JP2004135509A - 遺伝子発現解析法及び遺伝子発現解析用プローブキット - Google Patents

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Abstract

【課題】標的核酸の配列に関わらずユニバーサルに使用できる新規な遺伝子発現解析用キット、及びこれを利用した簡便な遺伝子発現解析法を提供すること。
【解決手段】標的遺伝子の塩基配列に対して非特異的な配列を有する第1の塩基配列及び第2の塩基配列について、前記第1の塩基配列よりも5’末端側に前記第2の塩基配列を結合させ、共に前記標的遺伝子に導入させた分析対象遺伝子に対し、前記標的遺伝子に特異的にハイブリダイズする塩基配列を含むプライマーと、前記第2の塩基配列と同一な塩基配列を含むプライマーと、前記第1の塩基配列と同一又は相補的な塩基配列を含むTaqManTMプローブを用いてリアルタイムPCR検出を行う。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は蛍光エネルギートランスファーを利用した遺伝子発現解析用プローブキットに関する。より詳細には、標的遺伝子にその塩基配列に非依存的な配列を導入することにより、当該標的遺伝子の配列に関わらずユニバーサルに使用できる遺伝子発現解析用プローブキットとそれを利用した遺伝子発現解析法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、DNAやRNAの定量には比較RT−PCR法が用いられていた。比較RT−PCR法では、まず標的遺伝子を含むサンプルをさまざまな濃度に希釈してスタンダードとなるサンプルを作製し、このスタンダードサンプルを増幅してPCR産物量を測定する。次に、PCR産物量をサイクル数に対してプロットした検量線を作製し、得られた検量線から未知濃度の標的遺伝子量を求める。しかし、比較RT−PCR法で検量線を作成するためには、全てのスタンダードサンプルが指数関数的に増幅している領域を求める必要があり、煩雑であるという欠点がある。また、PCR産物量の測定には、蛍光検出と電気泳動とを組み合わせることが多く、電気泳動で増幅産物のサイズを確認してから、蛍光強度を測定して増幅産物の量を調べなければならないのが一般的である。
【0003】
近年、PCR産物量を電気泳動することなく、リアルタイムに蛍光検出できる複数の方法が報告された(例えば、特許文献1及び2、非特許文献1〜3参照)。これらの方法では、蛍光エネルギートランスファーを利用して、PCR産物にハイブリダイズすることで蛍光が生じるよう工夫されたプローブ(例えば、TaqManTMプローブR やモレキュラービーコン)が、リアルタイム検出のために用いられる。さらに検出に際しては、各サイクルごとにPCR産物量を測定できるため、PCR産物が指数関数的に増幅している領域とプラトーに達している領域を簡単に求めることができる。それゆえ、比較RT−PCR法における手間が改善され、効率的な発現遺伝子の比較法として急速に広まってきた。
【0004】
しかし、蛍光エネルギートランスファーを利用したPCR産物検出法では、標的遺伝子を検出するためのプローブやプライマーを各標的遺伝子ごとに個別に設計しなければならない。しかも、これらのプローブは、通常のプライマーとは設計指針が異なること、また蛍光エネルギートランスファーを利用しているため高価であるという問題点がある。
【0005】
これに対し、Whitcombeらは、標的遺伝子の配列によらずユニバーサルに使用できるTaqManTMプローブを用いたPCR産物の蛍光アッセイを報告している(例えば、非特許文献4参照)。このアッセイはゲノムDNAを対象とし、1塩基多型のタイピングを目的としている。この方法では、鋳型非特異的なプローブ配列及びTag配列をゲノムDNAに導入することにより、鋳型非特異的なTaqManTMプローブを用いたアッセイを可能にしている。しかしながら、この方法では導入用のプライマーペアに加えて、合成されたDNAのTag配列にハイブリダイズし、該DNAを増幅するための別なプライマーペアの2種類のプライマーペアが用いられる。そのため、2とおりの温度サイクルを必要とし、しかも反応副産物の生成を回避することができない。また、1つの反応容器でリアルタイム検出を行う場合、2種のプローブの融解温度の違いから厳密な反応性をそろえることができないという問題点がある。これらの問題から、このアッセイは遺伝子発現の定量的分析には不都合である。
【0006】
【特許文献1】
米国特許 第6,395,518号明細書
【特許文献2】
国際公開 第97/42345号パンフレット
【非特許文献1】
Nazarenko A., et al., Nucleid Acid Research, 1997, vol.25, No.12, p2516−2521
【非特許文献2】
Myakishev M.V., et al., Genome Research, 2001, Vol.11, p163−169
【非特許文献3】
Pamela M., et al., Proc. Natl. Acad. Sci., USA, August 1991, Vol.88, p7276−7280
【非特許文献4】
Whitcombe D., et al., Clinical Chemistry, 1998, Vol.44, No.5, p918−923
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、上記従来技術の問題点を解決し、標的遺伝子の配列に関わらずユニバーサルに使用できる新規な遺伝子発現解析用キット、及びこれを利用した簡便な遺伝子発現解析法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、以下の遺伝子発現解析法を提供する。標的遺伝子の塩基配列に対して非特異的な配列を有する第1の塩基配列及び第2の塩基配列について、
前記第1の塩基配列よりも5’末端側に前記第2の塩基配列を結合させ、共に前記標的遺伝子に導入させた分析対象遺伝子に対し、
前記標的遺伝子に特異的にハイブリダイズする塩基配列を含むプライマー、
