JP2004137058A - 用紙識別装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】安価にかつ安定して多種類の用紙を識別し得る用紙識別装置を提供する。
【解決手段】所定の入射角で用紙に光を照射するように配置された発光素子と、この発光素子の対向側で用紙からの正反射成分の多い角度位置に配置された第1の受光素子と、用紙からの混合反射成分の多い角度位置に配置された第2の受光素子とを備え、各受光素子からの出力値の相対比較および各受光素子からの出力値の比率比較に基づき用紙種別を判定する構成を特徴とする。
【選択図】 なし
【解決手段】所定の入射角で用紙に光を照射するように配置された発光素子と、この発光素子の対向側で用紙からの正反射成分の多い角度位置に配置された第1の受光素子と、用紙からの混合反射成分の多い角度位置に配置された第2の受光素子とを備え、各受光素子からの出力値の相対比較および各受光素子からの出力値の比率比較に基づき用紙種別を判定する構成を特徴とする。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、プリンタ、電子写真複写機などの印刷装置において、給送される各種用紙の光学的反射特性の違いにより、種別の異なる用紙を識別する用紙識別装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
プリンタ、電子写真複写機などの印刷装置において、印刷物の利用目的の多様化等に対応してOHPシート、光沢紙等の普通紙以外の用紙が提供されている。これらの用紙は表面処理などの加工が異なることから、各々に適した印字条件や用紙搬送条件の切換えが必要となる。
【0003】
このため印刷装置等にセットされた用紙の種類を判別するための技術が種々開発されている。これらの技術は大半が光学式センサを用いたものであり、例えば、特開平2−56375号公報、特開平6−56313号公報、特開平10−198174号および特開平10−198093号公報等に記載されたものが知られている。いずれの技術においても発光素子と受光素子を1個または2個組み合わせた用紙種類識別装置となっている。
【0004】
これらの従来装置における用紙種類の識別方法では、発光素子から照射された光が用紙表面で反射されて受光素子で受光される過程において、用紙表面で反射される反射光を正反射光と乱反射光とに区分する。そして正反射光として得られた値と予め設定された基準値との比較または正反射光と乱反射光として得られたそれぞれの値と予め設定されたそれぞれの基準値と比較することによって行われる。
【0005】
また、本出願人の出願である特開2001−180843号公報によれば、発光素子から照射された光が用紙表面で反射されて受光素子で受光される過程において、用紙表面で反射される反射光を正反射光と乱反射光とに区分し、この正反射光と乱反射光として得られた値の大小により普通紙と特殊紙に分類したうえで、特殊紙に分類された反射率が大きく異なる光沢紙とOHPシートとの識別に比較基準値を設けることで3種類の識別が行われる。
【0006】
ところで、従来の用紙識別センサにおいては、その主な識別の対象がOHPシートと普通紙との識別であった。両者では材質も異なることから表面の反射率においても極めて大きな差異があり、したがって比較的容易に識別可能である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、インクジェットプリンタ等の普及に伴い使用される用紙の種類が多様となり、特に反射率に大きな差のない普通紙と一般にマット紙と呼ばれる光沢のない特殊用紙(以下、単にマット紙という)との識別が従来の用紙種類識別手段では困難となった。
【0008】
本発明はこのような問題を解消するためになされたものであり、安価にかつ正確に安定して用紙種類を識別し得る用紙識別装置を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するためになされた本発明の用紙識別装置は、識別すべき用紙に照射された光の反射特性に基づき、用紙の種類を識別するようにした用紙識別装置であって、所定の入射角で前記用紙に光を照射するように配置された発光素子と、前記発光素子の対向側で前記用紙からの正反射成分の多い角度位置に配置された第1の受光素子と、前記用紙からの混合反射成分の多い角度位置に配置された第2の受光素子と、前記各受光素子からの出力値の相対比較および前記各受光素子からの出力値の比率比較に基づき用紙種別を判定する判定手段と、を備えたことを特徴とする。
