JP2004125921A - 光学mems素子及び光変調素子 - Google Patents
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Abstract
【課題】光学MEMS素子及び光変調素子の、より高性能化、高信頼性化を図る。
【解決手段】基板側電極23と、基板側電極23に対向して配置され、光反射膜を兼ねる駆動側電極24を有するビーム26と、駆動側電極24より導出された配線部32とを備え、駆動側電極24及び配線部32がAgを含む材料で形成されて成る。
【選択図】 図1
【解決手段】基板側電極23と、基板側電極23に対向して配置され、光反射膜を兼ねる駆動側電極24を有するビーム26と、駆動側電極24より導出された配線部32とを備え、駆動側電極24及び配線部32がAgを含む材料で形成されて成る。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、静電駆動型の光学MEMS素子及び光変調素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
微細技術の進展に伴い、いわゆるマイクロマシン(MEMS:Micro Electoro Mechancal Systems、超小型電気的・機械的複合体)素子、及びMEMS素子を組み込んだ小型機器が、注目されている。
MEMS素子は、シリコン基板、ガラス基板等の基板上に微細構造体として形成され、機械的駆動力を出力する駆動体と、駆動体を制御する半導体集積回路等とを電気的に、更に機械的に結合させた素子である。MEMS素子の基本的な特徴は、機械的構造として構成されている駆動体が素子の一部に組み込まれていることであって、駆動体の駆動は、電極間のクローン引力などを応用して電気的に行われる。
【0003】
図5は、所謂両持ち梁方式の静電駆動型のMEMS素子の概念構成を示す。このMEMS素子1は、基板2と、基板2上に形成した基板側電極3と、基板側電極3に対向して平行に配置された駆動側電極4を有したビーム6と、このビーム6の両端を支持する支持部7とを備えて成る。ビーム6と基板側電極3とは、その間の空隙8によって電気的に絶縁されている。ビーム6の駆動側電極4の一端には配線12が接続される。基板2は、例えば半導体基板9上に絶縁膜10を形成した基板や、ガラス基板のような絶縁性基板等の所要の基板が用いられる。基板側電極3は、不純物をドーピングした多結晶シリコン膜、金属膜等で形成される。基板側電極3を含む基板2上の全面に絶縁膜11が形成され、この絶縁膜11に対向してビーム6が配置される。ビーム6は、例えばシリコン窒化膜(SiN膜)等の絶縁膜5とその上の例えばAl膜からなる駆動側電極4とから構成される。配線12も例えばAl膜で形成される。
このMEMS素子1では、基板側電極3と駆動側電極4に与える電位に応じてビーム6が基板側電極3との間の静電引力又は静電反発により変位し、例えばビーム6が基板側電極3に対して平行状態と凹み状態に変位する。
【0004】
MEMS素子1は、駆動側電極4を光反射膜として表面に光が照射したとき、ビーム6の駆動位置に応じて、その光の反射方向が異なることを利用し一方の反射光を検出してスイッチ機能を持たせた、光スイッチとして適用できる。
また、MEMS素子1は、光強度を変調させる光変調素子として適用できる。光の反射を利用するときは、ビームを振動させて単位時間当たりの一方向の反射量で光強度を変調する。この光変調素子はいわゆる時間変調である。光の回折を利用するときは、共通の基板側電極3に対して複数のビーム6を並列配置して光変調素子を構成し、共通の基板側電極3に対する例えば1つ置きのビーム6の近接、離間の動作により、光反射膜を兼ねる駆動側電極4の高さを変化させ、光の回折によって基板側電極4で反射する光の強度を変調する。この光変調素子はいわゆる空間変調である。
【0005】
一方、SLM(シリコンライトマシーン)社はレーザディスプレイ用光強度変調素子として、GLV(Grating Light Valve)デバイスを開発した。このGLVデバイスは、静電容量型のビームを有するMOEMS(Micro Optical Electoro−Mechanical Systems)である。現行のGLVデバイスは、静電駆動用のレーザ反射面となる駆動側電極及びその配線として、Alを主成分とする金属膜(例えばAlー1%Si膜)を使用している。Alを主成分とする金属膜が使用されている理由は、1)一般的な電子部品配線材料であり、2)反射率、電気抵抗率、信頼性で所望の特性を満たし、3)エッチング性に優れているからである。
【0006】
