JP2004134376A - 大気圧条件下でグロー放電プラズマを生成して維持するための改良された装置 - Google Patents

大気圧条件下でグロー放電プラズマを生成して維持するための改良された装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 大気圧グロー放電プラズマを、一様に安定させて生成維持すること。
【解決手段】 プラズマ放電スペース(11)内においてグロー放電プラズマを生成して維持するための装置(20)であって、対向電極(13,14)と;放電スペース内へと大気圧条件下で単一ガスまたは混合ガスを供給するためのガス供給手段(12)と;電極を励起するためのAC電力供給手段(15)と;プラズマ内の電流変動を安定化させるための電気的安定化手段(21)と;を具備してなり、安定化手段が、電極と電力供給手段との間に接続されているとともに、プラズマ内に発生した1マイクロ秒以内の電流変動に対して対抗し得るよう構成されている。
【選択図】 図2

Description

 本発明は、広義には、放電プラズマシステムおよび方法に関するものであり、より詳細には、大気圧条件下でグロー放電プラズマを生成するための装置および方法に関するものである。
 大気圧グロー(Atmospheric Pressure Glow,APG)放電は、実際に使用されており、特に、非破壊的材料表面改質のために使用されている。グロー放電プラズマは、比較的低密度のプラズマであり、典型的には、大気圧条件下であるいは減圧環境下で、生成される。
 より一般的には、プラズマは、プラズマチャンバ内において、すなわち、対向配置された2つの平行平板電極間のプラズマ放電スペース内において、生成される。しかしながら、プラズマは、また、例えば隣接配置された2つの電極といったような、他の電極構成を使用することによっても、生成することができる。プラズマは、ガス内においてまたは混合ガス内において、AC電力供給手段によって電極を励起することにより、生成される。
 例えば純粋なヘリウムガスや純粋な窒素ガスといったような内部においては、安定かつ一様なプラズマを生成し得ることが既に観測されている。しかしながら、そのようなガスの中に、ppmレベルで不純物や他のガスや化学種が侵入した途端に、プラズマの安定性が、劇的に低下することとなる。安定性を破壊する化合物の典型的な例としては、O や、NOや、CO 、等がある。
 プラズマの不安定性は、高電流密度プラズマ内において進展したり、プラズマを局所的に消滅させる。種の密度が多く、そのため、プラズマ内における衝突頻度が多い場合には、APGは、高速で正のフィードバックを示す。つまり、プラズマのイオン化のランダムな局所的増大が、指数関数的に増大する。そのため、不安定性が、高電流密度プラズマ内において進展したり、プラズマを局所的に消滅させる。プラズマ電流のこのような指数関数的増大現象は、グローからアークへの転移として知られている。その結果、アーク電流が発生し、グロー放電プラズマを、維持することができない。実際、フィラメント状放電とグロー放電との組合せが生成される。
 大気圧のエア内における平行平板電極間のフィラメント状放電は、オゾンを大量に生成するために使用されている。しかしながら、表面改質への利用に関する使用は、限定されている。それは、プラズマフィラメントが、表面を穿孔したりあるいは非一様にしか表面処理ができなかったりするからであり、比較的大きなプラズマ電流に関連しているからである。
 電気的には、APGシステムまたはAPGリアクターは、RLC等価回路図によって表現したりモデル化したりすることができる。このようなRLC等価回路は、互いに離間している電極どうしのキャパシタに主に由来するキャパシタンス(C)と;インダクタンス(L)と;プラズマ抵抗(R)と;を備えている。インダクタンス成分は、APG自己インダクタンスと、電源に対してのシステムの結合に関する等価インダクタンスと、を備えている。APGシステムが、電源に対して変圧器を介して接続されている場合には、この結合に関する等価インダクタンスは、少なくとも数mHといったかなり大きな程度のものとなる。プラズマのブレークダウン時には、大きな共鳴電流発振が、RLC回路のために生成することが起こり得る。電流発振は、プラズマの安定性に対して重大なリスクをもたらし、プラズマ内における波の生成に関する接地をもたらし、プラズマ柱を収縮させる。
 米国特許第5,414,324号明細書には、空気を導入するための第1電極すなわち上電極と、被処理基板を配置するための第2電極すなわち対向電極と、を具備したプラズマチャンバが開示されている。被処理基板をスパークから保護するために、すなわち、被処理基板をプラズマ内のアーク電流から保護するために、電気伝導性グリッドが、対向配置されかつ離間配置されている電極どうしの間に、設けられている。グリッドは、大きなインダクタンスを有したインダクタを介して接続されている。先の米国特許第5,414,324号明細書に開示された実験結果からは、実際の使用時には、100Hというインダクタンスあるいはそれ以上のインダクタンスを有したインダクタを使用しなければならないものと考えられる。
 インダクタンスの値が大きいことにより、大きなインダクタンスとAPGリアクターの浮遊キャパシタンスとグリッドとから形成されるLC回路の時定数が、ミリ秒の範囲となる。そのため、公知の回路は、例えばプラズマブレークダウン時の共鳴電流発振やグロー・アーク転移といったような、マイクロ秒以下という時間で起こるような高速プロセスに対しては、フィードバックをもたらすことができない。つまり、インダクタが反応を開始したときには、スパークが常に存在する。
 当業者であれば、導電性グリッドと大きなインダクタンスとの組合せが、過電流保護のためだけに使用し得る構成であることを、理解されるであろう。実際、プラズマ内において既に進展したスパークの電流を減衰させて、被処理材料が配置されている対向電極へとそのスパークが到達することを防止する、という手段しかもたらすことができない。