【0010】
また、本発明の用紙識別装置において、前記各受光素子からの出力値の比率比較に基づく用紙種別の判定は、初期設定モードにおいて、第1の用紙を本用紙識別装置に給紙して得た前記第1の受光素子からの出力値を前記第2の受光素子からの出力値で除算した値と、第2の用紙を本用紙識別装置に給紙して得た前記第1の受光素子からの出力値を前記第2の受光素子からの出力値で除算した値のほぼ中間の値をしきい値として判定することを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき本発明による用紙識別装置の好適な実施の形態を説明する。図1は、本発明の実施形態における反射型フォトセンサ部を説明するための図である。図1において、本実施形態では反射型フォトセンサ部の素子構成は1個の発光素子1と受光感度の等しい2個の受光素子2,3とからなっている。前記受光素子2,3は感度調整回路を有すると共に該感度調整回路により等しい受光感度に調整された形態でもよい。
【0012】
発光素子1は、所定の入射角度で用紙Pに光を照射するように配置される。第1の受光素子2は、発光素子1の対向側で用紙Pからの正反射成分の多い角度位置となる発光素子1と同一角度位置に配置され、また第2の受光素子3は、発光素子1の対向側で用紙Pからの混合反射成分の多い角度位置となる法線Nからの角度が第1の受光素子2のほぼ1/2となる角度位置に配置される。
【0013】
図2は発光素子1を法線Nから57°に設置し、受光素子2,3の法線Nからの各設置角度に対する受光素子の出力値の変化と用紙Pの種類による違いを示している。図2において特徴的なことは、普通紙と各種光沢紙とで出力に大きな差の見られない混合反射成分の多い受光素子の設置角度30°を基準としてみると、光沢紙サンプルの光沢紙1〜光沢紙5およびOHPシート(以下、OHPシートを含めた各種光沢紙を光沢紙グループということがある)は設置角度が増加するに従って出力が増加する。普通紙およびマット紙においては設置角度が増加するのに従って出力が減少していることが分かる。この結果に着目すると、従来例において必須であった識別のための判定基準値設定を用いずに普通紙およびマット紙のグループと光沢紙グループの識別が可能となる。
【0014】
本実施形態においては、発光素子1から照射されて用紙Pの表面にて反射された反射光を受光して出力される第1の受光素子2の出力電圧(V1)と第2の受光素子3の出力電圧(V2)を相対比較することで、つぎの表1に示すように普通紙およびマット紙のグループと光沢紙グループを識別している。相対比較するには、第2の受光素子3の出力(V2 )を基準電圧とし、図3に示す如く、第1の受光素子2の出力電圧(V1)と共にAD変換回路20の推奨入力レベルとなるように増幅回路10により増幅し、前記増幅回路10の出力値をAD変換回路20でデジタル信号に変換後、判定手段(CPU50)に入力して比較演算すればよい。
【0015】
【表1】
【0016】
図4は各種用紙における、発光素子1から照射されて用紙Pの表面にて反射された反射光を受光して出力される第1の受光素子2の出力電圧(V1)を第2の受光素子3の出力電圧(V2)で除算した値、つまり第2の受光素子3の出力電圧(V2)に対する第1の受光素子2の出力電圧(V1)の比率を示したものであり、光沢度の差が小さい普通紙とマット紙で大きな差が生じていることが分かる。この結果に着目すると、発光素子1から照射されて用紙Pの表面にて反射された反射光を受光して出力される第1の受光素子2の出力電圧(V1)と第2の受光素子3の出力電圧(V2)を相対比較するだけでは識別が困難であった普通紙とマット紙の識別が可能となる。
【0017】
図3において、判定手段(CPU50)に入力される動作モード切換スイッチ31および初期設定モード時用紙切換スイッチ32の状態信号と、増幅回路10により増幅され、AD変換回路20でデジタル化された反射型フォトセンサ部の受光素子2,3の出力である入力信号に基づき、本用紙識別装置が初期設定される手順を図5に示すフローチャートを参考に説明する。
【0018】