なお、特開2000ー28551号公報には、光学記録媒体の半透明反射膜をAgに所定の不純物を添加した金属材料で形成することで、耐候性を改善するようにした技術が示されている。特開2001ー192752号公報には、配線パターン、電極、接点、金属反射膜を、Agに所定の不純物を添加した金属材料で形成することで、耐候性を改善するようにした技術が示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述の光スイッチ等のいわゆる光学MEMS素子、光変調素子においては、その素子性能を向上するためには出来る限り高効率の光反射を達成する必要があるが、しかしAlを主成分とする金属反射膜では反射率向上に限界があった。また、レーザパワー及びレーザの連続照射時間を現行より大きくした場合には、反射膜及び配線材のAl膜が劣化し、電気特性及び熱的信頼性が低下することが懸念される。
【0008】
本発明は、上述の点に鑑み、より性能向上及び信頼性向上を可能に光学MEMS素子及び光変調素子を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る光学MEMS素子は、基板側電極と、基板側電極に対向して配置され、光反射膜を兼ねる駆動側電極を有するビームと、駆動側電極に一体に形成された配線とを備え、駆動側電極及び配線部がAgを含む材料で形成された構成とする。
【0010】
Agを含む材料膜は、Al膜に比べて、波長450nm〜640nmの光に対する反射率が大きく、融点及び熱伝導率が大きく、電気抵抗率が低い。
本発明の光学MEMS素子では、光反射膜を兼ねる駆動側電極及び配線部をAgを含む材料で形成するので、反射光の利用率が上がり、駆動側電極の熱的ダメージが低減し、素子の消費電力が低減する。
【0011】
本発明に係る光変調素子は、基板側電極と、基板側電極に対向して配置され、光反射膜を兼ねる駆動側電極を有するビームと、駆動側電極に一体に形成された配線とを備え、駆動側電極及び配線部がAgを含む材料で形成された構成とする。
【0012】
本実施の形態の光変調素子では、光反射膜を兼ねる駆動側電極及び配線部をAgを含む材料で形成するとにより、反射光の利用率が上がり、駆動側電極の熱的ダメージが低減し、素子の消費電力が低減する。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
【0014】
図1は、本発明の光学MEMS素子の代表的な一実施の形態を示す。本例では所謂両持ち梁方式の静電駆動型の光学MEMS素子に適用した場合である。本実施の形態に係る光学MEMS素子21は、基板22と、基板22上に形成した基板側電極23と、基板側電極23に対向して平行に配置された光反射膜を兼ねる駆動側電極24を有したビーム26と、このビーム26の両端を支持する支持部27とを備えて成る。ビーム26と基板側電極23とは、その間の空隙28によって電気的に絶縁されている。ビーム26の駆動側電極24の一端には配線部32が接続される。基板22は、例えば半導体基板29上に絶縁膜30を形成した基板や、ガラス基板のような絶縁性基板等の所要の基板が用いられる。基板側電極23は、不純物をドーピングした多結晶シリコン膜、金属膜等で形成される。基板側電極23を含む基板22上の全面に絶縁膜31が形成され、この絶縁膜31に対向してビーム26が配置される。ビーム26は、例えばシリコン窒化膜(SiN膜)等の絶縁膜25とその上の駆動側電極24とから構成される。駆動側電極24の膜厚は、40nm〜150nm、好ましくは10nm程度とすることができる。配線部32の膜厚は、駆動側電極24より厚いことが望ましい。図示の例では、駆動側電極24の一部が配線部32上に接続されるように形成される。
【0015】
そして、本実施の形態においては、特に駆動側電極24及び配線部32を、波長450nm〜640nmの範囲の光の反射率が高く、熱伝導率が高く、さらに電気抵抗率が低い特性を有する金属材料で形成する。このような特性を満たす金属材としては、Agを含む金属材料が適している。このAgを含む金属材料としては、Ag元素単体で構成される材料(いわゆる純Ag材)、好ましくは、Agを主成分として、Pdを0.1〜3wt%含有し、Al,Au,Pt,Cu,Ta,Cr,Ti,Ni,Co,Siからなる群から選ばれた複数の元素をを合計で0.1〜3wt%含む合金材とすることができる。駆動側電極24と配線部32は、同じ金属材料で形成しても良く、あるいは上記金属材料の中で互いに異なる金属材料で形成することもできる。
【0016】
表1は、素子性能と信頼性の指標として、スパッタリング法で作成した金属薄膜材料の特性データの例を示す。膜厚は夫々100nmである。反射率は波長450nm〜640nmの光の反射率である。熱伝導率は温度300Kにおける熱伝導率である。
【0017】
【表1】
【0018】
表1からも明らかなように、光反射膜を兼ねる駆動側電極の金属材料をAl材からAgを含む材料に変えることで、次の3点の効果が期待できる。
1)反射率が5%程度大きくなる。2)熱伝導率の増大によってレーザ照射される箇所に蓄積された熱がより分散されやすくなり、表面粗さの増大やクラックなどの熱的劣化が低減される。3)電気抵抗率の減少によって消費電力が低減される。配線部もAgを含む金属材料に変更することにより大きな効果が得られる。
