JP2004125554A - ミラー角度検出装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】光源であるLD1と、少なくともミラー6を有する可動部と、前記可動部からの反射光の光路を変更するビームスプリッタ3と、前記可動部からの反射光を受光してミラー6の傾斜量を検出する光検出器7と、光検出器7および前記可動部の間に設けられた少なくとも1つの集光レンズ5とから成るミラー角度検出装置には、光検出器7または周辺部材または光学部材エッジ部からの迷光が光検出器7に到達することを防止する遮光板4が集光レンズ5およびビームスプリッタ3間に配置されており、遮光板4の中央部には光を透過させる開口4aが形成され開口4a以外の部分は光を遮光する形状であり、開口4aの形状はミラー6の可変角度範囲に対応する形状になっている。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、所定可変角度範囲で傾動可能なミラーの角度を検出するミラー角度検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の角度検出装置は、両面ミラーの一方のミラー面を用いて光学的に前記ミラーの傾斜角度を検出する検出手段を有している(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−264663号公報(第2頁、第5頁、第4図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の角度検出装置は、光源であるレーザダイオードから光ビームを両面ミラーの一方のミラー面に照射したときの前記ミラー面で反射された光ビームを2次元の位置検出器で受光することにより前記ミラーの傾斜角度を光学的に検出するように構成されているため、前記位置検出器の受光面からの迷光が前記ミラー面で反射してから光源側の光学部材で反射した後に再度前記ミラー面を経て前記位置検出器に到達する光路が存在する。そのため、前記迷光は、前記位置検出器で受光される際に位置検出信号をオフセットさせるため光ビームの位置検出精度を低下させる外乱光となり、特に、装置の小型化を図るために前記ミラーの可変角度範囲が大きくなるよう構成すればするほど前記位置検出器上での本来検出すべき主ビームと迷光ビームとの間の距離が大きくなるため、位置検出精度への影響が大きくなってしまう。
【0005】
本発明は、光検出器からの迷光によるミラー角度検出特性の非線形性を無くすことにより、安定したミラー角度制御を可能にするミラー角度検出装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の第1発明は、光源と、少なくともミラーを有する可動部と、前記可動部からの反射光の光路を変更するビームスプリッタと、前記可動部からの反射光を受光して前記ミラーの傾斜量を検出する光検出器と、前記光検出器および前記可動部の間に設けられた少なくとも1つの集光レンズとから成るミラー角度検出装置において、前記光検出器または周辺部材または光学部材エッジ部からの迷光が前記光検出器に到達することを防止する遮光板を配置して成ることを特徴とする。
【0007】
第1発明では、光源から出射して集光レンズで可動部のミラーに集光され、前記ミラーで反射された反射光は、ビームスプリッタによってその光路を変更された後に光検出器で受光されて前記ミラーの傾斜量の検出に供されるが、その際に前記光検出器で反射された迷光は、該迷光が前記光検出器に到達することを防止する機能を有する遮光板が配置されているため、再び前記光検出器に入射することはなく、前記光検出器は本来検出すべき主ビームのみを検出することになる。したがって、光検出器からの迷光によるミラー角度検出特性の非線形性が無くなり、ミラー可変角度範囲の全域に亘って良好なミラー角度検出信号を得られるので、位置検出精度が向上し、安定したミラー角度制御を可能にするミラー角度検出装置を提供することが可能になる。
【0008】
請求項2に記載の第2発明は、前記遮光板は前記集光レンズおよび前記ビームスプリッタの間に配置することを特徴とする。
【0009】
第2発明では、前記遮光板は前記集光レンズおよび前記ビームスプリッタの間に配置されており、前記集光レンズおよび前記ビームスプリッタの間は前記主ビームと前記迷光とが最も空間的に離れる位置であるから、所望の通り記光検出器からの迷光のみを遮光することができる。