 さらに、ブレークダウン時には、プラズマは、最も不安定なフェーズにあり、小さな電圧変動でさえも、プラズマの安定性に容易に影響を与えることとなる。先の米国特許第5,414,324号明細書に開示されているものといったような、比較的大きなインダクタンスを導入することにより、電圧変動が大きく、その結果、プラズマの安定性が、悪影響を受ける。それとは別に、ブレークダウン時にプラズマが爆発的に進展した際には、電圧の減少は、電流が減少し始めることを保証するものではない。ブレークダウン近傍においては、プラズマは、負の抵抗を有しており、実際に、電流は、電圧が減少した場合でも、急速に増大する。
 したがって、先の米国特許第5,414,324号明細書において開示された手法は、通常の小電流動作条件下においては、小さな効果しか有しておらず、プラズマの安定性に対する効果もごくわずかでしかなく、スパークの形成を保護するものではない。
 さらに、先の米国特許第5,414,324号明細書において開示されたサイズのインダクタは、比較的大きなスペースを必要とするとともに、磁気コアが必要であることのために、かなり大きな重量のものとなる。導電性グリッドは、プラズマによる基板の処理に関しての有効放電スペースを制限する。
米国特許第5,414,324号明細書
 本発明の目的は、一様な大気圧グロー放電プラズマを生成して維持するための、新規な改良された装置および方法を提供することである。
 上記の目的および他の目的およびさらなる特徴点は、本発明に基づき、プラズマ放電スペース内においてグロー放電プラズマを生成して維持するための装置であって、互いに対向してかつ互いに離間して配置された少なくとも2つの電極と;放電スペース内へと大気圧条件下で単一ガスまたは混合ガスを供給するためのガス供給手段と;電極を励起するためのAC電力供給手段と;プラズマ内の電流変動を安定化させるための電気的安定化手段と;を具備してなり、安定化手段は、電極と電力供給手段との間に接続されているとともに、プラズマ内に発生した1マイクロ秒以内の高速電流変動に対して対抗し得るよう構成されている。
 従来技術による手段と比較すると、本発明においては、安定化手段が、電極と電力供給手段との間に接続されていることにより、導電性スクリーン等の導入によってプラズマ放電スペースを妨害してしまうことがないとともに、さらに、安定化手段は、プラズマ内に発生した1マイクロ秒以内の高速電流変動に対して対抗し得るよう構成されている。
 本発明のある実施形態においては、安定化手段は、上述したようなグローからアークへの転移を引き起こしてしまうような高速プラズマ電流変動に対しての、負のフィードバックをもたらし得るようにして電極を励起し得るよう構成されている。
 本発明の他の実施形態においては、安定化手段は、プラズマ電流の増大速度に比例して、および/または、プラズマからの電磁界放射の増大に比例して、プラズマ励起電圧を減少させ得るようにして構成されている。
 つまり、小電流ストリームによって開始されるプラズマ不安定性を避けるために、安定化手段は、負の電圧フィードバックを、プラズマ電流増大の場合に供給するだけでなく、プラズマ電磁放射増大の場合にも供給する。このようにして、プラズマ内におけるフィラメント状放電を、効果的に回避することができる。
 本発明による装置の好ましい実施形態においては、安定化手段は、プラズマのブレークダウン時にプラズマを励起するために、ゼロまたは無視できる程度の負の電圧フィードバックをもたらし得るよう、あるいは、正の電圧フィードバックさえをももたらし得るよう、構成されている。
 本発明のこの実施形態は、安定化手段による負のフィードバック操作が、プラズマブレークダウン時には機能的ではないという知見をベースとしている。プラズマがブレークダウン時に爆発的に進展する際には、励起電圧の減少は、プラズマ電流の減少開始を保証することがない。プラズマのブレークダウン近傍においては、プラズマは、負の抵抗値を有しており、そのため、電圧が減少した場合でも、電流は、実際に急速に増大する。
 実験的に得られたデータからは、本発明による手段が、供給ガスや励起条件や電極構成や電極間隔がかなり様々に相違したにしても、非常に安定なプラズマをもたらすことが、実証された。
 安定化手段は、様々な態様のものとすることができ、とりわけ、電流依存型の可変電気インピーダンスとすることができ、特に、インダクタ成分を有したものとすることができる。
 本発明の好ましい実施形態においては、電流依存型の可変電気インピーダンスは、非線形な振舞いを示さなければならない。つまり、プラズマブレークダウン時には、電気インピーダンスは、APGシステムの電極に対して印加すべき励起電圧を減少させないよう、実質的に減少しなければならない。このことは、プラズマブレークダウン時の重要なフェーズの最中においておよびその重要なフェーズの後における、電流強度の減少を効果的に防止する。
 好ましくは、約0.2mA/cm 以上というプラズマ電流密度において、インピーダンスを実質的に減少させ得るよう構成されている。少なくとも1桁という程度のインピーダンス減少で十分であると考えられる。抵抗成分とインダクタンス成分とからなるインピーダンスの場合には、インダクタンス成分の減少は、プラズマブレークダウン時のプラズマ電流の発振を避けるために、重要である。
 本発明による実用的な実施形態においては、安定化手段は、インダクタ手段を備えている。当業者であれば、インダクタ手段が、そのインダクタンス値に応じて、APGの磁束変動や電流変動とは逆向きの(逆相の)電圧を生成することは、理解されるであろう。
 インダクタ手段と、複数の電極のうちの少なくとも1つの電極とを、電力供給手段に対して、直列に接続することにより、非常に単純な電気回路が得られる。プラズマをできる限り対称かつ一様なものとするために、APGシステムの各電極は、それぞれ個別的に、直列接続されたインダクタ手段を介して電源に対して接続される。対向配置された複数の電極または隣接配置された複数の電極を有したAPGシステムの場合には、各電極は、インダクタ手段を介して、APGシステムの電源に対して接続することができる。インダクタ手段は、インダクタンス値において様々なものとすることができ、とりわけ、対応電極のサイズに応じて様々なものとすることができる。
 さらに他の実施形態においては、インダクタ手段は、当業者には公知であるような、電子的インダクタ回路を備えることができる。本発明の好ましい実施形態においては、インダクタ手段は、チョークコイル手段とされる。適切に構成されている限りにおいては、チョークコイル手段は、上述したようなプラズマブレークダウン時には、所望の非線形特性を示すことができる。
