JP2004139316A - インターネットを利用する広告サービス提供方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】企業側の条件指定にしたがい、登録された個人ホームページと企業ホームページとの自動カップリングを行う。このカップリングにあたり、企業側にはカテゴリ(主なテーマや需用者層など)別に個人ホームページを検索しうる検索機能を提供する。また、参加企業は特定のホームページを指定できるようにする。カップリングが成立したら、個人ホームページをフレーム分割し、その一のフレームに企業ホームページが同時に表示されるようにする。個人ホームページのアクセス数を定期的に集計し、企業側に広告料を請求するとともに個人ホームページの管理者にはウェブサービス等のインセンティブを与える。
【選択図】 図7
Description
【発明の属する技術分野】
本発明はインターネットを利用する広告サービス提供方法に関し、特に、ブラウザのフレーム分割機能を用いて事業者のホームページを表示させ、広告収入の管理をも行うようにした方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年では多数の企業が自らのホームページを開設して顧客や市場へのメッセージを発信しているが、通常、企業のホームページは一般のインターネット利用者を惹きつける魅力的なコンテンツに乏しく、したがって閲覧する利用者が少なく、広告効果を十分に果たせていないという現状がある。すなわち、企業としては一般ユーザや市場に対するメッセージを常時効率よく伝えたいというニーズが存在する。一方、インターネット上では商用目的でない個人のホームページが多数開設されており、個人の日記やエッセイ、自作のコンピュータグラフィックを公開して相当のアクセス数を誇るホームページが数多く存在する。
【0003】
近年、人気のあるウェブページに関連づけて他のホームページの広告展開を行う方法がある。いわゆるバナー広告とポップアップ広告と呼ばれるものである。前者は、ホームページ上にバナーと呼ばれるクリッカブルな広告枠を埋め込み、当該バナーをクリックすると企業のホームページへジャンプする構成となっている。後者は、特定のページにアクセスすると自動的に新たなウィンドウが立ち上がり、企業のホームページが表示されるように構成されたものである。
【0004】
その他、本願発明に関連すると思われる従来技術として、インターネットを利用した広告仲介方法がある(例えば、特許文献1)。これはいわゆるバナー広告の仲介をするシステムであって、広告掲載を希望する借主を募集し、ホームページ上の広告枠を提供する貸主を募集し、応募した貸主のホームページを審査したうえで、当該ホームページ上に借主のページへハイパーリンクさせたバナー広告を掲載するものである。この場合、バナーがクリックされた回数に応じて広告料を課金することも提案されている。
【0005】
また、ユーザ端末とインターネット網の間に情報提供装置を配置し、インターネット閲覧時に自動的にユーザ端末に広告メッセージを表示させる情報表示システムがある(例えば、特許文献2)。ユーザ端末においては、画面の片側にインターネット情報が表示され、他方の側に広告メッセージが表示される。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−63403号公報
【特許文献2】
再特表WO97/27531号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、バナー広告ではユーザがバナーをクリックしなければ企業のホームページが表示されず、企業ページの広告宣伝効果が容易にはあがらないという問題がある。ユーザにとっても企業ページを表示させるのに手間がかかる。また、バナー自体にも広告効果が認められるが、当該バナーは個人ページのごく小さな広告枠として表示されるため、広告面積が狭く十分な情報を伝えることができない。さらに、バナーは個人ページに埋め込まれる構成のものであるため、企業側がバナーのデザインを変更したい場合でも容易に変更できないという問題がある。また、バナー広告により個人ページ自体のデザインに制限が加わるという不都合もある。
【0008】
