JP2004138695A - カラーフィルター形成用基板およびそれを用いたカラーフィルターの作製方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】吐出ヘッドと基板とのアライメントが正確に行われているか否かを容易にかつ精度良く確認できるカラーフィルター形成用基板を提供する。
【解決手段】基板15のうちカラーフィルター部24においては、吐出ヘッド12から吐出されたインク滴23R,23G,23Bが、親インク性層21aからなるパターン領域24a上でのみ濡れ拡がり、パターン領域24aの形状に対応するストライプ状のパターンで各色の着色層22R,22G,22Bが形成される。一方、基板15のうちダミー画素部25においては、インク滴23R,23G,23Bが、親インク性層21aからなる第1検査領域25a上では十分に濡れ拡がるが、疎インク性層21bからなる第2検査領域25b上では、その着弾位置から濡れ拡がらず、その着弾位置の近傍にてドット状またはライン状のパターンとして残る。このため、このパターンの位置を目視等により確認することにより、吐出ヘッド12と基板15とのアライメントが正確に行われているか否かを確認できる。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェット法により吐出ヘッドから基板上にインク滴を吐出することにより当該基板上に赤色、緑色および青色の各色の着色層をカラーフィルターとして形成する、カラーフィルターの作製方法に係り、とりわけ、吐出ヘッドと基板とのアライメントが正確に行われているか否かを容易に確認することができるカラーフィルター形成用基板およびそれを用いたカラーフィルターの作製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
カラーフィルター基板は、ガラス基板等の透明な基板上に赤色、緑色および青色の各色の着色層を所定パターン(例えばストライプ状のパターン)で形成したものであり、それぞれの着色層間の境界には好ましくはブラックマトリックスが形成される。
【0003】
このようなカラーフィルター基板の作製方法としては例えば、複数の吐出穴が一列に配置された吐出ヘッドを用い、この吐出ヘッドを基板に対して相対的に移動させつつ、吐出ヘッドの複数の吐出穴から基板上に赤色、緑色および青色の各色のインク滴を吐出する方法が知られている。なお、このような方法において、カラーフィルターが形成される基板としては例えば、最終的に形成される着色層のパターンに対応するパターンで親インク性層および疎インク性層が設けられたものが提案されており、各色の吐出ヘッドにより吐出された各色のインク滴が、着色層が形成されるべき部位に設けられた親インク性層上のみで濡れ拡がり、隣り合う着色層間の境界となるべき部位に設けられた疎インク性層上では濡れ拡がらないようになっている。
【0004】
具体的には例えば、図4(a)に示すように、ガラス基板20上において、着色層が形成されるべき部位に親インク性層21aが設けられ、隣り合う着色層間の境界となるべき部位に疎インク性層21bが設けられている。そして、このようなガラス基板20に対して、吐出ヘッド12の複数の吐出穴12aから赤色、緑色および青色の各色のインク滴23R,23G,23Bが吐出されると、図4(b)(c)に示すように、各色のインク滴23R,23G,23Bが、ガラス基板20上に設けられた親インク性層21a上でのみ濡れ拡がり、最終的な硬化または乾燥等の処理を経て、親インク性層21aの形状に対応するパターンで各色の着色層22R,22G,22Bが形成される。なお、図4(b)(c)はそれぞれ、ガラス基板20上に形成される各色の着色層22R,22G,22Bを示す概略断面図および概略平面図である。
【0005】
ここで、このような従来のカラーフィルター基板の作製方法において、ガラス基板20上に所定パターンの着色層22R,22G,22Bを精度良く形成するためには、吐出ヘッド12の各吐出穴12aをガラス基板20上のパターン(親インク性層21a)に対して正確に位置決め(アライメント)することが重要である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような従来のカラーフィルター基板の作製方法においては一般に、吐出ヘッド12とガラス基板20とのアライメントは、吐出ヘッド12から吐出されたインク滴のガラス基板20上での着弾位置を確認することにより行われている。
【0007】