 チョークコイル手段は、強磁性材料製のコアを備えている。このコアは、任意のフェライトグループのものとすることができ、100mTという程度の小さな磁界において飽和することができ、MHzという周波数において動作することができ、プラズマブレークダウン時に要求されるインピーダンス減少すなわちインダクタンス減少をもたらし得るように適切に構成することができる。
 つまり、プラズマブレークダウン時に発生するプラズマ電流において飽和するようにコアを構成しておくことにより、チョークコイルのインピーダンスは、減少することとなり、大きな電圧変動を避けることができ、これにより、チョークコイルに基づく付加的なプラズマ不安定性を避けることができる。チョークコイル手段をAPGの電源および電極に対して直列的にかつ直接的に接続することにより、プラズマ放電電流によって、飽和効果をもたらすことができる。
 そのようにしてインダクタを使用することは、電気回路内においては、高周波電圧発振のフィルタリングのための使用としては、標準的である。しかしながら、当業者であれば、プラズマのフィラメント状放電状態に関連した高速電流変動が、電圧変動ではなくむしろ電流変動であり(プラズマは、低インピーダンスの電流源と等価である)、そのような電流変動の抑制が上述したように簡単ではないことは、理解されるであろう。
 本発明の実用的な実施形態においては、インダクタ手段すなわちチョークコイル手段は、プラズマの形成後においては、10H以下というインダクタンスを有するように構成することができる。飽和前におけるチョークコイルのインダクタンスは、以下の式を使用して選択することができる。
Figure 2004134376
 ここで、Lは、チョークコイルのインダクタンス値であり、Imax は、(インダクタ手段を使用しない場合の)電流強度であり、τは、(インダクタ手段を使用しない場合の)ブレークダウン進展時間、である。
 しかしながら、大まかには、飽和前のチョークコイルのインダクタンスは、チョークコイルとAPGリアクターの浮遊キャパシタンスとによって形成された共鳴回路の共振周波数がMHzの領域であるように、選択されなければならない。
 実用的には、要求されるインダクタンスは、100cm という電極表面を有したリアクターに関しては、1〜10mHの程度である。
 電力供給手段が、最適の電力供給という目的のために使用されるおよび電源に向けてのプラズマ電流の反射をフィルタリングするという目的のために使用されるLCフィルタネットワーク(インピーダンスマッチングネットワーク)を備えている場合には、本発明においては、少なくとも1つの電極が、インダクタ手段を介してLCフィルタネットワークに対して接続される。
 上述したように、APGが変圧器を介して電力供給されているという場合には、接続ラインは、インダクタ安定化手段に対する構成基準要求を満たさないような、かなりのインダクタンスを有している。この場合、APGおよびインダクタ手段の変圧器等価インダクタンスに対しての結合は、APGの結合が無用に大きなインダクタンスをもたらすことを避けるために、弱いものでなければならない。この目的を達成するために、変圧器二次側におけるプラズマ電流の反射は、LCネットワークやΠ(パイ)型ネットワークやT型ネットワークといったようなフィルタネットワークを使用することにより、最小にまで減少させなければならない。
 しかしながら、インダクタ手段とフィルタネットワークとは、変圧器二次側におけるプラズマ電流の高周波成分および電源電流の高周波成分を効果的に抑制し得るように注意深く構成しなければならない。本発明による手段のさらなる利点は、例えばチョークコイル手段といったようなインダクタ手段が、電源手段に向けての反射電力の低減という目的に対してかなりの寄与をもたらすことである。
 好ましくは、インダクタ手段は、カットオフ周波数を有しているべきである。その場合、カットオフ周波数以上においては、インダクタ手段のインダクタは、大いに抵抗性となる。これにより、電流発振のさらなる制限手段がもたらされる。
 望ましくないプラズマ電磁放射のフィルタリングを効果的なものとし得るよう、インダクタ手段は、インダクタを通してのプラズマ磁界束が最大となるように、構成すべきである。
 本発明のある実施形態においては、インダクタ手段は、一方または双方の電極に対しておよびプラズマ領域に対してできるだけ実質的に近接して電気的に接続される。
 本発明の他の実施形態においては、APGリアクター自体が、強磁性体材料内においてAPGをパッケージングすることによってインダクタ手段として使用される。
 本発明による装置の好ましい実施形態においては、対向電極間に、チョークコイルを接続するためのスクリーン等が不要であることにより、複数の電極は、0.01mm以上の間隔でもって、近接して離間配置することができる。
 電流発振の効果的な抑制のために、本発明による装置においては、プラズマを生成するためのガスは、ヘリウム、アルゴン、窒素、空気、酸素、二酸化炭素、および、これらの中の任意のものを含有した混合ガス、からなるグループの中から選択することができる。
 本発明の好ましい実施形態においては、ガスは、例えばヘリウムやアルゴンといったような希ガスと、例えば空気や酸素や二酸化炭素といったような化学的活性ガスと、の混合ガスとされる。ガスは、さらに、化学気相蒸着プロセスにおいて通常的に使用されるような特定の化学組成物を含有することができる。このような特定の化学組成物としては、例えば、SiH や、炭化水素や、TEOSやHMDSO等の有機シリコン化合物や、有機金属化合物、がある。
 本発明のある実施形態においては、AC電圧の傾斜は、インダクタ手段とAPGキャパシタンスとの共鳴周波数よりも長いパルス持続時間を有するようなものとされる。本発明の好ましい実施形態においては、AC電圧の傾斜は、APGのすべての容積内におけるプラズマブレークダウンの進展に要する時間が200nsよりも短いものとなるような、ものとされる。このようにすることにより、プラズマの安定性が、実質的に増大する。そのような条件は、例えばAC電圧の周波数を50kHz以上とした場合に、得ることができる。
