JP2004128191A - 点火コイル - Google Patents
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Abstract
【解決手段】点火コイル1は、イグナイタが搭載されるイグナイタ搭載部41と、イグナイタ搭載部41と軸方向に隣接して配置される棒状の中心コア50と、中心コア50とイグナイタ搭載部41との間に介挿され中心コア50の角部を覆うキャップ51と、からなる中心コア部5と、中心コア部5の外周側に配置される筒状のスプール60と、中心コア部5とスプール60との間に充填され硬化する樹脂充填材7と、を備える。点火コイル1は、さらに、キャップ51とスプール60とが接触してスプール60がESCを起こさないように、キャップ51外周径はスプール60内周径よりも小径に設定されており、中心コア部5は調芯手段9によりイグナイタ搭載部41に固定されていることを特徴とする。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、点火コイル、より詳しくはエンジンのプラグホールに直接搭載されるスティックタイプの点火コイルに関する。
【0002】
【従来の技術】
特許文献1には、中心コアの軸方向両端にキャップが配置された点火コイルが紹介されている。図7に、同文献記載の点火コイルと同タイプの点火コイルの中心コア部上端付近の軸方向断面図を示す。図に示すように、点火コイル100は、中心コア部101と二次スプール102と二次コイル部103とエポキシ樹脂108とを備えている。
【0003】
中心コア部101は、中心コア109とキャップ107とからなる。中心コア109は、コア本体105とテープ106とからなる。コア本体105は、丸棒状を呈している。コア本体105は、短冊状の珪素鋼板が直径方向に積層され形成されている。テープ106は、PET(ポリエチレンテレフタレート)製であって、コア本体105外周面に巻装されている。キャップ107は、シリコン製であって、下方に開口するカップ状を呈している。キャップ107は、中心コア109上端を覆っている。
【0004】
二次スプール102は、PPE(ポリフェニレンエーテル)製であって、円筒状を呈している。二次スプール102は、中心コア部101の外周側に、ほぼ同軸状に配置されている。二次コイル部103は、導線製であって二次スプール102に巻装されている。エポキシ樹脂108は、上記各部材間に充填され硬化している。そして、エポキシ樹脂108は、上記各部材を固定している。また、エポキシ樹脂108は、上記各部材間の絶縁を確保している。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−186033号公報(第3頁、第1図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の点火コイル100によると、キャップ107外周面と二次スプール102内周面とが接触している。ここで、キャップ107はシリコン製である。また、二次スプール102はPPE製である。また、二次スプール102上端付近には、各部材およびエポキシ樹脂108の線膨張係数の格差により、比較的大きな熱応力が発生する。
【0007】
したがって、従来は、キャップ107外周面と二次スプール102内周面との接触、および二次スプール102上端付近に発生する熱応力が相俟って、二次スプール102にESCが発生するおそれがあった。
【0008】
本発明の点火コイルは上記課題に鑑みて完成されたものである。したがって、本発明は、ESCが発生しにくい点火コイルを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
(1)上記課題を解決するため、本発明の点火コイルは、イグナイタが搭載されるイグナイタ搭載部と、該イグナイタ搭載部と軸方向に隣接して配置される棒状の中心コアと、該中心コアと該イグナイタ搭載部との間に介挿され該中心コアの角部を覆うキャップと、からなる中心コア部と、該中心コア部の外周側に配置される筒状のスプールと、該中心コア部と該スプールとの間に充填され硬化する樹脂充填材と、を備えてなる点火コイルであって、さらに、前記キャップと前記スプールとが接触して該スプールがESCを起こさないように、該キャップ外周径は該スプール内周径よりも小径に設定されており、前記中心コア部は調芯手段により前記イグナイタ搭載部に固定されていることを特徴とする。
【0010】
