JP2004135373A - 制御盤付筐体装置 - Google Patents

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JP2004135373A JP2002294751A JP2002294751A JP2004135373A JP 2004135373 A JP2004135373 A JP 2004135373A JP 2002294751 A JP2002294751 A JP 2002294751A JP 2002294751 A JP2002294751 A JP 2002294751A JP 2004135373 A JP2004135373 A JP 2004135373A
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鈴木 健仁
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Abstract

【課題】制御系のメンテナンスを安全に行うことができ、内蔵された機器類のメンテナンスを容易に行うことができ、コンパクトで見栄えが良く表示器・計器類を扉を閉めたままで見ることができるキュービクルを提供すること。
【解決手段】制御盤付筐体装置1においては、制御ボックス本体8が本体扉3の内側で筐体の構成部分に90度以上回動可能に取付けられているので、制御ボックス扉12を閉じたまま、制御ボックス8,12を90度以上回動させることによって、機器設置範囲13の前面が完全に開放された状態になり、制御ボックス8,12が作業者の邪魔をすることがなくなる。制御ボックス扉12を90度以上開け放つことによって、作業者は制御機器のメンテナンスを容易に行うことができ、制御ボックス本体8を45度程度手前に回動させることで、作業者を機器設置範囲13から引き離すことができ、より安全を確保することができる。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、遮断機、変圧器、ブロア、高電圧受電用、燃料電池、蓄電池収容等を収容する電気系または機械系のキュービクルとして使用できる制御盤付筐体装置に関するものであり、特に、当該キュービクルのその扉と制御機器との関係を改良した制御盤付筐体装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】実開平7−36513号公報
従来の高圧受電設備としてのキュービクルは、函体と、この函体を支持するチャンネルベースと、函体に載置される屋根体とで構成されている。函体の内部にはトランスが収納され、チャンネルベースには吸気口が、屋根体の庇部には排気口がそれぞれ設けられている。トランスの近傍にはトランスを囲繞する気流整流板が設けられ、排気口の近傍には排気用ファンが設けられている。
【0003】
排気用ファンの運転によって、チャンネルベースに設けられた吸気口から函体の内部に吸い込まれた外気は、函体に収納されたトランスの近傍にトランスを囲繞する気流整流板によって、トランスのフィンに吹き付けられ、トランスから発生する熱を奪い、熱せられた空気は、屋根体の庇部に設けられた排気口から排出される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の高圧受電設備としてのキュービクルは、扉を開放すると内部には配電盤が配設されており、配電盤の修理に作業員が入るとトランスの高圧ブッシング側に近付いたり、高圧配線側に近づく危険性がある。また、高圧配線でなくても、機械的部分であっても配電盤のメンテナンスの際には、高電圧側または機械側に近付くことなく行うことが困難であった。また、逆に函体内部に設置された遮断機、変圧器、ブロア、高電圧受電用、燃料電池、蓄電池収容等の機器のメンテナンスを行う際には、配電盤の背後や下方の部分への作業が配電盤が邪魔になって著しくメンテナンスを行いにくくしていた。
【0005】
また、配電盤を函体の外側に取付けた例もあるが、屋外設置型では配電盤が雨に濡れてしまい、また全体が嵩高くなり見栄えも悪く余分なスペースを必要とするだけでなく、素人、関係者外が操作できてしまうという不具合がある。更に、配電盤を扉の裏側に取付けた例もあるが、この場合には表示ランプ、メータ等の表示器・計器類が一々扉を開けないと見ることができないという問題点があった。
【0006】
そこで、本願発明は、かかる不具合を解決するためになされたもので、制御系のメンテナンスを安全に行うことができ、内蔵された機器類のメンテナンスを容易に行うことができるとともに、コンパクトで見栄えが良く表示器・計器類を扉を閉めたままで見ることができるキュービクルの提供を課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1にかかる制御盤付筐体装置は、最外郭を形成する枠体及び前記枠体に取付けられた4面以上からなるパネル、または枠体なしで組み立てられた4面以上からなるパネル、及び前記枠体または前記パネルに取付けられた外部軸支持部に固着された一部に透過性窓を設けた1枚以上の開閉扉からなる筐体と、前記開閉扉の内側で前記筐体の構成部分に取付けられ、制御機器を収容する少なくとも1面を開放した制御機器収容部と、前記制御機器収容部の開放面に内部軸支持部で90度以上回動するように開閉自在に配設され、制御機器が取付けられ、表面の表示器類が前記開閉扉を閉じた状態で前記透過性窓を通して見える位置にある内側開閉扉とを具備するものである。
【0008】
したがって、各種制御機器の配設されている制御機器収容部の内側開閉扉は、開閉扉を開放することによってのみ、制御機器の操作が可能となり、素人、関係者外が操作する可能性がない。また、雨風に制御機器が晒されることがなくなり、当該制御機器の寿命を長くすることができる。また、制御機器を取付けた内側開閉扉を開放することにより、制御機器のメンテナンスを行なうことができる。そして、この内側開閉扉は制御機器収容部の開放面に内部軸支持部で90度以上回動するように開閉自在に配設されているから、内側開閉扉を90度以上の範囲内で自由な方向に開くことができる。これによって、内側開閉扉に取付けられた制御機器のメンテナンスを行う際に、筐体内に内蔵する遮断機、変圧器、ブロア、高電圧受電用、蓄電池収容等に作業員が背を向けることなく作業をすることができるから、安全性を確保できる。
【0009】
ところで、最外郭を形成する枠体は、通常、8辺の構造体からなるが、筐体を構成する機械的強度を維持できればよく、底部は基礎に設置することから、底部側の形態は基礎に設置できる構造となる。
【0010】
また、前記枠体に取付けられた、または枠体なしで組み立てられた4面以上からなるパネルは、両側面体及び背面体及び屋根面体であり、底面は通常有していないが、設置条件によって設けてもよい。底面パネルを設けることによって基礎に固定されず、移動自在なキュービクルとすることができる。当該パネルは、換気用窓、換気ファン等が配設されたり、自然対流が生じるように必要な空間を形成したものとすることができる。即ち、全面が板状であることを必要とするものではなく、通常の使用状態によって構成される金網、スリット等が配置される。
【0011】
そして、前記枠体またはパネルに取付けられた外部軸支持部に固着された一部に透過性窓を設けた1枚以上の開閉扉は、通常、観音開扉が使用されるが、1枚物の扉とすることもできる。1枚物の扉よりも観音開扉の方が、開閉のスペースを少なくできる。
【0012】
また、制御機器収容部の開放面に内部軸支持部で90度以上回動するように開閉自在に配設され、制御機器を取付けた内側開閉扉は、通常、各種表示、各種スイッチが配設される通常の制御ボックスの制御盤である。この内側開閉扉の表面の表示器類は、開閉扉を閉じた状態で透過性窓を通して見える位置にあるので、表示器類を開閉扉を閉めた状態で見ることができる。
【0013】
ここで、表示器類には、表示ランプ・警告ランプ・電流メータ・電圧メータ・電力メータ・デジタル温度計、カウンタ等の各種計器、タッチパネル等が含まれる。
【0014】
このようにして、制御系のメンテナンスを安全に行うことができ、コンパクトで見栄えが良く表示器・計器類を扉を閉めたままで見ることができる制御盤付筐体装置となる。
【0015】
