JP2004126978A - 写真プリント、写真の照合方法、及び写真の照合システム - Google Patents
写真プリント、写真の照合方法、及び写真の照合システム Download PDFInfo
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Abstract
【課題】本発明は、写真プリントサービスにおいて簡便・確実に照合を行うことができ、かつ照合ミスを防止することができる写真プリント、写真の照合方法、及び写真の照合システムを提供することを課題とする。
【解決手段】焼増しプリント13の表面に形成されたプリント画像13a内には、その納品先としての写真店3又は顧客1を確認するための注文ID4aが電子透かしにより埋め込まれている。その焼増しプリント13の表面からプリント画像13aを読み取り、読み取られたプリント画像13a内から注文ID4aを抽出し、抽出された注文ID4aに基づいて、焼増しプリント13の納品先としての写真店3又は顧客1を確認する。
【選択図】 図2
【解決手段】焼増しプリント13の表面に形成されたプリント画像13a内には、その納品先としての写真店3又は顧客1を確認するための注文ID4aが電子透かしにより埋め込まれている。その焼増しプリント13の表面からプリント画像13aを読み取り、読み取られたプリント画像13a内から注文ID4aを抽出し、抽出された注文ID4aに基づいて、焼増しプリント13の納品先としての写真店3又は顧客1を確認する。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、撮影画像内に写真注文情報が含まれた写真プリント、その写真プリントを用いた写真の照合方法及び写真の照合システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から大ラボ等の写真現像所では、撮影者によって持ち込まれたネガに写し込まれたコマ画像から写真プリントを作成する写真プリントサービスが行われている。最近では、デジタルカメラで撮影された撮影画像のデジタル画像データが持ち込まれ、そのデジタル画像データから写真プリントを作成する写真プリントサービスも行われている。
【0003】
ネガが持ち込まれた場合、大ラボではネガスキャナを用いて現像済みネガからコマ画像のデジタル画像データを生成する。そのデジタル画像データに基づいて、デジタル写真プリンタによって印画紙表面に露光を行い、写真プリントを作成する。デジタル画像データが持ち込まれた場合は、そのデジタル画像データに基づいてデジタル写真プリンタによって印画紙表面に露光を行い、写真プリントを作成する。
【0004】
近年では印画紙表面に画像を露光した写真プリント(ペーパープリント)のみならず、ポストカード・シールプリント・写真入りテレフォンカード・写真入りマグカップ等、様々なバリエーションプリント製品が提供されている。これらは、それぞれの製品に対応した写真プリンタ等の機器を用いて生産される。
【0005】
例えば、ある顧客が写真店にネガを持ち込んで、プリントするコマを指定して焼増しプリントやポストカード・シールプリント・写真入りテレフォンカード等の上記バリエーションプリント製品の作成を注文した場合、注文袋としてのDP袋にその注文内容が記載されるとともにネガが挿入されて、写真店から大ラボに持ち込まれる。
【0006】
大ラボでは、持ち込まれたDP袋からネガが取り出され、そのネガとDP袋とにそれぞれ照合のためのチェックテープが貼り付けられる。チェックテープにはそれぞれ同じ番号(チェックテープナンバー)が記載されている。そしてDP袋に記載された注文内容に基づきつつ、ネガスキャンを行って指定コマのコマ画像(以下、原画像という。)のデジタル画像データを生成し、そのデジタル画像データを用いて写真プリント(焼増しプリントやポストカード・シールプリント・写真入りテレフォンカード)を作成する。写真プリントの作成が終了すると、DP袋とネガと作成された写真プリントとを照合し、そのネガと写真プリントがその顧客の注文に対応するものであることを確認して大ラボから写真店に向けて出荷する。顧客は写真店を通じて現像済みネガと注文内容に基づいて作成された写真プリントとを受け取る。
【0007】
その照合は以下のようにして行う。すなわち、ネガに貼り付けられたチェックテープナンバーとDP袋に貼り付けられたチェックテープナンバーとが同じかどうかを確認して、DP袋とネガとの照合を行う。また、ネガの原画像と写真プリントの画像(以下、プリント画像という)とが同じ画像であるかどうかをいわゆる画合わせにより目視確認し、ネガと写真プリントとの照合を行う。
【0008】
そして、ネガの原画像と写真プリントのプリント画像とが同じ画像であり、ネガとDP袋のチェックテープナンバーが同じであり、かつ、作成された写真プリントがDP袋に記載された注文内容に基づいたものである場合に、注文通りであると判断してそのDP袋にネガと写真プリントとを入れて納品先としての写真店に出荷する(例えば、特許文献1参照。)。
【0009】
なお、上記のように写真店への出荷直前にネガと写真プリントとの照合とともにネガとDP袋との照合を行ってもよいし、ネガスキャンの直後にネガとDP袋との照合を先に行って、ネガをDP袋内に挿入しておいてもよい。
【0010】
【特許文献1】
特開平06−043622号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の画合わせによる照合を行うには、ネガ上の小サイズでかつ色反転した原画像とプリント画像とをいちいち見比べなければならず、その作業工程が大変面倒であるという問題がある。異なる顧客からの注文であっても原画像が似ている場合には画像の判別が困難となり、写真プリントとの照合ミスが発生してしまう可能性がある。
【0012】
さらに1件の写真注文内で複数種の写真プリント製品の作成が注文されたような場合には、ネガ上の原画像とそれぞれの写真プリント製品のプリント画像とを全て照合する必要があり、作業工程の煩雑さと照合ミス発生の可能性の問題はより一層深刻なものとなる。
【0013】
写真プリントとネガとの照合をより簡便・確実に行うために、写真プリント表面の画像枠外部分や裏面に写真注文を管理するための注文IDを印字して、その注文IDとDP袋に予め記載された注文IDとを照合する場合もある。
