JP2004142033A - 軸方向微小スライド機構を備えたタップホルダー - Google Patents

軸方向微小スライド機構を備えたタップホルダー Download PDF

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Abstract

【課題】難削材ワークに対する小径ねじ加工に用いる転造タップホルダーの提供。
【解決手段】タップ同期送り機構を有する工作機械の主軸30に着脱自在に装着されるシャンク1と、転造タップ2を保持するコレットチャック11が先端に着脱自在に取り付けられると共に、前記シャンク1内に軸方向に摺動自在に挿入されたタップホルダー本体3と、シャンク1とタップホルダー本体3との間に配置され、タップホルダー本体3を軸方向の相反する方向に付勢して、付勢力の釣り合い位置にタップホルダー本体3を停止させる状態とする伸びバネ4及び縮みバネ5とを備え、前記タップホルダー本体3は、タップ加工中に主軸送り誤差が発生し送り量とタップのピッチが不一致となったとき、先端に取り付けられた転造タップ2からの外力に反応してタップのピッチに一致させる方向に微小スライドする。
【選択図】     図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、タップ同期送り機構を備えた工作機にタップを装着するためのタップホルダーに関し、詳しくは、小径ネジ加工用の転造タップホルダーに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のネジ加工を行う場合コレットチャックホルダーが用いられ、図5に示すように、工作機械の主軸30に着脱自在に装着するシャンク1の先端の保持部27にコレットチャック11が嵌着されており、小径転造タップ2をコレットチャックに挿入して、締め付けナット10をねじ込むことにより把持させていた。
【0003】
このような、転造タップ2を固定して把持するタップホルダーは、マシニングセンターなどで一般的に用いられているが、通常使用されるタップサイズ(M2以上)においては特段の問題が発生しない。しかし、難削材ワーク等に対して小径(M2以下M1相当等)ネジの加工を行う場合問題が発生していた。
【0004】
このような小径転造タップを使用した場合、径が小さな為に通常の加工条件より高速に正転、逆転を繰り返すこととなる。また、切削力も高くなる。このような現象が起こるため、タップ同期送り加工中に、主軸送り精度が一時的に低下しやすくなる。この主軸送り誤差のために、加工途中のタップに想定外の軸方向の負荷が加わり、結果として被加工物のねじ山の盛り上がり過ぎ、ねじ山斜面のむしれ等の現象が発生し、ねじの加工精度が低下する。
【0005】
タップ加工は、被加工物に多くの加工が施された最終工程で行われることが多く、この段階の加工不良発生は、材料費・加工費の双方で大きな損害を及ぼすこととなっていた。特に、難削材で精密加工が施される時計部品の小径タップ加工では大きな問題であった。この防止のために、前記主軸送り誤差を吸収するタップホルダーが望まれていた。
【0006】
また、従来のタップホルダーの構造では、固定タイプであるため、被加工物の下穴に転造タップが食付いた瞬間に負荷が加わることが多く、その際に折損するなどの問題があり、転造タップの寿命が短くなる原因となっていた。
【0007】
また、高い把持力のタップ構造とするためには大径のタップホルダーとなってしまうために、特に小径タップの加工では、被加工物と工具の干渉が起きてしまう問題があった。このため、M2以下の小径転造タップに適した小型(小径)で、主軸送り誤差を吸収可能な転造タップホルダーが要求されていた。
【0008】
【特許文献1】
特開平6−270016号公報(第3、4、5頁、第1図)
【特許文献2】
特開平7−285026号公報(第2、3、4頁、第1図)
【特許文献3】
特開平8−108317号公報(第3、4頁、第1図)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような問題を考慮してなされたものであり、タップ同期送り機構内蔵のマシニングセンターを使用し、難削材ワークに対する小径ねじ加工に用いる転造タップホルダーの提供を課題とする。
【0010】
