JP2004128347A - 電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】器体に設けられカバーを回動自在に保持する回転軸が折れるのを防止することができる電子機器を提供する。
【解決手段】プログラマブルコントローラからなる電子機器の器体10の上壁に開口部11が形成され、開口部11を塞ぐ位置と開放する位置との間で回動自在となるように器体10に枢支されるカバー20を備える。器体10は、開口部11の内周縁から一対の回転軸12,12が突設されている。カバー20の枢支部21には、回転軸12が嵌着される軸受孔22が形成されている。また、カバー20の枢支部21には、カバー20が開口部11を開放し且つ開放方向へのカバー20の回動が器体10により規制された状態において、カバー20へ開放方向の力が作用したときに回転軸12を軸受孔22から脱出させる脱出用スリット24が軸受孔22に連通する形で形成されている。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、器体に形成された開口部を塞ぐ位置と開放する位置との間で回動自在となるように器体に枢支されるカバーを備えた電子機器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、器体内部に配設されている各種のスイッチの設定を外部から操作して変更する際に開閉するカバーを備えた電子機器や、器体内部に配設されているバッテリホルダにバッテリを着脱する際に開閉するカバーを備えた種々の電子機器が提案されている(例えば、特許文献1)。
【0003】
この種の電子機器においては、図7に示すように、合成樹脂製のカバー20の枢支部21に形成された軸受孔22へ合成樹脂製の器体10の開口部11の内周縁から突設された回転軸12を嵌着することで、器体10に対してカバー20が回動自在に保持される。ここに、カバー20の枢支部21には、軸受孔22に連通し回転軸12を軸受孔22に導入可能とする取付用スリット23が形成されている。なお、取付用スリット23は、図7における下面側が開放されており、軸受孔22の内径よりも幅狭に形成されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平8−329918号公報(第2頁−第3頁、図1、図2、図3)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来構成では、カバー20を回動自在に保持する一対の回転軸12が器体10に設けられているので、カバー20が回転軸12を中心にして開口部11を塞ぐ位置と開放する位置との間で回動自在となる。しかしながら、カバー20が開口部11を開放し且つ開放方向へのカバー20の回動が器体10により規制された状態においてカバー20へ開放方向の力が作用すると、回転軸12が折れてしまい、カバー20を器体10へ取り付けることができなくなっていた。
【0006】
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、器体に設けられカバーを回動自在に保持する回転軸が折れるのを防止することができる電子機器を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、上記目的を達成するために、器体と、器体に形成された開口部を塞ぐ位置と開口部を開放する位置との間で回動自在となるように器体に枢支されるカバーとを備え、カバーには、器体の開口部の内周縁から突設された回転軸が嵌着される軸受孔が形成され、カバーが開口部を開放し且つ開放方向へのカバーの回動が器体により規制された状態においてカバーへ開放方向の力が作用したときに回転軸を軸受孔から脱出させる脱出用スリットが軸受孔に連通する形で形成されてなることを特徴とするものであり、カバーが開口部を開放し且つ開放方向へのカバーの回動が器体により規制された状態においてカバーへ開放方向の力が作用すると、回転軸が脱出用スリットを通してカバーから外れる(つまり、カバーが器体から外れる)ことになるので、回転軸が折れるのを防止することができる。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記カバーには、前記軸受孔に連通し前記回転軸を軸方向に直交する方向から前記軸受孔に導入可能とする取付用スリットが形成されているので、前記カバーが前記器体から外れた後でも容易に取り付けることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
本実施形態では、電子機器の一例として、シーケンスプログラムに基づいて制御対象機器のシーケンス制御を行うプログラマブルコントローラを例示するが、本発明の技術思想はプログラマブルコントローラ以外の電子機器にも適用できる。
【0010】
本実施形態のプログラマブルコントローラは、図2に示した器体10内に、使用者が作成したシーケンスプログラムやデータなどを記憶保持するメモリ(図示せず)、シーケンスプログラムに従って動作するマイクロプロセッサ(図示せず)などが収納されており、器体10の前面側に、各種設定を行う複数のスイッチ18aを有する操作部18と、各種表示を行う表示部19とが設けられている。
【0011】
また、器体10内には、外部電源からの給電が停止しても上記メモリなどへの給電を維持するバックアップ用のバッテリ(図示せず)を着脱自在に保持するバッテリホルダ(図示せず)が収納されており、器体10の上壁において上記バッテリホルダに対応する部位には、矩形状に開口した開口部11が形成されている。
【0012】
また、本実施形態のプログラマブルコントローラは、開口部11を塞ぐ位置と開放する位置との間で回動自在となるように器体10に枢支される矩形状のカバー20(図1および図4および図5参照)を備えており、カバー20が開口部11を開放する位置までカバー20を回動させることにより、上記バッテリの着脱を行うことができるようになっている。なお、器体10およびカバー20はそれぞれ合成樹脂により形成されている。
【0013】
