JP2004134776A - 温度調節装置およびレーザモジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】少ない消費電力で、厳しい使用環境温度の中で発熱体を所定の温度に調節することができる温度調節装置、低消費電力のレーザモジュールを提供することにある。
【解決手段】第1の熱電冷却モジュールと、
第1の熱電冷却モジュールが設置される第2の熱電冷却モジュールと、
第1の熱電冷却モジュールに設置され温度調節される発熱体とを有し、
第1の熱電冷却モジュールの前記発熱体を設置する基板面積をS1(mm)とし、
前記発熱体の発熱量をQd(mW)とすると、
20≦Qd/S1≦200の関係を満たす温度調節装置。
【選択図】図1

Description

 本発明は、発熱体を搭載した温度調節装置、レーザモジュールに関する。本発明は、特に、波長可変レーザダイオード(LD)等広範囲にわたって温度調節を必要とする発熱体の温度調節装置、例えば熱電素子(ペルチェ素子)、熱電素子を備えたレーザモジュールに関する。
 高密度多重通信(Dense Wavelength Division Multiplexing)において、信号光源に使用されるレーザダイオード(LD)には、(i)スペクトル純度が高く、且つ、(ii)環境温度等によって光源の波長が変動しないことが要求される。一方、波長可変信号光源に使用されるレーザダイオード(LD)には、上述した条件(i)(ii)を満たした上で、更に、光源の波長をある範囲内において変化させることができることが要求される。上述した条件(i)を実現するために、LDの構造として、DFB-LD(Distributed Feedback-Laser diode)、DBR−LD(Distribute-Bragg Reflector LD)等の構造が用いられている。上述した条件(ii)を実現するために、様々な方法が提案されているが、LDの温度を制御することにより波長を制御する方法が実用化されている。
 現在、高密度多重通信(DWDM)においては、一枚のプリント基板に1つの信号光源レーザモジュールおよび付帯電気回路が搭載されて、一波の信号光源を形成している。即ち、256波のDWDMは、256枚のプリント基板からなり、それらプリント基板と付帯の電気設備が一つのキャビネットに収納される。一枚のプリント基板の消費電力は、20W前後であり、多数のプリント基板および付帯の電気設備が狭いキャビネット内に収納されるので、全体としての発熱量は膨大なものになる。従って、信号光源レーザモジュールの筐体内は高い温度にさらされ、信号光源レーザモジュールは、通常、環境温度70℃以上における動作保証を要求される。
 従来の信号光源レーザモジュールの間題点を明確にするために、環境温度70℃の条件下におかれた可変波長の信号光源レーザモジュールについて説明する。可変波長光源では、所望の波長を得るために、レーザダイオードは温度調節装置上に設置され、温度が制御される。一般には、レーザダイオードの温度は50℃から0℃の範囲内で制御される。一例として、LDの温度が0℃に制御される場合について以下に説明する。図11は、従来のレーザモジュールの断面図である。
 図11において、信号光源レーザモジュールの筐体内の温度が70℃、レーザダイオードの温度が0℃とする。従来の信号光源レーザモジュール100においては、光学系102の温度変化による軸ずれが生じないように、レーザダイオード101、レーザキャリア104を熱伝導板108を介して熱電冷却モジュール103の上板に搭載されている。即ち、レーザダイオード101の温度が0℃のとき、光学系102、レーザキャリア104も0℃またはそれに近い温度まで冷却されていた。一方で、筐体107から、上述した冷却され、温度の低い部分に自発的な熱の流れが生じていた。
 この熱の流れは、レーザモジュール100の中に封入された気体分子を媒体とするもの、放射熱伝達によるもの、および、レーザダイオードへの電力を供給するワイヤを介する熱伝導により生じる。例えば、内容積10mm×20mm×6mm程度の筐体においては、この熱の流れは、数百mWから1W程度の大きさになる。熱電冷却モジュールは、熱電冷却モジュールの上基板に流れ込む熱Qとレーザダイオードの発熱を熱電冷却モジュールの高温基板側に移動させるために、電力を必要とする。なお、可変波長光源等の信号光源においては、光出力は20mW程度であればよいので、レーザダイオードの発熱量は高々0.1W程度である。
 理想的には、熱電冷却モジュールは、レーザダイオードの発熱(高々0.1W)を移動するための電力のみの供給によってレーザダイオードの温度を0℃に保たれることが望ましい。ところが、実際は、レーザダイオードの発熱量に加えて、それに数倍する、筐体から低温部に流れる熱量Qも移動させなければならないので、多くの電力を消費していた。
 レーザダイオードの温度0℃、環境温度70℃等の厳しい条件を示して説明したが、現実のレーザモジュールの動作環境を考えれば、多くの場合、レーザダイオードの温度は、筐体の温度より低い温度であり、程度の差こそあれ、ペルチェ素子は、本来必要のない熱の移動のために電力を消費している。
