置のいずれか一方を先に、他方を後に駆動するように制御する。
【0013】
これにより、電源の出力電圧が所定のレベルを超えている場合には、ズームレンズ駆動装置及びフォーカスレンズ駆動装置の同時駆動を行うことにより駆動時間を短縮し、処理の高速化を実現することができ、出力電圧が所定のレベル以下の場合には、単位時間あたりの消費電力が大きい同時駆動は行わず、ズームレンズ駆動装置及びフォーカスレンズ駆動装置のいずれか一方を先に、他方を後に駆動することにより単位時間あたりの消費電力を抑え、瞬間的に電圧が降下することを防止することができる。
【0014】
また、請求項3記載の発明は、前記請求項2記載の発明において、前記制御手段は、前記測定された出力電圧が前記所定のレベルより低い他の所定のレベル以下である場合には、前記ズームレンズ駆動装置及び前記フォーカスレンズ駆動装置の駆動電圧を低下させるように制御する。
【0015】
これにより、電源の出力電圧がかなり低下している場合には、各駆動装置を非同時駆動するだけでなく、駆動電圧自体を低下させることができるため、更なる省電力化が図れる。
【0016】
また、請求項4記載の発明は、前記請求項2又は請求項3記載の発明において、前記ズームレンズ駆動装置及び前記フォーカスレンズ駆動装置を駆動する電源の種類を判断する電源種判断手段を更に備え、前記電源種判断手段の判断の結果、前記電源の種類がAC電源である場合には、前記制御手段は、前記ズームレンズ駆動装置及び前記フォーカスレンズ駆動装置を常に同時に駆動するように制御する。
【0017】
これにより、電源の種類が、出力電圧の低下が無いAC電源である場合には、常にズームレンズ駆動装置及びフォーカスレンズ駆動装置の同時駆動が行われるため、駆動時間を短縮し、処理の高速化を実現することができる。このとき、電源種判断手段による判断処理を、測定手段の測定処理前に行うようにすれば、電源の種類がAC電源である場合には、測定手段の測定処理を行わずとも電源種判断手段の判断結果のみで駆動制御を行うことができるため、なお好ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0019】
なお、以下では、本発明をデジタルカメラに適用した場合について説明する。
【0020】
図1に示されるように、第1の実施の形態のデジタルカメラ10には、焦点距離を変更することによって画角を変更するためのズームレンズ12と、ズームレンズ12により変更された画角に応じて自動的に焦点を合わせるためのフォーカスレンズ14と、ズームレンズ12及びフォーカスレンズ14を通過した被写体像を示す入射光に基づき、被写体を撮像して被写体像を示すR、G、B3色のカラーアナログ画像信号を出力する撮像素子としてのCCD(Charge Coupled Device)16とが設けられている。
【0021】
CCD16には、CCD16の出力信号に含まれるノイズを軽減するための相関二重サンプリング回路(以下、「CDS」という。)18と、R(赤)、G(緑)、B(青)毎に色信号のゲイン誤差を補正するゲインコントロールアンプ(以下、「GCA」という。)20と、GCA20から入力されたアナログ信号をそれぞれデジタル信号に変換するアナログ/デジタル変換器(以下、「A/D変換器」という。)22とが順に接続されている。
【0022】
A/D変換器22から出力されたデジタル信号(R、G、B信号のデジタル値)は、画像入力コントローラ24に入力される。画像入力コントローラ24は、A/D変換器22に接続されると共に、システムバスBUSにも接続されており、所定容量のラインバッファを内蔵すると共に、A/D変換器22から入力されたデジタル信号を、システムバスBUSを介してVRAM62の所定領域に直接記憶させる制御を行う。
【0023】
更に、デジタルカメラ10には、入力されたデジタル信号に対して各種画像処理を施す画像信号処理回路26と、画像信号処理回路26にて画像処理されたデジタル信号に対して圧縮処理を施す一方、圧縮処理されたデジタル信号に対して圧縮形式に応じた伸張処理を施す圧縮・伸張処理回路28と、デジタル信号により示される画像やメニュー画面等をLCD32に表示させるための信号を生成してLCD32に供給すると共に、LCD32に表示させる画像を示す映像信号を生成してビデオ出力端子OUTに出力するビデオ/LCDエンコーダ30と、スマートメディア等の記録メディア66へのアクセスを可能とするためのメディアコントローラ64とが設けられており、画像入力コントローラ24と同様各々システムバスBUSに接続され、デジタル信号の授受が可能となっている。
