JP3610430B2 - ウエザストリップの接続方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車のドアやトランク等の開口部をシールするために用いられるウエザストリップに関するものであり、詳細には、かかるウエザストリップの端部同士を接続する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
ウエザストリップは、自動車の開口部を閉じたときにドア縁部と車体開口縁部との間に生じる隙間をシールするものであり、ドア縁部又は車体開口縁部に取付けられる取付基部と、上記シール機能を発揮するシール部とを備えてなる。かかるウエザストリップは、一般に押出成形により作製されるため、開口部を全周にわたってシールするためには、少なくとも一箇所以上でウエザストリップの端部同士を接続する必要がある。例えば、押出成形した1本のウエザストリップの両端部を接続して周状に形成したり、あるいはまた、押出形成した複数本のウエザストリップの端部同士を連結して周状に形成したりする場合がある。
【0003】
従来、かかるウエザストリップの接続方法としては、射出成形法が一般に用いられている。射出成形法は、ウエザストリップの接続すべき端部同士を金型内で対向配置させ、型内の空間部に未加硫ゴムを注入又は圧入して加硫させることにより、当該端部同士を型成形部で接続する方法である。
【0004】
しかしながら、射出成形法により接続する場合、インジェクションマシンの導入に伴う設備投資が大きく、そのため、製造コストが高くなるという問題がある。
【0005】
また、ウエザストリップにおいては、シール部に適度な弾力性と十分なシール性を付与するために、シール部を中空状に形成する場合がある。このような中空シール部を有するウエザストリップを上記射出成形法により接続する場合、射出成形による型成形部に中空部を設けるために、中子を用いる必要がある。かかる中子は、対向配置させたウエザストリップの両端部の中空シール部に挿入した状態に取り付けられ、その状態で金型内にセットされ、射出成形後に中空シール部から取り外される。そのため、中子の取り付け及び取り外しという煩雑な工程が必要であり、また、中空シール部に中子を挿抜するための孔を設けておく必要があり、従って、製造コストがさらに高くなるという問題がある。
【0006】
このような射出成形による接続方法の問題点を解消するため、ウエザストリップの2つの端部を未加硫ゴムシートを用いて低コストに接続する方法がある。
【0007】
図13は、未加硫ゴムシートを用いた従来の接続方法を示す斜視図である。この方法では、押出形成されたウエザストリップの2つの端部101,102を、左右に2分割された金型103,104にそれぞれ保持させる。そして、ウエザストリップの断面形状よりも十分大きな矩形状の未加硫ゴムシート105を、一方の金型103の当接面103aに貼り付け、両金型103,104を押し合わせてゴムシート105を加硫することにより、両端部101,102が接続される。
【0008】
しかしながら、この接続方法では、加硫後にウエザストリップの外周に全周にわたってバリが発生することから、このバリを切り取るための工数が大きいという問題がある。また、バリの切り取り作業が不適切に行われると、その部分から水漏れが発生するなど、ウエザストリップの性能を十分に確保できない場合がある。
【0009】
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、ウエザストリップを低コストかつ高性能に接続することのできる、ウエザストリップの接続方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明のウエザストリップの接続方法は、断面略逆U字状の取付基部と、該取付基部から膨出する中空シール部とを備えるウエザストリップの第1端部と第2端部とを、互いの端面同士を対向配置させ、両者間に介在させた未加硫ゴム又は熱可塑性エラストマーからなるシート片により接続するウエザストリップの接続方法であって、未加硫ゴム又は熱可塑性エラストマーからなるシートをウエザストリップの端面と略同一形状に打ち抜く打抜き孔を備えるポンチを用いて、該ポンチを上記シートに押し当て、この押し当てた状態で、前記ポンチの打抜き孔にウエザストリップの前記第1端部と第2端部のいずれか一方の端部を差し込んで該端部の端面に打ち抜かれたシート片を付け、該一方の端