JP2004142085A - ビトリファイド研削砥石及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】高弾性率を有し且つ切れ味のよい砥石、特にギヤホーニングに適した砥石とその製造方法を提供する
【手段】本発明は、ゾルゲルアルミナ質砥粒又はゾルゲルアルミナ質砥粒とその他の砥粒、ビトリファイド結合剤、及び気孔からなる多孔質型ビトリファイド研削砥石において、該気孔中に硬化性樹脂を含有しており、該砥石のロックウエル硬度HR15Wが50以上であることを特徴とする。前記硬化性樹脂は、例えば、常温硬化型エポキシ樹脂である。
【選択図】 なし
【手段】本発明は、ゾルゲルアルミナ質砥粒又はゾルゲルアルミナ質砥粒とその他の砥粒、ビトリファイド結合剤、及び気孔からなる多孔質型ビトリファイド研削砥石において、該気孔中に硬化性樹脂を含有しており、該砥石のロックウエル硬度HR15Wが50以上であることを特徴とする。前記硬化性樹脂は、例えば、常温硬化型エポキシ樹脂である。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、ゾルゲルアルミナ質砥粒をビトリファイド結合剤で結合させて得られるビトリファイド研削砥石及びその製造方法に関し、好適には、ギヤホーニング用の砥石に関する。
【0002】
【従来の技術】
ゾルゲルアルミナ質砥粒は、溶融アルミナ質砥粒若しくは炭化珪素質砥粒よりもすぐれた研削性能をもつ砥粒として注目されている。
前記ゾルゲルアルミナ質砥粒とビトリファイド結合剤を結合させる技術は、特開昭61−56872号公報、特開平6−335866号公報、特開平8−90432号公報等に記載されている。
また、ゾルゲルアルミナ質砥粒の形状を改良することにより、いわゆるフィラメント型の砥粒が開発された。この技術は、特開平3−68679号公報、特開2000−505004号公報、特開2000−512567号公報等に開示されている。この砥粒を使用すれば、多孔質砥石を製造することが可能であり、研削焼けが生じにくく、研削チップの排出も良好な砥石を製造できる。例えば、そのようなフィラメント型砥粒を使用してビトリファイド結合剤で結合した砥石は、特開2000−512567号公報に記載されているように、50〜80%の連続気孔を形成することができる。
他方、砥石の気孔に樹脂を含浸させる技術は、特開昭63−93567号公報に開示されているように有機溶媒を使用する方法、特開2000−226568号公報、及び特開2001−205566号公報に開示されているように真空脱泡を行う方法などが公知である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、高精度な研削が要求される例として、ギヤの歯面を研削するギヤホーニングがある。ギヤホーニングでは、高速回転時のギヤの騒音を低減するために研削精度の高さも要求される。このような砥石は、高弾性率で且つ欠けにくく、更に切れ味が良く、被削材の仕上精度がよくなければならない。
従来、ギヤホーニング用砥石としてはレジノイド砥石が使用されてきた。また、レジノイド砥石の中にビトリファイド砥石片を混入した砥石や、特開2001−121425号公報に記載されているようにビトリファイド砥石片に使用する砥石に中にゾルゲル質アルミナ質砥粒を使用した砥石もある。
【0004】
近年、ギヤの更なる品質向上を目的として、砥石のみならず被削材も回転駆動される方式のギヤホーニングが開発された。この場合、従来の研削方式と比較して研削点で砥石にかかる負荷が増大することとなる。ところが、従来のレジノイド砥石の弾性率は低いため、砥石に弾性変形が起こるのでギヤの仕上精度に問題が生じ、かつ砥石硬度が低いため砥石に欠けが生じる。
【0005】
そこで、本発明は、高強度で且つ高弾性率を有し且つ切れ味のよい砥石及びその製造方法を提供することを課題とする。
この課題を解決するため、本願において本発明者は、前記ゾルゲルアルミナ質砥粒をビトリファイド結合剤で結合し、且つ樹脂を含有するビトリファイド砥石及びその製造方法を開示する。
樹脂の含浸については、上記特開昭63−93567号公報等に記載されるように有機溶媒を使用する方法によれば、作業中に有機溶媒が揮発することに起因して含浸状態にバラツキが発生したり、作業環境が悪化したり、また爆発の危険性があるなどの問題がある。また、上記特開2000−226568号公報等に記載されるように真空脱泡を行う方法では、大掛かり製造設備が必要とされるので生産コストが増大する。さらには、特開2001−205566号公報に記載されるように気孔中の樹脂含浸率が最大で95%であると砥石中に気孔が残っているため、その個所からクラックが発生するおそれがある
