JP2004124171A - プラズマ処理装置及び方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ダブルエロージョンを形成し、且つ非エロージョン領域を発生させにくいプラズマ処理装置及び方法を提供する。
【解決手段】真空を維持することが可能な真空容器と、前記真空容器内にガスを供給しつつ排気するガス供排気装置と、前記真空容器内にありターゲットを備えたカソード電極と、前記ターゲットに対向して配設され基板の載置が可能な基板電極と、前記カソード電極に高周波電力を印加する電力供給装置を備えたプラズマ処理装置であって、前記基板電極の周辺に環状磁石を複数個備え、前記ターゲットを間に挟み、前記カソード電極と対向する位置に環状もしくは円筒形状のカソード磁石を備えたことにより、ターゲット上にダブルエロージョンを形成し、且つ非エロージョン領域を発生させにくいプラズマ処理方法および装置を提供する。
【選択図】 図1
【解決手段】真空を維持することが可能な真空容器と、前記真空容器内にガスを供給しつつ排気するガス供排気装置と、前記真空容器内にありターゲットを備えたカソード電極と、前記ターゲットに対向して配設され基板の載置が可能な基板電極と、前記カソード電極に高周波電力を印加する電力供給装置を備えたプラズマ処理装置であって、前記基板電極の周辺に環状磁石を複数個備え、前記ターゲットを間に挟み、前記カソード電極と対向する位置に環状もしくは円筒形状のカソード磁石を備えたことにより、ターゲット上にダブルエロージョンを形成し、且つ非エロージョン領域を発生させにくいプラズマ処理方法および装置を提供する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体などの電子デバイスや光通信デバイス、光ディスクなどの製造に利用されるプラズマ処理装置および方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
光ディスクなどの製造においては、成膜材料への融通性の理由から、従来より、スパッタリング装置が用いられており、その中でもマグネトロンスパッタリング装置が最も広く用いられている。
【0003】
以下、第1の従来例としてのDVD−RAMディスク製造におけるマグネトロンスパッタリング処理装置について、図4乃至図6を参照して説明する。
【0004】
図4はマグネトロンスパッタリング処理装置の断面図を示す。また、磁場シミュレーションによる解析結果として、ベクトルポテンシャル分布を図5に、ターゲット直上の磁束密度分布を図6に示す。ここで、図5のAはマグネトロンスパッタリング処理装置の中心線を示す。
【0005】
図4において、真空容器1内のカソード電極2に隣接してターゲット3を載置させ、カソード電極2と対向となる位置に接地させた基板電極4にポリカーボネイドからなる基板5を内周側基板保持マスク6a、外周側基板保持マスク6bを用いて載置させている。また、基板5とほぼ同一平面、且つ基板5の周囲となる位置に環状磁石7cを載置し、カソード電極2に隣接し、大気となる位置に各々独立にターゲットとの距離を調整可能なカソード磁石8(8a〜8d)を載置させている。
【0006】
なお、ターゲット−基板間距離(以下「TS距離」と称する)は30mmとし、ターゲット−カソード磁石間距離(以下「TM距離」と称する)は最短で25mm、最長50mmとし、ターゲット−環状磁石間距離(以下「TMs距離」と称する)は30mmとした。
【0007】
カソード磁石8a〜8dのTM距離は、それぞれ25mm,35mm,35mm,25mmとした。また、ターゲット3にはAgPdCu(以下「APC」と称する)を用いた。また、ターゲット3はφ200mm、カソード磁石8の寸法は8aがφ40mmで高さ45mmの円筒形状、8bが内径φ60mm、外径φ100mm、高さ45mmの環状形状、8cが内径φ120mm、外径φ160mm、高さ50mmの環状形状、8dが内径φ170mm、外径φ200mm、高さ50mmとした。そして、環状磁石7cの寸法は内径φ160mm、外径φ180mm、高さ10mmとした。
【0008】
上記のマグネトロンスパッタリング装置において、例えば、真空容器1内にガス供給装置9からArガス19sccmを導入しつつ、排気装置としてのターボ分子ポンプ10により排気を行い、真空容器1内を圧力0.2Pa程度とし、カソード電極2に対して電力供給装置11により直流電力1500Wを供給しつつ、真空容器1内にプラズマを発生させ、基板電極4に載置させたポリカーボネイドからなる基板5に対して5sec程度のプラズマ処理を施し、APC膜の成膜を200sl程度行うことが可能である。
【0009】
次に、第2の従来例としてのDVD−RAMディスク製造におけるマグネトロンスパッタリング処理装置について、図7乃至図9を参照して説明する。
【0010】
図7はマグネトロンスパッタリング処理装置の断面図を示す。また、磁場シミュレーションによる解析結果として、ベクトルポテンシャル分布を図8に、ターゲット直上の磁束密度分布を図9に示す。ここで、図8のAはマグネトロンスパッタリング処理装置の中心線を示す。