部を前記ポンチから引き抜き、その後、このシート片を付けた一方の端部にウエザストリップの他方の端部を突き合わせて、該シート片を加熱することにより、一方の端部と他方の端部とを接続するに際し、ウエザストリップの前記第1端部を保持する第1型と、前記第2端部を保持する第2型とを備え、両型は組み合わせることで互いに当接する当接面を有し、前記第1型は、前記第1端部の先端が前記当接面にまで至らないように、該第1端部を保持するものであり、前記第2型は、前記第2端部の先端が前記当接面から外側に突出するように、該第2端部を保持するものであり、これら第1型と第2型とを組み合わせた状態で、前記第1端部と前記第2端部との接続位置が両型の前記当接面から第1型側にずれた位置にあり、また、前記第1型及び第2型は、それぞれ、ウエザストリップの外形を形取る下型及び上型と、前記取付基部の内側を形取る入れ子型である中間型とを備え、前記第1型と前記第2型の前記当接面が、前記第1型の下型及び上型と前記第2型の下型及び上型との当接面からなり、この当接面に対して前記第1型内にずれた位置に前記第1型の中間型と前記第2型の中間型との当接面が設定された接続用金型を使用し、前記シート片を付けた前記一方の端部を前記第1型と前記第2型のいずれか一方の型に保持させるとともに、前記他方の端部をもう一方の型に保持させて、前記第1型と前記第2型とを組み合わせ、その際、前記ウエザストリップの前記第1端部と第2端部の接続位置が前記中間型の当接面に一致するように第1端部と第2端部をそれぞれ中間型に組み付けてから、前記下型及び上型を組み合わせて型閉めし、前記シート片を加熱することにより、前記第1端部と前記第2端部とを両型の前記当接面からずれた位置にて接続するものである。
【0011】
ここで、第1端部と第2端部は、1本のウエザストリップの両端部であっても、異なるウエザストリップの接続すべき端部同士であってもよい。
【0012】
本発明によれば、未加硫ゴム又は熱可塑性エラストマーからなるシートを用いてウエザストリップの端部同士を接続するため、射出成形による接続方法に比べて製造コストを低減することができる。また、かかる接続のためのシートを、ウエザストリップの端面と略同一形状に予め成形しているため、ウエザストリップの外周にはみ出すバリを非常に少なくすることができる。特に、両端部の接続位置が、第1型と第2型との当接面からずれた位置、即ち、金型の分割位置とは異なる位置に設定されているため、ウエザストリップの外周に全周にわたってバリが発生するのを防止することができる。従って、接着後におけるバリの切り取り工数が小さく、また、接続部の見栄えやシール性能といったウエザストリップの性能面でも優れる。
【0013】
本発明によれば、更に、シートにポンチを押し当てた状態でポンチの中にウエザストリップの端部を押し込むことにより、打抜き孔の内側に存在する打ち抜かれたシート片がウエザストリップの端面に貼り付けられる。そのため、略同一形状に成形された接着用のシート片を、ウエザストリップの端面に位置ズレすることなく簡単に付けることができる。すなわち、予め所定形状に切り抜いたシート片を作成しておき、それをウエザストリップの端部に手作業で貼り付ける場合、貼り付けの位置合わせが困難であるが、本発明によればこのような位置合わせが不要となり、簡単に位置ズレなく付けることができる。
【0014】
本発明においては、前記シート片を付けた一方の端部を前記第1型に保持させるとともに、前記他方の端部を前記第2型に保持させることが好適である。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0016】
実施形態におけるウエザストリップWは、自動車のトランク部における車体開口部をシールするものであり、図2に示すように、車体開口縁部1に設けられたボディフランジ2に取付けられる断面略逆U字状の取付基部12と、この取付基部12の頂部から膨出してドア縁部3と当接する断面略円形状の中空シール部14とを備えてなる。ここで、取付基部12はソリッドゴムよりなり、中空シール部14はスポンジゴムよりなる。取付基部12にはインサートメタル16が埋設されており、また、取付基部12の内側にはボディフランジ2を保持するための複数の保持リップ18が設けられている。
【0017】
このウエザストリップWは、押出成形により上記断面形状に押出され、この押出し品の両端部W1,W2を、図8に示すように未加硫ゴム又は熱可塑性エラストマーからなるシート片20で接続し、これにより車体開口縁部1を全周にわたってシールするように周状に形成されたものである。この接続すべき両端部W1,W2の端面W1aとW2aは同一形状を有する。