一方、ポップアップ広告ではユーザの所望しない広告ページがポップアップ表示されると、ユーザがいちいちウィンドウを閉じるコマンドを実行せねばならず、ユーザに多大な面倒と不快感を与える結果となる。また、ポップアップ表示では複数のウィンドウが重なることになり、個人ページの一部が隠れてしまうという不具合もある。
【0009】
本発明は上記のような問題に鑑み、ブラウザのフレーム分割を利用して個人のホームページと企業のホームページを並べて表示させる広告方法であって、個人と企業のカップリングから継続的な運用までをカバーするビジネスモデルを提案することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
【0011】
この目的を達成するため、本発明は、インターネットを利用する広告サービス提供方法であって、個人ホームページの管理者からの申し込みを受け付けるステップと、自らホームページを運営する事業者からの申し込みを受け付けるステップと、前記事業者と個人ホームページの組み合わせを決定するステップと、前記個人ホームページのフレーム分割を行い、その一のフレームに前記事業者のホームページが表示されるようにするステップと、前記個人ホームページのアクセス数をカウントするステップと、所定期間毎に前記アクセス数に応じて前記事業者が支払うべき広告料を決定するステップと、所定期間毎に前記アクセス数に応じて前記個人ホームページの管理者への報酬を決定するステップと、を含むことを特徴とする。
【0012】
このように、本発明では個人ホームページのフレーム分割を行って、その一のフレームに企業のホームページが表示されるようにしている。これは、分割フレームのリンク先として企業ホームページのURLを設定することにより実現される。これにより、一般ユーザが従来通りに企業ホームページのURLそのものを指定して当該企業ホームページを表示する以外に、これとは異なる個人ホームページを閲覧することによっても企業ホームページの内容がユーザに提示される。企業はより多くのユーザに企業ホームページの内容を発信することができ、十分な広告効果を得ることができる。フレーム分割による企業ページの提示を行っているので、バナー広告より大きな領域でユーザにメッセージを発信することができる。また、分割フレームのリンク先は企業で管理するファイルであるため、企業側で自由にデザインの変更や内容の更新を行うことができる。さらに、個人ホームページにバナー広告を埋め込む構成をとらないため、個人ホームページ自体のデザインに制約を加えることがない。
【0013】
この広告サービス提供方法において、前記個人ホームページの管理者からの申し込みを受け付けるステップは、前記個人ホームページの需用者層、主なテーマ、管理者の情報、所定期間中のアクセス数のいずれか1以上の情報を入手するステップを含み、前記事業者からの申し込みを受け付けるステップは、当該事業者から前記組み合わせにおいて希望する個人ホームページの条件を入手するステップを含み、前記組み合わせを決定するステップは、前記事業者から指定された条件に合う個人ホームページを自動的に抽出して組み合わせるようにすることができる。
【0014】
あるいは、前記個人ホームページの管理者からの申し込みを受け付けるステップは、前記個人ホームページの需用者層、主なテーマ、管理者の情報、所定期間中のアクセス数のいずれか1以上の情報を入手するステップを含むとともに、前記事業者からの申し込みを受け付けるステップは、1以上の個人ホームページをリスト提示して前記事業者に選択を促すステップを含むようにしてもよい。この場合、前記個人ホームページをリスト表示するステップは、前記事業者の指定する条件に合うものを検索してリスト表示するようにしてもよい。
このようにして企業と個人ホームページのカップリングを行うことにより、企業はターゲットを絞って企業ホームページを提示することができ、効率的に広告効果を得ることができる。
【0015】
ここで、前記組み合わせにおいて一の個人ホームページに対し複数の事業者の希望がある場合に、インターネットを利用するオークションを開設するステップを含むことが望ましい。
【0016】
また本発明の広告サービス提供方法において、前記個人ホームページのフレーム分割を行いその一のフレームに前記事業者のホームページが表示されるようにするステップは、
