JP2004135225A - 電子カメラ - Google Patents
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Abstract
【課題】撮影間隔の短い電子カメラを提供することを目的とする。
【解決手段】被写体像を撮像して得られる画像を複数のフィールドに分けて順番に出力する撮像手段と、複数のフィールドのうち2番目以降の任意のフィールドに対する画像の出力に並行して、任意のフィールドより前のフィールドに対する画像から得られる情報に基づいて、撮像手段により得られる画像よりも低解像度の画像を作成する画像処理手段とを備える。
【選択図】 図3
【解決手段】被写体像を撮像して得られる画像を複数のフィールドに分けて順番に出力する撮像手段と、複数のフィールドのうち2番目以降の任意のフィールドに対する画像の出力に並行して、任意のフィールドより前のフィールドに対する画像から得られる情報に基づいて、撮像手段により得られる画像よりも低解像度の画像を作成する画像処理手段とを備える。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被写体像を撮影して画像を得る電子カメラに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子カメラは、撮像した被写体像を複数フィールドに分けて読み出す撮像素子を備えたものが一般化している。これまでは、画像信号を2つのフィールドに分けて読み出す撮像素子(2:1インターレース読み出し)が多かったが、最近では3つのフィールドに分けて読み出すような撮像素子も現れている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
このような電子カメラでは、レリーズボタンが押圧されると、撮像素子によって生成された1フレーム分の信号電荷は、複数フィールドに分けて読み出され、アナログ画像信号として出力される。このアナログ信号はディジタル信号に変換され、SDRAMなどのバッファメモリに一時記憶される。そして、全てのフィールドに対する読み出しが終了すると、前述したディジタル画像信号はバッファメモリから読み出されて、画像処理が施される(但し、ホワイトバランス評価値の抽出や一部の画像処理は、読み出しと並行して行なわれることも多い)。
【0004】
すなわち、複数フィールドに分けて読み出された画像から1フレームの画像を合成し、これに画像処理を施して、記録(保存)用の画像(以下、「メイン画像」と称する)の作成が行われたり、撮影結果確認用に表示装置に表示するのに適した画像(以下、「クイックビュー画像」と称する)や、一覧表示用に適した画像(以下、「サムネイル画像」と称する)の作成などが行なわれる。また、これらの画像の圧縮処理なども併せて行なわれる。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−201355号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、従来の電子カメラでは、撮影後、全てのフィールドに対する読み出しが終了するのを待って、前述の一連の処理が開始されることになる。そのため、次の撮影が可能になるまでの時間(撮影間隔)が長くなるという問題があった。
【0007】
本発明は、撮影間隔の短い電子カメラを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の電子カメラは、被写体像を撮像して得られる画像を複数のフィールドに分けて順番に出力する撮像手段と、前記複数のフィールドのうち2番目以降の任意のフィールドに対する画像の出力に並行して、該任意のフィールドより前のフィールドに対する画像から得られる情報に基づいて、前記撮像手段により得られる画像よりも低解像度の画像を作成する画像処理手段とを備えたことを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の電子カメラは、請求項1に記載の電子カメラにおいて、前記低解像度の画像を圧縮処理する画像圧縮手段をさらに備え、前記画像圧縮手段は、前記任意のフィールドに対する画像の出力に並行、若しくは前記低解像度の画像の作成された後で、前記低解像度の画像を圧縮処理することを特徴とする。
請求項3に記載の電子カメラは、請求項1に記載の電子カメラにおいて、前記低解像度の画像は、一覧表示用のサムネイル画像であることを特徴とする。
【0010】
請求項4に記載の電子カメラは、請求項1に記載の電子カメラにおいて、前記低解像度の画像は、撮影結果確認用の画像であることを特徴とする。
請求項5に記載の電子カメラは、請求項1に記載の電子カメラにおいて、前記撮像手段により得られる画像は複数の色成分を有し、該撮像手段により出力される各々のフィールドに対する画像は、該撮像手段により得られる画像が有する全ての色成分を含むことを特徴とする。
【0011】
請求項6に記載の電子カメラは、請求項1に記載の電子カメラにおいて、前記画像処理手段は、前記任意のフィールドに対する画像と、該任意のフィールドより前のフィールドに対する画像との何れかに画像処理を施すことにより前記低解像度の画像を作成することを特徴とする。
請求項7に記載の電子カメラは、請求項1に記載の電子カメラにおいて、前記画像処理手段は、前記任意のフィールド以降のフィールドに対する画像の出力に並行して、前記低解像度の画像に解像度変換処理を施すことにより、さらに低解像度の画像を作成することを特徴とする。
【0012】
請求項8に記載の電子カメラは、請求項7に記載の電子カメラにおいて、前記圧縮手段は、前記低解像度の画像に解像度変換処理を施すことにより作成されるさらに低解像度の画像を圧縮処理することを特徴とする。
請求項9に記載の電子カメラは、請求項1に記載の電子カメラにおいて、前記画像処理手段は、前記低解像度の画像を作成する際、前記任意のフィールドより前のフィールドに対する画像から得られる情報に基づいて、ホワイトバランス調整を行なうことを特徴とする。
【0013】
請求項10に記載の電子カメラは、被写体像を撮像して得られる画像を複数のフィールドに分けて順番に出力する撮像手段と、前記複数フィールドのうち任意の1フィールドに対する画像の出力に並行して、該任意の1フィールド若しくはそれ以前の1フィールドの画像に画像処理を施して前記撮像手段により得られる画像よりも低解像度の画像を作成する画像処理手段とを備えたことを特徴とする。
【0014】
請求項11に記載の電子カメラは、請求項10に記載の電子カメラにおいて、前記低解像度の画像を圧縮処理する画像圧縮手段をさらに備え、前記画像圧縮手段は、前記任意の1フィールドに対する画像の出力に並行、若しくは前記低解像度の画像の作成された後で、前記低解像度の画像を圧縮処理することを特徴とする。