器体10の開口部11の内周縁からは、カバー20が開口部11を塞いだ状態で器体10内に落ち込むのを防止するための3つのリブ13(図2および図3および図5参照)が突設されている。また、カバー20は、一端部に枢支部21が形成されており、カバー20の他端部の両側部からは、器体10の上壁における開口部11の周部の下面に係合自在なロック用凸部25(図4参照)が突設されており、カバー20により開口部11を塞いだ状態でロック用凸部25が開口部11の周部の下面に係合されるようになっている。これに対して、器体10の上壁の上面には、カバー20により開口部11を塞いだ状態においてカバー20の他端部近傍となる部位に、開口部11に連通する操作用凹部14が形成されており、操作用凹部14に指や冶具などを挿入してカバー20が開口部11を開放する方向へ力を作用させることによって、器体10とロック用凸部25との係合状態が解除されてカバー20を回動させることができるようになっている。さらに、カバー20の上記他端部には、開口部11を塞いだ状態において操作用凹部14に連通する凹所26が形成されている。
【0014】
ところで、図1に示すように、器体10には、開口部11の内周縁から一対の円柱状の回転軸12,12が突設されている。一方、カバー20は、上述のように一端部に枢支部21が形成されており、カバー20の枢支部21には、回転軸12が嵌着される軸受孔22が形成されている。ここに、カバー20の枢支部21には、軸受孔22に連通し回転軸12を軸方向に直交する方向から軸受孔22に導入可能とする取付用スリット23が形成されている。また、カバー20の枢支部21には、図6(a)に示すようにカバー20が開口部11を開放し且つカバー20の表面が器体10に当接することで開放方向(図6(a)における反時計回り方向)へのカバー20の回動が器体10により規制された状態において、カバー20へ開放方向の力が作用したときに図6(b)に示すように回転軸12を軸受孔22から脱出させる脱出用スリット24が軸受孔22に連通する形で形成されている。なお、取付用スリット23は、図1における下面側が開放されており、軸受孔22の内径および回転軸12の外径よりも幅狭に形成されており、脱出用スリット24は、図1における上面側が開放されており、軸受孔22の内径および回転軸12の外径よりも幅狭に形成されている。
【0015】
しかして、本実施形態では、カバー20が開口部11を開放し且つ開放方向へのカバー20の回動が器体10により規制された状態においてカバー20へ開放方向の力が作用すると、回転軸12が脱出用スリット24を通して枢支部21から外れる(つまり、カバー20が器体10から外れる)ことになるので、回転軸12が折れるのを防止することができる。また、カバー20の枢支部21には、軸受孔22に連通し回転軸12を軸方向に直交する方向から軸受孔22に導入可能とする取付用スリット23が形成されているので、カバー20が器体10から外れた後でも容易に取り付けることができる。
【0016】
なお、本実施形態では、器体10においてバッテリホルダに対応する部位に形成された開口部11を塞ぐ位置と開放する位置との間で回動自在となるカバー20について説明したが、器体内部に設けられたスイッチの設定を行う際に開閉するカバーに上述の構造を採用してもよい。
【0017】
【発明の効果】
請求項1の発明は、上記目的を達成するために、器体と、器体に形成された開口部を塞ぐ位置と開口部を開放する位置との間で回動自在となるように器体に枢支されるカバーとを備え、カバーの枢支部には、器体の開口部の内周縁から突設された回転軸が嵌着される軸受孔が形成され、カバーが開口部を開放し且つ開放方向へのカバーの回動が器体により規制された状態においてカバーへ開放方向の力が作用したときに回転軸を軸受孔から脱出させる脱出用スリットが軸受孔に連通する形で形成されてなるものであり、カバーが開口部を開放し且つ開放方向へのカバーの回動が器体により規制された状態においてカバーへ開放方向の力が作用すると、回転軸が脱出用スリットを通してカバーから外れる(つまり、カバーが器体から外れる)ことになるので、回転軸が折れるのを防止することができるという効果がある。
【0018】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記カバーには、前記軸受孔に連通し前記回転軸を軸方向に直交する方向から前記軸受孔に導入可能とする取付用スリットが形成されているので、前記カバーが前記器体から外れた後でも容易に取り付けることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態を示すプログラマブルコントローラの要部説明図である。
【図2】同上を示し、(a)はカバーを取り外した状態の概略外観斜視図、(b)は(a)の要部拡大図である。
【図3】同上を示し、カバーを取り外した状態の要部概略断面図である。
【図4】同上に用いるカバーを示し、(a)は概略正面図、(b)は概略側面図である。
【図5】同上を示し、(a)はカバーにより開口部を塞いだ状態の要部概略断面図、(b)はカバーにより開口部を塞いだ状態の要部側断面図、(c)はカバーにより開口部を塞いだ状態の要部拡大断面図である。
【図6】同上の要部説明図である。
【図7】従来例を示す要部説明図である。
【符号の説明】
10 器体
11 開口部
12 回転軸
20 カバー
21 枢支部
22 軸受孔
23 取付用スリット
24 脱出用スリット

Claims (2)

  1. 器体と、器体に形成された開口部を塞ぐ位置と開口部を開放する位置との間で回動自在となるように器体に枢支されるカバーとを備え、カバーには、器体の開口部の内周縁から突設された回転軸が嵌着される軸受孔が形成され、カバーが開口部を開放し且つ開放方向へのカバーの回動が器体により規制された状態においてカバーへ開放方向の力が作用したときに回転軸を軸受孔から脱出させる脱出用スリットが軸受孔に連通する形で形成されてなることを特徴とする電子機器。
  2. 前記カバーには、前記軸受孔に連通し前記回転軸を軸方向に直交する方向から前記軸受孔に導入可能とする取付用スリットが形成されてなることを特徴とする請求項1記載の電子機器。
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