JP2004133494A - 通過検知装置及び車椅子利用者のための建物内事故防止管理システム - Google Patents
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Abstract
【課題】車椅子、歩行器その他の4輪車の利用者が非常階段その他の危険区域に誤進入することにより発生する不慮の事故を防止する。
【解決手段】通過検知装置Xが、危険区域への出入口又は危険区域とそのアクセス通路との境界線上で内外に対向し、かつ、出入口の幅方向又は境界線の端部方向の左右には離隔して設置したテープスイッチ1と、テープスイッチ1上での踏圧に応動する個々のテープスイッチ1のON/OFF信号を入力源として検出し、その動作状態をモード化する信号処理手段21と、モードの連続的な遷移を検知し、かつ、該モード遷移の移行パターンを車輪の進退および/または通過の挙動に関係づけて判別し、車輪通過に係る報知信号の出力を指令するモード遷移処理手段22と、モード遷移処理手段22からの出力指令に基づき、報知信号を系外出力し、リセットし、又は出力指令を解除する発報手段23を具備する。
【選択図】 図2
【解決手段】通過検知装置Xが、危険区域への出入口又は危険区域とそのアクセス通路との境界線上で内外に対向し、かつ、出入口の幅方向又は境界線の端部方向の左右には離隔して設置したテープスイッチ1と、テープスイッチ1上での踏圧に応動する個々のテープスイッチ1のON/OFF信号を入力源として検出し、その動作状態をモード化する信号処理手段21と、モードの連続的な遷移を検知し、かつ、該モード遷移の移行パターンを車輪の進退および/または通過の挙動に関係づけて判別し、車輪通過に係る報知信号の出力を指令するモード遷移処理手段22と、モード遷移処理手段22からの出力指令に基づき、報知信号を系外出力し、リセットし、又は出力指令を解除する発報手段23を具備する。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特定箇所の床面又は特定通路の路面を踏み越えてゆく車椅子、歩行器その他の車輪通過物を検知するための通過検知装置であって、より詳しくは車椅子、歩行器その他の4輪車及びその利用者(車輪通過物に同じ。)が往来する建物内で、該利用者が4輪車を自力操作し非常階段その他の危険区域に誤進入することにより発生する不慮の事故を防止するために設置される通過検知装置、及びこの通過検知装置を介護福祉施設その他の建物の設備系に取り入れて事故防止対策を講じた車椅子利用者のための建物内事故防止管理システムに関する。
【0002】
なお、用語に関し、「検出」及び「検知」はともに「detection 」であって、検査(又は計測)により見いだす又は知得するという点では互換的に理解して構わないが、ここでは物理的な量(又は電気的状態)を見いだす場合を「検出」とし、これらを所定の情報として知得する場合を「検知」とするものである。
【0003】
【従来の技術】
従来、車椅子利用者のための通路を開閉操作する扉を備えた改札口等に設置され、車椅子利用者のために安全な扉動作規制を行うようにしたゲート装置があった。(例えば、特許文献1参照。)
【0004】
【特許文献1】
特開平10−63892号公報(第2頁、第1−4図)
【0005】
ここでは、通行検知センサなどの検出手段を扉の下部に設けて、車椅子利用者のように足元が先行して通行する場合の扉動作規制を改善している。
【0006】
本発明に関し、上記従来技術は車椅子利用者のためのゲート通過に係る安全対策(危険防止策)の一例であり、「通過」を問題としている点は参考になるが、センシングの手法は目的効果を異にしている。
【0007】
ところで、今日、介護福祉施設で社会的生活を営む老齢者が急増しており、施設内で車椅子を自力操作して移動する人達も多い。このなかには、身体的な障害とともに痴呆症状を抱えて暮らす人びともおり、直立歩行をする健常者の行動様式や行動範囲を超えて(又は逸脱して)行動し危険に遭遇する場合がある。
【0008】
特に、非常階段への出入口は、日常的に閉鎖しておくことはできないので、非常階段があることを認識できないで進入し車椅子ごと転落する等の事故が発生する危険は無視できない。実際、そのような事故が発生している。
【0009】
もちろん施設では、例えばアラーム付の人感センサやモニタを設置したり、それなりの事故防止対策を施しているところも多い。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
問題は、身体拘束や行動制限に係る管理強化ではなく、車椅子利用者が目の届かないところで危険を侵し事故を起こすことを未然に防止する安全対策を講じることにあり、施設運用における設備系の改善事項として強い要請もある。
【0011】
本発明はこのような事情に鑑みなされたものであって、上記課題を解消し、特定箇所の床面又は特定通路の路面を踏み越えてゆく車椅子、歩行器その他の車輪通過物の通過検知装置、より詳しくは、車椅子、歩行器その他の4輪車及びその利用者が往来する建物内で、該利用者が4輪車を自力操作し非常階段その他の危険区域に誤進入することにより発生する不慮の事故を防止するために設置される通過検知装置、及びこの通過検知装置を介護福祉施設その他の建物の設備系に取り入れて事故防止対策を講じた車椅子利用者のための建物内事故防止管理システムを提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
