JP2004133176A - 屈折率分布型ロッドレンズを用いた光モジュール - Google Patents
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Abstract
【課題】ロッドレンズと光学素子の間の距離が長い場合でも、挿入損失と反射戻り光の低減を図った屈折率分布型ロッドレンズを用いた光モジュールを提供すること。
【解決手段】ロッドレンズ33,ミラー34間の距離Lが0.4mmより長い場合に、Lに対して最適ピッチのレンズ長Zを有するロッドレンズ33として、両端面が光軸Cに垂直なロッドレンズを用いる。レンズ長Zは、0.21P〜0.1Pの範囲内で設定される。Lが0.4mmより長い場合でも、両端面が光軸Cに垂直なロッドレンズを用いることで、斜め面に起因する非点収差やコマ収差が低減されるので、挿入損失が低減される。Lが長くなるために光ファイバ31,32とロッドレンズ33の間隔WDも大きくなるので、両端面が光軸に垂直なロッドレンズを使用しても、反射戻り光は問題にならない。
【選択図】 図1
【解決手段】ロッドレンズ33,ミラー34間の距離Lが0.4mmより長い場合に、Lに対して最適ピッチのレンズ長Zを有するロッドレンズ33として、両端面が光軸Cに垂直なロッドレンズを用いる。レンズ長Zは、0.21P〜0.1Pの範囲内で設定される。Lが0.4mmより長い場合でも、両端面が光軸Cに垂直なロッドレンズを用いることで、斜め面に起因する非点収差やコマ収差が低減されるので、挿入損失が低減される。Lが長くなるために光ファイバ31,32とロッドレンズ33の間隔WDも大きくなるので、両端面が光軸に垂直なロッドレンズを使用しても、反射戻り光は問題にならない。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光通信分野において、合波機能をもつ光合波器、分波機能をもつ光分波器、これら両方の機能をもつ狭義の光分波合波器や、光分岐結合器などの光分波合波器に使用される屈折率分布型ロッドレンズを用いた光モジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、このような光モジュールとして、例えば図8に示すようなものが知られている(例えば、特許文献1参照)。この光モジュールは、2本の光ファイバ(単一モード光ファイバ)11,12と、屈折率分布型ロッドレンズ13とを備える。このロッドレンズ13から所定の距離Lだけ離れた位置には、ミラー14が配置される。ロッドレンズ13の一端面13aは光軸Cに対して所定角度(例えば、8°)傾斜した斜め面に研磨されており、その他端面13bは光軸Cに垂直な平坦面に研磨されている。2本の光ファイバ11,12はキャピラリ15に保持されており、両光ファイバ11,12の各端面およびキャピラリ15の端面は、ロッドレンズ13の一端面13aと同様に斜め面に研磨されている。
【0003】
この光モジュールは、入射側(in側)の光ファイバ11からの出射光はロッドレンズ13により集束されてミラー14に入射し、該ミラー14で反射される光はロッドレンズ13により集束されて出射側(out側)の光ファイバ12に結合するようになっている。
【0004】
このような光モジュールを、光通信分野において上記光分波合波器に用いる場合、通常はレンズ長Zが0.25ピッチ(以下、ピッチを「P」という。)或いは0.23Pの屈折率分布型ロッドレンズ13が使用される。この場合、ロッドレンズ13の他端面13bとミラー14との間の距離Lは、0〜0.5mmと短い。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−156547号公報。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来の光モジュールで、上記距離Lを長くする要求がある場合(例えば、1mm程度の長さになる場合)には、ロッドレンズ13として0.23Pよりレンズ長Zの短いものが必要になる。しかし、このようなピッチPが短くて一端面が斜めに研磨されたロッドレンズを使用する場合、挿入損失が増大してしまう。なお、ここにいう「挿入損失」は、挿入損失(dB)=−10log(入射光量Pout/出射光量Pin)で表される。
【0007】
このように挿入損失が増大するのは、距離Lが長くなると、ロッドレンズ13と各光ファイバ11,12との間隔WDも大きくなり、ロッドレンズ13の斜め面(一端面13a)に起因する非点収差及びコマ収差の影響が大きくなるからである。なお、ロッドレンズ13の一端面13aを斜め面に加工するのは、その一端面13aでの反射光が入射側の光ファイバ11に戻らないようにするためである。つまり、一端面13aからの反射戻り光を低減するためである。
【0008】
本発明は、このような従来の問題点に着目してなされたもので、その目的は、ロッドレンズと光学素子の間の距離が長い場合でも、挿入損失と反射戻り光の低減を図った屈折率分布型ロッドレンズを用いた光モジュールを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、少なくとも1本の光ファイバと、その端面から間隔を置いて配置される屈折率分布型ロッドレンズとを備え、前記1本の光ファイバからの出射光を前記ロッドレンズから距離Lの位置に配置される光学素子に同ロッドレンズを介して入射させ、前記光学素子で反射される光を前記ロッドレンズを介して前記1本の光ファイバ或いは別の光ファイバに結合する屈折率分布型ロッドレンズを用いた光モジュールにおいて、前記距離Lが所定値より長く、その距離Lに対して最適化されたレンズ長が所定のピッチ以下となる場合、前記ロッドレンズとして、両端面が光軸に垂直な屈折率分布型ロッドレンズを用いることを要旨とする。
【0010】
この構成によれば、ロッドレンズと光学素子の間の距離Lが長い場合でも、ロッドレンズとして両端面が光軸に垂直な屈折率分布型ロッドレンズを用いることで、斜め面に起因する非点収差やコマ収差が低減されるので、挿入損失が低減される。また、距離Lが長くなるために光ファイバとロッドレンズの間隔も大きくなるので、光ファイバの端面と対向するロッドレンズの端面が光軸に垂直であっても、ロッドレンズのその端面で反射されて光ファイバに戻る反射戻り光が低減される。
【0011】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の屈折率分布型ロッドレンズを用いた光モジュールにおいて、前記距離Lの所定値はほぼ0.4mmであることを要旨とする。
【0012】
この構成によれば、ロッドレンズと光学素子の間の距離Lがほぼ0.4mmより長い場合でも、挿入損失と反射戻り光が共に低減される。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載の屈折率分布型ロッドレンズを用いた光モジュールにおいて、前記ロッドレンズの前記最適化されたレンズ長は、0.21ピッチ〜0.1ピッチの範囲内で設定されることを要旨とする。
【0013】
この構成によれば、ロッドレンズは、所定値、例えば0.4mmより長い距離Lに対して最適化された0.21ピッチ〜0.1ピッチの範囲内のレンズ長を有する。このため、距離Lが所定値より長い場合でも、反射損失が光通信分野において通常必要とされる55dBよりも十分大きくなり、反射戻り光は問題にならない。すなわち、入射側の光ファイバへの反射戻り光を一定量以下にすることができる。したがって、距離Lが所定値より長い場合でも、挿入損失と反射戻り光を低減することができる。これにより、光通信分野で使用可能な高性能な光モジュールを実現することができる。
【0014】
また、ロッドレンズのレンズ長が短いほど有利であるが、あまり短すぎると光ファイバからの出射光がロッドレンズの有効径外にまで広がり、その結果挿入損失増となってしまう。そのため、ロッドレンズの有効径を60%程度とした場合に、必要な低挿入損失を確保できる最短のレンズ長Zは計算上0.1P程度である。このため、レンズ長の下限を0.1Pとしている。
