JP2004141805A - 超純水の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】最近の技術進歩を考慮しつつ、二次純水製造装置中で混床式イオン交換装置を使用する際の問題点、とくに、イオン交換装置から発生する微粒子による問題点を解決し、イオン交換樹脂交換後の迅速な立ち上げを可能にするとともに、高純度な超純水を安定して製造できる方法を提供する。
【解決手段】一次純水を二次純水製造装置中にてカチオン交換樹脂とアニオン交換樹脂の単床に連続して順に通水することを特徴とする超純水の製造方法。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一次純水を二次純水へと精製する超純水の製造方法に関し、とくに、エレクトロニクス産業、中でも半導体部品や液晶部品等を製造する際に使用される洗浄水として好適な超純水の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、超純水は、市水、地下水、工水等の原水を前処理装置、一次純水装置、さらに二次純水製造装置(サブシステム)で処理をすることで得られている。このうち、前処理装置は、濁質除去を主目的として凝集や濾過装置などで構成される。一次純水製造装置は、溶存している不純物を除去することを目的として逆浸透膜装置、イオン交換装置、電気式脱イオン水製造装置および脱気装置等を組み合わせて構成されている。また、二次純水製造装置は、通常、低圧紫外線酸化装置、非再生型混床式イオン交換装置および限外濾過(UF)膜装置あるいは精密濾過(MF)膜装置により構成されている。
【0003】
このうち、二次純水製造装置中の非再生型混床式イオン交換装置は、イオン交換塔にカチオン交換樹脂とアニオン交換樹脂とを混合して充填したもので、使用期間が長くなりすぎると不純物のリークが発生する可能性があるので、一定期間使用後塔内のイオン交換樹脂が新品のものと交換されている。
【0004】
このような二次純水製造装置中の非再生型混床式イオン交換装置に工夫を加えたものとして、非再生型混床式イオン交換装置を直列に配置したもの(たとえば、特許文献1)や同一イオン交換塔内に混床形態のイオン交換樹脂層とカチオン交換樹脂の単床を配置したもの(たとえば、特許文献2)が知られている。これら両装置は、いずれも基本的に非再生型混床式イオン交換装置の使用を前提としている。
【0005】
【特許文献1】
特許第3178969号公報(図2)
【特許文献2】
特開平6−86976号公報(図2)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来の非再生混床式イオン交換装置では、カチオン交換樹脂とアニオン交換樹脂とを均一に混合してから塔内に充填している。たとえば、まず、混合容器内にカチオン交換樹脂とアニオン交換樹脂を導入し、圧力空気を容器内に送って均一に混合した後に、非再生型混床式イオン交換装置に充填している。このため、カチオン交換樹脂とアニオン交換樹脂は、空気混合の際に機械的な摩擦を受けるので、表面が磨耗して微粒子の発生源となることがある。
【0007】
二次純水製造装置で用いられるイオン交換樹脂は、微量の不純物を良好に除去するために、通常、半年から1年の周期で交換されている。混床式のイオン交換装置では、交換後に発生した微粒子や交換作業による汚れを系外に排出するために、イオン交換樹脂を交換した直後には、大量のブロー水を用いてイオン交換装置およびそれに付帯する配管等の洗浄を行っている。近年、交換後のブロー時間を極力短縮して二次純水系から迅速に採水できるようにすることが要求されるようになってきた。そのためには、イオン交換樹脂から発生する微粒子などの不純物を迅速に低減することが必要となるが、混床型のイオン交換樹脂では、前述のような混合操作を必要とすることから微粒子を発生する要因を除去することは困難であり、この微粒子除去時間がブロー時間を決定する要因となっているため、結局、ブロー時間を大幅に短縮することは困難な状況にある。
【0008】
イオン交換装置で発生した微粒子は、後段の限外濾過膜装置等によって除去されるので、実質的に最終的な超純水の水質には影響を与えないが、限外濾過膜装置等に負荷を与えることになるので、限外濾過膜装置等の寿命が短くなるという問題を招くことになる。
【0009】