【0010】
請求項3に記載の第3発明は、前記遮光板は中央部に光を透過させる開口が形成されるとともに前記開口以外の部分は光を遮光する形状であり、前記開口の形状は前記ミラーの可変角度範囲に対応する形状であることを特徴とする。
【0011】
第3発明では、前記遮光板は中央部に光を透過させる開口が形成されるとともに前記開口以外の部分は光を遮光する形状であり、前記開口の形状は前記ミラーの可変角度範囲に対応する形状であるから、前記ミラーを前記可変角度範囲で傾動させることにより前記迷光の光路が変化した場合に、その迷光を確実に遮光することができる。
【0012】
請求項4に記載の第4発明は、前記遮光板は前記ビームスプリッタの周囲を覆うように配置する遮光性部材と一体形成することを特徴とする。
【0013】
第4発明では、前記遮光板は前記ビームスプリッタの周囲を覆うように配置する遮光性部材と一体形成されるから、上記迷光に加えて前記ビームスプリッタの周囲に発生する迷光成分も遮光することが可能になるとともに、装置を小型化することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。図1(a)は本発明の第1実施形態のミラー角度検出装置の概略構成を示す図であり、(b)は(a)のI−I断面図である。本実施形態のミラー角度検出装置は、図1(a)に示すように、点光源であるレーザダイオード(LD)1と、絞り2と、ビームスプリッタ3と、遮光板4と、集光レンズ5と、ミラー6と、光検出器7とを具備して成る。上記ミラー6は、互いに直交する2軸方向の可変角度範囲内でそれぞれ傾動し得るように、図示しない可動部に支持されている。なお、上記ビームスプリッタ3としては、例えばTp=Rs=100%となるような偏光ビームスプリッタを用い、上記ミラー6としては、例えばガルバノミラーを用い、上記光検出器7としては、例えば、受光面が4mm角の2次元位置検出器(PSD)」を用いるものとする。
【0015】
本実施形態のミラー角度検出装置においては、点光源であるLD1から出射したほぼ紙面に平行な直線偏光の光ビーム(往路光)は、その中央部の強度分布が比較的フラットな範囲の光線を取り出すために設けられた絞り2を通過し、ビームスプリッタ3をほぼ100%透過する際に、ビームスプリッタ3の図示右端部に接合された1/4波長板3aを通過することにより直線偏光から円偏光に変換され、遮光板4の開口4aを通過して、集光レンズ5でほぼ平行光に変換された後に、ミラー6に照射される。ミラー6の傾斜角度に応じて反射され円偏光の方向が逆になった光ビーム(復路光)は、再度集光レンズ5を透過した後に遮光板4の開口4aを通過してビームスプリッタ3に入射し、1/4波長板3aを通過することにより紙面に垂直な直線偏光のS偏光に変換されるので、Tp=Rs=100%のビームスプリッタ3の反射面でほぼ100%反射されて、光検出器7に入射し、例えば図1(b)に示すようなスポット8となる。このとき、光検出器7から、照射位置および照射光量に応じた電気信号が出力される。
【0016】
次に、本実施形態のミラー角度検出装置に用いる遮光板4について詳細に説明する。本実施形態の遮光板4は、往路光の入射方向から見た図である図2(a)および図2(a)のII−II断面図である図2(b)に示すように、中央部に光を透過させる開口4aが形成されるとともに、開口4a以外の部分(遮光部)は光を遮光する形状であり、開口4aの形状は、ミラー6の可変角度範囲に対応する四角形状(すなわち、ミラー6を互いに直交する2軸方向の可変角度範囲内でそれぞれ傾動させた場合にミラー6で反射される光ビームの全てが通過し得るようなアパーチャ形状)になっている。このように開口4aを上記アパーチャ形状にした理由は、ミラー6の可変角度範囲が3次元的な断面四角状の可変範囲であることを前提とし、かつ、光検出器7からの迷光(反射迷光)がミラー6の可変角度範囲内での傾動時と同様な振れ角の軌跡を描くからであり、上記アパーチャ形状にしたことにより、ミラー6を可変角度範囲で傾動させることに起因して迷光の光路が変化した場合に、その迷光を確実に遮光することができるようになる。なお、開口形状を可変範囲と異なる形状にした場合には、迷光の遮光効果がミラー6の可変角度範囲と同期しなくなって不連続な位置検出信号となることを考慮して、例えばミラー6の可変角度範囲が3次元的な断面円状の可変範囲である場合には、遮光板4の開口形状を前記可変範囲に合わせて円形状にする必要がある。
