JP2004133820A - 著作権処理代行システム、著作権処理代行方法およびコンピュータプログラム - Google Patents

著作権処理代行システム、著作権処理代行方法およびコンピュータプログラム Download PDF

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佐々木 崇
Takuya San
桟 卓哉
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Abstract

【課題】印刷に用いることができる電子的コンテンツデータの著作権処理の円滑化、支援の技術を提供する。
【解決手段】著作権処理されていないコンテンツについて著作権者へ利用許諾フォーマットを送信する利用許諾フォーマット送信手段と、著作権者から送信されてきた許諾フォーマットに基づく許諾データを受信する許諾データ受信手段と、許諾データ受信手段が受信した許諾データを蓄積する許諾データベースと、許諾データに係るコンテンツデータを未処理コンテンツデータベースから著作権許諾データベースへ移動させる移動手段とを備える。前記許諾フォーマットには、印刷物への複製許諾のための項目として許諾態様と、印刷における許諾対象単位を含む。
【選択図】  図1

Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、情報、通信技術を用いて著作権の管理および活用を行う技術に関する。
【0002】
【先行技術】
関連する先行技術として、特開2002−109254号を抽出した。
この文献には、デジタルコンテンツマネジメントシステムとして、デジタルコンテンツの再編集や部分利用について、著作権者の許諾を得て利用したり課金したりすることに関する自動化を企図している。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−109254号公報
【0004】
ところで、従来の代表的な印刷技術であるオフセット印刷と対極の印刷技術として、製版工程を経ずに直接印刷するオンデマンド印刷が盛んになりつつある。オフセット印刷が大量印刷に適している一方、オンデマンド印刷は、ショートラン、小ロットの印刷においては安価、且つ印刷内容をバリアブルにすることができるという特徴がある。いわば、欲しいときに欲しいだけ、内容についても変更させつつ印刷できるのである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前述した特開2002−109254号など、テレビ番組のコンテンツとなるような動画データに関しては、著作権処理のシステム構築の技術は、様々提供されている。
しかし、レポートや論文、雑誌など、紙媒体や静止画像などテキストデータや画像データのコンテンツに関しては、著作権処理のシステムは未だに立ち上がっていない。そのため、前述のオンデマンド印刷が伸びていくことに対する障害のひとつとなっている。
また、現在の著作権処理には多くの手間や費用がかかるため、安価で少部数の同人誌のような冊子に関しては、著作権者、利用者ともに、権利処理の動機が働きにくい。そのため、無断利用、不正利用が発生して著作者の権利が守られず、最終的には日本の良質な文化の振興が妨げられていると考えられる。
ここでは、よりコストが低い著作権処理代行技術を発明するとともに、オンデマンド印刷やWEBのような即時性・編集性が必要となるような媒体に対応できるような著作権処理代行技術を提供するものである。
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、印刷に用いることができる電子的コンテンツデータの著作権処理の円滑化、支援の技術を提供すること、著作権処理に掛かる手間やコストを低減し、オンデマンド印刷やWEBのような即時性や編集性にも対応できるような技術を提供することにある。
ここで、請求項1から請求項6に記載の発明の目的は、印刷に用いることができる電子的コンテンツデータの著作権処理の円滑化や支援を行うことができる著作権処理代行システムを提供することにある。
また、請求項7から請求項9に記載の発明の目的は、印刷に用いることができる電子的コンテンツデータの著作権処理の円滑化や支援を行うことができる著作権処理代行方法を提供することにある。
さらに、請求項10から請求項12に記載の発明の目的は、印刷に用いることができる電子的コンテンツデータの著作権処理の円滑化や支援を行うことができる著作権処理代行方法を実現させるためのコンピュータプログラムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記した課題を解決するため、インターネットなどの通信システム技術およびコンピュータによる情報処理技術を用いる。
【0008】
(請求項1)
請求項1記載の発明は、コンテンツの利用者から著作権処理が要求されたコンテンツを特定するコンテンツ特定データを含むリクエストデータを受信するリクエスト受信手段と、著作権処理されていないコンテンツに係るコンテンツデータをコンテンツ特定データとともに蓄積する未処理コンテンツデータベースと、著作権処理されたコンテンツデータをコンテンツ特定データと関連づけて蓄積する著作権許諾データベースと、リクエストデータに含まれたコンテンツ特定データが著作権処理をしているか否かを確認する著作権処理確認手段と、著作権処理されていないコンテンツについて著作権者へ利用許諾を依頼するフォーマットである利用許諾フォーマットを送信する利用許諾フォーマット送信手段と、著作権者から送信されてきた許諾フォーマットに基づく許諾データを受信する許諾データ受信手段と、許諾データ受信手段が受信した許諾データを蓄積する許諾データベースと、許諾データに係るコンテンツデータを未処理コンテンツデータベースから著作権許諾データベースへ移動させる移動手段とを備え、前記許諾フォーマットには、印刷物への複製許諾のための項目として許諾態様と、印刷における許諾対象単位を含むこととした著作権処理代行システムに係る。
【0009】
(用語説明)
「コンテンツ特定データ」としては、例えば、整理番号や記号を用いる。
「オンデマンド印刷」においては、その特徴として細かいレベルまでコンテンツを管理する必要があるため、その点が、従来の作品管理とは異なる。具体的には、コード体系として、