【0024】
システムバスBUSには更に、AF(Auto Focus、自動合焦)制御を行うためCCD16による撮像によって得られた画像のコントラスト等を検出するAF検出回路58と、AE(Automatic Exposure、自動露出)制御を行うためCCD16による撮像によって得られた画像の明るさを示す量等を検出するAE検出回路60とが接続されている。
【0025】
また、デジタルカメラ10は、AC電源から電力を得るためのACアダプタ48と充電可能な電源電池68とが着脱可能な構成となっている。なお、ACアダプタ48がデジタルカメラ10に装着されAC電源からACアダプタ48を介してデジタルカメラ10に電力が供給される場合には、電源電池68が装着されている場合であっても、優先的に当該ACアダプタ48から出力された電力がデジタルカメラ10の各部に駆動用の電力として供給される。また、ACアダプタ48が装着されておらず、かつ電源電池68が装着されている場合には、当該電源電池68から出力された電力がデジタルカメラ10の各部に駆動用の電力として供給される。
【0026】
更に、デジタルカメラ10には、ズームレンズ12を駆動するためのズームモータ40と、ズームモータ40の駆動を制御するモータ駆動回路36と、フォーカスレンズ14を駆動するための焦点調整モータ42と、焦点調整モータ42の駆動を制御するモータ駆動回路38とが設けられている。更にまた、CCD16に対する撮影時のタイミング制御を行うタイミングジェネレータ34と、撮影モード等を選択するためのモードダイヤル、画角変更を行うためのズームボタン及び電源のオンオフを行うための電源スイッチ等を含む操作部44と、シャッタスイッチ46とが設けられている。
【0027】
デジタルカメラ10の制御回路50は、CPU(中央演算処理装置)52と、ROM54と、SDRAM56とを備えたマイクロコンピュータで構成され、デジタルカメラ10全体の動作を制御する。CPU52、ROM54、及びSDRAM56は、システムバスBUSに接続され、システムバスBUSに接続された各部とデジタル信号等の授受を行うことができる。なお、ROM54には、ズームモータ40及び焦点調整モータ42の電源(本実施の形態では、デジタルカメラ10の電源と同じ)の種類及び電源の出力電圧に応じてズームモータ40と焦点調整モータ42の駆動を制御するための処理を実行する処理ルーチンのプログラムが記憶されている。
【0028】
以下、CPU52におけるズームモータ40及び焦点調整モータ42に対する駆動制御処理ルーチンについて、図2のフローチャートを用いて詳細に説明する。
【0029】
なお、ここでは、操作者により操作部44のズームボタン等が押下されてズーム機能が実行された場合について説明する。
【0030】
まず、ステップ100では、ACアダプタ48が装着されているか否かを判断することにより、デジタルカメラ10を駆動する電源の種類が判断される。ACアダプタ48が装着されていない場合、すなわち電源の種類が電池(電源電池68)である場合には、ステップ102で電源電池68の出力電圧が測定され、次のステップ104及びステップ106において、測定された電源電池80の出力電圧が、一例として図3に示されるレベル1及びレベル2とどのような関係にあるかが判断される。
【0031】
ここで、レベル1は、ズームモータ40と焦点調整モータ42の駆動電圧を低下させるか否かを判断するためのレベルを示しており、出力電圧がこのレベル以下である場合には、出力電圧が極端に低下した状態であるため、ズームモータ40及び焦点調整モータ42の駆動電圧を低下させて電源電池68の消費電力を低く抑える。
【0032】
また、レベル2は、ズームモータ40と焦点調整モータ42を同時駆動するか否かを判断するためのレベルを示しており、出力電圧がこのレベルより高い場合には、同時駆動可能であり、出力電圧がこのレベル以下である場合には、同時駆動すると瞬間的に出力電圧が降下する可能性が高いため、同時駆動を回避する。
