JP2004136081A - Icカード、端末、サーバ - Google Patents
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Abstract
【課題】高度な情報記憶能力を持ち、高いセキュリティを実現できるICカードシステムにおいて、同じパターンの複数回実行が不可能で、システム運用者がシステム全体の中での価値の流通の把握が困難であるような、ゲームアプリケーションを搭載するための方式を提供する。
【解決手段】ユーザが同じパターンのゲームを複数回実行できないように、ひとつのゲームの実行が終了するとゲームパターンの無効化処理を行うように制御する。また、カード内部でゲームパターンの生成を行うことにより、セキュリティを向上する。システム運用者がシステムの中の価値の流通の把握が困難であるという課題に対しては、ICカード内部およびシステム運用者側の管理サーバにプログラム履歴情報を格納する場所を用意しておき、店舗用端末にICカードが接続されるたびに履歴情報の収集を行い、これをまとめて管理することによりゲームのパラメータの動的管理を可能にする。
【選択図】 図2
【解決手段】ユーザが同じパターンのゲームを複数回実行できないように、ひとつのゲームの実行が終了するとゲームパターンの無効化処理を行うように制御する。また、カード内部でゲームパターンの生成を行うことにより、セキュリティを向上する。システム運用者がシステムの中の価値の流通の把握が困難であるという課題に対しては、ICカード内部およびシステム運用者側の管理サーバにプログラム履歴情報を格納する場所を用意しておき、店舗用端末にICカードが接続されるたびに履歴情報の収集を行い、これをまとめて管理することによりゲームのパラメータの動的管理を可能にする。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高いセキュリティを持つコンピュータシステム、特に、不揮発性メモリにアプリケーションプログラムを格納することが可能なICカードを核としたコンピュータシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ICチップにCPU(Central Processing Unit)を内蔵したICカード(あるいはスマートカードと称する)は、高度な情報記憶能力を持ち、高いセキュリティを実現できることから、さまざまな分野での利用が期待され、特に電子マネーなど金融分野において、近年積極的に導入が進められている。
【0003】
最近では、1枚のカード上に安全に複数のアプリケーションを共存できるようなカードOS(Operating System)が一般化してきた。これらマルチアプリケーション対応カードOSとしては、Mondex International社による“MULTOS”などが知られている。こうしたOSによって管理されるマルチアプリケーション対応ICカードでは、複数のアプリケーションの連携の例として、電子マネーとポイントシステム(カードの利用に応じてポイントが加算され、金銭としての価値を持ち、後に現金や品物と交換が可能となるようなシステム)の連携などが検討されている。
【0004】
一方、従来、ファーストフードの店舗などで買い物をすると、紙のカード状のゲーム(スクラッチゲームなど)を渡され、そのゲームの結果に応じて商品などをプレゼントするというサービスがある。ゲームの形式は、単純なスクラッチ(銀色のマスク部分を削って中に書いてある文字を読み出す)や、クイズがついたものなど、さまざまである。また、お金を払ってゲームシートを購入し、スクラッチ部分を削った結果によって賞金がもらえる、一種の宝くじも一般的である。
【0005】
ゲームという分野でいえば、インターネットに代表されるネットワーク上で、参加者がインタラクティブに与えられるゲームやクイズを解いていき、その結果によってサーバで管理されるランキングに名前が載ったり、賞品をプレゼントされるというようなシステムが構築され、人気を集めている。こういったシステムにおいては、クイズの問題やゲームのパターンは、ネットワークを介したサーバ上に格納されており、各参加者の問題履歴や点数、結果一覧なども、サーバにまとめて載せてあるものが一般的である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
先に述べたマルチアプリケーション対応ICカードは、現在のところ導入段階にあり、主にセキュリティを考慮した電子マネーとしての使い方が第一の用途であるが、一般の利用者にはまだ浸透していないこと、カードのコストが従来のクレジットカードに使われる磁気カードより割高であること、などから十分に利用されているとは言い難い。このような新しいシステムを普及させるためには、利用者の「使ってみたい」という好奇心を刺激し、積極的にICカードを利用してもらうようなしくみが重要である。
【0007】
一方、シート状のゲームにおいては、交換する賞金や商品が安価な場合は問題がないが、高額の賞金や商品と交換可能になると、改ざんや偽造の可能性を考えなければならない。また、ゲームの対象が単純に静的なデータだけでなく、ゲームのパターンや当たる確率が、利用金額や日時によって動的に変化したり、複雑な計算能力を必要とするゲームであれば、利用者の興味も増し、ゲームの持つ可能性が広がるであろう。
【0008】
ネットワークを介した電子的なゲームにおいては、基本的にネットワークと接続されていないと遊ぶことができないし、ゲームに懸けられた賞金や商品が高額になるほど、悪意のある利用者によるいたずらなど、ネットワーク上の情報のセキュリティについても不安が生じる。
【0009】
【課題を解決するための手段】
以上の、マルチアプリケーション対応ICカード、シート状ゲーム、ネットワーク上のゲームの3つの従来例を検討し、これらの問題点を解決するために、ICカードのひとつのアプリケーションとして、広くゲームとして統括されるようなアプリケーションを搭載することを提案する。
【0010】
具体的には、電子マネーとポイントシステムを塔載したICカードにおいて、カードの利用に応じて、利用者にゲームを配布し、利用者はICカード上に載ったゲームを遊ぶ。このゲームの結果に応じて、金銭的な価値を持つポイントが加算され、最終的には賞金や商品と交換することができる。ポイントシステムを併用せずに、ゲーム実行の結果得られる金銭価値を直接電子マネーに反映させる方式も考えられる。
【0011】
ゲームとひと口に言ってもさまざまな種類のゲームが存在するが、ここでは、「ユーザ(ゲームを遊ぶ利用者)の操作によって、毎回異なる結果を得る可能性を持ち、その結果が事前にはユーザにわかっていないもの」を「ゲーム」と定義する。
【0012】
電子マネー、ポイントシステムといった、従来のICカード上のアプリケーションは、ある品物に対してユーザがその対価として金銭的価値を支払ったり、その利用に応じてカード上のポイントが加算されたり、ポイントをあらかじめ決まった割合で金銭や品物と交換したりするが、その際、流通する価値は一連の流れの中で等価であり、運やユーザの操作などによって予測不可能に変化するということは有り得ない。逆に、一連の流れの中で等価であることが、高いセキュリティにより確実であることから、金銭の代わりとしての安全な運用が可能になっているのであるが、上に定義した「ユーザが予測不可能な、毎回異なる結果を得る可能性がある」ゲームシステムにおいては、各カード上に分散した価値の合計が、運用側が発行した価値の合計と等価になるとは限らず、運用の方法によっては予期しない価値の氾濫やシステム運用側が損失を被るといった危険性が出てくる。従って、ICカードシステムにゲームアプリケーションを導入するためには、従来のICカード上のアプリケーションにはないしくみが必要になる。
【0013】
従来のアプリケーションにないしくみとは、具体的には、「ユーザが一度実行したゲームパターンは、ユーザがそれと認識して複数回実行させることはできないこと」、および「システム運用側が、予想されるバリューの流通を動的に制御可能にすること」が挙げられる。前者に関しては、ユーザが一度実行したゲームパターンはすみやかに無効化(具体的には削除)して複数回実行することを妨げるとともに、カード中にゲームの実行履歴データを格納して、この履歴データをもとに次回にカードにロードするゲームパターンの生成を制御することが考えられる。後者に関しては、カード上に格納された履歴データや、各ユーザの実行結果のデータ、ポイント交換の履歴データなどを、ゲーム管理用データとして管理し、この情報をもとに、システム運用側がゲーム発行のパラメータを動的に制御できるようにすることが考えられる。これらにより、ユーザ側としては、前もって予測不可能なゲームを毎回実行でき、解答を予測することによる不正を防止できる。システム運用側としては、現在システム全体に流通する価値の流れを大まかに把握することができ、ゲームの各種パラメータを動的に制御することにより、システム側の大きな損失を防ぐことができる。
【0014】
従って、本発明が課題を解決する手段としては、以下の8つの項目が挙げられる。
【0015】
まずICカード側の手段としては、
(1)ゲームパターンを持つ形式のゲーム:ICカードのメモリ上に、ユーザ入力と比較して結果を得るためのゲームパターンを格納し、このゲームパターンとユーザの入力を所定のアルゴリズムに沿って比較して結果を判定する。参照が終わったゲームパターンはすみやかに無効化する。本ゲームパターンは、ユーザが前もって知っていてはならない。このため、本ゲームパターンは、多くは暗号化されて外部端末からロードされるか、カード内部で生成される。また、ゲームパターンの外部端末からのロード時に、前回までの履歴情報と比較してパターンのロードを制御する機能を持つ。
【0016】
(2)ゲームパターンを持たず、ユーザの入力タイミングにより結果が得られる形式のゲーム:ICカードのメモリ上には、ユーザがプログラムを何回実行可能であるかを示す実行権データが格納される。実行権が存在する範囲内で、ユーザの入力のタイミングにより異なる値を得られるような所定のアルゴリズムによって結果が判定される。実行が完了すると、実行権データが減少する。
【0017】
(3)ゲームの途中経過のユーザへの提示:1回のゲーム実行が複数回のユーザ入力から構成される場合、ゲームの途中経過をユーザに対して提示可能とし、途中経過の提示内容も変更可能とする。
【0018】
(4)ゲーム実行により得点が可変:ゲーム実行の結果に応じて、ユーザの得点が変わる。この得点は価値を持つ。
【0019】
次に、このICカードを取り扱うための端末装置としては、
(5)ユーザが手元で操作するための端末:ICカードと接続が可能で、ゲーム実行の途中経過のユーザへの提示やゲームパターンの一時的な退避などの機能を持つ。
【0020】
(6)ゲームパターンやゲームのパラメータ、プログラム実行権データなどをICカードに送信する店舗用端末:ICカードと接続が可能で、システム管理者が管理し、ゲーム実行に必要となるゲームパターンや各種パラメータ、ゲーム実行権などをICカードに送信する機能を持つ。
【0021】
(7)ゲーム実行履歴を収集する店舗用端末:ゲームパターンや各種パラメータ、ゲーム実行権などをICカードに送る際に、ICカードが保持しているゲーム実行履歴情報を収集する機能を持つ。
【0022】
最後に、システムを管理するサーバとしては、
(8)履歴情報を元にパラメータを管理する管理用サーバ:ICカードおよび店舗用端末から収集された実行履歴およびその他の各種要因を元に、発行するゲームパラメータを動的に管理する機能を持つ。
【0023】
【発明の実施の形態】
図1に、本発明により実現される、ICカードを用いたゲームシステムの、サービスのイメージ図を示す。システムは、大きく分けて、サービスを提供するサービスプロバイダ側(101)とサービスを受けるユーザ側(109)に分けられる。サービスプロバイダ側101は、ゲームアプリケーションをICカードおよび端末に供給するアプリケーション提供者102、ゲームの運営を管理するサービス管理者103、各ユーザへのゲームの供給やポイント交換などを行う店舗104から構成される。ここで、アプリケーション提供者102とサービス管理者103は双方の役割を兼ねることもあるし、分担する場合もある。店舗104は通常の場合、いろいろな地点に複数存在するが、1箇所だけでアプリケーション提供者102やサービス管理者103と同一となる場合もある。ユーザ側109は、複数のユーザ112から構成され、それぞれのユーザ112はICカード110および、そのカードの内容を見たりカードに対する処理を行ったりするための個人用端末111(“電子財布”の意味を持つ“Wallet”と称される)を保有している。アプリケーション提供者102は、まず最初に、各ユーザ112のICカード110に対してアプリケーションのロードを行う。サービス管理者103は、本ゲームシステムに関する各種情報を集めたゲーム管理用データ106から必要なデータを受け、ゲーム管理用サーバ107にてゲーム用パラメータを各店舗104の店舗用端末108に対して配信する。店舗用端末はパラメータに従い、決まった回数分実行することが可能なゲームパターンをICカード110に対して発行する。ユーザ112は、ICカード110と個人用端末111を用いてゲームを実行し、その結果により得られたポイントを店舗104にて商品と交換する。これら一連の処理の中で得られる、ゲームの発行状況やユーザの結果履歴、ポイントの交換履歴などのデータは随時ゲーム管理用データ106に蓄積され、次回のゲームパラメータ生成やゲーム発行にフィードバックされる。このように、ゲームの最新のデータを用いて、サービス管理者がゲームのパラメータを動的に制御することにより、サービスプロバイダ側ではシステム全体の状況を管理することが可能となる。
【0024】
以下、図2から図16までと、図29、図40、図41を用いて、本発明により実現される、ICカードを用いたゲームシステムの例を5つ挙げ、それぞれの例におけるICカードの構成、システムの構成を図示して、処理の流れを説明する。ここで、第1の例は、ICカードの中にゲームパターンを端末からロードして格納する例、第2の例は、ICカードの中でゲームパターンを生成する例、第3の例は、ゲームパターンを持たずユーザ入力のタイミングにより結果を判定する例、第4の例は、問題と解答の組からなるゲームパターンにより結果を判定する例、第5の例は、別アプリケーションであるポイントシステムと連携する例である。第5の例は、第1から第4の例のいずれかとの組み合わせで実現される場合もある。
【0025】
図2は、本発明により実現される、ICカードを用いたゲームシステムの第1の例における、ICカードの構成を示す図である。ICカード110には、カードOS201として、MULTOSに代表されるような、1枚のカード上に安全に複数のアプリケーションを共存させられるカードOSが搭載されている。入出力インタフェース202を通じて、カード取扱端末とのコマンドやデータのやりとりを行う。OSの上には、ゲームアプリケーション203や、その他、電子マネーやポイントシステムなどのアプリケーション205がロードされており、あるアプリケーションは、別のアプリケーションのデータに対して、互いに不正なアクセスができないように制御されている。ゲームアプリケーション203には、プログラムで使用するデータを格納するデータ格納部212とアプリケーションに特有の処理部211とがあり、他のアプリケーション205にはデータ格納部212’と処理部211’とが存在する。ゲームアプリケーション203の処理部211からはデータ格納部212’に格納されたデータにむやみにアクセスすることは出来ないし、他のアプリケーション205の処理部211’からはデータ格納部212に格納されたデータにむやみにアクセスすることは出来ない。
【0026】
ゲームアプリケーション203のデータ格納部212には、ゲームパターン213、履歴情報216、ポイントデータ215の各データが格納される。ゲームパターン213とは、ユーザがゲームを実行するときに、ユーザからの入力から結果を判定するときに必要となる比較のためのパターンであり、ゲームの実行ごとに異なるパターンが使用される必要がある。店舗用端末108から暗号化されたゲームパターン213が送られてくると、データ格納制御処理部221は、送られてきたゲームパターン213を復号してから履歴情報216と比較して、パターンを格納するかどうかを決定し、このパターンをカード内に格納できる形に変換し、ゲームパターン213として格納し、ユーザによるゲームの実行を待つ。ユーザによるゲーム実行時に、ユーザ用端末111からユーザ入力151が送られてくると、結果判定処理部225では、まずゲームパターン213が格納されているかどうかを調べ、格納されていればユーザからの入力151をゲームパターン213と所定のアルゴリズムに従って照らし合わせ、実行結果159をユーザ端末111に返す。このとき、パターン無効化制御処理部226によって、一度実行したゲームパターンを無効化し、同じパターンが二度と実行されないようにする。ここで、無効化とは具体的には、データ格納部212から削除する、あるいは、実行済みフラグを立てることで再アクセスできないようにする、などで実現できる。また、ゲーム実行の結果、ユーザに対してポイントを追加する場合には、ポイント変更処理部230が現在までのポイントデータ215の値をチェックしたのち、新しい値に変更する。このポイント215は、決まった額以上たまると、あとで商品や金銭と交換が可能であり、ゲーム実行の結果がユーザに還元されることになる。以上説明したゲームパターンの格納処理とゲーム実行処理を繰り返し行うことで、カードの中に価値がたまっていくことになる。
【0027】
図3は、本発明により実現される、ICカードを用いたゲームシステムの第2の例における、ICカードの構成を示す図である。第1の例と同様、ゲームアプリケーション203のデータ格納部212には、ゲームパターン213が格納されているが、第1の例との違いは、第1の例ではゲームパターン213は店舗用端末108からICカード110上に送られてくるのに対して、第2の例では、ゲームパターン213はICカード110上で生成される。ゲームパターン生成の処理をICカード110の中で行うことにより、ゲームパターンはカード内部にだけ存在し、カード外部に存在することがないため、システムのセキュリティを向上させることができる。ゲームパターンの生成には、あらかじめ与えられたゲームパラメータ214を用いる。まず、店舗用端末108からゲームパラメータ214が送られると、データ格納制御処理部221ではこれをカードに格納できる形に変換して、ゲームパラメータ214としてデータ格納部212に格納する。店舗用端末108からのゲームの発行処理では、カードに対してゲーム実行権217と呼ばれる、ユーザがゲームを実行できる回数を定義したデータが送られる。ゲーム実行権217を受け取ると、カード中のゲームパターン生成処理部234は、実行可能回数に応じて、あらかじめ格納されたゲームパラメータ214と履歴情報216を用いてゲームパターンを生成する。生成したゲームパターン213は、データ格納部212に格納される。ゲーム実行処理は第1の例と同様である。ユーザ用端末110からユーザ入力151が送られてくると、結果判定部225では、ユーザからの入力151をあらかじめ格納されているゲームパターン213と所定のアルゴリズムに従って照らし合わせ、実行結果159をユーザ端末110に返す。実行結果はポイント変更処理部230によってポイントデータ215に反映され、同時にパターン無効化制御処理部226は実行済みのゲームパターンの無効化処理を行う。
【0028】
図4は、本発明により実現される、ICカードを用いたゲームシステムの第3の例における、ICカードの構成を示す図である。この例では、第1の例、第2の例で用いたゲームパターンは必要なく、ユーザの入力のタイミングにより結果が決まる。この例では、そもそもゲームパターンが存在しないため、悪意あるユーザによるパターンの盗み見の可能性がなく、システムのセキュリティは高くなっている。実行結果の判定には、ユーザ入力とあらかじめ与えられたゲームパラメータ214を用いる。まず、店舗用端末108からゲームパラメータ214が送られると、データ格納制御処理部221ではこれをカードに格納できる形に変換して、ゲームパラメータ214としてデータ格納部212に格納する。店舗用端末108からのゲームの発行処理では、第2の例と同様、カードに対してゲーム実行権217が送られる。ゲーム実行権217を受け取ると、格納制御部221は、これをカードに格納できる形に変換して、ゲーム実行権データ217としてデータ格納部212に格納する。ゲームの実行時には、ゲーム実行権制御処理部227で、ゲーム実行権217に残り実行権が設定されているかどうかをチェックする。実行権が残っている場合には、ユーザ端末111からのユーザ入力151によりゲーム実行トリガ231が動作し、カード内部のクロック値(あるいは、タイミングにより異なる値が得られる乱数でもよい)153と、ゲームパラメータ214から所定のアルゴリズムに従って、結果判定部225により実行結果を得る。第1の例、第2の例と同様に、実行結果はポイント変更部230により、ポイントデータ215に反映される。また、実行を終えると、ゲーム実行権制御部227によりゲーム実行権217を減らす操作が行われる。
【0029】
図5は、本発明により実現される、ICカードを用いたゲームシステムの第4の例における、ICカードの構成を示す図である。この例では、第1の例におけるゲームパターン213が、問題データ218と解答データ219のペアになっている。ゲームパターンのロードおよび実行時の処理は第1の例とほぼ同様で、問題データ218をユーザ用端末111からユーザに提示し(160)、処理部211では、ユーザ入力151と解答データ219とを比較して、実行結果を得るものである。
【0030】
図6は、本発明により実現される、ICカードを用いたゲームシステムの第5の例における、ICカードの構成を示す図である。この例では、実行結果を反映させるポイントの部分が、ポイントアプリケーション204と呼ばれる別のアプリケーションとして独立している。ポイントアプリケーション204には、データ格納部212’と処理部211’があり、ポイントデータ215はデータ格納部212’に格納されている。処理部211’にはポイント追加処理部232があり、ここでポイントデータ215の値の管理を行う。前にも述べたように、セキュリティ上、ゲームアプリケーション203からポイントアプリケーション204のデータ212’にむやみにアクセスすることは出来ない。そこで、ゲームアプリケーション203では、ゲーム実行のポイントデータを加算したいときは、ポイント追加依頼制御処理部229により、ポイントアプリケーション204に対してポイント追加処理実行を依頼する。処理依頼は、カードOS201を経してポイントアプリケーション204に送られ、これに基づきポイントアプリケーション204では、ポイントデータ215に対するバリュー追加処理を行う。なお、この別アプリケーションに対する処理依頼は、デリゲーション(delegation:委任・委譲という意味)と呼ばれ、最新のMULTOSにはこの機能が搭載されている。この例の応用として、ゲーム実行結果の反映をポイントアプリケーションではなく、電子マネーアプリケーションで行い、ゲームの結果得られるユーザへの還元を、直接金銭としての価値に置き換える方法も考えられる。
【0031】
以上で、本発明により実現される、ICカードを用いたゲームシステムの例におけるICカードの構成に関する説明を終わる。
【0032】
次に、以上説明したICカードを用いたゲームシステムの構成と処理の流れを、図7から図16までを用いて詳細に説明する。
【0033】
図7に、本発明により実現される、ICカードを用いたゲームシステムの第1の例のシステム構成図と、その処理の流れを示す。システムの処理は、(1)アプリケーション発行処理、(2)ゲーム発行処理、(3)ゲーム実行処理、(4)ポイント交換処理の4つのステップに分けられる。図8、図9、図10、および図12は、図2のシステム構成図を、それぞれ上の4つのステップに分解して、必要な構成要素だけを取り出して表したものである。図8はアプリケーション発行処理を、図9はゲーム発行処理を、図10はゲーム実行処理を、図12はポイント交換処理を、それぞれ表している。また、図11は、ゲーム発行処理における個人用端末側の構成を表したものである。
【0034】
以下、図8から図12までを用いて、本発明により実現されるシステムにおける各ステップでの処理の流れを説明する。
【0035】
(1)アプリケーション発行処理(図8):アプリケーション提供者102は、アプリケーションロード用端末105を通じて、ユーザ112の個人用端末111およびICカード110に、アプリケーションをロードする。ユーザ112がゲームを実行するためには、ICカード110上のプログラムと個人端末111上のプログラムの両方が必要なので、この両方のプログラムのロードを行う必要がある。アプリケーションロード用端末105に搭載されている端末用アプリケーションインストーラ121は、個人用端末111に対して端末用アプリケーション141を、カード用アプリケーションローダ122は、ICカード110に対してゲームアプリケーションプログラム203を、それぞれロードする。ここで、カードICカード110のアプリケーションプログラムロード制御部206は、カードへのゲームアプリケーションプログラム203のロードを管理するとともに、カード中に格納されているカードおよびユーザに関する情報207をアプリケーションロード用端末102に送信する。カード用アプリケーションローダ122は、カード・ユーザ情報207を取り込み、ゲームアプリケーションをどのカード(カードに付与されるカードIDにより識別)にロードしたか、あるいはどんなユーザ(年齢、興味など)がこのゲームを保持しているか、などの情報を、サービス管理者103に属するゲーム管理用データ106に送信する。