前記第2の塩基配列と同一な塩基配列を含むプライマー、
前記第1の塩基配列と同一又は相補的な塩基配列を含み、一方の末端を蛍光体で修飾され、もう一方の末端を消光体で修飾されたプローブ、及び
5’→3’エキソヌクレア−ゼ活性を有する耐熱性DNAポリメラーゼを用いて核酸増幅反応を行い、
前記核酸増幅反応の際に前記耐熱性DNAポリメラーゼにより前記第1の塩基配列に結合した前記プローブを分解し、
遊離した前記蛍光体の発する蛍光を検出することにより、前記核酸増幅反応の産物量を計測することを特徴とする遺伝子発現解析法。
【0009】
ここで、標的遺伝子への第1の塩基配列と第2の塩基配列の導入は、3つの配列部分から構成される導入用プライマーを使用することによって行われる。該導入用プライマーは、前記標的遺伝子に特異的にハイブリダイズする配列を含む第3の塩基配列より5’末端側に前記第1の塩基配列を含み、かつ前記第1の塩基配列より5’末端側に前記第2の塩基配列を含む。ここで、第1の部分はPCR検出時に用いるプローブと同一の配列又は相補的な配列であり、第2の部分はPCR検出時に用いるリバース側プライマーと同一の配列である。第1、第2、第3の部分は連続していても良いし、それぞれの部分の間に連結部があっても良い。第3の配列は標的遺伝子の配列によって変化するが、第1及び第2の配列は標的遺伝子の配列に依存せず任意に設計することができる。
【0010】
本発明の1つの実施態様として、mRNAを対象とした発現解析の場合、まず上記3つの配列部分を有する導入用プライマーを逆転写用プライマーとして用いて、標的RNA(mRNA)からcDNA第一鎖を合成する。このcDNAは、標的遺伝子に第1の塩基配列と第2の塩基配列が導入された分析対象遺伝子として機能する。次に、得られた分析対象遺伝子(cDNA)をテンプレートとして、導入用プライマーの第3の部分がハイブリダイズする位置よりも5’末端側で標的遺伝子とハイブリダイズするフォワード側プライマーと、第2の塩基配列と同一の配列からなるリバース側プライマーと、第1の塩基配列と同一の配列又は相補的な配列からなるTaqManTMプローブとを用いてリアルタイムPCR検出を行う。
【0011】
なお、TaqManTMプローブとは、プローブの5’末端が蛍光体で標識され、3’末端が該蛍光体の発する蛍光をエネルギートランスファーにより消光する物質(消光体)で標識されたDNAプローブである。TaqManTMプローブは、通常の状態では、5’末端と3’末端がそれぞれ蛍光体と消光体で標識されているため蛍光を発しない。しかし、PCR実行時、前記プローブが標的配列にハイブリダイズし、逆側プライマーからの伸長反応がおこると、耐熱性DNAポリメラーゼの5’→3’エキソヌクレアーゼ活性によりプローブが分解され、フリーな蛍光体が生じて蛍光を発する。
【0012】
本発明の遺伝子発現解析法では、逆転写反応後の核酸増幅反応は、1組のプライマーを用いて、単一温度サイクルで行われる。ここで、「サイクル」とは、一般的なPCRにおける1回の伸長鎖合成に至る過程をいい、具体的には、2本鎖核酸を解離させるステップ、プライマー及びプローブを分析対象遺伝子に結合させるステップ、そして伸長反応をさせるステップの3つのステップからなる。そのため、操作が簡便で、反応副産物の生成を心配する必要がない。
【0013】
本発明の遺伝子発現解析法においては、2種以上のプローブを用いることにより、1つの標的遺伝子について、1つの容器を用いて、複数の検体由来の試料を同時に分析することができる。このような複数検体の同時解析においては、各プローブの反応性をそろえ、正確な発現解析を行うため、前記2種以上のプローブの融解温度は実質的に同じにすることが好ましい。
【0014】
本発明はまた、遺伝子発現解析のためのキットを提供する。該キットは、標的遺伝子の塩基配列に対してそれぞれ非特異的な配列を有する、前記標的遺伝子に導入される第1の塩基配列、及び第1の塩基配列よりも5’末端側に位置する第2の塩基配列について、
前記第1の塩基配列と同一又は相補的な配列を含み、一方の末端を蛍光体で修飾され、もう一方の末端を消光体で修飾されたプローブ、及び
前記第2の塩基配列と同一の配列を含み、前記第1の塩基配列より5’末端側に結合するプライマーを含む。
【0015】
複数検体の同時検出を目的とする場合、前記キットは2種以上のプローブを含み、これらプローブの融解温度は実質的に同じであることが望ましい。実質的に同じ融解温度を有する2種以上のプローブとしては、例えば、各々3乃至4塩基長の複数のモジュール配列からなり、各モジュール配列の両末端の塩基は同一であり、かつ各プローブがこの両末端の塩基が同一であるモジュール配列同士の順序を入れ替えて構成されたプローブを挙げることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に基づいて詳細に説明する。
1. 導入用プライマーの設計
図1は本発明の遺伝子発現解析法を模式的に示した図である。1は試料である標的RNAであり、2は導入用(逆転写用)プライマーである。導入用プライマー2は、標的RNAにハイブリダイズする配列部分3と、配列部分3より5’末端側に位置し、PCR検出時に用いるプローブと同一の配列からなる配列部分4と、配列部分4より5’末端側に位置し、PCR検出時に用いるリバース側プライマー11と同一の配列からなる配列部分5から構成されている。
【0017】
前記配列部分3、4、5は連続していても良いし、それぞれの部分の間に連結部があっても良い。配列部分3の長さは、特に限定されないが、好ましくは18〜25塩基長程度である。配列部分4の長さも、特に限定されないが、好ましくは18〜30塩基長程度である。配列部分5の長さも、特に限定されないが、好ましくは18〜25塩基長程度である。配列部分3は標的遺伝子の配列によって変化するが、配列部分4及び5は標的遺伝子の配列に依存せず任意に設計することができる。
【0018】
2. 分析対象遺伝子の合成(cDNAへの逆転写)