 さらに他の実施形態においては、安定化手段は、電極のところにおける励起電圧に重畳される電圧パルスを供給するパルス生成手段を備えている。パルス生成手段による電圧パルスの大きさは、AC電力供給手段による励起電圧に対抗したものとされ、小さな電流においては電流変動速度に比例したものとされ、その後ゼロとされる。
 本発明の単純な実施形態においては、そのようなパルス生成手段は、電力増幅器によって形成される。電力増幅器の入力端子すなわち制御端子は、プラズマチャンバの少なくとも1つの電極とAC電力供給手段との間に直列接続されたインダクタに対して、接続される。増幅器の出力端子は、電力供給手段に対しておよびプラズマチャンバの電極に対して、直列接続される。出力においては、電力増幅器は、電源のようにして振る舞う、すなわち、小さな出力インピーダンスを有している。
 増幅器は、プラズマ内において高速電流変動が生成された際にそしてそれがインダクタによって検出された際に、起動され、電流密度が約0.2mA/cm という値を超えたときに、停止される。電圧パルスの強度は、100〜500Vという範囲にある必要があり、100〜200V/μsという傾斜を有するべきである。
 パルス生成回路は、有利には、上述したように、プラズマのブレークダウン時に電極のところにおける励起電圧に対して正の電圧フィードバックを供給し得るように、構成することができる。
 本発明は、さらに、プラズマ放電スペース内においてグロー放電プラズマを生成して維持するための方法を提供するものであって、本発明による方法においては、互いに離間して配置された少なくとも2つの電極を準備し;放電スペース内へと大気圧条件下で単一ガスまたは混合ガスを導入し;AC電力供給手段を使用することによって電極を励起し;電気的安定化手段を使用することによってプラズマ内の電流変動を安定化させる。その場合、安定化手段を、電極と電力供給手段との間に接続する。
 本発明による方法のある実施形態においては、安定化手段を、プラズマ内の不安定性に関するプラズマの正のフィードバックに対して、負の電圧フィードバックをもたらし得るように電極を励起させるようにして動作させる。
 本発明による方法の他の実施形態においては、安定化手段を、プラズマ電流の増大速度に比例しておよび/またはプラズマからの電磁界放射の増大に比例して、プラズマ励起電圧を減少させるようにして動作させる。
 本発明による方法における好ましい実施形態においては、安定化手段を、プラズマのブレークダウン時にプラズマを励起するために、ゼロまたは無視できる程度の負の電圧フィードバックをもたらすようにしてあるいは正の電圧フィードバックをもたらすようにして、動作させる。
 本発明による方法におけるさらに他の実施形態においては、安定化手段を、電流依存型の可変電気インピーダンスとして、特にインダクタ的インピーダンスとして、動作させる。
 本発明による方法における好ましい実施形態においては、安定化手段を、プラズマのブレークダウン後にインピーダンスを実質的に減少させるようにして動作させる。
 本発明による方法におけるさらに他の実施形態においては、安定化手段を、所定周波数以上においては実質的に抵抗性であるようにして動作させる。
 本発明の他の実施形態においては、安定化手段を、電力供給手段によって供給されるプラズマ電圧に対して電圧パルスを重畳させるようにして動作させる。
 本発明による装置および方法は、実用的には、幅広い用途において使用することができる。限定するものではないけれども、例えば、表面活性化プロセス等の、基板のプラズマ表面処理のためのデバイスとして使用することができる。そのような場合の基板は、ガラスやポリマーや金属等とすることができる。また、親水性表面または疎水性表面を生成するためのデバイスとして;化学気相蒸着プロセスのためのプラズマデバイスとして;揮発性オゾン成分を含有したガスの分解のためのプラズマデバイスとして;ガス相から毒性成分を除去するためのプラズマデバイスとして;例えば殺菌のためやドライクリーニングのためといったような表面クリーニングの目的のためのプラズマデバイスとして;使用することができる。
 本発明の上記の特徴点や他の特徴点や利点について、添付図面を参照しつつ、以下において説明する。
 以下、本発明を何ら限定することなく、添付図面を参照しつつ、本発明について説明する。複数の添付図面にわたっては、同様の部材には、同じ参照符号が付されている。
 先の米国特許第5,414,324号明細書に開示された従来技術による装置(10)の回路図は、プラズマチャンバすなわちすなわちプラズマ放電スペース(11)と、矢印(9)で示すようにして放電スペース(11)内へと大気圧条件でもって単一ガスまたは混合ガスを供給するための手段(12)と、を備えている。プラズマスペース(11)内においてグロー放電プラズマを生成して維持するために、対向しかつ離間配置された少なくとも2つの電極(13,14)が、放電スペース(11)内に配置されているとともに、好ましくはAC電源手段といったようなAC電力供給源(15)に対して中間介在変圧器ステージ(16)を介して接続されている。
 放電スペース(11)内のプラズマの電流変動を安定化させるために、チョークコイル(17)の形態とされた安定化手段が、システムアース(19)と、電極(13,14)間に位置しかつ図示において破線で示されているような導電性スクリーン(18)と、の間に接続されている。
 スクリーン(18)は、プラズマによって基板等を処理するために電極(13,14)間において利用可能なスペースを、実質的に制限する。さらに、チョークコイル(17)は、100H以上という比較的大きなインダクタンスを有するものとして構成される必要がある。このことは、装置を非常に高価なものとするとともに、嵩高いものとする。
 背景技術の項において概観したように、特に、時定数が比較的大きいことのために、先の米国特許第5,414,324号明細書に開示された手法は、スパークの形成を保護し得るものではなく、通常の小電流動作条件下においては、小さな効果しか有しておらず、プラズマの安定性に対する効果もごくわずかでしかない。
 図2は、本発明による装置の一般的回路図(20)を示している。この場合、安定化手段(21)が、電極(13,14)と電源手段(15)との間に接続されている。あるいは利用可能であれば、電極(13,14)と、変圧器ステージ(16)と、の間に接続されている。
