JP2004142308A - 記録装置並びにインクジェット記録装置およびインクジェット記録方法 - Google Patents
記録装置並びにインクジェット記録装置およびインクジェット記録方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】光沢のあるメディアおよび光沢のないメディアでの記録品質の向上を図るために、同一の装置で光沢のあるメディアにも光沢の無いメディアにも高発色の記録が可能な装置および方法を提供する。
【解決手段】第1のメディアでは少なくとも塩基性の液体を塗布することを含む手段により記録し、第2のメディアでは前述の塩基性の液体を塗布しないか、または前述の第1のメディアに塗布するより少量の前述の塩基性の液体を塗布することを含む手段で記録する、少なくとも2種以上の記録方式を有するインクジェット記録装置およびその方法。
【選択図】 なし
【解決手段】第1のメディアでは少なくとも塩基性の液体を塗布することを含む手段により記録し、第2のメディアでは前述の塩基性の液体を塗布しないか、または前述の第1のメディアに塗布するより少量の前述の塩基性の液体を塗布することを含む手段で記録する、少なくとも2種以上の記録方式を有するインクジェット記録装置およびその方法。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は記録装置並びにインクジェット記録装置およびインクジェット記録方法に関する。特に、光沢を有するメディアおよび光沢を有しないメディアに高発色を実現でき、光沢紙においては十分な光沢性を得る印字が可能なインクジェット記録装置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット記録方式はインクに対し熱または力学的なエネルギーを与え、液滴を形成し、記録メディアへ付着させ記録を行うものである。本記録方式によれば様々なメディア、具体的にはコート紙、光沢フィルム、インクジェット用OHP(Over Head Projector)シート、マット紙等のいわゆる専用メディアおよび普通紙に記録可能であり、用途に応じ使い分け出来る利点がある。
【0003】
インクジェット記録装置の技術進歩に伴い、微小なインク滴による高解像度および高品位の記録が実用化されているが、記録メディア上への記録に用いられるインクにはそれぞれの記録メディアに応じた記録品質を提供することが求められる。特に専用紙においては適切なメディアを選択することで銀塩写真記録物相当の高い光沢度と耐光性を得るものが必要とされている。
【0004】
専用紙への記録において光沢が要求される用途としては、デジタルスチルカメラによって撮影された高画質画像をインクジェット記録装置により出力する場合がある。このとき光沢度を強調するメディアを用い、顔料を原料とするインクセットにより記録を行うことで、耐光性の高い光沢を有する記録が出来る。
【0005】
一方、メディアに応じた記録品質を確保する観点から普通紙上での反射光学濃度(以下「OD」とする。)の向上を検討した場合、顔料の高濃度化をはかる方法がある。しかしながら顔料の高濃度化をはかった樹脂分散型顔料による記録においては専用紙上における光沢が抑えられる。また、従来は光沢のあるメディアで光沢性を得るために、顔料濃度の低いインクを用いていたが、このインクを用いても普通紙等の光沢のないメディアでは十分な発色性が得られない。
【0006】
このような課題に対し、従来は普通紙においても専用紙においてもインクのみを吐出する手段で行なっていたため、一つの装置を用いて、光沢のあるメディアと光沢の無いメディアの何れのメディアにも良好な品質を提供できるものはなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来は光沢のあるメディアでは顔料濃度の低いインクを用いて光沢を出すことができるが、普通紙等の光沢の無いメディアでは十分な発色性が得られない。また、普通紙等で十分な発色を得るためには、顔料濃度の高いインクを用いると、ある程度の発色は得られたが、そのインクをそのまま用いても光沢のあるメディアでは光沢性が損なわれ十分な発色が得られない。このように、一つの装置で光沢のないメディアで十分な発色性を有し、同時に光沢のあるメディアでも十分な発色性を有する記録ができなかった。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の記録装置は、第1のメディアに対して少なくとも塩基性の液体を塗布する手段と、第2のメディアに対して上記塩基性の液体を塗布しないかまたは上記第1のメディアに塗布する量よりも少量の上記塩基性の液体を塗布する手段と、上記第1及び/又は第2のメディアに対して着色剤を含むインクを塗布する手段とを具備してなることを特徴とする。また、本発明のインクジェット記録方法は、上記した記録装置を用いる記録方法であって、第1のメディアに対して少なくとも塩基性の液体と着色剤を含むインクとを塗布する工程、及び/又は第2のメディアに対して上記塩基性の液体を塗布せず着色剤を含むインクを塗布するかまたは上記第1のメディアに塗布する量よりも少量の上記塩基性の液体と着色剤を含むインクとを塗布する工程を有することを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明は、光沢のあるメディアでは少なくとも塩基性の液体を塗布することを含む手段により記録し、光沢の無いメディアでは前述の塩基性の液体を塗布しないか、または前述の光沢のあるメディアに塗布するより少量の前述の塩基性の液体を塗布することを含む手段で記録する、少なくとも2種以上の記録手段を有するインクジェット記録装置、および該記録装置を用いる記録方法であって、第1のメディアに対して少なくとも塩基性の液体と着色剤を含むインクとを塗布する工程、及び/又は第2のメディアに対して上記塩基性の液体を塗布せず着色剤を含むインクを塗布するかまたは上記第1のメディアに塗布する量よりも少量の上記塩基性の液体と着色剤を含むインクとを塗布する工程を有するインクジェット記録方法に関する。前述の光沢のあるメディアに塗布する前述の塩基性の液体は、ノズルからの吐出安定性を考慮し、インク組成から顔料とその分散に寄与するポリマーを除いた液(以下「インク水」とすることもある。)に添加し、グリセリンにより粘度を調整する。また、光沢の無いメディアにおいても塗布することが出来るが、好ましくは前述の塩基性の液体を塗布せず記録することが好ましい。
【0010】
光沢のあるメディアが、記録層の60度鏡面光沢度が10以上であることを特徴とする。本発明での光沢度は、JIS規格(Z8741)の鏡面光沢試験に基づき、可視光を反射面の法線に対し60°で入射したときの鏡面反射率が10%となる、屈折率1.567のガラス面を光沢度100と規定し、この基準面と鏡面反射率を比較して得られた値を用いる。評価に用いた光沢のあるメディアは未記録状態においてその表面光沢度が10以上の要件を満たすものであるが、好ましくは表面光沢度が40〜50である。