前記導入用プライマーを逆転写用プライマーとして用いて、標的遺伝子のmRNAからcDNAを合成する。逆転写反応は、当該分野で公知の方法に従い、鋳型RNAを含む反応液に、前記プライマー、逆転写酵素、基質を加えて、35〜45℃で30〜60分程度インキュベートすればよい。この逆転写反応により、標的遺伝子に該遺伝子の配列に依存しない、第1の塩基配列4及び第2の塩基配列5が導入されたcDNAが分析対象遺伝子として合成される。
【0019】
3. PCRプライマーとユニバーサルプローブの設計
次に、前項で合成した分析対象遺伝子(cDNA)に対して、該遺伝子を増幅するためのPCRプライマーと、該遺伝子を検出するためのユニバーサルなプローブの設計について説明する。
【0020】
図1に示すように、前記PCRプライマーとしては、分析対象遺伝子にハイブリダイズするフォワード側プライマー10と、分析対象遺伝子に導入されている配列部分5と同一の配列を有するリバース側プライマー11を用いる。
【0021】
PCR産物検出用プローブとしては、分析対象遺伝子に導入されている配列部分4と同一の配列を有するプローブ12を用いる。プローブ12は、図中にRで記す蛍光体13と図中にQで記す消光体14で標識されている。プローブ12はインタクトな状態では、蛍光エネルギートランスファーにより蛍光体13の蛍光は抑制されているが、PCR反応の進行に伴い、該蛍光体を遊離させて発光する。なお、用いられる蛍光体としては、例えば、クマリン、フルオレセイン、テトラクロロフルオレセイン、ヘキサクロロフルオレセイン、ルシフェールイエロー(Lucifer yellow)、ローダミン、BODIPY、テトラメチルローダミン、Cy3、Cy5、Cy7、イオシン、テキサスレッド、ROX、FAM、及びVIC等が挙げられる。また、消光体としては、4−(4’−ジメチルアミノフェニルアザ)−安息香酸(DABCYL)、DABMI及びメチルレッド等を挙げることができる。蛍光体のうち、ある種の他の蛍光体に接触するとその蛍光を消光する機能を有するものは、消光体としても使用できる。
【0022】
また、プローブ12はフォワードプライマー10あるいはリバース側プライマー11よりも標的配列に対してより早くハイブリダイズできるようにTm値が5〜15℃、好ましくは10℃程度高くなるように設計することが必要である。このTm値の調整には、例えば、プローブのTm値(融解温度)を向上させる物質;Tmエンハンサーを用いる。該Tmエンハンサーとしては、例えばDNA結合物質である、MGB(マイナーグルーブバインダー)等を用いることができる。また、プローブ12は耐熱性DNAポリメラーゼによって伸長しないように、その3’末端をリン酸化しておくことが必要である。
【0023】
図2を用いて、逆転写用プライマー2、リバース側プライマー11、プローブ12の配列の関係についてさらに詳しく説明する。なお、図中、プローブ及びプライマーは左に5’末端、右に3’末端が位置するように記載されている。
【0024】
図2(a)に示すように、逆転写用プライマー2は標的RNAにハイブリダイズする配列部分3と、プローブ12と同一の配列からなる配列部分4と、リバース側プライマー11と同一の配列からなる配列部分5から構成されている。3つの配列部分のうち、配列部分5が最も5’末端側に位置し、配列部分5よりも3’末端側に配列部分4が位置し、配列部分4よりも3’末端側に配列部分3が位置している。プローブ12の5’末端は蛍光体13で標識され、3’末端は消光体14で標識されている。消光体14にはTm値エンハンサー18が結合している。
【0025】
また、図2(b)に示すように、逆転写用プライマー17が標的RNAにハイブリダイズする配列部分3と、プローブ12と同一の配列からなる配列部分4と、リバース側プライマー11と同一の配列からなる配列部分5の他に、各配列部分の間に連結部となる配列部分16があっても良い。当該連結部の長さは特に限定されないが、通常1〜5塩基長程度であることが好ましい。
【0026】
プローブ12が蛍光を発するためには、リバース側プライマー11とプローブ12がDNA鎖にハイブリダイズした際、DNAポリメラーゼによってリバース側プライマー11が伸長するとプローブ12が加水分解するような位置関係にあることが必要である。リバース側プライマー11と同一の配列からなる配列部分5よりも3’側にプローブ12と同一の配列からなる配列部分4が位置していればよく、配列部分5の3’末端と配列部分4の5’末端が図2(a)に示すように接していても、図2(b)に示すようにその他の塩基配列が間に入っていても良い。
【0027】
プローブ12の配列は標的RNAの配列と無関係に設計することができる。別の標的RNAを測定する場合でも逆転写用プライマー2の配列部分3と、フォワード側プライマー10の配列を設計しなおすだけでよく、プローブ12はユニバーサルなプローブ(ユニバーサルプローブ)として使用可能である。またリバース側プライマー11も共通のプライマーとして使用することができる。
【0028】
4. PCR反応と発光
PCR反応は、当該分野で公知の方法に従い、反応チューブに分析対象遺伝子(cDNA)、フォワード側プライマー、リバース側プライマー、プローブを入れ、5’→3’エキソヌクレアーゼ活性を有する耐熱性DNAポリメラーゼを用いて行われる。
【0029】
図1に基づいてPCR反応と発光のプロセスを説明する。前記PCR反応の初期段階において、フォワード側プライマー10が第一鎖cDNA6にハイブリダイズして、伸長することにより第二鎖cDNA7が合成される。第二鎖cDNA7は、リバース側プライマー11に相補的な配列と、プローブ12に相補的な配列を有している。プローブ12は、消光体14にTm値エンハンサー(DNA結合性物質)を結合することでTm値が向上し、プライマーよりも早く標的配列にハイブリダイズできる。したがって、第二鎖cDNA7に対しては、優先的にプローブ12がハイブリダイズする。
【0030】
さらに、フォワード側プライマー10が第一鎖cDNA6に、リバース側プライマー11が第二鎖cDNA7に対してそれぞれハイブリダイズして、伸長する。リバース側プライマー11が伸長するとDNAポリメラーゼの5’→3’エキソヌクレアーゼ活性により、第二鎖cDNA7にハイブリダイズしているプローブ12は、5’末端側から加水分解される。加水分解の結果、プローブ12から蛍光体13が遊離し、フリーの蛍光体15が生じて蛍光を発する。
