JP2004122964A - 自動車用タイヤチェーン - Google Patents

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Takeshi Shibasaka
柴坂 剛
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Abstract

【課題】大型車用タイヤチェーンとして、車を移動させることなく非常に簡単に装着作業を行え、使用中に一部が切断しても、タイヤから外れる懸念がなく、全体を取り替える必要がなく、迅速且つ簡単に切断部を修復でき、修復用部材の積込みに要する重量負担も少なくて済むものを提供する。
【解決手段】一端に第一フック金具2を取り付けた複数本の独立チェーン1…と、コイルスプリングからなる集束環3と、集束環3に保持された複数個の第二フック金具4…とからなり、大型車タイヤTのホイールWの各内外透通穴H毎に一本の独立チェーン1を挿通し、挿通した独立チェーン1をタイヤ横断方向に周回して第一フック金具2を他端側のチェーンリング10に繋ぎ留めて輪状にし、輪状にした独立チェーン1の各々に第二フック金具4を繋ぎ留めることにより、集束環3を介して全体を一体的に連結するように構成されてなる。
【選択図】        図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、路面の積雪や凍結の際の滑り防止用として使用される自動車用タイヤチェーン、特にトラックやバス等の大型自動車用として好適な該タイヤチェーンに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、大型自動車に汎用されるタイヤチェーンは、周知のように、チェーンを梯子状に編んでタイヤ周長に対応する長さとし、その長手方向一端側にフック金具を設けたものであり、その装着に際し、まず対象とする各タイヤの直前又は直後の路面上にタイヤチェーンを展開しておき、タイヤがタイヤチェーンを踏む位置まで車を移動させたのち、タイヤに該タイヤチェーンを手操作で巻き掛けるか、もしくはコ字形の補助具を利用して巻き掛け、このチェーン両端を前記フック金具にて連結するようになっている。しかして、前記補助具を利用する場合は、タイヤの周方向所要位置に補助具を止着し、該補助具にタイヤチェーンのフック金具を係止させ、この状態で再び車を僅かに前進又は後退させることにより、タイヤの回転によって該タイヤチェーンを巻き掛ける(例えば、非特許文献1参照)。
【0003】
かくして装着したタイヤチェーンは、その両側縁に沿うチェーン部の長さがタイヤ周長より短く設定されているため、これらチェーン部がタイヤの内外両側において当該タイヤよりも径の小さいリングを形成してタイヤから外れない状態となる。なお、この装着したタイヤチェーンの外れ防止手段として、コイルスプリングからなる留め輪をタイヤ外側面に配置させ、該留め輪に保持させた複数個の係止具をチェーン外側縁の要所に係着させることにより、該環体のばね力によって該タイヤチェーンをタイヤ中央側への引き付ける方法も多用されている。
【0004】
【非特許文献1】
矢城長吉著「自動車の機能と構造」ナツメ社,1973年5月15日発行,155頁。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のタイヤチェーンでは、これを路面上に展開し、その適当位置にタイヤが乗るように車を移動させ、該タイヤチェーンをタイヤに巻き掛け、チェーン両端を連結するという多段階の操作が必要であり、更にタイヤへの巻き掛けに前記補助具を用いる場合は、該補助具のタイヤに対する着脱操作、タイヤチェーンのフック金具との係脱操作、車の再移動を余儀なくされ、また前記留め輪を使用する場合には係止具の係着操作も加わるため、装着作業に非常に手間がかかるという問題があった。特にタイヤ径が大きく車輪数も多い大型トラックやトレーラー等では、大きなタイヤ径に対応したタイヤチェーンの重量が大きくなる上、装着対象のタイヤ数も多くなるから、ドライバー単独での装着作業は非常に困難であり、非能率で多大な労力と時間を費やすことになり、また近年多くなっている女性ドライバーにとっては極めて苛酷な作業となる。
【0006】
一方、このような従来のタイヤチェーンにあっては、使用中の摩耗等によって一部が切断した場合、その部位によってはタイヤチェーンがタイヤから外れる恐れがある上、この切断によって全体を取り替える必要があるため、不経済であると共に取替え作業には更に多大な手間がかかり、また予備のものを車に積む込む場合に重量が嵩むという難点もあった。