なお、従来の二次純水製造装置中で混床式のイオン交換装置が用いられてきた理由は、主として、カチオン交換樹脂からの溶出物をアニオン交換樹脂で吸着させ、アニオン交換樹脂からの溶出物をカチオン交換樹脂で吸着させるという、いわゆる相互吸着効果を発揮させて、イオン交換装置からの溶出物量を抑えることにあった。ところが、とくに最近、イオン交換樹脂自体の性能が格段に向上しつつあり、各イオン交換樹脂からの溶出物が大幅に少なくなってきているので、混床においても相互吸着効果をそれほど発揮させなくてもよくなってきている。
【0010】
さらに、とくに最近、一次純水系に配置されている各装置の性能も格段に向上されつつあり、一次純水自体の水質が向上しているため、二次純水製造装置中に混床式のイオン交換装置を配置する効果、意味も薄れつつある。
【0011】
本発明の課題は、このような最近の技術進歩を考慮しつつ、前述した二次純水製造装置中で混床式イオン交換装置を使用する際の問題点、とくに、イオン交換装置から発生する微粒子による問題点を解決し、イオン交換樹脂交換後の迅速な立ち上げを可能にするとともに、高純度な超純水を安定して製造できる方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明に係る超純水の製造方法は、一次純水を二次純水製造装置中にてカチオン交換樹脂とアニオン交換樹脂の単床に連続して順に通水することを特徴とする方法からなる。通水の順序としては、カチオン交換樹脂に続いてアニオン交換樹脂、アニオン交換樹脂に続いてカチオン交換樹脂のいずれの方法も有効である。このときカチオン交換樹脂およびアニオン交換樹脂は、それぞれ充填塔に充填されて使用されるが、通水速度としては、空間速度(SV)にて、SVが50/hr以上、好ましくは75〜300/hrとすることが望ましい。
【0013】
すなわち、本発明は、前述したような最近の技術進歩、とくにイオン交換樹脂自体の性能が向上し、各イオン交換樹脂からの溶出物が大幅に少なくなってきているので、混床にして相互吸着効果を発揮させる必要性が薄れてきていること、および、一次純水自体の水質が向上しているため、二次純水製造装置中に混床式のイオン交換装置を配置する効果、意味も薄れてきていることに着目し、従来の技術の流れから依然として非再生型混床式イオン交換装置の使用を前提としている従来の技術思想に対し、基本的に発想を転換して、カチオン交換樹脂とアニオン交換樹脂の単床への順次通水を前提とする方法として完成したものである。カチオン交換樹脂とアニオン交換樹脂の単床を配置すればよいので、両樹脂の混合工程が不要になり、混合操作に伴う微粒子の発生がなくなる。したがって、微粒子発生に伴う問題が基本的に無くなり、イオン交換樹脂交換後の洗浄ブロー工程の時間が大幅に短縮され、二次純水製造装置の迅速な立ち上がりが可能となる。また、イオン交換装置における微粒子の発生量が顕著に低減されることから、後段の限外濾過膜装置等に捕捉される微粒子量も格段に低減されることになり、該限外濾過装置等の寿命が延長されるとともに、二次純水製造装置全体として、より安定した運転が可能になる。
【0014】
この本発明に係る超純水の製造方法においては、カチオン交換樹脂とアニオン交換樹脂の単床を各々一つずつ配置することも可能であるが、交互に配置される単床の少なくとも一方を2つ配置することも可能である。たとえば、一次純水を第1工程でカチオン交換樹脂、第2工程でアニオン交換樹脂、続いて第3工程でカチオン樹脂の単床の順に連続して通水する方法、あるいは、一次純水を第1工程でアニオン交換樹脂、第2工程でカチオン交換樹脂に続いて第3工程でアニオン交換樹脂の単床の順に連続して通水する方法を採用することもできる。このような方法には、次のような利点がある。
【0015】
すなわち、旧来、イオン交換樹脂は、イオン交換基の脱離等による溶出があり、混床で使用することによってアニオン交換樹脂の溶出物をカチオン交換樹脂が捕捉し、またカチオン交換樹脂からの溶出物をアニオン交換樹脂が捕捉する相互吸着によってイオン交換樹脂からの溶出物の低減を図っていたが、最近の技術進歩によってイオン交換樹脂からの溶出物が大幅に低減されてきたため本発明方法のように単床の順次配置が可能になったことは前述した通りである。この従来の相互吸着あるいはそれに類似の考え方を、本発明にも適用し、それぞれ単床形態で配置するものの、第3工程で極微量の溶出物を捕捉し、超純水の水質をさらに向上するとともに後段装置への負荷軽減をはかるようにしたものである。第3工程をカチオン交換樹脂の単床とする場合には、前段アニオン交換樹脂からの極微量の溶出物を捕捉するために用い、第3工程をアニオン交換樹脂の単床とする場合には、前段カチオン交換樹脂からの極微量の溶出物を捕捉するために用いる。