「図書館分類コード」あるいは「ジャンルコード」+「出版社コード」+「著者コード」+「作品コード」+「号数」+「テーマコード」+「記事コード」+「行数」+「文字数」
というような形で階層構造になっている必要がある。
また、上記の体系に基づいた
001 001 01 12 23 45 67 87
というコードがあったときに、関連する記事を全て抽出したいような場合に記事コードを例えば「00」とすれば、抽出可能となるようにするとよい。
【0010】
「リクエストデータ」とは、著作権処理がなされていないコンテンツに対して著作権処理を要求する旨のデータをいう。
「コンテンツデータ」とは、レポートや論文、雑誌など、紙媒体や静止画像となりうるテキストデータや画像データのコンテンツをデジタル化したデータをいう。
「許諾データ受信手段」には、「許諾データ」が著作権者本人からの送信であることの確認の仕組みを、別途備えている。また、許諾用フォーマットに電子署名を行う欄を含めた場合、その電子署名を保管する仕組みを備える。
「許諾態様」とは、例えば出版権、複製権、同一性保持権(改変権)などである。
「許諾対象単位」とは、たとえば作品単位、冊子単位、記事単位、章単位、節単位、ページ単位、行単位、文字単位などであり、コンテンツ利用者が少ない部数、部分的な利用を希望することが多い文献データに対する著作権処理の要求に応じやすく、抜粋したり、組み合わせたりする利用にも対応しやすくなる。
【0011】
(作用)
まず、著作権処理されていないコンテンツに係るコンテンツデータをコンテンツ特定データとともに未処理コンテンツデータベースへ蓄積し、著作権処理されたコンテンツデータをコンテンツ特定データと関連づけて著作権許諾データベースへ蓄積する。
コンテンツの利用者から、著作権処理が要求されたコンテンツを特定するコンテンツ特定データを含むリクエストデータをリクエスト受信手段が受信する。受信したリクエストデータに含まれたコンテンツ特定データが著作権処理をしているか否かについては、著作権処理確認手段が確認する。
著作権処理されていないコンテンツについては、利用許諾フォーマット送信手段が著作権者へ利用許諾を依頼するフォーマットである利用許諾フォーマットを送信する。著作権者から送信されてきた許諾フォーマットに基づく許諾データは、許諾データ受信手段が受信する。許諾フォーマットには、印刷物への複製許諾のための項目として許諾態様と、印刷における許諾対象単位を含んでおり、著作権者は許諾対象単位に対する許諾項目にも返答する。そのため、複製部数が比較的少ない注文や編集が必要な媒体、たとえばオンデマンド印刷などに対応しやすい。
許諾データ受信手段が受信した許諾データに係るコンテンツデータは、移動手段が未処理コンテンツデータベースから著作権許諾データベースへ移動させる。
【0012】
(請求項2)
請求項2記載の発明は、請求項1記載の著作権処理代行システムを限定したものである。
すなわち、リクエストデータを蓄積するリクエストデータベースと、著作権処理されていないコンテンツについて、リクエストデータベースに蓄積されたリクエストデータとコンテンツの収益性推量データとに基づく需給バランスを用いて目安価格を算出する目安価格算出手段とを備え、算出した目安価格を利用許諾フォーマット送信手段が送信することとした著作権処理代行システムに係る。
【0013】
(用語説明)
「コンテンツの収益性推量データ」とは、流行性、普遍性、新規性、独創性、読み易さや分かり易さ、共感性、文字数、著作者のネームバリュー、新鮮度などを点数化して評価するデータである。点数化の指標については、確定されたものではなくて随時改定可能としていたり、人為的に補正可能なものとしてもよい。本願発明に係るシステムの運営によって得られるデータを蓄積することによって、コンテンツの収益性推量データの一部として利用することもできる。
「目安価格算出手段」の目安価格算出方法は、例えば、コンテンツ作成原価を基礎にして算出する方法、類似物件の取引事例から算出する方法、割引現価(ディスカウントキャッシュフロー=DCF)として将来の収益獲得能力の期待値から割り引いて現在価値を評価する方法などがある。
DCFを利用する例を単純化すると、コンテンツ全体の将来期待価値(S)と年間販売予測数量(M)と販売継続予測期間(n)の3つのパラメータと、DCF(Discount Cash Flow)による割引年率(i)から計算できる。販売するための目安となる単価(X)は、以下の数式で表される。
X=S×(i/((1+i)−1))/M
同様に、金融工学におけるオプション理論であるブラック・ショールズのプライシングモデルなどを用いて評価することもできる。それらで利用される割引年率や販売予測数量、販売継続期間、将来価値などの各種パラメータは、収益性推量データから線形に得られるものである。収益性推量データからそれらのパラメータを線形に求めるための係数は、2つ目の価格算出手段である類似市場価値データの蓄積等によって類推される。
【0014】
(作用)
リクエスト受信手段が受信したリクエストデータは、リクエストデータベースが蓄積する。そして、著作権処理されていないコンテンツについては、目安価格算出手段は、リクエストデータベースに蓄積されたリクエストデータとコンテンツの収益性推量データとに基づく需給バランスを用いて目安価格を算出する。算出された目安価格は、利用許諾フォーマット送信手段が著作権者へ送信する。これにより、著作権者は、自らに係るコンテンツに対して価格を設定する際の参考にすることができる。
なお、算出された目安価格をコンテンツの利用者へも送信することとしてもよい。
【0015】
(請求項3)
請求項3記載の著作権許諾データベースは、請求項1または請求項2記載の著作権処理代行システムを限定したものである。
すなわち、著作権許諾データベースは、コンテンツ特定データによる検索が可能であり、且つコンテンツ利用者がコンテンツデータの閲覧可能であるように形成するとともに、閲覧された記録を蓄積する閲覧データベースと、著作権処理されたコンテンツについて、閲覧データベースに蓄積された閲覧データと許諾データベースに蓄積された許諾データとに基づく需給バランスを用いて目安価格を改定した改定目安価格を算出する目安価格改定手段とを備える。その目安価格改定手段は、閲覧データベースに蓄積された閲覧データと許諾データベースに蓄積された許諾データとに基づく需給バランスを用いて目安価格を算出し、利用許諾フォーマット送信手段は、改定目安価格を含む利用許諾フォーマットを著作権者へ再送信する。