【0015】
請求項12に記載の電子カメラは、請求項10に記載の電子カメラにおいて、前記画像処理手段は、前記低解像度の画像に解像度変換処理を施して、さらに低解像度の画像を作成することを特徴とする。
請求項13に記載の電子カメラは、請求項12に記載の電子カメラにおいて、前記圧縮手段は、前記低解像度の画像に解像度変換処理を施すことにより作成されるさらに低解像度の画像を圧縮処理することを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて、本発明の実施形態について詳細な説明を行なう。
先ず、本発明の実施形態における電子カメラ1の構成について、図1を用いて説明する。
電子カメラ1は、図1に示すように、画像信号処理部2、圧縮部3、表示処理部4、MPU5、SDRAM6、ROM7を備えると共に、メモリカード(カード状のリムーバブルメモリ)8とのインタフェースをとるメモリカードインタフェース部9を備えており、これらはバスを介して相互に接続されている。また、表示処理部4には、画像を表示するためのLCD10が接続される。
【0017】
さらに、電子カメラ1は、撮影レンズ11、CCD撮像素子12、A/D変換器13、TG(タイミングジェネレーター)14を備える。CCD撮像素子12の出力はA/D変換器13に接続され、A/D変換器13の出力は画像信号処理部2に接続される。また、TG14の出力信号は、CCD撮像素子12やA/D変換器13などに与えられる。
【0018】
ROM7には、電子カメラ1の動作を実現するためにMPU5が実行するプログラムが予め格納されている。また、画像信号処理部2内には、プリ画像処理回路21、ポスト画像処理回路22、および解像度変換回路23などが設けられる。プリ画像処理回路21では、A/D変換器13から送られてくる画像信号に対して、欠陥補正処理、OBクランプ処理、ゲイン調整などを施すと共に、自動焦点調節、自動露出制御、ホワイトバランス調整のそれぞれに用いられる評価値の抽出を行なう。また、ポスト画像処理回路22では、プリ画像処理が施された画像信号に対して、ホワイトバランス調整、ガンマ補正処理、補間処理、色変換および色補正処理、空間フィルタ処理などを施す。なお、以下では、プリ画像処理回路21で行なわれる一連の処理を「プリ画像処理」と称し、ポスト画像処理回路22で行なわれる一連の処理を「ポスト画像処理」と称する。画像信号処理部2における処理内容としては代表的なものを上に挙げたが、勿論これ以外の処理を含んでいても良いし、画像信号処理部2の構成が上に述べたものと異なっていても構わない。
【0019】
ここで、CCD撮像素子12は、図2に示すようなBayer配列のカラーフィルタを備え、各画素で生成される信号電荷を、2ライン置きに3フィールドに分けて読み出し、アナログ画像信号として出力する。したがって、図2に示すように、第1〜第3の各フィールドには、それぞれRGB全ての色が含まれることになる。なお、本実施形態では、説明を簡単にするために、Bayer配列のカラーフィルタを備え、3フィールドに分けて信号電荷の読み出しを行なうCCD撮像素子12が設けられているが、各フィールドに全ての色を含ませることができれば、如何なるCCD若しくはその他の種類の撮像素子を設けても良い。
【0020】
以上説明したような構成の電子カメラ1において、不図示の電源ボタンが「ON」されると、MPU5はこれを検知し、動作を開始する。
動作開始後、不図示のレリーズボタンが押圧されると、MPU5はこれを検知し、各部に撮影実行の指示を行なう。
【0021】
なお、多くの電子カメラは、電源が投入されると、先ずいわゆる電子ビューファインダの動作に入る(但し、撮影モードの場合)。しかし、本発明は電子ビューファインダの動作には無関係なため、ここではレリーズボタンが押圧された後のスチル画像撮影の動作についてのみ説明する。
被写体像は、撮影レンズ11によりCCD撮像素子12の受光面に結像されて、露光が行なわれる。目標の露光時間は、TG14に設定された電子シャッタ時間によって実現される。但し、露光の終了は不図示のメカシャッタが閉じることによって行なわれる。そして、不図示のメカシャッタが閉じられて、露光が終了すると、CCD撮像素子12では、被写体像に相当する信号電荷が3フィールドに分けて順番に読み出される。なお、このような信号電荷の読み出しは、MPU5がTG14をそのような読み出しモードに設定することによって実現される。信号電荷の読み出しは、TG14から垂直同期信号(以下「VD」と略する)が出力されると開始される。そして、同様にTG14から出力される水平同期信号やピクセルクロックなどに同期して、CCD撮像素子12の各ラインの画素に対応した信号電荷は、アナログ画像信号として出力され、A/D変換器13に送られる。このアナログ画像信号は、A/D変換器13においてディジタル画像信号に変換されて、画像信号処理部2に送られる。
【0022】
ここで、電子カメラ1における撮影時の各処理のタイミングについて、図3のタイミングチャートを用いて説明する。なお、図3において、横軸は時間の経過を示す。
不図示のレリーズボタンが押圧されて撮影が行なわれると、TG4から最初のVD(図3〈1〉)が出力される。このように、最初のVDが出力されると、CCD撮像素子12では第1フィールドに対する画像信号の読み出しが開始される。
【0023】
このような読み出しにより、A/D変換器13に送られた第1フィールドに対応するアナログ画像信号は、A/D変換器13でディジタル画像信号に変換され、さらに、画像信号処理部2に送られる。そして、画像信号処理部2のプリ画像処理回路21では、A/D変換器13から出力されたディジタル画像信号(以下、「画像データ」と略する)に対して、画像信号の読み出しと並行してプリ画像処理が行われ、このプリ画像処理が施された第1フィールドの画像データは順次、バスを介してSDRAM6に一時記憶される。
【0024】
なお、プリ画像処理回路21では、前述したように、ホワイトバランス評価値(以下、「WB評価値」と略する)の抽出も併せて行なわれる。但し、このように抽出されるWB評価値は、第1フィールドに対するものであり、1/3の情報しか持っていない。したがって、1フレームの画像に対するWB評価値を得るためには、WB評価値の抽出を3フィールドに渡って行ない、その結果を積算する必要がある。
【0025】
ここまで説明したように、最初のVD(図3〈1〉)が出力されると、第1フィールドに対する画像信号の読み出しと並行して、WB評価値抽出を含むプリ画像処理が行なわれることになる。