請求項2にかかる制御盤付筐体装置は、最外郭を形成する枠体、及び前記枠体に取付けられた4面以上からなるパネル、または枠体なしで組み立てられた4面以上からなるパネル、及び前記枠体または前記パネルに取付けられた外部軸支持部に固着された一部に透過性窓を設けた1枚以上の開閉扉からなる筐体と、前記開閉扉の内側で前記筐体の構成部分に取付けられ、90度以上回動する中間軸支持部、及び前記軸支持部に固着された制御機器を収容する少なくとも1面を開放した制御機器収容部と、前記制御機器収容部の開放面に内部軸支持部で90度以上回動するように開閉自在に配設され、制御機器が取付けられ、表面の表示器類が前記開閉扉を閉じた状態で前記透過性窓を通して見える位置にある内側開閉扉とを具備するものである。
【0016】
したがって、各種制御機器の配設されている制御機器収容部の内側開閉扉は、開閉扉を開放することによってのみ、制御機器の操作が可能となり、素人、関係者外が操作する可能性がない。また、雨風に制御機器が晒されることがなくなり、当該制御機器の寿命を長くすることができる。また、制御機器を取付けた内側開閉扉を開放することにより、制御機器のメンテナンスを行なうことができる。
【0017】
そして、制御機器収容部が回動自在であるから、筐体内に内蔵されている遮断機、変圧器、ブロア、高電圧受電用、蓄電池収容等の機器類のメンテナンスを行う際には、制御機器収容部を90度以上回動させることによって筐体前面が完全に開放された状態になり、制御機器収容部が邪魔にならないためメンテナンスが非常にやり易くなる。また、複雑な制御回路で電子機器の設置スペースを広くする必要のある場合であっても、制御機器収容部を回動させることによって制御機器収容部の後側からのメンテナンスが可能であるから、その搭載が可能である。
【0018】
また、筐体内に内蔵する遮断機、変圧器、ブロア、高電圧受電用、蓄電池収容等の出し入れも容易になる。特に、90度以上回動させることにより、出し入れの開口面積をより広くすることができる。更に、制御機器のメンテナンスの際にも筐体内に内蔵する遮断機、変圧器、ブロア、高電圧受電用、蓄電池収容等の機器類に作業員が背を向けることなく、またこれら機器類から最も離れた位置で作業をすることができるから、安全性を確保できる。
【0019】
ところで、最外郭を形成する枠体は、通常、8辺の構造体からなるが、筐体を構成する機械的強度を維持できればよく、底部は基礎に設置することから、底部側の形態は基礎に設置できる構造となる。
【0020】
また、前記枠体に取付けられた、または枠体なしで組み立てられた4面以上からなるパネルは、両側面体及び背面体及び屋根面体であり、底面は通常有していないが、設置条件によって設けてもよい。底面パネルを設けることによって、基礎に固定されず、移動自在なキュービクルとすることができる。当該パネルは、換気用窓、換気ファン等が配設されたり、自然対流が生じるように必要な空間を形成したものとすることができる。即ち、全面が板状であることを必要とするものではなく、通常の使用状態によって構成される金網、スリット等が配置される。
【0021】
そして、前記枠体またはパネルに取付けられた外部軸支持部に固着された一部に透過性窓を設けた1枚以上の開閉扉は、通常、観音開扉が使用されるが、1枚物の扉とすることもできる。1枚物の扉よりも観音開扉の方が、開閉のスペースを少なくできる。
【0022】
更に、開閉扉の内側で前記筐体の構成部分に取付けられ、90度以上回動する中間軸支持部は、通常、機械的強度のある蝶番で実施されるが、軸として回動できる構造のものであればよい。
【0023】
更にまた、中間軸支持部に固着された制御機器を収容する少なくとも1面を開放した制御機器収容部は、各種制御機器が収容される空間であり、多層に設置スペースを確保することもできる。背面からも修理等の操作が可能なように、背面板を取り外し自在にすることもでき、開閉自在な扉とすることもできる。
【0024】
そして、制御機器収容部の開放面に内部軸支持部で90度以上回動するように開閉自在に配設され、制御機器を取付けた内側開閉扉は、通常、各種表示、各種スイッチが配設される通常の制御ボックスの制御盤である。この内側開閉扉の表面の表示器類は、開閉扉を閉じた状態で透過性窓を通して見える位置にあるので、表示器類を開閉扉を閉めた状態で見ることができる。
【0025】
このようにして、制御系のメンテナンスを安全に行うことができ、内蔵された機器類のメンテナンスを容易に行うことができるとともに、コンパクトで見栄えが良く表示器・計器類を扉を閉めたままで見ることができる制御盤付筐体装置となる。
【0026】
請求項3にかかる制御盤付筐体装置は、請求項1または請求項2の構成において、前記制御機器収容部の開放面側の反対面側は、開放としたものである。
【0027】
これによって、各種制御機器が収容される空間である制御機器収容部の開放面に内部軸支持部で90度以上回動するように開閉自在に配設され、制御機器を取付けた内側開閉扉を開いて制御機器のメンテナンスを行うことができるばかりでなく、開放面側の反対面側が開放されているために、内側開閉扉を閉じたままでも制御機器のメンテナンスを行うことができる。また、複雑な制御回路で電子機器の設置スペースを広くする必要のある場合であっても、制御機器収容部の背面側からのメンテナンスが可能であるから、その搭載が可能である。そして、制御機器を取付けた内側開閉扉を開いてメンテナンスを行うか、制御機器収容部の背面側からメンテナンスを行うか、筐体内に内蔵する遮断機、変圧器、ブロア、高電圧受電用、蓄電池収容等から作業員がより離れて作業ができる方を選択することができるので、より安全にメンテナンスを行うことができる。
【0028】
請求項4にかかる制御盤付筐体装置は、請求項1または請求項2の構成において、前記制御機器収容部の開放面側の反対面側は、開放可能な螺子止めとしたものである。
【0029】
これによって、通常時は制御機器収容部の開放面側は内側開閉扉が閉じられ、反対面側は背面板等が螺子止めされて塞がれているので、制御機器収容部に収容された各種制御機器は、筐体の1枚以上の開閉扉が開けられた状態でも確実に外部から保護されている。したがって、作業者がうっかり制御機器に触れて故障の原因になったりする事態を確実に防止できる。そして、背面板等は開放可能に螺子止めされているので、螺子止めを外して背面板等を除去することによって、開放面側の反対面側は開放された状態となる。
【0030】
これによって、内側開閉扉を閉じたままでも制御機器のメンテナンスを行うことができる。また、複雑な制御回路で電子機器の設置スペースを広くする必要のある場合であっても、制御機器収容部の背面側からのメンテナンスが可能であるから、その搭載が可能である。そして、制御機器を取付けた内側開閉扉を開いてメンテナンスを行うか、制御機器収容部の背面側からメンテナンスを行うか、筐体内に内蔵する遮断機、変圧器、ブロア、高電圧受電用、蓄電池収容等から作業員がより離れて作業ができる方を選択することができるので、より安全にメンテナンスを行うことができる。
【0031】
請求項5にかかる制御盤付筐体装置は、請求項1または請求項2の構成において、前記制御機器収容部の開放面側の反対面側は、開放自在な扉としたものである。したがって、請求項4よりも開閉が自在となる。
【0032】
請求項6にかかる制御盤付筐体装置は、請求項1乃至請求項5のいずれか1つの構成において、前記筐体は、前記制御機器収容部の背面側に前記筐体の全体を開放できる観音開扉状の金属製のネットを張設したことを特徴とするものである。
【0033】
これによって、開閉扉を開いて制御機器のメンテナンスを行う場合、作業者は金属製のネットによって筐体の中に設置される遮断機、変圧器、ブロア、高電圧受電用、蓄電池収容等の機器から隔離されているので、メンテナンスの安全性が確保される。また、この中仕切りの観音開扉は金属製のネットであることから、吸気口から換気扇への空気の流れを妨げることなく、放熱性・換気性を低下させることもない。また、この金属製のネットは観音開扉状であることから開いた時の開口面積が広く、筐体の中に設置される遮断機、変圧器、ブロア、高電圧受電用、蓄電池収容等の機器の出し入れも容易になる。さらに、筐体の中にどのような機器が設置されているかが第三者にもネットを閉じた状態で見えるので、危険防止にもなる。
【0034】
請求項7にかかる制御盤付筐体装置は、請求項1乃至請求項5のいずれか1つの構成において、前記筐体は、前記制御機器収容部を一側に、他側に金属製のネットを観音開扉状に配設したものである。
【0035】