【0016】
(用語説明)
「著作権許諾データベース」については、閲覧可能なデータが何であるか、閲覧できないデータが何であるかなど閲覧の可否や、利用のための料金も閲覧可能としてもよい。
【0017】
(作用)
コンテンツ利用者が、著作権許諾データベースへアクセスしたとすると、コンテンツ特定データによる検索および閲覧が可能であるため、利用したいコンテンツが著作権処理済みか否かなどを知ることができる。
閲覧された記録については、閲覧データベースへ蓄積される。また、著作権処理されたコンテンツについては、目安価格改定手段が閲覧データベースに蓄積された閲覧データと許諾データベースに蓄積された許諾データとに基づく需給バランスを用いて、目安価格を改定目安価格へ改定する。そして、利用許諾フォーマット送信手段が、改定目安価格を含む利用許諾フォーマットを著作権者へ再送信する。
需給バランスに基づいて改定目安価格が算出され、その改定目安価格を含む利用許諾フォーマットが利用許諾フォーマット送信手段によって送信されてくるので、著作権者は、自らに係るコンテンツに対して価格を改定する際の参考にすることができる。
【0018】
(請求項4)
請求項4記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の著作権処理代行システムを限定したものである。
すなわち、前記リクエストデータには、コンテンツ特定データとしてコンテンツデータそのものを含み、前記著作権処理確認手段は、リクエスト受信手段が受信したそのリクエストデータに基づいて著作権処理をしているか否かを確認するとともに、著作権処理されていないコンテンツについては、そのリクエストデータに係るコンテンツデータを未処理コンテンツデータベースへ蓄積することとした著作権処理代行システムに係る。
【0019】
(用語説明)
リクエストデータにコンテンツデータを含ませる場合とは、例えばスキャナにて取り込んだ画像データを添付してリクエストデータとともにコンテンツ利用者が送信する場合、コンテンツ利用者がコンテンツを含んだ紙媒体をファクシミリにて送信する場合、電子メールにデジタル化したコンテンツを添付して送信する場合などがある。例えば、ファクシミリにて送信されたコンテンツがテキストデータである場合には、文字変換アプリケーションなどを用いて電子データに変換し、未処理コンテンツデータベースへ蓄積する。
【0020】
(作用)
コンテンツ利用者は、リクエストデータにコンテンツ特定データとしてコンテンツデータそのものを含ませて送信する。送信されたリクエストデータは、リクエスト受信手段が受信する。そして、著作権処理確認手段がそのリクエストデータに基づいて著作権処理をしているか否かを確認する。確認の結果、著作権処理がされていなければ、そのリクエストデータに係るコンテンツデータを未処理コンテンツデータベースへ蓄積させる。
なお、著作権処理がなされている場合において、著作権許諾データベースにコンテンツデータが蓄積されていない場合には、著作権許諾データベースへ蓄積することとしてもよい。
【0021】
(請求項5)
請求項5記載の発明は、請求項1から請求項4のいずれかに記載の著作権処理代行システムを限定したものである。
すなわち、コンテンツを特定するコンテンツ特定データを含んでそのコンテンツを利用したい旨の注文データをコンテンツ利用者から受信する注文受信手段と、その注文受信手段が受信した注文データに係るコンテンツの承諾条件を確認する承諾条件確認手段と、承諾条件確認手段によって承諾条件を確認したコンテンツを複製してコンテンツ利用者へ配布するコンテンツ配布手段とを備えた著作権処理代行システムに係る。
【0022】
(作用)
コンテンツを特定するコンテンツ特定データを含んでそのコンテンツを利用したい旨の注文データを、注文受信手段がコンテンツ利用者から受信する。その注文受信手段が受信した注文データに係るコンテンツの承諾条件を、承諾条件確認手段が確認する。承諾条件確認手段によって承諾条件を確認したコンテンツを、コンテンツ配布手段が複製してコンテンツ利用者へ配布する。
【0023】
(請求項6)
請求項6記載の発明は、請求項5記載の著作権処理代行システムを限定したものであり、コンテンツ配布手段がコンテンツを複製してコンテンツ利用者へ配布した場合にコンテンツ利用者へ課金する課金手段と、その課金手段が課金した課金額に係るコンテンツの著作権者へ利用額を分配する分配手段とを備えた著作権処理代行システムに係る。
【0024】
(作用)
コンテンツ配布手段がコンテンツを複製してコンテンツ利用者へ配布したら、課金手段がコンテンツ利用者へ課金する。そして、その課金手段が課金した課金額は、分配手段がその課金に係るコンテンツの著作権者へ利用額を分配する。これにより、コンテンツ利用者の支払い手続き、著作権者による代金受取手続きが簡略化される。
【0025】
(請求項7)
請求項7記載の発明は、著作権処理代行方法に係る。
すなわち、コンテンツの利用者から著作権処理が要求されたコンテンツを特定するコンテンツ特定データを含むリクエストデータを受信するリクエスト受信手順と、著作権処理されていないコンテンツに係るコンテンツデータをコンテンツ特定データとともに未処理コンテンツデータベースへ蓄積する未処理コンテンツ蓄積手順と、著作権処理されたコンテンツデータをコンテンツ特定データと関連づけて著作権許諾データベースへ蓄積する著作権許諾データ蓄積手順と、リクエストデータに含まれたコンテンツ特定データが著作権処理をしているか否かを確認する著作権処理確認手順と、著作権処理されていないコンテンツについて著作権者へ利用許諾を依頼するフォーマットである利用許諾フォーマットを送信する利用許諾フォーマット送信手順と、著作権者から送信されてきた許諾フォーマットに基づく許諾データを受信する許諾データ受信手順と、許諾データ受信手段が受信した許諾データを許諾データベースへ蓄積する許諾データ蓄積手順と、許諾データに係るコンテンツデータを未処理コンテンツデータベースから著作権許諾データベースへ移動させる移動手順とを備え、前記許諾フォーマットには、印刷物への複製許諾のための項目として許諾態様と印刷における許諾対象単位とを含むこととした著作権処理代行方法である。