次に、TG14から新たなVD(図3〈2〉)が出力されると、第2フィールドに対する画像信号の読み出しが開始される。第2フィールドに対する画像信号の読み出しは、第1フィールドに対する画像信号の読み出しと同様に行なわれる。そして、第1フィールドと同様に、プリ画像処理が施された画像データは順次、バスを介してSDRAM6に一時記憶される。なお、プリ画像処理回路21では、前述したようにWB評価値の抽出も併せて行なわれ、第1フィールドと同様に、1/3の情報が得られる。
【0026】
ここで、第2フィールドに対する画像信号の読み出し時には、プリ画像処理が施された第2フィールドの画像データは、バスを介してSDRAM6に記憶されると共に、撮影結果確認用のクイックビュー画像の作成にも用いられる。クイックビュー画像の作成は、第2フィールドに対する画像信号の読み出しと並行して行なわれる。
【0027】
すなわち、画像信号処理部2のプリ画像処理回路21においてプリ画像処理が施された画像データは、ポスト画像処理回路22に送られてポスト画像処理が施され、さらに、解像度変換処理回路23において、LCD10への表示に適したサイズにするための解像度変換処理が施される。但し、前述したポスト画像処理のうち、ホワイトバランス調整は、第1フィールドの読み出し期間中に抽出されたWB評価値に基づいて行なわれる。このWB評価値は、第1フィールドの画像に対するものであるが、第1フィールドと第2フィールドの画素が極めて近接しているので、第2フィールドの画像に対するWB評価値に近いと考えられる。よって、撮影結果確認用のクイックビュー画像を作成するためであれば余り問題はない。
【0028】
このようにして各処理が施された画像データは、クイックビュー画像として、バスを介してSDRAM6に一時記憶される。そして、クイックビュー画像の作成が終了したら、前述した画像データは、表示処理部4から出力される不図示の垂直同期信号(表示用の垂直同期信号)に同期して、SDRAM6から読み出され、撮影結果確認用に、表示処理部4を介してLCD10に表示される。
【0029】
なお、このようなクイックビュー画像の作成は、次のVD(図3〈3〉)を待たずに、第2フィールドに対する画像信号の読み出しおよびSDRAM6への一時記憶と並行して、リアルタイムで行なわれる。このように読み出しを行ないながらその画像データを用いてクイックビュー画像を作成することができるのは、前述したように、1フィールドにRGB全ての色が含まれるためである。
【0030】
また、第2フィールドにおいては、クイックビュー画像作成のために補間処理などが行なわれるため、クイックビュー画像の作成は、図3に示すように、2番目のVD(図3〈2〉)が出力されてから少し遅れて開始される。
ここまで説明したように、2番目のVD(図3〈2〉)が出力されると、第2フィールドに対する画像信号の読み出しと、WB評価値抽出を含むプリ画像処理と、クイックビュー画像の作成とが並行して行なわれることになる。
【0031】
次に、TG14から新たなVD(図3〈3〉)が出力されると、第3フィールドに対する画像信号の読み出しが開始される。第3フィールドに対する画像信号の読み出しは、第1フィールドおよび第2フィールドに対する画像信号の読み出しと同様に行なわれる。そして、第1フィールドおよび第2フィールドと同様に、プリ画像処理が施された第3フィールドの画像データは順次、バスを介してSDRAM6に一時記憶される。なお、プリ画像処理回路21では、前述したようにWB評価値の抽出も併せて行なわれ、第1フィールドおよび第2フィールドと同様に、1/3の情報が得られる。
【0032】
ここで、第3フィールドに対する画像信号の読み出し時には、プリ画像処理が施された第3フィールドの画像データは、バスを介してSDRAM6に記憶されると共に、一覧表示用のサムネイル画像の作成にも用いられる。サムネイル画像の作成は、第3フィールドに対する画像信号の読み出しと並行して行なわれる。すなわち、画像信号処理部2のプリ画像処理回路21においてプリ画像処理が施された画像データは、ポスト画像処理回路22に送られてポスト画像処理が施され、さらに、解像度変換処理回路23において、一覧表示するのに適したサイズにするための解像度変換処理が施される。但し、前述したポスト画像処理のうち、ホワイトバランス調整は、第2フィールドの読み出し期間中に抽出されたWB評価値(または、第1フィールドから第2フィールドに渡って抽出されたWB評価値を積算したWB評価値)に基づいて行なわれる。或いは、クイックビュー画像の作成時のホワイトバランス調整に用いられたホワイトバランス調整値をそのまま用いることもできる。
【0033】
このようにして作成されたサムネイル画像は順次出力されて、圧縮部3に送られる。圧縮部3では、画像信号処理部2から出力されたサムネイル画像が不図示のバッファメモリに順次蓄積され、所定量(例えば、JPEG圧縮の場合は、少なくとも8×8画素のブロック)が蓄積されると、圧縮処理が開始される。そして、圧縮後のサムネイル画像は順次、バスを介してSDRAM6に記憶される。
【0034】
なお、サムネイル画像の作成方法は、本実施形態において説明した方法に限定されるものではなく、上述のバッファメモリの代わりにSDRAM6を圧縮時の作業領域として利用するようにしても良いし、一画面分のサムネイル画像を作成した後に圧縮処理を行なうようにしても良い。
ここまで説明したように、3番目のVD(図3〈3〉)が出力されると、第3フィールドに対する画像信号の読み出しと、WB評価値抽出を含むプリ画像処理と、クイックビュー画像の表示と、サムネイル画像の作成と、作成されたサムネイル画像の圧縮とが並行して行なわれることになる。
【0035】
なお、サムネイル画像の圧縮データは、後述するメイン画像(圧縮されていることが多い)と共に画像ファイルとしてメモリカード8に記録されるが、第3フィールドに対する画像信号の読み出しと並行して、SDRAM6に記憶された前記サムネイル画像の圧縮データを読み出してメモリカード8に記録していくこともできる。また、その際、画像ファイルのヘッダ情報も併せて記録すると良い。
【0036】
そして、第3フィールドに対する画像信号の読み出しが終了すると、記録(保存)用の1フレームの画像であるメイン画像の作成が開始される。すなわち、SDRAM6に記憶された第1〜第3のフィールドに対応するプリ画像処理が施された画像データが読み出され、画像信号処理部2のポスト画像処理回路22においてポスト画像処理が施されることによってメイン画像が作成される。但し、前述したポスト画像処理のうち、ホワイトバランス調整は、第1〜第3の各フィールドの読み出し期間中に抽出された全てのWB評価値に基づいて行なわれる。なお、CCD撮像素子12により得られる画像よりもやや低解像度のメイン画像を作成する場合は、ポスト画像処理後にさらに解像度変換処理回路23によって解像度変換処理を行なう。