これによって、換気扇を設置しなくても筐体の中に設置される遮断機、変圧器、ブロア、高電圧受電用、蓄電池収容等の機器から発せられる熱が筐体内に篭もることなく、スムースに放熱され、換気性も良い。また、この金属製のネットは観音開扉状であることから開いた時の開口面積が広く、筐体の中に設置される遮断機、変圧器、ブロア、高電圧受電用、蓄電池収容等の機器の出し入れも容易になる。さらに、筐体の中にどのような機器が設置されているかが第三者にもネットを閉じた状態で見えるので、危険防止にもなる。
【0036】
そして、請求項1にかかる発明におけるように、一側に配設された制御機器収容部が回動しなくても、他側に観音開扉状の金属製のネットが配設されていることから、機器類を作業者が触れても安全な状態としてから、この金属製のネットを観音開状に開くことによって、制御機器収容部が邪魔になることなく、機器類のメンテナンスが非常に行い易くなる。
【0037】
請求項8にかかる制御盤付筐体装置は、請求項1乃至請求項6のいずれか1つの構成において、前記筐体は、前記開閉扉を観音開扉とし、該開閉扉の内側で前記筐体の構成部分に取付けられ、90度以上回動する中間軸支持部、及び前記中間軸支持部に固着された制御機器を収容する1面を開放した制御機器収容部と、前記制御機器収容部の開放面に内部軸支持部で開閉自在に配設され、制御機器を取付けた内側開閉扉とを観音開状に1対ずつ設けたものである。
【0038】
これによって、開閉扉を開いて、1対の制御機器収容部を観音開状に開いて遮断機、変圧器、ブロア、高電圧受電用、蓄電池収容等の機器のメンテナンスを行う場合にも、1対の制御機器収容部が邪魔になることがなく作業が非常に容易に行えるとともに、開かれた開閉扉及び1対の制御機器収容部の占めるスペースが最小限で済む。同様に、開閉扉を開いて、1対の内側開閉扉を観音開状に開いて制御機器のメンテナンスを行う場合にも、開かれた開閉扉及び1対の内側開閉扉の占めるスペースが最小限で済む。したがって、扉を開くスペースが限られた狭い場所にも設置することができる制御盤付筐体装置となる。
【0039】
また、制御機器収容部をも1対設けたことによって、制御機器収容部が1つの場合に比較して同じ奥行きで倍の制御機器を収容することができることから、複雑な制御回路で電子機器の設置スペースを広くする必要のある場合であっても、筐体の奥行きを長くする必要がなくコンパクトなままでその搭載が可能である。更に、同じ量の制御機器を収容する場合でも、1対の制御機器収容部に分けて取付ける場合には制御機器収容部の奥行きを短縮することができることから、筐体の奥行きを短くすることができ、よりコンパクトな制御盤付筐体装置となる。
【0040】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0041】
実施の形態1
まず、本発明の実施の形態1について、図1乃至図7を参照して説明する。図1(a)は本発明の実施の形態1にかかる制御盤付筐体装置の全体を示す正面図、(b)は側面図、(c)は(a)のA−A横断面図である。図2(a)は本発明の実施の形態1にかかる制御盤付筐体装置の内部制御ボックスを示す平面図、(b)は正面図、(c)は側面図である。図3は本発明の実施の形態1にかかる制御盤付筐体装置の右側の本体扉と内部制御ボックスの回動構造を示す一部横断面図である。図4は本発明の実施の形態1にかかる制御盤付筐体装置の内部制御ボックスの回動構造を示す正面図である。図5は本発明の実施の形態1にかかる制御盤付筐体装置の右側の本体扉の回動構造を示す横断面図である。図6は本発明の実施の形態1にかかる制御盤付筐体装置の右側の制御ボックス扉の回動構造を示す横断面図である。図7は本発明の実施の形態1にかかる制御盤付筐体装置の右側の制御ボックス本体の回動構造を示す横断面図である。
【0042】
図1に示されるように、本実施の形態1の制御盤付筐体装置1は、左側面パネル16、背面パネル17、右側面パネル18が互いに組み付けられるとともに底面のベース10に取付けられ、さらに前記3枚のパネル16,17,18の上に屋根パネル2が取付けられ、2枚のうち右側の1枚のみに一部に透過性窓4を設けた観音開の本体扉3が外部軸支持部としての2個、3個等の複数個の蝶番にそれぞれ固着されることによって、筐体が形成されている。パネル同士の取り付けは溶接でも螺子止めでもまたその他の方法でも、筐体の機械的強度が確保できる方法なら何でも良い。
【0043】
2枚の観音開の本体扉3の中央よりには1対のハンドル5が取付けられており、これらのハンドル5を反対方向に約90度回すことによって2枚の本体扉3の固定が外れて、本体扉3の一方または両方を開くことができる。また、前記本体扉3の内側で右側に筐体の構成部分に中間軸支持部としての3個の蝶番に90度以上回動可能に取付けられ、制御機器を収容する1面を開放した制御ボックス本体8と、制御ボックス本体8の開放面に内部軸支持部としての2個の蝶番で90度以上回動するように開閉自在に配設され、制御機器を取付けた制御ボックス扉12とを具備している。
【0044】
したがって、屋根パネル2及び3枚のパネル16,17,18並びにベース10は、本発明の4枚以上のパネルに相当する。また、2枚の観音開の本体扉3は、本発明の一部に透過性窓を設けた1枚以上の開閉扉に相当する。さらに、制御ボックス本体8は本発明の制御機器収容部に、制御ボックス扉12は本発明の内側開閉扉に、それぞれ相当する。
【0045】
更に、屋根パネル2には制御盤付筐体装置1を移動させる際にワイヤロープ等を掛けて吊り上げるためのフック2aが4個固定されている。また、透過性窓4には透明ガラスが嵌め込まれており、本体扉3を閉めた状態でも制御ボックス扉12の表面に取付けられた表示ランプ6やメータ7を見ることができる。更に、本体扉3の下端部には吸気口カバー9に覆われた吸気口が設けられており、背面パネル17に取付けられた3個の換気扇14が作動することによって、吸気口から換気扇14への空気の流れが生じ、内蔵された遮断機、変圧器、ブロア、高電圧受電用、蓄電池収容等の機器類から発生する熱を外部へ逃がして放熱性・換気性を確保している。これら3個の換気扇14は上下面が開放された換気扇カバー15によって、外部から保護されている。
【0046】
図1(b),(c)に想像線で示される空間が、機器設置範囲13である。この機器設置範囲13を取り囲んで、パネル16,17,18の内面には、防音材としてのグラスウール16a,17a,18aが貼り付けられている。グラスウール16a,17a,18aは一体に繋がったものでも良い。これらの防音材16a,17a,18aや前記吸気口及び換気扇14は、本実施の形態1の制御盤付筐体装置1が減音及び吸排気を必要とする屋外式装置であるため設けられたものである。なお、中継端子台取付板11についても同様である。
【0047】
ベース10は筐体を構成する底面パネルであり、機器設置範囲13に設置される機器類の重量に耐えるだけのパネルの厚さを有している。したがって、設置される機器類によっては制御盤付筐体装置1全体としてかなりの重量になり、設置場所が平坦であればベース10をそのまま置くだけでも安定して設置できる場合もある。
【0048】
かかる構成を有する本実施の形態1の制御盤付筐体装置1における機器類及び制御機器のメンテナンスについて、図1及び図2を参照して説明する。まず機器類への電力の供給を停止しあるいは機械的可動部分の電源を切って停止させ、作業者が機器類に触れても電気的・機械的に安全な状態とする。続いて、本体扉3のハンドル5を両手で持って左側のハンドル5を右回りに、右側のハンドル5を左回りにそれぞれ約90度回すと、2枚の本体扉3が開かないように留めていた図示しない留め金が外れて、図1(c)に想像線で示されるように、2枚の本体扉3を観音開に開くことができる。これによって、機器設置範囲13の空間内で機器類のメンテナンス作業ができるようになるが、右側の本体扉3の後ろには上半分に制御ボックス8,12が取付けられており、このままでは制御ボックス8,12が邪魔になりその周囲特に背後に設置された機器類のメンテナンスが著しく困難になる。
【0049】
しかし、本実施の形態1の制御盤付筐体装置1においては、制御ボックス本体8が本体扉3の内側で筐体の構成部分に90度以上回動可能に取付けられているので、制御ボックス扉12を閉じたまま、図1(b)に想像線で示されるように、制御ボックス8,12を90度以上回動させることによって、機器設置範囲13の前面が完全に開放された状態になる。これによって、制御ボックス8,12が作業者の邪魔をすることがなくなり、機器設置範囲13に設置された機器のメンテナンスが非常に行い易くなる。