【0015】
請求項4に係る発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の屈折率分布型ロッドレンズを用いた光モジュールにおいて、前記ロッドレンズは半径方向に放物線状の屈折率分布を有し、前記ロッドレンズの中心軸上屈折率n0,屈折率分布定数√Aおよびレンズ長Zに基づき、L0=1/(n0×√A×tan(√A×Z))の式で算出される前記距離Lの計算値をL0とすると、同距離Lの設計値Ldを前記距離Lの計算値L0より所定値だけ短めに設定することを要旨とする。
【0016】
この構成によれば、本発明者による測定の結果、距離Lが上記式で求める距離Lの計算値L0よりも短い位置で挿入損失が最小になる傾向があることが分かったので、距離Lの設計値Ldをその計算値L0よりも所定値だけ短めに設定するようにしている。このため、ロッドレンズと光学素子を、挿入損失が実際に最も小さくなる位置に配置することができる。
【0017】
請求項5に係る発明は、請求項4に記載の屈折率分布型ロッドレンズを用いた光モジュールにおいて、前記距離Lの設計値Ldを前記距離Lの計算値L0より短めに設定する前記所定値はほぼ0.3mmであることを要旨とする。
【0018】
この構成によれば、距離Lの計算値L0よりも0.3mm程度短い位置で挿入損失が最小になることが実際の測定結果から分かったので、そのずれ分を見越して距離Lの設計値Ldをその計算値L0よりもほぼ0.3mmだけ短めに設定するようにしている。このため、ロッドレンズと光学素子を、挿入損失が実際に最も小さくなる位置に配置することができる。
【0019】
請求項6に係る発明は、請求項1〜5のいずれか一項に記載の屈折率分布型ロッドレンズを用いた光モジュールにおいて、前記ロッドレンズの入射側には、前記少なくとも1本の光ファイバとして、前記ロッドレンズと同軸に1本の入射側の光ファイバが配置され、また、該入射側の光ファイバには、第1の端子,第2の端子および第3の端子を有する光サーキュレータが接続されており、第1の端子への光入力は第2の端子から前記入射側の光ファイバへ出力されるとともに、前記光学素子で反射され前記ロッドレンズを介して前記入射側の光ファイバに送られる第2の端子への光入力は第3の端子へのみ出力されるように構成したことを要旨とする。
【0020】
この構成によれば、光サーキュレータの第1の端子への光入力は第2の端子から入射側の光ファイバへ出力され、該光ファイバからの出射光がロッドレンズに入射するとともに、光学素子で反射されロッドレンズを介して入射側の光ファイバに送られる第2の端子への光入力は第3の端子へのみ出射される。こうした構成の光モジュールにおいて、挿入損失と反射戻り光を共に低減することができる。また、ロッドレンズとの間で光の受け渡しをする入射側の光ファイバは1本であるので、この光ファイバとロッドレンズの調芯作業が容易になる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る屈折率分布型ロッドレンズを用いた光モジュールの各実施形態を図面に基づいて説明する。
【0022】
図1に示す第1実施形態の光モジュールを説明する前に、同様の構成を有する光モジュールにおける屈折率分布型ロッドレンズと、光学素子としてのミラーとの距離Lについて、図5および図6を参照して説明する。
【0023】
図5(a)に示す光モジュールは、2本の光ファイバ(単一モード光ファイバ)21,22と、両端面23a,23bが光軸Cに垂直な平坦面(X=0°)に研磨された屈折率分布型ロッドレンズ(以下、単に「ロッドレンズ」という。)23とを備える。ロッドレンズ23から所定の距離Lの位置に光学素子としてのミラー24が配置される。このミラー24は、例えば、波長λ1の光を透過する一方、波長λ2(λ1>λ2)の光を反射する特性を有するダイクロイックミラーである。
【0024】
入射側(in側)の光ファイバ21からの出射光には、波長λ1の光と波長λ2の光とが含まれている。この出射光はロッドレンズ23により集束されてミラー24に入射する。この入射光のうち波長λ2の光はミラー24で反射された後、ロッドレンズ23により集束されて出射側(out側)の光ファイバ22に結合する一方、その入射光のうち波長λ1の光はミラー24を透過する。
【0025】
また、2本の光ファイバ21,22は、図示を省略したキャピラリにより互いに平行に保持される。また2本の光ファイバ21,22の各端面は、対向するロッドレンズ23の端面23aとの距離が等しくなるように配置される。入射側の光ファイバ21からの出射光を、ロッドレンズ23およびミラー24を介して出射側の光ファイバ22に入射させる場合、そのキャピラリの中心をロッドレンズ23の光軸付近に配置し、かつ光ファイバ21,22の光軸とロッドレンズ23の光軸Cをほぼ平行になるようにする必要がある。これとともに、光ファイバ21,22の各端面を、対向するロッドレンズ23の端面23aとの距離が等しくなるように配置する必要がある。このため、両光ファイバ21,22の中心はロッドレンズ23の光軸Cからそれぞれずれることになる。単一モード光ファイバのクラッド径は125μmであるため、2本の光ファイバ21,22を密着させる場合には、両光ファイバ21,22の距離(コア間距離)は125μmとなる。そして、キャピラリの中心を光軸Cと一致させる場合には、光軸Cと各光ファイバ21,22の中心C1,C2との距離はそれぞれ62.5μmとなる(図6(a)参照)。また、2本の光ファイバ21,22を離した場合には、その離す距離xに応じて光軸Cと各中心C1,C2との距離は大きくなる(図6(b)参照)。
【0026】
図5(a)に示す上記光モジュールでは、入射側の光ファイバ21からの出射光はロッドレンズ23に軸外(光軸外)から入射するとともに、同ロッドレンズ23の軸外から出射する光が出射側の光ファイバ22に結合するようになっている。そのため、この光モジュールでは、図5(a)のようにロッドレンズ23の焦点位置にミラー24がある場合には、ロッドレンズ23からの出射光が光軸Cに平行になるのに対し、図5(b)のようにそうでない場合にはその出射光が光軸Cに対して傾く。このようにその出射光が光軸Cに対して傾いて光ファイバ22に入射する場合、その傾きが大きくなるほど挿入損失が増える。つまり、ミラー24がロッドレンズ23の焦点位置からずれるほど(すなわち、距離Lが長くなるほど)挿入損失が大きくなる。このことを図7のグラフで示してある。このグラフは、図8に示す光モジュールにおけるロッドレンズのレンズ長を0.18Pと0.23Pに変えて、各々の場合において前記距離Lと挿入損失との関係を測定した結果を示している。図8に示す光モジュールでは、2本の光ファイバ11,12とロッドレンズ13の対向する端面をそれぞれ光軸に対して8°傾斜した斜め面にしてある。図7のグラフで示す測定結果と同様の測定結果が、図5に示す光モジュールのように、両端面が光軸Cに垂直なロッドレンズ23を用いたものでも得られる。
【0027】
なお、図8の光モジュールにおいて、挿入損失が最小となるような距離Lは理論上は下記の1式で計算される計算値L0であり、0.18Pの光モジュールではL0=0.919mmとなり、また、0.23Pの光モジュールではL0=0.247mmになる。この計算結果と同様の傾向を図7のグラフは示している。なお、この計算は、ロッドレンズ13として光通信分野で最もよく使用されているφ1.8mmのロッドレンズを使用し、λ=1.55μm、n0=1.59、√A=0.322として行った。
【0028】
L0=1/(n0×√A×tan(√A×Z)) ・・・(1式)
ただし、ロッドレンズ13内の屈折率分布n(r)は、レンズの中心から半径方向の距離をrとして、n(r)=n0(1−(A/2)r2)で表されるものとする。ここで、n0はロッドレンズ13の中心軸上屈折率、√Aはその屈折率分布定数である。
【0029】
したがって、図5(a),(b)に示すような光モジュールでは、所望の距離Lに対してL=L0となるような最適ピッチのレンズ長Zを有するロッドレンズ23を用い、その焦点位置付近にミラー24を配置する必要がある。ただし、この最適ピッチのレンズ長Zは、1式から明らかなように使用するロッドレンズのn0、√Aによって変動する。
