JP2004128703A - レベル変換回路 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】第1のレベルVDDとこの第1のレベルより低い第2のレベルVSSとで表される電圧振幅を持つ入力信号Aが供給される入力端子Xと、前記第1のレベルVDDより高い第3のレベルVGGと前記第2のレベルVSSより低い第4のレベルVEEとで表される電圧振幅を持つ出力信号A´を出力する出力端子Yと、前記入力端子Xと出力端子Yとの間に接続され、前記入力信号Aの第1のレベルVDDに応じて前記第3のレベルVGGの電圧を前記出力端子Yに出力する第1の回路H1と、前記第1の回路H1と並列に前記入力端子Xと出力端子Yとの間に接続され、前記入力信号Aの第2のレベルVSSに応じて前記第4のレベルVEEの電圧を前記出力端子Yに出力する第2の回路L1とを具備することを特徴とするレベル変換回路。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、集積回路装置として構成されるレベル変換回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のレベル変換回路は、低電圧で動作速度を低下させることなく低消費電力にできると共に、耐圧を容易に確保できるものではあったが、入力した信号の高電圧の信号または低電圧の信号のうち、一方の信号のみをレベル変換するものである。(例えば、特許文献1参照。)
【0003】
【特許文献1】
特開2001−36388号公報(第13−14貢、第1図)
従って、入力信号のうちの高電圧の信号または低電圧の信号を同時にレベル変換し、低消費電力で駆動するようなレベル変換回路は存在しなかった。高電圧の信号と低電圧の信号を同時にレベル変換しようとすると、どうしてもそれに伴い素子数および遅延時間が増大し、さらに貫通電流が多数発生することによる消費電力が膨大であったためである。
【0004】
例えば、図6及び図7に従来のレベル変換回路の2つの例の回路図を示す。 図6は、入力信号Aの振幅、つまりVDD(3V)/VSS(0V)が出力信号A´の振幅、つまりVGG(20V)/VEE(−20V)へ変換される従来のレベル変換回路の一例を示す回路図である。
【0005】
まず、初段の変換回路lによって、入力信号Aの高、低2つのレベル、即ち電圧のうち、低電圧の部分VSS(0V)が電源の電圧VEE(−20V)に変換され、振幅VDD(3V)/VEE(−20V)を持つように変換される。その後、後段の変換回路hによって高電圧VDD(3V)が電源の電圧VGG(20V)に変換され、振幅VGG(20V)/VEE(−20V)を持つ、出力信号A´に変換される。
【0006】
変換回路lは、まず入力端子Xからの入力信号Aの電圧VSS(0V)が入力されると、この電圧VSS(0V)がPMOSトランジスタP61のゲート及びインバータ61に供給される。入力信号Aの電圧VSS(0V)はインバータ61によって反転され、電圧VDD(3V)がPMOSトランジスタP62のゲートに印加されることにより、PMOSトランジスタP62はオフとなる。
【0007】
一方、PMOSトランジスタP61のゲートに印加された入力信号の電圧VSS(0V)によりPMOSトランジスタP61がオンとなって、ノード61には電圧VDD(3V)が供給される。それにより、NMOSトランジスタN62はオンとなり、NMOSトランジスタN61はオフとなるため、ノード62には電源の電圧VEE(−20V)が現れる。
【0008】
さらに、入力端子Xにおける入力信号AのレベルがVDD(3V)になると、インバータ61によって反転されたVSS(0V)の電圧がPMOSトランジスタP62のゲートに印加され、PMOSトランジスタP62はオンとなる。それにより、ノード62には電圧VDD(3V)が現れ、NMOSトランジスタN61はオンとなり、ノード61には電源の電圧VEE(−20V)が印加接続される。この結果、NMOSトランジスタN62がオフとなるため、ノード62には電圧VDD(3V)が保持される。
【0009】
一方、PMOSトランジスタP61のゲートには入力信号AのレベルVDD(3V)が供給されるため、PMOSトランジスタP61がオフとなり、ノード61の電位はVEE(−20V)に保持される。
【0010】
以上により、変換回路lによって入力信号Aの低い方の電圧VSS(0V)は電圧VEE(−20V)に変換されるが、高い方の電圧VDD(3V)は電圧VDD(3V)のまま保存される。即ち、変換回路lの出力ノード62から変換回路hの入力ノード63へは、入力信号Aの振幅VSS(0V)/VDD(3V)が振幅VEE(−20V)/VDD(3V)として変換されて供給される。
【0011】
次に、変換回路hでは、まずノード62から信号Aの振幅VEE(−20V)/VDD(3V)のうち低い方の電圧VEE(−20V)が入力されると、ノード63を介してNMOSトランジスタN63のゲート及びインバータ62に供給される。
【0012】
この電圧VEE(−20V)はインバータ62によって反転され、電圧VDD(3V)がNMOSトランジスタN64のゲートに印加される。これにより、NMOSトランジスタN64はオンとなる。この結果、ノード65には電圧VEE(−20V)が印加され、PMOSトランジスタP63がオンとなり、ノード64には電源の電圧VGG(20V)が印加されることによってPMOSトランジスタP64はオフとなる。
【0013】
一方、NMOSトランジスタN63は、そのゲートに印加された入力信号の電圧がVEE(−20V)であることにより、このNMOSトランジスタN63がオフとなる。
【0014】
また、ノード62から入力される信号振幅VEE(−20V)/VDD(3V)のうち、高い方の電圧VDD(3V)が入力されると、ノード63を介してNMOSトランジスタN63のゲート及びインバータ62に供給される。電圧VDD(3V)はインバータ62によって反転され、電圧VEE(−20V)がNMOSトランジスタN64のゲートに供給される。この結果、NMOSトランジスタN64はオフとなる。
【0015】
一方、NMOSトランジスタN63のゲートに供給された入力信号の電圧VDD(3V)により、NMOSトランジスタN63がオンとなる。これにより、ノード64には電源の電圧VEE(−20V)が供給され、PMOSトランジスタP64はオンとなり、PMOSトランジスタN63はオフとなる。このため、出力ノード65には電源の電圧VGG(20V)が供給される。
【0016】
以上により、変換回路hによって変換回路lの出力のうち電圧VEE(−20V)はVEE(−20V)のまま保存され、電圧VDD(3V)は電圧VGG(20V)に変換される。即ち、入力信号Aの振幅VSS(0V)/VDD(3V)がVEE(−20V)/VGG(20V)の振幅を持つ出力信号A’のように変換される回路である。
【0017】
即ち、図6に示す従来の変換回路は、入力信号Aの振幅VDD(3V)/VSS(0V)を、2段構成の変換回路l、変換回路h、により低電圧・高電圧に分けて出力信号A´の振幅VGG(20V)/VEE(−20V)に変換するレベル変換回路である。
【0018】
図7は図6と同様に、入力信号Aの振幅VDD(3V)/VSS(0V)が出力信号A´の振幅VGG(20V)/VEE(−20V)へ変換されるレベル変換回路である。
【0019】
図6の例と同様に、図7に示すレベル変換回路も入力信号Aの振幅VDD(3V)/VSS(0V)を、2段の変換回路l´、変換回路h´により低電圧・高電圧に分けて出力信号A´の振幅VGG(20V)/VEE(−20V)に変換することは変わらないが、図7の従来回路においては、PMOSトランジスタP71、NMOSトランジスタN71、PMOSトランジスタP72、及びNMOSトランジスタN72が、夫々電圧VEE(−20V)を与える電源とノード61,62間、および電圧VGG(20V)を供給する電源とノード64,65間に新たに接続されていることが特徴である。他の部分は図6の場合と同じ構成であり、以下、図6と同様の部分は同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
【0020】
しかし、これら従来のレベル変換回路は以下のような問題があった。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
従来のレベル変換回路では、図6、図7で示したように1段の回路内で入力信号の高、低両方のレベルを変換することが出来ず、変換回路l、hのように別々の回路によってレベル変換を行っていた。そのため、素子数が多くこれに比例してチップサイズも大きくなってしまい、それに伴い入力信号変化時の遅延時間および貫通電流が大きいという問題があった。しかも、近年のLCDドライバ等においては出力端子を多く有し、各出力端子にこのようなレベル変換回路を用いるため、これらの問題は顕著に現れる。
【0022】