【0018】
以下、参考例に係るウエザストリップWの接続方法について説明する。
【0019】
(1)まず、図3に示すように、押出し品の一方の端部である第1端部W1の端面W1aに、当該端面W1aと略同一形状に成形したシート片20を貼り付ける。即ち、シート片20を、予め、第1端部W1の端面W1aに対応する、取付基部21、中空シール部22及び保持リップ23を有する形状に形成しておき、このシート片20を第1端部W1の端面W1aに位置合わせした状態に重ね合わせて貼り付ける。
【0020】
シート片20の構成材料としては、接続すべきウエザストリップの材質と接着性のよい材料が選択され、同一材料であることが好ましい。具体的には、未加硫ゴムとしては、ポリクロロプレンゴム、エチレンプロピレンゴム等が挙げられ、熱可塑性エラストマーとしては、ポリプロピレン・加硫ゴム分散型熱可塑性エラストマー等が挙げられる。
【0021】
シート片20を上記端面W1aに対応する形状に形成する方法は、特に限定されないが、例えば、所定厚みのシートをポンチで打ち抜いたり、あるいはまた、射出成形により形成することができる。シート片20の厚みとしては0.5〜2.5mmが好適である。
【0022】
なお、本実施形態では、シート片20にも保持リップ23を設けているが、このような外側から見えにくい保持リップ18まで同一形状に設定する必要はない。即ち、シート片20は、ウエザストリップWの外形に対応する形状に形成しておけばよい。また、シート片20は、端面W1aに貼り付ける際には、中空シール部22の穴が開いていない形状としておいて、貼り付けた後に、該シート構成材料の流動温度以上に加熱したロッドを中空部に対応する位置に押し込むことにより、穴を開けるようにしてもよい。
【0023】
シート片20を第1端部W1の端面W1aに貼り付ける方法は、特に限定されないが、第1端部W1を温めておいて端面W1aをシート片20に押しつける方法が好適である。
【0024】
(2)次いで、図4に示す接続用金型30に、上記第1端部W1と、これに接続するもう一方の端部である第2端部W2とを保持させる。
【0025】
ここで、接続用金型30は、第1端部W1を保持する第1型31と、第2端部W2を保持する第2型32とよりなり、両型31,32は左右に分割されるようになっている。そして、第1型31と第2型32は、それぞれ、ウエザストリップWの外形を形取る下型31A,32A及び上型31B,32Bと、取付基部12の内側を形取る入れ子型である中間型31C,32Cとよりなり、従って、金型30は、上下に3分割、左右に2分割されるように構成されている。
【0026】
第1型31と第2型32とは、組み合わせることで互いに当接する当接面33を有している。即ち、この当接面33が金型30の左右の分割位置となる。当接面33は、詳細には、第1型31の下型31A及び上型31Bと、第2型32の下型32A及び上型32Bとの当接面である。第1型31の中間型31Cと第2型32の中間型32Cとの当接面34は、金型30の分割位置である上記当接面33とは同一平面上にはなく、第1型31内にずれた位置に設定されている。
【0027】
この金型30に第1端部W1と第2端部W2とを保持させる手順は以下の通りである。
【0028】
まず、両端部W1,W2をそれぞれ中間型31C,32Cに組み付ける。詳細には、図5(a)に示すように、第1端部W1の取付基部12の内側に中間型31Cをはめ込む。その際、第1端部W1の端面W1aに貼り付けておいたシート片20が中間型31Cの当接面34とほぼ一致するように装着する。また、図5(b)に示すように、第2端部W2の取付基部12の内側に中間型32Cをはめ込む。その際、第2端部W2の端面W2aが中間型32Cの当接面34とほぼ一致するように装着する。
【0029】
次いで、図6(a)に示すように、第1端部W1が組み付けられた中間型31Cを下型31A上に重ね、さらにその上に上型31Bを重ねて、第1型31を組み合わせる。これにより、図6(a)及び図7(a)に示すように、第1型31は、第1端部W1の端面W1aが上記当接面33にまで至らず、当該端面W1aが第1型31の内部に位置するように、第1端部W1を保持する。
【0030】