【0031】
図1にはプローブ12が逆転写用プライマー2の配列部分4と同一の配列の場合を示したが、プローブ12が、配列部分4と相補的な配列の場合も同様の検出が可能である。この場合には、プローブ12は第一鎖cDNA6にハイブリダイズし、フォワード側プライマー10の伸長によって加水分解を受ける。
【0032】
上記のとおり、プローブ12はPCR進行中に生じる第一鎖cDNA6もしくは第二鎖cDNA7にハイブリダイズし、フォワード側プライマー10もしくはリバース側プライマー11の伸長によって加水分解を受けて蛍光を発する。従って、PCR増幅されるcDNAの量に応じて蛍光の発光量は増加する。つまり、試料中に含まれる標的RNAの量を測定することができる。なお、この際、[非特許文献4]に示した例と異なり、PCRが単一温度サイクルであるため、副産物生成を低減化させることができる。これにより、標的RNAの定量的な分析の精度を高めることができる。
【0033】
5. 複数検体の同時解析
次に、2種以上のユニバーサルプローブを用いて、1つの標的遺伝子について、1つの容器を用いて、複数の検体由来の試料を同時に解析する(複数検体の同時解析)方法について説明する。
【0034】
5.1 2種以上のユニバーサルプローブの設計
図5は、複数検体を同時解析する場合に用いる2種のユニバーサルプローブ:プローブA(図5の30)とプローブB(図5の40)の構造を模式的に示したものである。
【0035】
プローブAの5’末端は図中R1で示される蛍光体31で標識され、3’末端は、R1由来の蛍光を蛍光エネルギートランスファーによって消光する消光体32で標識されている。プローブBもプローブAと同様に5’末端が図中R2で示される蛍光体41で標識され、3’末端が蛍光を消光するための消光体32で標識されている。必要に応じて、それぞれのプローブの消光体32にはDNAのマイナーグルーブ(副溝)に結合するTm値エンハンサー33を結合してもよい。
【0036】
プローブBの5’末端に標識されているR2は、R1とは異なる蛍光波長で発光する蛍光体を選択することが必要である。これにより、R1とR2との蛍光波長の違いから、プローブA由来の蛍光かプローブB由来の蛍光かを識別することができる。
【0037】
さらに、プローブAとプローブBは、同じ反応特性でそれぞれの標的遺伝子にハイブリダイズするように設計することが必要である。図5に示すよう、プローブA及びプローブBの配列を、3塩基乃至4塩基のモジュール配列34〜39から構成されるものとする。プローブを構成するモジュール配列の数は、特に限定されないが、一般的には5〜8程度であることが望ましい。前記各モジュール配列の両末端の塩基は同じ塩基種で構成される。また、プローブBの配列は、プローブAの配列と同じ両末端の塩基を有するモジュール同士の順番を入れ替えて構成されている。両末端の塩基種が同じモジュール同士の順番を入れ替えているため、モジュール同士の連結部分の塩基配列はプローブAとプローブBで同じである。また、プローブ配列を構成するモジュールはプローブAとプローブBで同じである。これにより、プローブAとプローブBの熱力学的性質が等価になり、それぞれのTm値はnearest neighbor法で計算すると同一の値となる。すなわち、プローブAとプローブBは全体の配列は異なるが、実質的に同じTm値を有し、同一反応チューブで、同時に反応させても、それぞれの相補的な配列に対して同じ反応特性でハイブリダイズすることが可能となる。よって、定量分析に用いる場合に厳密な分析が可能となる。以上、2種類のプローブの設計について説明したが、3種以上の場合も同様にして設計することができる。
【0038】
5.2 分析対象遺伝子の合成(cDNAへの逆転写)
図6に、プローブA及びプローブBを用いて2種類の試料(試料▲1▼及び▲2▼)由来の標的遺伝子を一つの反応チューブでPCR増幅し、各試料由来の遺伝子発現を解析する方法の概略を示す。まず、試料▲1▼から抽出したRNAからcDNAを調製する。51は試料▲1▼から抽出したRNAであり、52は逆転写用プライマーである。逆転写用プライマー52は、標的RNAにハイブリダイズする配列部分53と、配列部分53より5’末端側に位置し、PCR検出時に用いるプローブと同一の配列からなる配列部分54と、配列部分54より5’末端側に位置し、PCR検出時に用いるリバース側プライマー66と同一の配列からなる配列部分55から構成されている。このプライマーを用いて、前項4.と同様に逆転写反応を行い、配列部分54と配列部分55が導入された第一鎖cDNA56を得る。
【0039】
第一鎖cDNA56を調製した反応チューブとは別のチューブにて、試料▲2▼から抽出したRNAからcDNAを合成する。71は試料▲2▼から抽出したRNAであり、72は逆転写用プライマーである。逆転写用プライマー72は、標的RNAにハイブリダイズする配列部分53と、配列部分53より5’末端側に位置し、PCR検出時に用いるプローブと同一の配列からなる配列部分74と、配列部分74より5’末端側に位置し、PCR検出時に用いるリバース側プライマー66と同一の配列からなる配列部分55から構成されている。試料▲2▼についても、同様に逆転写反応を行い、配列部分74と配列部分55が導入された第一鎖cDNA76を得る。なお、逆転写用プライマー52の配列部分53と逆転写用プライマー72の配列部分53は、どちらも同じ標的RNAにハイブリダイズするため、同一の配列である。また、逆転写用プライマー52の配列部分55と逆転写用プライマー72の配列部分55も同一の配列である。逆転写用プライマー52の配列部分54と逆転写用プライマー72の配列部分74は、図5に示すプローブAとプローブBに相当し、同じTm値を有する。
【0040】
さらに、前項3.で説明したように、各プローブは標的配列に対してプライマーより早くハイブリダイズできるように設計されなければならない。すなわち、プローブ57及びプローブ77のTm値はフォワード側プライマー65あるいはリバース側プライマー66のTm値よりも5〜15℃、好ましくは10℃程度高くなるように設計される。このTm値の調整には、例えば、プローブのTm値(融解温度)を向上させる物質:Tm値エンハンサーを用いる。