【0019】
Ag元素単体で構成される純Ag材料は、水分、塩化物、硫黄、硫化物などに対して敏感に反応しやすく腐食耐久性に問題を有している。表1に示すように、Pd0.9wt%,Cu1.0wt%を含むAg合金薄膜は、Ag単体薄膜と比較すると、反射率、熱伝導率、抵抗率が減少するが、耐腐食性に優れ、Al単体薄膜と比較すると特性の向上が期待できる。
【0020】
上述の本実施の形態に係る光学MEMS素子によれば、駆動側電極及び配線部をAgを含む金属材料で形成することにより、駆動側電極の反射膜としての反射率が大きくなり、また、融点、熱伝導率が大きくなるため駆動側電極のダメージが低減し熱的信頼性が向上し、さらに駆動側電極及び配線部の電気的抵抗が小さくなり、デバイスの消費電力が低減する。Agを主成分として、Pdを0.1〜3wt%含有し、Al,Au,Pt,Cu,Ta,Cr,Ti,Ni,Co,Siからなる群から選ばれた複数の元素を合計で0.1〜3wt%含む合金材料を適用するときは、上記性能を損なわずに駆動側電極及び配線部の腐食耐久性が高い光学MEMS素子が提供できる。
従って、本実施の形態の光学MEMS素子は、安定したオン、オフ制御できる光スイッチ、光強度を変調する光変調素子等の光素子としての性能向上を図ることができる。
【0021】
図2は、本発明に係る光変調素子としてのGLVデバイスの実施の形態を示す。本実施の形態に係るGLVデバイス41は、基板42上に共通の基板側電極43が形成され、この基板側電極43に交叉して両持ち梁構造の複数、本例では6つのビーム46〔461 、462 、463 、464 、465 、466 〕が支持部48に支持されて並列配置されて成る。各ビーム46の一端には配線部49〔491 、492 、493 、494 、495 、496 〕が導出される。ビーム46は、図3Bに示すように、空隙50を挟んで基板側電極43に平行する例えばSiN膜等の絶縁膜45とその上の反射膜を兼ねる駆動側電極44とから形成される。駆動側電極44及び配線部49は、前述したAgを含む金属材料で形成される。
【0022】
本実施の形態のGLVデバイス41では、基板側電極43と反射膜兼駆動側電極44との間に微小電圧を印加すると、前述した静電現象によってビーム46が基板側電極43に向かって近接し、また電圧の印加を停止すると離間して元の状態に戻る。そして、基板側電極43に対する複数のビーム46の近接、離間の動作(即ち、1つ置きのビームの近接、離間の動作)により、駆動側電極44の高さを交互に変化させ、光の回折によって(6つのビーム46全体に対して1つの光スポットが照射される)、駆動側電極44で反射する光の強度を変調することができる。
本実施の形態のGLVデバイスによれば、駆動側電極44及び配線部49を前述したと同様のAgを含む金属材料で形成することにより、特性の向上、高信頼性化を図ることができる。
【0023】
図3は、上述の光変調素子としてのGLVデバイスを用いた光学装置の一実施の形態を示す。本例ではレーザディスプレイに適用した場合である。
本実施の形態に係るレーザディスプレイ61は、例えば、大型スクリーン用プロジェクタ、特にデジタル画像のプロジェクタとして、或いはコンピュータ画像投影装置として用いられる。
【0024】
レーザディスプレイ61は、図4に示すように、赤(R)、緑(G)、青(B)の各色のレーザ光源62R,62G,62Bと、各レーザ光源に対して、それぞれ光軸上に順次、設けられたミラー64R,64G,64B、各色照明光学系(レンズ群)66R,66G,66B、及び光変調素子として機能するGLVデバイス68R,68G,68Bとを備えている。
レーザ光源62R,62G,62Bは、それぞれ例えば、R(波長642nm、光出力薬3W)、G(波長532nm、光出力約2W)、B(波長457nm、光出力約1.5W)のレーザを射出する。
【0025】
更に、レーザディスプレイ61は、GLVデバイス68R,68G,68Bによりそれぞれ光強度が変調された赤色(R)レーザ光、緑色(G)レーザ光、及び青色(B)レーザ光を合成する色合成フィルタ70、空間フィルタ72、ディフューザ74、ミラー76、ガルバノスキャナ78、投影光学系(レンズ群)80、及びスクリーン82を備えている。色合成フィルタ70は、例えばダイクロイックミラーで構成される。
【0026】
本実施の形態のレーザディスプレイ61は、レーザ光源62R,62G,62Bから射出されたRGB各レーザ光が、それぞれミラー64R,64G,64Bを経て各色照明光学系66R,66G,66Bから各GLVデバイス68R,68G,68Bに入射する。各レーザ光は、色分類された画像信号であり、GLVデバイス68R,68G,68Bに同期入力されるようになっている。