【0006】
そこで、本発明は、より簡易な方法で、多孔質の砥石内に樹脂を良好に含浸させることができる上記ビトリファイド研削砥石の製造方法、及びそのようにして製造されたビトリファイド研削砥石を提供することをも課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する本発明のビトリファイド砥石は、ゾルゲルアルミナ質砥粒又はゾルゲルアルミナ質砥粒とその他の砥粒、ビトリファイド結合剤、及び気孔からなる砥石組織を有する多孔質型ビトリファイド研削砥石において、該気孔中に硬化性樹脂を含有しており、該砥石のロックウエル硬度(1/8インチ剛球を用い、試験荷重15kgfとし、算出式130−500剛球侵入深さhにより求めるとする)が50以上であることを特徴とする。
【0008】
上記本発明のビトリファイド砥石において、前記硬化性樹脂は、常温硬化型エポキシ樹脂であることができる。前記ゾルゲルアルミナ質砥粒は、アスペクト比が1:3以上、好ましくは1:5以上のフィラメント型砥粒であるとよい。
前記その他の砥粒は、溶融アルミナ質砥粒、炭化ケイ素質砥粒、及び/又はアルミナ−ジルコニア砥粒であることができる。
前記本発明のビトリファイド研削砥石は、ギヤホーニングに好適である。
【0009】
本発明のビトリファイド研削砥石の製造方法は、ゾルゲルアルミナ質砥粒又はゾルゲルアルミナ質砥粒とその他の砥粒を、ビトリファイド結合剤により結合し、気孔を有する多孔質型ビトリファイド研削砥石を得る工程;前記多孔質型ビトリファイド研削砥石を60〜100℃に予備加熱した状態で、該多孔質型ビトリファイド研削砥石の気孔中に液状の硬化性樹脂材料を含浸させる工程;及び該気孔中に含浸させた硬化性樹脂材料を硬化させる工程を含む。
前記硬化性樹脂材料として、液状の常温硬化型エポキシ樹脂を使用することができる。また、本発明の製造方法は、ギヤホーニングに適したビトリファイド研削砥石の製造に好適である。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
本発明の好ましい態様によれば、ゾルゲルアルミナ質砥粒、好適にはフィラメント形状のゾルゲルアルミナ質砥粒が使用される。
ゾルゲルアルミナ質砥粒は、微細な結晶が焼結したものであり、その表面は微細な凹凸があるためビトリファイド結合剤との結合力が強い。従って、砥粒率が低くても砥石の形状保持能力があり、砥石にクラックが発生しても組織が粗なのでクラックが進行しにくいという長所がある。
【0011】
一般にゾルゲルアルミナ質砥粒は、アルミナ前駆体のゾルとゲルを焼結してアルミナ質砥粒としたものであり、特に、焼結前にシード(種晶)を添加することにより微細な(サブミクロンオーダー)アルミナ結晶からなる焼結アルミナとして得られる。その特徴において、砥粒の耐破砕性が改善されるので、研削砥粒の大破砕脱落などが減少し、よって、切刃の向上並びに耐磨耗性が改善される。
フィラメント形状のゾルゲルアルミナ質砥粒は、多孔質型砥石を製造しやすいとの観点から本発明に好適である。本発明に好ましいフィラメント型砥粒のアスペクト比は1:3以上、望ましくは1:5以上である。本発明に使用できるフィラメント形状のゾルゲルアルミナ質砥粒の例は、特開平3−68679号公報、特開平11−15627号公報、特開2000−505004号公報、及び特開2000−512567号公報に開示されている。本発明において、そのような砥粒を使用して、良好な研削性能を得ることができる。
【0012】
本発明に使用される砥粒は、主としてゾルゲルアルミナ質砥粒であるが、場合によっては、一部の砥粒を溶融アルミナ質砥粒、炭化ケイ素質砥粒及びアルミナージルコニア砥粒に変更してもよい。これらの有無及び配合率は、研削条件により適宜変動させ得る。
本発明に適切な砥粒体積率は、10〜46%の範囲である。この砥粒体積率が46%を超えると十分に多孔質な砥石が得られず、液状の硬化性樹脂が含浸しにくくなり、また、十分な砥石強度を得るための樹脂体積率が得られない。また砥石体積率が10%を下回ると研削力が不足する。
【0013】
本発明の砥石製造には、ビトリファイド結合剤が使用される。結合剤としてビトリファイドを用いた砥石は、比較的多孔質で高弾性率なものとして製造され易く、多孔質なので良好なドレス性及び良好な切れ味を得るのに、また高弾性率なので被削材の良好な仕上精度を得るのに都合がよい。
本発明に適切な結合剤体積率は5〜30%である。この結合剤体積率が5%を下回ると砥粒の保持力が不足し、30%を超えると多孔質の砥石を製造しにくく、また切れ味の悪い砥石となる。