課題を解決するために本発明は、特定箇所の床面又は特定通路の路面を踏み越えてゆく車椅子、歩行器その他の車輪通過物を検知するための通過検知装置であって、前記車輪通過物の踏圧に応動してON/OFF信号を発生する複数のスイッチを、該車輪通過物の進行方向に対して前後に離隔配置して機能単位を構成したセンシングモジュールと、前記センシングモジュールの1又は複数個を収容して前記車輪通過物の進行方向に対して横断的に配置され、該センシングモジュールごとに取り出した個々のスイッチの信号出力を外部送出する車輪通過センサと、前記車輪通過センサに有線又は無線を介して接続されるコントローラボックスを具備し、前記コントローラボックスには、前記スイッチのON/OFF信号を入力源として検出し、その動作状態をモード化する信号処理手段と、モードの連続的な遷移を検知し、かつ、該モード遷移の移行パターンを車輪の進退および/または通過の挙動に関係づけて判別し、車輪通過に係る報知信号の出力を指令するモード遷移処理手段と、前記モード遷移処理手段からの出力指令に基づき、報知信号を系外出力し、リセットし、又は出力指令を解除する発報手段を機能構成してなることを特徴とするものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態は、上記構成の通過検知装置を、車椅子、歩行器その他の4輪車(以下、車椅子等。)及びその利用者が往来する介護福祉施設その他の建物内で、該利用者が車椅子等を自力操作し非常階段その他の危険区域に誤進入することにより発生する不慮の事故を防止するために適用したものである。
【0014】
ここで、センシングモジュールの構成要素であるスイッチにはテープスイッチ又はボタンスイッチを用いるのが好ましい。そして、センシングモジュールを適宜に配置収容して外部への信号送出を統合又は集約しておこなう車輪通過センサをユニット構成する。スイッチ、センシングモジュール、及び車輪通過センサの構成概要を図5及び図6に示す。
【0015】
テープスイッチを構成要素とするセンシングモジュールは、2本以上のテープスイッチを平行配置したものとされ、車輪通過センサは複数個のセンシングモジュールを帯状に延設し収容している。〔図6(a)〕なお、車輪通過センサが1個のセンシングモジュールを収容する場合もあってよい。
【0016】
また、ボタンスイッチを構成要素とするセンシングモジュールは、2個以上のボタンスイッチを対向配置したものされ、車輪通過センサは複数個のセンシングモジュールを横並びに連設し収容している。〔図6(b)〕
【0017】
具体的には、請求項2〜4記載の発明からそれぞれ把握されるように、実施形態の通過検知装置は、建物内における危険区域への出入口又は危険区域とそのアクセス通路との境界線上で内外に対向し、かつ、出入口の幅方向又は境界線の端部方向の左右には離隔して設置したテープスイッチと、設置したテープスイッチ上での踏圧に応動する個々のテープスイッチのON/OFF信号を入力源として検出し、その動作状態をモード化する信号処理手段と、モードの連続的な遷移を検知し、かつ、該モード遷移の移行パターンを車輪の進退および/または通過の挙動に関係づけて判別し、前輪および/または後輪の通過に係る報知信号の出力を指令するモード遷移処理手段と、モード遷移処理手段からの出力指令に基づき、報知信号を系外出力し、リセットし、又は出力指令を解除する発報手段を具備している。なお、信号処理手段、モード遷移処理手段及び発報手段はコントローラボックスに機能搭載される〔請求項2〕
【0018】
ここで、モード遷移処理手段は、発報条件に応じて設定変更可能に構成され、前輪又は後輪に対して左右両輪の通過検知をおこなう両輪検知モードと、前輪又は後輪の左右いずれかの片輪に対し各別に通過検知をおこなう片輪検知モードとを有したものである。〔請求項3〕
【0019】
また、モード遷移処理手段は、車輪を除く通過物の踏圧を検知することにより混同して発生する報知信号出力を誤動作信号として排除するために、通過物が人であって車輪通過センサ又はテープスイッチ上を踏み抜けた場合に、そのモード遷移処理におけるモード遷移の移行パターン又はモード間の時間比率に基づき誤動作信号として判別し、報知信号の出力指令を解除するものである。〔請求項4〕
【0020】
そして、図1に機器構成概要図を示すように、上記構成の通過検知装置を用いて、車椅子利用者のための建物内事故防止管理システムを構築している。〔請求項5〕
【0021】
その機器構成は、上記通過検知装置と、音声装置と、警報装置と、監視装置を連系して危険区域を常時監視するものであり、通過検知装置からの制御出力に基づき、少なくとも前記音声装置と前記警報装置を作動し、利用者に警報を発するとともに遠隔の管理ステーションに通報するようにしている。
【0022】
本発明の一実施例について添付図面を参照して以下説明する。
【0023】
(実施例1)
図2に通過検知装置(以下、実施例装置X。)の実施例ブロック図を示す。
実施例装置の設置態様は図1の建物内事故防止管理システム(以下、実施例システムY。)を参照されたい。
【0024】
図2に示すように、実施例装置Xは、テープスイッチ1(1a,1b;2a,2b)と、信号処理手段21、モード遷移処理手段22、及び発報手段23を搭載したコントローラボックス2(本体)から構成される。