即ち、図6及び図7で示した従来のレベル変換回路では、インバータ61において例えば3Vの電圧VDDのレベルを20Vのように高い電圧のレベルに一度にレベルシフトしようとすると、入力信号Aの振幅がVDD(3V)/VSS(0V)のように、高電位である20Vに比べてその差が微小であるために、インバータ61がこのような入力信号の違いを認識することが出来ない。そのため、インバータ61により制御されるPMOSトランジスタP62が正常に機能せずに、例えば入力信号Aのうち電圧のレベルVDD(3V)、VSS(0V)のいずれの信号が入力された場合でも、PMOSトランジスタP62がオンまたはオフとなってしまう等の問題があった。
【0023】
従って、高レベルがVDD(3V)、低レベルがVSS(0V)である入力信号Aを、高レベルがVDD(3V)より高いVGG(20V)、低レベルがVSS(0V)より低いVEE(−20V)に変換する場合、高レベル/低レベルについて、まず低レベル変換即ち、VDD(3V)/VEE(−20V)と変換した後、高レベル変換VGG(20V)/VEE(−20V)と変換しなければならなかった。
【0024】
そのため素子数が多く、これに比例するチップサイズも大きくなってしまう。これにより、各素子の寄生容量に伴う入力信号変化時の遅延時間が大きくなり、また貫通電流が増大するという問題があった。
【0025】
しかも、LCDドライバ等においては出力端子を多く有し、各出力端子にこのようなレベル変換回路を用いるため、これら素子数にともなうチップサイズ、遅延時間、貫通電流の増大は大きな問題であった。
【0026】
例えば図6において、VDD−VEE間(PMOSトランジスタP62−NMOSトランジスタN62間)における貫通電流を説明する。入力信号Aのうち低電圧の信号VSS(0V)が入力端子Xに入力されると、ノード62にはNMOSトランジスタN62がオンとなりPMOSトランジスタP62がオフとなることにより、VEE(−20V)が付加される。
【0027】
その後、入力信号Aのうち高電圧の信号VDD(3V)が入力端子Xに入力されると、ノード62にはNMOSトランジスタN62がオフとなりPMOSトランジスタP62がオンとなることにより、VDD(3V)が付加される。
【0028】
しかし、遅延時間が大きいとNMOSトランジスタN62及びPMOSトランジスタP62が共にオンとなる時間も大きいこととなり、この時間だけVDD−VEE間において、両トランジスタP62〜N62を貫通して予定しない電流が流れることとなる。
【0029】
このような貫通電流が流れる可能性があるのは、図6において前記の箇所以外では、VDD−VEE間(PMOSトランジスタP61−NMOSトラジスタN61間)、VGG−VEE間(PMOSトランジスタP63、P64−NMOSトランジスタN63、N64間)の3個所があり、いずれも同様に遅延時間に大きく依存する。
【0030】
また、貫通電流が発生する箇所の総数も、貫通電流の総量に影響する。発生箇所が少なければ、それだけ貫通電流が少なくなるからである。発生箇所の総数は、図6においては前記の4箇所であり、図7の回路においてもVDD−VEE間(3つのMOSトランジスタP61−N61−N71間及びP62−N62−N72間)、VGG−VEE間(3つのMOSトランジスタP71−P63−N63間及びP72−P64−N64間)の合計4箇所である。
【0031】
そこで本発明は、 チップサイズを縮小し、入力信号のレベルが変化するときの遅延時間及び貫通電流が小さい、集積回路装置として好適なレベル変換回路を提供することを目的とする。
【0032】
【課題を解決するための手段】
この発明は、第1のレベルとこの第1のレベルより低い第2のレベルとで表される電圧振幅を持つ入力信号が供給される入力端子と、前記第1のレベル以上の高い第3のレベルと前記第2のレベル以下の低い第4のレベルとで表される電圧振幅を持つ出力信号を出力する出力端子と、前記入力端子と出力端子との間に接続され、前記入力信号の第1のレベルに応じて前記第3のレベルの電圧を前記出力端子に出力する第1の回路と、前記第1の回路と並列に前記入力端子と出力端子との間に接続され、前記入力信号の第2のレベルに応じて前記第4のレベルの電圧を前記出力端子に出力する第2の回路とを具備する、レベル変換回路である。
【0033】
この構成により、構成素子数を少なく出来、チップサイズを縮小し、入力信号のレベルが変化するときの遅延時間及び貫通電流が小さい、集積回路装置として好適するレベル変換回路を提供することが出来る。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0035】
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態に係るレベル変換回路を示している。図1に示すように、このレベル変換回路は入力信号Aの振幅VDD(3V)/VSS(0V)を、出力信号A´の振幅VGG(20V)/VEE(−20V)に変換するレベル変換回路である。
【0036】
以下、本実施形態の構成、作用、効果等を詳細に説明する。
【0037】
図1に示すこのレベル変換回路は、入力端子Xと出力端子Yとの間に、第1の変換回路H1が接続され、この第1の変換回路H1と並列に第2の変換回路L1が接続された構成を有する回路である。
【0038】
第1の変換回路H1は、入力端子Xに接続されたゲートと、電圧VSS(0V)を与える電源に接続されたソースと、ノード11に接続されたドレインとを有する第1のNMOSトランジスタN11と、出力端子Yに接続されたノード13に接続されたゲートと、電圧VGG(20V)を与える電源に接続されたソースと、ノード11に接続されたドレインとを有するPMOSトランジスタP11と、ノード11に接続されたゲートと、電圧VGG(20V)を与える電源に接続されたソースと、ノード13に接続されたドレインとを有するPMOSトランジスタP13、から構成される回路である。
【0039】
一方、第2の変換回路L1は、入力端子Xに接続されたゲートと、電圧VDD(3V)を与える電源に接続されたソースと、ノード12に接続されたドレインとを有するPMOSトランジスタP12と、出力端子Yに接続されたノード14に接続されたゲートと、電圧VEE(−20V)を与える電源に接続されたソースと、ノード12に接続されたドレインとを有するNMOSトランジスタN12と、ノード12に接続されたゲートと、電圧VEE(−20V)を与える電源に接続されたソースと、ノード14に接続されたドレインとを有するNMOSトランジスタN13と、から構成される回路である。
【0040】
次に、入力信号Aの高、低2つの電圧レベルのうち、低電圧VSS(0V)が入力端子Xに入力された場合について、本回路の動作を説明する。低電圧VSS(0V)が入力端子Xに入力され、NMOSトランジスタN11のゲート及びPMOSトランジスタP12のゲートに接続されると、NMOSトランジスタN11はオフし、PMOSトランジスタP12はオンする。そのためノード12には電源電圧VDD(3V)が印加され、それがNMOSトランジスタN13のゲートに印加され、NMOSトランジスタN13がオンする。
【0041】
さらに、ノード14、出力端子Y、ノード13に電源の電圧VEE(−20V)が印加される。その後、ノード14から供給された電源の電圧VEE(−20V)がNMOSトランジスタN12のゲートに印加されると、このNMOSトランジスタN12がオフし、ノード13から付加された電源の電圧VEE(−20V)がPMOSトランジスタP11のゲートに印加され、PMOSトランジスタP11がオンする。ノード11には電源の電圧VGG(20V)が、オンとなったPMOSトランジスタP11を介して印加される。このため、PMOSトランジスタP13のゲートに高い電圧VGG(20V)が印加され、PMOSトランジスタP13はオフする。その結果、出力端子Yには電源の電圧VEE(−20V)が出力される。
【0042】
一方、その後に入力信号Aにおける高い方の電圧VDD(3V)が入力端子Xに入力されると、NMOSトランジスタN11はオンとなるが、この直後においてはまだPMOSトランジスタP11もオンである。
【0043】
従って、両MOSトランジスタN11およびP11のソース・ドレイン間の抵抗値を夫々RN11、RP11とすると、RN11、RP11の大きさが同程度である場合は、すぐにはノード11に所望の電圧VSS(0V)は印加されない。即ち、当該変化時においては、ノード13から見た負荷容量が大きくなるからである。ここで、ノード13の負荷容量とは、当該変化時において入力端子Xからの入力信号Aがノード13まで出力されるまでに要する遅延時間を決定するファクタである。即ち、このノード13の負荷容量が入力端子Xと出力端子Yとの間の遅延時間を決定する重要なファクタとなる。
【0044】
従って、ノード13の負荷容量が軽減するように、NMOSトランジスタN11およびPMOSトランジスタP11のソース・ドレイン間の抵抗値をRN11<RP11となるように夫々のトランジスタの特性を調整する。すると、ノード11には速やかに電圧VSS(0V)が印加されるようになり、PMOSトランジスタP13も速やかにオンとすることが出来る。
【0045】
つまり、この入力信号Aが低電圧から高電圧に移行する変化時においては、ノード13からは、PMOSトランジスタP11がオンであるのに必要な電圧VEE(−20V)がPMOSトランジスタP11のゲートに印加されているが、当該変化時の後には電圧が印加されないので、PMOSトランジスタP11のチャネルが変化時の直後から急速に狭くなり、しかもRN11<RP11となるように設計されていれば、抵抗値の相違があることにより、ノード11に速やかに所望の電圧VSS(0V)を印加することが出来る。