【0033】
なお、このレベル1及びレベル2は、デジタルカメラ10に実際に電源電池68を装着した状態での実機による実験により予め得られたレベルや、デジタルカメラ10の設計仕様に基づくコンピュータ・シミュレーション等によって予め得られたレベル等を適用できる。
【0034】
ステップ104では、測定された出力電圧がレベル2以下であるか否かが判断される。出力電圧がレベル2以下である場合には、ステップ106で、出力電圧がレベル1以下であるか否かが判断される。出力電圧がレベル1以下である場合には、出力電圧が極端に低下しているため、ステップ108で、モータ駆動回路36、38を介して、ズームモータ40と焦点調整モータ42の駆動電圧を低下させると共に、非同時駆動、すなわちズームモータ40と焦点調整モータ42のいずれか一方を先に駆動し、他方を後に駆動する。
【0035】
なお、駆動電圧を低下するための方法は特に限定されず、例えば、双方のモータを間欠的に駆動し、平均駆動電圧が低下するようにしてもよい。
【0036】
また、ステップ104で、測定された出力電圧がレベル2以下であると判断され、且つステップ106で、測定された出力電圧がレベル1を超えていると判断された場合には、出力電圧は駆動電圧を低下させるほど低くはないが、同時駆動するには十分ではないため、ステップ110で、モータ駆動回路36、38を介して、ズームモータ40と焦点調整モータ42とを非同時駆動する。
【0037】
さらにまた、ステップ100で、デジタルカメラ10にACアダプタ48が装着されており、電源の種類がAC電源であると判断された場合、或いは、ステップ104で、測定された出力電圧がレベル2を超えていると判断された場合には、出力電圧は同時駆動するに十分であるため、ステップ112で、モータ駆動回路36、38を介して、ズームモータ40と焦点調整モータ42とを同時駆動する。
【0038】
このように上記ステップ108、ステップ110、或いはステップ112の処理によりズームモータ40及び焦点調整モータ42を好適に駆動してズーム機能を実行した後、ステップ114で、ズームモータ40及び焦点調整モータ42の駆動を停止して処理を終了する。
【0039】
以上説明したように、本実施の形態のデジタルカメラ10では、電源の種類及び出力電圧に応じて、ズームモータ40及び焦点調整モータ42の駆動制御を行うようにしたため、ズームモータ40及び焦点調整モータ42を好適に駆動することができる。
【0040】
すなわち、ズームモータ40及び焦点調整モータ42の駆動電源(本実施の形態ではデジタルカメラ10の駆動電源)が、出力電圧の低下が無いAC電源である場合、或いは電源が電源電池68であっても出力電圧が高い(すなわちレベル2より大きい)場合には、ズームモータ40及び焦点調整モータ42を同時駆動することにより、処理の高速化を実現することができ、電源が電源電池68であって、且つ出力電圧が低い(すなわち、レベル2以下の)場合には、非同時駆動することにより、単位時間あたりの消費電力を抑え、瞬間的に電圧が降下して電源が落ちることを防ぐことができ、また、出力電圧が更に低い(すなわち、レベル1以下)場合には、駆動電圧を低下させることにより、更なる省電力化を図ることができる。
【0041】
なお、上述した第1の実施の形態では、出力電圧を測定する前に電源の種類の判断を行う例について説明したが、駆動制御を実行する前であれば、どの段階で電源の種類を判断してもかまわない。
【0042】
また、上述した第1の実施の形態では、ズーム機能が実行された場合の制御の一例について説明したが、例えば、トラッキング撮影時や電源オフ時等、ズームモータ40及び焦点調整モータ42の双方の駆動が必要な場合全てに適用できる。
【0043】
なお、上述した第1実施の形態では、電源の種類を判断した後、電源が電池であれば、出力電圧を測定して出力電圧に応じた駆動制御を行う例について説明したが、以下では、電源の種類だけを判断して駆動制御を行う第2の実施の形態について説明する。なお、本実施の形態に係るデジタルカメラは、第1の実施の形態のデジタルカメラ10と同様の構成である。また、第1の実施の形態と同様に、操作者により操作部44のズームボタン等が押下されてズーム機能が実行された場合について説明する。
