JP2004131094A - チタン容器及びその製造方法 - Google Patents

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Kiyoshi Mochizuki
望月 喜義
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Fuji Acetylene Kogyo KK
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Abstract

【課題】本発明はチタン薄板を素材とするチタン容器に関し、チタン薄板の厚みに係わらず大容量でしかも充分な強度を持つチタン容器の製造をなしうるようにすることを目的とする。
【解決手段】容器側壁10は縦方向の分割線にて分割されたチタン薄板製の断面が1/4円形状のセグメント12より構成される。円周方向に隣接するセグメント12は対向する縦方向の切断線14にて突き当てられ、溶接されることにより円筒状側壁10(外径=t2)に構成される。複数本のチタン製リング18(内径=t1<t2)は加熱され、筒状側壁に焼きばめされる。焼きばめ後にチタン製リング18を筒状側壁10に溶接される。
【選択図】図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明はチタン薄板を素材とするチタン容器及びチタン薄板からのチタン容器の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
酒類の醸造工場において腐食などを原因とする金属イオンなどの材料成分の溶出による変質の防止のため醸造容器を耐腐食性の高い少ないチタンを素材として形成するものが提案されている。この公知のチタン容器ではチタン薄板を突当部を溶接することにより筒形状とし、筒形状とされたものをチタン薄板よりなる蓋板及び底板に巻き締め(スピンニング)にて接合し、ドラム缶形状となしている。チタン薄板としては取扱いの容易性と剛性との兼ね合いからその厚みを0.4〜0.8ミリメートルとしている。(特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2000−203571号公報
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1に記載の技術では厚みが0.4〜0.8ミリメートルのチタン薄板を筒状に巻き、突当端面を溶接して筒状とし、上下に蓋板及び底板を巻き締めにて構成したドラム缶状のものであるが、厚みが0.4〜0.8ミリメートルであるため、強度的上の制限を受けるためあまり大容量の容器には適していなかった。即ち、強度を確保するためにはチタン薄板の厚みとして2ミリメートル程度のものが必要であるが、2ミリメートルといった厚みのチタン薄板の場合は巻き締めの実施が困難であり、ドラム缶構造では製造が不可能であった。
【0004】
この発明はかかる従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、チタン薄板の厚みに係わらず大容量でしかも充分な強度を持つチタン容器の製造をなしうるようにすることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明によれば、チタンを素材に構成され、側壁が筒状をなす容器において、前記筒状側壁は、対向する縦方向の突当部において溶接された円周方向に一連のチタン薄板製セグメントにて構成されると共に、前記筒状側壁を円周方向において外周側より包囲するように実質的全面で密着された少なくとも1本のチタン製リングを備え、前記リングは前記筒状側壁に溶接されたことを特徴とするチタン容器が提供される。
【0006】
請求項1の発明の作用・効果を説明すると、チタン薄板製セグメントを対向する縦方向の突当部において円周方向に一連となるように溶接することにより形成される筒状側壁をその外周側から円周方向にチタン製リングを全面で密着せしめている。即ち、円弧断面のチタン製の断面円弧状のセグメントを、箍(たが)としてのチタン製リングで締結した桶様の容器構造が得られる。そのため、チタン板材は断面円弧形状に成形が可能であればよく、巻き締めと比較して成形加工可能な厚みの限界値が大幅に大きくなり、2ミリメートルといった肉厚でも容易にプレス加工などにより成形可能であり、しかもセグメント同士を円周方向に一連となるように溶接して得られた筒状体をリングによる外周側から密着せしめることにより高い剛性を確保することができる。
【0007】
請求項2に記載の発明によれば、チタンを素材に構成され、側壁が筒状をなす容器の製造方法において、縦方向の分割線にて分割されたチタン薄板製のセグメントを対向する突当部にて円周方向に一連に溶接することにより容器の筒状側壁となし、少なくとも1本のチタン製リングを筒状側壁に焼きばめすると共に前記チタン製リングを筒状側壁に溶接することを特徴とするチタン容器の製造方法が提供される。
【0008】
請求項2の発明の作用・効果を説明すると、円周方向における一連のチタン薄板製セグメントは円周方向に隣接する縦方向の対向突当部において溶接せしめられるととにより容器の筒状側壁を形成し、このように形成された筒状側壁の外周側からチタン製リングを焼きばめすると共に、チタン製リングは筒状側壁に溶接している。焼きばめによりチタン製リングを筒状側壁に実質的に全面で密着させ、筒状側壁に対するチタン製リング全周にわたる良好な溶接を容易かつ確実とすることができ、所期の品質のチタン容器を容易にかつ高い歩留まりにて得ることができる。
【0009】
