JP2004131097A - 把手および把手付プラスチックボトル - Google Patents
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Abstract
【課題】上把手嵌合部の嵌合強度を十分に保つことができ、成形条件の幅を広くすることを可能とする把手、及び把手付プラスチックボトルを提供する。
【解決手段】握り部511と握り部の上下部から前方向に突出する上部嵌着腕512と下部嵌着腕513とを具備し、さらに上部嵌着腕が握り部から分岐する位置より握り部の上方に延設された上方延設部514を備えるプラスチックボトルの把手において、上方延設部は前面側に立設された前面板114及び前面板の後方に立設された後面板515、並びに前面板と後面板とを上下方向に連結する垂直リブ516cを備え、上部嵌着腕は、前記握り部から分岐する位置より前方へと略水平に延設された上面板117及び上面板の下方に配置された下面板518、並びに上面板と下面板とを前方向に連結する水平リブ516aを備え、前面板と上面板とは一曲面をなすように形成するとともに、上面板から前面板に連続する切り欠き12を設ける。
【選択図】 図2
【解決手段】握り部511と握り部の上下部から前方向に突出する上部嵌着腕512と下部嵌着腕513とを具備し、さらに上部嵌着腕が握り部から分岐する位置より握り部の上方に延設された上方延設部514を備えるプラスチックボトルの把手において、上方延設部は前面側に立設された前面板114及び前面板の後方に立設された後面板515、並びに前面板と後面板とを上下方向に連結する垂直リブ516cを備え、上部嵌着腕は、前記握り部から分岐する位置より前方へと略水平に延設された上面板117及び上面板の下方に配置された下面板518、並びに上面板と下面板とを前方向に連結する水平リブ516aを備え、前面板と上面板とは一曲面をなすように形成するとともに、上面板から前面板に連続する切り欠き12を設ける。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ボトル本体に取り付けられる把手、及びその把手を取り付けた把手付きプラスチックボトルに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、清涼飲料、酒、調味料など液体の容器材料としてガラスが用いられてきたが、近年ガラスに比べて軽量で耐衝撃性の高いポリエステル樹脂、特にポリエチレンテレフタレート(PET)が多く使用されるようになってきており、ペットボトルとして市場にあまねく流通している。このようなペットボトルの中でも、特に内容量が大きいもの、具体的には1.8リットル〜4リットルの容量の容器を中心にボトル本体にそれとは別体に設けた把手を取り付けた把手付きプラスチックボトルが実用化されている。
【0003】
この種のプラスチックボトルは、予め把手部分をボトル本体とは別体に射出成形等の方法により成形しておき、ボトル本体のブロー成形の工程において、両者を一体化することが一般に行われている。具体的には、例えば図7及び8に示すように、側面部に凹部71を備えたボトル本体72用のブロー成形型70を準備し、このブロー成形用金型70内の凹部71内に把手80の取り付け腕81、82の端部を突出させるように配置し、型を閉じた後に加熱されたプリフォーム75に加圧流体を吹き込み、ブロー成形してボトル本体72を成形する。同時に、このボトル本体72の壁部で把手80の上下の取り付け腕81、82を包み込むように上下把手嵌合部83、84を形成し、ボトル本体72と把手80との一体化を実現している。さらに取り付け腕81、82の先端部には前方に突出片85、86が形成され、これら突出片85、86もボトルの壁部に埋め込まれて抜け止め作用を果たしている。これらの構成に加えて、特許文献1においては、上取り付け腕の上面板に切り欠きを設けて落下の衝撃を受けても容易にボトル本体から外れることがない把手及び把手つきプラスチックボトルが開示されている。
【特許文献1】
特開2002−240829
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のようにブロー成形にてボトル本体と把手とを一体化する方法においては、成形条件によって上把手嵌合部83の嵌合強度が低くなる場合があるという問題があった。すなわち嵌合強度を十分に得るための成形条件、例えば、プリフォーム延伸温度、一次ブローのタイミング、あるいは二次ブロー圧力等が一定の幅の中に限定されるため、生産上の制約が発生し、換言すれば、製造条件は事実上多少変動せざるを得ないので、嵌合強度が不安定になるという問題があった。
【0005】
そこで、本発明は、上把手嵌合部の嵌合強度を十分に保つことができ、成形条件の幅を広くすることを可能とする把手、及び把手付プラスチックボトルを提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
以下、本発明について説明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の第一の態様は、握り部と握り部の上下部から前方向に突出する上部嵌着腕と下部嵌着腕とを具備し、さらに上部嵌着腕が握り部から分岐する位置より握り部の上方に延設された上方延設部を備える把手であって、上部嵌着腕から上方延設部にかけて連続する切り欠きが設けられていることを特徴とする把手を提供するものである。
【0008】
ここに本明細書中における「上下(垂直)」、「水平」方向の判断は、把手をボトル本体に取り付けた状態において、底面を下側にしてボトルを平面上に載置した状態を基準とする。また、把手を観察者側に配置した状態を基準に、ボトル側を「前方」、把手側を「後方」、または「手前側」とし、観察者からボトルを見たときの左右により、「左右」を決するものとする。また本願明細書において、「切り欠き」とは、元々一定の形状であったものの一部をあたかも全体を形成した後に切り取り去ったような形状をさすが、実際に切り取り作業により切り欠くことを要しない。すなわち切り欠いた部分を含んで形成した型により全体が同時に形成される形状も本願でいう切り欠きである。
【0009】
この第一の態様にかかる把手によれば、上部嵌着腕から上方延設部にかけて切り欠きが形成されており、ブロー成形によりボトル本体の壁部がこの切り欠きに食い込むように形成されるので、嵌合形状を複雑なものとすることができる。したがって、把手上部嵌着腕とボトル本体との嵌合強度を高めることができる。さらに嵌合強度を高めることができる構造を形成できるので、成形条件例えば、プリフォーム延伸温度、一次ブローのタイミング、あるいは二次ブロー圧力等の幅を広くとることが可能となる。
【0010】
本発明の第二の態様は、握り部と握り部の上下部から前方向に突出する上部嵌着腕と下部嵌着腕とを具備し、さらに上部嵌着腕が握り部から分岐する位置より握り部の上方に延設された上方延設部を備える把手であって、上部嵌着腕の上面と上方延設部の前面とは一曲面をなすように形成されるとともに、上面から前面に連続する切り欠きが設けられていることを特徴とする把手を提供する。
【0011】
この第二の態様にかかる把手によれば、上部嵌着腕の上面板から上方延設部の前面板にかけて三次元形状の切り欠きが形成されており、ブロー成形によりボトル本体の壁部がこの切り欠きに食い込むように形成されるので、嵌合形状を複雑なものとすることができる。したがって、把手上部嵌着腕とボトル本体との嵌合強度を高めることができる。さらに嵌合強度を高めることができる構造を形成できるので、成形条件例えば、プリフォーム延伸温度、一次ブローのタイミング、あるいは二次ブロー圧力等の幅を広くとることが可能となる。また、上面板と前面板とは一つの曲面を形成しているので、角部をつけずに切り欠きを形成することが可能となる。したがって、角部を基点としたクラックの発生を防止することが容易なものとなる。さらに切り欠きが上部嵌着腕の前面板から上方延設部の前面板へと連続的に形成されているので、ブロー成形時にボトルの壁部が切り欠きを通って膨出形成されるため、把手が上下方向に動くのを規制することが可能となる。
【0012】
本発明の第三の態様は、握り部(511)と握り部の上下部から前方向に突出する上部嵌着腕(512)と下部嵌着腕(513)とを具備し、さらに上部嵌着腕が握り部から分岐する位置より握り部の上方に延設された上方延設部(514)を備える把手であって、上方延設部は前面側に立設された前面板(114、214、314)及び前面板の後方に立設された後面板(515)、並びに前面板と後面板とを上下方向に連結する垂直リブ(516c)を備え、上部嵌着腕は、前記握り部から分岐する位置より前方へと略水平に延設された上面板(117、217、317)及び上面板の下方に配置された下面板(518)、並びに上面板と下面板とを前方向に連結する水平リブ(516a)を備え、前面板と上面板とは一曲面をなすように形成されるとともに、上面板から前面板に連続する切り欠き(12、22a、22b、32)が設けられていることを特徴とする把手(100、200、300)を提供する。
【0013】