【0014】
しかしながら、写真プリントの表面画像枠外部分に注文IDを印字する方法は、印画紙全面に画像を露光する写真プリント(フチなしプリント)には用いることができないという問題がある。画像枠外部分がある写真プリント(フチありプリント)の場合であっても、その枠外部分に注文IDを印字することは写真プリントの商品価値の面から好ましいとは言えない。
【0015】
また、写真プリントの裏面に注文IDを印字する方法は、例えばポストカード等のように薄手の専用印画紙の裏面にハガキを貼り付けるような製品においては、ハガキを貼り付けた後にその注文IDが確認できなくなってしまうという問題がある。
【0016】
本発明は上記の事情に鑑みて為されたもので、写真プリントサービスにおいて簡便・確実に照合を行うことができ、かつ照合ミスを防止することができる写真プリント、写真の照合方法、及び写真の照合システムを提供することを課題とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本願の請求項1に記載の写真プリントは、表面に形成されたプリント画像内に、その納品先を確認するための照合情報が肉眼で認識不可能に付与されていることを特徴とする。
【0018】
請求項2に記載の写真プリントは、請求項1に記載の写真プリントにおいて、照合情報が、電子透かしによってプリント画像内に埋め込まれたものであることを特徴とする。
【0019】
請求項3に記載の写真プリントは、請求項1又は請求項2のいずれかに記載の写真プリントにおいて、照合情報が、写真注文を管理するために写真注文1件ごとに対応して付与された注文IDであることを特徴とする。
【0020】
請求項4に記載の写真の照合方法は、表面に形成されたプリント画像内に、その納品先を確認するための照合情報が肉眼で認識不可能に付与された写真プリントの表面からプリント画像を読み取り、読み取られたプリント画像内から照合情報を抽出し、抽出された照合情報に基づいて、写真プリントの納品先を確認することを特徴とする。
【0021】
請求項5に記載の写真の照合方法は、請求項4に記載の写真の照合方法において、照合情報が、電子透かしによってプリント画像内に埋め込まれたものであることを特徴とする。
【0022】
請求項6に記載の写真の照合方法は、請求項4又は請求項5のいずれかに記載の写真の照合方法において、照合情報が、写真注文を管理するために写真注文1件ごとに対応して付与された注文IDであることを特徴とする。
【0023】
請求項7に記載の写真の照合システムは、表面に形成されたプリント画像内に、その納品先を確認するための照合情報が肉眼で認識不可能に付与された写真プリントの表面からプリント画像を読み取るプリント画像読取手段と、読み取られたプリント画像内から照合情報を抽出する照合情報抽出手段と、抽出された照合情報に基づいて、写真プリントの納品先を確認して納品先ごとに仕分ける照合手段とを備えたことを特徴とする。
【0024】
請求項8に記載の写真の照合システムは、請求項7に記載の写真の照合システムにおいて、照合情報が、電子透かしによってプリント画像内に埋め込まれたものであることを特徴とする。
【0025】
請求項9に記載の写真の照合システムは、請求項7又は請求項8のいずれかに記載の写真の照合システムにおいて、照合情報が、写真注文を管理するために写真注文1件ごとに対応して付与された注文IDであることを特徴とする。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る写真の照合方法を用いた写真プリントサービスの工程を説明するブロック図であり、図2はその工程を説明するフローチャートである。本実施の形態においては、顧客が写真店に現像済みのネガを持ち込み、プリントするコマを指定してその指定コマの焼増しとその指定コマ画像を用いたポストカードの作成とを注文した場合を説明する。
【0027】
顧客1がネガ2を写真店3に持ち込み、プリントするコマを指定して写真プリントサービス(焼増し及びポストカード作成)の注文を行うと、写真店3においてその注文内容が注文袋としてのDP袋5に記載される。指定コマのコマ画像とテンプレート画像との合成画像によるポストカードの作成を希望する場合は、顧客1は、予め用意されたテンプレート画像の中から好みのテンプレート画像をこの写真注文時に選択しておく。
【0028】
DP袋5には、写真注文を管理するために写真注文1件ごとに対応して付与された13桁の注文ID4aが予め印刷されている。この注文ID4aはDP袋ごとに異なる番号となっている。ネガ2はDP袋5内に挿入され、プリント事業者としての大ラボ(写真現像所)6に持ち込まれる。
【0029】
大ラボ6にDP袋5が持ち込まれると、注文受付工程において注文受付機7にDP袋5の注文ID4aとそのDP袋5に記載された注文内容を含む注文情報4とが入力されて、注文受付が行われる(S.1)。その注文情報4は、図3に示すように写真プリント製品種4b、タイプ4c、注文枚数4d、ロットナンバー4e、ジョブナンバー4f、作業状況4g等からなる注文状況情報4hと、写真店コード4i、写真店名4j、写真店連絡先4k、受付コード4l、受付日4m、出荷予定日4n等からなるオーダ情報4pとで大略構成されている。この注文情報4は注文ID4aと関連付けられて、注文受付機7に接続されたデータベースサーバDBに格納される。
【0030】
DP袋5からネガ2が取り出され(S.2)、DP袋5とネガ2とに同じチェックテープナンバーが記載されたチェックテープが貼り付けられる(S.3)。
【0031】
画像データ作成工程において、DP袋5から取り出されたネガ2上の指定コマの画像読取りがネガスキャナ8によって行われる(S.4)。それにより、その指定コマ画像(原画像)の画像データ9が生成されて(S.5)、その画像データ9がネガスキャナ8に接続されたハードディスク10に保存される。
【0032】
ポストカードの作成においては、顧客1によって指定されたテンプレート画像と画像データ9とが画像合成されてポストカード用の合成画像データ9aが作成され(S.6)、合成画像データ9aもハードディスク10に保存される。
【0033】