【0014】
本発明に適切な気孔体積率は、樹脂を含浸する前段階の砥石において、35〜80%が好ましい。気孔体積率が35%を下回ると、後述の硬化性樹脂を含浸させにくく、硬化性樹脂の含浸量が不十分となり強度が不足して欠け等が生じやすくなる。また気孔体積率が80%を超えると研削力が不足する。
【0015】
上記の各材料を用いて、公知の砥石製造工程に従い、樹脂を含浸させるビトリファイド研削砥石を製造する。そのようにして得られた多孔質のビトリファイド研削砥石は、予備加熱された状態で、下記硬化性樹脂材料が含浸させられる。予備加熱を行うのは、その液状合成樹脂の粘度を低下させることにより含浸効率を上げるためである。かくして、砥石全体に亘って均一な樹脂の含有が可能となる。
【0016】
予備加熱の温度は、必要に応じて硬化剤又は架橋剤が添加された硬化性樹脂材料が、少なくともその含浸処理の間、十分な流動性を維持する高さであることが重要である。本発明の好ましい態様によれば、上記ビトリファイド砥石を、少なくとも60℃、好ましくは60〜100℃に加熱した状態で上記樹脂材料を含浸させる。予備加熱温度が60℃以下では、樹脂の粘度が十分に低下せず、樹脂の含浸に時間がかかるか又は含浸が不十分となるおそれがある。また100℃以上の予備加熱を行ってもよいが、作業性や製造コスト等の観点から、好適には100℃以下である。なお、樹脂を含浸させる際に、砥石外周側面をプラスチック、金属、又は布等で覆って樹脂の無駄な漏出を防止するとよい。
【0017】
本発明に使用できる硬化性樹脂材料は、公知のエポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂等から選択することができる。特にエポキシ樹脂は、硬化後の樹脂強度が高く、砥粒及び結合剤との接着性が良好であり、一般に入手が容易であり且つ製造条件を調整しやすいので好適である。
上述の予備加熱条件に従えば、本発明に好適な硬化性樹脂材料としては、典型的には、硬化剤を混入させた状態で60〜100℃において硬化が進行しないか又は硬化の進行が非常に遅く、その後、60℃を下回り常温付近まで冷えると硬化が進行しやすくなるような、公知の常温硬化型樹脂材料を挙げることができる。
従って、その好ましい硬化特性としては、60〜100℃で含浸させるならば、その温度域で硬化が進行しないか又は十分に遅いこと、100℃を超える温度下で含浸させるならば、その温度域で硬化が進行しないか又は十分に遅いことが必要である。
砥石への樹脂の含浸完了後、その砥石を常温下に静置するなど、所定の硬化条件を付与することにより、硬化剤又は架橋剤による硬化反応を進行させることができる。
【0018】
また、硬化性樹脂として熱硬化性樹脂を使用することも可能である。本発明において、そのような樹脂は、含浸時の温度で十分な流動性を有し、そして、含浸後に更に加熱されると硬化する特性が要求されるであろう。当業者であれば、公知の熱硬化性樹脂から本発明に適切な樹脂並びに含浸及び硬化条件を選択することができる。
【0019】
上記の含浸工程によれば、液状の硬化性樹脂材料は、砥石内にほぼ均一に行き渡り、砥石の中心部付近の気孔にまで含浸することができる。こうして樹脂を砥石内に均一に含有することは、砥石の硬度を確保する上で重要である。かくして、本発明によれば、多孔質型砥石の高弾性率特性を利用して強度を向上させると共に、良好な切れ味を確保するための硬度を持たせることもできる。好ましい硬度は、ロックウエル硬度で50以上である。ロックウエル硬度が50より小さいと樹脂の含浸は不十分であると考えられ、研削時に砥石の欠けが発生する可能性がある。多孔質型ビトリファイド研削砥石に本発明を適用すると、樹脂を含浸していない多孔質型ビトリファイド研削砥石と比較して、曲げ強度は1.6倍以上向上し、弾性率は20%向上し、且つロックウエル硬度HR15Wで50以上の硬度を達成することができる。
【0020】
本発明のビトリファイド研削砥石は、内面研削、平面研削、円筒研削、総型研削等の各種研削に使用することができる。特に、本発明のビトリファイド研削砥石は、好ましくはギヤホーニング用に使用される。ギヤホーニングでは、適宜な弾性を有して欠けにくく且つ硬くて切れ味のよい砥石が好ましいので、本発明のように高弾性率且つ高硬度なビトリファイド砥石は極めて有用である。特に、フィラメント型ゾルゲルアルミナ質砥粒を使用した本発明の砥石は、気孔率が好ましく高いので、このような砥石に樹脂を含浸した場合において顕著な効果がもたらされる。