【0025】
テープスイッチ1は、それ自体は公知のセンサであり、市販品を使用できる。本発明においては、4輪車の接地走行に対する床面上でのセンシング方法が重要であり、それゆえにテープスイッチ1の配設構造はセンシングモジュールM又は車輪通過センサSとして本発明の構成要素となる。
【0026】
テープスイッチ1は、危険区域への出入口又は危険区域とそのアクセス通路との境界線上で内外に対向し、かつ、出入口の幅方向又は境界線の端部方向の左右には離隔して設置されるものである。〔図1参照〕
【0027】
そして、コントローラボックス2は、テープスイッチ1と結線され、設置したテープスイッチ1上での踏圧に応動する個々のテープスイッチ(1a,1b;2a,2b)のON/OFF信号を入力源として検出し、その動作状態をモード化する信号処理手段21と、モードの連続的な遷移を検知し、かつ、該モード遷移の移行パターンを車輪の進退および/または通過の挙動に関係づけて判別し、前輪および/または後輪の通過に係る報知信号の出力を指令するするモード遷移処理手段22と、モード遷移処理手段22からの出力指令に基づき、報知信号を系外出力し、リセットし、又は出力指令を解除する発報手段23を搭載している。
【0028】
図3に車輪通過時のテープスイッチの動作状態(a)と動作信号(b)を示す。
【0029】
図示するように、境界線上に平行設置した1対のテープスイッチ1(1a,2a又は1b,2b)を車輪Wが横断するとき、それぞれのテープスイッチ1からの動作信号出力(ON/OFF)を時間軸上で重ねると、その動作状態は後述するA〜Eのモードに分類できる。
【0030】
そして、モード遷移は車輪の踏圧又は通過挙動と関係づけて把握されるので、これを判別して通過検知をおこなうものである。この通過検知を4輪について各別に実行する。
【0031】
表1に信号処理のモード、テープスイッチのON/OFF信号、遷移のしかた、及び車輪の挙動との関係を示す。
【0032】
【表1】
【0033】
表2に単純な車輪挙動のモード遷移と通過検知(情報)の一例を示す。
【0034】
【表2】
【0035】
ここで、モード遷移処理手段22は、発報条件に応じて設定変更可能に構成されている。すなわち、前輪又は後輪に対して左右両輪の通過検知をおこなう両輪検知モードと、前輪又は後輪の左右いずれかの片輪に対し各別に通過検知をおこなう片輪検知モードとを有している。
【0036】
両輪検知モードは、前輪又は後輪について左右両輪がいずれもテープスイッチ1を通過した場合を発報条件とする。したがって、前輪通過で一次警報を発し、後輪通過で二次警報を発するようにしている。
【0037】
片輪検知モードは、前輪又は後輪について左右いずれかの片輪がテープスイッチ1を通過した場合を発報条件とする。この検知モードの場合、片輪通過を検知すると最終警報(上記二次警報に相当)を発するようにしている。
【0038】
片輪検知モードの必要性は、両輪検知モードにおいて、出入口等の間口が広いような場合、車輪の進入姿勢、例えば左右一方のテープスイッチ(1A,2A;1B,2B) 報のみを踏み越して直進又は斜行して進入してくると、検知モードが混同し、誤発報や未発報が生じるという誤判断を解消するためである。
【0039】
これら両検知モードについての発報及び解除の一覧を表3に示す。表欄中、「フロア」は設置箇所(近傍)、「外部」は管理ステーションとして考慮されたい。
【0040】
【表3】
【0041】
一方、モード遷移処理手段22では、車輪を除くテープスイッチ1の踏みつけによる通過物を検知することにより混同して発生する報知信号出力を誤動作信号として排除するために、そのモード遷移処理におけるモード遷移の移行パターン又はモード間の時間比率に基づき誤動作信号として判別し、出力指令を解除(中止)するようにしている。
【0042】
特に、通過物が人であって、テープスイッチ1を踏み抜けた場合に、現段階での信号処理方法を述べると、モード遷移の移行パターンが、まずモードAを経由しないものである場合は、車輪でないとして判別し排除する。つぎに、モードAを経由した後,モードB,C,D間を連続的に(順次)移行しないものである場合も、車輪でないとして判別し排除する。問題は、車輪通過の場合と同様にモードAを経由した後、モードB,C,D間を連続的に移行した場合であり、モードB,C,Dの時間比率が決定的に相違する実験的事実、具体的にはB/CとD/Cの各比率を採得したテストデータに基づき制御出力に反映させるようにしている。
【0043】
ここで、テストデータの記載は省略するが、テープスイッチ1の踏みつけに特別な意図を持たない人の踏み抜け通過におけるB/C比とD/C比は、車輪通過の場合に比して著しく小さい(実測では車輪通過のB/CとD/Cが1桁台であるのに対し、人のそれはコンマ以下となる。)ことが測定結果として得られている。
【0044】
ところで、実施例装置Xは、テープスイッチ1を内蔵して車輪通過センサSをパッケージ化(又は規格化)した量産品、例えばDIY(ドゥ・イット・ユアセルフ)製品として提供することが考慮される。
【0045】