しかしながら、上述した従来のカラーフィルター基板の作製方法では、ガラス基板20上に設けられた親インク性層21a上に着弾したインク滴23R,23G,23Bが、その着弾と同時に、疎インク性層21bによりその境界が区切られた親インク性層21aの全体に濡れ拡がってしまうので、着色層22R,22G,22Bの形成後のカラーフィルター基板を観察しても、吐出ヘッド12の各吐出穴12aとガラス基板20上のパターン(親インク性層21a)とのアライメントが正確に行われているか否かを確認することが困難である。ここで、着色層22R,22G,22Bの形成後のカラーフィルター基板において、着色層の一部が他の着色層にはみ出しているような欠陥(決壊)については確認することができるが、このような欠陥の原因としては、アライメント精度の不足以外にも、各種の原因(親インク性層21aのパターニング不良等)が考えられ、その原因を絞り込むことはできない。
【0008】
このため、従来においては例えば、カラーフィルター形成用基板とは別にアライメント専用の基板(全面が疎インク性(撥インク性)である基板)を準備し、カラーフィルター形成用基板上に吐出ヘッドからインク滴を吐出する前に、アライメント専用の基板上に吐出ヘッドからインク滴を吐出し、吐出ヘッドと基板とのアライメントが正確に行われているか否かを確認する方法が提案されている。すなわち、図5に示すように、全面が疎インク性であるガラス基板20′上に吐出されたインク滴は、その着弾位置から濡れ拡がらず、その着弾位置の近傍にてドット状またはライン状のパターン22R′,22G′,22B′として残ることとなるので、このパターン22R′,22G′,22B′の位置を目視により確認することにより、吐出ヘッドと基板とのアライメントが正確に行われているか否かを確認している。
【0009】
しかしながら、このような方法では、吐出ヘッドとカラーフィルター形成用基板とのアライメントが正確に行われているか否かを、アライメント専用の基板を用いて別途確認する必要があるので、手間および時間がかかり、また、確認できるアライメントの精度も十分でないという問題がある。
【0010】
本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、吐出ヘッドと基板とのアライメントが正確に行われているか否かを容易にかつ精度良く確認することができるカラーフィルター形成用基板およびそれを用いたカラーフィルターの作製方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、第1の解決手段として、赤色、緑色および青色の各色の着色層が所定の画素パターンで形成されることとなるカラーフィルター部と、前記カラーフィルター部の外側に設けられたダミー画素部とを備え、前記カラーフィルター部は、着色層が形成されるべき部位に設けられた親インク性のパターン領域と、隣り合う着色層間の境界となるべき部位に設けられた疎インク性の境界領域とを有し、前記ダミー画素部は、前記カラーフィルター部の前記パターン領域に整列して設けられた疎インク性の検査領域を有することを特徴とする、カラーフィルター形成用基板を提供する。
【0012】
なお、上述した第1の解決手段において、前記ダミー画素部は、前記カラーフィルター部の前記パターン領域に整列して設けられた親インク性の検査領域をさらに有することが好ましい。また、前記ダミー画素部の前記親インク性の検査領域は、前記疎インク性の検査領域と前記カラーフィルター部の前記パターン領域との間に配置されていることが好ましい。
【0013】
本発明は、第2の解決手段として、吐出ヘッドから基板上にインク滴を吐出することにより当該基板上に赤色、緑色および青色の各色の着色層をカラーフィルターとして形成する、カラーフィルターの作製方法において、カラーフィルター形成用基板であって、赤色、緑色および青色の各色の着色層が所定の画素パターンで形成されることとなるカラーフィルター部と、前記カラーフィルター部の外側に設けられたダミー画素部とを備え、前記カラーフィルター部は、着色層が形成されるべき部位に設けられた親インク性のパターン領域と、隣り合う着色層間の境界となるべき部位に設けられた疎インク性の境界領域とを有し、前記ダミー画素部は、前記カラーフィルター部の前記パターン領域に整列して設けられた疎インク性の検査領域を有する、カラーフィルター形成用基板を準備する工程と、準備された前記カラーフィルター形成用基板と前記吐出ヘッドとの間でアライメントを行う工程と、アライメントが行われた前記吐出ヘッドを前記カラーフィルター形成用基板に対して相対的に移動させつつ、前記カラーフィルター部の前記パターン領域およびそれに整列して設けられた前記ダミー画素部の前記疎インク性の検査領域に沿って前記吐出ヘッドからインク滴を吐出する工程とを含むことを特徴とする、カラーフィルターの作製方法を提供する。
【0014】