【0026】
(請求項8)
請求項8記載の発明は、請求項7記載の著作権処理代行方法を限定したものである。
すなわち、リクエストデータをリクエストデータベースへ蓄積するリクエストデータ蓄積手順と、著作権処理されていないコンテンツについて、リクエストデータベースに蓄積されたリクエストデータとコンテンツの収益性推量データとに基づく需給バランスを用いて目安価格を算出する目安価格算出手順と、算出した目安価格を送信する目安価格送信手順とを備えた著作権処理代行方法に係る。
【0027】
(請求項9)
請求項9記載の発明は、請求項7または請求項8のいずれかに記載の著作権処理代行方法を限定したものである。
すなわち、著作権許諾データベースがコンテンツ特定データによる検索が可能であり、且つコンテンツ利用者がコンテンツデータの閲覧可能であるように形成する著作権許諾データベース閲覧開放手順と、閲覧された記録を閲覧データベースへ蓄積する閲覧データ蓄積手順と、著作権処理されたコンテンツについて、閲覧データベースに蓄積された閲覧データと許諾データベースに蓄積された許諾データとに基づく需給バランスを用いて目安価格を改定した改定目安価格を算出する目安価格改定手順と、改定目安価格を含む利用許諾フォーマットを著作権者へ再送信する再送信手順とを備えた著作権処理代行方法に係る。
【0028】
(請求項10)
請求項10記載の発明は、コンピュータに対し、著作権処理代行方法を実現させるためのプログラムである。
そのプログラムは、コンテンツの利用者から著作権処理が要求されたコンテンツを特定するコンテンツ特定データを含むリクエストデータを受信するリクエスト受信手順と、著作権処理されていないコンテンツに係るコンテンツデータをコンテンツ特定データとともに未処理コンテンツデータベースへ蓄積する未処理コンテンツ蓄積手順と、著作権処理されたコンテンツデータをコンテンツ特定データと関連づけて著作権許諾データベースへ蓄積する著作権許諾データ蓄積手順と、リクエストデータに含まれたコンテンツ特定データが著作権処理をしているか否かを確認する著作権処理確認手順と、著作権処理されていないコンテンツについて著作権者へ利用許諾を依頼するフォーマットであって印刷物への複製許諾のための項目として許諾態様と印刷における許諾対象単位とを含むこととした利用許諾フォーマットを送信する利用許諾フォーマット送信手順と、著作権者から送信されてきた許諾フォーマットに基づく許諾データを受信する許諾データ受信手順と、許諾データ受信手段が受信した許諾データを許諾データベースへ蓄積する許諾データ蓄積手順と、許諾データに係るコンテンツデータを未処理コンテンツデータベースから著作権許諾データベースへ移動させる移動手順とをコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムである。
【0029】
(請求項11)
請求項11記載の発明は、請求項10記載のコンピュータプログラムを限定したものであり、
リクエストデータをリクエストデータベースへ蓄積するリクエストデータ蓄積手順と、著作権処理されていないコンテンツについて、リクエストデータベースに蓄積されたリクエストデータとコンテンツの収益性推量データとに基づく需給バランスを用いて目安価格を算出する目安価格算出手順と、算出した目安価格を送信する目安価格送信手順とをコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムに係る。
【0030】
(請求項12)
請求項12記載の発明は、請求項10または請求項11のいずれかに記載のコンピュータプログラムを限定したものであり、
著作権許諾データベースがコンテンツ特定データによる検索が可能であり、且つコンテンツ利用者がコンテンツデータの閲覧可能であるように形成する著作権許諾データベース閲覧開放手順と、閲覧された記録を閲覧データベースへ蓄積する閲覧データ蓄積手順と、著作権処理されたコンテンツについて、閲覧データベースに蓄積された閲覧データと許諾データベースに蓄積された許諾データとに基づく需給バランスを用いて目安価格を改定した改定目安価格を算出する目安価格改定手順と、改定目安価格を含む利用許諾フォーマットを著作権者へ再送信する再送信手順とをコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムに係る。
【0031】
請求項10から請求項12に記載の発明に係るプログラムを、記録媒体へ記憶させて提供することもできる。ここで、「記録媒体」とは、それ自身では空間を占有し得ないプログラムを担持することができる媒体であり、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、CD−ROM、MO(光磁気ディスク)、DVD−ROM、PDなどである。
また、これらの発明に係るプログラムを格納したコンピュータから、通信回線を通じて他のコンピュータへ伝送することも可能である。
また、汎用的な端末装置に対して、請求項10から請求項12に記載の発明に係るプログラムをプリインストール、あるいはダウンロードすることで、他の請求項に係るシステム(サーバ)を形成することも可能である。
【0032】
(他の方法発明およびプログラム発明1)
リクエストデータにコンテンツ特定データとしてコンテンツデータそのものを含み、そのうち著作権処理されていないコンテンツについては、そのリクエストデータに係るコンテンツデータを未処理コンテンツデータベースへ蓄積する未処理コンテンツ蓄積手順を備えた著作権処理代行方法を提供することもできる。
また、リクエストデータにコンテンツ特定データとしてコンテンツデータそのものを含み、著作権処理されていないコンテンツについては、そのリクエストデータに係るコンテンツデータを未処理コンテンツデータベースへ蓄積する未処理コンテンツ蓄積手順をコンピュータに実行させるプログラム発明を提供することもできる。
【0033】
(他の方法発明およびプログラム発明2)