図1において、10はこの発明のチタン容器の筒状側壁であり、厚さ2ミリメートルの純チタン板(TP340)を素材として構成される。即ち、筒状側壁10は縦方向に分割された4個のセグメント12から構成される。セグメント12は、矩形のチタン板より、所望の容器径に対して1/4円の断面形状をなすようにプレス成形される。純チタンの代りにチタン合金製の板材も場合によっては使用可能である。
【0010】
このようにして形成された1/4円の断面形状をなすセグメント12が4枚筒形状をなすように隣接する縦方向の突当面12Aにて溶接される。図1では3枚のセグメント12が、隣接するセグメントの縦方向の突当面にて溶接された状態を示す。セグメント12間の縦方向の突当溶接部を14にて示す。最後のセグメント12も隣接する縦方向の突当面12A同士の溶接が行われ、筒状側壁10として完成する。
【0011】
このようにして筒状側壁10が完成した状態で同様な純チタン板(TP340)にて形成された底板16が筒状側壁10の下端縁に溶接される。図2に示すように筒状側壁10の下端縁は幾分傾斜しており、従って、筒状側壁10に固定した状態で底板16も同様に傾斜している。
【0012】
図2において、リング18は厚さ4ミリメートルの純チタン板(TP340)から切り出される帯板の端面を突き当て、突当面を溶接することにより形成される。リング18は1/4円の断面形状のセグメント12を円周方向に一連に突当溶接することにより形成された筒状側壁10を外周側から強化する箍(たが)様の補強部材として機能するものである。即ち、セグメント12を隣接突当面で溶接したのみでは、強度が不足する恐れがあるため、外周側からリング18を巻くことにより補強を図っているもである。外周からの補強方法として帯板を外周から当て溶接する方式では、帯板自体が4ミリメートル厚と剛性が高いものであり、帯板と筒状側壁との密着性が良くなく帯板と筒状側壁との隙間が多くなるため、良好な溶接をなしえず、また補強効果としても不十分であった。この発明ではチタン製帯板より対向端を突当溶接することにより先にリング18に形成しておき、このリング18を焼きばめにより筒状側壁10の外周に装着し、その後にリング18を筒状側壁10に溶接するようにしている。即ち、帯板を突当溶接することにより形成したリング18は常温での内径t1を筒状側壁10の外径t2より幾分小さくしておき、かつリング18は適当な温度、例えば400度に加熱する。他方、筒状側壁10は常温としておき、冷却性を高めるため内部に水を張っておくことが好ましい。そして、400度に加熱されたリング18を筒状側壁10に挿入する。加熱によりリング18の内径が膨張しているため、筒状側壁10への挿入をスムースに行うことができる。冷却によってリング18は収縮し、その内径t1が筒状側壁10の外径t2より適当に小さいため筒状側壁10の外周面へのリング18の内周面の全面における強固な密着を得ることができる。そして、このように筒状側壁10とリング18とが強く密着した状態においてリング18を筒状側壁10に対して溶接する。図3はセグメント10を縦方向溶接線14にて溶接してなる筒状側壁10の外周に3本のリング18を箍状に装着し溶接した状態が図示されている。
【0013】
リング18の焼きばめ・溶接の後に底壁16の下方には同様なチタン素材の延長筒20が溶接され、かつ底壁16の下面に補強用の幅の狭いチタン製のリブ21が井桁状に溶接される。そして、延長筒20の外周に断面L形のチタン製脚22が嵌着され、溶接される。
【0014】
側壁10の上端には、図4に示すように断面L形のリング状チタン製口金23が嵌着され、溶接される。口金23には図示しない蓋を被せることができる。
【0015】
図2においてチタン容器の筒状側壁10は傾斜底壁16の最も低くなった部位にドレンプラグ接続部24及び液体(醸造酒など)の取出し孔用のプラグ接続部26を具備している。醸造時にはこれらの接続部24, 26には図示しない栓が装着される。
【0016】
尚、図4においてはリング18は3個図示されているが、リング18の個数は必要に応じて2本でも4本でも適宜増減することができる。また、筒状壁10を構成するセグメント12の円周方向における分割数も4枚に限らず適宜増減することができ、セグメント12の分割数に応じた弧長の断面円弧形状を呈することになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はこの発明のチタン容器の筒状側壁を構成するためのセグメントの連接構造を説明する斜視図である。
【図2】図2はこの発明のチタン容器の縦方向断面図である。
【図3】図3はこの発明のチタン容器の底面図である。
【図4】図4はこの発明のチタン容器の組み立て状態を示す斜視ず図である。
【符号の説明】
10…チタン容器の筒状側壁
12…セグメント
14…突当溶接部
16…底板
18…リング

Claims (2)

  1. チタンを素材に構成され、側壁が筒状をなす容器において、前記筒状側壁は、対向する縦方向の突当部において溶接された円周方向に一連のチタン薄板製セグメントにて構成されると共に、前記筒状側壁を円周方向において外周側より包囲するように実質的全面で密着された少なくとも1本のチタン製リングを備え、前記リングは前記筒状側壁に溶接されたことを特徴とするチタン容器。
  2. チタンを素材に構成され、側壁が筒状をなす容器の製造方法において、縦方向の分割線にて分割されたチタン薄板製のセグメントを対向する突当部にて円周方向に一連に溶接することにより容器の筒状側壁となし、少なくとも1本のチタン製リングを筒状側壁に焼きばめすると共に前記チタン製リングを筒状側壁に溶接することを特徴とするチタン容器の製造方法。
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