JP2004127845A - トンネルの照明設備 - Google Patents
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Abstract
【課題】シンプルな制御と配線によって、無駄なエネルギーを無くすことが可能で、車両検出用センサーを可及的にトンネル入口に近づけて配置可能な、トンネルの照明設備を提供することを目的とする。
【解決手段】照明灯によってトンネル内を照明する照明設備において、照明灯として設けられた照度が変化可能な照明灯Ra1と、前記照度を変化させることができる照度切替手段と、前記照度切替手段を制御する制御装置Cbと、通過車両のトンネル内への進入を検知する進入検知手段Svとを有し、制御装置Cbが、進入検知手段Svから、通過車両のトンネル内への進入を検知した旨の信号を得ると、前記照度切替手段に照度を増加させる信号を発して、照明灯Ra1の照度を上げるべく制御する。
【選択図】 図1
【解決手段】照明灯によってトンネル内を照明する照明設備において、照明灯として設けられた照度が変化可能な照明灯Ra1と、前記照度を変化させることができる照度切替手段と、前記照度切替手段を制御する制御装置Cbと、通過車両のトンネル内への進入を検知する進入検知手段Svとを有し、制御装置Cbが、進入検知手段Svから、通過車両のトンネル内への進入を検知した旨の信号を得ると、前記照度切替手段に照度を増加させる信号を発して、照明灯Ra1の照度を上げるべく制御する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、トンネルを照明するトンネルの照明設備に関し、特に一日の全時間帯全てにわたってあるいは一時的に交通量の少ないトンネルに有用な照明設備に関する。
【0002】
【従来の技術】
トンネルには、交通量の多い高速道路のトンネルおよび第一級の国道のトンネルは言うに及ばず、山間部の交通量が非常に少ないトンネルであっても、なんらかの照明設備が設けられている。
【0003】
しかも、前記トンネルの照明設備は、殆どの場合、基本照明は24時間連続でおこなわれ、トンネル入口部分の照明(入口部照明という)は、昼間は常時点灯するような形態の照明がなされている。
【0004】
しかしながら、トンネルには、交通量が、非常に少ないあるいは少ないトンネルがあり、また、昼間の交通量は多いものでも、夜間の交通量が少ないトンネルもある。このような交通量が一日の全時間帯にわたってあるいは一時的に少ないトンネルの場合、特に、それらの中で全長の長いトンネルの場合には、その照明のために消費されるエネルギーは膨大な量になる。
地球規模で二酸化炭素の排出量を削減しようとする近年の世界的な状況下において、このような無駄なエネルギーの使用は可及的に改善されることが望ましいことは言うまでもない。
【0005】
このような状況に鑑みて、本発明者は、先般、必要なときのみ照明器具のみ点灯し不要なときには消灯するよう制御した新規・有用なトンネルの照明設備(この明細書において、先願にかかるトンネルの照明設備という)を提供した(特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】
特願2002−8378号の明細書
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
前記先願にかかるトンネルの照明設備は、照明が不要なときには消灯するため、省エネルギーの点では優れている。しかしながら、この先願にかかるトンネルの照明設備の場合、照明が不要なときには、照明灯を消灯しているため、消灯している状態から点灯しようとするとそのための準備時間が必要となる。このため、車両検出用センサーを、トンネル入口からかなり手前の離れた位置に設置し、前記準備時間を確保しなければならない。具体的には、点灯時間に30秒必要な照明灯の場合には、時速60kmで走行している車両を対象とすると、トンネルの入口から500m手前の位置に車両検出用センサーを配置する必要がある。
かかる場合には、車両検出用センサーとトンネル入口との間に、交差道路が存在する場合、あるいはパーキング場が存在する場合には問題となる。つまり、このような場合には、車両検出用センサーで検出した車両がトンネルに進入することなく、右折あるいは左折してしまうケースがあり、あるいはパーキング場に一時駐車するケースがあり、このような状況が存在すると、実質上、トンネルの照明設備としては不完全なものとなる。また、前記ケース以外にも、トンネル入口までの車両の到達時間が車両の走行速度によってかなりの時間的幅ができるため、最も速い速度の車両に合わせて設定しておくと、点灯時間が長くなり、結果的に、無駄な点灯状態が生じることになる。
また、前述のようにトンネルの入口からかなり離れた場所に配置しなければならない車両検出用センサーまでの配線費用も、前記初期投資額をさらに膨らませることにもなる。
【0008】
また、前述の先願にかかるトンネルの照明設備の場合、点灯パターン(点灯する照明灯と点灯時間)が、通過対象物(歩行者と車両)やその他種々の条件によって種々異なり、従って、照明設備の点灯制御をおこなわせるための制御盤が複雑になる。これに伴い、前記点灯パターンを実施するための配線にかかる費用も高価で、また、工事に際し取扱い難い多芯ケーブルを使用する必要があった。
従って、トンネルが長くなると、多芯ケーブルの長さがそれに比例して長くなり、複雑な構成の制御盤と相まって、従来の常時点灯式の照明設備に比べて大きな初期投資額が必要になる。
【0009】
技術的な見地からすれば、高い信頼性が求められるトンネルの照明設備の場合には、制御的に可及的にシンプルな構成のものが望ましいと言える。
【0010】
本発明は、このような状況に鑑みておこなわれもので、シンプルな制御によって、且つシンプルな構成によって、無駄なエネルギーを無くすことが可能で、しかも、車両検出用センサーを可及的にトンネル入口に近づけて配置することができる、トンネルの照明設備を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本第1の発明にかかるトンネルの照明設備は、照明灯によってトンネル内を照明する照明設備において、
前記照明灯として設けられた照度が変化可能な照明灯と、前記照度を変化させることができる照度切替手段と、前記照度切替手段を制御する制御装置と、通過車両のトンネル内への進入を検知する進入検知手段とを有し、
前記制御装置が、前記進入検知手段から、通過車両のトンネル内への進入を検知した旨の信号を得ると、前記照度切替手段に照度を増加させる信号を発して、前記照明灯の照度を上げるべく制御することを特徴とする。
【0012】
しかして、このように構成されたトンネルの照明設備によると、車両がトンネル内へ進入するときにのみ、照明灯の照度を増加させて(上げて)照明する。従って、トンネル内に進入する車両にとって照明的(照度的)に違和感はなく、しかも、単に照度を上げるだけであるため、制御的にも非常にシンプルになる。また、車両のトンネル進入時に照度を上げるだけのため、つまり、当初から照度を落とした状態ではあるが点灯状態となっているため、照度を上げて点灯するのに準備時間が必要でないことから、進入検知手段をトンネル入口から近い位置に設けることができる。従って、トンネルの入口と、進入検知手段との間に交差点あるいはパーキング場が存在するような状況を可及的に回避することができる。
【0013】
本第2の発明にかかるトンネルの照明設備は、照明灯によってトンネル内を照明する照明設備において、
前記照明灯の一つとして設けられた照度が変化可能な入口照明灯と、前記照度を変化させることができる照度切替手段と、前記照度切替手段を制御する制御装置と、曇天と晴天とを検知する受光センサーと、通過車両のトンネル内への進入を検知する進入検知手段とを有し、
前記制御装置が、前記進入検知手段から、通過車両のトンネル内への進入を検知した旨の信号を得ると、前記受光センサーからの「曇天」か「晴天」かの信号が「晴天」である場合には、前記照度切替手段に照度を増加させる信号を発して、前記照明灯の照度を上げるべく制御し、「曇天」である場合には、前記照度切替手段に照度を増加させる信号を発しないよう制御することを特徴とする。
【0014】
しかして、このように構成されたトンネルの照明設備によると、照度の高い照明が求められる晴天時に、車両がトンネル内へ進入するときにのみ、照明灯の照度を上げて照明する。従って、晴天時においても、トンネル内に進入する車両にとって照明的(照度的)に違和感はなく、しかも、単に照度を上げるだけであるため、制御的にも非常にシンプルになる。また、車両のトンネル進入時に照度を単に上げるだけのため、つまり、当初から照度を落とした状態で点灯しているため、照度を上げるのに準備時間を必要としない。このため、進入検知手段をトンネル入口から近い位置に設けることができる。従って、トンネルの入口と、進入検知手段との間に交差点あるいはパーキング場が存在するような状況を可及的に回避することができる。なお、曇天時には、入口照明灯の照度を上げなくとも、トンネル内外における明るさの違いが小さいため、違和感なく車両は進入することができる。
【0015】
本第3の発明にかかるトンネルの照明設備は、照明灯によってトンネル内を照明する照明設備において、
前記照明灯の一つとして設けられた照度が変化可能な入口晴天用照明灯と、前記照明灯の一つとして設けられた照度が変化可能な入口曇天用照明灯と、前記入口晴天用照明灯の照度を変化させることができる第1の照度切替手段と、前記入口曇天用照明灯の照度を変化させることができる第2の照度切替手段と、前記第1と第2の照度切替手段を制御する制御装置と、曇天と晴天とを検知する受光センサーと、通過車両のトンネル内への進入を検知する進入検知手段とを有し、
前記制御装置が、前記進入検知手段から、通過車両のトンネル内への進入を検知した旨の信号を得ると、前記受光センサーから「晴天」か「曇天」かの信号が「晴天」である場合には、前記第1の切替手段と第2の切替手段に照度を増加させる信号を発して、入口晴天用照明灯と入口曇天用照明灯の各照度を上げるべく制御し、他方、「曇天」である場合には、前記第2の切替手段に入口曇天用照明灯の照度を増加させる信号を発するように制御することを特徴とする。
【0016】
しかして、このように構成されたトンネルの照明設備によると、照度の高い照明が求められる晴天時に、車両がトンネル内へ進入するときのみ、入口晴天用照明灯と入口曇天用照明灯の両方の照明灯の照度を上げて照明する。従って、晴天時においても、トンネル内に進入する車両にとって照明的に違和感はなく、しかも、単に照度を上げるだけであるため、制御的にも非常にシンプルになる。また、車両のトンネル進入時に照度を単に上げるだけのため、つまり、当初から照度を落とした状態で点灯しているため、照度を上げるのに準備時間を必要としない。このため、進入検知手段をトンネル入口から近い位置に設けることができる。従って、トンネルの入口と、進入検知手段との間に交差点あるいはパーキング場が存在するような状況を可及的に回避することができる。また、曇天時には、入口曇天用照明灯のみの照度を上げることによって、トンネル内外における明るさの違いが小さいため、違和感なく車両は進入することができる。
【0017】
前記トンネルの照明設備において、前記照明灯の照度が、照明能力の50%と100%の少なくとも2段階に切替え可能になっていると、実質上、本発明の作用効果を生じさせるのに十分な構成となる。しかし、勿論、照明能力の50%から100%の多段階的(あるいは無段階的)に切替え可能(調整可能)になっていてもよく、あるいは、最低の照明能力が10%であってもよく、あるいは、10%〜100%の間で、段階的又は多段階的にあるいは無段階的に切替え可能(調整可能)になっていてもよい。
【0018】
そして、前記いずれのトンネルの照明設備においても、歩行者に対しては、最低の照明能力の設定如何では、照明灯を照度を減じた状態で点灯しておけば足りるため、全く支障無くトンネル内を通行することが可能となる。この場合には、歩行者のトンネル内への進入を検知する歩行者用の進入検知手段を無くすことができ、制御および配線がシンプルになる。
【0019】
また、前記切替えられる照明能力が、10%〜100%であるとさらにエネルギーを削減することができる構成となる。しかし、10%の場合には、歩行者の進入に対して、照明能力を50%程度に照度を上げる必要があり、従って、歩行者の進入を検知する第2の進入検知手段が必要となる点で、構成的にやや複雑になる。
【0020】