【0011】
図7において、装置構成およびプラズマ処理条件などは全て図4と同様である。図4に対する相違点は環状磁石7dの寸法であり、内径φ200mm、外径φ220mm、高さ10mmとした。
【0012】
上記のマグネトロンスパッタリング装置において、例えば、真空容器1内にガス供給装置9からArガス19sccmを導入しつつ、排気装置としてのターボ分子ポンプ10により排気を行い、真空容器1内を圧力0.2Pa程度とし、カソード電極2に対して電力供給装置11により直流電力1500Wを供給しつつ、真空容器1内にプラズマを発生させ、基板電極4に載置させたポリカーボネイドからなる基板5に対して5sec程度のプラズマ処理を施し、APC膜の成膜を200sl程度行うことが可能である。
【0013】
【特許文献1】
特開平2−177329号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記第1の従来例で述べた図4のマグネトロンスパッタリング処理装置では、APCからなるターゲットにおいて中心からの距離r=30mm近傍とr=80mm近傍の2箇所に比較的深いエロージョンが形成される、所謂ダブルエロージョンを形成できたが、r=95〜100mm近傍にスパッタ粒子の再デポジションによる非エロージョン領域が発生してしまった。
【0015】
この原因について図5を用いて説明すると、カソード磁石8と環状磁石7c間でベクトルポテンシャル曲線が、ループを結んでいることが原因の1つと考えられる。このループが発生すると、ラーモア運動する電子をターゲット直上付近にトラップできにくくなり、エロージョンが形成されにくく、非エロージョン領域になりやすい。従って、図5では、環状磁石7cの外周側にカソード磁石8dと環状磁石7c間のループがターゲット直上で顕著に発生しているため、r=95〜100mm近傍に非エロージョン領域が発生したと考えられる。
【0016】
また、第2の従来例で述べた図7のマグネトロンスパッタリング処理装置では、APCからなるターゲットにおいて中心からの距離r=30mm近傍とr=70mm近傍の2箇所に比較的深いエロージョンが形成される、所謂ダブルエロージョンが形成され、r=40〜60mm近傍と、r=90〜98mm近傍にスパッタ粒子の再デポジションによる非エロージョン領域が発生してしまった。但し、再デポジションの膜厚は第1の従来例における再デポジションの膜厚に比べて、1/50程度の薄いものであった。
【0017】
この原因について図8を用いて説明すると、カソード磁石8と環状磁石7d間でベクトルポテンシャル曲線がループを結んでいることが原因の1つと考えられる。このループが発生すると、ラーモア運動する電子をターゲット直上付近にトラップできにくくなり、エロージョンが形成されにくく、非エロージョン領域になりやすい。従って、図3−bでは、環状磁石7dの内周側にカソード磁石8dと環状磁石7d間のループがターゲット直上で顕著に発生しているため、r=90〜100mm近傍に非エロージョン領域が発生したと考えられる。
【0018】
また、r=40〜60mm近傍の再デポジションについて図9より説明すると、ターゲット直上における磁束密度の平行成分の大きさが100G程度と図6に比べて小さいことが原因と考えられる。
【0019】
本発明は、上記従来の問題点に鑑み、ターゲットに対してダブルエロージョンを形成しつつ、非エロージョン領域を発生させず、ターゲット利用効率を向上できるプラズマ処理装置および方法を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本願の第1発明におけるプラズマ処理装置は、真空を維持することが可能な真空容器と、前記真空容器内にガスを供給しつつ排気するガス供排気装置と、前記真空容器内にありターゲットを備えたカソード電極と、前記ターゲットに対向して配設され基板の載置が可能な基板電極と、前記カソード電極に高周波電力を印加する電力供給装置を備えたプラズマ処理装置であって、前記基板電極の周辺に環状磁石を複数個備え、前記ターゲットを間に挟み、前記カソード電極と対向する位置に環状もしくは円筒形状のカソード磁石を備えたことを特徴とする。
【0021】
また、本願の第1発明におけるプラズマ処理装置は、カソード磁石は永久磁石であることが望ましい。
【0022】
また、本願の第1発明におけるプラズマ処理装置は、環状磁石は永久磁石であることが望ましい。
【0023】
また、本願の第1発明におけるプラズマ処理装置は、複数の環状磁石のうち少なくとも1つは、その内周位置がカソード磁石の外周位置よりも外側に位置することが望ましい。
【0024】
また、本願の第1発明におけるプラズマ処理装置は、複数の環状磁石のうち少なくとも1つは、その外周の位置がカソード磁石の外周位置よりも内側に位置することが望ましい。
【0025】