とりわけ、フィラメント型ゾルゲルアルミナ質砥粒を使用した本発明のビトリファイド研削砥石は、下記実施例で例示されるように、液状樹脂を均一に含有するのに適していることが分かった。
【0021】
【実施例】
以下、本発明の実施例を比較例とともに説明するが、これらは本発明の実施可能性及び有用性を例証するものであり、本発明の構成を何ら限定する意図はない。
【0022】
実施例
使用するフィラメント型ゾルゲルアルミナ質砥粒は、例えば、特表2000−505004号公報に記載されたものでよい。上記混合比で各原材料を計量し、均一に混合した。混合原料を120×30×40mmの直方体の金型に充填し、常温で加圧した。前記成型体を乾燥後、最高温度900℃、7時間で焼成しテスト砥石を作製した。
焼成後の組成は、砥粒体積率42.5%、結合剤体積率8.5%、気孔体積率49.5%であった。
【0023】
含浸させる樹脂材料として、市販の液状エポキシ樹脂40g、及び市販のアミン系硬化剤20gを用いた。
上記のようにして得られたテスト砥石の側面を布で覆い、このテスト砥石を80℃まで加熱した。この状態で砥石に上記樹脂材料を含浸させた。含浸後、そのまま放冷し常温で10時間硬化させた。布及び砥石面よりはみ出した樹脂は取除く。
【0024】
比較例2
上記実施例と同じ組成の原料を使用したが、樹脂を含浸させなかった。
【0025】
比較例3
下記のようにして、従来のギヤホーニング用のレジノイド砥石を作製した。
上記混合比で各原材料を計量し、均一に混合した。混合原料を120×30×40mmの直方体の金型に充填し、常温で加圧した。前記成型体を乾燥後、最高温度150℃、12時間硬化させて、比較例3のテスト砥石を作製した。
焼成後の組成は、砥粒体積率40%、結合剤体積率40%、気孔体積率20%であった。
【0026】
評価方法
上記のテスト砥石について、曲げ強度、弾性率、及びロックウエル硬度HR15Wを測定した。
【0027】
[曲げ強度測定方法]
JIS規格(ファインセラミックスの曲げ強さ試験方法R1601、1986)に従い、各テスト砥石をスパン間距離100mm、荷重降下速度5mm/minにて3点曲げ強度を行った。各砥石について3個の平均値をとった。
【0028】
[弾性率測定方法]
JIS規格(ファインセラミックスの弾性率試験方法R1602−、1986)に従い、前記曲げ強度テストで得られた試料の歪から弾性率を算出した。
【0029】
[ロックウエル硬度の測定方法]
ロックウエル硬度は、JIS規格(ロックウエル硬さ試験B7726−1980)に従い、基準荷重10kgfを加え、次に一定の試験荷重を加えて再び戻したとき、前後2回の基準荷重における圧子の侵入深さhから求められる。本実施例では、1/8インチ剛球(直径3.175mm)を用い、試験荷重15kgfとし、130−500hの算出式で求めた。
【0030】
測定結果
【表1】
【0031】
曲げ強度:
実施例が一番大きく、その次は比較例のレジノイド砥石であり、比較例1の樹脂含浸していないビト砥石は樹脂を含浸している実施例の約半分の値であった。ちなみに、溶融アルミナ、炭化ケイ素、アルミナ−ジルコニア砥粒を使用した多孔質型ビトリファイド砥石において、従来の方法により樹脂を含浸した場合の曲げ強度のアップ率は、一般的に1.2〜1.5倍である。本実施例による曲げ強度のアップ率は、比較例1に対して100%である。
【0032】
弾性率:
実施例が一番大きく、その次は比較例1の樹脂含浸していないビト砥石であり、比較例2のレジノイド砥石は実施例1の約半分の値であった。
【0033】
ロックウエル硬度:
実施例では80に達するが、これに比べて比較例1は非常に柔らかい。比較例2は、ある程度の硬度はあるが、実施例1には及ばない。
【0034】
上記の測定結果において、樹脂含浸に起因する強度の向上は予想外に顕著である。このように、本発明に従って、多孔質型砥石内に均一に樹脂を含有させることが、意外にも高い硬度をもたらした。
【産業上の利用分野】
本発明は、ゾルゲルアルミナ質砥粒をビトリファイド結合剤で結合させて得られるビトリファイド研削砥石及びその製造方法に関し、好適には、ギヤホーニング用の砥石に関する。
【0002】
【従来の技術】
ゾルゲルアルミナ質砥粒は、溶融アルミナ質砥粒若しくは炭化珪素質砥粒よりもすぐれた研削性能をもつ砥粒として注目されている。
前記ゾルゲルアルミナ質砥粒とビトリファイド結合剤を結合させる技術は、特開昭61−56872号公報、特開平6−335866号公報、特開平8−90432号公報等に記載されている。