また、図6(b)に示すように、第2端部W2が組み付けられた中間型32Cを下型32A上に重ね、さらにその上に上型32Bを重ねて、第2型32を組み合わせる。これにより、図7(b)に示すように、第2型32は、第2端部W2の端面W2aが上記当接面33を越えて第2型32の外側に突出するように、第2端部W2を保持する。
【0031】
(3)第1端部W1を保持させた第1型31と、第2端部W2を保持させた第2型32とを、図1に示すように、互いの当接面33を重ね合わせるように組み合わせて、シート片20を加熱処理する。
【0032】
両型31,32を組み合わせることにより、シート片20を挟んで第1端部W1と第2端部W2とが突き合わされた状態に保持される。また、その突き合わせた位置が、中間型31Cと32Cとの当接面34にほぼ一致しているため、両端部W1,W2の接続位置は、第1型31と第2型32との当接面33からずれた位置になっている。なお、第2端部W2の端面W2aが、第1端部W1の端面W1aに貼り付けられたシート片20としっかり密着するように、型閉め後に両端部W1,W2をそれぞれ型31,32内に押し込むようにしてもよい。
【0033】
シート片20が未加硫ゴムよりなる場合、シート片20は、加熱処理により、加硫と同時に両端面W1aとW2aを接着する。そのため、少なくとも加硫に必要な時間、加熱した状態に保持することにより、ウエザストリップWは接続される。
【0034】
一方、シート片20が熱可塑性エラストマーよりなる場合には、加熱処理によりシート片20は溶融し、さらに冷却されて固化することにより、両端面W1aとW2aを接着する。そのため、この場合、加熱処理後に金型30を冷却することにより、ウエザストリップWは接続させる。
【0035】
なお、加熱処理は、金型30を予め加熱しておいても、あるいはまた、両端部W1,W2を金型30にセットした後に加熱してもよい。また、金型30の全体を加熱する必要はなく、シート片20の配設位置近傍のみ加熱してもよい。
【0036】
(4)その後、金型30を開いて製品を取り出すと、図8に示すように、シート片20を挟んで第1端部W1と第2端部W2とが接続されたウエザストリップWが得られる。
【0037】
このようにして接続されたウエザストリップWは、接続に用いるシート片20を予めウエザストリップWの製品形状と略同一形状に成形しているため、ウエザストリップWの外周にはみ出すバリが非常に少ない。
【0038】
しかも、単にシート片20を製品形状に予め成形しているだけでなく、かかるシート片20を用いた両端部W1,W2の接続位置を、第1型31と第2型32との当接面33からずらしているので、ウエザストリップWの外周に全周にわたってバリが発生することがない。即ち、上記接続位置を金型30の当接面33と同一平面上に設定した場合には、たとえシート片20を予め製品形状としていたとしても、シート材料が当接面33に流れ出して、図14(a)に示すように、ウエザストリップWの外周には全周にわたってバリ40が発生してしまう。これに対し、上記のように接続位置をずらすことにより、図14(b)に示すように、ウエザストリップWの長手方向に延びるバリ41は発生するものの、全周にわたってバリが発生することはない。なお、このような長手方向に延びるバリは、接続位置をずらしていない図14(a)の場合にも発生するものである。
【0039】
以上説明した方法によれば、未加硫ゴム又は熱可塑性エラストマーからなる薄いシート片20を用いてウエザストリップWの端部W1,W2同士を接続するため、射出成形による接続方法に比べて製造コストを低減することができる。
【0040】
また、接続によりウエザストリップWの外周に発生するバリが非常に少ないので、接続後におけるバリの切り取り工数が小さく、しかも、接続部の見栄えがよい。また、シール性能を損なうおそれのあるバリ取り作業がわずかで済むことから、ウエザストリップの性能面でも優れる。
【0041】
次に、実施形態に係るウエザストリップWの接続方法について説明する。この実施形態は、上記(1)の工程における第1端部W1の端面W1aにシート片20を貼り付ける方法が上記参考例とは異なる。その他の工程である上記(2)〜(4)の工程については、参考例と同様であるため説明を省略する。
【0042】