つまり、本発明の点火コイルは、イグナイタ搭載部と中心コア部とスプールと樹脂充填材とを備えるものである。このうち、中心コア部は、中心コアとキャップとからなる。キャップ外周径は、スプール内周径よりも小径に設定されている。また、中心コア部は、調芯手段によりイグナイタ搭載部に固定されている。このため、本発明の点火コイルによると、キャップとスプールとを非接触状態で配置することができる。したがって、ESCの発生を抑制することができる。
【0011】
(2)好ましくは、上記(1)の構成において、前記調芯手段は、前記中心コア部および前記イグナイタ搭載部のうち一方に凹設された調芯凹部と、該中心コア部および該イグナイタ搭載部のうち他方から突設され該調芯凹部に係合する調芯凸部と、からなる構成とする方がよい。
【0012】
つまり、本構成は、調芯手段として、調芯凹部と調芯凸部とを配置するものである。本構成によると、調芯凹部に調芯凸部を係止させるという比較的簡単な機構により、キャップとスプールとの非接触状態を確保することができる。
【0013】
(3)また、上記課題を解決するため、本発明の点火コイルは、イグナイタが搭載されるイグナイタ搭載部と、該イグナイタ搭載部と軸方向に隣接して配置される棒状の中心コアと、該中心コアと該イグナイタ搭載部との間に介挿され該中心コアの角部を覆うキャップと、からなる中心コア部と、該中心コア部の外周側に配置される筒状のスプールと、該中心コア部と該スプールとの間に充填され硬化する樹脂充填材と、を備えてなる点火コイルであって、さらに、前記キャップと前記スプールとが接触して該スプールがESCを起こさないように、該キャップと該スプールとの間には、介挿手段が介挿されていることを特徴とする。
【0014】
つまり、本発明の点火コイルは、キャップとスプールとの間に、介挿手段を介挿するものである。介挿手段は、スプールにESCを発生させない材料により形成されている。本発明の点火コイルによると、スプールは、キャップではなく介挿手段と接触する。このため、キャップとスプールとを非接触状態で配置することができる。したがって、ESCの発生を抑制することができる。
【0015】
(4)好ましくは、上記(3)の構成において、前記介挿手段は、前記キャップを覆うESC防止キャップである構成とする方がよい。つまり、本構成は、キャップの外側に、さらにESC防止キャップを配置するものである。本構成によると、キャップはESC防止キャップにより覆われている。このため、キャップが表出しない。したがって、キャップとスプールとを確実に隔離することができる。
【0016】
(5)好ましくは、上記(3)の構成において、前記介挿手段は、前記キャップ外周面および前記スプール内周面のうち少なくとも一方に貼着されたESC防止テープである構成とする方がよい。つまり、本構成は、キャップ外周面およびスプール内周面のうち少なくとも一方にESC防止テープを貼り付けるものである。本構成によると、比較的簡単な機構により、キャップとスプールとの非接触状態を確保することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の点火コイルの実施の形態について説明する。
【0018】
(1)第一実施形態
まず、本実施形態の点火コイルの構成について説明する。図1に、本実施形態の点火コイルの軸方向断面図を示す。いわゆるスティックタイプの点火コイル1は、エンジンブロックの上部において、気筒毎に形成されたプラグホール(図略)内に収納されている。また、点火コイル1は、後述するように、点火プラグ(図略)と図中下側において接続されている。
【0019】
ハウジング2は、樹脂製であり上方に向かって拡径する段付筒状を呈している。段差よりも下部は、円筒状を呈している。一方、段差よりも上部は、矩形状を呈している。ハウジング2の上端部には、広口部20が形成されている。広口部20の側壁の一部には、切り欠き窓21が形成されている。
【0020】
ハウジング2内には、イグナイタ3、コネクタ部4のイグナイタ搭載部41、中心コア部5、二次スプール60、二次コイル部61、一次スプール62、一次コイル部63、外周コア64が収納されている。
【0021】
中心コア部5は、中心コア50とキャップ51とからなる。中心コア50は、コア本体500とテープ501と下方弾性部材503とからなる。コア本体500は、幅の異なる短冊状の珪素鋼板502を直径方向に積層して形成されており、棒状を呈している。また、コア本体500の上端からは、調芯凸部91が突設されている。調芯凸部91については後述する。下方弾性部材503は、シリコン製であって、円柱状を呈している。下方弾性部材503は、コア本体500の下端に配置されている。テープ501は、PET製であって、コア本体500外周面および下方弾性部材503外周面に巻装されている。キャップ51は、シリコン製であって、下方に開口するカップ状を呈している。キャップ51は、中心コア50上端を覆っている。キャップ51の上底壁からは、前記調芯凸部91が突出している。
