JP2004131514A - 室式コークス炉の炉体目地構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】室式コークス炉の炉体目地構造におけるシール性を向上させ、耐火物の目地開きが発生した場合であっても炉内からのガスリークを確実に防止する。
【解決手段】室式コークス炉の炉体目地構造は、室式コークス炉の炉体を構成する耐火物の目地構造であって、耐火物目地間に耐火物の動きを拘束・阻害しないシール材5を介在させたことを特徴とするものである。シール材5は、セラミックファイバー系のジョイントシートからなる。シール材5は、炉頂デッキ3と燃焼室1および炭化室2の天井との目地間、あるいは窯口煉瓦構造の異種材質耐火物の目地間に敷設する。
【選択図】 図1
【解決手段】室式コークス炉の炉体目地構造は、室式コークス炉の炉体を構成する耐火物の目地構造であって、耐火物目地間に耐火物の動きを拘束・阻害しないシール材5を介在させたことを特徴とするものである。シール材5は、セラミックファイバー系のジョイントシートからなる。シール材5は、炉頂デッキ3と燃焼室1および炭化室2の天井との目地間、あるいは窯口煉瓦構造の異種材質耐火物の目地間に敷設する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、室式コークス炉の炉体を構成する耐火物の目地構造に関し、特に異種材質耐火物間の目地構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
室式コークス炉では、炉頂デッキと燃焼室および炭化室の天井との間や、窯口煉瓦構造の異種材質耐火物の間に、閉塞性を確保するための目地モルタル等が施工されている。
従来、室式コークス炉の炉体を構成する耐火物の目地構造において、シール性を向上させるための技術が種々提案されている。
例えば、ドアフレームの上方端縁部の後ろで、ドアフレームの輪郭に合わせて珪石煉瓦壁の前に特定構造のブリッジを配置し、上方の珪石煉瓦壁とシャモット煉瓦壁との間の境界を簡単にシールする装置が提案されている(特許文献1参照)。
また、コークス炉炉頂の最上層の耐火物と装入車軌条支持金物の縦目地中に、耐熱性弾性材と押さえ用部材とを設けることにより、長期にわたって目地開きの発生を防止するシール構造が提案されている(特許文献2参照)。
また、従来のシール材よりも貯蔵安定性に優れ、スラリー状態のままの運搬、貯蔵、配管での長距離輸送が可能で、かつ乾燥後のガスシール効果も優れたコークス炉用シール材が提案されている(特許文献3参照)。
【0003】
【特許文献1】特公昭57−54072号公報
【特許文献2】特公平7−26103号公報
【特許文献3】特開平9−78053号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、従来の室式コークス炉の炉体目地構造では、基本的に、煉瓦同士のダボ/アゴ嵌合と、煉瓦間に施工された目地モルタルによりシール性を確保している。
室式コークス炉では、稼働率変更に伴う炉温変動や大気温度の変化等に応じて、炉体各部において温度差が生じる。特に、バックステイ、擁壁以外の部位では、煉瓦同士のダボ/アゴ嵌合および煉瓦自重による圧着以外に、煉瓦間目地をシールする技術はなく、目地開きが発生しやすい。
また、炭化室と燃焼室との間、燃焼室と炉体表面との間、および個々の連絡ダクト等ではガスリークが発生するおそれがあり、これを確実に防止するための技術の開発が望まれている。
本発明は、上述した事情に鑑み提案されたもので、室式コークス炉の炉体目地構造におけるシール性を向上させ、耐火物の目地開きが発生した場合であっても炉内からのガスリークを確実に防止することが可能な室式コークス炉の炉体目地構造を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
<特徴点>
本発明に係る室式コークス炉の炉体目地構造は、上述した目的を達成するため、以下の特徴点を備えている。
すなわち、本発明に係る室式コークス炉の炉体目地構造は、室式コークス炉の炉体を構成する耐火物の目地構造であって、
耐火物目地間に耐火物の動きを拘束・阻害しないシール材を介在させたことを特徴とするものである。
また、前記シール材は、セラミックファイバー系のジョイントシートとすることが好ましい。
また、前記シール材は、炉頂デッキと燃焼室および炭化室の天井との目地間に敷設することが好ましい。
また、前記シール材は、窯口煉瓦構造の異種材質耐火物の目地間に敷設することが好ましい。
【0006】
<作用>