【0011】
光沢の無いメディアが、記録層の60度鏡面光沢度が10未満であることを特徴とする。このメディアは表面形態が粗く、入射された光が散乱されやすいことから、銀塩写真相当の記録を行うメディアとしては最適ではないが、光沢のあるメディアに準ずるものである。前述の光沢の無いメディアに適するものとしては、再生紙よりも上質紙が良く、またサイズ剤の定着に硫酸アルミニウムを用いる酸性紙よりも、炭酸カルシウムを紙に含む中性紙であって、光沢度は10に近いものが良い。
【0012】
また、前述の塩基性の液体のメディアへの塗布にインクジェット方式を用いることを特徴とする。前述の方式によれば光沢を向上させるために適切な量および部位へ塗布することが容易になるばかりでなく、不必要な部位への塗布を避け、前述の塩基性の液体の効率的な使用が可能となる。
【0013】
さらに、前述の塩基性の液体のpHが7〜14の範囲にあることを特徴とする。pHの値は高いほど光沢のあるメディアへ高光沢の記録が可能であるが、pHは11を超えると、材料アタック性が上昇しこの塩基性の液体と接触する部分を劣化させ、光沢のあるメディアを用いた場合は定着性が悪くなるという課題がある。従ってpHは7以上11以下が良い。より好ましくは8以上9以下である。また前述の塩基性の液体に占める下記の式で表される化合物は重量百分率濃度にして5%を超えると光沢度への効果は頭打ちになることから5%以下が好ましいが、必ずしもこの範囲に限定されるものではなく5%を超え15%以下でもよい。
【0014】
【化2】
【0015】
本発明ではインクに用いる色材はポリマーにより被覆された顔料であり、ブラック用顔料としてカーボンブラック顔料、シアン用顔料としてフタロシアニン顔料、マゼンタ用顔料としてジメチルキナクリドン顔料、イエロー用顔料としてジケトピロロピロール顔料を用いた。しかし、これらに限定されず多くの有機、無機顔料を用いることができる。
【0016】
また、前述の顔料を被覆するポリマーが、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、スチレン−アクリル酸共重合体、ポリスチレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、含珪素ポリマー、含硫黄ポリマーからなる群から選ばれた1種以上を成分とすることが好ましい。本発明で用いるアセチレングリコール系界面活性剤、グリコールエーテル類および1,2−アルキレングリコールから選ばれた1種以上からなる物質は通常の分散剤分散に用いる分散剤と吸脱着反応を起こしやすいため、脱離した分散剤により印字が乱れるという現象を生じやすい。しかし、上記のポリマーを用いればポリマーが安定に着色剤を包含しているので吸脱着を起こしにくく好ましい。
【0017】
また、前述の顔料をポリマーで被覆した着色剤の添加量が0.5〜15%であるインクを用いることを特徴とする。0.5%未満では印字濃度が得られない。15%を超えると色濃度は頭打ちとなり、それ以上の添加は効果がなく、吐出安定性が悪くなり印字乱れを生じやすい。
【0018】
さらに、顔料分散液の形態としては特公平7−94634号公報あるいは特開平8−59715号公報に掲載されているような顔料微粒子をカプセル化したものを用いることもできる。
【0019】
本発明に用いるインクジェット記録用インクセットおよび前述の塩基性の液体は乾燥してインクジェットヘッドのノズル目詰まりするのを防止するため、親水性高沸点溶媒を用いることが好ましい。その例としては、炭素数が3以上8以下のジオールまたはトリオール等が挙げられる。具体的にはグリセリン、プロパンジオール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ヘプタンジオール、オクタンジオール等がある。好ましくは1、2−アルカンジオールが良く、その中でもより好ましくは1,2−ペンタンジオールおよび1,2−ヘキサンジオールである。またメディアへの浸透性を速くしてにじみを低減したり、ドットの大きさを調整するためグリコールエーテルを用いることも好ましい。その例としては、ジエチレングリコールアルキルエーテル、トリエチレングリコ−ルアルキルエ−テル、プロピレングリコールアルキルエーテルおよびジプロピレングリコールアルキルエーテル等があげられるが、好ましくはジエチレングリコールモノブチルエーテルまたはトリエチレングリコールモノブチルエーテルである。さらにメディアへの浸透性をさらに速くしてにじみを低減したり、ドットの大きさを調整するためアセチレングリコール系界面活性剤を用いることも良い。例えば下記の式に表される構造を有する化合物等が挙げられる。
【0020】
【化3】
【0021】
前述のグリコール系エーテルを2.5〜5wt%含むことが好ましい。このグリコール系エーテルは2.5wt%未満であるとメディアへインクを浸透させる効果が得られず、また5wt%を超えると十分な発色が得られなくなる。また、アセチレングリコール系界面活性剤を0.5〜1.2wt%含むことが好ましい。また前述のアセチレングリコール系界面活性剤は0.5wt%未満であるとノズルからの吐出安定性が得られず、1.2wt%を超えると吐出安定性に関しては頭打ちになり1.2wt%以下で十分である。さらに、顔料粒子の分散安定性の観点から顔料粒子がポリマーにより被覆された色材を用いることが好ましい。
【0022】
前述の塩基性の液体としては下記の式に表される構造を有するものを用いることが出来る。
【0023】
【化4】
【0024】
この塩基性の液体を用いて光沢を有するメディアにおいて塩基性の液体を塗布することにより発色性が向上する前述の塩基性の液体としては3級アミンが好ましい。具体的にはN,N−ジメチルエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、トリメタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N,N−ジプロピルエタノールアミン、N−プロピルジエタノールアミン、トリプロパノールアミン、N,N−ジブチルエタノールアミン、N−ブチルジエタノールアミン、トリブタノールアミン等が挙げられ、好ましくはトリエタノールアミンおよびトリプロパノールアミンである。
【0025】
本発明のインクジェット記録装置は、前述の塩基性の液体、前述のインクの順に記録メディアに付着させる機構を有する。この順序による付着は主に定着を必要とする部位に適用するのが良い。なお、このことがこの機構が光沢の発現に寄与しないわけでは無く、前述の塩基性の液体のpHが好ましい範囲に含まれる場合にはメディアと塩基性の液体との影響は考慮しなくてもよい。
【0026】
一方、本発明のインクジェット記録装置は、前述のインク、前述の塩基性の液体の順に記録メディアに付着させる機構も有する。この順序による付着には記録面へ平滑な記録を必要とする部位に適用するのが良い。なお、前述のインクにより記録後、前述の塩基性の液体を塗布する場合、前述の塩基性の液体のpHが好ましい範囲に含まれる場合には前述のインクと塩基性の液体との影響は考慮しなくてもよい。