【0050】
次に、制御ボックス8,12内の制御機器のメンテナンスについて、図2を参照して説明する。上述の如く、本体扉3を開放すると制御ボックス8,12の制御ボックス扉12が図2(b)に示されるように表れる。制御ボックス扉12の最上部にはこの制御ボックス8,12の名称等を示した銘板21が取付けられており、その下には複数個のランプ類6、メータ類7、制御スイッチ23、電源スイッチ24、切り替えスイッチ25、ブザー26が取付けられている。複数個のランプ類6、メータ類7の上にはそれぞれの役割を示すプレート6a,7aが貼り付けられている。この状態で、制御盤としての制御ボックス扉12に取付けられた制御スイッチ23、電源スイッチ24、切り替えスイッチ25を操作することができる。
【0051】
制御ボックス扉12の右端は、内部軸支持部としての2個の蝶番37で制御ボックス本体8に対して90度以上回動可能に取付けられている。また、制御ボックス扉12の左端には埋め込み式の取っ手22が取付けられており、押しボタン22aを押すと取っ手22が下端側を軸にして上端側が手前に飛び出すとともに、制御ボックス扉12をロックしていた図示しない留め金が外れ、取っ手22を持って制御ボックス扉12を開けることができる。すると、図2(c)に示されるように、制御ボックス本体8の背面パネル内側には基板27が固定されており、その上には様々な制御機器28が取付けられている。
【0052】
制御ボックス扉12を90度以上開け放つことによって、作業者はこれらの制御機器28のメンテナンスを容易に行うことができる。また、制御ボックス扉12に取付けられたランプ類6、メータ類7、制御スイッチ23等の修理・調整・交換等のメンテナンスを開け放たれた制御ボックス扉12の裏側から行うことができる。なお、この際1対の本体扉3のうち左側の扉を閉めておくことによって、誤って作業者の体の一部が機器設置範囲13内に入る恐れがより少なくなり安全にメンテナンスを行うことができる。更に、制御ボックス本体8の下方の空間から作業者の下半身が機器設置範囲13内に入るのを防ぐために、制御ボックス本体8を45度程度手前に回動させることによって、作業者を機器設置範囲13から引き離すことができ、より安全を確保することができる。
【0053】
このようにして、機器設置範囲13内に設置された機器類及び制御ボックス本体8内と制御ボックス扉12に取付けられた制御機器のメンテナンスを安全かつ容易に行うことができる。
【0054】
次に、本実施の形態1の制御盤付筐体装置1における回動構造について、図3乃至図7を参照してより詳しく説明する。図3乃至図7は本発明の実施の形態1の制御盤付筐体装置1における回動構造を示す図である。図3に示されるように、本実施の形態1の制御盤付筐体装置1においては、本体扉3を想像線で示されるように90度以上回動させる外部軸支持部としても、制御ボックス本体8を想像線で示されるように90度以上回動させる中間軸支持部としても、制御ボックス扉12を90度以上回動させる内部軸支持部としても、複数個の蝶番32,30,37をそれぞれ使用している。図3に示される全閉状態においては、これらの蝶番32,30,37はいずれも閉じた状態にあり、制御ボックス扉12に取付けられたランプ類6、メータ類7は、本体扉3が閉じた状態でも透過性窓4の透明ガラスを通して外部から視認できる。
【0055】
また、本体扉3の蝶番32は、本体扉3の上端から下端まで伸びるL字鋼33によって補強されており、同様に制御ボックス本体8の蝶番30も、制御ボックス本体8の上端から下端まで伸びるL字鋼31によって補強されている。蝶番30,32は、これらのL字鋼31,33を介して側面パネル16に固着されている。更に、制御ボックス本体8の内側よりの側面上端には、次に説明するように制御ボックス本体8を原位置に固定するための上下スライド棒(カンヌキ)が嵌合する固定用パイプ34が固定されている。
【0056】
次に、この上下スライド棒(カンヌキ)について、図4を参照して説明する。本体扉3を開けると屋根パネル2にブラケット38が取付けられており、その前面に支持パイプ36が固定されている。支持パイプ36には前面に長孔36aが穿設されており、支持パイプ36内に挿入された上下スライド棒35からは突出棒35aが長孔36aを貫通して突出していて、この長孔36aの範囲内で突出棒35aと一体に上下スライド棒35が支持パイプ36内を上下にスライドする。そして、制御ボックス本体8が蝶番30が閉じて筐体内に完全に収容された原位置にあるときには、支持パイプ36と前記固定用パイプ34の軸中心が一致して、上下スライド棒35が固定用パイプ34内に嵌合して突出棒35aが長孔36aの下端にくるまで下降する。
【0057】
このようにして、制御ボックス本体8は、通常は蝶番30を中心として無闇に回動しないように固定されている。筐体内の機器類や制御ボックス本体8内の制御機器のメンテナンス等のために制御ボックス本体8を回動させる必要があるときは、突出棒35aを長孔36a内を引き上げて上下スライド棒35を固定用パイプ34内から引き抜く。これによって、制御ボックス本体8の固定が解かれるので、制御ボックス本体8または制御ボックス扉12を持って(制御ボックス扉12は通常は図2に示される埋め込み式の取っ手22でロックされているので制御ボックス扉12だけが開くことはない)蝶番30を中心として任意の角度だけ回動させることができる。
【0058】
次に、図5は蝶番32を中心として本体扉3のみを90度以上開いた状態を示す図であるが、本体扉3のハンドル5にも鍵が付いているので、素人、関係者外が勝手に開ける心配はない。ここでは、観音開の本体扉3の右扉のみを示しているが、本体扉3を開いただけでも右扉のみを開けて制御盤としての制御ボックス扉12に取付けられたスイッチ類23,24,25を操作したり、図示しない左扉をも開けて機器設置範囲13の左側の機器類のメンテナンスを行ったりすることができる。
【0059】
次に、図6は本体扉3を開くとともに蝶番37を中心として制御ボックス扉12をも90度以上開いた状態を示す図であるが、制御ボックス扉12を開くには図2に示される取っ手22のロックを外さなければならない。この状態では、制御ボックス本体8内の制御機器のメンテナンスを行うことができ、また制御ボックス扉12に取付けられたランプ類6、メータ類7、スイッチ類23,24,25等のメンテナンス(調整・修理・交換等)を制御ボックス扉12の裏側から行うことができる。
【0060】
次に、図7は本体扉3を開くとともに蝶番30を中心として制御ボックス扉12を閉めたまま制御ボックス本体8も90度以上開いた状態を示す図であるが、制御ボックス本体8をこのように回動させるためには、図4に示される上下スライド棒35を固定用パイプ34から引き抜かなければならない。このように、制御ボックス本体8を90度以上開くことによって、特に機器設置範囲13の右側部分の遮断機、変圧器、ブロア、高電圧受電用、蓄電池収容等の機器類のメンテナンスが非常に行い易くなる。
【0061】
このようにして、本実施の形態1の制御盤付筐体装置1においては、機器設置範囲13内に設置された機器類及び制御ボックス本体8内と制御ボックス扉12に取付けられた制御機器のメンテナンスを安全かつ容易に行うことができる。
【0062】
実施の形態2
次に、本発明の実施の形態2について、図8を参照して説明する。図8(a)は本発明の実施の形態2にかかる制御盤付筐体装置の全体を示す正面図、(b)は側面図、(c)は(a)のB−B横断面図である。なお、実施の形態1の図1と同一の部分には同一の符号を付して一部説明を省略する。
【0063】
図8に示されるように、本実施の形態2の制御盤付筐体装置41は、左側面パネル16、背面パネル17、右側面パネル18が互いに組み付けられるとともに底面のベース10に取付けられ、さらに屋根パネル2が取付けられている点は、実施の形態1と同様である。異なるのは、2枚の観音開の本体扉3の2枚とも一部に透過性窓4が設けられて、外部軸支持部としての3個の蝶番にそれぞれ固着されることによって、筐体が形成されている点である。更に、左側の本体扉3の内部にも制御ボックス本体45及び制御ボックス扉46が設けられている。透過性窓4には透明ガラスが嵌め込まれているので、本体扉3を閉めた状態でも左右の制御ボックス扉12,46の表面に取付けられた表示ランプ6やメータ7を見ることができる。
【0064】