【0041】
5.3 競合的PCR
図6を用いて、競合的PCR反応の概略を説明する。得られた第一鎖cDNA56の一部と第一鎖cDNA76の一部を反応チューブからとり、新しい反応チューブに等量混ぜ合わせたものをPCRテンプレートとする。PCRプライマーとして、第一鎖cDNA56及び第一鎖cDNA76にハイブリダイズするフォワード側プライマー65と、第一鎖cDNA56及び第一鎖cDNA76に導入されている配列部分55と同一の配列を有するリバース側プライマー66を用いる。
【0042】
PCR産物検出用のユニバーサルプローブとして第一鎖cDNA56に導入されている配列部分54と同一の配列を有するプローブ57と、第一鎖cDNA76に導入されている配列部分74と同一の配列を有するプローブ77を用いる。
【0043】
プローブ57は、図中R1で示される蛍光体58と図中Qで示される消光体59で標識されており、プローブ77は、図中R2で示される蛍光体78と図中Q示される消光体79で標識されている。消光体59と79は、それぞれ蛍光体58と78の蛍光を抑制する働きがあれば同一のものを用いてもよい。プローブ57及びプローブ77は、インタクトな状態では、蛍光エネルギートランスファー現象により蛍光体58及び蛍光体78の蛍光が抑制されている。
【0044】
5’→3’エキソヌクレアーゼ活性を有する耐熱性DNAポリメラーゼを用いてPCR増幅を行う。PCRの初期段階において、フォワード側プライマー65が第一鎖cDNA56にハイブリダイズして、伸長することにより第二鎖cDNA60が合成される。また、第一鎖cDNA76にハイブリダイズして、伸長することにより第二鎖cDNA80が合成される。第二鎖cDNA60は、リバース側プライマー66に相補的な配列と、プローブ57に相補的な配列を有しており、第二鎖cDNA80はリバース側プライマー66に相補的な配列と、プローブ77に相補的な配列を有している。
【0045】
PCRの進行に伴って第二鎖cDNA60と第二鎖cDNA80がそれぞれのテンプレートから増幅される。プローブ57は第二鎖cDNA60に、プローブ77は第二鎖cDNA80にそれぞれハイブリダイズする。第二鎖cDNA60にハイブリダイズしたリバース側プライマー66が伸長するとDNAポリメラーゼの5’→3’エキソヌクレアーゼ活性により、第二鎖cDNA60にハイブリダイズしているプローブ57は、5’末端側から加水分解される。加水分解の結果、プローブ57から蛍光体58が遊離し、フリーな蛍光体61が生じて蛍光が発光する。また、第二鎖cDNA80にハイブリダイズしたリバース側プライマー66が伸長するとDNAポリメラーゼの5’→3’エキソヌクレアーゼ活性により、第二鎖cDNA80にハイブリダイズしているプローブ77は、5’末端側から加水分解される。加水分解の結果、プローブ77から蛍光体78が遊離し、フリーな蛍光体81が生じて蛍光が発光する。
【0046】
PCRによって生じるフリーな蛍光体61及びフリーな蛍光体81の量比は、PCR実行前に反応チューブ内に存在するcDNA56とcDNA76の量比に依存するため、2つの蛍光体からの蛍光シグナル量を比較することでcDNA56とcDNA76の存在比を調べることができる。すなわち、複数の試料における同一遺伝子の発現量を簡便に比較することが可能である。
【0047】
6.キット
上記のとおり、標的遺伝子にその配列とは無関係な第1の塩基配列と第2の塩基配列を導入することにより、どのような標的遺伝子に対してもユニバーサルに使用できるTaqManTMプローブ(ユニバーサルプローブ)を提供することが可能となる。別の標的遺伝子を検出する場合には、導入用(逆転写用)プライマーの標的遺伝子にハイブリダイズする部分の配列と、フォワード側プライマーの配列だけを変更すれば良い。さらに、前記プローブに加えて、リアルタイムPCR用のリバース側プライマーも、標的遺伝子の塩基配列とは無関係であるため、該標的遺伝子によらずユニバーサルに利用できる。
【0048】
すなわち、本発明はこれらユニバーサルに利用できるプローブとプライマーを含む遺伝子発現解析用キットを提供する。キットは、1つの単一検体の解析用のものであってもよいし、複数検体の同時解析用のものであってもよい。該キットの必須構成要素である、ユニバーサルプローブとリバース側プライマーの特徴や構造は上記したとおりである。
【0049】
本発明のキットは、必須構成要素である前記ユニバーサルプローブとプライマーのほか、遺伝子発現解析に必要な他の試薬等を含んでいてもよい。そのようなものとしては、例えば、融解温度調整剤(例えば、ベタイン、トリメチルアミンN−オキシド等)、酵素反応に好適な条件を与える緩衝液、合成反応生成物の検出のために必要な他の試薬類を挙げることができる。さらに、該キットは、1回の反応に必要な試薬を反応容器に分注した状態で供給するものであってもよい。
【0050】
【実施例】
以下、本発明について実施例を用いてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
【0051】
〔実施例1〕ユニバーサルプローブを用いたGAPDHの遺伝子発現解析
1.ユニバーサルプローブによるGAPDHの発現解析
(1)試験方法
試料としてマウス肝臓から抽出したRNAを用い、グリセルアルデヒド−3−ホスフェートデヒドロゲナーゼ(GAPDH)用の下記の逆転写用プライマーを用いて逆転写反応を行い、第一鎖cDNAを作製した。なお、逆転写反応はインビトロジェン社のスーパースクリプトIIリバーストランスクリプターゼを用いて行った。
Reverse Transcription Primer:5’−TAC GAC TCA CTC TAC GCC CA CCC TTCT CACTGTT CTC TCAT GGA TGC AGG GAT GAT GTT C−3’(配列番号1)
