JP2004134458A - 電解コンデンサ駆動用電解液 - Google Patents

電解コンデンサ駆動用電解液 Download PDF

Info

Publication number
JP2004134458A
JP2004134458A JP2002295126A JP2002295126A JP2004134458A JP 2004134458 A JP2004134458 A JP 2004134458A JP 2002295126 A JP2002295126 A JP 2002295126A JP 2002295126 A JP2002295126 A JP 2002295126A JP 2004134458 A JP2004134458 A JP 2004134458A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrolytic capacitor
electrolyte
salt
tertiary amine
acid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002295126A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazunao Kikuchi
菊池 一修
Minoru Nakano
中野 稔
Yoshihiro Kojima
小島 義弘
Yusuke Takechi
武市 裕介
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tomiyama Pure Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Tomiyama Pure Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tomiyama Pure Chemical Industries Ltd filed Critical Tomiyama Pure Chemical Industries Ltd
Priority to JP2002295126A priority Critical patent/JP2004134458A/ja
Publication of JP2004134458A publication Critical patent/JP2004134458A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electric Double-Layer Capacitors Or The Like (AREA)

Abstract

【構成】電解質としてボロジグリコール酸又はその塩を極性非プロトン性溶媒に溶解させてなる電解コンデンサ駆動用電解液。
【効果】優れた導電率、耐電圧等の電気性能を示し、高信頼性アルミ電解コンデンサとなし得る。
【選択図】  なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電解コンデンサの駆動用電解液に関し、特に、本電解液を用いたアルミ電解コンデンサは、低圧用アルミ電解コンデンサとして優れた電気性能(導電率、耐電圧等)を示し、しかも、高信頼性アルミ電解コンデンサを提供することができる。
【0002】
【従来の技術】
アルミ電解コンデンサは、一般に、アルミ箔の表面に陽極酸化処理によって絶縁性酸化皮膜層を誘電体として形成させた化成箔を陽極側電極に用い、当該陽極側電極に対向させて陰極側電極を配置し、両極間にセパレータを介在させ、そこに駆動用電解液を保持させてコンデンサを形成したものである。
従来、当該アルミ電解コンデンサにおける極性非プロトン性溶媒に用いられる電解質としては、フタル酸の三級アミン塩やN−置換環状アミジン塩が用いられていたが、前者は、電気伝導性が悪く、且つ、熱安定性も悪いなどという欠点があり、又、後者は、電気伝導性には優れているものの耐電圧が著しく低いなどという欠点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる従来技術の有する欠点を解消できる技術を提供することを目的としたものである。
本発明の前記ならびにそのほかの目的と新規な特徴は、本明細書の記述からもあきらかになるであろう。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、電解コンデンサ駆動用電解液において、電解質として下記の一般式(1)で示されるボロジグリコール酸又はその塩を極性非プロトン性溶媒に溶解させてなることを特徴とする電解コンデンサ駆動用電解液に係るものである。
【0005】
【化2】
Figure 2004134458
但し、一般式(1)中のXは、三級アミン又はジエチルアミンを表す。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0007】
本発明においては、上記の一般式(1)で示されるボロジグリコール酸又はその塩を溶解して成る電解液をコンデンサ素子に含浸し電解コンデンサとしたところ、高い電導性、高い耐電圧、高温時の安定性等の優れた特性が得られることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
本発明において上記一般式(1)で表されるボロジグリコール酸の塩は、3級のアミンの場合、ボロジグリコール酸によるアニオンと、3級のアミンのカチオンとから構成される。当該一般式(1)で表されるボロジグリコール酸の塩において、例えば、一般式(1)のXがトリエチルアミンである場合のイオン式は、次の一般式(2)で示される。
【0009】
【化3】
Figure 2004134458
【0010】
上記一般式(1)中のXの3級のアミンの例としては、鎖状三級アミン又は環状三級アミンが例示でき、当該鎖状三級アミンの例としては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、エチルジメチルアミン、テトラメチルグアニジンなどが挙げられ、又、当該環状三級アミンの例としては、1,2−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、1,2−ジメチルイミダゾールなどが挙げられる。