本第4の発明にかかるトンネルの照明設備は、照明灯によってトンネル内を照明する照明設備において、
前記トンネル入口部分に配置された瞬時点灯式の照明灯と、この照明灯を点灯−消灯させる点灯スイッチと、前記点灯スイッチを制御する制御装置と、通過車両のトンネル内への進入を検知する進入検知手段とを有し、
前記制御装置が、前記進入検知手段から、通過車両のトンネル内への進入を検知した旨の信号を得ると、前記点灯スイッチに点灯信号を発して、前記瞬時点灯式の照明灯を点灯させるよう制御することを特徴とする。このような照明灯としては、具体的には、蛍光水銀灯、無電極放電灯、LED、発光ダイオード等がある。
【0021】
しかして、このように構成されたトンネルの照明設備によると、トンネル入口部分に、瞬時点灯式の照明灯が配置されているため、車両がトンネル内へ進入するときのみ、この照明灯を瞬時に点灯するだけでよい。
従って、晴天時においても、トンネル内に進入する車両にとって照明的に違和感はなく、しかも、照明灯を単に点灯させるだけであるため、制御的にも非常にシンプルになる。また、車両のトンネル進入時に瞬時に照明灯を点灯させるため、つまり、点灯のための準備時間が必要でないため、進入検知手段をトンネル入口から近い位置に設けることができる。従って、トンネルの入口と、進入検知手段との間に交差点あるいはパーキング場が存在するような状況も可及的に回避することができる。
【0022】
なお、この明細書において、照明灯の照明能力が100%の状態とは、その照明灯がトンネルの照明規格を少なくとも最低限満たす照明灯について、当該照明灯の照明能力100%の状態をいう。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明にかかるトンネル照明設備の実施形態を図面を参照しながら具体的に説明する。
【0024】
図1は本発明の第1の実施形態にかかるトンネル照明設備のセンサーのトンネルに対する配置状態および全体の構成をモデル化して示した平面図、図2は晴天時における通行対象物の通過によるトンネル内の点灯状態を、横に時間軸(午前0時〜24時)をとり、縦に照明灯の種類とその下に通過対象物をとって、通過対象物のトンネル内通過時の照明状態を斜線を付したブロックで示した照明状態を示す図である。
(実施形態1)
図1に図示するように、トンネルTn内には、その長手方向に沿って、複数の照明灯Raが配設されている。この実施形態1では、前記照明灯Raは、基本照明灯Ra1と、第1入口灯Ra2と、第2入口照明灯Ra3の3種類のものから構成されている。勿論、この他に、非常灯のようなものが設けられていてもよい。
【0025】
前記基本照明灯Ra1は、トンネルTnの長手方向に沿って略均等に配置されている。そして、この基本照明灯Ra1は、照度が変化可能な照明灯によって構成されている。具体的には、この照度が変化可能な照明灯として、「星和電機(株)(本社:京都府城陽市寺田新池36)」製の商品名「KPF0451B−D」等がある。そして、この実施形態では、この基本照明灯Ra1は、照度が照明能力の半分の50%と該照明能力の全てである100%の2段階に選択的に変化可能(切替え可能)になっている。このような切替えは、各基本照明灯Ra1には、点灯に必要な電力を供給する配電線と、照度の切替え制御のための信号を付与する制御線が配線されており、前記制御線からの信号によって前記切替えがおこなえるよう構成されている。図1において、前記配電線と制御線は、便宜的に1本のラインLa1で示している。
そして、前記制御線は、図1に図示するように、制御盤である制御装置Cbに接続されている。より具体的には、図示しないが、前記制御装置Cbのシステム制御盤Cb1の出力端子に接続される。一方、前記配電線は、前記制御装置Cbに接続されている。より具体的には、前記制御装置Cbの照明分電盤Cb2に接続されている。なお、この基本照明灯Ra1内には、前記制御線による制御により、照度を照明能力の50%と100%に切り替えることができる切替え装置(照度切替手段)が内蔵されている。
【0026】
また、前記第1入口灯Ra2は、入口曇天用照明灯としてトンネルTnの入口Tn1に設けられており、正確には、入口から略5m程度内方に入った位置に設けられており、この実施形態では、前記基本照明灯Ra1と同じ照度が前述のように照明能力の50%と100%の2つの状態に変化可能な照明灯が使用されている。具体的には、「星和電機(株)(本社:京都府城陽市寺田新池36)」製の商品名「KPF0451B−D」等がある。
そして、この第1入口灯Ra2には、点灯に必要な電力を供給する配電線と、照度の切替え制御のための信号を付与する制御線が配線されている。図1において、前記配電線と制御線は、便宜的に1本のラインLa2で示している。
そして、前記制御線は、制御盤である制御装置Cbのシステム制御盤Cb1の出力端子に接続されている。また、前記配電線は、前記制御装置Cbの照明分電盤Cb2に接続されている。なお、この第1入口灯Ra2内には、前記制御線による制御により、照度を照明能力の50%と100%に切り替えることができる切替え装置(照度切替手段)が内蔵されている。
【0027】
また、前記第2入口灯Ra3は、入口晴天用照明灯としてトンネルTnの入口Tn1に設けられており、正確には、入口から略5m程度内方に入った位置に設けられており、この実施形態では、瞬時点灯式の照明灯が使用されている。具体的には、「星和電機(株)(本社:京都府城陽市寺田新池36)」製の商品名「KPF0451」等がある。
そして、この第2入口灯Ra3には、点灯に必要な電力を供給する配電線と、点灯制御をおこなうための信号を付与する制御線が配線されている。図1において、前記配電線と制御線は、便宜的に1本のラインLa3で示している。この制御線は、前記第2入口灯Ra3の消灯−点灯のON−OFF制御をおこなう。
そして、前記制御線は、制御盤である制御装置Cbのシステム制御盤Cb1の出力端子に接続されている。また、前記配電線は、前記制御装置Cbの照明分電盤Cb2に接続されている。なお、この第2入口灯Ra3内には、前記制御線による制御により、消灯−点灯の操作ができる点灯スイッチが内蔵されている。
【0028】
そして、トンネルTnの両端の入口Tn1から外方(トンネルTnから離間する方)へそれぞれ20〜50m程度、好ましくは20〜30m程度離れた位置、つまり該トンネルTnの手前側の位置の道路上方には、車両のトンネルTn内への進入を検知する車両進入検知センサー(車両進入検知手段の一種)Svが配設されている。具体的には、この実施形態の場合には、超音波センサーが車両進入検知センサーSvとして用いられている。しかし、比較的前方の車両まで検知できる超音波センサーの場合には、設置場所としては、トンネルTnの入口端面の上方の位置に配置してもよい。
また、トンネルTnの外方には、トンネル外(露天下)の照度を検知する、つまり、光量的に、「晴天」状態なのか、「曇天」状態なのか、又は「夜間」なのかを検知する受光センサー(照度検知手段)Srが配設されている。つまり、仮に気象学上その日が「晴天」であっても、時間によっては、例えば、朝方(特に早朝)あるいは夕方等であれば、光量が少ないことから、その状態では「晴天」状態と判断される量以下の光量を検知することになる。
【0029】
そして、前記車両進入検知センサーSv,受光センサーSrは、図1に図示するように、電線(あるいは光ファイバー等の信号線であってもよい、この明細書では包括して「電線」という)La4あるいはLa5で、前記制御装置Cbに接続されている。この実施形態の場合、前記制御装置Cbは、予め照明灯の制御に関するプログラムが内蔵されたコンピュータからなるシステム制御盤Cb1と、該システム制御盤Cb1のコンピュータの制御によって作動するリレーによって構成されている照明分電盤を具備する。しかし、前記制御装置Cbは、勿論、伝統的な、リレー及びタイマー等によって構成されていてもよい。
【0030】
しかして、このように構成されている本トンネルの照明設備の場合には、車両あるいは歩行者のトンネル内への進入に際して、以下のように作用する。以下、前記制御装置Cbの制御内容とともに作用を説明する。すなわち、
図2,図3に基づいて、図1に示すトンネルの照明設備の作用を、図4に図示するフローチャートに沿って説明すると、
トンネルTn内に、車両が進入しようとしているか否か、コンピュータの所定クロック数毎に、前記車両侵入検知センサーSvによって判断する(図4のS1(ステップ1)参照)。
そして、車両が進入しない状態では、初期状態、つまり、前記基本照明灯Ra1の照度が全照明能力に対して50%の状態で点灯し続けている(図4のS0(ステップ0参照))。歩行者は、この状態でトンネルTn内に障害物が仮にあっても照明的に視認でき、十分通行可能な状態となっている。即ち、トンネルTn内に歩行者が進入してもしなくとも全く照明状態に変化はない(晴天状態の日の車両および人間の侵入とそれに対する照明状態を表す図2および曇天状態の日の車両および人間の侵入とそれに対する照明状態を表す図3の、歩行者の侵入したときの照明状態参照)。
【0031】
次に、車両がトンネルTn内に進入すると、前記受光センサーSrによってそのときのトンネル外の照度を検知する。具体的には、トンネル外の照度が「晴天」状態であるか否か判断する(図4のS2参照))。
例えば、「晴天」状態でないときには、次に「曇天」状態であるか否か判断する(図4のS3参照))。
そして、前記「晴天」状態や「曇天」状態でない場合、つまりトンネルTn外の照度が「夜間」状態である場合、具体的には、例えば、時間帯的に、図2に24時間表示で表した2時〜3時(あるいは21時30分〜22時30分)に、トンネルTn内に車両が進入しようとすると、前記システム制御盤Cb1は、前記各センサーからの信号に基づいて、「トンネル外は暗い状態(夜間)で車両が進入してきた」と判断し、以下のステップ3に進む。つまり、本システム制御盤Cb1は、基本照明灯Ra1に照度が照明能力の100%の状態で点灯するよう制御線を介して制御する(図4のS3(ステップ3)参照))。
この結果、トンネルTn内の長手方向に沿って配置されている基本照明灯Ra1は、照明能力の50%の状態からほぼ瞬時に100%の状態に照度が上がる(図4のS4(ステップ4参照)。勿論、この照明状態は、国土交通省等が定めたトンネルの照明基準を満足するものとなる。
【0032】
一方、前記ステップ3において、仮に、トンネルTn外の照度のレベルが「曇天」状態であると前記受光センサーSrが判断すると、ステップ5に進む。つまり、トンネルTn外の照度が「曇天」状態、具体的には、例えば、時間帯的に、6時30分〜7時30分(あるいは16時30分〜17時30分)にトンネルTn内に車両が進入しようとすると、前記システム制御盤Cb1は、前記各センサーからの信号に基づいて、「トンネル外は明るい状態(夏場の6時30分又は16時30分頃の状態:但し真昼ほど明るくない状態、即ち「曇天」状態で車両が進入してきた」と判断し、以下のステップ5に進む。即ち、本システム制御盤Cb1は、基本照明灯Ra1に照度が照明能力の100%の状態で点灯するよう制御線を介して制御するとともに、前記第1入口灯Ra2に照度が照明能力の100%で点灯するよう制御する。(図4のS5(ステップ5)参照))。
この結果、トンネルTnは、ほぼ瞬時に照度がそれぞれ50%から100%に上がった状態の基本照明灯Ra1および第1入口灯Ra2によって照明される。従って、とりわけトンネルTnの入口付近の照度が増すことになる。この結果、車両は、トンネルTn内に違和感無く進入し且つ通行することが可能となる。勿論、この照明状態は、国土交通省等が定めたトンネルの照明基準を満足するものとなる。
【0033】
また、前記ステップ2において、仮に、トンネルTn外の照度のレベルが「晴天」状態であると前記受光センサーSrが判断すると、ステップ6に進む。つまり、トンネルTn外の照度が「晴天」状態、具体的には、例えば、晴天の日で、時間帯的に、12時30分〜13時30分にトンネルTn内に車両が進入しようとすると、前記システム制御盤Cb1は、前記各センサーからの信号に基づいて、「トンネル外は非常に明るい状態(「晴天」状態)で車両が進入してきた」と判断し、以下のステップ6に進む。即ち、本システム制御盤Cb1は、既に受光センサーSrからの信号によって、トンネル外が明るい状態又は非常に明るい状態であると判断すると、このシステム制御盤Cb1は、図2に図示するように、基本照明灯Ra1に照度が照明能力の100%の状態で点灯するよう制御線を介して制御するとともに、前記第1入口灯Ra2に照度が照明能力の100%で点灯するよう制御し、且つ、前記第2入口灯Ra3が瞬時に点灯するよう制御する図4のS6(ステップ6参照)。