また、本願の第1発明におけるプラズマ処理装置は、複数の環状磁石は、極性の方向がターゲットに対してほぼ垂直となり、極性の方向が全て同一方向であることが望ましい。
【0026】
更に、本願の第1発明におけるプラズマ処理装置は、カソード磁石は、4個以上の磁石から構成され、ターゲットに対向する極性が隣り合う磁石で異なり、且つカソード磁石とターゲット間の距離を全てのカソード磁石で独立に位置決め可能なことが望ましい。
【0027】
一方、本願の第2発明におけるプラズマ処理方法は、真空容器内にガスを供給しつつ真空容器内を排気し、真空容器内を所定の圧力に制御しながら、真空容器内の基板電極に載置された基板に対向して真空容器内に設けられたターゲットを備えたカソード電極に高周波電力を印加することにより、真空容器内にプラズマを発生させ、基板を処理するプラズマ処理方法であって、前記基板電極の周辺に環状磁石を複数個備え、前記ターゲットを間に挟み、前記カソード電極と対向する位置に環状もしくは円筒形状のカソード磁石を備えたことを特徴とする。
【0028】
また、本願の第2発明におけるプラズマ処理方法は、カソード磁石は永久磁石であることが望ましい。
【0029】
また、本願の第2発明におけるプラズマ処理方法は、環状磁石は永久磁石であることが望ましい。
【0030】
また、本願の第2発明におけるプラズマ処理方法は、複数の環状磁石のうち少なくとも1つは、その内周位置がカソード磁石の外周位置よりも外側に位置することが望ましい。
【0031】
また、本願の第2発明におけるプラズマ処理方法は、複数の環状磁石のうち少なくとも1つは、その外周の位置がカソード磁石の外周位置よりも内側に位置することが望ましい。
【0032】
また、本願の第2発明におけるプラズマ処理方法は、複数の環状磁石は、極性の方向がターゲットに対してほぼ垂直となり、複数の環状磁石は、極性の方向が全て同一方向であることが望ましい。
【0033】
更に、本願の第2発明におけるプラズマ処理方法は、カソード磁石は、4個以上の磁石から構成され、ターゲットに対向する極性が隣り合う磁石で異なり、且つカソード磁石とターゲット間の距離を全てのカソード磁石で独立に位置決め可能なことが望ましい。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1実施形態としてのDVD−RAMディスク製造におけるマグネトロンスパッタリング処理装置について、図1乃至図3を参照して説明する。
【0035】
図1は本発明に係るプラズマ処理装置、特にマグネトロンスパッタリング処理装置の断面図を示す。また、磁場シミュレーションによる解析結果として、ベクトルポテンシャル分布を図2に、ターゲット直上の磁束密度分布を図3に示す。ここで、図2のAはマグネトロンスパッタリング処理装置の中心線を示す。
【0036】
図1において、真空容器1内のカソード電極2に隣接してターゲット3を載置させ、カソード電極2と対向となる位置に接地させた基板電極4にポリカーボネイドからなる基板5を内周側基板保持マスク6a、外周側基板保持マスク6bを用いて載置させている。
【0037】
また、基板5とほぼ同一平面、且つ基板の周囲となる位置に環状磁石7a,7bを載置し、カソード電極2に隣接し、大気となる位置に各々独立にターゲットとの距離を調整可能なカソード磁石8(8a〜8d)を載置させている。
【0038】
なお、TS距離は30mmとし、TM距離は最短で25mm、最長50mmとし、TMs距離は30mmとした。カソード磁石8a〜8dのTM距離は、それぞれ25mm、35mm,35mm、25mmとした。また、ターゲット3にはAPCを用いた。また、ターゲット3はφ200mm、カソード磁石8の寸法は8aがφ40mmで高さ45mmの円筒形状、8bが内径φ60mm、外径φ100mm、高さ45mmの環状形状、8cが内径φ120mm、外径φ160mm、高さ50mmの環状形状、8dが内径φ170mm、外径φ200mm、高さ50mmとした。そして、環状磁石7aの寸法は内径φ160mm、外径φ180mm、高さ10mmとし、環状磁石7bの寸法は内径φ200mm、外径φ220mm、高さ10mmとした。
【0039】
上記のマグネトロンスパッタリング装置において、例えば、真空容器1内にガス供給装置9からArガス19sccmを導入しつつ、排気装置としてのターボ分子ポンプ10により排気を行い、真空容器1内を圧力0.2Pa程度とし、カソード電極2に対して電力供給装置11により直流電力1500Wを供給しつつ、真空容器1内にプラズマを発生させ、基板電極4に載置させたポリカーボネイドからなる基板5に対して5sec程度のプラズマ処理を施し、APC膜の成膜を200sl程度処理したところ、中心からの距離r=30mm近傍とr=85mm近傍の2箇所に比較的深いエロージョンが形成される、所謂ダブルエロージョンを形成でき、非エロージョン領域は発生しなかった。
【0040】
