JP2004130552A - シール材の製造方法とその製造装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】シール材の接合部と、接合部以外の一般部との圧縮荷重の差が小さくシール性に優れるシール材を容易に製造する。
【解決手段】一対の保持機構60によりシール素材11の相対する端末部12、14を外側から囲んで保持するとともに、両端末部12、14の間に接合シート材40を配置する。一対の保持機構60を相対的に接近させて両端末部12、14同士を接合シート材40を間に挟んで押し付けるとともに、加熱手段68によって接合シート材40を中空シール部30の外側方向から加熱する。接合シート材40のうち、接触面部分41あるいはその近傍部分の温度が他の部分の温度よりも高くなりかつ強度が低下したときに、中空シール部30の中空部33の横断面形状に対応する接合シート材40の中空部対応領域42に破断力を作用させて、その中空部対応領域42を破断させる。
【選択図】    図10

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、内部に空間部を有する箱体とその箱体の開口に開閉可能に装着される蓋体との間に介在されてシール性を確保するためのシール材の製造方法とその製造装置に関し、例えば、車両のドアと車体のドア開口部との間に介在されるシール材、冷蔵庫の開閉ドアに用いられるシール材等を製造するシール材の製造方法と、そのシール材の製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば、車両のドアと車体のドア開口部との間に介在されるシール材(ドアシール、ドアオープニングトリム等とも呼ばれることがある)において、弾性体よりなる中空シール部を長手方向に沿って有する単数又は複数の長尺なシール素材の相対する端末部同士を接合シート材を間に挟んで押し付けて接合することでシール材が構成されるものがある。
このようなシール材の接合部において、接合シート材を境とする両中空シール部の中空部が接合シート材の中空部対応領域によって塞がれた状態となる。これによってシール材の接合部と、接合部以外の一般部との圧縮荷重(言い換えると弾性変形力)の差が大きくなり、その差によってシール性が悪くなる場合があった。
このような不具合を軽減するため、長尺なシール素材の相対する端末部同士を接合シート材を間に挟んで相対的に押し付けて接合してシール材の製造する際、一方の中空シール部の中空部に突差し棒を挿入し、その突差し棒先端の突差し部によって接合シート材の中空部対応領域の略中心部を突差して破断する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
すなわち、接合シート材の中空部対応領域の略中心部を突差して破断することで、シール材の接合部と、接合部以外の一般部との圧縮荷重(言い換えると弾性変形力)の差が小さくなる。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−341207(第5頁〜第7頁、図1〜図6)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記した従来のシール材の製造方法においては、突差し棒先端の突差し部で、接合シート材の中空部対応領域の略中心部を突差して破断する方法である。このため、接合シート材の中空部対応領域が部分的に残留する恐れがあった。
また、接合シート材の中空部対応領域の破断不良によって残留部分が多くなると、シール材の接合部と、接合部以外の一般部との圧縮荷重(言い換えると弾性変形力)の差を小さくすることができない場合がある。
【0005】
この発明の目的は、前記従来の問題点に鑑み、シール材の接合部と、接合部以外の一般部との圧縮荷重の差が小さくシール性に優れるシール材を容易に製造することができるシール材の製造方法とその製造装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、請求項1の発明に係るシール材の製造方法は、弾性体よりなる中空シール部を長手方向に沿って有する単数又は複数の長尺なシール素材の相対する端末部同士を接合シート材を間に挟んで相対的に押し付けて接合することでシール材を製造する方法であって、
相対的に接近可能で加熱手段を有する一対の保持機構が離反した状態で、これら一対の保持機構により前記シール素材の相対する端末部の近傍部分における相互の中空シール部を外側から囲んで保持するとともに、前記シール素材の相対する端末部の間に前記接合シート材を配置し、
前記一対の保持機構を相対的に接近させて前記シール素材の相対する端末部同士を前記接合シート材を間に挟んで押し付けるとともに、前記加熱手段によって前記接合シート材を前記中空シール部の外側方向から加熱し、
前記接合シート材のうち、前記シール素材の端末部との接触面部分あるいはその近傍部分の温度が他の部分の温度よりも高くなり、かつ前記接触面部分あるいはその近傍部分の強度が他の部分よりも低下したときに、前記中空シール部の中空部の横断面形状に対応する前記接合シート材の中空部対応領域でその接合シート材に破断力を作用させて、前記接合シート材の中空部対応領域を破断させ、
前記接合シート材の残存する前記接触面部分で前記シール素材の相対する端末部同士を接合することでシール材を製造する。
【0007】
請求項1の発明に係るシール材の製造方法によると、中空シール部の外側方向から接合シート材を加熱し、その接合シート材の接触面部分あるいはその近傍部分の強度が他の部分よりも低下したときに、接合シート材の中空部対応領域に破断力を作用させ中空部対応領域を破断させる。このため、接合シート材の中空部対応領域の周縁部、すなわち、中空シール部の内周壁面に沿って接合シート材の中空部対応領域を奇麗にかつ容易に破断することができる。
また、前記したようにして製造されるシール材は、その接合シート材による接合部と、接合部以外の一般部との圧縮荷重の差が無くなり、又は小さくなり、長手方向で均一なシール性を良好に得ることができる。
【0008】
請求項2の発明に係るシール材の製造方法は、請求項1に記載のシール材の製造方法であって、接合シート材の中空部対応領域を破断させる際、前記接合シート材を境とする一方の中空シール部の中空部の気圧と、他方の中空シール部の中空部の気圧との間に急激な気圧差を生じさせ、その気圧差によって、前記接合シート材の中空部対応領域を破断させることを特徴とする。
したがって、一方の中空シール部の中空部の気圧と、他方の中空シール部の中空部の気圧との間に急激な気圧差による破断力よって中空シール部の内周壁面に沿って接合シート材の中空部対応領域をより一層奇麗に破断することができる。このため、接合シート材の中空部対応領域の破断不良による不具合、例えば、接合シート材の中空部対応領域が部分的に中空シール部の内周壁面に残留し、その残留片によって接合部の圧縮荷重が増大されることを防止することができる。
【0009】
請求項3の発明に係るシール材の製造方法は、請求項2に記載のシール材の製造方法であって、接合シート材を境とする一方の中空シール部の中空部の気圧と、他方の中空シール部の中空部の気圧との間に急激な気圧差を生じさせるために、前記両中空部のうち、一方の中空部の気圧を急激に増大させること、及び/又は他方の中空部の気圧を急激に減小させることで前記気圧差を生じさせることを特徴とする。
したがって、一方の中空シール部の中空部に対する圧縮空気の吹き込みや火薬の制御された爆発などで、一方の中空シール部の中空部の気圧を急激に増大させることで、接合シート材の中空部対応領域を瞬時にかつ良好に破断することができ、シール材の製造効率を高めることができる。