また、ゾルゲルアルミナ質砥粒の形状を改良することにより、いわゆるフィラメント型の砥粒が開発された。この技術は、特開平3−68679号公報、特開2000−505004号公報、特開2000−512567号公報等に開示されている。この砥粒を使用すれば、多孔質砥石を製造することが可能であり、研削焼けが生じにくく、研削チップの排出も良好な砥石を製造できる。例えば、そのようなフィラメント型砥粒を使用してビトリファイド結合剤で結合した砥石は、特開2000−512567号公報に記載されているように、50〜80%の連続気孔を形成することができる。
他方、砥石の気孔に樹脂を含浸させる技術は、特開昭63−93567号公報に開示されているように有機溶媒を使用する方法、特開2000−226568号公報、及び特開2001−205566号公報に開示されているように真空脱泡を行う方法などが公知である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、高精度な研削が要求される例として、ギヤの歯面を研削するギヤホーニングがある。ギヤホーニングでは、高速回転時のギヤの騒音を低減するために研削精度の高さも要求される。このような砥石は、高弾性率で且つ欠けにくく、更に切れ味が良く、被削材の仕上精度がよくなければならない。
従来、ギヤホーニング用砥石としてはレジノイド砥石が使用されてきた。また、レジノイド砥石の中にビトリファイド砥石片を混入した砥石や、特開2001−121425号公報に記載されているようにビトリファイド砥石片に使用する砥石に中にゾルゲル質アルミナ質砥粒を使用した砥石もある。
【0004】
近年、ギヤの更なる品質向上を目的として、砥石のみならず被削材も回転駆動される方式のギヤホーニングが開発された。この場合、従来の研削方式と比較して研削点で砥石にかかる負荷が増大することとなる。ところが、従来のレジノイド砥石の弾性率は低いため、砥石に弾性変形が起こるのでギヤの仕上精度に問題が生じ、かつ砥石硬度が低いため砥石に欠けが生じる。
【0005】
そこで、本発明は、高強度で且つ高弾性率を有し且つ切れ味のよい砥石及びその製造方法を提供することを課題とする。
この課題を解決するため、本願において本発明者は、前記ゾルゲルアルミナ質砥粒をビトリファイド結合剤で結合し、且つ樹脂を含有するビトリファイド砥石及びその製造方法を開示する。
樹脂の含浸については、上記特開昭63−93567号公報等に記載されるように有機溶媒を使用する方法によれば、作業中に有機溶媒が揮発することに起因して含浸状態にバラツキが発生したり、作業環境が悪化したり、また爆発の危険性があるなどの問題がある。また、上記特開2000−226568号公報等に記載されるように真空脱泡を行う方法では、大掛かり製造設備が必要とされるので生産コストが増大する。さらには、特開2001−205566号公報に記載されるように気孔中の樹脂含浸率が最大で95%であると砥石中に気孔が残っているため、その個所からクラックが発生するおそれがある
【0006】
そこで、本発明は、より簡易な方法で、多孔質の砥石内に樹脂を良好に含浸させることができる上記ビトリファイド研削砥石の製造方法、及びそのようにして製造されたビトリファイド研削砥石を提供することをも課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する本発明のビトリファイド砥石は、ゾルゲルアルミナ質砥粒又はゾルゲルアルミナ質砥粒とその他の砥粒、ビトリファイド結合剤、及び気孔からなる砥石組織を有する多孔質型ビトリファイド研削砥石において、該気孔中に硬化性樹脂を含有しており、該砥石のロックウエル硬度(1/8インチ剛球を用い、試験荷重15kgfとし、算出式130−500剛球侵入深さhにより求めるとする)が50以上であることを特徴とする。
【0008】
上記本発明のビトリファイド砥石において、前記硬化性樹脂は、常温硬化型エポキシ樹脂であることができる。前記ゾルゲルアルミナ質砥粒は、アスペクト比が1:3以上、好ましくは1:5以上のフィラメント型砥粒であるとよい。
前記その他の砥粒は、溶融アルミナ質砥粒、炭化ケイ素質砥粒、及び/又はアルミナ−ジルコニア砥粒であることができる。
前記本発明のビトリファイド研削砥石は、ギヤホーニングに好適である。
【0009】
本発明のビトリファイド研削砥石の製造方法は、ゾルゲルアルミナ質砥粒又はゾルゲルアルミナ質砥粒とその他の砥粒を、ビトリファイド結合剤により結合し、気孔を有する多孔質型ビトリファイド研削砥石を得る工程;前記多孔質型ビトリファイド研削砥石を60〜100℃に予備加熱した状態で、該多孔質型ビトリファイド研削砥石の気孔中に液状の硬化性樹脂材料を含浸させる工程;及び該気孔中に含浸させた硬化性樹脂材料を硬化させる工程を含む。