【0037】
このようにして作成されたメイン画像は順次、圧縮部3に送られて、前述したサムネイル画像と同様に圧縮される。そして、圧縮後のメイン画像はバスを介して一旦SDRAM6に記憶され、再びバスを介してメモリカードインタフェース部9に送られ、最終的にメモリカード8に記録される。
なお、サムネイル画像の圧縮の場合と同様、メイン画像の圧縮処理も、メイン画像の作成が終了してから行なうようにすることもできる。但し、全体の処理時間は長くなってしまう。
【0038】
ここまで説明したように、第3フィールドに対する画像信号の読み出しが終了すると、メイン画像の作成と、メイン画像の圧縮と、メイン画像のメモリカード8への記録とが、並行して行なわれることになる。
以上説明したように、本実施形態によれば、第2フィールドの読み出し期間中に、クイックビュー画像の作成が行なわれ、第3フィールドの読み出し期間中に、サムネイル画像の作成が行なわれる。すなわち、2番目以降のフィールド(第2フィールドおよび第3フィールド)の読み出しに並行して低解像度の画像(クイックビュー画像およびサムネイル画像)の作成が行なわれる。
【0039】
したがって、低解像度の画像の作成が、第3フィールドに対する画像の読み出し終了と略同時に終了されることになる。そのため、従来は、全てのフィールドに対する画像信号の読み出しが終了してから行なわれていた低解像度の画像の作成のための時間が不要になるので、結果として電子カメラ1における撮影間隔を短縮することができる。
【0040】
また、本実施形態によれば、2番目以降のフィールドの読み出し期間中に並行して行なわれる低解像度の画像の作成は、画像信号処理部2を活用して実現される。したがって、低解像度の画像を作成するための専用回路を別に設けるなどのハードウェアの構成を変更することなく、読み出しと低解像度の画像の作成とを並行して行なうことができる。
【0041】
なお、本実施形態では、第2フィールドの読み出し期間中に、第2フィールドの画像データを用いてクイックビュー画像を作成する例を示したが、第1フィールドの画像データ(第2フィールドに対する画像信号の読み出し開始時に既にSDRAM6に記憶されている画像データ)に対して、ポスト画像処理および解像度変換処理を施すことによってクイックビュー画像を作成するようにしても良い。
【0042】
また、本実施形態では、第3フィールドの画像データを用いてサムネイル画像を作成する例を示したが、第2フィールドの読み出し期間中に作成されたクイックビュー画像を用いて、解像度変換処理をさらに施すことによって、サムネイル画像を作成するようにしても良い。さらに、第1フィールドまたは第2フィールドの画像データ(第3フィールドに対する画像信号の読み出し開始時に既にSDRAM6に記憶されている画像データ)に対して、ポスト画像処理および解像度変換処理を施すことによってサムネイル画像を作成するようにしても良い。
【0043】
また、本実施形態では、第2フィールドの読み出し期間中にクイックビュー画像を作成し、第3フィールドの読み出し期間中にサムネイル画像を作成する例を示したが、順番は逆であっても良い。すなわち、第2フィールドの読み出し期間中にサムネイル画像を作成し、第3フィールドの読み出し期間中にクイックビュー画像を作成するようにしても良い。
【0044】
また、マニュアルホワイトバランス調整などのように、ホワイトバランス調整の値が予め決まっている場合は、第1フィールドに対する画像信号の読み出し期間中から、読み出しと並行して、クイックビュー画像やサムネイル画像を作成することもできる。
また、本実施形態の第2フィールドの読み出し期間中に作成されるクイックビュー画像を、メイン画像やサムネイル画像と共に画像ファイルとしてメモリカード8に記録しておき、再生モードにおける表示画像として利用しても良い。その場合、作成されたクイックビュー画像に対して、圧縮処理を施すことによってデータ量を削減しておくことが望ましい。このように、クイックビュー画像をメモリカード8に記録しておくことにより、画像再生時のレスポンスが向上する。
【0045】
また、本実施形態では、メイン画像の圧縮処理を1回で行なう例を示したが、圧縮処理を、圧縮データのサイズを調整するためのテスト圧縮と本圧縮との2回に分けて行なうようにしても良い。この場合、一度作成したメイン画像をSDRAM6に記憶しておいて2回の圧縮処理にそれぞれ用いるようにしても良いし、圧縮処理を行なうたびにメイン画像を作成するようにしても良い。
【0046】
また、本実施形態では、撮影を1回だけ行なういわゆる単写モードを例に挙げて説明を行なったが、本発明を、撮影を連続して行なういわゆる連写モードに適用することもできる。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、撮影間隔の短い電子カメラを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の電子カメラの構成を示すブロック図である。
【図2】CCD撮像素子について説明する図である。
【図3】本実施形態における各処理のタイミングを説明するタイミングチャートである。
【符号の説明】
1 電子カメラ
2 画像信号処理部
3 圧縮部
4 表示処理部
5 MPU
6 SDRAM
7 ROM
8 メモリカード
9 メモリカードインタフェース部
10 LCD
11 撮影レンズ
12 CCD撮像素子
13 A/D変換器
14 タイミングジェネレーター
21 プリ画像処理回路
22 ポスト画像処理回路
23 解像度変換回路
【発明の属する技術分野】
本発明は、被写体像を撮影して画像を得る電子カメラに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子カメラは、撮像した被写体像を複数フィールドに分けて読み出す撮像素子を備えたものが一般化している。これまでは、画像信号を2つのフィールドに分けて読み出す撮像素子(2:1インターレース読み出し)が多かったが、最近では3つのフィールドに分けて読み出すような撮像素子も現れている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
このような電子カメラでは、レリーズボタンが押圧されると、撮像素子によって生成された1フレーム分の信号電荷は、複数フィールドに分けて読み出され、アナログ画像信号として出力される。このアナログ信号はディジタル信号に変換され、SDRAMなどのバッファメモリに一時記憶される。そして、全てのフィールドに対する読み出しが終了すると、前述したディジタル画像信号はバッファメモリから読み出されて、画像処理が施される(但し、ホワイトバランス評価値の抽出や一部の画像処理は、読み出しと並行して行なわれることも多い)。