【0007】
本発明は、上述の情況に鑑み、自動車用タイヤチェーンとして、車を移動させることなく非常に簡単に装着作業を行え、しかも使用中に一部が切断しても、タイヤから外れる懸念がないと共に、全体を取り替える必要がなく、迅速且つ簡単に切断部を修復でき、修復用部材の積込みに要する重量負担も少なくて済むものを提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明に係る自動車用タイヤチェーンは、図面の参照符号を付して示せば、周縁に沿って複数個の内外透通穴H…が等配形成されたホイールWを用いた大型車タイヤTに装着するタイヤチェーンCであって、一端に第一フック金具2を取り付けた複数本の独立チェーン1…と、コイルスプリングからなる集束環3と、該集束環3に保持された複数個の第二フック金具4…とからなり、前記ホイールWの各内外透通穴H毎に一本の独立チェーン1を挿通し、この挿通した独立チェーン1をタイヤ横断方向に周回して前記一端の第一フック金具2を他端側のチェーンリング10に繋ぎ留めて輪状にし、これら輪状にした独立チェーン1の各々に前記第二フック金具4を繋ぎ留めることにより、前記集束環3を介して全体を一体的に連結するように構成されてなるものとしている。
【0009】
請求項2の発明は、上記請求項1の自動車用タイヤチェーンCにおいて、前記第一フック金具2は、開環状本体21と、この開環状本体21の開裂部20の一端21a側に枢着されて該開裂部20を開閉する開閉片22とを有し、該開閉片22がばね力によって常時は前記開裂部20を閉鎖する方向に付勢されてなるものとしている。
【0010】
請求項3の発明は、上記請求項1又は2の自動車用タイヤチェーンCにおいて、前記開閉片22が開環状本体21の内側へ傾動して開放姿勢になると共に、該開閉片22の遊端部22bと、開環状本体21の開裂部20の他端21b側とに、開閉片22の閉鎖姿勢において相互に軸方向に係合する係合部5a,5bを有してなるものとしている。
【0011】
請求項4の発明は、上記請求項1〜3のいずれかの自動車用タイヤチェーンCにおいて、前記第二フック金具4は、常時はばね力の付勢によって閉鎖姿勢にある開閉フック6を備えた金具本体41と、この金具本体41の後端部41aに相対回転自在に連結されたリング部材42とからなり、該リング部材42に集束環3を挿通させることによって当該集束環3に移動自在に取り付けられてなるものとしている。
【0012】
請求項5の発明は、上記請求項4の自動車用タイヤチェーンCにおいて、前記金具本体41の開閉フック6は、指掛け用突片60を有する可動フック片61と固定フック片62とを有するトリガーフックからなり、閉鎖姿勢において両フック片61,62の先端部61a,62a同士が重なり合って環状構造となるものとしている。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1及び図2は本発明に係る一実施形態の自動車用タイヤチェーンCを大型車タイヤTに装着した状態、図3(A)は該自動車用タイヤチェーンCに用いる独立チェーン1、図3(B)は同集束環3をそれぞれ示す。
【0014】
図1及び図2に示すように、この自動車用タイヤチェーンCは、大型車タイヤTに対し、そのホイールWの周縁に沿って設けられている複数個(図では6個)の内外透通穴H…を利用して装着されるものであり、各内外透通穴Hに挿通してタイヤ横断方向に周回させる複数本(図では6本)の独立チェーン1…と、これら独立チェーン1…をタイヤTの外面側で一体に繋ぎ止める集束環3とで構成されている。なお、図2で例示した大型車タイヤTは、外輪T1と内輪T2との二重輪であるため、その外輪T1に対して自動車用タイヤチェーンCを装着している。
【0015】
各独立チェーン1は、図3(A)に示すように、チェーンリング10…を連結した一端に第一フック金具2を取り付けたものであり、各チェーンリング10がO形のリングを捩じった形になっており、これによって自然に延ばした状態で前部のチェーンリング10…が図示の如く同じ姿勢になり得るようにしている。
【0016】