本発明に係る室式コークス炉の炉体目地構造では、耐火物目地間に介在させたシール材により目地構造のシール性を向上させることができる。このため、耐火物の目地開きが発生した場合であっても炉内からのガスリークを確実に防止することができる。
また、セラミックファイバー系のジョイントシートは、高温耐性、引張/剪断耐性が高く、柔軟性に富むため耐火物の動きを拘束せず、さらにタール等の発生ガス成分に対する材質安定性が高い。このため、長期にわたってシール性を確保することができる。
また、室式コークス炉において温度変化を受けやすい部位である炉頂デッキと燃焼室および炭化室の天井との目地間、あるいは、窯口煉瓦構造の異種材質耐火物の目地間にシール材を敷設することにより、シール性を高めることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、図面に示す具体的な実施例を参照して、本発明に係る室式コークス炉の炉体目地構造の実施形態を説明する。
<炉頂デッキへの適用>
図1,図2は、本発明に係る室式コークス炉の炉体目地構造を炉頂デッキへ適用した実施例を示すもので、図1は室式コークス炉の炉頂デッキ付近の立面断面図、図2は図1におけるA−A断面図である。
室式コークス炉には、図1,図2に示すように、燃焼室1および炭化室2の上部に炉頂デッキ3が設けられている。炉頂デッキ3はシャモット煉瓦により構築され、燃焼室1および炭化室2の天井部分4は珪石煉瓦により構築されている。このように、炉頂デッキ3と、燃焼室1および炭化室2の天井部分4とは、異種材質の耐火物により構築されており、膨張や熱変形等の挙動が異なる。
このため、本実施例に係る室式コークス炉の炉体目地構造では、炉頂デッキ3と燃焼室1および炭化室2の天井部分4の境界にシール材5を介在させている。このシール材5は、高温耐性、引張/剪断耐性が高く、柔軟性に富むため煉瓦の動きを拘束せず、さらにタール等の発生ガス成分に対する材質安定性が高いセラミックファイバー系のジョイントシートにより形成される。セラミックファイバー系のジョイントシートとしては、例えば、新日鐵化学株式会社製のSCペーパーNo.1260等を使用することができる。
【0008】
<窯口煉瓦構造への適用>
図3は、本発明に係る室式コークス炉の炉体目地構造を窯口煉瓦構造へ適用した実施例を示す窯口部分の横断面図である。
室式コークス炉の窯口部分では、図3に示すように、燃焼室1の側面が、保護板6およびディスタンスピース7を介してバックステイ8により支持されており、炭化室2の窯口には炉蓋9が取り付けられている。なお、炉蓋9は、炉蓋枠10および保護板6を介して燃焼室1の側面に支持されている。
燃焼室1の側面と保護板6との間の窯口煉瓦構造は、3つの部分に分割されている。すなわち、窯口煉瓦構造は、燃焼室1に隣接する第1の窯口煉瓦構造11と、第1の窯口煉瓦構造11と保護板6の中心部分との間に位置する第2の窯口煉瓦構造12と、第2の窯口煉瓦構造12の周辺部分に位置する第3の窯口煉瓦構造13とからなる。
【0009】
第1の窯口煉瓦構造11は珪石煉瓦により構築され、第2の窯口煉瓦構造12は断熱煉瓦により構築され、第3の窯口煉瓦構造13はシャモット煉瓦により構築されている。
このように、第1の窯口煉瓦構造11、第2の窯口煉瓦構造12、および第3の窯口煉瓦構造13は、異種材質の耐火物により構築されており、膨張や熱変形等の挙動が異なる。
このため、本実施例に係る室式コークス炉の炉体目地構造では、第1の窯口煉瓦構造11と、第2の窯口煉瓦構造12および第3の窯口煉瓦構造13との間にシール材5を介在させている。シール材5の材質は、上記実施例のものと同様である。
【0010】
<他の実施形態>
なお、本発明に係る室式コークス炉の炉体目地構造の構成は、上述した実施例に限定されるものではない。例えば、シール材5は、セラミックファイバー系のジョイントシートに限られるものではなく、高温耐性、引張/剪断耐性が高く、柔軟性に富むため煉瓦の動きを拘束せず、さらにタール等の発生ガス成分に対する材質安定性が高い材質のものであれば、どのようなシール材5を用いてもよい。
【0011】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る室式コークス炉の炉体目地構造によれば、耐火物目地間に耐火物の動きを拘束・阻害しないシール材を介在させているため、目地構造のシール性を向上させることができる。したがって、耐火物の目地開きが発生した場合であっても、炉内からのガスリークを確実に防止することができる。
また、シール材をセラミックファイバー系のジョイントシートとすることにより、長期にわたってシール性を確保することができる。