これについて図2を用いて説明すると、カソード磁石8と環状磁石7a間でループを形成するベクトルポテンシャル曲線がほとんど存在しないためと考えられる。また、カソード磁石8と環状磁石7b間のベクトルポテンシャル曲線はループを結んでいるが、ターゲット直上に存在するループはほとんど存在しないためと考えられる。これは、環状磁石を複数備えることで環状磁石の形成する磁場の中心位置が複数存在し、カソード磁石の形成する磁場を好ましい状態に制御できたためと考えられる。
【0041】
なお、以上述べた本発明の実施形態においては、基板として光ディスクの基板として一般に用いられるポリカーボネイドについてのみ例示したが、それ以外の基板を用いた、例えば、Si半導体基板および化合物半導体基板、液晶基板、プラズマディスプレイパネル、有機ELパネルなどを用いることも可能である。
【0042】
また、対向電極に直流電力を供給することについてのみ例示したが、交流電力およびパルス状直流電力を用いても良い。ただし、被処理物が絶縁体を含む場合は、交流電力であることが望ましい。
【0043】
また、ターゲットとしてAPCについてのみ例示したが、それ以外の金属ターゲット、半導体ターゲット、絶縁物ターゲットを用いても良い。
【0044】
また、環状磁石として固定磁石についてのみ例示したが、他の磁性を有する材料例えば、電磁石やGMR素子を用いても良い。
【0045】
また、カソード磁石として固定磁石についてのみ例示したが、他の磁性を有する材料例えば、電磁石やGMR素子を用いても良い。
【0046】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本願第1の発明は、真空を維持することが可能な真空容器と、前記真空容器内にガスを供給しつつ排気するガス供排気装置と、前記真空容器内にありターゲットを備えたカソード電極と、前記ターゲットに対向して配設され基板の載置が可能な基板電極と、前記カソード電極に高周波電力を印加する電力供給装置を備えたプラズマ処理装置であって、前記基板電極の周辺に環状磁石を複数個備え、前記ターゲットを間に挟み、前記カソード電極と対向する位置に環状もしくは円筒形状のカソード磁石を備えたことにより、ダブルエロージョンを形成し、且つターゲット上に非エロージョン領域が発生しにくいプラズマ処理装置を実現できる。
【0047】
また、本願第2の発明は、真空容器内にガスを供給しつつ真空容器内を排気し、真空容器内を所定の圧力に制御しながら、真空容器内の基板電極に載置された基板に対向して真空容器内に設けられたターゲットを備えたカソード電極に高周波電力を印加することにより、真空容器内にプラズマを発生させ、基板を処理するプラズマ処理方法であって、前記基板電極の周辺に環状磁石を複数個備え、前記ターゲットを間に挟み、前記カソード電極と対向する位置に環状もしくは円筒形状のカソード磁石を備えたことにより、ダブルエロージョンを形成し、且つターゲット上に非エロージョン領域が発生しにくいプラズマ処理方法を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態で用いたプラズマ処理装置の装置構成を示す断面図
【図2】本発明の第1実施形態で用いたプラズマ処理装置の磁場シミュレーション結果であるベクトルポテンシャル分布を示す図
【図3】本発明の第1実施形態で用いたプラズマ処理装置の磁場シミュレーション結果である磁束密度分布を示す図
【図4】第1の従来例で用いたプラズマ処理装置の装置構成を示す断面図
【図5】第2の従来例で用いたプラズマ処理装置の磁場シミュレーション結果であるベクトルポテンシャル分布を示す図
【図6】第1の従来例で用いたプラズマ処理装置の磁場シミュレーション結果である磁束密度分布を示す図
【図7】第2の従来例で用いたプラズマ処理装置の装置構成を示す断面図
【図8】第2の従来例で用いたプラズマ処理装置の磁場シミュレーション結果であるベクトルポテンシャル分布を示す図
【図9】第2の従来例で用いたプラズマ処理装置の磁場シミュレーション結果である磁束密度分布を示す図
【符号の説明】
1 真空容器
2 カソード電極
3 ターゲット
4 基板電極
5 基板
6a 内周側基板保持マスク
6b 外周側基板保持マスク
7a,7b 環状磁石
8a,8b,8c,8d カソード磁石
9 ガス供給装置
10 ターボ分子ポンプ
11 電力供給装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体などの電子デバイスや光通信デバイス、光ディスクなどの製造に利用されるプラズマ処理装置および方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
光ディスクなどの製造においては、成膜材料への融通性の理由から、従来より、スパッタリング装置が用いられており、その中でもマグネトロンスパッタリング装置が最も広く用いられている。
【0003】
以下、第1の従来例としてのDVD−RAMディスク製造におけるマグネトロンスパッタリング処理装置について、図4乃至図6を参照して説明する。
【0004】