【0036】
(2)ゲーム発行処理(図9):ユーザ112がゲームを実行するためには、アプリケーションロード後、店舗(ゲーム供給者)104に存在する店舗用端末(ゲーム供給用端末)108を通じて、ICカード110にゲームを発行してもらう必要がある。毎回のゲームは、あらかじめロードしたゲームアプリケーション203中のアプリケーションデータ格納部212の領域に格納されるゲームパターン213の形で、店舗用端末108からICカード110にロードする。ゲームパターンのロードは、買い物などに応じたサービスとして、あるいはゲーム実行権購入のたびに行われる。ゲームパターン213を発行する際には、ゲーム管理用サーバ107によって、ゲームの当たりやすさや1回のゲームにかかる賞金の額などのゲームパラメータ214が動的に制御される。ゲームパラメータ214は、サービス管理者103に属するゲーム管理用データ106をもとに、ゲーム管理用サーバ107において、データ解析部123によって解析された結果と、サービス管理者が季節や日付などによって決める外的要因125を必要に応じて加味して、パラメータ制御部124により生成する。外的要因125とは、具体的には例えば、キャンペーン期間中には当たりやすく調節したり、賞金の額をアップする、などの要因があげられる。このゲームパラメータ214は店舗104の店舗用端末108に送られ、ゲームパターン生成部131において、ゲームパターン213が生成される。ここで、ゲームパラメータ214を作成する過程において、ICカード110から送られている、ユーザごとのゲームパターン発行の履歴情報が加味されているので、ユーザ112が前回実行したのと同じゲームパターンが複数回ロードされることを防いでいる。生成されたゲームパターン213は、送信の途中で覗き見されないように、暗号化されてからICカード110に送信される。ゲームパターン213を受け取ったデータ格納制御処理部221は、まず送られてきた暗号化されたゲームパターンの復号を行い、カードに格納されているゲーム履歴情報216と受け取ったゲームパターン213とを照合し、適切なゲームパターンであればこれを受理し、カードに格納できる形に変換して、カード上のゲームパターン213として格納する。このとき、格納したゲームパターンは履歴情報216に蓄積されると同時に、前回までのゲーム実行の履歴情報216は、店舗用端末108の履歴情報収集部133に格納され、ゲーム管理用データ106にフィードバックされる。
【0037】
(3)ゲーム実行処理(図10):ユーザ103によるゲーム実行処理は、サービスプロバイダ側とは離れたところで、ICカード110と個人用端末111のみで行うことができる。常にサービスプロバイダ側に接続されていなくても好きなときにユーザがゲームを実行できることは、ICカードを使ったシステムの長所のひとつである。あらかじめアプリケーションデータ格納部212に格納されたゲームパターン213は、表示内容制御部223によってユーザに提示される形に変換され、個人用端末111に送信される。個人用端末111では、受け取った表示情報をデータ処理部211で処理し、端末の入出力インタフェース202により画面に表示し、ユーザ112への提示を行う。ユーザ112はこれに基づき、入力を行う。ユーザからの入力は、入出力インタフェース202、データ処理部211を通じてICカード110に送られる。ICカード110内部では、このユーザ入力151を入力データ展開部224により展開し、ゲームパターン213が格納されていれば、展開された入力データとゲームパターン213とを、結果判定部222において定められたアルゴリズムにしたがって比較・結果判定を行う。判定結果は、表示内容制御部223に送られて、個人用端末111を通じてユーザに提示される。また、この判定結果が正解であれば、ポイント変更部230が、そのゲームに割り当てられたポイントを、累積ポイント215に追加する。このポイント215は、ある特定の点数で賞品や金銭と交換可能なバリュー(価値)を持つ。なお、ゲーム実行の結果および蓄積されたポイントの値は、履歴情報216に格納される。また、このとき、一度実行されたゲームパターンが二度と実行されることのないように、パターン無効化処理部226により、実行済みのゲームパターンは無効化される。無効化とは、通常の場合はデータ格納部からの削除、あるいはフラグを設定することにより、次回以降のゲーム実行時に参照済みのデータが参照されないように制御することである。
【0038】
図11は、ゲーム実行処理における、個人用端末111上の端末用アプリケーション141の構成(図10では「データ処理部(211)」として表されている部分)を示したものである。データ処理部211は具体的には、実行順序制御部235、入力データ解析部236、コマンド生成部237、レスポンス受信部238などから構成されている。実行順序制御部235はゲーム実行の流れを制御し、ユーザに対して入力を促す機能と、ICカードに対して結果判定を要求する機能を制御する。入力データ解析部236は、入出力インタフェース202から受け取ったユーザからの入力を解析する。コマンド生成部237およびレスポンス解析部238は、ICカードとのコマンド/レスポンスの生成および解析を制御する。以下、ユーザによる複数回の入力に対して実行結果を判定するようなゲーム(後に述べるスクラッチゲームがその一例である)を例にとり、データ処理部211の構成要素がそれぞれどのような処理を行うかを説明する。ゲーム実行開始の命令を受けると、実行順序制御部235は、ゲーム開始の端末上の画面表示データ155を設定し、端末の入出力インタフェース202を通じてユーザに対して初期実行画面を提示する。ユーザが画面表示に応答して第1の入力を行うと、入力データ解析部236は入力データ154を解析し、実行順序制御部235に渡す。実行順序制御部では、これがユーザによる第1の入力であることを判断し、適宜パラメータを付加してコマンド生成部237に処理を渡す。コマンド生成部237では入力データ154をパラメータとしたICカードに対するコマンド156を生成し、ICカード110に対して送信する。これに対してカードの中で処理が行われ、レスポンス157が返ってくると、レスポンス解析部238ではこのレスポンスを処理して実行順序制御部235にデータを渡す。実行順序制御部235では、これがユーザの第1の入力に対するカードからのレスポンスであることから、レスポンスに付随して戻ってきたパラメータを、途中経過として端末画面に表示しユーザに提示するために、表示データ155を設定し、端末の入出力インタフェース202を通じてユーザに対して途中経過画面を提示する。これらの処理を、ICカード203側から最終的なゲームの実行結果が戻ってくるまで繰り返し、最終的な実行結果を画面に表示して1回のゲームの実行を終了する。
【0039】
(4)ポイント交換処理(図12):ゲーム実行のポイントデータがたまると、ユーザ112は任意の店舗104にICカード110を持参し、ポイント交換の処理を行う。ICカード110を店舗用端末108に挿入し、交換を要求すると、決まった点数に達していれば、所定の賞金・金銭152と交換できる。このとき、ICカード110のポイント交換制御処理部222は、ポイントの値215を店舗用端末108に送信する。店舗用端末108のポイント交換処理部132では、ポイントの点数を確認し、ICカード110上のポイント数の減数処理などを行う。同時に、このポイント交換の履歴は店舗用端末108上の履歴情報収集部133に格納され、リアルタイムまたは決まった間隔で、ゲーム管理用データ106に送信される。賞品・金銭152は、店舗104からユーザ112に引き渡される。
【0040】
図13は、本発明により実現される、ICカードを用いたゲームシステムの第2の例のシステム構成と、その処理の流れを示す図である。図13は、図3に示した構成のICカードを用いて構成されるシステムの図になっている。図3でも説明したように、この例では、ゲームパターンをサービスプロバイダ側でなく、ユーザ側のICカード上で生成する。
【0041】
ゲーム発行の準備として、店舗用端末からは、ゲームパターン生成のために必要なゲームパラメータ214がICカード110に送信されているものとする。このゲームパラメータの発行は、ある決まった頻度で行ってもよいし、随時行ってもよいし、後に述べるゲーム実行権発行と同時に毎回行ってもよい。ゲームパラメータ214が送られると、ICカード110のデータ格納制御部221は、このパラメータをデータ格納部216に格納する。毎回のユーザへのゲーム発行処理は、ゲーム実行権の発行という形で行われる。買い物などに応じたサービスとして、あるいはゲーム実行権購入のたびに、店舗用端末108からICカード110へは、ゲーム実行権217が送信される。ICカード110ではゲーム実行権を受信すると、ゲームパターン生成部234が動作し、あらかじめ格納された(あるいはゲーム実行権と同時に送られてきた)ゲームパラメータ214と履歴情報216を用いて、ゲームパターン213を生成する。ゲーム生成は、通常カード内部での乱数発行などにより行われる。ゲームの生成がカードの中で行われることにより、ゲームパターンがカード外部に存在する可能性がなくなると同時に、ゲームパターンのデータが端末108とICカード110の間で通信されることがなくなり、第3者からの覗き見が不可能になるため、システムのセキュリティをより高めることができる。ゲームの実行、ポイントの交換処理に関しては第1の例と同様に処理を行う。実行済みのゲームパターンが無効化されることも同様である。
【0042】
図14は、本発明により実現される、ICカードを用いたゲームシステムの第3の例のシステム構成と、その処理の流れを示す図である。図14は、図4に示した構成のICカードを用いて構成されるシステムの図になっている。図4でも説明したように、この例では、ICカード110の中にゲームパターンを持たず、ユーザ入力のタイミングにより実行結果を判定するものである。具体的にはICカード110の内部で発生される内部クロックや生成のタイミングにより異なる値を得ることのできる乱数発生器224からの値などの値を使って、ゲーム実行の結果を所定のアルゴリズムに従って発生させる。第2の例の場合と同様、ゲーム発行の準備として、店舗用端末からは、ゲームパターン生成のために必要なゲームパラメータ214がICカード110に送信され、データ格納制御処理部221により、データ格納部212に格納されている。ゲーム発行処理では、第2の例と同様、ゲーム実行権217が店舗用端末108からICカード110に送信される。データ格納制御処理部221は、あらかじめ格納されていゲーム実行権データ217に余裕があれば、実行権の回数を増やす処理を行う。ゲーム実行時には、ゲーム実行権にユーザがゲームを実行できる権利が存在していれば、ゲームパラメータ214を表示内容制御部223にて変換し、個人用端末111からユーザに提示する。個人用端末111を通じてユーザからの入力151が入ってくると、これを実行トリガ231として、内部クロック228にデータを取得しに行き、クロック値153を受け取る。このクロック値は、タイミングにより値が異なる乱数でもよい。このクロック値153とゲームパラメータ214を組み合わせて、所定のアルゴリズムにより結果判定部225にて結果を判定する。この結果に応じてポイント215を加算し、同時に履歴情報216を更新する。そして、実行権制御部227により、ゲーム実行権217を減らす処理を行う。ゲーム実行権217は通常複数回設定することができ、実行権がなくなるまで、ユーザはゲームの実行を行うことができる。ポイント215の商品との交換処理は、第1の例、第2の例と同様である。この例では、ユーザの入力のタイミングに依存して結果が得られるので、確率的要素が増すとともに、ゲームパターンを店舗用端末108にだけでなく、ICカード110にも一切持たないため、ゲームパターンを覗き見される心配がまったくなく、システムのセキュリティが高く保たれているという利点がある。
【0043】
図15は、本発明により実現される、ICカードを用いたゲームシステムの第4の例のシステム構成と、その処理の流れを示す図である。図15は、図5に示した構成のICカードを用いて構成されるシステムの図になっている。図5でも説明したように、この例では、ICカード110の中のゲームパターン213として、問題データ218と解答データ219の組からなるデータを持つものである。ゲームパターン発行は第1の例と同様に行い、ゲームを実行する際に、ゲームパターン213を問題データ218と解答データ219に分解し、ユーザの個人用端末111には問題データ218を提示し、ユーザ入力151と解答データ219とを照らし合わせて、結果を判定するものである。ゲーム発行処理、ゲーム実行処理およびゲームパターン無効化処理、ポイント交換処理の手順などは、第1の例とほぼ同様である。この例の応用として、個人用端末111にあらかじめ問題データの本体を格納しておき、ゲームパターン213としては問題のIDと解答データを配布、ICカード110と個人用端末111とで連携することによりゲームの実行を行う方法も考えられるが、ここでは詳しく言及しない。
【0044】
図16は、本発明により実現される、ICカードを用いたゲームシステムの第5の例のシステム構成と、その処理の流れを示す図である。図16は、図6に示した構成のICカードを用いて構成されるシステムの図になっている。図6でも説明したように、この例では、ゲームの発行およびゲームの実行に関しては、第1から第4の例のいずれかを適用するが、ゲームの実行の結果得られるポイントの管理を、別のアプリケーションで行うものである。ICカード110の中には、ゲームアプリケーションプログラム203のほかに、別途提供されるポイントシステムのアプリケーションプログラム204が存在し、ゲームアプリケーション203の実行の結果得られるポイントは、ポイントシステムアプリケーション204の中で管理するというものである。図16の例では、ゲームの発行およびゲームの実行は第1の例と同じものを用いている。ゲーム実行処理において、結果判定部225で結果を判定し、その結果ポイントを加算する場合は、ポイント追加依頼制御処理部229が働き、ポイントアプリケーション204に対して、バリュー追加処理依頼を発行する。図6に示したように、複数アプリケーション対応ICカードOSでは、あるアプリケーションは他のアプリケーションのデータに対してむやみにアクセスできないように制御されているため、ポイントへのバリュー追加処理は、デリゲーションという形で行う。具体的には、バリュー追加処理依頼は、ポイント追加依頼制御処理部229を通ってゲームアプリケーション203の外部に出て、カードOSを介してポイントアプリケーション204に送信される。ポイントアプリケーション204の依頼処理部233では、処理依頼を受け取りポイント追加処理部232に渡す。ポイント追加処理部232では、この処理依頼を外部の端末から送られてきたコマンドと同等に処理し、パラメータとして与えられたポイント数を累計ポイントデータ215に追加する。第5の例によれば、あらかじめロードされている既存のポイントシステムに、ゲームアプリケーションの結果を取り込むことができ、ポイントの管理はポイントシステムに任せられるため、複数アプリケーション対応ICカードの特長を活かすことができる。ここではゲーム実行により得られる金銭的価値の管理をポイントシステムに任せる例を説明したが、ポイントシステムを介さず、電子マネーシステムを用いて金銭的価値の管理を行わせる方法も可能である。
【0045】
次に、図17から図38までを使って、本発明の実施例のひとつである、スクラッチゲームアプリケーションシステムについて説明する。このうち、図17と図18は、本アプリケーションシステムの運用例を簡単に示したものである。図19は端末からカードへのコマンド一覧を、図20はユーザ用端末の画面の流れを、図21および図22は、店舗用端末の画面の流れをそれぞれ示す。また、図23から図25によりユーザ用端末の処理の流れを、図26から図30により店舗用端末の処理の流れを、図31から図38によりカードアプリケーションの処理の流れを、それぞれ示す。
【0046】
スクラッチゲームでは、1回のゲームにつき、複数のボックスを与え、それぞれのボックスに点数が割り当てられる。この例では、3×3=9個のボックスが与えられ、それぞれに10点×3個、50点×3個、100点×3個の点数が割り当てられている。ユーザは、このボックスから任意の2つのボックスを選択し、選択した2つのボックスに割り当てられている点数が一致したら、その点数がポイントに加算されるものとする。選択した2つのボックスに割り当てられている点数が一致しなかったら、ポイントの加算は行われない。1回分のゲームのパターンはICカードに格納され、このゲームパターンは一度遊んだら2度と遊ぶことはできない。
【0047】
なお、このスクラッチゲームの例は、上で説明してきた第1から第5の例のうち、第1の例(店舗用端末からゲームパターンをカードにロード、ゲームパターンに従ってゲームを実行し、ポイントを追加する例)に最も近い例であると言える。図12で説明した、ゲーム実行の途中経過をユーザ用端末に提示する構成についても実現されている。
【0048】
図17および図18は、本スクラッチゲームシステムの運用例を示したものである。運用は大きく5つのステップに分けられる。第1ステップ(310)はスクラッチゲームアプリケーションプログラムの発行、第2ステップ(320)はゲームシートの発行準備、第3ステップ(330)はゲームパターンの発行、第4ステップ(340)はゲーム実行、そして第5ステップ(350)はポイント交換である。これらを順に説明する。
【0049】
(第1ステップ)スクラッチゲームアプリケーションプログラムの発行(310):アプリケーション提供者102は、ユーザ112からの申し込みに応じて、ユーザ112のICカード110と個人用端末111に対してスクラッチゲームアプリケーションを発行する。ICカード110と個人用端末111の両方に対して、アプリケーションロード用端末105から、アプリケーションプログラムのロードを行う(311)。ロードに際して、アプリケーションロード端末105はICカード112内の個人データ情報を受信し(312)、これをゲーム管理用データ106に送信する(313)。これにより、どんなユーザに対してアプリケーションがロードされたかを管理することができる。
【0050】
(第2ステップ)ゲームシート発行の準備(320):ある決まったタイミングで、サービス管理者103はゲーム運用状況を管理し、店舗104に対してゲームパラメータの配信を行う。この運用例では、これを1日に1回行うことにする。店舗104では、店舗用端末108に蓄積された、前日までの発行回数と正解者、払い戻し金額などの各種データからなる最新のゲーム履歴情報をゲーム管理用データ106に対して送信する(321)。これらのデータを各店舗から収集し、集計されたデータと、セール期間などとの連動、季節などの外的要因を加味し、その日のゲームパラメータ(当たりやすさ、1回のゲームにかかる賞金の額など)を決定する(322)。そして、このゲームパラメータを、各店舗に配信する(323)。
【0051】
(第3ステップ)ゲームパターンの発行(330):ユーザ112が店舗104にて買い物をすると、店舗用端末108ではそれに応じてユーザ112のICカード110にゲームパターンを発行する。発行の際、ICカード110に蓄積された、ゲーム実行回数や買上げ金額などの実行履歴のデータを店舗用端末108に送信する(332)。店舗用端末108では、この履歴データとあらかじめ格納されているその日のゲームパラメータをもとに、ゲームパターンを生成する(333)。そしてICカード110に対して1回分のゲームパターンを発行する(334)。
【0052】
(第4ステップ)ゲーム実行(340):ユーザ112は、ICカード110と個人用端末111を使ってゲームを実行する。実行結果に応じて、ポイントが加算される(341)。
【0053】
(第5ステップ)ポイント交換(350):ユーザ112のポイントがたまったら、店舗104にてポイントと商品とを引き換える。ポイントの数に応じた商品との交換要求が送られる(351)と、店舗用端末108では、ポイントの値に応じて商品と交換し、その交換履歴を格納する(353)。そして、ポイント減算を行い(352)、商品を引き渡す(354)。
【0054】
以上の処理流れを、ICカードと店舗用端末、個人用端末(ユーザ用端末)とを使って実現するひとつの方法を以下に示す。このうち、アプリケーション発行とゲームシートの発行準備のステップについては、詳細を省略する。ICカードのプログラムは、端末からのコマンド送信により実行を開始し、コマンドと一緒に送信されるパラメータと、定められた処理手順に従い処理を行い、データの格納などを行って端末に対してレスポンスを返す。端末側では、ICカードに対してコマンドの送信とレスポンスの受信を行いながら、処理を行っていく。従って、ICカードと端末の間のコマンド/レスポンスのやりとりがICカードシステムのプログラムの核となる。
【0055】
図19に、本アプリケーションシステムにおける、端末からカードへのコマンド一覧を示す。コマンドの種類は6種類存在する。以下に、それぞれのコマンドについて説明する。
【0056】
コマンド“LoadGame”(401)は、スクラッチゲームの1回分のパターン、すなわち点数の割当をカードにロードするものである。コマンドのパラメータとしてはゲームのパターンをとり、カードはコマンドおよびゲームパターンを受け取ったら、このゲームパターンをメモリに格納する。このコマンドは、店舗側端末からしか発行されない。
【0057】
コマンド“GetUserLog”(402)は、カードに格納されている、ユーザのゲーム実行履歴情報を取得するためのコマンドである。レスポンスとして、ユーザ履歴情報が返る。このコマンドは、店舗側端末からのみ発行される。
【0058】
コマンド“GetValue”(403)は、カード中の累計ポイントの値を調べるコマンドである。レスポンスとしてカード中の累計ポイントが返る。このコマンドは、ユーザ側端末、店舗側端末のどちらから発行されてもよい。
【0059】
コマンド“SetValue”(404)は、カード中の累計ポイントの値をセットするコマンドである。パラメータとしてセットするポイントの値が送られる。このコマンドは、ユーザ側端末、店舗側端末のどちらから発行されてもよい。
【0060】
コマンド“IsLoaded”(405)は、カードにゲームパターンがロードされているかどうか調べるものである。コマンド“LoadGame”(401)によりゲームがロードされている状態であるかどうかの結果がレスポンスとして返る。このコマンドは、ユーザ側端末、店舗側端末のどちらから発行されてもよい。
【0061】
コマンド“Select1st”(406)は、ユーザによるボックスの1回目の選択を、カードに送るものである。コマンドのパラメータとしては1回目の選択されたボックスの番号をとり、レスポンスとして該当ボックスに割り当てられている点数が返る。カードはコマンドおよび選択されたボックス番号を受け取ったら、該当するボックスに割り当てられている点数を調べ、これを端末に返す。このコマンドは、ユーザ側端末からのみ発行される。
【0062】
コマンド“Select2nd”(407)は、ユーザによるボックスの2回目の選択を、カードに送るものである。コマンドのパラメータとしては2回目の選択されたボックスの番号をとり、レスポンスとしては今回のゲームの得点およびゲームのパターンが返る。カードはコマンドおよび選択されたボックス番号を受け取ったら、該当するボックスに割り当てられている点数が、1回目の選択ボックスの点数と一致するかどうか調べ、一致したらその点数を得点とし、一致しなければ0点を得点とし、ゲームパターンとともに端末に返す。なお、カード側ではこのゲームが2度と実行できないように格納されたゲームパターンの消去を行う。このコマンドは、ユーザ側端末からのみ発行される。
【0063】
図20に、本アプリケーションシステムにおけるユーザ用端末の画面の流れを示す。411から421の8つの図により画面例を説明する。この例では、ユーザからの入力は数字のキー入力により行う。
【0064】
画面411はアプリケーション選択画面である。ユーザは、いくつか存在するアプリケーションの中から“Scratch Game”を選択する。
【0065】
すると、画面412が表示される。これは、スクラッチゲームのメニュー画面である。ユーザは、数字の1あるいは2のキーにより、ゲームの実行(“1 PLAY GAME”)あるいは、累計ポイントのチェック(“2 CHECK VALUE”)のいずれかを選ぶことができる。ここでは、キー“1”の入力(413)により、ゲームの実行を選択する。
【0066】
