JP2004144443A - 直流電気式溶融炉の運転制御装置及びその方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】直流電気式溶融炉に発生する迷走電流を完全に検知し、溶融炉を好適に稼動可能である直流電気式溶融炉の運転制御装置及びその方法を提供する。
【解決手段】絶縁性耐火物18で形成された炉内壁を鉄皮17で被覆した炉本体20を有し、該炉本体に主電極11及び炉底電極12を対向して挿入した直流電気式溶融炉の運転制御装置において、前記主電極11と炉底電極12とを絶縁するごとく配設された絶縁体19を挟み、前記鉄皮17の炉蓋側と炉底側間の漏洩電流を測定する電流計26を設けるとともに、前記炉本体内部に突出するように該炉本体と絶縁して挿入した複数の導電性電極28と、該電極に接続され電極間の抵抗を検知する抵抗検知器27と、を設け、前記抵抗検知器にて検知された抵抗に基づき炉内壁への付着物による絶縁不良を把握可能に構成する。
【選択図】 図1
【解決手段】絶縁性耐火物18で形成された炉内壁を鉄皮17で被覆した炉本体20を有し、該炉本体に主電極11及び炉底電極12を対向して挿入した直流電気式溶融炉の運転制御装置において、前記主電極11と炉底電極12とを絶縁するごとく配設された絶縁体19を挟み、前記鉄皮17の炉蓋側と炉底側間の漏洩電流を測定する電流計26を設けるとともに、前記炉本体内部に突出するように該炉本体と絶縁して挿入した複数の導電性電極28と、該電極に接続され電極間の抵抗を検知する抵抗検知器27と、を設け、前記抵抗検知器にて検知された抵抗に基づき炉内壁への付着物による絶縁不良を把握可能に構成する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、直流電気式溶融炉に関り、特に、プラズマアーク式溶融炉等の炉本体に対向して挿入された電極間に電圧を印加して炉内を高温に維持する溶融炉にて発生する迷走電流を検知して運転制御を行う装置及びその方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、廃棄物を焼却処理した後の焼却灰等を溶融処理するための炉として直流電気式溶融炉が広く用いられている。直流電気式溶融炉は、廃棄物の減容化、無害化に有効で、さらに溶融後のスラグの再利用化が可能であることから有用な廃棄物処理装置の一つとして挙げられる。
直流電気式溶融炉の一例として図9にプラズマアーク式溶融炉の構成を示す。図に示されるようにプラズマアーク式溶融炉50は、その炉内側を絶縁性を有する耐火材51で形成された側壁52、炉底54及び炉蓋53で形成され、炉外側を鉄皮55で被覆された炉本体と、前記炉蓋53及び炉底54に絶縁スリーブ56を介して挿入された主電極58及び炉底電極59と、を主要構成としている。
【0003】
かかる構成のプラズマアーク式溶融炉50は、一般的に環状黒鉛電極が用いられることが多く、炉内にプラズマ生成ガスを供給しながら電極間に電圧を印加してプラズマを生成し被溶融物を溶融処理する。炉内温度は1000℃以上に維持され、炉底部には被溶融物が溶融したスラグ層ととメタル層とからなる出滓物が層状に形成される。
かかる溶融炉では炉内が高温に維持されるため、被溶融物として焼却灰等のように被溶融物中に比較的融点が低い塩類が含有されている場合には、塩類がガス中に揮散して炉内壁に付着する。このように付着した塩化カリウムや塩化ナトリウム等の付着物は導電率が高く、炉壁が絶縁不良をおこして迷走電流が発生する惧れがある。
【0004】
このようにして発生する迷走電流の炉内導通経路は2通り考えられる。炉内壁耐火物に塩類が浸透して絶縁性が劣化した場合に、主電極58から耐火物を経て鉄皮55を通って炉底電極59へ抜ける経路、及び炉内に塩類等からなる付着物が堆積した場合に、主電極58から炉内壁の付着物を通って炉底電極59へ抜ける経路である。
このような迷走電流が発生すると、炉内を適性温度に維持することができず被処理物の溶融状態が悪化し溶融炉が正常に稼動しなくなり、また炉内壁に必要以上の負荷がかかり損傷してしまうという問題が生じる。
【0005】
そこで、これらの不具合を解消するために様々な対策が講じられている。例えば特開平11−351541号公報(特許文献1)では、溶融炉の鉄皮の間、炉底電極−鉄皮間等に絶縁体を介在させたり、主電極とスリーブとの間に空隙を設けてコンプレッサによりN2ガス等のパージ用不活性ガスを通流させたりして迷走電流を断絶していた。
また、図9に示す特開2000−18552公報(特許文献2)では、主電極58と炉底電極59を絶縁する環状の絶縁材57を設けるとともに、該絶縁材を挟んで両電極間の電流又は電圧を計測する電流計60等の計測手段を設けて、絶縁不良による迷走電流を監視可能としている。
【0006】
【特許文献1】
特開平11−351541号公報
【特許文献2】
特開2000−18552公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、炉壁に絶縁材を介在させても溶融物から揮発する塩類の浸透により該絶縁材が劣化し、絶縁不良がおこり電気漏れが生じる場合があり、また前記特開平11−351541号公報のように主電極とスリーブとの隙間にパージ用不活性ガスを通流させても、炉内圧の変動によりパージガスが逆流して前記隙間に付着物が堆積して短絡が発生する可能性がある。
また、前記特開2000−18552公報のように鉄皮の電流又は電圧を計測して迷走電流を監視する方法は非常に有効な方法であるが、前記したように、炉内壁に堆積した塩類等の付着物を導通経路とした迷走電流を検知することは不可能であり、溶融炉に発生する迷走電流を完全に把握することはできない。
そこで、本発明はかかる従来技術の問題に鑑み、直流電気式溶融炉における迷走電流の発生を確実に把握することができるとともに、これに基づき溶融炉を好適な状態で運転可能である直流電気式溶融炉の運転制御装置及びその方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明はかかる課題を解決するために、