また、他方の中空シール部の中空部を、減圧源(真空ポンプ)に接続して急激に減小させることで、接合シート材の中空部対応領域を瞬時にかつ良好に破断することができ、シール材の製造効率を高めることができる。
また、前記両者を併用することによって、シール材の製造効率をより一層高めることができる。
【0010】
請求項4の発明に係るシール材の製造方法は、請求項3に記載のシール材の製造方法であって、中空部の気圧を急激に増大させる際、一方の中空シール部の中空部内において、圧縮空気を吹き込むことを特徴とする。
したがって、一方の中空シール部の中空部内において、接合シート材の中空部対応領域に圧縮空気を吹き込むことによって、接合シート材の中空部対応領域を効率よく破断することができる。
【0011】
請求項5の発明に係るシール材の製造方法は、請求項3に記載のシール材の製造方法であって、中空部の気圧を急激に増大させる際、一方の中空シール部の中空部を急激に潰して前記中空部の容積を減小させ、その容積減少に伴う余剰空気により前記中空部の気圧を急激に増大させることを特徴とする。
したがって、一方の中空シール部の中空部を急激に潰すという簡単な操作によって接合シート材の中空部対応領域を破断することができ、圧縮空気を吹き込むための加圧装置の設備やその加圧装置の圧縮空気用の噴出口を一方の中空シール部に挿入するための孔を明ける必要がなくなる。
【0012】
請求項6の発明に係るシール材の製造方法は、請求項2に記載のシール材の製造方法であって、接合シート材を境とする一方の中空シール部の中空部の気圧と、他方の中空シール部の中空部の気圧との間に急激な気圧差を生じさせる際、少なくとも一方の中空シール部の中空部の所定位置を塞ぎ、中空部が実質的に閉鎖された状態で気圧差を生じさせることを特徴とする。
したがって、中空シール部の中空部の空気が外部に逃げて気圧の増加が妨げられたり、あるいは中空シール部の中空部に外気が流入して気圧の減小が妨げられることを防止することができ、気圧差の不足による破断不良を防止することができる。
【0013】
請求項7の発明に係るシール材の製造方法は、請求項1に記載のシール材の製造方法であって、接合シート材の中空部対応領域に対し、その中空部対応領域と略直交する方向に破断力を作用させる際、一方の中空シール部の中空部に破断具を挿入し、その破断具を前記接合シート材の厚さ方向にシート材を越える位置まで移動させることで前記接合シート材の中空部対応領域を破断させることを特徴とする。
したがって、破断具を接合シート材の厚さ方向にシート材を越える位置まで移動させることで接合シート材の中空部対応領域を確実に破断することができる。また、作業者の手作業によって破断具を移動して接合シート材の中空部対応領域を破断することで、その中空部対応領域を破断する感触が作業者に伝わるため、破断不良を防止することができる。
【0014】
請求項8の発明に係るシール材の製造方法は、請求項7に記載のシール材の製造方法であって、中空シール部の中空部の横断面外形状と略同一の外形状をなす破断具を用いて接合シート材の中空部対応領域を破断させることを特徴とする。したがって、中空シール部の内周壁面に沿って接合シート材の中空部対応領域を確実に破断することができる。このため、接合シート材の中空部対応領域の破断不良による不具合、例えば、接合シート材の中空部対応領域が部分的に中空シール部の内周壁面に残留し、その残留片によって接合部の圧縮荷重が増大されることを防止することができる。
【0015】
請求項9の発明に係るシール材の製造方法は、請求項1〜8のいずれか一項に記載のシール材の製造方法であって、中空シール部は加硫したスポンジゴムよりなり、接合シート材として未加硫のゴムシートを用い、前記接合シート材の接触面部分でゴムシートの加硫を行うと共に、シール素材の端末同士を加硫接合することを特徴とする。
したがって、接合シート材は、その加硫が完了する前のゴム弾性(強度)が低下する時点で中空部対応領域の周縁部、すなわち、中空シール部の中空部の内周壁面に沿って容易に破断され、残された接合シート材の接触面部分において長尺のシール素材の端末部同士を加硫接合によりしっかりと連結して接合することができる。
【0016】
請求項10の発明に係るシール材の製造方法は、請求項1〜9のいずれか一項に記載のシール材の製造方法であって、接合シート材の接触面部分からの加熱は、一対の保持機構の保持部からの熱の伝導及び/又は中空シール部からの熱の伝導によって行われることを特徴とする。
したがって、一対の保持機構の保持部からの熱の伝導及び/又は中空シール部からの熱の伝導によって接合シート材が接触面部分から良好に加熱される。すなわち、接合シート材の接触面部分やその近傍の強度を、同接合シート材の中空部対応領域の中央部の強度よりも良好に低下させることができる。そして、接合シート材の接触面部分やその近傍の強度が所定まで低下したタイミングで接合シート材の中空部対応領域に破断力が作用されることにより、接合シート材の中空部対応領域が中空シール部の中空部の内周壁面に沿って確実に破断される。
【0017】
請求項11の発明に係るシール材の製造方法は、請求項9又は10に記載のシール材の製造方法であって、接合シート材の中空部対応領域が破断された後、引き続いて接合シート材の残された部分を加硫完了するまで加熱することを特徴とする。
したがって、中空シール部の端面に対する接合シート材の接触面部分が加硫完了するまで加熱されるので、長尺のシール素材の端末部同士を接合シート材の加硫接合により確実に接合することができる。
【0018】
請求項12の発明に係るシール材の製造方法は、請求項1〜11のいずれか一項に記載のシール材の製造方法であって、シール素材の相対する端末部の間に接合シート材を配置する際、常温を越え軟化温度を下回る温度に予め加熱された接合シート材を用いることを特徴とする。
したがって、接合シート材の接触面部分やその近傍の強度が所定まで低下するのに必要な時間を短縮することができるとともに、その時間を正確に推定することができる。この結果、生産性の向上や接合シート材の中空部対応領域の破断不良の防止に効果が大きい。
【0019】
また、請求項13の発明に係るシール材の製造装置は、弾性体よりなる中空シール部を長手方向に沿って有する単数又は複数の長尺なシール素材の相対する端末部同士を接合シート材を間に挟んで相対的に押し付けて接合することでシール材を製造する装置であって、
前記シール素材の相対する端末部の近傍部分における相互の中空シール部を外側から囲んで保持するとともに相対的に接近可能な一対の保持機構と、
前記一対の保持機構を相対的に接近させて前記シール素材の相対する端末部同士を前記接合シート材を間に挟んで押し付ける際、前記接合シート材を前記シール素材の相対する端末部に接する前記接合シート材の接触面部分からの伝導加熱によって加熱する加熱手段と、
前記接合シート材のうち、前記シール素材の端末部との接触面部分あるいはその近傍部分の温度が他の部分の温度よりも高くなりかつ前記接触面部分あるいはその近傍部分の強度が他の部分よりも低下したときに、前記中空シール部の中空部の横断面形状に対応する前記接合シート材の中空部対応領域で前記接合シール材に破断力を作用させて、前記接合シート材の中空部対応領域を破断させる破断力付与手段と、を備えていることを特徴とする。
したがって、一対の保持機構と、加熱手段と、破断力付与手段と、を備えたシール材の製造装置を用いることによって、請求項1に記載のシール材の製造方法を容易に実施することができ。
【0020】