【0004】
すなわち、複数フィールドに分けて読み出された画像から1フレームの画像を合成し、これに画像処理を施して、記録(保存)用の画像(以下、「メイン画像」と称する)の作成が行われたり、撮影結果確認用に表示装置に表示するのに適した画像(以下、「クイックビュー画像」と称する)や、一覧表示用に適した画像(以下、「サムネイル画像」と称する)の作成などが行なわれる。また、これらの画像の圧縮処理なども併せて行なわれる。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−201355号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、従来の電子カメラでは、撮影後、全てのフィールドに対する読み出しが終了するのを待って、前述の一連の処理が開始されることになる。そのため、次の撮影が可能になるまでの時間(撮影間隔)が長くなるという問題があった。
【0007】
本発明は、撮影間隔の短い電子カメラを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の電子カメラは、被写体像を撮像して得られる画像を複数のフィールドに分けて順番に出力する撮像手段と、前記複数のフィールドのうち2番目以降の任意のフィールドに対する画像の出力に並行して、該任意のフィールドより前のフィールドに対する画像から得られる情報に基づいて、前記撮像手段により得られる画像よりも低解像度の画像を作成する画像処理手段とを備えたことを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の電子カメラは、請求項1に記載の電子カメラにおいて、前記低解像度の画像を圧縮処理する画像圧縮手段をさらに備え、前記画像圧縮手段は、前記任意のフィールドに対する画像の出力に並行、若しくは前記低解像度の画像の作成された後で、前記低解像度の画像を圧縮処理することを特徴とする。
請求項3に記載の電子カメラは、請求項1に記載の電子カメラにおいて、前記低解像度の画像は、一覧表示用のサムネイル画像であることを特徴とする。
【0010】
請求項4に記載の電子カメラは、請求項1に記載の電子カメラにおいて、前記低解像度の画像は、撮影結果確認用の画像であることを特徴とする。
請求項5に記載の電子カメラは、請求項1に記載の電子カメラにおいて、前記撮像手段により得られる画像は複数の色成分を有し、該撮像手段により出力される各々のフィールドに対する画像は、該撮像手段により得られる画像が有する全ての色成分を含むことを特徴とする。
【0011】
請求項6に記載の電子カメラは、請求項1に記載の電子カメラにおいて、前記画像処理手段は、前記任意のフィールドに対する画像と、該任意のフィールドより前のフィールドに対する画像との何れかに画像処理を施すことにより前記低解像度の画像を作成することを特徴とする。
請求項7に記載の電子カメラは、請求項1に記載の電子カメラにおいて、前記画像処理手段は、前記任意のフィールド以降のフィールドに対する画像の出力に並行して、前記低解像度の画像に解像度変換処理を施すことにより、さらに低解像度の画像を作成することを特徴とする。
【0012】
請求項8に記載の電子カメラは、請求項7に記載の電子カメラにおいて、前記圧縮手段は、前記低解像度の画像に解像度変換処理を施すことにより作成されるさらに低解像度の画像を圧縮処理することを特徴とする。
請求項9に記載の電子カメラは、請求項1に記載の電子カメラにおいて、前記画像処理手段は、前記低解像度の画像を作成する際、前記任意のフィールドより前のフィールドに対する画像から得られる情報に基づいて、ホワイトバランス調整を行なうことを特徴とする。
【0013】
請求項10に記載の電子カメラは、被写体像を撮像して得られる画像を複数のフィールドに分けて順番に出力する撮像手段と、前記複数フィールドのうち任意の1フィールドに対する画像の出力に並行して、該任意の1フィールド若しくはそれ以前の1フィールドの画像に画像処理を施して前記撮像手段により得られる画像よりも低解像度の画像を作成する画像処理手段とを備えたことを特徴とする。
【0014】
請求項11に記載の電子カメラは、請求項10に記載の電子カメラにおいて、前記低解像度の画像を圧縮処理する画像圧縮手段をさらに備え、前記画像圧縮手段は、前記任意の1フィールドに対する画像の出力に並行、若しくは前記低解像度の画像の作成された後で、前記低解像度の画像を圧縮処理することを特徴とする。
【0015】
請求項12に記載の電子カメラは、請求項10に記載の電子カメラにおいて、前記画像処理手段は、前記低解像度の画像に解像度変換処理を施して、さらに低解像度の画像を作成することを特徴とする。
請求項13に記載の電子カメラは、請求項12に記載の電子カメラにおいて、前記圧縮手段は、前記低解像度の画像に解像度変換処理を施すことにより作成されるさらに低解像度の画像を圧縮処理することを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて、本発明の実施形態について詳細な説明を行なう。
先ず、本発明の実施形態における電子カメラ1の構成について、図1を用いて説明する。
電子カメラ1は、図1に示すように、画像信号処理部2、圧縮部3、表示処理部4、MPU5、SDRAM6、ROM7を備えると共に、メモリカード(カード状のリムーバブルメモリ)8とのインタフェースをとるメモリカードインタフェース部9を備えており、これらはバスを介して相互に接続されている。また、表示処理部4には、画像を表示するためのLCD10が接続される。
【0017】
さらに、電子カメラ1は、撮影レンズ11、CCD撮像素子12、A/D変換器13、TG(タイミングジェネレーター)14を備える。CCD撮像素子12の出力はA/D変換器13に接続され、A/D変換器13の出力は画像信号処理部2に接続される。また、TG14の出力信号は、CCD撮像素子12やA/D変換器13などに与えられる。
【0018】
ROM7には、電子カメラ1の動作を実現するためにMPU5が実行するプログラムが予め格納されている。また、画像信号処理部2内には、プリ画像処理回路21、ポスト画像処理回路22、および解像度変換回路23などが設けられる。プリ画像処理回路21では、A/D変換器13から送られてくる画像信号に対して、欠陥補正処理、OBクランプ処理、ゲイン調整などを施すと共に、自動焦点調節、自動露出制御、ホワイトバランス調整のそれぞれに用いられる評価値の抽出を行なう。また、ポスト画像処理回路22では、プリ画像処理が施された画像信号に対して、ホワイトバランス調整、ガンマ補正処理、補間処理、色変換および色補正処理、空間フィルタ処理などを施す。なお、以下では、プリ画像処理回路21で行なわれる一連の処理を「プリ画像処理」と称し、ポスト画像処理回路22で行なわれる一連の処理を「ポスト画像処理」と称する。画像信号処理部2における処理内容としては代表的なものを上に挙げたが、勿論これ以外の処理を含んでいても良いし、画像信号処理部2の構成が上に述べたものと異なっていても構わない。