【0017】
上記遮光板4としては、以下に示すものを用いることが好ましい。すなわち、遮光板4の遮光部4bは、透過率0%かつ低反射率の遮光性材料で構成するのが好ましい。具体的には、遮光板4として、表面にサンドブラスト加工が施され、表面粗さ3〜6μm前後、JIS−Z−8741で規定される光沢度が1%以下のものを用いることが望ましい。上記好適条件に対して遮光板の表面粗さが低くなったり、光沢度が高くなったりした場合、上記好適条件から外れるにつれて遮光効果は低下し、光検出器の位置検出信号の線形性が低下する。なお、遮光板4の表面に、反射防止コーティングを加えると、さらに効果的に遮光を行うことが可能になる。
【0018】
本実施形態では、上記遮光板4を、図1(a)に示すように、集光レンズ3およびビームスプリッタ3の間に配置している。この位置に配置する理由は、図1(a)に示した光ビームは、実際には図4に示すように拡がりを持った光束であり、その光束径は集光レンズ5およびミラー6間で最大となり、集光レンズ5から遠ざかるほど小さくなるので、上記遮光板4によって本来検出すべき主ビームは遮光せずに迷光のみを遮光するためには、上記遮光板4を挿入する位置としては、図4から明らかなように主ビームおよび迷光が最も空間的に離れる位置である集光レンズ5およびビームスプリッタ3の間が好ましく、図4の構成の場合は、ビームスプリッタ3の1/4波長板3aの集光レンズ側の表面が好ましいからである。そのため、本実施形態のミラー角度検出装置は、図8に示す変形例のように、ビームスプリッタ3と1/4波長板3aとを分離して、両者の間に遮光板4を配置する構成としてもよい。なお、仮に、上記遮光板4を集光レンズ5およびミラー6間に挿入した場合には、上記主ビームおよび迷光の径が空間的に拡大してしまうため、両者を空間的に分離することは困難になる。
【0019】
次に、本実施形態のミラー角度検出装置に用いる光検出器7についてさらに詳細に説明する。本実施形態では、上記光検出器7として位置検出器(PSD)を用いている。この位置検出器(PSD)7は、図3(a),(b)に示すように、セラミック材料製のパッケージ7aの内部に、例えばシリコン材料製の受光部7bと、配線部7cと、信号伝達部7dとを備えるシリコン基板7eを実装して成り、受光部7bに図3(b)に示すように光ビームが照射されてスポット8が形成されると、スポット8の2次元的な位置に応じて出力される4つの信号を図示しない外部回路で演算処理することにより、2次元位置信号を生成することができる。
上記PSD7のパッケージ7aの上面(図3(b)では手前側の面)には、配線部7cを構成するボンディングワイヤの保護等のために樹脂7fが充填されている。そのため、上記光ビームの照射時には、図3(b)に示すように、樹脂7fの表面および樹脂7fと受光部7bとの境界面で、屈折率差に応じた反射率で迷光(反射迷光)9が発生することになる。
【0020】
次に、本実施形態のミラー角度検出装置の遮光作用を理解し易くするために、まず、本実施形態のミラー角度検出装置に遮光板を設けない構成とした場合の迷光について、図14(a),(b)を用いて以下に説明する。
【0021】
図14(a)は上記第1実施形態のミラー角度検出装置から遮光板4を取り除いた構成を示す図である。この構成の場合、LD1→絞り2→ビームスプリッタ3→集光レンズ5→ミラー6→集光レンズ5→ビームスプリッタ3→光検出器7という光路で、ミラー6で反射された復路光(主ビーム)が光検出器7に入射する。
【0022】
ここで、例えば、光検出器7としてシリコンフォトダイオード製のPSDであって、波長780nmでの屈折率約3.7のシリコン層の受光部と、受光部のシリコン層の保護のために表面に設ける屈折率約1.5の樹脂層とを有するものを用いた場合を想定すると、空気との境界条件に従い、樹脂層表面および受光部表面の反射率は、概略以下のようになる。
(1.5−1)2 /(1.5+1)2 +(3.7−1.5)2 /(3.7+1.5)2 =0.04+0.18=0.22
【0023】