【0044】
図4は、第2の実施の形態のCPU52におけるズームモータ及び焦点調整モータに対する駆動制御処理ルーチンを示したフローチャートである。
【0045】
まず、ステップ200では、ACアダプタ48が装着されているか否かを判断することにより、デジタルカメラ10を駆動する電源の種類が判断される。ACアダプタ48が装着されていない場合、すなわち電源の種類が電池(電源電池68)である場合には、ステップ202で、モータ駆動回路36、38を介して、ズームモータ40と焦点調整モータ42とを非同時駆動する。
【0046】
また、ステップ200で、デジタルカメラ10にACアダプタ48が装着されており、電源の種類がAC電源であると判断された場合には、出力電圧の低下は無いため、ステップ204で、モータ駆動回路36、38を介して、ズームモータ40と焦点調整モータ42とを同時駆動する。
【0047】
上記ステップ202又はステップ204の処理によりズームモータ40及び焦点調整モータ42を好適に駆動してズーム機能を実行した後、ステップ206で、ズームモータ40及び焦点調整モータ42の駆動を停止して処理を終了する。
【0048】
以上説明したように、電源がAC電源の場合には、同時駆動を行い、電源が電池の場合には、非同時駆動を行うように制御することもできる。
【0049】
更にまた、電源の種類は判断せずに電源の出力電圧のレベルだけを判断して駆動制御を行う第3の実施の形態について説明する。なお、本実施の形態に係るデジタルカメラは、第1の実施の形態のデジタルカメラ10と同様の構成である。また、第1の実施の形態と同様に、操作者により操作部44のズームボタン等が押下されてズーム機能が実行された場合について説明する。更にまた、出力電圧と、出力電圧のレベルを判断するためのレベル(レベル1及びレベル2)との関係は図3に示された関係と同様である。
【0050】
図5は、第3の実施の形態のCPU52におけるズームモータ及び焦点調整モータに対する駆動制御処理ルーチンを示したフローチャートである。
【0051】
まず、ステップ300で、電源(本実施の形態では、電源は電源電池68又はAC電源のいずれでもよい)の出力電圧が測定される。ステップ302では、測定された出力電圧がレベル2以下であるか否かが判断される。出力電圧がレベル2以下である場合には、ステップ304で、出力電圧がレベル1以下であるか否かが判断される。出力電圧がレベル1以下である場合には、ステップ306で、モータ駆動回路36、38を介して、ズームモータ40と焦点調整モータ42の駆動電圧を低下させると共に非同時駆動する。
【0052】
また、ステップ302で、測定された出力電圧がレベル2以下であると判断され、且つステップ304で、測定された出力電圧がレベル1を超えていると判断された場合には、ステップ308で、モータ駆動回路36、38を介して、ズームモータ40と焦点調整モータ42とを非同時駆動する。
【0053】
ステップ302で、測定された出力電圧がレベル2を超えていると判断された場合には、ステップ310で、モータ駆動回路36、38を介して、ズームモータ40と焦点調整モータ42とを同時駆動する。
【0054】
上記ステップ306、ステップ308、或いはステップ310の処理によりズームモータ40及び焦点調整モータ42を好適に駆動してズーム機能を実行した後、ステップ312で、ズームモータ40及び焦点調整モータ42の駆動を停止して処理を終了する。
【0055】
上記説明したように、電源の種類によらず、出力電圧が所定のレベルを超えていれば、同時駆動を行い、所定のレベル以下であれば、非同時駆動を行い、更に低いレベルであれば、駆動電圧を低下させるように制御することができる。
【0056】
なお、上記第1の実施の形態及び第2の実施の形態においては、レベル1及びレベル2の双方を用いて出力電圧を判断する例について説明したが、レベル2のみを用いて出力電圧を判断するようにしてもよい。この場合には、出力電圧がレベル2を超えた場合には、同時駆動を、レベル2以下の場合には非同時駆動を行うようにする。また、レベル2以下の場合には、非同時駆動と共に駆動電圧を低下させるようにしてもよい。