請求項14の発明に係るシール材の製造装置は、請求項13に記載のシール材の製造装置であって、破断力付与手段は、接合シート材を境とする一方の中空シール部の中空部の気圧と、他方の中空シール部の中空部の気圧との間に急激な気圧差を生じさせる気圧差発生装置によって構成されていることを特徴とする。
したがって、破断力付与手段が気圧差発生装置によって構成されることで、請求項2に記載のシール材の製造方法を容易に実施することができる。
【0021】
請求項15の発明に係るシール材の製造装置は、請求項14に記載のシール材の製造装置であって、請求項14に記載のシール材の製造装置であって、
気圧差発生装置は、接合シート材を境とする一方の中空シール部の中空部の気圧を急激に増大させる加圧装置と、接合シート材を境とする他方の中空シール部の中空部の気圧を急激に減小させる減圧装置とのうち、少なくとも一方の装置を備えていることを特徴とする。
したがって、気圧差発生装置が加圧装置と減圧装置とのうち、少なくとも一方の装置を備えることで、請求項3に記載のシール材の製造方法を容易に実施することができる。
【0022】
請求項16の発明に係るシール材の製造装置は、請求項15に記載のシール材の製造装置であって、気圧差発生装置は、接合シート材のうち、接触面部分あるいはその近傍部分の温度が他の部分の温度よりも高くなりかつ前記接触面部分あるいはその近傍部分の強度が他の部分よりも低下したときに、タイマー手段によって、作動制御されることを特徴とする。
したがって、タイマー手段によって、気圧差発生装置を作動制御する簡単な構成によって、接合シート材の接触面部分やその近傍の強度が所定まで低下したところで、接合シート材の中空部対応領域を破断することができる。
【0023】
請求項17の発明に係るシール材の製造装置は、請求項14又は15に記載のシール材の製造装置であって、気圧差発生装置によって、接合シート材を境とする一方の中空シール部の中空部の気圧と、他方の中空シール部の中空部の気圧との間に急激な気圧差を生じさせる際、少なくとも一方の中空シール部の中空部の所定位置を塞ぐ閉塞手段を備えていることを特徴とする。
したがって、閉塞手段によって少なくとも一方の中空シール部の中空部の所定位置を塞ぐことで、中空シール部の中空部の高圧空気が外部に不測に流出したり、あるいは中空シール部の負圧となった中空部に外気が不測に流入する不具合を防止することができため、請求項6に記載のシール材の製造方法を容易に実施することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
この発明の実施の形態を図面にしたがって説明する。
図は車両用のドアと車両ボディのドア開口部との間に介在されるシール材(ドアシール、ドアオープニングトリム等とも呼ばれることがある)の一部を示す斜視図である。図2は図1のIIーII線に沿う横断面図である。図3は図2のIIIーIII線に沿う縦断面図である。図4はシール材の全体を示す説明図ある。
図1〜図4に示すように、車両ボディのドア開口部の内周縁部に沿って形成されたフランジ部3に差し込まれて装着されるシール材10は、1つの長尺のシール素材11の相対する端末部12、14(長手方向両端部)同士を、接合シート材40を間に挟んで接合(連結)されることによって構成されている。
【0025】
図3に示すように、シール材10の主体部(一般部)を構成する長尺のシール素材11は、その長手方向に沿って取付部15と中空シール部30とそれぞれを備えている。
取付部15は、車両ボディのフランジ部3に差し込み可能な差込溝19を構成するために頂部16、外側壁17及び内側壁18を備えて横断面で略U字状に形成されている。また、取付部15の差込溝19の外側壁17側には、車両ボディのフランジ部3の外側面に当接する複数の突条20がそれぞれ突設され、内側壁18側には車両ボディのフランジ部3の内側面に弾性変形して圧接する保持リップ21が形成されている。さらに、取付部15の内側壁18と頂部16との境部近傍から車内側に向けて延長リップ22が略傾斜状をなして一体に延出されている。なお、突条20、保持リップ21及び延長リップ22は、取付部15の押出成形と同時にかつ同取付部15と同材料によって一体に形成されている。
【0026】
また、取付部15の押出成形の際、その取付部15の長手方向に沿いかつ取付部15の肉厚の略中央部に位置して金属製の魚骨状打抜芯材25が埋設(インサート)されている。
また、中空シール部30は、取付部15の外側壁17の長手方向に沿ってかつ共押出によって一体に形成されている。この中空シール部30は、中空部33(空洞部)と、その中空部33を取り囲むようにして横断面略C字状に形成されてその両端の根元部32が取付部15の外側壁17に一体に連結された中空シール壁31とを備えている。
【0027】
また、長尺のシール素材11の取付部15及び中空シール部30の中空シール壁31は、共に熱加硫を行う弾性体の押出成形(共押出)によって一体に形成され、加硫槽において所定温度で加熱されて加硫されている。また、長尺のシール素材11を形成するための熱加硫を行う弾性体としては、例えば、エチレンプロピレンジエンゴム(以下、EPDMという)、クロロプレンゴム、ブタジエンゴム等のソリッドゴム又はスポンジゴムが用いられる。
この実施の形態において、取付部15は、EPDMの非発泡の又は僅かに発泡したソリッドゴムより形成され、中空シール部30の中空シール壁31は、EPDMの発泡したスポンジゴムより形成されている。なお、僅かに発泡したソリッドゴムとは、具体的には、発泡率が30%以下、比重が0.9以上のものをいう。
【0028】
接合シート材40は、未加硫のEPDMのソリッドゴムより形成されている。そして、加硫が完了しているシール素材11の相対する端末部12、14同士を未加硫の接合シート材40を間に挟んで相対的に押し付けるとともに、接合シート材40を加熱して加硫させることで、これら端末部12、14の端面に接する接合シート材40の接触面部分41(接合部分)において加硫接合によって接合(連結)される。これによってシール材10が構成される。
また、図3に示すように、中空シール部30の中空部33の横断面形状に対応する接合シート材40の中空部対応領域42が、中空シール部30の中空部33の内周壁面に沿って破断(分離)され、その破断された中空部対応領域42aが取付部15の外側壁17に沿って倒されて付着される。そして、シール素材11(取付部15及び中空シール部30)の外周からはみ出した接合シート材40の外側はみ出し部43が取り除かれることによって、製品となるシール材10が構成(製造)される。
【0029】
前記したように構成されるシール材10は、その接合シート材40による接合部において圧縮荷重が過大となる不具合が防止される。言い換えると、接合シート材40の接触面部分41がなす接合部と、接合部以外の一般部との圧縮荷重の差を小さくすることができ、シール性に優れたものとなる。
【0030】
次に、この発明の実施の形態に係るシール材の製造装置を説明する。
シール材の製造装置全体を示す図5において、シール材の製造装置50は、一対の保持機構60、加熱手段68、破断力付与手段としての気圧差発生装置を構成する加圧装置82、減圧装置86、タイマー手段101を有する制御装置100、及び閉塞手段110を備えている。
一対の保持機構60は、ベース体51の上面の略中央部に突設された位置決めストッパ52を境としてベース体51の上面に相対的に接近及び離反可能に配設されている。また、一対の保持機構60は、図示しないガイド手段によって進退案内されるとともに、押圧シリンダ71、73(エアーシリンダー)のシリンダロッド72、74によってそれぞれ個別に前進動作されるようになっている。また、両押圧シリンダ71、73は、制御装置100から伝達される信号によってそれぞれ切換制御される電磁切換弁75、76を介して作動制御されるようになっている。