【0027】
さらに、本発明のインクジェット記録装置が、前述の塩基性の液体、前述のインクの順、あるいは前述のインク、前述の塩基性の液体の順に記録メディアに付着させる機構を有することを特徴とする。塗布に用いる記録ヘッドには、給紙方向に直線状一列に平行に配列された吐出用ノズルを、給紙方向に向かって左からY,M,C,Bk の順に各色一列ずつ有するものを用い、前述の塩基性の液体の吐出にはYellowインク吐出ノズル列を利用し、Yellowインク吐出の際はMagentaノズル列にYellowインクを差し替えて記録を行う。また、前述のインクおよび前述の塩基性の液体のメディアへの打ち込み量については、前述のインクおよび前述の塩基性の液体の何れかの吐出液をメディアに打ち込み、十分な乾燥を行った後、残りの吐出液を打ち込むことで、記録を行うことが出来るが、好ましくは、それぞれのメディアに対する打ち込み量の上限値に基づき、前述のインクおよび前述の塩基性の液体の打ち込み量の総和が前述の打ち込み量の上限値を超えない範囲で連続して吐出し、記録することが実用的な速度を有する記録を行う上で良い。なおメディアへの浸透が緩やかなインクを前述のインクとして用い、前述のインク、前述の塩基性の液体の順に記録メディアに記録を行う場合はメディアへのインクの吸収、定着に時間がかかるため十分な乾燥を経た上で前述の塩基性の液体を塗布するのが良いが、メディアへの浸透が速やかなインクを前述のインクとして用い、前述のインクの吐出に続き、連続して前述の塩基性の液体による記録を行う方が前述の実用的な速度による記録が可能となり望ましい。ここで、打ち込み量の上限値とは、具体的には記録面に吐出されたドットがドット同士重なりを持たないように記録される際に、記録面を覆うのに必要な前述のインクおよび前期塩基性の液体量の総和を指すものとする。
【0028】
前述の塩基性の液体の塗布量は前述の塩基性の液体、前述のインクの順に記録メディアに付着させる場合、一部は記録メディアへ吸収されるため、前述のインクよりも多い量が望ましく、好ましくは重量比にして前述のインクの1.1〜1.3倍の塗布量が良い。
【0029】
前述のインク、前述の塩基性の液体の順に記録メディアに付着させる場合、前述の塩基性の液体の塗布量はインク塗布領域を一様に覆うのに必要な量すなわち前述のインク塗布量と同量程度で良く、前述のインクの打ち込み量が多い領域では前述の打ち込み量の上限値を考慮し前述のインク塗布量よりも少ない塗布量が良い。具体的には重量比にして0.9〜1.0倍の塗布量が良い。
【0030】
また前述の塩基性の液体は前述のインクの吐出量に比例し、単位面積当たりに吐出されるインクが多い領域には単位面積当たりに吐出されるインクが少ない領域に比べて、多い量の前述の塩基性の液体が吐出されるのが望ましい。例えば単位面積当たりを埋めるのに必要な、各々重量の等しい前述のインク滴が100滴であるとすると、前述のインク滴が50滴吐出する場合では前述の塩基性の液体は45〜65滴、前述のインク滴を80滴吐出する場合では前述の塩基性の液体は70〜105滴程度吐出させるのが良い。
【0031】
記録において前述のインク滴が吐出されない非記録領域がある場合、前述の塩基性の液体を前述の非記録領域へ塗布するとかえって光沢度が損なわれるので塗布しない方が良い。また記録領域と非記録領域との境界を際立たせる記録を行う場合は前述のインクを覆うのに必要最小限の前述の塩基性の液体を吐出すれば良く、記録領域と非記録領域との境界を目立たなくする記録を行う場合は、前述のインクが吐出された領域よりドット径にして5から10ドット離れた領域まで漸次塗布量が減少するように前述の塩基性の液体を塗布し、前述の境界での非記録領域と記録領域との光沢度の差を小さくするのが良い。
【0032】
前述のインクを記録メディアに吐出する際に、光沢を有するメディアおよび光沢の無いメディアにより前述の塩基性の液体の吐出量の調節が可能な記録設定を有することが好ましい。例えば、光沢を有するメディア、あるいは光沢の無いメディアの紙種に応じた複数の記録設定が用意され、その記録設定の中から記録メディアに適した光沢あるいは発色を得る設定を実行するのが良い。またメディアの種類に関わらず、前述の塩基性の液体の吐出量の設定が任意に利用可能な設定を設けても良い。
【0033】
また、本発明に用いる装置のインクとの接触部分は、前述のインクおよび前述の塩基性の液体を保持し、装置の外に漏れない機構を有する。この機構に要求される特性としては前述の塩基性の液体の耐部材アタック性に優れた材質を用いる必要があり、具体的にはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等のビニル骨格にハロゲン基、あるいは非極性基の置換基が導入されたモノマーの付加重合により得られるポリマーが挙げられ、好ましくはポリスチレンが良い。前述の塩基性の液体を保存する容器に関しても同様の材質を用いるのが望ましい。
【0034】
【実施例】
以下において本発明の実施例について詳細に説明する。しかし、本発明の趣旨を逸脱しない限り、種々の変更はこれを含み、下記実施例のみに限定されない。
【0035】
図1は、本発明を実施したインクジェット記録装置の概略図である。キャリッジ31には、ブラック(Bk)インク用カートリッジ71と、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の3色のインクおよび前述の塩基性の液体(以下補助液と略)を収納したカラーインク用カートリッジ72が搭載可能である。キャリッジ31の下部の記録ヘッド28には、計4色のインクおよび補助液を吐出するためのノズルが形成されており、キャリッジ31の底部には、この各色のインクおよび補助液を導く導入管が立設されている。キャリッジ31に黒インク用カートリッジ71およびカラーインク用カートリッジ72を上方から装着すると、各カートリッジに設けられた接続孔に導入管が挿入され、各カートリッジから記録ヘッド28へのインクの供給が可能となる。
【0036】
また、記録メディア22をプラテン26に沿う形で搬送させ、キャリッジモーター24によりキャリッジ31をプラテン26の軸方向(主走査方向)に往復させることで、キャリッジ31に搭載された記録ヘッド28を駆動してインクの吐出およびドット形成を行う。
【0037】
さらに、キャリッジ31をプラテン26の軸方向に往復運動させる機構は、プラテン26の軸と並行に架設されキャリッジ31を摺動可能に保持する摺動軸34と、キャリッジモーター24との間に無端の駆動ベルト36を張設するプーリ38と、キャリッジ31の原点位置を検出する位置検出センサー39等から構成される。
【0038】
これら一連の記録命令は操作パネル32との信号のやり取りを司る制御回路40と、この制御回路40からの信号を受けてピエゾ素子を駆動する駆動信号を生成するピエゾ素子駆動回路50により行われる。
【0039】
本発明はインクジェット機構の一例としてピエゾ素子の電気エネルギーによる力学的な撓みを吐出手段として用いるインクジェット記録装置として Styl