このため、トンネルTnは、ほぼ瞬時に照度が上がった状態の基本照明灯Ra1と第1入口灯Ra2、および瞬時に点灯した第2入口灯Ra3によって照明される。従って、とりわけトンネルTnの入口付近の照度がトンネル外の照度に対応して増すことになる。この結果、車両は、トンネルTn内に違和感無く進入し且つ通行することが可能となる。勿論、この照明状態は、国土交通省等が定めたトンネルの照明基準を満足するものとなる。
【0034】
また、トンネルTn外の照度が一日を通じて「晴天」状態のように非常に明るいという状態にまでならない日、つまり、時間的に、例えば12時30分〜13時30分間のように一日を通じて一番明るい時間帯であっても、前記受光センサーSrからの信号に基づいてシステム制御盤Cb1が「トンネル外の照度は晴天である」と判断できない日(曇天状態の日)の場合には、図4に図示するフローチャートのステップ2(S2)からステップ6(S6)に進むことはない。即ち、ステップ3からステップ5に進むか、又はステップ3からステップ4に進むかすることになる。このような一日の車両および歩行者の侵入とそれに対する照明状態を表すと図3に示す如くなる。このような「晴天」状態以外の条件下では、第2入口灯Ra3が点灯することはない。つまり、曇天状態で、車両がトンネルTnに進入しようとすると、いかなる時間帯においても前記第2入口灯Ra3は点灯することはなく、トンネル外が明るい時間帯には、基本照明灯Ra1と第1入口灯Ra2の照度が照明能力の100%の状態で点灯し、トンネル外が暗い時間帯には、基本照明灯Ra1のみの照度が照明能力の100%の状態で点灯することになる。勿論、この照明状態は、国土交通省等が定めたトンネルの照明基準を満足するものとなる。
【0035】
このように、本実施形態にかかるトンネルの照明設備によれば、制御装置内の制御は非常に簡単になる。また、照明灯への配線についても配電線と制御線のみでよく、従って、配線工事が非常に楽になる。
【0036】
また、前述のように、全ての照明灯は、減灯状態あるいは消灯状態からほぼ瞬時に点灯することができるよう構成されているため、前記車両進入検知センサーSvは、トンネルTnの直前の位置に配置すれば十分となる。
【0037】
ところで、図4に下端部に破線および二点鎖線で示すように、前記ステップ4〜ステップ6に示す如く、車両の侵入によって照明能力の100%で点灯した基本照明灯Ra1,第1入口灯Ra2あるいは瞬時に点灯した第2入口灯Ra3は、タイマーによって車両がトンネルTn内を通過し終えたと思われる時間経過後に、あるいはセンサーによって車両がトンネルTn外へ出たことを検知して、初期状態(図4のステップ0(S0)参照)に戻すように制御してもよい。
【0038】
なお、この実施形態1において、「ステップ2」,「ステップ3」および3択の残りとなる「ステップ4(「夜間」状態であるか否かの判断および制御)」のいずれが最先に、いずれが中間に、いずれが最後になるようフローチャート上で設定しても、全く同様の作用を奏することができる。
【0039】
また、この実施形態1では、前記第1入口灯Ra2についは、前記システム制御盤Cb1が、タイマー機能により、時間的に6時00分から18時00分までの間は前述したような点灯が可能な状態となり、それ以外の時間帯には作動しないよう制御されている。また、前記第2入口灯Ra3についは、前記システム制御盤Cb1が、タイマー機能により、時間的に9時00分から15時00分までの間は前述したような点灯が可能な状態となり、それ以外の時間帯には作動しないよう制御されている。従って、前記フローチャートの説明では、このタイマーの作動状態に関する判断を省力して説明している。
(実施形態2)
ところで、別の実施形態として、前記実施形態の構成から、第2入口灯Ra3を取り除いて、基本照明灯Ra1と第1入口灯Ra2のみトンネル内に配置し、曇天時に、車両が進入すると、基本照明灯Ra1の照度を照明能力の50%から100%に上げ、且つ、第1入口灯Ra2の照度を照明能力の50%のままにし、晴天時に、車両が進入すると、基本照明灯Ra1および第1入口灯Ra2の各照度を照明能力の50%から100%に上げるように制御するような照明設備にしてもよい。その他の構成については、前述した実施形態と同じ構成とすることができる。このように構成すると、非常にシンプルな構成のトンネルの照明設備か実現できることになる。
(実施形態3)
さらに、別の実施形態として、前記実施形態1の、照明能力が50%と100%の2段階に選択的に変化可能になった基本照明灯Ra1に代えて、照明能力が10%と100%の2段階に選択的に変化可能になった基本照明灯Ra1を使用してもよい。かかる場合には、照明のための準備時間が必要でないのは勿論のこと、加えて、無駄なエネルギーの消費を抑制することができる照明設備となる。(実施形態4)
また、別の実施形態として、全ての照明灯を照明能力が10%と100%の2段階に選択的に変化可能になった照明灯によって構成することができる。即ち、
図5に図示するように、トンネルTn内には、その長手方向に沿って、複数の照明灯Raが配設されている。この実施形態では、前記照明灯Raは、基本照明灯Ra1と、第1入口灯Ra2と、第2入口照明灯Ra3の3種類のものから構成されている。勿論、実施形態1の場合と同様に、この他の照明灯として、非常灯のようなものが設けられていてもよい。
【0040】
前記基本照明灯Ra1は、トンネルTnの長手方向に沿って略均等に配置されている。そして、この基本照明灯Ra1は、照度が変化可能な照明灯によって構成されている。具体的には、「星和電機(株)(本社:京都府城陽市寺田新池36)」製の商品名「FB2−4511 無段階調光機能付」等が使用される。そして、この実施形態4では、この基本照明灯Ra1は、照度が照明能力の10%,50%,100%の3段階に自在に切替えて使用する。しかし、この実施形態4では、照明能力の10%,50%,100%の3段階のいずれかに切り替えて使用しているが、勿論、さらに多段階に切り替えてあるいは無段階に調光して使用することもできる。
このような切替えは、各基本照明灯Ra1には、点灯に必要な電力を供給する配電線と、照度の切替え制御のための信号を付与する制御線が配線されており、前記制御線からの信号によって前記切替えがおこなえるよう構成されている。図5において、前記配電線と制御線は、便宜的に1本のラインLa1で示している。そして、前記制御線は、図5に図示するように、制御盤である制御装置Cbに接続されている。より具体的には、図示しないが、前記制御装置Cbのシステム制御盤Cb1の出力端子に接続される。一方、前記配電線は、前記制御装置Cbに接続されている。さらに具体的には、前記制御装置Cbの照明分電盤Cb2に接続されている。なお、この基本照明灯Ra1内には、前記制御線による制御により、照度を照明能力の10%,50%,100%のうちのいずれかに切り替えることができる切替え装置(照度切替手段)が内蔵されている。
【0041】
また、前記第1入口灯Ra2は、入口曇天用照明灯としてトンネルTnの入口Tn1に設けられており、正確には、入口から略5m程度内方に入った位置に設けられており、この実施形態では、前記基本照明灯Ra1と同じ照度が前述のように照明能力の10%と100%の2つの状態に変化可能な照明灯が使用されている。具体的には、「星和電機(株)(本社:京都府城陽市寺田新池36)」製の商品名「FB2−4511 10%調光機能付」等が使用される。
そして、この第1入口灯Ra2には、点灯に必要な電力を供給する配電線と、照度の切替え制御のための信号を付与する制御線が配線されている。図5において、前記配電線と制御線は、便宜的に1本のラインLa2で示している。
そして、前記制御線は、制御盤である制御装置Cbのシステム制御盤Cb1の出力端子に接続されている。また、前記配電線は、前記制御装置Cbの照明分電盤Cb2に接続されている。なお、この第1入口灯Ra2内には、前記制御線による制御により、照度を照明能力の10%と100%に切り替えることができる切替え装置(照度切替手段)が内蔵されている。
【0042】
また、前記第2入口灯Ra3は、入口晴天用照明灯としてトンネルTnの入口Tn1に設けられており、正確には、入口から略5m程度内方に入った位置に設けられており、この実施形態では、前記第1入口灯Ra2と同じ形態の照明灯が使用され、この第2入口灯Ra3には、点灯に必要な電力を供給する配電線と、点灯制御をおこなうための信号を付与する制御線が配線されている。図5において、前記配電線と制御線は、便宜的に1本のラインLa3で示している。そして、前記制御線は、制御盤である制御装置Cbのシステム制御盤Cb1の出力端子に接続されている。また、前記配電線は、前記制御装置Cbの照明分電盤Cb2に接続されている。また、この第2入口灯Ra3内には、前記制御線による制御により、照度を照明能力の10%と100%に切り替えることができる切替え装置(照度切替手段)が内蔵されている。
そして、前記制御線は、制御盤である制御装置Cbのシステム制御盤Cb1の出力端子に接続されている。また、前記配電線は、前記制御装置Cbの照明分電盤Cb2に接続されている。
【0043】
そして、トンネルTnの両端の入口Tn1から外方(トンネルTnから離間する方)へそれぞれ20〜50m程度、好ましくは20〜30m程度離れた位置、つまり該トンネルTnの手前側の位置の道路上方には、車両のトンネルTn内への進入を検知する車両進入検知センサー(車両進入検知手段の一種)Svが配設されている。具体的には、この実施形態の場合には、超音波センサーが車両進入検知センサーSvとして用いられている。しかし、比較的前方の車両まで検知できる超音波センサーの場合には、設置場所としては、トンネルTnの入口端面の上方の位置に配置してもよい。
また、トンネルTnの外方には、トンネル外(露天下)の照度を検知する、つまり、光量的に、「晴天」状態なのか、「曇天」状態なのか、又は「夜間」なのかを検知する受光センサー(照度検知手段)Srが配設されている。この受光センサー(照度検知手段)Srは、前記実施形態1のものと同じものを使用している。
【0044】
さらに、この実施形態4の場合には、歩道のトンネル入口部分に、歩行者進入検知手段である人検知センサーSmが配置されている。この人検知センサーSmは、例えば、赤外線センサーあるいは熱感知センサー等が使用される。
【0045】
そして、前記車両進入検知センサーSv,受光センサーSr,人検知センサーSmは、図5に図示するように、電線(あるいは光ファイバー等の信号線であってもよい、この明細書では包括して「電線」という)La4あるいはLa5で、前記制御装置Cbに接続されている。この実施形態の場合、前記制御装置Cbは、予め照明灯の制御に関するプログラムが内蔵されたコンピュータからなるシステム制御盤Cb1と、該システム制御盤Cb1のコンピュータの制御によって作動するリレーによって構成されている照明分電盤を具備する。しかし、前記制御装置Cbは、勿論、伝統的な、リレー及びタイマー等によって構成されていてもよい。
【0046】
しかして、このように構成されている本トンネルの照明設備の場合には、以下のように作用する。以下、前記制御装置Cbの制御内容とともに作用を図8に示すフローチャートを参照しつつ説明する。すなわち、
照明灯の点灯状態を示す図6,図7に基づいて、図5に示すトンネルの照明設備の作用を、図8に図示するフローチャートに沿って説明すると、
トンネルTn内に、車両が進入しようとしているか否か、コンピュータの所定クロック数毎に、前記車両侵入検知センサーSvによって判断する(図8のS1(ステップ1)参照)。
そして、車両が進入しないと判断すると、次のステップ2(S2)に移って、前記人検知センサーSmによって、歩行者がトンネルTn内に進入しようとしているか否か判断する(図8のS2(ステップ2)参照)。
【0047】
そして、車両も歩行者も進入していない状態では、初期状態、つまり、前記基本照明灯Ra1の照度が全照明能力に対して10%の状態で点灯している(図8のS0(図8のS0(ステップ0)参照))。従って、消費電力は、照明能力の10%に相当する消費電力のみとなる。
【0048】
一方、前記ステップ2において、前記人検知センサーSmが歩行者のトンネルTn内への進入を検知すると、本システム制御盤Cb1は、基本照明灯Ra1に照度が照明能力の50%の状態で点灯するよう制御線を介して制御する(図8のS3(ステップ3)参照、および図6,図7の歩行者の侵入とそれに対する照明状態を表す図2および図3の照明状態参照)。