逆転写反応は、2 pmolの逆転写用プライマーとマウス肝臓から抽出したトータルRNAとスーパースクリプトIIリバーストランスクリプターゼを反応緩衝液に混ぜ合わせ、42℃で50分間保温することで行った。その後、反応液中に残存するRNAを分解するために、リボヌクレアーゼHを反応液に加えて37℃で20分間保温した。
【0052】
PCR産物の検出にはアプライドバイオシステムズ社のシーケンスディテクションシステム7900を用いた。また、耐熱性DNAポリメラーゼ及び基質としてアプライドバイオシステムズ社のTaqManTMユニバーサルPCRマスターミックスのキットを用いた。20 μlの反応溶液中に、先に合成した第一鎖cDNAと、下記に示すフォワード側プライマーとリバース側プライマーをそれぞれ15 pmol、5’末端を蛍光体FAM、3’末端を消光体NFQ及びTm値エンハンサーMGBで標識したプローブ5 pmolを混ぜ合わせ、95℃に10分間保温した後、95℃ 15秒間、60℃ 1分間からなる温度サイクルを50回繰り返す条件にてPCRを行った。
Forward Primer: 5’−TGC ACC ACC AAC TGC TTA G−3’(配列番号2)
Reverse Primer: 5’−TAC GAC TCA CTC TAC GCC GA−3’(配列番号3)
Probe: 5’−(FAM)−CCC TTCT CAC TGTT CTC TCAT−(NFQ)−(MGB)−3’(配列番号4)
【0053】
(2)結果
図3にPCRの各サイクル毎に蛍光検出を行って得られた結果を示す。グラフの横軸はPCRサイクル数、縦軸は蛍光強度(任意単位)をそれぞれ示している。グラフは種々の濃度の標的RNAを含む試料からの蛍光シグナルの変化を表している。正方形のドットが最も標的RNAの初期濃度が高く、以下ひし形、三角形と続き、丸のドットが最も標的RNAの初期濃度が低い。各ドットは10倍希釈の系列を構成している。PCR産物のリアルタイム検出では、PCR産物由来の蛍光シグナル値がある閾値を越えたサイクルをCサイクルと定義して、標的RNAの初期濃度を示す指標として用いる。図3から少なくとも10の濃度範囲で、標的RNAの初期濃度に応じて蛍光シグナル値の増加が検出され、結果としてCサイクルが初期濃度と矛盾なく解析されていることが確認された。なお図3のグラフにおいて、プラスのドットは標的RNAを含まない試料からの蛍光シグナルの変化を示している。
【0054】
2.Sunrise法との比較
(1)試験方法
次に、従来法であるSunriseプライマーを用いた発現解析法を本発明の方法と比較した。まず、1.と同様の方法で種々の濃度の標的RNAからPCRを行い、蛍光シグナルの変化を計測した。次に、本発明で用いたPCRのテンプレートと同じものを用い、配列番号2と同じ塩基配列を有するフォワード側プライマー、及び下記に示す5’末端を蛍光体FAMで標識し、23塩基目のチミンをアミノ化して消光体(DABCYL)を標識したリバース側Sunriseプライマーをそれぞれ20 pmolを用いてPCRを行った。
Forward Primer: 5’−TGC ACC ACC AAC TGC TTA G−3’(配列番号2)
Reverse Sunrise Primer:5’−(FAM)−AGCG ATGC ACCCTCA GCAT CGCT* CCC TTCT CAC TGTT CTC TCAT−3’(配列番号5)
上記(FAM)は蛍光体FAMを示し、*は消光体(DABCYL)を示す。PCR及び測定条件は1.と同様の条件で行った。
【0055】
(2)結果
図4に、Sunrise法と本発明の方法によって得られる蛍光シグナル強度の変化を比較した結果を示す。図中、マウス肝臓由来のGAPDHを本発明の方法で検出した場合の蛍光シグナルの変化は実線で、Sunrise法で検出した場合の蛍光シグナルの変化は破線で示されている。また横軸はPCRサイクル数、縦軸は蛍光強度(任意単位)を示している。丸のドットの100倍希釈が正方形のドット、さらに100倍希釈したものがひし形のドットである。
【0056】
希釈なし及び100倍希釈の系列では、本発明の方法とSunrise法のいずれも蛍光シグナル値が増加している。しかし、Sunrise法の場合は蛍光シグナル値が増加するPCRサイクル数は本発明の方法に比べて10サイクル以上遅く、蛍光シグナル値も小さい。また、100希釈の系列では、本発明の方法では蛍光シグナル値が増加しているのに対し、Sunrise法の場合は蛍光シグナル値があまり変化していない。以上の結果から、本発明の方法は、Sunrise法に比較して検出感度が高いことが確認された。
【0057】
〔実施例2〕 複数検体の同時測定
次に、本発明の方法を用いて複数の試料由来の標的遺伝子を一つの反応チューブでPCR増幅し、検出した実施例を示す。
(1)試験方法
マウス肝臓より抽出したRNA及びマウス腎臓より抽出したRNAをテンプレートとして、実施例1と同様にして逆転写反応を行い、それぞれGAPDHの第一鎖cDNAを作製した。マウス肝臓由来RNAの逆転写用プライマーは実施例1と同様のものを、マウス腎臓由来RNAの逆転写用プライマーは下記に示すもの(配列番号6)を用いた。
【0058】
なお、マウス肝臓由来RNAとマウス腎臓由来RNAの各逆転写用プライマーは、それぞれ図6に従って設計されている。すなわち、標的RNAにハイブリダイズする配列部分53と、PCR検出時に用いるリバース側プライマー66と同一の配列からなる配列部分55は共通であるが、その間に位置するPCR検出時に用いるプローブと同一の配列からなる配列部分54と配列部分74(それぞれ、下線部分)は異なっている。
Reverse Transcription Primer(Liver):5’−TAC GAC TCA CTC TAC GCC CA CCCTTCT CAC TGTT CTC TCAT GGA TGC AGG GAT GAT GTT C−3’(配列番号1)
Reverse Transcription Primer(Kidny):5’−TAC GAC TCA CTC TAC GCC CA CACTCAT CTC TTCT CCC TGTT GGA TGC AGG GAT GAT GTT C−3’(配列番号6)
【0059】