画面414は、1個目のボックス選択を促す画面である。ユーザは、数字の1から9までのキーにより、1から9までのボックスのうちのいずれかひとつを選ぶ。ここでは、キー“1”の入力(415)により、1番目のボックスを選択する。
【0067】
カードにゲームパターンがロードされている場合には、画面416が表示される。これは、2個目のボックス選択を促す画面である。1個目の選択で選ばれた1番目のボックスが開き、ここに割り当てられている点数“50”が表示されている。ユーザは、1個目の選択の時と同じく、数字の1から9までのキーにより、1から9までのボックスのうちのいずれかひとつ(ただしすでに選んでいる1番目のボックスを除く)を選ぶ。ここでは、キー“8”の入力(417)により、8番目のボックスを選択する。
【0068】
キー“8”の入力(417)ののち、1番目のボックスと8番目のボックスに割り当てられている点数が一致した場合には、画面418が表示される。この画面では、50点が累計ポイントに加算されている。
【0069】
キー“8”の入力(417)ののち、1番目のボックスと8番目のボックスに割り当てられている点数が一致しなかった場合には、画面419が表示される。
【0070】
メニュー画面412から、キー“2”の入力により累計ポイントのチェックが選択された場合には、画面420が表示される。この例ではポイントの値は260点である。
【0071】
メニュー画面412から、キー“1”の入力によりゲームの実行が選択されても、カードにゲームパターンがロードされていなかった場合には、画面421が表示される。これは、カードにゲームパターンがロードされていないのでゲームの実行が行えない、というメッセージである。
【0072】
次に、図21および図22に、本アプリケーションシステムにおける店舗用端末の画面の流れを示す。422から443の8つの図により画面例を説明する。この例では、店舗の担当者からの入力は、マウスやタッチパネルといったポインティングデバイスによる画面上のオブジェクトの選択により行う。
【0073】
画面422はメニュー画面である。選択可能なメニューとしては、“新しいゲームを発行する”(423)、“カードの情報を見る”(424)、“ポイントを商品に交換する”(425)の3種類である。
【0074】
この中から“新しいゲームを発行する”(423)を選択すると、カードへのゲームパターンの書き込みが行われ、終了すると画面426のような確認画面が表示される。“了解”(427)を選ぶことによりこの画面を閉じ、メニュー画面422に戻る。
【0075】
メニュー画面422から“カードの情報を見る”(424)を選択すると、カード情報の確認を行い、画面428あるいは画面430が表示される。画面428は、カードに1回分のゲームパターンがロードされていた場合であり、画面430は、カードにゲームパターンがロードされていない場合である。画面428では“了解”(429)を選ぶことにより、画面430では“了解”(431)を選ぶことにより、メニュー画面422に戻る。
【0076】
メニュー画面422から“ポイントを商品に交換する”(425)を選択すると、画面432が表示される。ここでは、カードの累計ポイントの値(433)および、交換できる商品の候補−“ジュース”(434)、“コーヒー”(435)、“ケーキ”(436)が表示される。
【0077】
ポイント交換画面432から、“ケーキ”(436)を選ぶと、累計ポイントの値が260点に対し、交換しようとするポイント数が500点であるため、画面438のようなメッセージ画面が表示される。ここで“了解”(439)を選ぶと、ポイント交換画面432に戻る。
【0078】
ポイント交換画面432から、“コーヒー”(435)を選ぶと、まず画面440のような確認画面が表示される。ここで“キャンセル”(442)を選ぶと、ポイント交換画面432に戻る。
【0079】
ここで、“実行”(441)を選ぶと、画面443の確認画面が表示される。ここで“了解”(439)を選ぶと、ポイントの値(433)が前回に比べて200点だけ差し引かれたポイント交換画面432を表示する。
【0080】
図23から図25により、本アプリケーションシステムにおけるユーザ用端末の処理の流れを示す。それぞれ、図23はメイン処理、図24はゲーム実行処理、図25はポイントチェック処理を示す。
【0081】
図23は、ユーザ用端末のメイン処理の処理の流れを示す。開始(501)すると、メニュー画面(411)を表示する(502)。ユーザからの入力を“C”として(503)、“C”がキー“1”であるならば(504)、図15に示すユーザ用端末ゲーム実行処理を行い(505)、ユーザからのキー入力を待つループに戻る。“C”がキー“2”であるならば(506)、図17に示すユーザ用端末ポイントチェック処理を行い(507)、ユーザからのキー入力を待つループに戻る。“C”が上のいずれでもない場合は、ユーザからのキー入力を待つループに戻る。
【0082】
図24は、ユーザ用端末のゲーム実行処理の処理の流れを示す。開始(508)すると、カードに対してコマンド“IsLoaded”(405)を送り、このレスポンスを“Ret”に代入する(509)。“Ret”が“ゲームロード済み”でない(510)ならば、エラー画面(421)を表示し(511)、終了する(523)。(510)で“Ret”が“ゲームロード済み”であれば、ゲーム画面(414)を表示し(512)、ユーザの入力“C”を待つ(513)。“C”が1から9までの数字以外(514)ならば、ユーザからの入力を待つループに戻る(513)。(514)で、“C”が1から9までの数字であれば、カードに対してコマンド“Select1st”(406)を、“C”とともに送り、このレスポンスを“Ret”に代入する(515)。そして、選ばれたボックスに“Ret”を表示した形のゲーム画面(416)を表示し(516)、ユーザの入力“C”を待つ(517)。“C”が1から9までの数字で1度目の選択と異なるという条件を満たしていない(518)ならば、ユーザからの入力を待つループに戻る(517)。(518)で、“C”が1から9までの数字で1度目の選択と異なるという条件を満たしていれば、カードに対してコマンド“Select2nd”(407)を、“C”とともに送り、このレスポンスを“Ret”に代入する(519)。ここで、得点が0より大きい場合(520)は、ゲーム画面(418)を表示し(521)、得点が0であればゲーム画面(419)を表示し(522)、終了する(523)。
【0083】
図25は、ユーザ用端末のポイントチェック処理の処理の流れを示す。開始(524)すると、カードに対してコマンド“GetValue”(403)を送り、このレスポンスを“Ret”に代入する(525)。“Ret”の値に基づき、ポイント表示画面(420)を表示し(526)、終了する(527)。
【0084】
図26から図30により、本アプリケーションシステムにおける店舗用端末の処理の流れを示す。それぞれ、図26はメイン処理、図27はゲームロード処理、図28はカード情報提示処理、図29および図30はポイント交換処理を示す。
【0085】
図26は、店舗用端末のメイン処理の処理の流れを示す。開始(528)すると、メニュー画面(422)を表示する(529)。ユーザ(店舗の担当者)の選択を“C”として(530)、“C”が“ゲームのロード”(423)であるならば(531)、図27に示す店舗用端末ゲームロード処理を行い(532)、ユーザからの選択を待つループに戻る。“C”が“カード情報”(424)であるならば(533)、図28に示す店舗用端末カード情報提示処理を行い(534)、ユーザからの選択を待つループに戻る。“C”が“ポイント交換”(425)であるならば(535)、図29および図30に示す店舗用端末ポイント交換処理を行い(536)、ユーザからの選択を待つループに戻る。“C”が上のいずれでもない場合は、ユーザからの選択を待つループに戻る。
【0086】
図27は、店舗用端末のゲームロード処理の処理の流れを示す。開始(537)すると、カードに対してコマンド“GetUserLog”(402)を送り、このレスポンスを“Ret”に代入(538)する。この値と乱数を用いてゲームパターンを発生し(539)、この発生したゲームパターンをパラメータとして、カードに対してコマンド“LoadGame”(401)を送信する(540)。そして、確認画面(426)を表示し(541)、終了する(542)。
【0087】
図28は、店舗用端末のカード情報提示処理の処理の流れを示す。開始(543)すると、カードに対してコマンド“GetValue”(403)を送り、このレスポンスを“Ret1”に代入し(544)、続いてコマンド“IsLoaded”(405)を送り、このレスポンスを“Ret2”に代入する(545)。“Ret2”が“ゲームロード済み”であれば(546)確認画面(428)を表示し(547)、“ゲームロード済み”でなければ確認画面(430)を表示し(548)、終了する(549)。
【0088】
図29および図30は、店舗用端末のポイント交換処理の処理の流れを示す。開始(551)すると、カードに対してコマンド“GetValue”(403)を送り、このレスポンスを“C_Point”に代入する(552)。“C_Point”が0より大きくない場合は(553)、そのまま終了する(565)。(553)において“C_Point”が0より大きい場合は、商品選択画面(432)を表示する(554)。ユーザ(店舗の担当者)の入力を“C”として(555)、“C”が“閉じる”であれば(556)終了する(565)。“C”が“商品1”(434)あるいは“商品2”(435)あるいは“商品3”(436)であれば(557)(558)(559)、“E_Point”に該当する商品のポイントを代入する(560)。“C”が上のいずれでもない場合は、ユーザからの選択を待つループに戻る。(560)が処理されたら、“C_Point”と“E_Point”の値の比較を行い(561)、“C_Point”のほうが“E_Point”より大きい場合は、図30の処理(A)に続く(562)。“C_Point”が“E_Point”より大きくない場合は、確認画面(438)を表示し(563)、商品選択画面(432)の表示(554)に戻る。図29からの続き(A)(566)では、確認画面(440)を表示する(567)。ユーザの入力を“C”として(568)、“C”が“実行”でなければ(569)、(B)(574)を経由して、図21の、商品選択画面(432)の表示(554)に戻る。(569)において“C”が“実行”であれば、“NewValue”に“C_Point”から“E_Point”を差し引いた値を代入し(570)、この“NewValue”をパラメータとして、カードに対して“SetValue”(404)を送る(571)。そして確認画面(443)を表示し(572)、ポイント値を“NewValue”に更新して(573)、(B)(574)を経由して、図21の、商品選択画面(432)の表示(554)に戻る。
【0089】
図31から図38により、本アプリケーションシステムにおけるカードアプリケーションの処理の流れを示す。それぞれ、図31はメイン処理、図32はゲームロード処理、図33はユーザ履歴取得処理、図34はポイント取得処理、図35はポイントセット処理、図36はゲームロードチェック処理、図37は1個目の選択処理、図38は2個目の選択処理を示す。
【0090】
図31は、カードアプリケーションのメイン処理の処理の流れを示す。開始(601)すると、“C”に端末からのコマンドをセットする(602)。“C”がコマンド“LoadGame”(401)であるならば(603)、図32に示すカードのゲームロード処理を行い(604)、終了する(617)。“C”がコマンド“GetUserLog”(402)であるならば(605)、図32に示すカードのゲームロード処理を行い(606)、終了する(617)。“C”がコマンド“GetValue”(403)であるならば(607)、図27に示すカードのポイント取得処理を行い(608)、終了する(617)。“C”がコマンド“SetValue”(404)であるならば(609)、図28に示すカードのポイントセット処理を行い(610)、終了する(617)。“C”がコマンド“IsLoaded”(405)であるならば(611)、図29に示すカードのゲームロードチェック処理を行い(612)、終了する(617)。“C”がコマンド“Select1st”(406)であるならば(613)、図26に示すカードの1個目選択処理を行い(614)、終了する(617)。“C”がコマンド“Select2nd”(407)であるならば(615)、図26に示すカードの2個目選択処理を行い(616)、終了する(617)。
【0091】
図32は、カードアプリケーションのゲームロード処理の処理の流れを示す。開始(618)すると、パラメータとして受け取ったゲームパターンの複合化処理を行い(619)パラメータとして受け取ったゲームパターンをメモリに格納して(620)、終了する(621)。
【0092】
図33は、カードアプリケーションのユーザ履歴取得処理の処理の流れを示す。開始(622)すると、メモリに格納されたユーザ履歴をレスポンスとして返し(623)、終了する(624)。
【0093】
図34は、カードアプリケーションのポイント取得処理の処理の流れを示す。開始(625)すると、メモリに格納されている現在のポイントの値をレスポンスとして返し(626)、終了する(627)。
【0094】
図35は、カードアプリケーションのポイントセット処理の処理の流れを示す。開始(628)すると、コマンドのパラメータとして受け取った新しくセットしたいポイントの値を“Val1”に、現在のポイントの値を“Val2”にセットする(629)。“Val1の値と“Val2”の値を比較し(630)、“Val1”が“Val2”より小さいか等しい場合は、パラメータとして受け取ったポイントの値をメモリに格納して(631)、終了する(633)。“Val1”のほうが“Val2”より大きい場合には、エラーコードを返して(632)終了する(633)。この処理は、ポイントの値として、現在の値より不正に大きい値をセットされないためのセキュリティのための処理である。このコマンドは、店舗側端末からポイント交換の処理の一環として(571)のみ呼び出されることを考慮している。
【0095】
図36は、カードアプリケーションのゲームロードチェック処理の処理の流れを示す。開始(634)すると、ゲームがメモリに格納されているかどうかを調べ(635)、格納されていれば、“ロード済み”を返し(636)、格納されていなければ“ロードなし”を返し(637)、終了する(638)。
【0096】
図37は、カードアプリケーションの1個目選択処理の処理の流れを示す。開始(639)すると、ゲームがメモリに格納されているかどうかを調べ(640)、格納されていれば、1個目の選択ボックスに対応するポイントの値をレスポンスとして返し(641)、格納されていなければエラーコードを返し(642)、終了する(643)。
【0097】
図38は、カードアプリケーションの2個目選択処理の処理の流れを示す。開始(644)すると、ゲームがメモリに格納されているかどうかを調べ(645)、格納されていなければエラーコードを返し(655)終了する(656)。(645)でゲームがメモリに格納されている場合、次に今回選択されたボックス番号が、1回目の選択のものと同じでないことを確認する(646)。1回目の選択と同じものであった場合はエラーコードを返し(655)終了する(656)。(646)で1回目の選択と異なるボックス番号が選ばれた場合は、“Point1”に1回目の選択ボックスに対応する点数を代入し(647)、“Point2”に2回目の選択ボックスに対応する点数を代入する(648)。“Point1”と“Point2”の値を比較し(649)、両者が等しくない場合“G_Point”に“0”を代入する(651)。(649)で、両者の値が等しい場合には、“G_Point”に“Point1”を代入し(650)、メモリに格納されている累計ポイントの値に“G_Point”を加算して、新たに格納する(652)。その後、このゲームパターンをメモリからクリアしてから(653)、“G_Point”の値およびゲームパターンを返し(654)、終了する(656)。
【0098】
以上説明してきたスクラッチゲームの例では、説明を簡単にするために、1回にロードできるゲームパターンの数は1回分のみで、ゲーム実行時もカードに格納された1回分のゲームしか連続して実行できないものとしたが、同時に複数のゲームをロードしたり複数個のゲームを格納させて、複数個のゲームを続けて実行できるようにも変更が可能である。また、この例では3×3の9個のボックスを用いてユーザが2つのボックスを選ぶスクラッチゲームを示したが、全体のボックスの数、選択させるボックスの数を任意に設定することにより、他のバリエーションにも容易に応用可能である。
【0099】
図39には、図10および図11に示した、システム構成と処理の流れにおける、ゲーム実行処理の別の構成を示す。図39は、ユーザ112がICカード110にロード済みのゲームアプリケーション203とゲームパターン213を個人用端末111を用いて実行する場合のシステム構成を示している。
【0100】
本構成では、ゲームの進行に応じて、進行状況をいかに効果的にユーザに提示するかという課題を解決する。まず、進行状況の提示の重要性について説明する。
【0101】
通常のゲームにおいて、個人用端末111内の実行順序制御部235は、複数のコマンドを生成してICカード110に送信する。ICカード110内のゲームアプリケーション203は、コマンドを実行し、実行結果はレスポンスとして個人用端末111に返される。例えば、図20に示される、スクラッチゲームアプリケーションでは、ゲームの選択フェーズ412と、第一番目のボックス選択フェーズ414、第二番目のボックス選択フェーズ416では第2ボックス選択と結果判定要求の、合計4回のコマンドが個人用端末からICカードに送信される。ここで、第一番目のボックス選択414に着目する。図20の実施例では、選択コマンドへの応答として選択されたボックスに割り当てられたポイント値“50”が返され、端末用アプリケーションがこのポイントを表示している(416)。
【0102】
しかし、ボックス選択コマンドの応答情報として最低限必要なのは、そのボックスが確かに選択されたという情報だけである。この情報をのみを用いる方法では、端末用アプリケーションは、選択されたボックス1を黒地の白抜き番号1から白地の番号1に変化させるが、ボックスに割り当てられているポイントは全く表示しない。第二番目のボックスが選択された時点で、獲得したポイント数(この場合は“50”ポイント)をテキストとして表示する。この方法を前者の方法を比べた場合、ユーザの獲得する点数という観点からは、両者に何らの相違点は生じない。しかし、ゲームの面白味という観点から見た場合、前者のボックスのポイントを表示する方法のほうが後者に比べて面白味が大きい。例えば第一のボックスを選択して、高いポイント値が表示されれば、第二番目のボックス選択により一層の期待がかかり、興奮が生じることは明らかである。
【0103】
以上に述べたゲーム進行状況の効果的な提示という目的を実現するために、図39に示す実施例では個人用端末111内の端末アプリケーション141に表示データ要求部239を設け、ICカード110内のゲームアプリケーション203に、表示内容制御部223を設けている。ここで、表示データ要求部239は、ユーザの入力データに基づくICカード側のゲームアプリケーション処理の結果として、どの程度の情報を応答して欲しいかを要求する機能を有する。一方の表示内容制御部223は、表示データ要求部239の要求内容に応じて、ゲームパターン213から要求された情報を選択取得する機能を有する。
【0104】
以下では、図20に示すスクラッチゲームのプレイ部分414〜419を例に取り、図39に示すゲーム実行処理の構成例を詳細に説明する。なお、ゲームアプリケーション203内の構成要素のうち、無効化制御部226、履歴情報216、そしてポイント215については、他の実施例に示したものと同様の機能であり、ここでは説明しない。
【0105】
ゲーム実行の全体の流れを制御するのは、端末用アプリケーションの実行順序制御部235である。ここで、実行順序制御部は、(1)第一番目のボックス選択要求送出、(2)第二番目のボックス選択要求送出、(3)結果判定要求送出、の3つの処理を順次実行する機能をもつとする。
【0106】
まず(1)の第一番目のボックス選択要求送出処理では、画面414をユーザに表示し、ユーザが入力するボックス番号を待つ。ユーザがキー入力“1”(415)を行うと、入力データは入力データ解析部236に送られる。すると実行順序制御部235は入力データをパラメータとして表示データ要求部239を起動する。表示データ要求部は、選択されたボックスに割り当てられたポイント値を応答に含めるようにという指示情報をコマンド生成部237に送出する。コマンド生成部237では、ユーザの入力したボックス番号“1”と、ボックスに割り当てられたポイントを応答に含めるようにという指示の2つの情報をパラメータとして第一ボックス選択コマンドを生成し、ICカード110に送出する。
【0107】
ICカードに送出された第一ボックス選択コマンドは入力コマンド解析部240に格納され、ボックス番号“1”と、ボックスに割り当てられたポイントを応答に含めるようにという指示の2つの情報に展開される。前者のボックス番号“1”は結果判定部225に送られる。結果判定部225はゲームパターン213を参照して、ボックス番号“1”に割り当てられたポイント値(図20の例では50ポイント)を抽出し、後述する結果判定処理に備えて、このポイント値を図示されない作業領域に格納する。一方、ボックス番号“1”と、ボックスに割り当てられたポイントを応答に含めるようにという指示の2つの情報は表示内容制御部223に送られる。表示内容制御部は、ゲームパターン213を参照して
、ボックス番号“1”に割り当てられたポイント値(図20の例では50ポイント)を抽出して、ボックス番号“1”とともにレスポンス生成部241に送出する。レスポンス生成部は、ボックス番号“1”とポイント値“50”の対を、第一ボックス選択コマンドの応答として個人用端末111に送出する。端末アプリケーション141内の実行順序制御部235は、第一ボックス選択コマンドの応答データをレスポンス解析部238で解析し、レスポンスから抽出された表示データ155を、入出力インタフェース202を介して、ユーザへと表示する。以上で、第一ボックス選択コマンドの処理の流れについての説明を終わる。
【0108】
次に、実行順序制御部235は、第二番目のボックス選択要求送出処理を実行する。図20の例416に示すように、ユーザのキー入力“8”に対して、第一番目のボックス選択要求送出処理と同様の処理が行われる。処理の結果、ボックス番号“8”に割り当てられたポイント値“50”が結果判定部の作業領域に格納される。以上の結果、コマンド応答値として、ボックス番号“8”とポイント値“50”の対が個人用端末111に返され、入出力インタフェース202を介してユーザに表示される。以上で、第二ボックス選択コマンドの処理の流れについての説明を終わる。
【0109】
最後に、端末用アプリケーションの実行順序制御部235は、結果判定要求送出処理を実行する。結果判定要求コマンドがコマンド生成部237からICカード110内の結果判定部225に送出される。結果判定部は、上述の2つのボックス選択コマンド処理の結果として内部の作業領域に格納した2つのボックスのポイント値が等しいか否かを検査する。図20の例では、ボックス1とボックス8は、共にポイント値“50”で等しいので、結果判定部はユーザが、正解を得て、50ポイントを獲得したことを、コマンド応答値として返す。実行順序制御部235は、コマンド応答値に基づいて表示データ155を生成し、画面418に示すように、ユーザが正解を得て50ポイント獲得したことを表示する。
【0110】
以上で、図39に示すゲーム実行処理の別の構成における、処理の流れに関する説明を終える。上述の説明では、ゲームの実行が3つのコマンドから構成されるとして説明を行った。しかし、この他にも第二番目のボックス選択要求処理が、ICカード110のゲームアプリケーション203内で、ボックスの選択処理と、結果判定処理を順次起動するようにすれば、図24の例に示すように、ボックス選択要求処理の2つのコマンドだけで、ゲームを実現できることは明らかである。以上に述べたように、本実施例では、個人用端末111内の端末アプリケーション141に表示データ要求部239を設け、ICカード110内のゲームアプリケーション203に、表示内容制御部223を設けることで、ゲーム進行状況を効果的に提示することが可能となっている。
【0111】
以上、スクラッチゲームの例を挙げて詳細に処理の流れを説明してきたが、本応用例は、第2の例を応用して、カードの内部でゲームパターンを生成する例や、第5の例を応用して、ポイントの管理を別のアプリケーションで行わせる例にも応用可能である。また、第3の例で挙げたユーザの入力タイミングにより結果を判定するゲームシステム、あるいは、第4の例で挙げた問題データと解答データとからなるゲームパターンによりゲームを実行する応用例など、さまざまなパターンのゲームシステムが考えられるが、ここではそれらの詳細な説明は割愛する。
【0112】