 このような電力消費を抑制するために、筐体からペルチェモジュールへの熱の移動を制限するレーザダイオードパッケージが、特開平5−235489号公報に開示されている。特開平5−235489号公報に開示されたレーザダイオードパッケージによると、熱電冷却モジュール(TEC)に搭載されたレーザダイオード(LD)を内部に収容したパッケージの内部には、キセノンガスが充満されている。キセノンガスは、不活性で、熱伝導性が低く、レーザダイオード以外の熱がサーモモジュールへと移動するのを抑制する。
特開平5−235489号公報
 上述したように、筐体からペルチェモジュールへの熱の移動を制限するための方法として、筐体内空間を熱伝導率の低い気体で満たす方法がある。熱伝導率の低い気体として、キセノン、クリプトン等の希ガスが用いられている。この場合、モジュール内に封入する気体をこれらの熱伝導率の低い気体に替えるだけで、ペルチェ素子の消費電力が低下する。また、筐体の気密試験も質量分析計を使うことによって行うことができる。更に、気体を大気圧以上に充填すれば、筐体の気密試験も次に述べる真空排気する方法ほど厳しくなくなる。しかし、依然として、熱電冷却モジュールの温度の低い部分の面積が大きく、筐体からの熱の流入も大きい。更に、キセノン、クリプトン等の希ガスが非常に高価なため、安価にレーザモジュール製品を供給することが困難であった。
 筐体から熱電冷却モジュールへの熱の移動を制限するための他の方法として、筐体内空間を真空に排気する方法がある。気体の熱伝導による熱の移動をなくすことによって、前者の方法に比べてより確実に消費電力を低減することができる。しかしながら、この方法は、筐体に関して、非常に厳しい気密性、ガス放出量が少ないことが要求される。即ち、上述した構造で、真空断熱が効果を発揮するのは、筐体内部の圧力が概ね100万分の1気圧以下である。それより高い圧力では、徐々に断熱特性が低下して、100分の1気圧程度になると真空断熱の効果は無くなる。即ち、筐体から熱電冷却モジュールへの熱の移動がある上述したと同じ状態になる。一般に、信号光源のレーザモジュールは25年程度の信頼性を要求されており、この年月において筐体の圧力を真空断熱が効くように保持するためには、筐体に許される許容リーク量は10-12Torrリットル/s以下となる。
 漏れ量は、四重極質量分析計を使うことによって検出可能な量であるが、それはレーザモジュールの中にプローブガスを大気圧程度入れることができた場合の話である。実際問題として、筐体内にプローブガスを封入すれば真空断熱の状態が崩れるし、プローブガスの量を少なくすれば、四重極質量分析計による検出が難しくなる。また、真空管の製造においても、同様の機密性が要求されていたが、真空管の場合は構造が電離真空計と同じであるので、機密性の検査を行うことが可能であった。レーザモジュールの場合には、そのような構造を備えていないので漏れ検査は相当に困難な作業である。
 真空断熱の状態が崩れるのは、大気から筐体内に気体が流入するだけでなく、筐体内に吸着、または、吸蔵された気体が真空中に進出してくることによっても生じる。上述した状態を、ここではガス放出と呼ぶことにする。ガス放出を低く抑えるには、筐体およびその内側に収容される部品の材料の吟味から、加熱脱ガスに至るまで最新の配慮をしないと困難である。このように、真空断熱は、レーザモジュールの消費電力には効果的な手段であるけれども、信頼性が高く、消費電力が少ないレーザモジュールを安価に提供するためには、いくつかの技術的ブレークスルーが必要であり、現実的ではない。
 この発明の目的は、少ない消費電力で、厳しい使用環境温度の中で発熱体を所定の温度に調節することができる温度調節装置、低消費電力のレーザモジュールを提供することにある。
 本発明者は、上述した従来の問題点を解決すべく鋭意研究を重ねた。その結果、筐体から温度調節装置例えばペルチェモジュールに流れる熱は、気体を媒体とする熱伝導によるものであり、気体を媒体とする熱のペルチェモジュールへの移動量は、発熱体であるレーザダイオードを搭載するペルチェモジュールの基板の面積の大きさに依存することが判明した。筐体から気体を媒体として該基板へ流入する熱量を小さくするためには、基板の面積は小さい方が望ましいが、レーザダイオードからの発熱を吸熱するためには、ある程度の大きさが必要である。従って、基板の面積を、基板に熱的に接続される発熱体の発熱量の単位面積当りの大きさが所定の範囲内になるように規定することによって、少ない消費電力で、厳しい使用環境温度の中で発熱体を所定の温度に調節することができる温度調節装置を提供することができることが判明した。
 また、熱電冷却モジュールを2段以上に重ねる構成において、レーザダイオードを設置する上段の第1の熱電冷却モジュールの基板S1が吸熱した熱量に、第1の熱電冷却モジュールが消費する電力に伴って発生する熱量を加えたものを、下段の第2の熱電冷却モジュールは吸熱し筐体外部に排熱する必要がある。第2の熱電冷却モジュールが放熱できる熱量は第2の熱電冷却モジュールの基板面積S2に依存し、第1の熱電冷却モジュールの基板面積と第2の熱電冷却モジュールの基板面積S2の比率が所定の範囲内となるように規定することで、少ない電力でレーザダイオードを所定の温度に調節することができることを見出した。