すなわち、図4に好適例を示すとおり、テープスイッチ1を平行配置したセンシングモジュールMを適宜間隔をおいて離隔配置した左右一対の車輪通過センサSを各種寸法に応じて規格構成する。車輪通過センサSの長手方向を車輪通過物の進行方向に対し横断的に配置し設置線(通過検出区域)を形成する。図示の例では、テープスイッチ1を可撓性スリーブ(被覆体)に内包するとともに、個々のテープスイッチ1のリード線を車輪通過センサSの一端に集線してアウトプットするものとしている。なお、車輪通過センサSに有線又は無線を介して接続されるコントローラボックス2の機能構成に変更はない。
【0046】
この構成によるとコンパクトで、置き敷きするだけでセットアップができ、専門家に頼らずとも簡単施工可能であり、グループホームや一般家庭で汎用されてよいものである。したがって、平面上に線状設置し、その設置線を踏み越えて横断する通過物を検知するという所望に合えば、設置場所に制限はない。
【0047】
(実施例2)
図1に示したように、実施例システムYは、通過検知装置(実施例装置X)を用い、介護福祉施設その他の建物内で、車椅子利用者が自力操作し非常階段その他の危険区域に誤進入することにより発生する不慮の事故を防止するためのセキュリティシステムとして構築されるものである。
【0048】
機器構成は、通過検知装置Xと、音声装置3と、警報装置4と、監視装置5を連系して危険区域を常時監視するものである。そして、通過検知装置Xからの制御出力に基づき、少なくとも音声装置3と警報装置4を作動し、利用者に警報を発するとともに遠隔の管理ステーション6に通報するようにしている。
【0049】
この機器構成の他に、本発明の保護範囲を逸脱しない範囲において、通過検知センサS以外の各種センサ類や視覚装置等を組み合わせ、事故防止に係る監視情報や誤動作に係る判断処理を多重化又は多様化してもよいのはもちろんである。また、防犯装置との連系も考慮される範囲である。
【0050】
【発明の効果】
本発明は以上の構成よりなるものであり、これによれば床面移動する車輪通過物を設置箇所において的確に通過検知することができる。
【0051】
最適には、車椅子、歩行器その他の4輪車及びその利用者が往来する建物内で、該利用者が4輪車を自力操作し非常階段その他の危険区域に誤進入することにより発生する不慮の事故の防止対策とすることができる。
【0052】
特に、車椅子利用者が目の届かないところで危険を侵し事故を起こすことを未然に防止する安全対策の一環として有効であり、今日的な介護福祉施設等において、身体拘束や行動制限に係る管理強化ではなく、生活の質を維持し保護するという点で社会的に有意義であり、設備系に取り入れるという点で産業上有益である。
【0053】
また、コンパクト仕様のパッケージ製品では、所望の箇所に置き敷きするだけでセットアップができ、専門家によらずとも簡単施工可能であり、グループホームや一般家庭での使用等が期待できる汎用性がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】建物内事故防止管理システムの機器構成概要図である。
【図2】通過検知装置の実施例ブロック図を示す。
【図3】車輪通過時のテープスイッチの(a)動作状態と(b)動作信号を示す動作概要説明図である。
【図4】車輪通過センサをパッケージ化した通過検知装置の部分欠截説明図である。
【図5】センシングモジュール及び車輪通過センサの基本的な手段構成を示す構成概要説明図である。
【図6】車輪通過センサの具体的な手段構成を示す構成概要説明図であり、(a)がテープスイッチ、(b)がボタンスイッチを用いたものである。
【符号の説明】
1 テープスイッチ〔スイッチ〕
1a 左テープスイッチ(内)
1b 左テープスイッチ(外)
2a 右テープスイッチ(内)
2b 右テープスイッチ(外)
11 ボタンスッチ〔スイッチ〕
2 コントローラボックス(本体)
21 信号処理手段
22 モード遷移処理手段
23 発報手段
3 音声装置
4 警報装置(リセット手段含む)
5 監視装置(リセット手段含む)
6 管理ステーション
M センシングモジュール
S 車輪通過センサ
W 車輪
X 通過検知装置
Y 建物内事故防止管理システム
【発明の属する技術分野】
本発明は、特定箇所の床面又は特定通路の路面を踏み越えてゆく車椅子、歩行器その他の車輪通過物を検知するための通過検知装置であって、より詳しくは車椅子、歩行器その他の4輪車及びその利用者(車輪通過物に同じ。)が往来する建物内で、該利用者が4輪車を自力操作し非常階段その他の危険区域に誤進入することにより発生する不慮の事故を防止するために設置される通過検知装置、及びこの通過検知装置を介護福祉施設その他の建物の設備系に取り入れて事故防止対策を講じた車椅子利用者のための建物内事故防止管理システムに関する。
【0002】
なお、用語に関し、「検出」及び「検知」はともに「detection 」であって、検査(又は計測)により見いだす又は知得するという点では互換的に理解して構わないが、ここでは物理的な量(又は電気的状態)を見いだす場合を「検出」とし、これらを所定の情報として知得する場合を「検知」とするものである。
【0003】
【従来の技術】
従来、車椅子利用者のための通路を開閉操作する扉を備えた改札口等に設置され、車椅子利用者のために安全な扉動作規制を行うようにしたゲート装置があった。(例えば、特許文献1参照。)
【0004】
【特許文献1】
特開平10−63892号公報(第2頁、第1−4図)
【0005】