図40および図41には、本発明により実現されるICカードを用いたゲームシステムの第6の例として、ゲームパターンをユーザ用端末に退避する例について、そのシステム構成と、その処理の流れを表したものである。ここでは、第1の例の図9と図10に対応させて、ゲーム発行処理として図40、ゲーム実行処理として図41に処理の流れを示している。その他の処理については第1の例と同様であるので説明を省略する。
【0113】
図40には、第6の例のゲーム発行処理のシステム構成と処理の流れを示す。ユーザによるゲーム実行に先立って、店舗用端末108からゲームパターン213を、ICカード110に対してロードする。ICカード110のパターン格納制御処理部221では、暗号化されて送られてきたゲームパターンを復号してからデータ格納部212の中のゲームパターン格納部に格納するが、ICカード110のメモリ容量は有限であるので、カード上にロードされたゲームパターンをユーザ用端末111に一時的に退避することを考える。ゲームパターン213をそのままユーザ用端末111に退避すると、パターンの内容が事前にユーザに覗かれてしまうため、パターン退避制御処理部242では、ゲームパターンの暗号化を行い、暗号化されたゲームパターンをユーザ用端末111に送る。ユーザ用端末111ではこれを受け取り、パターン格納制御処理部221で、ユーザ用端末のデータ格納部212の中に、暗号化されたゲームパターン158を格納する。このときに、パターン格納制御処理部221はゲームパターンのIDを控えておき、どのパターンが格納されているかを管理しておく必要がある。
【0114】
図41は、第6の例のゲーム実行処理のシステム構成と処理の流れを示す図である。ユーザがゲームを実行する際には、ICカード110側のパターン退避制御処理部242からユーザ用端末111側のパターン格納制御処理部221に対して、要求するパターンのIDが送られ、パターン格納制御処理部221では暗号化されたゲームパターン158の中から要求されたIDのゲームパターンをICカード110に送信し、送信済みのパターンは削除する。ICカード110側のパターン退避制御処理部242では受け取ったゲームパターンをパターン格納制御部221に送り、パターン格納制御部221ではこれを復号して、データ格納部212に格納する。この後のゲーム実行処理は、図10の例と同じである。結果が判定されると、このゲームパターンは無効化され、次回以降のゲーム実行時には参照済みのデータが参照されないように制御される。以上で本発明により実現されるICカードを用いたゲームシステムの第6の例の説明を終わる。
【0115】
なお、以下の態様も本発明に含まれることは明らかである。
アプリケーションロード用端末でパターンを格納するプログラムを配布するものとして、
1.ICカードとのデータのやりとりが可能であるICカード用端末であって、該ICカードに対して、以下のステップを有するプログラムをロードすることを特徴とする:入力されたゲームパターンを上記データ格納部に格納するステップと、上記入出力インターフェースを通じて入力されたユーザ入力と、上記ゲームパターンとを所定のアルゴリズムに基づき照合し、照合結果を出力するステップと、該照合結果に応じて、該ゲームパターンに割り当てられたポイントを上記データ格納部のポイントデータに蓄積するステップと、ゲーム実行に関する履歴情報を、上記データ格納部の履歴情報格納部に格納するステップと、実行済みのゲームパターンを無効化するステップ。
【0116】
アプリケーションロード用端末でパターンを生成するプログラムを配布するものとして、
2.ICカードとのデータのやりとりが可能であるICカード用端末であって、該ICカードに対して、以下のステップを有するプログラムをロードすることを特徴とする:入力されたゲーム実行回数に関するデータに基づきゲームパターンを所定のアルゴリズムに基づき生成して、上記データ格納部に格納するステップと、上記入出力インターフェースを通じて入力されたユーザ入力と、上記ゲームパターンとを照合し、照合結果を出力するステップと、該照合結果に応じて、該ゲームパターンに割り当てられたポイントを上記データ格納部のポイントデータに蓄積するステップと、ゲーム実行に関する履歴情報を、上記データ格納部の履歴情報格納部に格納するステップと、実行済みのゲームパターンを無効化するステップ。
【0117】
アプリケーションロード用端末でパターンを持たないプログラムを配布するものとして、
3.ICカードとのデータのやりとりが可能であるICカード用端末であって、該ICカードに対して、以下のステップを有するプログラムをロードすることを特徴とする:入力されたゲーム実行回数に関するデータを上記データ格納部に格納するステップと、上記入出力インターフェースを通じて入力されたユーザ入力のタイミングに応じて、タイミングにより異なる値を取得し、該タイミングにより異なる値をもとに所定のアルゴリズムに基づきゲームの実行結果を判定し、判定結果を出力するステップと、該判定結果に応じて、該ゲームに割り当てられたポイントを上記データ格納部のポイントデータに蓄積するステップと、ゲーム実行に関する履歴情報を、上記データ格納部の履歴情報格納部に格納するステップと、上記ゲーム実行回数を減算するステップ。
【0118】
4.ICカードとのやりとりが可能なICカード用端末との通信機能を有する、アプリケーションロード用端末であって、ICカード用端末に対して、以下のステップを実行する端末用プログラムをロードする:ICカードに格納されたゲームの種類に対応するゲーム実行画面を画面に表示するステップと、該実行画面に対し、ユーザが入力したデータをICカードに送信するステップと、該ICカードから、ゲームの実行結果を受け取るステップと、該実行結果を上記端末画面に表示するステップ。
【0119】
以下のように、ゲームサービス提供システムとして、サーバと店舗用端末の組み合わせた態様も本発明に含まれることは明らかである。
【0120】
1.ゲーム管理用サーバと、ゲームを発行するためのICカード用端末とを有する、ICカードを用いたゲームサービス提供システムであって、上記ゲーム管理用サーバは、上記ICカード用端末から、ICカードへのゲームパターン発行およびユーザのゲーム実行に関する履歴情報を受け取り、該履歴情報を解析した結果に基づいて、解析したデータに基づいて、ゲームの当たりやすさやゲームにかかるポイントなどを定義したゲームパラメータを生成し、生成したゲームパラメータをICカード用端末に送信し、上記ICカード用端末は、
上記ゲーム管理サーバより受信した、上記ゲームパラメータをもとに、所定のアルゴリズムに従いゲームパターンを生成し、該ゲームパターンをICカードに送信し、上記ICカードからゲーム実行に関する履歴情報を受信したら、該履歴情報を上記ゲーム管理サーバに対して送信することを特徴とする、ICカードを用いたゲームサービス提供システム。
【0121】
【発明の効果】
以上述べてきたように、本発明による効果を、「課題を解決する手段」で挙げた8項目に沿って挙げると、
まず本発明により実現されるICカードによれば、
(1)ゲームパターンを持つ形式のゲーム:ICカードに格納されたゲームパターンとユーザの入力を比較することで、ICカード内部でゲームを実行することにより、カード単体で複雑なパターンを持つゲームを楽しむことができ、このゲームパターンをユーザが前もって予期できないことを保証することにより、ユーザが予測できない毎回異なる結果を得ることが確実となる。
(2)ゲームパターンを持たず、ユーザの入力タイミングにより結果が得られる形式のゲーム:(1)に加えて、もともとゲームパターンを持たないため、ゲームのセキュリティが向上する。
(3)ゲームの途中経過のユーザへの提示:ゲームの最終結果だけでなく途中経過をリアルタイムにユーザに提示することにより、ユーザの興奮と楽しみが増すことになる。
(4)ゲーム実行により得点が可変:のちに物品などと交換可能な価値を持つ得点と連動することにより、ユーザのゲームを実行したいという動機が増す。
次に、本発明により実現されるICカード端末装置によれば、
(5)ユーザが手元で操作するための端末:ユーザが好きな時に好きな場所でゲームを楽しむことが可能となる。
(6)ゲームパターンやゲームのパラメータ、プログラム実行権データなどをICカードに送信する店舗用端末:毎回異なるゲームを実行する楽しみをユーザに提供できる。
(7)ゲーム実行履歴を収集する店舗用端末:システム管理者によるゲームシステムの管理が容易になり、ユーザの実行履歴により柔軟なゲーム発行が可能となる。
最後に、本発明により実現されるシステム管理サーバによれば、
(8)履歴情報を元にパラメータを管理する管理用サーバ:システム管理者によるゲームシステムにおける価値の流通が把握可能となり、ユーザの実行履歴だけでなくその他のさまざまな要因を加えて、システム管理者が柔軟にゲームのパラメータを管理することが可能となる。
【0122】
再度まとめると、ICカードシステムのアプリケーションとしてゲームを載せる意味は、
(1)高い計算能力を持っていることから、柔軟な問題設定や得点の設定が可能であり、インタラクティブで利用者が楽しめるゲームの実現が可能であること、
(2)高いセキュリティを実現し耐タンパー性に優れていることから、改ざん、偽造が防止でき、ゲームシステムの信頼性が向上し、これにより、高額の賞品をかけたり、金銭的な価値と変換することが可能となること、
(3)カード上にアプリケーションプログラムが載ることから、ネットワークに接続しなくても端末があれば単体で遊ぶことができ、必要に応じてネットワークと接続しても楽しめること、
(4)ICカードとポイントシステム(あるいは電子マネーシステム)などの別のアプリケーションを同一のカードに格納し互いに連携させることで、セキュリティの確保および通信コストの低減が可能であること、
などにある。
【0123】
さらに、ICカードシステムにゲームアプリケーションを載せるにあたり、システムの運用サーバ上および各ICカード上に、履歴情報や各種パラメータなどの管理情報を持たせ、この管理情報によりゲーム生成を制御するようにすることにより、安全でかつ柔軟なシステムの管理が可能となる。
【0124】
従って、本発明によれば、ICカードシステムにゲームアプリケーションを安全に導入することが可能となり、利用者のカード利用意欲が増し、ICカードシステムの普及に大きく役立つ。
【図面の簡単な説明】
【図1】システムのサービスイメージ図。
【図2】ICカードの構成図:第1の例。
【図3】ICカードの構成図:第2の例。
【図4】ICカードの構成図:第3の例。
【図5】ICカードの構成図:第4の例。
【図6】ICカードの構成図:第5の例。
【図7】システム構成図と処理の流れ:第1の例。
【図8】システム構成図と処理の流れ:第1の例:アプリケーション発行処理。
【図9】システム構成図と処理の流れ:第1の例:ゲーム発行処理。
【図10】システム構成図と処理の流れ:第1の例:ゲーム実行処理。
【図11】システム構成図と処理の流れ:第1の例:個人用端末の構成。
【図12】システム構成図と処理の流れ:第1の例:ポイント交換処理。
【図13】システム構成図と処理の流れ:第2の例。
【図14】システム構成図と処理の流れ:第3の例。
【図15】システム構成図と処理の流れ:第4の例。
【図16】システム構成図と処理の流れ:第5の例。
【図17】スクラッチゲームの例:運用例 その1。
【図18】スクラッチゲームの例:運用例 その2。
【図19】スクラッチゲームの例:端末からICカードへのコマンド一覧。
【図20】スクラッチゲームの例:ユーザ用端末の画面の流れ。
【図21】スクラッチゲームの例:店舗用端末の画面の流れ その1。
【図22】スクラッチゲームの例:店舗用端末の画面の流れ その2。
【図23】スクラッチゲームの例:ユーザ用端末の処理の流れ メイン処理。
【図24】スクラッチゲームの例:ユーザ用端末の処理の流れ ゲーム実行処理。
【図25】スクラッチゲームの例:ユーザ用端末の処理の流れ ポイントチェック処理。
【図26】スクラッチゲームの例:店舗用端末の処理の流れ メイン処理。
【図27】スクラッチゲームの例:店舗用端末の処理の流れ ゲームロード処理。
【図28】スクラッチゲームの例:店舗用端末の処理の流れ カード情報提示処理。
【図29】スクラッチゲームの例:店舗用端末の処理の流れ ポイント交換処理 その1。
【図30】スクラッチゲームの例:店舗用端末の処理の流れ ポイント交換処理 その2。
【図31】スクラッチゲームの例:カードの処理の流れ メイン処理。
【図32】スクラッチゲームの例:カードの処理の流れ ゲームロード処理。
【図33】スクラッチゲームの例:カードの処理の流れ ユーザ履歴取得処理。
【図34】スクラッチゲームの例:カードの処理の流れ ポイント取得処理。
【図35】スクラッチゲームの例:カードの処理の流れ ポイントセット処理。
【図36】スクラッチゲームの例:カードの処理の流れ ゲームロードチェック処理。
【図37】スクラッチゲームの例:カードの処理の流れ 1回目の選択処理。
【図38】スクラッチゲームの例:カードの処理の流れ 2回目の選択処理。
【図39】システム構成図と処理の流れ:ゲーム実行処理の別の構成。
【図40】システム構成図と処理の流れ:第6の例:ゲーム発行処理。
【図41】システム構成図と処理の流れ:第6の例:ゲーム実行処理。
【符号の説明】
101:サービスプロバイダ側
102:アプリケーション提供者
103:サービス管理者
104:店舗(ゲーム供給者)
105:アプリケーションロード用端末
106:ゲーム管理用データ
107:ゲーム管理用サーバ
108:店舗用端末
109:ユーザ側
110:ICカード
111:個人用端末
112:ユーザ
121:端末用アプリケーションインストーラ
122:カード用アプリケーションローダ
123:データ解析部
124:パラメータ制御部
125:外的要因
131:ゲームパターン生成処理部
132:ポイント交換処理部
133:履歴情報収集処理部
134:ゲームパラメータ発行処理部
135:ゲーム実行権発行処理部
141:端末用アプリケーション
151:ユーザ入力
152:賞品・金銭
153:クロック値または乱数
154:入力データ
155:表示データ
156:コマンド
157:レスポンス
158:暗号化されたゲームパターン
159:実行結果
160:問題提示
201:カードOS
202:入出力インタフェース
203:ゲームアプリケーションプログラム
204:ポイントアプリケーションプログラム
205:その他のアプリケーション
206:アプリケーションプログラムロード制御部
207:カード・ユーザ情報
211:データ処理部
212:データ格納部
213:ゲームパターン
214:ゲームパラメータ
215:ポイントデータ
216:履歴情報
217:ゲーム実行権
218:問題データ
219:解答データ
221:データ格納制御処理部
222:ポイント交換制御処理部
223:表示内容制御処理部
224:入力データ展開処理部
225:結果判定処理部
226:パターン無効化制御処理部
227:ゲーム実行権制御処理部
228:乱数発生器
229:ポイント追加依頼制御処理部
230:ポイント変更処理部
231:ゲーム実行トリガ
232:ポイント追加処理部
233:依頼処理部
234:(カード中)ゲームパターン生成処理部
235:実行順序制御部
236:入力データ解析部
237:コマンド生成部
238:レスポンス受信部
239:表示データ制御部
240:入力コマンド解析部
241:レスポンス生成部
242:退避制御部
310:スクラッチゲームアプリケーションプログラムの発行
311:アプリケーションプログラムのロード
312:ユーザ情報の送信
313:ユーザに関する情報
320:ゲームシートの発行準備
321:最新の履歴情報
322:ゲームパラメータの作成
323:ゲーム用パラメータ
330:ゲームシートの発行
331:買い物
332:実行履歴情報
333:ゲームパラメータ生成
334:1回分のゲーム発行
340:ゲーム実行
341:実行結果に応じてポイント加算
350:ポイント交換
351:ポイント交換要求
352:ポイント減算
353:交換処理実行
354:商品引き渡し
401:コマンド“LoadGame”
402:コマンド“GetUserLog”
403:コマンド“GetValue”
404:コマンド“SetValue”
405:コマンド“IsLoaded”
406:コマンド“Select1st”
407:コマンド“Select2nd”
411:ユーザ用端末の画面例:アプリケーション選択画面
412:ユーザ用端末の画面例:スクラッチゲームメニュー画面
413:キー入力“1”
414:ユーザ用端末の画面例:1回目の選択を促す画面
415:キー入力“1”
416:ユーザ用端末の画面例:2回目の選択を促す画面
417:キー入力“8”
418:ユーザ用端末の画面例:ゲーム結果表示画面(当たり)
419:ユーザ用端末の画面例:ゲーム結果表示画面(はずれ)
420:ユーザ用端末の画面例:ポイント確認画面
421:ユーザ用端末の画面例:ゲームなしエラー画面
422:店舗用端末の画面例:メニュー画面
423:ゲーム発行メニュー
424:カード情報表示メニュー
425:ポイント交換メニュー
426:店舗用端末の画面例:ゲームロード確認画面
427:“了解”アイコン
428:店舗用端末の画面例:カード情報表示画面(ゲームロード済)
429:“了解”アイコン
430:店舗用端末の画面例:カード情報表示画面(ゲームなし)
431:“了解”アイコン
432:店舗用端末の画面例:ポイント交換画面
433:累計ポイント数
434:商品選択アイコン(その1)
435:商品選択アイコン(その2)
436:商品選択アイコン(その3)
437:“閉じる”アイコン
438:店舗用端末の画面例:エラー表示画面
439:“了解”アイコン
440:店舗用端末の画面例:交換確認画面
441:“実行”アイコン
442:“キャンセル”アイコン
443:店舗用端末の画面例:処理終了確認画面
444:“了解”アイコン
501〜507:ユーザ用端末処理(メイン)における処理ブロック
508〜523:ユーザ用端末処理(ゲーム実行)における処理ブロック
524〜527:ユーザ用端末処理(ポイントチェック)における処理ブロック
528〜536:店舗用端末処理(メイン)における処理ブロック
537〜542:店舗用端末処理(ゲームロード)における処理ブロック
543〜549:店舗用端末処理(カード情報提示)における処理ブロック
551〜565:店舗用端末処理(ポイント交換)における処理ブロック
566〜574:店舗用端末処理(ポイント交換)における処理ブロック
601〜617:カード処理(メイン)における処理ブロック
618〜621:カード処理(ゲームロード)における処理ブロック
622〜624:カード処理(ユーザ履歴取得)における処理ブロック
625〜627:カード処理(ポイント取得)における処理ブロック
628〜633:カード処理(ポイントセット)における処理ブロック
634〜638:カード処理(ゲームロードチェック)における処理ブロック
639〜643:カード処理(1回目の選択)における処理ブロック
644〜656:カード処理(2回目の選択)における処理ブロック。
【発明の属する技術分野】
本発明は、高いセキュリティを持つコンピュータシステム、特に、不揮発性メモリにアプリケーションプログラムを格納することが可能なICカードを核としたコンピュータシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ICチップにCPU(Central Processing Unit)を内蔵したICカード(あるいはスマートカードと称する)は、高度な情報記憶能力を持ち、高いセキュリティを実現できることから、さまざまな分野での利用が期待され、特に電子マネーなど金融分野において、近年積極的に導入が進められている。
【0003】
最近では、1枚のカード上に安全に複数のアプリケーションを共存できるようなカードOS(Operating System)が一般化してきた。これらマルチアプリケーション対応カードOSとしては、Mondex International社による“MULTOS”などが知られている。こうしたOSによって管理されるマルチアプリケーション対応ICカードでは、複数のアプリケーションの連携の例として、電子マネーとポイントシステム(カードの利用に応じてポイントが加算され、金銭としての価値を持ち、後に現金や品物と交換が可能となるようなシステム)の連携などが検討されている。
【0004】
一方、従来、ファーストフードの店舗などで買い物をすると、紙のカード状のゲーム(スクラッチゲームなど)を渡され、そのゲームの結果に応じて商品などをプレゼントするというサービスがある。ゲームの形式は、単純なスクラッチ(銀色のマスク部分を削って中に書いてある文字を読み出す)や、クイズがついたものなど、さまざまである。また、お金を払ってゲームシートを購入し、スクラッチ部分を削った結果によって賞金がもらえる、一種の宝くじも一般的である。
【0005】
ゲームという分野でいえば、インターネットに代表されるネットワーク上で、参加者がインタラクティブに与えられるゲームやクイズを解いていき、その結果によってサーバで管理されるランキングに名前が載ったり、賞品をプレゼントされるというようなシステムが構築され、人気を集めている。こういったシステムにおいては、クイズの問題やゲームのパターンは、ネットワークを介したサーバ上に格納されており、各参加者の問題履歴や点数、結果一覧なども、サーバにまとめて載せてあるものが一般的である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
先に述べたマルチアプリケーション対応ICカードは、現在のところ導入段階にあり、主にセキュリティを考慮した電子マネーとしての使い方が第一の用途であるが、一般の利用者にはまだ浸透していないこと、カードのコストが従来のクレジットカードに使われる磁気カードより割高であること、などから十分に利用されているとは言い難い。このような新しいシステムを普及させるためには、利用者の「使ってみたい」という好奇心を刺激し、積極的にICカードを利用してもらうようなしくみが重要である。
【0007】
一方、シート状のゲームにおいては、交換する賞金や商品が安価な場合は問題がないが、高額の賞金や商品と交換可能になると、改ざんや偽造の可能性を考えなければならない。また、ゲームの対象が単純に静的なデータだけでなく、ゲームのパターンや当たる確率が、利用金額や日時によって動的に変化したり、複雑な計算能力を必要とするゲームであれば、利用者の興味も増し、ゲームの持つ可能性が広がるであろう。
【0008】
ネットワークを介した電子的なゲームにおいては、基本的にネットワークと接続されていないと遊ぶことができないし、ゲームに懸けられた賞金や商品が高額になるほど、悪意のある利用者によるいたずらなど、ネットワーク上の情報のセキュリティについても不安が生じる。
【0009】
【課題を解決するための手段】
以上の、マルチアプリケーション対応ICカード、シート状ゲーム、ネットワーク上のゲームの3つの従来例を検討し、これらの問題点を解決するために、ICカードのひとつのアプリケーションとして、広くゲームとして統括されるようなアプリケーションを搭載することを提案する。
【0010】
具体的には、電子マネーとポイントシステムを塔載したICカードにおいて、カードの利用に応じて、利用者にゲームを配布し、利用者はICカード上に載ったゲームを遊ぶ。このゲームの結果に応じて、金銭的な価値を持つポイントが加算され、最終的には賞金や商品と交換することができる。ポイントシステムを併用せずに、ゲーム実行の結果得られる金銭価値を直接電子マネーに反映させる方式も考えられる。
【0011】
ゲームとひと口に言ってもさまざまな種類のゲームが存在するが、ここでは、「ユーザ(ゲームを遊ぶ利用者)の操作によって、毎回異なる結果を得る可能性を持ち、その結果が事前にはユーザにわかっていないもの」を「ゲーム」と定義する。
【0012】
電子マネー、ポイントシステムといった、従来のICカード上のアプリケーションは、ある品物に対してユーザがその対価として金銭的価値を支払ったり、その利用に応じてカード上のポイントが加算されたり、ポイントをあらかじめ決まった割合で金銭や品物と交換したりするが、その際、流通する価値は一連の流れの中で等価であり、運やユーザの操作などによって予測不可能に変化するということは有り得ない。逆に、一連の流れの中で等価であることが、高いセキュリティにより確実であることから、金銭の代わりとしての安全な運用が可能になっているのであるが、上に定義した「ユーザが予測不可能な、毎回異なる結果を得る可能性がある」ゲームシステムにおいては、各カード上に分散した価値の合計が、運用側が発行した価値の合計と等価になるとは限らず、運用の方法によっては予期しない価値の氾濫やシステム運用側が損失を被るといった危険性が出てくる。従って、ICカードシステムにゲームアプリケーションを導入するためには、従来のICカード上のアプリケーションにはないしくみが必要になる。
【0013】