【0022】
二次スプール60は、PPE製であって有底円筒状を呈している。二次スプール60は、中心コア部5と同軸的に、かつ中心コア部5の外周側隣りに配置されている。二次スプール60は、本発明のスプールに含まれる。二次コイル部61は、二次スプール6の外周面に巻装されている。
【0023】
一次スプール62は、樹脂製であって円筒状を呈している。一次スプール62は、二次スプール60と同軸的に、かつ二次スプール60の外周側隣りに配置されている。一次コイル部63は、一次スプール62の外周面に巻装されている。外周コア64は、一枚の珪素鋼板からなり、長手方向に貫通するスリット(図略)の入った円筒状を呈している。外周コア64は、一次コイル部63の外周側に配置されている。
【0024】
コネクタ部4は、ハウジング2上端部に配置されている。コネクタ部4は、樹脂製であって、コネクタ本体40とイグナイタ搭載部41とからなる。コネクタ本体40は、角筒状であって、切り欠き窓21からハウジング2外方に突出して配置されている。コネクタ本体40には、複数のコネクタ端子400がインサート成形されている。イグナイタ搭載部41は、平板状を呈している。イグナイタ搭載部41は、広口部20のほぼ中央に配置されている。イグナイタ搭載部41の下面には、調芯凹部90が凹設されている。調芯凹部90については後述する。
【0025】
イグナイタ3は、パワートランジスタ(図略)や混成集積回路(図略)やヒートシンク(図略)などがモールド樹脂により封止され形成されている。イグナイタ3は、イグナイタ搭載部41上面に載置されている。イグナイタ3は、ECU(エンジン制御ユニット、図略)および一次コイル部63に電気的に接続されている。
【0026】
エポキシ樹脂7は、ハウジング2内に配置された上記部材間に介在している。エポキシ樹脂7は、本発明の樹脂充填材に含まれる。エポキシ樹脂7は、真空引きしたハウジング2内に広口部20から注入され、上記各部材間に充填され硬化する。エポキシ樹脂7は、各部材間の絶縁を確保している。また、エポキシ樹脂7は、各部材を固定している。
【0027】
高圧タワー部8は、ハウジング2の下方に配置されている。高圧タワー部8は、タワーハウジング80と高圧ターミナル81とスプリング82とプラグキャップ83とを備えている。
【0028】
タワーハウジング80は、樹脂製であって円筒状を呈している。タワーハウジング80の内周側中程には、上方に突出するボス部800が形成されている。高圧ターミナル81は、金属製であって下向き開口810を持つカップ状を呈している。下向き開口810には、ボス部800が挿入されている。すなわち、ボス部800により高圧ターミナル81が支持されている。また、高圧ターミナル81の上端面中央からは、上方に突出する凸部811が配置されている。この凸部811は、前記二次スプール60の下端開口65に挿入されている。また、凸部811は、二次コイル部61と電気的に接続されている。
【0029】
スプリング82は、金属製であって螺旋状を呈している。スプリング82の上端は、高圧ターミナル81の下向き開口810に止着されている。スプリング82には、点火プラグが弾接している。
【0030】
プラグキャップ83は、ゴム製であって円筒状を呈している。プラグキャップ83は、タワーハウジング80の下端部に環装されている。プラグキャップ83の内周側には、点火プラグが圧入され弾接している。
【0031】
次に、本実施形態の点火コイル1の通電時の動きについて説明する。ECUからの制御信号は、コネクタ端子400を介して、イグナイタ3に伝達される。イグナイタ3により電流の断続が行われると、自己誘導作用により一次コイル部63に所定の電圧が発生する。この電圧が、一次コイル部63と二次コイル部61との相互誘導作用により、昇圧される。そして、昇圧により発生した高電圧が、二次コイル部61から、高圧ターミナル81およびスプリング82を介して、点火プラグに伝達される。この高電圧により、点火プラグのギャップに火花が発生する。
【0032】
次に、本実施形態の点火コイル1の調芯手段について説明する。図2に、本実施形態の点火コイル1の調芯手段付近の軸方向断面図を示す。調芯手段9は、調芯凹部90と調芯凸部91とからなる。多数の珪素鋼板502のうち、コア本体500中央部を形成する珪素鋼板502の上端縁を凸型とすることにより、調芯凸部91は形成される。調芯凸部91は、調芯凹部90に係合している。また、キャップ51外周径は、二次スプール60内周径よりも小径である。
【0033】