【0030】
ここで、一つの問題が生じる。上記光モジュールでは、挿入損失が少ないことが望ましく、一方、クロストーク防止のために、反射戻り光の反射損失(ReturnLoss:RL)を可能な限り大きくしなければならない。通常はRL≧55dBにする必要がある。なお、ここにいう「反射損失」は、反射損失(dB)=10log(Pin/P′in)で表される。ここで、Pinは光ファイバ11から出射される出射光量、P′inは光ファイバ11に戻る反射戻り光の光量である。
【0031】
光通信分野では、上記光モジュールの反射損失RLを大きくするために、図8に示す上記光モジュールのように、光ファイバの端面と、この端面に対向するロッドレンズの端面とをそれぞれ斜めに研磨するのが一般的である。ところで、距離Lが長くなると、レンズ長の短いロッドレンズが必要になるが、一端面が光軸に斜めのロッドレンズでレンズ長Zが短くなると、上述した理由により挿入損失に悪影響を与える。このことを図2のグラフで示してある。
【0032】
このグラフでは、前記距離Lと挿入損失との関係を、一端面が光軸に斜めのロッドレンズを用いた図8の光モジュールと、両端面が光軸に垂直なロッドレンズを用いた図5の光モジュールとについてそれぞれ測定した結果を示している。また、このグラフでは、これら2つの光モジュールにおいて、ロッドレンズのレンズ長Zを0.18Pと0.21Pに変えて、各々の場合において距離Lと挿入損失との関係を測定した結果を示している。図2のグラフから明らかなように、レンズ長Zが0.18Pの場合と0.21Pの場合共に、図8の光モジュールよりも図5の光モジュールの方が挿入損失が小さくなることが分かった。つまり、レンズ長Zが0.21P以下の短いロッドレンズを用いる光モジュールでは、両端面が光軸に垂直(X=0°)なロッドレンズの方が一端面が光軸に斜め(X=8°)のロッドレンズよりも挿入損失が小さくなることが分かった。
【0033】
一方では、両端面が光軸に垂直なロッドレンズを用いる図5に示すような光モジュールでは、反射損失RLが問題になる。そこで、両端面が光軸に垂直なロッドレンズを使用する光モジュールにおいて、距離Lの計算値L0と反射損失RLの関係をシミュレーションにより求めた。その計算結果を、図3のグラフと下記の表1で示してある。ここでの計算は、両端面が光軸に垂直なロッドレンズとしてφ1.8mmのロッドレンズを使用し、λ=1.55μm、n0=1.59、√A=0.322として行った。ただし、光ファイバ21,22の斜め面の傾斜角を8°とした。また、図3において、AR1は、ロッドレンズの両端面と光ファイバ(SMF)の端面にそれぞれ反射防止膜を設けた場合のデータである。AR2は、ロッドレンズの両端面にのみ反射防止膜を設けた場合のデータである。そして、NCはロッドレンズ、光ファイバともに反射防止膜を設けていない場合のデータである。
【0034】
【表1】
図3のグラフと表1から明らかなように、両端面が光軸に垂直なロッドレンズを使用する光モジュールでは、距離Lの計算値L0がほぼ0.40mmより大きくなると、反射損失RLがほぼ60dBより急激に大きくなることが分かる。つまり、距離Lがほぼ0.40mmより長くなる場合には、両端面が光軸に垂直なロッドレンズを使用しても、反射損失RLが光通信分野において通常必要される55dBよりも十分大きくなり、反射戻り光は問題にならないと予測できる。
【0035】
また、ロッドレンズのレンズ長Zが短いほど有利であるが、あまり短すぎると光ファイバからの出射光がロッドレンズの有効径外にまで広がり、その結果、非点収差やコマ収差の影響を受け、挿入損失増となってしまう。そのため、ロッドレンズの有効径を60%程度とした場合に、必要な低挿入損失を確保できる最短のレンズ長Zは計算上0.1P程度である。したがって、レンズ長Zの下限を0.1P程度とするのが好ましい。
【0036】
以上説明したことから、上記距離Lが所定値より長く(ここではL>0.4mm)かつその距離Lに対して最適化されたレンズ長が0.23Pよりも短い(所定のピッチ以下となる)場合、両端面が光軸に垂直なロッドレンズを用いて光モジュールを構成するのが好ましい。このように構成した光モジュールの第1実施形態を図1に示してある。
【0037】
この光モジュールは、2つの光ファイバ(単一モード光ファイバ)31,32と、屈折率分布型ロッドレンズ33とを備える。このロッドレンズ33から所定の距離Lだけ離れた位置には、ミラー34が配置される。ロッドレンズ33の一端面33a及び他端面33bは、光軸Cに垂直な平坦面にそれぞれ研磨されている。2つの光ファイバ31,32はキャピラリ35に保持されており、両光ファイバ31,32の各端面およびキャピラリ35の端面は、斜め面に研磨されている。
【0038】
この光モジュールは、入射側(in側)の光ファイバ31からの出射光はロッドレンズ33により集束されてミラー34に入射し、該ミラー34で反射される光はロッドレンズ33により集束されて出射側(out側)の光ファイバ32に結合するようになっている。
【0039】
また、この光モジュールでは、所望の距離Lが所定値より長く(ここではL>0.4mm)かつその距離Lに対して最適ピッチのレンズ長Zを有するロッドレンズ33を用い、その焦点位置付近にミラー34が配置される。そして、その最適ピッチのレンズ長Zは、0.21P〜0.1Pの範囲内で設定されるのが好ましい。
【0040】
さらに、この光モジュールでは、距離Lが計算値L0よりも短い位置で挿入損失が最小になる傾向があることが分かった。つまり、その光モジュールに、レンズ長Zが0.21Pで両端面が光軸に垂直なロッドレンズを用いた場合には、計算値L0=0.501mmの位置ではなく、距離Lが0.2〜0.4mmの位置で挿入損失が最小になることが図2に示す実際の測定結果から分かった。同様に、その光モジュールに、レンズ長Zが0.18Pで両端面が光軸に垂直なロッドレンズを用いた場合には、計算値L0=0.919mmの位置ではなく、距離Lが0.4〜0.9mmの位置で挿入損失が最小になることが図2の測定結果から分かった。したがって、設定したいレンズ−光ファイバ間の距離をLdとすると、距離の単位をmmとして、
L0−0.3≦Ld≦L0 ・・・(2式)
程度に設定するのが妥当である。要するに、距離Lの計算値L0よりも0.3mm程度短い位置で挿入損失が最小になることが実際の測定結果から分かったので、そのずれ分を見越して距離Lの設計値Ldを上記1式で求める距離Lの計算値L0よりも短めに設定するようにしている。
【0041】
さらに、ミラー34を透過した波長λ1の光をロッドレンズ(図示省略)により集束して光ファイバ(図示省略)に結合させることで、3ポートの光分波合波器が構成される。
【0042】
以上のように構成された第1実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
(イ)ロッドレンズ33とミラー34の間の距離Lが長い場合でも、ロッドレンズ33として両端面が光軸に垂直なロッドレンズを用いることで、斜め面に起因する非点収差やコマ収差が低減されるので、挿入損失が低減される。
【0043】
(ロ)距離Lが長くなるために光ファイバ31,32とロッドレンズ33の間隔WDも大きくなるので、入射側の光ファイバ31の端面と対向するロッドレンズ33の一端面33aで反射されてその光ファイバ31に戻る反射戻り光が低減される。つまり、距離Lの設計値Ldがほぼ0.40mmより長くなる場合には、両端面が光軸に垂直なロッドレンズを使用しても、反射損失RLが光通信分野において通常必要される55dBよりも十分大きくなるので、反射戻り光は問題にならない。
【0044】
(ハ)所望の距離Lが所定値より長い(L>0.4mm)場合に、その距離Lに対して最適ピッチのレンズ長Zを有するロッドレンズ33として、両端面が光軸に垂直なロッドレンズを用いる。その最適ピッチのレンズ長Zは、0.21P〜0.1Pの範囲内で設定される。