前記個人ホームページを構成するファイル群を新たに用意したウェブサーバに移転するステップと、前記個人ホームページのアクセス先としてフレーム分割を指示したウェブページを登録するステップと、当該ウェブページの各フレームに前記個人ホームページと前記事業者のホームページが表示されるように設定するステップと、を含むようにすることができる。実際、フレーム分割ページとそこに表示するリンク先ページは異なるウェブサーバ上にあっても構わないが、新たに用意したウェブサーバに個人ホームページの掲載場所を移転することにより管理やアクセスの便宜となり、またシステム運営者にとっても個人ホームページ管理者への報酬としてウェブサービスを提供することが可能となる。
【0017】
あるいは、前記個人ホームページのフレーム分割を行いその一のフレームに前記事業者のホームページが表示されるようにするステップは、
分割フレームに前記事業者のホームページが表示されるようにしたサンプルHTMLを前記個人ホームページの管理者に送付するステップと、前記個人ホームページの管理者側で、受け取ったサンプルHTMLを前記個人ホームページのアクセス先に設定するとともに分割フレームに前記個人ホームページが表示されるようにするステップと、を含むようにすることができる。
長年運営され人気のある個人ホームページを本発明に組み込む場合は、本発明の適用時にそのアクセス先URLが変更されるのが好ましくない場合がある。その場合は、上述のようにフレーム分割を設定したサンプルHTMLを個人ホームページ管理者に送付し、当該管理者側でホームページの改造を行うようにする。これにより個人ホームページのURLを変更することなく分割フレームに企業ホームページを表示させることができる。
【0018】
本発明の広告サービス提供方法において、前記個人ホームページ管理者への報酬は、前記個人ホームページを運営のために使用する記憶領域の提供、前記個人ホームページ用の電子掲示板サービスの提供、金券の提供あるいは金銭の支払いのいずれか1または2以上とすることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を、添付の図面を参照しながら以下に詳細に説明する。図1は、本発明に係る広告サービス方法を実現するシステムの全体像を示す図である。図1を参照すると、インターネットに個人ホームページ管理者の個人端末10、本発明によるサービスを受ける参加企業のシステム20、本発明のサービスを提供するシステム運営者の管理サーバ30、一般のインターネット閲覧者の端末40、任意のインターネットプロバイダが運営するウェブサーバ50、が接続している。
【0020】
参加企業は企業システム20上で独自に、あるいは任意のインターネット事業者のウェブサーバ50上で、当該企業のウェブサイトを展開している。また、個人ホームページの管理者はウェブサーバ50上の記憶領域を貸借する形態で個人のウェブサイトを展開している。この場合、当該個人サイトの改造や更新等はパスワード等でブロックされており当該管理者のみが行うことができる。閲覧者端末40は一般ユーザのインターネット端末であり、インターネット1を介して前記企業のウェブサイトや個人ホームページを閲覧することができる。
【0021】
管理サーバ30は本発明の実現のために配設されるインターネットサーバであり、個人運営のホームページをフレーム分割して企業ホームページを提示する広告サービスを実現するものである。
【0022】
管理サーバ30の構成イメージを図2に示す。管理サーバ30はウェブサーバとして動作するコンピュータシステムであり、ウェブサーバとして必要な機能(例えば通信手段、記憶手段、制御部、適宜のプログラム等)の他に、事業者募集手段31と、個人運営者募集手段32と、マッチング手段33と、フレーム設定手段34と、アクセス数集計手段35と、課金・報酬決定手段36とを備えている。以下にこれらの手段31〜36の役割について説明するが、実際にはこれらの手段31〜36は管理サーバ30のハードウェア資源と常駐するプログラムの共働により具現されるものとする。
【0023】