本発明によれば、赤色、緑色および青色の各色の着色層が所定の画素パターンで形成されることとなるカラーフィルター部を備えたカラーフィルター形成用基板に、カラーフィルター部のパターン領域に整列して設けられた疎インク性の検査領域を有するダミー画素部を設けているので、このようなカラーフィルター形成用基板のカラーフィルター部のパターン領域およびそれに整列して設けられたダミー画素部の疎インク性の検査領域に沿って吐出ヘッドからインク滴を吐出した際に、カラーフィルター形成用基板のうちカラーフィルター部において、パターン領域の形状に対応するパターンで各色の着色層が形成される一方で、カラーフィルター形成用基板のうちダミー画素部においては、その疎インク性の検査領域上において、吐出ヘッドから吐出されたインク滴が、その着弾位置から濡れ拡がらず、その着弾位置の近傍にてドット状またはライン状のパターンとして残る。従って、着色層が形成された後のカラーフィルター基板であっても、ダミー画素部の疎インク性の検査領域上に形成されたドット状またはライン状のパターンの位置(ダミー画素部内での幅方向の位置)を目視や画像処理等の手法により確認することにより、最終的に作製されたカラーフィルター基板ごとに、その作製時に吐出ヘッドとカラーフィルター形成用基板とのアライメントが正確に行われていたか否かを容易にかつ精度良く確認することができる。
【0015】
また、本発明によれば、ダミー画素部が、カラーフィルター部のパターン領域に整列して設けられた親インク性の検査領域をさらに有することにより、この親インク性の検査領域に形成された着色層を用いてカラーフィルター(カラーフィルター部のパターン領域に形成された着色層)の作製状態の試験を行うことができる。さらに、ダミー画素部の親インク性の検査領域を、疎インク性の検査領域とカラーフィルター部の親インク性のパターン領域との間に配置することにより、疎インク性の検査領域ではじかれたインクがカラーフィルター部のパターン領域に逆流してしまうような事態を極力抑えることができ、最終的に作製されるカラーフィルター(カラーフィルター部のパターン領域に形成された着色層)の品質を向上させることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1乃至図3は本発明の一実施の形態を説明するための図である。
【0017】
まず、図1により、本実施の形態で用いられるインクジェットシステムについて説明する。図1に示すように、インクジェットシステム10は、カラーフィルター形成用基板15上に赤色、緑色および青色の各色の着色層をカラーフィルターとして形成するためのものであり、カラーフィルター形成用基板15を載置するXYステージ11と、XYステージ11上に載置されたカラーフィルター形成用基板15に対向するように配設された吐出ヘッド12と、XYステージ11および吐出ヘッド12に接続されたインクジェットコントロールシステム13とを備えている。
【0018】
このうち、XYステージ11は、吐出ヘッド12に対してカラーフィルター形成用基板15をXY平面内で相対的に移動させるものである。また、吐出ヘッド12は、XYステージ11上に載置されたカラーフィルター形成用基板15上に赤色、緑色および青色の各色のインク滴を吐出するものである。さらに、インクジェットコントロールシステム13は、XYステージ11および吐出ヘッド12を制御し、XYステージ11により吐出ヘッド12とカラーフィルター形成用基板15との間のXY平面内での相対的な位置関係を変化させつつ、吐出ヘッド12からカラーフィルター形成用基板15上に赤色、緑色および青色の各色のインク滴を吐出するよう、制御するものである。
【0019】
なお、図3(a)に示すように、吐出ヘッド12には、複数の吐出穴12aが一列に配置されており、これらの各吐出穴12aからカラーフィルター形成用基板15上に赤色、緑色および青色の各色のインク滴23R,23G,23Bが吐出されるようになっている。
【0020】
ここで、カラーフィルター形成用基板15は、図3(a)に示すように、ガラス基板20と、ガラス基板20上に設けられた親インク性層21aおよび疎インク性(撥インク性)層21bとを有しており、これらの親インク性層21aおよび疎インク性層21bの表面パターンにより、図1に示すように、カラーフィルター形成用基板15において、赤色、緑色および青色の各色の着色層が所定の画素パターンで形成されることとなるカラーフィルター部24と、カラーフィルター部24の両端部に設けられたダミー画素部25とが形成されている。
【0021】
このうち、カラーフィルター部24は、図2に示すように、着色層が形成されるべき部位にストライプ状に設けられた親インク性のパターン領域24aと、隣り合う着色層間の境界となるべき部位にストライプ状に設けられた疎インク性の境界領域24bとを有している。また、図2に示すように、ダミー画素部25は、カラーフィルター部24のパターン領域24aに整列して設けられた検査領域(親インク性の第1検査領域25aおよび疎インク性の第2検査領域25b)と、カラーフィルター部24の境界領域24bに整列して設けられた疎インク性の境界領域25cとを有している。なお、図2において、白抜きの領域(パターン領域24aおよび第1検査領域25a)は親インク性を呈し、図3(a)に示す親インク性層21aにより形成されている。一方、点線の斜線が付された領域(境界領域24b、第2検査領域25bおよび境界領域25c)は疎インク性を呈し、図3(a)に示す疎インク性層21bにより形成されている。