【0045】
これにより、ロッドレンズ33とミラー34との間の距離Lが長い場合でも、反射損失RLが光通信分野において通常必要される55dBよりも十分大きくなるので、反射戻り光は問題にならない。すなわち、入射側の光ファイバ31への反射戻り光を一定量以下にすることができる。したがって、ロッドレンズと光学素子の間の距離が長い場合でも、挿入損失と反射戻り光を低減することができる。これにより、光通信分野で使用可能な高性能な光モジュールを実現することができる。
【0046】
(ニ)ロッドレンズ33の焦点位置付近にミラー34を配置することで、挿入損失をより少なくすることができる。
(ホ)ロッドレンズ33として、両端面が光軸に垂直なロッドレンズを用いることで、非点収差やコマ収差を低減することができるとともに、一端面が光軸に斜めのロッドレンズを使用する場合と比べて加工の手間が削減されるため、コストと公差を低減することができる。
【0047】
(ヘ)距離Lの計算値L0よりも0.3mm程度短い位置で挿入損失が最小になることが実際の測定結果から分かったので、そのずれ分を見越して距離Lの設計値Ldを上記1式で求める距離Lの計算値L0よりも短めに設定する(2式参照)ようにしている。このため、ロッドレンズとミラーを、挿入損失が実際に最も小さくなる位置に配置することができる。
【0048】
図4は第2実施形態に係る屈折率分布型ロッドレンズを用いた光モジュールを示している。
この光モジュールでは、ロッドレンズ33の入射側に、ロッドレンズ33と同軸に1本の入射側の光ファイバ43が配置されている。また、入射側の光ファイバ43には、第1の端子P1,第2の端子P2および第3の端子P3を有する光サーキュレータ44が接続されている。光サーキュレータ44の第1の端子P1には、半導体レーザ或いは発光ダイオードからなる電気−光(E/O)変換器(図示省略)からの光が伝搬される光ファイバ41が接続されている。また、その第2の端子P2には入射側の光ファイバ43が接続されている。そして、その第3の端子P3には、受光ダイオードからなる光−電気(O/E)変換器(図示省略)に接続された光ファイバ42が接続されている。これにより、光ファイバ41から第1の端子P1への光入力は第2の端子P2から入射側の光ファイバ43へ出力される。また、ロッドレンズ33から出射されて光ファイバ43に送られる第2の端子P2への光入力は第3の端子P3へのみ出射されるようになっている。
【0049】
以上のように構成された第2実施形態によれば、上記作用効果(イ)〜(ヘ)に加えて、以下の作用効果を奏する。
(ト)光サーキュレータ44の第1の端子P1への光入力は第2の端子P2から入射側の光ファイバ43へ出力され、該光ファイバ43からの出射光がロッドレンズ33に入射する。また、ミラー34で反射されロッドレンズ33を介して入射側の光ファイバ43に送られる第2の端子P2への光入力は第3の端子P3へのみ出射される。こうした構成の光モジュールにおいて、挿入損失と反射戻り光を共に低減することができる。
【0050】
(チ)ロッドレンズ33との間で光の受け渡しをする入射側の光ファイバ43は1本であるので、この光ファイバ43とロッドレンズ33の調芯作業が容易になる。
【0051】
(リ)上記第1実施形態では、光ファイバ31の斜め面からの反射戻り光だけでなく、光ファイバ32の斜め面からの反射戻り光もある。これに対して、本実施形態では、一つの光ファイバ43の斜め面からの反射戻り光だけを考慮すればよく、その分反射戻り光がさらに低減される。
【0052】
[ 変形例]
なお、この発明は以下のように変更して具体化することもできる。
・上記各実施形態では、光学素子としてミラー34を用いたが、これに代えて誘電体多層膜フィルタを光学素子として用いる場合にも本発明は適用可能である。誘電体多層膜フィルタとしては、長波長域通過形フィルタや短波長域通過形フィルタなどのエッジフィルタや、バンドパスフィルタが使用可能である。
【0053】
・上記各実施形態では、光モジュールを少なくとも1本の光ファイバと、屈折率分布型ロッドレンズとを備える構成としたが、その他にミラー34やフィルタなどの光学素子を含む構成の光モジュールに本発明は広く適用可能である。
【0054】
・上記各実施形態では、ミラー34を透過した波長λ1の光をロッドレンズ(図示省略)により集束して光ファイバ(図示省略)に結合させることで、3ポートの光分波合波器が構成される。つまり、3ポートの光分波合波器に適用可能な光モジュールについて説明したが、本発明はこのような光モジュールに限定されない。例えば、3ポートの光分岐結合器に適用される光モジュールにも本発明は適用される。この光モジュールは、ミラー34に代えてハーフミラーを用い、光ファイバ31に単波長の光を入れ、この光をハーフミラーで分離し、その反射光を光ファイバ32に結合し、その透過光を図示を省略したロッドレンズを介して光ファイバ(図示省略)に結合させるようになっている。
【0055】
以下、上記各実施形態から把握できる技術思想について説明する。
(1)上記請求項1〜5のいずれか一項に記載の屈折率分布型ロッドレンズを用いた光モジュールにおいて、
前記少なくとも1本の光ファイバとして、前記ロッドレンズにその光軸外から光を入射させる入射側の光ファイバと、前記光学素子で反射されて前記ロッドレンズを通る光が結合される位置に配置される出射側の光ファイバとを備えることを特徴とする屈折率分布型ロッドレンズを用いた光モジュール。
【0056】
この構成によれば、入射側の光ファイバからの出射光をロッドレンズに入射させ、光学素子で反射されてロッドレンズから出射される光を出射側の光ファイバに入射させる構成の光モジュールにおいて、挿入損失と反射戻り光を共に低減することができる。
【0057】
(2)上記請求項2〜5のいずれか一項に記載の屈折率分布型ロッドレンズを用いた光モジュールにおいて、
前記1本の光ファイバと、前記光学素子で反射される光が前記ロッドレンズを介して結合される前記別の光ファイバとの2本の光ファイバを用いる場合、これら2本の光ファイバはキャピラリにより互いに平行に保持されており、前記2本の光ファイバの各端面は、対向する前記ロッドレンズの端面との距離が等しくなるように配置されており、また、前記2本の光ファイバの各光軸と前記ロッドレンズの光軸がほぼ平行になるように配置されていることを特徴とする屈折率分布型ロッドレンズを用いた光モジュール。
【0058】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に係る発明によれば、ロッドレンズと光学素子の間の距離が長い場合でも、挿入損失と反射戻り光の低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の光モジュールを示す概略構成図。
【図2】距離Lと挿入損失の関係を2種類のレンズについて示すグラフ。
【図3】反射防止膜の条件を異ならせた3種類のデータを示すグラフ。
【図4】第2実施形態の光モジュールを示す概略構成図。
【図5】(a),(b)は焦点位置にミラーがある場合とない場合をそれぞれ示す説明図。
【図6】(a),(b)は2本の光ファイバを密着した場合と離した場合をそれぞれ示す説明図。
【図7】一端面が光軸に斜めのロッドレンズについてレンズ長が異なる2種類のデータを示すグラフ。
【図8】従来の光モジュールを示す概略構成図。
【符号の説明】
C…光軸、31,43…入射側の光ファイバ、32,42…出射側の光ファイバ、33…屈折率分布型ロッドレンズ、33a…一端面、33b…他端面、34…光学素子としてのミラー、44…光サーキュレータ、P1…第1の端子、P2…第2の端子、P3…第3の端子。
【発明の属する技術分野】