次に、本実施形態の点火コイルの効果について説明する。キャップ51外周径は、二次スプール60内周径よりも小径に設定されている。また、中心コア部5は、調芯手段9によりイグナイタ搭載部41に係止されている。このため、エポキシ樹脂7充填時に、中心コア部5が軸に対して傾いたまま二次スプール60筒内で固定されてしまうおそれが小さい。言い換えると、キャップ51と二次スプール60とが接触した状態のまま、エポキシ樹脂7が硬化してしまうおそれが小さい。したがって、本実施形態の点火コイル1によると、ESCの発生を抑制することができる。
【0034】
また、本実施形態の点火コイル1の調芯手段9は、調芯凹部90と調芯凸部91とからなる。このため、比較的簡単な機構により、キャップ51と二次スプール60との非接触状態を確保することができる。
【0035】
(2)第二実施形態
本実施形態と第一実施形態との相違点は、調芯凹部が中心コア部に配置されている点である。また、調芯凸部がイグナイタ搭載部に配置されている点である。したがって、ここでは相違点についてのみ説明する。
【0036】
図3に、本実施形態の点火コイル1の調芯手段付近の軸方向断面図を示す。なお、図2と対応する部位については同じ符号で示す。図に示すように、調芯凹部90は、中心コア部5上端に凹設されている。多数の珪素鋼板502のうち、コア本体500中央部を形成する珪素鋼板502の上端縁を凹型とすることにより、調芯凹部90は形成される。また、調芯凸部91は、イグナイタ搭載部41の下面から突設されている。調芯凸部91は、調芯凹部90に係合している。
【0037】
本実施形態の点火コイル1の調芯手段9は、調芯凹部90と調芯凸部91とからなる。このため、比較的簡単な機構により、キャップ51と二次スプール60との非接触状態を確保することができる。
【0038】
(3)第三実施形態
本実施形態と第一実施形態との相違点は、調芯手段の代わりに、介挿手段としてESC防止キャップが配置されている点である。したがって、ここでは相違点についてのみ説明する。
【0039】
図4に、本実施形態の点火コイル1のESC防止キャップ付近の軸方向断面図を示す。なお、図2と対応する部位については同じ符号で示す。図に示すように、ESC防止キャップ10は、PET製であって、下方に開口するカップ状を呈している。ESC防止キャップ10は、キャップ51の外面を覆っている。
【0040】
本実施形態の点火コイル1によると、エポキシ樹脂7充填により、仮に中心コア部5が軸に対して傾いたまま二次スプール60筒内で固定されてしまっても、二次スプール60と接触するのはESC防止キャップ10のみである。すなわち、キャップ51と二次スプール60とが直接接触することはない。したがって、本実施形態の点火コイル1によると、ESCの発生を抑制することができる。
【0041】
(4)第四実施形態
本実施形態と第三実施形態との相違点は、ESC防止キャップの代わりにESC防止テープが配置されている点である。したがって、ここでは相違点についてのみ説明する。
【0042】
図5に、本実施形態の点火コイル1のESC防止テープ付近の軸方向断面図を示す。なお、図4と対応する部位については同じ符号で示す。図に示すように、ESC防止テープ11は、PET製であって、二次スプール60内周面のうちキャップ51と径方向に対向する部位に貼り付けられている。本実施形態の点火コイル1によると、ESC防止テープ11を貼るという比較的簡単な機構により、キャップ51と二次スプール60との非接触状態を確保することができる。
【0043】
(5)第五実施形態
本実施形態と第四実施形態との相違点は、中心コア部の構成である。したがって、ここでは相違点についてのみ説明する。
【0044】
図6に、本実施形態の点火コイル1のESC防止テープ付近の軸方向断面図を示す。なお、図5と対応する部位については同じ符号で示す。図に示すように、中心コア部5は、中心コア50とキャップ51とからなる。中心コア50は、コア本体500と上方弾性部材504と下方弾性部材(図略)とからなる。上方弾性部材504は、シリコン単胞スポンジ製であって円柱状を呈している。キャップ51は、シリコン製であってチューブ状を呈している。キャップ51は、中心コア50全体を覆っている。
【0045】
本実施形態のように、キャップ51が中心コア50全体を覆っている場合であっても、ESC防止テープ11を二次スプール60内周面上端部に貼るという比較的簡単な機構により、キャップ51と二次スプール60との非接触状態を確保することができる。
【0046】
(6)その他
以上、本発明の点火コイルの実施の形態について説明した。しかしながら、実施の形態は上記形態に特に限定されるものではない。当業者が行いうる種々の変形的形態、改良的形態で実施することも可能である。
【0047】