 本発明においては、安定化手段(21)は、プラズマ電流変動の速度に応じておよび/またはプラズマ磁界変動の速度に応じて、プラズマ電圧を減少させ得るように設けられている。
 本発明の好ましい実施形態においては、安定化手段は、インダクタ的性質を有した手段を備えている、すなわち、プラズマ電流およびプラズマによって放射される磁界の変動速度に比例したかつ逆向きの(逆位相の)電圧を生成する手段を備えている。つまり、次式のような電圧を生成する手段を備えている。
 Vind = −LdI/dt − dΦ/dt
 ここで、Vind は、誘導される電圧(単位:V)であり、Iは、プラズマ電流(単位:A)であり、Lは、インダクタンス(単位:H)であり、Φは、インダクタ手段領域内においてプラズマによって放射される磁束、である。
 安定化手段(21)は、一般に、電流依存性可変インピーダンス手段を備えることができる。この手段は、コイルといったような好ましくはチョークコイルといったような、例えば電子的インダクタ手段および/または電気的インダクタ手段とされる。
 図3は、本発明による回路図(25)を示している。この回路図(25)においては、電極(13または14)に対して直列接続された少なくとも1つのチョークコイル(22または23)と、AC電力供給手段(15)と、が設けられている。
 符号(24)は、例えばLC並列回路といったようなインピーダンスマッチング回路を示している。このインピーダンスマッチング回路の主要な目的は、電極(13,14)から、電力供給手段(15)へと戻るような、または使用されている場合には変圧器(16)へと戻るような、反射電力を低減させることである。インピーダンスマッチング回路(24)は、プラズマの安定性を増大させることに寄与する。
 図4は、LCマッチング回路(24)を備えた構成において、しかしながら、本発明による安定化手段(21)を備えてはいない構成において、窒素の場合に発生し得る典型的なプラズマ電流発振を示すグラフである。電極どうしの離間間隔は、1mmである。縦軸として、プラズマ電流(I)が、単位をAとして示されている。時間(t)は、横軸において、単位をμsとして示されている。図4においては、測定された電流(I )と、プラズマ電流(I )と、が示されている。
 図4からわかるように、インピーダンスマッチング回路(24)は、12.8kHzという動作周波数において、一般的には1〜15MHzという程度の動作周波数において、高周波電流発振をフィルタリングすることができない。このような発振は、背景技術の項において上述したように、不純物等による瞬時的プラズマ電流増加によって引き起こされる。
 比較的大きな速度変化dI/dtを有したそのようなプラズマ電流発振の抑制は、本発明による安定化手段により、抑制される。つまり、プラズマ電流の瞬時的増加時には、安定化手段は、電極どうしにわたっての電圧を、ブレークダウン電圧(V )以下にまで減少させ、プラズマ放電を消す。
 電力供給手段に対して直列接続されているものとして、チョークコイル手段を使用することにより、より一般的には、インダクタ手段を使用することにより、パルス持続時間を増大させることができる。それは、1つまたは複数のコイルが、電流が減少したときには、プラズマに対して印加される電圧を増大させるからである。
 しかしながら、点火時には、プラズマは、非常に不安定であり、大きな電圧変動が起こってしまって、プラズマが消えてしまうこともあり得る。
 そのような望ましくない状況を防止し得るよう、本発明の好ましい実施形態においては、安定化手段は、プラズマブレークダウン時に、限定するものではないが例えば約0.2mA/cm 以上というプラズマ電流密度となるように、インピーダンスを実質的に増大させ得るよう構成されている。
 これは、チョークコイル手段を使用した本発明の実施形態においては、チョークコイルが強磁性体材料製コアを備えているということにより、得られる。ラジオ周波数(RF)における電力供給に関しては、フェライトコアが有利である。それは、フェライトコアが、点火時に発生するプラズマ電流を磁気的に飽和させるからである。当業者には理解されるように、コアの飽和により、チョークコイルの磁気的インダクタンスが減少し、大きな電圧変動が効果的に防止される。チョークコイルの巻線数は、0.2mA/cm という程度の電流密度に関してコアが飽和するように、計算されるべきである。
 大部分のAPGシステムにおいては、インピーダンスを少なくとも1桁減少させ得るような安定化手段を設けるだけで、十分である。好ましくは、飽和領域となるように、チョークコイル手段は、特定の周波数以上においては、実質的に抵抗性である。
 図3に示す実施形態においては、2000〜5000という比透磁率を有した典型的なフェライト製コアに関し、チョークコイルは、プラズマの点火後において、10H/cm 以下というインダクタンスを有するように、好ましくは0.01mH/cm 〜1mH/cm というインダクタンスを有するように、さらに好ましくは0.01mH/cm 〜0.1mH/cm というインダクタンスを有するように、構成することができる。プラズマの不安定性に対して、インダクタ手段によって負のフィードバックがもたらされることは、10kHz以上の周波数においてのみ効果的である。
 安定化手段の反応時間が高速であることを確保し得るよう、チョークコイルのインダクタンスは、チョークコイルとAPGリアクターの浮遊キャパシタンスとによって形成された共鳴回路の共振周波数がMHzの領域であるように、選択されなければならない。当然のことながら、チョークコイルの磁性コア材料は、磁気的特性をMHz範囲の周波数に維持し得るように、選択されなければならない。
 マイクロ秒以下の発振を抑制するために、コイルに代えて、抵抗を、APGリアクターの電源に対して直列に挿入することができる。