事業者募集手段31は、インターネット上で自社サイトを公開しているか、これから開設する予定の事業者を募集する手段であり、例えば図3に示すような申込用のウェブページをインターネット上で公開している。図3に示すように、申し込みページでは企業名やそのホームページアドレス、担当者の情報の他、当該企業がカップリングを希望する個人サイトの条件を指定することができる。図3に示す画面例では項目毎にプルダウンメニューで選択可能としており、主なテーマ(例えば、旅行、アウトドア、ショッピング、スポーツ等)、需用者層(例えば、学生、男性会社員、女性会社員、主婦等)、おおよその月間アクセス実績(例えば、250以下、250〜500等)、サイト管理者の情報(例えば、20代男性等)などを企業側が指定することができる。この条件指定は複数選択式にしたり、「指定なし」を選択できるようにしてもよい。また、後述する検索機能を利用したり、URLを指定して直接特定の個人ホームページを指定できるようにしてもよい。
【0024】
広告サービスを希望する企業の担当者がこのページに必要な情報を入力して申し込みボタンをクリックすると、入力情報が管理サーバ30に送信される。管理サーバ30のシステム運営者は応募企業の実績等を調べて与信確認を行うようにする。ここで問題がなければ事業者募集手段31は受け取った情報をデータベース(図示せず)に登録し、マッチング手段33に通知する。また、応募企業に参加IDとパスワードを発行し、以降に企業がこのIDとパスワードを用いて指定条件の変更やカップリングを希望するホームページ数の増減等を行えるようにする。
【0025】
個人運営者募集手段32は、インターネット上で既に個人ホームページを運営しているか、またはこれからホームページを開設する予定の個人を募集する手段であり、例えば図4に示すような申し込み用のウェブページをインターネット上で公開している。図4に示すように、この個人募集ページでは、運営者の住所氏名、連絡先等の個人情報の他に、当該個人が運営するホームページの情報(主なテーマ、需用者層、月間アクセス数等)を入力する欄が設けられている。個人サイトの運営者はこの画面に必要な情報を入力して申し込みボタンをクリックすると、入力情報が管理サーバ30に送信される。個人運営者募集手段32は受け取った情報をデータベースに登録し、マッチング手段33に通知する。
【0026】
マッチング手段33は、応募してきた企業と個人の組み合わせを自動決定する手段である。すなわち、事業者募集手段31にて企業の応募があったら、データベースを参照して企業の指定条件をみたす個人ホームページを検索し、条件に合う個人ホームページのなかから任意のホームページを選択する。このカップリング処理のイメージを図5に示す。管理サーバ30のマッチング手段33は、個人ホームページ管理者から得た個人ホームページの情報と、企業ホームページの担当者から得たカップリング条件をつきあわし、条件の合致する範囲でランダムにカップリングを決定する。このカップリングは上記の動作をするプログラムによりランダムに行われる。
【0027】
データベースに登録された個人ホームページで条件に合うものが存在しない場合、マッチング手段33はその旨を電子メール等で企業の担当者に通知し、条件に合う個人ページが登録されるまで待つか、指定条件を変更して再度の申し込みを行うよう促す。
【0028】
さらに、マッチング手段33は検索オプションを企業に提示するようにしてもよい。すなわち、参加企業が検索条件を指定して検索ボタン(図3参照)をクリックすると、マッチング手段33が登録されている個人ホームページのうち条件に合うもののみをリスト表示する。この場合、リスト表示する個人ホームページをハイパーリンクして、企業が実際に個人ページを確認できるようにするのが望ましい。企業担当者は個人ホームページを確認してから気に入った個人ホームページを選択するようにする。このように構成すれば、企業側で実際に個人ホームページの内容を確認してからカップリングを決定することができ、企業側にとって期待しない個人ホームページとのカップリングを回避することができる。
【0029】
さらに、1の個人ホームページに同時期に申し込んだ複数の企業が競合する場合、マッチング手段33はインターネットを用いたオークションを開催する。すなわち、所定期間(例えば1週間)有効のオークションページを開設して、競合する企業に電子メール等で通知する。通知のあった企業はIDとパスワードを用いてオークションページにアクセスし、価格入札を行う。この価格には後述する課金方法によっていくつかの種類が考えられるが、例えば個人ホームページへのアクセス数あたりの単価を考えることができる。カップリング手段33は所定期間経過後により高い価格を提示した企業をカップリング先に決定する。なお、インターネットオークション自体は周知技術であるので、これ以上の詳細な説明は本明細書では省略する。