絶縁性耐火物で形成された炉内壁を鉄皮で被覆した炉本体を有し、該炉本体に主電極及び炉底電極を対向して挿入した直流電気式溶融炉の運転制御装置において、
前記炉本体内部に突出するように該炉本体と絶縁して挿入した複数の導電性電極と、該電極に接続され電極間の抵抗を検知する抵抗検知器と、を有し、
前記抵抗検知器にて検知された抵抗に基づき炉内壁への付着物による絶縁不良を把握可能に構成したことを特徴とする。
【0009】
かかる発明のように、炉本体と絶縁した浮電極として導電性電極を挿入し、該電極間の抵抗を検知することで、炉内壁の付着物の抵抗を検知することができ、該抵抗から付着物の量を推定することが可能となる。
一般的に、抵抗の値は次式(1)より与えられる。
R = ρ・L/S …(1)
ここで、R:電極間の抵抗[Ω]、ρ:比抵抗[Ω・m]、L:電極間の長さ[m]、S:断面積の大きさ[m2]である。
【0010】
本発明では、図2に示されるように電極28間の抵抗をR、付着物30の比抵抗をρ、電極28間の距離をL、付着物30と電極28の接触面積をSとすると、比抵抗ρ及び電極間28の距離Lは一定であるため、付着物30の抵抗Rを計測することにより前記接触面積Sを算出することができ、引いては付着物量を推測することが可能となる。
このとき、塩類の浸透により絶縁不良となった耐火物浸透部31にも迷走電流が流れることが考えられるが、これは付着物が堆積した場合と同様の挙動を示すため省略する。
このように、かかる発明によれば従来では把握困難であった溶融炉内の付着物を簡単な装置で以って把握することが可能となる。
【0011】
また、前記抵抗検知器が、前記電極間に交流電圧を印加する交流電源と、該交流電源と前記電極との間に直列に配設されたコンデンサと、前記交流電圧により抵抗値を検知する抵抗計と、を具備することが好適である。
このように、前記交流電源と電極との間にコンデンサを直列に配設することにより、該コンデンサがブロッキングコンデンサの機能をはたし直流電流を遮断する。故に炉内で発生した迷走電流が前記抵抗計を通って短絡することがない。
【0012】
さらに、前記主電極と炉底電極とを絶縁するごとく配設された絶縁体を挟み、前記鉄皮の炉蓋側と炉底側間の漏洩電流を測定する電流計を設けたことを特徴とする。このように、前記抵抗検知器にて炉内付着物を検知するとともに、鉄皮に導通する電流を前記電流計により検知することで、炉内に発生する迷走電流を確実に測定することができる。
【0013】
また、絶縁性耐火物で形成された炉内壁を鉄皮で被覆した炉本体を有し、該炉本体に主電極及び炉底電極を対向して挿入した直流電気式溶融炉の運転制御方法において、
前記炉本体内部に突出するように該炉本体と絶縁して挿入した複数の導電性電極間の抵抗を測定し、該電極間の抵抗が炉内壁の絶縁状態に基づく許容限界抵抗値より小さい場合に、炉内壁付着物が溶融流下し前記電極間の抵抗が前記許容限界抵抗値以上となる温度域まで前記炉内温度を上昇させることを特徴とする。
【0014】
かかる発明は、付着物の堆積により炉内抵抗が減少し迷走電流が流れ易い状態となり、通常運転が妨げられる量の付着物が付着したときの許容限界抵抗値を予め設定しておき、前記検知した抵抗値が該許容限界抵抗値より小さい場合には、炉内壁付着物量を減少させるために炉内温度を上昇させて該付着物を溶融流下させ薄くする。これにより、炉内壁付着物による絶縁不良が改善されて溶融炉を円滑に運転することができる。
【0015】
また、別の方法として絶縁性耐火物で形成された炉内壁を鉄皮で被覆した炉本体を有し、該炉本体に主電極及び炉底電極を対向して挿入した直流電気式溶融炉の運転制御方法において、
前記炉本体内部に突出するように該炉本体と絶縁して挿入した複数の導電性電極間の抵抗を測定し、該電極間の抵抗が炉内壁の絶縁状態に基づく許容限界抵抗値より小さい場合に、炉内壁付着物の比抵抗が上昇し前記電極間の抵抗が前記許容限界抵抗値以上となる温度域まで前記炉内温度を低下させることを特徴とする。
【0016】
かかる直流電気式溶融炉に堆積する付着物の比抵抗ρは温度依存性を有することが判っている。溶融炉に堆積する代表的な付着物は、図3に示されるごとく温度の上昇に伴い比抵抗が減少する温度依存性を有する。従って、炉内温度を低下させることにより付着物の比抵抗が増大し、前記式(1)より付着物の抵抗が大きくなることが判る。
そこで、検知された抵抗と、予め設定された許容限界抵抗値とを比較してこれより小である場合には、炉内温度を低下させて付着物抵抗を増大させることにより、迷走電流が流れ難い構造とすることができる。かかる発明は、炉内温度を低下させた場合においても炉壁への付着物量が殆ど変化しない溶融炉に適している。
【0017】
さらに、絶縁性耐火物で形成された炉内壁を鉄皮で被覆した炉本体を有し、該炉本体に主電極及び炉底電極を対向して挿入した直流電気式溶融炉の運転制御方法において、
前記炉本体内部に突出するように該炉本体と絶縁して挿入した複数の導電性電極間の抵抗を測定し、予め設定した基準抵抗域と比較して炉内温度を制御することを特徴とする。
【0018】
かかる発明では、該検知された抵抗が、炉内壁の絶縁状態に基づく許容限界抵抗値と、炉内溶融物の溶融状態及び炉内耐火物の耐久温度に基づく温度に応じた抵抗値とからなる基準抵抗域を満たすように炉内温度を制御する。一般に、炉内溶融物の溶融状態は炉内ガス温度が約800℃以下となると悪化し、またアルミナやSiC等で形成される炉内耐火物は炉内ガス温度が1300℃以上となると急激に耐久性が悪くなる。従って、例えば炉内ガス温度が約800℃〜1300℃の温度域で計測される抵抗値と、前記許容限界抵抗値とから決定した基準抵抗域に基づき炉内温度を制御することにより、迷走電流の発生を最小限に抑え、炉壁耐火物の耐久性を低下させることなく、かつ炉内溶融物の溶融状態を良好に保持した状態で運転を行うことができる。