この画像データ9、合成画像データ9aには、照合情報付与工程において、照合情報付与手段として機能するコンピュータ11により照合情報が埋め込まれる。具体的には、コンピュータ11内に格納されている電子透かし付与プログラムにより、画像データ9、合成画像データ9aの画像内に電子透かしにより13桁の注文ID4aが埋め込まれる(S.7及びS.8)。この電子透かしは、例えばごく僅かな輝度や色の差分情報を用いて、画像データ9、合成画像データ9a内に肉眼で認識不可能に注文ID4aを埋め込む方式であるが、その詳細は省略する。
【0034】
次に写真プリント作成工程において、電子透かしにより注文ID4aが埋め込まれた画像データ9に基づきつつ、ハードディスク10に接続された焼増し用プリンタ12によって焼増しプリント13が作成される(S.9)。この焼増しプリント13の表面に形成された画像内には、注文ID4aが肉眼で認識不可能に埋め込まれている。
【0035】
また、電子透かしにより注文ID4aが埋め込まれた画像データ9aに基づきつつ、ハードディスク10に接続されたポストカード用プリンタ14によってポストカードプリント15が作成される(S.10)。このポストカードプリント15の表面に形成された画像内には、注文ID4aが肉眼で認識不可能に埋め込まれている。
【0036】
焼増しプリント13とポストカード15とが作成され、写真プリント作成工程が終了したら、照合工程において照合が行われる。この照合工程においては、DP袋5、ネガ2、写真プリントとしての焼増しプリント13、ポストカード15のそれぞれの照合を行って、その写真プリントの納品先を確認する。
【0037】
DP袋5と写真プリント(焼増しプリント13・ポストカード15)との照合は、図4に示すプリント画像読取手段16を用いて以下のようにして行う。このプリント画像読取手段16は、図に示すように読取台17、照明装置18、撮像装置19、撮像装置19に接続されたコンピュータ20で大略構成されている。
【0038】
このプリント画像読取手段16の読取台17上に、表面を撮像装置19の方に向けて焼増しプリント13を載せ、照明装置18によって照明し、撮像装置19によって焼増しプリント13の画像読取を行う(S.11)。読み取られた焼増しプリント13の画像からデジタル画像データが生成されてコンピュータ20に送られる。コンピュータ20は表示部20aを有するとともに、その内部に格納された電子透かし読取プログラムによって照合情報抽出手段として機能する。そのコンピュータ20によって、写真プリントのデジタル画像データから画像内に電子透かしにより埋め込まれた照合情報としての注文ID4aが抽出される(S.12)。
【0039】
図5にコンピュータ20によって注文ID4aが抽出されたときの、表示部20aの表示画面例を示す。表示部20aにはプリント画像読取手段16によって読み取られた焼増しプリント13の画像13aと、その画像13aから抽出された注文ID4aが表示される。また、抽出された注文ID4aに関連付けられた注文情報4(4h,4p)も、データベースサーバDBから読み出されて表示部20aに表示される。
【0040】
この表示部20aに表示された焼増しプリント13の注文ID4aとDP袋5に印刷されている注文ID4aとを照合する(S.13)。両者の注文ID4aが一致している場合、その焼増しプリント13はそのDP袋5に記載された注文内容に基づいて作成されたものであるので、その納品先を確認することができる。
【0041】
次に、このプリント画像読取手段16の読取台17上に、表面を撮像装置19の方に向けてポストカード15を載せて、撮像装置19によってポストカード15の画像読取を行う(S.11)。ポストカード15の表面の画像から注文ID4aを抽出し(S.12)、その注文ID4aとDP袋5に印刷されている注文ID4aとの照合を行うが(S.13)、照合工程における手順は焼増しプリント13の場合と略同様であるので詳細は省略する。
【0042】
ポストカード15表面の画像から抽出された注文ID4aとDP袋5に印刷されている注文ID4aとを照合し、両者の注文ID4aが一致している場合、そのポストカード15はそのDP袋5に記載された注文内容に基づいて作成されたものであるので、その納品先を確認することができる。
【0043】
ネガ2とDP袋5との照合は、それぞれに貼り付けられたチェックテープのチェックテープナンバーによって行う(S.14)。両者に貼り付けられたチェックテープのチェックテープナンバーが一致している場合、そのネガ2はそのDP袋5から取り出されたものであるので、ネガ2をDP袋5の中に入れる。
【0044】
上記のように、DP袋5と写真プリントとの照合を注文ID4aを用いて行い、DP袋5とネガ2の照合をチェックテープナンバーを用いて行い、照合工程が完了したら、出荷工程においてDP袋5の中にネガ2、焼増しプリント13、ポストカード15を入れて、そのDP袋5を納品先としての写真店3に向けて出荷する(S.15)。
【0045】
写真プリントとしての焼増しプリント13、ポストカード15の表面に形成された画像内に電子透かしにより注文ID4aが埋め込まれているので、写真プリント自体により注文ID4aを確認することができる。したがって、照合が簡便でかつ確実となり、照合ミスを防止することができる。
【0046】
写真プリント自体から直接に注文ID4aを確認することができるので、複数種の写真プリント作成工程を同時並行的に行った場合であっても、DP袋5と写真プリントとの照合工程を確実に行うことができる。
【0047】
その注文ID4aは肉眼で認識不可能であるので写真プリントとしての商品価値を低下させることもなく、また、表面画像内に埋め込まれているので、裏面にハガキが貼り付けられたポストカード15の場合であっても注文ID4aが確認できなくなるようなこともない。
【0048】
なお、上記実施の形態においては、顧客1が写真店3を通じて写真プリントサービスの注文を行っているが、もちろん写真店3を介することなく納品先としての顧客1が直接大ラボ6にネガ2を持ち込んで写真プリントサービスを注文してもよい。その場合は、大ラボ6においてDP袋5への注文内容4の記載が行われる。その際、本実施の形態において説明したように、現像済みのネガ2を持ち込んで行う注文に限られず、撮影済みでかつ未現像のネガを持ち込んで行ういわゆる同時プリント注文であってもよい。その場合大ラボ6では、注文受付機7による注文受付を行った後ネガスキャナ8によるネガスキャンを行う前に、図示しないネガ現像機によるネガ現像が行われる。
【0049】