上記のようにしてミラー6で反射されて光検出器7に入射した復路光(主ビーム)は、その一部が上記反射率0.22で反射されて迷光(反射迷光)9となり、この迷光9は、反射の際の位相差に応じて楕円偏光になる。迷光9のほぼ半分程度の光量であるS偏光成分は、ほぼ100%の反射率でビームスプリッタ3の反射面で反射されて、集光レンズ5→ミラー6→集光レンズ5→ビームスプリッタ3→光検出器7という光路で再度光検出器7に入射して受光されるため、図14(b)に示すように、光検出器7の受光面の主ビームのスポット8の右側の距離が離れた位置に、迷光のスポット8が形成されることになる。
【0024】
この場合、上記反射率0.22で反射された迷光(反射迷光)9の内、ビームスプリッタ3を経由して再度光検出器7で受光されるのはS偏光成分のみであるため、光量は上記反射率が半分になった場合に相当する。したがって、主ビームの光量を1としたときの迷光(反射迷光)の光量は、
0.11/(1−0.22)=0.14
により求められ、主ビームの光量の約14%になる。
【0025】
上記のような主ビームの光量の約14%になる迷光は、光検出器7で受光される際に位置検出信号をオフセットさせるため主ビームの位置検出精度を低下させる外乱光となる。この位置検出信号のオフセットにより、ミラー6の傾斜角度に対する検出信号の感度特性が低下し、この感度特性の低下によりミラー角度制御が不安定になる。特に、装置の小型化を図るためにミラー6の可変角度範囲が大きくなるよう構成すればするほど光検出器7上での主ビームと迷光ビームとの間の距離が大きくなるため、位置検出精度への影響が大きくなり、光光検出器7の位置検出信号が非線形性を有するようになる。
【0026】
一方、本実施形態のミラー角度検出装置の場合には、以下に詳述するように、本来光検出器7で検出すべき主ビームは遮光せずに確実に受光し、迷光のみを遮光するよう構成されているため、上記不具合は解消されている。すなわち、まず、ミラー6の傾斜角度が比較的小さい状態(往路光に対しミラー6がほぼ垂直になる角度の場合)においては、図5(a)に示すように、復路光(主ビーム)および迷光の両方が遮光板4の開口4aを透過して光検出器7に入射する。それにより、図5(b)に示すように、光検出器7の受光面には、主ビームのスポット8が形成されるとともに、その右側の近距離の位置に、迷光のスポット8が形成される。この場合、主ビームのスポット8の位置と迷光のスポット8の位置とが近接しているため、光検出器7における主ビームの検出信号への影響はほとんど無い。
【0027】
上記図5(a)の状態からミラー6の傾斜角度が大きくなるにつれて主ビームのスポット8から迷光のスポット8が遠ざかるため、両スポットの間隔が次第に拡大され、位置検出信号に与える影響も増大する。すなわち、ミラー6の傾斜角度が比較的大きい状態(可変角度範囲の最大値に近い角度の場合)においては、ミラー6が時計方向に傾動した場合の迷光は図6に示すようになり、ミラー6が反時計方向に傾動した場合の迷光は図7に示すようになる。図6のミラー角度状態の場合も図7のミラー角度状態の場合も同様に、光検出器7からの迷光(反射迷光)9は、ビームスプリッタ3の反射面で反射され、ビームスプリッタ3の内面で反射された後にビームスプリッタ3および集光レンズ5の間に設けられた遮光板に入射して、そこで効果的に遮光される。したがって、光検出器7は、主ビームのみを受光することになり、位置検出信号への迷光の影響はなくなる。
【0028】
本実施形態のミラー角度検出装置によれば、上述したように迷光を効果的に遮光する構成としたため、光検出器7からの迷光によるミラー角度検出特性の非線形性が無くなり、ミラー可変角度範囲の全域に亘って良好なミラー角度検出信号を得られるので、位置検出精度が向上し、安定したミラー角度制御を可能にするミラー角度検出装置を提供することが可能になる。
【0029】
ところで、上記第1実施形態のミラー角度検出装置においては、迷光9以外に存在する、問題になる迷光として、光学部品を保持するための周辺部材の表面からの反射光が挙げられる。具体的には、図9に示すように、LD1から出射した光ビームの一部がビームスプリッタ3の反射面で反射されてビームスプリッタ3の下部に位置する周辺部材10に照射されて図示のように反射散乱した場合、周辺部材10の表面からの反射光は迷光成分となる。その際、周辺部材10の表面からの反射光の一部(図示例では、絞り2の右端面およびビームスプリッタ3の左端面間で複数回反射されて光検出器7に到達する反射光および、ビームスプリッタ3の1/4波長板3a内に透過して反射されて光検出器7に到達する反射光)は直接的に光検出器7に入射するため、位置検出信号への影響が大きい。この場合、光源であるLD1は、その偏光比に従って例えば光ビーム全体に対するS偏光成分が5%の場合にはビームスプリッタ3の反射率Rsがほぼ100%であるため5%の光ビームが反射により迷光成分となる。