【0019】
さらにまた、これらの直流電気式溶融炉の運転制御方法であって、
これらの直流電気式溶融炉の運転制御方法であって、
前記主電極と炉底電極間の炉壁に介在する絶縁体を挟んで配設された電流計により前記鉄皮の主電極−炉底電極間電流を計測し、該計測された電流値が前記鉄皮の絶縁状態に基づく許容限界電流値より大である場合には炉内に供給する電力を停止し、許容限界電流値より小である場合には、前記抵抗値の測定を行うようにすることが好ましい。
このように、前記鉄皮の電流値及び炉内壁の抵抗値の両方を検出することにより炉内に流れる迷走電流を確実に検知し、溶融炉を好適な状態に保持可能な運転制御を行うことが可能となる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例を例示的に詳しく説明する。但しこの実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
図1は本発明の実施形態に係る直流電気式溶融炉の運転制御装置の全体構成図で、図5乃至図7は本発明の第1乃至実施形態に係る運転制御方法のフロー図である。
【0021】
本実施形態では一例として図1に示されるプラズマアーク式溶融炉の運転制御装置について説明する。但し、プラズマアーク式溶融炉に限らず、対向して配設された電極により炉内を高温に保持してなる溶融炉であれば何れにも適用可能である。
かかるプラズマアーク式溶融炉10は、絶縁性耐火物18で形成された炉蓋14、炉壁及び炉底15を鉄皮17で包皮した炉本体20と、前記炉蓋14に絶縁体19を介在させて挿入した主電極11と、前記炉底15に配設された炉底電極12と、を主要構成とし、直流電源13により主電極11と炉底電極12との間に直流電圧を印加し、プラズマアークを発生させて溶融炉内に投入された焼却灰等の被溶融物を溶融、スラグ化する。溶融された被処理物により溶融炉底部にスラグ層21及びメタル層22が形成されている。
【0022】
前記プラズマアークにて生成されたプラズマ高温ガス流により溶融状態となった被溶融物には低融点の塩類が多量に含まれており、これらは蒸気となって揮散し、付着物30として炉内壁へ付着、固化するとともに耐火物18に浸透する。炉本体の大部分は、例えば硅石レンガ、アルミナ系キャスタブル等の絶縁性耐火物で形成されているが、前記付着物30により炉内壁に沿って、若しくは炉内から鉄皮17へ導通する迷走電流を防止するために、耐火物18に環状絶縁体19を配設している。
【0023】
さらにかかる実施形態では、前記環状絶縁体19を挟んで炉蓋側と炉底側の鉄皮間の電流を検知可能な電流計26を設けている。
また、前記鉄皮17から耐火物18を貫通して炉内に突出するように、少なくとも2以上の導電性電極28を対向させて配設しており、該電極28を絶縁材19により周囲の耐火物と絶縁させて浮電極としている。そして、該電極28間の抵抗を検知可能な抵抗計27を設け、前記電流計26の検知信号及び抵抗計27の検知信号を受信し、これらに基づき主電極昇降装置29を制御して前記主電極11を上下動させるコントローラ25を設けている。
【0024】
前記電極28間の抵抗を検知する抵抗検知器35は、例えば図4に示される等価回路によりあらわされる。炉壁付着物の抵抗及び塩類が浸透して絶縁劣化した炉壁耐火物の抵抗からなる抵抗39と、該抵抗の時定数を調整するコイル36と、前記抵抗の静電容量を示すコンデンサ37とが並列に接続され、該抵抗の時定数を調整するコイル36及び抵抗計27に直列に接続されたコンデンサ38とを有する構成となっている。かかる回路では、コンデンサ38がブロッキングコンデンサの機能を有し、迷走電流が抵抗検知器35に流れ込むことを防止している。
前記抵抗検知器35で前記電極28間の抵抗Rを計測し、次式により炉内壁付着物量を算出する。
R = ρ・L/S …(1)
ここで、R:電極間の抵抗[Ω]、ρ:比抵抗[Ω・m]、L:電極間の長さ[m]、S:断面積の大きさ[m2]である。
【0025】
次に、かかる装置を使用した溶融炉の運転制御方法につき説明する。
図5に本第1実施形態に係る直流電気式溶融炉の運転制御方法のフローを示す。溶融炉の運転を開始すると、前記主電極11−炉底電極12間に電力を供給して定常運転を行い(S1)、所定時間間隔で前記電流計26にて鉄皮電流を計測する(S2)。そして計測した電流値Aを基準電流値ISと比較し(S3)、基準電流値IS以上である場合は鉄皮に迷走電流の存在が認められ運転を停止する。
一方、前記電流値Aが基準電流値IS以下である場合には、前記抵抗計27で電極28間の抵抗を測定し予め設定した許容限界抵抗値Bと比較する(S5)。
このとき、前記基準電流値Aは炉鉄皮に迷走電流の発生が認められる電流の閾値で、前記許容限界抵抗値Bは炉内壁付着物により定常運転が困難となるときの付着物抵抗の閾値である。
そして、抵抗値Rが許容限界抵抗値B以下である場合には運転を続行し(S1)、抵抗値が許容限界抵抗値B以上である場合には前記主電極11を上昇させる(S6)。
【0026】
主電極11を上昇させることによってプラズマアークが長くなり、輻射熱により炉内温度が上昇し、炉内壁面の付着物が溶融して流下し付着物厚さが薄くなる。そして、所定時間経過し(S7)絶縁不良が改善されたら定常運転を再開する。
図8は本実施形態にかかる運転制御装置を使用した場合の温度Tと抵抗Rの関係を示すグラフで、付着物の物性、即ち被溶融物の種類によって夫々異なる。図8(a)は、温度依存性の小さい比抵抗を有する付着物に関するグラフである。図の抵抗値Bは炉内絶縁状態に基づく許容限界抵抗値で、t1は許容限界抵抗値Bの境界温度である。このように付着物が多く堆積する溶融炉では、温度を上昇させても付着物の比抵抗が殆ど変化しないため、抵抗そのものが小さくなることはない。従って付着物が多く堆積する溶融炉には、かかる第1実施形態の運転制御方法が適している。
【0027】