注文内容としても、もちろん焼増し・ポストカードの作成に限られるものではなく、シールプリント作成・写真入りテレフォンカード作成・写真入りマグカップ作成等の写真プリントサービスの注文であってもよい。
【0050】
また、上記実施の形態では、顧客1がネガ2を持ち込んだ場合を説明しているが、顧客1がデジタルカメラで撮影した撮影画像データを、フレキシブルディスク・CD−R・フラッシュメモリ等の記録媒体に記録して写真店3や大ラボ6に持ち込んでもよい。さらに、大ラボ6に写真注文を受け付けるためのサーバが設置されている場合には、顧客1が自宅のパーソナルコンピュータ等からインターネット等のデータ通信網を介して直接大ラボ6の注文受付サーバに撮影画像データを送信してもよい。
【0051】
写真プリントに埋め込む注文ID4aを、写真プリント作成工程における写真プリント種ごとに異なるものとして、それぞれの工程における進度状況を管理するようにしてもよい。
【0052】
例えば焼増しプリント作成工程では13桁の注文IDの末尾に「−1」を加え、ポストカード作成工程では13桁の注文IDの末尾に「−2」を加える。照合情報付与工程・写真プリント作成工程・照合工程・出荷工程等の各工程において、それぞれの工程が完了するごとに注文ID4aを抽出してコンピュータ11に入力する。それにより、それぞれの作成写真プリント種が現在どの工程まで進んでいるかを把握して各写真プリント作成の進度状況を管理することができる。
【0053】
肉眼で認識不可能に焼増しプリント13やポストカード15の表面画像に注文ID4aを付与する方式として、上記実施の形態では電子透かしを用いているが、これに限られるものではなく、例えばUV(紫外線)インク等を用いてもよい。このUVインクは、可視光波長域においては透明で認識不可能であるが、紫外線を照射すると特定波長の可視光を発して認識可能となるものである。
【0054】
このUVインクを用いて写真プリントの表面画像上に注文ID4aを印刷しておき、プリント画像読取手段16の照明装置18として紫外線照射装置を用いることにより、通常は透明であって肉眼で認識不可能な注文ID4aを、写真プリントの表面から抽出することができる。
【0055】
なお、ネガ2とDP袋5との照合を、写真店3への出荷直前の照合工程において行っているが、もちろんネガスキャナ8によるネガスキャンの直後にネガ2とDP袋5との照合を先に行って、ネガ2をDP袋5内に挿入しておいてから後の工程を行うものであってもよい。
【0056】
[変形例]
照合工程において図示しない照合手段を用い、その照合手段がDP袋5に印刷されている注文ID4aを読み取って、コンピュータ20によって抽出された注文ID4aに基づいて自動的に写真プリント(焼増しプリント13及びポストカード15)とDP袋5との照合を行い、写真プリントの注文ID4aと一致する注文ID4aが印刷されたDP袋5の中にその写真プリントを自動的に挿入して納品先ごとに仕分けるようになっていてもよい。そのように構成することにより、照合工程がより簡便で確実なものとなり、効率的なものとなる。
【0057】
【発明の効果】
以上説明したように、本願の請求項1に係る発明によれば、照合情報が写真プリント表面に付与されているので、裏面にハガキを貼り付けるポストカードのような写真プリント製品の場合であっても、照合情報が確認できなくなることはない。また、その照合情報は画像内に肉眼で認識不可能に付与されているので、写真プリントとしての商品価値を低下させることもない。照合情報が写真プリント自体に付与されているので、写真プリント自体から直接納品先を確認することができ、納品先の確認を容易かつ確実なものとすることができるという効果を得ることができる。
【0058】
請求項4に係る発明によれば、照合情報が写真プリント自体に付与されており、その写真プリントの画像を読み取ってその読取画像から照合情報を抽出するので、請求項1に係る発明の効果に加え、写真プリント自体から簡便に納品先を確認することができるという効果も得ることができる。
【0059】
請求項7に係る発明によれば、抽出された照合情報に基づいて、写真プリントの納品先を確認して納品先ごとに仕分ける照合手段とを備えているので、請求項4に係る発明の効果に加え、写真プリント自体からさらに簡便に納品先を確認することができ、その納品先に応じて自動的に写真プリントを仕分けることができるという効果も得ることができる。
【0060】
請求項2,5,8に係る発明によれば、照合情報が電子透かしによって前記プリント画像内に埋め込まれたものであるので、その照合情報は、経時変化・改ざん・変形等に対して信頼性が高く、情報の隠蔽性(すなわち認識不可能な程度)も高いものとなっている。写真プリント表面の画像からの照合情報の抽出も、確実かつ簡便である。
【0061】
請求項3,6,9に係る発明によれば、照合情報が、写真注文を管理するために写真注文1件ごとに対応して付与された注文IDであるので、写真注文の管理が容易となり、写真プリント作成における照合が確実かつ容易なものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る写真の照合方法を用いた写真プリントサービスの工程を説明するブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る写真の照合方法を用いた写真プリントサービスの工程を説明するフローチャートである。
【図3】注文IDに関連付けられたデータベースとしての注文情報を説明する図である。
【図4】プリント画像読取手段の概略構成を示す図である。
【図5】注文IDが抽出された際のプリント画像読取手段の一部としてのコンピュータの表示部の表示画面例を示す図である。
【符号の説明】
1:顧客
3:写真店
4:注文情報
4a:注文ID(注文管理番号)
5:DP袋
6:大ラボ(写真現像所)
9:画像データ
9a:合成画像データ
12:焼増し用プリンタ
13:焼増しプリント
13a:画像
14:ポストカード用プリンタ
15:ポストカード
16:プリント画像読取手段
20:コンピュータ
【発明の属する技術分野】