動作モード切換スイッチ31により本用紙識別装置を初期設定モードとする。初期設定モード時用紙切換スイッチ32により普通紙を指定し、実際に使用する普通紙を給紙する。発光素子1から照射されて給紙されたこの用紙P(普通紙)の表面にて反射された反射光を受光して出力される第1の受光素子2の出力電圧(V1)を第2の受光素子3の出力電圧(V2)で除算した値をP1Vとしてメモリに一時格納する。次に、初期設定モード時用紙切換スイッチ32により用紙指定をマット紙に変更し、実際に使用するマット紙を給紙する。発光素子1から照射されてこの用紙P(マット紙)の表面にて反射された反射光を受光して出力される第1の受光素子2の出力電圧(V1)を第2の受光素子3の出力電圧(V2)で除算した値をP2Vとしてメモリに一時格納する。P1VとP2Vを得たならば、(P1V−P2V)/2を通常動作モードにおける普通紙とマット紙の識別しきい値VSとしてメモリに格納する。
【0019】
なお、本用紙識別装置のプリンタ、電子写真複写機などの印刷装置での利用において、該印刷装置の電源切断により前記しきい値VSが消失しないように、しきい値VSを格納するメモリはバッテリーバックアップされていることが好ましい。
【0020】
通常動作モードにおける用紙種類の識別手順を図6に示すフローチャートを参考に説明する。
【0021】
初期設定が完了したなら、動作モード切換スイッチ31により本用紙識別装置を通常動作モードとする。まず、デジタル化されて判定手段(CPU50)に入力された第1の受光素子2の出力電圧(V1)と第2の受光素子3の出力電圧(V2)を相対比較し、光沢紙グループと非光沢紙グループを識別する。光沢紙グループにおける光沢紙とOHPシートの識別は予め設けられた基準値と前記第2の受光素子3の出力電圧(V2)を比較演算して識別を行うことができる。光沢紙とOHPシートでは反射率の違いが大きく、特に混合反射成分の多い角度位置に設置された第2の受光素子3の出力(V2)に大きな差が生じるので、容易に確実な識別が可能となる。
【0022】
第1の受光素子2の出力電圧(V1)と第2の受光素子3の出力電圧(V2)の上記相対比較において、非光沢紙グループと識別された普通紙とマット紙の識別は、前記初期設定モードにおいて好ましくはバッテリーバックアップメモリに格納されているしきい値VSと、第1の受光素子2の出力電圧(V1)を第2の受光素子3の出力電圧(V2)で除算した値とを比較演算することで、普通紙とマット紙との識別が行われる。
【0023】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、普通紙と光沢紙およびOHPシートの識別が行えると共に、従来技術では困難とされた光沢度の差が小さい普通紙とマット紙の識別が可能となり、常に安定した正確な識別を実現できる優れた用紙識別装置を簡素な構成で低コストに提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る反射型フォトセンサ部の構成を示す図である。
【図2】本発明に係る受光素子の設置位置と出力値の関係を示す図である。
【図3】本発明に係る用紙識別装置の制御構成を説明するブロック図である。
【図4】各種用紙における受光素子2,3の各受光素子出力値の比率を示した図である。
【図5】本発明に係る紙識別装置の初期設定モードにおける設定手順を示すフローチャートである。
【図6】本発明に係る紙識別装置の通常動作モードにおける用紙種類の識別手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 発光素子
2 第1の受光素子
3 第2の受光素子
P 用紙
N 法線
10 増幅回路
20 AD変換回路
31 動作モード切換スイッチ
32 初期設定モード時用紙切換スイッチ
50 CPU
【発明が属する技術分野】
本発明は、プリンタ、電子写真複写機などの印刷装置において、給送される各種用紙の光学的反射特性の違いにより、種別の異なる用紙を識別する用紙識別装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
プリンタ、電子写真複写機などの印刷装置において、印刷物の利用目的の多様化等に対応してOHPシート、光沢紙等の普通紙以外の用紙が提供されている。これらの用紙は表面処理などの加工が異なることから、各々に適した印字条件や用紙搬送条件の切換えが必要となる。
【0003】
