JP2004143018A - 高周波用誘電体磁器組成物 - Google Patents

高周波用誘電体磁器組成物 Download PDF

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Shinichi Ishitobi
石飛 信一
Kazuki Iwashita
岩下 和樹
Koichi Fukuda
福田 晃一
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Abstract

【課題】比誘電率εが10以下で、Q×f値も大きく、更に共振周波数fの温度係数τの絶対値が30ppm/℃以下で調整が容易な高周波用誘電体磁器組成物を提供する。
【解決手段】組成式がx((1−a)・ZnO−a・MnO)−yAl−zSiO(ただし、0≦a≦0.55、x+y+z=1、0.05≦x≦0.55、0.05≦y≦0.85、0.05≦z≦0.85)からなる高周波用誘電体磁器組成物。好ましくは、組成式がx((1−a)・ZnO−a・MnO)−yAl−zSiO(ただし、0<a≦0.55、x+y+z=1、0.05≦x≦0.55、0.05≦y≦0.85、0.05≦z≦0.85)からなる4成分系の高周波用誘電体磁器組成物。
【選択図】     図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、比誘電率εが10以下で、高周波領域でのQ値が大きく、更に共振周波数fの温度係数τの絶対値が小さい高周波用誘電体磁器組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、通信網の急激な発展に伴い、通信に使用する周波数が拡大すると同時にマイクロ波領域やミリ波領域の高周波領域に及んでいる。高周波用の誘電体磁器組成物としては、Q値が大きく、更に共振周波数fの温度係数τの絶対値が小さい材料が求められている。一方、マイクロ波回路やミリ波回路の大きさは、比誘電率εが大きくなるほど小型化が可能である。しかし、マイクロ波領域以上の高周波領域に関しては、比誘電率εが大き過ぎると、回路が小さくなりすぎ加工精度が低下するため、比較的比誘電率εが小さい材料が必要となる。
【0003】
従来、Q値が大きく、更に共振周波数fの温度係数τの絶対値が小さい誘電体磁器組成物としては、BaO−MgO−WO系材料(特許文献1参照)や、MgTiO−CaTiO系材料(特許文献2参照)などが提案されている。しかし、これら磁器組成物の比誘電率εは10以上であり、更に低い誘電率を有する誘電体磁器組成物が求められている。
【0004】
一方、フォルステライト(MgSiO)、アルミナ(Al)は、それぞれεが7、10と比較的小さい比誘電率を示し、高周波特性に優れる磁器組成物として知られている。しかし、共振周波数の温度依存性(τ)が−60ppm/℃とマイナス側に大きいため、誘電体共振器や誘電体フィルターなどの温度依存性が小さいことが求められる用途への適用は制限されている。
【0005】
【特許文献1】
特開平6−236708号公報(第11頁段落番号(0033)、表1〜8参照)。
【特許文献2】
特開平6−199568号公報(第5頁段落番号(0018)、表1〜3参照)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記の問題を解消し、比誘電率εが10以下で、Q×f値も大きく、更に共振周波数fの温度係数τの絶対値が30ppm/℃以下で調整が容易な高周波用誘電体磁器組成物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、組成式がx((1−a)・ZnO−a・MnO)−yAl−zSiO(ただし、0≦a≦0.55、x+y+z=1、0.05≦x≦0.55、0.05≦y≦0.85、0.05≦z≦0.85)からなる高周波用誘電体磁器組成物に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の高周波用誘電体磁器組成物は、組成式がx((1−a)・ZnO−a・MnO)−yAl−zSiO(ただし、0≦a≦0.55、x+y+z=1、0.05≦x≦0.55、0.05≦y≦0.85、0.05≦z≦0.85)で表される誘電体磁器組成物である。
【0009】
本発明における誘電体磁器組成物は、共振周波数f(GHz)とQ値の積であるQ×f値が20000(GHz)以上と大きい値を示し、誘電損失の小さい磁器を提供することができる。また、本発明における誘電体磁器組成物は共振周波数の温度変化率(τ)の絶対値が30ppm/℃以下であり、温度による影響の少ない磁器を提供することができる。更に比誘電率εが10以下で、本発明の誘電体磁器組成物を用いた高周波用素子や回路は、小さくなりすぎることはなく適度な大きさに保つことが可能になり,加工精度や生産性の面で優れている。
【0010】
本発明における組成の限定理由を説明する。組成式 x((1−a)・ZnO−a・MnO)−yAl−zSiO(式中、0≦a≦0.55、x+y+z=1、0.05≦x≦0.55、0.05≦y≦0.85、0.05≦z≦0.85)で表わされる磁器組成物において、モル分率xが0.05より小さいと良好な焼結体が得られなくなり、0.55を超えるとQ×f値が小さくなるため好ましくない。また、モル分率y及びzが0.85を超えると良好な焼結体が得られなくなるので好ましくない。また、aが0.55を超えるとQ×f値が小さくなるため好ましくない。本発明の高周波用誘電体磁器組成物には、これら主要成分以外にも、本発明の目的を損なわない範囲で他成分を含めることが可能である。
【0011】