本発明は、光通信分野において、合波機能をもつ光合波器、分波機能をもつ光分波器、これら両方の機能をもつ狭義の光分波合波器や、光分岐結合器などの光分波合波器に使用される屈折率分布型ロッドレンズを用いた光モジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、このような光モジュールとして、例えば図8に示すようなものが知られている(例えば、特許文献1参照)。この光モジュールは、2本の光ファイバ(単一モード光ファイバ)11,12と、屈折率分布型ロッドレンズ13とを備える。このロッドレンズ13から所定の距離Lだけ離れた位置には、ミラー14が配置される。ロッドレンズ13の一端面13aは光軸Cに対して所定角度(例えば、8°)傾斜した斜め面に研磨されており、その他端面13bは光軸Cに垂直な平坦面に研磨されている。2本の光ファイバ11,12はキャピラリ15に保持されており、両光ファイバ11,12の各端面およびキャピラリ15の端面は、ロッドレンズ13の一端面13aと同様に斜め面に研磨されている。
【0003】
この光モジュールは、入射側(in側)の光ファイバ11からの出射光はロッドレンズ13により集束されてミラー14に入射し、該ミラー14で反射される光はロッドレンズ13により集束されて出射側(out側)の光ファイバ12に結合するようになっている。
【0004】
このような光モジュールを、光通信分野において上記光分波合波器に用いる場合、通常はレンズ長Zが0.25ピッチ(以下、ピッチを「P」という。)或いは0.23Pの屈折率分布型ロッドレンズ13が使用される。この場合、ロッドレンズ13の他端面13bとミラー14との間の距離Lは、0〜0.5mmと短い。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−156547号公報。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来の光モジュールで、上記距離Lを長くする要求がある場合(例えば、1mm程度の長さになる場合)には、ロッドレンズ13として0.23Pよりレンズ長Zの短いものが必要になる。しかし、このようなピッチPが短くて一端面が斜めに研磨されたロッドレンズを使用する場合、挿入損失が増大してしまう。なお、ここにいう「挿入損失」は、挿入損失(dB)=−10log(入射光量Pout/出射光量Pin)で表される。
【0007】
このように挿入損失が増大するのは、距離Lが長くなると、ロッドレンズ13と各光ファイバ11,12との間隔WDも大きくなり、ロッドレンズ13の斜め面(一端面13a)に起因する非点収差及びコマ収差の影響が大きくなるからである。なお、ロッドレンズ13の一端面13aを斜め面に加工するのは、その一端面13aでの反射光が入射側の光ファイバ11に戻らないようにするためである。つまり、一端面13aからの反射戻り光を低減するためである。
【0008】
本発明は、このような従来の問題点に着目してなされたもので、その目的は、ロッドレンズと光学素子の間の距離が長い場合でも、挿入損失と反射戻り光の低減を図った屈折率分布型ロッドレンズを用いた光モジュールを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、少なくとも1本の光ファイバと、その端面から間隔を置いて配置される屈折率分布型ロッドレンズとを備え、前記1本の光ファイバからの出射光を前記ロッドレンズから距離Lの位置に配置される光学素子に同ロッドレンズを介して入射させ、前記光学素子で反射される光を前記ロッドレンズを介して前記1本の光ファイバ或いは別の光ファイバに結合する屈折率分布型ロッドレンズを用いた光モジュールにおいて、前記距離Lが所定値より長く、その距離Lに対して最適化されたレンズ長が所定のピッチ以下となる場合、前記ロッドレンズとして、両端面が光軸に垂直な屈折率分布型ロッドレンズを用いることを要旨とする。
【0010】
この構成によれば、ロッドレンズと光学素子の間の距離Lが長い場合でも、ロッドレンズとして両端面が光軸に垂直な屈折率分布型ロッドレンズを用いることで、斜め面に起因する非点収差やコマ収差が低減されるので、挿入損失が低減される。また、距離Lが長くなるために光ファイバとロッドレンズの間隔も大きくなるので、光ファイバの端面と対向するロッドレンズの端面が光軸に垂直であっても、ロッドレンズのその端面で反射されて光ファイバに戻る反射戻り光が低減される。
【0011】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の屈折率分布型ロッドレンズを用いた光モジュールにおいて、前記距離Lの所定値はほぼ0.4mmであることを要旨とする。
【0012】
この構成によれば、ロッドレンズと光学素子の間の距離Lがほぼ0.4mmより長い場合でも、挿入損失と反射戻り光が共に低減される。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載の屈折率分布型ロッドレンズを用いた光モジュールにおいて、前記ロッドレンズの前記最適化されたレンズ長は、0.21ピッチ〜0.1ピッチの範囲内で設定されることを要旨とする。
【0013】
この構成によれば、ロッドレンズは、所定値、例えば0.4mmより長い距離Lに対して最適化された0.21ピッチ〜0.1ピッチの範囲内のレンズ長を有する。このため、距離Lが所定値より長い場合でも、反射損失が光通信分野において通常必要とされる55dBよりも十分大きくなり、反射戻り光は問題にならない。すなわち、入射側の光ファイバへの反射戻り光を一定量以下にすることができる。したがって、距離Lが所定値より長い場合でも、挿入損失と反射戻り光を低減することができる。これにより、光通信分野で使用可能な高性能な光モジュールを実現することができる。
【0014】
また、ロッドレンズのレンズ長が短いほど有利であるが、あまり短すぎると光ファイバからの出射光がロッドレンズの有効径外にまで広がり、その結果挿入損失増となってしまう。そのため、ロッドレンズの有効径を60%程度とした場合に、必要な低挿入損失を確保できる最短のレンズ長Zは計算上0.1P程度である。このため、レンズ長の下限を0.1Pとしている。
【0015】
請求項4に係る発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の屈折率分布型ロッドレンズを用いた光モジュールにおいて、前記ロッドレンズは半径方向に放物線状の屈折率分布を有し、前記ロッドレンズの中心軸上屈折率n0,屈折率分布定数√Aおよびレンズ長Zに基づき、L0=1/(n0×√A×tan(√A×Z))の式で算出される前記距離Lの計算値をL0とすると、同距離Lの設計値Ldを前記距離Lの計算値L0より所定値だけ短めに設定することを要旨とする。
【0016】
この構成によれば、本発明者による測定の結果、距離Lが上記式で求める距離Lの計算値L0よりも短い位置で挿入損失が最小になる傾向があることが分かったので、距離Lの設計値Ldをその計算値L0よりも所定値だけ短めに設定するようにしている。このため、ロッドレンズと光学素子を、挿入損失が実際に最も小さくなる位置に配置することができる。
【0017】
請求項5に係る発明は、請求項4に記載の屈折率分布型ロッドレンズを用いた光モジュールにおいて、前記距離Lの設計値Ldを前記距離Lの計算値L0より短めに設定する前記所定値はほぼ0.3mmであることを要旨とする。
【0018】
この構成によれば、距離Lの計算値L0よりも0.3mm程度短い位置で挿入損失が最小になることが実際の測定結果から分かったので、そのずれ分を見越して距離Lの設計値Ldをその計算値L0よりもほぼ0.3mmだけ短めに設定するようにしている。このため、ロッドレンズと光学素子を、挿入損失が実際に最も小さくなる位置に配置することができる。
【0019】
請求項6に係る発明は、請求項1〜5のいずれか一項に記載の屈折率分布型ロッドレンズを用いた光モジュールにおいて、前記ロッドレンズの入射側には、前記少なくとも1本の光ファイバとして、前記ロッドレンズと同軸に1本の入射側の光ファイバが配置され、また、該入射側の光ファイバには、第1の端子,第2の端子および第3の端子を有する光サーキュレータが接続されており、第1の端子への光入力は第2の端子から前記入射側の光ファイバへ出力されるとともに、前記光学素子で反射され前記ロッドレンズを介して前記入射側の光ファイバに送られる第2の端子への光入力は第3の端子へのみ出力されるように構成したことを要旨とする。