この第三の態様にかかる把手によれば、上部嵌着腕の各部断面形状は「H」字型に形成されているので、可動型と固定型とから構成され、両型が分割できる射出成形型を行う上でアンダーカット部が生じ難い点で有利であり、また、少ない材料にて強度を確保しやすい。また上部嵌着腕の上面板から上方延設部の前面板にかけて三次元形状の切り欠きが形成されており、ブロー成形によりボトル本体の壁部がこの切り欠きに食い込むように形成されるので、嵌合形状を複雑なものとすることができる。したがって、把手上部嵌着腕とボトル本体との嵌合強度を高めることができる。さらに嵌合強度を高めることができる構造を形成できるので、成形条件例えば、プリフォーム延伸温度、一次ブローのタイミング、あるいは二次ブロー圧力等の幅を広くとることが可能となる。また、上面板と前面板とは一つの曲面を形成しているので、角部をつけずに切り欠きを形成することが可能となる。したがって、角部を基点としたクラックの発生を防止することが容易なものとなる。さらに切り欠きが上部嵌着腕の前面板から上方延設部の前面板へと連続的に形成されているので、ブロー成形時にボトルの壁部が切り欠きを通って膨出形成されるため、把手が上下方向に動くのを規制することが可能となる。なお、切り欠きの形状を決定するに当たって、クラック発生防止上の観点から、各コーナー部はクラック発生防止の観点から、なるべく大きなRをつけることが好ましい。
【0014】
上記第三の態様の把手において、切り欠き(12)は平面視及び正面視上水平リブ(516a)及び垂直リブ(516c)を境にした左右両側部のうち、一方の側にのみ形成されていることとしてもよい。ここに「平面視及び正面視上水平リブ及び垂直リブを境にした左右両側部」とは、上記基準位置にボトルを配置したとき、観察者側から見て水平リブ及び垂直リブはボトルの正中面上にあり、その正中面の両側部の意である。
【0015】
このように一方の側にのみ切り欠きを配置するようにすれば、把手の成形性及び製造工程における搬送性に好都合なものとなる。すなわち、切り欠き部を片側だけにすると、搬送用ガイドとの接触面積が両側を切り欠く場合より大きくできるので、より安定した搬送を実現することができる。
【0016】
また、上記第三の態様において、切り欠き(22a、22b)は平面視及び正面視上水平リブ及び垂直リブを境にした両側部のうち、いずれの側にも形成されていることとしてもよい。
【0017】
このように切り欠き部を両側部に形成した場合には、より高い嵌合強度を実現することが容易なものとなる。
【0018】
上記のように構成した場合にはさらに、切り欠き(32)の面積を、切り欠き可能なすべての部分の面積を100としたとき、20以上であるように構成することもできる。ここに「切り欠き可能な全ての部分」とは、上面板及び前面板が形成する曲面の面積から、その曲面と、上面板の下面から前面板の後面側に連続的に取り付けられているリブとの接合面の面積を差し引いた面積をいう。
【0019】
このように構成すれば、把手上部嵌着腕とボトル本体との嵌合強度を高めることができる。さらに嵌合強度を高めることができる構造を形成できるので、成形条件の幅を広くとることが可能となる。
【0020】
本発明の第四の態様は、上記第一態様〜第三態様及び各変形例にかかる把手(100、200、300)のうちのいずれかと、少なくとも側面部に上部及び下部嵌着腕(512、513)を嵌合する把手嵌合部を形成してなるボトル本体(2)とを備え、前記ボトル本体をブロー成形するとともに、前記把手嵌合部を形成して前記把手を前記ボトル本体に一体化して取り付けた把手付きプラスチックボトル(1)を提供して前記課題を解決する。
【0021】
この発明の第四の態様にかかる把手付きプラスチックボトルによれば、上記第一態様から第三態様及び各変形例にかかる把手に奏される各作用効果をプラスチックボトルに具現することができる。
【0022】
本発明のこのような作用及び利得は、次に説明する実施の形態から明らかにされる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下に本発明を、図面を参照しつつより具体的に説明する。はじめに、本発明に関するよりよい理解を得るため、各実施形態にかかる把手を示す前に、切り欠きが形成されていない把手の基本的な構造について図1を参照して説明する。図1において(a)は、切り欠きが設けられていない把手500の正面図、(b)は(a)の側面図、(c)は(b)の平面図である。
【0024】
切り欠きが形成されていない把手500は、射出成形により形成してあり、使用状態において略垂直に配置される握り部511の上端から若干下がった部位より前方向に上部嵌着腕512が突出するように設けられている。一方、握り部511の下端を前方側に湾曲させて略水平方向に下部嵌着腕513が突出して設けられている。この握り部511は、上部嵌着腕512から下部嵌着腕513までを、内側板514と外側板515とをリブ516で連結する構造に形成されている。
【0025】
握り部511の上部嵌着腕512取り付け部の上部には上方延設部514が設けられている。上方延設部514は、前面板514aと外側板515とをリブ516cで連結する構造に形成されている。前面板514aと外側板515とは、上方延設部の頂点514Tで合流し接合されている。リブ516cは、上方延設部の頂点514Tに対応する点516Tで終了している。
【0026】
この把手500の上部嵌着腕512は、基端部すなわち握り部511から連続してその突出中間部までが、上面板517と下面板518とを水平リブ516aで連結する構造とされている。上面板517と前面板514aとは、それぞれの端部が湾曲されて連結され、両者でひとつの連続した曲面を形成している。同様に、下面板518と、内側板514とは、それぞれの端部が湾曲されて連結され、両者でひとつの連続した曲面を形成している。上面板517は、下面板518と比較して左右の幅方向にやや大きめに形成されている。上部嵌着腕512の前方先端部には腕突出方向と略直交する方向上方に向けて突起部519が設けられている。
【0027】
図1(c)に示されるように、水平リブ516aの左側面526a(図1(c)においては下側)は、上部嵌着腕512の基端部である握り部511から前方にかけて、上部嵌着腕512の中央付近まで上部嵌着腕512の平面視上の中心線に平行に形成され、それから前方の部分は突起部519の左側面に向けて緩やかに左側に向かう曲線を描くように形成され、突起部519の後方側面に合流するようにして終了している。
【0028】
一方、水平リブ516aの右側面526b(図1(c)においては上側)は、上部嵌着腕512の基端部である握り部511から前方にかけて、突起部519にいたる直前まで上部嵌着腕512の平面視上の中心線に平行に形成され、突起部519のやや手前において、右方に直角に曲げられ、上面板517の右端517rに至って終了している。
【0029】
上記のような構成にて上面板517と下面板518とを水平リブ516aにより連結することにより、可動型と固定型が使用される把手500の成型工程において、アンダーカット部が生じることなく、射出成形後の型抜きの際に、両型を分割して把手500を取り出す工程を容易なものにすることができる。また水平リブの右方向に直角に曲げられた部分が抜き抵抗になって、エジェクトピンを有する可動型に成形した把手500が安定的に残り、エジェクトピンによる排出処理を容易なものとすることができる。
【0030】
下部嵌着腕513は、基端部すなわち握り部511から連続してその先端部までを上面板527と下面板528とをリブ516bで連結する構造としている。上面板527は、上記内側板514の下端部を前方に向けて湾曲して連結されており、内側板514と上面板527とでひとつの連続した曲面を形成している。下面板528は、上記外側板515の下端部を湾曲して先端に向かって上り傾斜状として形成されている。下面板528は、上面板527と比較して左右の幅方向にやや大きめに形成されている。下部嵌着腕513の前方先端部には腕突出方向と略直交する方向上方に向けて突起部529が設けられている。
【0031】
なお、把手500において、リブ516、516a、516b、及び516cは一つの垂直な平面として形成されている。
【0032】
<1> 第一実施形態
図2は、第一実施形態にかかる把手を示す図である。図2において(a)は、第一実施形態にかかる切り欠きが設けられた把手100の正面図、(b)は(a)の側面図、(c)は(b)の平面図である。本願発明の各実施形態にかかる切り欠きは上部嵌着腕512の上面板から前面板にかけて設けられており、これ以外の部分については各実施形態において同一の構成をとっている。従って、上面板、前面板、および切り欠きに関してそれぞれの実施形態特有の構成にかかる部分は独自の符号を付し、その他の共通部分は図1において使用した符号により説明を行い、各図における符号の記載を省略する。
【0033】
第一実施形態にかかる切り欠きが設けられた把手100においては、上部嵌着腕512の上面板117から前面板114にかけて左側のみに切り欠き12が設けられている。切り欠き12の側端面は、上面板117の先端からやや手前側に寄った左側面部分110から開始され、上面板117の平面視上の中央線方向に、平面視における下面板の左側面118よりやや中央線よりにまでカーブを描くように右方向に形成され、その後中央線に平行に上面板117と前面板114とが形成する曲面に沿って手前側に延伸し、前面板114では上方に行くに従い次第に切り欠きが形成されていなかったと仮定した側端部の方向、すなわち左寄り方向に戻され、前面板114の上端514Tやや下方の点111において終了している。
【0034】