ここでは、通行検知センサなどの検出手段を扉の下部に設けて、車椅子利用者のように足元が先行して通行する場合の扉動作規制を改善している。
【0006】
本発明に関し、上記従来技術は車椅子利用者のためのゲート通過に係る安全対策(危険防止策)の一例であり、「通過」を問題としている点は参考になるが、センシングの手法は目的効果を異にしている。
【0007】
ところで、今日、介護福祉施設で社会的生活を営む老齢者が急増しており、施設内で車椅子を自力操作して移動する人達も多い。このなかには、身体的な障害とともに痴呆症状を抱えて暮らす人びともおり、直立歩行をする健常者の行動様式や行動範囲を超えて(又は逸脱して)行動し危険に遭遇する場合がある。
【0008】
特に、非常階段への出入口は、日常的に閉鎖しておくことはできないので、非常階段があることを認識できないで進入し車椅子ごと転落する等の事故が発生する危険は無視できない。実際、そのような事故が発生している。
【0009】
もちろん施設では、例えばアラーム付の人感センサやモニタを設置したり、それなりの事故防止対策を施しているところも多い。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
問題は、身体拘束や行動制限に係る管理強化ではなく、車椅子利用者が目の届かないところで危険を侵し事故を起こすことを未然に防止する安全対策を講じることにあり、施設運用における設備系の改善事項として強い要請もある。
【0011】
本発明はこのような事情に鑑みなされたものであって、上記課題を解消し、特定箇所の床面又は特定通路の路面を踏み越えてゆく車椅子、歩行器その他の車輪通過物の通過検知装置、より詳しくは、車椅子、歩行器その他の4輪車及びその利用者が往来する建物内で、該利用者が4輪車を自力操作し非常階段その他の危険区域に誤進入することにより発生する不慮の事故を防止するために設置される通過検知装置、及びこの通過検知装置を介護福祉施設その他の建物の設備系に取り入れて事故防止対策を講じた車椅子利用者のための建物内事故防止管理システムを提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
課題を解決するために本発明は、特定箇所の床面又は特定通路の路面を踏み越えてゆく車椅子、歩行器その他の車輪通過物を検知するための通過検知装置であって、前記車輪通過物の踏圧に応動してON/OFF信号を発生する複数のスイッチを、該車輪通過物の進行方向に対して前後に離隔配置して機能単位を構成したセンシングモジュールと、前記センシングモジュールの1又は複数個を収容して前記車輪通過物の進行方向に対して横断的に配置され、該センシングモジュールごとに取り出した個々のスイッチの信号出力を外部送出する車輪通過センサと、前記車輪通過センサに有線又は無線を介して接続されるコントローラボックスを具備し、前記コントローラボックスには、前記スイッチのON/OFF信号を入力源として検出し、その動作状態をモード化する信号処理手段と、モードの連続的な遷移を検知し、かつ、該モード遷移の移行パターンを車輪の進退および/または通過の挙動に関係づけて判別し、車輪通過に係る報知信号の出力を指令するモード遷移処理手段と、前記モード遷移処理手段からの出力指令に基づき、報知信号を系外出力し、リセットし、又は出力指令を解除する発報手段を機能構成してなることを特徴とするものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態は、上記構成の通過検知装置を、車椅子、歩行器その他の4輪車(以下、車椅子等。)及びその利用者が往来する介護福祉施設その他の建物内で、該利用者が車椅子等を自力操作し非常階段その他の危険区域に誤進入することにより発生する不慮の事故を防止するために適用したものである。
【0014】
ここで、センシングモジュールの構成要素であるスイッチにはテープスイッチ又はボタンスイッチを用いるのが好ましい。そして、センシングモジュールを適宜に配置収容して外部への信号送出を統合又は集約しておこなう車輪通過センサをユニット構成する。スイッチ、センシングモジュール、及び車輪通過センサの構成概要を図5及び図6に示す。
【0015】
テープスイッチを構成要素とするセンシングモジュールは、2本以上のテープスイッチを平行配置したものとされ、車輪通過センサは複数個のセンシングモジュールを帯状に延設し収容している。〔図6(a)〕なお、車輪通過センサが1個のセンシングモジュールを収容する場合もあってよい。
【0016】
また、ボタンスイッチを構成要素とするセンシングモジュールは、2個以上のボタンスイッチを対向配置したものされ、車輪通過センサは複数個のセンシングモジュールを横並びに連設し収容している。〔図6(b)〕
【0017】
具体的には、請求項2〜4記載の発明からそれぞれ把握されるように、実施形態の通過検知装置は、建物内における危険区域への出入口又は危険区域とそのアクセス通路との境界線上で内外に対向し、かつ、出入口の幅方向又は境界線の端部方向の左右には離隔して設置したテープスイッチと、設置したテープスイッチ上での踏圧に応動する個々のテープスイッチのON/OFF信号を入力源として検出し、その動作状態をモード化する信号処理手段と、モードの連続的な遷移を検知し、かつ、該モード遷移の移行パターンを車輪の進退および/または通過の挙動に関係づけて判別し、前輪および/または後輪の通過に係る報知信号の出力を指令するモード遷移処理手段と、モード遷移処理手段からの出力指令に基づき、報知信号を系外出力し、リセットし、又は出力指令を解除する発報手段を具備している。なお、信号処理手段、モード遷移処理手段及び発報手段はコントローラボックスに機能搭載される〔請求項2〕