本発明は、撮影画像内に写真注文情報が含まれた写真プリント、その写真プリントを用いた写真の照合方法及び写真の照合システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から大ラボ等の写真現像所では、撮影者によって持ち込まれたネガに写し込まれたコマ画像から写真プリントを作成する写真プリントサービスが行われている。最近では、デジタルカメラで撮影された撮影画像のデジタル画像データが持ち込まれ、そのデジタル画像データから写真プリントを作成する写真プリントサービスも行われている。
【0003】
ネガが持ち込まれた場合、大ラボではネガスキャナを用いて現像済みネガからコマ画像のデジタル画像データを生成する。そのデジタル画像データに基づいて、デジタル写真プリンタによって印画紙表面に露光を行い、写真プリントを作成する。デジタル画像データが持ち込まれた場合は、そのデジタル画像データに基づいてデジタル写真プリンタによって印画紙表面に露光を行い、写真プリントを作成する。
【0004】
近年では印画紙表面に画像を露光した写真プリント(ペーパープリント)のみならず、ポストカード・シールプリント・写真入りテレフォンカード・写真入りマグカップ等、様々なバリエーションプリント製品が提供されている。これらは、それぞれの製品に対応した写真プリンタ等の機器を用いて生産される。
【0005】
例えば、ある顧客が写真店にネガを持ち込んで、プリントするコマを指定して焼増しプリントやポストカード・シールプリント・写真入りテレフォンカード等の上記バリエーションプリント製品の作成を注文した場合、注文袋としてのDP袋にその注文内容が記載されるとともにネガが挿入されて、写真店から大ラボに持ち込まれる。
【0006】
大ラボでは、持ち込まれたDP袋からネガが取り出され、そのネガとDP袋とにそれぞれ照合のためのチェックテープが貼り付けられる。チェックテープにはそれぞれ同じ番号(チェックテープナンバー)が記載されている。そしてDP袋に記載された注文内容に基づきつつ、ネガスキャンを行って指定コマのコマ画像(以下、原画像という。)のデジタル画像データを生成し、そのデジタル画像データを用いて写真プリント(焼増しプリントやポストカード・シールプリント・写真入りテレフォンカード)を作成する。写真プリントの作成が終了すると、DP袋とネガと作成された写真プリントとを照合し、そのネガと写真プリントがその顧客の注文に対応するものであることを確認して大ラボから写真店に向けて出荷する。顧客は写真店を通じて現像済みネガと注文内容に基づいて作成された写真プリントとを受け取る。
【0007】
その照合は以下のようにして行う。すなわち、ネガに貼り付けられたチェックテープナンバーとDP袋に貼り付けられたチェックテープナンバーとが同じかどうかを確認して、DP袋とネガとの照合を行う。また、ネガの原画像と写真プリントの画像(以下、プリント画像という)とが同じ画像であるかどうかをいわゆる画合わせにより目視確認し、ネガと写真プリントとの照合を行う。
【0008】
そして、ネガの原画像と写真プリントのプリント画像とが同じ画像であり、ネガとDP袋のチェックテープナンバーが同じであり、かつ、作成された写真プリントがDP袋に記載された注文内容に基づいたものである場合に、注文通りであると判断してそのDP袋にネガと写真プリントとを入れて納品先としての写真店に出荷する(例えば、特許文献1参照。)。
【0009】
なお、上記のように写真店への出荷直前にネガと写真プリントとの照合とともにネガとDP袋との照合を行ってもよいし、ネガスキャンの直後にネガとDP袋との照合を先に行って、ネガをDP袋内に挿入しておいてもよい。
【0010】
【特許文献1】
特開平06−043622号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の画合わせによる照合を行うには、ネガ上の小サイズでかつ色反転した原画像とプリント画像とをいちいち見比べなければならず、その作業工程が大変面倒であるという問題がある。異なる顧客からの注文であっても原画像が似ている場合には画像の判別が困難となり、写真プリントとの照合ミスが発生してしまう可能性がある。
【0012】
さらに1件の写真注文内で複数種の写真プリント製品の作成が注文されたような場合には、ネガ上の原画像とそれぞれの写真プリント製品のプリント画像とを全て照合する必要があり、作業工程の煩雑さと照合ミス発生の可能性の問題はより一層深刻なものとなる。
【0013】
写真プリントとネガとの照合をより簡便・確実に行うために、写真プリント表面の画像枠外部分や裏面に写真注文を管理するための注文IDを印字して、その注文IDとDP袋に予め記載された注文IDとを照合する場合もある。
【0014】
しかしながら、写真プリントの表面画像枠外部分に注文IDを印字する方法は、印画紙全面に画像を露光する写真プリント(フチなしプリント)には用いることができないという問題がある。画像枠外部分がある写真プリント(フチありプリント)の場合であっても、その枠外部分に注文IDを印字することは写真プリントの商品価値の面から好ましいとは言えない。
【0015】
また、写真プリントの裏面に注文IDを印字する方法は、例えばポストカード等のように薄手の専用印画紙の裏面にハガキを貼り付けるような製品においては、ハガキを貼り付けた後にその注文IDが確認できなくなってしまうという問題がある。
【0016】
本発明は上記の事情に鑑みて為されたもので、写真プリントサービスにおいて簡便・確実に照合を行うことができ、かつ照合ミスを防止することができる写真プリント、写真の照合方法、及び写真の照合システムを提供することを課題とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本願の請求項1に記載の写真プリントは、表面に形成されたプリント画像内に、その納品先を確認するための照合情報が肉眼で認識不可能に付与されていることを特徴とする。
【0018】
請求項2に記載の写真プリントは、請求項1に記載の写真プリントにおいて、照合情報が、電子透かしによってプリント画像内に埋め込まれたものであることを特徴とする。
【0019】
請求項3に記載の写真プリントは、請求項1又は請求項2のいずれかに記載の写真プリントにおいて、照合情報が、写真注文を管理するために写真注文1件ごとに対応して付与された注文IDであることを特徴とする。
【0020】
請求項4に記載の写真の照合方法は、表面に形成されたプリント画像内に、その納品先を確認するための照合情報が肉眼で認識不可能に付与された写真プリントの表面からプリント画像を読み取り、読み取られたプリント画像内から照合情報を抽出し、抽出された照合情報に基づいて、写真プリントの納品先を確認することを特徴とする。