このような切り欠き12を設けることにより、上部嵌着腕512とボトル本体との嵌合形状が複雑なものとなり、両者の間の嵌合強度を高めることができる。また嵌合強度が高い構造を有するので、成型時の製造条件幅を広く取ることが可能となる。また、切り欠き12の開始点110、及び終了点111近傍はカーブで形成されており、また上面板117と前面板114とが連続した曲面をなすように形成されているので、クラック発生の原因となる角部が形成される余地がない。また切り欠き12が左側のみに形成されているので、把手100の成形性及び搬送性の観点において有利なものとなる。さらに、切り欠きの形状が把手100の成形の際、いわゆるアンダーカットを生じることがないように形成されているので、成形後二つの型を分割して把手100を取り出す工程が容易なものとなる。
【0035】
<2> 第二実施形態
図3は、第二実施形態にかかる把手を示す図である。図3において(a)は、第二実施形態にかかる切り欠きが設けられた把手200の正面図、(b)は(a)の側面図、(c)は(b)の平面図である。
【0036】
第二実施形態にかかる切り欠きが設けられた把手200においては、上部嵌着腕512の上面板217から前面板214にかけて左右両側に切り欠き22a、22bが設けられている。切り欠き22aは、第一実施形態の切り欠き12と同一形状を呈している。切り欠き22bは、平面視上の上面板217の中心線をはさみ切り欠き22aと左右対称形に形成されている。
【0037】
このような切り欠き22a、および22bを設けることにより、上部嵌着腕512とボトル本体との嵌合形状が複雑なものとなり、両者の間の嵌合強度を高めることができる。また嵌合強度が高い構造を有するので、成型時の製造条件幅を広く取ることが可能となる。また、切り欠きの各部はカーブで形成されており、また上面板217と前面板214とが連続した曲面をなすように形成されているので、クラック発生の原因となる角部が形成される余地がない。また切り欠き22a、22bが左右それぞれの側に形成されているので、この点においても上部嵌着腕512とボトル本体との嵌合強度を高めることができる。さらに、切り欠きの形状が把手200の成形の際、いわゆるアンダーカットを生じることがないように形成されているので、成形後二つの型を分割して把手200を取り出す工程が容易なものとなる。
【0038】
<3> 第三実施形態
図4は、第三実施形態にかかる把手を示す図である。図4において(a)は、第三実施形態にかかる切り欠きが設けられた把手300の正面図、(b)は(a)の側面図、(c)は(b)の平面図である。
【0039】
第三実施形態にかかる切り欠きが設けられた把手300においては、上部嵌着腕512の上面板317から前面板314にかけて左側にのみ切り欠き32が設けられている。切り欠き32は、第一実施形態の切り欠き12と開始点310、及び終了点311は略同一であるが、切り欠きの深さ(大きさ)は本実施形態のほうが深く(大きく)、上面板317とリブ516aとの接合部、及び前面板314とリブ516cとの接合部にまで達している。
【0040】
図4(d)は、切欠きが形成されていない把手300´の上面板317から前面板314へと連続する曲面を平面上に展開して示す仮想上の図である。この図では、切り欠きを形成可能なエリアSにスマッジングが付されて表わされている。本実施形態において切り欠きを設ける部分の面積は、好ましくは切り欠きを形成可能なエリアSの面積の20%以上である。
【0041】
なお、上記における面積とは、上面板の上面から前面板の前面に連続する曲面上の面積を基準とする。
【0042】
このような切り欠き32を設けることにより、上部嵌着腕512とボトル本体との嵌合形状が複雑なものとなり、両者の間の嵌合強度を高めることができる。また嵌合強度が高い構造を有するので、成型時の製造条件幅を広く取ることが可能となる。さらに切り欠き32が上面板317から前面板314にかけて大きく形成されているので、ボトル本体のブロー成型時にボトル外壁が切り欠き32を通って膨出形成されるため把手300が上下方向に動くのを規制することが可能となる。また、切り欠き32の開始点310、及び終了点311近傍はカーブで形成されており、また上面板317と前面板314とが連続した曲面をなすように形成されているので、クラック発生の原因となる角部が形成される余地がない。さらに、切り欠きの形状が把手300の成形の際、いわゆるアンダーカットを生じることがないように形成されているので、成形後二つの型を分割して把手300を取り出す工程が容易なものとなる。
【0043】
以上に説明した第一実施形態〜第三実施形態の把手100、200、及び300において、切り欠きを片側のみに形成した場合、把手の成形性及び搬送性において有利なものとなる。一方切り欠きを左右両側に配置し、また切り欠きの形状を大きくすると、嵌合強度を向上する観点からは有利なものとなる。従って、必要な嵌合強度と把手の成形性及び搬送性とのバランスを考慮して、最適な形態の切り欠きを持つ把手を選択することができる。
【0044】
<4> 共通事項
以下に説明する事項は上記第一〜第三実施形態に共通する事項であるので、図1を参照しつつまとめて説明する。
【0045】
(1)把手の成形
把手500を製造するためには、可動型と固定型とから構成され、両型が把手500の中央に対応する部分から分割できる射出成形型を用いるものが通常である。握り部511や下部嵌着腕513などで、内側板514(上面板527)と外側板515(下面板528)とを、リブ516(516b)によって連結して、水平断面形状を「H」字形とすることにより、射出成形型の分割方向および把手500の抜き方向に対して抵抗となるいわゆるアンダーカット部が生じないので、両型を分割して把手500を取り出す工程が容易になるという利点がある。水平断面形状を「H」字形とせずに充分な強度を得ようとすると、その分、厚さを大きく取る必要が生じ、厚さを大きく取ると、把手500を射出成形するときの冷却過程における収縮により、特に突起部519、529の先端面に凹み(いわゆる「ヒケ」)が生じやすくなる。水平断面形状を「H」字形とすることにより、このヒケが生じにくく、かつ生じたヒケが目立たないという利点もある。
【0046】
(2)滑り止め
把手500の握り部511の内側板514及び外側板515の両側縁部には、滑り止め用凹凸部530が設けられている。一方、両側縁部付近を除く中央部の大部分には滑らかに仕上げられている。このような構成をとることにより、断面形状「H」字形自体の撓みやすさに加えて内側板514と外側板515などに微妙な柔らかさを生み出すとともに、全体の感触を損なうことなく凹凸部530による滑り止め効果を発揮することが可能となる。
【0047】
(3)射出用ゲート跡、および補強リブ
本発明の各実施形態においては水平断面が「H」字形を構成するリブ516の片側面に射出成形用ゲ−ト跡540を設けている。リブ516の片面側は内側板514と外側板515との間の奥まった位置にあるので、射出成形用ゲート跡540が極めて目立ちにくい。また、リブ516の射出成形用ゲート跡540とは反対側の面には上下2ヶ所に補強リブ550a、550bが設けられている。射出成形後の型抜きの際に、これら補強リブ550a、550bが抜き抵抗になりゲートの反対側型に成形した把手500が安定的に残り、エジェクトピンによる排出処理を容易なものとすることができる。これらの補強リブ550a、550bをゲートの反対側型のエジェクトピンに対応する位置に配置することにより、射出成形の際やブロー成形と同時にボトル本体と一体化する際のエジェクトピンの突き当て個所としてこの補強リブ550a、550b頂面を使用することができる。従って、エジェクトピンを把手500の内側板514と外側板515との間の奥まった位置に対応させる必要がないのでエジェクトピンのストロ−クが短くて済み、また設置が容易なものとなる。
【0048】
(4)下部嵌着腕下面の凸凹
下部嵌着腕513の下面に凹凸部560を設ければボトル壁が成形時にこの凹凸部560に充分に食い込み、把手500の嵌合強度をさらに高めることができる。さらに極めてまれではあるがこの部分にピンホールが発生することがあり、この場合には、ピンホール検出用エア抜き溝としても作用する。
【0049】
(5)把手付プラスチックボトルの製造法
次に、上記把手付プラスチックボトルの製造方法について図5及び図6を参照しつつ説明する。本願発明にかかる把手付きプラスチックボトル1の製造に使用する金型50は、図5に示すように、左右に分割する胴型50a、及び50b、並びに上方に引き抜き可能な底型51、さらに不図示の頚部形成型からなっている。型閉じ状態においてボトル本体2の形状に相当する型内面形状を形成する。胴型50a、50bの側面部には、把手装着用の凹部を掘り込み形成してある。この凹部の掘り込みは、把手100、200、または300(図面においては把手100のみ示す。)を装着した時に上下の嵌着腕512、513の先端部分が金型内に露出するように形成されている。把手付プラスチックボトル1の製造時には、上記金型50の凹部の型面に予め射出成形によって形成した把手100、200、または300をセットし、上下の嵌着腕512、513の先端、すなわち突起部519、529、並びに上部嵌着腕の上面板517上面、及び前面板514aの前面、並びに下部嵌着腕の下面板528底面を型内に露出状態とする。その後に型閉し、略90℃〜120℃に加熱したプリフォームを型内に挿着し、これを延伸ロッドで縦方向に延伸させ、プリフォーム内に高圧空気(ブローエア)を吹き込む。延伸樹脂は、金型50の型面に密着してボトル本体2をブロー成形すると同時に、型内に露出された把手100、200、または300の表面に密着する。これにより、握り部511の前面板514の前面から上部嵌着腕512の上面板517の上面先端部にかけて被覆して突起部519を含む上部嵌着腕512の先端部を包み込む。このときに上面板517に切り欠き12;22a、22b;32が設けられていれば、上部嵌着腕512と、ボトル本体2との嵌合形状が複雑なものとなり、嵌合強度が高められる。