更に、各レーザ光は、GLVデバイス68R,68G,68Bによって回折されることにより空間変調され、これら3色の回折光が色合成フィルタ70によって合成され、続いて空間フィルタ72によって信号成分のみが取り出される。
次いで、このRGBの画像信号は、ディフューザ64によってレーザスペックルが提言され、ミラー76を経て、画像信号と同期するガルバノスキャナ78により空間に展開され、投影光学系80によってスクリーン82上にフルカラー画像として投影される。
【0027】
本実施の形態のレーザディスプレイ61では、光変調素子として図3に示す構成のGLVデバイス68R,68G,68Bを備えるので、光利用率の向上、熱的信頼性の向上、さらに消費電力の低減を可能にする。
【0028】
本実施の形態のレーザディスプレイ61では、各色のレーザ光源62に対応して、GLVデバイス68R,68G,68Bを備えているが、本発明に係るGLVデバイスは、これ以外の構成を有する各種のディスプレイについても適用可能である。
例えば、光源を白色とする一方で、RGBそれぞれの波長の光のみを反射して(それ以外の光は回折する)各色を表示するようにビームの幅が異なる光変調素子68R,68G,68Bが1画素を構成するようにしてもよい。
また、RGBの画像データからなる画像情報に同期したカラーホイールを通してGLVデバイス68に、単一の光源からの白色光を入射させるようにすることもできる。
更に、例えば、単一のGLVデバイス68を用いて、RGBのLED(発光ダイオード)からの光を回折し、画素毎の色の情報を再生するように構成すれば、簡単なハンディタイプのカラーディスプレイとなる。
【0029】
また、本発明に係るGLVデバイスは、本実施の形態のレーザディスプレイのようなプロジェクタ類だけでなく、光通信におけるWDM(Wavelength Division Multplexing:波長多重)電送用の各種デバイス、MUX(Multiplexer:パラレルーシリアル変換器/分配化装置)、あるいはOADM(Optical Add/Drop Multiplexer)、OXC(Optical Cross Connect)等の光スイッチとして用いることもできる。
更に、例えばディジタル画像等を直画できる微細描画装置、半導体露光装置や、プリンタエンジンなど、その他の光学装置にも適用できる。
【0030】
また、本実施の形態のレーザディスプレイ61では、GLVデバイス68R,68G,68Bを用いて空間変調を行うレーザディスプレイについて説明したが、本発明に係るGLVデバイスは、位相、光強度などの干渉・回折により変調可能な情報のスイッチングを行うことができ、これらを利用した光学装置に応用することが可能である。
【0031】
【発明の効果】
本発明に係る光学MEMS素子及び光変調素子によれば、光反射効率が高く、駆動側電極の熱的ダメージが低減して熱的信頼性が向上し、さらに消費電力を低減することができる。従って、より性能の向上及び信頼性の向上を図ることができる。
駆動側電極及び配線部を、Agを主成分としてPdを0.1〜3wt%含有し、Al,Au,Pt,Cu,Ta,Cr,Ti,Ni,Co,Siからなる群から選ばれた複数の元素を合計で0.1〜3wt%含む合金で形成するときは、上記性の付を損なわずに腐食耐久性に優れた光学MEMS素子及び光変調素子を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光学MEMS素子の代表的な一実施の形態を示す構成図である。
【図2】A 本発明に係る光変調素子としてのGLVデバイスの実施の形態を示す構成図である。
B 図2Aの断面図である。
【図3】本発明に係るレーザディスプレイの実施の形態を示す構成図である。
【図4】従来の静電駆動型のMEMS素子の例を示す構成図である。
【符号の説明】
21・・・光学MEMS素子、22・・・基板、23・・・基板側電極、24・・・駆動側電極、25・・・絶縁膜、26・・・ビーム、27・・・支持部、28・・・空隙、29・・・半導体基板、30、31・・・絶縁膜、32・・・配線部、41・・・GLVデバイス、42・・・基板、43・・・基板側電極、44・・・駆動側電極、45・・・絶縁膜、46・・・ビーム、49・・・支持部、50・・・空隙
【発明の属する技術分野】
本発明は、静電駆動型の光学MEMS素子及び光変調素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
微細技術の進展に伴い、いわゆるマイクロマシン(MEMS:Micro Electoro Mechancal Systems、超小型電気的・機械的複合体)素子、及びMEMS素子を組み込んだ小型機器が、注目されている。
MEMS素子は、シリコン基板、ガラス基板等の基板上に微細構造体として形成され、機械的駆動力を出力する駆動体と、駆動体を制御する半導体集積回路等とを電気的に、更に機械的に結合させた素子である。MEMS素子の基本的な特徴は、機械的構造として構成されている駆動体が素子の一部に組み込まれていることであって、駆動体の駆動は、電極間のクローン引力などを応用して電気的に行われる。