また、室式コークス炉において温度変化を受けやすい部位である炉頂デッキと燃焼室および炭化室の天井との目地間にシール材を敷設することにより、燃焼室から炉頂デッキへのガスシール性を向上させることができる。
【0012】
更に、室式コークス炉において温度変化を受けやすい部位である窯口煉瓦構造の異種材質耐火物の目地間にシール材を敷設することにより、端フリューから窯口煉瓦への含浸タールを抑制することができるとともに、断熱材へのタール侵入を抑制して断熱性を維持することができる。
また、シール材を異種材質耐火物の目地間に敷設した場合には、耐火物とシール材の間の摩擦が小さくなり、炉体建築時における炉乾燥や昇温の影響、生産性を向上させるための操業形態の変更、および大気温度変化に伴う炉体の部分的な熱変異等に対して、炉体煉瓦を保護することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る室式コークス炉の炉体目地構造を炉頂デッキへ適用した実施例を示す炉頂デッキ付近の立面断面図である。
【図2】図1におけるA−A断面図である。
【図3】本発明に係る室式コークス炉の炉体目地構造を窯口煉瓦構造へ適用した実施例を示す窯口部分の水平断面図である。
【符号の説明】
1 燃焼室
2 炭化室
3 炉頂デッキ
4 天井部分
5 シール材
6 保護板
7 ディスタンスピース
8 バックステイ
9 炉蓋
10 炉蓋枠
11 第1の窯口煉瓦構造
12 第2の窯口煉瓦構造
13 第3の窯口煉瓦構造
【発明の属する技術分野】
本発明は、室式コークス炉の炉体を構成する耐火物の目地構造に関し、特に異種材質耐火物間の目地構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
室式コークス炉では、炉頂デッキと燃焼室および炭化室の天井との間や、窯口煉瓦構造の異種材質耐火物の間に、閉塞性を確保するための目地モルタル等が施工されている。
従来、室式コークス炉の炉体を構成する耐火物の目地構造において、シール性を向上させるための技術が種々提案されている。
例えば、ドアフレームの上方端縁部の後ろで、ドアフレームの輪郭に合わせて珪石煉瓦壁の前に特定構造のブリッジを配置し、上方の珪石煉瓦壁とシャモット煉瓦壁との間の境界を簡単にシールする装置が提案されている(特許文献1参照)。
また、コークス炉炉頂の最上層の耐火物と装入車軌条支持金物の縦目地中に、耐熱性弾性材と押さえ用部材とを設けることにより、長期にわたって目地開きの発生を防止するシール構造が提案されている(特許文献2参照)。
また、従来のシール材よりも貯蔵安定性に優れ、スラリー状態のままの運搬、貯蔵、配管での長距離輸送が可能で、かつ乾燥後のガスシール効果も優れたコークス炉用シール材が提案されている(特許文献3参照)。
【0003】
【特許文献1】特公昭57−54072号公報
【特許文献2】特公平7−26103号公報
【特許文献3】特開平9−78053号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、従来の室式コークス炉の炉体目地構造では、基本的に、煉瓦同士のダボ/アゴ嵌合と、煉瓦間に施工された目地モルタルによりシール性を確保している。
室式コークス炉では、稼働率変更に伴う炉温変動や大気温度の変化等に応じて、炉体各部において温度差が生じる。特に、バックステイ、擁壁以外の部位では、煉瓦同士のダボ/アゴ嵌合および煉瓦自重による圧着以外に、煉瓦間目地をシールする技術はなく、目地開きが発生しやすい。
また、炭化室と燃焼室との間、燃焼室と炉体表面との間、および個々の連絡ダクト等ではガスリークが発生するおそれがあり、これを確実に防止するための技術の開発が望まれている。
本発明は、上述した事情に鑑み提案されたもので、室式コークス炉の炉体目地構造におけるシール性を向上させ、耐火物の目地開きが発生した場合であっても炉内からのガスリークを確実に防止することが可能な室式コークス炉の炉体目地構造を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
<特徴点>
本発明に係る室式コークス炉の炉体目地構造は、上述した目的を達成するため、以下の特徴点を備えている。
すなわち、本発明に係る室式コークス炉の炉体目地構造は、室式コークス炉の炉体を構成する耐火物の目地構造であって、
耐火物目地間に耐火物の動きを拘束・阻害しないシール材を介在させたことを特徴とするものである。
また、前記シール材は、セラミックファイバー系のジョイントシートとすることが好ましい。