【0022】
次に、図1、図2および図3(a)(b)(c)により、本実施の形態の作用について説明する。
【0023】
まず、図1および図2に示すようなカラーフィルター形成用基板15が準備される。
【0024】
次に、このようにして準備されたカラーフィルター形成用基板15と吐出ヘッド12との間でアライメントを行った後、カラーフィルター形成用基板15に対して、吐出ヘッド12の各吐出穴12aから赤色、緑色および青色の各色のインク滴23R,23G,23Bを吐出する(図3(a))。
【0025】
具体的には、インクジェットコントロールシステム13による制御の下で、XYステージ11により、アライメントが行われた吐出ヘッド12をカラーフィルター形成用基板15に対して相対的に移動させつつ、カラーフィルター形成用基板15のカラーフィルター部24のパターン領域24aおよびそれに整列して設けられたダミー画素部24の検査領域(親インク性の第1検査領域25aおよび疎インク性の第2検査領域25b)に沿って吐出ヘッド12の各吐出穴12aから赤色、緑色および青色の各色のインク滴を吐出する。
【0026】
これにより、カラーフィルター形成用基板15のうちカラーフィルター部24において、吐出ヘッド12の各吐出穴12aから吐出された各色のインク滴23R,23G,23Bが、親インク性層21aにより形成されたパターン領域24a上でのみ濡れ拡がり、最終的な硬化または乾燥等の処理を経て、パターン領域24aの形状に対応するストライプ状のパターンで各色の着色層22R,22G,22Bが形成される(図3(b)(c))。一方、カラーフィルター形成用基板15のうちダミー画素部25においては、吐出ヘッド12の各吐出穴12aから吐出された各色のインク滴23R,23G,23Bが、親インク性層21aにより形成された第1検査領域25a上では十分に濡れ拡がるが、疎インク性層21bにより形成された第2検査領域25b上では、その着弾位置から濡れ拡がらず、その着弾位置の近傍にてドット状またはライン状のパターンとして残る(図3(c)参照)。このため、この第2検査領域25b上に形成されたドット状またはライン状のパターンの位置(ダミー画素部25内での幅方向の位置)を目視や画像処理等の手法により確認することにより、吐出ヘッド12とカラーフィルター形成用基板15とのアライメントが正確に行われているか否かを確認することができる。なお、第1検査領域25a上に形成された着色層は、カラーフィルター部24に形成された着色層22R,22G,22Bと同様の条件で形成されているので、通常のダミー画素と同様に、カラーフィルター部24に形成された着色層22R,22G,22Bの作製状態の試験(例えば、耐溶剤性試験や表面粗度計測試験等)のために用いることが可能であり、これにより、着色層22R,22G,22Bを何ら破壊することなく、着色層22R,22G,22Bの作製状態の試験を行うことができる。また、第1検査領域25a上に形成された着色層は、このようなカラーフィルター基板を液晶表示装置のセル内に組み込んで用いる場合には電極基板間のギャップを正確に保つために用いることも可能である。
【0027】
このように本実施の形態によれば、赤色、緑色および青色の各色の着色層22R,22G,22Bが所定の画素パターンで形成されることとなるカラーフィルター部24を備えたカラーフィルター形成用基板15に、カラーフィルター部24のパターン領域24aに整列して設けられた疎インク性の第2検査領域25bを有するダミー画素部25を設けているので、このようなカラーフィルター形成用基板15のカラーフィルター部24のパターン領域24aおよびそれに整列して設けられたダミー画素部24の疎インク性の第2検査領域25bに沿って吐出ヘッド12の各吐出穴12aから赤色、緑色および青色の各色のインク滴を吐出した際に、カラーフィルター形成用基板15のうちカラーフィルター部24において、パターン領域24aの形状に対応するストライプ状のパターンで各色の着色層22R,22G,22Bが形成される一方で、カラーフィルター形成用基板15のうちダミー画素部25においては、その第2検査領域25b上において、吐出ヘッド12の各吐出穴12aから吐出された各色のインク滴23R,23G,23Bが、その着弾位置から濡れ拡がらず、その着弾位置の近傍にてドット状またはライン状のパターンとして残る。従って、着色層22R,22G,22Bが形成された後のカラーフィルター基板であっても、ダミー画素部25の第2検査領域25b上に形成されたドット状またはライン状のパターンの位置(ダミー画素部25内での幅方向の位置)を目視や画像処理等の手法により確認することにより、最終的に作製されたカラーフィルター基板ごとに、その作製時に吐出ヘッド12とカラーフィルター形成用基板15とのアライメントが正確に行われていたか否かを容易にかつ精度良く確認することができる。
【0028】