例えば、調芯凹部90、調芯凸部91の数は特に限定しない。また、ESC防止キャップ10は、カップ状ではなく、上底壁のない筒状でもよい。また、ESC防止テープ11は、二次スプール60内周面全面に配置してもよい。また、ESC防止テープ11は、キャップ51外周面に配置してもよい。また、ESC防止キャップ10およびESC防止テープ11は、PET製でなく、例えばPBT(ポリブチレンテレフタレート)製、紙製、布製などであってもよい。
【0048】
また、一次スプール62を内周側に、二次スプール60を外周側に、配置してもよい。この場合、一次スプール62が本発明のスプールに該当する。また、下方弾性部材503および上方弾性部材504は配置しなくてもよい。
【0049】
また、コア本体500は、例えば断面正六角形の鋼材を、多数本束ねて形成してもよい。この場合、コア本体500に調芯凹部90を配置するには、コア本体500中央付近を、軸長の短い鋼材を束ねることにより形成すればよい。また、コア本体500に調芯凸部91を配置するには、コア本体500中央付近を、軸長の長い鋼材を束ねることにより形成すればよい。
【0050】
【発明の効果】
本発明によると、ESCが発生しにくい点火コイルを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一実施形態の点火コイルの軸方向断面図である。
【図2】第一実施形態の点火コイルの調芯手段付近の軸方向断面図である。
【図3】第二実施形態の点火コイルの調芯手段付近の軸方向断面図である。
【図4】第三実施形態の点火コイルのESC防止キャップ付近の軸方向断面図である。
【図5】第四実施形態の点火コイルのESC防止テープ付近の軸方向断面図である。
【図6】第五実施形態の点火コイルのESC防止テープ付近の軸方向断面図である。
【図7】従来の点火コイルの中心コア部上端付近の軸方向断面図である。
【符号の説明】
1:点火コイル、2:ハウジング、20:広口部、21:切り欠き窓、3:イグナイタ、4:コネクタ部、40:コネクタ本体、41:イグナイタ搭載部、5:中心コア部、50:中心コア、500:コア本体、501:テープ、502:珪素鋼板、503:下方弾性部材、504:上方弾性部材、51:キャップ、60:二次スプール(スプール)、61:二次コイル部、62:一次スプール、63:一次コイル部、64:外周コア、65:下端開口、7:エポキシ樹脂(樹脂充填材)、8:高圧タワー部、80:タワーハウジング、800:ボス部、81:高圧ターミナル、810:下向き開口、811:凸部、82:スプリング、83:プラグキャップ、9:調芯手段、90:調芯凹部、91:調芯凸部、10:ESC防止キャップ、11:ESC防止テープ。
Claims (5)
- イグナイタが搭載されるイグナイタ搭載部と、
該イグナイタ搭載部と軸方向に隣接して配置される棒状の中心コアと、該中心コアと該イグナイタ搭載部との間に介挿され該中心コアの角部を覆うキャップと、からなる中心コア部と、
該中心コア部の外周側に配置される筒状のスプールと、
該中心コア部と該スプールとの間に充填され硬化する樹脂充填材と、
を備えてなる点火コイルであって、
さらに、前記キャップと前記スプールとが接触して該スプールが環境応力割れ(以下、「ESC」と称す。)を起こさないように、該キャップ外周径は該スプール内周径よりも小径に設定されており、前記中心コア部は調芯手段により前記イグナイタ搭載部に固定されていることを特徴とする点火コイル。 - 前記調芯手段は、前記中心コア部および前記イグナイタ搭載部のうち一方に凹設された調芯凹部と、該中心コア部および該イグナイタ搭載部のうち他方から突設され該調芯凹部に係合する調芯凸部と、からなる請求項1に記載の点火コイル。
- イグナイタが搭載されるイグナイタ搭載部と、
該イグナイタ搭載部と軸方向に隣接して配置される棒状の中心コアと、該中心コアと該イグナイタ搭載部との間に介挿され該中心コアの角部を覆うキャップと、からなる中心コア部と、
該中心コア部の外周側に配置される筒状のスプールと、
該中心コア部と該スプールとの間に充填され硬化する樹脂充填材と、
を備えてなる点火コイルであって、
さらに、前記キャップと前記スプールとが接触して該スプールがESCを起こさないように、該キャップと該スプールとの間には、介挿手段が介挿されていることを特徴とする点火コイル。 - 前記介挿手段は、前記キャップを覆うESC防止キャップである請求項3に記載の点火コイル。
- 前記介挿手段は、前記キャップ外周面および前記スプール内周面のうち少なくとも一方に貼着されたESC防止テープである請求項3に記載の点火コイル。
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