)。従って、歩行者は、この状態でトンネルTn内に障害物があれば十分に視認でき、十分通行可能な状態となっている。そして、この照明状態は、国土交通省等が定めたトンネルの照明基準を満足する。
【0049】
他方、前記ステップ1において、車両がトンネルTn内に進入すると、前記受光センサーSrによってそのときのトンネル外の照度を検知する。具体的には、トンネル外の照度が「晴天」状態であるか否か判断する(図8のS4(ステップ4)参照)。
例えば、「晴天」状態でないときには、次に「曇天」状態であるか否か判断する(図8のS5(ステップ5)参照))。
そして、「曇天」状態でもない場合、つまりトンネルTn外の照度が「夜間」状態である場合、具体的には、例えば、時間帯的に、図2に示す24時間表示で2時〜3時(あるいは21時30分〜22時30分)に、トンネルTn内に車両が進入しようとすると、前記システム制御盤Cb1は、前記各センサーからの信号に基づいて、「トンネル外は暗い状態(夜間)で車両が進入してきた」と判断し、以下のステップに進む。つまり、本システム制御盤Cb1は、基本照明灯Ra1に照度が照明能力の100%の状態で点灯するよう制御線を介して制御する(図8のS6(ステップ6)参照))。
この結果、トンネルTn内の長手方向に沿って配置されている基本照明灯Ra1は、照明能力の10%の状態からほぼ瞬時に100%の状態に照度が上がる(図7参照)。この照明状態は、国土交通省等が定めたトンネルの照明基準を満足する。
【0050】
一方、前記ステップ5において、仮に、トンネルTn外の照度のレベルが「曇天」状態であると前記受光センサーSrが判断すると、ステップ7に進む。つまり、トンネルTn外の照度が「曇天」状態、具体的には、例えば、時間的に、6時30分〜7時30分(あるいは16時30分〜17時30分)にトンネルTn内に車両が進入しようとすると、前記システム制御盤Cb1は、前記各センサーからの信号に基づいて、「トンネル外は明るい状態(夏場の6時30分又は16時30分頃の状態:但し真昼ほど明るくない状態、即ち「曇天」状態で車両が進入してきた」と判断し、以下のステップに進む。つまり、本システム制御盤Cb1は、基本照明灯Ra1に照度が照明能力の100%の状態で点灯するよう制御線を介して制御するとともに、前記第1入口灯Ra2に照度が照明能力の100%で点灯するよう制御する。(図8のS7(ステップ7)参照)。
この結果、トンネルTnは、図7に図示するように、ほぼ瞬時に照度がそれぞれ10%から100%に上がった状態の基本照明灯Ra1および第1入口灯Ra2によって照明される。従って、とりわけトンネルTnの入口付近の照度が増すことになる。この結果、車両は、トンネルTn内に違和感無く進入し且つ通行することが可能となる。この照明状態は、国土交通省等が定めたトンネルの照明基準を満足する。
【0051】
また、前記ステップ4において、仮に、トンネルTn外の照度のレベルが「晴天」状態であると前記受光センサーSrが判断すると、ステップ8に進む。つまり、トンネルTn外の照度が「晴天」状態、具体的には、例えば、晴天の日で、時間的に、12時30分〜13時30分にトンネルTn内に車両が進入しようとすると、前記システム制御盤Cb1は、前記各センサーからの信号に基づいて、「トンネル外は非常に明るい状態(「晴天」状態)で車両が進入してきた」と判断し、以下のステップに進む。つまり、本システム制御盤Cb1は、既に受光センサーSrからの信号によって、トンネル外が明るい状態又は非常に明るい状態であると判断すると、このシステム制御盤Cb1は、図6に図示するように、基本照明灯Ra1、前記第1入口灯Ra2および前記第2入口灯Ra3に、照度が照明能力の100%の状態で点灯するよう制御線を介して制御する(図8のS8(ステップ8)参照)。
このため、トンネルTnは、図6に図示するように、ほぼ瞬時に照度が上がった状態の基本照明灯Ra1と第1入口灯Ra2、および第2入口灯Ra3によって照明される。従って、とりわけトンネルTnの入口付近の照度がトンネル外の照度に対応して増すことになる。この結果、車両は、トンネルTn内に違和感無く進入し且つ通行することが可能となる。この照明状態は、国土交通省等が定めたトンネルの照明基準を満足する。
【0052】
また、トンネルTn外の照度が一日を通じて「晴天」状態のように非常に明るいという状態にまでならない日、つまり、時間帯的に、例えば12時30分〜13時30分間のように一日を通じて一番明るい時間帯であっても、前記受光センサーSrからの信号に基づいてシステム制御盤Cb1が「トンネル外の照度は晴天である」と判断できない日の場合には、図8に図示するフローチャートのステップ4からステップ8に進むことはない。
このような一日の車両および歩行者の侵入とそれに対する照明状態を表すと図7に示す如くなる。このような条件下では、第2入口灯Ra3が100%で点灯することはない。つまり、曇天状態で、車両がトンネルTnに進入しようとすると、いかなる時間帯においても前記第2入口灯Ra3は100%で点灯することはなく、トンネル外が明るい時間帯には、基本照明灯Ra1と第1入口灯Ra2の照度が照明能力の100%の状態で点灯し、トンネル外が暗い時間帯には、基本照明灯Ra1のみの照度が照明能力の100%の状態で点灯することになる。
【0053】
このように、本実施形態にかかるトンネルの照明設備によれば、制御装置内の制御は非常に簡単になる。また、照明灯への配線についても配電線と制御線のみでよく、従って、配線工事が非常に楽になる。
【0054】
また、前述のように、全ての照明灯はほぼ10%から50%、あるいは10%から100%にほぼ瞬時に照度を上げることができるよう構成されているため、前記車両進入検知センサーSvは、トンネルTnの直前の位置に配置すれば十分となる。
【0055】
また、この実施形態4の場合には、基本照明灯Ra1について、歩行者のトンネルTn内への進入がないときには、照明能力の10%で点灯しているため、前記実施形態1の場合に比べて、消費電力はさらに削減することが可能となる。
【0056】
ところで、前記ステップ4〜ステップ8、およびステップ3に示す如く、車両あるいは歩行者の侵入によって照明能力の100%あるいは50%に照度が上がった状態で点灯した基本照明灯Ra1,第1入口灯Ra2あるいは第2入口灯Ra3は、タイマーによって車両あるいは歩行者がトンネルTn内を通過し終えたと思われる時間経過後に、あるいはセンサーによって車両あるいは歩行者がトンネルTn外へ出たことを検知して、初期状態(図8のステップ0(S0)参照)に戻すように制御してもよい。
【0057】
なお、この実施形態1において、「ステップ4」,「ステップ5」および3択の残りとなる「ステップ6(「夜間」状態であるか否かの判断および制御)」のいずれが最先に、いずれが中間に、いずれが最後になるようフローチャート上設定しても、全く同様の作用を奏することができる。
【0058】
また、この実施形態4では、前記第1入口灯Ra2についは、前記システム制御盤Cb1が、タイマー機能により、時間帯的に6時00分から18時00分まで前述したような点灯が可能な状態となり、それ以外の時間帯には作動しないよう制御されている。また、前記第2入口灯Ra3についは、前記システム制御盤Cb1が、タイマー機能により、時間帯的に9時00分から15時00分まで前述したような点灯が可能な状態となり、それ以外の時間帯には作動しないよう制御されている。従って、前記フローチャートの説明では、このタイマーの作動状態に関する判断を省力して説明している。
【0059】
ところで、前記各実施形態では、車両進入検知センサーSvとして、超音波センサーを用いているが、これに代えて、その他のセンサーを用いることができる。例えば、画像認識装置(ITVカメラ、モーションディテクター)を用いて、車両の進入を検知するようにしてもよい。かかる場合、この画像認識装置自体が、受光センサーとしても機能するため、前記受光センサーを不要とすることもできる。また、画像認識装置の場合には、車両のナンバーをも認識することが可能で、かかる場合には、トンネル出口にもう一台の画像認識装置を配置しておいて、トンネル内に進入した車両を特定して、照明の制御をおこなうことも可能となる。また、このように画像認識装置を配置しておくと、付加的に犯罪あるいはトンネル近傍での事故等の対処にも役立つことになる。
【0060】
また、図8の下端部に破線および二点鎖線で示すように、前述したトンネルの照明設備では、トンネル外へ車両が出たこと、つまり、トンネル内を車両が通過完了したことを確認するセンサーについては何も言及していないが、これらを設置して、照明状態を車両進入前の状態に戻すように制御してもよく、あるいは所定のタイマーによって、照明状態を車両進入前の状態に戻すように制御してもよいことは言うまでもない。
【0061】
【発明の効果】
しかして、本願発明にかかるトンネルの照明設備によれば、必要なときのみに必要な照明灯のみを点灯させるため、トンネル内へ車両や通行人が進入しないときには、最低限の照明灯のみ点灯させるため、伝統的な点灯制御をおこなわないトンネルの照明設備に比べて、エネルギー的に無駄のないトンネル照明設備となる。
【0062】
また、制御および配線等がシンプルになることにより、安価で且つ信頼性の高いトンネルの照明設備を実現できることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかるトンネル照明設備のセンサーのトンネルに対する配置状態および全体の構成をモデル化して示した平面図である。
【図2】図1に図示するトンネル照明設備の、晴天時にける、通行対象物の通過によるトンネル内の点灯状態を、横に時間軸(0時〜24時)をとり、縦に照明灯の種類と通過対象物をとって、照明状態を斜線を付したブロックで示した照明状態を示す図である。
【図3】図1に図示するトンネル照明設備の、曇天時にける、通行対象物の通過によるトンネル内の点灯状態を、横に時間軸(0時〜24時)をとり、縦に照明灯の種類と通過対象物をとって、照明状態を斜線を付したブロックで示した照明状態を示す図である。
【図4】図1に図示するトンネル照明設備の主な制御内容を示すフローチャートである。
【図5】本発明の図1とは異なる実施形態(実施形態4)にかかるトンネル照明設備のセンサーのトンネルに対する配置状態および全体の構成をモデル化して示した平面図である。
【図6】図5に図示するトンネル照明設備の、晴天時にける、通行対象物の通過によるトンネル内の点灯状態を、横に時間軸(0時〜24時)をとり、縦に照明灯の種類と通過対象物をとって、照明状態を斜線を付したブロックで示した照明状態を示す図である。
【図7】図5に図示するトンネル照明設備の、曇天時にける、通行対象物の通過によるトンネル内の点灯状態を、横に時間軸(0時〜24時)をとり、縦に照明灯の種類と通過対象物をとって、照明状態を斜線を付したブロックで示した照明状態を示す図である。
【図8】図5に図示するトンネル照明設備の主な制御内容を示すフローチャートである。
【符号の説明】
Tn…トンネル
Ra…照明灯
Ra1…基本照明灯
Ra2…第1入口灯(入口曇天用照明灯)
Ra3…第2入口灯(入口晴天用照明灯)
Cb…制御装置(制御盤)
Sv…車両進入検知センサー(進入検知手段)
【発明の属する技術分野】
本発明は、トンネルを照明するトンネルの照明設備に関し、特に一日の全時間帯全てにわたってあるいは一時的に交通量の少ないトンネルに有用な照明設備に関する。
【0002】
【従来の技術】
トンネルには、交通量の多い高速道路のトンネルおよび第一級の国道のトンネルは言うに及ばず、山間部の交通量が非常に少ないトンネルであっても、なんらかの照明設備が設けられている。
【0003】
しかも、前記トンネルの照明設備は、殆どの場合、基本照明は24時間連続でおこなわれ、トンネル入口部分の照明(入口部照明という)は、昼間は常時点灯するような形態の照明がなされている。
【0004】
しかしながら、トンネルには、交通量が、非常に少ないあるいは少ないトンネルがあり、また、昼間の交通量は多いものでも、夜間の交通量が少ないトンネルもある。このような交通量が一日の全時間帯にわたってあるいは一時的に少ないトンネルの場合、特に、それらの中で全長の長いトンネルの場合には、その照明のために消費されるエネルギーは膨大な量になる。
地球規模で二酸化炭素の排出量を削減しようとする近年の世界的な状況下において、このような無駄なエネルギーの使用は可及的に改善されることが望ましいことは言うまでもない。
【0005】