【0011】
本発明において上記一般式(1)で表されるボロジグリコール酸の塩を構成する場合、ジエチルアミンにより構成してもよい。極性非プロトン性溶媒への溶解性などで支障がなければ他の二級アミンを使用してもよい。
【0012】
本発明において使用する極性非プロトン性溶媒としては、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、スルホラン、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、アセトニトリル、プロピオニトリル等を単独又は混合して使用することができる。
【0013】
本発明の一般式(1)で表されるボロジグリコール酸又はその塩の好ましい使用量は、1〜40wt%であり、1wt%未満では、電導性を損なうことなく、使用耐電圧を高め、しかも広範囲の使用温度に耐え、高温での長寿命を有するアルミニウム電解コンデンサ駆動用電解液を提供し難く、又、40wt%を越えても溶解性等の問題から同様に本発明の目的を達成し難い。より好ましい使用量は5〜35wt%である。
本発明の好ましい実施態様においては、当該溶質又はその塩を1〜40wt%好ましくは5〜35wt%を有機溶媒99〜60wt%好ましくは95〜65wt%に溶解し、電解液とすればよい。
【0014】
本発明における電解液には、必要に応じて種々の添加剤を使用することができる。
例えば、りん酸及びそのエステル類、コロイダルシリカ類、多価アルコール類、オキシカルボン酸類などを添加して使用することもできる。
当該多価アルコール類の例としては、エチレングリコール、プロピレングリコールなどが挙げられる。オキシカルボン酸類の例としては、クエン酸、サリチル酸、ゲンチジン酸、β−レゾルシン酸、γ−レゾルシン酸、キナ酸、リンゴ酸、酒石酸等が挙げられる。
【0015】
【実施例】
以下,本発明を実施例に基づいてさらに説明する。
実施例1〜12及び比較例1〜5
本発明におけるボロジグリコール酸の塩を各種極性非プロトン溶媒の単独又は混合品に溶解させ、表1に示す電解液組成に調製し、アルミ電解コンデンサに供した。
又、表1に示す組成にて比較例電解液を調製し、アルミ電解コンデンサに供した。
30℃における導電率(mS/cm)を測定し、又、105℃における耐電圧を測定し、その結果を表1に示した。
又、耐圧性密閉式硝子瓶に各種電解液の各々を200ml入れ、105℃恒温下で放置し、1000時間後の導電率を測定し導電率変化を求め、熱安定性試験を行った。その結果を表2に示した。
【0016】
【表1】
Figure 2004134458
【0017】
尚、表1中のアルファベットは、それぞれ下記の薬品名の略号を示す。(以下、同じ。)
TEA:トリエチルアミン、
EDMA:エチルジメチルアミン、
TMIZ:トリメチルイミダゾリニウム、
TMAM:テトラメチルアンモニウム
TMA:トリメチルアミン、
DTP:1,2−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジン
DBU:1,8−ジアザビシクロ−[5.4.0]−7−ウンデセン
DMIZ:1,2−ジメチルイミダゾール
DEA:ジエチルアミン
PT:フタル酸
BG:ボロジグリコール酸
GBL:γ−ブチロラクトン、
SL:スルホラン、
NMF:N−メチルホルムアミド
【0018】
【表2】
Figure 2004134458
【0019】
実施例13−14及び比較例6−7
GBL75wt%に25wt%のボロジグリコール酸エチルジメチルアミン又はボロジグリコール酸トリエチルアミンを溶解し、電解液に調整した後に、
16wv−4,700μF、63wv−2,000μF、100wv−100μFのアルミ電解コンデンサ素子に各々含浸し、封口した後に、そのアルミ電解コンデンサの初期並びに105℃下の寿命特性を測定した。
又、比較例として、GBL75wt%に25wt%のフタル酸トリメチルイミダゾリニウムを溶解し、電解液を調整し、また、GBL75wt%に25wt%のフタル酸トリエチルアミンを溶解し、電解液を調整した。以下、実施例と同様に各種アルミ電解コンデンサ素子に含浸し、その特性を測定した。
それら結果を表3、表4及び表5に示した。
【0020】
【表3】
Figure 2004134458
【0021】
【表4】
Figure 2004134458
【0022】
【表5】
Figure 2004134458
【0023】
表1の結果から、本発明の電解液は従来のフタル酸三級アミン塩を含む電解液に比較し、著しく導電性と耐電圧を高めることができ、又、従来のフタル酸N−置換環状アミジン塩を含む電解液と比較しても略同等の導電性を有する上に耐電圧を著しく向上させることが出来る事がわかる。
又、表2の結果から、従来の電解液に比較し、熱安定性を著しく向上させることが出来る事がわかる。
又、表3〜5の結果より、本発明の電解液を用いたアルミ電解コンデンサは、フタル酸N−置換環状アミジン塩と略同等の特性を有し、フタル酸の三級アミン塩に比較し、非常に低ESR化が図れる上に、耐電圧を高めることができることが解る。
故に、本発明電解液をアルミ電解コンデンサ駆動用電解液として使用した場合、そのアルミ電解コンデンサの電気特性(導電性、耐電圧、信頼性)を著しく向上させ、産業上の利用価値を著しく広め、その発展に大きく寄与することができる。
【0024】
【発明の効果】
本発明によれば、電導性を損なうことなく、使用耐電圧を高め、しかも広範囲の使用温度及び寿命特性を著しく改善したアルミニウム電解コンデンサ駆動用電解液を提供することができ、実施例に示すように、本発明の電解液を含浸し、製造したアルミニウム電解コンデンサは、105 ℃の高温下に於いても長期に渡って安定した特性の維持が可能であり、アルミニウム電解コンデンサの電気特性向上に寄与する意義は大変に大きなものがある。