usColor980(セイコーエプソン株式会社製)を用いた。(
【図1】参照)
【0040】
次に本発明で実施したインクおよびその補助液について説明する。
顔料をポリマーで被覆した着色剤(以下「分散体」とする。)は以下の方法によって作成する。
【0041】
<ポリマー被覆顔料1〜4の製造>
まず、分散体1はカーボンブラックであるモナーク880(キャボット製)を用いる。攪拌機、温度計、還流管および滴下ロートをそなえた反応容器を窒素置換した後、スチレン20部、α−メチルスチレン5部、ブチルメタクリレート15部、ラウリルメタクリレート10部、アクリル酸2部、t―ドデシルメルカプタン0.3部を入れて70℃に加熱し、別に用意したスチレン150部、アクリル酸15部、ブチルメタクリレート50部、t−ドデシルメルカプタン1部、メチルエチルケトン20部およびアゾビスイソブチロニトリル3部を滴下ロートに入れて4時間かけて反応容器に滴下しながら分散ポリマーを重合反応させる。次に、反応容器にメチルエチルケトンを添加して40%濃度の分散ポリマー溶液を作成する。
【0042】
上記分散ポリマー溶液40部とナノマイザー(吉田機械工業製)で1時間粉砕処理したカーボンブラックであるモナーク880(キャボット社製)30部、0.1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液100部、メチルエチルケトン30部を混合し、ホモジナイザーで30分攪拌する。その後、イオン交換水を300部添加して、さらに1時間攪拌する。そして、ロータリーエバポレーターを用いてメチルエチルケトンの全量と水の一部を留去して、0.1mol/Lの水酸化ナトリウムで中和してpH9に調整してから0.3μmのメンブレンフィルターでろ過して固形分(分散ポリマーとカーボンブラック)が20%の分散体1とする。
【0043】
上記と同様な手法で分散体2〜4を得る。分散体2はピグメントブルー15:4(クラリアント製)を用いる。分散体3はピグメントレッド122(クラリアント製)を用いる。分散体4はピグメントイエロー180(クラリアント製)を用いる。
【0044】
本発明で実施されたインク組成について以下に示す。数値単位はwt%である。なお顔料の組成については分散後のポリマーを含む値を指し、ポリマーと顔料の重量比は(ポリマー):(顔料)の順に組成比率の直前に示す。
【0045】
【0046】<塩基性の液体実施例>
次に本発明の塩基性の液体(以下「補助液」ということもある。)の調製例について以下に示す。なお実施に際してトリプロパノ−ルアミンを用いて評価を行った(数値単位はwt%)。
以上の補助液組成となるよう調製し実施した。
【0047】
次に実施例における記録方法について以下に説明する。なお実施にはセイコーエプソン株式会社製のインクジェットプリンタStyusColor980を用い、補助液の吐出にはYellowインク吐出ノズル列である、給紙方向に対して左端のノズルを利用し、Yellowインク吐出の際は左端から2番目のMagenta列にYellowインクを差し替えて記録を行った。
【0048】
<光沢のあるメディア上での光沢性の評価>
光沢性評価に用いる記録紙には JIS規格(JIS P 8741)における試験方法に基づき、鏡面光沢度が10以上であるセイコーエプソン社製 「MC写真用紙(A4サイズ)」、「MC光沢紙(A4サイズ)」、「PM写真用紙(A4サイズ)」を使用し、記録条件として以下に示す<記録条件1>の設定にて単色べたの記録を行った。
【0049】
<記録条件1>
Media Type: PhotoPaper
Mode: Custom
Print Quality: Photo−1440dpi
High Speed: OFF
Color Management: No Color Adjustment
【0050】
記録における塩基性の液体との組み合わせとして(1)インクセットのみで記録 (2)インクセットおよび調製例1の補助液 (3)インクセットおよび調製例2の補助液 (4)インクセットおよび調製例3の補助液 の4つを用意し、<記録条件1>にてあらかじめBk,C,M,Y各色の単色べたを印字した後、続いて補助液を付着させ記録を行った。また(1)については補助液を付着させない点を除き同条件にて記録を行った。
【0051】
(光沢のあるメディアにおける鏡面光沢度測定)
入射角60度における記録面の鏡面光沢度をグロスチェッカ(IG−320:堀場製作所製)にて測定を行い、各記録紙ごとに5回の平均をとった値を表1に示す。
【0052】
【表1】
【0053】
メディアにより増加率は異なるものの、いずれのメディアにおいてもトリプロパノ−ルアミンの添加量の増加に伴い光沢度が向上することが確認された。
【0054】
(普通紙における反射光学濃度(OD)の測定)
記録紙(普通紙):Reymat紙、Hammermill Copy Plus紙、Xerox 4024紙上におけるODをグレタグ分光光度計(GRETAG SPM50:GRETAG社製)にて測定した。記録条件として以下に示す<記録条件2>にて単色べたの記録を行った結果を表2に示す。
【0055】
<記録条件2>
Media Type: PlanePaper
Mode: Custom
Print Quality: Fine−720dpi
High Speed: OFF
Color Management: No Color Adjustment
【0056】
【表2】
【0057】
光沢のないメディアにおいてトリプロパノ−ルアミンは添加量が増えるほどODの低下を招くことから、添加量が少ない方が良いことが分かる。そのため光沢のないメディアへ高い発色を有する記録を行うには、前述の塩基性の液体を塗布せず、または光沢のあるメディアより少量塗布する記録を行うことが望ましいことがわかる。
【0058】
【発明の効果】
以上の実施例から、塩基性の液体をメディアに応じて選択的に塗布する記録装置およびその方法により、光沢のあるメディアあるいは光沢の無いメディアのそれぞれに適した高発色の記録物を同一の装置にて可能にする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインクジェット記録装置の概略図である。
【発明の属する技術分野】
本発明は記録装置並びにインクジェット記録装置およびインクジェット記録方法に関する。特に、光沢を有するメディアおよび光沢を有しないメディアに高発色を実現でき、光沢紙においては十分な光沢性を得る印字が可能なインクジェット記録装置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット記録方式はインクに対し熱または力学的なエネルギーを与え、液滴を形成し、記録メディアへ付着させ記録を行うものである。本記録方式によれば様々なメディア、具体的にはコート紙、光沢フィルム、インクジェット用OHP(Over Head Projector)シート、マット紙等のいわゆる専用メディアおよび普通紙に記録可能であり、用途に応じ使い分け出来る利点がある。