【0030】
このようにして企業と個人ホームページの組み合わせが決定したら、フレーム設定手段34が企業ページと個人ページのカップリング処理を行う。これは以下のようにして行われる。フレーム設定手段34は、個人端末10にカップリング先が決定した旨を電子メールで通知し、個人ホームページの掲載場所を、元から使用しているウェブサーバ50にするか、このシステムの運営者が用意する管理サーバ30に移転するかを選択させる。
【0031】
個人ホームページの管理者が管理サーバ30の利用を希望した場合、フレーム設定手段34は当該個人サイト用に管理サーバ30の記憶量域を割り当て、そこにフレーム分割を指示するページを作成し保存する。また、個人ホームページの掲載先およびアップロード用のパスワードを個人端末10に通知する。ここで、フレーム分割ページのHTML記述例を図6(a)に示す。図6(a)に示す例では、<FRAMESET COLS=”60%, 40%”>のタグで横方向に表示領域を60%と40%に分割することを指示している。また、<FRAME SRC=”企業ページのファイル名”>でカップリング先の企業ホームページを指示して、分割された一方のフレームに企業ホームページが表示されるようにする。個人ホームページ管理者は貸与された領域に必要なファイルを保存し、フレーム分割ページのタグ<FRAME SRC=”個人ページのファイル名”>に個人ホームページのファイル名を登録する。この処理の結果、図5(b)に示すように、フレーム分割ページには個人ホームページと企業ホームページがフレームで隔てられて同時に表示される。
【0032】
一方、個人ホームページの管理者が、個人ホームページの掲載先として元から使用していたウェブサーバ50を希望した場合、フレーム設定手段34は図5(a)に示すフレーム分割ページのサンプルHTMLを個人端末10に送付する。個人サイトの管理者は受け取ったサンプルHTMLを当該個人サイトのホームページとして登録し、上記と同様の処理を行い一方のフレームに個人ホームページが表示されるようにする。この処理が終了したら個人ホームページの管理者は管理サーバ30に終了報告を行う。この終了報告は予め送付されたメールフォームを管理サーバ30に送信する等の手段を用いることができる。終了報告を受けたフレーム設定手段34はシステム運営者に通知し、当該個人ホームページが正常に表示されるかの確認を促す。システム運営者が個人ホームページを確認したら、個人ホームページの管理者と正式契約を締結し、以降の課金報酬処理への登録を行う。
【0033】
さらに、フレーム設定手段34は個人ホームページおよび/または企業のホームページにアクセスカウンタをセットする。これはインターネット閲覧者がホームページへアクセスした数を計数するプログラムを、個人ホームページや企業ホームページにセットすることにより行われる。アクセスカウンタ自体は公知であるのでこれ以上の説明は省略するが、近年では閲覧者のIPアドレスを確認したり、どのURLを指定して呼び出したかを確認することにより、不正目的のカウントを防止するようにしたアクセスカウンタが利用されている。
【0034】
以上の処理により、インターネット閲覧者が個人ホームページへアクセスすると図5(b)に示すような分割フレームが表示され、一方のフレームに個人ホームページが、他方のフレームに企業ホームページが表示される。これにより、企業は個人ホームページの閲覧者に自社ホームページの内容を提示することができる。また、分割フレームに表示されるのは自社で運営管理する企業ホームページであるため自由に更新等することができ、また自社で製作したプログラム画面等も使用することが可能である。なお、この場合でも、もちろん企業ページのURLを指定して直接企業ホームページを閲覧することは可能である。
【0035】