 この発明は、上述した研究結果に基づいてなされたものであって、この発明の温度調節装置の第1の態様は、
第1の熱電冷却モジュールと、
第1の熱電冷却モジュールが設置される第2の熱電冷却モジュールと、
第1の熱電冷却モジュールに設置され温度調節される発熱体とを有し、
第1の熱電冷却モジュールの前記発熱体を設置する基板面積をS1(mm)とし、
前記発熱体の発熱量をQd(mW)とすると、
20≦Qd/S1≦200の関係を満たす温度調節装置である。
 この発明の温度調節装置の第2の態様は、
第1の熱電冷却モジュールと、
第1の熱電冷却モジュールが設置される第2の熱電冷却モジュールと、
第1の熱電冷却モジュールに設置され温度調節される発熱体とを有し、
第1の熱電冷却モジュールの前記発熱体を設置する基板面積をS1(mm)とし、
第2の熱電冷却モジュールの放熱側基板面積をS2(mm)とすると、
0.02≦S1/S2≦0.25の関係を満たす温度調節装置である。
 この発明の温度調節装置の第3の態様は、第1の態様に加え、
前記第1の熱電冷却モジュールが複数の熱電素子と、該熱電素子を電極を介して挟持するように配置される基板からなる温度調節装置であって、
前記熱電素子が電極を介して一方の基板と接合される面積をSc(mm)とし、基板間を接合する熱電素子の高さをh(mm)とする時に、Sc/hで定義される形態係数Fが、
5≦F≦25の関係を満たす温度調節装置である。
 この発明の温度調節装置の第4の態様は、前記第1の熱電冷却モジュールの基板に流れ込む熱量のうち、前記基板に設置されている前記発熱体の発熱量Qdが50%以上をしめる、温度調節装置である。
 この発明の温度調節装置の第5の態様は、
前記発熱体と、
前記温度調節装置と、
前記発熱体と前記温度調節装置とを収納し密閉する筐体とを有し、
前記発熱体がレーザダイオードであるレーザモジュールである。
 この発明の温度調節装置の第6の態様は、前記第1の熱電冷却モジュールの基板に接合されている全熱電素子の接合面積の総和をSc1、発熱体の発熱量をQdとするとき、40≦Qd/Sc1≦500(mW/mm)である温度調節装置である。
 この発明によると、少ない消費電力で、厳しい使用環境温度の中で発熱体を所定の温度に調節することができる温度調節装置、発振波長の可変範囲が広がり、多数の発振波長選択が可能な、低消費電力の、可変波長光源レーザモジュールを提供することができる。
 この発明の温度調節装置において発熱体とは、通電により熱を生ずる素子をいう。例えば、レーザダイオード等の光デバイス、電界効果トランジスタ(FET)等の電子デバイス、電気光学効果を用いた光変調器等がある。以下、本発明の効果が最も顕著に表れる、光通信の信号光源に用いられる、発熱体としてのレーザダイオードの温度調節を例にとって説明する。
 この発明の温度調節装置の1つの態様は、熱電素子と、前記熱電素子を電極を介して挟持するように対向して配置される基板とからなる第1の熱電冷却モジュールと、第1の熱電冷却が設置される第2の熱電冷却モジュールとを有し、第1の熱電冷却モジュールの前記発熱体を設置する基板面積をS1(mm)とし、前記発熱体の発熱量をQd(mW)とする時に、20≦Qd/S1≦200の関係を満たす温度調節装置である。
更に、この発明の温度調節装置においては、第1の熱電冷却モジュールの前記発熱体を設置する基板面積をS1(mm)とし、第2の熱電冷却モジュールの放熱側基板面積をS2(mm)とする時に、0.02≦S1/S2≦0.25の関係が満たされているものである。
 更に、この発明の温度調節装置においては
前記第1の熱電冷却モジュールが複数の熱電素子と、該熱電素子を電極を介して挟持するように配置される基板からなる温度調節装置であって、
前記熱電素子が電極を介して基板と接合される面積をSc(mm)とし、基板間を接合する熱電素子の高さをh(mm)とする時に、Sc/hで定義される形態係数Fが、
5≦F≦25の関係を満たす請求項1または2に記載される温度調節装置。
また、前記発熱体と前記第1の熱電冷却モジュールの関係においては、
前記第1の熱電冷却モジュールの基板面積S1と、前記基板に接する前記発熱体の部分の面積Sqとが、5×10-3<Sq/S≦1 の関係を満たしているものである。
この発明の温度調節装置、レーザモジュールについて図を参照しながら詳細に説明する。
 図1は、この発明のレーザモジュールの概略断面を示す図である。図1に示すレーザモジュールは、レーザダイオードの温度を制御することによってその発光波長が制御される信号光源レーザモジュールである。レーザダイオード1は分布帰還型(DFB(Distributed Feedback))LD、または、ブラッグ反射型(DBR(Distribute-Bragg Reflector))LDと呼ばれる構造を備えている。レーザダイオード1は第1の熱電冷却モジュール11の基板上に設置され温度制御されており、第1の熱電冷却モジュール11はさらに大きな基板面積を有する第2の熱電冷却モジュール3上に設置されている。第1および第2の熱電冷却モジュールの間には熱伝導性の基板を有し、第1の熱電冷却モジュール11が放熱した熱量を基板内に拡散し、第2の熱電冷却モジュール3の基板に効率的に伝導されるようになっている。