この実施形態では、まず、図9(a)に示すように、平坦な台50上に未加硫ゴム又は熱可塑性エラストマーからなるシート52をおき、打ち抜き具であるポンチ54をシート52上に押し当てる。ポンチ54は、シート52を第1端部W1の端面W1aと略同一形状に打ち抜くための打抜き孔56を備える。この打抜き孔56は、ポンチ54のシート52への押し当て面54aからこれに相対する反押し当て面54bまで上記端面W1aと略同一形状にて貫通する貫通孔であり、該反押し当て面54bから第1端部W1を差し込めるようになっている。図10に示すように、ポンチ54の押し当て面54aには、打抜き孔56を取り囲むように刃58が突設されており、シート52に押し当てると、この刃58によりシート52を切断されて、その内側に切断されたシート片20が得られる。
【0043】
なお、台50の材質としては、硬質ゴム、樹脂、金属、木材などを挙げることができるが、未加硫ゴムシートがくっつきにくく、しかも、ポンチによる打ち抜きを可能にする程度の硬さを有するものが好ましい。
【0044】
また、図9(a)に示すような第1端部W1の外形形状に沿う打抜き孔56を備えるポンチ54では、打ち抜いたシート片20が、ウエザストリップの中空シール部14に対応する部分において中空状にならないため、そのままでは接続部近傍において中空シール部14が変形しにくくなる。そこで、図11に示すように、第2のポンチ60を用いて、シール片20に中空部を形成することが好適である。すなわち、第2のポンチ60は、上記ポンチ54の打抜き孔56における中空シール部14に対応する部位に差し込まれるものであり、シート52にポンチ54を押し当てた状態で、この第2のポンチ60を打抜き孔56に差し込み、打ち抜かれたシート片20上に押し当てることにより、該シート片20の中空シール部22に穴を開けることができる。なお、上記したように、第1端部W1にシート片20を貼り付けた後に、加熱したロッドを押し込んで穴を開けてもよい。
【0045】
次いで、図9(b)に示すように、ポンチ54をシート52上に押し当てた状態で、ポンチ54の打抜き孔56に第1端部W1を差し込み、その端面W1aを打抜き孔56の内側に存在する打ち抜かれたシート片20に押し当てる。その後、図9(c)に示すように、第1端部W1aをポンチ54から引き抜く。すると、ポンチ54によって打ち抜かれたシート片20が第1端部W1の端面W1aにくっついてくる。従って、第1端部W1の端面W1aに、当該端面W1aと略同一形状のシート片20が貼り付けられる。
【0046】
なお、ポンチ54に第1端部W1を差し込む際に、該第1端部W1を予め温めておくことにより(例えば、60〜80℃)、シート片20を貼り付けやすくすることができる。また、第1端部W1の端面W1aに接着剤を塗布しておいてもよい。
【0047】
本実施形態の接続方法によれば、シート52にポンチ54を押し当てた状態でポンチ54の中にウエザストリップ端部W1を押し込むことにより、シート片20をウエザストリップの端面W1aに付けることができるので、製品形状に成形した接着用のシート片20をウエザストリップ端部W1に位置ズレすることなく簡単に貼り付けることができる。
【0048】
図12は、ポンチ54の変更例を示したものであり、この例では、ポンチ54には上記刃58を突設しておらず、その代わり、台50の上面にポンチ54の打抜き孔56に差し込まれる凸部62が設けられている。すなわち、凸部62は、第1端部W1の端面W1aと略同一形状にて突出しており、シート52を挟んで台50上にポンチ54を押し当てることにより、凸部62が打抜き孔56内に進入してシート52が製品形状に切断されるようになっている。
【0049】
なお、上記実施形態においては、一定の断面形状を有する1本のウエザストリップの両端部を接続する場合について説明したが、本発明はこの場合に限定されることなく、断面形状が同じ2本のウエザストリップの端部同士を接続する場合にも適用することができる。また、基本的には断面形状の異なるウエザストリップであっても接続させる端面同士が略同一形状であれば、同様に本発明により良好に接続することができる。
【0050】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ウエザストリップを低コストに接続することができ、しかも、接続されたウエザストリップは、バリの発生が非常に少ないので、バリ取り工数が小さく、また、性能面(見栄え、シール性能)でも優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るウエザストリップの接続時における斜視図である。
【図2】同実施形態のウエザストリップの車両取付け状態を示す断面図である。
【図3】ウエザストリップの第1端部にシート片を貼り付けた状態を示す斜視図である。