【0019】
ここで、CCD撮像素子12は、図2に示すようなBayer配列のカラーフィルタを備え、各画素で生成される信号電荷を、2ライン置きに3フィールドに分けて読み出し、アナログ画像信号として出力する。したがって、図2に示すように、第1〜第3の各フィールドには、それぞれRGB全ての色が含まれることになる。なお、本実施形態では、説明を簡単にするために、Bayer配列のカラーフィルタを備え、3フィールドに分けて信号電荷の読み出しを行なうCCD撮像素子12が設けられているが、各フィールドに全ての色を含ませることができれば、如何なるCCD若しくはその他の種類の撮像素子を設けても良い。
【0020】
以上説明したような構成の電子カメラ1において、不図示の電源ボタンが「ON」されると、MPU5はこれを検知し、動作を開始する。
動作開始後、不図示のレリーズボタンが押圧されると、MPU5はこれを検知し、各部に撮影実行の指示を行なう。
【0021】
なお、多くの電子カメラは、電源が投入されると、先ずいわゆる電子ビューファインダの動作に入る(但し、撮影モードの場合)。しかし、本発明は電子ビューファインダの動作には無関係なため、ここではレリーズボタンが押圧された後のスチル画像撮影の動作についてのみ説明する。
被写体像は、撮影レンズ11によりCCD撮像素子12の受光面に結像されて、露光が行なわれる。目標の露光時間は、TG14に設定された電子シャッタ時間によって実現される。但し、露光の終了は不図示のメカシャッタが閉じることによって行なわれる。そして、不図示のメカシャッタが閉じられて、露光が終了すると、CCD撮像素子12では、被写体像に相当する信号電荷が3フィールドに分けて順番に読み出される。なお、このような信号電荷の読み出しは、MPU5がTG14をそのような読み出しモードに設定することによって実現される。信号電荷の読み出しは、TG14から垂直同期信号(以下「VD」と略する)が出力されると開始される。そして、同様にTG14から出力される水平同期信号やピクセルクロックなどに同期して、CCD撮像素子12の各ラインの画素に対応した信号電荷は、アナログ画像信号として出力され、A/D変換器13に送られる。このアナログ画像信号は、A/D変換器13においてディジタル画像信号に変換されて、画像信号処理部2に送られる。
【0022】
ここで、電子カメラ1における撮影時の各処理のタイミングについて、図3のタイミングチャートを用いて説明する。なお、図3において、横軸は時間の経過を示す。
不図示のレリーズボタンが押圧されて撮影が行なわれると、TG4から最初のVD(図3〈1〉)が出力される。このように、最初のVDが出力されると、CCD撮像素子12では第1フィールドに対する画像信号の読み出しが開始される。
【0023】
このような読み出しにより、A/D変換器13に送られた第1フィールドに対応するアナログ画像信号は、A/D変換器13でディジタル画像信号に変換され、さらに、画像信号処理部2に送られる。そして、画像信号処理部2のプリ画像処理回路21では、A/D変換器13から出力されたディジタル画像信号(以下、「画像データ」と略する)に対して、画像信号の読み出しと並行してプリ画像処理が行われ、このプリ画像処理が施された第1フィールドの画像データは順次、バスを介してSDRAM6に一時記憶される。
【0024】
なお、プリ画像処理回路21では、前述したように、ホワイトバランス評価値(以下、「WB評価値」と略する)の抽出も併せて行なわれる。但し、このように抽出されるWB評価値は、第1フィールドに対するものであり、1/3の情報しか持っていない。したがって、1フレームの画像に対するWB評価値を得るためには、WB評価値の抽出を3フィールドに渡って行ない、その結果を積算する必要がある。
【0025】
ここまで説明したように、最初のVD(図3〈1〉)が出力されると、第1フィールドに対する画像信号の読み出しと並行して、WB評価値抽出を含むプリ画像処理が行なわれることになる。
次に、TG14から新たなVD(図3〈2〉)が出力されると、第2フィールドに対する画像信号の読み出しが開始される。第2フィールドに対する画像信号の読み出しは、第1フィールドに対する画像信号の読み出しと同様に行なわれる。そして、第1フィールドと同様に、プリ画像処理が施された画像データは順次、バスを介してSDRAM6に一時記憶される。なお、プリ画像処理回路21では、前述したようにWB評価値の抽出も併せて行なわれ、第1フィールドと同様に、1/3の情報が得られる。
【0026】
ここで、第2フィールドに対する画像信号の読み出し時には、プリ画像処理が施された第2フィールドの画像データは、バスを介してSDRAM6に記憶されると共に、撮影結果確認用のクイックビュー画像の作成にも用いられる。クイックビュー画像の作成は、第2フィールドに対する画像信号の読み出しと並行して行なわれる。
【0027】
すなわち、画像信号処理部2のプリ画像処理回路21においてプリ画像処理が施された画像データは、ポスト画像処理回路22に送られてポスト画像処理が施され、さらに、解像度変換処理回路23において、LCD10への表示に適したサイズにするための解像度変換処理が施される。但し、前述したポスト画像処理のうち、ホワイトバランス調整は、第1フィールドの読み出し期間中に抽出されたWB評価値に基づいて行なわれる。このWB評価値は、第1フィールドの画像に対するものであるが、第1フィールドと第2フィールドの画素が極めて近接しているので、第2フィールドの画像に対するWB評価値に近いと考えられる。よって、撮影結果確認用のクイックビュー画像を作成するためであれば余り問題はない。
【0028】
このようにして各処理が施された画像データは、クイックビュー画像として、バスを介してSDRAM6に一時記憶される。そして、クイックビュー画像の作成が終了したら、前述した画像データは、表示処理部4から出力される不図示の垂直同期信号(表示用の垂直同期信号)に同期して、SDRAM6から読み出され、撮影結果確認用に、表示処理部4を介してLCD10に表示される。
【0029】
なお、このようなクイックビュー画像の作成は、次のVD(図3〈3〉)を待たずに、第2フィールドに対する画像信号の読み出しおよびSDRAM6への一時記憶と並行して、リアルタイムで行なわれる。このように読み出しを行ないながらその画像データを用いてクイックビュー画像を作成することができるのは、前述したように、1フィールドにRGB全ての色が含まれるためである。