このため印刷装置等にセットされた用紙の種類を判別するための技術が種々開発されている。これらの技術は大半が光学式センサを用いたものであり、例えば、特開平2−56375号公報、特開平6−56313号公報、特開平10−198174号および特開平10−198093号公報等に記載されたものが知られている。いずれの技術においても発光素子と受光素子を1個または2個組み合わせた用紙種類識別装置となっている。
【0004】
これらの従来装置における用紙種類の識別方法では、発光素子から照射された光が用紙表面で反射されて受光素子で受光される過程において、用紙表面で反射される反射光を正反射光と乱反射光とに区分する。そして正反射光として得られた値と予め設定された基準値との比較または正反射光と乱反射光として得られたそれぞれの値と予め設定されたそれぞれの基準値と比較することによって行われる。
【0005】
また、本出願人の出願である特開2001−180843号公報によれば、発光素子から照射された光が用紙表面で反射されて受光素子で受光される過程において、用紙表面で反射される反射光を正反射光と乱反射光とに区分し、この正反射光と乱反射光として得られた値の大小により普通紙と特殊紙に分類したうえで、特殊紙に分類された反射率が大きく異なる光沢紙とOHPシートとの識別に比較基準値を設けることで3種類の識別が行われる。
【0006】
ところで、従来の用紙識別センサにおいては、その主な識別の対象がOHPシートと普通紙との識別であった。両者では材質も異なることから表面の反射率においても極めて大きな差異があり、したがって比較的容易に識別可能である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、インクジェットプリンタ等の普及に伴い使用される用紙の種類が多様となり、特に反射率に大きな差のない普通紙と一般にマット紙と呼ばれる光沢のない特殊用紙(以下、単にマット紙という)との識別が従来の用紙種類識別手段では困難となった。
【0008】
本発明はこのような問題を解消するためになされたものであり、安価にかつ正確に安定して用紙種類を識別し得る用紙識別装置を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するためになされた本発明の用紙識別装置は、識別すべき用紙に照射された光の反射特性に基づき、用紙の種類を識別するようにした用紙識別装置であって、所定の入射角で前記用紙に光を照射するように配置された発光素子と、前記発光素子の対向側で前記用紙からの正反射成分の多い角度位置に配置された第1の受光素子と、前記用紙からの混合反射成分の多い角度位置に配置された第2の受光素子と、前記各受光素子からの出力値の相対比較および前記各受光素子からの出力値の比率比較に基づき用紙種別を判定する判定手段と、を備えたことを特徴とする。
【0010】
また、本発明の用紙識別装置において、前記各受光素子からの出力値の比率比較に基づく用紙種別の判定は、初期設定モードにおいて、第1の用紙を本用紙識別装置に給紙して得た前記第1の受光素子からの出力値を前記第2の受光素子からの出力値で除算した値と、第2の用紙を本用紙識別装置に給紙して得た前記第1の受光素子からの出力値を前記第2の受光素子からの出力値で除算した値のほぼ中間の値をしきい値として判定することを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき本発明による用紙識別装置の好適な実施の形態を説明する。図1は、本発明の実施形態における反射型フォトセンサ部を説明するための図である。図1において、本実施形態では反射型フォトセンサ部の素子構成は1個の発光素子1と受光感度の等しい2個の受光素子2,3とからなっている。前記受光素子2,3は感度調整回路を有すると共に該感度調整回路により等しい受光感度に調整された形態でもよい。
【0012】
発光素子1は、所定の入射角度で用紙Pに光を照射するように配置される。第1の受光素子2は、発光素子1の対向側で用紙Pからの正反射成分の多い角度位置となる発光素子1と同一角度位置に配置され、また第2の受光素子3は、発光素子1の対向側で用紙Pからの混合反射成分の多い角度位置となる法線Nからの角度が第1の受光素子2のほぼ1/2となる角度位置に配置される。
【0013】