特に、高速・高切削力の加工条件でも、タップ同期送り精度の低下(ばらつき)を吸収して、過転造(ネジ山盛り上がり過ぎ、ネジ山斜面むしれ)を防止可能な機構を提供することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、請求項1の発明の軸方向微小スライド機構を備えたタップホルダーは、タップ同期送り機構を有する工作機械の主軸に着脱自在に装着されるシャンクと、転造タップを保持するコレットチャックが先端に着脱自在に取り付けられると共に、前記シャンク内に軸方向に摺動自在に挿入されたタップホルダー本体と、シャンクとタップホルダー本体との間に配置され、タップホルダー本体を軸方向の相反する方向に付勢して、付勢力の釣り合い位置にタップホルダー本体を停止させる状態とする伸びバネ及び縮みバネとを備えており、前記タップホルダー本体は、タップ加工中に主軸送り誤差が発生し送り量とタップのピッチが不一致となったとき、先端に取り付けられた転造タップからの外力に反応してタップのピッチに一致させる方向に微小スライドすることを特徴とする。
【0012】
この発明によれば、伸びバネ及び縮みバネの付勢力の釣り合い位置にタップホルダー本体が停止された状態で加工されるため、加工途中のタップに想定外の軸方向の負荷が加わった場合、タップホルダー本体が、タップのピッチに一致される方向に微小スライドしネジ山の過転造を防止することができる。特に、難削材に対する小径(M2以下)のタップ加工において、高速回転・高切削力の加工条件であっても過転造によるネジ山の盛り上がり過ぎやネジ山斜面のむしれなどの加工不良をなくすることができる。
【0013】
請求項2の発明は請求項1記載の発明であって、シャンク及びタップホルダー本体との間に、タップホルダー本体の軸方向への摺動をガイドすると共に、シャンクの回転をタップホルダー本体に伝達する係合部材が設けられていることを特徴とする。
【0014】
この発明によれば、シャンクの回転を正確にタップホルダー本体に伝達すると共に、軸方向へ摺動自在に保持させることができる。
【0015】
請求項3の発明は請求項2記載の発明であって、前記係合部材は、軸方向に延びるようにシャンクに形成されたガイド用長穴と、ガイド用長穴と対抗した位置にタップホルダー本体に形成された凹部と、ガイド用長穴が凹部に跨った抜け止め状態でシャンクとタップホルダー本体を係合させるボールとを備えることを特徴とする。
【0016】
この発明によれば、係合部材がシャンクとタップホルダー本体に跨ったボールによって構成されているため、堅牢で且つ摺動を滑らかすることができる。また、構成が単純であるため、タップホルダー全体を小径に形成することができる。
【0017】
請求項4の発明は、請求項1記載の発明であって、軸方向に延びる軸部材がタップホルダー本体に取り付けられる一方、軸方向に延びるバネ受け部材が前記シャンクに結合されており、前記縮みバネは軸部材が挿入された状態でタップホルダー本体を転造タップの方向に付勢し、前記伸びバネはバネ受け部材に支承された状態で軸部材を介してタップホルダー本体を転造タップと反対方向に付勢していることを特徴とする。
【0018】
この発明によれば、タップからの外力を受けて伸びる伸びバネ、とタップからの外力を受けて縮む縮みバネを備えていることにより、軸方向の前後に摺動可能な位置にタップホルダー本体を停止させておくことができる。且つ、タップ加工(正転加工)、完了停止、タップ抜き取り(逆転)の各工程で加わる想定外の軸方向の前後に加わる負荷に対応してタップホルダー本体をスライドさせ、転造タップがすでに形成されたネジ山に倣うように動作させることができる。
【0019】
請求項5の発明は請求項1記載の発明であって、軸方向に延びる軸部材がタップホルダー本体に取り付けられる一方、軸方向に延びるバネ受け部材が軸方向に移動可能にシャンク内に設けられ、前記縮みバネはバネ受け部材を介してタップホルダー本体を転造タップの方向に付勢し、前記伸びバネはバネ受け部材に支承された状態で軸部材を介してタップホルダー本体を転造タップと反対方向に付勢していることを特徴とする。
【0020】
この発明は、請求項4の発明と同様に作用して動作させることができることに加え、バネ受け部材を移動可能としたため、その保持機構を単純にすることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態について具体的に説明する。図1は本発明の軸方向微小スライド機構を備えたタップホルダーの一実施の形態の断面図である。
【0022】