【0003】
図5は、所謂両持ち梁方式の静電駆動型のMEMS素子の概念構成を示す。このMEMS素子1は、基板2と、基板2上に形成した基板側電極3と、基板側電極3に対向して平行に配置された駆動側電極4を有したビーム6と、このビーム6の両端を支持する支持部7とを備えて成る。ビーム6と基板側電極3とは、その間の空隙8によって電気的に絶縁されている。ビーム6の駆動側電極4の一端には配線12が接続される。基板2は、例えば半導体基板9上に絶縁膜10を形成した基板や、ガラス基板のような絶縁性基板等の所要の基板が用いられる。基板側電極3は、不純物をドーピングした多結晶シリコン膜、金属膜等で形成される。基板側電極3を含む基板2上の全面に絶縁膜11が形成され、この絶縁膜11に対向してビーム6が配置される。ビーム6は、例えばシリコン窒化膜(SiN膜)等の絶縁膜5とその上の例えばAl膜からなる駆動側電極4とから構成される。配線12も例えばAl膜で形成される。
このMEMS素子1では、基板側電極3と駆動側電極4に与える電位に応じてビーム6が基板側電極3との間の静電引力又は静電反発により変位し、例えばビーム6が基板側電極3に対して平行状態と凹み状態に変位する。
【0004】
MEMS素子1は、駆動側電極4を光反射膜として表面に光が照射したとき、ビーム6の駆動位置に応じて、その光の反射方向が異なることを利用し一方の反射光を検出してスイッチ機能を持たせた、光スイッチとして適用できる。
また、MEMS素子1は、光強度を変調させる光変調素子として適用できる。光の反射を利用するときは、ビームを振動させて単位時間当たりの一方向の反射量で光強度を変調する。この光変調素子はいわゆる時間変調である。光の回折を利用するときは、共通の基板側電極3に対して複数のビーム6を並列配置して光変調素子を構成し、共通の基板側電極3に対する例えば1つ置きのビーム6の近接、離間の動作により、光反射膜を兼ねる駆動側電極4の高さを変化させ、光の回折によって基板側電極4で反射する光の強度を変調する。この光変調素子はいわゆる空間変調である。
【0005】
一方、SLM(シリコンライトマシーン)社はレーザディスプレイ用光強度変調素子として、GLV(Grating Light Valve)デバイスを開発した。このGLVデバイスは、静電容量型のビームを有するMOEMS(Micro Optical Electoro−Mechanical Systems)である。現行のGLVデバイスは、静電駆動用のレーザ反射面となる駆動側電極及びその配線として、Alを主成分とする金属膜(例えばAlー1%Si膜)を使用している。Alを主成分とする金属膜が使用されている理由は、1)一般的な電子部品配線材料であり、2)反射率、電気抵抗率、信頼性で所望の特性を満たし、3)エッチング性に優れているからである。
【0006】
なお、特開2000ー28551号公報には、光学記録媒体の半透明反射膜をAgに所定の不純物を添加した金属材料で形成することで、耐候性を改善するようにした技術が示されている。特開2001ー192752号公報には、配線パターン、電極、接点、金属反射膜を、Agに所定の不純物を添加した金属材料で形成することで、耐候性を改善するようにした技術が示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述の光スイッチ等のいわゆる光学MEMS素子、光変調素子においては、その素子性能を向上するためには出来る限り高効率の光反射を達成する必要があるが、しかしAlを主成分とする金属反射膜では反射率向上に限界があった。また、レーザパワー及びレーザの連続照射時間を現行より大きくした場合には、反射膜及び配線材のAl膜が劣化し、電気特性及び熱的信頼性が低下することが懸念される。
【0008】
本発明は、上述の点に鑑み、より性能向上及び信頼性向上を可能に光学MEMS素子及び光変調素子を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る光学MEMS素子は、基板側電極と、基板側電極に対向して配置され、光反射膜を兼ねる駆動側電極を有するビームと、駆動側電極に一体に形成された配線とを備え、駆動側電極及び配線部がAgを含む材料で形成された構成とする。
【0010】
Agを含む材料膜は、Al膜に比べて、波長450nm〜640nmの光に対する反射率が大きく、融点及び熱伝導率が大きく、電気抵抗率が低い。
本発明の光学MEMS素子では、光反射膜を兼ねる駆動側電極及び配線部をAgを含む材料で形成するので、反射光の利用率が上がり、駆動側電極の熱的ダメージが低減し、素子の消費電力が低減する。
【0011】
本発明に係る光変調素子は、基板側電極と、基板側電極に対向して配置され、光反射膜を兼ねる駆動側電極を有するビームと、駆動側電極に一体に形成された配線とを備え、駆動側電極及び配線部がAgを含む材料で形成された構成とする。