一方、図8(b)は、温度依存性の高い比抵抗を有する付着物で、かつ温度を変化させても付着量が変化し難い溶融炉に適用した場合の炉内温度Tと抵抗Rの関係を示している。このとき、抵抗値Bは炉内絶縁状態に基づく許容限界抵抗値で、t2は許容限界抵抗値Bの境界温度である。
これによれば温度を低下させることによって、比抵抗が増し抵抗が大きくなることが判る。このような付着物を多く堆積する溶融炉に適した運転制御方法を第2実施形態として説明する。
【0028】
本第2実施形態は、直流電気式溶融炉の供給電力を一定として定常運転をし(S1)、所定時間間隔で前記電流計26にて鉄皮電流を計測する(S2)。そして該計測された電流値Aと基準電流値ISとを比較し(S3)、基準電流値ISを上回る場合には溶融炉の運転を停止し、下回る場合には前記抵抗計27にて電極28間の抵抗を測定する(S4)。該測定された抵抗値Rを許容限界抵抗値Bと比較し(S5)、該許容限界抵抗値B以下である場合には絶縁性が保持されていると認められ定常運転を続行し(S1)、許容限界抵抗値B以上である場合には前記主電極11を下降させる。これにより、炉内温度を低下させ付着物の比抵抗を増大させて絶縁性を高めることができる。そして、所定時間経過して(S7)絶縁不良が改善されたら定常運転を再開する。
これらの運転制御方法により、炉内に発生する迷走電流を確実に検知でき、これに応じた運転制御を行うことにより溶融炉を円滑に運転することができる。
【0029】
図8(c)には、比抵抗の温度依存性が高くかつ温度変化に伴い付着量が大幅に変化する性質を有する付着物の抵抗Tと温度Rの関係を示す。これによれば、抵抗と温度は下に凸の二次曲線的な関係となり、頂点を境に左側領域は比抵抗ρの影響を強く受け、右側領域は付着物量、即ち抵抗面積Sの影響を強く受ける。つまり、炉内温度を上昇させると比抵抗ρが小さくなることにより抵抗が低減し、融点t4を境に付着物の炉壁付着量が急激に増加するため抵抗が増大する。これにより、炉を円滑に運転可能な基準抵抗域をB≦R≦Cとすることが好適である。このとき、Bは炉内絶縁状態に基づく許容限界抵抗値で、Cは炉内の被処理物の溶融状態を好適に保持可能な限界温度t3に対応する抵抗値である。
尚、前記融点t4以上の温度域では耐火物が焼損、損耗し易くなるため、抵抗R及び温度Tを領域Q内に維持することが好ましい。
【0030】
図7にこれに適した溶融炉の運転制御方法として第3実施形態を示す。直流電気式溶融炉10の運転開始とともに炉内に電力を供給し定常運転を始め(S1)、所定時間間隔で前記電流計26にて鉄皮電流を検知する(S2)。測定した電流値Aと基準電流値ISを比較し(S3)、基準電流値IS以上の場合には運転を停止し、基準電流値IS以下の場合には前記抵抗計27にて電極28間の抵抗を計測する(S4)。そして、該計測された抵抗値Rと基準抵抗域(B≦R≦C)とを比較し(S5)、基準抵抗域内(B≦R≦C)である場合には、定常運転を続行し(S1)、基準抵抗域より小(B>R)である場合には主電極11を下降させて炉内温度を低下させ、基準抵抗域より大(R>C)である場合には主電極11を上昇させて炉内温度を昇温させる。
このような運転制御を行うことにより、迷走電流を発生させずに溶融炉の運転を円滑に行うことができるとともに、炉壁耐火物に必要以上の負荷をかけることなく溶融炉の耐久性を向上させることができる。
【0031】
【発明の効果】
以上記載のごとく本発明によれば、炉本体と絶縁した浮電極として導電性電極を挿入し、該電極間の抵抗を検知することにより該抵抗から付着物の量を推定することが可能となる。このように、かかる発明によれば従来では把握困難であった溶融炉内の付着物量を簡単な装置で以って測定することが可能となる。
また、前記交流電源と電極との間にコンデンサを直列に配設することにより、炉内で発生した迷走電流が前記抵抗検知器を通って短絡することがない。
【0032】
また、抵抗検知器にて炉内付着物を検知するとともに、鉄皮に導通する電流を電流計により検知することで、炉内に発生する迷走電流を確実に把握することができる。
さらに、前記抵抗検知器にて検知された抵抗に基づき、炉内温度を制御することで、迷走電流の発生を最小限に抑え、炉壁耐火物の耐久性を低下させることなく、かつ炉内溶融物の溶融状態を良好に保持した状態で運転を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る直流電気式溶融炉の運転制御装置の全体構成図である。
【図2】炉内壁付着物と電極との関係を示す説明図である。
【図3】炉内壁付着物の比抵抗の温度依存性を示すグラフである。
【図4】本発明の実施形態に係る抵抗検知器の等価回路図である。
【図5】本発明の第1実施形態に係る運転制御方法のフロー図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係る運転制御方法のフロー図である。
【図7】本発明の第3実施形態に係る運転制御方法のフロー図である。
【図8】炉壁付着物の抵抗と温度の関係を示すグラフである。
【図9】従来の迷走電流防止装置を配設した溶融炉の概略断面図である。
【符号の説明】
10 プラズマアーク式溶融炉
11 主電極
12 炉底電極
13 直流電源
17 鉄皮
18 耐火物
19 絶縁体
20 炉本体
25 コントローラ
26 電流計
27 抵抗計
28 電極
29 主電極昇降装置
30 付着物
31 塩類浸透部
【発明の属する技術分野】
本発明は、直流電気式溶融炉に関り、特に、プラズマアーク式溶融炉等の炉本体に対向して挿入された電極間に電圧を印加して炉内を高温に維持する溶融炉にて発生する迷走電流を検知して運転制御を行う装置及びその方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、廃棄物を焼却処理した後の焼却灰等を溶融処理するための炉として直流電気式溶融炉が広く用いられている。直流電気式溶融炉は、廃棄物の減容化、無害化に有効で、さらに溶融後のスラグの再利用化が可能であることから有用な廃棄物処理装置の一つとして挙げられる。