管理サーバ30のアクセス数集計手段35は前記アクセスカウンタを監視し、カップリングがなされた個人ホームページのアクセス数を定期的に集計する。ここでの集計結果は課金・報酬決定手段36による企業への課金や個人サイト管理者への報酬の基準になる。さらに、アクセス数集計手段35は定期的(例えば、日毎・週毎・月毎)に管理サーバ30に登録されている個人サイトのアクセスランキングを作成し、インターネット上で公開する。このウェブページには、ハイパーリンク機能を用いてランクインしている個人ホームページへジャンプできるようにして、一般閲覧者の更なるアクセスを呼び込んだり、個人ホームページ管理者の励みになるようにする。
【0036】
課金・報酬決定手段36は月ごとに集計されたアクセス数に基づき企業が支払うべき広告費を算出し、請求データを作成して当該企業のシステム20に送付する。ここで企業が支払うべき広告費は、アクセスあたりの標準単価、入札された場合は落札単価をアクセス数に乗算する方法や、予め個人ホームページの月間アクセス数より決定された人気度ランクに応じた料金を請求する方法など、予め定められた処理に従って自動的に算出されるものとする。また、課金・報酬決定手段36は請求データとともに、カップリング先の個人ホームページの情報やカウント数の報告書を作成して企業システム20に送付する。
【0037】
また、課金・報酬決定手段36は前記アクセス数および/または企業への請求額に応じて、個人ホームページ管理者への報酬を決定する。この報酬としては金銭の支払いや金券の提供のほか、例えば管理サーバ30で個人ホームページのために貸与するサーバ利用料の割引・免除や、利用できるサーバ容量の増量、管理サーバ30上で展開する無料掲示板の提供などを考えることができる。また、アクセス実績をポイント換算し(インセンティブポイント)、所定ポイント毎に上記の特典を提供するようにしてもよい。
【0038】
さらに、課金・報酬決定手段36は、所定期間毎(例えば、月ごと)にアクセス数から個人ホームページの再評価を行い、各個人ホームページのランクを変更する。具体的には、個人ホームページの月間アクセス数が予め定められた帯域のどこに属するかを調査し、例えば月間アクセス数が1,000を越える個人サイトはAランク、アクセス数が750〜1,000のサイトはBランクというように決定する。このランクはカップリング相手の企業への課金に反映される。すなわち、Aランクの個人サイトの月額カップリング料金は○○円、あるいは1アクセス数あたり○○円というように企業への請求額が決定される。
【0039】
以上に説明したシステム全体の処理フローを図7に示す。図7では、左側に参加企業(企業システム20)の処理、右側に個人ホームページ管理者(個人端末10)の処理、中央に管理サーバ30ないしオペレータの処理を示す。参加企業は、企業システム20を介して管理サーバ30の企業募集ページに参加申し込みを行う(ステップS1)。ここで当該企業の与信確認が行われ(ステップS2)、問題があればシステムへの参加を断る旨が通知される(ステップS3)。与信確認で問題がなければ企業IDとパスワードが通知され、企業はカップリングを希望する個人ホームページの条件を指定する(ステップS4)。
【0040】
一方、個人ホームページの管理者は、個人端末10を用いて個人ホームページ運営者向け募集ページへアクセスし、自己の情報を登録する(ステップS5)。この申し込みと同時に、あるいは管理サーバ30からの問い合わせを待って、個人ホームページ管理者は自己のホームページの掲載を希望するサーバ乃至URLを、元のサーバか管理サーバ30かを選択する(ステップS6)。管理サーバ30から個人ホームページ管理者に参加IDおよびパスワードが付与され(ステップS7)、個人サイト管理者は自己のホームページのプロフィール(主なテーマやアクセス数)をアンケート画面上で登録する(ステップS8)。
【0041】
管理サーバ30は企業と個人ホームページのマッチングを行い、個人ホームページをフレーム分割して企業ホームページとのカップリング処理を行う(ステップS9)。カップリングされたページがインターネット上で公開され、そのアクセス数がカウントされる(ステップS10)。この間、個人ホームページの管理者は、ホームページの内容を日々更新して魅力のあるものにしたり、自ホームページ内あるいは他人のホームページ上の電子掲示板で宣伝する等して、自己のホームページのアクセス数が増えるように宣伝活動を行う(ステップS11)。また、管理サーバ30も前述のようにアクセス数ランキングをインターネット上で公開したり、個人ホームページ用に電子掲示板を提供したりして、個人ホームページのアクセス数が増えるように宣伝活動を補助する(ステップS12)。大手ポータルサイトなどに広告を出してランキングページを宣伝するようにしてもよい。