レーザダイオード1から、図中向かって右側に出射した光は、レンズ2を通して、光ファイバ等の筐体7外部の光学系に結合される。図中向かって左側に出射した光は、光検出系5によって、レーザダイオード1の光強度、および、光波長フィルタを透過した所定波長の光強度を検出することによって、レーザダイオード1の発振波長と所望の波長とのずれが検出される。
 このように検出された光の波長のずれは、光検出系5から電気信号として出される。一方、レーザダイオード1の発振波長は、レーザダイオードの温度に依存する。従って、光検出系5から出される電気信号によって、レーザダイオード1の温度を調整する温度調節装置(第1の熱電冷却モジュール11および第2の熱電冷却モジュール3)が制御され、レーザダイオード1が所望の波長のレーザ光を発振する。
 光検出系5に用いられている光波長フィルタ(例えばエタロン等)は温度が変わるとその光学特性も変化し、レーザ発振波長の検出に影響が及ぶ。そこで光検出系5は第2の熱電冷却モジュール上に設置され、温度制御されている。
 上述したところでは、固定波長信号光源レーザモジュール、可変波長信号光源レーザモジュールの区別をしていないけれども、光検出系5からの制御信号によりレーザダイオード1の温度を変えるということに関しては、両者は全く同一である。しかし、固定波長光源レーザモジュールでは1つの波長だけ発振すればよいのに対して、可変波長光源レーザモジュールでは、ある範囲内で波長が変えられなければならない。即ち、可変波長光源レーザモジュールにおいては、固定波長光源レーザモジュールに比べて、レーザダイオード1の温度を広い範囲で変化させる必要がある。
 第1の熱電冷却モジュール11の基板面積と発熱体の発熱量との関係を、波長可変レーザモジュールを例にとって説明する。通常、波長可変レーザモジュールにおいて、モジュール筐体の温度が80℃である場合にも、レーザダイオードの温度は0℃から50℃の範囲内で制御されなければならない。レーザダイオードの温度が筐体の温度よりも低い場合には、熱電冷却モジュールには、レーザダイオードの発熱に加えて、筐体等から自発的に熱が移動するため、熱電冷却モジュールにとっては、余分な仕事をすることになる。筐体から熱電冷却モジュールに流れる熱は、本発明者の解析により、気体を媒体とした熱伝導によるものであることが判明した。しかも、気体を媒体とした熱の移動量は、レーザダイオードを搭載する熱電冷却モジュールの基板面積に依存することが判明した。即ち、レーザダイオードを搭載する熱電冷却モジュールの基板面積を小さくするほど、気体を媒体とした熱の移動は少なくなる。
 図2は、筐体中に収納された場合の第1の熱電冷却モジュール基板の面積S1とレーザダイオードの発熱量Qdの比によって筐体温度70℃、第1の熱電冷却モジュール基板の基板を0℃に設定した場合のシミュレーションの結果をまとめた表である。表中の数字はQd/S1(mW/mm2)を示している。また、発熱体の発熱量Qdの上限は1000mWとなっているが、現在ほほ統一規格となっている、レーザモジュール筐体の寸法および使用条件下では、筐体から熱電冷却モジュールに流れ込む熱量の上限が1000mWであるからである。図2において、表中に左下部に斜線で示した領域は、レーザダイオードの発熱量が熱電冷却モジュール基板の吸熱量を上まわった状態を示している。即ち、この領域においては、消費電力が大きくなる。さらに、左下部の別の斜線で示した領域は消費電力が大きくなるばかりでなく、レーザダイオードの温度制御も不能となりやすいので、設計上避けなければならない。
 表中に右上部に斜線で示した領域は、基板の面積の増加に伴い筐体からの熱の流れが多くなる領域である。即ち、この領域では、レーザダイオードの温度制御が不能になることはないけれども、ペルチェ素子は無駄な電力を消費しており、効率の悪い領域である。 表2に示した表から、明らかなように、レーザダイオードの発熱量をQd(mW)とするとき、基板の面積S1(mm2)が、20≦Qd/S1≦200(mW/mm2)によって規定される範囲内であることが導かれる。
 このように、発熱体の発熱量をQd(mW)とするとき、基板の面積S1(mm2)が、20≦Qd/S1≦200(mW/mm2)によって規定される範囲内でって、即ち、基板に流れ込む合計発熱量のうち、基板に熱的に接続される発熱体の発熱量Qdが50%以上をしめるように設計された熱電冷却モジュールにおいては、熱電冷却モジュールが移動させる熱量の半分以上がレーザダイオードの発生した熱であり、消費電力の低減化が実現される。即ち、本発明は熱電冷却モジュールに流れ込む全熱量の50%以上が発熱体からの熱量であるように設計することによって、熱電冷却モジュールを効率的に使用することができる。
 また、第1の熱電冷却モジュールの消費電力に伴う発熱量と、前記第1の熱電冷却モジュールに設置され温度調節される発熱体の発熱量との総和の発熱量をQd2(mW)とし、前記第2の熱電冷却モジュールの基板面積をS2(mm)とすると、Qd2とS2の関係においても20≦Qd2/S2≦200の関係を満たす請求項1に記載の温度調節装置。