【0030】
さらに、LD1の組立上の公差により、特に光軸周りの回転公差に応じて、例えば5度の回転ずれがある場合は、Sin5=8.7%の光量の光ビームが迷光成分となる。この迷光成分は、ビームスプリッタ3を透過または反射して光検出器7に入射して、主ビームの位置検出信号に対する外乱要素となるので、主ビームの位置検出信号に誤差が発生することになる。
上述したような迷光成分を遮断する対策を施したものを以下に説明する。
【0031】
図10は本発明の第2実施形態のミラー角度検出装置の概略構成を示す図である。本実施形態のミラー角度検出装置は、図1(a)に示す第1実施形態のミラー角度検出装置に対し、ビームスプリッタ3の周囲を覆うように配置する遮光性部材11,12を追加したものであり、それ以外の部分は上記第1実施形態と同様に構成する。
【0032】
すなわち、本実施形態のミラー角度検出装置においては、ビームスプリッタ3の下端部近傍および右端部近傍にはそれぞれ、図10に示すように、遮光性部材11,12が設けられており、遮光性部材12には絞り2と同一形状(すなわち、LD1の光量分布に応じた円形状または楕円形状)の開口が形成されている。
【0033】
本実施形態のミラー角度検出装置によれば、上記のように遮光性部材11,12を追加したため、周辺部材10からの反射に起因する迷光成分およびLD1の組立上の公差(特に光軸周りの回転公差)に起因する迷光成分の位置検出信号への影響が確実に除去された、高精度の位置検出信号を得ることが可能になる。
【0034】
図11は本発明の第3実施形態のミラー角度検出装置の概略構成を示す図である。本実施形態のミラー角度検出装置は、図10に示す第2実施形態のミラー角度検出装置に対し、ビームスプリッタ3の周囲を覆う部材である遮光板4および遮光性部材11,12を設ける代わりにこれら3部材を一体化したものとほぼ同一形状の遮光性部材13を設けたものであり、それ以外の部分は上記第2実施形態と同様に構成する。
【0035】
本実施形態のミラー角度検出装置によれば、上記のようにビームスプリッタ3の周囲を覆う一体化した遮光性部材13を用いるようにしたため、周辺部材10からの反射に起因する迷光成分およびLD1の組立上の公差(特に光軸周りの回転公差)に起因する迷光成分の位置検出信号への影響が確実に除去された、高精度の位置検出信号を得ることが可能になるとともに、より確実に迷光を遮光することができる上に、装置を小型化することができる。
【0036】
図12は本発明の第4実施形態のミラー角度検出装置の概略構成を示す図である。本実施形態のミラー角度検出装置は、図11に示す第3実施形態のミラー角度検出装置で用いた遮光性部材13の代わりに、遮光性部材13の図示左右上端部の部分をそれぞれ折り返すように延長して、ビームスプリッタ3の上面左右端部および1/4波長板3aの上面も覆うように変更した遮光性部材14を用いるようにしたものであり、それ以外の部分は上記第3実施形態と同様に構成する。
【0037】
図13に示すように、ビームスプリッタ3のエッジ部15や1/4波長板3aのエッジ部15には、実際には製造過程で生じるカケやバリが存在するため、光検出器7からの迷光(反射迷光)または主ビームがカケやバリが存在する部分に照射された場合には散乱または屈折して光検出器7に到達することにより迷光となり、位置検出信号に誤差を生じさせることになる。
【0038】
そこで、上記のようなエッジ部15のカケやバリに起因する迷光成分を遮光するため、本実施形態では、ビームスプリッタ3のエッジ部15や1/4波長板3aのエッジ部15を覆うような遮光性部材14を用いている。この遮光性部材14は、図12に示すように、光検出器7の受光エリア、LD1からの光ビームの有効絞り系および集光レンズ5側への有効径の3個所のみを開口としたボックス型の遮光性部材となっており、光検出器7側およびミラー6側の開口は図2(a)の開口4aと同様にミラー6の可変角度範囲に対応する四角形状であり、また、LD1側の開口は絞り2の開口と同一形状(すなわち、LD1の光量分布に応じた円形状または楕円形状)になっている。