【0042】
一般のインターネット閲覧者が個人ホームページを閲覧すると、フレーム分割により同時に企業ホームページの内容が提示され、企業のホームページ内容がより多くのユーザに提示される(ステップS13)。
【0043】
個人ホームページにセットしたカウントプログラムによりアクセス数がカウントされ、個人ホームページ毎にカウント数が集計される(ステップS14)。この集計結果に基づいて企業が支払うべき広告料が請求され(ステップS15)、同時に、個人ホームページ運営者に対するインセンティブ(例えば、金銭の支払いやウェブサービスの提供)が決定される(ステップS16)。企業の担当者は、報告されたアクセス数、管理サーバ30上で発表されるランキングページなどを参考に広告料の妥当性を検証するようにする。
【0044】
以上に本発明の実施例を詳細に説明したが、上記実施例は本発明を具現化するにあたり最も簡単な例を提示したにすぎず、他に様々な工夫を加えてより好適な実施例として本発明を実現してもよい。例えば、申し込み後に企業サイトとのカップリングが成立していない個人ホームぺージにつき、予めフレーム分割を行うとともに分割フレームのリンク先として仮のURLを設定し、当該仮のURLに例えば「企業広告募集中!詳細はこちら」などの呼びかけを掲載したファイルを登録するようにしてもよい。この場合、企業とのカップリングが成立した時点で、リンク先URLを当該企業のURLに置き換える処理を行うようにする。これによれば、別の目的で個人ホームページを閲覧している企業担当者の注意を惹くことができ、本発明の更なる利用を図ることが可能となる。
【0045】
【発明の効果】
以上に詳細に説明したように、本発明では個人ホームページのフレーム分割を行って、その一のフレームに企業のホームページが表示されるようにしている。これにより、一般ユーザが従来通りに企業ホームページのURLそのものを指定して当該ホームページを表示する以外に、当該個人ホームページを閲覧することによっても企業ホームページの内容がユーザに提示される。企業はより多くのユーザに企業ホームページの内容を発信することができ、十分な広告効果を得ることができる。また、企業がカップリングを希望する個人ホームページの条件を指定したり、実際に確認したうえで特定の個人ホームページを直接指定できるようにしているので、企業は顧客ターゲットを絞って自社ホームページを提示することができる。さらに、個人ホームページ管理者にはアクセス回数に応じたインセンティブが与えられるため、当該管理者が他の掲示板等で個人ホームページの宣伝をすることにより、企業ホームページの閲覧回数も増えて広告効果が倍増する結果になる。
【0046】
また、フレーム分割による企業ページの提示を行っているので、バナー広告より大きな領域でユーザにメッセージを発信することができる。一般の閲覧者もバナー広告をクリックせずに企業ページの内容をある程度把握することができる。また、分割フレームのリンク先は企業で管理するファイルであるため、バナー広告と異なり企業側で自由にデザインの変更や内容の更新を行うことができ、更新した内容をすぐに個人ホームページを介しての閲覧者に提示することができる。さらに、個人ホームページにバナー広告を埋め込む構成をとらないため、個人ホームページ自体のデザインに制約を加えることがない。また、ユーザにとってポップアップ広告のように不要なウィンドウを閉じる手間とこれに伴う不快感を与えることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の広告方法を実現するシステム全体を示す図である。
【図2】図1に示す管理サーバ30の構成を示すイメージ図である。
【図3】参加企業向け申し込みページの表示画面例を示す図である。
【図4】個人ホームページ運営者向け申し込み募集ページの画面例を示す図である。
【図5】マッチング手段33によるカップリングのイメージを示す図である。
【図6】フレーム分割ページのHTML記述例および画面例を示す図である。
【図7】本発明の方法を説明するためのフロー図である。
【符号の説明】
10 個人端末
20 企業システム