【0003】
インクジェット記録装置の技術進歩に伴い、微小なインク滴による高解像度および高品位の記録が実用化されているが、記録メディア上への記録に用いられるインクにはそれぞれの記録メディアに応じた記録品質を提供することが求められる。特に専用紙においては適切なメディアを選択することで銀塩写真記録物相当の高い光沢度と耐光性を得るものが必要とされている。
【0004】
専用紙への記録において光沢が要求される用途としては、デジタルスチルカメラによって撮影された高画質画像をインクジェット記録装置により出力する場合がある。このとき光沢度を強調するメディアを用い、顔料を原料とするインクセットにより記録を行うことで、耐光性の高い光沢を有する記録が出来る。
【0005】
一方、メディアに応じた記録品質を確保する観点から普通紙上での反射光学濃度(以下「OD」とする。)の向上を検討した場合、顔料の高濃度化をはかる方法がある。しかしながら顔料の高濃度化をはかった樹脂分散型顔料による記録においては専用紙上における光沢が抑えられる。また、従来は光沢のあるメディアで光沢性を得るために、顔料濃度の低いインクを用いていたが、このインクを用いても普通紙等の光沢のないメディアでは十分な発色性が得られない。
【0006】
このような課題に対し、従来は普通紙においても専用紙においてもインクのみを吐出する手段で行なっていたため、一つの装置を用いて、光沢のあるメディアと光沢の無いメディアの何れのメディアにも良好な品質を提供できるものはなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来は光沢のあるメディアでは顔料濃度の低いインクを用いて光沢を出すことができるが、普通紙等の光沢の無いメディアでは十分な発色性が得られない。また、普通紙等で十分な発色を得るためには、顔料濃度の高いインクを用いると、ある程度の発色は得られたが、そのインクをそのまま用いても光沢のあるメディアでは光沢性が損なわれ十分な発色が得られない。このように、一つの装置で光沢のないメディアで十分な発色性を有し、同時に光沢のあるメディアでも十分な発色性を有する記録ができなかった。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の記録装置は、第1のメディアに対して少なくとも塩基性の液体を塗布する手段と、第2のメディアに対して上記塩基性の液体を塗布しないかまたは上記第1のメディアに塗布する量よりも少量の上記塩基性の液体を塗布する手段と、上記第1及び/又は第2のメディアに対して着色剤を含むインクを塗布する手段とを具備してなることを特徴とする。また、本発明のインクジェット記録方法は、上記した記録装置を用いる記録方法であって、第1のメディアに対して少なくとも塩基性の液体と着色剤を含むインクとを塗布する工程、及び/又は第2のメディアに対して上記塩基性の液体を塗布せず着色剤を含むインクを塗布するかまたは上記第1のメディアに塗布する量よりも少量の上記塩基性の液体と着色剤を含むインクとを塗布する工程を有することを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明は、光沢のあるメディアでは少なくとも塩基性の液体を塗布することを含む手段により記録し、光沢の無いメディアでは前述の塩基性の液体を塗布しないか、または前述の光沢のあるメディアに塗布するより少量の前述の塩基性の液体を塗布することを含む手段で記録する、少なくとも2種以上の記録手段を有するインクジェット記録装置、および該記録装置を用いる記録方法であって、第1のメディアに対して少なくとも塩基性の液体と着色剤を含むインクとを塗布する工程、及び/又は第2のメディアに対して上記塩基性の液体を塗布せず着色剤を含むインクを塗布するかまたは上記第1のメディアに塗布する量よりも少量の上記塩基性の液体と着色剤を含むインクとを塗布する工程を有するインクジェット記録方法に関する。前述の光沢のあるメディアに塗布する前述の塩基性の液体は、ノズルからの吐出安定性を考慮し、インク組成から顔料とその分散に寄与するポリマーを除いた液(以下「インク水」とすることもある。)に添加し、グリセリンにより粘度を調整する。また、光沢の無いメディアにおいても塗布することが出来るが、好ましくは前述の塩基性の液体を塗布せず記録することが好ましい。
【0010】
光沢のあるメディアが、記録層の60度鏡面光沢度が10以上であることを特徴とする。本発明での光沢度は、JIS規格(Z8741)の鏡面光沢試験に基づき、可視光を反射面の法線に対し60°で入射したときの鏡面反射率が10%となる、屈折率1.567のガラス面を光沢度100と規定し、この基準面と鏡面反射率を比較して得られた値を用いる。評価に用いた光沢のあるメディアは未記録状態においてその表面光沢度が10以上の要件を満たすものであるが、好ましくは表面光沢度が40〜50である。
【0011】
光沢の無いメディアが、記録層の60度鏡面光沢度が10未満であることを特徴とする。このメディアは表面形態が粗く、入射された光が散乱されやすいことから、銀塩写真相当の記録を行うメディアとしては最適ではないが、光沢のあるメディアに準ずるものである。前述の光沢の無いメディアに適するものとしては、再生紙よりも上質紙が良く、またサイズ剤の定着に硫酸アルミニウムを用いる酸性紙よりも、炭酸カルシウムを紙に含む中性紙であって、光沢度は10に近いものが良い。
【0012】
また、前述の塩基性の液体のメディアへの塗布にインクジェット方式を用いることを特徴とする。前述の方式によれば光沢を向上させるために適切な量および部位へ塗布することが容易になるばかりでなく、不必要な部位への塗布を避け、前述の塩基性の液体の効率的な使用が可能となる。
【0013】
さらに、前述の塩基性の液体のpHが7〜14の範囲にあることを特徴とする。pHの値は高いほど光沢のあるメディアへ高光沢の記録が可能であるが、pHは11を超えると、材料アタック性が上昇しこの塩基性の液体と接触する部分を劣化させ、光沢のあるメディアを用いた場合は定着性が悪くなるという課題がある。従ってpHは7以上11以下が良い。より好ましくは8以上9以下である。また前述の塩基性の液体に占める下記の式で表される化合物は重量百分率濃度にして5%を超えると光沢度への効果は頭打ちになることから5%以下が好ましいが、必ずしもこの範囲に限定されるものではなく5%を超え15%以下でもよい。
【0014】
【化2】
【0015】
本発明ではインクに用いる色材はポリマーにより被覆された顔料であり、ブラック用顔料としてカーボンブラック顔料、シアン用顔料としてフタロシアニン顔料、マゼンタ用顔料としてジメチルキナクリドン顔料、イエロー用顔料としてジケトピロロピロール顔料を用いた。しかし、これらに限定されず多くの有機、無機顔料を用いることができる。
【0016】