【0039】
本実施形態のミラー角度検出装置によれば、上記のようにビームスプリッタ3の周囲を覆う一体化した遮光性部材14を用いるようにしたため、周辺部材10からの反射に起因する迷光成分およびLD1の組立上の公差(特に光軸周りの回転公差)に起因する迷光成分の位置検出信号への影響が確実に除去された、高精度の位置検出信号を得ることが可能になるとともに、より確実に迷光を遮光することができる上に、部品点数を削減して装置を小型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の第1実施形態のミラー角度検出装置の概略構成を示す図であり、(b)は(a)のI−I断面図である。
【図2】(a)は第1実施形態の遮光板を往路光の入射方向から見た図であり、(b)は(a)のII−II断面図である。
【図3】(a),(b)はそれぞれ、第1実施形態のミラー角度検出装置に用いる光検出器の平面図および側面図である。
【図4】図1(a)に示した光ビームの分布状態を詳細に説明するための図である。
【図5】(a)は第1実施形態のミラー角度検出装置においてミラー傾斜角度が比較的小さい状態での主ビームおよび迷光を説明するための図であり、(b)は主ビームおよび迷光により光検出器上に形成されるスポットを説明するための図である。
【図6】第1実施形態のミラー角度検出装置においてミラー傾斜角度が比較的大きい状態での迷光の遮光作用を説明するための図である。
【図7】第1実施形態のミラー角度検出装置においてミラー傾斜角度が比較的大きい状態での迷光の遮光作用を説明するための図である。
【図8】本発明の第1実施形態の変形例のミラー角度検出装置の概略構成を示す図である。
【図9】第1実施形態のミラー角度検出装置における光学部品を保持するための周辺部材の表面からの反射光による迷光成分を説明するための図である。
【図10】本発明の第2実施形態のミラー角度検出装置の概略構成を示す図である。
【図11】本発明の第3実施形態のミラー角度検出装置の概略構成を示す図である。
【図12】本発明の第4実施形態のミラー角度検出装置の概略構成を示す図である。
【図13】ミラー角度検出装置のビームスプリッタのエッジや1/4波長板のエッジ部に存在するカケやバリを説明するための図である。
【図14】(a),(b)は第1本実施形態のミラー角度検出装置に遮光板を設けない構成とした場合の迷光を説明するための図である。
【符号の説明】
1 レーザダイオード(LD)
2 絞り
3 ビームスプリッタ
3a 1/4波長板
4 遮光板
4a 開口
5 集光レンズ
6 ミラー
7 光検出器(PSD)
8 スポット
9 迷光(反射迷光)
10周辺部材
11、1,13,14 遮光性部材
15 エッジ部
Claims (4)
- 光源と、少なくともミラーを有する可動部と、前記可動部からの反射光の光路を変更するビームスプリッタと、前記可動部からの反射光を受光して前記ミラーの傾斜量を検出する光検出器と、前記光検出器および前記可動部の間に設けられた少なくとも1つの集光レンズとから成るミラー角度検出装置において、
前記光検出器または周辺部材または光学部材エッジ部からの迷光が前記光検出器に到達することを防止する遮光板を配置して成ることを特徴とするミラー角度検出装置。 - 前記遮光板は前記集光レンズおよび前記ビームスプリッタの間に配置することを特徴とする請求項1記載のミラー角度検出装置。
- 前記遮光板は中央部に光を透過させる開口が形成されるとともに前記開口以外の部分は光を遮光する形状であり、前記開口の形状は前記ミラーの可変角度範囲に対応する形状であることを特徴とする請求項1または2記載のミラー角度検出装置。
- 前記遮光板は前記ビームスプリッタの周囲を覆うように配置する遮光性部材と一体形成することを特徴とする請求項2または3記載のミラー角度検出装置。
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Cited By (5)
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