【0016】
この場合、第1工程よりも第3工程の流速を速くすることが好ましい。基本的に第1工程と第3工程に同種のイオン交換樹脂を使用するが、第3工程の流速の方を速くすることにより、第3工程の方が溶出物の希釈効果が大きくなり、つまり、時間当たりの接触水量が多くなるので単位流量当たりの溶出物量が減る。したがって、第3工程では、第2工程からの溶出物を捕捉できるとともに、第3工程自体からの極微量の溶出物量についてもさらに低減できることになる。このような第3工程における高速通水については、前述した最近の技術進歩からも容易に実施できるものである。すなわち、イオン交換樹脂からの溶出物が大幅に低減されているために、捕捉すべき前段イオン交換樹脂からの溶出物はごくわずかであり、この面からも第3工程において高速で通水することが可能となる。このときの第3工程のカチオン交換樹脂あるいはアニオン交換樹脂の単床への通水速度は、空間速度SV=100/hr以上、好ましくは150〜600/hrとするのが望ましい。第1工程の通水速度に対する比較では、たとえば、第3工程の通水速度を第1工程の通水速度の1.5倍以上、好ましくは2倍以上とすることが望ましい。
【0017】
さらに本発明においては、上述の各イオン交換樹脂の単床をそれぞれ個別の充填塔に構成する必要は必ずしもない。したがって、カチオン交換樹脂とアニオン交換樹脂の単床が同一イオン交換塔内に複床形態で形成されている形態とすることもできる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の望ましい実施の形態を、実施例に基づいて比較例と比較しながら説明する。
比較例1
図1は、従来の超純水の製造方法を示しており、1は一次純水製造系からの一次純水を貯留する一次純水槽、Pはポンプ、2は低圧紫外線酸化装置、3は非再生型混床式イオン交換装置、4は限外濾過(UF)膜装置を示している。一次純水槽1には、一次純水が供給され、ポンプPを介して低圧紫外線酸化装置2、非再生型混床式イオン交換装置3、UF膜装置4の順に通水されて処理され、超純水が製造される。
【0019】
非再生型混床式イオン交換装置3のイオン交換樹脂を交換した後のイオン交換装置出口水が基準値を満たして採水可能になるまでの時間を調査した。非再生型混床式イオン交換装置3には、混床樹脂EG−4(オルガノ(株)製)が充填され、SV=50/hrで通水されていた。イオン交換装置3の入口水の水質は、抵抗率:10〜15MΩcm、TOC:5〜7μg C/L、微粒子数:50〜100個/mL (0.05μm以上)であり、採水条件は、抵抗率18MΩcm以上、TOC2μg C/L以下、微粒子5個/mL(0.05μm以上)以下である。各特性が上記採水条件を満たすまでの所要時間は以下の通りであった。
抵抗率:1時間
TOC:12時間
微粒子:20時間
【0020】
実施例1
図2は、本発明の実施例1に係る超純水の製造方法を示しており、11は一次純水槽、Pはポンプ、12は低圧紫外線酸化装置、13および14は単床のイオン交換樹脂塔、15はUF膜装置である。一次純水槽11には、一次純水が供給されポンプPを介して低圧紫外線酸化装置12、単床式カチオン交換装置13、単床式アニオン交換装置14、UF膜装置15の順に通水されて処理され、超純水が製造される。
【0021】
単床式カチオン交換装置13と単床式アニオン交換装置14のイオン交換樹脂交換作業をした後のイオン交換装置出口水が基準値を満たして採水可能になるまでの時間を調査した。単床式カチオン交換装置13にはESG−K(オルガノ(株)製)が充填されて、SV=150/hrで通水されていた。単床式アニオン交換装置14にはESG−A(オルガノ(株)製)が充填されて、SV=75/hrで通水されていた。イオン交換装置の入口水の水質は、比較例1と同じく、抵抗率:10〜15MΩcm、TOC:5〜7μg C/L、微粒子数:50〜100個/mL (0.05μm以上)であり、採水条件は、抵抗率18MΩcm以上、TOC2μg C/L以下、微粒子5個/mL(0.05μm以上)以下である。各特性が上記採水条件を満たすまでの所要時間は以下の通りであった。
抵抗率:1時間
TOC:12時間
微粒子:8時間
比較例1に比べ、微粒子数が採水条件を満たすまでの所要時間が大幅に短縮された。
【0022】
実施例2