PCR反応は、得られた各試料由来のcDNAの一部を反応チューブからとり、新しい反応チューブに等量混ぜ合わせたものをテンプレートとして、実施例1で用いたプライマー(配列番号2及び3)及び2種のプローブを用いて行った。
【0060】
なお、肝臓由来GAPDH検出用プローブ(プローブA)は実施例1で用いたプローブと同じもの(配列番号4)を、腎臓由来GAPDH検出用プローブ(プローブB)は下記に示すもの(配列番号7)を用いた。
Probe A:5’−(FAM)−CCC TTCT CAC TGTT CTC TCAT−(NFQ)−(MGB)−3’(配列番号4)
Probe B:5’−(VIC)−CAC TCAT CTC TTCT CCC TGTT−(NFQ)−(MGB)−3’(配列番号7)
各プローブは、図5及び図6に従って、実質的に同じ融解温度を有するように設計されている。プローブAは5’末端を蛍光体FAMで、プローブBは5’末端を蛍光体VICで標識され、共に3’末端は消光体で標識されている。また、各消光体には、DNAのマイナーグルーブに結合するTmエンハンサーMGBが結合されている。PCR及び測定条件は1.と同様の条件で行った。
【0061】
(2)結果
図7に、マウス肝臓由来の標的RNAを種々の濃度でテンプレートとして用い、2種のプローブで検出を行った実験の結果を示す。グラフの横軸はPCRサイクル数を示し、縦軸は蛍光体の相対蛍光強度(任意単位)を示す。図7(a)は、マウス肝臓由来の標的RNAのPCR産物をプローブAで、図7(b)はプローブBで検出した際の蛍光シグナル量の変化を示したグラフである。図7(b)から明らかなように、試料はマウス腎臓由来の標的RNAを全く含んでいないため、プローブB由来の蛍光シグナルはPCRサイクルにおいてほとんど増幅していない。
【0062】
図8に、図7とは逆に、マウス腎臓由来の標的RNAを種々の濃度でテンプレートとして用い、2種のプローブで検出を行った実験の結果を示す。グラフの横軸はPCRサイクル数を示し、縦軸は蛍光体の相対蛍光強度(任意単位)を示す。図8(a)はマウス腎臓由来の標的RNAのPCR産物をプローブAで、図8(b)はプローブBで検出した際の蛍光シグナル量の変化を示したグラフである。図8(a)から明らかなように、試料はマウス肝臓由来の標的RNAを含んでいないため、プローブA由来の蛍光シグナルはPCRサイクルにおいてほとんど増幅していない。以上の結果からプローブAはマウス肝臓由来の標的RNAにのみ反応し、プローブBはマウス腎臓由来の標的RNAにのみ反応することが確認された。
【0063】
図9に、マウス肝臓由来の標的RNAとマウス腎臓由来の標的RNAをいろいろな濃度比で混ぜ合わせた溶液をテンプレートとして、同様にPCR増幅した結果を示す。プローブ由来の蛍光シグナルが閾値以上になったPCRサイクルをC(スレッシュホールドサイクル)とすると、Cはテンプレート量を反映した値となる(Dieter K., et al., Electrophoresis, 1999 vol.20, p291−299 参照)。プローブA由来のC値をCTAとし、プローブB由来のC値をCTBとする。CTAとCTBの差はそれぞれのテンプレート量の相対量を示す。図9のグラフは、蛍光シグナル解析の結果得られたCTAとCTBの差をプロットしたものである。テンプレートの量比(テンプレートAの量/テンプレートBの量)が0.01から100の範囲では、CTA−CTBの値はほぼ比例関係を示しているが、テンプレート量比が0.01以下あるいは100以上の場合は、グラフは近似直線から外れる。この結果から、テンプレート量比が100倍以内あるいは100分の1以内の場合には、CTAとCTBの差から直接2種類のテンプレートの存在比を比較できることが確認された。
【0064】
【発明の効果】
本発明によれば、遺伝子発現解析用のユニバーサルなプローブが提供される。該プローブは、標的遺伝子の塩基配列に応じてその都度高価なプローブを設計する必要がない。また、どのような標的遺伝子に対しても実質的に同じ条件でリアルタイムPCR検出を行うことができ、厳密な定量分析が可能である。さらに、PCRを単一温度サイクルで行うため、副産物生成が低減でき、高精度の定量分析を行うことができる。さらにまた、本発明のユニバーサルプローブ2種類を用いて、1つの反応容器で、競合PCRを行うことにより、複数検体を同時にリアルタイム検出することが可能になる。これにより、スタンダードを作成することなく、遺伝子発現量の相対比較が可能になる。
【0065】
【配列表】
Figure 2004135509
Figure 2004135509
Figure 2004135509
Figure 2004135509
【0066】
【配列表フリーテキスト】
配列番号1−人工配列の説明:マウス遺伝子GAPDHからcDNAを合成するための逆転写反応用プライマー
配列番号2−人工配列の説明:マウス遺伝子GAPDHを増幅するためのフォワードプライマー
配列番号3−人工配列の説明:マウス遺伝子GAPDHを増幅するためのリバースプライマー
配列番号4−人工配列の説明:マウス遺伝子GAPDHをリアルタイムPCRによって検出するプローブ
配列番号5−人工配列の説明:マウス遺伝子GAPDHをリアルタイムPCRによって検出するための蛍光標識されたリバースプライマー
配列番号6−人工配列の説明:マウス遺伝子GAPDHからcDNAを合成するための逆転写反応用プライマー
配列番号7−人工配列の説明:マウス遺伝子GAPDHをリアルタイムPCRによって検出するプローブ
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明のユニバーサルプローブを用いたリアルタイムPCR検出の手順を示した図である。
【図2】図2は、本発明のユニバーサルプローブと、PCRリバースプライマーと逆転写反応用プライマーの配列の関係を示した図である。
【図3】図3は、本発明のユニバーサルプローブを用いたリアルタイムPCRの検出結果であり、PCRサイクルに対する蛍光シグナルの変化を示したグラフである。図中、各ドットは10倍希釈の系列を構成し、正方形のドットが最も標的RNAの初期濃度が高く、以下ひし形、三角形と続き、丸のドットが最も標的RNAの初期濃度が低い。