【0050】
また同時に、遠心樹脂は、突起部529を含む下部嵌着腕513の先端部を包み込み、ボトル本体2と把手100、200、または300とが密着して一体化される。その後、ブローエアを金型50から排出し、次いで冷却媒体を注入して冷却する。そして、型開きすれば、把手100、200、または300がボトル本体2に蜜着一体化された把手付プラスチックボトル1を得ることができる。
【0051】
(6)把手及びボトル本体の材質
本発明において、ボトル本体2は通常ポリエチレンテレフタレートで代表されるポリエステル樹脂により形成される。一方、把手100、200、または300はポリエチレンテレフタレートで代表されるポリエステル樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレンなどが使用できる。特に、把手100、200、または300の材質としてボトル本体2と同様のポリエステル樹脂を採用すると、回収してリサイクルする際に、本体と一緒に処理することができ、また把手100、200、または300として再生樹脂を使用することができるので好ましい。
【0052】
以上、現時点において、もっとも、実践的であり、かつ、好ましいと思われる実施形態に関連して本発明を説明したが、本発明は、本願明細書中に開示された実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲および明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う把手及び把手付プラスチックボトルもまた本発明の技術的範囲に包含されるものとして理解されなければならない。例えば以下に説明する変形例は、当然に本願発明の技術的範囲に属するものと理解されるべきものである。
【0053】
<5> 変形例
(1)第一実施形態または第二実施形態において、切り欠きを上面板の左右対称の位置(右側のみ)に形成しても本実施形態と同一の作用効果を得ることができる。これに伴い射出用ゲート跡、および補強リブも、それぞれに左右反対側に配置するとよい。
(2)第三実施形態において、大きな切り欠きを左右両側部それぞれに形成してもよい。このようにすることにより、上部嵌着腕512とボトル本体との嵌合強度をさらに高めることができる。
(3)把手各部の断面形状が「H」字型に形成されている場合について説明したが、切り欠き部を設けて上記のような作用効果を奏するものであれば、他の形状を備えていてもよい。
【0054】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明の第一の態様は、握り部と握り部の上下部から前方向に突出する上部嵌着腕と下部嵌着腕とを具備し、さらに上部嵌着腕が握り部から分岐する位置より握り部の上方に延設された上方延設部を備える把手であって、上部嵌着腕から上方延設部にかけて連続する切り欠きが設けられているので、ブロー成形によりボトル本体の壁部がこの切り欠きに食い込むように形成され、嵌合形状を複雑なものとすることができる。したがって、把手上部嵌着腕とボトル本体との嵌合強度を高めることができる。さらに嵌合強度を高めることができる構造を形成できるので、成形条件例えば、プリフォーム延伸温度、一次ブローのタイミング、あるいは二次ブロー圧力等の幅を広くとることが可能となる。
【0055】
本発明の第二の態様は、握り部と握り部の上下部から前方向に突出する上部嵌着腕と下部嵌着腕とを具備し、さらに上部嵌着腕が握り部から分岐する位置より握り部の上方に延設された上方延設部を備える把手であって、上部嵌着腕の上面と上方延設部の前面とは一曲面をなすように形成されるとともに、上面から前面に連続する切り欠きが設けられている。この第二の態様にかかる把手によれば、上部嵌着腕の上面板から上方延設部の前面板にかけて三次元形状の切り欠きが形成されており、ブロー成形によりボトル本体の壁部がこの切り欠きに食い込むように形成されるので、嵌合形状を複雑なものとすることができる。したがって、把手上部嵌着腕とボトル本体との嵌合強度を高めることができる。さらに嵌合強度を高めることができる構造を形成できるので、成形条件例えば、プリフォーム延伸温度、一次ブローのタイミング、あるいは二次ブロー圧力等の幅を広くとることが可能となる。また、上面板と前面板とは一つの曲面を形成しているので、角部をつけずに切り欠きを形成することが可能となる。したがって、角部を基点としたクラックの発生を防止することが容易なものとなる。さらに切り欠きが上部嵌着腕の前面板から上方延設部の前面板へと連続的に形成されているので、ブロー成形時にボトルの壁部が切り欠きを通って膨出形成されるため、把手が上下方向に動くのを規制することが可能となる。
【0056】
本発明の第三の態様は、握り部と握り部の上下部から前方向に突出する上部嵌着腕と下部嵌着腕とを具備し、さらに上部嵌着腕が握り部から分岐する位置より握り部の上方に延設された上方延設部を備える把手であって、上方延設部は前面側に立設された前面板及び前面板の後方に立設された後面板、並びに前面板と後面板とを上下方向に連結する垂直リブを備え、上部嵌着腕は、前記握り部から分岐する位置より前方へと略水平に延設された上面板及び上面板の下方に配置された下面板、並びに上面板と下面板とを前方向に連結する水平リブを備え、前面板と上面板とは一曲面をなすように形成されるとともに、上面板から前面板に連続する切り欠きが設けられていることを特徴とする把手であり、上部嵌着腕の上面板から上方延設部の前面板にかけて三次元形状の切り欠きが形成されており、ブロー成形によりボトル本体の壁部がこの切り欠きに食い込むように形成されるので、嵌合形状を複雑なものとすることができる。したがって、把手上部嵌着腕とボトル本体との嵌合強度を高めることができる。さらに嵌合強度を高めることができる構造を形成できるので、成形条件の幅を広くとることが可能となる。また、上面板と前面板とは一つの曲面を形成しているので、角部をつけずに切り欠きを形成することが可能となる。したがって、角部を基点としたクラックの発生を防止することが容易なものとなる。さらに切り欠きが上部嵌着腕の前面板から上方延設部の前面板へと連続的に形成されているので、ブロー成形時にボトルの壁部が切り欠きを通って膨出形成されるため、把手が上下方向に動くのを規制することが可能となる。
【0057】
上記第三の態様の把手において、切り欠きは平面視及び正面視上水平リブ及び垂直リブを境にした両側部のうち、一方の側にのみ形成されていることとにすれば、把手の成形性及び製造工程における搬送性に好都合なものとなる。
【0058】
また、上記第三の態様において、切り欠きは平面視及び正面視上水平リブ及び垂直リブを境にした両側部のうち、いずれの側にも形成されていることにした場合には、より高い嵌合強度を実現することが容易なものとなる。
【0059】
上記のように構成した場合にはさらに、切り欠きの面積を、切り欠き可能なすべての部分の面積を100としたとき、20以上であるように構成すれば、把手上部嵌着腕とボトル本体との嵌合強度を高めることができる。さらに嵌合強度を高めることができる構造を形成できるので、成形条件の幅を広くとることが可能となる。
【0060】
本発明の第四の態様にかかる把手付きプラスチックボトルによれば、上記第一から第三態様及び各変形例にかかる把手に奏される各作用効果をプラスチックボトルに具現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】切り欠きを形成する前の把手を示す図である。
【図2】第一実施形態にかかる把手を示す図である。
【図3】第二実施形態にかかる把手を示す図である。
【図4】第三実施形態にかかる把手を示す図である。
【図5】金型内に把手をセットした状態を示す断面図である。
【図6】本発明の把手付プラスチックボトルの一部を切り欠いた側面図である。
【図7】把手付プラスチックボトルの製造工程における成形金型内を示した概略断面図である。
【図8】把手付プラスチックボトルの一部を切り欠いて示す側面図である。
【符号の説明】
1 把手付きプラスチックボトル
2 ボトル本体
12、22a、22b、32 切り欠き
100、200、300 把手
114、214、314 前面板
117、217、317 上面板
511 握り部
512 上部嵌着腕
513 下部嵌着腕
514 上方延設部
515 後面板
516、516a、516b、516c リブ
518 下面板
【発明の属する技術分野】
本発明は、ボトル本体に取り付けられる把手、及びその把手を取り付けた把手付きプラスチックボトルに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、清涼飲料、酒、調味料など液体の容器材料としてガラスが用いられてきたが、近年ガラスに比べて軽量で耐衝撃性の高いポリエステル樹脂、特にポリエチレンテレフタレート(PET)が多く使用されるようになってきており、ペットボトルとして市場にあまねく流通している。このようなペットボトルの中でも、特に内容量が大きいもの、具体的には1.8リットル〜4リットルの容量の容器を中心にボトル本体にそれとは別体に設けた把手を取り付けた把手付きプラスチックボトルが実用化されている。