本発明の誘電体磁器組成物の実施形態として、組成式がxZnO−yAl−zSiO(ただし、x+y+z=1、0.05≦x≦0.55、0.45≦y+z≦0.95、0.05≦y≦0.85、0.05≦z≦0.85)からなる3成分系の高周波用誘電体磁器組成物が挙げられる。本組成式で表される誘電体磁器組成物は、少ない種類の原料で容易に上記の効果を示す誘電体磁器組成物が得られるとともに、特にQ×f値が50000(GHz)以上とより大きい特性を示す。本実施形態の3成分系の高周波用誘電体磁器組成物には、これら主要成分以外にも、本発明の目的を損なわない範囲で他成分を含めることが可能である。
【0012】
また、本発明の誘電体磁器組成物における他の実施形態として、組成式がx((1−a)・ZnO−a・MnO)−yAl−zSiO(ただし、0<a≦0.55、x+y+z=1、0.05≦x≦0.55、0.05≦y≦0.85、0.05≦z≦0.85)からなる4成分系の高周波用誘電体磁器組成物が挙げられる。
【0013】
本実施形態で示される4成分系の誘電体磁器組成物は、上記3成分系の誘電体磁器組成物におけるZnOの一部をMnOで置換したものであり、ZnOの一部をMnOで置換することによって、比誘電率εが10以下で、Q×f値も大きく、共振周波数fの温度係数τの絶対値が30ppm/℃以下の特性を維持しつつ、焼成温度を更に下げることができる。
【0014】
本発明の高周波用誘電体磁器組成物の好適な製造方法の一例を次に示す。酸化亜鉛(ZnO)、酸化マンガン(MnO)、酸化アルミニウム(Al)、酸化珪素(SiO)のうち必要な出発原料を所定量ずつ、水、アルコール等の溶媒と共に湿式混合する。続いて、水、アルコールを除去した後、大気雰囲気中にて800〜1100℃の温度で2時間仮焼する。このようにして得られた粉末にポリビニルアルコールの如き有機バインダーおよび水を混合して均質にし、乾燥、粉砕して、加圧成形(圧力100〜1000kg/cm程度)する。そして得られた成型物を空気の如き酸素含有ガス雰囲気下にて1100〜1600℃で焼成することにより上記組成式で表わされる誘電体磁器組成物が得られる。
【0015】
図1にこのようにして得られた本発明のZnO−Al−SiO系の誘電体磁器組成物のX線回折図を示す。図1から、本誘電体磁器組成物は、ZnAlとZnSiOの主成分と、それらの主成分の粒界に存在するガラス相(この場合、SiOを主成分とするガラス相)からなることが推定される。また、MnOを添加する系では、前記主成分の中のZnの一部がMnで置き換わり、一部がガラス相に含まれて、低温焼結に関わっているものと推定される。
【0016】
このようにして得られた誘電体磁器組成物は、適当な形状、およびサイズに加工することにより誘電体共振器として利用できる。また、外部に銀や銅などの導体を形成することにより、いわゆる同軸型共振器やこれを利用した同軸型誘電体フィルターなどの高周波部品として利用することも可能である。更には、板状に加工し、銀や銅などの導体配線を形成することにより、誘電体基板としても利用することができる。
【0017】
本発明の誘電体磁器組成物は、混合、仮焼、粉砕等の工程を経て得られる誘電体粉末をポリビニルブチラール等の樹脂、フタル酸ジブチル等の可塑剤、およびトルエン等の有機溶剤とを混合し、ドクターブレード法等によるシート成形を行い、得られたシートと導体とを積層化、一体焼成することにより、積層誘電体フィルターなどの積層部品や積層誘電体基板としても利用することができる。
【0018】
なお、亜鉛、マンガン、アルミニウム、ケイ素の原料としては、ZnO、MnO、Al3、SiOの酸化物の他に、仮焼時に酸化物となる炭酸塩、水酸化物、有機金属化合物等を使用することができる。
【0019】
【実施例】
実施例1
ZnOを10mol%、Alを10mol%、SiOを80mol%、となるように、所定量(全量として50.00g)を秤量し、原料粉をエタノール、ZrOボールと共にボールミルに入れ、24時間湿式混合した。溶媒を脱媒後、粉砕し、大気雰囲気中、900℃の温度で2時間仮焼した。得られた仮焼粉を粉砕した後、適量のポリビニルアルコール溶液を加えて乾燥後、直径10mm、厚さ5mmのペレットに成形し、空気雰囲気中、1350℃の温度で2時間焼成した。こうして得られた実施例1の磁器組成物を直径8mm、厚み4mmの大きさに加工した後、誘電共振法によって測定し、共振周波数9〜13GHzにおけるQ×f値、比誘電率ε、および共振周波数の温度係数τを求めた。その結果を表1に示す。
【0020】
実施例2〜14
ZnO、MnO、Al、SiOを表1に示した組成比になるように配合し、混合後、実施例1と同一条件で成形し、空気雰囲気下において、表1に示したように1150℃〜1475℃の温度にて2時間焼成して誘電体セラミックスを作製し、実施例1と同様な方法で特性を評価した。その結果を表1に示す。
【0021】
比較例1〜6
ZnO、MnO、Al、SiOを表1に示した配合量で混合後、実施例1と同一条件で成形し、空気雰囲気下において、表1に示したように1200℃〜1600℃の温度にて2時間焼成して誘電体セラミックスを作製し、実施例1と同様な方法で特性を評価した。その結果を表1に示す。
【0022】
【表1】
Figure 2004143018
【0023】
【発明の効果】
本発明によれば、比誘電率εが10以下で、高周波領域でのQ値が大きく、更に共振周波数の温度変化率(τ)の絶対値が30ppm/℃以下の高周波用誘電体磁器組成物を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の誘電体磁器組成物のX線回折図である。

Claims (1)

  1. 組成式がx((1−a)・ZnO−a・MnO)−yAl−zSiO(ただし、0≦a≦0.55、x+y+z=1、0.05≦x≦0.55、0.05≦y≦0.85、0.05≦z≦0.85)からなる高周波用誘電体磁器組成物。
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