このような状況に鑑みて、本発明者は、先般、必要なときのみ照明器具のみ点灯し不要なときには消灯するよう制御した新規・有用なトンネルの照明設備(この明細書において、先願にかかるトンネルの照明設備という)を提供した(特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】
特願2002−8378号の明細書
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
前記先願にかかるトンネルの照明設備は、照明が不要なときには消灯するため、省エネルギーの点では優れている。しかしながら、この先願にかかるトンネルの照明設備の場合、照明が不要なときには、照明灯を消灯しているため、消灯している状態から点灯しようとするとそのための準備時間が必要となる。このため、車両検出用センサーを、トンネル入口からかなり手前の離れた位置に設置し、前記準備時間を確保しなければならない。具体的には、点灯時間に30秒必要な照明灯の場合には、時速60kmで走行している車両を対象とすると、トンネルの入口から500m手前の位置に車両検出用センサーを配置する必要がある。
かかる場合には、車両検出用センサーとトンネル入口との間に、交差道路が存在する場合、あるいはパーキング場が存在する場合には問題となる。つまり、このような場合には、車両検出用センサーで検出した車両がトンネルに進入することなく、右折あるいは左折してしまうケースがあり、あるいはパーキング場に一時駐車するケースがあり、このような状況が存在すると、実質上、トンネルの照明設備としては不完全なものとなる。また、前記ケース以外にも、トンネル入口までの車両の到達時間が車両の走行速度によってかなりの時間的幅ができるため、最も速い速度の車両に合わせて設定しておくと、点灯時間が長くなり、結果的に、無駄な点灯状態が生じることになる。
また、前述のようにトンネルの入口からかなり離れた場所に配置しなければならない車両検出用センサーまでの配線費用も、前記初期投資額をさらに膨らませることにもなる。
【0008】
また、前述の先願にかかるトンネルの照明設備の場合、点灯パターン(点灯する照明灯と点灯時間)が、通過対象物(歩行者と車両)やその他種々の条件によって種々異なり、従って、照明設備の点灯制御をおこなわせるための制御盤が複雑になる。これに伴い、前記点灯パターンを実施するための配線にかかる費用も高価で、また、工事に際し取扱い難い多芯ケーブルを使用する必要があった。
従って、トンネルが長くなると、多芯ケーブルの長さがそれに比例して長くなり、複雑な構成の制御盤と相まって、従来の常時点灯式の照明設備に比べて大きな初期投資額が必要になる。
【0009】
技術的な見地からすれば、高い信頼性が求められるトンネルの照明設備の場合には、制御的に可及的にシンプルな構成のものが望ましいと言える。
【0010】
本発明は、このような状況に鑑みておこなわれもので、シンプルな制御によって、且つシンプルな構成によって、無駄なエネルギーを無くすことが可能で、しかも、車両検出用センサーを可及的にトンネル入口に近づけて配置することができる、トンネルの照明設備を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本第1の発明にかかるトンネルの照明設備は、照明灯によってトンネル内を照明する照明設備において、
前記照明灯として設けられた照度が変化可能な照明灯と、前記照度を変化させることができる照度切替手段と、前記照度切替手段を制御する制御装置と、通過車両のトンネル内への進入を検知する進入検知手段とを有し、
前記制御装置が、前記進入検知手段から、通過車両のトンネル内への進入を検知した旨の信号を得ると、前記照度切替手段に照度を増加させる信号を発して、前記照明灯の照度を上げるべく制御することを特徴とする。
【0012】
しかして、このように構成されたトンネルの照明設備によると、車両がトンネル内へ進入するときにのみ、照明灯の照度を増加させて(上げて)照明する。従って、トンネル内に進入する車両にとって照明的(照度的)に違和感はなく、しかも、単に照度を上げるだけであるため、制御的にも非常にシンプルになる。また、車両のトンネル進入時に照度を上げるだけのため、つまり、当初から照度を落とした状態ではあるが点灯状態となっているため、照度を上げて点灯するのに準備時間が必要でないことから、進入検知手段をトンネル入口から近い位置に設けることができる。従って、トンネルの入口と、進入検知手段との間に交差点あるいはパーキング場が存在するような状況を可及的に回避することができる。
【0013】
本第2の発明にかかるトンネルの照明設備は、照明灯によってトンネル内を照明する照明設備において、
前記照明灯の一つとして設けられた照度が変化可能な入口照明灯と、前記照度を変化させることができる照度切替手段と、前記照度切替手段を制御する制御装置と、曇天と晴天とを検知する受光センサーと、通過車両のトンネル内への進入を検知する進入検知手段とを有し、
前記制御装置が、前記進入検知手段から、通過車両のトンネル内への進入を検知した旨の信号を得ると、前記受光センサーからの「曇天」か「晴天」かの信号が「晴天」である場合には、前記照度切替手段に照度を増加させる信号を発して、前記照明灯の照度を上げるべく制御し、「曇天」である場合には、前記照度切替手段に照度を増加させる信号を発しないよう制御することを特徴とする。
【0014】
しかして、このように構成されたトンネルの照明設備によると、照度の高い照明が求められる晴天時に、車両がトンネル内へ進入するときにのみ、照明灯の照度を上げて照明する。従って、晴天時においても、トンネル内に進入する車両にとって照明的(照度的)に違和感はなく、しかも、単に照度を上げるだけであるため、制御的にも非常にシンプルになる。また、車両のトンネル進入時に照度を単に上げるだけのため、つまり、当初から照度を落とした状態で点灯しているため、照度を上げるのに準備時間を必要としない。このため、進入検知手段をトンネル入口から近い位置に設けることができる。従って、トンネルの入口と、進入検知手段との間に交差点あるいはパーキング場が存在するような状況を可及的に回避することができる。なお、曇天時には、入口照明灯の照度を上げなくとも、トンネル内外における明るさの違いが小さいため、違和感なく車両は進入することができる。
【0015】
本第3の発明にかかるトンネルの照明設備は、照明灯によってトンネル内を照明する照明設備において、
前記照明灯の一つとして設けられた照度が変化可能な入口晴天用照明灯と、前記照明灯の一つとして設けられた照度が変化可能な入口曇天用照明灯と、前記入口晴天用照明灯の照度を変化させることができる第1の照度切替手段と、前記入口曇天用照明灯の照度を変化させることができる第2の照度切替手段と、前記第1と第2の照度切替手段を制御する制御装置と、曇天と晴天とを検知する受光センサーと、通過車両のトンネル内への進入を検知する進入検知手段とを有し、
前記制御装置が、前記進入検知手段から、通過車両のトンネル内への進入を検知した旨の信号を得ると、前記受光センサーから「晴天」か「曇天」かの信号が「晴天」である場合には、前記第1の切替手段と第2の切替手段に照度を増加させる信号を発して、入口晴天用照明灯と入口曇天用照明灯の各照度を上げるべく制御し、他方、「曇天」である場合には、前記第2の切替手段に入口曇天用照明灯の照度を増加させる信号を発するように制御することを特徴とする。
【0016】
しかして、このように構成されたトンネルの照明設備によると、照度の高い照明が求められる晴天時に、車両がトンネル内へ進入するときのみ、入口晴天用照明灯と入口曇天用照明灯の両方の照明灯の照度を上げて照明する。従って、晴天時においても、トンネル内に進入する車両にとって照明的に違和感はなく、しかも、単に照度を上げるだけであるため、制御的にも非常にシンプルになる。また、車両のトンネル進入時に照度を単に上げるだけのため、つまり、当初から照度を落とした状態で点灯しているため、照度を上げるのに準備時間を必要としない。このため、進入検知手段をトンネル入口から近い位置に設けることができる。従って、トンネルの入口と、進入検知手段との間に交差点あるいはパーキング場が存在するような状況を可及的に回避することができる。また、曇天時には、入口曇天用照明灯のみの照度を上げることによって、トンネル内外における明るさの違いが小さいため、違和感なく車両は進入することができる。
【0017】
前記トンネルの照明設備において、前記照明灯の照度が、照明能力の50%と100%の少なくとも2段階に切替え可能になっていると、実質上、本発明の作用効果を生じさせるのに十分な構成となる。しかし、勿論、照明能力の50%から100%の多段階的(あるいは無段階的)に切替え可能(調整可能)になっていてもよく、あるいは、最低の照明能力が10%であってもよく、あるいは、10%〜100%の間で、段階的又は多段階的にあるいは無段階的に切替え可能(調整可能)になっていてもよい。
【0018】
そして、前記いずれのトンネルの照明設備においても、歩行者に対しては、最低の照明能力の設定如何では、照明灯を照度を減じた状態で点灯しておけば足りるため、全く支障無くトンネル内を通行することが可能となる。この場合には、歩行者のトンネル内への進入を検知する歩行者用の進入検知手段を無くすことができ、制御および配線がシンプルになる。
【0019】
また、前記切替えられる照明能力が、10%〜100%であるとさらにエネルギーを削減することができる構成となる。しかし、10%の場合には、歩行者の進入に対して、照明能力を50%程度に照度を上げる必要があり、従って、歩行者の進入を検知する第2の進入検知手段が必要となる点で、構成的にやや複雑になる。
【0020】
本第4の発明にかかるトンネルの照明設備は、照明灯によってトンネル内を照明する照明設備において、
前記トンネル入口部分に配置された瞬時点灯式の照明灯と、この照明灯を点灯−消灯させる点灯スイッチと、前記点灯スイッチを制御する制御装置と、通過車両のトンネル内への進入を検知する進入検知手段とを有し、
前記制御装置が、前記進入検知手段から、通過車両のトンネル内への進入を検知した旨の信号を得ると、前記点灯スイッチに点灯信号を発して、前記瞬時点灯式の照明灯を点灯させるよう制御することを特徴とする。このような照明灯としては、具体的には、蛍光水銀灯、無電極放電灯、LED、発光ダイオード等がある。
【0021】
しかして、このように構成されたトンネルの照明設備によると、トンネル入口部分に、瞬時点灯式の照明灯が配置されているため、車両がトンネル内へ進入するときのみ、この照明灯を瞬時に点灯するだけでよい。
従って、晴天時においても、トンネル内に進入する車両にとって照明的に違和感はなく、しかも、照明灯を単に点灯させるだけであるため、制御的にも非常にシンプルになる。また、車両のトンネル進入時に瞬時に照明灯を点灯させるため、つまり、点灯のための準備時間が必要でないため、進入検知手段をトンネル入口から近い位置に設けることができる。従って、トンネルの入口と、進入検知手段との間に交差点あるいはパーキング場が存在するような状況も可及的に回避することができる。
【0022】
なお、この明細書において、照明灯の照明能力が100%の状態とは、その照明灯がトンネルの照明規格を少なくとも最低限満たす照明灯について、当該照明灯の照明能力100%の状態をいう。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明にかかるトンネル照明設備の実施形態を図面を参照しながら具体的に説明する。
【0024】
図1は本発明の第1の実施形態にかかるトンネル照明設備のセンサーのトンネルに対する配置状態および全体の構成をモデル化して示した平面図、図2は晴天時における通行対象物の通過によるトンネル内の点灯状態を、横に時間軸(午前0時〜24時)をとり、縦に照明灯の種類とその下に通過対象物をとって、通過対象物のトンネル内通過時の照明状態を斜線を付したブロックで示した照明状態を示す図である。
(実施形態1)
図1に図示するように、トンネルTn内には、その長手方向に沿って、複数の照明灯Raが配設されている。この実施形態1では、前記照明灯Raは、基本照明灯Ra1と、第1入口灯Ra2と、第2入口照明灯Ra3の3種類のものから構成されている。勿論、この他に、非常灯のようなものが設けられていてもよい。
【0025】