従来のアプリケーションにないしくみとは、具体的には、「ユーザが一度実行したゲームパターンは、ユーザがそれと認識して複数回実行させることはできないこと」、および「システム運用側が、予想されるバリューの流通を動的に制御可能にすること」が挙げられる。前者に関しては、ユーザが一度実行したゲームパターンはすみやかに無効化(具体的には削除)して複数回実行することを妨げるとともに、カード中にゲームの実行履歴データを格納して、この履歴データをもとに次回にカードにロードするゲームパターンの生成を制御することが考えられる。後者に関しては、カード上に格納された履歴データや、各ユーザの実行結果のデータ、ポイント交換の履歴データなどを、ゲーム管理用データとして管理し、この情報をもとに、システム運用側がゲーム発行のパラメータを動的に制御できるようにすることが考えられる。これらにより、ユーザ側としては、前もって予測不可能なゲームを毎回実行でき、解答を予測することによる不正を防止できる。システム運用側としては、現在システム全体に流通する価値の流れを大まかに把握することができ、ゲームの各種パラメータを動的に制御することにより、システム側の大きな損失を防ぐことができる。
【0014】
従って、本発明が課題を解決する手段としては、以下の8つの項目が挙げられる。
【0015】
まずICカード側の手段としては、
(1)ゲームパターンを持つ形式のゲーム:ICカードのメモリ上に、ユーザ入力と比較して結果を得るためのゲームパターンを格納し、このゲームパターンとユーザの入力を所定のアルゴリズムに沿って比較して結果を判定する。参照が終わったゲームパターンはすみやかに無効化する。本ゲームパターンは、ユーザが前もって知っていてはならない。このため、本ゲームパターンは、多くは暗号化されて外部端末からロードされるか、カード内部で生成される。また、ゲームパターンの外部端末からのロード時に、前回までの履歴情報と比較してパターンのロードを制御する機能を持つ。
【0016】
(2)ゲームパターンを持たず、ユーザの入力タイミングにより結果が得られる形式のゲーム:ICカードのメモリ上には、ユーザがプログラムを何回実行可能であるかを示す実行権データが格納される。実行権が存在する範囲内で、ユーザの入力のタイミングにより異なる値を得られるような所定のアルゴリズムによって結果が判定される。実行が完了すると、実行権データが減少する。
【0017】
(3)ゲームの途中経過のユーザへの提示:1回のゲーム実行が複数回のユーザ入力から構成される場合、ゲームの途中経過をユーザに対して提示可能とし、途中経過の提示内容も変更可能とする。
【0018】
(4)ゲーム実行により得点が可変:ゲーム実行の結果に応じて、ユーザの得点が変わる。この得点は価値を持つ。
【0019】
次に、このICカードを取り扱うための端末装置としては、
(5)ユーザが手元で操作するための端末:ICカードと接続が可能で、ゲーム実行の途中経過のユーザへの提示やゲームパターンの一時的な退避などの機能を持つ。
【0020】
(6)ゲームパターンやゲームのパラメータ、プログラム実行権データなどをICカードに送信する店舗用端末:ICカードと接続が可能で、システム管理者が管理し、ゲーム実行に必要となるゲームパターンや各種パラメータ、ゲーム実行権などをICカードに送信する機能を持つ。
【0021】
(7)ゲーム実行履歴を収集する店舗用端末:ゲームパターンや各種パラメータ、ゲーム実行権などをICカードに送る際に、ICカードが保持しているゲーム実行履歴情報を収集する機能を持つ。
【0022】
最後に、システムを管理するサーバとしては、
(8)履歴情報を元にパラメータを管理する管理用サーバ:ICカードおよび店舗用端末から収集された実行履歴およびその他の各種要因を元に、発行するゲームパラメータを動的に管理する機能を持つ。
【0023】
【発明の実施の形態】
図1に、本発明により実現される、ICカードを用いたゲームシステムの、サービスのイメージ図を示す。システムは、大きく分けて、サービスを提供するサービスプロバイダ側(101)とサービスを受けるユーザ側(109)に分けられる。サービスプロバイダ側101は、ゲームアプリケーションをICカードおよび端末に供給するアプリケーション提供者102、ゲームの運営を管理するサービス管理者103、各ユーザへのゲームの供給やポイント交換などを行う店舗104から構成される。ここで、アプリケーション提供者102とサービス管理者103は双方の役割を兼ねることもあるし、分担する場合もある。店舗104は通常の場合、いろいろな地点に複数存在するが、1箇所だけでアプリケーション提供者102やサービス管理者103と同一となる場合もある。ユーザ側109は、複数のユーザ112から構成され、それぞれのユーザ112はICカード110および、そのカードの内容を見たりカードに対する処理を行ったりするための個人用端末111(“電子財布”の意味を持つ“Wallet”と称される)を保有している。アプリケーション提供者102は、まず最初に、各ユーザ112のICカード110に対してアプリケーションのロードを行う。サービス管理者103は、本ゲームシステムに関する各種情報を集めたゲーム管理用データ106から必要なデータを受け、ゲーム管理用サーバ107にてゲーム用パラメータを各店舗104の店舗用端末108に対して配信する。店舗用端末はパラメータに従い、決まった回数分実行することが可能なゲームパターンをICカード110に対して発行する。ユーザ112は、ICカード110と個人用端末111を用いてゲームを実行し、その結果により得られたポイントを店舗104にて商品と交換する。これら一連の処理の中で得られる、ゲームの発行状況やユーザの結果履歴、ポイントの交換履歴などのデータは随時ゲーム管理用データ106に蓄積され、次回のゲームパラメータ生成やゲーム発行にフィードバックされる。このように、ゲームの最新のデータを用いて、サービス管理者がゲームのパラメータを動的に制御することにより、サービスプロバイダ側ではシステム全体の状況を管理することが可能となる。
【0024】
以下、図2から図16までと、図29、図40、図41を用いて、本発明により実現される、ICカードを用いたゲームシステムの例を5つ挙げ、それぞれの例におけるICカードの構成、システムの構成を図示して、処理の流れを説明する。ここで、第1の例は、ICカードの中にゲームパターンを端末からロードして格納する例、第2の例は、ICカードの中でゲームパターンを生成する例、第3の例は、ゲームパターンを持たずユーザ入力のタイミングにより結果を判定する例、第4の例は、問題と解答の組からなるゲームパターンにより結果を判定する例、第5の例は、別アプリケーションであるポイントシステムと連携する例である。第5の例は、第1から第4の例のいずれかとの組み合わせで実現される場合もある。
【0025】
図2は、本発明により実現される、ICカードを用いたゲームシステムの第1の例における、ICカードの構成を示す図である。ICカード110には、カードOS201として、MULTOSに代表されるような、1枚のカード上に安全に複数のアプリケーションを共存させられるカードOSが搭載されている。入出力インタフェース202を通じて、カード取扱端末とのコマンドやデータのやりとりを行う。OSの上には、ゲームアプリケーション203や、その他、電子マネーやポイントシステムなどのアプリケーション205がロードされており、あるアプリケーションは、別のアプリケーションのデータに対して、互いに不正なアクセスができないように制御されている。ゲームアプリケーション203には、プログラムで使用するデータを格納するデータ格納部212とアプリケーションに特有の処理部211とがあり、他のアプリケーション205にはデータ格納部212’と処理部211’とが存在する。ゲームアプリケーション203の処理部211からはデータ格納部212’に格納されたデータにむやみにアクセスすることは出来ないし、他のアプリケーション205の処理部211’からはデータ格納部212に格納されたデータにむやみにアクセスすることは出来ない。
【0026】
ゲームアプリケーション203のデータ格納部212には、ゲームパターン213、履歴情報216、ポイントデータ215の各データが格納される。ゲームパターン213とは、ユーザがゲームを実行するときに、ユーザからの入力から結果を判定するときに必要となる比較のためのパターンであり、ゲームの実行ごとに異なるパターンが使用される必要がある。店舗用端末108から暗号化されたゲームパターン213が送られてくると、データ格納制御処理部221は、送られてきたゲームパターン213を復号してから履歴情報216と比較して、パターンを格納するかどうかを決定し、このパターンをカード内に格納できる形に変換し、ゲームパターン213として格納し、ユーザによるゲームの実行を待つ。ユーザによるゲーム実行時に、ユーザ用端末111からユーザ入力151が送られてくると、結果判定処理部225では、まずゲームパターン213が格納されているかどうかを調べ、格納されていればユーザからの入力151をゲームパターン213と所定のアルゴリズムに従って照らし合わせ、実行結果159をユーザ端末111に返す。このとき、パターン無効化制御処理部226によって、一度実行したゲームパターンを無効化し、同じパターンが二度と実行されないようにする。ここで、無効化とは具体的には、データ格納部212から削除する、あるいは、実行済みフラグを立てることで再アクセスできないようにする、などで実現できる。また、ゲーム実行の結果、ユーザに対してポイントを追加する場合には、ポイント変更処理部230が現在までのポイントデータ215の値をチェックしたのち、新しい値に変更する。このポイント215は、決まった額以上たまると、あとで商品や金銭と交換が可能であり、ゲーム実行の結果がユーザに還元されることになる。以上説明したゲームパターンの格納処理とゲーム実行処理を繰り返し行うことで、カードの中に価値がたまっていくことになる。
【0027】
図3は、本発明により実現される、ICカードを用いたゲームシステムの第2の例における、ICカードの構成を示す図である。第1の例と同様、ゲームアプリケーション203のデータ格納部212には、ゲームパターン213が格納されているが、第1の例との違いは、第1の例ではゲームパターン213は店舗用端末108からICカード110上に送られてくるのに対して、第2の例では、ゲームパターン213はICカード110上で生成される。ゲームパターン生成の処理をICカード110の中で行うことにより、ゲームパターンはカード内部にだけ存在し、カード外部に存在することがないため、システムのセキュリティを向上させることができる。ゲームパターンの生成には、あらかじめ与えられたゲームパラメータ214を用いる。まず、店舗用端末108からゲームパラメータ214が送られると、データ格納制御処理部221ではこれをカードに格納できる形に変換して、ゲームパラメータ214としてデータ格納部212に格納する。店舗用端末108からのゲームの発行処理では、カードに対してゲーム実行権217と呼ばれる、ユーザがゲームを実行できる回数を定義したデータが送られる。ゲーム実行権217を受け取ると、カード中のゲームパターン生成処理部234は、実行可能回数に応じて、あらかじめ格納されたゲームパラメータ214と履歴情報216を用いてゲームパターンを生成する。生成したゲームパターン213は、データ格納部212に格納される。ゲーム実行処理は第1の例と同様である。ユーザ用端末110からユーザ入力151が送られてくると、結果判定部225では、ユーザからの入力151をあらかじめ格納されているゲームパターン213と所定のアルゴリズムに従って照らし合わせ、実行結果159をユーザ端末110に返す。実行結果はポイント変更処理部230によってポイントデータ215に反映され、同時にパターン無効化制御処理部226は実行済みのゲームパターンの無効化処理を行う。
【0028】
図4は、本発明により実現される、ICカードを用いたゲームシステムの第3の例における、ICカードの構成を示す図である。この例では、第1の例、第2の例で用いたゲームパターンは必要なく、ユーザの入力のタイミングにより結果が決まる。この例では、そもそもゲームパターンが存在しないため、悪意あるユーザによるパターンの盗み見の可能性がなく、システムのセキュリティは高くなっている。実行結果の判定には、ユーザ入力とあらかじめ与えられたゲームパラメータ214を用いる。まず、店舗用端末108からゲームパラメータ214が送られると、データ格納制御処理部221ではこれをカードに格納できる形に変換して、ゲームパラメータ214としてデータ格納部212に格納する。店舗用端末108からのゲームの発行処理では、第2の例と同様、カードに対してゲーム実行権217が送られる。ゲーム実行権217を受け取ると、格納制御部221は、これをカードに格納できる形に変換して、ゲーム実行権データ217としてデータ格納部212に格納する。ゲームの実行時には、ゲーム実行権制御処理部227で、ゲーム実行権217に残り実行権が設定されているかどうかをチェックする。実行権が残っている場合には、ユーザ端末111からのユーザ入力151によりゲーム実行トリガ231が動作し、カード内部のクロック値(あるいは、タイミングにより異なる値が得られる乱数でもよい)153と、ゲームパラメータ214から所定のアルゴリズムに従って、結果判定部225により実行結果を得る。第1の例、第2の例と同様に、実行結果はポイント変更部230により、ポイントデータ215に反映される。また、実行を終えると、ゲーム実行権制御部227によりゲーム実行権217を減らす操作が行われる。
【0029】
図5は、本発明により実現される、ICカードを用いたゲームシステムの第4の例における、ICカードの構成を示す図である。この例では、第1の例におけるゲームパターン213が、問題データ218と解答データ219のペアになっている。ゲームパターンのロードおよび実行時の処理は第1の例とほぼ同様で、問題データ218をユーザ用端末111からユーザに提示し(160)、処理部211では、ユーザ入力151と解答データ219とを比較して、実行結果を得るものである。
【0030】
図6は、本発明により実現される、ICカードを用いたゲームシステムの第5の例における、ICカードの構成を示す図である。この例では、実行結果を反映させるポイントの部分が、ポイントアプリケーション204と呼ばれる別のアプリケーションとして独立している。ポイントアプリケーション204には、データ格納部212’と処理部211’があり、ポイントデータ215はデータ格納部212’に格納されている。処理部211’にはポイント追加処理部232があり、ここでポイントデータ215の値の管理を行う。前にも述べたように、セキュリティ上、ゲームアプリケーション203からポイントアプリケーション204のデータ212’にむやみにアクセスすることは出来ない。そこで、ゲームアプリケーション203では、ゲーム実行のポイントデータを加算したいときは、ポイント追加依頼制御処理部229により、ポイントアプリケーション204に対してポイント追加処理実行を依頼する。処理依頼は、カードOS201を経してポイントアプリケーション204に送られ、これに基づきポイントアプリケーション204では、ポイントデータ215に対するバリュー追加処理を行う。なお、この別アプリケーションに対する処理依頼は、デリゲーション(delegation:委任・委譲という意味)と呼ばれ、最新のMULTOSにはこの機能が搭載されている。この例の応用として、ゲーム実行結果の反映をポイントアプリケーションではなく、電子マネーアプリケーションで行い、ゲームの結果得られるユーザへの還元を、直接金銭としての価値に置き換える方法も考えられる。
【0031】
以上で、本発明により実現される、ICカードを用いたゲームシステムの例におけるICカードの構成に関する説明を終わる。
【0032】
次に、以上説明したICカードを用いたゲームシステムの構成と処理の流れを、図7から図16までを用いて詳細に説明する。
【0033】
図7に、本発明により実現される、ICカードを用いたゲームシステムの第1の例のシステム構成図と、その処理の流れを示す。システムの処理は、(1)アプリケーション発行処理、(2)ゲーム発行処理、(3)ゲーム実行処理、(4)ポイント交換処理の4つのステップに分けられる。図8、図9、図10、および図12は、図2のシステム構成図を、それぞれ上の4つのステップに分解して、必要な構成要素だけを取り出して表したものである。図8はアプリケーション発行処理を、図9はゲーム発行処理を、図10はゲーム実行処理を、図12はポイント交換処理を、それぞれ表している。また、図11は、ゲーム発行処理における個人用端末側の構成を表したものである。
【0034】
以下、図8から図12までを用いて、本発明により実現されるシステムにおける各ステップでの処理の流れを説明する。
【0035】
(1)アプリケーション発行処理(図8):アプリケーション提供者102は、アプリケーションロード用端末105を通じて、ユーザ112の個人用端末111およびICカード110に、アプリケーションをロードする。ユーザ112がゲームを実行するためには、ICカード110上のプログラムと個人端末111上のプログラムの両方が必要なので、この両方のプログラムのロードを行う必要がある。アプリケーションロード用端末105に搭載されている端末用アプリケーションインストーラ121は、個人用端末111に対して端末用アプリケーション141を、カード用アプリケーションローダ122は、ICカード110に対してゲームアプリケーションプログラム203を、それぞれロードする。ここで、カードICカード110のアプリケーションプログラムロード制御部206は、カードへのゲームアプリケーションプログラム203のロードを管理するとともに、カード中に格納されているカードおよびユーザに関する情報207をアプリケーションロード用端末102に送信する。カード用アプリケーションローダ122は、カード・ユーザ情報207を取り込み、ゲームアプリケーションをどのカード(カードに付与されるカードIDにより識別)にロードしたか、あるいはどんなユーザ(年齢、興味など)がこのゲームを保持しているか、などの情報を、サービス管理者103に属するゲーム管理用データ106に送信する。
【0036】
(2)ゲーム発行処理(図9):ユーザ112がゲームを実行するためには、アプリケーションロード後、店舗(ゲーム供給者)104に存在する店舗用端末(ゲーム供給用端末)108を通じて、ICカード110にゲームを発行してもらう必要がある。毎回のゲームは、あらかじめロードしたゲームアプリケーション203中のアプリケーションデータ格納部212の領域に格納されるゲームパターン213の形で、店舗用端末108からICカード110にロードする。ゲームパターンのロードは、買い物などに応じたサービスとして、あるいはゲーム実行権購入のたびに行われる。ゲームパターン213を発行する際には、ゲーム管理用サーバ107によって、ゲームの当たりやすさや1回のゲームにかかる賞金の額などのゲームパラメータ214が動的に制御される。ゲームパラメータ214は、サービス管理者103に属するゲーム管理用データ106をもとに、ゲーム管理用サーバ107において、データ解析部123によって解析された結果と、サービス管理者が季節や日付などによって決める外的要因125を必要に応じて加味して、パラメータ制御部124により生成する。外的要因125とは、具体的には例えば、キャンペーン期間中には当たりやすく調節したり、賞金の額をアップする、などの要因があげられる。このゲームパラメータ214は店舗104の店舗用端末108に送られ、ゲームパターン生成部131において、ゲームパターン213が生成される。ここで、ゲームパラメータ214を作成する過程において、ICカード110から送られている、ユーザごとのゲームパターン発行の履歴情報が加味されているので、ユーザ112が前回実行したのと同じゲームパターンが複数回ロードされることを防いでいる。生成されたゲームパターン213は、送信の途中で覗き見されないように、暗号化されてからICカード110に送信される。ゲームパターン213を受け取ったデータ格納制御処理部221は、まず送られてきた暗号化されたゲームパターンの復号を行い、カードに格納されているゲーム履歴情報216と受け取ったゲームパターン213とを照合し、適切なゲームパターンであればこれを受理し、カードに格納できる形に変換して、カード上のゲームパターン213として格納する。このとき、格納したゲームパターンは履歴情報216に蓄積されると同時に、前回までのゲーム実行の履歴情報216は、店舗用端末108の履歴情報収集部133に格納され、ゲーム管理用データ106にフィードバックされる。
【0037】
(3)ゲーム実行処理(図10):ユーザ103によるゲーム実行処理は、サービスプロバイダ側とは離れたところで、ICカード110と個人用端末111のみで行うことができる。常にサービスプロバイダ側に接続されていなくても好きなときにユーザがゲームを実行できることは、ICカードを使ったシステムの長所のひとつである。あらかじめアプリケーションデータ格納部212に格納されたゲームパターン213は、表示内容制御部223によってユーザに提示される形に変換され、個人用端末111に送信される。個人用端末111では、受け取った表示情報をデータ処理部211で処理し、端末の入出力インタフェース202により画面に表示し、ユーザ112への提示を行う。ユーザ112はこれに基づき、入力を行う。ユーザからの入力は、入出力インタフェース202、データ処理部211を通じてICカード110に送られる。ICカード110内部では、このユーザ入力151を入力データ展開部224により展開し、ゲームパターン213が格納されていれば、展開された入力データとゲームパターン213とを、結果判定部222において定められたアルゴリズムにしたがって比較・結果判定を行う。判定結果は、表示内容制御部223に送られて、個人用端末111を通じてユーザに提示される。また、この判定結果が正解であれば、ポイント変更部230が、そのゲームに割り当てられたポイントを、累積ポイント215に追加する。このポイント215は、ある特定の点数で賞品や金銭と交換可能なバリュー(価値)を持つ。なお、ゲーム実行の結果および蓄積されたポイントの値は、履歴情報216に格納される。また、このとき、一度実行されたゲームパターンが二度と実行されることのないように、パターン無効化処理部226により、実行済みのゲームパターンは無効化される。無効化とは、通常の場合はデータ格納部からの削除、あるいはフラグを設定することにより、次回以降のゲーム実行時に参照済みのデータが参照されないように制御することである。
【0038】
図11は、ゲーム実行処理における、個人用端末111上の端末用アプリケーション141の構成(図10では「データ処理部(211)」として表されている部分)を示したものである。データ処理部211は具体的には、実行順序制御部235、入力データ解析部236、コマンド生成部237、レスポンス受信部238などから構成されている。実行順序制御部235はゲーム実行の流れを制御し、ユーザに対して入力を促す機能と、ICカードに対して結果判定を要求する機能を制御する。入力データ解析部236は、入出力インタフェース202から受け取ったユーザからの入力を解析する。コマンド生成部237およびレスポンス解析部238は、ICカードとのコマンド/レスポンスの生成および解析を制御する。以下、ユーザによる複数回の入力に対して実行結果を判定するようなゲーム(後に述べるスクラッチゲームがその一例である)を例にとり、データ処理部211の構成要素がそれぞれどのような処理を行うかを説明する。ゲーム実行開始の命令を受けると、実行順序制御部235は、ゲーム開始の端末上の画面表示データ155を設定し、端末の入出力インタフェース202を通じてユーザに対して初期実行画面を提示する。ユーザが画面表示に応答して第1の入力を行うと、入力データ解析部236は入力データ154を解析し、実行順序制御部235に渡す。実行順序制御部では、これがユーザによる第1の入力であることを判断し、適宜パラメータを付加してコマンド生成部237に処理を渡す。コマンド生成部237では入力データ154をパラメータとしたICカードに対するコマンド156を生成し、ICカード110に対して送信する。これに対してカードの中で処理が行われ、レスポンス157が返ってくると、レスポンス解析部238ではこのレスポンスを処理して実行順序制御部235にデータを渡す。実行順序制御部235では、これがユーザの第1の入力に対するカードからのレスポンスであることから、レスポンスに付随して戻ってきたパラメータを、途中経過として端末画面に表示しユーザに提示するために、表示データ155を設定し、端末の入出力インタフェース202を通じてユーザに対して途中経過画面を提示する。これらの処理を、ICカード203側から最終的なゲームの実行結果が戻ってくるまで繰り返し、最終的な実行結果を画面に表示して1回のゲームの実行を終了する。
【0039】
(4)ポイント交換処理(図12):ゲーム実行のポイントデータがたまると、ユーザ112は任意の店舗104にICカード110を持参し、ポイント交換の処理を行う。ICカード110を店舗用端末108に挿入し、交換を要求すると、決まった点数に達していれば、所定の賞金・金銭152と交換できる。このとき、ICカード110のポイント交換制御処理部222は、ポイントの値215を店舗用端末108に送信する。店舗用端末108のポイント交換処理部132では、ポイントの点数を確認し、ICカード110上のポイント数の減数処理などを行う。同時に、このポイント交換の履歴は店舗用端末108上の履歴情報収集部133に格納され、リアルタイムまたは決まった間隔で、ゲーム管理用データ106に送信される。賞品・金銭152は、店舗104からユーザ112に引き渡される。