また、前述の顔料を被覆するポリマーが、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、スチレン−アクリル酸共重合体、ポリスチレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、含珪素ポリマー、含硫黄ポリマーからなる群から選ばれた1種以上を成分とすることが好ましい。本発明で用いるアセチレングリコール系界面活性剤、グリコールエーテル類および1,2−アルキレングリコールから選ばれた1種以上からなる物質は通常の分散剤分散に用いる分散剤と吸脱着反応を起こしやすいため、脱離した分散剤により印字が乱れるという現象を生じやすい。しかし、上記のポリマーを用いればポリマーが安定に着色剤を包含しているので吸脱着を起こしにくく好ましい。
【0017】
また、前述の顔料をポリマーで被覆した着色剤の添加量が0.5〜15%であるインクを用いることを特徴とする。0.5%未満では印字濃度が得られない。15%を超えると色濃度は頭打ちとなり、それ以上の添加は効果がなく、吐出安定性が悪くなり印字乱れを生じやすい。
【0018】
さらに、顔料分散液の形態としては特公平7−94634号公報あるいは特開平8−59715号公報に掲載されているような顔料微粒子をカプセル化したものを用いることもできる。
【0019】
本発明に用いるインクジェット記録用インクセットおよび前述の塩基性の液体は乾燥してインクジェットヘッドのノズル目詰まりするのを防止するため、親水性高沸点溶媒を用いることが好ましい。その例としては、炭素数が3以上8以下のジオールまたはトリオール等が挙げられる。具体的にはグリセリン、プロパンジオール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ヘプタンジオール、オクタンジオール等がある。好ましくは1、2−アルカンジオールが良く、その中でもより好ましくは1,2−ペンタンジオールおよび1,2−ヘキサンジオールである。またメディアへの浸透性を速くしてにじみを低減したり、ドットの大きさを調整するためグリコールエーテルを用いることも好ましい。その例としては、ジエチレングリコールアルキルエーテル、トリエチレングリコ−ルアルキルエ−テル、プロピレングリコールアルキルエーテルおよびジプロピレングリコールアルキルエーテル等があげられるが、好ましくはジエチレングリコールモノブチルエーテルまたはトリエチレングリコールモノブチルエーテルである。さらにメディアへの浸透性をさらに速くしてにじみを低減したり、ドットの大きさを調整するためアセチレングリコール系界面活性剤を用いることも良い。例えば下記の式に表される構造を有する化合物等が挙げられる。
【0020】
【化3】
【0021】
前述のグリコール系エーテルを2.5〜5wt%含むことが好ましい。このグリコール系エーテルは2.5wt%未満であるとメディアへインクを浸透させる効果が得られず、また5wt%を超えると十分な発色が得られなくなる。また、アセチレングリコール系界面活性剤を0.5〜1.2wt%含むことが好ましい。また前述のアセチレングリコール系界面活性剤は0.5wt%未満であるとノズルからの吐出安定性が得られず、1.2wt%を超えると吐出安定性に関しては頭打ちになり1.2wt%以下で十分である。さらに、顔料粒子の分散安定性の観点から顔料粒子がポリマーにより被覆された色材を用いることが好ましい。
【0022】
前述の塩基性の液体としては下記の式に表される構造を有するものを用いることが出来る。
【0023】
【化4】
【0024】
この塩基性の液体を用いて光沢を有するメディアにおいて塩基性の液体を塗布することにより発色性が向上する前述の塩基性の液体としては3級アミンが好ましい。具体的にはN,N−ジメチルエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、トリメタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N,N−ジプロピルエタノールアミン、N−プロピルジエタノールアミン、トリプロパノールアミン、N,N−ジブチルエタノールアミン、N−ブチルジエタノールアミン、トリブタノールアミン等が挙げられ、好ましくはトリエタノールアミンおよびトリプロパノールアミンである。
【0025】
本発明のインクジェット記録装置は、前述の塩基性の液体、前述のインクの順に記録メディアに付着させる機構を有する。この順序による付着は主に定着を必要とする部位に適用するのが良い。なお、このことがこの機構が光沢の発現に寄与しないわけでは無く、前述の塩基性の液体のpHが好ましい範囲に含まれる場合にはメディアと塩基性の液体との影響は考慮しなくてもよい。
【0026】
一方、本発明のインクジェット記録装置は、前述のインク、前述の塩基性の液体の順に記録メディアに付着させる機構も有する。この順序による付着には記録面へ平滑な記録を必要とする部位に適用するのが良い。なお、前述のインクにより記録後、前述の塩基性の液体を塗布する場合、前述の塩基性の液体のpHが好ましい範囲に含まれる場合には前述のインクと塩基性の液体との影響は考慮しなくてもよい。
【0027】
さらに、本発明のインクジェット記録装置が、前述の塩基性の液体、前述のインクの順、あるいは前述のインク、前述の塩基性の液体の順に記録メディアに付着させる機構を有することを特徴とする。塗布に用いる記録ヘッドには、給紙方向に直線状一列に平行に配列された吐出用ノズルを、給紙方向に向かって左からY,M,C,Bk の順に各色一列ずつ有するものを用い、前述の塩基性の液体の吐出にはYellowインク吐出ノズル列を利用し、Yellowインク吐出の際はMagentaノズル列にYellowインクを差し替えて記録を行う。また、前述のインクおよび前述の塩基性の液体のメディアへの打ち込み量については、前述のインクおよび前述の塩基性の液体の何れかの吐出液をメディアに打ち込み、十分な乾燥を行った後、残りの吐出液を打ち込むことで、記録を行うことが出来るが、好ましくは、それぞれのメディアに対する打ち込み量の上限値に基づき、前述のインクおよび前述の塩基性の液体の打ち込み量の総和が前述の打ち込み量の上限値を超えない範囲で連続して吐出し、記録することが実用的な速度を有する記録を行う上で良い。なおメディアへの浸透が緩やかなインクを前述のインクとして用い、前述のインク、前述の塩基性の液体の順に記録メディアに記録を行う場合はメディアへのインクの吸収、定着に時間がかかるため十分な乾燥を経た上で前述の塩基性の液体を塗布するのが良いが、メディアへの浸透が速やかなインクを前述のインクとして用い、前述のインクの吐出に続き、連続して前述の塩基性の液体による記録を行う方が前述の実用的な速度による記録が可能となり望ましい。ここで、打ち込み量の上限値とは、具体的には記録面に吐出されたドットがドット同士重なりを持たないように記録される際に、記録面を覆うのに必要な前述のインクおよび前期塩基性の液体量の総和を指すものとする。
【0028】
前述の塩基性の液体の塗布量は前述の塩基性の液体、前述のインクの順に記録メディアに付着させる場合、一部は記録メディアへ吸収されるため、前述のインクよりも多い量が望ましく、好ましくは重量比にして前述のインクの1.1〜1.3倍の塗布量が良い。