【0003】
この種のプラスチックボトルは、予め把手部分をボトル本体とは別体に射出成形等の方法により成形しておき、ボトル本体のブロー成形の工程において、両者を一体化することが一般に行われている。具体的には、例えば図7及び8に示すように、側面部に凹部71を備えたボトル本体72用のブロー成形型70を準備し、このブロー成形用金型70内の凹部71内に把手80の取り付け腕81、82の端部を突出させるように配置し、型を閉じた後に加熱されたプリフォーム75に加圧流体を吹き込み、ブロー成形してボトル本体72を成形する。同時に、このボトル本体72の壁部で把手80の上下の取り付け腕81、82を包み込むように上下把手嵌合部83、84を形成し、ボトル本体72と把手80との一体化を実現している。さらに取り付け腕81、82の先端部には前方に突出片85、86が形成され、これら突出片85、86もボトルの壁部に埋め込まれて抜け止め作用を果たしている。これらの構成に加えて、特許文献1においては、上取り付け腕の上面板に切り欠きを設けて落下の衝撃を受けても容易にボトル本体から外れることがない把手及び把手つきプラスチックボトルが開示されている。
【特許文献1】
特開2002−240829
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のようにブロー成形にてボトル本体と把手とを一体化する方法においては、成形条件によって上把手嵌合部83の嵌合強度が低くなる場合があるという問題があった。すなわち嵌合強度を十分に得るための成形条件、例えば、プリフォーム延伸温度、一次ブローのタイミング、あるいは二次ブロー圧力等が一定の幅の中に限定されるため、生産上の制約が発生し、換言すれば、製造条件は事実上多少変動せざるを得ないので、嵌合強度が不安定になるという問題があった。
【0005】
そこで、本発明は、上把手嵌合部の嵌合強度を十分に保つことができ、成形条件の幅を広くすることを可能とする把手、及び把手付プラスチックボトルを提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
以下、本発明について説明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の第一の態様は、握り部と握り部の上下部から前方向に突出する上部嵌着腕と下部嵌着腕とを具備し、さらに上部嵌着腕が握り部から分岐する位置より握り部の上方に延設された上方延設部を備える把手であって、上部嵌着腕から上方延設部にかけて連続する切り欠きが設けられていることを特徴とする把手を提供するものである。
【0008】
ここに本明細書中における「上下(垂直)」、「水平」方向の判断は、把手をボトル本体に取り付けた状態において、底面を下側にしてボトルを平面上に載置した状態を基準とする。また、把手を観察者側に配置した状態を基準に、ボトル側を「前方」、把手側を「後方」、または「手前側」とし、観察者からボトルを見たときの左右により、「左右」を決するものとする。また本願明細書において、「切り欠き」とは、元々一定の形状であったものの一部をあたかも全体を形成した後に切り取り去ったような形状をさすが、実際に切り取り作業により切り欠くことを要しない。すなわち切り欠いた部分を含んで形成した型により全体が同時に形成される形状も本願でいう切り欠きである。
【0009】
この第一の態様にかかる把手によれば、上部嵌着腕から上方延設部にかけて切り欠きが形成されており、ブロー成形によりボトル本体の壁部がこの切り欠きに食い込むように形成されるので、嵌合形状を複雑なものとすることができる。したがって、把手上部嵌着腕とボトル本体との嵌合強度を高めることができる。さらに嵌合強度を高めることができる構造を形成できるので、成形条件例えば、プリフォーム延伸温度、一次ブローのタイミング、あるいは二次ブロー圧力等の幅を広くとることが可能となる。
【0010】
本発明の第二の態様は、握り部と握り部の上下部から前方向に突出する上部嵌着腕と下部嵌着腕とを具備し、さらに上部嵌着腕が握り部から分岐する位置より握り部の上方に延設された上方延設部を備える把手であって、上部嵌着腕の上面と上方延設部の前面とは一曲面をなすように形成されるとともに、上面から前面に連続する切り欠きが設けられていることを特徴とする把手を提供する。
【0011】
この第二の態様にかかる把手によれば、上部嵌着腕の上面板から上方延設部の前面板にかけて三次元形状の切り欠きが形成されており、ブロー成形によりボトル本体の壁部がこの切り欠きに食い込むように形成されるので、嵌合形状を複雑なものとすることができる。したがって、把手上部嵌着腕とボトル本体との嵌合強度を高めることができる。さらに嵌合強度を高めることができる構造を形成できるので、成形条件例えば、プリフォーム延伸温度、一次ブローのタイミング、あるいは二次ブロー圧力等の幅を広くとることが可能となる。また、上面板と前面板とは一つの曲面を形成しているので、角部をつけずに切り欠きを形成することが可能となる。したがって、角部を基点としたクラックの発生を防止することが容易なものとなる。さらに切り欠きが上部嵌着腕の前面板から上方延設部の前面板へと連続的に形成されているので、ブロー成形時にボトルの壁部が切り欠きを通って膨出形成されるため、把手が上下方向に動くのを規制することが可能となる。
【0012】
本発明の第三の態様は、握り部(511)と握り部の上下部から前方向に突出する上部嵌着腕(512)と下部嵌着腕(513)とを具備し、さらに上部嵌着腕が握り部から分岐する位置より握り部の上方に延設された上方延設部(514)を備える把手であって、上方延設部は前面側に立設された前面板(114、214、314)及び前面板の後方に立設された後面板(515)、並びに前面板と後面板とを上下方向に連結する垂直リブ(516c)を備え、上部嵌着腕は、前記握り部から分岐する位置より前方へと略水平に延設された上面板(117、217、317)及び上面板の下方に配置された下面板(518)、並びに上面板と下面板とを前方向に連結する水平リブ(516a)を備え、前面板と上面板とは一曲面をなすように形成されるとともに、上面板から前面板に連続する切り欠き(12、22a、22b、32)が設けられていることを特徴とする把手(100、200、300)を提供する。
【0013】
この第三の態様にかかる把手によれば、上部嵌着腕の各部断面形状は「H」字型に形成されているので、可動型と固定型とから構成され、両型が分割できる射出成形型を行う上でアンダーカット部が生じ難い点で有利であり、また、少ない材料にて強度を確保しやすい。また上部嵌着腕の上面板から上方延設部の前面板にかけて三次元形状の切り欠きが形成されており、ブロー成形によりボトル本体の壁部がこの切り欠きに食い込むように形成されるので、嵌合形状を複雑なものとすることができる。したがって、把手上部嵌着腕とボトル本体との嵌合強度を高めることができる。さらに嵌合強度を高めることができる構造を形成できるので、成形条件例えば、プリフォーム延伸温度、一次ブローのタイミング、あるいは二次ブロー圧力等の幅を広くとることが可能となる。また、上面板と前面板とは一つの曲面を形成しているので、角部をつけずに切り欠きを形成することが可能となる。したがって、角部を基点としたクラックの発生を防止することが容易なものとなる。さらに切り欠きが上部嵌着腕の前面板から上方延設部の前面板へと連続的に形成されているので、ブロー成形時にボトルの壁部が切り欠きを通って膨出形成されるため、把手が上下方向に動くのを規制することが可能となる。なお、切り欠きの形状を決定するに当たって、クラック発生防止上の観点から、各コーナー部はクラック発生防止の観点から、なるべく大きなRをつけることが好ましい。
【0014】
上記第三の態様の把手において、切り欠き(12)は平面視及び正面視上水平リブ(516a)及び垂直リブ(516c)を境にした左右両側部のうち、一方の側にのみ形成されていることとしてもよい。ここに「平面視及び正面視上水平リブ及び垂直リブを境にした左右両側部」とは、上記基準位置にボトルを配置したとき、観察者側から見て水平リブ及び垂直リブはボトルの正中面上にあり、その正中面の両側部の意である。
【0015】
このように一方の側にのみ切り欠きを配置するようにすれば、把手の成形性及び製造工程における搬送性に好都合なものとなる。すなわち、切り欠き部を片側だけにすると、搬送用ガイドとの接触面積が両側を切り欠く場合より大きくできるので、より安定した搬送を実現することができる。
【0016】
また、上記第三の態様において、切り欠き(22a、22b)は平面視及び正面視上水平リブ及び垂直リブを境にした両側部のうち、いずれの側にも形成されていることとしてもよい。
【0017】
このように切り欠き部を両側部に形成した場合には、より高い嵌合強度を実現することが容易なものとなる。
【0018】
上記のように構成した場合にはさらに、切り欠き(32)の面積を、切り欠き可能なすべての部分の面積を100としたとき、20以上であるように構成することもできる。ここに「切り欠き可能な全ての部分」とは、上面板及び前面板が形成する曲面の面積から、その曲面と、上面板の下面から前面板の後面側に連続的に取り付けられているリブとの接合面の面積を差し引いた面積をいう。