【0031】
また、図6に示すように、一対の保持機構60は、長尺のシール素材11の相対する端末部12、14の近傍部分における相互の中空シール部30並びに取付部15を外側から囲んで保持する保持型61(この発明の保持部に相当する)をそれぞれ備えている。これら保持型61は、複数の分割型62、63、64、65によって拡開可能に構成されるとともに、シール素材11の相対する端末部12、14を解放可能に保持する保持空間66を構成している。
また、図7に示すように、両保持型61の相対する端面には、その保持空間66の外周縁に沿って切断刃67がそれぞれ突設されている。
さらに、一対の保持機構60の保持型61には、接合シート材40をシール素材11の相対する端末部12、14に接する接合シート材40の接触面部分41からの伝導加熱によって加熱する加熱手段68としての加熱用ヒータ69が設られている。
【0032】
また、この実施の形態において、一対の保持機構60の両保持型61の間には基準板55が進退可能に配設される。この基準板55は、図7に示すように両保持型61間に存在してこれら両保持型61を所定の間隔を隔てて位置合わせする前進位置(図7の実線で示す位置)と、両保持型61の間から退避する後退位置(図7の2点鎖線で示す位置)とに進退されるようになっている。
【0033】
破断力付与手段としての気圧差発生装置は、接合シート材40を境とする一方の中空シール部30の中空部33の気圧と、他方の中空シール部30の中空部33の気圧との間に急激な気圧差を生じさせ、中空シール部30の中空部33の横断面形状に対応する接合シート材40の中空部対応領域42を破断させるようになっている。
また、気圧差発生装置は、接合シート材40を境とする一方の中空シール部30の中空部33の気圧を急激に増大させる加圧装置82と、接合シート材40を境とする他方の中空シール部30の中空部33の気圧を急激に減小させる減圧装置90とのうち、少なくとも一方の装置を備えることで構成される。また、気圧差発生装置は、加圧装置82と減圧装置90との双方の装置を備えることが望ましい(図5参照)。
【0034】
また、気圧差発生装置としての加圧装置82及び減圧装置90は、接合シート材40のうち、接触面部分41あるいはその近傍部分の温度が他の部分の温度よりも高くなりかつ前記接触面部分41あるいはその近傍部分の強度が他の部分よりも低下したときに、制御装置100のタイマー手段101によって作動制御されることが望ましい。
すなわち、この実施の形態において、図5に示すように、加圧装置82は、加圧源(圧縮空気供給源)としてのコンプレッサー83と、そのコンプレッサー83に加圧用電磁弁86を介して連通されかつ先端部の噴出口85が一方の中空シール部30の中空部33に挿入される圧縮空気供給管84と、を備えて構成されている。
また、減圧装置90は、減圧源(負圧源)としての真空ポンプ91と、その真空ポンプ91に減圧用電磁弁94を介して連通されかつ先端部の吸引口93が他方の中空シール部30の中空部33に挿入される減圧用吸引管92、を備えて構成されている。
そして、加圧用電磁弁86と減圧用電磁弁94は、制御装置100のタイマー手段101のタイムアップによって同制御装置100から伝達される信号によって略同時に切換制御されるようになっている。
【0035】
閉塞手段110は、気圧差発生装置によって、接合シート材40を境とする一方の中空シール部30の中空部33の気圧と、他方の中空シール部30の中空部33の気圧との間に急激な気圧差を生じさせる際、少なくとも一方の中空シール部30の中空部33の所定位置を塞ぐようになっている。
この実施の形態において、接合シート材40を境として相対する中空シール部30の所定位置に、これら中空シール部30を外側から押圧して当該部位を塞ぐ閉塞具111がそれぞれ設けられている(図5参照)。
【0036】
次に、上述したように構成されるこの実施の形態のシール材の製造装置の作用説明ととともに、シール材の製造方法を図6〜図10にしたがって説明する。
まず、加硫が完了している長尺のシール素材11の相対する端末部12、14を一対の保持機構60の両保持型61の保持空間66によって保持してセットする。この際、シール素材11の相対する端末部12、14の端面が一対の保持機構60の両保持型61の切断刃67の先端と略同一面をなすようにセットされる(図7参照)。また、一対の保持機構60の両保持型61を構成する分割型62、63、64、65が閉じ状態に保持される(図6参照)。この際、一対の保持機構60の両保持型61の保持空間66の周壁面形状が、長尺のシール素材11の相対する端末部12、14の外郭形状よりも適宜に小さくなるように構成されることが望ましい。これによって両保持型61の保持空間66の周壁面と、シール素材11の相対する端末部12、14(取付部15及び中空シール部30)の外周面との間に所定の摩擦力を付与することができ、一対の保持機構60の両保持型61の保持空間66にシール素材11の相対する端末部12、14を良好に保持することができる。ひいては、その後の工程において、一対の保持機構60の両保持型61の保持空間66に対し、シール素材11の相対する端末部12、14が長手方向に相対的に位置ずれして接合不良を招くという不具合を防止することができる。
【0037】
次に、図7に示すように、一対の保持機構60のうち、一方(図7に向かって左側)の保持機構60の保持型61の一側面が位置決めストッパ52の一側ストッパ面に当接された状態において、その保持型61の切断刃67の先端に基準板55の一側面を当接される。ここで、他方の保持機構60の保持型61の一側面が位置決めストッパ52の他側ストッパ面に当接する位置まで前進され、これによって、一対の保持機構60の両保持型61が所定の間隔を保って位置決めされる。
【0038】
なお、一対の保持機構60の移動(接近、離反動作)や基準板55の移動(進退動作)は作業者に手作業によって行ってもよく、自動的に行うことも可能である。
また、図7に示すように、位置決めストッパ52の厚さ寸法をTとし、両保持型61の相対する一側面からの両切断刃67の突出寸法をそれぞれP1、P2としたときに、「T≦P1+P2」の関係となるように設定されている。これによって両切断刃67の刃先が相互に衝突して損傷される不具合が防止されるようになっている。
【0039】
次に、図8に示すように、一対の保持機構60の両保持型61の間から基準板55が退避された後、一方の保持型61の一側面に未加硫のゴムシートよりなる接合シート材40が、自身の粘着力によって貼り付けられてセットされる。
また、長尺のシール素材11の相対する端末部12、14の近傍において両中空シール部30の中空部33のうち、一方の中空部33には加圧装置82の圧縮空気供給管84の噴出口85がその中空部33に明けられた挿入孔(スリットでもよい)から挿入される。また、他方の中空部33には減圧装置90の吸引管92の吸引口93が中空部33に明けられた挿入孔(スリットでもよい)から挿入される(図8において減圧装置90は図示省略)。
【0040】
また、接合シート材40としては、厚さ寸法が0.1mm〜5.0mmの未加硫のゴムシートを用いことができる。実用的には、厚さ寸法が0.5mm〜3.0mmの未加硫のゴムシートが用いられることが望ましく、厚さ寸法が0.8mm〜2.0mmの未加硫のゴムシートが用いられることが最適である。すなわち、接合シート材40として厚さ寸法が5mmを越える未加硫のゴムシートが用いられると、その接合シート材40の加熱による加硫完了時間が長くなり、生産性が悪化する。