また、前記シール材は、炉頂デッキと燃焼室および炭化室の天井との目地間に敷設することが好ましい。
また、前記シール材は、窯口煉瓦構造の異種材質耐火物の目地間に敷設することが好ましい。
【0006】
<作用>
本発明に係る室式コークス炉の炉体目地構造では、耐火物目地間に介在させたシール材により目地構造のシール性を向上させることができる。このため、耐火物の目地開きが発生した場合であっても炉内からのガスリークを確実に防止することができる。
また、セラミックファイバー系のジョイントシートは、高温耐性、引張/剪断耐性が高く、柔軟性に富むため耐火物の動きを拘束せず、さらにタール等の発生ガス成分に対する材質安定性が高い。このため、長期にわたってシール性を確保することができる。
また、室式コークス炉において温度変化を受けやすい部位である炉頂デッキと燃焼室および炭化室の天井との目地間、あるいは、窯口煉瓦構造の異種材質耐火物の目地間にシール材を敷設することにより、シール性を高めることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、図面に示す具体的な実施例を参照して、本発明に係る室式コークス炉の炉体目地構造の実施形態を説明する。
<炉頂デッキへの適用>
図1,図2は、本発明に係る室式コークス炉の炉体目地構造を炉頂デッキへ適用した実施例を示すもので、図1は室式コークス炉の炉頂デッキ付近の立面断面図、図2は図1におけるA−A断面図である。
室式コークス炉には、図1,図2に示すように、燃焼室1および炭化室2の上部に炉頂デッキ3が設けられている。炉頂デッキ3はシャモット煉瓦により構築され、燃焼室1および炭化室2の天井部分4は珪石煉瓦により構築されている。このように、炉頂デッキ3と、燃焼室1および炭化室2の天井部分4とは、異種材質の耐火物により構築されており、膨張や熱変形等の挙動が異なる。
このため、本実施例に係る室式コークス炉の炉体目地構造では、炉頂デッキ3と燃焼室1および炭化室2の天井部分4の境界にシール材5を介在させている。このシール材5は、高温耐性、引張/剪断耐性が高く、柔軟性に富むため煉瓦の動きを拘束せず、さらにタール等の発生ガス成分に対する材質安定性が高いセラミックファイバー系のジョイントシートにより形成される。セラミックファイバー系のジョイントシートとしては、例えば、新日鐵化学株式会社製のSCペーパーNo.1260等を使用することができる。
【0008】
<窯口煉瓦構造への適用>
図3は、本発明に係る室式コークス炉の炉体目地構造を窯口煉瓦構造へ適用した実施例を示す窯口部分の横断面図である。
室式コークス炉の窯口部分では、図3に示すように、燃焼室1の側面が、保護板6およびディスタンスピース7を介してバックステイ8により支持されており、炭化室2の窯口には炉蓋9が取り付けられている。なお、炉蓋9は、炉蓋枠10および保護板6を介して燃焼室1の側面に支持されている。
燃焼室1の側面と保護板6との間の窯口煉瓦構造は、3つの部分に分割されている。すなわち、窯口煉瓦構造は、燃焼室1に隣接する第1の窯口煉瓦構造11と、第1の窯口煉瓦構造11と保護板6の中心部分との間に位置する第2の窯口煉瓦構造12と、第2の窯口煉瓦構造12の周辺部分に位置する第3の窯口煉瓦構造13とからなる。
【0009】
第1の窯口煉瓦構造11は珪石煉瓦により構築され、第2の窯口煉瓦構造12は断熱煉瓦により構築され、第3の窯口煉瓦構造13はシャモット煉瓦により構築されている。
このように、第1の窯口煉瓦構造11、第2の窯口煉瓦構造12、および第3の窯口煉瓦構造13は、異種材質の耐火物により構築されており、膨張や熱変形等の挙動が異なる。
このため、本実施例に係る室式コークス炉の炉体目地構造では、第1の窯口煉瓦構造11と、第2の窯口煉瓦構造12および第3の窯口煉瓦構造13との間にシール材5を介在させている。シール材5の材質は、上記実施例のものと同様である。
【0010】
<他の実施形態>
なお、本発明に係る室式コークス炉の炉体目地構造の構成は、上述した実施例に限定されるものではない。例えば、シール材5は、セラミックファイバー系のジョイントシートに限られるものではなく、高温耐性、引張/剪断耐性が高く、柔軟性に富むため煉瓦の動きを拘束せず、さらにタール等の発生ガス成分に対する材質安定性が高い材質のものであれば、どのようなシール材5を用いてもよい。
【0011】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る室式コークス炉の炉体目地構造によれば、耐火物目地間に耐火物の動きを拘束・阻害しないシール材を介在させているため、目地構造のシール性を向上させることができる。したがって、耐火物の目地開きが発生した場合であっても、炉内からのガスリークを確実に防止することができる。