図4はマグネトロンスパッタリング処理装置の断面図を示す。また、磁場シミュレーションによる解析結果として、ベクトルポテンシャル分布を図5に、ターゲット直上の磁束密度分布を図6に示す。ここで、図5のAはマグネトロンスパッタリング処理装置の中心線を示す。
【0005】
図4において、真空容器1内のカソード電極2に隣接してターゲット3を載置させ、カソード電極2と対向となる位置に接地させた基板電極4にポリカーボネイドからなる基板5を内周側基板保持マスク6a、外周側基板保持マスク6bを用いて載置させている。また、基板5とほぼ同一平面、且つ基板5の周囲となる位置に環状磁石7cを載置し、カソード電極2に隣接し、大気となる位置に各々独立にターゲットとの距離を調整可能なカソード磁石8(8a〜8d)を載置させている。
【0006】
なお、ターゲット−基板間距離(以下「TS距離」と称する)は30mmとし、ターゲット−カソード磁石間距離(以下「TM距離」と称する)は最短で25mm、最長50mmとし、ターゲット−環状磁石間距離(以下「TMs距離」と称する)は30mmとした。
【0007】
カソード磁石8a〜8dのTM距離は、それぞれ25mm,35mm,35mm,25mmとした。また、ターゲット3にはAgPdCu(以下「APC」と称する)を用いた。また、ターゲット3はφ200mm、カソード磁石8の寸法は8aがφ40mmで高さ45mmの円筒形状、8bが内径φ60mm、外径φ100mm、高さ45mmの環状形状、8cが内径φ120mm、外径φ160mm、高さ50mmの環状形状、8dが内径φ170mm、外径φ200mm、高さ50mmとした。そして、環状磁石7cの寸法は内径φ160mm、外径φ180mm、高さ10mmとした。
【0008】
上記のマグネトロンスパッタリング装置において、例えば、真空容器1内にガス供給装置9からArガス19sccmを導入しつつ、排気装置としてのターボ分子ポンプ10により排気を行い、真空容器1内を圧力0.2Pa程度とし、カソード電極2に対して電力供給装置11により直流電力1500Wを供給しつつ、真空容器1内にプラズマを発生させ、基板電極4に載置させたポリカーボネイドからなる基板5に対して5sec程度のプラズマ処理を施し、APC膜の成膜を200sl程度行うことが可能である。
【0009】
次に、第2の従来例としてのDVD−RAMディスク製造におけるマグネトロンスパッタリング処理装置について、図7乃至図9を参照して説明する。
【0010】
図7はマグネトロンスパッタリング処理装置の断面図を示す。また、磁場シミュレーションによる解析結果として、ベクトルポテンシャル分布を図8に、ターゲット直上の磁束密度分布を図9に示す。ここで、図8のAはマグネトロンスパッタリング処理装置の中心線を示す。
【0011】
図7において、装置構成およびプラズマ処理条件などは全て図4と同様である。図4に対する相違点は環状磁石7dの寸法であり、内径φ200mm、外径φ220mm、高さ10mmとした。
【0012】
上記のマグネトロンスパッタリング装置において、例えば、真空容器1内にガス供給装置9からArガス19sccmを導入しつつ、排気装置としてのターボ分子ポンプ10により排気を行い、真空容器1内を圧力0.2Pa程度とし、カソード電極2に対して電力供給装置11により直流電力1500Wを供給しつつ、真空容器1内にプラズマを発生させ、基板電極4に載置させたポリカーボネイドからなる基板5に対して5sec程度のプラズマ処理を施し、APC膜の成膜を200sl程度行うことが可能である。
【0013】
【特許文献1】
特開平2−177329号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記第1の従来例で述べた図4のマグネトロンスパッタリング処理装置では、APCからなるターゲットにおいて中心からの距離r=30mm近傍とr=80mm近傍の2箇所に比較的深いエロージョンが形成される、所謂ダブルエロージョンを形成できたが、r=95〜100mm近傍にスパッタ粒子の再デポジションによる非エロージョン領域が発生してしまった。
【0015】
この原因について図5を用いて説明すると、カソード磁石8と環状磁石7c間でベクトルポテンシャル曲線が、ループを結んでいることが原因の1つと考えられる。このループが発生すると、ラーモア運動する電子をターゲット直上付近にトラップできにくくなり、エロージョンが形成されにくく、非エロージョン領域になりやすい。従って、図5では、環状磁石7cの外周側にカソード磁石8dと環状磁石7c間のループがターゲット直上で顕著に発生しているため、r=95〜100mm近傍に非エロージョン領域が発生したと考えられる。
【0016】
また、第2の従来例で述べた図7のマグネトロンスパッタリング処理装置では、APCからなるターゲットにおいて中心からの距離r=30mm近傍とr=70mm近傍の2箇所に比較的深いエロージョンが形成される、所謂ダブルエロージョンが形成され、r=40〜60mm近傍と、r=90〜98mm近傍にスパッタ粒子の再デポジションによる非エロージョン領域が発生してしまった。但し、再デポジションの膜厚は第1の従来例における再デポジションの膜厚に比べて、1/50程度の薄いものであった。