【0029】
前述のインク、前述の塩基性の液体の順に記録メディアに付着させる場合、前述の塩基性の液体の塗布量はインク塗布領域を一様に覆うのに必要な量すなわち前述のインク塗布量と同量程度で良く、前述のインクの打ち込み量が多い領域では前述の打ち込み量の上限値を考慮し前述のインク塗布量よりも少ない塗布量が良い。具体的には重量比にして0.9〜1.0倍の塗布量が良い。
【0030】
また前述の塩基性の液体は前述のインクの吐出量に比例し、単位面積当たりに吐出されるインクが多い領域には単位面積当たりに吐出されるインクが少ない領域に比べて、多い量の前述の塩基性の液体が吐出されるのが望ましい。例えば単位面積当たりを埋めるのに必要な、各々重量の等しい前述のインク滴が100滴であるとすると、前述のインク滴が50滴吐出する場合では前述の塩基性の液体は45〜65滴、前述のインク滴を80滴吐出する場合では前述の塩基性の液体は70〜105滴程度吐出させるのが良い。
【0031】
記録において前述のインク滴が吐出されない非記録領域がある場合、前述の塩基性の液体を前述の非記録領域へ塗布するとかえって光沢度が損なわれるので塗布しない方が良い。また記録領域と非記録領域との境界を際立たせる記録を行う場合は前述のインクを覆うのに必要最小限の前述の塩基性の液体を吐出すれば良く、記録領域と非記録領域との境界を目立たなくする記録を行う場合は、前述のインクが吐出された領域よりドット径にして5から10ドット離れた領域まで漸次塗布量が減少するように前述の塩基性の液体を塗布し、前述の境界での非記録領域と記録領域との光沢度の差を小さくするのが良い。
【0032】
前述のインクを記録メディアに吐出する際に、光沢を有するメディアおよび光沢の無いメディアにより前述の塩基性の液体の吐出量の調節が可能な記録設定を有することが好ましい。例えば、光沢を有するメディア、あるいは光沢の無いメディアの紙種に応じた複数の記録設定が用意され、その記録設定の中から記録メディアに適した光沢あるいは発色を得る設定を実行するのが良い。またメディアの種類に関わらず、前述の塩基性の液体の吐出量の設定が任意に利用可能な設定を設けても良い。
【0033】
また、本発明に用いる装置のインクとの接触部分は、前述のインクおよび前述の塩基性の液体を保持し、装置の外に漏れない機構を有する。この機構に要求される特性としては前述の塩基性の液体の耐部材アタック性に優れた材質を用いる必要があり、具体的にはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等のビニル骨格にハロゲン基、あるいは非極性基の置換基が導入されたモノマーの付加重合により得られるポリマーが挙げられ、好ましくはポリスチレンが良い。前述の塩基性の液体を保存する容器に関しても同様の材質を用いるのが望ましい。
【0034】
【実施例】
以下において本発明の実施例について詳細に説明する。しかし、本発明の趣旨を逸脱しない限り、種々の変更はこれを含み、下記実施例のみに限定されない。
【0035】
図1は、本発明を実施したインクジェット記録装置の概略図である。キャリッジ31には、ブラック(Bk)インク用カートリッジ71と、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の3色のインクおよび前述の塩基性の液体(以下補助液と略)を収納したカラーインク用カートリッジ72が搭載可能である。キャリッジ31の下部の記録ヘッド28には、計4色のインクおよび補助液を吐出するためのノズルが形成されており、キャリッジ31の底部には、この各色のインクおよび補助液を導く導入管が立設されている。キャリッジ31に黒インク用カートリッジ71およびカラーインク用カートリッジ72を上方から装着すると、各カートリッジに設けられた接続孔に導入管が挿入され、各カートリッジから記録ヘッド28へのインクの供給が可能となる。
【0036】
また、記録メディア22をプラテン26に沿う形で搬送させ、キャリッジモーター24によりキャリッジ31をプラテン26の軸方向(主走査方向)に往復させることで、キャリッジ31に搭載された記録ヘッド28を駆動してインクの吐出およびドット形成を行う。
【0037】
さらに、キャリッジ31をプラテン26の軸方向に往復運動させる機構は、プラテン26の軸と並行に架設されキャリッジ31を摺動可能に保持する摺動軸34と、キャリッジモーター24との間に無端の駆動ベルト36を張設するプーリ38と、キャリッジ31の原点位置を検出する位置検出センサー39等から構成される。
【0038】
これら一連の記録命令は操作パネル32との信号のやり取りを司る制御回路40と、この制御回路40からの信号を受けてピエゾ素子を駆動する駆動信号を生成するピエゾ素子駆動回路50により行われる。
【0039】
本発明はインクジェット機構の一例としてピエゾ素子の電気エネルギーによる力学的な撓みを吐出手段として用いるインクジェット記録装置として Styl
usColor980(セイコーエプソン株式会社製)を用いた。(
【図1】参照)
【0040】
次に本発明で実施したインクおよびその補助液について説明する。
顔料をポリマーで被覆した着色剤(以下「分散体」とする。)は以下の方法によって作成する。
【0041】
<ポリマー被覆顔料1〜4の製造>
まず、分散体1はカーボンブラックであるモナーク880(キャボット製)を用いる。攪拌機、温度計、還流管および滴下ロートをそなえた反応容器を窒素置換した後、スチレン20部、α−メチルスチレン5部、ブチルメタクリレート15部、ラウリルメタクリレート10部、アクリル酸2部、t―ドデシルメルカプタン0.3部を入れて70℃に加熱し、別に用意したスチレン150部、アクリル酸15部、ブチルメタクリレート50部、t−ドデシルメルカプタン1部、メチルエチルケトン20部およびアゾビスイソブチロニトリル3部を滴下ロートに入れて4時間かけて反応容器に滴下しながら分散ポリマーを重合反応させる。次に、反応容器にメチルエチルケトンを添加して40%濃度の分散ポリマー溶液を作成する。
【0042】
上記分散ポリマー溶液40部とナノマイザー(吉田機械工業製)で1時間粉砕処理したカーボンブラックであるモナーク880(キャボット社製)30部、0.1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液100部、メチルエチルケトン30部を混合し、ホモジナイザーで30分攪拌する。その後、イオン交換水を300部添加して、さらに1時間攪拌する。そして、ロータリーエバポレーターを用いてメチルエチルケトンの全量と水の一部を留去して、0.1mol/Lの水酸化ナトリウムで中和してpH9に調整してから0.3μmのメンブレンフィルターでろ過して固形分(分散ポリマーとカーボンブラック)が20%の分散体1とする。
【0043】
上記と同様な手法で分散体2〜4を得る。分散体2はピグメントブルー15:4(クラリアント製)を用いる。分散体3はピグメントレッド122(クラリアント製)を用いる。分散体4はピグメントイエロー180(クラリアント製)を用いる。