これとは逆に、接合シート材40として厚さ寸法が0.1mmを下回る未加硫のゴムシートが用いられると、薄すぎて破れ易く取り扱いが厄介となるとともに、長尺のシール素材11の相対する端末部12、14同士の隙間を埋められず接合不良が生じ易くなる。
また、この実施の形態における長尺のシール素材11が加硫が完了したゴム押出材である場合、接合シート材40は、長尺のシール素材11の加硫温度よりも低い温度で加硫(架橋)が行われるように、その接合シート材40の組成を設定しておくことが望ましい。この場合、長尺のシール素材11に過度の温度の熱が加わり、熱変質する不具合を防止することができる。
【0041】
一対の保持機構60のうち、一方の保持機構60の保持型61の一側面に接合シート材40が貼り付けられてセットされ後、図示しない始動スイッチを操作すると、そのスイッチの信号に基づいて制御装置100から出力される信号によって、押圧シリンダ71、73に対する電磁切換弁75、76がそれぞれ作動制御される。
すると、図9に示すように、一対の保持機構60にそれぞれ対応する押圧シリンダ71、73のシリンダロッド72、74がそれぞれ伸長される。そして、一方(図9に向かって左側)の保持機構60の保持型61は位置決めストッパ52の一側ストッパ面に当接した状態に保持される。また、他方(図9に向かって右側)の保持機構60の保持型61が一方の保持機構60の保持型61に接合シート材40を間に挟んで当接する位置まで接近される。
この際、一方の保持機構60の保持型61に対する押圧シリンダ73のシリンダロッド74による押圧力が、他方の保持機構60の保持型61に対する押圧シリンダ71のシリンダロッド72による押圧力よりも適宜に大きく設定されている。これによって、一方の保持機構60の保持型61は位置決めストッパ52の一側ストッパ面に当接した状態に保持され、押圧シリンダ73のシリンダロッド74による押圧力に抗して不測に移動する不具合が防止される。
【0042】
また、図9に示すように、一対の保持機構60の保持型61が接合シート材40と間に挟んで当接する位置まで接近したときには、接合シート材40は圧縮されない状態ある。したがって、接合シート材40は、両保持型61の切断刃67の内方に位置する部分の厚さ寸法T1と外方に位置する厚さ寸法T2は同寸法である。この際、位置決めストッパ52の他側ストッパ面と他方の保持機構60の保持型61との間には、後の工程で行われる接合シート材40の圧縮寸法に対応する大きさの隙間Sが設けられるように設定されている。
【0043】
引き続く押圧シリンダ71、73のシリンダロッド72、74の押圧力によって、図に示すように、他方(図9に向かって右側)の保持機構60の保持型61の一側面が位置決めストッパ52の他側ストッパ面に当接する位置まで移動される。
これによって、一方の保持機構60の保持型61の切断刃67に他方の保持機構60の保持型61の切断刃67が当接あるいは近接する位置まで移動される。そして、接合シート材40は、その切断刃67の外方に張り出した外側はみ出し部43に対し両切断刃67による切り込み入れられる。また、長尺のシール素材11の相対する端末部12、14の相互の端面にそれぞれ接触する接合シート材40の接触面部分41では、その厚さ寸法がT3となり、前記隙間Sに相当する分だけ圧縮される。このときの接合シート材40の接触面部分41の厚さ寸法T3は0.5mm程度となることが望ましい。但し、この場合、接合シート材40の他の部分の厚さ寸法T1及びT2は、前述したように0.8mm〜2.0mmであることが最適である。
【0044】
一方、一対の保持機構60の両保持型61は、その一方の保持機構60の保持型61の一側面に接合シート材40がセットされる前に加熱手段としての加熱用ヒータ69によって所定温度に加熱される。これによって、接合シート材40は、中空シール部30の外方から中心側に向けて加熱される。
特に、接合シート材40は、一対の保持機構60の両保持型61からの熱の伝導及び/又は長尺のシール素材11の相対する端末部12、14(中空シール部30及び取付部15)の端面からの熱の伝導によって、その接触面部分41から中空部対応領域42の中心側に向けて加熱される。
【0045】
接合シート材40のうち、接触面部分41あるいはその近傍部分の温度が他の部分の温度よりも高くなり、かつ接触面部分41あるいはその近傍部分の強度が他の部分よりも低下したときに、接合シート材40の中空部対応領域42に破断力を作用させて、その中空部対応領域42を中空シール部30の内周壁面に沿って破断させる。
【0046】
図11は、接合シート材40の加熱の進行状態を矢印で表している。図から明きらかなように、接合シート材40は、接触面部分41の外側及び接触面部分41から中空部対応領域42の中心側に向けて加熱される。
また、図12は、未加硫のゴムシートよりなる接合シート材40の強度(粘度)の変化を縦軸で表し、加熱時間を横軸で表した特性図である。
また、図12において、2点鎖線で示す特性曲線Aは両保持型61が220℃〜250℃の温度で加熱された状態にあるときの接合シート材40の特性を示し、実線で示す特性曲線Bは両保持型61が180℃〜220℃の温度で加熱された状態にあるときの接合シート材40の特性を示し、破線で示す特性曲線Cは両保持型61が140℃〜180℃の温度で加熱された状態にあるときの接合シート材40の特性を示す。
そして、接合シート材40が特性曲線Aを描く材料からなる場合には、接触面部分41あるいはその近傍部分の強度低下が大きい範囲A1内において破断力を作用させることが望ましい。接合シート材40が特性曲線Bを描く場合には、接触面部分41あるいはその近傍部分の強度低下が大きい範囲B1内において破断力を作用させることが望ましい。接合シート材40が特性曲線Cを描く場合には、接触面部分41あるいはその近傍部分の強度低下が大きい範囲C1内において破断力を作用させることが望ましい。
【0047】
また、実施の形態において、前記したように制御装置100の信号によって、電磁切換弁75、76を介して押圧シリンダ71、73が作動された後、所定時間(例えば30秒)経過すると、破断力付与手段としての気圧差発生装置が作動される。すなわち、制御装置100のタイマー手段101のタイムアップによって、同制御装置100から伝達される信号によって加圧用電磁弁86及び/又は減圧用電磁弁94が切換制御される。
すると、接合シート材40を境とする一方の中空シール部30の中空部33においては、噴出口85から圧縮空気が接合シート材40の中空部対応領域42に向けて略直交する方向に設定時間(例えば、数分の1秒〜数秒)だけ吹き出される。
また、接合シート材40を境とする他方の中空シール部30の中空部33においては、吸引口93によって中空部33内の空気が設定時間(例えば、数分の1秒〜数秒)だけ吸引される。
【0048】
これによって、接合シート材40を境とする一方の中空シール部30の中空部33の気圧と、他方の中空シール部30の中空部33の気圧との間に急激な気圧差が瞬時に発生する。そして、前記急激な気圧差によって接合シート材40の中空部対応領域42の一側から他側に向けて破断力が作用し、その破断力によって、中空部対応領域42が中空シール部30の内周壁面に沿って良好に破断される。
このようにして中空部対応領域42を奇麗に破断することができるため、中空部対応領域42の破断不良による不具合、例えば、中空部対応領域42が部分的に中空シール部30の内周壁面に残留し、その残留片によって接合シート材40による接合部の圧縮荷重が増大されることを防止することができる。