また、シール材をセラミックファイバー系のジョイントシートとすることにより、長期にわたってシール性を確保することができる。
また、室式コークス炉において温度変化を受けやすい部位である炉頂デッキと燃焼室および炭化室の天井との目地間にシール材を敷設することにより、燃焼室から炉頂デッキへのガスシール性を向上させることができる。
【0012】
更に、室式コークス炉において温度変化を受けやすい部位である窯口煉瓦構造の異種材質耐火物の目地間にシール材を敷設することにより、端フリューから窯口煉瓦への含浸タールを抑制することができるとともに、断熱材へのタール侵入を抑制して断熱性を維持することができる。
また、シール材を異種材質耐火物の目地間に敷設した場合には、耐火物とシール材の間の摩擦が小さくなり、炉体建築時における炉乾燥や昇温の影響、生産性を向上させるための操業形態の変更、および大気温度変化に伴う炉体の部分的な熱変異等に対して、炉体煉瓦を保護することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る室式コークス炉の炉体目地構造を炉頂デッキへ適用した実施例を示す炉頂デッキ付近の立面断面図である。
【図2】図1におけるA−A断面図である。
【図3】本発明に係る室式コークス炉の炉体目地構造を窯口煉瓦構造へ適用した実施例を示す窯口部分の水平断面図である。
【符号の説明】
1 燃焼室
2 炭化室
3 炉頂デッキ
4 天井部分
5 シール材
6 保護板
7 ディスタンスピース
8 バックステイ
9 炉蓋
10 炉蓋枠
11 第1の窯口煉瓦構造
12 第2の窯口煉瓦構造
13 第3の窯口煉瓦構造
Claims (4)
- 室式コークス炉の炉体を構成する耐火物の目地構造であって、
耐火物目地間に耐火物の動きを拘束・阻害しないシール材を介在させたことを特徴とする室式コークス炉の炉体目地構造。 - 前記シール材は、セラミックファイバー系のジョイントシートからなることを特徴とする請求項1記載の室式コークス炉の炉体目地構造。
- 前記シール材は、炉頂デッキと燃焼室および炭化室の天井との目地間に敷設することを特徴とする請求項1または2記載の室式コークス炉の炉体目地構造。
- 前記シール材は、窯口煉瓦構造の異種材質耐火物の目地間に敷設することを特徴とする請求項1または2記載の室式コークス炉の炉体目地構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002294451A JP2004131514A (ja) | 2002-10-08 | 2002-10-08 | 室式コークス炉の炉体目地構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002294451A JP2004131514A (ja) | 2002-10-08 | 2002-10-08 | 室式コークス炉の炉体目地構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004131514A true JP2004131514A (ja) | 2004-04-30 |
Family
ID=32284984
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002294451A Withdrawn JP2004131514A (ja) | 2002-10-08 | 2002-10-08 | 室式コークス炉の炉体目地構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004131514A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105419822A (zh) * | 2015-12-14 | 2016-03-23 | 芜湖新兴铸管有限责任公司 | 密封焦炉干燥孔塞子砖维护结构的维护方法 |
-
2002
- 2002-10-08 JP JP2002294451A patent/JP2004131514A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105419822A (zh) * | 2015-12-14 | 2016-03-23 | 芜湖新兴铸管有限责任公司 | 密封焦炉干燥孔塞子砖维护结构的维护方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20060110 |