【0040】
図13は、本発明により実現される、ICカードを用いたゲームシステムの第2の例のシステム構成と、その処理の流れを示す図である。図13は、図3に示した構成のICカードを用いて構成されるシステムの図になっている。図3でも説明したように、この例では、ゲームパターンをサービスプロバイダ側でなく、ユーザ側のICカード上で生成する。
【0041】
ゲーム発行の準備として、店舗用端末からは、ゲームパターン生成のために必要なゲームパラメータ214がICカード110に送信されているものとする。このゲームパラメータの発行は、ある決まった頻度で行ってもよいし、随時行ってもよいし、後に述べるゲーム実行権発行と同時に毎回行ってもよい。ゲームパラメータ214が送られると、ICカード110のデータ格納制御部221は、このパラメータをデータ格納部216に格納する。毎回のユーザへのゲーム発行処理は、ゲーム実行権の発行という形で行われる。買い物などに応じたサービスとして、あるいはゲーム実行権購入のたびに、店舗用端末108からICカード110へは、ゲーム実行権217が送信される。ICカード110ではゲーム実行権を受信すると、ゲームパターン生成部234が動作し、あらかじめ格納された(あるいはゲーム実行権と同時に送られてきた)ゲームパラメータ214と履歴情報216を用いて、ゲームパターン213を生成する。ゲーム生成は、通常カード内部での乱数発行などにより行われる。ゲームの生成がカードの中で行われることにより、ゲームパターンがカード外部に存在する可能性がなくなると同時に、ゲームパターンのデータが端末108とICカード110の間で通信されることがなくなり、第3者からの覗き見が不可能になるため、システムのセキュリティをより高めることができる。ゲームの実行、ポイントの交換処理に関しては第1の例と同様に処理を行う。実行済みのゲームパターンが無効化されることも同様である。
【0042】
図14は、本発明により実現される、ICカードを用いたゲームシステムの第3の例のシステム構成と、その処理の流れを示す図である。図14は、図4に示した構成のICカードを用いて構成されるシステムの図になっている。図4でも説明したように、この例では、ICカード110の中にゲームパターンを持たず、ユーザ入力のタイミングにより実行結果を判定するものである。具体的にはICカード110の内部で発生される内部クロックや生成のタイミングにより異なる値を得ることのできる乱数発生器224からの値などの値を使って、ゲーム実行の結果を所定のアルゴリズムに従って発生させる。第2の例の場合と同様、ゲーム発行の準備として、店舗用端末からは、ゲームパターン生成のために必要なゲームパラメータ214がICカード110に送信され、データ格納制御処理部221により、データ格納部212に格納されている。ゲーム発行処理では、第2の例と同様、ゲーム実行権217が店舗用端末108からICカード110に送信される。データ格納制御処理部221は、あらかじめ格納されていゲーム実行権データ217に余裕があれば、実行権の回数を増やす処理を行う。ゲーム実行時には、ゲーム実行権にユーザがゲームを実行できる権利が存在していれば、ゲームパラメータ214を表示内容制御部223にて変換し、個人用端末111からユーザに提示する。個人用端末111を通じてユーザからの入力151が入ってくると、これを実行トリガ231として、内部クロック228にデータを取得しに行き、クロック値153を受け取る。このクロック値は、タイミングにより値が異なる乱数でもよい。このクロック値153とゲームパラメータ214を組み合わせて、所定のアルゴリズムにより結果判定部225にて結果を判定する。この結果に応じてポイント215を加算し、同時に履歴情報216を更新する。そして、実行権制御部227により、ゲーム実行権217を減らす処理を行う。ゲーム実行権217は通常複数回設定することができ、実行権がなくなるまで、ユーザはゲームの実行を行うことができる。ポイント215の商品との交換処理は、第1の例、第2の例と同様である。この例では、ユーザの入力のタイミングに依存して結果が得られるので、確率的要素が増すとともに、ゲームパターンを店舗用端末108にだけでなく、ICカード110にも一切持たないため、ゲームパターンを覗き見される心配がまったくなく、システムのセキュリティが高く保たれているという利点がある。
【0043】
図15は、本発明により実現される、ICカードを用いたゲームシステムの第4の例のシステム構成と、その処理の流れを示す図である。図15は、図5に示した構成のICカードを用いて構成されるシステムの図になっている。図5でも説明したように、この例では、ICカード110の中のゲームパターン213として、問題データ218と解答データ219の組からなるデータを持つものである。ゲームパターン発行は第1の例と同様に行い、ゲームを実行する際に、ゲームパターン213を問題データ218と解答データ219に分解し、ユーザの個人用端末111には問題データ218を提示し、ユーザ入力151と解答データ219とを照らし合わせて、結果を判定するものである。ゲーム発行処理、ゲーム実行処理およびゲームパターン無効化処理、ポイント交換処理の手順などは、第1の例とほぼ同様である。この例の応用として、個人用端末111にあらかじめ問題データの本体を格納しておき、ゲームパターン213としては問題のIDと解答データを配布、ICカード110と個人用端末111とで連携することによりゲームの実行を行う方法も考えられるが、ここでは詳しく言及しない。
【0044】
図16は、本発明により実現される、ICカードを用いたゲームシステムの第5の例のシステム構成と、その処理の流れを示す図である。図16は、図6に示した構成のICカードを用いて構成されるシステムの図になっている。図6でも説明したように、この例では、ゲームの発行およびゲームの実行に関しては、第1から第4の例のいずれかを適用するが、ゲームの実行の結果得られるポイントの管理を、別のアプリケーションで行うものである。ICカード110の中には、ゲームアプリケーションプログラム203のほかに、別途提供されるポイントシステムのアプリケーションプログラム204が存在し、ゲームアプリケーション203の実行の結果得られるポイントは、ポイントシステムアプリケーション204の中で管理するというものである。図16の例では、ゲームの発行およびゲームの実行は第1の例と同じものを用いている。ゲーム実行処理において、結果判定部225で結果を判定し、その結果ポイントを加算する場合は、ポイント追加依頼制御処理部229が働き、ポイントアプリケーション204に対して、バリュー追加処理依頼を発行する。図6に示したように、複数アプリケーション対応ICカードOSでは、あるアプリケーションは他のアプリケーションのデータに対してむやみにアクセスできないように制御されているため、ポイントへのバリュー追加処理は、デリゲーションという形で行う。具体的には、バリュー追加処理依頼は、ポイント追加依頼制御処理部229を通ってゲームアプリケーション203の外部に出て、カードOSを介してポイントアプリケーション204に送信される。ポイントアプリケーション204の依頼処理部233では、処理依頼を受け取りポイント追加処理部232に渡す。ポイント追加処理部232では、この処理依頼を外部の端末から送られてきたコマンドと同等に処理し、パラメータとして与えられたポイント数を累計ポイントデータ215に追加する。第5の例によれば、あらかじめロードされている既存のポイントシステムに、ゲームアプリケーションの結果を取り込むことができ、ポイントの管理はポイントシステムに任せられるため、複数アプリケーション対応ICカードの特長を活かすことができる。ここではゲーム実行により得られる金銭的価値の管理をポイントシステムに任せる例を説明したが、ポイントシステムを介さず、電子マネーシステムを用いて金銭的価値の管理を行わせる方法も可能である。
【0045】
次に、図17から図38までを使って、本発明の実施例のひとつである、スクラッチゲームアプリケーションシステムについて説明する。このうち、図17と図18は、本アプリケーションシステムの運用例を簡単に示したものである。図19は端末からカードへのコマンド一覧を、図20はユーザ用端末の画面の流れを、図21および図22は、店舗用端末の画面の流れをそれぞれ示す。また、図23から図25によりユーザ用端末の処理の流れを、図26から図30により店舗用端末の処理の流れを、図31から図38によりカードアプリケーションの処理の流れを、それぞれ示す。
【0046】
スクラッチゲームでは、1回のゲームにつき、複数のボックスを与え、それぞれのボックスに点数が割り当てられる。この例では、3×3=9個のボックスが与えられ、それぞれに10点×3個、50点×3個、100点×3個の点数が割り当てられている。ユーザは、このボックスから任意の2つのボックスを選択し、選択した2つのボックスに割り当てられている点数が一致したら、その点数がポイントに加算されるものとする。選択した2つのボックスに割り当てられている点数が一致しなかったら、ポイントの加算は行われない。1回分のゲームのパターンはICカードに格納され、このゲームパターンは一度遊んだら2度と遊ぶことはできない。
【0047】
なお、このスクラッチゲームの例は、上で説明してきた第1から第5の例のうち、第1の例(店舗用端末からゲームパターンをカードにロード、ゲームパターンに従ってゲームを実行し、ポイントを追加する例)に最も近い例であると言える。図12で説明した、ゲーム実行の途中経過をユーザ用端末に提示する構成についても実現されている。
【0048】
図17および図18は、本スクラッチゲームシステムの運用例を示したものである。運用は大きく5つのステップに分けられる。第1ステップ(310)はスクラッチゲームアプリケーションプログラムの発行、第2ステップ(320)はゲームシートの発行準備、第3ステップ(330)はゲームパターンの発行、第4ステップ(340)はゲーム実行、そして第5ステップ(350)はポイント交換である。これらを順に説明する。
【0049】
(第1ステップ)スクラッチゲームアプリケーションプログラムの発行(310):アプリケーション提供者102は、ユーザ112からの申し込みに応じて、ユーザ112のICカード110と個人用端末111に対してスクラッチゲームアプリケーションを発行する。ICカード110と個人用端末111の両方に対して、アプリケーションロード用端末105から、アプリケーションプログラムのロードを行う(311)。ロードに際して、アプリケーションロード端末105はICカード112内の個人データ情報を受信し(312)、これをゲーム管理用データ106に送信する(313)。これにより、どんなユーザに対してアプリケーションがロードされたかを管理することができる。
【0050】
(第2ステップ)ゲームシート発行の準備(320):ある決まったタイミングで、サービス管理者103はゲーム運用状況を管理し、店舗104に対してゲームパラメータの配信を行う。この運用例では、これを1日に1回行うことにする。店舗104では、店舗用端末108に蓄積された、前日までの発行回数と正解者、払い戻し金額などの各種データからなる最新のゲーム履歴情報をゲーム管理用データ106に対して送信する(321)。これらのデータを各店舗から収集し、集計されたデータと、セール期間などとの連動、季節などの外的要因を加味し、その日のゲームパラメータ(当たりやすさ、1回のゲームにかかる賞金の額など)を決定する(322)。そして、このゲームパラメータを、各店舗に配信する(323)。
【0051】
(第3ステップ)ゲームパターンの発行(330):ユーザ112が店舗104にて買い物をすると、店舗用端末108ではそれに応じてユーザ112のICカード110にゲームパターンを発行する。発行の際、ICカード110に蓄積された、ゲーム実行回数や買上げ金額などの実行履歴のデータを店舗用端末108に送信する(332)。店舗用端末108では、この履歴データとあらかじめ格納されているその日のゲームパラメータをもとに、ゲームパターンを生成する(333)。そしてICカード110に対して1回分のゲームパターンを発行する(334)。
【0052】
(第4ステップ)ゲーム実行(340):ユーザ112は、ICカード110と個人用端末111を使ってゲームを実行する。実行結果に応じて、ポイントが加算される(341)。
【0053】
(第5ステップ)ポイント交換(350):ユーザ112のポイントがたまったら、店舗104にてポイントと商品とを引き換える。ポイントの数に応じた商品との交換要求が送られる(351)と、店舗用端末108では、ポイントの値に応じて商品と交換し、その交換履歴を格納する(353)。そして、ポイント減算を行い(352)、商品を引き渡す(354)。
【0054】
以上の処理流れを、ICカードと店舗用端末、個人用端末(ユーザ用端末)とを使って実現するひとつの方法を以下に示す。このうち、アプリケーション発行とゲームシートの発行準備のステップについては、詳細を省略する。ICカードのプログラムは、端末からのコマンド送信により実行を開始し、コマンドと一緒に送信されるパラメータと、定められた処理手順に従い処理を行い、データの格納などを行って端末に対してレスポンスを返す。端末側では、ICカードに対してコマンドの送信とレスポンスの受信を行いながら、処理を行っていく。従って、ICカードと端末の間のコマンド/レスポンスのやりとりがICカードシステムのプログラムの核となる。
【0055】
図19に、本アプリケーションシステムにおける、端末からカードへのコマンド一覧を示す。コマンドの種類は6種類存在する。以下に、それぞれのコマンドについて説明する。
【0056】
コマンド“LoadGame”(401)は、スクラッチゲームの1回分のパターン、すなわち点数の割当をカードにロードするものである。コマンドのパラメータとしてはゲームのパターンをとり、カードはコマンドおよびゲームパターンを受け取ったら、このゲームパターンをメモリに格納する。このコマンドは、店舗側端末からしか発行されない。
【0057】
コマンド“GetUserLog”(402)は、カードに格納されている、ユーザのゲーム実行履歴情報を取得するためのコマンドである。レスポンスとして、ユーザ履歴情報が返る。このコマンドは、店舗側端末からのみ発行される。
【0058】
コマンド“GetValue”(403)は、カード中の累計ポイントの値を調べるコマンドである。レスポンスとしてカード中の累計ポイントが返る。このコマンドは、ユーザ側端末、店舗側端末のどちらから発行されてもよい。
【0059】
コマンド“SetValue”(404)は、カード中の累計ポイントの値をセットするコマンドである。パラメータとしてセットするポイントの値が送られる。このコマンドは、ユーザ側端末、店舗側端末のどちらから発行されてもよい。
【0060】
コマンド“IsLoaded”(405)は、カードにゲームパターンがロードされているかどうか調べるものである。コマンド“LoadGame”(401)によりゲームがロードされている状態であるかどうかの結果がレスポンスとして返る。このコマンドは、ユーザ側端末、店舗側端末のどちらから発行されてもよい。
【0061】
コマンド“Select1st”(406)は、ユーザによるボックスの1回目の選択を、カードに送るものである。コマンドのパラメータとしては1回目の選択されたボックスの番号をとり、レスポンスとして該当ボックスに割り当てられている点数が返る。カードはコマンドおよび選択されたボックス番号を受け取ったら、該当するボックスに割り当てられている点数を調べ、これを端末に返す。このコマンドは、ユーザ側端末からのみ発行される。
【0062】
コマンド“Select2nd”(407)は、ユーザによるボックスの2回目の選択を、カードに送るものである。コマンドのパラメータとしては2回目の選択されたボックスの番号をとり、レスポンスとしては今回のゲームの得点およびゲームのパターンが返る。カードはコマンドおよび選択されたボックス番号を受け取ったら、該当するボックスに割り当てられている点数が、1回目の選択ボックスの点数と一致するかどうか調べ、一致したらその点数を得点とし、一致しなければ0点を得点とし、ゲームパターンとともに端末に返す。なお、カード側ではこのゲームが2度と実行できないように格納されたゲームパターンの消去を行う。このコマンドは、ユーザ側端末からのみ発行される。
【0063】
図20に、本アプリケーションシステムにおけるユーザ用端末の画面の流れを示す。411から421の8つの図により画面例を説明する。この例では、ユーザからの入力は数字のキー入力により行う。
【0064】
画面411はアプリケーション選択画面である。ユーザは、いくつか存在するアプリケーションの中から“Scratch Game”を選択する。
【0065】
すると、画面412が表示される。これは、スクラッチゲームのメニュー画面である。ユーザは、数字の1あるいは2のキーにより、ゲームの実行(“1 PLAY GAME”)あるいは、累計ポイントのチェック(“2 CHECK VALUE”)のいずれかを選ぶことができる。ここでは、キー“1”の入力(413)により、ゲームの実行を選択する。
【0066】
画面414は、1個目のボックス選択を促す画面である。ユーザは、数字の1から9までのキーにより、1から9までのボックスのうちのいずれかひとつを選ぶ。ここでは、キー“1”の入力(415)により、1番目のボックスを選択する。
【0067】
カードにゲームパターンがロードされている場合には、画面416が表示される。これは、2個目のボックス選択を促す画面である。1個目の選択で選ばれた1番目のボックスが開き、ここに割り当てられている点数“50”が表示されている。ユーザは、1個目の選択の時と同じく、数字の1から9までのキーにより、1から9までのボックスのうちのいずれかひとつ(ただしすでに選んでいる1番目のボックスを除く)を選ぶ。ここでは、キー“8”の入力(417)により、8番目のボックスを選択する。
【0068】
キー“8”の入力(417)ののち、1番目のボックスと8番目のボックスに割り当てられている点数が一致した場合には、画面418が表示される。この画面では、50点が累計ポイントに加算されている。
【0069】
キー“8”の入力(417)ののち、1番目のボックスと8番目のボックスに割り当てられている点数が一致しなかった場合には、画面419が表示される。
【0070】
メニュー画面412から、キー“2”の入力により累計ポイントのチェックが選択された場合には、画面420が表示される。この例ではポイントの値は260点である。
【0071】
メニュー画面412から、キー“1”の入力によりゲームの実行が選択されても、カードにゲームパターンがロードされていなかった場合には、画面421が表示される。これは、カードにゲームパターンがロードされていないのでゲームの実行が行えない、というメッセージである。
【0072】
次に、図21および図22に、本アプリケーションシステムにおける店舗用端末の画面の流れを示す。422から443の8つの図により画面例を説明する。この例では、店舗の担当者からの入力は、マウスやタッチパネルといったポインティングデバイスによる画面上のオブジェクトの選択により行う。
【0073】
画面422はメニュー画面である。選択可能なメニューとしては、“新しいゲームを発行する”(423)、“カードの情報を見る”(424)、“ポイントを商品に交換する”(425)の3種類である。
【0074】
この中から“新しいゲームを発行する”(423)を選択すると、カードへのゲームパターンの書き込みが行われ、終了すると画面426のような確認画面が表示される。“了解”(427)を選ぶことによりこの画面を閉じ、メニュー画面422に戻る。
【0075】
メニュー画面422から“カードの情報を見る”(424)を選択すると、カード情報の確認を行い、画面428あるいは画面430が表示される。画面428は、カードに1回分のゲームパターンがロードされていた場合であり、画面430は、カードにゲームパターンがロードされていない場合である。画面428では“了解”(429)を選ぶことにより、画面430では“了解”(431)を選ぶことにより、メニュー画面422に戻る。
【0076】
メニュー画面422から“ポイントを商品に交換する”(425)を選択すると、画面432が表示される。ここでは、カードの累計ポイントの値(433)および、交換できる商品の候補−“ジュース”(434)、“コーヒー”(435)、“ケーキ”(436)が表示される。
【0077】
ポイント交換画面432から、“ケーキ”(436)を選ぶと、累計ポイントの値が260点に対し、交換しようとするポイント数が500点であるため、画面438のようなメッセージ画面が表示される。ここで“了解”(439)を選ぶと、ポイント交換画面432に戻る。
【0078】
ポイント交換画面432から、“コーヒー”(435)を選ぶと、まず画面440のような確認画面が表示される。ここで“キャンセル”(442)を選ぶと、ポイント交換画面432に戻る。
【0079】
ここで、“実行”(441)を選ぶと、画面443の確認画面が表示される。ここで“了解”(439)を選ぶと、ポイントの値(433)が前回に比べて200点だけ差し引かれたポイント交換画面432を表示する。
【0080】
図23から図25により、本アプリケーションシステムにおけるユーザ用端末の処理の流れを示す。それぞれ、図23はメイン処理、図24はゲーム実行処理、図25はポイントチェック処理を示す。
【0081】
図23は、ユーザ用端末のメイン処理の処理の流れを示す。開始(501)すると、メニュー画面(411)を表示する(502)。ユーザからの入力を“C”として(503)、“C”がキー“1”であるならば(504)、図15に示すユーザ用端末ゲーム実行処理を行い(505)、ユーザからのキー入力を待つループに戻る。“C”がキー“2”であるならば(506)、図17に示すユーザ用端末ポイントチェック処理を行い(507)、ユーザからのキー入力を待つループに戻る。“C”が上のいずれでもない場合は、ユーザからのキー入力を待つループに戻る。
【0082】
図24は、ユーザ用端末のゲーム実行処理の処理の流れを示す。開始(508)すると、カードに対してコマンド“IsLoaded”(405)を送り、このレスポンスを“Ret”に代入する(509)。“Ret”が“ゲームロード済み”でない(510)ならば、エラー画面(421)を表示し(511)、終了する(523)。(510)で“Ret”が“ゲームロード済み”であれば、ゲーム画面(414)を表示し(512)、ユーザの入力“C”を待つ(513)。“C”が1から9までの数字以外(514)ならば、ユーザからの入力を待つループに戻る(513)。(514)で、“C”が1から9までの数字であれば、カードに対してコマンド“Select1st”(406)を、“C”とともに送り、このレスポンスを“Ret”に代入する(515)。そして、選ばれたボックスに“Ret”を表示した形のゲーム画面(416)を表示し(516)、ユーザの入力“C”を待つ(517)。“C”が1から9までの数字で1度目の選択と異なるという条件を満たしていない(518)ならば、ユーザからの入力を待つループに戻る(517)。(518)で、“C”が1から9までの数字で1度目の選択と異なるという条件を満たしていれば、カードに対してコマンド“Select2nd”(407)を、“C”とともに送り、このレスポンスを“Ret”に代入する(519)。ここで、得点が0より大きい場合(520)は、ゲーム画面(418)を表示し(521)、得点が0であればゲーム画面(419)を表示し(522)、終了する(523)。
【0083】
図25は、ユーザ用端末のポイントチェック処理の処理の流れを示す。開始(524)すると、カードに対してコマンド“GetValue”(403)を送り、このレスポンスを“Ret”に代入する(525)。“Ret”の値に基づき、ポイント表示画面(420)を表示し(526)、終了する(527)。
【0084】
図26から図30により、本アプリケーションシステムにおける店舗用端末の処理の流れを示す。それぞれ、図26はメイン処理、図27はゲームロード処理、図28はカード情報提示処理、図29および図30はポイント交換処理を示す。
【0085】
図26は、店舗用端末のメイン処理の処理の流れを示す。開始(528)すると、メニュー画面(422)を表示する(529)。ユーザ(店舗の担当者)の選択を“C”として(530)、“C”が“ゲームのロード”(423)であるならば(531)、図27に示す店舗用端末ゲームロード処理を行い(532)、ユーザからの選択を待つループに戻る。“C”が“カード情報”(424)であるならば(533)、図28に示す店舗用端末カード情報提示処理を行い(534)、ユーザからの選択を待つループに戻る。“C”が“ポイント交換”(425)であるならば(535)、図29および図30に示す店舗用端末ポイント交換処理を行い(536)、ユーザからの選択を待つループに戻る。“C”が上のいずれでもない場合は、ユーザからの選択を待つループに戻る。
【0086】
図27は、店舗用端末のゲームロード処理の処理の流れを示す。開始(537)すると、カードに対してコマンド“GetUserLog”(402)を送り、このレスポンスを“Ret”に代入(538)する。この値と乱数を用いてゲームパターンを発生し(539)、この発生したゲームパターンをパラメータとして、カードに対してコマンド“LoadGame”(401)を送信する(540)。そして、確認画面(426)を表示し(541)、終了する(542)。