図1の軸方向微小スライド機構を備えたタップホルダーは、タップ同期送り機構を有する工作機械の主軸30に着脱自在に装着されるシャンク1と、転造タップ2を保持するコレットチャック11が先端に着脱自在に取り付けられると共に、前記シャンク1内に軸方向に摺動自在に挿入されたタップホルダー本体3と、シャンク1とタップホルダー本体3との間に配置され、タップホルダー本体3を軸方向の相反する方向に付勢して、付勢力の釣り合い位置にタップホルダー本体3を停止させる状態とする伸びバネ4及び縮みバネ5とを備えている。
【0023】
このような構成によって、前記タップホルダー本体3は、タップ加工中に主軸送り誤差が発生し送り量とタップのピッチが不一致となったとき、先端に取り付けられた転造タップ2からの外力に反応してタップのピッチに一致させる方向に微小スライドする。
【0024】
図1において、タップホルダー本体3の先端部は、コレットチャック11が挿入される傾斜のついた保持部27となっており、先端外周部に形成されたネジに締め付けナット10が取り付けられて小径転造タップ2を把持可能に構成されている。
【0025】
シャンク1の外周には、後述する係合部材を構成するカバー8がリング14で支持されてシャンク1に嵌めこまれている。
【0026】
図1に示す、符号6は軸部材、22はバネ安定座金、7はバネ受け部材、9は弾性体、13は止めネジ、12はボール、20はガイド用長穴、21は凹部である。
【0027】
図2は、図1の要部を拡大した部分断面図である。まず、シャンク1及びタップホルダー本体3との間に、タップホルダー本体3の軸方向への摺動をガイドすると共に、シャンク1の回転をタップホルダー本体3に伝達する係合部材の構成を説明する。
【0028】
前記係合部材は、軸方向に伸びるようにシャンク1に穿設されたガイド用長穴20と、ガイド用長穴20と対抗した位置にタップホルダー本体に刻設された凹部21と、ガイド用長穴20が凹部21に跨った状態でシャンクとタップホルダー本体を係合させるボール12と、シャンクのガイド用長穴20を塞ぐようにシャンク1外周にボール12の抜け止め防止に設けられたカバー8とから構成されている。
【0029】
シャンク1が回転すると、ガイド用長穴20に少なくとも半球がはまっているボール12が、対向するタップホルダー本体3の凹部に回転を伝達する。また、ボール12はガイド用長穴20を軸方向に自在に移動できるため、タップホルダー本体3は、回転しながら軸方向に摺動することができる。
【0030】
次に、本発明の微小スライド機構は、軸方向に延びる軸部材6がタップホルダー本体3に取り付けられる一方、軸方向に延びるバネ受け部材7が前記シャンク1に結合されており、前記縮みバネ5は軸部材6が挿入された状態でタップホルダー本体3を転造タップ2の方向に付勢し、前記伸びバネ4はバネ受け部材7に支承された状態で軸部材6を介してタップホルダー本体3を転造タップ2と反対方向に付勢している。
【0031】
このような構成によって、伸びバネ4及び縮みバネ5の付勢力の釣り合い位置にタップホルダー本体3が停止される。この停止状態では、シャンク1とタップホルダー本体3との間及びバネ受け部材7とバネ安定座金22の間に空所23及び微小すきま24が形成された状態となっている。
【0032】
このようにタップホルダー本体3が軸方向に摺動可能な状態でタップ加工されるため、、加工途中のタップ2に想定外の軸方向の負荷が加わった場合、タップホルダー本体3が、タップのピッチに一致される方向に微小スライドしネジ山の過転造を防止することができる。
【0033】
図6は、図1に示した実施の形態の分解斜視図である。軸部材6は先端にネジが形成されており、タップホルダー本体3に取り付ける際に、長さを調節可能になって居り、取り付け後には、弾性体9を介して止めネジ13で固定される。このため、取り付け長さ調節により空所23及び微小すきま24の間隙を調節することができる。
【0034】
また、図に示すようにシャンク1に設けられるガイド用長穴20は、円周を3等分する120度間隔で3箇所設けられている。
【0035】
また、バネ受け部材7は、シャンク1に係合させるネジが外周に形成されており、伸びバネを支持する段部を有し、軸方向に伸びており、伸びバネ及び内周に挿入される縮みバネを軸方向にガイドする形状とされている。
【0036】
次に本発明の別の実施の形態を説明する。図3は、軸方向微小スライド機構を備えたタップホルダーの別の実施の形態の断面図である。図4は、図3の要部を拡大した部分断面図である。図1、2と同様な構成については同じ符号とし説明を省略する。
【0037】