【0019】
このように構成すれば、把手上部嵌着腕とボトル本体との嵌合強度を高めることができる。さらに嵌合強度を高めることができる構造を形成できるので、成形条件の幅を広くとることが可能となる。
【0020】
本発明の第四の態様は、上記第一態様〜第三態様及び各変形例にかかる把手(100、200、300)のうちのいずれかと、少なくとも側面部に上部及び下部嵌着腕(512、513)を嵌合する把手嵌合部を形成してなるボトル本体(2)とを備え、前記ボトル本体をブロー成形するとともに、前記把手嵌合部を形成して前記把手を前記ボトル本体に一体化して取り付けた把手付きプラスチックボトル(1)を提供して前記課題を解決する。
【0021】
この発明の第四の態様にかかる把手付きプラスチックボトルによれば、上記第一態様から第三態様及び各変形例にかかる把手に奏される各作用効果をプラスチックボトルに具現することができる。
【0022】
本発明のこのような作用及び利得は、次に説明する実施の形態から明らかにされる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下に本発明を、図面を参照しつつより具体的に説明する。はじめに、本発明に関するよりよい理解を得るため、各実施形態にかかる把手を示す前に、切り欠きが形成されていない把手の基本的な構造について図1を参照して説明する。図1において(a)は、切り欠きが設けられていない把手500の正面図、(b)は(a)の側面図、(c)は(b)の平面図である。
【0024】
切り欠きが形成されていない把手500は、射出成形により形成してあり、使用状態において略垂直に配置される握り部511の上端から若干下がった部位より前方向に上部嵌着腕512が突出するように設けられている。一方、握り部511の下端を前方側に湾曲させて略水平方向に下部嵌着腕513が突出して設けられている。この握り部511は、上部嵌着腕512から下部嵌着腕513までを、内側板514と外側板515とをリブ516で連結する構造に形成されている。
【0025】
握り部511の上部嵌着腕512取り付け部の上部には上方延設部514が設けられている。上方延設部514は、前面板514aと外側板515とをリブ516cで連結する構造に形成されている。前面板514aと外側板515とは、上方延設部の頂点514Tで合流し接合されている。リブ516cは、上方延設部の頂点514Tに対応する点516Tで終了している。
【0026】
この把手500の上部嵌着腕512は、基端部すなわち握り部511から連続してその突出中間部までが、上面板517と下面板518とを水平リブ516aで連結する構造とされている。上面板517と前面板514aとは、それぞれの端部が湾曲されて連結され、両者でひとつの連続した曲面を形成している。同様に、下面板518と、内側板514とは、それぞれの端部が湾曲されて連結され、両者でひとつの連続した曲面を形成している。上面板517は、下面板518と比較して左右の幅方向にやや大きめに形成されている。上部嵌着腕512の前方先端部には腕突出方向と略直交する方向上方に向けて突起部519が設けられている。
【0027】
図1(c)に示されるように、水平リブ516aの左側面526a(図1(c)においては下側)は、上部嵌着腕512の基端部である握り部511から前方にかけて、上部嵌着腕512の中央付近まで上部嵌着腕512の平面視上の中心線に平行に形成され、それから前方の部分は突起部519の左側面に向けて緩やかに左側に向かう曲線を描くように形成され、突起部519の後方側面に合流するようにして終了している。
【0028】
一方、水平リブ516aの右側面526b(図1(c)においては上側)は、上部嵌着腕512の基端部である握り部511から前方にかけて、突起部519にいたる直前まで上部嵌着腕512の平面視上の中心線に平行に形成され、突起部519のやや手前において、右方に直角に曲げられ、上面板517の右端517rに至って終了している。
【0029】
上記のような構成にて上面板517と下面板518とを水平リブ516aにより連結することにより、可動型と固定型が使用される把手500の成型工程において、アンダーカット部が生じることなく、射出成形後の型抜きの際に、両型を分割して把手500を取り出す工程を容易なものにすることができる。また水平リブの右方向に直角に曲げられた部分が抜き抵抗になって、エジェクトピンを有する可動型に成形した把手500が安定的に残り、エジェクトピンによる排出処理を容易なものとすることができる。
【0030】
下部嵌着腕513は、基端部すなわち握り部511から連続してその先端部までを上面板527と下面板528とをリブ516bで連結する構造としている。上面板527は、上記内側板514の下端部を前方に向けて湾曲して連結されており、内側板514と上面板527とでひとつの連続した曲面を形成している。下面板528は、上記外側板515の下端部を湾曲して先端に向かって上り傾斜状として形成されている。下面板528は、上面板527と比較して左右の幅方向にやや大きめに形成されている。下部嵌着腕513の前方先端部には腕突出方向と略直交する方向上方に向けて突起部529が設けられている。
【0031】
なお、把手500において、リブ516、516a、516b、及び516cは一つの垂直な平面として形成されている。
【0032】
<1> 第一実施形態
図2は、第一実施形態にかかる把手を示す図である。図2において(a)は、第一実施形態にかかる切り欠きが設けられた把手100の正面図、(b)は(a)の側面図、(c)は(b)の平面図である。本願発明の各実施形態にかかる切り欠きは上部嵌着腕512の上面板から前面板にかけて設けられており、これ以外の部分については各実施形態において同一の構成をとっている。従って、上面板、前面板、および切り欠きに関してそれぞれの実施形態特有の構成にかかる部分は独自の符号を付し、その他の共通部分は図1において使用した符号により説明を行い、各図における符号の記載を省略する。
【0033】
第一実施形態にかかる切り欠きが設けられた把手100においては、上部嵌着腕512の上面板117から前面板114にかけて左側のみに切り欠き12が設けられている。切り欠き12の側端面は、上面板117の先端からやや手前側に寄った左側面部分110から開始され、上面板117の平面視上の中央線方向に、平面視における下面板の左側面118よりやや中央線よりにまでカーブを描くように右方向に形成され、その後中央線に平行に上面板117と前面板114とが形成する曲面に沿って手前側に延伸し、前面板114では上方に行くに従い次第に切り欠きが形成されていなかったと仮定した側端部の方向、すなわち左寄り方向に戻され、前面板114の上端514Tやや下方の点111において終了している。
【0034】
このような切り欠き12を設けることにより、上部嵌着腕512とボトル本体との嵌合形状が複雑なものとなり、両者の間の嵌合強度を高めることができる。また嵌合強度が高い構造を有するので、成型時の製造条件幅を広く取ることが可能となる。また、切り欠き12の開始点110、及び終了点111近傍はカーブで形成されており、また上面板117と前面板114とが連続した曲面をなすように形成されているので、クラック発生の原因となる角部が形成される余地がない。また切り欠き12が左側のみに形成されているので、把手100の成形性及び搬送性の観点において有利なものとなる。さらに、切り欠きの形状が把手100の成形の際、いわゆるアンダーカットを生じることがないように形成されているので、成形後二つの型を分割して把手100を取り出す工程が容易なものとなる。
【0035】
<2> 第二実施形態
図3は、第二実施形態にかかる把手を示す図である。図3において(a)は、第二実施形態にかかる切り欠きが設けられた把手200の正面図、(b)は(a)の側面図、(c)は(b)の平面図である。
【0036】
第二実施形態にかかる切り欠きが設けられた把手200においては、上部嵌着腕512の上面板217から前面板214にかけて左右両側に切り欠き22a、22bが設けられている。切り欠き22aは、第一実施形態の切り欠き12と同一形状を呈している。切り欠き22bは、平面視上の上面板217の中心線をはさみ切り欠き22aと左右対称形に形成されている。
【0037】
このような切り欠き22a、および22bを設けることにより、上部嵌着腕512とボトル本体との嵌合形状が複雑なものとなり、両者の間の嵌合強度を高めることができる。また嵌合強度が高い構造を有するので、成型時の製造条件幅を広く取ることが可能となる。また、切り欠きの各部はカーブで形成されており、また上面板217と前面板214とが連続した曲面をなすように形成されているので、クラック発生の原因となる角部が形成される余地がない。また切り欠き22a、22bが左右それぞれの側に形成されているので、この点においても上部嵌着腕512とボトル本体との嵌合強度を高めることができる。さらに、切り欠きの形状が把手200の成形の際、いわゆるアンダーカットを生じることがないように形成されているので、成形後二つの型を分割して把手200を取り出す工程が容易なものとなる。
【0038】
<3> 第三実施形態
図4は、第三実施形態にかかる把手を示す図である。図4において(a)は、第三実施形態にかかる切り欠きが設けられた把手300の正面図、(b)は(a)の側面図、(c)は(b)の平面図である。
【0039】