【0020】
この構成によれば、光サーキュレータの第1の端子への光入力は第2の端子から入射側の光ファイバへ出力され、該光ファイバからの出射光がロッドレンズに入射するとともに、光学素子で反射されロッドレンズを介して入射側の光ファイバに送られる第2の端子への光入力は第3の端子へのみ出射される。こうした構成の光モジュールにおいて、挿入損失と反射戻り光を共に低減することができる。また、ロッドレンズとの間で光の受け渡しをする入射側の光ファイバは1本であるので、この光ファイバとロッドレンズの調芯作業が容易になる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る屈折率分布型ロッドレンズを用いた光モジュールの各実施形態を図面に基づいて説明する。
【0022】
図1に示す第1実施形態の光モジュールを説明する前に、同様の構成を有する光モジュールにおける屈折率分布型ロッドレンズと、光学素子としてのミラーとの距離Lについて、図5および図6を参照して説明する。
【0023】
図5(a)に示す光モジュールは、2本の光ファイバ(単一モード光ファイバ)21,22と、両端面23a,23bが光軸Cに垂直な平坦面(X=0°)に研磨された屈折率分布型ロッドレンズ(以下、単に「ロッドレンズ」という。)23とを備える。ロッドレンズ23から所定の距離Lの位置に光学素子としてのミラー24が配置される。このミラー24は、例えば、波長λ1の光を透過する一方、波長λ2(λ1>λ2)の光を反射する特性を有するダイクロイックミラーである。
【0024】
入射側(in側)の光ファイバ21からの出射光には、波長λ1の光と波長λ2の光とが含まれている。この出射光はロッドレンズ23により集束されてミラー24に入射する。この入射光のうち波長λ2の光はミラー24で反射された後、ロッドレンズ23により集束されて出射側(out側)の光ファイバ22に結合する一方、その入射光のうち波長λ1の光はミラー24を透過する。
【0025】
また、2本の光ファイバ21,22は、図示を省略したキャピラリにより互いに平行に保持される。また2本の光ファイバ21,22の各端面は、対向するロッドレンズ23の端面23aとの距離が等しくなるように配置される。入射側の光ファイバ21からの出射光を、ロッドレンズ23およびミラー24を介して出射側の光ファイバ22に入射させる場合、そのキャピラリの中心をロッドレンズ23の光軸付近に配置し、かつ光ファイバ21,22の光軸とロッドレンズ23の光軸Cをほぼ平行になるようにする必要がある。これとともに、光ファイバ21,22の各端面を、対向するロッドレンズ23の端面23aとの距離が等しくなるように配置する必要がある。このため、両光ファイバ21,22の中心はロッドレンズ23の光軸Cからそれぞれずれることになる。単一モード光ファイバのクラッド径は125μmであるため、2本の光ファイバ21,22を密着させる場合には、両光ファイバ21,22の距離(コア間距離)は125μmとなる。そして、キャピラリの中心を光軸Cと一致させる場合には、光軸Cと各光ファイバ21,22の中心C1,C2との距離はそれぞれ62.5μmとなる(図6(a)参照)。また、2本の光ファイバ21,22を離した場合には、その離す距離xに応じて光軸Cと各中心C1,C2との距離は大きくなる(図6(b)参照)。
【0026】
図5(a)に示す上記光モジュールでは、入射側の光ファイバ21からの出射光はロッドレンズ23に軸外(光軸外)から入射するとともに、同ロッドレンズ23の軸外から出射する光が出射側の光ファイバ22に結合するようになっている。そのため、この光モジュールでは、図5(a)のようにロッドレンズ23の焦点位置にミラー24がある場合には、ロッドレンズ23からの出射光が光軸Cに平行になるのに対し、図5(b)のようにそうでない場合にはその出射光が光軸Cに対して傾く。このようにその出射光が光軸Cに対して傾いて光ファイバ22に入射する場合、その傾きが大きくなるほど挿入損失が増える。つまり、ミラー24がロッドレンズ23の焦点位置からずれるほど(すなわち、距離Lが長くなるほど)挿入損失が大きくなる。このことを図7のグラフで示してある。このグラフは、図8に示す光モジュールにおけるロッドレンズのレンズ長を0.18Pと0.23Pに変えて、各々の場合において前記距離Lと挿入損失との関係を測定した結果を示している。図8に示す光モジュールでは、2本の光ファイバ11,12とロッドレンズ13の対向する端面をそれぞれ光軸に対して8°傾斜した斜め面にしてある。図7のグラフで示す測定結果と同様の測定結果が、図5に示す光モジュールのように、両端面が光軸Cに垂直なロッドレンズ23を用いたものでも得られる。
【0027】
なお、図8の光モジュールにおいて、挿入損失が最小となるような距離Lは理論上は下記の1式で計算される計算値L0であり、0.18Pの光モジュールではL0=0.919mmとなり、また、0.23Pの光モジュールではL0=0.247mmになる。この計算結果と同様の傾向を図7のグラフは示している。なお、この計算は、ロッドレンズ13として光通信分野で最もよく使用されているφ1.8mmのロッドレンズを使用し、λ=1.55μm、n0=1.59、√A=0.322として行った。
【0028】
L0=1/(n0×√A×tan(√A×Z)) ・・・(1式)
ただし、ロッドレンズ13内の屈折率分布n(r)は、レンズの中心から半径方向の距離をrとして、n(r)=n0(1−(A/2)r2)で表されるものとする。ここで、n0はロッドレンズ13の中心軸上屈折率、√Aはその屈折率分布定数である。
【0029】
したがって、図5(a),(b)に示すような光モジュールでは、所望の距離Lに対してL=L0となるような最適ピッチのレンズ長Zを有するロッドレンズ23を用い、その焦点位置付近にミラー24を配置する必要がある。ただし、この最適ピッチのレンズ長Zは、1式から明らかなように使用するロッドレンズのn0、√Aによって変動する。
【0030】
ここで、一つの問題が生じる。上記光モジュールでは、挿入損失が少ないことが望ましく、一方、クロストーク防止のために、反射戻り光の反射損失(ReturnLoss:RL)を可能な限り大きくしなければならない。通常はRL≧55dBにする必要がある。なお、ここにいう「反射損失」は、反射損失(dB)=10log(Pin/P′in)で表される。ここで、Pinは光ファイバ11から出射される出射光量、P′inは光ファイバ11に戻る反射戻り光の光量である。
【0031】
光通信分野では、上記光モジュールの反射損失RLを大きくするために、図8に示す上記光モジュールのように、光ファイバの端面と、この端面に対向するロッドレンズの端面とをそれぞれ斜めに研磨するのが一般的である。ところで、距離Lが長くなると、レンズ長の短いロッドレンズが必要になるが、一端面が光軸に斜めのロッドレンズでレンズ長Zが短くなると、上述した理由により挿入損失に悪影響を与える。このことを図2のグラフで示してある。
【0032】
このグラフでは、前記距離Lと挿入損失との関係を、一端面が光軸に斜めのロッドレンズを用いた図8の光モジュールと、両端面が光軸に垂直なロッドレンズを用いた図5の光モジュールとについてそれぞれ測定した結果を示している。また、このグラフでは、これら2つの光モジュールにおいて、ロッドレンズのレンズ長Zを0.18Pと0.21Pに変えて、各々の場合において距離Lと挿入損失との関係を測定した結果を示している。図2のグラフから明らかなように、レンズ長Zが0.18Pの場合と0.21Pの場合共に、図8の光モジュールよりも図5の光モジュールの方が挿入損失が小さくなることが分かった。つまり、レンズ長Zが0.21P以下の短いロッドレンズを用いる光モジュールでは、両端面が光軸に垂直(X=0°)なロッドレンズの方が一端面が光軸に斜め(X=8°)のロッドレンズよりも挿入損失が小さくなることが分かった。
【0033】