この実施の形態では、微小スライド機構の構成、特に伸びバネ4と、縮みバネ5の支持するバネ受け部材25の取り付け方法が異なっているが、前述した実施の形態と同様に作用する。
【0038】
図3及び4では、軸方向に延びる軸部材26がタップホルダー本体3に取り付けられる一方、軸方向に延びるバネ受け部材25が軸方向に移動可能にシャンク1内に設けられ、前記縮みバネ5はバネ受け部材25を介してタップホルダー本体3を転造タップ2の方向に付勢し、前記伸びバネ4はバネ受け部材25に支承された状態で軸部材26を介してタップホルダー本体3を転造タップ2と反対方向に付勢している。
【0039】
ここで軸部材26は、段付ボルトの形状で、タップホルダー本体3に先端を螺合させて取り付けられている。
【0040】
バネ受け部材25は、シャンク1に止めネジ16、17で固定されたカラー15に載置された状態で、下部がタップホルダー本体3に当接しており、外周の段部とシャンク1との間に座金18を介して縮みバネ5が挿入されて転造タップ2方向に付勢されている。結果として、バネ受け部材25に当接しているタップホルダー本体3が、転造タップ2方向に付勢されている。
【0041】
一方、伸びバネ4が、バネ受け部材25が軸方向に延びている円筒内に挿入されて、その円筒内部の段部に支持されて、タップホルダー本体3に固定された軸部材26の頭部を転造タップ2と反対方向に付勢し、結果としてタップホルダー本体3が転造タップ2と反対方向に付勢されている。このような構成によって、伸びバネ4及び縮みバネ5の付勢力の釣り合い位置にタップホルダー本体3が停止される。
【0042】
次に、従来の転造タップホルダーを用いたネジ山と、本発明の軸方向微小スライド機構を備えたタップホルダーを用いたネジ山とを計測し比較した結果を示し説明する。
【0043】
図7(a)は、従来の転造タップホルダーで小径タップ加工した場合のネジ山の拡大断面図である。この断面図から、過転造によるネジ山の盛り上がりすぎがわかる。一方(b)は正常な転造ネジ山形を示した断面図である。
【0044】
図8は、過転造の障害が発生したネジ山の切断面計測図である。このときの加工条件は、
タップ名称  転造タップ M1×0.25
ワーク材    SUS410
回転数(min) 955
切削速度(m/min) 3.0
送り速度(m/min) 238.8
下穴径         0.89
ホルダー      コレットチャックホルダー
である。この計測図から、正常なネジ山角度(60度)に対して交角の角度が狭くなっていることがわかる。また、ネジ山は、通常のネジ山形に近いものの、ネジ山斜面が入り口側に軽いむしれが見られ、ネジ精度不良が発生している。
【0045】
図9は、図8と異なる加工条件で過転造の障害が発生したネジ山の切断面計測図である。このときの加工条件は、
タップ名称  転造タップ M1×0.25
ワーク材    SUS410
回転数(min) 2865
切削速度(m/min) 9.0
送り速度(m/min) 716.3
下穴径         0.89
ホルダー      コレットチャックホルダー
である。この計測図からは、正常なネジ山角度(60度)に対して交角の角度が狭くなって、ネジ山斜面の傾斜角度が大きくなっている。これは、図8に示した加工条件より切削速度が高速となり、加工途中に軸方向に想定外の負荷が加わり過転造となったものである。図8に較べ、ネジ山斜面の入り口側に顕著なむしれが見える。
【0046】
図10は、本発明の微小スライド機構を備えたタップホルダーを用いたネジ山の切断面計測図である。このときの加工条件は、
タップ名称  転造タップ M1×0.25
ワーク材    SUS410
回転数(min) 2865
切削速度(m/min) 9.0
送り速度(m/min) 716.3
下穴径         0.89
ホルダー      コレットチャックホルダー
である。
【0047】
この計測図からは、正常なネジ山角度(60度)に対して交角の角度が近く、ネジ山は正常な転造ネジ山形に近く、むしれや盛りがり過ぎが認められない。図9の計測データと同じ加工条件で高速な切削速度、送り速度での結果であることから、本発明の微小スライド機構を備えたタップホルダーの効果が認められる。
【0048】
【発明の効果】
本発明によれば、加工途中のタップに想定外の軸方向の負荷が加わった場合、タップホルダー本体が、タップのピッチに一致される方向に微小スライドしネジ山の過転造を防止することができる。特に、難削材に対する小径(M2以下)のタップ加工において、高速回転・高い切削力の加工条件であっても過転造によるネジ山の盛り上がり過ぎやネジ山斜面のむしれなどの加工不良をなくすることができる。