【0012】
本実施の形態の光変調素子では、光反射膜を兼ねる駆動側電極及び配線部をAgを含む材料で形成するとにより、反射光の利用率が上がり、駆動側電極の熱的ダメージが低減し、素子の消費電力が低減する。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
【0014】
図1は、本発明の光学MEMS素子の代表的な一実施の形態を示す。本例では所謂両持ち梁方式の静電駆動型の光学MEMS素子に適用した場合である。本実施の形態に係る光学MEMS素子21は、基板22と、基板22上に形成した基板側電極23と、基板側電極23に対向して平行に配置された光反射膜を兼ねる駆動側電極24を有したビーム26と、このビーム26の両端を支持する支持部27とを備えて成る。ビーム26と基板側電極23とは、その間の空隙28によって電気的に絶縁されている。ビーム26の駆動側電極24の一端には配線部32が接続される。基板22は、例えば半導体基板29上に絶縁膜30を形成した基板や、ガラス基板のような絶縁性基板等の所要の基板が用いられる。基板側電極23は、不純物をドーピングした多結晶シリコン膜、金属膜等で形成される。基板側電極23を含む基板22上の全面に絶縁膜31が形成され、この絶縁膜31に対向してビーム26が配置される。ビーム26は、例えばシリコン窒化膜(SiN膜)等の絶縁膜25とその上の駆動側電極24とから構成される。駆動側電極24の膜厚は、40nm〜150nm、好ましくは10nm程度とすることができる。配線部32の膜厚は、駆動側電極24より厚いことが望ましい。図示の例では、駆動側電極24の一部が配線部32上に接続されるように形成される。
【0015】
そして、本実施の形態においては、特に駆動側電極24及び配線部32を、波長450nm〜640nmの範囲の光の反射率が高く、熱伝導率が高く、さらに電気抵抗率が低い特性を有する金属材料で形成する。このような特性を満たす金属材としては、Agを含む金属材料が適している。このAgを含む金属材料としては、Ag元素単体で構成される材料(いわゆる純Ag材)、好ましくは、Agを主成分として、Pdを0.1〜3wt%含有し、Al,Au,Pt,Cu,Ta,Cr,Ti,Ni,Co,Siからなる群から選ばれた複数の元素をを合計で0.1〜3wt%含む合金材とすることができる。駆動側電極24と配線部32は、同じ金属材料で形成しても良く、あるいは上記金属材料の中で互いに異なる金属材料で形成することもできる。
【0016】
表1は、素子性能と信頼性の指標として、スパッタリング法で作成した金属薄膜材料の特性データの例を示す。膜厚は夫々100nmである。反射率は波長450nm〜640nmの光の反射率である。熱伝導率は温度300Kにおける熱伝導率である。
【0017】
【表1】
【0018】
表1からも明らかなように、光反射膜を兼ねる駆動側電極の金属材料をAl材からAgを含む材料に変えることで、次の3点の効果が期待できる。
1)反射率が5%程度大きくなる。2)熱伝導率の増大によってレーザ照射される箇所に蓄積された熱がより分散されやすくなり、表面粗さの増大やクラックなどの熱的劣化が低減される。3)電気抵抗率の減少によって消費電力が低減される。配線部もAgを含む金属材料に変更することにより大きな効果が得られる。
【0019】
Ag元素単体で構成される純Ag材料は、水分、塩化物、硫黄、硫化物などに対して敏感に反応しやすく腐食耐久性に問題を有している。表1に示すように、Pd0.9wt%,Cu1.0wt%を含むAg合金薄膜は、Ag単体薄膜と比較すると、反射率、熱伝導率、抵抗率が減少するが、耐腐食性に優れ、Al単体薄膜と比較すると特性の向上が期待できる。
【0020】
上述の本実施の形態に係る光学MEMS素子によれば、駆動側電極及び配線部をAgを含む金属材料で形成することにより、駆動側電極の反射膜としての反射率が大きくなり、また、融点、熱伝導率が大きくなるため駆動側電極のダメージが低減し熱的信頼性が向上し、さらに駆動側電極及び配線部の電気的抵抗が小さくなり、デバイスの消費電力が低減する。Agを主成分として、Pdを0.1〜3wt%含有し、Al,Au,Pt,Cu,Ta,Cr,Ti,Ni,Co,Siからなる群から選ばれた複数の元素を合計で0.1〜3wt%含む合金材料を適用するときは、上記性能を損なわずに駆動側電極及び配線部の腐食耐久性が高い光学MEMS素子が提供できる。
従って、本実施の形態の光学MEMS素子は、安定したオン、オフ制御できる光スイッチ、光強度を変調する光変調素子等の光素子としての性能向上を図ることができる。
【0021】