【0021】
請求項5に記載の写真の照合方法は、請求項4に記載の写真の照合方法において、照合情報が、電子透かしによってプリント画像内に埋め込まれたものであることを特徴とする。
【0022】
請求項6に記載の写真の照合方法は、請求項4又は請求項5のいずれかに記載の写真の照合方法において、照合情報が、写真注文を管理するために写真注文1件ごとに対応して付与された注文IDであることを特徴とする。
【0023】
請求項7に記載の写真の照合システムは、表面に形成されたプリント画像内に、その納品先を確認するための照合情報が肉眼で認識不可能に付与された写真プリントの表面からプリント画像を読み取るプリント画像読取手段と、読み取られたプリント画像内から照合情報を抽出する照合情報抽出手段と、抽出された照合情報に基づいて、写真プリントの納品先を確認して納品先ごとに仕分ける照合手段とを備えたことを特徴とする。
【0024】
請求項8に記載の写真の照合システムは、請求項7に記載の写真の照合システムにおいて、照合情報が、電子透かしによってプリント画像内に埋め込まれたものであることを特徴とする。
【0025】
請求項9に記載の写真の照合システムは、請求項7又は請求項8のいずれかに記載の写真の照合システムにおいて、照合情報が、写真注文を管理するために写真注文1件ごとに対応して付与された注文IDであることを特徴とする。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る写真の照合方法を用いた写真プリントサービスの工程を説明するブロック図であり、図2はその工程を説明するフローチャートである。本実施の形態においては、顧客が写真店に現像済みのネガを持ち込み、プリントするコマを指定してその指定コマの焼増しとその指定コマ画像を用いたポストカードの作成とを注文した場合を説明する。
【0027】
顧客1がネガ2を写真店3に持ち込み、プリントするコマを指定して写真プリントサービス(焼増し及びポストカード作成)の注文を行うと、写真店3においてその注文内容が注文袋としてのDP袋5に記載される。指定コマのコマ画像とテンプレート画像との合成画像によるポストカードの作成を希望する場合は、顧客1は、予め用意されたテンプレート画像の中から好みのテンプレート画像をこの写真注文時に選択しておく。
【0028】
DP袋5には、写真注文を管理するために写真注文1件ごとに対応して付与された13桁の注文ID4aが予め印刷されている。この注文ID4aはDP袋ごとに異なる番号となっている。ネガ2はDP袋5内に挿入され、プリント事業者としての大ラボ(写真現像所)6に持ち込まれる。
【0029】
大ラボ6にDP袋5が持ち込まれると、注文受付工程において注文受付機7にDP袋5の注文ID4aとそのDP袋5に記載された注文内容を含む注文情報4とが入力されて、注文受付が行われる(S.1)。その注文情報4は、図3に示すように写真プリント製品種4b、タイプ4c、注文枚数4d、ロットナンバー4e、ジョブナンバー4f、作業状況4g等からなる注文状況情報4hと、写真店コード4i、写真店名4j、写真店連絡先4k、受付コード4l、受付日4m、出荷予定日4n等からなるオーダ情報4pとで大略構成されている。この注文情報4は注文ID4aと関連付けられて、注文受付機7に接続されたデータベースサーバDBに格納される。
【0030】
DP袋5からネガ2が取り出され(S.2)、DP袋5とネガ2とに同じチェックテープナンバーが記載されたチェックテープが貼り付けられる(S.3)。
【0031】
画像データ作成工程において、DP袋5から取り出されたネガ2上の指定コマの画像読取りがネガスキャナ8によって行われる(S.4)。それにより、その指定コマ画像(原画像)の画像データ9が生成されて(S.5)、その画像データ9がネガスキャナ8に接続されたハードディスク10に保存される。
【0032】
ポストカードの作成においては、顧客1によって指定されたテンプレート画像と画像データ9とが画像合成されてポストカード用の合成画像データ9aが作成され(S.6)、合成画像データ9aもハードディスク10に保存される。
【0033】
この画像データ9、合成画像データ9aには、照合情報付与工程において、照合情報付与手段として機能するコンピュータ11により照合情報が埋め込まれる。具体的には、コンピュータ11内に格納されている電子透かし付与プログラムにより、画像データ9、合成画像データ9aの画像内に電子透かしにより13桁の注文ID4aが埋め込まれる(S.7及びS.8)。この電子透かしは、例えばごく僅かな輝度や色の差分情報を用いて、画像データ9、合成画像データ9a内に肉眼で認識不可能に注文ID4aを埋め込む方式であるが、その詳細は省略する。
【0034】
次に写真プリント作成工程において、電子透かしにより注文ID4aが埋め込まれた画像データ9に基づきつつ、ハードディスク10に接続された焼増し用プリンタ12によって焼増しプリント13が作成される(S.9)。この焼増しプリント13の表面に形成された画像内には、注文ID4aが肉眼で認識不可能に埋め込まれている。
【0035】
また、電子透かしにより注文ID4aが埋め込まれた画像データ9aに基づきつつ、ハードディスク10に接続されたポストカード用プリンタ14によってポストカードプリント15が作成される(S.10)。このポストカードプリント15の表面に形成された画像内には、注文ID4aが肉眼で認識不可能に埋め込まれている。
【0036】
焼増しプリント13とポストカード15とが作成され、写真プリント作成工程が終了したら、照合工程において照合が行われる。この照合工程においては、DP袋5、ネガ2、写真プリントとしての焼増しプリント13、ポストカード15のそれぞれの照合を行って、その写真プリントの納品先を確認する。
【0037】
DP袋5と写真プリント(焼増しプリント13・ポストカード15)との照合は、図4に示すプリント画像読取手段16を用いて以下のようにして行う。このプリント画像読取手段16は、図に示すように読取台17、照明装置18、撮像装置19、撮像装置19に接続されたコンピュータ20で大略構成されている。
【0038】