また、本実施の形態によれば、ダミー画素部25が、カラーフィルター部24のパターン領域24aに整列して設けられた親インク性の第1検査領域25aを有しているので、この第1検査領域25aに形成された着色層を用いてカラーフィルター(カラーフィルター部24のパターン領域24aに形成された着色層22R,22G,22B)の作製状態の試験を行うことができる。
【0029】
さらに、本実施の形態によれば、ダミー画素部25の親インク性の第1検査領域25aの一部が、疎インク性の第2検査領域25bとカラーフィルター部24の親インク性のパターン領域24aとの間に配置されているので、疎インク性の第2検査領域25bではじかれたインクがカラーフィルター部24のパターン領域24aに逆流してしまうような事態を極力抑えることができ、最終的に作製されるカラーフィルター(カラーフィルター部24のパターン領域24aに形成された着色層22R,22G,22B)の品質を向上させることができる。
【0030】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、吐出ヘッドと基板とのアライメントが正確に行われているか否かを容易にかつ精度良く確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るカラーフィルター形成用基板上に各色の着色層をカラーフィルターとして形成するインクジェットシステムを示す概略斜視図。
【図2】図1に示すインクジェットシステムで用いられるカラーフィルター形成用基板の詳細を説明するための一部拡大平面図。
【図3】本発明の一実施の形態に係るカラーフィルター形成用基板上に各色の着色層が形成される様子を説明するための図。
【図4】従来の方法において、カラーフィルター形成用基板上に各色の着色層が形成される様子を説明するための図。
【図5】従来の方法において、アライメント専用の基板上に各色のインク滴が吐出された後の基板の様子を示す図。
【符号の説明】
10 インクジェットシステム
11 XYステージ
12 吐出ヘッド
12a 吐出穴
13 インクジェットコントロールシステム
15 カラーフィルター形成用基板
20 ガラス基板
21a 親インク性層
21b 疎インク性層
22R,22G,22B 着色層
23R,23G,23B インク滴
24 カラーフィルター部
24a パターン領域
24b 境界領域
25 ダミー画素部
25a 第1検査領域
25b 第2検査領域
25c 境界領域

Claims (4)

  1. 赤色、緑色および青色の各色の着色層が所定の画素パターンで形成されることとなるカラーフィルター部と、
    前記カラーフィルター部の外側に設けられたダミー画素部とを備え、
    前記カラーフィルター部は、着色層が形成されるべき部位に設けられた親インク性のパターン領域と、隣り合う着色層間の境界となるべき部位に設けられた疎インク性の境界領域とを有し、前記ダミー画素部は、前記カラーフィルター部の前記パターン領域に整列して設けられた疎インク性の検査領域を有することを特徴とする、カラーフィルター形成用基板。
  2. 前記ダミー画素部は、前記カラーフィルター部の前記パターン領域に整列して設けられた親インク性の検査領域をさらに有することを特徴とする、請求項1に記載のカラーフィルター形成用基板。
  3. 前記ダミー画素部の前記親インク性の検査領域は、前記疎インク性の検査領域と前記カラーフィルター部の前記パターン領域との間に配置されていることを特徴とする、請求項2に記載のカラーフィルター形成用基板。
  4. 吐出ヘッドから基板上にインク滴を吐出することにより当該基板上に赤色、緑色および青色の各色の着色層をカラーフィルターとして形成する、カラーフィルターの作製方法において、
    カラーフィルター形成用基板であって、赤色、緑色および青色の各色の着色層が所定の画素パターンで形成されることとなるカラーフィルター部と、前記カラーフィルター部の外側に設けられたダミー画素部とを備え、前記カラーフィルター部は、着色層が形成されるべき部位に設けられた親インク性のパターン領域と、隣り合う着色層間の境界となるべき部位に設けられた疎インク性の境界領域とを有し、前記ダミー画素部は、前記カラーフィルター部の前記パターン領域に整列して設けられた疎インク性の検査領域を有する、カラーフィルター形成用基板を準備する工程と、
    準備された前記カラーフィルター形成用基板と前記吐出ヘッドとの間でアライメントを行う工程と、
    アライメントが行われた前記吐出ヘッドを前記カラーフィルター形成用基板に対して相対的に移動させつつ、前記カラーフィルター部の前記パターン領域およびそれに整列して設けられた前記ダミー画素部の前記疎インク性の検査領域に沿って前記吐出ヘッドからインク滴を吐出する工程とを含むことを特徴とする、カラーフィルターの作製方法。
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