【0046】
ここで、RN11<RP11となるようにトランジスタP11、N11の特性を調整するためには、例えばPMOSトランジスタP11のソース、ドレイン間の長さ、即ちPMOSトランジスタP11のチャネル長を大きくすれば良い。一般的に、MOSトランジスタのソース、ドレイン間の抵抗値はチャネル長の長さに比例して大きくなるからである。
【0047】
このことにより、ノード13における負荷容量を削減出来ることにより、レベル変換回路全体の遅延時間を短くし、貫通電流を減少することが出来る。上述の作用の結果、ノード13の負荷容量が軽減されている。次に、このような効果を前提として入力信号Aの高い方の電圧VDD(3V)が入力端子Xに入力された場合についての本回路の動作を説明する。高い方の電圧VDD(3V)が入力端子Xに入力され、NMOSトランジスタN11のゲート及びPMOSトランジスタP12のゲートに供給されると、NMOSトランジスタN11はオンし、PMOSトランジスタP12はオフする。そのためノード11には電圧VSS(0V)が現れし、それがPMOSトランジスタP13のゲートに印加され、PMOSトランジスタP13がオンする。そのため、ノード13、出力端子Y、ノード14に電圧VGG(20V)が印加される。
【0048】
その後、ノード13から供給された電圧VGG(20V)がPMOSトランジスタP11のゲートに供給され、PMOSトランジスタP11がオフする。ノード14に印加された電圧VGG(20V)がNMOSトランジスタN12のゲートに供給され、NMOSトランジスタN12がオンすると、ノード12には、電圧VEE(−20V)がオン状態のNMOSトランジスタN12を介して印加される。このため、NMOSトランジスタN13のゲートに印加されるとNMOSトランジスタN13はオフする。その結果、出力端子Yには電圧VGG(20V)が出力される。
【0049】
ここで、再び入力信号Aにおける低電圧VSS(0V)が入力端子Xに入力さると、ノード14の負荷容量のために、ノード12に所望の電圧VDD(3V)が速やかに印加されないという問題が発生する。しかし上述の場合と同様に、PMOSトランジスタP12、NMOSトランジスタN12のソース・ドレイン間の抵抗値をRP12、RN12とすると、RP12<RN12となるように夫々のトランジスタの特性が調整されている。そのため、ノード12には所望の電圧VDD(3V)が速やかに印加され、NMOSトランジスタN13がオンとなる。その結果、出力端子Yには所望の電圧VEE(−20V)が速やかに出力される。
【0050】
即ち、本回路の作用により、入力信号Aの振幅VDD(3V)/VSS(0V)を並列に接続された第1、第2の変換回路H1,L1によって所望の出力信号A´の振幅VGG(20V)/VEE(−20V)に変換することが出来る。
【0051】
このように、図1に示した本実施形態では、低レベル変換と高レベル変換を、入出力端子間に並列に接続された第1、第2の変換回路H1,L1内において並列的に、即ち実質的に1段の回路で行うことが出来る。そのため従来の2段の回路で変換する場合と比較して回路の構成素子数が削減でき、さらにそれに比例してチップサイズを縮小することが出来る。
【0052】
具体的に素子の数について説明すると、本実施形態において示したレベル変換回路のNMOSトランジスタとPMOSトランジスタの個数の合計が図1に示したように6個である。これに対して、例えば図6で示した従来のレベル変換回路では、インバータ61、62を夫々構成するトランジスタは通常2個であるから、トランジスタの個数の合計は12個、図7においては16個である。
【0053】
即ち、本実施形態によると、素子数を図6に示した従来例に比べて半分、図7の従来例に比べ半分以下にすることが出来る。従ってチップサイズも、すべての素子の占有面積をほぼ同一と考えれば、大幅に縮小することができる。
【0054】
さらに、このように素子数を半分以下とすると、各素子に付随して形成される寄生容量も大きく減少することが出来るので、入力信号のレベルが変化した時即ち、入力信号Aが低電圧レベルVSS(0V)から高電圧レベルVDD(3V)に変化した時、及び高電圧レベルVDD(3V)から低電圧レベルVSS(0V)に変化した時、において経過する本レベル変換回路全体の遅延時間を半分以下にすることが出来る。
【0055】
即ち、このように素子数を減少することで遅延時間の大きさも減少することが出来るのは、遅延時間の大きさは素子であるMOSトランジスタに発生する回路内の寄生容量の総量に原則として比例し、回路内の寄生容量の総量はほぼ素子の数量に比例すると考えることができるからである。
【0056】
一般的に、各素子に発生する寄生容量の大きさは各素子の形状、印加電圧等にも依存するが、そのうち、各素子の形状については同一の方が製造プロセスの簡素化を可能とし、製造コスト上で利益がある。従って各セルの形状は同一と考えると、寄生容量の総量としては素子の数にのみに比例するからである。また、印加電圧の寄生容量への影響は、本実施形態のように図6、図7で示した従来の回路に比べて素子の数量が半分以下に変化するような場合では無視できるほど小さい。
【0057】
従って、素子数を従来の半分以下に減少することが出来ることにより、理論的には遅延時間を従来の半分以下にすることが出来る。
【0058】
さらに、遅延時間が減少することに伴い、図1における電源の電圧VGG−VSS間、VDD−VEE間、VGG−VEE間、夫々における入力信号Aの振幅レベルが変化した時に発生する貫通電流を小さくすることが出来る。各貫通電流は原則として遅延時間に比例するからである。従って、回路全体における貫通電流の総量を小さくすることが出来る。
【0059】
本実施形態では、貫通電流が生じる箇所が3箇所であるので、この点においても従来と比較して貫通電流の総量を減少することが出来る。
【0060】
さらに、貫通電流はその貫通する電流通路間の電位差にも比例する。特に、電位差が大きい場合は同一の遅延時間であっても、より多くの貫通電流が流れてしまう。ここで、貫通電流が発生する可能性を有する箇所のうち、図6においては高電位差(40V)を有する箇所が電源VGG−VEE間(PMOSトランジスタP63、P64−NMOSトランジスタN63、N64間)の合計2箇所である。これに対し、本実施形態では図1のように電源の電圧VGG−VEE間(PMOSトランジスタP13−NMOSトランジスタN13間)における1箇所のみである。この点においても貫通電流を減少することが出来る。
【0061】
以上により、本実施形態は貫通電流が増大する要因のうち、遅延時間、発生箇所の総数、電位差が大きい電流通路の数、のいずれに対しても従来技術よりもすぐれた効果を有する。従って、回路全体に発生する貫通電流を大幅に減少することが出来る。
【0062】
特に、LCDドライバ等においては出力端子が多く使用され、各出力端子にレベル変換回路を用いるため、LCDドライバ等全体で発生する貫通電流は膨大となるが、上述のように本実施形態によれば各レベル変換回路における貫通電流を大幅に減少することが出来るため、LCDドライバ等おいて本回路を実施した場合は、全体で低減することができる貫通電流は膨大であり、ひいては全体の消費電力も削減することが出来るので、このような場合の本実施形態における効果は非常に大きい。
【0063】
尚、本実施形態では出力信号A´は、入力信号Aのうちの低電圧の信号VSS(0V)及び高電圧の信号VDD(3V)のいずれの電圧レベルよりも大きい信号であるVGG(20V)/VEE(−20V)のみを出力する例を示した。しかし、入力信号Aのうち少なくとも一方の振幅と同等のレベルの振幅を出力信号とすることも可能である。
【0064】
例えば、図1において第2の電源に電圧VDD(3V)を接続すれば、入力信号Aの振幅VDD(3V)/VSS(0V)を出力信号A´の振幅VDD(3V)/VEE(−20V)にレベル変換することが出来る。さらに、第4の電源にも電圧VSS(0V)を接続すれば、入力信号Aの振幅VDD(3V)/VSS(0V)を出力信号A´の振幅VDD(3V)/VSS(0V)にレベル変換することが出来る。即ち、この場合は貫通電流が少ない遅延回路としても利用することが出来る。
【0065】
以上のことは、以下の第2〜第5の実施形態において同様である。
【0066】
(第2の実施形態)
図2に本発明の第2の実施形態に係るレベル変換回路を示す。図2に示すように、このレベル変換回路は、入力端子Xと出力端子Yとの間に、第1の変換回路H2および第2の変換回路L2が並列に接続された構成を有する回路である。
【0067】
このレベル変換回路は入力信号Aの振幅VDD(3V)/VSS(0V)を、出力信号A´の振幅VGG(20V)/VEE(−20V)にレベル変換する。
【0068】
変換回路H2においては、図1の実施形態おける図1の変換回路H1と比べて、新たにソース・ドレイン間の抵抗値が大きいPMOSトランジスタP21が、変換回路L2においては、図1の変換回路L1と比べて、ソース・ドレイン間の抵抗値が大きいNMOSトランジスタN21が加えられていることが本実施形態の相違点である。