【0017】
この原因について図8を用いて説明すると、カソード磁石8と環状磁石7d間でベクトルポテンシャル曲線がループを結んでいることが原因の1つと考えられる。このループが発生すると、ラーモア運動する電子をターゲット直上付近にトラップできにくくなり、エロージョンが形成されにくく、非エロージョン領域になりやすい。従って、図3−bでは、環状磁石7dの内周側にカソード磁石8dと環状磁石7d間のループがターゲット直上で顕著に発生しているため、r=90〜100mm近傍に非エロージョン領域が発生したと考えられる。
【0018】
また、r=40〜60mm近傍の再デポジションについて図9より説明すると、ターゲット直上における磁束密度の平行成分の大きさが100G程度と図6に比べて小さいことが原因と考えられる。
【0019】
本発明は、上記従来の問題点に鑑み、ターゲットに対してダブルエロージョンを形成しつつ、非エロージョン領域を発生させず、ターゲット利用効率を向上できるプラズマ処理装置および方法を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本願の第1発明におけるプラズマ処理装置は、真空を維持することが可能な真空容器と、前記真空容器内にガスを供給しつつ排気するガス供排気装置と、前記真空容器内にありターゲットを備えたカソード電極と、前記ターゲットに対向して配設され基板の載置が可能な基板電極と、前記カソード電極に高周波電力を印加する電力供給装置を備えたプラズマ処理装置であって、前記基板電極の周辺に環状磁石を複数個備え、前記ターゲットを間に挟み、前記カソード電極と対向する位置に環状もしくは円筒形状のカソード磁石を備えたことを特徴とする。
【0021】
また、本願の第1発明におけるプラズマ処理装置は、カソード磁石は永久磁石であることが望ましい。
【0022】
また、本願の第1発明におけるプラズマ処理装置は、環状磁石は永久磁石であることが望ましい。
【0023】
また、本願の第1発明におけるプラズマ処理装置は、複数の環状磁石のうち少なくとも1つは、その内周位置がカソード磁石の外周位置よりも外側に位置することが望ましい。
【0024】
また、本願の第1発明におけるプラズマ処理装置は、複数の環状磁石のうち少なくとも1つは、その外周の位置がカソード磁石の外周位置よりも内側に位置することが望ましい。
【0025】
また、本願の第1発明におけるプラズマ処理装置は、複数の環状磁石は、極性の方向がターゲットに対してほぼ垂直となり、極性の方向が全て同一方向であることが望ましい。
【0026】
更に、本願の第1発明におけるプラズマ処理装置は、カソード磁石は、4個以上の磁石から構成され、ターゲットに対向する極性が隣り合う磁石で異なり、且つカソード磁石とターゲット間の距離を全てのカソード磁石で独立に位置決め可能なことが望ましい。
【0027】
一方、本願の第2発明におけるプラズマ処理方法は、真空容器内にガスを供給しつつ真空容器内を排気し、真空容器内を所定の圧力に制御しながら、真空容器内の基板電極に載置された基板に対向して真空容器内に設けられたターゲットを備えたカソード電極に高周波電力を印加することにより、真空容器内にプラズマを発生させ、基板を処理するプラズマ処理方法であって、前記基板電極の周辺に環状磁石を複数個備え、前記ターゲットを間に挟み、前記カソード電極と対向する位置に環状もしくは円筒形状のカソード磁石を備えたことを特徴とする。
【0028】
また、本願の第2発明におけるプラズマ処理方法は、カソード磁石は永久磁石であることが望ましい。
【0029】
また、本願の第2発明におけるプラズマ処理方法は、環状磁石は永久磁石であることが望ましい。
【0030】
また、本願の第2発明におけるプラズマ処理方法は、複数の環状磁石のうち少なくとも1つは、その内周位置がカソード磁石の外周位置よりも外側に位置することが望ましい。
【0031】
また、本願の第2発明におけるプラズマ処理方法は、複数の環状磁石のうち少なくとも1つは、その外周の位置がカソード磁石の外周位置よりも内側に位置することが望ましい。
【0032】
また、本願の第2発明におけるプラズマ処理方法は、複数の環状磁石は、極性の方向がターゲットに対してほぼ垂直となり、複数の環状磁石は、極性の方向が全て同一方向であることが望ましい。
【0033】
更に、本願の第2発明におけるプラズマ処理方法は、カソード磁石は、4個以上の磁石から構成され、ターゲットに対向する極性が隣り合う磁石で異なり、且つカソード磁石とターゲット間の距離を全てのカソード磁石で独立に位置決め可能なことが望ましい。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1実施形態としてのDVD−RAMディスク製造におけるマグネトロンスパッタリング処理装置について、図1乃至図3を参照して説明する。
【0035】