図2は、本発明に係る光変調素子としてのGLVデバイスの実施の形態を示す。本実施の形態に係るGLVデバイス41は、基板42上に共通の基板側電極43が形成され、この基板側電極43に交叉して両持ち梁構造の複数、本例では6つのビーム46〔461 、462 、463 、464 、465 、466 〕が支持部48に支持されて並列配置されて成る。各ビーム46の一端には配線部49〔491 、492 、493 、494 、495 、496 〕が導出される。ビーム46は、図3Bに示すように、空隙50を挟んで基板側電極43に平行する例えばSiN膜等の絶縁膜45とその上の反射膜を兼ねる駆動側電極44とから形成される。駆動側電極44及び配線部49は、前述したAgを含む金属材料で形成される。
【0022】
本実施の形態のGLVデバイス41では、基板側電極43と反射膜兼駆動側電極44との間に微小電圧を印加すると、前述した静電現象によってビーム46が基板側電極43に向かって近接し、また電圧の印加を停止すると離間して元の状態に戻る。そして、基板側電極43に対する複数のビーム46の近接、離間の動作(即ち、1つ置きのビームの近接、離間の動作)により、駆動側電極44の高さを交互に変化させ、光の回折によって(6つのビーム46全体に対して1つの光スポットが照射される)、駆動側電極44で反射する光の強度を変調することができる。
本実施の形態のGLVデバイスによれば、駆動側電極44及び配線部49を前述したと同様のAgを含む金属材料で形成することにより、特性の向上、高信頼性化を図ることができる。
【0023】
図3は、上述の光変調素子としてのGLVデバイスを用いた光学装置の一実施の形態を示す。本例ではレーザディスプレイに適用した場合である。
本実施の形態に係るレーザディスプレイ61は、例えば、大型スクリーン用プロジェクタ、特にデジタル画像のプロジェクタとして、或いはコンピュータ画像投影装置として用いられる。
【0024】
レーザディスプレイ61は、図4に示すように、赤(R)、緑(G)、青(B)の各色のレーザ光源62R,62G,62Bと、各レーザ光源に対して、それぞれ光軸上に順次、設けられたミラー64R,64G,64B、各色照明光学系(レンズ群)66R,66G,66B、及び光変調素子として機能するGLVデバイス68R,68G,68Bとを備えている。
レーザ光源62R,62G,62Bは、それぞれ例えば、R(波長642nm、光出力薬3W)、G(波長532nm、光出力約2W)、B(波長457nm、光出力約1.5W)のレーザを射出する。
【0025】
更に、レーザディスプレイ61は、GLVデバイス68R,68G,68Bによりそれぞれ光強度が変調された赤色(R)レーザ光、緑色(G)レーザ光、及び青色(B)レーザ光を合成する色合成フィルタ70、空間フィルタ72、ディフューザ74、ミラー76、ガルバノスキャナ78、投影光学系(レンズ群)80、及びスクリーン82を備えている。色合成フィルタ70は、例えばダイクロイックミラーで構成される。
【0026】
本実施の形態のレーザディスプレイ61は、レーザ光源62R,62G,62Bから射出されたRGB各レーザ光が、それぞれミラー64R,64G,64Bを経て各色照明光学系66R,66G,66Bから各GLVデバイス68R,68G,68Bに入射する。各レーザ光は、色分類された画像信号であり、GLVデバイス68R,68G,68Bに同期入力されるようになっている。
更に、各レーザ光は、GLVデバイス68R,68G,68Bによって回折されることにより空間変調され、これら3色の回折光が色合成フィルタ70によって合成され、続いて空間フィルタ72によって信号成分のみが取り出される。
次いで、このRGBの画像信号は、ディフューザ64によってレーザスペックルが提言され、ミラー76を経て、画像信号と同期するガルバノスキャナ78により空間に展開され、投影光学系80によってスクリーン82上にフルカラー画像として投影される。
【0027】
本実施の形態のレーザディスプレイ61では、光変調素子として図3に示す構成のGLVデバイス68R,68G,68Bを備えるので、光利用率の向上、熱的信頼性の向上、さらに消費電力の低減を可能にする。
【0028】
本実施の形態のレーザディスプレイ61では、各色のレーザ光源62に対応して、GLVデバイス68R,68G,68Bを備えているが、本発明に係るGLVデバイスは、これ以外の構成を有する各種のディスプレイについても適用可能である。
例えば、光源を白色とする一方で、RGBそれぞれの波長の光のみを反射して(それ以外の光は回折する)各色を表示するようにビームの幅が異なる光変調素子68R,68G,68Bが1画素を構成するようにしてもよい。
また、RGBの画像データからなる画像情報に同期したカラーホイールを通してGLVデバイス68に、単一の光源からの白色光を入射させるようにすることもできる。
更に、例えば、単一のGLVデバイス68を用いて、RGBのLED(発光ダイオード)からの光を回折し、画素毎の色の情報を再生するように構成すれば、簡単なハンディタイプのカラーディスプレイとなる。
【0029】