前記基本照明灯Ra1は、トンネルTnの長手方向に沿って略均等に配置されている。そして、この基本照明灯Ra1は、照度が変化可能な照明灯によって構成されている。具体的には、この照度が変化可能な照明灯として、「星和電機(株)(本社:京都府城陽市寺田新池36)」製の商品名「KPF0451B−D」等がある。そして、この実施形態では、この基本照明灯Ra1は、照度が照明能力の半分の50%と該照明能力の全てである100%の2段階に選択的に変化可能(切替え可能)になっている。このような切替えは、各基本照明灯Ra1には、点灯に必要な電力を供給する配電線と、照度の切替え制御のための信号を付与する制御線が配線されており、前記制御線からの信号によって前記切替えがおこなえるよう構成されている。図1において、前記配電線と制御線は、便宜的に1本のラインLa1で示している。
そして、前記制御線は、図1に図示するように、制御盤である制御装置Cbに接続されている。より具体的には、図示しないが、前記制御装置Cbのシステム制御盤Cb1の出力端子に接続される。一方、前記配電線は、前記制御装置Cbに接続されている。より具体的には、前記制御装置Cbの照明分電盤Cb2に接続されている。なお、この基本照明灯Ra1内には、前記制御線による制御により、照度を照明能力の50%と100%に切り替えることができる切替え装置(照度切替手段)が内蔵されている。
【0026】
また、前記第1入口灯Ra2は、入口曇天用照明灯としてトンネルTnの入口Tn1に設けられており、正確には、入口から略5m程度内方に入った位置に設けられており、この実施形態では、前記基本照明灯Ra1と同じ照度が前述のように照明能力の50%と100%の2つの状態に変化可能な照明灯が使用されている。具体的には、「星和電機(株)(本社:京都府城陽市寺田新池36)」製の商品名「KPF0451B−D」等がある。
そして、この第1入口灯Ra2には、点灯に必要な電力を供給する配電線と、照度の切替え制御のための信号を付与する制御線が配線されている。図1において、前記配電線と制御線は、便宜的に1本のラインLa2で示している。
そして、前記制御線は、制御盤である制御装置Cbのシステム制御盤Cb1の出力端子に接続されている。また、前記配電線は、前記制御装置Cbの照明分電盤Cb2に接続されている。なお、この第1入口灯Ra2内には、前記制御線による制御により、照度を照明能力の50%と100%に切り替えることができる切替え装置(照度切替手段)が内蔵されている。
【0027】
また、前記第2入口灯Ra3は、入口晴天用照明灯としてトンネルTnの入口Tn1に設けられており、正確には、入口から略5m程度内方に入った位置に設けられており、この実施形態では、瞬時点灯式の照明灯が使用されている。具体的には、「星和電機(株)(本社:京都府城陽市寺田新池36)」製の商品名「KPF0451」等がある。
そして、この第2入口灯Ra3には、点灯に必要な電力を供給する配電線と、点灯制御をおこなうための信号を付与する制御線が配線されている。図1において、前記配電線と制御線は、便宜的に1本のラインLa3で示している。この制御線は、前記第2入口灯Ra3の消灯−点灯のON−OFF制御をおこなう。
そして、前記制御線は、制御盤である制御装置Cbのシステム制御盤Cb1の出力端子に接続されている。また、前記配電線は、前記制御装置Cbの照明分電盤Cb2に接続されている。なお、この第2入口灯Ra3内には、前記制御線による制御により、消灯−点灯の操作ができる点灯スイッチが内蔵されている。
【0028】
そして、トンネルTnの両端の入口Tn1から外方(トンネルTnから離間する方)へそれぞれ20〜50m程度、好ましくは20〜30m程度離れた位置、つまり該トンネルTnの手前側の位置の道路上方には、車両のトンネルTn内への進入を検知する車両進入検知センサー(車両進入検知手段の一種)Svが配設されている。具体的には、この実施形態の場合には、超音波センサーが車両進入検知センサーSvとして用いられている。しかし、比較的前方の車両まで検知できる超音波センサーの場合には、設置場所としては、トンネルTnの入口端面の上方の位置に配置してもよい。
また、トンネルTnの外方には、トンネル外(露天下)の照度を検知する、つまり、光量的に、「晴天」状態なのか、「曇天」状態なのか、又は「夜間」なのかを検知する受光センサー(照度検知手段)Srが配設されている。つまり、仮に気象学上その日が「晴天」であっても、時間によっては、例えば、朝方(特に早朝)あるいは夕方等であれば、光量が少ないことから、その状態では「晴天」状態と判断される量以下の光量を検知することになる。
【0029】
そして、前記車両進入検知センサーSv,受光センサーSrは、図1に図示するように、電線(あるいは光ファイバー等の信号線であってもよい、この明細書では包括して「電線」という)La4あるいはLa5で、前記制御装置Cbに接続されている。この実施形態の場合、前記制御装置Cbは、予め照明灯の制御に関するプログラムが内蔵されたコンピュータからなるシステム制御盤Cb1と、該システム制御盤Cb1のコンピュータの制御によって作動するリレーによって構成されている照明分電盤を具備する。しかし、前記制御装置Cbは、勿論、伝統的な、リレー及びタイマー等によって構成されていてもよい。
【0030】
しかして、このように構成されている本トンネルの照明設備の場合には、車両あるいは歩行者のトンネル内への進入に際して、以下のように作用する。以下、前記制御装置Cbの制御内容とともに作用を説明する。すなわち、
図2,図3に基づいて、図1に示すトンネルの照明設備の作用を、図4に図示するフローチャートに沿って説明すると、
トンネルTn内に、車両が進入しようとしているか否か、コンピュータの所定クロック数毎に、前記車両侵入検知センサーSvによって判断する(図4のS1(ステップ1)参照)。
そして、車両が進入しない状態では、初期状態、つまり、前記基本照明灯Ra1の照度が全照明能力に対して50%の状態で点灯し続けている(図4のS0(ステップ0参照))。歩行者は、この状態でトンネルTn内に障害物が仮にあっても照明的に視認でき、十分通行可能な状態となっている。即ち、トンネルTn内に歩行者が進入してもしなくとも全く照明状態に変化はない(晴天状態の日の車両および人間の侵入とそれに対する照明状態を表す図2および曇天状態の日の車両および人間の侵入とそれに対する照明状態を表す図3の、歩行者の侵入したときの照明状態参照)。
【0031】
次に、車両がトンネルTn内に進入すると、前記受光センサーSrによってそのときのトンネル外の照度を検知する。具体的には、トンネル外の照度が「晴天」状態であるか否か判断する(図4のS2参照))。
例えば、「晴天」状態でないときには、次に「曇天」状態であるか否か判断する(図4のS3参照))。
そして、前記「晴天」状態や「曇天」状態でない場合、つまりトンネルTn外の照度が「夜間」状態である場合、具体的には、例えば、時間帯的に、図2に24時間表示で表した2時〜3時(あるいは21時30分〜22時30分)に、トンネルTn内に車両が進入しようとすると、前記システム制御盤Cb1は、前記各センサーからの信号に基づいて、「トンネル外は暗い状態(夜間)で車両が進入してきた」と判断し、以下のステップ3に進む。つまり、本システム制御盤Cb1は、基本照明灯Ra1に照度が照明能力の100%の状態で点灯するよう制御線を介して制御する(図4のS3(ステップ3)参照))。
この結果、トンネルTn内の長手方向に沿って配置されている基本照明灯Ra1は、照明能力の50%の状態からほぼ瞬時に100%の状態に照度が上がる(図4のS4(ステップ4参照)。勿論、この照明状態は、国土交通省等が定めたトンネルの照明基準を満足するものとなる。
【0032】
一方、前記ステップ3において、仮に、トンネルTn外の照度のレベルが「曇天」状態であると前記受光センサーSrが判断すると、ステップ5に進む。つまり、トンネルTn外の照度が「曇天」状態、具体的には、例えば、時間帯的に、6時30分〜7時30分(あるいは16時30分〜17時30分)にトンネルTn内に車両が進入しようとすると、前記システム制御盤Cb1は、前記各センサーからの信号に基づいて、「トンネル外は明るい状態(夏場の6時30分又は16時30分頃の状態:但し真昼ほど明るくない状態、即ち「曇天」状態で車両が進入してきた」と判断し、以下のステップ5に進む。即ち、本システム制御盤Cb1は、基本照明灯Ra1に照度が照明能力の100%の状態で点灯するよう制御線を介して制御するとともに、前記第1入口灯Ra2に照度が照明能力の100%で点灯するよう制御する。(図4のS5(ステップ5)参照))。
この結果、トンネルTnは、ほぼ瞬時に照度がそれぞれ50%から100%に上がった状態の基本照明灯Ra1および第1入口灯Ra2によって照明される。従って、とりわけトンネルTnの入口付近の照度が増すことになる。この結果、車両は、トンネルTn内に違和感無く進入し且つ通行することが可能となる。勿論、この照明状態は、国土交通省等が定めたトンネルの照明基準を満足するものとなる。
【0033】
また、前記ステップ2において、仮に、トンネルTn外の照度のレベルが「晴天」状態であると前記受光センサーSrが判断すると、ステップ6に進む。つまり、トンネルTn外の照度が「晴天」状態、具体的には、例えば、晴天の日で、時間帯的に、12時30分〜13時30分にトンネルTn内に車両が進入しようとすると、前記システム制御盤Cb1は、前記各センサーからの信号に基づいて、「トンネル外は非常に明るい状態(「晴天」状態)で車両が進入してきた」と判断し、以下のステップ6に進む。即ち、本システム制御盤Cb1は、既に受光センサーSrからの信号によって、トンネル外が明るい状態又は非常に明るい状態であると判断すると、このシステム制御盤Cb1は、図2に図示するように、基本照明灯Ra1に照度が照明能力の100%の状態で点灯するよう制御線を介して制御するとともに、前記第1入口灯Ra2に照度が照明能力の100%で点灯するよう制御し、且つ、前記第2入口灯Ra3が瞬時に点灯するよう制御する図4のS6(ステップ6参照)。
このため、トンネルTnは、ほぼ瞬時に照度が上がった状態の基本照明灯Ra1と第1入口灯Ra2、および瞬時に点灯した第2入口灯Ra3によって照明される。従って、とりわけトンネルTnの入口付近の照度がトンネル外の照度に対応して増すことになる。この結果、車両は、トンネルTn内に違和感無く進入し且つ通行することが可能となる。勿論、この照明状態は、国土交通省等が定めたトンネルの照明基準を満足するものとなる。
【0034】
また、トンネルTn外の照度が一日を通じて「晴天」状態のように非常に明るいという状態にまでならない日、つまり、時間的に、例えば12時30分〜13時30分間のように一日を通じて一番明るい時間帯であっても、前記受光センサーSrからの信号に基づいてシステム制御盤Cb1が「トンネル外の照度は晴天である」と判断できない日(曇天状態の日)の場合には、図4に図示するフローチャートのステップ2(S2)からステップ6(S6)に進むことはない。即ち、ステップ3からステップ5に進むか、又はステップ3からステップ4に進むかすることになる。このような一日の車両および歩行者の侵入とそれに対する照明状態を表すと図3に示す如くなる。このような「晴天」状態以外の条件下では、第2入口灯Ra3が点灯することはない。つまり、曇天状態で、車両がトンネルTnに進入しようとすると、いかなる時間帯においても前記第2入口灯Ra3は点灯することはなく、トンネル外が明るい時間帯には、基本照明灯Ra1と第1入口灯Ra2の照度が照明能力の100%の状態で点灯し、トンネル外が暗い時間帯には、基本照明灯Ra1のみの照度が照明能力の100%の状態で点灯することになる。勿論、この照明状態は、国土交通省等が定めたトンネルの照明基準を満足するものとなる。
【0035】
このように、本実施形態にかかるトンネルの照明設備によれば、制御装置内の制御は非常に簡単になる。また、照明灯への配線についても配電線と制御線のみでよく、従って、配線工事が非常に楽になる。
【0036】
また、前述のように、全ての照明灯は、減灯状態あるいは消灯状態からほぼ瞬時に点灯することができるよう構成されているため、前記車両進入検知センサーSvは、トンネルTnの直前の位置に配置すれば十分となる。
【0037】
ところで、図4に下端部に破線および二点鎖線で示すように、前記ステップ4〜ステップ6に示す如く、車両の侵入によって照明能力の100%で点灯した基本照明灯Ra1,第1入口灯Ra2あるいは瞬時に点灯した第2入口灯Ra3は、タイマーによって車両がトンネルTn内を通過し終えたと思われる時間経過後に、あるいはセンサーによって車両がトンネルTn外へ出たことを検知して、初期状態(図4のステップ0(S0)参照)に戻すように制御してもよい。
【0038】