図3に示すように、実施例1に比べ、単床式カチオン交換装置と単床式アニオン交換装置の順序を逆にし、一次純水槽21、ポンプP、低圧紫外線酸化装置22、単床式アニオン交換装置23、単床式カチオン交換装置24、UF膜装置25の順に配置して通水した。単床式アニオン交換装置23と単床式カチオン交換装置24のイオン交換樹脂交換作業をした後のイオン交換装置出口水が基準値を満たして採水可能になるまでの時間を調査した。単床式アニオン交換装置23にはESG−A(オルガノ(株)製)が充填されて、SV=75/hrで通水されていた。単床式カチオン交換装置には、ESG−K(オルガノ(株)製)が充填されて、SV=150/hrで通水されていた。イオン交換装置の入口水の水質は、比較例1と同じく、抵抗率:10〜15MΩcm、TOC:5〜7μg C/L、微粒子数:50〜100個/mL (0.05μm以上)であり、採水条件は、抵抗率18MΩcm以上、TOC2μg C/L以下、微粒子5個/mL(0.05μm以上)以下である。各特性が上記採水条件を満たすまでの所要時間は以下の通りであった。
抵抗率:1時間
TOC:10時間
微粒子:10時間
比較例1に比べ、TOC、微粒子数が採水条件を満たすまでの所要時間が共にに短縮された。
【0023】
実施例3
図4は、本発明の実施例3に係る超純水の製造方法を示しており、31は一次純水槽、Pはポンプ、32は低圧紫外線酸化装置、33から35はイオン交換樹脂塔、36はUF膜装置である。一次純水槽31には一次純水が供給され、ポンプPを介して低圧紫外線酸化装置32、単床式カチオン交換装置33、単床式アニオン交換装置34、単床式カチオン交換装置35、UF膜装置36の順に通水、処理されて超純水が製造される。
【0024】
単床式カチオン交換装置33、単床式アニオン交換装置34と単床式カチオン交換装置35のイオン交換樹脂交換作業をした後のイオン交換装置出口水が基準値を満たして採水可能になるまでの時間を調査した。第1工程としての単床式カチオン交換装置33にはESG−K(オルガノ(株)製)が充填されて、SV=200/hrで通水されていた。第2工程としての単床式アニオン交換装置34には、ESG−A(オルガノ(株)製)が充填されて、SV=75/hrで通水されていた。第3工程としての単床式カチオン交換装置35にはESG−Kが充填されて、SV=600/hrで通水されていた。イオン交換装置の入口水の水質は、比較例1と同じく、抵抗率:10〜15MΩcm、TOC:5〜7μg C/L、微粒子数:50〜100個/mL (0.05μm以上)であり、採水条件は、抵抗率18MΩcm以上、TOC2μg C/L以下、微粒子5個/mL(0.05μm以上)以下である。各特性が上記採水条件を満たすまでの所要時間は以下の通りであった。 抵抗率:1時間
TOC:8時間
微粒子:8時間
比較例1に比べ、TOC、微粒子数が採水条件を満たすまでの所要時間が共にに大幅に短縮された。
【0025】
実施例4
図5に示すように、実施例3に比べ、単床式カチオン交換装置と単床式アニオン交換装置の順序を入れ替え、一次純水槽41、ポンプP、低圧紫外線酸化装置42、単床式アニオン交換装置43、単床式カチオン交換装置44、単床式アニオン交換装置45、UF膜装置46の順に配置して通水した。単床式アニオン交換装置43、単床式カチオン交換装置44と単床式アニオン交換装置45のイオン交換樹脂交換作業をした後のイオン交換装置出口水が基準値を満たして採水可能になるまでの時間を調査した。第1工程としての単床式アニオン交換装置43にはESG−A(オルガノ(株)製)が充填されて、SV=100/hrで通水されていた。第2工程としての単床式カチオン交換装置44にはESG−K(オルガノ(株)製)が充填されて、SV=150/hrで通水されていた。第3工程としての単床式アニオン交換装置にはESG−A(オルガノ(株)製)が充填されて、SV=300/hrで通水されていた。イオン交換装置の入口水の水質は、比較例1と同じく、抵抗率:10〜15MΩcm、TOC:5〜7μg C/L、微粒子数:50〜100個/mL (0.05μm以上)であり、採水条件は、抵抗率18MΩcm以上、TOC2μg C/L以下、微粒子5個/mL(0.05μm以上)以下である。各特性が上記採水条件を満たすまでの所要時間は以下の通りであった。
抵抗率:1時間
TOC:8時間
微粒子:8時間
比較例1に比べ、TOC、微粒子数が採水条件を満たすまでの所要時間が共にに大幅に短縮された。
【0026】
実施例5
図6は、本発明の実施例5に係る超純水の製造方法を示しており、51は一次純水槽、Pはポンプ、52は低圧紫外線酸化装置、53は複床型イオン交換装置、54はUF膜装置である。一次純水槽51には一次純水が供給され、ポンプPを介して低圧紫外線酸化装置52、複床型イオン交換装置53、UF膜装置54の順に通水、処理されて超純水が製造される。