図8(b),(c)に想像線で示される空間が、機器設置範囲13である。この機器設置範囲13と左右1対の制御ボックス本体8,45の間には、筐体内部の底面から天井に亘って観音開の1対の中仕切り金網製扉40が設けられている。したがって、中仕切り金網製扉40は、本発明における観音開扉状に配設された金属製のネットに相当する。1対の中仕切り金網製扉40は、通常は図4に示される部材34,35,35a,36,36aからなるカンヌキ構造と同様の構造を水平にしたカンヌキ40aによって閉じられている。この中仕切り金網製扉40は、金網(ネット)からなるため通気性が良く、1対の吸気口カバー9の下の吸気口から背面パネル17に取付けられた3個の換気扇14への空気の流れを妨げることなく、放熱性・換気性を低下させることもない。
【0065】
また、実施の形態1と同様に、図4に示されるように、制御ボックス本体8の内側よりの側面(左側面)上端には、制御ボックス本体8を原位置に固定するための上下スライド棒35を中心としたカンヌキ構造が設けられており、同様のカンヌキ構造が制御ボックス本体45の内側よりの側面(右側面)上端にも設けられている。なお、本体扉3、制御ボックス本体8,45、制御ボックス扉12,46の回動構造については、実施の形態1(図3乃至図7)と同様である。(制御ボックス本体45については制御ボックス本体8と、制御ボックス扉46については制御ボックス扉12と、それぞれ左右対称である。)
【0066】
さて、本体扉3のハンドル5を両手で持って左側のハンドル5を右回りに、右側のハンドル5を左回りにそれぞれ約90度回すと、2枚の本体扉3が開かないように留めていた図示しない留め金が外れて、図8(c)に想像線で示されるように、2枚の本体扉3を観音開に開くことができる。これによって、図2(b)に示されるような制御ボックス扉12及び同様な制御ボックス扉46が表れる。この状態で、制御盤としての制御ボックス扉12,46に取付けられた制御スイッチ23、電源スイッチ24、切り替えスイッチ25を操作することができる。
【0067】
実施の形態1と同様に、制御ボックス扉12の右端は内部軸支持部としての2個の蝶番37で制御ボックス本体8に90度以上回動可能に取付けられており、同様に制御ボックス扉46の左端は内部軸支持部としての図示しない2個の蝶番で制御ボックス本体45に90度以上回動可能に取付けられている。また、実施の形態1と同様に、制御ボックス扉12の左端には埋め込み式の取っ手22が取付けられており、押しボタン22aを押すと取っ手22が下端側を軸にして上端側が手前に飛び出すとともに、制御ボックス扉12をロックしていた留め金が外れ、取っ手22を持って制御ボックス扉12を開けることができる。同様な構造が制御ボックス扉46の右端にも設けられており、通常は埋め込み式の取っ手に取付けられた留め金によって制御ボックス本体45にロックされているが、押しボタン押すと取っ手が下端側を軸にして上端側が手前に飛び出すとともに、制御ボックス扉46をロックしていた留め金が外れ、取っ手を持って制御ボックス扉46を開けることができる。
【0068】
これによって、制御ボックス本体8,45内の制御機器及び制御ボックス扉12,46に取付けられた制御機器のメンテナンスを行うことができる。ここで、実施の形態1では制御ボックス本体8の左方及び下方が空間であり、作業者の体の一部が機器設置範囲13に入る恐れがあったが、本実施の形態2においては図の如く制御ボックス本体8,45と機器設置範囲44との間が1対の中仕切り金網製扉40によって仕切られているため、作業者の体の一部が機器設置範囲44に入る恐れはない。したがって、制御ボックス本体8,45を回動させなくても制御ボックス本体8,45内の制御機器及び制御ボックス扉12,46に取付けられた制御機器のメンテナンスの安全性を確保することができる。
【0069】
一方、機器設置範囲44に設置された機器類のメンテナンスを行う場合には、まず機器類への電力の供給を停止しあるいは機械的可動部分の電源を切って停止させ、作業者が機器類に触れても電気的・機械的に安全な状態としてから、上述の如くにして、図8(c)に想像線で示されるように、2枚の本体扉3を観音開に開く。次に、制御ボックス本体8,45を原位置に固定している前記カンヌキ構造の上下スライド棒を外して、図8(c)に想像線で示されるように、制御ボックス本体8,45及び制御ボックス扉12,46をも観音開に開く。次に、1対の中仕切り金網製扉40をロックしている水平方向のカンヌキ構造40aを外してから、1対の中仕切り金網製扉40をも観音開に開放する。
【0070】
これによって、機器設置範囲44の前面が大きく開放されるので、遮断機、変圧器、ブロア、高電圧受電用、蓄電池収容等の機器類のメンテナンスが非常に行い易くなる。
【0071】
このようにして、本実施の形態2の制御盤付筐体装置41においては、機器設置範囲44内に設置された機器類及び制御ボックス本体8,45内と制御ボックス扉12,46に取付けられた制御機器のメンテナンスを安全かつ容易に行うことができる。
【0072】
実施の形態3
次に、本発明の実施の形態3について、図1及び図8を参考にしながら説明する。本実施の形態3の制御盤付筐体装置は、図1の実施の形態1の制御盤付筐体装置1から、背面パネル17、防音材16a,17a,18a、3個の換気扇14及び換気扇カバー15を除去して、背面パネル17の代わりに図8に示される1対の中仕切り金網製扉40と同様な底面から天井に亘る観音開扉状の金属製のネットによって筐体が形成されている。
【0073】
この観音開扉状の金属製のネットは、筐体の外側へ向かって観音開状に開くように、右側面パネル16及び左側面パネル18の端部にそれぞれ複数個の蝶番で90度以上回動可能に取付けられている。そして、カンヌキ40aと同様の水平方向のカンヌキで通常は開かないようにロックされている。また、関係者外が勝手に開けられないようにカンヌキには鍵を掛けてある。なお、本体扉3、制御ボックス本体8,45、制御ボックス扉12,46の回動構造については、実施の形態1(図3乃至図7)と同様である。
【0074】
これによって、換気扇14を設置しなくても筐体の中に設置される遮断機、変圧器、ブロア、高電圧受電用、蓄電池収容等の機器から発せられる熱が筐体内に篭もることなく、スムースに放熱され、換気性も良い。また、この金属製のネットは観音開扉状であることから開いた時の開口面積が広く、筐体の中に設置される遮断機、変圧器、ブロア、高電圧受電用、蓄電池収容等の機器の出し入れも容易になる。さらに、筐体の中にどのような機器が設置されているかが第三者にもネットを閉じた状態で見えるので、危険防止にもなる。
【0075】
そして、制御ボックス本体8,45が図1,図8に示されるように回動しなくても、背面側に観音開扉状の金属製のネットが配設されていることから、機器類を作業者が触れても安全な状態としてから、この金属製のネットを観音開状に開くことによって、制御ボックス本体8,45が邪魔になることなく、機器類のメンテナンスが非常に行い易くなる。さらに、換気扇14,換気扇カバー15,防音材16a,17a,18aが不要で、背面パネル17の代わりに金属製のネットを用いることからコストダウンにもなる。
【0076】
実施の形態4
次に、本発明の実施の形態4について、図9乃至図11を参照して説明する。図9乃至図11は本発明の実施の形態4にかかる制御盤付筐体装置の回動構造を示す平面図である。本実施の形態4の制御盤付筐体装置が、実施の形態1〜3と異なるのは制御ボックス本体8,45を90度以上回動させる中間軸支持部及び制御ボックス扉12,46を90度以上回動させる内部軸支持部の構造のみである。したがって、説明に必要な制御盤付筐体装置の前面右側の屋根パネル2を外した状態の拡大平面図のみを図示して、実施の形態1と同一の部分には同一の符号を付して一部説明を省略する。
【0077】
図9に示されるように、本体扉3の回動構造は実施の形態1と同様であり、L字鋼33によって補強された複数の蝶番32によって想像線で示されるように90度以上回動する。これに対して、制御ボックス本体8はL字鋼31によって補強されている点は同じであるが、制御ボックス本体8側の固着部分が長い複数の蝶番47によって回動可能にL字鋼31を介して右側面パネル16に取付けられている。そして、実施の形態1においては制御ボックス本体8とほぼ同軸に取付けられていた制御ボックス扉12は、L字鋼49に補強された蝶番48によって回動可能に制御ボックス本体8に取付けられている。制御ボックス扉12に取付けられたランプ類6、メータ類7は、本体扉3が閉じた状態でも透過性窓4の透明ガラスを通して外部から視認できる。