【0069】
即ち、変換回路H2は、図1で示した第1の実施形態の変換回路H1よりも更に、電圧VEE(−20V)を与える電源に接続されたゲートと、電圧VGG(20V)を与える電源に接続されたソースと、PMOSトランジスタP11のソースに接続されたドレインとを有するPMOSトランジスタP21から構成される回路である。
【0070】
同様に変換回路L2は、図1で示した変換回路L1よりも更に、電圧VGG(20V)を与える電源に接続されたゲートと、電圧VEE(−20V)を与える電源に接続されたソースと、NMOSトランジスタN12のソースに接続されたドレインとを有するNMOSトランジスタN21から構成される回路であり、これらが第1の実施形態との相違点である。
【0071】
従って、PMOSトランジスタP21及びNMOSトランジスタN21は常時オン状態となっている。
【0072】
その他の構成は第1の実施形態と同様であり、同一の参照符号を付して重複する説明は省略し、特に第1の実施形態との相違点に着目して説明する。
【0073】
まず、入力信号Aにおける低電圧VSS(0V)が入力端子Xに入力された場合について本回路の動作を説明する。入力信号Aにおける低電圧VSS(0V)が入力端子Xに入力され、NMOSトランジスタN11のゲート及びPMOSトランジスタP12のゲートに供給されると、NMOSトランジスタN11はオフし、PMOSトランジスタP12はオンする。そのためノード12には電圧VDD(3V)が印加され、それがNMOSトランジスタN13のゲートに印加され、NMOSトランジスタN13がオンする。そのため、ノード14、出力端子Y、ノード13に電源の電圧VEE(−20V)が印加される。
【0074】
さらに、電源の電圧VEE(−20V)がノード13からPMOSトランジスタP11のゲートに供給され、PMOSトランジスタP11がオンし、ノード11にはPMOSトランジスタP21、P11を介して電圧VGG(20V)が印加されるため、PMOSトランジスタP13はオフする。その結果、出力端子Yには電源の電圧VEE(−20V)が出力される。
【0075】
一方、その後に入力信号Aにおける高い方の電圧VDD(3V)が入力端子Xに入力されると、NMOSトランジスタN11はオンとなるが、この直後においてはまだPMOSトランジスタP11もオンである。
【0076】
即ち、第1の実施形態と同様にノード13の負荷容量が大きいという問題である。そこで、第1の実施形態ではノード13の負荷容量を軽減するために、MOSトランジスタの特性を、RP11<RN11となるように調整した。さらに、上記の関係式を満足するためには、NMOSトランジスタN11のチャネル長を長くすることが一般的であった。
【0077】
しかし、チャネル長を長くすると今度はゲート容量が増加することが問題となる場合がある。即ち、PMOSトランジスタP11のチャネル長を長くすると、PMOSトランジスタP11のゲート絶縁膜の下に寄生して発生する寄生容量も増加するため、今度はPMOSトランジスタP11のゲート容量が増大するという問題がある。このため、ノード13の負荷容量を完全には排除することが出来ない時には、遅延時間を十分に短くすることが出来ない場合があった。
【0078】
そこで、ソース、ドレイン間の抵抗値が大きいPMOSトランジスタP21を追加し、さらにノード13の負荷容量を軽減する。ここで、PMOSトランジスタP21のソース、ドレイン間の抵抗値をRP21とすると、RN11<RP21となるように両トランジスタの特性を調整する。トランジスタの特性がRN11<RP21であることによって、同様の作用によりノード11に所望の電位VSS(0V)が印加される。この時、PMOSトランジスタP21の特性はRN11<RP11である必要はなく、最低限度においてRN11<RP21+RP11の関係を満たせばよい。このことから、PMOSトランジスタP11のチャネル長を短くすることが可能となる。そのため、PMOSトランジスタP11のゲート容量を軽減することが出来る。
【0079】
以上のことから、PMOSトランジスタP11のゲート容量を軽減しつつ、同時にノード13の負荷容量を軽減すること出来る。そのため、ノード13の負荷容量をさらに軽減し、レベル変換回路全体の遅延時間をさらに短くすることが出来る。
【0080】
ここで、RN11<RP21となるようにトランジスタP11、N11の特性を調整するためには、全実施形態と同様に、例えばPMOSトランジスタP12のソース、ドレイン間の長さ、即ちPMOSトランジスタP12のチャネル長を大きくすれば良い。一般的に、MOSトランジスタのソース、ドレイン間の抵抗値はチャネル長の長さに比例して大きくなるからである。
【0081】
上述の作用の結果、ノード13の負荷容量が軽減されている。次に、このような効果を前提として入力信号Aの高い方の電圧VDD(3V)が入力端子Xに入力された場合についての本回路の動作を説明する。高電圧VDD(3V)が入力端子Xに入力され、NMOSトランジスタN11のゲート及びPMOSトランジスタP12のゲートに印加されると、NMOSトランジスタN11はオンし、PMOSトランジスタP12はオフする。そのためノード11には電圧VSS(0V)が印加され、それがPMOSトランジスタP13のゲートに伝達され、PMOSトランジスタP13がオンする。そのため、ノード13、出力端子Y、ノード14に電圧VGG(20V)が印加される。
【0082】
その後、ノード13から伝達された電圧VGG(20V)がPMOSトランジスタP11のゲートに印加され、PMOSトランジスタP11がオフし、ノード14に印加された電圧VGG(20V)がNMOSトランジスタN12のゲートに伝達され、NMOSトランジスタN12がオンする。ノード12には電圧VEE(−20V)がNMOSトランジスタN21、N12を介して印加されるため、NMOSトランジスタN13のゲートに伝達されるとNMOSトランジスタN13はオフとなる。よって、出力端子Yには電源の電圧VGG(20V)が出力される。
【0083】
ここで、再び入力信号Aにおける低電圧VSS(0V)が入力端子Xに入力さると、ノード12に所望の電圧VDD(3V)が速やかに印加されないという問題が発生する。
【0084】
即ち、ノード14の負荷容量が大きいという問題である。そこで、ソース、ドレイン間の抵抗値が大きいPMOSトランジスタN21を追加することによって、さらにノード14の負荷容量を軽減する。ここで、NMOSトランジスタN21のソース、ドレイン間の抵抗値をRN21とすると、RP12<RN21となるように両トランジスタの特性を調整する。トランジスタの特性がRP12<RN21であることによって、同様の作用によりノード12に所望の電位VDD(3V)が印加される。この時、NMOSトランジスタN12の特性は同様に、RP12<RN12である必要はなく、最低限度においてRP12<RN21+RN12の関係を満たせばよい。このことから、NMOSトランジスタN12のチャネル長を短くすることが可能となる。そのため、NMOSトランジスタN12のゲート容量を軽減することが出来る。
【0085】
以上のことから、NMOSトランジスタN12のゲート容量を軽減しつつ、同時にノード14の負荷容量を軽減すること出来る。そのため、ノード14の負荷容量をさらに軽減し、レベル変換回路全体の遅延時間をさらに短くすることが出来る。
【0086】
その結果、出力端子Yには所望の電圧VEE(−20V)が速やかに出力される。
【0087】
即ち、本実施形態のレベル変換回路により、入力信号Aの振幅VDD(3V)/VSS(0V)を並列接続された第1、第2の変換回路H2、L2によって所望の出力信号A´の振幅VGG(20V)/VEE(−20V)に変換することが出来る。
【0088】
このように本実施形態では、新たにPMOSトランジスタP21及びNMOSトランジスタN21を加え、上述のように夫々のMOSトランジスタの特性を調整することにより、出力端子Yにおける負荷容量を削減することが出来る。
【0089】
従って、遅延時間をさらに短くし、電源の電圧VGG−VSS間、VDD−VEE間、VGG−VEE間、夫々における貫通電流をより小さくすることが出来る。
【0090】
(第3の実施形態)
図3に本発明による第3の実施形態に係るレベル変換回路を示す。図3のように、入力端子Xと出力端子Yとの間に、変換回路H3および変換回路L3が並列に接続された構成を有するレベル変換回路である。
【0091】
このレベル変換回路は、入力信号Aの振幅VDD(3V)/VSS(0V)を、出力信号A´の振幅VGG(20V)/VEE(−20V)にレベル変換する。
【0092】
変換回路H3は、図1に示す第1の実施形態における変換回路H1に加え、更に、入力端子Xに接続されたゲートと、電源VGG(20V)に接続されたソースと、PMOSトランジスタP11のソースに接続されたドレインとを有するPMOSトランジスタP31から構成される回路である。
【0093】