【0027】
複床型イオン交換装置53には、最下部に単床形態のカチオン交換樹脂層55が形成され、中央部には単床形態のアニオン交換樹脂層56、最上部には単床形態のカチオン交換樹脂層57のように異なるイオン交換樹脂が順に配置されて複床が形成されており、上部から下部に向かって通水することで処理水を得るようになっている。複床型イオン交換装置53のイオン交換樹脂交換作業をした後のイオン交換装置出口水が基準値を満たして採水可能になるまでの時間を調査した。複床型イオン交換装置53には、最下部のカチオン交換樹脂層55にはESG−K(オルガノ(株)製)が充填され、中央部のアニオン交換樹脂層56にはESG−A(オルガノ(株)製)が充填され、最上部のカチオン交換樹脂層57にはESG−Kが充填されて、樹脂塔にSV=50/hrで通水されていた。イオン交換装置の入口水の水質は、比較例1と同じく、抵抗率:10〜15MΩcm、TOC:5〜7μg C/L、微粒子数:50〜100個/mL (0.05μm以上)であり、採水条件は、抵抗率18MΩcm以上、TOC2μg C/L以下、微粒子5個/mL(0.05μm以上)以下である。各特性が上記採水条件を満たすまでの所要時間は以下の通りであった。
抵抗率:1時間
TOC:8時間
微粒子:6時間
比較例1に比べ、TOC、微粒子数が採水条件を満たすまでの所要時間が共にに大幅に短縮された。なお、この実施例では、複床型イオン交換装置内における層配置を、単床形態のアニオン交換樹脂層、単床形態のカチオン交換樹脂層、単床形態のアニオン交換樹脂層とすることも可能である。
【0028】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る超純水の製造方法によれば、極めて高純度の超純水を迅速に得ることが可能となる。メンテナンス等でイオン交換樹脂を交換した後に、迅速に高純度な超純水を供給することが可能となるので、超純水の利用効率が高まり、かつ、採水可能となるまでの排水量を大幅に低減できるので、環境保全の面でも貢献できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の超純水の製造方法の一例を示す概略機器系統図である。
【図2】本発明の実施例1に係る超純水の製造方法を示す概略機器系統図である。
【図3】本発明の実施例2に係る超純水の製造方法を示す概略機器系統図である。
【図4】本発明の実施例3に係る超純水の製造方法を示す概略機器系統図である。
【図5】本発明の実施例4に係る超純水の製造方法を示す概略機器系統図である。
【図6】本発明の実施例5に係る超純水の製造方法を示す概略機器系統図である。
【符号の説明】
1 一次純水槽
2 低圧紫外線酸化装置
3 混床式イオン交換装置
4 UF膜装置
11、21、31、41、51 一次純水槽
12、22、32、42、52 低圧紫外線酸化装置
13、24、33、35、44 単床式カチオン交換装置
14、23、34、43、45 単床式アニオン交換装置
15、25、36、46、54 UF膜装置
53 複床型イオン交換装置
55 単床形態のカチオン交換樹脂層
56 単床形態のアニオン交換樹脂層
57 単床形態のカチオン交換樹脂層

Claims (5)

  1. 一次純水を二次純水製造装置中にてカチオン交換樹脂とアニオン交換樹脂の単床に連続して順に通水することを特徴とする超純水の製造方法。
  2. 二次純水製造装置中において、第1工程でカチオン交換樹脂の単床、第2工程でアニオン交換樹脂の単床、続いて第3工程でカチオン樹脂の単床の順に通水する、請求項1の超純水の製造方法。
  3. 二次純水製造装置中において、第1工程でアニオン交換樹脂の単床、第2工程でカチオン交換樹脂の単床、続いて第3工程でアニオン樹脂の単床の順に通水する、請求項1の超純水の製造方法。
  4. 第1工程よりも第3工程の流速を速くする、請求項2または3の超純水の製造方法
  5. カチオン交換樹脂とアニオン交換樹脂の単床が同一イオン交換塔内に複床形態で形成されている、請求項1〜4のいずれかに記載の超純水の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007098268A (ja) * 2005-10-04 2007-04-19 Japan Organo Co Ltd 排水の処理方法および装置

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