第三実施形態にかかる切り欠きが設けられた把手300においては、上部嵌着腕512の上面板317から前面板314にかけて左側にのみ切り欠き32が設けられている。切り欠き32は、第一実施形態の切り欠き12と開始点310、及び終了点311は略同一であるが、切り欠きの深さ(大きさ)は本実施形態のほうが深く(大きく)、上面板317とリブ516aとの接合部、及び前面板314とリブ516cとの接合部にまで達している。
【0040】
図4(d)は、切欠きが形成されていない把手300´の上面板317から前面板314へと連続する曲面を平面上に展開して示す仮想上の図である。この図では、切り欠きを形成可能なエリアSにスマッジングが付されて表わされている。本実施形態において切り欠きを設ける部分の面積は、好ましくは切り欠きを形成可能なエリアSの面積の20%以上である。
【0041】
なお、上記における面積とは、上面板の上面から前面板の前面に連続する曲面上の面積を基準とする。
【0042】
このような切り欠き32を設けることにより、上部嵌着腕512とボトル本体との嵌合形状が複雑なものとなり、両者の間の嵌合強度を高めることができる。また嵌合強度が高い構造を有するので、成型時の製造条件幅を広く取ることが可能となる。さらに切り欠き32が上面板317から前面板314にかけて大きく形成されているので、ボトル本体のブロー成型時にボトル外壁が切り欠き32を通って膨出形成されるため把手300が上下方向に動くのを規制することが可能となる。また、切り欠き32の開始点310、及び終了点311近傍はカーブで形成されており、また上面板317と前面板314とが連続した曲面をなすように形成されているので、クラック発生の原因となる角部が形成される余地がない。さらに、切り欠きの形状が把手300の成形の際、いわゆるアンダーカットを生じることがないように形成されているので、成形後二つの型を分割して把手300を取り出す工程が容易なものとなる。
【0043】
以上に説明した第一実施形態〜第三実施形態の把手100、200、及び300において、切り欠きを片側のみに形成した場合、把手の成形性及び搬送性において有利なものとなる。一方切り欠きを左右両側に配置し、また切り欠きの形状を大きくすると、嵌合強度を向上する観点からは有利なものとなる。従って、必要な嵌合強度と把手の成形性及び搬送性とのバランスを考慮して、最適な形態の切り欠きを持つ把手を選択することができる。
【0044】
<4> 共通事項
以下に説明する事項は上記第一〜第三実施形態に共通する事項であるので、図1を参照しつつまとめて説明する。
【0045】
(1)把手の成形
把手500を製造するためには、可動型と固定型とから構成され、両型が把手500の中央に対応する部分から分割できる射出成形型を用いるものが通常である。握り部511や下部嵌着腕513などで、内側板514(上面板527)と外側板515(下面板528)とを、リブ516(516b)によって連結して、水平断面形状を「H」字形とすることにより、射出成形型の分割方向および把手500の抜き方向に対して抵抗となるいわゆるアンダーカット部が生じないので、両型を分割して把手500を取り出す工程が容易になるという利点がある。水平断面形状を「H」字形とせずに充分な強度を得ようとすると、その分、厚さを大きく取る必要が生じ、厚さを大きく取ると、把手500を射出成形するときの冷却過程における収縮により、特に突起部519、529の先端面に凹み(いわゆる「ヒケ」)が生じやすくなる。水平断面形状を「H」字形とすることにより、このヒケが生じにくく、かつ生じたヒケが目立たないという利点もある。
【0046】
(2)滑り止め
把手500の握り部511の内側板514及び外側板515の両側縁部には、滑り止め用凹凸部530が設けられている。一方、両側縁部付近を除く中央部の大部分には滑らかに仕上げられている。このような構成をとることにより、断面形状「H」字形自体の撓みやすさに加えて内側板514と外側板515などに微妙な柔らかさを生み出すとともに、全体の感触を損なうことなく凹凸部530による滑り止め効果を発揮することが可能となる。
【0047】
(3)射出用ゲート跡、および補強リブ
本発明の各実施形態においては水平断面が「H」字形を構成するリブ516の片側面に射出成形用ゲ−ト跡540を設けている。リブ516の片面側は内側板514と外側板515との間の奥まった位置にあるので、射出成形用ゲート跡540が極めて目立ちにくい。また、リブ516の射出成形用ゲート跡540とは反対側の面には上下2ヶ所に補強リブ550a、550bが設けられている。射出成形後の型抜きの際に、これら補強リブ550a、550bが抜き抵抗になりゲートの反対側型に成形した把手500が安定的に残り、エジェクトピンによる排出処理を容易なものとすることができる。これらの補強リブ550a、550bをゲートの反対側型のエジェクトピンに対応する位置に配置することにより、射出成形の際やブロー成形と同時にボトル本体と一体化する際のエジェクトピンの突き当て個所としてこの補強リブ550a、550b頂面を使用することができる。従って、エジェクトピンを把手500の内側板514と外側板515との間の奥まった位置に対応させる必要がないのでエジェクトピンのストロ−クが短くて済み、また設置が容易なものとなる。
【0048】
(4)下部嵌着腕下面の凸凹
下部嵌着腕513の下面に凹凸部560を設ければボトル壁が成形時にこの凹凸部560に充分に食い込み、把手500の嵌合強度をさらに高めることができる。さらに極めてまれではあるがこの部分にピンホールが発生することがあり、この場合には、ピンホール検出用エア抜き溝としても作用する。
【0049】
(5)把手付プラスチックボトルの製造法
次に、上記把手付プラスチックボトルの製造方法について図5及び図6を参照しつつ説明する。本願発明にかかる把手付きプラスチックボトル1の製造に使用する金型50は、図5に示すように、左右に分割する胴型50a、及び50b、並びに上方に引き抜き可能な底型51、さらに不図示の頚部形成型からなっている。型閉じ状態においてボトル本体2の形状に相当する型内面形状を形成する。胴型50a、50bの側面部には、把手装着用の凹部を掘り込み形成してある。この凹部の掘り込みは、把手100、200、または300(図面においては把手100のみ示す。)を装着した時に上下の嵌着腕512、513の先端部分が金型内に露出するように形成されている。把手付プラスチックボトル1の製造時には、上記金型50の凹部の型面に予め射出成形によって形成した把手100、200、または300をセットし、上下の嵌着腕512、513の先端、すなわち突起部519、529、並びに上部嵌着腕の上面板517上面、及び前面板514aの前面、並びに下部嵌着腕の下面板528底面を型内に露出状態とする。その後に型閉し、略90℃〜120℃に加熱したプリフォームを型内に挿着し、これを延伸ロッドで縦方向に延伸させ、プリフォーム内に高圧空気(ブローエア)を吹き込む。延伸樹脂は、金型50の型面に密着してボトル本体2をブロー成形すると同時に、型内に露出された把手100、200、または300の表面に密着する。これにより、握り部511の前面板514の前面から上部嵌着腕512の上面板517の上面先端部にかけて被覆して突起部519を含む上部嵌着腕512の先端部を包み込む。このときに上面板517に切り欠き12;22a、22b;32が設けられていれば、上部嵌着腕512と、ボトル本体2との嵌合形状が複雑なものとなり、嵌合強度が高められる。
【0050】
また同時に、遠心樹脂は、突起部529を含む下部嵌着腕513の先端部を包み込み、ボトル本体2と把手100、200、または300とが密着して一体化される。その後、ブローエアを金型50から排出し、次いで冷却媒体を注入して冷却する。そして、型開きすれば、把手100、200、または300がボトル本体2に蜜着一体化された把手付プラスチックボトル1を得ることができる。
【0051】
(6)把手及びボトル本体の材質
本発明において、ボトル本体2は通常ポリエチレンテレフタレートで代表されるポリエステル樹脂により形成される。一方、把手100、200、または300はポリエチレンテレフタレートで代表されるポリエステル樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレンなどが使用できる。特に、把手100、200、または300の材質としてボトル本体2と同様のポリエステル樹脂を採用すると、回収してリサイクルする際に、本体と一緒に処理することができ、また把手100、200、または300として再生樹脂を使用することができるので好ましい。
【0052】
以上、現時点において、もっとも、実践的であり、かつ、好ましいと思われる実施形態に関連して本発明を説明したが、本発明は、本願明細書中に開示された実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲および明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う把手及び把手付プラスチックボトルもまた本発明の技術的範囲に包含されるものとして理解されなければならない。例えば以下に説明する変形例は、当然に本願発明の技術的範囲に属するものと理解されるべきものである。
【0053】
<5> 変形例
(1)第一実施形態または第二実施形態において、切り欠きを上面板の左右対称の位置(右側のみ)に形成しても本実施形態と同一の作用効果を得ることができる。これに伴い射出用ゲート跡、および補強リブも、それぞれに左右反対側に配置するとよい。