同様に変換回路L3は、図1における変換回路L1に加え、更に、入力端子Xに接続されたゲートと、電源VEE(−20V)に接続されたソースと、NMOSトランジスタN12のソースに接続されたドレインとを有するNMOSトランジスタN31から構成される回路であり、これらが第1の実施形態との相違点である。
【0094】
その他の構成は第1の実施形態と同様であり同一の参照符号を付して重複する説明を省略し、特に第1の実施形態との相違点にのみ着目して説明する。
【0095】
まず、入力信号Aにおける低電圧VSS(0V)が入力端子Xに入力された場合について、本回路の動作を説明する。低電圧VSS(0V)が入力端子Xに入力されると、ノード31、ノード32を介してNMOSトランジスタN11のゲート、PMOSトランジスタP31のゲート、NMOSトランジスタN31のゲート、及びPMOSトランジスタP12のゲートに伝達される。この結果、NMOSトランジスタN11、N31はオフし、PMOSトランジスタP12、P31はオンする。そのためノード12には電圧VDD(3V)が印加され、ノード12を介して電圧VDD(3V)がNMOSトランジスタN13のゲートに伝達され、NMOSトランジスタN13がオンする。従って、ノード14、出力端子Y、ノード13に電圧VEE(−20V)が印加される。
【0096】
その後、ノード14から伝達された電圧VEE(−20V)がNMOSトランジスタN12のゲートに供給されると、NMOSトランジスタN12がオフし、ノード13から付加された電圧VEE(−20V)がPMOSトランジスタP11のゲートに印加される。この結果、PMOSトランジスタP11がオンし、ノード11にはオンとなったPMOSトランジスタP31、P11を介して電圧VGG(20V)が印加されるため、電圧VGG(20V)がPMOSトランジスタP13のゲートに印加され、するとPMOSトランジスタP13はオフする。その結果、出力端子Yには電圧VEE(−20V)が出力される。
【0097】
次に、入力信号Aにおける高い方の電圧VDD(3V)が入力端子Xに入力された場合についての本回路の動作を説明する。電圧VDD(3V)が入力端子Xに入力されると、ノード31、ノード32を介してNMOSトランジスタN11のゲート、NMOSトランジスタN31のゲート、PMOSトランジスタP31のゲート、及びPMOSトランジスタP12のゲートに伝達される。
【0098】
すると、NMOSトランジスタN11、N31はオンし、PMOSトランジスタP12、P31はオフする。そのためノード11には電圧VSS(0V)が印加され、ノード11を介した電圧VSS(0V)がPMOSトランジスタP13のゲートに伝達され、PMOSトランジスタP13がオンする。従って、ノード13、出力端子Y、ノード14に電圧VEE(20V)が印加される。
【0099】
その後、ノード13から伝達された電圧VGG(20V)がPMOSトランジスタP11のゲートに供給され、PMOSトランジスタP11がオフし、ノード14に印加された電圧VGG(20V)がNMOSトランジスタN12のゲートに接続される。この結果、NMOSトランジスタN12がオンすると、ノード12には電圧VEE(−20V)が、オンとなったNMOSトランジスタN31、N12を介して印加されるため、NMOSトランジスタN13のゲートに印加され、NMOSトランジスタN13はオフする。その結果、出力端子Yには電圧VEE(−20V)が出力される。
【0100】
即ち、本レベル変換回路により、入力信号Aの振幅VDD(3V)/VSS(0V)を並列接続された第1、第2の変換回路H3、L3によって所望の出力信号A´の振幅VGG(20V)/VEE(−20V)に変換することが出来る。
【0101】
ここで、第2の実施形態と同様の趣旨より本実施形態においても各MOSトランジスタのソース、ドレイン間の抵抗値が、RN11<RP31、RP12<RN31となるようにその特性が調整されている。しかし本実施形態ではさらに、ノード31、ノード32を通じて入力信号AがPMOSトランジスタP31およびNMOSトランジスタN31のゲートに付加されるようになっている。
【0102】
その結果、本実施形態では第2の実施形態に比べ、PMOSトランジスタP31およびNMOSトランジスタN31のゲートに印加される電圧は3V若しくは0Vとなる。従って、第2の実施形態の20V若しくは−20Vに比べ、両トランジスタP21、N21のゲートに印加される電圧が低く抑えられている。
【0103】
一般的に、ゲートとソース及びドレイン間にかかる電圧が低いほど、ソース・ドレイン間に印加される電圧が一定の時は、トランジスタを抵抗として考えた場合のトランジスタのソース・ドレイン間の抵抗値は大きくなる。ゲートにかかる電圧が低い場合は、ソース・ドレイン間に形成される電子、正孔が通るチャネル(n型チャネル、p型チャネル)における断面積が十分に大きく形成されない。そのためソース・ドレイン間の抵抗値は、ゲートに印加される電圧が低い場合は、ゲートに印加される電圧が大きい場合に比べて、ソース・ドレイン間の抵抗値は大きくなる。
【0104】
従って、本実施形態ではPMOSトランジスタP31およびNMOSトランジスタN31のソース・ドレイン間の抵抗値は第2の実施形態に比べ大きくなる。
【0105】
そのため、第2の実施形態と同一の抵抗値を想定して両PMOSトランジスタP31及びNMOSトランジスタN31を設計する場合、両トランジスタP31及びN31の大きさを小さくしても同一の抵抗値としての効果を得ることが出来る。第2の実施形態と同様にソース、ドレイン領域の拡散濃度等を設計すると想定した場合に、ソース・ドレイン間の抵抗値を高くしても、チャンネル長を長くする必要がなく、ソース・ドレイン領域の距離を短くでき、その分素子の大きさが増大することもないからである。
【0106】
その結果、PMOSトランジスタP31およびNMOSトランジスタN31を小さく設計することが出来るので、本レベル変換回路全体のチップ面積をより低減することが可能となる。
【0107】
さらに、前記実施形態と同様に、ノード13、ノード14における負荷容量が軽減されている結果、電源VGG−VSS間、VDD−VEE間、VGG−VEE間夫々における貫通電流を減少することが出来る。
【0108】
尚、PMOSトランジスタP31及びNMOSトランジスタN31は、入力信号Aの振幅に応じて完全にオフ(遮断状態)となる必要はなく、動作上の目的の範囲内で高抵抗であればよい。即ち、入力信号Aのうち高レベルの信号の電圧VDD(3V)が入力端子Xに入力された場合において、PMOSトランジスタP31は、ノード11が所望の電圧VSS(0V)に印加される程度に高抵抗であればよい。同様に、NMOSトランジスタもノード12が所望の電圧VDD(3V)に印加される程度に高抵抗であればよい。
【0109】
(第4の実施形態)
図4に本発明の第4の実施形態に係るレベル変換回路を示す。図4に示すように、入力端子Xと出力端子Yとの間に、変換回路H4および変換回路L4が並列に接続された構成を有するレベル変換回路である。
【0110】
このレベル変換回路は入力信号Aの振幅VDD(3V)/VSS(0V)を、出力信号A´の振幅VGG(20V)/VEE(−20V)にレベル変換する回路である。
【0111】
図1で示した第1の実施形態に比べて、ノード41、ノード42、PMOSトランジスタP41、及びNMOSトランジタN41が加えられていることが本実施形態の相違点である。
【0112】
即ち、一方の変換回路H4は、入力端子Xに接続されたゲートと、電圧VSS(0V)を与える電源に接続されたソースと、ノード11に接続されたドレインとを有するNMOSトランジスタN11と、ノード13に接続されたゲートと、電圧VGG(20V)を与える電源に接続されたソースと、ノード11に接続されたドレインとを有するPMOSトランジスタP11と、ノード11に接続されたゲートと、電圧VGG(20V)を与える電源に接続されたソースと、ノード13に接続されたドレインとを有するPMOSトランジスタP13と、ノード11に接続されたゲートと、ノード13に接続されたソースと、出力端子Yに接続されたドレインとをPMOSトランジスタP41、から構成される回路である。
【0113】
同様に、他方の変換回路L4は、入力端子Xに接続されたゲートと、電圧VDD(3V)を与える電源に接続されたソースと、ノード12に接続されたドレインとを有するPMOSトランジスタP12と、ノード14に接続されたゲートと、電圧VEE(−20V)を与える電源に接続されたソースと、ノード12に接続されたドレインとを有するNMOSトランジスタN12と、ノード12に接続されたゲートと、電圧VEE(−20V)を与える電源に接続されたソースと、ノード14に接続されたドレインとを有するNMOSトランジスタN13と、ノード12に接続されたゲートと、ノード14に接続されたソースと、出力端子Yに接続されたドレインとを有するNMOSトランジスタN41、から構成される回路である。
【0114】
また、ノード41はノード11、PMOSトランジスタP13のゲート、及びPMOSトランジスタP41のゲートに接続され、ノード42はノード12、NMOSトランジスタN13のゲート、及びNMOSトランジスタN41のゲートに接続されている。
【0115】
その他の構成は第1の実施形態と同様であり同一の参照符号を付して重複する説明を省略し、特に第1の実施形態との相違点に着目して説明する。