前記硬化性樹脂材料として、液状の常温硬化型エポキシ樹脂を使用することができる。また、本発明の製造方法は、ギヤホーニングに適したビトリファイド研削砥石の製造に好適である。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
本発明の好ましい態様によれば、ゾルゲルアルミナ質砥粒、好適にはフィラメント形状のゾルゲルアルミナ質砥粒が使用される。
ゾルゲルアルミナ質砥粒は、微細な結晶が焼結したものであり、その表面は微細な凹凸があるためビトリファイド結合剤との結合力が強い。従って、砥粒率が低くても砥石の形状保持能力があり、砥石にクラックが発生しても組織が粗なのでクラックが進行しにくいという長所がある。
【0011】
一般にゾルゲルアルミナ質砥粒は、アルミナ前駆体のゾルとゲルを焼結してアルミナ質砥粒としたものであり、特に、焼結前にシード(種晶)を添加することにより微細な(サブミクロンオーダー)アルミナ結晶からなる焼結アルミナとして得られる。その特徴において、砥粒の耐破砕性が改善されるので、研削砥粒の大破砕脱落などが減少し、よって、切刃の向上並びに耐磨耗性が改善される。
フィラメント形状のゾルゲルアルミナ質砥粒は、多孔質型砥石を製造しやすいとの観点から本発明に好適である。本発明に好ましいフィラメント型砥粒のアスペクト比は1:3以上、望ましくは1:5以上である。本発明に使用できるフィラメント形状のゾルゲルアルミナ質砥粒の例は、特開平3−68679号公報、特開平11−15627号公報、特開2000−505004号公報、及び特開2000−512567号公報に開示されている。本発明において、そのような砥粒を使用して、良好な研削性能を得ることができる。
【0012】
本発明に使用される砥粒は、主としてゾルゲルアルミナ質砥粒であるが、場合によっては、一部の砥粒を溶融アルミナ質砥粒、炭化ケイ素質砥粒及びアルミナージルコニア砥粒に変更してもよい。これらの有無及び配合率は、研削条件により適宜変動させ得る。
本発明に適切な砥粒体積率は、10〜46%の範囲である。この砥粒体積率が46%を超えると十分に多孔質な砥石が得られず、液状の硬化性樹脂が含浸しにくくなり、また、十分な砥石強度を得るための樹脂体積率が得られない。また砥石体積率が10%を下回ると研削力が不足する。
【0013】
本発明の砥石製造には、ビトリファイド結合剤が使用される。結合剤としてビトリファイドを用いた砥石は、比較的多孔質で高弾性率なものとして製造され易く、多孔質なので良好なドレス性及び良好な切れ味を得るのに、また高弾性率なので被削材の良好な仕上精度を得るのに都合がよい。
本発明に適切な結合剤体積率は5〜30%である。この結合剤体積率が5%を下回ると砥粒の保持力が不足し、30%を超えると多孔質の砥石を製造しにくく、また切れ味の悪い砥石となる。
【0014】
本発明に適切な気孔体積率は、樹脂を含浸する前段階の砥石において、35〜80%が好ましい。気孔体積率が35%を下回ると、後述の硬化性樹脂を含浸させにくく、硬化性樹脂の含浸量が不十分となり強度が不足して欠け等が生じやすくなる。また気孔体積率が80%を超えると研削力が不足する。
【0015】
上記の各材料を用いて、公知の砥石製造工程に従い、樹脂を含浸させるビトリファイド研削砥石を製造する。そのようにして得られた多孔質のビトリファイド研削砥石は、予備加熱された状態で、下記硬化性樹脂材料が含浸させられる。予備加熱を行うのは、その液状合成樹脂の粘度を低下させることにより含浸効率を上げるためである。かくして、砥石全体に亘って均一な樹脂の含有が可能となる。
【0016】
予備加熱の温度は、必要に応じて硬化剤又は架橋剤が添加された硬化性樹脂材料が、少なくともその含浸処理の間、十分な流動性を維持する高さであることが重要である。本発明の好ましい態様によれば、上記ビトリファイド砥石を、少なくとも60℃、好ましくは60〜100℃に加熱した状態で上記樹脂材料を含浸させる。予備加熱温度が60℃以下では、樹脂の粘度が十分に低下せず、樹脂の含浸に時間がかかるか又は含浸が不十分となるおそれがある。また100℃以上の予備加熱を行ってもよいが、作業性や製造コスト等の観点から、好適には100℃以下である。なお、樹脂を含浸させる際に、砥石外周側面をプラスチック、金属、又は布等で覆って樹脂の無駄な漏出を防止するとよい。
【0017】
本発明に使用できる硬化性樹脂材料は、公知のエポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂等から選択することができる。特にエポキシ樹脂は、硬化後の樹脂強度が高く、砥粒及び結合剤との接着性が良好であり、一般に入手が容易であり且つ製造条件を調整しやすいので好適である。