【0018】
ここで、モード遷移処理手段は、発報条件に応じて設定変更可能に構成され、前輪又は後輪に対して左右両輪の通過検知をおこなう両輪検知モードと、前輪又は後輪の左右いずれかの片輪に対し各別に通過検知をおこなう片輪検知モードとを有したものである。〔請求項3〕
【0019】
また、モード遷移処理手段は、車輪を除く通過物の踏圧を検知することにより混同して発生する報知信号出力を誤動作信号として排除するために、通過物が人であって車輪通過センサ又はテープスイッチ上を踏み抜けた場合に、そのモード遷移処理におけるモード遷移の移行パターン又はモード間の時間比率に基づき誤動作信号として判別し、報知信号の出力指令を解除するものである。〔請求項4〕
【0020】
そして、図1に機器構成概要図を示すように、上記構成の通過検知装置を用いて、車椅子利用者のための建物内事故防止管理システムを構築している。〔請求項5〕
【0021】
その機器構成は、上記通過検知装置と、音声装置と、警報装置と、監視装置を連系して危険区域を常時監視するものであり、通過検知装置からの制御出力に基づき、少なくとも前記音声装置と前記警報装置を作動し、利用者に警報を発するとともに遠隔の管理ステーションに通報するようにしている。
【0022】
本発明の一実施例について添付図面を参照して以下説明する。
【0023】
(実施例1)
図2に通過検知装置(以下、実施例装置X。)の実施例ブロック図を示す。
実施例装置の設置態様は図1の建物内事故防止管理システム(以下、実施例システムY。)を参照されたい。
【0024】
図2に示すように、実施例装置Xは、テープスイッチ1(1a,1b;2a,2b)と、信号処理手段21、モード遷移処理手段22、及び発報手段23を搭載したコントローラボックス2(本体)から構成される。
【0025】
テープスイッチ1は、それ自体は公知のセンサであり、市販品を使用できる。本発明においては、4輪車の接地走行に対する床面上でのセンシング方法が重要であり、それゆえにテープスイッチ1の配設構造はセンシングモジュールM又は車輪通過センサSとして本発明の構成要素となる。
【0026】
テープスイッチ1は、危険区域への出入口又は危険区域とそのアクセス通路との境界線上で内外に対向し、かつ、出入口の幅方向又は境界線の端部方向の左右には離隔して設置されるものである。〔図1参照〕
【0027】
そして、コントローラボックス2は、テープスイッチ1と結線され、設置したテープスイッチ1上での踏圧に応動する個々のテープスイッチ(1a,1b;2a,2b)のON/OFF信号を入力源として検出し、その動作状態をモード化する信号処理手段21と、モードの連続的な遷移を検知し、かつ、該モード遷移の移行パターンを車輪の進退および/または通過の挙動に関係づけて判別し、前輪および/または後輪の通過に係る報知信号の出力を指令するするモード遷移処理手段22と、モード遷移処理手段22からの出力指令に基づき、報知信号を系外出力し、リセットし、又は出力指令を解除する発報手段23を搭載している。
【0028】
図3に車輪通過時のテープスイッチの動作状態(a)と動作信号(b)を示す。
【0029】
図示するように、境界線上に平行設置した1対のテープスイッチ1(1a,2a又は1b,2b)を車輪Wが横断するとき、それぞれのテープスイッチ1からの動作信号出力(ON/OFF)を時間軸上で重ねると、その動作状態は後述するA〜Eのモードに分類できる。
【0030】
そして、モード遷移は車輪の踏圧又は通過挙動と関係づけて把握されるので、これを判別して通過検知をおこなうものである。この通過検知を4輪について各別に実行する。
【0031】
表1に信号処理のモード、テープスイッチのON/OFF信号、遷移のしかた、及び車輪の挙動との関係を示す。
【0032】
【表1】
【0033】
表2に単純な車輪挙動のモード遷移と通過検知(情報)の一例を示す。
【0034】
【表2】
【0035】
ここで、モード遷移処理手段22は、発報条件に応じて設定変更可能に構成されている。すなわち、前輪又は後輪に対して左右両輪の通過検知をおこなう両輪検知モードと、前輪又は後輪の左右いずれかの片輪に対し各別に通過検知をおこなう片輪検知モードとを有している。
【0036】
両輪検知モードは、前輪又は後輪について左右両輪がいずれもテープスイッチ1を通過した場合を発報条件とする。したがって、前輪通過で一次警報を発し、後輪通過で二次警報を発するようにしている。
【0037】
片輪検知モードは、前輪又は後輪について左右いずれかの片輪がテープスイッチ1を通過した場合を発報条件とする。この検知モードの場合、片輪通過を検知すると最終警報(上記二次警報に相当)を発するようにしている。
【0038】
片輪検知モードの必要性は、両輪検知モードにおいて、出入口等の間口が広いような場合、車輪の進入姿勢、例えば左右一方のテープスイッチ(1A,2A;1B,2B) 報のみを踏み越して直進又は斜行して進入してくると、検知モードが混同し、誤発報や未発報が生じるという誤判断を解消するためである。