【0116】
入力信号Aにおける低電圧VSS(0V)が入力端子Xに入力されると、NMOSトランジスタN11がオフとなり、PMOSトランジスタP12がオンとなる。そして、電圧VDD(3V)がノード42を介してNMOSトランジスタN13およびNMOSトランジスタN41のゲートに印加され、両トランジスタがオンとなる。その結果、電圧VEE(−20V)がノード14および出力端子Yに付加される。その後、ノード14を介して電圧VEE(−20V)がNMOSトランジスタN12のゲートに印加され、NMOSトランジスタN12はオフする。その結果、出力端子Yに電圧VEE(−20V)が出力される。
【0117】
一方、その後に入力信号Aにおける高電圧VDD(3V)が入力端子Xに入力されると、NMOSトランジスタN11がオンとなり、PMOSトランジスタP12がオフとなる。そして、電圧VSS(0V)がノード41を介してPMOSトランジスタP13およびPMOSトランジスタP41のゲートに印加され、両トランジスタがオンとなる。その結果、電圧VGG(20V)がノード13および出力端子Yに印加される。
【0118】
その後、ノード13を介して電圧VGG(20V)がPMOSトランジスタP11のゲートに印加され、PMOSトランジスタP11はオフする。その結果、出力端子Yに電圧VGG(20V)が出力される。
【0119】
即ち、本レベル変換回路により、入力信号Aの振幅VDD(3V)/VSS(0V)を、並列接続された1対の変換回路によって、所望の出力信号A´の振幅VGG(20V)/VEE(−20V)に変換することが出来る。
【0120】
本実施形態では、入力信号Aにおける低電圧VSS(0V)が入力された場合に、ノード14に電圧VEE(−20V)が印加され、この電圧VEE(−20V)がNMOSトランジスタN12のゲートに印加される。従って、NMOSトランジスタN12はオフとなる。
【0121】
このように、所望の出力信号A´の低電圧VEE(−20V)をNMOSトランジスタN12をオフとして制御する制御信号としても用いることが出来ることが本実施形態の特徴である。
【0122】
同様に、入力信号Aにおける高電圧VDD(3V)が入力された場合でも、ノード13に電圧VGG(20V)が印加され、この電圧VGG(20V)がPMOSトランジスタP11のゲートに印加される。従って、PMOSトランジスタP11はオフとなる。
【0123】
このように、所望の出力信号A´の高電圧VGG(20V)をPMOSトランジスタP11をオフとして制御する制御信号としても用いることが出来る。
【0124】
さらに、第1の実施形態と同様に、RP12<RN12となるようにPMOSトランジスタP12及びNMOSトランジスタN12の特性が調整されている。従って、特に入力信号Aにおける高電圧VDD(3V)から低電圧VSS(0V)に切り替わったときの遅延時間が減少でき、その時の電源VGG−VSS間、VDD−VEE間、VGG−VEE間夫々における貫通電流がさらに減少するという効果を有する。
【0125】
(第5の実施形態)
図5に本発明の第5の実施形態に係わるレベル変換回路を示す。図5に示すように、入力端子Xと出力端子Yとの間に、変換回路H5および変換回路L5が並列に接続された構成を有するレベル変換回路である。このレベル変換回路は入力信号Aの振幅VDD(3V)/VSS(0V)を、出力信号A´の振幅VGG(20V)/VEE(−20V)にレベル変換する回路である。
【0126】
即ち、第1の変換回路H5は、入力端子Xに接続されたゲートと、電圧VSS(0V)を供給する電源に接続されたソースと、ノード11に接続されたドレインとを有するNMOSトランジスタN11と、変換回路L5の回路内のノード14に接続されたゲートと、電圧VGG(20V)を供給する電源に接続されたソースと、ノード11に接続されたドレインとを有するPMOSトランジスタP11と、ノード11に接続されたゲートと、電圧VGG(20V)を供給する電源に接続されたソースと、ノード13に接続されたドレインとを有するPMOSトランジスタP13と、ノード11に接続されたゲートと、ノード13に接続されたソースと、出力端子Yに接続されたドレインとを有するPMOSトランジスタP41とから構成される回路である。
【0127】
同様に第2の変換回路L5は、入力端子Xに接続されたゲートと、電圧VDD(3V)を供給する電源に接続されたソースと、ノード12に接続されたドレインとを有するPMOSトランジスタP12と、変換回路H5の回路内のノード13に接続されたゲートと、電圧VEE(−20V)を供給する電源に接続されたソースと、ノード12に接続されたドレインとを有するNMOSトランジスタN12と、ノード12に接続されたゲートと、電圧VEE(−20V)を供給する電源に接続されたソースと、ノード14に接続されたドレインとを有するNMOSトランジスタN13と、ノード12に接続されたゲートと、ノード14に接続されたソースと、出力端子Yに接続されたドレインとを有するNMOSトランジスタN41とから構成される回路である。
【0128】
その他の構成は第1の実施形態と同様であり同一の参照符号を付して重複する説明を省略するとともに、特に第1の実施形態との相違点に着目して説明する。
【0129】
入力信号Aにおける低電圧VSS(0V)が入力端子Xに入力されると、NMOSトランジスタN11がオフとなり、PMOSトランジスタP12がオンとなる。そして、電圧VDD(3V)がノード42を通じてNMOSトランジスタN13およびNMOSトランジスタN41のゲートに印加され、両トランジスタがオンとなる。
【0130】
その後、電圧VEE(−20V)がノード14および出力端子Yに印加される。ノード14に電圧VEE(−20V)が印加されると、PMOSトランジスタP11のゲートに接続され、PMOSトランジスタP11がオンとなる。そのため、PMOSトランジスタP11が導通することによりノード41を介して電圧VGG(20V)がPMOSトランジスタP13、P41のゲートに印加され、両PMOSトランジスタP13、P41がオフとなる。その結果、出力端子Yには電圧VEE(−20V)が出力される。
【0131】
同様に、入力信号Aにおける高い方の電圧VDD(3V)が入力端子Xに入力されると、NMOSトランジスタN11がオンとなり、PMOSトランジスタP12がオフとなる。そして、電圧VSS(0V)がノード41を通じてPMOSトランジスタP13およびPMOSトランジスタP41のゲートに印加され、両トランジスタがオンとなる。
【0132】
その後、電圧VGG(20V)がノード13および出力端子Yに印加される。ノード13に電圧VGG(20V)が印加されると、NMOSトランジスタN12のゲートに伝達され、NMOSトランジスタN12がオンとなる。そのため、NMOSトランジスタN12が導通することによりノード42を介して電圧VEE(−20V)がNMOSトランジスタN13、N41のゲートに印加され、両NMOSトランジスタN13、N41がオフとなる。その結果、出力端子Yには電圧VGG(20V)が出力される。
【0133】
即ち、本レベル変換回路により、入力信号Aの振幅VDD(3V)/VSS(0V)を並列接続された同一構成の1対の変換回路によって所望の出力信号A´の振幅VGG(20V)/VEE(−20V)に変換することが出来る。
【0134】
上述のように本実施形態では、入力信号Aにおける低電圧VSS(0V)が入力されている時はノード14に電圧VEE(−20V)が印加され、PMOSトランジスタP11がオンとなり、ノード11には電圧VGG(20V)が印加されている。
【0135】
その後、入力信号Aにおける高電圧VDD(3V)が入力されると、NMOSトランジスタN11はオンとなるが、この変化時においてはPMOSトランジスタP11もオンであり、PMOSトランジスタP11およびNMOSトランジスタN11の抵抗値としての特性が同程度である場合は、すぐにはノード11に所望の電圧VSS(0V)は印加されない。
【0136】
しかし、第2の実施形態等と同様に、NMOSトランジスタN11およびPMOSトランジスタP11のソース・ドレイン間の抵抗値を夫々RN11、RP11とすると、RN11<RP11となるように夫々のトランジスタの特性が調整されているので、ノード11には電圧VSS(0V)が印加され、PMOSトランジスタP13およびPMOSトランジスタP41がオンとなる。
【0137】
なぜなら、この入力信号Aにおけるレベルが低電圧から高電圧に移行する変化時においては、ノード14からはPMOSトランジスタP11がオンであるのに必要な電圧VEE(−20V)がPMOSトランジスタP11のゲートに印加されているが、当該レベル変化時の直後からは電圧が付加されないので、PMOSトランジスタP11のチャネルが当該レベル変化時の直後から急速に狭くなり、しかもRN11<RP11となるように設計されているので、抵抗値の相違があることによりノード11に速やかに所望の電圧VSS(0V)が印加されるようにすることが出来るからである。
【0138】
その結果、出力端子Yには所望の電圧VGG(20V)が速やかに出力されることになる。
【0139】