なお、この実施形態1において、「ステップ2」,「ステップ3」および3択の残りとなる「ステップ4(「夜間」状態であるか否かの判断および制御)」のいずれが最先に、いずれが中間に、いずれが最後になるようフローチャート上で設定しても、全く同様の作用を奏することができる。
【0039】
また、この実施形態1では、前記第1入口灯Ra2についは、前記システム制御盤Cb1が、タイマー機能により、時間的に6時00分から18時00分までの間は前述したような点灯が可能な状態となり、それ以外の時間帯には作動しないよう制御されている。また、前記第2入口灯Ra3についは、前記システム制御盤Cb1が、タイマー機能により、時間的に9時00分から15時00分までの間は前述したような点灯が可能な状態となり、それ以外の時間帯には作動しないよう制御されている。従って、前記フローチャートの説明では、このタイマーの作動状態に関する判断を省力して説明している。
(実施形態2)
ところで、別の実施形態として、前記実施形態の構成から、第2入口灯Ra3を取り除いて、基本照明灯Ra1と第1入口灯Ra2のみトンネル内に配置し、曇天時に、車両が進入すると、基本照明灯Ra1の照度を照明能力の50%から100%に上げ、且つ、第1入口灯Ra2の照度を照明能力の50%のままにし、晴天時に、車両が進入すると、基本照明灯Ra1および第1入口灯Ra2の各照度を照明能力の50%から100%に上げるように制御するような照明設備にしてもよい。その他の構成については、前述した実施形態と同じ構成とすることができる。このように構成すると、非常にシンプルな構成のトンネルの照明設備か実現できることになる。
(実施形態3)
さらに、別の実施形態として、前記実施形態1の、照明能力が50%と100%の2段階に選択的に変化可能になった基本照明灯Ra1に代えて、照明能力が10%と100%の2段階に選択的に変化可能になった基本照明灯Ra1を使用してもよい。かかる場合には、照明のための準備時間が必要でないのは勿論のこと、加えて、無駄なエネルギーの消費を抑制することができる照明設備となる。(実施形態4)
また、別の実施形態として、全ての照明灯を照明能力が10%と100%の2段階に選択的に変化可能になった照明灯によって構成することができる。即ち、
図5に図示するように、トンネルTn内には、その長手方向に沿って、複数の照明灯Raが配設されている。この実施形態では、前記照明灯Raは、基本照明灯Ra1と、第1入口灯Ra2と、第2入口照明灯Ra3の3種類のものから構成されている。勿論、実施形態1の場合と同様に、この他の照明灯として、非常灯のようなものが設けられていてもよい。
【0040】
前記基本照明灯Ra1は、トンネルTnの長手方向に沿って略均等に配置されている。そして、この基本照明灯Ra1は、照度が変化可能な照明灯によって構成されている。具体的には、「星和電機(株)(本社:京都府城陽市寺田新池36)」製の商品名「FB2−4511 無段階調光機能付」等が使用される。そして、この実施形態4では、この基本照明灯Ra1は、照度が照明能力の10%,50%,100%の3段階に自在に切替えて使用する。しかし、この実施形態4では、照明能力の10%,50%,100%の3段階のいずれかに切り替えて使用しているが、勿論、さらに多段階に切り替えてあるいは無段階に調光して使用することもできる。
このような切替えは、各基本照明灯Ra1には、点灯に必要な電力を供給する配電線と、照度の切替え制御のための信号を付与する制御線が配線されており、前記制御線からの信号によって前記切替えがおこなえるよう構成されている。図5において、前記配電線と制御線は、便宜的に1本のラインLa1で示している。そして、前記制御線は、図5に図示するように、制御盤である制御装置Cbに接続されている。より具体的には、図示しないが、前記制御装置Cbのシステム制御盤Cb1の出力端子に接続される。一方、前記配電線は、前記制御装置Cbに接続されている。さらに具体的には、前記制御装置Cbの照明分電盤Cb2に接続されている。なお、この基本照明灯Ra1内には、前記制御線による制御により、照度を照明能力の10%,50%,100%のうちのいずれかに切り替えることができる切替え装置(照度切替手段)が内蔵されている。
【0041】
また、前記第1入口灯Ra2は、入口曇天用照明灯としてトンネルTnの入口Tn1に設けられており、正確には、入口から略5m程度内方に入った位置に設けられており、この実施形態では、前記基本照明灯Ra1と同じ照度が前述のように照明能力の10%と100%の2つの状態に変化可能な照明灯が使用されている。具体的には、「星和電機(株)(本社:京都府城陽市寺田新池36)」製の商品名「FB2−4511 10%調光機能付」等が使用される。
そして、この第1入口灯Ra2には、点灯に必要な電力を供給する配電線と、照度の切替え制御のための信号を付与する制御線が配線されている。図5において、前記配電線と制御線は、便宜的に1本のラインLa2で示している。
そして、前記制御線は、制御盤である制御装置Cbのシステム制御盤Cb1の出力端子に接続されている。また、前記配電線は、前記制御装置Cbの照明分電盤Cb2に接続されている。なお、この第1入口灯Ra2内には、前記制御線による制御により、照度を照明能力の10%と100%に切り替えることができる切替え装置(照度切替手段)が内蔵されている。
【0042】
また、前記第2入口灯Ra3は、入口晴天用照明灯としてトンネルTnの入口Tn1に設けられており、正確には、入口から略5m程度内方に入った位置に設けられており、この実施形態では、前記第1入口灯Ra2と同じ形態の照明灯が使用され、この第2入口灯Ra3には、点灯に必要な電力を供給する配電線と、点灯制御をおこなうための信号を付与する制御線が配線されている。図5において、前記配電線と制御線は、便宜的に1本のラインLa3で示している。そして、前記制御線は、制御盤である制御装置Cbのシステム制御盤Cb1の出力端子に接続されている。また、前記配電線は、前記制御装置Cbの照明分電盤Cb2に接続されている。また、この第2入口灯Ra3内には、前記制御線による制御により、照度を照明能力の10%と100%に切り替えることができる切替え装置(照度切替手段)が内蔵されている。
そして、前記制御線は、制御盤である制御装置Cbのシステム制御盤Cb1の出力端子に接続されている。また、前記配電線は、前記制御装置Cbの照明分電盤Cb2に接続されている。
【0043】
そして、トンネルTnの両端の入口Tn1から外方(トンネルTnから離間する方)へそれぞれ20〜50m程度、好ましくは20〜30m程度離れた位置、つまり該トンネルTnの手前側の位置の道路上方には、車両のトンネルTn内への進入を検知する車両進入検知センサー(車両進入検知手段の一種)Svが配設されている。具体的には、この実施形態の場合には、超音波センサーが車両進入検知センサーSvとして用いられている。しかし、比較的前方の車両まで検知できる超音波センサーの場合には、設置場所としては、トンネルTnの入口端面の上方の位置に配置してもよい。
また、トンネルTnの外方には、トンネル外(露天下)の照度を検知する、つまり、光量的に、「晴天」状態なのか、「曇天」状態なのか、又は「夜間」なのかを検知する受光センサー(照度検知手段)Srが配設されている。この受光センサー(照度検知手段)Srは、前記実施形態1のものと同じものを使用している。
【0044】
さらに、この実施形態4の場合には、歩道のトンネル入口部分に、歩行者進入検知手段である人検知センサーSmが配置されている。この人検知センサーSmは、例えば、赤外線センサーあるいは熱感知センサー等が使用される。
【0045】
そして、前記車両進入検知センサーSv,受光センサーSr,人検知センサーSmは、図5に図示するように、電線(あるいは光ファイバー等の信号線であってもよい、この明細書では包括して「電線」という)La4あるいはLa5で、前記制御装置Cbに接続されている。この実施形態の場合、前記制御装置Cbは、予め照明灯の制御に関するプログラムが内蔵されたコンピュータからなるシステム制御盤Cb1と、該システム制御盤Cb1のコンピュータの制御によって作動するリレーによって構成されている照明分電盤を具備する。しかし、前記制御装置Cbは、勿論、伝統的な、リレー及びタイマー等によって構成されていてもよい。
【0046】
しかして、このように構成されている本トンネルの照明設備の場合には、以下のように作用する。以下、前記制御装置Cbの制御内容とともに作用を図8に示すフローチャートを参照しつつ説明する。すなわち、
照明灯の点灯状態を示す図6,図7に基づいて、図5に示すトンネルの照明設備の作用を、図8に図示するフローチャートに沿って説明すると、
トンネルTn内に、車両が進入しようとしているか否か、コンピュータの所定クロック数毎に、前記車両侵入検知センサーSvによって判断する(図8のS1(ステップ1)参照)。
そして、車両が進入しないと判断すると、次のステップ2(S2)に移って、前記人検知センサーSmによって、歩行者がトンネルTn内に進入しようとしているか否か判断する(図8のS2(ステップ2)参照)。
【0047】
そして、車両も歩行者も進入していない状態では、初期状態、つまり、前記基本照明灯Ra1の照度が全照明能力に対して10%の状態で点灯している(図8のS0(図8のS0(ステップ0)参照))。従って、消費電力は、照明能力の10%に相当する消費電力のみとなる。
【0048】
一方、前記ステップ2において、前記人検知センサーSmが歩行者のトンネルTn内への進入を検知すると、本システム制御盤Cb1は、基本照明灯Ra1に照度が照明能力の50%の状態で点灯するよう制御線を介して制御する(図8のS3(ステップ3)参照、および図6,図7の歩行者の侵入とそれに対する照明状態を表す図2および図3の照明状態参照)。
)。従って、歩行者は、この状態でトンネルTn内に障害物があれば十分に視認でき、十分通行可能な状態となっている。そして、この照明状態は、国土交通省等が定めたトンネルの照明基準を満足する。
【0049】
他方、前記ステップ1において、車両がトンネルTn内に進入すると、前記受光センサーSrによってそのときのトンネル外の照度を検知する。具体的には、トンネル外の照度が「晴天」状態であるか否か判断する(図8のS4(ステップ4)参照)。
例えば、「晴天」状態でないときには、次に「曇天」状態であるか否か判断する(図8のS5(ステップ5)参照))。
そして、「曇天」状態でもない場合、つまりトンネルTn外の照度が「夜間」状態である場合、具体的には、例えば、時間帯的に、図2に示す24時間表示で2時〜3時(あるいは21時30分〜22時30分)に、トンネルTn内に車両が進入しようとすると、前記システム制御盤Cb1は、前記各センサーからの信号に基づいて、「トンネル外は暗い状態(夜間)で車両が進入してきた」と判断し、以下のステップに進む。つまり、本システム制御盤Cb1は、基本照明灯Ra1に照度が照明能力の100%の状態で点灯するよう制御線を介して制御する(図8のS6(ステップ6)参照))。
この結果、トンネルTn内の長手方向に沿って配置されている基本照明灯Ra1は、照明能力の10%の状態からほぼ瞬時に100%の状態に照度が上がる(図7参照)。この照明状態は、国土交通省等が定めたトンネルの照明基準を満足する。
【0050】
一方、前記ステップ5において、仮に、トンネルTn外の照度のレベルが「曇天」状態であると前記受光センサーSrが判断すると、ステップ7に進む。つまり、トンネルTn外の照度が「曇天」状態、具体的には、例えば、時間的に、6時30分〜7時30分(あるいは16時30分〜17時30分)にトンネルTn内に車両が進入しようとすると、前記システム制御盤Cb1は、前記各センサーからの信号に基づいて、「トンネル外は明るい状態(夏場の6時30分又は16時30分頃の状態:但し真昼ほど明るくない状態、即ち「曇天」状態で車両が進入してきた」と判断し、以下のステップに進む。つまり、本システム制御盤Cb1は、基本照明灯Ra1に照度が照明能力の100%の状態で点灯するよう制御線を介して制御するとともに、前記第1入口灯Ra2に照度が照明能力の100%で点灯するよう制御する。(図8のS7(ステップ7)参照)。
この結果、トンネルTnは、図7に図示するように、ほぼ瞬時に照度がそれぞれ10%から100%に上がった状態の基本照明灯Ra1および第1入口灯Ra2によって照明される。従って、とりわけトンネルTnの入口付近の照度が増すことになる。この結果、車両は、トンネルTn内に違和感無く進入し且つ通行することが可能となる。この照明状態は、国土交通省等が定めたトンネルの照明基準を満足する。