【図4】図4は、本発明のユニバーサルプローブを用いたリアルタイムPCRの検出結果と、サンライズ法によるリアルタイムPCR結果を比較したグラフである。図中、丸のドットの100倍希釈が正方形のドット、さらに100倍希釈したものがひし形のドットである。
【図5】図5は、2種類のユニバーサルプローブの配列を模式的に示した図である。
【図6】図6は、2種類のユニバーサルプローブを用いたリアルタイムPCR検出の手順を示した図である。
【図7】図7は、マウス肝臓由来の標的RNAをテンプレートとした場合の、2種類のユニバーサルプローブを用いたリアルタイムPCRの検出結果(図7(a):プローブA、図7(b):プローブB)を示したグラフである。
【図8】図8は、マウス腎臓由来の標的RNAをテンプレートとした場合の、2種類のユニバーサルプローブを用いたリアルタイムPCRの検出結果(図8(a):プローブA、図8(b):プローブB)を示したグラフである。による検出結果を示す。
【図9】図9は、2種類のユニバーサルプローブを用いたリアルタイムPCRの検出結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1、51、71…試料RNA
2、52、72…逆転写用プライマー
3、53…標的遺伝子にハイブリダイズする配列部分
4、54、74…標的遺伝子に非特異的な第1の配列部分
5、55…標的遺伝子に非特異的な第2の配列部分
6、56、76…第一鎖cDNA
7、60、80…第二鎖cDNA
10、65…フォワード側プライマー
11、66…リバース側プライマー
12、57、77…プローブ
13、58、78…蛍光体
14、32、59、79…消光体
15、61、81…フリーな蛍光体
16…連結部となる配列部分
17…逆転写用プライマー
18、33…Tm値エンハンサー
20、21、91、92、93、94…PCRサイクルに対する蛍光強度の変化を示したグラフ
30…プローブA
31…蛍光体R1
34、35、36、37、38、39…モジュール配列
40…プローブB
41…蛍光体R2
100…テンプレート量比に対するCの差を示したグラフ

Claims (10)

  1. 標的遺伝子の塩基配列に対して非特異的な配列を有する第1の塩基配列及び第2の塩基配列について、
    前記第1の塩基配列よりも5’末端側に前記第2の塩基配列を結合させ、共に前記標的遺伝子に導入させた分析対象遺伝子に対し、
    前記標的遺伝子に特異的にハイブリダイズする塩基配列を含むプライマー、
    前記第2の塩基配列と同一な塩基配列を含むプライマー、
    前記第1の塩基配列と同一又は相補的な塩基配列を含み、一方の末端を蛍光体で修飾され、もう一方の末端を消光体で修飾されたプローブ、及び
    5’→3’エキソヌクレア−ゼ活性を有する耐熱性DNAポリメラーゼを用いて核酸増幅反応を行い、
    前記核酸増幅反応の際に前記耐熱性DNAポリメラーゼにより前記第1の塩基配列に結合した前記プローブを分解し、
    遊離した前記蛍光体が発する蛍光を検出することにより、前記核酸増幅反応の産物量を計測することを特徴とする遺伝子発現解析法。
  2. 前記分析対象遺伝子が、前記標的遺伝子に特異的にハイブリダイズする配列を含む第3の塩基配列より5’末端側に前記第1の塩基配列を含み、かつ前記第1の塩基配列より5’末端側に前記第2の塩基配列を含む導入用プライマーを用いることにより、前記標的遺伝子に前記第1の塩基配列と第2の塩基配列を導入して合成されたものであることを特徴とする、請求項1に記載の遺伝子発現解析法。
  3. 前記分析対象遺伝子が、前記標的遺伝子に特異的にハイブリダイズする配列を含む第3の塩基配列より5’末端側に前記第1の塩基配列を含み、かつ前記第1の塩基配列より5’末端側に前記第2の塩基配列を含む導入用プライマーを用いて、前記標的遺伝子のmRNAに対して逆転写反応を行うことにより、前記第1の塩基配列と第2の塩基配列を導入したcDNAであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の遺伝子発現解析法。
  4. 前記核酸増幅反応が、1組のプライマーを用いて、単一温度サイクルで行われることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の遺伝子発現解析法。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の遺伝子発現解析方法において、2種以上のプローブを用いることにより、1つの標的遺伝子について、1つの容器を用いて、複数の検体由来の試料を同時に分析することを特徴とする、遺伝子発現解析法。
  6. 前記2種以上のプローブの融解温度が実質的に同じであることを特徴とする、請求項5に記載の遺伝子発現解析方法。
  7. 標的遺伝子の塩基配列に対してそれぞれ非特異的な配列を有する、前記標的遺伝子に導入される第1の塩基配列、及び第1の塩基配列よりも5’末端側に位置する第2の塩基配列について、
    前記第1の塩基配列と同一又は相補的な配列を含み、一方の末端を蛍光体で修飾され、もう一方の末端を消光体で修飾されたプローブ、及び
    前記第2の塩基配列と同一の配列を含み、前記第1の塩基配列より5’末端側に結合するプライマーを含むことを特徴とする、遺伝子発現解析用キット。
  8. 実質的に同じ融解温度を有する2種以上のプローブを含むことを特徴とする、請求項7記載のキット。
  9. 前記2種以上のプローブが、それぞれ3乃至4塩基長の複数のモジュール配列からなり、各モジュール配列の両末端の塩基は同一であり、かつ各プローブがこの両末端の塩基が同一であるモジュール配列同士の順序を入れ替えて構成されたものであることを特徴とする、請求項8記載のキット
  10. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の遺伝子発現解析法に用いられるものである、請求項7〜9のいずれか1項に記載のキット。
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