【0087】
図28は、店舗用端末のカード情報提示処理の処理の流れを示す。開始(543)すると、カードに対してコマンド“GetValue”(403)を送り、このレスポンスを“Ret1”に代入し(544)、続いてコマンド“IsLoaded”(405)を送り、このレスポンスを“Ret2”に代入する(545)。“Ret2”が“ゲームロード済み”であれば(546)確認画面(428)を表示し(547)、“ゲームロード済み”でなければ確認画面(430)を表示し(548)、終了する(549)。
【0088】
図29および図30は、店舗用端末のポイント交換処理の処理の流れを示す。開始(551)すると、カードに対してコマンド“GetValue”(403)を送り、このレスポンスを“C_Point”に代入する(552)。“C_Point”が0より大きくない場合は(553)、そのまま終了する(565)。(553)において“C_Point”が0より大きい場合は、商品選択画面(432)を表示する(554)。ユーザ(店舗の担当者)の入力を“C”として(555)、“C”が“閉じる”であれば(556)終了する(565)。“C”が“商品1”(434)あるいは“商品2”(435)あるいは“商品3”(436)であれば(557)(558)(559)、“E_Point”に該当する商品のポイントを代入する(560)。“C”が上のいずれでもない場合は、ユーザからの選択を待つループに戻る。(560)が処理されたら、“C_Point”と“E_Point”の値の比較を行い(561)、“C_Point”のほうが“E_Point”より大きい場合は、図30の処理(A)に続く(562)。“C_Point”が“E_Point”より大きくない場合は、確認画面(438)を表示し(563)、商品選択画面(432)の表示(554)に戻る。図29からの続き(A)(566)では、確認画面(440)を表示する(567)。ユーザの入力を“C”として(568)、“C”が“実行”でなければ(569)、(B)(574)を経由して、図21の、商品選択画面(432)の表示(554)に戻る。(569)において“C”が“実行”であれば、“NewValue”に“C_Point”から“E_Point”を差し引いた値を代入し(570)、この“NewValue”をパラメータとして、カードに対して“SetValue”(404)を送る(571)。そして確認画面(443)を表示し(572)、ポイント値を“NewValue”に更新して(573)、(B)(574)を経由して、図21の、商品選択画面(432)の表示(554)に戻る。
【0089】
図31から図38により、本アプリケーションシステムにおけるカードアプリケーションの処理の流れを示す。それぞれ、図31はメイン処理、図32はゲームロード処理、図33はユーザ履歴取得処理、図34はポイント取得処理、図35はポイントセット処理、図36はゲームロードチェック処理、図37は1個目の選択処理、図38は2個目の選択処理を示す。
【0090】
図31は、カードアプリケーションのメイン処理の処理の流れを示す。開始(601)すると、“C”に端末からのコマンドをセットする(602)。“C”がコマンド“LoadGame”(401)であるならば(603)、図32に示すカードのゲームロード処理を行い(604)、終了する(617)。“C”がコマンド“GetUserLog”(402)であるならば(605)、図32に示すカードのゲームロード処理を行い(606)、終了する(617)。“C”がコマンド“GetValue”(403)であるならば(607)、図27に示すカードのポイント取得処理を行い(608)、終了する(617)。“C”がコマンド“SetValue”(404)であるならば(609)、図28に示すカードのポイントセット処理を行い(610)、終了する(617)。“C”がコマンド“IsLoaded”(405)であるならば(611)、図29に示すカードのゲームロードチェック処理を行い(612)、終了する(617)。“C”がコマンド“Select1st”(406)であるならば(613)、図26に示すカードの1個目選択処理を行い(614)、終了する(617)。“C”がコマンド“Select2nd”(407)であるならば(615)、図26に示すカードの2個目選択処理を行い(616)、終了する(617)。
【0091】
図32は、カードアプリケーションのゲームロード処理の処理の流れを示す。開始(618)すると、パラメータとして受け取ったゲームパターンの複合化処理を行い(619)パラメータとして受け取ったゲームパターンをメモリに格納して(620)、終了する(621)。
【0092】
図33は、カードアプリケーションのユーザ履歴取得処理の処理の流れを示す。開始(622)すると、メモリに格納されたユーザ履歴をレスポンスとして返し(623)、終了する(624)。
【0093】
図34は、カードアプリケーションのポイント取得処理の処理の流れを示す。開始(625)すると、メモリに格納されている現在のポイントの値をレスポンスとして返し(626)、終了する(627)。
【0094】
図35は、カードアプリケーションのポイントセット処理の処理の流れを示す。開始(628)すると、コマンドのパラメータとして受け取った新しくセットしたいポイントの値を“Val1”に、現在のポイントの値を“Val2”にセットする(629)。“Val1の値と“Val2”の値を比較し(630)、“Val1”が“Val2”より小さいか等しい場合は、パラメータとして受け取ったポイントの値をメモリに格納して(631)、終了する(633)。“Val1”のほうが“Val2”より大きい場合には、エラーコードを返して(632)終了する(633)。この処理は、ポイントの値として、現在の値より不正に大きい値をセットされないためのセキュリティのための処理である。このコマンドは、店舗側端末からポイント交換の処理の一環として(571)のみ呼び出されることを考慮している。
【0095】
図36は、カードアプリケーションのゲームロードチェック処理の処理の流れを示す。開始(634)すると、ゲームがメモリに格納されているかどうかを調べ(635)、格納されていれば、“ロード済み”を返し(636)、格納されていなければ“ロードなし”を返し(637)、終了する(638)。
【0096】
図37は、カードアプリケーションの1個目選択処理の処理の流れを示す。開始(639)すると、ゲームがメモリに格納されているかどうかを調べ(640)、格納されていれば、1個目の選択ボックスに対応するポイントの値をレスポンスとして返し(641)、格納されていなければエラーコードを返し(642)、終了する(643)。
【0097】
図38は、カードアプリケーションの2個目選択処理の処理の流れを示す。開始(644)すると、ゲームがメモリに格納されているかどうかを調べ(645)、格納されていなければエラーコードを返し(655)終了する(656)。(645)でゲームがメモリに格納されている場合、次に今回選択されたボックス番号が、1回目の選択のものと同じでないことを確認する(646)。1回目の選択と同じものであった場合はエラーコードを返し(655)終了する(656)。(646)で1回目の選択と異なるボックス番号が選ばれた場合は、“Point1”に1回目の選択ボックスに対応する点数を代入し(647)、“Point2”に2回目の選択ボックスに対応する点数を代入する(648)。“Point1”と“Point2”の値を比較し(649)、両者が等しくない場合“G_Point”に“0”を代入する(651)。(649)で、両者の値が等しい場合には、“G_Point”に“Point1”を代入し(650)、メモリに格納されている累計ポイントの値に“G_Point”を加算して、新たに格納する(652)。その後、このゲームパターンをメモリからクリアしてから(653)、“G_Point”の値およびゲームパターンを返し(654)、終了する(656)。
【0098】
以上説明してきたスクラッチゲームの例では、説明を簡単にするために、1回にロードできるゲームパターンの数は1回分のみで、ゲーム実行時もカードに格納された1回分のゲームしか連続して実行できないものとしたが、同時に複数のゲームをロードしたり複数個のゲームを格納させて、複数個のゲームを続けて実行できるようにも変更が可能である。また、この例では3×3の9個のボックスを用いてユーザが2つのボックスを選ぶスクラッチゲームを示したが、全体のボックスの数、選択させるボックスの数を任意に設定することにより、他のバリエーションにも容易に応用可能である。
【0099】
図39には、図10および図11に示した、システム構成と処理の流れにおける、ゲーム実行処理の別の構成を示す。図39は、ユーザ112がICカード110にロード済みのゲームアプリケーション203とゲームパターン213を個人用端末111を用いて実行する場合のシステム構成を示している。
【0100】
本構成では、ゲームの進行に応じて、進行状況をいかに効果的にユーザに提示するかという課題を解決する。まず、進行状況の提示の重要性について説明する。
【0101】
通常のゲームにおいて、個人用端末111内の実行順序制御部235は、複数のコマンドを生成してICカード110に送信する。ICカード110内のゲームアプリケーション203は、コマンドを実行し、実行結果はレスポンスとして個人用端末111に返される。例えば、図20に示される、スクラッチゲームアプリケーションでは、ゲームの選択フェーズ412と、第一番目のボックス選択フェーズ414、第二番目のボックス選択フェーズ416では第2ボックス選択と結果判定要求の、合計4回のコマンドが個人用端末からICカードに送信される。ここで、第一番目のボックス選択414に着目する。図20の実施例では、選択コマンドへの応答として選択されたボックスに割り当てられたポイント値“50”が返され、端末用アプリケーションがこのポイントを表示している(416)。
【0102】
しかし、ボックス選択コマンドの応答情報として最低限必要なのは、そのボックスが確かに選択されたという情報だけである。この情報をのみを用いる方法では、端末用アプリケーションは、選択されたボックス1を黒地の白抜き番号1から白地の番号1に変化させるが、ボックスに割り当てられているポイントは全く表示しない。第二番目のボックスが選択された時点で、獲得したポイント数(この場合は“50”ポイント)をテキストとして表示する。この方法を前者の方法を比べた場合、ユーザの獲得する点数という観点からは、両者に何らの相違点は生じない。しかし、ゲームの面白味という観点から見た場合、前者のボックスのポイントを表示する方法のほうが後者に比べて面白味が大きい。例えば第一のボックスを選択して、高いポイント値が表示されれば、第二番目のボックス選択により一層の期待がかかり、興奮が生じることは明らかである。
【0103】
以上に述べたゲーム進行状況の効果的な提示という目的を実現するために、図39に示す実施例では個人用端末111内の端末アプリケーション141に表示データ要求部239を設け、ICカード110内のゲームアプリケーション203に、表示内容制御部223を設けている。ここで、表示データ要求部239は、ユーザの入力データに基づくICカード側のゲームアプリケーション処理の結果として、どの程度の情報を応答して欲しいかを要求する機能を有する。一方の表示内容制御部223は、表示データ要求部239の要求内容に応じて、ゲームパターン213から要求された情報を選択取得する機能を有する。
【0104】
以下では、図20に示すスクラッチゲームのプレイ部分414〜419を例に取り、図39に示すゲーム実行処理の構成例を詳細に説明する。なお、ゲームアプリケーション203内の構成要素のうち、無効化制御部226、履歴情報216、そしてポイント215については、他の実施例に示したものと同様の機能であり、ここでは説明しない。
【0105】
ゲーム実行の全体の流れを制御するのは、端末用アプリケーションの実行順序制御部235である。ここで、実行順序制御部は、(1)第一番目のボックス選択要求送出、(2)第二番目のボックス選択要求送出、(3)結果判定要求送出、の3つの処理を順次実行する機能をもつとする。
【0106】
まず(1)の第一番目のボックス選択要求送出処理では、画面414をユーザに表示し、ユーザが入力するボックス番号を待つ。ユーザがキー入力“1”(415)を行うと、入力データは入力データ解析部236に送られる。すると実行順序制御部235は入力データをパラメータとして表示データ要求部239を起動する。表示データ要求部は、選択されたボックスに割り当てられたポイント値を応答に含めるようにという指示情報をコマンド生成部237に送出する。コマンド生成部237では、ユーザの入力したボックス番号“1”と、ボックスに割り当てられたポイントを応答に含めるようにという指示の2つの情報をパラメータとして第一ボックス選択コマンドを生成し、ICカード110に送出する。
【0107】
ICカードに送出された第一ボックス選択コマンドは入力コマンド解析部240に格納され、ボックス番号“1”と、ボックスに割り当てられたポイントを応答に含めるようにという指示の2つの情報に展開される。前者のボックス番号“1”は結果判定部225に送られる。結果判定部225はゲームパターン213を参照して、ボックス番号“1”に割り当てられたポイント値(図20の例では50ポイント)を抽出し、後述する結果判定処理に備えて、このポイント値を図示されない作業領域に格納する。一方、ボックス番号“1”と、ボックスに割り当てられたポイントを応答に含めるようにという指示の2つの情報は表示内容制御部223に送られる。表示内容制御部は、ゲームパターン213を参照して
、ボックス番号“1”に割り当てられたポイント値(図20の例では50ポイント)を抽出して、ボックス番号“1”とともにレスポンス生成部241に送出する。レスポンス生成部は、ボックス番号“1”とポイント値“50”の対を、第一ボックス選択コマンドの応答として個人用端末111に送出する。端末アプリケーション141内の実行順序制御部235は、第一ボックス選択コマンドの応答データをレスポンス解析部238で解析し、レスポンスから抽出された表示データ155を、入出力インタフェース202を介して、ユーザへと表示する。以上で、第一ボックス選択コマンドの処理の流れについての説明を終わる。
【0108】
次に、実行順序制御部235は、第二番目のボックス選択要求送出処理を実行する。図20の例416に示すように、ユーザのキー入力“8”に対して、第一番目のボックス選択要求送出処理と同様の処理が行われる。処理の結果、ボックス番号“8”に割り当てられたポイント値“50”が結果判定部の作業領域に格納される。以上の結果、コマンド応答値として、ボックス番号“8”とポイント値“50”の対が個人用端末111に返され、入出力インタフェース202を介してユーザに表示される。以上で、第二ボックス選択コマンドの処理の流れについての説明を終わる。
【0109】
最後に、端末用アプリケーションの実行順序制御部235は、結果判定要求送出処理を実行する。結果判定要求コマンドがコマンド生成部237からICカード110内の結果判定部225に送出される。結果判定部は、上述の2つのボックス選択コマンド処理の結果として内部の作業領域に格納した2つのボックスのポイント値が等しいか否かを検査する。図20の例では、ボックス1とボックス8は、共にポイント値“50”で等しいので、結果判定部はユーザが、正解を得て、50ポイントを獲得したことを、コマンド応答値として返す。実行順序制御部235は、コマンド応答値に基づいて表示データ155を生成し、画面418に示すように、ユーザが正解を得て50ポイント獲得したことを表示する。
【0110】
以上で、図39に示すゲーム実行処理の別の構成における、処理の流れに関する説明を終える。上述の説明では、ゲームの実行が3つのコマンドから構成されるとして説明を行った。しかし、この他にも第二番目のボックス選択要求処理が、ICカード110のゲームアプリケーション203内で、ボックスの選択処理と、結果判定処理を順次起動するようにすれば、図24の例に示すように、ボックス選択要求処理の2つのコマンドだけで、ゲームを実現できることは明らかである。以上に述べたように、本実施例では、個人用端末111内の端末アプリケーション141に表示データ要求部239を設け、ICカード110内のゲームアプリケーション203に、表示内容制御部223を設けることで、ゲーム進行状況を効果的に提示することが可能となっている。
【0111】
以上、スクラッチゲームの例を挙げて詳細に処理の流れを説明してきたが、本応用例は、第2の例を応用して、カードの内部でゲームパターンを生成する例や、第5の例を応用して、ポイントの管理を別のアプリケーションで行わせる例にも応用可能である。また、第3の例で挙げたユーザの入力タイミングにより結果を判定するゲームシステム、あるいは、第4の例で挙げた問題データと解答データとからなるゲームパターンによりゲームを実行する応用例など、さまざまなパターンのゲームシステムが考えられるが、ここではそれらの詳細な説明は割愛する。
【0112】
図40および図41には、本発明により実現されるICカードを用いたゲームシステムの第6の例として、ゲームパターンをユーザ用端末に退避する例について、そのシステム構成と、その処理の流れを表したものである。ここでは、第1の例の図9と図10に対応させて、ゲーム発行処理として図40、ゲーム実行処理として図41に処理の流れを示している。その他の処理については第1の例と同様であるので説明を省略する。
【0113】
図40には、第6の例のゲーム発行処理のシステム構成と処理の流れを示す。ユーザによるゲーム実行に先立って、店舗用端末108からゲームパターン213を、ICカード110に対してロードする。ICカード110のパターン格納制御処理部221では、暗号化されて送られてきたゲームパターンを復号してからデータ格納部212の中のゲームパターン格納部に格納するが、ICカード110のメモリ容量は有限であるので、カード上にロードされたゲームパターンをユーザ用端末111に一時的に退避することを考える。ゲームパターン213をそのままユーザ用端末111に退避すると、パターンの内容が事前にユーザに覗かれてしまうため、パターン退避制御処理部242では、ゲームパターンの暗号化を行い、暗号化されたゲームパターンをユーザ用端末111に送る。ユーザ用端末111ではこれを受け取り、パターン格納制御処理部221で、ユーザ用端末のデータ格納部212の中に、暗号化されたゲームパターン158を格納する。このときに、パターン格納制御処理部221はゲームパターンのIDを控えておき、どのパターンが格納されているかを管理しておく必要がある。
【0114】
図41は、第6の例のゲーム実行処理のシステム構成と処理の流れを示す図である。ユーザがゲームを実行する際には、ICカード110側のパターン退避制御処理部242からユーザ用端末111側のパターン格納制御処理部221に対して、要求するパターンのIDが送られ、パターン格納制御処理部221では暗号化されたゲームパターン158の中から要求されたIDのゲームパターンをICカード110に送信し、送信済みのパターンは削除する。ICカード110側のパターン退避制御処理部242では受け取ったゲームパターンをパターン格納制御部221に送り、パターン格納制御部221ではこれを復号して、データ格納部212に格納する。この後のゲーム実行処理は、図10の例と同じである。結果が判定されると、このゲームパターンは無効化され、次回以降のゲーム実行時には参照済みのデータが参照されないように制御される。以上で本発明により実現されるICカードを用いたゲームシステムの第6の例の説明を終わる。
【0115】
なお、以下の態様も本発明に含まれることは明らかである。
アプリケーションロード用端末でパターンを格納するプログラムを配布するものとして、
1.ICカードとのデータのやりとりが可能であるICカード用端末であって、該ICカードに対して、以下のステップを有するプログラムをロードすることを特徴とする:入力されたゲームパターンを上記データ格納部に格納するステップと、上記入出力インターフェースを通じて入力されたユーザ入力と、上記ゲームパターンとを所定のアルゴリズムに基づき照合し、照合結果を出力するステップと、該照合結果に応じて、該ゲームパターンに割り当てられたポイントを上記データ格納部のポイントデータに蓄積するステップと、ゲーム実行に関する履歴情報を、上記データ格納部の履歴情報格納部に格納するステップと、実行済みのゲームパターンを無効化するステップ。
【0116】
アプリケーションロード用端末でパターンを生成するプログラムを配布するものとして、
2.ICカードとのデータのやりとりが可能であるICカード用端末であって、該ICカードに対して、以下のステップを有するプログラムをロードすることを特徴とする:入力されたゲーム実行回数に関するデータに基づきゲームパターンを所定のアルゴリズムに基づき生成して、上記データ格納部に格納するステップと、上記入出力インターフェースを通じて入力されたユーザ入力と、上記ゲームパターンとを照合し、照合結果を出力するステップと、該照合結果に応じて、該ゲームパターンに割り当てられたポイントを上記データ格納部のポイントデータに蓄積するステップと、ゲーム実行に関する履歴情報を、上記データ格納部の履歴情報格納部に格納するステップと、実行済みのゲームパターンを無効化するステップ。
【0117】
アプリケーションロード用端末でパターンを持たないプログラムを配布するものとして、
3.ICカードとのデータのやりとりが可能であるICカード用端末であって、該ICカードに対して、以下のステップを有するプログラムをロードすることを特徴とする:入力されたゲーム実行回数に関するデータを上記データ格納部に格納するステップと、上記入出力インターフェースを通じて入力されたユーザ入力のタイミングに応じて、タイミングにより異なる値を取得し、該タイミングにより異なる値をもとに所定のアルゴリズムに基づきゲームの実行結果を判定し、判定結果を出力するステップと、該判定結果に応じて、該ゲームに割り当てられたポイントを上記データ格納部のポイントデータに蓄積するステップと、ゲーム実行に関する履歴情報を、上記データ格納部の履歴情報格納部に格納するステップと、上記ゲーム実行回数を減算するステップ。
【0118】
4.ICカードとのやりとりが可能なICカード用端末との通信機能を有する、アプリケーションロード用端末であって、ICカード用端末に対して、以下のステップを実行する端末用プログラムをロードする:ICカードに格納されたゲームの種類に対応するゲーム実行画面を画面に表示するステップと、該実行画面に対し、ユーザが入力したデータをICカードに送信するステップと、該ICカードから、ゲームの実行結果を受け取るステップと、該実行結果を上記端末画面に表示するステップ。
【0119】
以下のように、ゲームサービス提供システムとして、サーバと店舗用端末の組み合わせた態様も本発明に含まれることは明らかである。
【0120】
1.ゲーム管理用サーバと、ゲームを発行するためのICカード用端末とを有する、ICカードを用いたゲームサービス提供システムであって、上記ゲーム管理用サーバは、上記ICカード用端末から、ICカードへのゲームパターン発行およびユーザのゲーム実行に関する履歴情報を受け取り、該履歴情報を解析した結果に基づいて、解析したデータに基づいて、ゲームの当たりやすさやゲームにかかるポイントなどを定義したゲームパラメータを生成し、生成したゲームパラメータをICカード用端末に送信し、上記ICカード用端末は、
上記ゲーム管理サーバより受信した、上記ゲームパラメータをもとに、所定のアルゴリズムに従いゲームパターンを生成し、該ゲームパターンをICカードに送信し、上記ICカードからゲーム実行に関する履歴情報を受信したら、該履歴情報を上記ゲーム管理サーバに対して送信することを特徴とする、ICカードを用いたゲームサービス提供システム。
【0121】
【発明の効果】
以上述べてきたように、本発明による効果を、「課題を解決する手段」で挙げた8項目に沿って挙げると、
まず本発明により実現されるICカードによれば、
(1)ゲームパターンを持つ形式のゲーム:ICカードに格納されたゲームパターンとユーザの入力を比較することで、ICカード内部でゲームを実行することにより、カード単体で複雑なパターンを持つゲームを楽しむことができ、このゲームパターンをユーザが前もって予期できないことを保証することにより、ユーザが予測できない毎回異なる結果を得ることが確実となる。
(2)ゲームパターンを持たず、ユーザの入力タイミングにより結果が得られる形式のゲーム:(1)に加えて、もともとゲームパターンを持たないため、ゲームのセキュリティが向上する。
(3)ゲームの途中経過のユーザへの提示:ゲームの最終結果だけでなく途中経過をリアルタイムにユーザに提示することにより、ユーザの興奮と楽しみが増すことになる。
(4)ゲーム実行により得点が可変:のちに物品などと交換可能な価値を持つ得点と連動することにより、ユーザのゲームを実行したいという動機が増す。
次に、本発明により実現されるICカード端末装置によれば、
(5)ユーザが手元で操作するための端末:ユーザが好きな時に好きな場所でゲームを楽しむことが可能となる。