 他の実施形態においては、安定化手段は、(図5において)破線で示されているようなパルス生成手段(30)を、備えている。このパルス生成手段は、プラズマが確立されている際に、短い電圧パルスを供給する。パルス生成器(30)からの電圧パルスの強度は、AC電力供給に対してすなわちAC電力供給手段(15)の励起電圧に対して、対抗するものであって、小さな電流においては電流変動速度に比例しており、その後ゼロとなる。単純な実施形態においては、そのようなパルス生成器(30)は、電力増幅器(31)によって形成されている。電力増幅器(31)の入力端子すなわち制御端子(32,33)は、プラズマチャンバの少なくとも一方の電極(13)とAC電力供給手段(15)との間に直列接続されたインダクタ(36)に対して、接続されている。増幅器(31)の出力端子(34,35)は、電力供給手段(15)に対しておよびプラズマチャンバの電極(14)に対して、直列接続されている。出力においては、電力増幅器は、電源のようにして振る舞う、すなわち、小さな出力インピーダンスを有している。
 増幅器(31)は、プラズマ内において高速電流変動が生成された際にそしてそれがインダクタ(36)によって検出された際に、起動され(スイッチオンされ)、電流密度が約0.2mA/cm という値を超えたときに、停止される(スイッチオフされる)。電圧パルスの強度は、100〜500Vという範囲にある必要があり、100〜200V/μsという傾斜を有するべきである。
 パルス生成回路(30)は、有利には、上述したように、プラズマのブレークダウン時に電極のところにおける励起電圧に対して正の電圧フィードバックを供給し得るように、構成することができる。プラズマのブレークダウンは、例えばチョークコイルとして構成されているインダクタ(36)の飽和によって、検出することができる。
 本発明による構成において動作が改良されていることを実証するために、いくつかの実験例を行った。
[実験例1]
 ガスを、窒素とし;実験的構成(実験に使用する構成)を、図6に示すようなものとした。
 図6に示すようにエナメルタイプの誘電性材料(26)によって被覆された導電性電極(13)と、PEタイプの誘電性材料(27)によって被覆された導電性電極(14)と、間のスペースにおいて、プラズマ放電を形成した。被覆電極間のギャップ(間隔)は、0.6mmとした。N ガスを、誘電体(26,27)の間のスペース内へと、15L/minという流速で供給した。
 4kVというAC電圧を、電極間に印加し、プラズマを点火した。電源(15)の周波数は、13kHzとした。共通のLCネットワークは、電源(15)に対して並列接続された。
 プラズマの安定性は、米国特許第6,299,948号明細書に記載されているようにして、I−V特性を解析することによって判断した。この実験例においては、プラズマは、安定しているように見受けられた。すなわち、電圧波の半サイクル内において、ただ1つの電流ピークしか、生成されなかった。
[比較例1]
 実験的構成を、図7に示すようなものとした。
 実験例1と同様のプラズマ形成を使用した。相違点は、2対をなす電極(13,14)を使用した点である(図7)。対をなす電極間の間隔は、5mmとした。実験例1と同様の条件を印加した場合、不安定なプラズマを観測した。すなわち、I−V特性は、電圧波形の半サイクル内において、数個の電流ピークを示した。
[実験例2]
 実験的構成を、図8に示すようなものとした。
 オランダ国 Ferroxcube 社から購入した、6mHというインダクタンス値の、3F3タイプ(MnZnフェライトタイプ)のフェライト製チョークコイルを、下側電極(14)と電源(15)との間において直列接続した。同じガスと、同じ電圧と、比較例1と同様の周波数条件と、を使用したところ、I−V特性において安定なプラズマを観測した。
[比較例2]
 ガスを、空気とした。
 実験例1と同様の構成を使用して、プラズマを生成した。相違点は、ガスとして空気を使用した点である。空気の流速は、15L/minとし、4kVというAC電圧を印加し、13kHzという周波数を採用した。電極間の間隔は、I−V特性による観測により、電圧波形の半サイクル内において、多数の高周波パルスを観測した。図9を参照されたい。図9においては、縦軸として、電流強度(I)が、単位をmAとして示されており、横軸として、時間(t)、単位をμsとして示されている。
[実験例3]
 比較例2と同様の条件としつつも、実験例2におけるのと同様のフェライト製コイルを、下側電極(14)に関して使用した。結果として、安定なプラズマが生成されることが示された。図10を参照されたい。図10においては、縦軸として、電流強度(I)が、単位をmAとして示されており、横軸として、時間(t)、単位をμsとして示されている。
[実験例4]
 ガスを、アルゴンとした。
 窒素ガスに関して行った上記実験(実験例1,2および比較例1)と同様の実験を、アルゴンガスを使用して、繰り返した。電極間のギャップは、1.5mmとした。I−V特性は、窒素ガスの場合と同様の結果を示した。
 上述した各実験例や各比較例により、本発明による構成および方法が、大気圧条件下においてすなわちAPGシステムにおいて、かなり改良されたプラズマをもたらし得ることが、明瞭である。
 本発明は、有利には、基板の表面処理という用途に適用することができる。
 本発明は、上述した各実施形態や各実験例に限定されるものではない。
 図11は、本発明による装置の回路図を示しており、この装置は、複数対をなす対向配置された電極(113,114;213,214;313,314)を備えている。各対は、図3の場合と同様に、それぞれ、一対をなすチョークコイル(122,123;222,223;322,323)を備えることができる。各対をなすチョークコイルは、様々な構成のものとすることができる。特に、特定の電極対の表面寸法に応じて、様々な構成のものとすることができる。
 つまり、1つまたは複数のチョークコイルは、それらの飽和領域において同時に動作することができ、なおかつ、他の1つのあるいは他の複数のチョークコイルは、非飽和領域において(なおも)動作する。そのような構成においては、プラズマに対しての安定化妨害信号を、効果的に阻止することができる。当然のことながら、互いに直列接続された複数のコイルからなる他の組合せを使用することもできる。その場合、各コイルは、例えば上述したような特定領域において動作し得るように構成される。
 上記においては、対向配置された電極について説明し図示したけれども、本発明は、また、互いに隣接して配置された電極対に関しても実現することができ、また、APG装置の他の電極構成に関しても実現することができる。