【図4】同実施形態の接続方法に用いる接続用金型の斜視図である。
【図5】(a)は、第1端部を中間型に組み付けた状態を示す斜視図であり、(b)は、第2端部を中間型に組み付けた状態を示す斜視図である。
【図6】(a)は、第1端部を中間型と下型に組み付けた状態を示す斜視図であり、(b)は、第2端部を中間型と下型に組み付けた状態を示す斜視図である。
【図7】(a)は、第1端部を第1型に保持させた状態を示す斜視図であり、(b)は、第2端部を第2型に保持させた状態を示す斜視図である。
【図8】接続されたウエザストリップの斜視図である。
【図9】実施形態を示す図であり、(a)は、シートにポンチを押し当てた状態を示す斜視図、(b)は、そのポンチに第1端部を差し込んだ状態を示す斜視図、(c)は、ポンチから第1端部を引き抜いた状態を示す斜視図である。
【図10】同実施形態におけるシート打ち抜き時の側面図である。
【図11】同実施形態におけるシート打ち抜き時の変更例にかかる側面図である。
【図12】(a)は、同実施形態におけるシート打ち抜き時のさらに他の変更例にかかる側面図、(b)は、その斜視図である。
【図13】従来のウエザストリップの接続方法にかかる接続部の斜視図である。
【図14】(a)及び(b)は、ウエザストリップの接続部に発生するバリを示す断面図である。
【符号の説明】
W……ウエザストリップ
W1……第1端部
W1a……端面
W2……第2端部
W2a……端面
20……シート片
30……金型
31……第1型
32……第2型
33……第1型と第2型の当接面
52……シート
54……ポンチ
56……打抜き孔
Claims (2)
- 断面略逆U字状の取付基部と、該取付基部から膨出する中空シール部とを備えるウエザストリップの第1端部と第2端部とを、互いの端面同士を対向配置させ、両者間に介在させた未加硫ゴム又は熱可塑性エラストマーからなるシート片により接続するウエザストリップの接続方法であって、
未加硫ゴム又は熱可塑性エラストマーからなるシートをウエザストリップの端面と略同一形状に打ち抜く打抜き孔を備えるポンチを用いて、該ポンチを上記シートに押し当て、
この押し当てた状態で、前記ポンチの打抜き孔にウエザストリップの前記第1端部と第2端部のいずれか一方の端部を差し込んで該端部の端面に打ち抜かれたシート片を付け、該一方の端部を前記ポンチから引き抜き、
その後、このシート片を付けた一方の端部にウエザストリップの他方の端部を突き合わせて、該シート片を加熱することにより、一方の端部と他方の端部とを接続するに際し、
ウエザストリップの前記第1端部を保持する第1型と、前記第2端部を保持する第2型とを備え、両型は組み合わせることで互いに当接する当接面を有し、前記第1型は、前記第1端部の先端が前記当接面にまで至らないように、該第1端部を保持するものであり、前記第2型は、前記第2端部の先端が前記当接面から外側に突出するように、該第2端部を保持するものであり、これら第1型と第2型とを組み合わせた状態で、前記第1端部と前記第2端部との接続位置が両型の前記当接面から第1型側にずれた位置にあり、また、前記第1型及び第2型は、それぞれ、ウエザストリップの外形を形取る下型及び上型と、前記取付基部の内側を形取る入れ子型である中間型とを備え、前記第1型と前記第2型の前記当接面が、前記第1型の下型及び上型と前記第2型の下型及び上型との当接面からなり、この当接面に対して前記第1型内にずれた位置に前記第1型の中間型と前記第2型の中間型との当接面が設定された接続用金型を使用し、
前記シート片を付けた前記一方の端部を前記第1型と前記第2型のいずれか一方の型に保持させるとともに、前記他方の端部をもう一方の型に保持させて、前記第1型と前記第2型とを組み合わせ、その際、前記ウエザストリップの前記第1端部と第2端部の接続位置が前記中間型の当接面に一致するように第1端部と第2端部をそれぞれ中間型に組み付けてから、前記下型及び上型を組み合わせて型閉めし、前記シート片を加熱することにより、前記第1端部と前記第2端部とを両型の前記当接面からずれた位置にて接続することを特徴とするウエザストリップの接続方法。 - 前記シート片を付けた前記一方の端部を前記第1型に保持させるとともに、前記他方の端部を前記第2型に保持させる
ことを特徴とする請求項1記載のウエザストリップの接続方法。
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