直流電気式溶融炉の一例として図9にプラズマアーク式溶融炉の構成を示す。図に示されるようにプラズマアーク式溶融炉50は、その炉内側を絶縁性を有する耐火材51で形成された側壁52、炉底54及び炉蓋53で形成され、炉外側を鉄皮55で被覆された炉本体と、前記炉蓋53及び炉底54に絶縁スリーブ56を介して挿入された主電極58及び炉底電極59と、を主要構成としている。
【0003】
かかる構成のプラズマアーク式溶融炉50は、一般的に環状黒鉛電極が用いられることが多く、炉内にプラズマ生成ガスを供給しながら電極間に電圧を印加してプラズマを生成し被溶融物を溶融処理する。炉内温度は1000℃以上に維持され、炉底部には被溶融物が溶融したスラグ層ととメタル層とからなる出滓物が層状に形成される。
かかる溶融炉では炉内が高温に維持されるため、被溶融物として焼却灰等のように被溶融物中に比較的融点が低い塩類が含有されている場合には、塩類がガス中に揮散して炉内壁に付着する。このように付着した塩化カリウムや塩化ナトリウム等の付着物は導電率が高く、炉壁が絶縁不良をおこして迷走電流が発生する惧れがある。
【0004】
このようにして発生する迷走電流の炉内導通経路は2通り考えられる。炉内壁耐火物に塩類が浸透して絶縁性が劣化した場合に、主電極58から耐火物を経て鉄皮55を通って炉底電極59へ抜ける経路、及び炉内に塩類等からなる付着物が堆積した場合に、主電極58から炉内壁の付着物を通って炉底電極59へ抜ける経路である。
このような迷走電流が発生すると、炉内を適性温度に維持することができず被処理物の溶融状態が悪化し溶融炉が正常に稼動しなくなり、また炉内壁に必要以上の負荷がかかり損傷してしまうという問題が生じる。
【0005】
そこで、これらの不具合を解消するために様々な対策が講じられている。例えば特開平11−351541号公報(特許文献1)では、溶融炉の鉄皮の間、炉底電極−鉄皮間等に絶縁体を介在させたり、主電極とスリーブとの間に空隙を設けてコンプレッサによりN2ガス等のパージ用不活性ガスを通流させたりして迷走電流を断絶していた。
また、図9に示す特開2000−18552公報(特許文献2)では、主電極58と炉底電極59を絶縁する環状の絶縁材57を設けるとともに、該絶縁材を挟んで両電極間の電流又は電圧を計測する電流計60等の計測手段を設けて、絶縁不良による迷走電流を監視可能としている。
【0006】
【特許文献1】
特開平11−351541号公報
【特許文献2】
特開2000−18552公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、炉壁に絶縁材を介在させても溶融物から揮発する塩類の浸透により該絶縁材が劣化し、絶縁不良がおこり電気漏れが生じる場合があり、また前記特開平11−351541号公報のように主電極とスリーブとの隙間にパージ用不活性ガスを通流させても、炉内圧の変動によりパージガスが逆流して前記隙間に付着物が堆積して短絡が発生する可能性がある。
また、前記特開2000−18552公報のように鉄皮の電流又は電圧を計測して迷走電流を監視する方法は非常に有効な方法であるが、前記したように、炉内壁に堆積した塩類等の付着物を導通経路とした迷走電流を検知することは不可能であり、溶融炉に発生する迷走電流を完全に把握することはできない。
そこで、本発明はかかる従来技術の問題に鑑み、直流電気式溶融炉における迷走電流の発生を確実に把握することができるとともに、これに基づき溶融炉を好適な状態で運転可能である直流電気式溶融炉の運転制御装置及びその方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明はかかる課題を解決するために、
絶縁性耐火物で形成された炉内壁を鉄皮で被覆した炉本体を有し、該炉本体に主電極及び炉底電極を対向して挿入した直流電気式溶融炉の運転制御装置において、
前記炉本体内部に突出するように該炉本体と絶縁して挿入した複数の導電性電極と、該電極に接続され電極間の抵抗を検知する抵抗検知器と、を有し、
前記抵抗検知器にて検知された抵抗に基づき炉内壁への付着物による絶縁不良を把握可能に構成したことを特徴とする。
【0009】
かかる発明のように、炉本体と絶縁した浮電極として導電性電極を挿入し、該電極間の抵抗を検知することで、炉内壁の付着物の抵抗を検知することができ、該抵抗から付着物の量を推定することが可能となる。
一般的に、抵抗の値は次式(1)より与えられる。
R = ρ・L/S …(1)
ここで、R:電極間の抵抗[Ω]、ρ:比抵抗[Ω・m]、L:電極間の長さ[m]、S:断面積の大きさ[m2]である。
【0010】
本発明では、図2に示されるように電極28間の抵抗をR、付着物30の比抵抗をρ、電極28間の距離をL、付着物30と電極28の接触面積をSとすると、比抵抗ρ及び電極間28の距離Lは一定であるため、付着物30の抵抗Rを計測することにより前記接触面積Sを算出することができ、引いては付着物量を推測することが可能となる。
このとき、塩類の浸透により絶縁不良となった耐火物浸透部31にも迷走電流が流れることが考えられるが、これは付着物が堆積した場合と同様の挙動を示すため省略する。
このように、かかる発明によれば従来では把握困難であった溶融炉内の付着物を簡単な装置で以って把握することが可能となる。
【0011】
また、前記抵抗検知器が、前記電極間に交流電圧を印加する交流電源と、該交流電源と前記電極との間に直列に配設されたコンデンサと、前記交流電圧により抵抗値を検知する抵抗計と、を具備することが好適である。
このように、前記交流電源と電極との間にコンデンサを直列に配設することにより、該コンデンサがブロッキングコンデンサの機能をはたし直流電流を遮断する。故に炉内で発生した迷走電流が前記抵抗計を通って短絡することがない。
【0012】
さらに、前記主電極と炉底電極とを絶縁するごとく配設された絶縁体を挟み、前記鉄皮の炉蓋側と炉底側間の漏洩電流を測定する電流計を設けたことを特徴とする。このように、前記抵抗検知器にて炉内付着物を検知するとともに、鉄皮に導通する電流を前記電流計により検知することで、炉内に発生する迷走電流を確実に測定することができる。