30 管理サーバ
31 事業者募集手段
32 個人運営者募集手段
33 マッチング手段
34 フレーム設定手段
35 アクセス数集計手段
36 課金・報酬決定手段
40 閲覧者端末
50 ウェブサーバ
Claims (8)
- インターネットを利用する広告サービス提供方法であって、個人ホームページの管理者からの申し込みを受け付けるステップと、自らホームページを運営する事業者からの申し込みを受け付けるステップと、前記事業者と個人ホームページの組み合わせを決定するステップと、前記個人ホームページのフレーム分割を行い、その一のフレームに前記事業者のホームページが表示されるようにするステップと、前記個人ホームページのアクセス数をカウントするステップと、所定期間毎に前記アクセス数に応じて前記事業者が支払うべき広告料を決定するステップと、所定期間毎に前記アクセス数に応じて前記個人ホームページの管理者への報酬を決定するステップと、を含むことを特徴とする広告サービス提供方法。
- 請求項1に記載の広告サービス提供方法において、前記個人ホームページの管理者からの申し込みを受け付けるステップは、前記個人ホームページの需用者層、主なテーマ、管理者の情報、所定期間中のアクセス数のいずれか1以上の情報を入手するステップを含み、前記事業者からの申し込みを受け付けるステップは、当該事業者から前記組み合わせにおいて希望する個人ホームページの条件を入手するステップを含み、前記組み合わせを決定するステップは、前記事業者から指定された条件に合う個人ホームページを自動的に抽出して組み合わせることを特徴とする広告サービス提供方法。
- 請求項1に記載の広告サービス提供方法において、前記個人ホームページの管理者からの申し込みを受け付けるステップは、前記個人ホームページの需用者層、主なテーマ、管理者の情報、所定期間中のアクセス数のいずれか1以上の情報を入手するステップを含むとともに、前記事業者からの申し込みを受け付けるステップは、1以上の個人ホームページをリスト提示して前記事業者に選択を促すステップを含むことを特徴とする広告サービス提供方法。
- 請求項3に記載の広告サービス提供方法において、前記個人ホームページをリスト表示するステップは、前記事業者の指定する条件に合うものを検索してリスト表示することを特徴とする広告サービス提供方法。
- 請求項2ないし4のいずれかに記載の広告サービス提供方法において、前記組み合わせにおいて一の個人ホームページに対し複数の事業者の希望がある場合に、インターネットを利用するオークションを開設するステップを含むことを特徴とする広告サービス提供方法。
- 請求項1ないし5のいずれかに記載の広告サービス提供方法において、前記個人ホームページのフレーム分割を行いその一のフレームに前記事業者のホームページが表示されるようにするステップは、
前記個人ホームページを構成するファイル群を新たに用意したウェブサーバに移転するステップと、前記個人ホームページのアクセス先としてフレーム分割を指示したウェブページを登録するステップと、当該ウェブページの各フレームに前記個人ホームページと前記事業者のホームページが表示されるように設定するステップと、を含むことを特徴とする広告サービス提供方法。 - 請求項1ないし5のいずれかに記載の広告サービス提供方法において、前記個人ホームページのフレーム分割を行いその一のフレームに前記事業者のホームページが表示されるようにするステップは、
分割フレームに前記事業者のホームページが表示されるようにしたサンプルHTMLを前記個人ホームページの管理者に送付するステップと、前記個人ホームページの管理者側で、受け取ったサンプルHTMLを前記個人ホームページのアクセス先に設定するとともに分割フレームに前記個人ホームページが表示されるようにするステップと、を含むことを特徴とする広告サービス提供方法。 - 請求項1ないし7のいずれかに記載の広告サービス提供方法において、前記個人ホームページ管理者への報酬は、前記個人ホームページの運営のために使用する記憶領域の提供、前記個人ホームページ用の電子掲示板サービスの提供、金券の提供あるいは金銭の支払いのいずれか1または2以上であることを特徴とする広告サービス提供方法。
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