 また、熱電冷却モジュールの面積は大きいほど余分な熱を吸収することになるので、発熱体が搭載される側の熱電冷却モジュールの基板の面積をS1とし、発熱体と熱電冷却モジュールとが接合される部分の面積をSqとするとき、5×10-3<Sq/S≦1である時に、上述した消費電力の低減化が実現される。
 なお、発熱体をレーザダイオードに限定して説明しているが、通電により発熱する素子であれば、それに置き換えても上述した本発明による効果を得ることができる。LDM筐体に関しても、「筐体」または「熱電冷却モジュールの置かれた環境」と置き換えても、上述した本発明による効果を得ることができる。
 図3は、この発明の第1の熱電冷却モジュールを説明する図である。図3(a)は、熱電冷却モジュールの平面図である。図3(b)は、熱電冷却モジュールの正面図である。
 図3(c)に示すように、熱電冷却モジュールはp型およびn型熱電素子(ペルチェ素子)が交互に複数個配列され、熱電素子を直列に接続するために熱電素子の両端部に配置された金属電極と、金属電極と接続し金属電極および熱電素子を挟持するように対向して配置される、その表面の少なくとも一部に、絶縁薄膜が形成された基板とからなる熱電素子モジュールである。
 図3(a)において、熱電冷却モジュール20の基板12a、12bは、レーザダイオード11やサーミスタ13等を駆動するのに必要な電極パッド14a、14b、15a、15b、更に、ペルチェ素子のπ型接合を形成するため絶縁体であることが必要である。この他、基板材料としては、熱伝導率が高く、極端に熱膨張係数の大きくないことが望ましい。具体的には、窒化アルミニウム(AlN)、半絶縁性シリコン(Si)、ダイヤモンド、炭化珪素(SiC)、酸化アルミニウム(A12O3)、窒化ホウ素(BN)が良好な特性を示す。また、絶縁性が要求されるのは、基板表面だけであって、導体であっても、表面を誘電体薄膜でコーティングしたものも使うことができる。特に良好な特性が得られたのは、銅タングステン合金を酸化アルミニウム(A12O3)、窒化珪素(SiNx)、酸化ケイ素(SiO2)でコーティングしたものである。
 熱電冷却モジュール20の基板12aの一面に、適当な方法で金属薄膜を形成し、それをフォトリソグラフイー、エッチングを組み合わせた工程でバターニングすることによって、電極パッド14a、14b、15a、15bが形成される。 なお、図3(a)(b)において、レーザダイオード10の他に素子としてサーミスタ13が搭載されているけれども、レーザダイオード10の他の素子は本質的な素子ではなく、必要に応じてサーミスタ13を搭載しなくても良い。
 また、必要に応じて、抵抗、インダクタ、キヤパシタ、フォトダイオード(PD)等の受動部品、電界効果トランジスタ(FET)、パイポーラトランジスタ、光変調器等の能動部品、レンズ、プリズム、などの光学部品を搭載しても良い。ただし、能動部品の場合は、その総発熱量が本発明において特定した条件を満たしている必要がある。
 図3(b)において、熱電冷却モジュール20の基板12aは、能動素子を搭載するために必要な金属パッドを形成した基板である。ここでは、レーザダイオード10やサーミスタ13を設置し通電するための電極パッドを、熱電冷却モジュール20の基板12aに直接、形成するものとして記載したが、予めそれらが形成されレーザダイオードが設置されたレーザキャリア等の基板を熱電冷却モジュール上に設置しても良い。通常は、熱電冷却モジュールの基板と同等もしくは小さいレーザキャリアが用いられる。熱電冷却モジュールの基板よりも大きな基板が設置された場合には、その基板の大きさが、本発明における第1の熱電冷却モジュール基板の面積S1に相当することとなる。
 このような熱電冷却モジュールでは熱電素子に使われるBiTe系材料の持つ脆性、熱電素子の組み立てプロセスや微細化の限界、さらには、熱電素子内のπ型接合部におけるジュール熱の増大等により、基板面積を小さくすると、作成プロセス、素子材料の制限による特性劣化が激しくなり、熱電素子の寸法によって、吸熱量に最大値が存在している。しかしながら、原理的には、熱電冷却モジュールの基板面積を小さくしても、熱電素子を構成する半導体の接合面積Scと接合間隔即ち熱電素子の高さhの比、Sc/hで定義される形態係数Fと熱電素子数を保てば同じ給熱量が期待される。そこで、形態係数Fを変化させずに熱電冷却モジュールの基板を小さくすることができれば、同等の吸熱性能を有しながら基板面積の小さな熱電冷却モジュールを得ることができる。例えば、従来では熱電素子の縦、横、高さが各々0.5mmであったものを、縦と横のサイズについては0.2mm、高さについては0.08mmとすることで、形態係数Fの値は変わらず、後述する熱電素子の配置密度が同じであれば、同等の吸熱性能を有しながら基板面積が1/6の熱電冷却モジュールを得られる。形態係数Fの望ましい範囲は5≦F≦25である。