【0013】
また、絶縁性耐火物で形成された炉内壁を鉄皮で被覆した炉本体を有し、該炉本体に主電極及び炉底電極を対向して挿入した直流電気式溶融炉の運転制御方法において、
前記炉本体内部に突出するように該炉本体と絶縁して挿入した複数の導電性電極間の抵抗を測定し、該電極間の抵抗が炉内壁の絶縁状態に基づく許容限界抵抗値より小さい場合に、炉内壁付着物が溶融流下し前記電極間の抵抗が前記許容限界抵抗値以上となる温度域まで前記炉内温度を上昇させることを特徴とする。
【0014】
かかる発明は、付着物の堆積により炉内抵抗が減少し迷走電流が流れ易い状態となり、通常運転が妨げられる量の付着物が付着したときの許容限界抵抗値を予め設定しておき、前記検知した抵抗値が該許容限界抵抗値より小さい場合には、炉内壁付着物量を減少させるために炉内温度を上昇させて該付着物を溶融流下させ薄くする。これにより、炉内壁付着物による絶縁不良が改善されて溶融炉を円滑に運転することができる。
【0015】
また、別の方法として絶縁性耐火物で形成された炉内壁を鉄皮で被覆した炉本体を有し、該炉本体に主電極及び炉底電極を対向して挿入した直流電気式溶融炉の運転制御方法において、
前記炉本体内部に突出するように該炉本体と絶縁して挿入した複数の導電性電極間の抵抗を測定し、該電極間の抵抗が炉内壁の絶縁状態に基づく許容限界抵抗値より小さい場合に、炉内壁付着物の比抵抗が上昇し前記電極間の抵抗が前記許容限界抵抗値以上となる温度域まで前記炉内温度を低下させることを特徴とする。
【0016】
かかる直流電気式溶融炉に堆積する付着物の比抵抗ρは温度依存性を有することが判っている。溶融炉に堆積する代表的な付着物は、図3に示されるごとく温度の上昇に伴い比抵抗が減少する温度依存性を有する。従って、炉内温度を低下させることにより付着物の比抵抗が増大し、前記式(1)より付着物の抵抗が大きくなることが判る。
そこで、検知された抵抗と、予め設定された許容限界抵抗値とを比較してこれより小である場合には、炉内温度を低下させて付着物抵抗を増大させることにより、迷走電流が流れ難い構造とすることができる。かかる発明は、炉内温度を低下させた場合においても炉壁への付着物量が殆ど変化しない溶融炉に適している。
【0017】
さらに、絶縁性耐火物で形成された炉内壁を鉄皮で被覆した炉本体を有し、該炉本体に主電極及び炉底電極を対向して挿入した直流電気式溶融炉の運転制御方法において、
前記炉本体内部に突出するように該炉本体と絶縁して挿入した複数の導電性電極間の抵抗を測定し、予め設定した基準抵抗域と比較して炉内温度を制御することを特徴とする。
【0018】
かかる発明では、該検知された抵抗が、炉内壁の絶縁状態に基づく許容限界抵抗値と、炉内溶融物の溶融状態及び炉内耐火物の耐久温度に基づく温度に応じた抵抗値とからなる基準抵抗域を満たすように炉内温度を制御する。一般に、炉内溶融物の溶融状態は炉内ガス温度が約800℃以下となると悪化し、またアルミナやSiC等で形成される炉内耐火物は炉内ガス温度が1300℃以上となると急激に耐久性が悪くなる。従って、例えば炉内ガス温度が約800℃〜1300℃の温度域で計測される抵抗値と、前記許容限界抵抗値とから決定した基準抵抗域に基づき炉内温度を制御することにより、迷走電流の発生を最小限に抑え、炉壁耐火物の耐久性を低下させることなく、かつ炉内溶融物の溶融状態を良好に保持した状態で運転を行うことができる。
【0019】
さらにまた、これらの直流電気式溶融炉の運転制御方法であって、
これらの直流電気式溶融炉の運転制御方法であって、
前記主電極と炉底電極間の炉壁に介在する絶縁体を挟んで配設された電流計により前記鉄皮の主電極−炉底電極間電流を計測し、該計測された電流値が前記鉄皮の絶縁状態に基づく許容限界電流値より大である場合には炉内に供給する電力を停止し、許容限界電流値より小である場合には、前記抵抗値の測定を行うようにすることが好ましい。
このように、前記鉄皮の電流値及び炉内壁の抵抗値の両方を検出することにより炉内に流れる迷走電流を確実に検知し、溶融炉を好適な状態に保持可能な運転制御を行うことが可能となる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例を例示的に詳しく説明する。但しこの実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
図1は本発明の実施形態に係る直流電気式溶融炉の運転制御装置の全体構成図で、図5乃至図7は本発明の第1乃至実施形態に係る運転制御方法のフロー図である。
【0021】
本実施形態では一例として図1に示されるプラズマアーク式溶融炉の運転制御装置について説明する。但し、プラズマアーク式溶融炉に限らず、対向して配設された電極により炉内を高温に保持してなる溶融炉であれば何れにも適用可能である。
かかるプラズマアーク式溶融炉10は、絶縁性耐火物18で形成された炉蓋14、炉壁及び炉底15を鉄皮17で包皮した炉本体20と、前記炉蓋14に絶縁体19を介在させて挿入した主電極11と、前記炉底15に配設された炉底電極12と、を主要構成とし、直流電源13により主電極11と炉底電極12との間に直流電圧を印加し、プラズマアークを発生させて溶融炉内に投入された焼却灰等の被溶融物を溶融、スラグ化する。溶融された被処理物により溶融炉底部にスラグ層21及びメタル層22が形成されている。
【0022】
前記プラズマアークにて生成されたプラズマ高温ガス流により溶融状態となった被溶融物には低融点の塩類が多量に含まれており、これらは蒸気となって揮散し、付着物30として炉内壁へ付着、固化するとともに耐火物18に浸透する。炉本体の大部分は、例えば硅石レンガ、アルミナ系キャスタブル等の絶縁性耐火物で形成されているが、前記付着物30により炉内壁に沿って、若しくは炉内から鉄皮17へ導通する迷走電流を防止するために、耐火物18に環状絶縁体19を配設している。