【0078】
次に、図10は本体扉3と制御ボックス扉12が90度以上回動して開かれた状態を示す図である。制御ボックス扉12を開くには図2に示される取っ手22のロックを外さなければならない。この状態では、制御ボックス本体8内の制御機器のメンテナンスを行うことができ、また制御ボックス扉12に取付けられたランプ類6、メータ類7、スイッチ類23,24,25等のメンテナンス(調整・修理・交換等)を制御ボックス扉12の裏側から行うことができる。
【0079】
次に、図11は本体扉3と制御ボックス本体8が90度以上回動して開かれた状態を示す図である。制御ボックス本体8をこのように回動させるためには、図4に示される上下スライド棒35を固定用パイプ34から引き抜かなければならない。このように、制御ボックス本体8を90度以上開き、同様に制御ボックス本体45も90度以上開くことによって、機器設置範囲13の右側部分あるいは機器設置範囲44の遮断機、変圧器、ブロア、高電圧受電用、燃料電池、蓄電池収容等の機器類のメンテナンスが非常に行い易くなる。
【0080】
実施の形態5
次に、本発明の実施の形態5について、図12乃至図15を参照して説明する。図12乃至図15は本発明の実施の形態5にかかる制御盤付筐体装置の回動構造を示す図である。本実施の形態5の制御盤付筐体装置が、実施の形態4と異なるのは制御ボックス本体8,45を90度以上回動させる中間軸支持部の構造のみである。したがって、説明に必要な制御盤付筐体装置の前面右側の屋根パネル2を外した状態の拡大平面図等のみを図示して、実施の形態1と同一の部分には同一の符号を付して一部説明を省略する。
【0081】
図12に示されるように、本体扉3と制御ボックス扉12の回動方式は蝶番32と蝶番48であって、実施の形態4と同様である。これに対して、制御ボックス本体8の回動方式は制御ボックス本体8の上面と下面に取付けた回動軸部品50等に軸孔を穿設して、パネル60に取付けた回動軸51を嵌め込む方式である。即ち、図13の一部省略正面図に示されるように、制御ボックス本体8の上面に取付け部材53を介して回動軸部品50を固定し、パネル60から伸びた回動軸51を嵌め込む。同時に、制御ボックス本体8の下面に取付け部材54を介して回動軸部品55を固定し、パネル60から伸びた回動軸56を嵌め込む。そして、上の回動軸51に設けられた雄螺子にナット52をねじ込むことによって、制御ボックス本体8を90度以上回動させる構造が完成する。
【0082】
次に、図14は本体扉3と制御ボックス扉12が90度以上回動して開かれた状態を示す図である。制御ボックス扉12を開くには図2に示される取っ手22のロックを外さなければならない。この状態では、制御ボックス本体8内の制御機器のメンテナンスを行うことができ、また制御ボックス扉12に取付けられたランプ類6、メータ類7、スイッチ類23,24,25等のメンテナンス(調整・修理・交換等)を制御ボックス扉12の裏側から行うことができる。
【0083】
次に、図15は本体扉3と制御ボックス本体8が回動軸51を中心にして90度以上回動した状態を示す図である。制御ボックス本体8をこのように回動させるためには、図13に示される上下スライド棒35を固定用パイプ34から引き抜かなければならない。このように、制御ボックス本体8を90度以上開き、同様に制御ボックス本体45も90度以上開くことによって、機器設置範囲13の右側部分あるいは機器設置範囲44の遮断機、変圧器、ブロア、高電圧受電用、蓄電池収容等の機器類のメンテナンスが非常に行い易くなる。
【0084】
上記各実施の形態の制御盤付筐体装置においては、枠体なしで組み立てられた4面以上からなるパネル2,10,16,17,18と開閉扉としての本体扉3から筐体を構成しているが、最外郭を形成する枠体及び枠体に取付けられた4面以上からなるパネルと開閉扉とから筐体を構成することもできる。
【0085】
また、上記各実施の形態においては制御機器収容部としての制御ボックス本体8の開放面側の反対側面即ち背面は閉じて制御機器28を取付けたが、制御機器を制御ボックス本体8の内面の上面、底面、両側面に取付けて、背面は開放としても良いし、背面板は開放可能な螺子止めとしても良い。これによって、制御ボックス扉12を開けなくても背面から制御機器のメンテナンスが可能になり、また複雑な制御回路で電子機器の設置スペースを広くする必要のある場合であっても、背面からのメンテナンスが可能であるから、その搭載が可能である。
【0086】
制御盤付筐体装置のその他の部分の構成、形状、数量、材質、大きさ、接続関係等についても、上記各実施の形態に限定されるものではない。
【0087】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1にかかる制御盤付筐体装置は、最外郭を形成する枠体、及び前記枠体に取付けられた4面以上からなるパネル、または枠体なしで組み立てられた4面以上からなるパネル、及び前記枠体または前記パネルに取付けられた外部軸支持部に固着された一部に透過性窓を設けた1枚以上の開閉扉からなる筐体と、前記開閉扉の内側で前記筐体の構成部分に取付けられ、制御機器を収容する少なくとも1面を開放した制御機器収容部と、前記制御機器収容部の開放面に内部軸支持部で90度以上回動するように開閉自在に配設され、制御機器が取付けられ、表面の表示器類が前記開閉扉を閉じた状態で前記透過性窓を通して見える位置にある内側開閉扉とを具備するものである。
【0088】
したがって、各種制御機器の配設されている制御機器収容部の内側開閉扉は、開閉扉を開放することによってのみ、制御機器の操作が可能となり、素人、関係者外が操作する可能性がない。また、雨風に制御機器が晒されることがなくなり、当該制御機器の寿命を長くすることができる。また、制御機器を取付けた内側開閉扉を開放することにより、制御機器のメンテナンスを行なうことができる。そして、この内側開閉扉は制御機器収容部の開放面に内部軸支持部で90度以上回動するように開閉自在に配設されているから、内側開閉扉を90度以上の範囲内で自由な方向に開くことができる。これによって、内側開閉扉に取付けられた制御機器のメンテナンスを行う際に、筐体内に内蔵する遮断機、変圧器、ブロア、高電圧受電用、蓄電池収容等に作業員が背を向けることなく作業をすることができるから、安全性を確保できる。
【0089】
ところで、最外郭を形成する枠体は、通常、8辺の構造体からなるが、筐体を構成する機械的強度を維持できればよく、底部は基礎に設置することから、底部側の形態は基礎に設置できる構造となる。
【0090】
また、前記枠体に取付けられた、または枠体なしで組み立てられた4面以上からなるパネルは、両側面体及び背面体及び屋根面体であり、底面は通常有していないが、設置条件によって設けてもよい。底面パネルを設けることによって基礎に固定されず、移動自在なキュービクルとすることができる。当該パネルは、換気用窓、換気ファン等が配設されたり、自然対流が生じるように必要な空間を形成したものとすることができる。即ち、全面が板状であることを必要とするものではなく、通常の使用状態によって構成される金網、スリット等が配置される。
【0091】
そして、前記枠体またはパネルに取付けられた外部軸支持部に固着された一部に透過性窓を設けた1枚以上の開閉扉は、通常、観音開扉が使用されるが、1枚物の扉とすることもできる。1枚物の扉よりも観音開扉の方が、開閉のスペースを少なくできる。
【0092】
また、制御機器収容部の開放面に内部軸支持部で90度以上回動するように開閉自在に配設され、制御機器を取付けた内側開閉扉は、通常、各種表示、各種スイッチが配設される通常の制御ボックスの制御盤である。この内側開閉扉の表面の表示器類は、開閉扉を閉じた状態で透過性窓を通して見える位置にあるので、表示器類を開閉扉を閉めた状態で見ることができる。
【0093】
このようにして、制御系のメンテナンスを安全に行うことができ、コンパクトで見栄えが良く表示器・計器類を扉を閉めたままで見ることができる制御盤付筐体装置となる。
【0094】