 また、熱電冷却モジュールの吸熱性能は基板面積S1と、S1に接合されている全熱電素子の接合面積の総和であるSc1の比、即ちSc1/S1で定義される配置密度Dcによっても変わる。基板に接合されている熱電素子の間隔を狭め配置密度を高くすることにより、同等の吸熱性能を有しながら基板面積の小さな熱電冷却モジュールを得ることができる。しかしながら、熱電素子のサイズを小さくしても熱電素子の間隔を狭めることは組み立てプロセス等などから困難であり、熱電素子サイズが小さいものでは配置密度が小さくなる傾向があり、そのような熱電冷却モジュールでは吸熱性能が低下する。そこで熱電素子サイズが0.2mm角以下で、かつ、配置密度が0.5以上である熱電冷却モジュールを使用することで本発明の実施が容易となる。
ここで、熱電冷却モジュールの基板S1に接合されている全熱電素子の接合面積の総和であるSc1は熱電冷却モジュール上に設置されている発熱体(ここではレーザダイオードである)の発熱量Qdとの関係に依存し、40≦Qd/Sc1≦500(mW/mm)となるのが望ましい。
 次に第1の熱電冷却モジュールと第2の熱電冷却モジュールの関係について説明する。
 波長可変レーザモジュールのように、筐体温度に対し50℃以上の温度差を有する温度にレーザダイオードを温度制御する必要がある場合には、熱電冷却モジュールを2段以上に重ねる構成が望ましい。また、筐体温度が70℃であってもレーザダイオードのように零度付近にまで冷却する必要のある部品を2段以上に構成された熱電冷却モジュールの最上段に設置し、室温付近で一定温度に維持されていれば良い光検出系5のような部品を
下段の熱電冷却モジュール上に設置することで、最上段即ち第1の熱電冷却モジュールの基板面積を小さく抑え、周囲の気体からの熱流入を抑えることができる。
 このような構成では、レーザダイオードを設置する上段の第1の熱電冷却モジュールの基板S1が吸熱した熱量に、第1の熱電冷却モジュールが消費する電力に伴って発生する熱量を加えたものを、下段の第2の熱電冷却モジュールは吸熱し筐体外部に排熱する必要がある。第2の熱電冷却モジュールが放熱できる熱量は第2の熱電冷却モジュールの基板面積S2に依存し、第1の熱電冷却モジュールの基板面積と第2の熱電冷却モジュールの基板面積S2の比率は0.02≦S1/S2≦0.25の関係を満たすことが望ましい。
 図4は、図1に示す構成においてレーザダイオードの発熱量Qd、第1の熱電冷却モジュールの基板面積S1、第2の熱電冷却モジュールの基板面積S2、第1の熱電冷却モジュールに使用されている熱電素子の形態係数F、第1の熱電冷却モジュールの基板S1に接合されている熱電素子の接合面積の総和であるSc1が異なる構造のレーザモジュールにおいて、本発明において規定した値と各々の構成に環境温度を70℃とし、レーザダイオードが0℃に温度調整されるように、レーザモジュールを駆動した時の第1の熱電冷却モジュールと第2の熱電冷却モジュールからなる温度調節装置での消費電力を示す表である。
 ここで、発熱体であるレーザダイオードの発熱量Qdはその通電される電流値と、レーザダイオードの素子抵抗値から定まる消費電力によって推定される値を使用した。
 図5は、図4に示される各構成におけるレーザモジュールの温度調節装置での消費電力Wtec(W)と、ダイオードの発熱量Qd(mW)と第1の熱電冷却モジュールの基板面積S1(mm)の比率Qd/S1との相関を示すものである。Qd/S1が20以下である構成では消費電力が4W以上となるのに対して、Qd/S1が、20≦Qd/S1≦200の関係を満たすように構成されたものでは、温度調節装置の消費電力は4W以下に抑えられている。
 図6は各構成における温度調節装置の消費電力と、第1の熱電冷却モジュールの基板S1と第2の熱電冷却モジュールの放熱側基板面積S2の比との相関を示すものである。S1/S2が0.25を越える構成では消費電力が4W以上となるのに対して、S1/S2が、0.02≦S1/S2≦0.25の関係を満たすように構成されたものでは、温度調節装置の消費電力は4W以下に抑えられている。
 更に、図7は各構成における消費電力と熱電冷却モジュールに使用されている熱電素子の形態係数Fとの関係を示すものであり、図8は消費電力と熱電冷却モジュールの基板S1に接合されている全熱電素子の接合面積の総和であるSc1の比との関係を示すものである。
 以下に、この発明の温度調節装置をもちいたレーザモジュールの実施例について、説明する。
 本発明の実施例1は図1に示す波長可変レーザモジュールである。上述したように、レーザダイオードは第1の熱電冷却モジュール上に設置された熱伝導性の材料からなるレーザキャリア上に設置され温度制御されており、第1の熱電冷却モジュールはさらに大きな基板面積を有する第2の熱電冷却モジュール上に設置されている。第1および第2の熱電冷却モジュールの間には熱伝導性の基板を有し、第1の熱電冷却モジュールが放熱した熱量を基板内に拡散し、第2の熱電冷却モジュールの基板に効率的に伝導されるようになっている。
 波長検出系5は第3の熱電冷却モジュール上に設置され、一定温度に制御されている。本実施例によれば、一定温度に保持されるべき部品を温度可変とすることが要求されるレーザダイオードの温度制御と別系統にし、かつ第1と第2の熱電冷却モジュールを2段に構成することにより、レーザダイオード周辺部のみを冷却することによって、レーザモジュール全体の消費電力を低減することができる。