【0023】
さらにかかる実施形態では、前記環状絶縁体19を挟んで炉蓋側と炉底側の鉄皮間の電流を検知可能な電流計26を設けている。
また、前記鉄皮17から耐火物18を貫通して炉内に突出するように、少なくとも2以上の導電性電極28を対向させて配設しており、該電極28を絶縁材19により周囲の耐火物と絶縁させて浮電極としている。そして、該電極28間の抵抗を検知可能な抵抗計27を設け、前記電流計26の検知信号及び抵抗計27の検知信号を受信し、これらに基づき主電極昇降装置29を制御して前記主電極11を上下動させるコントローラ25を設けている。
【0024】
前記電極28間の抵抗を検知する抵抗検知器35は、例えば図4に示される等価回路によりあらわされる。炉壁付着物の抵抗及び塩類が浸透して絶縁劣化した炉壁耐火物の抵抗からなる抵抗39と、該抵抗の時定数を調整するコイル36と、前記抵抗の静電容量を示すコンデンサ37とが並列に接続され、該抵抗の時定数を調整するコイル36及び抵抗計27に直列に接続されたコンデンサ38とを有する構成となっている。かかる回路では、コンデンサ38がブロッキングコンデンサの機能を有し、迷走電流が抵抗検知器35に流れ込むことを防止している。
前記抵抗検知器35で前記電極28間の抵抗Rを計測し、次式により炉内壁付着物量を算出する。
R = ρ・L/S …(1)
ここで、R:電極間の抵抗[Ω]、ρ:比抵抗[Ω・m]、L:電極間の長さ[m]、S:断面積の大きさ[m2]である。
【0025】
次に、かかる装置を使用した溶融炉の運転制御方法につき説明する。
図5に本第1実施形態に係る直流電気式溶融炉の運転制御方法のフローを示す。溶融炉の運転を開始すると、前記主電極11−炉底電極12間に電力を供給して定常運転を行い(S1)、所定時間間隔で前記電流計26にて鉄皮電流を計測する(S2)。そして計測した電流値Aを基準電流値ISと比較し(S3)、基準電流値IS以上である場合は鉄皮に迷走電流の存在が認められ運転を停止する。
一方、前記電流値Aが基準電流値IS以下である場合には、前記抵抗計27で電極28間の抵抗を測定し予め設定した許容限界抵抗値Bと比較する(S5)。
このとき、前記基準電流値Aは炉鉄皮に迷走電流の発生が認められる電流の閾値で、前記許容限界抵抗値Bは炉内壁付着物により定常運転が困難となるときの付着物抵抗の閾値である。
そして、抵抗値Rが許容限界抵抗値B以下である場合には運転を続行し(S1)、抵抗値が許容限界抵抗値B以上である場合には前記主電極11を上昇させる(S6)。
【0026】
主電極11を上昇させることによってプラズマアークが長くなり、輻射熱により炉内温度が上昇し、炉内壁面の付着物が溶融して流下し付着物厚さが薄くなる。そして、所定時間経過し(S7)絶縁不良が改善されたら定常運転を再開する。
図8は本実施形態にかかる運転制御装置を使用した場合の温度Tと抵抗Rの関係を示すグラフで、付着物の物性、即ち被溶融物の種類によって夫々異なる。図8(a)は、温度依存性の小さい比抵抗を有する付着物に関するグラフである。図の抵抗値Bは炉内絶縁状態に基づく許容限界抵抗値で、t1は許容限界抵抗値Bの境界温度である。このように付着物が多く堆積する溶融炉では、温度を上昇させても付着物の比抵抗が殆ど変化しないため、抵抗そのものが小さくなることはない。従って付着物が多く堆積する溶融炉には、かかる第1実施形態の運転制御方法が適している。
【0027】
一方、図8(b)は、温度依存性の高い比抵抗を有する付着物で、かつ温度を変化させても付着量が変化し難い溶融炉に適用した場合の炉内温度Tと抵抗Rの関係を示している。このとき、抵抗値Bは炉内絶縁状態に基づく許容限界抵抗値で、t2は許容限界抵抗値Bの境界温度である。
これによれば温度を低下させることによって、比抵抗が増し抵抗が大きくなることが判る。このような付着物を多く堆積する溶融炉に適した運転制御方法を第2実施形態として説明する。
【0028】
本第2実施形態は、直流電気式溶融炉の供給電力を一定として定常運転をし(S1)、所定時間間隔で前記電流計26にて鉄皮電流を計測する(S2)。そして該計測された電流値Aと基準電流値ISとを比較し(S3)、基準電流値ISを上回る場合には溶融炉の運転を停止し、下回る場合には前記抵抗計27にて電極28間の抵抗を測定する(S4)。該測定された抵抗値Rを許容限界抵抗値Bと比較し(S5)、該許容限界抵抗値B以下である場合には絶縁性が保持されていると認められ定常運転を続行し(S1)、許容限界抵抗値B以上である場合には前記主電極11を下降させる。これにより、炉内温度を低下させ付着物の比抵抗を増大させて絶縁性を高めることができる。そして、所定時間経過して(S7)絶縁不良が改善されたら定常運転を再開する。
これらの運転制御方法により、炉内に発生する迷走電流を確実に検知でき、これに応じた運転制御を行うことにより溶融炉を円滑に運転することができる。
【0029】
図8(c)には、比抵抗の温度依存性が高くかつ温度変化に伴い付着量が大幅に変化する性質を有する付着物の抵抗Tと温度Rの関係を示す。これによれば、抵抗と温度は下に凸の二次曲線的な関係となり、頂点を境に左側領域は比抵抗ρの影響を強く受け、右側領域は付着物量、即ち抵抗面積Sの影響を強く受ける。つまり、炉内温度を上昇させると比抵抗ρが小さくなることにより抵抗が低減し、融点t4を境に付着物の炉壁付着量が急激に増加するため抵抗が増大する。これにより、炉を円滑に運転可能な基準抵抗域をB≦R≦Cとすることが好適である。このとき、Bは炉内絶縁状態に基づく許容限界抵抗値で、Cは炉内の被処理物の溶融状態を好適に保持可能な限界温度t3に対応する抵抗値である。
尚、前記融点t4以上の温度域では耐火物が焼損、損耗し易くなるため、抵抗R及び温度Tを領域Q内に維持することが好ましい。
【0030】