請求項2にかかる制御盤付筐体装置は、最外郭を形成する枠体、及び前記枠体に取付けられた4面以上からなるパネル、または枠体なしで組み立てられた4面以上からなるパネル、及び前記枠体または前記パネルに取付けられた外部軸支持部に固着された一部に透過性窓を設けた1枚以上の開閉扉からなる筐体と、前記開閉扉の内側で前記筐体の構成部分に取付けられ、90度以上回動する中間軸支持部、及び前記軸支持部に固着された制御機器を収容する少なくとも1面を開放した制御機器収容部と、前記制御機器収容部の開放面に内部軸支持部で90度以上回動するように開閉自在に配設され、制御機器が取付けられ、表面の表示器類が前記開閉扉を閉じた状態で前記透過性窓を通して見える位置にある内側開閉扉とを具備するものである。
【0095】
したがって、各種制御機器の配設されている制御機器収容部の内側開閉扉は、開閉扉を開放することによってのみ、制御機器の操作が可能となり、素人、関係者外が操作する可能性がない。また、雨風に制御機器が晒されることがなくなり、当該制御機器の寿命を長くすることができる。また、制御機器を取付けた内側開閉扉を開放することにより、制御機器のメンテナンスを行なうことができる。
【0096】
そして、制御機器収容部が回動自在であるから、筐体内に内蔵されている遮断機、変圧器、ブロア、高電圧受電用、蓄電池収容等の機器類のメンテナンスを行う際には、制御機器収容部を90度以上回動させることによって筐体前面が完全に開放された状態になり、制御機器収容部が邪魔にならないためメンテナンスが非常にやり易くなる。また、複雑な制御回路で電子機器の設置スペースを広くする必要のある場合であっても、制御機器収容部を回動させることによって制御機器収容部の後側からのメンテナンスが可能であるから、その搭載が可能である。
【0097】
また、筐体内に内蔵する遮断機、変圧器、ブロア、高電圧受電用、蓄電池収容等の出し入れも容易になる。特に、90度以上回動させることにより、出し入れの開口面積をより広くすることができる。更に、制御機器のメンテナンスの際にも筐体内に内蔵する遮断機、変圧器、ブロア、高電圧受電用、蓄電池収容等の機器類に作業員が背を向けることなく、またこれら機器類から最も離れた位置で作業をすることができるから、安全性を確保できる。
【0098】
そして、前記枠体またはパネルに取付けられた外部軸支持部に固着された一部に透過性窓を設けた1枚以上の開閉扉は、通常、観音開扉が使用されるが、1枚物の扉とすることもできる。1枚物の扉よりも観音開扉の方が、開閉のスペースを少なくできる。
【0099】
更に、開閉扉の内側で前記筐体の構成部分に取付けられ、90度以上回動する中間軸支持部は、通常、機械的強度のある蝶番で実施されるが、軸として回動できる構造のものであればよい。
【0100】
更に、中間軸支持部に固着された制御機器を収容する少なくとも1面を開放した制御機器収容部は、各種制御機器が収容される空間であり、多層に設置スペースを確保することもできる。背面からも修理等の操作が可能なように、背面板を取り外し自在にすることもできる。
【0101】
更にまた、制御機器収容部の開放面に内部軸支持部で90度以上回動するように開閉自在に配設され、制御機器を取付けた内側開閉扉は、通常、各種表示、各種スイッチが配設される通常の制御ボックスの制御盤である。この内側開閉扉の表面の表示器類は、開閉扉を閉じた状態で透過性窓を通して見える位置にあるので、表示器類を開閉扉を閉めた状態で見ることができる。
【0102】
このようにして、制御系のメンテナンスを安全に行うことができ、内蔵された機器類のメンテナンスを容易に行うことができるとともに、コンパクトで見栄えが良く表示器・計器類を扉を閉めたままで見ることができる制御盤付筐体装置となる。
【0103】
請求項3にかかる制御盤付筐体装置は、請求項1または請求項2の構成において、前記制御機器収容部の開放面側の反対面側は、開放としたものである。
【0104】
これによって、各種制御機器が収容される空間である制御機器収容部の開放面に内部軸支持部で90度以上回動するように開閉自在に配設され、制御機器を取付けた内側開閉扉を開いて制御機器のメンテナンスを行うことができるばかりでなく、開放面側の反対面側が開放されているために、内側開閉扉を閉じたままでも制御機器のメンテナンスを行うことができる。また、複雑な制御回路で電子機器の設置スペースを広くする必要のある場合であっても、制御機器収容部の背面側からのメンテナンスが可能であるから、その搭載が可能である。そして、制御機器を取付けた内側開閉扉を開いてメンテナンスを行うか、制御機器収容部の背面側からメンテナンスを行うか、筐体内に内蔵する遮断機、変圧器、ブロア、高電圧受電用、蓄電池収容等から作業員がより離れて作業ができる方を選択することができるので、より安全にメンテナンスを行うことができる。
【0105】
請求項4にかかる制御盤付筐体装置は、請求項1または請求項2の構成において、前記制御機器収容部の開放面側の反対面側は、開放可能な螺子止めとしたものである。
【0106】
これによって、通常時は制御機器収容部の開放面側は内側開閉扉が閉じられ、反対面側は背面板等が螺子止めされて塞がれているので、制御機器収容部に収容された各種制御機器は、筐体の1枚以上の開閉扉が開けられた状態でも確実に外部から保護されている。したがって、作業者がうっかり制御機器に触れて故障の原因になったりする事態を確実に防止できる。そして、背面板等は開放可能に螺子止めされているので、螺子止めを外して背面板等を除去することによって、開放面側の反対面側は開放された状態となる。
【0107】
これによって、内側開閉扉を閉じたままでも制御機器のメンテナンスを行うことができる。また、複雑な制御回路で電子機器の設置スペースを広くする必要のある場合であっても、制御機器収容部の背面側からのメンテナンスが可能であるから、その搭載が可能である。そして、制御機器を取付けた内側開閉扉を開いてメンテナンスを行うか、制御機器収容部の背面側からメンテナンスを行うか、筐体内に内蔵する遮断機、変圧器、ブロア、高電圧受電用、蓄電池収容等から作業員がより離れて作業ができる方を選択することができるので、より安全にメンテナンスを行うことができる。
【0108】
請求項5にかかる制御盤付筐体装置は、請求項1または請求項2の構成において、前記制御機器収容部の開放面側の反対面側は、開放自在な扉としたものである。
【0109】
これによって、通常時は制御機器収容部の開放面側は内側開閉扉が閉じられ、反対面側は背面板等が螺子止めされて塞がれているので、制御機器収容部に収容された各種制御機器は、筐体の1枚以上の開閉扉が開けられた状態でも確実に外部から保護されている。したがって、作業者がうっかり制御機器に触れて故障の原因になったりする事態を確実に防止できる。そして、背面板等は開放自在な扉であるので、容易に開閉が自在となる。
【0110】
これによって、内側開閉扉を閉じたままでも制御機器のメンテナンスを行うことができる。また、複雑な制御回路で電子機器の設置スペースを広くする必要のある場合であっても、制御機器収容部の背面側からのメンテナンスが可能であるから、その搭載が可能である。そして、制御機器を取付けた内側開閉扉を開いてメンテナンスを行うか、制御機器収容部の背面側からメンテナンスを行うか、筐体内に内蔵する遮断機、変圧器、ブロア、高電圧受電用、蓄電池収容等から作業員がより離れて作業ができる方を選択することができるので、より安全にメンテナンスを行うことができる。
【0111】
請求項6にかかる制御盤付筐体装置は、請求項1乃至請求項5のいずれか1つの構成において、前記筐体は、前記制御機器収容部の背面側に前記筐体の全体を開放できる観音開扉状の金属製のネットを張設したことを特徴とするものである。
【0112】
これによって、開閉扉を開いて制御機器のメンテナンスを行う場合、作業者は金属製のネットによって筐体の中に設置される遮断機、変圧器、ブロア、高電圧受電用、蓄電池収容等の機器から隔離されているので、メンテナンスの安全性が確保される。また、この中仕切りの観音開扉は金属製のネットであることから、吸気口から換気扇への空気の流れを妨げることなく、放熱性・換気性を低下させることもない。また、この金属製のネットは観音開扉状であることから開いた時の開口面積が広く、筐体の中に設置される遮断機、変圧器、ブロア、高電圧受電用、蓄電池収容等の機器の出し入れも容易になる。さらに、筐体の中にどのような機器が設置されているかが第三者にもネットを閉じた状態で見えるので、危険防止にもなる。
【0113】
請求項7にかかる制御盤付筐体装置は、請求項1乃至請求項5のいずれか1つの構成において、前記筐体は、前記制御機器収容部を一側に、他側に金属製のネットを観音開扉状に配設したものである。
【0114】