 図9は、本発明の波長可変レーザモジュールの断面を示す図である。波長可変レーザモジュール20において、レーザダイオード1の温度を大きく変化させるために、レーザダイオード1を搭載した第1の熱電冷却モジュール11を、予め熱電冷却モジュールが2段に積層された構造を有する第2の熱電冷却モジュール3の上に載せている。
 図9においてレーザダイオード1の向かって左側にある光検出系5はエタロンフィルタ、プリズム、フォトダイオード等の光学素子からなり、一種の波長弁別器を形成する。また、波長可変レーザモジュール20においてエタロン温度変化によって波長ドリフトが生ずるため、第3熱電冷却モジュール6によって光検出系5は精密に一定温度に制御される。
 第1の熱電冷却モジュール11は、発熱量150mWのレーザダイオード10に対して、熱電冷却モジュールの吸熱量を250mW(温度差35℃)になるように設計した。即ち熱電冷却モジュールの吸熱量をレーザダイオードの発熱量の1.6倍とし、そのときの熱電冷却モジュールの外形寸法は幅×奥行き×高さ=2.5×1.5×1.0mmとなった。熱電冷却モジュールの寸法が小さく、筐体から流れる熱を抑制することができる。
本構成によれば、レーザダイオード1の温度を低くしても、第1の熱電冷却モジュール11の低温面の面積が小さいため、筐体から熱電冷却モジュールに流れ込む熱も低く抑えら
れた。また、第2の熱電冷却モジュールが2段に構成されていることにより、より少ない消費電力で第1の熱電冷却モジュールを冷却することができる。更に、第1の熱電冷却モジュール11だけで35℃の温度可変ができるので、第2の熱電冷却モジュール3の負荷が軽くなり、結果として、レーザダイオード1の温度を可変するのに必要な消費電力を2W以下に抑えることが可能となった。
本実施例では、第2の熱電冷却モジュールが2段構成であるが、LDの可変温度範囲によっては、第2の熱電冷却モジュールを一段にした方が消費電力は少なくできる場合もある。
 図10は、本発明のレーザモジュールの断面を示す図である。熱電冷却モジュール11、光学系2、および光検出系5を共通の第2の熱電冷却モジュール3の上に搭載している。固定波長LDモジュール30では、レーザダイオード1の温度は発振波長の微調整のために変化させるのであって、大きく変化させる必要はない。従って、従来の固定波長レーザモジュールにおいては、レーザダイオードはペルチェ素子の上にチップキャリアを介して搭載されていた。しかし、従来のモジュールでは、レーザダイオードの波長のばらつきがあるため、目的とする波長からずれたレーザダイオードに対しては、面積の大きいペルチェ素子の温度を変化させる必要があり、レーザモジュールの消費電力のばらつきに繋がっていた。また、従来のモジュールにおいては、同時に光検出器の温度も変化してしまうので、レーザダイオード温度と、光検出器の温度制御において自由度が少なくなっていた。
 本発明のレーザモジュール30のように、レーザダイオード1を第1の熱電冷却モジュール11を介して第2の熱電冷却モジュール3に搭載することにより、レーザダイオード1の温度を独立して制御できるようになるため、従来の問題点であった、レーザモジュールの消費電力のばらつき、温度制御の自由度を克服することができた。更に、第1の熱電冷却モジュール11の低温面の面積が小さく、温度制御の自由度が増えたため、熱電冷却モジュールの数が増えたにもかかわらず、消費電力の増加は殆ど見られなかった。
 また、波長可変レーザモジュールであっても、波長の可変範囲が少ないものは、実施例3に示したような構造にすることによって、低消費電力化とともに、実施例2に示したレーザモジュールに比べ部品数の削減、さらにはレーザモジュールの制御回路の簡略化が実現できた。
 以上のように、波長検出機能を有し、波長が制御されているDWDM用の波長可変レーザモジュールについて説明したが、そのような波長検出機能を有さないレーザモジュールにおいても本発明を適用することができる。図10において、光検出系5が光出力をモニターするためのフォトダイオードであって、直接筐体の底部に取り付け台を設けて設置し、第2の熱電冷却モジュールの負荷を小さくしても良い。
 以上のような本発明の構成に加えて、本発明は、従来技術で説明した低消費電力化の方策と併用しても何ら問題はない。即ち、実施例2から4に示したレーザモジュールに対して、モジュールの封入ガスを、キセノン、クリプトン等の熱伝導率の小さなガス単独、または、それらの混合ガスを用いることによって、消費電力はより小さくなった。また、真空断熱を施しても何ら問題は無かった。
 今までは、最も効果が大きいということで、レーザモジュールに関して説明した。
しかし、本発明の温度調節装置の条件を満たせば、FETなどの電子デバイス、MEM
Sなどの光学素子等の温度調節に応用することができる。
 上述したように、本発明を実施することにより、少ない消費電力で、厳しい使
用環境温度の中での対象の温度を調節が可能となった。一例をあげれば、DWDMな
どに使用される可変波長信号光源レーザモジュールにおいて低消費電が半減したため