一方では、両端面が光軸に垂直なロッドレンズを用いる図5に示すような光モジュールでは、反射損失RLが問題になる。そこで、両端面が光軸に垂直なロッドレンズを使用する光モジュールにおいて、距離Lの計算値L0と反射損失RLの関係をシミュレーションにより求めた。その計算結果を、図3のグラフと下記の表1で示してある。ここでの計算は、両端面が光軸に垂直なロッドレンズとしてφ1.8mmのロッドレンズを使用し、λ=1.55μm、n0=1.59、√A=0.322として行った。ただし、光ファイバ21,22の斜め面の傾斜角を8°とした。また、図3において、AR1は、ロッドレンズの両端面と光ファイバ(SMF)の端面にそれぞれ反射防止膜を設けた場合のデータである。AR2は、ロッドレンズの両端面にのみ反射防止膜を設けた場合のデータである。そして、NCはロッドレンズ、光ファイバともに反射防止膜を設けていない場合のデータである。
【0034】
【表1】
図3のグラフと表1から明らかなように、両端面が光軸に垂直なロッドレンズを使用する光モジュールでは、距離Lの計算値L0がほぼ0.40mmより大きくなると、反射損失RLがほぼ60dBより急激に大きくなることが分かる。つまり、距離Lがほぼ0.40mmより長くなる場合には、両端面が光軸に垂直なロッドレンズを使用しても、反射損失RLが光通信分野において通常必要される55dBよりも十分大きくなり、反射戻り光は問題にならないと予測できる。
【0035】
また、ロッドレンズのレンズ長Zが短いほど有利であるが、あまり短すぎると光ファイバからの出射光がロッドレンズの有効径外にまで広がり、その結果、非点収差やコマ収差の影響を受け、挿入損失増となってしまう。そのため、ロッドレンズの有効径を60%程度とした場合に、必要な低挿入損失を確保できる最短のレンズ長Zは計算上0.1P程度である。したがって、レンズ長Zの下限を0.1P程度とするのが好ましい。
【0036】
以上説明したことから、上記距離Lが所定値より長く(ここではL>0.4mm)かつその距離Lに対して最適化されたレンズ長が0.23Pよりも短い(所定のピッチ以下となる)場合、両端面が光軸に垂直なロッドレンズを用いて光モジュールを構成するのが好ましい。このように構成した光モジュールの第1実施形態を図1に示してある。
【0037】
この光モジュールは、2つの光ファイバ(単一モード光ファイバ)31,32と、屈折率分布型ロッドレンズ33とを備える。このロッドレンズ33から所定の距離Lだけ離れた位置には、ミラー34が配置される。ロッドレンズ33の一端面33a及び他端面33bは、光軸Cに垂直な平坦面にそれぞれ研磨されている。2つの光ファイバ31,32はキャピラリ35に保持されており、両光ファイバ31,32の各端面およびキャピラリ35の端面は、斜め面に研磨されている。
【0038】
この光モジュールは、入射側(in側)の光ファイバ31からの出射光はロッドレンズ33により集束されてミラー34に入射し、該ミラー34で反射される光はロッドレンズ33により集束されて出射側(out側)の光ファイバ32に結合するようになっている。
【0039】
また、この光モジュールでは、所望の距離Lが所定値より長く(ここではL>0.4mm)かつその距離Lに対して最適ピッチのレンズ長Zを有するロッドレンズ33を用い、その焦点位置付近にミラー34が配置される。そして、その最適ピッチのレンズ長Zは、0.21P〜0.1Pの範囲内で設定されるのが好ましい。
【0040】
さらに、この光モジュールでは、距離Lが計算値L0よりも短い位置で挿入損失が最小になる傾向があることが分かった。つまり、その光モジュールに、レンズ長Zが0.21Pで両端面が光軸に垂直なロッドレンズを用いた場合には、計算値L0=0.501mmの位置ではなく、距離Lが0.2〜0.4mmの位置で挿入損失が最小になることが図2に示す実際の測定結果から分かった。同様に、その光モジュールに、レンズ長Zが0.18Pで両端面が光軸に垂直なロッドレンズを用いた場合には、計算値L0=0.919mmの位置ではなく、距離Lが0.4〜0.9mmの位置で挿入損失が最小になることが図2の測定結果から分かった。したがって、設定したいレンズ−光ファイバ間の距離をLdとすると、距離の単位をmmとして、
L0−0.3≦Ld≦L0 ・・・(2式)
程度に設定するのが妥当である。要するに、距離Lの計算値L0よりも0.3mm程度短い位置で挿入損失が最小になることが実際の測定結果から分かったので、そのずれ分を見越して距離Lの設計値Ldを上記1式で求める距離Lの計算値L0よりも短めに設定するようにしている。
【0041】
さらに、ミラー34を透過した波長λ1の光をロッドレンズ(図示省略)により集束して光ファイバ(図示省略)に結合させることで、3ポートの光分波合波器が構成される。
【0042】
以上のように構成された第1実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
(イ)ロッドレンズ33とミラー34の間の距離Lが長い場合でも、ロッドレンズ33として両端面が光軸に垂直なロッドレンズを用いることで、斜め面に起因する非点収差やコマ収差が低減されるので、挿入損失が低減される。
【0043】
(ロ)距離Lが長くなるために光ファイバ31,32とロッドレンズ33の間隔WDも大きくなるので、入射側の光ファイバ31の端面と対向するロッドレンズ33の一端面33aで反射されてその光ファイバ31に戻る反射戻り光が低減される。つまり、距離Lの設計値Ldがほぼ0.40mmより長くなる場合には、両端面が光軸に垂直なロッドレンズを使用しても、反射損失RLが光通信分野において通常必要される55dBよりも十分大きくなるので、反射戻り光は問題にならない。
【0044】
(ハ)所望の距離Lが所定値より長い(L>0.4mm)場合に、その距離Lに対して最適ピッチのレンズ長Zを有するロッドレンズ33として、両端面が光軸に垂直なロッドレンズを用いる。その最適ピッチのレンズ長Zは、0.21P〜0.1Pの範囲内で設定される。
【0045】
これにより、ロッドレンズ33とミラー34との間の距離Lが長い場合でも、反射損失RLが光通信分野において通常必要される55dBよりも十分大きくなるので、反射戻り光は問題にならない。すなわち、入射側の光ファイバ31への反射戻り光を一定量以下にすることができる。したがって、ロッドレンズと光学素子の間の距離が長い場合でも、挿入損失と反射戻り光を低減することができる。これにより、光通信分野で使用可能な高性能な光モジュールを実現することができる。
【0046】
(ニ)ロッドレンズ33の焦点位置付近にミラー34を配置することで、挿入損失をより少なくすることができる。
(ホ)ロッドレンズ33として、両端面が光軸に垂直なロッドレンズを用いることで、非点収差やコマ収差を低減することができるとともに、一端面が光軸に斜めのロッドレンズを使用する場合と比べて加工の手間が削減されるため、コストと公差を低減することができる。
【0047】
(ヘ)距離Lの計算値L0よりも0.3mm程度短い位置で挿入損失が最小になることが実際の測定結果から分かったので、そのずれ分を見越して距離Lの設計値Ldを上記1式で求める距離Lの計算値L0よりも短めに設定する(2式参照)ようにしている。このため、ロッドレンズとミラーを、挿入損失が実際に最も小さくなる位置に配置することができる。
【0048】
図4は第2実施形態に係る屈折率分布型ロッドレンズを用いた光モジュールを示している。
この光モジュールでは、ロッドレンズ33の入射側に、ロッドレンズ33と同軸に1本の入射側の光ファイバ43が配置されている。また、入射側の光ファイバ43には、第1の端子P1,第2の端子P2および第3の端子P3を有する光サーキュレータ44が接続されている。光サーキュレータ44の第1の端子P1には、半導体レーザ或いは発光ダイオードからなる電気−光(E/O)変換器(図示省略)からの光が伝搬される光ファイバ41が接続されている。また、その第2の端子P2には入射側の光ファイバ43が接続されている。そして、その第3の端子P3には、受光ダイオードからなる光−電気(O/E)変換器(図示省略)に接続された光ファイバ42が接続されている。これにより、光ファイバ41から第1の端子P1への光入力は第2の端子P2から入射側の光ファイバ43へ出力される。また、ロッドレンズ33から出射されて光ファイバ43に送られる第2の端子P2への光入力は第3の端子P3へのみ出射されるようになっている。