上述の予備加熱条件に従えば、本発明に好適な硬化性樹脂材料としては、典型的には、硬化剤を混入させた状態で60〜100℃において硬化が進行しないか又は硬化の進行が非常に遅く、その後、60℃を下回り常温付近まで冷えると硬化が進行しやすくなるような、公知の常温硬化型樹脂材料を挙げることができる。
従って、その好ましい硬化特性としては、60〜100℃で含浸させるならば、その温度域で硬化が進行しないか又は十分に遅いこと、100℃を超える温度下で含浸させるならば、その温度域で硬化が進行しないか又は十分に遅いことが必要である。
砥石への樹脂の含浸完了後、その砥石を常温下に静置するなど、所定の硬化条件を付与することにより、硬化剤又は架橋剤による硬化反応を進行させることができる。
【0018】
また、硬化性樹脂として熱硬化性樹脂を使用することも可能である。本発明において、そのような樹脂は、含浸時の温度で十分な流動性を有し、そして、含浸後に更に加熱されると硬化する特性が要求されるであろう。当業者であれば、公知の熱硬化性樹脂から本発明に適切な樹脂並びに含浸及び硬化条件を選択することができる。
【0019】
上記の含浸工程によれば、液状の硬化性樹脂材料は、砥石内にほぼ均一に行き渡り、砥石の中心部付近の気孔にまで含浸することができる。こうして樹脂を砥石内に均一に含有することは、砥石の硬度を確保する上で重要である。かくして、本発明によれば、多孔質型砥石の高弾性率特性を利用して強度を向上させると共に、良好な切れ味を確保するための硬度を持たせることもできる。好ましい硬度は、ロックウエル硬度で50以上である。ロックウエル硬度が50より小さいと樹脂の含浸は不十分であると考えられ、研削時に砥石の欠けが発生する可能性がある。多孔質型ビトリファイド研削砥石に本発明を適用すると、樹脂を含浸していない多孔質型ビトリファイド研削砥石と比較して、曲げ強度は1.6倍以上向上し、弾性率は20%向上し、且つロックウエル硬度HR15Wで50以上の硬度を達成することができる。
【0020】
本発明のビトリファイド研削砥石は、内面研削、平面研削、円筒研削、総型研削等の各種研削に使用することができる。特に、本発明のビトリファイド研削砥石は、好ましくはギヤホーニング用に使用される。ギヤホーニングでは、適宜な弾性を有して欠けにくく且つ硬くて切れ味のよい砥石が好ましいので、本発明のように高弾性率且つ高硬度なビトリファイド砥石は極めて有用である。特に、フィラメント型ゾルゲルアルミナ質砥粒を使用した本発明の砥石は、気孔率が好ましく高いので、このような砥石に樹脂を含浸した場合において顕著な効果がもたらされる。
とりわけ、フィラメント型ゾルゲルアルミナ質砥粒を使用した本発明のビトリファイド研削砥石は、下記実施例で例示されるように、液状樹脂を均一に含有するのに適していることが分かった。
【0021】
【実施例】
以下、本発明の実施例を比較例とともに説明するが、これらは本発明の実施可能性及び有用性を例証するものであり、本発明の構成を何ら限定する意図はない。
【0022】
実施例
使用するフィラメント型ゾルゲルアルミナ質砥粒は、例えば、特表2000−505004号公報に記載されたものでよい。上記混合比で各原材料を計量し、均一に混合した。混合原料を120×30×40mmの直方体の金型に充填し、常温で加圧した。前記成型体を乾燥後、最高温度900℃、7時間で焼成しテスト砥石を作製した。
焼成後の組成は、砥粒体積率42.5%、結合剤体積率8.5%、気孔体積率49.5%であった。
【0023】
含浸させる樹脂材料として、市販の液状エポキシ樹脂40g、及び市販のアミン系硬化剤20gを用いた。
上記のようにして得られたテスト砥石の側面を布で覆い、このテスト砥石を80℃まで加熱した。この状態で砥石に上記樹脂材料を含浸させた。含浸後、そのまま放冷し常温で10時間硬化させた。布及び砥石面よりはみ出した樹脂は取除く。
【0024】
比較例2
上記実施例と同じ組成の原料を使用したが、樹脂を含浸させなかった。
【0025】
比較例3
下記のようにして、従来のギヤホーニング用のレジノイド砥石を作製した。
上記混合比で各原材料を計量し、均一に混合した。混合原料を120×30×40mmの直方体の金型に充填し、常温で加圧した。前記成型体を乾燥後、最高温度150℃、12時間硬化させて、比較例3のテスト砥石を作製した。
焼成後の組成は、砥粒体積率40%、結合剤体積率40%、気孔体積率20%であった。
【0026】
評価方法
上記のテスト砥石について、曲げ強度、弾性率、及びロックウエル硬度HR15Wを測定した。