図7にこれに適した溶融炉の運転制御方法として第3実施形態を示す。直流電気式溶融炉10の運転開始とともに炉内に電力を供給し定常運転を始め(S1)、所定時間間隔で前記電流計26にて鉄皮電流を検知する(S2)。測定した電流値Aと基準電流値ISを比較し(S3)、基準電流値IS以上の場合には運転を停止し、基準電流値IS以下の場合には前記抵抗計27にて電極28間の抵抗を計測する(S4)。そして、該計測された抵抗値Rと基準抵抗域(B≦R≦C)とを比較し(S5)、基準抵抗域内(B≦R≦C)である場合には、定常運転を続行し(S1)、基準抵抗域より小(B>R)である場合には主電極11を下降させて炉内温度を低下させ、基準抵抗域より大(R>C)である場合には主電極11を上昇させて炉内温度を昇温させる。
このような運転制御を行うことにより、迷走電流を発生させずに溶融炉の運転を円滑に行うことができるとともに、炉壁耐火物に必要以上の負荷をかけることなく溶融炉の耐久性を向上させることができる。
【0031】
【発明の効果】
以上記載のごとく本発明によれば、炉本体と絶縁した浮電極として導電性電極を挿入し、該電極間の抵抗を検知することにより該抵抗から付着物の量を推定することが可能となる。このように、かかる発明によれば従来では把握困難であった溶融炉内の付着物量を簡単な装置で以って測定することが可能となる。
また、前記交流電源と電極との間にコンデンサを直列に配設することにより、炉内で発生した迷走電流が前記抵抗検知器を通って短絡することがない。
【0032】
また、抵抗検知器にて炉内付着物を検知するとともに、鉄皮に導通する電流を電流計により検知することで、炉内に発生する迷走電流を確実に把握することができる。
さらに、前記抵抗検知器にて検知された抵抗に基づき、炉内温度を制御することで、迷走電流の発生を最小限に抑え、炉壁耐火物の耐久性を低下させることなく、かつ炉内溶融物の溶融状態を良好に保持した状態で運転を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る直流電気式溶融炉の運転制御装置の全体構成図である。
【図2】炉内壁付着物と電極との関係を示す説明図である。
【図3】炉内壁付着物の比抵抗の温度依存性を示すグラフである。
【図4】本発明の実施形態に係る抵抗検知器の等価回路図である。
【図5】本発明の第1実施形態に係る運転制御方法のフロー図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係る運転制御方法のフロー図である。
【図7】本発明の第3実施形態に係る運転制御方法のフロー図である。
【図8】炉壁付着物の抵抗と温度の関係を示すグラフである。
【図9】従来の迷走電流防止装置を配設した溶融炉の概略断面図である。
【符号の説明】
10 プラズマアーク式溶融炉
11 主電極
12 炉底電極
13 直流電源
17 鉄皮
18 耐火物
19 絶縁体
20 炉本体
25 コントローラ
26 電流計
27 抵抗計
28 電極
29 主電極昇降装置
30 付着物
31 塩類浸透部
Claims (7)
- 絶縁性耐火物で形成された炉内壁を鉄皮で被覆した炉本体を有し、該炉本体に主電極及び炉底電極を対向して挿入した直流電気式溶融炉の運転制御装置において、
前記炉本体内部に突出するように該炉本体と絶縁して挿入した複数の導電性電極と、該電極に接続され電極間の抵抗を検知する抵抗検知器と、を有し、
前記抵抗検知器にて検知された抵抗に基づき炉内壁への付着物による絶縁不良を把握可能に構成したことを特徴とする直流電気式溶融炉の運転制御装置。 - 前記抵抗検知器が、前記電極間に交流電圧を印加する交流電源と、該交流電源と前記電極との間に直列に配設されたコンデンサと、前記交流電圧により抵抗値を検知する抵抗計と、を具備することを特徴とする請求項1記載の直流電気式溶融炉の運転制御装置。
- 前記主電極と炉底電極とを絶縁するごとく配設された絶縁体を挟み、前記鉄皮の炉蓋側と炉底側間の漏洩電流を測定する電流計を設けたことを特徴とする請求項1若しくは2記載の直流電気式溶融炉の運転制御装置。
- 絶縁性耐火物で形成された炉内壁を鉄皮で被覆した炉本体を有し、該炉本体に主電極及び炉底電極を対向して挿入した直流電気式溶融炉の運転制御方法において、
前記炉本体内部に突出するように該炉本体と絶縁して挿入した複数の導電性電極間の抵抗を測定し、該電極間の抵抗が炉内壁の絶縁状態に基づく許容限界抵抗値より小さい場合に、炉内壁付着物が溶融流下し前記電極間の抵抗が前記許容限界抵抗値以上となる温度域まで前記炉内温度を上昇させることを特徴とする直流電気式溶融炉の運転制御方法。 - 絶縁性耐火物で形成された炉内壁を鉄皮で被覆した炉本体を有し、該炉本体に主電極及び炉底電極を対向して挿入した直流電気式溶融炉の運転制御方法において、
前記炉本体内部に突出するように該炉本体と絶縁して挿入した複数の導電性電極間の抵抗を測定し、該電極間の抵抗が炉内壁の絶縁状態に基づく許容限界抵抗値より小さい場合に、炉内壁付着物の比抵抗が上昇し前記電極間の抵抗が前記許容限界抵抗値以上となる温度域まで前記炉内温度を低下させることを特徴とする直流電気式溶融炉の運転制御方法。 - 絶縁性耐火物で形成された炉内壁を鉄皮で被覆した炉本体を有し、該炉本体に主電極及び炉底電極を対向して挿入した直流電気式溶融炉の運転制御方法において、
前記炉本体内部に突出するように該炉本体と絶縁して挿入した複数の導電性電極間の抵抗を測定し、予め設定した基準抵抗域と比較して炉内温度を制御することを特徴とする直流電気式溶融炉の運転制御方法。 - 請求項4乃至7の何れか一に記載される直流電気式溶融炉の運転制御方法であって、
前記主電極と炉底電極間の炉壁に介在する絶縁体を挟んで配設された電流計により前記鉄皮の主電極−炉底電極間電流を計測し、該計測された電流値が前記鉄皮の絶縁状態に基づく許容限界電流値より大である場合には炉内に供給する電力を停止し、許容限界電流値より小である場合には、前記抵抗値の測定を行うことを特徴とする直流電気式溶融炉の運転制御方法。
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