図1は本発明に係るプラズマ処理装置、特にマグネトロンスパッタリング処理装置の断面図を示す。また、磁場シミュレーションによる解析結果として、ベクトルポテンシャル分布を図2に、ターゲット直上の磁束密度分布を図3に示す。ここで、図2のAはマグネトロンスパッタリング処理装置の中心線を示す。
【0036】
図1において、真空容器1内のカソード電極2に隣接してターゲット3を載置させ、カソード電極2と対向となる位置に接地させた基板電極4にポリカーボネイドからなる基板5を内周側基板保持マスク6a、外周側基板保持マスク6bを用いて載置させている。
【0037】
また、基板5とほぼ同一平面、且つ基板の周囲となる位置に環状磁石7a,7bを載置し、カソード電極2に隣接し、大気となる位置に各々独立にターゲットとの距離を調整可能なカソード磁石8(8a〜8d)を載置させている。
【0038】
なお、TS距離は30mmとし、TM距離は最短で25mm、最長50mmとし、TMs距離は30mmとした。カソード磁石8a〜8dのTM距離は、それぞれ25mm、35mm,35mm、25mmとした。また、ターゲット3にはAPCを用いた。また、ターゲット3はφ200mm、カソード磁石8の寸法は8aがφ40mmで高さ45mmの円筒形状、8bが内径φ60mm、外径φ100mm、高さ45mmの環状形状、8cが内径φ120mm、外径φ160mm、高さ50mmの環状形状、8dが内径φ170mm、外径φ200mm、高さ50mmとした。そして、環状磁石7aの寸法は内径φ160mm、外径φ180mm、高さ10mmとし、環状磁石7bの寸法は内径φ200mm、外径φ220mm、高さ10mmとした。
【0039】
上記のマグネトロンスパッタリング装置において、例えば、真空容器1内にガス供給装置9からArガス19sccmを導入しつつ、排気装置としてのターボ分子ポンプ10により排気を行い、真空容器1内を圧力0.2Pa程度とし、カソード電極2に対して電力供給装置11により直流電力1500Wを供給しつつ、真空容器1内にプラズマを発生させ、基板電極4に載置させたポリカーボネイドからなる基板5に対して5sec程度のプラズマ処理を施し、APC膜の成膜を200sl程度処理したところ、中心からの距離r=30mm近傍とr=85mm近傍の2箇所に比較的深いエロージョンが形成される、所謂ダブルエロージョンを形成でき、非エロージョン領域は発生しなかった。
【0040】
これについて図2を用いて説明すると、カソード磁石8と環状磁石7a間でループを形成するベクトルポテンシャル曲線がほとんど存在しないためと考えられる。また、カソード磁石8と環状磁石7b間のベクトルポテンシャル曲線はループを結んでいるが、ターゲット直上に存在するループはほとんど存在しないためと考えられる。これは、環状磁石を複数備えることで環状磁石の形成する磁場の中心位置が複数存在し、カソード磁石の形成する磁場を好ましい状態に制御できたためと考えられる。
【0041】
なお、以上述べた本発明の実施形態においては、基板として光ディスクの基板として一般に用いられるポリカーボネイドについてのみ例示したが、それ以外の基板を用いた、例えば、Si半導体基板および化合物半導体基板、液晶基板、プラズマディスプレイパネル、有機ELパネルなどを用いることも可能である。
【0042】
また、対向電極に直流電力を供給することについてのみ例示したが、交流電力およびパルス状直流電力を用いても良い。ただし、被処理物が絶縁体を含む場合は、交流電力であることが望ましい。
【0043】
また、ターゲットとしてAPCについてのみ例示したが、それ以外の金属ターゲット、半導体ターゲット、絶縁物ターゲットを用いても良い。
【0044】
また、環状磁石として固定磁石についてのみ例示したが、他の磁性を有する材料例えば、電磁石やGMR素子を用いても良い。
【0045】
また、カソード磁石として固定磁石についてのみ例示したが、他の磁性を有する材料例えば、電磁石やGMR素子を用いても良い。
【0046】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本願第1の発明は、真空を維持することが可能な真空容器と、前記真空容器内にガスを供給しつつ排気するガス供排気装置と、前記真空容器内にありターゲットを備えたカソード電極と、前記ターゲットに対向して配設され基板の載置が可能な基板電極と、前記カソード電極に高周波電力を印加する電力供給装置を備えたプラズマ処理装置であって、前記基板電極の周辺に環状磁石を複数個備え、前記ターゲットを間に挟み、前記カソード電極と対向する位置に環状もしくは円筒形状のカソード磁石を備えたことにより、ダブルエロージョンを形成し、且つターゲット上に非エロージョン領域が発生しにくいプラズマ処理装置を実現できる。
【0047】