【0027】
[曲げ強度測定方法]
JIS規格(ファインセラミックスの曲げ強さ試験方法R1601、1986)に従い、各テスト砥石をスパン間距離100mm、荷重降下速度5mm/minにて3点曲げ強度を行った。各砥石について3個の平均値をとった。
【0028】
[弾性率測定方法]
JIS規格(ファインセラミックスの弾性率試験方法R1602−、1986)に従い、前記曲げ強度テストで得られた試料の歪から弾性率を算出した。
【0029】
[ロックウエル硬度の測定方法]
ロックウエル硬度は、JIS規格(ロックウエル硬さ試験B7726−1980)に従い、基準荷重10kgfを加え、次に一定の試験荷重を加えて再び戻したとき、前後2回の基準荷重における圧子の侵入深さhから求められる。本実施例では、1/8インチ剛球(直径3.175mm)を用い、試験荷重15kgfとし、130−500hの算出式で求めた。
【0030】
測定結果
【表1】
【0031】
曲げ強度:
実施例が一番大きく、その次は比較例のレジノイド砥石であり、比較例1の樹脂含浸していないビト砥石は樹脂を含浸している実施例の約半分の値であった。ちなみに、溶融アルミナ、炭化ケイ素、アルミナ−ジルコニア砥粒を使用した多孔質型ビトリファイド砥石において、従来の方法により樹脂を含浸した場合の曲げ強度のアップ率は、一般的に1.2〜1.5倍である。本実施例による曲げ強度のアップ率は、比較例1に対して100%である。
【0032】
弾性率:
実施例が一番大きく、その次は比較例1の樹脂含浸していないビト砥石であり、比較例2のレジノイド砥石は実施例1の約半分の値であった。
【0033】
ロックウエル硬度:
実施例では80に達するが、これに比べて比較例1は非常に柔らかい。比較例2は、ある程度の硬度はあるが、実施例1には及ばない。
【0034】
上記の測定結果において、樹脂含浸に起因する強度の向上は予想外に顕著である。このように、本発明に従って、多孔質型砥石内に均一に樹脂を含有させることが、意外にも高い硬度をもたらした。
Claims (9)
- ゾルゲルアルミナ質砥粒又はゾルゲルアルミナ質砥粒とその他の砥粒、ビトリファイド結合剤、及び気孔からなる砥石組織を有する多孔質型ビトリファイド研削砥石において、
該気孔中に硬化性樹脂を含有しており、該砥石のロックウエル硬度(1/8インチ剛球を用い、試験荷重15kgfとし、算出式130−500×剛球侵入深さhにより求めるとする)が50以上であることを特徴とするビトリファイド研削砥石。 - 前記硬化性樹脂が、常温硬化型エポキシ樹脂であることを特徴とする、請求項1記載のビトリファイド研削砥石。
- 前記ゾルゲルアルミナ質砥粒は、アスペクト比が1:3以上のフィラメント型砥粒であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のビトリファイド研削砥石。
- 前記ゾルゲルアルミナ質砥粒は、アスペクト比が1:5以上のフィラメント型砥粒であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載のビトリファイド研削砥石。
- 前記その他の砥粒は、溶融アルミナ質砥粒、炭化ケイ素質砥粒、及び/又はアルミナ−ジルコニア砥粒であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載のビトリファイド研削砥石。
- ギヤホーニングに適した砥石であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載のビトリファイド研削砥石。
- ゾルゲルアルミナ質砥粒又はゾルゲルアルミナ質砥粒とその他の砥粒、ビトリファイド結合剤、及び気孔からなる砥石組織を有するビトリファイド研削砥石の製造方法であって、
ゾルゲルアルミナ質砥粒又はゾルゲルアルミナ質砥粒とその他の砥粒を、ビトリファイド結合剤により結合し、気孔を有する多孔質型ビトリファイド研削砥石を得る工程;
前記多孔質型ビトリファイド研削砥石を60〜100℃に予備加熱した状態で、該多孔質型ビトリファイド研削砥石の気孔中に液状の硬化性樹脂材料を含浸させる工程;及び
該気孔中に含浸させた硬化性樹脂材料を硬化させる工程;
を含む製造方法。 - 前記硬化性樹脂材料として、液状の常温硬化型エポキシ樹脂を使用することを特徴とする、請求項7に記載の製造方法。
- ギヤホーニングに適したビトリファイド研削砥石の製造方法であることを特徴とする、請求項7又は8に記載の製造方法。
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