図2は発光素子1を法線Nから57°に設置し、受光素子2,3の法線Nからの各設置角度に対する受光素子の出力値の変化と用紙Pの種類による違いを示している。図2において特徴的なことは、普通紙と各種光沢紙とで出力に大きな差の見られない混合反射成分の多い受光素子の設置角度30°を基準としてみると、光沢紙サンプルの光沢紙1〜光沢紙5およびOHPシート(以下、OHPシートを含めた各種光沢紙を光沢紙グループということがある)は設置角度が増加するに従って出力が増加する。普通紙およびマット紙においては設置角度が増加するのに従って出力が減少していることが分かる。この結果に着目すると、従来例において必須であった識別のための判定基準値設定を用いずに普通紙およびマット紙のグループと光沢紙グループの識別が可能となる。
【0014】
本実施形態においては、発光素子1から照射されて用紙Pの表面にて反射された反射光を受光して出力される第1の受光素子2の出力電圧(V1)と第2の受光素子3の出力電圧(V2)を相対比較することで、つぎの表1に示すように普通紙およびマット紙のグループと光沢紙グループを識別している。相対比較するには、第2の受光素子3の出力(V2 )を基準電圧とし、図3に示す如く、第1の受光素子2の出力電圧(V1)と共にAD変換回路20の推奨入力レベルとなるように増幅回路10により増幅し、前記増幅回路10の出力値をAD変換回路20でデジタル信号に変換後、判定手段(CPU50)に入力して比較演算すればよい。
【0015】
【表1】
【0016】
図4は各種用紙における、発光素子1から照射されて用紙Pの表面にて反射された反射光を受光して出力される第1の受光素子2の出力電圧(V1)を第2の受光素子3の出力電圧(V2)で除算した値、つまり第2の受光素子3の出力電圧(V2)に対する第1の受光素子2の出力電圧(V1)の比率を示したものであり、光沢度の差が小さい普通紙とマット紙で大きな差が生じていることが分かる。この結果に着目すると、発光素子1から照射されて用紙Pの表面にて反射された反射光を受光して出力される第1の受光素子2の出力電圧(V1)と第2の受光素子3の出力電圧(V2)を相対比較するだけでは識別が困難であった普通紙とマット紙の識別が可能となる。
【0017】
図3において、判定手段(CPU50)に入力される動作モード切換スイッチ31および初期設定モード時用紙切換スイッチ32の状態信号と、増幅回路10により増幅され、AD変換回路20でデジタル化された反射型フォトセンサ部の受光素子2,3の出力である入力信号に基づき、本用紙識別装置が初期設定される手順を図5に示すフローチャートを参考に説明する。
【0018】
動作モード切換スイッチ31により本用紙識別装置を初期設定モードとする。初期設定モード時用紙切換スイッチ32により普通紙を指定し、実際に使用する普通紙を給紙する。発光素子1から照射されて給紙されたこの用紙P(普通紙)の表面にて反射された反射光を受光して出力される第1の受光素子2の出力電圧(V1)を第2の受光素子3の出力電圧(V2)で除算した値をP1Vとしてメモリに一時格納する。次に、初期設定モード時用紙切換スイッチ32により用紙指定をマット紙に変更し、実際に使用するマット紙を給紙する。発光素子1から照射されてこの用紙P(マット紙)の表面にて反射された反射光を受光して出力される第1の受光素子2の出力電圧(V1)を第2の受光素子3の出力電圧(V2)で除算した値をP2Vとしてメモリに一時格納する。P1VとP2Vを得たならば、(P1V−P2V)/2を通常動作モードにおける普通紙とマット紙の識別しきい値VSとしてメモリに格納する。
【0019】
なお、本用紙識別装置のプリンタ、電子写真複写機などの印刷装置での利用において、該印刷装置の電源切断により前記しきい値VSが消失しないように、しきい値VSを格納するメモリはバッテリーバックアップされていることが好ましい。
【0020】
通常動作モードにおける用紙種類の識別手順を図6に示すフローチャートを参考に説明する。
【0021】
初期設定が完了したなら、動作モード切換スイッチ31により本用紙識別装置を通常動作モードとする。まず、デジタル化されて判定手段(CPU50)に入力された第1の受光素子2の出力電圧(V1)と第2の受光素子3の出力電圧(V2)を相対比較し、光沢紙グループと非光沢紙グループを識別する。光沢紙グループにおける光沢紙とOHPシートの識別は予め設けられた基準値と前記第2の受光素子3の出力電圧(V2)を比較演算して識別を行うことができる。光沢紙とOHPシートでは反射率の違いが大きく、特に混合反射成分の多い角度位置に設置された第2の受光素子3の出力(V2)に大きな差が生じるので、容易に確実な識別が可能となる。