【0049】
また、図10に示すように、接合シート材40の中空部対応領域42に向けて噴出口85からの圧縮空気を吹き出す際、接合シート材40の破断された中空部対応領域42aが取付部15の外側壁17に沿って倒され、その後の加硫によって破断された中空部対応領域42aが取付部15の外側壁17に付着するように、接合シート材40の中空部対応領域42に対する噴出口85から圧縮空気の噴出角度を適宜に設定することが望ましい。
このように、接合シート材40の破断された中空部対応領域42aが取付部15の外側壁17に沿って倒され付着されることで、その破断された中空部対応領域42aが中空シール部30の内周壁面に付着する不具合を防止することができる。このため、破断された中空部対応領域42aの付着によって中空シール部30の圧縮荷重が増大される不具合を防止することができる。
【0050】
また、気圧差発生装置によって、接合シート材40を境とする一方の中空シール部30の中空部33の気圧と、他方の中空シール部30の中空部33の気圧との間に急激な気圧差を生じさせる際、閉塞手段としての閉塞具111によって少なくとも一方の中空シール部30の外側から押圧して当該部位における中空部33を実質的に閉鎖することが望ましい。
この実施の形態では、長尺のシール素材11の相対する端末部12、14近傍の両中空シール部30の中空部33が閉塞具111によってそれぞれ塞がれる。このため、一方の中空シール部30の中空部33の空気が外部に逃げて気圧の増加が妨げられることを防止することができるとともに、他方の中空シール部30の中空部33内に外気が流入して気圧の減小が妨げられることを防止することができる。この結果、気圧差の不足による破断不良を確実に防止することができる。
【0051】
また、長尺のシール素材11の相対する端末部12、14の間に接合シート材40を配置する際、すなわち、一方の保持型61の一側面に未加硫のゴムシートよりなる接合シート材40が貼り付けられてセットされる際、常温を越え軟化温度を下回る温度に予め加熱された接合シート材40を用いることが望ましい。これによって、接合シート材40の接触面部分41やその近傍の強度が所定まで低下するのに必要な時間を短縮することができるとともに、その時間を正確に推定することができる。この結果、生産性の向上や接合シート材40の中空部対応領域42の破断不良の防止に効果が大きい。
【0052】
前記したように、接合シート材40の中空部対応領域42が破断された後、引き続いて一対の保持機構60の両保持型61が図に示す状態に保たれる。そして、この状態において、接合シート材40の残された部分、すなわち、接触面部分41が加硫完了する時間(例えば、破断後、約30秒程度)まで加熱される。
このようにして、長尺のシール素材11の相対する端末部12、14の端面(取付部15及び中空シール部30の端面)に対する接合シート材40の接触面部分41が加硫完了するまで加熱されるので、長尺のシール素材11の相対する端末部12、14同士を接合シート材40の接触面部分41の加硫接合により確実に接合することができる。これによって、図1と図4に示すように接合シート材40による接合部を有するシール材10が製造される。
【0053】
また、図示しない始動スイッチの信号に基づいて制御装置100から出力される信号によって、押圧シリンダ71、73が作動された後、前記したように長尺のシール素材11の相対する端末部12、14同士が接合シート材40によって加硫接合される設定時間(例えば、60秒)を経過すると、制御装置100のタイマー手段101のタイムアップによって同制御装置100から伝達される信号によって押圧シリンダ71、73のシリンダロッド72、74が元の状態に引き込まれる。
ここで、一対の保持機構60が相対的に離反されこれら一対の保持機構60の両保持型61の分割型62がそれぞれ型開きされてシール材10が脱型され、そのシール材10の接合部(接合シート材40の接触面部分41)よりはみ出した外側はみ出し部43がはぎ取られることでシール材10の製造工程の1サイクルが完了する。
【0054】
なお、この発明に係るシール材の製造方法とその製造装置は前記実施の形態に限定するものではなく、次に述べるように変更してもよい。
まず、破断力付与手段としての気圧差発生装置は、接合シート材40を境とする一方の中空シール部30の中空部33の気圧と、他方の中空シール部30の中空部33の気圧との間に急激な気圧差を生じさせる構造のものであればよい。
例えば、一方の中空シール部30の中空部33に対する圧縮空気の吹き込みに代え、火薬の制御された爆発などで、一方の中空シール部30の中空部33の気圧を急激に増大させることで、接合シート材40の中空部対応領域42を瞬時に破断することができる。
また、一方の中空シール部30の中空部33を急激に潰して前記中空部33の容積を減小させ、その容積減少に伴う余剰空気により前記中空部33の気圧を急激に増大させることもできる。
【0055】
また、前記した各種の気圧差発生装置の他、図13と図14に示すような破断具120を用いて破断力付与手段を構成することも可能である。
すなわち、接合シート材40の中空部対応領域42に対し、その中空部対応領域42と略直交する方向に破断力を作用させる際、一方の中空シール部30の中空部33に破断具120を挿入し、図14に示すように、その破断具120を前記接合シート材40の厚さ方向にシート材を越える位置まで移動させることで接合シート材40の中空部対応領域42を破断させることができる。
このように、破断具120を接合シート材40の厚さ方向にシート材を越える位置まで移動させることで接合シート材40の中空部対応領域42を確実に破断することができる。
また、作業者の手作業によって破断具120を移動して接合シート材40の中空部対応領域42を破断することで、その中空部対応領域42を破断する感触が作業者に伝わるため、破断不良を防止することができる。
【0056】
また、図13と図14に示すように、中空シール部30の中空部33の横断面外形状と略同一の外形状をなす破断具120を用いて接合シート材40の中空部対応領域42を破断させることが望ましい。この場合には、中空シール部30の内周壁面に沿って接合シート材40の中空部対応領域42を確実に破断することができる。
また、破断具120を中空状に形成し、その中空室を減圧装置(真空ポンプ)に接続する一方、破断具120の先端部に吸引口121を形成することによって、接合シート材40の破断した中空部対応領域42aを破断具120の先端部に吸着して取り除くことも可能である。
【0057】
また、図15に示すように、長尺のシール素材11の相対する端末部12、14を所定角度(例えば45度の角度)をもって傾斜状に形成し、これら端末部12、14の先端面同士を接合シート材40を間に挟んでかつ直線状に接合する場合においてもこの発明を実施することができる。
また、図16に示すように、複数の長尺のシール素材11の相対する端末部12、14を、所定角度、例えば45度の角度をもって傾斜状に形成し、これら端末部12、14の先端面同士を接合シート材40を間に挟んで、直角(あるいは鋭角、あるいは鈍角)に接合する場合においてもこの発明を実施することができる。
【0058】
また、図17に示すように、接合シート材40において、長尺のシール素材11の中空シール部30に対応する部分40aが発泡剤混入の未加硫のゴムシートよりなり、取付部15に対応する部分40bが発泡剤が混入さない未加硫のゴムシートよりなる接合シート材40を用いることも可能である。