、高度実装が可能になった。全消費電力もそれに伴い低減したため、システム全
体の排熱機構が簡単になり、DWDMシステム自体がコンパクトになった。さらに、
LDの排熱が効果的に行われるようになったため、レーザ素子の制御可能な温度範
囲が広がった。結果として、可変波長光源レーザモジュールにおける発振波長の可変
範囲が広がり、多数の発振波長選択の可能な、低消費電力レーザモジュールを提供す
ることができるようになった。
 この発明によると、少ない消費電力で、厳しい使用環境温度の中で発熱体を所定の温度に調節することができる温度調節装置、発振波長の可変範囲が広がり、多数の発振波長選択が可能な、低消費電力の、可変波長光源レーザモジュールを提供することができ、産業上利用可能性が大きい。
図1は、この発明のレーザモジュールの概略断面を示す図である。 図2は、ペルチェ基板の面積Sとレーザダイオードの発熱量Qの比によってシミュレーションの結果をまとめた表である。 図3は、この発明の温度調節装置(熱電冷却モジュール)を説明する図である。 図4は、規定する各パラメータとその消費電力を示す表である。 図5は、第1の熱電冷却モジュールの面積と発熱体の発熱量の比に対する消費電力を示す図である。 図6は、第1の熱電冷却モジュールの面積と第2の熱電冷却モジュールの面積比に対する消費電力を示す図である。 図7は、第1の熱電冷却モジュールに使用されている熱電素子の形態係数と消費電力を示す図である。 図8は、第1の熱電冷却モジュールの面積と熱電素子の接合面積の比に対する消費電力を示す図である。 図9は、この発明の実施例2に係るレーザモジュールの概略断面図である。 図10は、この発明の実施例3に係るレーザモジュールの概略断面図である。 図8は、従来の信号光源レーザモジュールの断面図である。
符号の説明
     1.レーザダイオード
     2.光学系
     3.第1温度調節装置
     4.チップキャリア
     5.光検出系
     6.第2温度調節装置
     7.筐体
     8.台
     9.絶縁薄膜
    10.レーザダイオードモジュール
    11.レーザダイオード
    12.基板
    13.サーミスタ
    14.電極パッド
    15.電極パッド
    20.熱電冷却モジュール
    30.レーザモジュール
    40.レーザモジュール
    50.レーザモジュール
   100.レーザモジュール
   101.レーザダイオード
   102.光学系
   103.ペルチェモジュール
   104.チップキャリア
   105.光検出系
   107.筐体
   108.熱伝導板

Claims (6)

  1. 第1の熱電冷却モジュールと、
    第1の熱電冷却モジュールが設置される第2の熱電冷却モジュールと、
    第1の熱電冷却モジュールに設置され温度調節される発熱体とを有し、
    第1の熱電冷却モジュールの前記発熱体を設置する基板面積をS1(mm)とし、
    前記発熱体の発熱量をQd(mW)とすると、
    20≦Qd/S1≦200の関係を満たす温度調節装置。
  2. 第1の熱電冷却モジュールと、
    第1の熱電冷却モジュールが設置される第2の熱電冷却モジュールと、
    第1の熱電冷却モジュールに設置され温度調節される発熱体とを有し、
    第1の熱電冷却モジュールの前記発熱体を設置する基板面積をS1(mm)とし、
    第2の熱電冷却モジュールの放熱側基板面積をS2(mm)とすると、
    0.02≦S1/S2≦0.25の関係を満たす温度調節装置。
  3. 前記第1の熱電冷却モジュールが複数の熱電素子と、該熱電素子を電極を介して挟持するように配置される基板からなる温度調節装置であって、
    前記熱電素子が電極を介して一方の基板と接合される面積をSc(mm)とし、基板間を接合する熱電素子の高さをh(mm)とする時に、Sc/hで定義される形態係数Fが、
    5≦F≦25の関係を満たす請求項1または2に記載される温度調節装置。
  4. 前記第1の熱電冷却モジュールの基板に流れ込む熱量のうち、前記基板に設置されている前記発熱体の発熱量Qdが50%以上をしめる、請求項1から3に記載のモジュール。
  5. 前記発熱体と、
    請求項1もしくは2のいずれかに記載される温度調節装置と、
    前記発熱体と前記温度調節装置とを収納し密閉する筐体とを有し、
    前記発熱体がレーザダイオードであるレーザモジュール。
  6. 前記第1の熱電冷却モジュールの基板に接合されている全熱電素子の接合面積の総和をSc1、発熱体の発熱量をQdとするとき、40≦Qd/Sc1≦500(mW/mm)である、請求項3に記載の温度調節装置。
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JP2013191902A (ja) * 2013-07-05 2013-09-26 Fujitsu Ltd 半導体光増幅器モジュールおよび半導体光増幅器モジュールの制御方法

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