【0057】
また、本発明は上記実施の形態におけるデジタルカメラに限られるものではなく、様々な撮像装置に適用可能である。
【0058】
【発明の効果】
以上説明した如く本発明によれば、電源の種類や出力電圧に応じてズームレンズ駆動装置及びフォーカスレンズ駆動装置の駆動を容易且つ好適に制御することができるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1〜3の実施の形態のデジタルカメラの構成を示したブロック図である。
【図2】第1の実施の形態におけるズームモータ及び焦点調整モータに対する駆動制御処理ルーチンを示したフローチャートである。
【図3】電源電池の出力電圧とレベル1及びレベル2の関係を示す説明図である。
【図4】第2の実施の形態におけるズームモータ及び焦点調整モータに対する駆動制御処理ルーチンを示したフローチャートである。
【図5】第3の実施の形態におけるズームモータ及び焦点調整モータに対する駆動制御処理ルーチンを示したフローチャートである。
【符号の説明】
10 デジタルカメラ(撮像装置)
12 ズームレンズ
14 フォーカスレンズ
36 モータ駆動回路
38 モータ駆動回路
40 ズームモータ(ズームレンズ駆動装置)
42 焦点調整モータ(フォーカスレンズ駆動装置)
44 操作部
48 ACアダプタ
50 制御回路
52 CPU(電源種判断手段、測定手段、制御手段)
54 ROM
56 SDRAM
68 電源電池(電池)
Claims (4)
- 画角を変更するためのズームレンズを駆動するズームレンズ駆動装置及びフォーカスレンズを駆動して自動的に合焦させるためのフォーカスレンズ駆動装置が設けられた撮像装置であって、
前記ズームレンズ駆動装置及び前記フォーカスレンズ駆動装置を駆動する電源の種類を判断する電源種判断手段と、
前記電源種判断手段の判断の結果、前記電源の種類がAC電源である場合には、前記ズームレンズ駆動装置及び前記フォーカスレンズ駆動装置を同時に駆動するように制御し、前記電源の種類が電池である場合には、前記ズームレンズ駆動装置及び前記フォーカスレンズ駆動装置のいずれか一方を先に、他方を後に駆動するように制御する制御手段と、
を含む撮像装置。 - 画角を変更するためのズームレンズを駆動するズームレンズ駆動装置及びフォーカスレンズを駆動して自動的に合焦させるためのフォーカスレンズ駆動装置が設けられた撮像装置であって、
前記ズームレンズ駆動装置及び前記フォーカスレンズ駆動装置を駆動する電源の出力電圧を測定する測定手段と、
前記測定された出力電圧が所定のレベルを超えている場合には、前記ズームレンズ駆動装置及び前記フォーカスレンズ駆動装置を同時に駆動するように制御し、前記出力電圧が所定のレベル以下である場合には、前記ズームレンズ駆動装置及び前記フォーカスレンズ駆動装置のいずれか一方を先に、他方を後に駆動するように制御する制御手段と、
を含む撮像装置。 - 前記制御手段は、前記測定された出力電圧が前記所定のレベルより低い他の所定のレベル以下である場合には、前記ズームレンズ駆動装置及び前記フォーカスレンズ駆動装置の駆動電圧を低下させるように制御する
請求項2記載の撮像装置。 - 前記ズームレンズ駆動装置及び前記フォーカスレンズ駆動装置を駆動する電源の種類を判断する電源種判断手段を更に備え、
前記電源種判断手段の判断の結果、前記電源の種類がAC電源である場合には、前記制御手段は、前記ズームレンズ駆動装置及び前記フォーカスレンズ駆動装置を常に同時に駆動するように制御する
請求項2又は請求項3記載の撮像装置。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2014137152A (ja) * | 2013-01-15 | 2014-07-28 | Rinnai Corp | ガスコンロ |
-
2002
- 2002-10-23 JP JP2002308836A patent/JP2004144945A/ja active Pending
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