【0049】
以上のように構成された第2実施形態によれば、上記作用効果(イ)〜(ヘ)に加えて、以下の作用効果を奏する。
(ト)光サーキュレータ44の第1の端子P1への光入力は第2の端子P2から入射側の光ファイバ43へ出力され、該光ファイバ43からの出射光がロッドレンズ33に入射する。また、ミラー34で反射されロッドレンズ33を介して入射側の光ファイバ43に送られる第2の端子P2への光入力は第3の端子P3へのみ出射される。こうした構成の光モジュールにおいて、挿入損失と反射戻り光を共に低減することができる。
【0050】
(チ)ロッドレンズ33との間で光の受け渡しをする入射側の光ファイバ43は1本であるので、この光ファイバ43とロッドレンズ33の調芯作業が容易になる。
【0051】
(リ)上記第1実施形態では、光ファイバ31の斜め面からの反射戻り光だけでなく、光ファイバ32の斜め面からの反射戻り光もある。これに対して、本実施形態では、一つの光ファイバ43の斜め面からの反射戻り光だけを考慮すればよく、その分反射戻り光がさらに低減される。
【0052】
[ 変形例]
なお、この発明は以下のように変更して具体化することもできる。
・上記各実施形態では、光学素子としてミラー34を用いたが、これに代えて誘電体多層膜フィルタを光学素子として用いる場合にも本発明は適用可能である。誘電体多層膜フィルタとしては、長波長域通過形フィルタや短波長域通過形フィルタなどのエッジフィルタや、バンドパスフィルタが使用可能である。
【0053】
・上記各実施形態では、光モジュールを少なくとも1本の光ファイバと、屈折率分布型ロッドレンズとを備える構成としたが、その他にミラー34やフィルタなどの光学素子を含む構成の光モジュールに本発明は広く適用可能である。
【0054】
・上記各実施形態では、ミラー34を透過した波長λ1の光をロッドレンズ(図示省略)により集束して光ファイバ(図示省略)に結合させることで、3ポートの光分波合波器が構成される。つまり、3ポートの光分波合波器に適用可能な光モジュールについて説明したが、本発明はこのような光モジュールに限定されない。例えば、3ポートの光分岐結合器に適用される光モジュールにも本発明は適用される。この光モジュールは、ミラー34に代えてハーフミラーを用い、光ファイバ31に単波長の光を入れ、この光をハーフミラーで分離し、その反射光を光ファイバ32に結合し、その透過光を図示を省略したロッドレンズを介して光ファイバ(図示省略)に結合させるようになっている。
【0055】
以下、上記各実施形態から把握できる技術思想について説明する。
(1)上記請求項1〜5のいずれか一項に記載の屈折率分布型ロッドレンズを用いた光モジュールにおいて、
前記少なくとも1本の光ファイバとして、前記ロッドレンズにその光軸外から光を入射させる入射側の光ファイバと、前記光学素子で反射されて前記ロッドレンズを通る光が結合される位置に配置される出射側の光ファイバとを備えることを特徴とする屈折率分布型ロッドレンズを用いた光モジュール。
【0056】
この構成によれば、入射側の光ファイバからの出射光をロッドレンズに入射させ、光学素子で反射されてロッドレンズから出射される光を出射側の光ファイバに入射させる構成の光モジュールにおいて、挿入損失と反射戻り光を共に低減することができる。
【0057】
(2)上記請求項2〜5のいずれか一項に記載の屈折率分布型ロッドレンズを用いた光モジュールにおいて、
前記1本の光ファイバと、前記光学素子で反射される光が前記ロッドレンズを介して結合される前記別の光ファイバとの2本の光ファイバを用いる場合、これら2本の光ファイバはキャピラリにより互いに平行に保持されており、前記2本の光ファイバの各端面は、対向する前記ロッドレンズの端面との距離が等しくなるように配置されており、また、前記2本の光ファイバの各光軸と前記ロッドレンズの光軸がほぼ平行になるように配置されていることを特徴とする屈折率分布型ロッドレンズを用いた光モジュール。
【0058】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に係る発明によれば、ロッドレンズと光学素子の間の距離が長い場合でも、挿入損失と反射戻り光の低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の光モジュールを示す概略構成図。
【図2】距離Lと挿入損失の関係を2種類のレンズについて示すグラフ。
【図3】反射防止膜の条件を異ならせた3種類のデータを示すグラフ。
【図4】第2実施形態の光モジュールを示す概略構成図。
【図5】(a),(b)は焦点位置にミラーがある場合とない場合をそれぞれ示す説明図。
【図6】(a),(b)は2本の光ファイバを密着した場合と離した場合をそれぞれ示す説明図。
【図7】一端面が光軸に斜めのロッドレンズについてレンズ長が異なる2種類のデータを示すグラフ。
【図8】従来の光モジュールを示す概略構成図。
【符号の説明】
C…光軸、31,43…入射側の光ファイバ、32,42…出射側の光ファイバ、33…屈折率分布型ロッドレンズ、33a…一端面、33b…他端面、34…光学素子としてのミラー、44…光サーキュレータ、P1…第1の端子、P2…第2の端子、P3…第3の端子。
Claims (6)
- 少なくとも1本の光ファイバと、その端面から間隔を置いて配置される屈折率分布型ロッドレンズとを備え、前記1本の光ファイバからの出射光を前記ロッドレンズから距離Lの位置に配置される光学素子に同ロッドレンズを介して入射させ、前記光学素子で反射される光を前記ロッドレンズを介して前記1本の光ファイバ或いは別の光ファイバに結合する屈折率分布型ロッドレンズを用いた光モジュールにおいて、
前記距離Lが所定値より長く、その距離Lに対して最適化されたレンズ長が所定のピッチ以下となる場合、前記ロッドレンズとして、両端面が光軸に垂直な屈折率分布型ロッドレンズを用いることを特徴とする屈折率分布型ロッドレンズを用いた光モジュール。 - 前記距離Lの所定値はほぼ0.4mmであることを特徴とする請求項1に記載の屈折率分布型ロッドレンズを用いた光モジュール。
- 前記ロッドレンズの前記最適化されたレンズ長は、0.21ピッチ〜0.1ピッチの範囲内で設定されることを特徴とする請求項1又は2に記載の屈折率分布型ロッドレンズを用いた光モジュール。
- 前記ロッドレンズは半径方向に放物線状の屈折率分布を有し、前記ロッドレンズの中心軸上屈折率n0,屈折率分布定数√Aおよびレンズ長Zに基づき、L0=1/(n0×√A×tan(√A×Z))の式で算出される前記距離Lの計算値をL0とすると、同距離Lの設計値Ldを前記距離Lの計算値L0より所定値だけ短めに設定することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の屈折率分布型ロッドレンズを用いた光モジュール。
- 前記距離Lの設計値Ldを前記距離Lの計算値L0より短めに設定する前記所定値はほぼ0.3mmであることを特徴とする請求項4に記載の屈折率分布型ロッドレンズを用いた光モジュール。
- 前記ロッドレンズの入射側には、前記少なくとも1本の光ファイバとして、前記ロッドレンズと同軸に1本の入射側の光ファイバが配置され、また、該入射側の光ファイバには、第1の端子,第2の端子および第3の端子を有する光サーキュレータが接続されており、第1の端子への光入力は第2の端子から前記入射側の光ファイバへ出力されるとともに、前記光学素子で反射され前記ロッドレンズを介して前記入射側の光ファイバに送られる第2の端子への光入力は第3の端子へのみ出力されるように構成したことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の屈折率分布型ロッドレンズを用いた光モジュール。
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