 当業者であれば、特許請求の範囲において規定されている本発明の範囲を逸脱することなく、多くの修正や追加を行う得ることは、理解されるであろう。
先の米国特許第5,414,324号明細書に開示された従来技術によるAPG装置を非常に概略的に示す電気回路図である。 本発明による装置の一般的実施形態を非常に概略的に示す電気回路図である。 本発明による装置の好ましい実施形態を非常に概略的に示す電気回路図である。 窒素の場合に発生し得る典型的なプラズマ電流発振を示すグラフである。 本発明による装置の代替可能な実施形態を非常に概略的に示す電気回路図である。 各種の実験的構成を非常に概略的に示す電気回路図である。 各種の実験的構成を非常に概略的に示す電気回路図である。 各種の実験的構成を非常に概略的に示す電気回路図である。 図7の実験的構成における安定化手段を使用しない場合の、空気内におけるプラズマ電流波形を示すグラフである。 図8の実験的構成といったような本発明による安定化手段を使用した場合の、空気内におけるプラズマ電流波形を示すグラフである。 本発明による複数電極装置を非常に概略的に示す電気回路図である。
符号の説明
 11 プラズマ放電スペース
 12 ガス供給手段
 13 電極
 14 電極
 15 電力供給源
 17 チョークコイル(安定化手段)
 21 安定化手段
 22 チョークコイル(安定化手段)
 23 チョークコイル(安定化手段)
 24 インピーダンスマッチング回路、LCマッチング回路(インピーダンスマッチングネットワーク)
 30 パルス生成手段
 31 電力増幅器
 32 入力端子すなわち制御端子
 33 入力端子すなわち制御端子
 34 出力端子
 35 出力端子
 36 インダクタ
113 電極
114 電極
122 チョークコイル(安定化手段)
123 チョークコイル(安定化手段)
213 電極
214 電極
222 チョークコイル(安定化手段)
223 チョークコイル(安定化手段)
313 電極
314 電極
322 チョークコイル(安定化手段)
323 チョークコイル(安定化手段)

Claims (40)

  1.  プラズマ放電スペース内においてグロー放電プラズマを生成して維持するための装置であって、
     互いに対向してかつ互いに離間して配置された少なくとも2つの電極と;
     前記放電スペース内へと大気圧条件下で単一ガスまたは混合ガスを供給するためのガス供給手段と;
     前記電極を励起するためのAC電力供給手段と;
     前記プラズマ内の電流変動を安定化させるための電気的安定化手段と;
    を具備してなり、
     前記安定化手段が、前記電極と前記電力供給手段との間に接続されているとともに、前記プラズマ内に発生した1マイクロ秒以内の電流変動に対して対抗し得るよう構成されていることを特徴とする装置。
  2.  請求項1記載の装置において、
     前記安定化手段が、前記プラズマ内に発生した正のフィードバックに対しての負のフィードバックをもたらし得るように前記電極を励起し得るよう構成されていることを特徴とする装置。
  3.  請求項1または2記載の装置において、
     前記安定化手段が、プラズマ電流の増大速度に比例してプラズマ電圧を減少させ得るよう構成されていることを特徴とする装置。
  4.  請求項1〜3のいずれか1項に記載の装置において、
     前記安定化手段が、前記プラズマからの電磁界放射の増大に比例してプラズマ電圧を減少させ得るよう構成されていることを特徴とする装置。
  5.  請求項1〜4のいずれか1項に記載の装置において、
     前記安定化手段が、プラズマのブレークダウン時にプラズマを励起するために、ゼロまたは無視できる程度の負の電圧フィードバックをもたらし得るよう構成されていることを特徴とする装置。
  6.  請求項1〜5のいずれか1項に記載の装置において、
     前記安定化手段が、プラズマのブレークダウン時にプラズマを励起するために、正の電圧フィードバックをもたらし得るよう構成されていることを特徴とする装置。
  7.  請求項1〜6のいずれか1項に記載の装置において、
     前記安定化手段が、電流依存型の可変電気インピーダンスを備えていることを特徴とする装置。
  8.  請求項7記載の装置において、
     前記インピーダンスが、インダクタ成分を有していることを特徴とする装置。
  9.  請求項7または8記載の装置において、
     前記安定化手段が、プラズマのブレークダウン時にインピーダンスを実質的に減少させ得るよう構成されていることを特徴とする装置。
  10.  請求項9記載の装置において、
     前記安定化手段が、0.2mA/cm 以上というプラズマ電流密度において、インピーダンスを実質的に減少させ得るよう構成されていることを特徴とする装置。
  11.  請求項9または10記載の装置において、
     前記安定化手段が、少なくとも1桁はそのインピーダンスを減少させ得るよう構成されていることを特徴とする装置。
  12.  請求項7〜11のいずれか1項に記載の装置において、
     前記安定化手段が、インダクタ手段を備えていることを特徴とする装置。
  13.  請求項12記載の装置において、
     前記複数の電極のうちの少なくとも1つの電極と、前記インダクタ手段とが、前記電力供給手段に対して、直列に接続されていることを特徴とする装置。
  14.  請求項12または13記載の装置において、
     前記インダクタ手段が、少なくとも1つのチョークコイルを備えていることを特徴とする装置。
  15.  請求項14記載の装置において、
     前記チョークコイルが、フェライト材料製の磁性コアを有していることを特徴とする装置。
  16.  請求項12〜15のいずれか1項に記載の装置において、
     前記インダクタ手段が、プラズマの形成後には、10H/cm 以下というインダクタンスを有するように構成されていることを特徴とする装置。
  17.  請求項16記載の装置において、
     前記インダクタンスが、0.01mH/cm 〜1mH/cm とされ、さらに好ましくは0.01mH/cm 〜0.1mH/cm とされていることを特徴とする装置。
  18.  請求項12記載の装置において、
     前記インダクタ手段が、電子的インダクタ回路を有していることを特徴とする装置。