コンテンツを特定するコンテンツデータを含んでそのコンテンツを利用したい旨の注文データをコンテンツ利用者から受信する注文受信手順と、その注文受信手順にて受信した注文データに係るコンテンツの承諾条件を確認する承諾条件確認手順と、その承諾条件確認手順によって承諾条件を確認したコンテンツを複製してコンテンツ利用者へ配布するコンテンツ配布手順とを備えた著作権処理代行方法を提供することもできる。
また、コンテンツを特定するコンテンツデータを含んでそのコンテンツを利用したい旨の注文データをコンテンツ利用者から受信する注文受信手順と、その注文受信手順にて受信した注文データに係るコンテンツの承諾条件を確認する承諾条件確認手順と、その承諾条件確認手順によって承諾条件を確認したコンテンツを複製してコンテンツ利用者へ配布するコンテンツ配布手順とをコンピュータに実行させるプログラム発明を提供することもできる。
【0034】
(他の方法発明およびプログラム発明3)
コンテンツ配布手順にてコンテンツを複製してコンテンツ利用者へ配布した場合にコンテンツ利用者へ課金する課金手順と、その課金手順によって課金した課金額に係るコンテンツの著作権者へ利用額を分配する分配手順とを備えた著作権処理代行方法を提供することもできる。
また、コンテンツ配布手順にてコンテンツを複製してコンテンツ利用者へ配布した場合にコンテンツ利用者へ課金する課金手順と、その課金手順によって課金した課金額に係るコンテンツの著作権者へ利用額を分配する分配手順とをコンピュータに実行させるプログラム発明を提供することもできる。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施の形態及び図面に基づいて、更に詳しく説明する。ここで使用する図面は、図1乃至図5である。図1、図3、図4および図5は、本願発明の実施形態における主要部を示す概念図である。図2は、本願発明の実施形態における著作権の使用許諾フォーマットを示す画面を示す図である。
【0036】
(図1)
図1に従って説明する。
本実施形態に係る著作権処理サーバを運営する著作権の管理者は、著作権の利用者(利用希望者を含む)と、著作権者との間に位置する。
著作権処理サーバにおいては、著作権処理されていないコンテンツに係るコンテンツデータをコンテンツ特定データとともに未処理コンテンツデータベース(図中、データベースは「DB」と略記)へ蓄積しており、著作権処理されたコンテンツデータをコンテンツ特定データと関連づけて著作権許諾データベースへ蓄積している。
【0037】
利用者は、自らに係る端末装置を用いて、利用したいコンテンツについての著作権処理を代行してもらいたいというリクエストデータを管理者へ送信する。そのリクエストデータには、コンテンツを特定するためのコンテンツ特定データが含まれている。
コンテンツの利用者から、著作権処理が要求されたコンテンツを特定するコンテンツ特定データを含むリクエストデータをリクエスト受信手段が受信する。受信したリクエストデータに含まれたコンテンツ特定データが著作権処理をしているか否かについては、著作権許諾データベースまたは未処理コンテンツデータベースを用いるなどして著作権処理確認手段が確認する。著作権処理されていないコンテンツについては、利用許諾フォーマット送信手段が著作権者へ利用許諾を依頼するフォーマットである利用許諾フォーマットを送信する。この利用許諾フォーマットは、図2に詳述している。
【0038】
著作権処理されていないコンテンツについては、リクエストデータベースに蓄積されたリクエストデータとコンテンツの収益性推量データとに基づく需給バランスを用いて目安価格を目安価格算出手段が算出し、算出した目安価格を利用許諾フォーマット送信手段が送信することとしている。
著作権者から送信されてきた許諾フォーマットに基づく許諾データは、許諾データ受信手段が受信する。許諾データ受信手段が受信した許諾データに係るコンテンツデータは、移動手段が未処理コンテンツデータベースから著作権許諾データベースへ移動させる。
【0039】
(図2)
図2は、著作権の使用許諾条件の登録画面である。
大きな項目欄として、コンテンツを特定するための欄、権利者を特定するための欄、許諾内容を特定するための欄を用意している。
コンテンツの指定欄では、コンテンツ特定データ、コンテンツ名称、コンテンツが存在するまたは関連事項が記載等されているURLを書き込めるようにしてある。
【0040】
権利者の情報欄では、権利者の氏名、住所、連絡先の他、使用料の受け取り方法を書き込めるようにしている。「ポイントとしての受け取り」を選択すると、自分がコンテンツの利用者になった場合に使用料の代わりに支払いできるポイントが蓄積される。
許諾内容特定欄では、許諾内容をいくつかに分類して行を構成し、それぞれに許諾内容および条件、追加条件を書き込めるようにしている。択一的な選択が必須である項目はプルダウンメニューを、複数の選択が可能である項目は選択ボタンを採用している。
【0041】
第一行目では、保持している権利(出版権、複製権、著作者人格権など)の種類をプルダウンメニューから選択できるようにしている。
第二行目では、許諾の範囲について、複製許諾、抜粋許諾、編集許諾、アレンジ許諾、別作品への収録許諾の中から選択する選択ボタンを用意している。
第三行目では、許諾対象の単位(作品単位、冊子単位、ページ単位、章単位、節単位など)を、プルダウンメニューから選択できるようにしている。少ない部数、部分的な利用をコンテンツ利用者が希望することが多い文献データに対する著作権処理の要求に応じやすい。
【0042】
第四行目では、著作権使用料を特定する欄として、権利者が具体的な金額を指定できる欄と、それ以外を選択できる欄とを択一的に選択できるようにしている。具体的な金額を指定しない場合として、著作物の利用者に金銭的な価値判断を委ねる「寄付歓迎」という項目と、「市場原理に任せる」という項目と、使用料を欲しない「ボランティア(無料)」という項目とを用意している。また、価格設定手段が設定した目安価格も表示可能である。「市場原理に任せる」を選択した場合には、初期設定価格からディスカウントしていく方式か、オークション方式として徐々に高くしていく方式により、目安価格となる。
【0043】
第五行目では、編集・引用の許諾範囲、上限を指定できる欄として、「1回につき許諾範囲の何%まで」という欄において、%の数字を記入できるようにしている。