(6)ゲームパターンやゲームのパラメータ、プログラム実行権データなどをICカードに送信する店舗用端末:毎回異なるゲームを実行する楽しみをユーザに提供できる。
(7)ゲーム実行履歴を収集する店舗用端末:システム管理者によるゲームシステムの管理が容易になり、ユーザの実行履歴により柔軟なゲーム発行が可能となる。
最後に、本発明により実現されるシステム管理サーバによれば、
(8)履歴情報を元にパラメータを管理する管理用サーバ:システム管理者によるゲームシステムにおける価値の流通が把握可能となり、ユーザの実行履歴だけでなくその他のさまざまな要因を加えて、システム管理者が柔軟にゲームのパラメータを管理することが可能となる。
【0122】
再度まとめると、ICカードシステムのアプリケーションとしてゲームを載せる意味は、
(1)高い計算能力を持っていることから、柔軟な問題設定や得点の設定が可能であり、インタラクティブで利用者が楽しめるゲームの実現が可能であること、
(2)高いセキュリティを実現し耐タンパー性に優れていることから、改ざん、偽造が防止でき、ゲームシステムの信頼性が向上し、これにより、高額の賞品をかけたり、金銭的な価値と変換することが可能となること、
(3)カード上にアプリケーションプログラムが載ることから、ネットワークに接続しなくても端末があれば単体で遊ぶことができ、必要に応じてネットワークと接続しても楽しめること、
(4)ICカードとポイントシステム(あるいは電子マネーシステム)などの別のアプリケーションを同一のカードに格納し互いに連携させることで、セキュリティの確保および通信コストの低減が可能であること、
などにある。
【0123】
さらに、ICカードシステムにゲームアプリケーションを載せるにあたり、システムの運用サーバ上および各ICカード上に、履歴情報や各種パラメータなどの管理情報を持たせ、この管理情報によりゲーム生成を制御するようにすることにより、安全でかつ柔軟なシステムの管理が可能となる。
【0124】
従って、本発明によれば、ICカードシステムにゲームアプリケーションを安全に導入することが可能となり、利用者のカード利用意欲が増し、ICカードシステムの普及に大きく役立つ。
【図面の簡単な説明】
【図1】システムのサービスイメージ図。
【図2】ICカードの構成図:第1の例。
【図3】ICカードの構成図:第2の例。
【図4】ICカードの構成図:第3の例。
【図5】ICカードの構成図:第4の例。
【図6】ICカードの構成図:第5の例。
【図7】システム構成図と処理の流れ:第1の例。
【図8】システム構成図と処理の流れ:第1の例:アプリケーション発行処理。
【図9】システム構成図と処理の流れ:第1の例:ゲーム発行処理。
【図10】システム構成図と処理の流れ:第1の例:ゲーム実行処理。
【図11】システム構成図と処理の流れ:第1の例:個人用端末の構成。
【図12】システム構成図と処理の流れ:第1の例:ポイント交換処理。
【図13】システム構成図と処理の流れ:第2の例。
【図14】システム構成図と処理の流れ:第3の例。
【図15】システム構成図と処理の流れ:第4の例。
【図16】システム構成図と処理の流れ:第5の例。
【図17】スクラッチゲームの例:運用例 その1。
【図18】スクラッチゲームの例:運用例 その2。
【図19】スクラッチゲームの例:端末からICカードへのコマンド一覧。
【図20】スクラッチゲームの例:ユーザ用端末の画面の流れ。
【図21】スクラッチゲームの例:店舗用端末の画面の流れ その1。
【図22】スクラッチゲームの例:店舗用端末の画面の流れ その2。
【図23】スクラッチゲームの例:ユーザ用端末の処理の流れ メイン処理。
【図24】スクラッチゲームの例:ユーザ用端末の処理の流れ ゲーム実行処理。
【図25】スクラッチゲームの例:ユーザ用端末の処理の流れ ポイントチェック処理。
【図26】スクラッチゲームの例:店舗用端末の処理の流れ メイン処理。
【図27】スクラッチゲームの例:店舗用端末の処理の流れ ゲームロード処理。
【図28】スクラッチゲームの例:店舗用端末の処理の流れ カード情報提示処理。
【図29】スクラッチゲームの例:店舗用端末の処理の流れ ポイント交換処理 その1。
【図30】スクラッチゲームの例:店舗用端末の処理の流れ ポイント交換処理 その2。
【図31】スクラッチゲームの例:カードの処理の流れ メイン処理。
【図32】スクラッチゲームの例:カードの処理の流れ ゲームロード処理。
【図33】スクラッチゲームの例:カードの処理の流れ ユーザ履歴取得処理。
【図34】スクラッチゲームの例:カードの処理の流れ ポイント取得処理。
【図35】スクラッチゲームの例:カードの処理の流れ ポイントセット処理。
【図36】スクラッチゲームの例:カードの処理の流れ ゲームロードチェック処理。
【図37】スクラッチゲームの例:カードの処理の流れ 1回目の選択処理。
【図38】スクラッチゲームの例:カードの処理の流れ 2回目の選択処理。
【図39】システム構成図と処理の流れ:ゲーム実行処理の別の構成。
【図40】システム構成図と処理の流れ:第6の例:ゲーム発行処理。
【図41】システム構成図と処理の流れ:第6の例:ゲーム実行処理。
【符号の説明】
101:サービスプロバイダ側
102:アプリケーション提供者
103:サービス管理者
104:店舗(ゲーム供給者)
105:アプリケーションロード用端末
106:ゲーム管理用データ
107:ゲーム管理用サーバ
108:店舗用端末
109:ユーザ側
110:ICカード
111:個人用端末
112:ユーザ
121:端末用アプリケーションインストーラ
122:カード用アプリケーションローダ
123:データ解析部
124:パラメータ制御部
125:外的要因
131:ゲームパターン生成処理部
132:ポイント交換処理部
133:履歴情報収集処理部
134:ゲームパラメータ発行処理部
135:ゲーム実行権発行処理部
141:端末用アプリケーション
151:ユーザ入力
152:賞品・金銭
153:クロック値または乱数
154:入力データ
155:表示データ
156:コマンド
157:レスポンス
158:暗号化されたゲームパターン
159:実行結果
160:問題提示
201:カードOS
202:入出力インタフェース
203:ゲームアプリケーションプログラム
204:ポイントアプリケーションプログラム
205:その他のアプリケーション
206:アプリケーションプログラムロード制御部
207:カード・ユーザ情報
211:データ処理部
212:データ格納部
213:ゲームパターン
214:ゲームパラメータ
215:ポイントデータ
216:履歴情報
217:ゲーム実行権
218:問題データ
219:解答データ
221:データ格納制御処理部
222:ポイント交換制御処理部
223:表示内容制御処理部
224:入力データ展開処理部
225:結果判定処理部
226:パターン無効化制御処理部
227:ゲーム実行権制御処理部
228:乱数発生器
229:ポイント追加依頼制御処理部
230:ポイント変更処理部
231:ゲーム実行トリガ
232:ポイント追加処理部
233:依頼処理部
234:(カード中)ゲームパターン生成処理部
235:実行順序制御部
236:入力データ解析部
237:コマンド生成部
238:レスポンス受信部
239:表示データ制御部
240:入力コマンド解析部
241:レスポンス生成部
242:退避制御部
310:スクラッチゲームアプリケーションプログラムの発行
311:アプリケーションプログラムのロード
312:ユーザ情報の送信
313:ユーザに関する情報
320:ゲームシートの発行準備
321:最新の履歴情報
322:ゲームパラメータの作成
323:ゲーム用パラメータ
330:ゲームシートの発行
331:買い物
332:実行履歴情報
333:ゲームパラメータ生成
334:1回分のゲーム発行
340:ゲーム実行
341:実行結果に応じてポイント加算
350:ポイント交換
351:ポイント交換要求
352:ポイント減算
353:交換処理実行
354:商品引き渡し
401:コマンド“LoadGame”
402:コマンド“GetUserLog”
403:コマンド“GetValue”
404:コマンド“SetValue”
405:コマンド“IsLoaded”
406:コマンド“Select1st”
407:コマンド“Select2nd”
411:ユーザ用端末の画面例:アプリケーション選択画面
412:ユーザ用端末の画面例:スクラッチゲームメニュー画面
413:キー入力“1”
414:ユーザ用端末の画面例:1回目の選択を促す画面
415:キー入力“1”
416:ユーザ用端末の画面例:2回目の選択を促す画面
417:キー入力“8”
418:ユーザ用端末の画面例:ゲーム結果表示画面(当たり)
419:ユーザ用端末の画面例:ゲーム結果表示画面(はずれ)
420:ユーザ用端末の画面例:ポイント確認画面
421:ユーザ用端末の画面例:ゲームなしエラー画面
422:店舗用端末の画面例:メニュー画面
423:ゲーム発行メニュー
424:カード情報表示メニュー
425:ポイント交換メニュー
426:店舗用端末の画面例:ゲームロード確認画面
427:“了解”アイコン
428:店舗用端末の画面例:カード情報表示画面(ゲームロード済)
429:“了解”アイコン
430:店舗用端末の画面例:カード情報表示画面(ゲームなし)
431:“了解”アイコン
432:店舗用端末の画面例:ポイント交換画面
433:累計ポイント数
434:商品選択アイコン(その1)
435:商品選択アイコン(その2)
436:商品選択アイコン(その3)
437:“閉じる”アイコン
438:店舗用端末の画面例:エラー表示画面
439:“了解”アイコン
440:店舗用端末の画面例:交換確認画面
441:“実行”アイコン
442:“キャンセル”アイコン
443:店舗用端末の画面例:処理終了確認画面
444:“了解”アイコン
501〜507:ユーザ用端末処理(メイン)における処理ブロック
508〜523:ユーザ用端末処理(ゲーム実行)における処理ブロック
524〜527:ユーザ用端末処理(ポイントチェック)における処理ブロック
528〜536:店舗用端末処理(メイン)における処理ブロック
537〜542:店舗用端末処理(ゲームロード)における処理ブロック
543〜549:店舗用端末処理(カード情報提示)における処理ブロック
551〜565:店舗用端末処理(ポイント交換)における処理ブロック
566〜574:店舗用端末処理(ポイント交換)における処理ブロック
601〜617:カード処理(メイン)における処理ブロック
618〜621:カード処理(ゲームロード)における処理ブロック
622〜624:カード処理(ユーザ履歴取得)における処理ブロック
625〜627:カード処理(ポイント取得)における処理ブロック
628〜633:カード処理(ポイントセット)における処理ブロック
634〜638:カード処理(ゲームロードチェック)における処理ブロック
639〜643:カード処理(1回目の選択)における処理ブロック
644〜656:カード処理(2回目の選択)における処理ブロック。
Claims (33)
- ICカードであって、
端末と接続してデータのやりとりを行う入出力インターフェースと、
複数のアプリケーションプログラムやデータを蓄積するメモリと、
上記アプリケーションプログラムを実行するプロセッサとを有し、
上記メモリは、上記アプリケーションプログラムの一つとして、ゲームアプリケーションプログラムを蓄積し、該ゲームアプリケーションプログラムは、
ゲームパターンを上記メモリに格納し、
上記入出力インターフェースを介して接続された端末のディスプレイに上記ゲームパターンに対応するゲーム実行画面を表示し、
表示されたゲーム実行画面に対してユーザが上記端末に入力したデータを上記入出力インターフェースを介して受けとり、上記ゲームパターン参照して、上記ゲームの実行結果を判定する、
処理を規定することを特徴とするICカード。 - 請求項1に記載のICカードにおいて、
さらに、上記ゲームアプリケーションプログラムは、ユーザがゲームを実行した後、該ゲームに対応する上記ゲームパターンを使用不可能にする処理を規定することを特徴とするICカード。 - 請求項1に記載のICカードにおいて、
上記ゲームパターンは、上記入出力インターフェースに接続された端末から入力されることを特徴とするICカード。 - 請求項3に記載のICカードにおいて、
上記ゲームパターンは暗号化され、
上記ゲームアプリケーションプログラムは、上記ゲームパターンを復号化した後、上記メモリに格納する処理を規定することを特徴とするICカード。 - 請求項1に記載のICカードにおいて、
さらに、上記ゲームアプリケーションプログラムは、上記入出力インターフェースを通じて入力されたゲームの実行回数を定義したデータに応じて上記ゲームパターンを生成する処理を規定することを特徴とするICカード。 - 請求項5に記載のICカードにおいて、
上記ゲームパターンの生成は、上記ICカード内部で生成される乱数に基づいて行われることを特徴とするICカード。 - 請求項5に記載のICカードにおいて、
上記メモリには、ゲームの当たりやすさ、または、ゲームのポイント等を定義したゲームのパラメータデータが格納され、上記ゲームパターンは、該ゲームパラメータに基いて生成されることを特徴とするICカード。 - ICカードであって、
外部とのデータのやりとりを行う入出力インターフェースと、
複数のアプリケーションプログラムやデータを蓄積するメモリと、
上記アプリケーションプログラムを実行するプロセッサとを有し、
上記メモリは、上記アプリケーションプログラムの一つとして、ゲームアプリケーションプログラムを蓄積し、該ゲームアプリケーションプログラムは、
上記入出力インターフェースを介して入力されたゲーム実行回数を定めるデータを上記メモリに格納し、
ゲーム実行回数が残っている場合は、上記入出力インターフェースを介して接続された端末のディスプレイに該ゲームアプリケーションプログラムに対応するゲーム実行画面を表示し、
上記ゲーム実行画面に対応して、ユーザが上記端末に入力したタイミングを上記入出力インターフェースを介して受け取り、
上記タイミングを元に数値を生成してゲームの実行結果を決定し、
上記ゲームの実行後に、上記ゲーム実行回数を減じる、
処理を規定すること特徴とするICカード。 - 請求項8に記載のICカードにおいて、
上記入力のタイミングを元に生成される数値は、該ICカード内で発生される乱数であることを特徴とするICカード。 - 請求項8に記載のICカードにおいて、
上記入力のタイミングを元に生成される数値は、該ICカード内で動作する時計の値であることを特徴とするICカード。 - 請求項1に記載のICカードにおいて、
上記パターンデータは、ユーザに解答を要求する問題と、該問題に対する解答の組のデータから成ることを特徴とするICカード。 - 請求項3に記載のICカードにおいて、
上記ゲームアプリケーションプログラムは、さらに、該ICカードで実行されたゲームに関する履歴情報を上記メモリに保持する処理を規定し、
上記ゲームパターンを上記メモリに格納する処理において、上記履歴情報の内容を参照して上記ゲームパターンの格納するか否かを決定することを特徴とするICカード。 - 請求項5に記載のICカードにおいて、
上記ゲームアプリケーションプログラムは、さらに、該ICカードで実行されたゲームに関する履歴情報を上記メモリに保持する処理を規定し、
上記ゲームパターンを生成する処理において、上記履歴情報の内容を参照して、既に実行されたゲームとは異なるゲームパターンを生成することを特徴とするICカード。 - 請求項1に記載のICカードにおいて、
上記パターンデータを暗号化し、上記入出力インターフェースを通じて該ICカード外部に退避させ、ユーザの指定により、退避させたパターンデータを受け取り、これを復号化した後、上記パターンデータ格納部へ再格納することを特徴とするICカード。 - 請求項1に記載のICカードにおいて、
上記ゲームアプリケーションプログラムにおいて、上記入出力インターフェースを介して接続された端末のディスプレイに上記ゲームパターンに対応するゲームを表示する処理を行う際に、上記パターンデータの一部を選択的に取り出して、上記端末のディスプレイに表示することを特徴とするICカード。 - 請求項15に記載のICカードにおいて、
上記パターンデータの一部を選択的に取り出す際に、
上記端末から、上記ゲームパターンのどの部分を表示データとして応答すべきかを指定するデータを受け、応答すべき上記パターンデータの部分を取りだすことを特徴とするICカード。 - 請求項1に記載のICカードにおいて、
さらに、上記ゲームアプリケーションプログラムは、上記ゲームの実行結果に応じたポイントを上記メモリに蓄積する処理を規定することを特徴とするICカード。 - 請求項17に記載のICカードにおいて、
上記入出力インターフェースと接続された店舗端末から、上記入出力インターフェースを介し、ユーザが上記ポイントとの交換を指定したサービスに該当するポイント値の値を受け、これに該当するポイントの値を蓄積されたポイントからを減ずる処理を規定することを特徴とするICカード。 - 請求項2に記載のICカードにおいて、
上記メモリは、ポイントデータの管理を行うポイント管理アプリケーションプログラムを蓄積し、
上記ゲームアプリケーションプログラムは、さらに、上記ポイント管理アプリケーションに対して上記ゲームの実行結果の判定に応じたポイントの値の変更を依頼する処理を規定することを特徴とするICカード。 - 請求項1に記載のICカードにおいて、
上記メモリは、電子マネーの管理を行う電子マネーアプリケーションプログラムを蓄積し、
上記ゲームアプリケーションプログラムは、さらに、上記電子マネーアプリケーションプログラムに対して、上記ゲームの実行結果に応じたポイントの値分の電子マネーの値の変更を依頼することを特徴とするICカード。 - ICカードと接続とのデータのやりとりを行う入出力インターフェースと、
ユーザの入力を受けるユーザ用インタフェースと、
ディスプレイと、
アプリケーションプログラムやデータを格納するメモリと、
上記アプリケーションプログラムを実行するプロセッサとを有し、
上記メモリには、上記アプリケーションプログラムとして、接続するICカードに格納されたゲームアプリケーションプログラムに対応した端末用プログラムが格納され、該端末用プログラムは、
上記ICカードに格納されたゲームアプリケーションプログラムに対応したゲームの実行画面を上記ディスプレイに表示し、
上記ゲームに対してユーザが上記ユーザ用インターフェース端末に入力したデータをICカードに送信し、
接続されたICカードで判定されたゲーム実行の結果を受信して上記ディスプレイに表示する、
処理を規定することを特徴とする端末。 - 請求項21に記載の端末において、
上記メモリは、あらかじめ暗号化されたパターンデータを格納する暗号化パターンデータ格納部を有し、
接続されたICカードから送信された暗号化済みのゲームパターンを、上記暗号化パターンデータ格納部へ格納し、ユーザの指定により、上記ゲームパターンを接続されたICカードに送信することを特徴とする端末。 - ICカードとのデータのやりとりを行う入出力インターフェースと、
ユーザの入力を受けるユーザ用インタフェースと、
ディスプレイと、
複数のアプリケーションプログラムやデータを格納するメモリと、
上記アプリケーションプログラムを実行するプロセッサとを有し、
上記メモリには、上記アプリケーションの一つとして、ゲームアプリケーションプログラムが格納され、該ゲームアプリケーションプログラムは、
ICカード上で実行されるゲームのゲームパターンを生成し、
該ゲームパターンを上記入出力インタフェースを通じてICカードに送信する処理を規定することを特徴とする端末。 - 請求項23に記載の端末において、
上記インタフェースを通じてICカードにゲームパターンを送信する際に、該送信データを暗号化してから送信することを特徴とする端末。 - 請求項23に記載の端末において、
上記ゲームパターンの生成は、上記端末カード内部で生成される乱数に基づいて行われることを特徴とする端末。 - 請求項23に記載の端末において、
上記メモリに格納されたICカード上で実行可能なゲームの実行回数を定義するデータと、ゲームの当たりやすさやゲームにかかるポイントの値などを定義するゲームパラメータを用いて上記ゲームパターンの生成を行うことを特徴とする端末。 - 請求項26に記載の端末において、
上記ゲームパラメータは可変であることを特徴とする端末。 - 請求項23に記載の端末において、
上記インタフェースを通じてICカードから履歴情報を収集して上記メモリに蓄積し、
上記履歴情報の内容に応じて、上記ゲームパターンデータを生成することを特徴とする端末。 - 請求項23に記載の端末において、
上記インタフェースを通じてICカードから履歴情報を収集して上記メモリに蓄積し、
上記履歴情報の内容に応じて、上記ゲームパラメータの内容を変更することを特徴とする端末。 - ICカードとのデータのやりとりを行う入出力インターフェースと、
複数のアプリケーションプログラムやデータを格納するメモリと、
上記アプリケーションプログラムを実行するプロセッサとを有し、
上記メモリには、上記アプリケーションの一つとして、ゲームアプリケーションプログラムが格納され、該ゲームアプリケーションプログラムは、
ICカード上で実行可能なゲームの実行回数を定義するデータと、ゲームの当たりやすさやゲームにかかるポイントの値などを定義するゲームパラメータとを上記入出力インタフェースを通じてICカードに送信することを規定することを特徴とする端末。 - 請求項23に記載の端末であって、
さらに上記ゲームアプリケーションプログラムは、
上記入出力インターフェースを介して接続されたICカードに蓄積されたポイントの値を受けとり、
上記ディスプレイに該ポイント値とこれと交換可能なサービスの一覧を表示し、
ユーザが上記ポイントと交換を希望するサービスの指定を上記ユーザ用インターフェースから受け、該サービスに該当するポイントの値を上記ICカードに送信する処理を規定することを特徴とする端末。 - ゲームシステムの運用を管理するサーバであって、
ゲームパターンまたはゲーム実行権をICカードに発行する端末と通信する手段と、上記端末から受け取った、発行されたゲームパターンまたはゲーム実行権に関する履歴情報、ICカードでのゲームの実行結果、ユーザのポイント交換に関する情報を蓄積するデータベースを有し、
上記データベースの内容を解析して、ゲームの当たりやすさやゲームのポイント等を定義したゲームパラメータを生成して上記端末に送信すること特徴とするゲーム管理用サーバ。 - 請求項32に記載のサーバにおいて、
さらに、現在の日付、ユーザの消費動向等のデータの入力を加味してゲームパラメータの生成を制御することを特徴とするサーバ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003207962A JP2004136081A (ja) | 1998-08-26 | 2003-08-20 | Icカード、端末、サーバ |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23981298 | 1998-08-26 | ||
JP32168498 | 1998-11-12 | ||
JP2003207962A JP2004136081A (ja) | 1998-08-26 | 2003-08-20 | Icカード、端末、サーバ |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20132099A Division JP2000207470A (ja) | 1998-08-26 | 1999-07-15 | Icカ―ド、端末、サ―バ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004136081A true JP2004136081A (ja) | 2004-05-13 |
Family
ID=32475078
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003207962A Withdrawn JP2004136081A (ja) | 1998-08-26 | 2003-08-20 | Icカード、端末、サーバ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004136081A (ja) |
-
2003
- 2003-08-20 JP JP2003207962A patent/JP2004136081A/ja not_active Withdrawn
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---|---|---|---|
RD01 | Notification of change of attorney |
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A761 | Written withdrawal of application |
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