【0044】
本発明で実施されたインク組成について以下に示す。数値単位はwt%である。なお顔料の組成については分散後のポリマーを含む値を指し、ポリマーと顔料の重量比は(ポリマー):(顔料)の順に組成比率の直前に示す。
【0045】
【0046】<塩基性の液体実施例>
次に本発明の塩基性の液体(以下「補助液」ということもある。)の調製例について以下に示す。なお実施に際してトリプロパノ−ルアミンを用いて評価を行った(数値単位はwt%)。
以上の補助液組成となるよう調製し実施した。
【0047】
次に実施例における記録方法について以下に説明する。なお実施にはセイコーエプソン株式会社製のインクジェットプリンタStyusColor980を用い、補助液の吐出にはYellowインク吐出ノズル列である、給紙方向に対して左端のノズルを利用し、Yellowインク吐出の際は左端から2番目のMagenta列にYellowインクを差し替えて記録を行った。
【0048】
<光沢のあるメディア上での光沢性の評価>
光沢性評価に用いる記録紙には JIS規格(JIS P 8741)における試験方法に基づき、鏡面光沢度が10以上であるセイコーエプソン社製 「MC写真用紙(A4サイズ)」、「MC光沢紙(A4サイズ)」、「PM写真用紙(A4サイズ)」を使用し、記録条件として以下に示す<記録条件1>の設定にて単色べたの記録を行った。
【0049】
<記録条件1>
Media Type: PhotoPaper
Mode: Custom
Print Quality: Photo−1440dpi
High Speed: OFF
Color Management: No Color Adjustment
【0050】
記録における塩基性の液体との組み合わせとして(1)インクセットのみで記録 (2)インクセットおよび調製例1の補助液 (3)インクセットおよび調製例2の補助液 (4)インクセットおよび調製例3の補助液 の4つを用意し、<記録条件1>にてあらかじめBk,C,M,Y各色の単色べたを印字した後、続いて補助液を付着させ記録を行った。また(1)については補助液を付着させない点を除き同条件にて記録を行った。
【0051】
(光沢のあるメディアにおける鏡面光沢度測定)
入射角60度における記録面の鏡面光沢度をグロスチェッカ(IG−320:堀場製作所製)にて測定を行い、各記録紙ごとに5回の平均をとった値を表1に示す。
【0052】
【表1】
【0053】
メディアにより増加率は異なるものの、いずれのメディアにおいてもトリプロパノ−ルアミンの添加量の増加に伴い光沢度が向上することが確認された。
【0054】
(普通紙における反射光学濃度(OD)の測定)
記録紙(普通紙):Reymat紙、Hammermill Copy Plus紙、Xerox 4024紙上におけるODをグレタグ分光光度計(GRETAG SPM50:GRETAG社製)にて測定した。記録条件として以下に示す<記録条件2>にて単色べたの記録を行った結果を表2に示す。
【0055】
<記録条件2>
Media Type: PlanePaper
Mode: Custom
Print Quality: Fine−720dpi
High Speed: OFF
Color Management: No Color Adjustment
【0056】
【表2】
【0057】
光沢のないメディアにおいてトリプロパノ−ルアミンは添加量が増えるほどODの低下を招くことから、添加量が少ない方が良いことが分かる。そのため光沢のないメディアへ高い発色を有する記録を行うには、前述の塩基性の液体を塗布せず、または光沢のあるメディアより少量塗布する記録を行うことが望ましいことがわかる。
【0058】
【発明の効果】
以上の実施例から、塩基性の液体をメディアに応じて選択的に塗布する記録装置およびその方法により、光沢のあるメディアあるいは光沢の無いメディアのそれぞれに適した高発色の記録物を同一の装置にて可能にする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインクジェット記録装置の概略図である。
Claims (14)
- 第1のメディアに対して少なくとも塩基性の液体を塗布する手段と、第2のメディアに対して上記塩基性の液体を塗布しないかまたは上記第1のメディアに塗布する量よりも少量の上記塩基性の液体を塗布する手段と、上記第1及び/又は第2のメディアに対して着色剤を含むインクを塗布する手段とを具備してなる記録装置。
- 前記第1のメディアが光沢を有する媒体である請求項1に記載の記録装置。
- 前記第1のメディアが、記録層の60度鏡面光沢度が10以上であることを特徴とする請求項2に記載の記録装置。
- 前記第2のメディアが光沢を有しない媒体である請求項1に記載の記録装置。
- 前記第2のメディアが、記録層の60度鏡面光沢度が10未満であることを特徴とする請求項4に記載の記録装置。
- 前記塩基性の液体のpHが7〜14の範囲にあることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の記録装置。
- 前記着色剤がポリマーにより被覆された顔料であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の記録装置。
- 前記ポリマーが、ポリアクリル酸エステル、スチレン−アクリル酸共重合体、ポリスチレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、含珪素ポリマー、含硫黄ポリマーからなる群から選ばれた1種以上を成分とすることを特徴とする請求項8に記載の記録装置。
- 前記着色剤の添加量が0.5〜15重量%(以下wt%と示す)であることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の録装置。
- 前記塩基性の液体と前記インクとをこの順にメディアに付着させることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の記録装置。
- 前記インクと前記塩基性の液体とをこの順にメディアに付着させることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の記録装置。
- 前記塗布方法がインクジェット方式であることを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の記録装置。
- 請求項13に記載の記録装置を用いる記録方法であって、第1のメディアに対して少なくとも塩基性の液体と着色剤を含むインクとを塗布する工程、及び/又は第2のメディアに対して上記塩基性の液体を塗布せず着色剤を含むインクを塗布するかまたは上記第1のメディアに塗布する量よりも少量の上記塩基性の液体と着色剤を含むインクとを塗布する工程を有するインクジェット記録方法。
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20060110 |