このプリント画像読取手段16の読取台17上に、表面を撮像装置19の方に向けて焼増しプリント13を載せ、照明装置18によって照明し、撮像装置19によって焼増しプリント13の画像読取を行う(S.11)。読み取られた焼増しプリント13の画像からデジタル画像データが生成されてコンピュータ20に送られる。コンピュータ20は表示部20aを有するとともに、その内部に格納された電子透かし読取プログラムによって照合情報抽出手段として機能する。そのコンピュータ20によって、写真プリントのデジタル画像データから画像内に電子透かしにより埋め込まれた照合情報としての注文ID4aが抽出される(S.12)。
【0039】
図5にコンピュータ20によって注文ID4aが抽出されたときの、表示部20aの表示画面例を示す。表示部20aにはプリント画像読取手段16によって読み取られた焼増しプリント13の画像13aと、その画像13aから抽出された注文ID4aが表示される。また、抽出された注文ID4aに関連付けられた注文情報4(4h,4p)も、データベースサーバDBから読み出されて表示部20aに表示される。
【0040】
この表示部20aに表示された焼増しプリント13の注文ID4aとDP袋5に印刷されている注文ID4aとを照合する(S.13)。両者の注文ID4aが一致している場合、その焼増しプリント13はそのDP袋5に記載された注文内容に基づいて作成されたものであるので、その納品先を確認することができる。
【0041】
次に、このプリント画像読取手段16の読取台17上に、表面を撮像装置19の方に向けてポストカード15を載せて、撮像装置19によってポストカード15の画像読取を行う(S.11)。ポストカード15の表面の画像から注文ID4aを抽出し(S.12)、その注文ID4aとDP袋5に印刷されている注文ID4aとの照合を行うが(S.13)、照合工程における手順は焼増しプリント13の場合と略同様であるので詳細は省略する。
【0042】
ポストカード15表面の画像から抽出された注文ID4aとDP袋5に印刷されている注文ID4aとを照合し、両者の注文ID4aが一致している場合、そのポストカード15はそのDP袋5に記載された注文内容に基づいて作成されたものであるので、その納品先を確認することができる。
【0043】
ネガ2とDP袋5との照合は、それぞれに貼り付けられたチェックテープのチェックテープナンバーによって行う(S.14)。両者に貼り付けられたチェックテープのチェックテープナンバーが一致している場合、そのネガ2はそのDP袋5から取り出されたものであるので、ネガ2をDP袋5の中に入れる。
【0044】
上記のように、DP袋5と写真プリントとの照合を注文ID4aを用いて行い、DP袋5とネガ2の照合をチェックテープナンバーを用いて行い、照合工程が完了したら、出荷工程においてDP袋5の中にネガ2、焼増しプリント13、ポストカード15を入れて、そのDP袋5を納品先としての写真店3に向けて出荷する(S.15)。
【0045】
写真プリントとしての焼増しプリント13、ポストカード15の表面に形成された画像内に電子透かしにより注文ID4aが埋め込まれているので、写真プリント自体により注文ID4aを確認することができる。したがって、照合が簡便でかつ確実となり、照合ミスを防止することができる。
【0046】
写真プリント自体から直接に注文ID4aを確認することができるので、複数種の写真プリント作成工程を同時並行的に行った場合であっても、DP袋5と写真プリントとの照合工程を確実に行うことができる。
【0047】
その注文ID4aは肉眼で認識不可能であるので写真プリントとしての商品価値を低下させることもなく、また、表面画像内に埋め込まれているので、裏面にハガキが貼り付けられたポストカード15の場合であっても注文ID4aが確認できなくなるようなこともない。
【0048】
なお、上記実施の形態においては、顧客1が写真店3を通じて写真プリントサービスの注文を行っているが、もちろん写真店3を介することなく納品先としての顧客1が直接大ラボ6にネガ2を持ち込んで写真プリントサービスを注文してもよい。その場合は、大ラボ6においてDP袋5への注文内容4の記載が行われる。その際、本実施の形態において説明したように、現像済みのネガ2を持ち込んで行う注文に限られず、撮影済みでかつ未現像のネガを持ち込んで行ういわゆる同時プリント注文であってもよい。その場合大ラボ6では、注文受付機7による注文受付を行った後ネガスキャナ8によるネガスキャンを行う前に、図示しないネガ現像機によるネガ現像が行われる。
【0049】
注文内容としても、もちろん焼増し・ポストカードの作成に限られるものではなく、シールプリント作成・写真入りテレフォンカード作成・写真入りマグカップ作成等の写真プリントサービスの注文であってもよい。
【0050】
また、上記実施の形態では、顧客1がネガ2を持ち込んだ場合を説明しているが、顧客1がデジタルカメラで撮影した撮影画像データを、フレキシブルディスク・CD−R・フラッシュメモリ等の記録媒体に記録して写真店3や大ラボ6に持ち込んでもよい。さらに、大ラボ6に写真注文を受け付けるためのサーバが設置されている場合には、顧客1が自宅のパーソナルコンピュータ等からインターネット等のデータ通信網を介して直接大ラボ6の注文受付サーバに撮影画像データを送信してもよい。
【0051】
写真プリントに埋め込む注文ID4aを、写真プリント作成工程における写真プリント種ごとに異なるものとして、それぞれの工程における進度状況を管理するようにしてもよい。
【0052】
例えば焼増しプリント作成工程では13桁の注文IDの末尾に「−1」を加え、ポストカード作成工程では13桁の注文IDの末尾に「−2」を加える。照合情報付与工程・写真プリント作成工程・照合工程・出荷工程等の各工程において、それぞれの工程が完了するごとに注文ID4aを抽出してコンピュータ11に入力する。それにより、それぞれの作成写真プリント種が現在どの工程まで進んでいるかを把握して各写真プリント作成の進度状況を管理することができる。
【0053】
肉眼で認識不可能に焼増しプリント13やポストカード15の表面画像に注文ID4aを付与する方式として、上記実施の形態では電子透かしを用いているが、これに限られるものではなく、例えばUV(紫外線)インク等を用いてもよい。このUVインクは、可視光波長域においては透明で認識不可能であるが、紫外線を照射すると特定波長の可視光を発して認識可能となるものである。
【0054】