Claims (2)

  1. 電解コンデンサ駆動用電解液において、電解質として下記の一般式(1)で示されるボロジグリコール酸又はその塩を極性非プロトン性溶媒に溶解させてなることを特徴とする電解コンデンサ駆動用電解液。
    Figure 2004134458
    但し、一般式(1)中のXは、三級アミン又はジエチルアミンを表す。
  2. 請求項1におけるボロジグリコール酸又はその塩を1〜40wt%の範囲内で溶解させてなる、請求項1に記載の電解コンデンサ駆動用電解液。
JP2002295126A 2002-10-08 2002-10-08 電解コンデンサ駆動用電解液 Pending JP2004134458A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002295126A JP2004134458A (ja) 2002-10-08 2002-10-08 電解コンデンサ駆動用電解液

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002295126A JP2004134458A (ja) 2002-10-08 2002-10-08 電解コンデンサ駆動用電解液

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004134458A true JP2004134458A (ja) 2004-04-30

Family

ID=32285478

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002295126A Pending JP2004134458A (ja) 2002-10-08 2002-10-08 電解コンデンサ駆動用電解液

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004134458A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006012983A (ja) * 2004-06-23 2006-01-12 Nippon Chemicon Corp 電解コンデンサ
JP2006012984A (ja) * 2004-06-23 2006-01-12 Nippon Chemicon Corp 電解コンデンサ用電解液
JP2008258219A (ja) * 2007-03-31 2008-10-23 Nippon Chemicon Corp 電解コンデンサ用電解液
WO2015119020A1 (ja) * 2014-02-05 2015-08-13 日本ケミコン株式会社 固体電解コンデンサ及びその製造方法

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006012983A (ja) * 2004-06-23 2006-01-12 Nippon Chemicon Corp 電解コンデンサ
JP2006012984A (ja) * 2004-06-23 2006-01-12 Nippon Chemicon Corp 電解コンデンサ用電解液
JP2008258219A (ja) * 2007-03-31 2008-10-23 Nippon Chemicon Corp 電解コンデンサ用電解液
WO2015119020A1 (ja) * 2014-02-05 2015-08-13 日本ケミコン株式会社 固体電解コンデンサ及びその製造方法
JP2015165550A (ja) * 2014-02-05 2015-09-17 日本ケミコン株式会社 固体電解コンデンサ及びその製造方法
CN105793940A (zh) * 2014-02-05 2016-07-20 日本贵弥功株式会社 固体电解电容器及其制造方法
EP3104380A4 (en) * 2014-02-05 2017-09-20 Nippon Chemi-Con Corporation Solid electrolytic capacitor and production method for same
US10115529B2 (en) 2014-02-05 2018-10-30 Nippon Chemi-Con Corporation Electrolytic capacitor having a solid electrolyte layer and manufacturing method thereof

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2004134458A (ja) 電解コンデンサ駆動用電解液
JP2004134655A (ja) 電解コンデンサ駆動用電解液
JPH0424851B2 (ja)
JP3860303B2 (ja) 電気二重層コンデンサ用電解液およびそれを用いた電気二重層コンデンサ
JPH0376775B2 (ja)
JP2701876B2 (ja) 電解コンデンサ用電解液
JP2005116601A (ja) 電解コンデンサ用電解液、電解コンデンサ及び電気化学素子
JP4724336B2 (ja) 電解コンデンサの駆動用電解液
JP4570804B2 (ja) 電解コンデンサ用駆動電解液
JP2701875B2 (ja) 電解コンデンサ用電解液
JP4588130B2 (ja) 電解コンデンサ用電解液
JP4576070B2 (ja) 電解コンデンサの駆動用電解液
JPH0342693B2 (ja)
JPH01154509A (ja) 電解コンデンサ用電解液
JPH0810663B2 (ja) 電解コンデンサ用電解液
JPH0325912A (ja) 電解コンデンサ用電解液
JP4102100B2 (ja) 電解コンデンサの駆動用電解液
JP3037704B2 (ja) 電解コンデンサ用電解液
JP2815874B2 (ja) 電解コンデンサ用電解液
JP4405906B2 (ja) アルミニウム電解コンデンサの駆動用電解液
JPH05243092A (ja) 電解コンデンサ用電解液
JPH0269918A (ja) 電解コンデンサ用電解液
JP2815875B2 (ja) 電解コンデンサ用電解液
JPH10135081A (ja) 電解コンデンサ用電解液およびそれを用いた電解コンデンサ
JPH01293609A (ja) 電解コンデンサ駆動用電解液

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20051006

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A977 Report on retrieval

Effective date: 20080709

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080819

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090224