【0030】
また、第2フィールドにおいては、クイックビュー画像作成のために補間処理などが行なわれるため、クイックビュー画像の作成は、図3に示すように、2番目のVD(図3〈2〉)が出力されてから少し遅れて開始される。
ここまで説明したように、2番目のVD(図3〈2〉)が出力されると、第2フィールドに対する画像信号の読み出しと、WB評価値抽出を含むプリ画像処理と、クイックビュー画像の作成とが並行して行なわれることになる。
【0031】
次に、TG14から新たなVD(図3〈3〉)が出力されると、第3フィールドに対する画像信号の読み出しが開始される。第3フィールドに対する画像信号の読み出しは、第1フィールドおよび第2フィールドに対する画像信号の読み出しと同様に行なわれる。そして、第1フィールドおよび第2フィールドと同様に、プリ画像処理が施された第3フィールドの画像データは順次、バスを介してSDRAM6に一時記憶される。なお、プリ画像処理回路21では、前述したようにWB評価値の抽出も併せて行なわれ、第1フィールドおよび第2フィールドと同様に、1/3の情報が得られる。
【0032】
ここで、第3フィールドに対する画像信号の読み出し時には、プリ画像処理が施された第3フィールドの画像データは、バスを介してSDRAM6に記憶されると共に、一覧表示用のサムネイル画像の作成にも用いられる。サムネイル画像の作成は、第3フィールドに対する画像信号の読み出しと並行して行なわれる。すなわち、画像信号処理部2のプリ画像処理回路21においてプリ画像処理が施された画像データは、ポスト画像処理回路22に送られてポスト画像処理が施され、さらに、解像度変換処理回路23において、一覧表示するのに適したサイズにするための解像度変換処理が施される。但し、前述したポスト画像処理のうち、ホワイトバランス調整は、第2フィールドの読み出し期間中に抽出されたWB評価値(または、第1フィールドから第2フィールドに渡って抽出されたWB評価値を積算したWB評価値)に基づいて行なわれる。或いは、クイックビュー画像の作成時のホワイトバランス調整に用いられたホワイトバランス調整値をそのまま用いることもできる。
【0033】
このようにして作成されたサムネイル画像は順次出力されて、圧縮部3に送られる。圧縮部3では、画像信号処理部2から出力されたサムネイル画像が不図示のバッファメモリに順次蓄積され、所定量(例えば、JPEG圧縮の場合は、少なくとも8×8画素のブロック)が蓄積されると、圧縮処理が開始される。そして、圧縮後のサムネイル画像は順次、バスを介してSDRAM6に記憶される。
【0034】
なお、サムネイル画像の作成方法は、本実施形態において説明した方法に限定されるものではなく、上述のバッファメモリの代わりにSDRAM6を圧縮時の作業領域として利用するようにしても良いし、一画面分のサムネイル画像を作成した後に圧縮処理を行なうようにしても良い。
ここまで説明したように、3番目のVD(図3〈3〉)が出力されると、第3フィールドに対する画像信号の読み出しと、WB評価値抽出を含むプリ画像処理と、クイックビュー画像の表示と、サムネイル画像の作成と、作成されたサムネイル画像の圧縮とが並行して行なわれることになる。
【0035】
なお、サムネイル画像の圧縮データは、後述するメイン画像(圧縮されていることが多い)と共に画像ファイルとしてメモリカード8に記録されるが、第3フィールドに対する画像信号の読み出しと並行して、SDRAM6に記憶された前記サムネイル画像の圧縮データを読み出してメモリカード8に記録していくこともできる。また、その際、画像ファイルのヘッダ情報も併せて記録すると良い。
【0036】
そして、第3フィールドに対する画像信号の読み出しが終了すると、記録(保存)用の1フレームの画像であるメイン画像の作成が開始される。すなわち、SDRAM6に記憶された第1〜第3のフィールドに対応するプリ画像処理が施された画像データが読み出され、画像信号処理部2のポスト画像処理回路22においてポスト画像処理が施されることによってメイン画像が作成される。但し、前述したポスト画像処理のうち、ホワイトバランス調整は、第1〜第3の各フィールドの読み出し期間中に抽出された全てのWB評価値に基づいて行なわれる。なお、CCD撮像素子12により得られる画像よりもやや低解像度のメイン画像を作成する場合は、ポスト画像処理後にさらに解像度変換処理回路23によって解像度変換処理を行なう。
【0037】
このようにして作成されたメイン画像は順次、圧縮部3に送られて、前述したサムネイル画像と同様に圧縮される。そして、圧縮後のメイン画像はバスを介して一旦SDRAM6に記憶され、再びバスを介してメモリカードインタフェース部9に送られ、最終的にメモリカード8に記録される。
なお、サムネイル画像の圧縮の場合と同様、メイン画像の圧縮処理も、メイン画像の作成が終了してから行なうようにすることもできる。但し、全体の処理時間は長くなってしまう。
【0038】
ここまで説明したように、第3フィールドに対する画像信号の読み出しが終了すると、メイン画像の作成と、メイン画像の圧縮と、メイン画像のメモリカード8への記録とが、並行して行なわれることになる。
以上説明したように、本実施形態によれば、第2フィールドの読み出し期間中に、クイックビュー画像の作成が行なわれ、第3フィールドの読み出し期間中に、サムネイル画像の作成が行なわれる。すなわち、2番目以降のフィールド(第2フィールドおよび第3フィールド)の読み出しに並行して低解像度の画像(クイックビュー画像およびサムネイル画像)の作成が行なわれる。
【0039】
したがって、低解像度の画像の作成が、第3フィールドに対する画像の読み出し終了と略同時に終了されることになる。そのため、従来は、全てのフィールドに対する画像信号の読み出しが終了してから行なわれていた低解像度の画像の作成のための時間が不要になるので、結果として電子カメラ1における撮影間隔を短縮することができる。
【0040】
また、本実施形態によれば、2番目以降のフィールドの読み出し期間中に並行して行なわれる低解像度の画像の作成は、画像信号処理部2を活用して実現される。したがって、低解像度の画像を作成するための専用回路を別に設けるなどのハードウェアの構成を変更することなく、読み出しと低解像度の画像の作成とを並行して行なうことができる。
【0041】
なお、本実施形態では、第2フィールドの読み出し期間中に、第2フィールドの画像データを用いてクイックビュー画像を作成する例を示したが、第1フィールドの画像データ(第2フィールドに対する画像信号の読み出し開始時に既にSDRAM6に記憶されている画像データ)に対して、ポスト画像処理および解像度変換処理を施すことによってクイックビュー画像を作成するようにしても良い。
【0042】