【0022】
第1の受光素子2の出力電圧(V1)と第2の受光素子3の出力電圧(V2)の上記相対比較において、非光沢紙グループと識別された普通紙とマット紙の識別は、前記初期設定モードにおいて好ましくはバッテリーバックアップメモリに格納されているしきい値VSと、第1の受光素子2の出力電圧(V1)を第2の受光素子3の出力電圧(V2)で除算した値とを比較演算することで、普通紙とマット紙との識別が行われる。
【0023】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、普通紙と光沢紙およびOHPシートの識別が行えると共に、従来技術では困難とされた光沢度の差が小さい普通紙とマット紙の識別が可能となり、常に安定した正確な識別を実現できる優れた用紙識別装置を簡素な構成で低コストに提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る反射型フォトセンサ部の構成を示す図である。
【図2】本発明に係る受光素子の設置位置と出力値の関係を示す図である。
【図3】本発明に係る用紙識別装置の制御構成を説明するブロック図である。
【図4】各種用紙における受光素子2,3の各受光素子出力値の比率を示した図である。
【図5】本発明に係る紙識別装置の初期設定モードにおける設定手順を示すフローチャートである。
【図6】本発明に係る紙識別装置の通常動作モードにおける用紙種類の識別手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 発光素子
2 第1の受光素子
3 第2の受光素子
P 用紙
N 法線
10 増幅回路
20 AD変換回路
31 動作モード切換スイッチ
32 初期設定モード時用紙切換スイッチ
50 CPU
Claims (2)
- 識別すべき用紙に照射された光の反射特性に基づき、用紙の種類を識別するようにした用紙識別装置であって、所定の入射角で前記用紙に光を照射するように配置された発光素子と、前記発光素子の対向側で前記用紙からの正反射成分の多い角度位置に配置された第1の受光素子と、前記用紙からの混合反射成分の多い角度位置に配置された第2の受光素子と、前記各受光素子からの出力値の相対比較および前記各受光素子からの出力値の比率比較に基づき用紙種別を判定する判定手段と、を備えたことを特徴とする用紙識別装置。
- 前記各受光素子からの出力値の比率比較に基づく用紙種別の判定において、第1の用紙を用紙識別装置に給紙した際の前記第1の受光素子からの出力値を前記第2の受光素子からの出力値で除算した値と、第2の用紙を用紙識別装置に給紙した際の前記第1の受光素子からの出力値を前記第2の受光素子からの出力値で除算した値とのほぼ中間の値をしきい値として判定することを特徴とする、請求項1に記載の用紙識別装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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---|---|---|---|
JP2002304747A JP2004137058A (ja) | 2002-10-18 | 2002-10-18 | 用紙識別装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2004137058A true JP2004137058A (ja) | 2004-05-13 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006023288A (ja) * | 2004-06-11 | 2006-01-26 | Canon Inc | 記録材判別装置および方法 |
CN110058499A (zh) * | 2012-08-28 | 2019-07-26 | 株式会社理光 | 光学传感器和图像形成装置 |
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2002
- 2002-10-18 JP JP2002304747A patent/JP2004137058A/ja active Pending
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