このUVインクを用いて写真プリントの表面画像上に注文ID4aを印刷しておき、プリント画像読取手段16の照明装置18として紫外線照射装置を用いることにより、通常は透明であって肉眼で認識不可能な注文ID4aを、写真プリントの表面から抽出することができる。
【0055】
なお、ネガ2とDP袋5との照合を、写真店3への出荷直前の照合工程において行っているが、もちろんネガスキャナ8によるネガスキャンの直後にネガ2とDP袋5との照合を先に行って、ネガ2をDP袋5内に挿入しておいてから後の工程を行うものであってもよい。
【0056】
[変形例]
照合工程において図示しない照合手段を用い、その照合手段がDP袋5に印刷されている注文ID4aを読み取って、コンピュータ20によって抽出された注文ID4aに基づいて自動的に写真プリント(焼増しプリント13及びポストカード15)とDP袋5との照合を行い、写真プリントの注文ID4aと一致する注文ID4aが印刷されたDP袋5の中にその写真プリントを自動的に挿入して納品先ごとに仕分けるようになっていてもよい。そのように構成することにより、照合工程がより簡便で確実なものとなり、効率的なものとなる。
【0057】
【発明の効果】
以上説明したように、本願の請求項1に係る発明によれば、照合情報が写真プリント表面に付与されているので、裏面にハガキを貼り付けるポストカードのような写真プリント製品の場合であっても、照合情報が確認できなくなることはない。また、その照合情報は画像内に肉眼で認識不可能に付与されているので、写真プリントとしての商品価値を低下させることもない。照合情報が写真プリント自体に付与されているので、写真プリント自体から直接納品先を確認することができ、納品先の確認を容易かつ確実なものとすることができるという効果を得ることができる。
【0058】
請求項4に係る発明によれば、照合情報が写真プリント自体に付与されており、その写真プリントの画像を読み取ってその読取画像から照合情報を抽出するので、請求項1に係る発明の効果に加え、写真プリント自体から簡便に納品先を確認することができるという効果も得ることができる。
【0059】
請求項7に係る発明によれば、抽出された照合情報に基づいて、写真プリントの納品先を確認して納品先ごとに仕分ける照合手段とを備えているので、請求項4に係る発明の効果に加え、写真プリント自体からさらに簡便に納品先を確認することができ、その納品先に応じて自動的に写真プリントを仕分けることができるという効果も得ることができる。
【0060】
請求項2,5,8に係る発明によれば、照合情報が電子透かしによって前記プリント画像内に埋め込まれたものであるので、その照合情報は、経時変化・改ざん・変形等に対して信頼性が高く、情報の隠蔽性(すなわち認識不可能な程度)も高いものとなっている。写真プリント表面の画像からの照合情報の抽出も、確実かつ簡便である。
【0061】
請求項3,6,9に係る発明によれば、照合情報が、写真注文を管理するために写真注文1件ごとに対応して付与された注文IDであるので、写真注文の管理が容易となり、写真プリント作成における照合が確実かつ容易なものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る写真の照合方法を用いた写真プリントサービスの工程を説明するブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る写真の照合方法を用いた写真プリントサービスの工程を説明するフローチャートである。
【図3】注文IDに関連付けられたデータベースとしての注文情報を説明する図である。
【図4】プリント画像読取手段の概略構成を示す図である。
【図5】注文IDが抽出された際のプリント画像読取手段の一部としてのコンピュータの表示部の表示画面例を示す図である。
【符号の説明】
1:顧客
3:写真店
4:注文情報
4a:注文ID(注文管理番号)
5:DP袋
6:大ラボ(写真現像所)
9:画像データ
9a:合成画像データ
12:焼増し用プリンタ
13:焼増しプリント
13a:画像
14:ポストカード用プリンタ
15:ポストカード
16:プリント画像読取手段
20:コンピュータ
Claims (9)
- 表面に形成されたプリント画像内に、その納品先を確認するための照合情報が肉眼で認識不可能に付与されていることを特徴とする写真プリント。
- 前記照合情報が、電子透かしによって前記プリント画像内に埋め込まれたものであることを特徴とする請求項1に記載の写真プリント。
- 前記照合情報が、写真注文を管理するために該写真注文1件ごとに対応して付与された注文IDであることを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載の写真プリント。
- 表面に形成されたプリント画像内に、その納品先を確認するための照合情報が肉眼で認識不可能に付与された写真プリントの前記表面から前記プリント画像を読み取り、
該読み取られたプリント画像内から前記照合情報を抽出し、
該抽出された照合情報に基づいて、前記写真プリントの納品先を確認することを特徴とする写真の照合方法。 - 前記照合情報が、電子透かしによって前記プリント画像内に埋め込まれたものであることを特徴とする請求項4に記載の写真の照合方法。
- 前記照合情報が、写真注文を管理するために該写真注文1件ごとに対応して付与された注文IDであることを特徴とする請求項4又は請求項5のいずれかに記載の写真の照合方法。
- 表面に形成されたプリント画像内に、その納品先を確認するための照合情報が肉眼で認識不可能に付与された写真プリントの前記表面から前記プリント画像を読み取るプリント画像読取手段と、
該読み取られたプリント画像内から前記照合情報を抽出する照合情報抽出手段と、
該抽出された照合情報に基づいて、前記写真プリントの納品先を確認して該納品先ごとに仕分ける照合手段とを備えたことを特徴とする写真の照合システム。 - 前記照合情報が、電子透かしによって前記プリント画像内に埋め込まれたものであることを特徴とする請求項7に記載の写真の照合システム。
- 前記照合情報が、写真注文を管理するために該写真注文1件ごとに対応して付与された注文IDであることを特徴とする請求項7又は請求項8のいずれかに記載の写真の照合システム。
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