  19.  請求項1〜6のいずれか1項に記載の装置において、
     前記安定化手段が、前記電極のところにおける前記励起電圧に重畳される電圧パルスを供給するパルス生成手段を備えていることを特徴とする装置。
  20.  請求項19記載の装置において、
     前記パルス生成手段が、電力増幅器によって形成され、
     この電力増幅器の入力端子すなわち制御端子が、少なくとも1つの電極と前記AC電力供給手段とに対して直列接続されたインダクタに対して、接続され、
     前記増幅器の出力端子が、前記電力供給手段に対しておよび前記電極に対して、直列に接続されていることを特徴とする装置。
  21.  請求項12〜20のいずれか1項に記載の装置において、
     前記AC電力供給手段が、インピーダンスマッチングネットワークを備え、
     前記複数の電極の中の少なくとも1つの電極が、前記インダクタ手段を介して前記インダクタマッチングネットワークに対して接続されていることを特徴とする装置。
  22.  請求項21記載の装置において、
     前記インピーダンスマッチングネットワークが、LC並列ネットワークを有していることを特徴とする装置。
  23.  請求項1〜22のいずれか1項に記載の装置において、
     前記安定化手段が、所定周波数以上においては、実質的に抵抗性とされていることを特徴とする装置。
  24.  請求項1〜23のいずれか1項に記載の装置において、
     前記安定化手段が、前記複数の電極の中の少なくとも1つの電極に対しておよびプラズマに対してできるだけ実質的に近接して電気的に接続されていることを特徴とする装置。
  25.  請求項1〜24のいずれか1項に記載の装置において、
     前記大気圧グロー放電自体が、強磁性体材料を使用して稠密化されているという点において、安定化手段として使用されていることを特徴とする装置。
  26.  請求項1〜25のいずれか1項に記載の装置において、
     前記複数の電極が、0.01mm〜3cmという間隔にわたって離間されつつ対向配置されていることを特徴とする装置。
  27.  請求項1〜26のいずれか1項に記載の装置において、
     前記ガスが、ヘリウム、アルゴン、窒素、空気、酸素、二酸化炭素、および、これらの中の任意のものを含有した混合ガス、からなるグループの中から選択されたものとされていることを特徴とする装置。
  28.  請求項1〜27のいずれか1項に記載の装置において、
     前記ガスが、希ガスと化学的活性ガスとの混合ガスとされていることを特徴とする装置。
  29.  請求項1〜28のいずれか1項に記載の装置において、
     前記AC電力供給手段が、10kHz〜1MHzという周波数で前記電極を励起し得るよう構成されていることを特徴とする装置。
  30.  請求項12〜22のいずれか1項に記載の装置において、
     前記AC電圧が、前記インダクタ手段と前記大気圧グローキャパシタンスとの共鳴周波数よりも長いパルス持続時間を有するような傾斜を備えたものとされていることを特徴とする装置。
  31.  請求項12〜22のいずれか1項に記載の装置において、
     前記AC電圧が、前記大気圧グロー放電のすべての容積内におけるプラズマブレークダウンの進展に要する時間が200nsよりも短いものとなるような、傾斜を備えたものとされていることを特徴とする装置。
  32.  プラズマ放電スペース内においてグロー放電プラズマを生成して維持するための方法であって、
     互いに対向してかつ互いに離間して配置された少なくとも2つの電極を準備し;
     前記放電スペース内へと大気圧条件下で単一ガスまたは混合ガスを導入し;
     AC電力供給手段を使用することによって前記電極を励起し;
     電気的安定化手段を使用することによって前記プラズマ内の電流変動を安定化させる;
    という方法において、
     前記安定化手段を、前記電極と前記電力供給手段との間に接続するとともに、
     前記安定化手段を、前記プラズマ内に発生した1マイクロ秒以内の電流変動に対して対抗し得るよう動作させることを特徴とする方法。
  33.  請求項32記載の方法において、
     前記安定化手段を、前記プラズマ内に発生した正のフィードバックに対しての負のフィードバックをもたらし得るように前記電極を励起させるようにして動作させることを特徴とする方法。
  34.  請求項32または33記載の方法において、
     前記安定化手段を、プラズマ電流の増大速度に比例してプラズマ電圧を減少させるようにして動作させることを特徴とする方法。
  35.  請求項32,33,または,34に記載の方法において、
     前記安定化手段を、前記プラズマからの電磁界放射の増大に比例してプラズマ電圧を減少させるようにして動作させることを特徴とする方法。
  36.  請求項32〜35のいずれか1項に記載の方法において、
     前記安定化手段を、プラズマのブレークダウン時にプラズマを励起するために、ゼロまたは無視できる程度の負の電圧フィードバックをもたらすようにしてあるいは正の電圧フィードバックをもたらすようにして、動作させることを特徴とする方法。
  37.  請求項32〜35のいずれか1項に記載の方法において、
     前記安定化手段を、電流依存型の可変電気インピーダンスとして、特にインダクタ的インピーダンスとして、動作させることを特徴とする方法。
  38.  請求項37記載の方法において、
     前記安定化手段を、プラズマのブレークダウン後にインピーダンスを実質的に減少させるようにして動作させることを特徴とする方法。
  39.  請求項32〜35のいずれか1項に記載の方法において、
     前記安定化手段を、前記電力供給手段によって供給されるプラズマ電圧に対して電圧パルスを重畳させるようにして動作させることを特徴とする方法。
  40.  基板の表面を処理するためのデバイスであって、
     請求項1〜31のいずれか1項に記載の装置を具備していることを特徴とするデバイス。
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