また、本願第2の発明は、真空容器内にガスを供給しつつ真空容器内を排気し、真空容器内を所定の圧力に制御しながら、真空容器内の基板電極に載置された基板に対向して真空容器内に設けられたターゲットを備えたカソード電極に高周波電力を印加することにより、真空容器内にプラズマを発生させ、基板を処理するプラズマ処理方法であって、前記基板電極の周辺に環状磁石を複数個備え、前記ターゲットを間に挟み、前記カソード電極と対向する位置に環状もしくは円筒形状のカソード磁石を備えたことにより、ダブルエロージョンを形成し、且つターゲット上に非エロージョン領域が発生しにくいプラズマ処理方法を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態で用いたプラズマ処理装置の装置構成を示す断面図
【図2】本発明の第1実施形態で用いたプラズマ処理装置の磁場シミュレーション結果であるベクトルポテンシャル分布を示す図
【図3】本発明の第1実施形態で用いたプラズマ処理装置の磁場シミュレーション結果である磁束密度分布を示す図
【図4】第1の従来例で用いたプラズマ処理装置の装置構成を示す断面図
【図5】第2の従来例で用いたプラズマ処理装置の磁場シミュレーション結果であるベクトルポテンシャル分布を示す図
【図6】第1の従来例で用いたプラズマ処理装置の磁場シミュレーション結果である磁束密度分布を示す図
【図7】第2の従来例で用いたプラズマ処理装置の装置構成を示す断面図
【図8】第2の従来例で用いたプラズマ処理装置の磁場シミュレーション結果であるベクトルポテンシャル分布を示す図
【図9】第2の従来例で用いたプラズマ処理装置の磁場シミュレーション結果である磁束密度分布を示す図
【符号の説明】
1 真空容器
2 カソード電極
3 ターゲット
4 基板電極
5 基板
6a 内周側基板保持マスク
6b 外周側基板保持マスク
7a,7b 環状磁石
8a,8b,8c,8d カソード磁石
9 ガス供給装置
10 ターボ分子ポンプ
11 電力供給装置
Claims (14)
- 真空を維持することが可能な真空容器と、前記真空容器内にガスを供給しつつ排気するガス供排気装置と、前記真空容器内にありターゲットを備えたカソード電極と、前記ターゲットに対向して配設され基板の載置が可能な基板電極と、前記カソード電極に高周波電力を印加する電力供給装置を備えたプラズマ処理装置であって、
前記基板電極の周辺に環状磁石を複数個備え、前記ターゲットを間に挟み、前記カソード電極と対向する位置に環状もしくは円筒形状のカソード磁石を備えたこと
を特徴とするプラズマ処理装置。 - カソード磁石は永久磁石であることを特徴とする請求項1記載のプラズマ処理装置。
- 環状磁石は永久磁石であることを特徴とする請求項1記載のプラズマ処理装置。
- 複数の環状磁石のうち少なくとも1つは、その内周位置がカソード磁石の外周位置よりも外側に配置されること
を特徴とする請求項1記載のプラズマ処理装置。 - 複数の環状磁石のうち少なくとも1つは、その外周の位置がカソード磁石の外周位置よりも内側に位置すること
を特徴とする請求項1記載のプラズマ処理装置。 - 複数の環状磁石は、極性の方向がターゲットに対してほぼ垂直であり、極性の方向が全て同一方向であること
を特徴とする請求項1記載のプラズマ処理装置。 - カソード磁石は、4個以上の磁石で構成され、ターゲットに対向する極性が隣り合う磁石で異なり、且つカソード磁石とターゲット間の距離を全てのカソード磁石で独立に位置決め可能なこと
を特徴とする請求項1記載のプラズマ処理装置。 - 真空容器内にガスを供給しつつ真空容器内を排気し、真空容器内を所定の圧力に制御しながら、真空容器内の基板電極に載置された基板に対向して真空容器内に設けられたターゲットを備えたカソード電極に高周波電力を印加することにより、真空容器内にプラズマを発生させ、基板を処理するプラズマ処理方法であって、
前記基板電極の周辺に環状磁石を複数個備え、前記ターゲットを間に挟み、前記カソード電極と対向する位置に環状もしくは円筒形状のカソード磁石を備えたこと
を特徴とするプラズマ処理方法。 - カソード磁石は永久磁石であることを特徴とする請求項8記載のプラズマ処理方法。
- 環状磁石は永久磁石であることを特徴とする請求項8記載のプラズマ処理方法。
- 複数の環状磁石のうち少なくとも1つは、その内周位置がカソード磁石の外周位置よりも外側に位置すること
を特徴とする請求項8記載のプラズマ処理方法。 - 複数の環状磁石のうち少なくとも1つは、その外周の位置がカソード磁石の外周位置よりも内側に位置すること
を特徴とする請求項8記載のプラズマ処理方法。 - 複数の環状磁石は、極性の方向がターゲットに対してほぼ垂直であり、極性の方向が全て同一方向であること
を特徴とする請求項8記載のプラズマ処理方法。 - カソード磁石は、4個以上の磁石から構成され、ターゲットに対向する極性が隣り合う磁石で異なり、且つカソード磁石とターゲット間の距離を全てのカソード磁石で独立に位置決め可能なこと
を特徴とする請求項8記載のプラズマ処理方法。
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-
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