【0039】
これら両検知モードについての発報及び解除の一覧を表3に示す。表欄中、「フロア」は設置箇所(近傍)、「外部」は管理ステーションとして考慮されたい。
【0040】
【表3】
【0041】
一方、モード遷移処理手段22では、車輪を除くテープスイッチ1の踏みつけによる通過物を検知することにより混同して発生する報知信号出力を誤動作信号として排除するために、そのモード遷移処理におけるモード遷移の移行パターン又はモード間の時間比率に基づき誤動作信号として判別し、出力指令を解除(中止)するようにしている。
【0042】
特に、通過物が人であって、テープスイッチ1を踏み抜けた場合に、現段階での信号処理方法を述べると、モード遷移の移行パターンが、まずモードAを経由しないものである場合は、車輪でないとして判別し排除する。つぎに、モードAを経由した後,モードB,C,D間を連続的に(順次)移行しないものである場合も、車輪でないとして判別し排除する。問題は、車輪通過の場合と同様にモードAを経由した後、モードB,C,D間を連続的に移行した場合であり、モードB,C,Dの時間比率が決定的に相違する実験的事実、具体的にはB/CとD/Cの各比率を採得したテストデータに基づき制御出力に反映させるようにしている。
【0043】
ここで、テストデータの記載は省略するが、テープスイッチ1の踏みつけに特別な意図を持たない人の踏み抜け通過におけるB/C比とD/C比は、車輪通過の場合に比して著しく小さい(実測では車輪通過のB/CとD/Cが1桁台であるのに対し、人のそれはコンマ以下となる。)ことが測定結果として得られている。
【0044】
ところで、実施例装置Xは、テープスイッチ1を内蔵して車輪通過センサSをパッケージ化(又は規格化)した量産品、例えばDIY(ドゥ・イット・ユアセルフ)製品として提供することが考慮される。
【0045】
すなわち、図4に好適例を示すとおり、テープスイッチ1を平行配置したセンシングモジュールMを適宜間隔をおいて離隔配置した左右一対の車輪通過センサSを各種寸法に応じて規格構成する。車輪通過センサSの長手方向を車輪通過物の進行方向に対し横断的に配置し設置線(通過検出区域)を形成する。図示の例では、テープスイッチ1を可撓性スリーブ(被覆体)に内包するとともに、個々のテープスイッチ1のリード線を車輪通過センサSの一端に集線してアウトプットするものとしている。なお、車輪通過センサSに有線又は無線を介して接続されるコントローラボックス2の機能構成に変更はない。
【0046】
この構成によるとコンパクトで、置き敷きするだけでセットアップができ、専門家に頼らずとも簡単施工可能であり、グループホームや一般家庭で汎用されてよいものである。したがって、平面上に線状設置し、その設置線を踏み越えて横断する通過物を検知するという所望に合えば、設置場所に制限はない。
【0047】
(実施例2)
図1に示したように、実施例システムYは、通過検知装置(実施例装置X)を用い、介護福祉施設その他の建物内で、車椅子利用者が自力操作し非常階段その他の危険区域に誤進入することにより発生する不慮の事故を防止するためのセキュリティシステムとして構築されるものである。
【0048】
機器構成は、通過検知装置Xと、音声装置3と、警報装置4と、監視装置5を連系して危険区域を常時監視するものである。そして、通過検知装置Xからの制御出力に基づき、少なくとも音声装置3と警報装置4を作動し、利用者に警報を発するとともに遠隔の管理ステーション6に通報するようにしている。
【0049】
この機器構成の他に、本発明の保護範囲を逸脱しない範囲において、通過検知センサS以外の各種センサ類や視覚装置等を組み合わせ、事故防止に係る監視情報や誤動作に係る判断処理を多重化又は多様化してもよいのはもちろんである。また、防犯装置との連系も考慮される範囲である。
【0050】
【発明の効果】
本発明は以上の構成よりなるものであり、これによれば床面移動する車輪通過物を設置箇所において的確に通過検知することができる。
【0051】
最適には、車椅子、歩行器その他の4輪車及びその利用者が往来する建物内で、該利用者が4輪車を自力操作し非常階段その他の危険区域に誤進入することにより発生する不慮の事故の防止対策とすることができる。
【0052】
特に、車椅子利用者が目の届かないところで危険を侵し事故を起こすことを未然に防止する安全対策の一環として有効であり、今日的な介護福祉施設等において、身体拘束や行動制限に係る管理強化ではなく、生活の質を維持し保護するという点で社会的に有意義であり、設備系に取り入れるという点で産業上有益である。
【0053】
また、コンパクト仕様のパッケージ製品では、所望の箇所に置き敷きするだけでセットアップができ、専門家によらずとも簡単施工可能であり、グループホームや一般家庭での使用等が期待できる汎用性がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】建物内事故防止管理システムの機器構成概要図である。
【図2】通過検知装置の実施例ブロック図を示す。
【図3】車輪通過時のテープスイッチの(a)動作状態と(b)動作信号を示す動作概要説明図である。
【図4】車輪通過センサをパッケージ化した通過検知装置の部分欠截説明図である。
【図5】センシングモジュール及び車輪通過センサの基本的な手段構成を示す構成概要説明図である。