(2)第三実施形態において、大きな切り欠きを左右両側部それぞれに形成してもよい。このようにすることにより、上部嵌着腕512とボトル本体との嵌合強度をさらに高めることができる。
(3)把手各部の断面形状が「H」字型に形成されている場合について説明したが、切り欠き部を設けて上記のような作用効果を奏するものであれば、他の形状を備えていてもよい。
【0054】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明の第一の態様は、握り部と握り部の上下部から前方向に突出する上部嵌着腕と下部嵌着腕とを具備し、さらに上部嵌着腕が握り部から分岐する位置より握り部の上方に延設された上方延設部を備える把手であって、上部嵌着腕から上方延設部にかけて連続する切り欠きが設けられているので、ブロー成形によりボトル本体の壁部がこの切り欠きに食い込むように形成され、嵌合形状を複雑なものとすることができる。したがって、把手上部嵌着腕とボトル本体との嵌合強度を高めることができる。さらに嵌合強度を高めることができる構造を形成できるので、成形条件例えば、プリフォーム延伸温度、一次ブローのタイミング、あるいは二次ブロー圧力等の幅を広くとることが可能となる。
【0055】
本発明の第二の態様は、握り部と握り部の上下部から前方向に突出する上部嵌着腕と下部嵌着腕とを具備し、さらに上部嵌着腕が握り部から分岐する位置より握り部の上方に延設された上方延設部を備える把手であって、上部嵌着腕の上面と上方延設部の前面とは一曲面をなすように形成されるとともに、上面から前面に連続する切り欠きが設けられている。この第二の態様にかかる把手によれば、上部嵌着腕の上面板から上方延設部の前面板にかけて三次元形状の切り欠きが形成されており、ブロー成形によりボトル本体の壁部がこの切り欠きに食い込むように形成されるので、嵌合形状を複雑なものとすることができる。したがって、把手上部嵌着腕とボトル本体との嵌合強度を高めることができる。さらに嵌合強度を高めることができる構造を形成できるので、成形条件例えば、プリフォーム延伸温度、一次ブローのタイミング、あるいは二次ブロー圧力等の幅を広くとることが可能となる。また、上面板と前面板とは一つの曲面を形成しているので、角部をつけずに切り欠きを形成することが可能となる。したがって、角部を基点としたクラックの発生を防止することが容易なものとなる。さらに切り欠きが上部嵌着腕の前面板から上方延設部の前面板へと連続的に形成されているので、ブロー成形時にボトルの壁部が切り欠きを通って膨出形成されるため、把手が上下方向に動くのを規制することが可能となる。
【0056】
本発明の第三の態様は、握り部と握り部の上下部から前方向に突出する上部嵌着腕と下部嵌着腕とを具備し、さらに上部嵌着腕が握り部から分岐する位置より握り部の上方に延設された上方延設部を備える把手であって、上方延設部は前面側に立設された前面板及び前面板の後方に立設された後面板、並びに前面板と後面板とを上下方向に連結する垂直リブを備え、上部嵌着腕は、前記握り部から分岐する位置より前方へと略水平に延設された上面板及び上面板の下方に配置された下面板、並びに上面板と下面板とを前方向に連結する水平リブを備え、前面板と上面板とは一曲面をなすように形成されるとともに、上面板から前面板に連続する切り欠きが設けられていることを特徴とする把手であり、上部嵌着腕の上面板から上方延設部の前面板にかけて三次元形状の切り欠きが形成されており、ブロー成形によりボトル本体の壁部がこの切り欠きに食い込むように形成されるので、嵌合形状を複雑なものとすることができる。したがって、把手上部嵌着腕とボトル本体との嵌合強度を高めることができる。さらに嵌合強度を高めることができる構造を形成できるので、成形条件の幅を広くとることが可能となる。また、上面板と前面板とは一つの曲面を形成しているので、角部をつけずに切り欠きを形成することが可能となる。したがって、角部を基点としたクラックの発生を防止することが容易なものとなる。さらに切り欠きが上部嵌着腕の前面板から上方延設部の前面板へと連続的に形成されているので、ブロー成形時にボトルの壁部が切り欠きを通って膨出形成されるため、把手が上下方向に動くのを規制することが可能となる。
【0057】
上記第三の態様の把手において、切り欠きは平面視及び正面視上水平リブ及び垂直リブを境にした両側部のうち、一方の側にのみ形成されていることとにすれば、把手の成形性及び製造工程における搬送性に好都合なものとなる。
【0058】
また、上記第三の態様において、切り欠きは平面視及び正面視上水平リブ及び垂直リブを境にした両側部のうち、いずれの側にも形成されていることにした場合には、より高い嵌合強度を実現することが容易なものとなる。
【0059】
上記のように構成した場合にはさらに、切り欠きの面積を、切り欠き可能なすべての部分の面積を100としたとき、20以上であるように構成すれば、把手上部嵌着腕とボトル本体との嵌合強度を高めることができる。さらに嵌合強度を高めることができる構造を形成できるので、成形条件の幅を広くとることが可能となる。
【0060】
本発明の第四の態様にかかる把手付きプラスチックボトルによれば、上記第一から第三態様及び各変形例にかかる把手に奏される各作用効果をプラスチックボトルに具現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】切り欠きを形成する前の把手を示す図である。
【図2】第一実施形態にかかる把手を示す図である。
【図3】第二実施形態にかかる把手を示す図である。
【図4】第三実施形態にかかる把手を示す図である。
【図5】金型内に把手をセットした状態を示す断面図である。
【図6】本発明の把手付プラスチックボトルの一部を切り欠いた側面図である。
【図7】把手付プラスチックボトルの製造工程における成形金型内を示した概略断面図である。
【図8】把手付プラスチックボトルの一部を切り欠いて示す側面図である。
【符号の説明】
1 把手付きプラスチックボトル
2 ボトル本体
12、22a、22b、32 切り欠き
100、200、300 把手
114、214、314 前面板
117、217、317 上面板
511 握り部
512 上部嵌着腕
513 下部嵌着腕
514 上方延設部
515 後面板
516、516a、516b、516c リブ
518 下面板
Claims (6)
- 握り部と、前記握り部の上下部から前方向に突出する上部嵌着腕と下部嵌着腕とを具備し、さらに前記上部嵌着腕が前記握り部から分岐する位置より前記握り部の上方に延設された上方延設部を備える把手であって、
前記上部嵌着腕から前記上方延設部にかけて連続する切り欠きが設けられていることを特徴とする把手。 - 握り部と、前記握り部の上下部から前方向に突出する上部嵌着腕と下部嵌着腕とを具備し、さらに前記上部嵌着腕が前記握り部から分岐する位置より前記握り部の上方に延設された上方延設部を備える把手であって、
前記上部嵌着腕の上面と前記上方延設部の前面とは一曲面をなすように形成されるとともに、前記上面から前記前面に連続する切り欠きが設けられていることを特徴とする把手。 - 握り部と、前記握り部の上下部から前方向に突出する上部嵌着腕と下部嵌着腕とを具備し、さらに前記上部嵌着腕が前記握り部から分岐する位置より前記握り部の上方に延設された上方延設部を備える把手であって、
前記上方延設部は、前面側に立設された前面板及び前記前面板の後方に立設された後面板、並びに前記前面板と後面板とを上下方向に連結する垂直リブを備え、
前記上部嵌着腕は、前記握り部から分岐する位置より前方へと略水平に延設された上面板及び前記上面板の下方に配置された下面板、並びに前記上面板と下面板とを前記前方向に連結する水平リブを備え、
前記前面板と前記上面板とは一曲面をなすように形成されるとともに、前記上面板から前記前面板に連続する切り欠きが設けられていることを特徴とする把手。 - 前記切り欠きは、平面視及び正面視上前記水平リブ及び垂直リブを境にした両側部のうち、一方の側にのみ形成されている請求項3に記載の把手。
- 前記切り欠きは、平面視及び正面視上前記水平リブ及び垂直リブを境にした両側部のうち、いずれの側にも形成されている請求項3に記載の把手。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の把手と、少なくとも側面部に前記上部及び下部嵌着腕を嵌合する把手嵌合部を形成してなるボトル本体とを備え、前記ボトル本体をブロー成形するとともに、前記把手嵌合部を形成して前記把手を前記ボトル本体に一体化して取り付けた把手付きプラスチックボトル。
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Cited By (1)
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WO2008123322A1 (ja) * | 2007-03-30 | 2008-10-16 | Yoshino Kogyosho Co., Ltd. | 把手付き合成樹脂製壜体 |
-
2002
- 2002-10-08 JP JP2002295118A patent/JP2004131097A/ja not_active Withdrawn
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