第六行目では、利用目的の制限を、プルダウンメニューから選択できるようにしている。具体的な利用目的制限としては、営利目的にも利用可能、非営利目的に限る、教育目的に限る、障害者向けの利用に限る、といった項目である。詳しい図示はしていないが、同一性保持権を行使するか否か、改変をどの程度許諾するか、といったことも選択したり、備考欄に記載したりすることができるようにしている。
第七行目では、部数制限として、「1回につき何部まで」という欄において部数についての具体的な数字を記入できるようにしている。
第八行目では、許諾期間について、無期限または具体的な期限を択一的に選択し、具体的な期限に関しては、年月日を記入できるようにしている。
【0044】
全ての項目を選択または記入したら、画面最下欄の「上記内容で許諾」のボタンを押す。すると、この内容が送信され、サーバにおいて記録され、更に閲覧可能となる。
詳しい図示は省略するが、許諾内容の書き込みに関して権利者が分からないことを参照するための、ヘルプ画面や、記入例画面なども、別途用意している。
なお、後述する利用者による購入発注の際にはある程度サンプルを閲覧する必要があるため、その部分についても、必要に応じて著作権許諾を求める処理に含めることとしている。
【0045】
(図3)
図3は、著作権許諾データベースが、コンテンツ特定データによる検索が可能であり、且つコンテンツ利用者がコンテンツデータの閲覧可能である様子を示している。
コンテンツの利用者は、所定のIDやキーワードの入力を条件に、著作権許諾データベースへ自らに係る端末装置からアクセスし、検索や閲覧を行うことができる。そこで、利用できるコンテンツを閲覧したり、その許諾データによって利用金額を閲覧して利用するか否かを検討したり、利用したいコンテンツが存在するかを確認したりする。
【0046】
なお、検索方法については、自由検索(概念検索的なものも含む)、カテゴリ検索(ディレクトリ検索)、検索の目安としてのランキング表示(売れ筋から選択)、トピックス表示(今週のお奨めや時事ネタ等から選択)など、様々な検索支援メニューを用意している。コンテンツ利用者としては、予め特定したコンテンツを利用しようという場合の他、「〜事件についての社説」といったコンテンツを検索した上で利用したいという場合があり、そのような場合などにも幅広く対応するためである。
【0047】
コンテンツ利用者が著作権許諾データベースへアクセスしたとすると、コンテンツ特定データによる検索および閲覧が可能であるため、利用したいコンテンツが著作権処理済みか否かなどを知ることができる。
閲覧された記録については、閲覧データベースへ蓄積される。また、著作権処理されたコンテンツについては、目安価格改定手段がその閲覧データと許諾データベースに蓄積された許諾データとに基づく需給バランスを用いて、目安価格を改定目安価格へ改定する。そして、利用許諾フォーマット送信手段が、改定目安価格を含む利用許諾フォーマットを著作権者へ再送信する。
需給バランスに基づいて改定目安価格が算出され、その改定目安価格を含む利用許諾フォーマット送信手段によって送信されてくるので、著作権者は、自らに係るコンテンツに対して価格を改定する際の参考にすることができる。
【0048】
(図4)
図4は、コンテンツ特定データが不明であるような場合、コンテンツデータそのものをコンテンツ特定データとしてリクエストデータとともに送信する場合を示している。リクエストデータにコンテンツデータを含ませる場合としては、図4に示すように、スキャナにて取り込んだ画像データを添付してリクエストデータとともにコンテンツ利用者が送信する場合、コンテンツ利用者がコンテンツを含んだ紙媒体をファクシミリにて送信する場合などがある。なお、図4には示していないが、電子メールにデジタル化したコンテンツを添付して送信する場合もある。
【0049】
著作権処理確認手段は、リクエスト受信手段が受信したそのリクエストデータに基づいて著作権処理をしているか否かを確認するとともに、著作権処理されていないコンテンツについては、そのリクエストデータに係るコンテンツデータを未処理コンテンツデータベースへ蓄積する。著作権処理がなされている場合において、著作権許諾データベースにコンテンツデータが蓄積されていない場合には、当該コンテンツデータを著作権許諾データベースへ蓄積する。そして、コンテンツの利用者の閲覧、利用に供する。
図示は省略するが、コンテンツの利用者がコンテンツデータベースを閲覧し、いわゆるバーチャル買い物かごへ利用したいコンテンツを入れると、料金が自動算出されるという閲覧および購入システムも提供する。
【0050】
(図5)
図5では、主に著作権処理がなされたコンテンツについて、利用態様のコンテンツを得るための注文、その注文に応じたコンテンツ配布、そのコンテンツ配布に伴って生じる課金などの仕組みを示している。
図5には、コンテンツを特定するコンテンツ特定データを含んでそのコンテンツを利用したい旨の注文データをコンテンツ利用者から受信する注文受信手段と、その注文受信手段が受信した注文データに係るコンテンツの承諾条件を確認する承諾条件確認手段と、承諾条件確認手段によって承諾条件を確認したコンテンツを複製してコンテンツ利用者へ配布するコンテンツ配布手段と、コンテンツ配布手段がコンテンツを複製してコンテンツ利用者へ配布した場合にコンテンツ利用者へ課金する課金手段と、その課金手段が課金した課金額に係るコンテンツの著作権者へ利用額を分配する分配手段とを備えた著作権処理代行システムを示している。
【0051】
課金手段とは、具体的には、課金管理データベースとその課金管理データベースの金銭データを、銀行を介してやりとりする一連のシステムとを備えて構成されている。課金管理データベースは、著作権者に関するデータを蓄積する権利者データベースと、コンテンツの利用者に関するデータを蓄積する利用者データベースとを備えている。権利者データベースには、著作権者に関する氏名、振り込み銀行口座番号などが蓄積されており、利用者データベースには、コンテンツ利用者に関する氏名、引き落とし銀行口座番号などが蓄積されている。
【0052】