この場合、シール材10の中空シール部30において、接合シート材40の接触面部分41がなす接合部の圧縮荷重と、接合部以外の中空シール部30の一般部との圧縮荷重の略同等にすることができ、シール性の向上を図ることができる。
【0059】
【発明の効果】
以上述べたように、請求項1の発明に係るシール材の製造方法によれば、中空シール部の内周壁面に沿って接合シート材の中空部対応領域を奇麗にかつ容易に破断することができるため、接合シート材による接合部と、接合部以外の一般部との圧縮荷重の差が小さくシール性に優れるシール材を容易に製造することができる。
請求項2の発明に係るシール材の製造方法によれば、請求項1の発明の作用効果に加え、中空シール部の内周壁面に沿って接合シート材の中空部対応領域をより一層奇麗に破断することができるため、接合シート材の中空部対応領域の破断不良による不具合、例えば、接合シート材の中空部対応領域の一部が中空シール部の内周壁面に点在して残留し、その残留片によって接合部の圧縮荷重が増大されることを防止することができる。
【0060】
請求項3の発明に係るシール材の製造方法によれば、請求項2の発明の作用効果に加え、接合シート材の中空部対応領域を瞬時にかつ良好に破断することができ、シール材の製造効率を高めることができる。
請求項4の発明に係るシール材の製造方法によれば、請求項3の発明の作用効果に加え、接合シート材の中空部対応領域に圧縮空気を吹き込むことによって、接合シート材の中空部対応領域を効率よく破断することができる。
請求項5の発明に係るシール材の製造方法によれば、請求項3の発明の作用効果に加え、圧縮空気を吹き込む装置や圧縮空気の噴出口を一方の中空シール部に挿入するための孔を明ける必要がなくなるため、製造設備や製造コストの低減に効果がある。
請求項6の発明に係るシール材の製造方法によれば、請求項2の発明の作用効果に加え、気圧差の不足による破断不良を防止して接合シート材の中空部対応領域を良好に破断することができる。
【0061】
請求項7の発明に係るシール材の製造方法によれば、請求項1の発明の作用効果に加え、破断具の移動によって接合シート材の中空部対応領域を確実に破断することができる。
請求項8の発明に係るシール材の製造方法によれば、請求項7の発明の作用効果に加え、中空シール部の内周壁面に沿って接合シート材の中空部対応領域を確実に破断することができるため、接合シート材の中空部対応領域の破断不良による不具合を防止することができる。
【0062】
請求項9の発明に係るシール材の製造方法によれば、請求項1〜8のいずれかの発明の作用効果に加え、接合シート材を中空シール部の中空部の内周壁面に沿って容易に破断することができるとともに、接合シート材の接触面部分により長尺のシール素材の端末部同士を加硫接合によりしっかりと連結して接合することができる。
請求項10の発明に係るシール材の製造方法によれば、請求項1〜9のいずれかの発明の作用効果に加え、接合シート材の中空部対応領域を中空シール部の中空部の内周壁面に沿って確実に破断することができる。
請求項11の発明に係るシール材の製造方法によれば、請求項1〜10のいずれかの発明の作用効果に加え、長尺のシール素材の端末部同士を接合シート材の加硫接合により確実に接合することができる。
請求項12の発明に係るシール材の製造方法によれば、請求項1〜11のいずれかの発明の作用効果に加え、接合シート材の接触面部分やその近傍の強度が所定まで低下するのに必要な時間を短縮化しかつその時間を正確に推定することによって、生産性の向上や接合シート材の中空部対応領域の破断不良を良好に防止することができる。
【0063】
請求項13の発明に係るシール材の製造装置によれば、請求項1のシール材の製造方法を容易に実施することができ、接合シート材による接合部と、接合部以外の一般部との圧縮荷重の差が小さくシール性に優れるシール材を容易に製造することができる。
請求項14の発明に係るシール材の製造装置によれば、請求項13の発明の作用効果に加え、請求項2に記載のシール材の製造方法を容易に実施することができ、接合シート材の中空部対応領域の破断不良による不具合を防止したシール材を容易に製造することができる。
請求項15の発明に係るシール材の製造装置によれば、請求項14の発明の作用効果に加え、請求項3に記載のシール材の製造方法を容易に実施することができ、シール材の製造効率を高めることができる。
【0064】
請求項16の発明に係るシール材の製造装置によれば、請求項15の発明の作用効果に加え、タイマー手段による簡単な構成によって、気圧差発生装置を作動制御して接合シート材の中空部対応領域を破断することができ、生産性の向上を図ることができるとともに、保守・点検が容易となる。
請求項17の発明に係るシール材の製造装置によれば、請求項14又は15の発明の作用効果に加え、請求項6のシール材の製造方法を容易に実施することができ、気圧差の不足による破断不良を防止して接合シート材の中空部対応領域を良好に破断することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態に係るシール材の接合部を示す斜視図である。
【図2】同じく図1のII−II線に沿うシール材(長尺のシール素材)の横断面図である。
【図3】同じく図2のIII−III線に沿うシール材の接合部分を拡大して示す縦断面図である。
【図4】同じく接合部分を有するシール材全体を示す説明図である。
【図5】この発明の実施の形態に係るシール材の製造装置全体を示す説明図である。
【図6】同じく保持機構の保持型によって長尺のシール素材の端末部を保持した状態を示す横断面図である。
【図7】同じく一対の保持機構が基準板によって所定の間隔を隔てて位置決めされた状態を示す説明図である。
【図8】同じく一方の保持機構の保持型の端面に接合シート材が貼り付けられてセットされた状態を示す説明図である。
【図9】同じく一対の保持機構の保持型の端面が接合シート材を間に挟んで接近した状態を示す説明図である。
【図10】同じく破断力付与手段としての気圧差発生装置によって接合シート材の中空部対応領域が破断される前の状態を示す説明図である。
【図11】同じく加熱手段による接合シート材の加熱進行状態を矢印で示す説明図である。
【図12】同じく接合シート材の強度(粘度)低下と加熱時間との関係を示す説明図である。
【図13】この発明の破断力付与手段が破断具によって構成された実施の態様を示す説明図である。
【図14】同じく破断具によって接合シート材の中空部対応領域が破断された状態を示す説明図である。
【図15】長尺のシール素材の相対する端末部が45度の角度で切断されかつ接合シート材を間に挟んで直線状に接合された実施態様を示す説明図である。
【図16】複数の長尺のシール素材の相対する端末部が所定角度(45度)で切断されかつ接合シート材を間に挟んで所定角度(90度の角度)をもって接合された実施態様を示す説明図である。
【図17】中空シール部に対応する部分が発泡剤混入の未加硫のゴムシートよりなり取付部に対応する部分が発泡剤が混入さない未加硫のゴムシートよりなり接合シート材の実施態様を示す説明図である。
【符号の説明】
10 シール材
11 長尺のシール素材
12、14 端末部
15 取付部
30 中空シール部
40 接合シート材
41 接触面部分
42 中空部対応領域
50 シール材の製造装置
51 ベース体
60 一対の保持機構
61 保持型
68 加熱手段
69 加熱用ヒータ
81 気圧差発生装置(破断力付与手段)
82 加圧装置
90 減圧装置
100 制御装置
101 タイマー手段

Claims (17)

  1. 弾性体よりなる中空シール部を長手方向に沿って有する単数又は複数の長尺なシール素材の相対する端末部同士を接合シート材を間に挟んで相対的に押し付けて接合することでシール材を製造する方法であって、