また、本実施形態では、第3フィールドの画像データを用いてサムネイル画像を作成する例を示したが、第2フィールドの読み出し期間中に作成されたクイックビュー画像を用いて、解像度変換処理をさらに施すことによって、サムネイル画像を作成するようにしても良い。さらに、第1フィールドまたは第2フィールドの画像データ(第3フィールドに対する画像信号の読み出し開始時に既にSDRAM6に記憶されている画像データ)に対して、ポスト画像処理および解像度変換処理を施すことによってサムネイル画像を作成するようにしても良い。
【0043】
また、本実施形態では、第2フィールドの読み出し期間中にクイックビュー画像を作成し、第3フィールドの読み出し期間中にサムネイル画像を作成する例を示したが、順番は逆であっても良い。すなわち、第2フィールドの読み出し期間中にサムネイル画像を作成し、第3フィールドの読み出し期間中にクイックビュー画像を作成するようにしても良い。
【0044】
また、マニュアルホワイトバランス調整などのように、ホワイトバランス調整の値が予め決まっている場合は、第1フィールドに対する画像信号の読み出し期間中から、読み出しと並行して、クイックビュー画像やサムネイル画像を作成することもできる。
また、本実施形態の第2フィールドの読み出し期間中に作成されるクイックビュー画像を、メイン画像やサムネイル画像と共に画像ファイルとしてメモリカード8に記録しておき、再生モードにおける表示画像として利用しても良い。その場合、作成されたクイックビュー画像に対して、圧縮処理を施すことによってデータ量を削減しておくことが望ましい。このように、クイックビュー画像をメモリカード8に記録しておくことにより、画像再生時のレスポンスが向上する。
【0045】
また、本実施形態では、メイン画像の圧縮処理を1回で行なう例を示したが、圧縮処理を、圧縮データのサイズを調整するためのテスト圧縮と本圧縮との2回に分けて行なうようにしても良い。この場合、一度作成したメイン画像をSDRAM6に記憶しておいて2回の圧縮処理にそれぞれ用いるようにしても良いし、圧縮処理を行なうたびにメイン画像を作成するようにしても良い。
【0046】
また、本実施形態では、撮影を1回だけ行なういわゆる単写モードを例に挙げて説明を行なったが、本発明を、撮影を連続して行なういわゆる連写モードに適用することもできる。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、撮影間隔の短い電子カメラを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の電子カメラの構成を示すブロック図である。
【図2】CCD撮像素子について説明する図である。
【図3】本実施形態における各処理のタイミングを説明するタイミングチャートである。
【符号の説明】
1 電子カメラ
2 画像信号処理部
3 圧縮部
4 表示処理部
5 MPU
6 SDRAM
7 ROM
8 メモリカード
9 メモリカードインタフェース部
10 LCD
11 撮影レンズ
12 CCD撮像素子
13 A/D変換器
14 タイミングジェネレーター
21 プリ画像処理回路
22 ポスト画像処理回路
23 解像度変換回路
Claims (13)
- 被写体像を撮像して得られる画像を複数のフィールドに分けて順番に出力する撮像手段と、
前記複数のフィールドのうち2番目以降の任意のフィールドに対する画像の出力に並行して、該任意のフィールドより前のフィールドに対する画像から得られる情報に基づいて、前記撮像手段により得られる画像よりも低解像度の画像を作成する画像処理手段と
を備えたことを特徴とする電子カメラ。 - 請求項1に記載の電子カメラにおいて、
前記低解像度の画像を圧縮処理する画像圧縮手段をさらに備え、
前記画像圧縮手段は、前記任意のフィールドに対する画像の出力に並行、若しくは前記低解像度の画像の作成された後で、前記低解像度の画像を圧縮処理する
ことを特徴とする電子カメラ。 - 請求項1に記載の電子カメラにおいて、
前記低解像度の画像は、一覧表示用のサムネイル画像である
ことを特徴とする電子カメラ。 - 請求項1に記載の電子カメラにおいて、
前記低解像度の画像は、撮影結果確認用の画像である
ことを特徴とする電子カメラ。 - 請求項1に記載の電子カメラにおいて、
前記撮像手段により得られる画像は複数の色成分を有し、該撮像手段により出力される各々のフィールドに対する画像は、該撮像手段により得られる画像が有する全ての色成分を含む
ことを特徴とする電子カメラ。 - 請求項1に記載の電子カメラにおいて、
前記画像処理手段は、前記任意のフィールドに対する画像と、該任意のフィールドより前のフィールドに対する画像との何れかに画像処理を施すことにより前記低解像度の画像を作成する
ことを特徴とする電子カメラ。 - 請求項1に記載の電子カメラにおいて、
前記画像処理手段は、前記任意のフィールド以降のフィールドに対する画像の出力に並行して、前記低解像度の画像に解像度変換処理を施すことにより、さらに低解像度の画像を作成する
ことを特徴とする電子カメラ。 - 請求項7に記載の電子カメラにおいて、
前記圧縮手段は、前記低解像度の画像に解像度変換処理を施すことにより作成されるさらに低解像度の画像を圧縮処理する
ことを特徴とする電子カメラ。 - 請求項1に記載の電子カメラにおいて、
前記画像処理手段は、前記低解像度の画像を作成する際、前記任意のフィールドより前のフィールドに対する画像から得られる情報に基づいて、ホワイトバランス調整を行なう
ことを特徴とする電子カメラ。 - 被写体像を撮像して得られる画像を複数のフィールドに分けて順番に出力する撮像手段と、
前記複数フィールドのうち任意の1フィールドに対する画像の出力に並行して、該任意の1フィールド若しくはそれ以前の1フィールドの画像に画像処理を施して前記撮像手段により得られる画像よりも低解像度の画像を作成する画像処理手段と
を備えたことを特徴とする電子カメラ。 - 請求項10に記載の電子カメラにおいて、
前記低解像度の画像を圧縮処理する画像圧縮手段をさらに備え、
前記画像圧縮手段は、前記任意の1フィールドに対する画像の出力に並行、若しくは前記低解像度の画像の作成された後で、前記低解像度の画像を圧縮処理する
ことを特徴とする電子カメラ。 - 請求項10に記載の電子カメラにおいて、
前記画像処理手段は、前記低解像度の画像に解像度変換処理を施して、さらに低解像度の画像を作成する
ことを特徴とする電子カメラ。 - 請求項12に記載の電子カメラにおいて、
前記圧縮手段は、前記低解像度の画像に解像度変換処理を施すことにより作成されるさらに低解像度の画像を圧縮処理する
ことを特徴とする電子カメラ。
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