【図6】車輪通過センサの具体的な手段構成を示す構成概要説明図であり、(a)がテープスイッチ、(b)がボタンスイッチを用いたものである。
【符号の説明】
1 テープスイッチ〔スイッチ〕
1a 左テープスイッチ(内)
1b 左テープスイッチ(外)
2a 右テープスイッチ(内)
2b 右テープスイッチ(外)
11 ボタンスッチ〔スイッチ〕
2 コントローラボックス(本体)
21 信号処理手段
22 モード遷移処理手段
23 発報手段
3 音声装置
4 警報装置(リセット手段含む)
5 監視装置(リセット手段含む)
6 管理ステーション
M センシングモジュール
S 車輪通過センサ
W 車輪
X 通過検知装置
Y 建物内事故防止管理システム
Claims (5)
- 特定箇所の床面又は特定通路の路面を踏み越えてゆく車椅子、歩行器その他の車輪通過物を検知するための通過検知装置であって、
前記車輪通過物の踏圧に応動してON/OFF信号を発生する複数のスイッチを、該車輪通過物の進行方向に対して前後に離隔配置して機能単位を構成したセンシングモジュールと、
前記センシングモジュールの1又は複数個を収容して前記車輪通過物の進行方向に対して横断的に配置され、該センシングモジュールごとに取り出した個々のスイッチの信号出力を外部送出する車輪通過センサと、
前記車輪通過センサに有線又は無線を介して接続されるコントローラボックスを具備し、
前記コントローラボックスには、前記スイッチのON/OFF信号を入力源として検出し、その動作状態をモード化する信号処理手段と、モードの連続的な遷移を検知し、かつ、該モード遷移の移行パターンを車輪の進退および/または通過の挙動に関係づけて判別し、車輪通過に係る報知信号の出力を指令するモード遷移処理手段と、前記モード遷移処理手段からの出力指令に基づき、報知信号を系外出力し、リセットし、又は出力指令を解除する発報手段を機能構成してなることを特徴とする通過検知装置。 - 車椅子、歩行器その他の4輪車及びその利用者が往来する建物内で、該利用者が4輪車を自力操作し非常階段その他の危険区域に誤進入することにより発生する不慮の事故を防止するために設置される通過検知装置であって、
危険区域への出入口又は危険区域とそのアクセス通路との境界線上で内外に対向し、かつ、出入口の幅方向又は境界線の端部方向の左右には離隔して設置したテープスイッチと、
前記設置したテープスイッチ上での踏圧に応動する個々のテープスイッチのON/OFF信号を入力源として検出し、その動作状態をモード化する信号処理手段と、
モードの連続的な遷移を検知し、かつ、該モード遷移の移行パターンを車輪の進退および/または通過の挙動に関係づけて判別し、前輪および/または後輪の通過に係る報知信号の出力を指令するモード遷移処理手段と、
前記モード遷移処理手段からの出力指令に基づき、報知信号を系外出力し、リセットし、又は出力指令を解除する発報手段
を具備してなることを特徴とする通過検知装置。 - モード遷移処理手段が、発報条件に応じて設定変更可能に構成され、前輪又は後輪に対して左右両輪の通過検知をおこなう両輪検知モードと、前輪又は後輪の左右いずれかの片輪に対し各別に通過検知をおこなう片輪検知モードとを有したものである請求項1又は2記載の通過検知装置。
- モード遷移処理手段が、車輪を除く通過物の踏圧を検知することにより混同して発生する報知信号出力を誤動作信号として排除するために、通過物が人であって車輪通過センサ又はテープスイッチ上を踏み抜けた場合に、そのモード遷移処理におけるモード遷移の移行パターン又はモード間の時間比率に基づき誤動作信号として判別し、報知信号の出力指令を解除するものである請求項1乃至3のいずれか1項記載の通過検知装置。
- 車椅子及びその利用者が往来する介護福祉施設その他の建物内で、該利用者が車椅子を自力操作し非常階段その他の危険区域に誤進入することにより発生する不慮の事故を防止するための建物内事故防止管理システムであって、
請求項1乃至4のいずれか1項記載の通過検知装置と、音声装置と、警報装置と、監視装置を連系して前記危険区域を常時監視し、前記通過検知装置からの制御出力に基づき、少なくとも前記音声装置と前記警報装置を作動し、利用者に警報を発するとともに遠隔の管理ステーションに通報するようにしたことを特徴とする車椅子利用者のための建物内事故防止管理システム。
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JP2002294347A JP2004133494A (ja) | 2002-10-08 | 2002-10-08 | 通過検知装置及び車椅子利用者のための建物内事故防止管理システム |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US11380187B2 (en) | 2017-06-23 | 2022-07-05 | Nec Corporation | Information processing apparatus, control method, and program |
-
2002
- 2002-10-08 JP JP2002294347A patent/JP2004133494A/ja active Pending
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