これによって、換気扇を設置しなくても筐体の中に設置される遮断機、変圧器、ブロア、高電圧受電用、蓄電池収容等の機器から発せられる熱が筐体内に篭もることなく、スムースに放熱され、換気性も良い。また、この金属製のネットは観音開扉状であることから開いた時の開口面積が広く、筐体の中に設置される遮断機、変圧器、ブロア、高電圧受電用、蓄電池収容等の機器の出し入れも容易になる。さらに、筐体の中にどのような機器が設置されているかが第三者にもネットを閉じた状態で見えるので、危険防止にもなる。
【0115】
そして、請求項1にかかる発明におけるように、一側に配設された制御機器収容部が回動しなくても、他側に観音開扉状の金属製のネットが配設されていることから、機器類を作業者が触れても安全な状態としてから、この金属製のネットを観音開状に開くことによって、制御機器収容部が邪魔になることなく、機器類のメンテナンスが非常に行い易くなる。さらに、換気扇が不要でパネルの代わりに金属製のネットを用いることからコストダウンにもなる。
【0116】
請求項8にかかる制御盤付筐体装置は、請求項1乃至請求項6のいずれか1つの構成において、前記筐体は、前記開閉扉を観音開扉とし、該開閉扉の内側で前記筐体の構成部分に取付けられ、90度以上回動する中間軸支持部、及び前記中間軸支持部に固着された制御機器を収容する1面を開放した制御機器収容部と、前記制御機器収容部の開放面に内部軸支持部で開閉自在に配設され、制御機器を取付けた内側開閉扉とを観音開状に1対ずつ設けたものである。
【0117】
これによって、開閉扉を開いて、1対の制御機器収容部を観音開状に開いて遮断機、変圧器、ブロア、高電圧受電用、蓄電池収容等の機器のメンテナンスを行う場合にも、1対の制御機器収容部が邪魔になることがなく作業が非常に容易に行えるとともに、開かれた開閉扉及び1対の制御機器収容部の占めるスペースが最小限で済む。同様に、開閉扉を開いて、1対の内側開閉扉を観音開状に開いて制御機器のメンテナンスを行う場合にも、開かれた開閉扉及び1対の内側開閉扉の占めるスペースが最小限で済む。したがって、扉を開くスペースが限られた狭い場所にも設置することができる制御盤付筐体装置となる。
【0118】
また、制御機器収容部をも1対設けたことによって、制御機器収容部が1つの場合に比較して同じ奥行きで倍の制御機器を収容することができることから、複雑な制御回路で電子機器の設置スペースを広くする必要のある場合であっても、筐体の奥行きを長くする必要がなくコンパクトなままでその搭載が可能である。更に、同じ量の制御機器を収容する場合でも、1対の制御機器収容部に分けて取付ける場合には制御機器収容部の奥行きを短縮することができることから、筐体の奥行きを短くすることができ、よりコンパクトな制御盤付筐体装置となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は本発明の実施の形態1にかかる制御盤付筐体装置の全体を示す正面図、(b)は側面図、(c)は(a)のA−A横断面図である。
【図2】図2(a)は本発明の実施の形態1にかかる制御盤付筐体装置の内部制御ボックスを示す平面図、(b)は正面図、(c)は側面図である。
【図3】図3は本発明の実施の形態1にかかる制御盤付筐体装置の右側の本体扉と内部制御ボックスの回動構造を示す一部横断面図である。
【図4】図4は本発明の実施の形態1にかかる制御盤付筐体装置の内部制御ボックスの回動構造を示す正面図である。
【図5】図5は本発明の実施の形態1にかかる制御盤付筐体装置の右側の本体扉の回動構造を示す横断面図である。
【図6】図6は本発明の実施の形態1にかかる制御盤付筐体装置の右側の制御ボックス扉の回動構造を示す横断面図である。
【図7】図7は本発明の実施の形態1にかかる制御盤付筐体装置の右側の制御ボックス本体の回動構造を示す横断面図である。
【図8】図8(a)は本発明の実施の形態2にかかる制御盤付筐体装置の全体を示す正面図、(b)は側面図、(c)は(a)のB−B横断面図である。
【図9】図9は本発明の実施の形態4にかかる制御盤付筐体装置の回動構造を示す平面図である。
【図10】図10は本発明の実施の形態4にかかる制御盤付筐体装置の回動構造を示す平面図である。
【図11】図11は本発明の実施の形態4にかかる制御盤付筐体装置の回動構造を示す平面図である。
【図12】図12は本発明の実施の形態5にかかる制御盤付筐体装置の回動構造を示す図である。
【図13】図13は本発明の実施の形態5にかかる制御盤付筐体装置の回動構造を示す図である。
【図14】図14は本発明の実施の形態5にかかる制御盤付筐体装置の回動構造を示す図である。
【図15】図15は本発明の実施の形態5にかかる制御盤付筐体装置の回動構造を示す図である。
【符号の説明】
1,41 制御盤付筐体装置
2,10,16,17,18 4面以上からなるパネル
3 開閉扉
4 透過性窓
6,7 表示器類
8,45 制御機器収容部
12,46 内側開閉扉
23,24,25,28 制御機器
30,47,50,51,52,53,54,55,56 中間軸支持部
32 外部軸支持部
37,48 内部軸支持部
40 観音開扉状の金属製のネット

Claims (8)

  1. 最外郭を形成する枠体及び前記枠体に取付けられた4面以上からなるパネル、または枠体なしで組み立てられた4面以上からなるパネル、及び前記枠体または前記パネルに取付けられた外部軸支持部に固着された一部に透過性窓を設けた1枚以上の開閉扉からなる筐体と、
    前記開閉扉の内側で前記筐体の構成部分に取付けられ、制御機器を収容する少なくとも1面を開放した制御機器収容部と、
    前記制御機器収容部の開放面に内部軸支持部で90度以上回動するように開閉自在に配設され、制御機器が取付けられ、表面の表示器類が前記開閉扉を閉じた状態で前記透過性窓を通して見える位置にある内側開閉扉と
    を具備することを特徴とする制御盤付筐体装置。
  2. 最外郭を形成する枠体及び前記枠体に取付けられた4面以上からなるパネル、または枠体なしで組み立てられた4面以上からなるパネル、及び前記枠体または前記パネルに取付けられた外部軸支持部に固着された一部に透過性窓を設けた1枚以上の開閉扉からなる筐体と、
    前記開閉扉の内側で前記筐体の構成部分に取付けられ、90度以上回動する中間軸支持部、及び前記中間軸支持部に固着された制御機器を収容する少なくとも1面を開放した制御機器収容部と、
    前記制御機器収容部の開放面に内部軸支持部で90度以上回動するように開閉自在に配設され、制御機器が取付けられ、表面の表示器類が前記開閉扉を閉じた状態で前記透過性窓を通して見える位置にある内側開閉扉と
    を具備することを特徴とする制御盤付筐体装置。
  3. 前記制御機器収容部の開放面側の反対面側は、開放としたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の制御盤付筐体装置。
  4. 前記制御機器収容部の開放面側の反対面側は、開放可能な螺子止めとしたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の制御盤付筐体装置。
  5. 前記制御機器収容部の開放面側の反対面側は、開放自在な扉としたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の制御盤付筐体装置。
  6. 前記筐体は、前記制御機器収容部の背面側に前記筐体の全体を開放できる観音開扉状の金属製のネットを張設したことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1つに記載の制御盤付筐体装置。
  7. 前記筐体は、前記制御機器収容部を一側に、他側に金属製のネットを観音開扉状に配設したことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1つに記載の制御盤付筐体装置。
  8. 前記筐体は、前記開閉扉を観音開扉とし、該開閉扉の内側で前記筐体の構成部分に取付けられ、90度以上回動する中間軸支持部、及び前記中間軸支持部に固着された制御機器を収容する1面を開放した制御機器収容部と、前記制御機器収容部の開放面に内部軸支持部で開閉自在に配設され、制御機器を取付けた内側開閉扉とを観音開状に1対ずつ設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1つに記載の制御盤付筐体装置。
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