【0051】
また、前記ステップ4において、仮に、トンネルTn外の照度のレベルが「晴天」状態であると前記受光センサーSrが判断すると、ステップ8に進む。つまり、トンネルTn外の照度が「晴天」状態、具体的には、例えば、晴天の日で、時間的に、12時30分〜13時30分にトンネルTn内に車両が進入しようとすると、前記システム制御盤Cb1は、前記各センサーからの信号に基づいて、「トンネル外は非常に明るい状態(「晴天」状態)で車両が進入してきた」と判断し、以下のステップに進む。つまり、本システム制御盤Cb1は、既に受光センサーSrからの信号によって、トンネル外が明るい状態又は非常に明るい状態であると判断すると、このシステム制御盤Cb1は、図6に図示するように、基本照明灯Ra1、前記第1入口灯Ra2および前記第2入口灯Ra3に、照度が照明能力の100%の状態で点灯するよう制御線を介して制御する(図8のS8(ステップ8)参照)。
このため、トンネルTnは、図6に図示するように、ほぼ瞬時に照度が上がった状態の基本照明灯Ra1と第1入口灯Ra2、および第2入口灯Ra3によって照明される。従って、とりわけトンネルTnの入口付近の照度がトンネル外の照度に対応して増すことになる。この結果、車両は、トンネルTn内に違和感無く進入し且つ通行することが可能となる。この照明状態は、国土交通省等が定めたトンネルの照明基準を満足する。
【0052】
また、トンネルTn外の照度が一日を通じて「晴天」状態のように非常に明るいという状態にまでならない日、つまり、時間帯的に、例えば12時30分〜13時30分間のように一日を通じて一番明るい時間帯であっても、前記受光センサーSrからの信号に基づいてシステム制御盤Cb1が「トンネル外の照度は晴天である」と判断できない日の場合には、図8に図示するフローチャートのステップ4からステップ8に進むことはない。
このような一日の車両および歩行者の侵入とそれに対する照明状態を表すと図7に示す如くなる。このような条件下では、第2入口灯Ra3が100%で点灯することはない。つまり、曇天状態で、車両がトンネルTnに進入しようとすると、いかなる時間帯においても前記第2入口灯Ra3は100%で点灯することはなく、トンネル外が明るい時間帯には、基本照明灯Ra1と第1入口灯Ra2の照度が照明能力の100%の状態で点灯し、トンネル外が暗い時間帯には、基本照明灯Ra1のみの照度が照明能力の100%の状態で点灯することになる。
【0053】
このように、本実施形態にかかるトンネルの照明設備によれば、制御装置内の制御は非常に簡単になる。また、照明灯への配線についても配電線と制御線のみでよく、従って、配線工事が非常に楽になる。
【0054】
また、前述のように、全ての照明灯はほぼ10%から50%、あるいは10%から100%にほぼ瞬時に照度を上げることができるよう構成されているため、前記車両進入検知センサーSvは、トンネルTnの直前の位置に配置すれば十分となる。
【0055】
また、この実施形態4の場合には、基本照明灯Ra1について、歩行者のトンネルTn内への進入がないときには、照明能力の10%で点灯しているため、前記実施形態1の場合に比べて、消費電力はさらに削減することが可能となる。
【0056】
ところで、前記ステップ4〜ステップ8、およびステップ3に示す如く、車両あるいは歩行者の侵入によって照明能力の100%あるいは50%に照度が上がった状態で点灯した基本照明灯Ra1,第1入口灯Ra2あるいは第2入口灯Ra3は、タイマーによって車両あるいは歩行者がトンネルTn内を通過し終えたと思われる時間経過後に、あるいはセンサーによって車両あるいは歩行者がトンネルTn外へ出たことを検知して、初期状態(図8のステップ0(S0)参照)に戻すように制御してもよい。
【0057】
なお、この実施形態1において、「ステップ4」,「ステップ5」および3択の残りとなる「ステップ6(「夜間」状態であるか否かの判断および制御)」のいずれが最先に、いずれが中間に、いずれが最後になるようフローチャート上設定しても、全く同様の作用を奏することができる。
【0058】
また、この実施形態4では、前記第1入口灯Ra2についは、前記システム制御盤Cb1が、タイマー機能により、時間帯的に6時00分から18時00分まで前述したような点灯が可能な状態となり、それ以外の時間帯には作動しないよう制御されている。また、前記第2入口灯Ra3についは、前記システム制御盤Cb1が、タイマー機能により、時間帯的に9時00分から15時00分まで前述したような点灯が可能な状態となり、それ以外の時間帯には作動しないよう制御されている。従って、前記フローチャートの説明では、このタイマーの作動状態に関する判断を省力して説明している。
【0059】
ところで、前記各実施形態では、車両進入検知センサーSvとして、超音波センサーを用いているが、これに代えて、その他のセンサーを用いることができる。例えば、画像認識装置(ITVカメラ、モーションディテクター)を用いて、車両の進入を検知するようにしてもよい。かかる場合、この画像認識装置自体が、受光センサーとしても機能するため、前記受光センサーを不要とすることもできる。また、画像認識装置の場合には、車両のナンバーをも認識することが可能で、かかる場合には、トンネル出口にもう一台の画像認識装置を配置しておいて、トンネル内に進入した車両を特定して、照明の制御をおこなうことも可能となる。また、このように画像認識装置を配置しておくと、付加的に犯罪あるいはトンネル近傍での事故等の対処にも役立つことになる。
【0060】
また、図8の下端部に破線および二点鎖線で示すように、前述したトンネルの照明設備では、トンネル外へ車両が出たこと、つまり、トンネル内を車両が通過完了したことを確認するセンサーについては何も言及していないが、これらを設置して、照明状態を車両進入前の状態に戻すように制御してもよく、あるいは所定のタイマーによって、照明状態を車両進入前の状態に戻すように制御してもよいことは言うまでもない。
【0061】
【発明の効果】
しかして、本願発明にかかるトンネルの照明設備によれば、必要なときのみに必要な照明灯のみを点灯させるため、トンネル内へ車両や通行人が進入しないときには、最低限の照明灯のみ点灯させるため、伝統的な点灯制御をおこなわないトンネルの照明設備に比べて、エネルギー的に無駄のないトンネル照明設備となる。
【0062】
また、制御および配線等がシンプルになることにより、安価で且つ信頼性の高いトンネルの照明設備を実現できることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかるトンネル照明設備のセンサーのトンネルに対する配置状態および全体の構成をモデル化して示した平面図である。
【図2】図1に図示するトンネル照明設備の、晴天時にける、通行対象物の通過によるトンネル内の点灯状態を、横に時間軸(0時〜24時)をとり、縦に照明灯の種類と通過対象物をとって、照明状態を斜線を付したブロックで示した照明状態を示す図である。
【図3】図1に図示するトンネル照明設備の、曇天時にける、通行対象物の通過によるトンネル内の点灯状態を、横に時間軸(0時〜24時)をとり、縦に照明灯の種類と通過対象物をとって、照明状態を斜線を付したブロックで示した照明状態を示す図である。
【図4】図1に図示するトンネル照明設備の主な制御内容を示すフローチャートである。
【図5】本発明の図1とは異なる実施形態(実施形態4)にかかるトンネル照明設備のセンサーのトンネルに対する配置状態および全体の構成をモデル化して示した平面図である。
【図6】図5に図示するトンネル照明設備の、晴天時にける、通行対象物の通過によるトンネル内の点灯状態を、横に時間軸(0時〜24時)をとり、縦に照明灯の種類と通過対象物をとって、照明状態を斜線を付したブロックで示した照明状態を示す図である。
【図7】図5に図示するトンネル照明設備の、曇天時にける、通行対象物の通過によるトンネル内の点灯状態を、横に時間軸(0時〜24時)をとり、縦に照明灯の種類と通過対象物をとって、照明状態を斜線を付したブロックで示した照明状態を示す図である。
【図8】図5に図示するトンネル照明設備の主な制御内容を示すフローチャートである。
【符号の説明】
Tn…トンネル
Ra…照明灯
Ra1…基本照明灯
Ra2…第1入口灯(入口曇天用照明灯)
Ra3…第2入口灯(入口晴天用照明灯)
Cb…制御装置(制御盤)
Sv…車両進入検知センサー(進入検知手段)
Claims (6)
- 照明灯によってトンネル内を照明する照明設備において、
前記照明灯として設けられた照度が変化可能な照明灯と、前記照度を変化させることができる照度切替手段と、前記照度切替手段を制御する制御装置と、通過車両のトンネル内への進入を検知する進入検知手段とを有し、
前記制御装置が、前記進入検知手段から、通過車両のトンネル内への進入を検知した旨の信号を得ると、前記照度切替手段に照度を増加させる信号を発して、前記照明灯の照度を上げるべく制御することを特徴とするトンネルの照明設備。 - 照明灯によってトンネル内を照明する照明設備において、
前記照明灯の一つとして設けられた照度が変化可能な入口照明灯と、前記照度を変化させることができる照度切替手段と、前記照度切替手段を制御する制御装置と、曇天と晴天とを検知する受光センサーと、通過車両のトンネル内への進入を検知する進入検知手段とを有し、
前記制御装置が、前記進入検知手段から、通過車両のトンネル内への進入を検知した旨の信号を得ると、前記受光センサーからの「曇天」か「晴天」かの信号が「晴天」である場合には、前記照度切替手段に照度を増加させる信号を発して、前記照明灯の照度を上げるべく制御し、「曇天」である場合には、前記照度切替手段に照度を増加させる信号を発しないよう制御することを特徴とするトンネルの照明設備。 - 照明灯によってトンネル内を照明する照明設備において、
前記照明灯の一つとして設けられた照度が変化可能な入口晴天用照明灯と、前記照明灯の一つとして設けられた照度が変化可能な入口曇天用照明灯と、前記入口晴天用照明灯の照度を変化させることができる第1の照度切替手段と、前記入口曇天用照明灯の照度を変化させることができる第2の照度切替手段と、前記第1および第2の照度切替手段を制御する制御装置と、曇天と晴天とを検知する受光センサーと、通過車両のトンネル内への進入を検知する進入検知手段とを有し、
前記制御装置が、前記進入検知手段から、通過車両のトンネル内への進入を検知した旨の信号を得ると、前記受光センサーからの「曇天」か「晴天」かの信号が「晴天」である場合には、前記第1の切替手段と第2の切替手段に照度を増加させる信号を発して、入口晴天用照明灯と入口曇天用照明灯の各照度を上げるべく制御し、「曇天」である場合には、前記第2の切替手段に入口曇天用照明灯の照度を増加させる信号を発するように制御することを特徴とするトンネルの照明設備。 - 前記照明灯の照度が、照明能力の50%と100%の少なくとも2段階に切替え可能になっていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1の項に記載のトンネルの照明設備。
- 前記照明灯の照度が、照明能力の10%と100%の少なくとも2段階に切替え可能になっていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1の項に記載のトンネルの照明設備。
- 照明灯によってトンネル内を照明する照明設備において、
前記トンネル入口部分に配置された瞬時点灯式の照明灯と、この照明灯を点灯−消灯させる点灯スイッチと、前記点灯スイッチを制御する制御装置と、通過車両のトンネル内への進入を検知する進入検知手段とを有し、
前記制御装置が、前記進入検知手段から、通過車両のトンネル内への進入を検知した旨の信号を得ると、前記点灯スイッチに点灯信号を発して、前記瞬時点灯式の照明灯を点灯させるよう制御することを特徴とするトンネルの照明設備。
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KR100988547B1 (ko) | 2010-08-30 | 2010-10-29 | 대전광역시 도시철도공사 | 비상용 콘센트 전원공급선에 공접된 터널 조명기구의 점,소등 자동제어장치 |
-
2002
- 2002-10-07 JP JP2002293940A patent/JP2004127845A/ja active Pending
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