【0049】
また、瞬間的な負荷による、脆く、高価な小径転造タップの折損事故を防止することができ、さらに、小径のタップサイズに適合した先端外形のタップホルダーとすることができるため、加工ワークに対して適合したサイズとし、従来の工具干渉の問題を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の軸方向微小スライド機構を備えたタップホルダーの一実施の形態の断面図である。
【図2】図1の要部を拡大した部分断面図である。
【図3】本発明の軸方向微小スライド機構を備えたタップホルダーの別の実施の形態の断面図である。
【図4】図3の要部を拡大した部分断面図である。
【図5】従来のタップホルダーを示す断面図である。
【図6】本発明の実施の形態の分解斜視図である。
【図7】(a)は、従来の転造タップホルダーで小径タップ加工した場合のネジ山の拡大断面図、(b)は正常な転造ネジ山形を示した断面図である。
【図8】過転造の障害が発生したネジ山の切断面計測図である。
【図9】異なる加工条件で過転造の障害が発生したネジ山の切断面計測図である。
【図10】本発明の微小スライド機構を備えたタップホルダーを用いたネジ山の切断面計測図である。
【符号の説明】
1  シャンク
2  小径転造タップ(転造タップ)
3  タップホルダー本体
4  伸びバネ
5  縮みバネ
6  軸部材
7  バネ受け部材
8  カバー
9  弾性体
10  締め付けナット
11  コレットチャック
12  ボール
13  止めネジ
14  リング
15  カラー
16、17  止めネジ
18  座金
20  ガイド用長穴
21  凹部
22  バネ安定座金
23  空所
24  微小すきま
25  バネ受け部材
26  軸部材
27  保持部
30  主軸

Claims (5)

  1. タップ同期送り機構を有する工作機械の主軸に着脱自在に装着されるシャンクと、転造タップを保持するコレットチャックが先端に着脱自在に取り付けられると共に、前記シャンク内に軸方向に摺動自在に挿入されたタップホルダー本体と、シャンクとタップホルダー本体との間に配置され、タップホルダー本体を軸方向の相反する方向に付勢して、付勢力の釣り合い位置にタップホルダー本体を停止させる状態とする伸びバネ及び縮みバネとを備えており、前記タップホルダー本体は、タップ加工中に主軸送り誤差が発生し送り量とタップのピッチが不一致となったとき、先端に取り付けられた転造タップからの外力に反応してタップのピッチに一致させる方向に微小スライドすることを特徴とする軸方向微小スライド機構を備えたタップホルダー。
  2. シャンク及びタップホルダー本体との間に、タップホルダー本体の軸方向への摺動をガイドすると共に、シャンクの回転をタップホルダー本体に伝達する係合部材が設けられていることを特徴とする請求項1記載の軸方向微小スライド機構を備えたタップホルダー。
  3. 前記係合部材は、軸方向に延びるようにシャンクに形成されたガイド用長穴と、ガイド用長穴と対抗した位置にタップホルダー本体に形成された凹部と、ガイド用長穴が凹部に跨った抜け止め状態でシャンクとタップホルダー本体を係合させるボールとを備えることを特徴とする請求項2記載の軸方向微小スライド機構を備えたタップホルダー。
  4. 軸方向に延びる軸部材がタップホルダー本体に取り付けられる一方、軸方向に延びるバネ受け部材が前記シャンクに結合されており、前記縮みバネは軸部材が挿入された状態でタップホルダー本体を転造タップの方向に付勢し、前記伸びバネはバネ受け部材に支承された状態で軸部材を介してタップホルダー本体を転造タップと反対方向に付勢していることを特徴とする請求項1記載の軸方向微小スライド機構を備えたタップホルダー。
  5. 軸方向に延びる軸部材がタップホルダー本体に取り付けられる一方、軸方向に延びるバネ受け部材が軸方向に移動可能にシャンク内に設けられ、前記縮みバネはバネ受け部材を介してタップホルダー本体を転造タップの方向に付勢し、前記伸びバネはバネ受け部材に支承された状態で軸部材を介してタップホルダー本体を転造タップと反対方向に付勢していることを特徴とする請求項1記載の軸方向微小スライド機構を備えたタップホルダー。
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