ここで、第2の実施形態等と同様にRN11<RP11となるようにPMOSトランジスタP11、NMOSトランジスタN11の特性を調整するためには、例えば夫々のトランジスタのゲート電極の幅Wと長さLの比、即ち、W/Lを小さくし、ゲート容量を抑えることが出来ればよい。
【0140】
同様にして、入力信号Aにおける高電圧VDD(3V)が入力されている時は、ノード13に電圧VGG(20V)が印加され、NMOSトランジスタN12がオンとなり、ノード12には電圧VEE(−20V)が印加されている。
【0141】
その後、入力信号Aにおける低電圧VSS(0V)が入力されると、PMOSトランジスタP12はオンとなるが、この時まだNMOSトランジスタN12もオンであり、すぐにはノード12に所望の電圧VDD(3V)が印加されない。
【0142】
しかし、前記の低電圧から高電圧にレベルが移行する変化時の場合と同様の作用から、NMOSトランジスタN12およびPMOSトランジスタP12のソース・ドレイン間の抵抗値をRP12、RN12とすると、RP12<RN12となるように夫々のトランジスタの特性を調整すると、ノード12は速やかに電圧VDD(3V)の状態となる。
【0143】
その結果、NMOSトランジスタN13およびNMOSトランジスタN41がオンとなり、出力端子Yには所望の電圧VEE(−20V)が速やかに出力される。
【0144】
このように、本実施形態では、ノード13およびノード14を介して所望の出力信号である電圧VEE(−20V)及び電圧VGG(20V)の一方が発生されたときに、他方の出力電圧を速やかにオフとするように、即ち、たすきがけの状態で他方の出力電圧を出力するMOSトランジスタをオフとすることが出来る。
【0145】
つまり、ノード13に現れる電圧のうち、高電圧VGG(20V)がNMOSトランジスタN12のゲートに印加され、NMOSトランジスタN12がオンとなり、電圧VEE(−20V)がNMOSトランジスタN13およびN41のゲートに伝達され、NMOSトランジスタN13、N41を速やかにオフとすることが出来る。
【0146】
同様に、ノード14に現れる電圧のうち、低電圧VEE(−20V)がPMOSトランジスタP11のゲートに印加され、PMOSトランジスタP11がオンとり、電圧VGG(20V)がPMOSトランジスタP13、P41のゲートに伝達され、PMOSトランジスタP13、P41を速やかにオフとすることが出来る。
【0147】
その結果、本実施形態によると、前記RP12<RN12、RN11<RP11の関係による相乗効果によって遅延時間を最小とすることが出来る。つまり、電源の電圧VGG−VSS間、VDD−VEE間、VGG−VEE間夫々における貫通電流も最小限の値とすることが可能となる。
【0148】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、チップサイズを縮小し、入力信号のレベルが変化するときの遅延時間及び貫通電流が小さいレベル変換回路を提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による第1の実施形態に係るレベル変換回路の構成を示す回路図。
【図2】本発明による第2の実施形態に係るレベル変換回路の構成を示す回路図。
【図3】本発明による第3の実施形態に係るレベル変換回路の構成を示す回路図。
【図4】本発明による第4の実施形態に係るレベル変換回路の構成を示す回路図。
【図5】本発明による第5の実施形態に係るレベル変換回路の構成を示す回路図。
【図6】従来のレベル変換回路の構成の一例を示す回路図。
【図7】従来のレベル変換回路の構成の他の例を示す回路図。
【符号の説明】
A …入力信号
A´…出力信号
X…入力端子
Y…出力端子
H1、H2、H3、H4、H5…第1の変換回路
L1、L2、L3、L4、L5…第2の変換回路
VSS…第1の電源
VGG…第2の電源
VDD…第3の電源
VEE…第4の電源
P11、P12、P13…PMOSトランジスタ
N11、N12、N13…NMOSトランジスタ
Claims (22)
- 第1のレベルとこの第1のレベルより低い第2のレベルとで表される電圧振幅を持つ入力信号が供給される入力端子と、
前記第1のレベル以上の第3のレベルと、前記第2のレベル以下の第4のレベルとで表される電圧振幅を持つ出力信号を出力する出力端子と、
前記入力端子と出力端子との間に接続され、前記入力信号の第1のレベルに応じて前記第3のレベルの電圧を前記出力端子に出力する第1の回路と、
前記第1の回路と並列に前記入力端子と出力端子との間に接続され、前記入力信号の第2のレベルに応じて前記第4のレベルの電圧を前記出力端子に出力する第2の回路と、
を具備することを特徴とするレベル変換回路。 - 更に前記第1の回路及び第2の回路は夫々、複数のMOSトランジスタを有することを特徴とする請求項1に記載のレベル変換回路。
- 前記第1の回路は、
前記入力端子に接続されたゲートと、第1の電源に接続されたソースと、第1のノードに接続されたドレインとを有する第1のNMOSトランジスタと、
前記出力端子と接続された第2のノードに接続されたゲートと、第2の電源に接続されたソースと、前記第1のノードに接続されたドレインとを有する第1のPMOSトランジスタと、
前記第1のノードに接続されたゲートと、前記第2の電源に接続されたソースと、前記第2のノードに接続されたドレインとを有する第2のPMOSトランジスタとを有し、
前記第2の回路は、
前記入力端子に接続されたゲート、第3の電源に接続されたソースと、第3のノードに接続されたドレインとを有する第3のPMOSトランジスタと、
前記出力端子と接続された第4のノードに接続されたゲートと、第4の電源に接続されたソースと、前記第3のノードに接続されたドレインとを有する第2のNMOSトランジスタと、
前記第3のノードに接続されたゲートと、前記第4の電源に接続されたソースと、前記第4のノードに接続されたドレインとを有する第3のNMOSトランジスタとを有することを特徴とする請求項2に記載のレベル変換回路。 - 前記第1の回路は更に、前記第4の電源に接続されたゲートと、前記第2の電源に接続されたソースと、前記第1のPMOSトランジスタのソースに接続されたドレインとを有する第4のPMOSトランジスタを有し、
前記第2の回路は、前記第2の電源に接続されたゲートと、前記第4の電源に接続されたソースと、前記第2のNMOSトランジスタのソースに接続されたドレインとを有する第4のNMOSトランジスタとを有することを特徴とする請求項3に記載のレベル変換回路。 - 前記第1の回路は更に、前記入力端子に接続されたゲートと、前記第2の電源に接続されたソースと、前記第1のPMOSトランジスタのソースに接続されたドレインとを有する第4のPMOSトランジスタを有し、
前記第2の回路は、前記入力端子に接続されたゲートと、前記第4の電源に接続されたソースと、前記第2のNMOSトランジスタのソースに接続されたドレインとを有する第4のNMOSトランジスタとを有すること
を特徴とする請求項3に記載のレベル変換回路。 - 前記第1の回路は、前記入力端子に接続されたゲートと、第1の電源に接続されたソースと、第1のノードに接続されたドレインとを有する第1のNMOSトランジスタと、第2のノードに接続されたゲートと、第2の電源に接続されたソースと、前記第1のノードに接続されたドレインとを有する第1のPMOSトランジスタと、前記第1のノードに接続されたゲートと、前記第3の電源に接続されたソースと、前記第2のノードに接続されたドレインとを有する第2のPMOSトランジスタと、前記第1のノードに接続されたゲートと、前記第2のノードに接続されたソースと、前記出力端子に接続されたドレインとを有する第3のPMOSトランジスタとを有し、
前記第2の回路は、前記入力端子に接続されたゲートと、第3の電源に接続されたソースと、第3のノードに接続されたドレインとを有する第4のPMOSトランジスタと、第4のノードに接続されたゲートと、第4の電源に接続されたソースと、前記第3のノードに接続されたドレインとを有する第2のNMOSトランジスタと、前記第3のノードに接続されたゲートと、前記第4の電源に接続されたソースと、前記第4のノードに接続されたドレインとを有する第3のNMOSトランジスタと、前記第3のノードに接続されたゲートと、前記第4のノードに接続されたソースと、前記出力端子に接続されたドレインとを有する第4のNMOSトランジスタとを有することを特徴とする請求項3に記載のレベル変換回路。 - 前記第1の回路は、前記入力端子に接続されたゲートと、第1の電源に接続されたソースと、第1のノードに接続されたドレインとを有する第1のNMOSトランジスタと、前記第2の回路内の第2のノードに接続されたゲートと、第2の電源に接続されたソースと、前記第1のノードに接続されたドレインとを有する第1のPMOSトランジスタと、前記第1のノードに接続されたゲートと、前記第2の電源に接続されたソースと、第3のノードに接続されたドレインとを有する第2のPMOSトランジスタと、前記第1のノードに接続されたゲートと、前記第3のノードに接続されたソースと、前記出力端子に接続されたドレインとを有する第3のPMOSトランジスタとを有し、