この図示例では、コンテンツを特定するコンテンツ特定データを含んでそのコンテンツを利用したい旨の注文データを、注文受信手段がコンテンツ利用者から受信する。その注文受信手段が受信した注文データに係るコンテンツの承諾条件を、承諾条件確認手段が確認する。承諾条件確認手段によって承諾条件を確認したコンテンツを、コンテンツ配布手段が複製してコンテンツ利用者へ配布する。
コンテンツ配布手段がコンテンツを複製してコンテンツ利用者へ配布したら、課金手段がコンテンツ利用者へ課金する。そして、その課金手段が課金した課金額は、図示を省略した分配手段がその課金に係るコンテンツの著作権者へ利用額を分配する。
なお、図示は省略するが、課金管理のしくみにおいて課金の実績をコンテンツ毎に把握してデータベース化し、価格設定手段が参照したりするようにしても良い。また、課金の実績のあるコンテンツと同一カテゴリーにあるようなコンテンツに対しては、収益性推量データとして用いることもできる。
【0053】
詳しい図示は省略するが、コンテンツ配布手段を利用するためのメニューとして、印刷部数指定、印刷コンテンツの順序指定、表紙タイプ、右開き/左開き、段組指定、縦書き/横書き指定、フォント指定などを、コンテンツの利用者は選択することができる。
【0054】
ところで、注文データにおいて、コンテンツ特定データまたはコンテンツデータを含んでおり、そのコンテンツに変更(例えば楽譜の転調、キャラクタのモデル変更など)を加えたコンテンツを利用したい旨が含まれていたとする。更に、変更前のコンテンツに係る一次著作者に対して承諾条件確認などの著作権処理を行った後に、コンテンツに変更を加える旨の注文データに基づいて変更コンテンツが二次著作者によって作成され、且つ二次著作者へも著作権処理がなされたとする。その場合、注文データの主である注文者(二次著作物の利用者)へ課金処理を行った後、二次著作者には利用額が分担される。
【0055】
本実施形態では、詳しい説明や図示を省略するものの、コンテンツ配布手段がコンテンツデータを電子的に配布する場合には、DRM(Digital Rights Management)を導入している。例えば、許諾部数以上の複製ができないようなコピーガードデータを埋め込んだり、不正コピーを監視したりするためのデータを埋め込む。
【0056】
【発明の効果】
請求項1から請求項6に記載の発明によれば、印刷に用いることができる電子的コンテンツデータの著作権処理の円滑化や支援を行うことができる著作権処理代行システムを提供することができた。
また、請求項7から請求項9に記載の発明によれば、印刷に用いることができる電子的コンテンツデータの著作権処理の円滑化や支援を行うことができる著作権処理代行方法を提供することができた。
さらに、請求項10から請求項12に記載の発明によれば、印刷に用いることができる電子的コンテンツデータの著作権処理の円滑化や支援を行うことができる著作権処理代行方法を実現させるためのコンピュータプログラムを提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施形態における主要部を示す概念図である。
【図2】本願発明の実施形態における著作権の使用許諾フォーマットを示す画面を示す図である。
【図3】本願発明の実施形態において、コンテンツ利用者が検索、閲覧をする場合を示す概念図である。
【図4】コンテンツ利用者によるコンテンツデータの登録が行われる様子を示す概念図である。
【図5】コンテンツ利用者への課金、著作権者への分配の様子を示す概念図である。

Claims (12)

  1. コンテンツの利用者から著作権処理が要求されたコンテンツを特定するコンテンツ特定データを含むリクエストデータを受信するリクエスト受信手段と、
    著作権処理されていないコンテンツに係るコンテンツデータをコンテンツ特定データとともに蓄積する未処理コンテンツデータベースと、
    著作権処理されたコンテンツデータをコンテンツ特定データと関連づけて蓄積する著作権許諾データベースと、
    リクエストデータに含まれたコンテンツ特定データが著作権処理をしているか否かを確認する著作権処理確認手段と、
    著作権処理されていないコンテンツについて著作権者へ利用許諾を依頼するフォーマットである利用許諾フォーマットを送信する利用許諾フォーマット送信手段と、
    著作権者から送信されてきた許諾フォーマットに基づく許諾データを受信する許諾データ受信手段と、
    許諾データ受信手段が受信した許諾データを蓄積する許諾データベースと、
    許諾データに係るコンテンツデータを未処理コンテンツデータベースから著作権許諾データベースへ移動させる移動手段とを備え、
    前記許諾フォーマットには、印刷物への複製許諾のための項目として許諾態様と印刷における許諾対象単位とを含むこととした著作権処理代行システム。
  2. リクエストデータを蓄積するリクエストデータベースと、
    著作権処理されていないコンテンツについて、リクエストデータベースに蓄積されたリクエストデータとコンテンツの収益性推量データとに基づく需給バランスを用いて目安価格を算出する目安価格算出手段とを備え、
    算出した目安価格を利用許諾フォーマット送信手段が送信することとした請求項1記載の著作権処理代行システム。
  3. 前記著作権許諾データベースは、コンテンツ特定データによる検索が可能であり、且つコンテンツ利用者がコンテンツデータの閲覧可能であるように形成するとともに、
    閲覧された記録を蓄積する閲覧データベースと、
    著作権処理されたコンテンツについて、閲覧データベースに蓄積された閲覧データと許諾データベースに蓄積された許諾データとに基づく需給バランスを用いて目安価格を改定した改定目安価格を算出する目安価格改定手段とを備え、
    利用許諾フォーマット送信手段は、改定目安価格を含む利用許諾フォーマットを著作権者へ再送信することとした請求項1または請求項2のいずれかに記載の著作権処理代行システム。
  4. 前記リクエストデータには、コンテンツ特定データとしてコンテンツデータそのものを含み、
    前記著作権処理確認手段は、リクエスト受信手段が受信したそのリクエストデータに基づいて著作権処理をしているか否かを確認するとともに、著作権処理されていないコンテンツについては、そのリクエストデータに係るコンテンツデータを未処理コンテンツデータベースへ蓄積することとした請求項1から請求項3のいずれかに記載の著作権処理代行システム。