また、本発明に係るGLVデバイスは、本実施の形態のレーザディスプレイのようなプロジェクタ類だけでなく、光通信におけるWDM(Wavelength Division Multplexing:波長多重)電送用の各種デバイス、MUX(Multiplexer:パラレルーシリアル変換器/分配化装置)、あるいはOADM(Optical Add/Drop Multiplexer)、OXC(Optical Cross Connect)等の光スイッチとして用いることもできる。
更に、例えばディジタル画像等を直画できる微細描画装置、半導体露光装置や、プリンタエンジンなど、その他の光学装置にも適用できる。
【0030】
また、本実施の形態のレーザディスプレイ61では、GLVデバイス68R,68G,68Bを用いて空間変調を行うレーザディスプレイについて説明したが、本発明に係るGLVデバイスは、位相、光強度などの干渉・回折により変調可能な情報のスイッチングを行うことができ、これらを利用した光学装置に応用することが可能である。
【0031】
【発明の効果】
本発明に係る光学MEMS素子及び光変調素子によれば、光反射効率が高く、駆動側電極の熱的ダメージが低減して熱的信頼性が向上し、さらに消費電力を低減することができる。従って、より性能の向上及び信頼性の向上を図ることができる。
駆動側電極及び配線部を、Agを主成分としてPdを0.1〜3wt%含有し、Al,Au,Pt,Cu,Ta,Cr,Ti,Ni,Co,Siからなる群から選ばれた複数の元素を合計で0.1〜3wt%含む合金で形成するときは、上記性の付を損なわずに腐食耐久性に優れた光学MEMS素子及び光変調素子を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光学MEMS素子の代表的な一実施の形態を示す構成図である。
【図2】A 本発明に係る光変調素子としてのGLVデバイスの実施の形態を示す構成図である。
B 図2Aの断面図である。
【図3】本発明に係るレーザディスプレイの実施の形態を示す構成図である。
【図4】従来の静電駆動型のMEMS素子の例を示す構成図である。
【符号の説明】
21・・・光学MEMS素子、22・・・基板、23・・・基板側電極、24・・・駆動側電極、25・・・絶縁膜、26・・・ビーム、27・・・支持部、28・・・空隙、29・・・半導体基板、30、31・・・絶縁膜、32・・・配線部、41・・・GLVデバイス、42・・・基板、43・・・基板側電極、44・・・駆動側電極、45・・・絶縁膜、46・・・ビーム、49・・・支持部、50・・・空隙
Claims (6)
- 基板側電極と、
前記基板側電極に対向して配置され、光反射膜を兼ねる駆動側電極を有するビームと、
前記駆動側電極に一体に形成された配線部とを備え、
前記駆動側電極及び前記配線部がAgを含む材料で形成されて成る
ことを特徴とする光学MEMS素子。 - 前記駆動側電極及び前記配線部が、Agを主成分として、Pdを0.1〜3wt%含有し、Al,Au,Pt,Cu,Ta,Cr,Ti,Ni,Co,Siからなる群から選ばれた複数の元素を合計で0.1〜3wt%含む合金から成る
ことを特徴とする請求項1記載の光学MEMS素子。 - 前記駆動側電極は、波長450nm〜640nmの光を反射する反射膜を兼ね、且つ膜厚が40nm〜150nmである
ことを特徴とする請求項1又は2記載の光学MEMS素子。 - 基板側電極と、
前記基板側電極に対向して配置され、光反射膜を兼ねる駆動側電極を有するビームと、
前記駆動側電極に一体に形成された配線部とを備え、
前記駆動側電極及び前記配線部がAgを含む材料で形成されて成る
ことを特徴とする光変調素子。 - 前記駆動側電極及び前記配線部が、Agを主成分として、Pdを0.1〜3wt%含有し、Al,Au,Pt,Cu,Ta,Cr,Ti,Ni,Co,Siからなる群から選ばれた複数の元素を合計で0.1〜3wt%含む合金から成る
ことを特徴とする請求項4記載の光変調素子。 - 前記駆動側電極は、波長450nm〜640nmの光を反射する反射膜を兼ね、且つ膜厚が40nm〜150nmである
ことを特徴とする請求項4又は5記載の光変調素子。
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US10824043B2 (en) | 2018-05-30 | 2020-11-03 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Optical modulating device and apparatus including the same |
-
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- 2002-09-30 JP JP2002286559A patent/JP2004125921A/ja active Pending
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