前記第2の回路は、前記入力端子に接続されたゲートと、第3の電源に接続されたソースと、第4のノードに接続されたドレインとを有する第4のPMOSトランジスタと、前記第1の回路内の第3のノードに接続されたゲートと、第4の電源に接続されたソースと、前記第4のノードに接続されたドレインとを有する第2のNMOSトランジスタと、前記第4のノードに接続されたゲートと、前記第4の電源に接続されたソースと、前記第2のノードに接続されたドレインとを有する第3のNMOSトランジスタと、前記第4のノードに接続されたゲートと、前記第2のノードに接続されたソースと、前記出力端子に接続されたドレインとを有する第4のNMOSトランジスタとを有すること
を特徴とする請求項3に記載のレベル変換回路。 - 更に、前記第1のNMOSトランジスタのソース、ドレイン間の抵抗値は、前記第1のNMOSトランジスタのドレインと前記第2の電源に接続される第1のPMOSトランジスタのソース、ドレイン間の抵抗値よりも小さく、
前記第3のPMOSトランジスタのソース、ドレイン間の抵抗値は、前記第3のNMOSトランジスタのドレインと前記第4の電源に接続される第2のNMOSトランジスタのソース、ドレイン間の抵抗値よりも小さいこと、
を特徴とする請求項3又は請求項6に記載のレベル変換回路。 - 更に、前記第1のNMOSトランジスタのソース、ドレイン間の抵抗値は、前記第4のPMOSトランジスタのソース、ドレイン間の抵抗値よりも小さく、
前記第3のPMOSトランジスタのソース、ドレイン間の抵抗値は、前記第4のNMOSトランジスタのソース、ドレイン間の抵抗値よりも小さいこと、
を特徴とする請求項4又は請求項5に記載のレベル変換回路。 - 更に前記第1のPMOSトランジスタのソース、ドレイン間の抵抗値は、前記第1のNMOSトランジスタのソース、ドレイン間の抵抗値よりも大きく、
前記第2のNMOSトランジスタのソース、ドレイン間の抵抗値は、前記第4のPMOSトランジスタのソース、ドレイン間の抵抗値よりも大きいこと、
を特徴とする請求項7に記載のレベル変換回路。 - 前記第1の回路は、前記入力信号の第1のレベルに応じて第1の制御信号を形成する第1の制御回路と、前記第1の制御信号により導通して前記第3のレベルの電圧を前記出力端子に出力する第1のスイッチ回路とを有し、
前記第2の回路は、前記入力信号の第2のレベルに応じて第2の制御信号を形成する第2の制御回路と、前記第2の制御信号により導通して前記第4のレベルの電圧を前記出力端子に出力する第2のスイッチ回路とを有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のレベル変換回路。 - 前記第1の制御回路は、前記入力信号の第1のレベルに応じて導通する第1のNMOSトランジスタと、前記第1のNMOSトランジスタと直列に第2の電源端子間に接続されるとともに前記出力端子に接続されたゲートを有する第1のPMOSトランジスタとを含み、
前記第1のスイッチ回路は前記第1のNMOSトランジスタと第1のPMOSトランジスタとの間のノードに接続されたゲートを有する第2のPMOSトランジスタを含み、
前記第2の制御回路は、前記入力信号の第2のレベルに応じて導通する第3のPMOSトランジスタと、前記第3のPMOSトランジスタと直列に第2の電源端子間に接続されるとともに前記出力端子に接続されたゲートを有する第2のNMOSトランジスタとを含み、
前記第2のスイッチ回路は前記第3のPMOSトランジスタと第2のNMOSトランジスタとの間のノードに接続されたゲートを有する第3のNMOSトランジスタを含むことを特徴とする請求項11に記載のレベル変換回路。 - 前記第1の電源端子の一方は前記第3のレベルを持ち、他方は前記第2のレベルを持ち、前記第2の電源端子の一方は前記第1のレベルを持ち、他方は前記第4のレベルを持つことを特徴とする請求項12に記載のレベル変換回路。
- 前記第1の制御回路は更に、前記第2の電源端子の一方と前記第1のPMOSトランジスタとの間に接続された第1の抵抗素子を有し、
前記第2の制御回路は更に、前記第4の電源端子の一方と前記第2のNMOSトランジスタとの間に接続された第2の抵抗素子を有することを特徴とする請求項12に記載のレベル変換回路。 - 前記第1の抵抗素子は前記第4のレベルの電圧がゲートに供給されて導通状態とされている第4のPMOSトランジスタを含み、前記第2の抵抗素子は前記第3のレベルの電圧がゲートに供給されて導通状態とされる第4のNMOSトランジスタを含むことを特徴とする請求項11に記載のレベル変換回路。
- 前記第1の抵抗素子は前記入力端子に接続されたゲートを有し前記第1のレベルの電圧が前記ゲートに供給されたときに高抵抗となる第4のPMOSトランジスタを含み、前記第2の抵抗素子は前記第2のレベルの電圧が前記ゲートに供給されて高抵抗とされる第4のNMOSトランジスタを含むことを特徴とする請求項14に記載のレベル変換回路。
- 前記第1のスイッチ回路は更に、前記第2のPMOSトランジスタと前記出力端子との間に接続され、前記第1のノードに接続されたゲートを有する第3のPMOSトランジスタを含み、前記第2、第3のPMOSトランジスタの接続ノードが前記第1のPMOSトランジスタのゲートに接続され、前記第2のスイッチ回路は更に、前記第3のNMOSトランジスタと前記出力端子との間に接続され、前記第3のノードに接続されたゲートを有する第4のNMOSトランジスタを含み、前記第3、第4のNMOSトランジスタの接続ノードが前記第2のNMOSトランジスタのゲートに接続されることを特徴とする請求項12に記載のレベル変換回路。
- 前記第1のスイッチ回路は更に、前記第2のPMOSトランジスタと前記出力端子との間に接続され、前記第1のノードに接続されたゲートを有する第3のPMOSトランジスタを含み、前記第2,第3のPMOSトランジスタの接続ノードが前記第2のNMOSトランジスタのゲートに接続され、前記第2のスイッチ回路は更に、前記第3のNMOSトランジスタと前記出力端子との間に接続され、前記第4のノードに接続されたゲートを有する第4のNMOSトランジスタを含み、前記第3、第4のNMOSトランジスタの接続ノードが前記第1のPMOSトランジスタのゲートに接続されることを特徴とする請求項12に記載のレベル変換回路。
- 第1のNMOSトランジスタのソース、ドレイン間の抵抗値は、前記第1のPMOSトランジスタのソース、ドレイン間の抵抗値よりも小さく、
前記第3のPMOSトランジスタのソース、ドレイン間の抵抗値は、前記第2のNMOSトランジスタのソース、ドレイン間の抵抗値よりも小さいこと、
を特徴とする請求項11乃至請求項13のいずれか1項に記載のレベル変換回路。 - 第1のNMOSトランジスタのソース、ドレイン間の抵抗値は、前記第4のPMOSトランジスタのソース、ドレイン間の抵抗値よりも小さく、
前記第3のPMOSトランジスタのソース、ドレイン間の抵抗値は、前記第4のNMOSトランジスタのソース、ドレイン間の抵抗値よりも小さいこと、
を特徴とする請求項14乃至請求項16のいずれか1項に記載のレベル変¥¥換回路。 - 第1のNMOSトランジスタのソース、ドレイン間の抵抗値は、前記第1のPMOSトランジスタのソース、ドレイン間の抵抗値よりも小さく、
前記第4のPMOSトランジスタのソース、ドレイン間の抵抗値は、前記第2のNMOSトランジスタのソース、ドレイン間の抵抗値よりも小さいこと、
を特徴とする請求項17に記載のレベル変換回路。 - 更に前記第1のPMOSトランジスタのソース、ドレイン間の抵抗値は、前記第1のNMOSトランジスタのソース、ドレイン間の抵抗値よりも大きく、
前記第2のNMOSトランジスタのソース、ドレイン間の抵抗値は、前記第4のPMOSトランジスタのソース、ドレイン間の抵抗値よりも大きいこと、
を特徴とする請求項18に記載のレベル変換回路。
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Cited By (2)
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WO2010058469A1 (ja) * | 2008-11-20 | 2010-05-27 | 日立プラズマディスプレイ株式会社 | フラットパネルディスプレイの駆動回路 |
CN117318697A (zh) * | 2023-09-15 | 2023-12-29 | 辰芯半导体(深圳)有限公司 | 电平移位电路和电源设备 |
-
2002
- 2002-09-30 JP JP2002287371A patent/JP2004128703A/ja active Pending
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WO2010058469A1 (ja) * | 2008-11-20 | 2010-05-27 | 日立プラズマディスプレイ株式会社 | フラットパネルディスプレイの駆動回路 |
CN117318697A (zh) * | 2023-09-15 | 2023-12-29 | 辰芯半导体(深圳)有限公司 | 电平移位电路和电源设备 |
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