  5. コンテンツを特定するコンテンツ特定データを含んでそのコンテンツを利用したい旨の注文データをコンテンツ利用者から受信する注文受信手段と、
    その注文受信手段が受信した注文データに係るコンテンツの承諾条件を確認する承諾条件確認手段と、
    承諾条件確認手段によって承諾条件を確認したコンテンツを複製してコンテンツ利用者へ配布するコンテンツ配布手段とを備えた請求項1から請求項4のいずれかに記載の著作権処理代行システム。
  6. コンテンツ配布手段がコンテンツを複製してコンテンツ利用者へ配布した場合にコンテンツ利用者へ課金する課金手段と、
    その課金手段が課金した課金額に係るコンテンツの著作権者へ利用額を分配する分配手段とを備えた請求項5記載の著作権処理代行システム。
  7. コンテンツの利用者から著作権処理が要求されたコンテンツを特定するコンテンツ特定データを含むリクエストデータを受信するリクエスト受信手順と、
    著作権処理されていないコンテンツに係るコンテンツデータをコンテンツ特定データとともに未処理コンテンツデータベースへ蓄積する未処理コンテンツ蓄積手順と、
    著作権処理されたコンテンツデータをコンテンツ特定データと関連づけて著作権許諾データベースへ蓄積する著作権許諾データ蓄積手順と、
    リクエストデータに含まれたコンテンツ特定データが著作権処理をしているか否かを確認する著作権処理確認手順と、
    著作権処理されていないコンテンツについて著作権者へ利用許諾を依頼するフォーマットである利用許諾フォーマットを送信する利用許諾フォーマット送信手順と、
    著作権者から送信されてきた許諾フォーマットに基づく許諾データを受信する許諾データ受信手順と、
    許諾データ受信手段が受信した許諾データを許諾データベースへ蓄積する許諾データ蓄積手順と、
    許諾データに係るコンテンツデータを未処理コンテンツデータベースから著作権許諾データベースへ移動させる移動手順とを備え、
    前記許諾フォーマットには、印刷物への複製許諾のための項目として許諾態様と印刷における許諾対象単位とを含むこととした著作権処理代行方法。
  8. リクエストデータをリクエストデータベースへ蓄積するリクエストデータ蓄積手順と、
    著作権処理されていないコンテンツについて、リクエストデータベースに蓄積されたリクエストデータとコンテンツの収益性推量データとに基づく需給バランスを用いて目安価格を算出する目安価格算出手順と、
    算出した目安価格を送信する目安価格送信手順とを備えた請求項7記載の著作権処理代行方法。
  9. 前記著作権許諾データベースがコンテンツ特定データにより検索が可能であり、且つコンテンツ利用者がコンテンツデータの閲覧可能であるように形成する著作権許諾データベース閲覧開放手順と、
    閲覧された記録を閲覧データベースへ蓄積する閲覧データ蓄積手順と、
    著作権処理されたコンテンツについて、閲覧データベースに蓄積された閲覧データと許諾データベースに蓄積された許諾データとに基づく需給バランスを用いて目安価格を改定した改定目安価格を算出する目安価格改定手順と、
    改定目安価格を含む利用許諾フォーマットを著作権者へ再送信する再送信手順とを備えた請求項7または請求項8のいずれかに記載の著作権処理代行方法。
  10. コンピュータに対し、著作権処理代行方法を実現させるためのプログラムであって、
    そのプログラムは、コンテンツの利用者から著作権処理が要求されたコンテンツを特定するコンテンツ特定データを含むリクエストデータを受信するリクエスト受信手順と、
    著作権処理されていないコンテンツに係るコンテンツデータをコンテンツ特定データとともに未処理コンテンツデータベースへ蓄積する未処理コンテンツ蓄積手順と、
    著作権処理されたコンテンツデータをコンテンツ特定データと関連づけて著作権許諾データベースへ蓄積する著作権許諾データ蓄積手順と、
    リクエストデータに含まれたコンテンツ特定データが著作権処理をしているか否かを確認する著作権処理確認手順と、
    著作権処理されていないコンテンツについて著作権者へ利用許諾を依頼するフォーマットであって印刷物への複製許諾のための項目として許諾態様と印刷における許諾対象単位とを含むこととした利用許諾フォーマットを送信する利用許諾フォーマット送信手順と、
    著作権者から送信されてきた許諾フォーマットに基づく許諾データを受信する許諾データ受信手順と、
    許諾データ受信手段が受信した許諾データを許諾データベースへ蓄積する許諾データ蓄積手順と、
    許諾データに係るコンテンツデータを未処理コンテンツデータベースから著作権許諾データベースへ移動させる移動手順とをコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラム。
  11. リクエストデータをリクエストデータベースへ蓄積するリクエストデータ蓄積手順と、
    著作権処理されていないコンテンツについて、リクエストデータベースに蓄積されたリクエストデータとコンテンツの収益性推量データとに基づく需給バランスを用いて目安価格を算出する目安価格算出手順と、
    算出した目安価格を送信する目安価格送信手順とをコンピュータに実行させるための請求項10記載のコンピュータプログラム。
  12. 前記著作権許諾データベースがコンテンツ特定データによる検索が可能であり、且つコンテンツ利用者がコンテンツデータの閲覧可能であるように形成する著作権許諾データベース閲覧開放手順と、
    閲覧された記録を閲覧データベースへ蓄積する閲覧データ蓄積手順と、
    著作権処理されたコンテンツについて、閲覧データベースに蓄積された閲覧データと許諾データベースに蓄積された許諾データとに基づく需給バランスを用いて目安価格を改定した改定目安価格を算出する目安価格改定手順と、
    改定目安価格を含む利用許諾フォーマットを著作権者へ再送信する再送信手順とをコンピュータに実行させるための請求項10または請求項11のいずれかに記載のコンピュータプログラム。
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