    相対的に接近可能で加熱手段を有する一対の保持機構が離反した状態で、これら一対の保持機構により前記シール素材の相対する端末部の近傍部分における相互の中空シール部を外側から囲んで保持するとともに、前記シール素材の相対する端末部の間に前記接合シート材を配置し、
    前記一対の保持機構を相対的に接近させて前記シール素材の相対する端末部同士を前記接合シート材を間に挟んで押し付けるとともに、前記加熱手段によって前記接合シート材を前記中空シール部の外側方向から加熱し、
    前記接合シート材のうち、前記シール素材の端末部との接触面部分あるいはその近傍部分の温度が他の部分の温度よりも高くなり、かつ前記接触面部分あるいはその近傍部分の強度が他の部分よりも低下したときに、前記中空シール部の中空部の横断面形状に対応する前記接合シート材の中空部対応領域でその接合シート材に破断力を作用させて、前記接合シート材の中空部対応領域を破断させ、
    前記接合シート材の残存する前記接触面部分で前記シール素材の相対する端末部同士を接合することを特徴とするシール材の製造方法。
  2. 請求項1に記載のシール材の製造方法であって、
    接合シート材の中空部対応領域を破断させる際、前記接合シート材を境とする一方の中空シール部の中空部の気圧と、他方の中空シール部の中空部の気圧との間に急激な気圧差を生じさせ、その気圧差によって、前記接合シート材の中空部対応領域を破断させることを特徴とするシール材の製造方法。
  3. 請求項2に記載のシール材の製造方法であって、
    接合シート材を境とする一方の中空シール部の中空部の気圧と、他方の中空シール部の中空部の気圧との間に急激な気圧差を生じさせるために、前記両中空部のうち、一方の中空部の気圧を急激に増大させること、及び/又は他方の中空部の気圧を急激に減小させることで前記気圧差を生じさせることを特徴とするシール材の製造方法。
  4. 請求項3に記載のシール材の製造方法であって、
    中空部の気圧を急激に増大させる際、一方の中空シール部の中空部内において、圧縮空気を吹き込むことを特徴とするシール材の製造方法。
  5. 請求項3に記載のシール材の製造方法であって、
    中空部の気圧を急激に増大させる際、一方の中空シール部の中空部を急激に潰して前記中空部の容積を減小させ、その容積減少に伴う余剰空気により前記中空部の気圧を急激に増大させることを特徴とするシール材の製造方法。
  6. 請求項2に記載のシール材の製造方法であって、
    接合シート材を境とする一方の中空シール部の中空部の気圧と、他方の中空シール部の中空部の気圧との間に急激な気圧差を生じさせる際、
    少なくとも一方の中空シール部の中空部の所定位置を塞ぎ、前記中空部が実質的に閉鎖された状態で気圧差を生じさせることを特徴とするシール材の製造方法。
  7. 請求項1に記載のシール材の製造方法であって、
    接合シート材の中空部対応領域に対し、その中空部対応領域と略直交する方向に破断力を作用させる際、一方の中空シール部の中空部に破断具を挿入し、その破断具を前記接合シート材の厚さ方向にシート材を越える位置まで移動させることで前記接合シート材の中空部対応領域を破断させることを特徴とするシール材の製造方法。
  8. 請求項7に記載のシール材の製造方法であって、
    中空シール部の中空部の横断面外形状と略同一の外形状をなす破断具を用いて接合シート材の中空部対応領域を破断させることを特徴とするシール材の製造方法。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載のシール材の製造方法であって、
    中空シール部は加硫したスポンジゴムよりなり、
    接合シート材として未加硫のゴムシートを用い、前記接合シート材の接触面部分でゴムシートの加硫を行うと共に、シール素材の端末同士を加硫接合することを特徴とするシール材の製造方法。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載のシール材の製造方法であって、
    接合シート材の接触面部分からの加熱は、一対の保持機構の保持部からの熱の伝導及び/又は中空シール部からの熱の伝導によって行われることを特徴とするシール材の製造方法。
  11. 請求項9又は10に記載のシール材の製造方法であって、接合シート材の中空部対応領域が破断された後、引き続いて接合シート材の残された部分を加硫完了するまで加熱することを特徴とするシール材の製造方法。
  12. 請求項1〜11のいずれか一項に記載のシール材の製造方法であって、
    シール素材の相対する端末部の間に接合シート材を配置する際、常温を越え軟化温度を下回る温度に予め加熱された接合シート材を用いることを特徴とするシール材の製造方法。
  13. 弾性体よりなる中空シール部を長手方向に沿って有する単数又は複数の長尺なシール素材の相対する端末部同士を接合シート材を間に挟んで相対的に押し付けて接合することでシール材を製造する装置であって、
    前記シール素材の相対する端末部の近傍部分における相互の中空シール部を外側から囲んで保持するとともに相対的に接近可能な一対の保持機構と、
    前記一対の保持機構を相対的に接近させて前記シール素材の相対する端末部同士を前記接合シート材を間に挟んで押し付ける際、前記接合シート材を前記シール素材の相対する端末部に接する前記接合シート材の接触面部分からの伝導加熱によって加熱する加熱手段と、
    前記接合シート材のうち、前記シール素材の端末部との接触面部分あるいはその近傍部分の温度が他の部分の温度よりも高くなりかつ前記接触面部分あるいはその近傍部分の強度が他の部分よりも低下したときに、前記中空シール部の中空部の横断面形状に対応する前記接合シート材の中空部対応領域で前記接合シール材に破断力を作用させて、前記接合シート材の中空部対応領域を破断させる破断力付与手段と、を備えていることを特徴とするシール材の製造装置。
  14. 請求項13に記載のシール材の製造装置であって、
    破断力付与手段は、接合シート材を境とする一方の中空シール部の中空部の気圧と、他方の中空シール部の中空部の気圧との間に急激な気圧差を生じさせる気圧差発生装置によって構成されていることを特徴とするシール材の製造装置。
  15. 請求項14に記載のシール材の製造装置であって、
    気圧差発生装置は、接合シート材を境とする一方の中空シール部の中空部の気圧を急激に増大させる加圧装置と、接合シート材を境とする他方の中空シール部の中空部の気圧を急激に減小させる減圧装置とのうち、少なくとも一方の装置を備えていることを特徴とするシール材の製造装置。
  16. 請求項15に記載のシール材の製造装置であって、
    気圧差発生装置は、接合シート材のうち、接触面部分あるいはその近傍部分の温度が他の部分の温度よりも高くなりかつ前記接触面部分あるいはその近傍部分の強度が他の部分よりも低下したときに、タイマー手段によって、作動制御されることを特徴とするシール材の製造装置。
  17. 請求項14又は15に記載のシール材の製造装置であって、
    気圧差発生装置によって、接合シート材を境とする一方の中空シール部の中空部の気圧と、他方の中空シール部の中空部の気圧との間に急激な気圧差を生じさせる際、少なくとも一方の中空シール部の中空部の所定位置を塞ぐ閉塞手段を備えていることを特徴とするシール材の製造装置。
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