しかして、第一フック金具2は、図4(A)(B)に示すように、開環状本体21と、この開環状本体21の開裂部20の一端21a側に、枢支ピン23を介して枢着された棒軸状の開閉片22とからなり、該開閉片22によって開裂部20を閉鎖した状態で全体が瓢箪形の輪を構成し、この輪の小さい側でチェーンリング10に嵌合連結している。また、開閉片22は、その基端22a側と開環状本体21の一端21a側との間に介装した板ばね24の付勢により、常時は遊端22b側に形成した矢尻形の係合部5aが開環状本体21の他端21b側に設けた対応凹形状の係合部5bに嵌入する閉鎖姿勢で保持されると共に、該板ばね24の付勢に抗して押圧することにより、図4(A)の仮想線で示すように開環状本体21の内側へ傾動して開放姿勢になるように設定されている。
【0017】
集束環3は、図3(B)に示すように、コイルスプリングの両端を連結固着して環状にしたものであり、ホイールWの内外透通穴H…及び独立チェーン1…の数に対応した複数個(図では6個)の第二フック金具4…を移動自在に保持している。
【0018】
第二フック金具4は、図5(A)(B)に示すように、開閉フック6を備えた金具本体41と、この金具本体41の後端部41aに相対回転自在に連結されたリング部材42とからなる。しかして、金具本体41の開閉フック6は、指掛け用突片60を有する鉤形の可動フック片61と、これに対向する鉤形の固定フック片62とが枢支ピン43を介して枢着したトリガーフックからなり、可動フック片61が枢支部に介装されたタコばね44によって閉鎖方向に付勢され、常時は両フック片61,62間で図5(A)の実線の如く環状構造になる閉鎖姿勢に保持されると共に、該タコばね44の付勢に抗して掛け用突片60を引くことにより、可動フック片61が図5(A)の仮想線の如く外側へ開いて開放するようになっている。また、両フック片61,62の遊端部61a,62aは、図5(Bに示すように、閉鎖姿勢において互いに重なり合って断面円形となる偏平な形状を有している。一方、リング部材42は、その基部に設けた枢支孔42aに金具本体41の軸状の後端部41aを挿通して、突出した該後端部41aの先端をかしめることにより、金具本体41に対して回転自在且つ離脱不能に取り付けられており、そのリング部42bに集束環3の環状にする前のコイルスプリングを挿通することにより、当該集束環3に移動自在に保持させている。
【0019】
上記構成の自動車用タイヤチェーンCをトラックやバス等の大型自動車のタイヤに装着するには、図1及び図2に示すように、大型車タイヤTの外輪T1に対し、まずホイールWの各内外透通穴H毎に一本の独立チェーン1を挿通してタイヤ横断方向に周回させ、その一端の第一フック金具2を他端側のチェーンリング10に繋ぎ留めて輪状にする。そして、これら輪状にした各独立チェーン1のチェーンリング10に、タイヤTの外面側に配した集束環3の各第二フック金具4を繋ぎ留めることにより、該集束環3を介して全部の独立チェーン1…を一体的に連結すればよい。なお、集束環3は、この連結状態においてコイルスプリングが強制的に引き伸ばされた状態になる輪径に設定されており、そのばね蓄力によって輪状になった独立チェーン1…をタイヤ中央側へ引っ張った状態に保持している。
【0020】
上述のように、この自動車用タイヤチェーンCでは、タイヤへの装着に際し、従来汎用のタイヤチェーンのように路面上に展開することも、車を移動させることも全く不要であり、しかもタイヤチェーン全体をタイヤTに巻き掛ける操作も必要とせず、独立チェーン1…をホイールWの内外透通穴Hに通して輪状にし、これら輪状にした独立チェーン1…を集束環3に繋ぎ止めるだけであるから、装着操作は非常に簡単であり、ドライバー単独でも能率よく容易に短時間で装着作業を行うことができる。また、独立チェーン1…は一本ずつ取り付けてゆけばよいから、従来のように重いタイヤチェーンの全体を持ち上げてタイヤTに巻き掛けるような労力が要らず、タイヤ径が大きく車輪数も多い大型トラックやトレーラー等を対象とする場合でも楽に作業でき、女性ドライバーでも無理なく容易に装着作業を行える。
【0021】
一方、この自動車用タイヤチェーンCにあっては、独立チェーン1…のいずれかが使用中の摩耗等によって切断した場合、その切断した独立チェーン1のみを新品に交換すればよいから、非常に経済的であると共に、交換に際しては切断した独立チェーン1のみを取り外し、その部位に新品の独立チェーン1を前記の如く取り付けるだけで済み、タイヤチェーン全体をタイヤTから取り外す必要がないから、交換作業が極めて容易であり、迅速且つ簡単に切断部を修復でき、また予備としては独立チェーン1の数本程度を余分に車に積み込んでおけばよいので、この予備の積載による重量負担は僅かで済むことになる。
【0022】
更に、上記のように独立チェーン1の切断を生じても、他の独立チェーン1…は個々にタイヤTに取り付けられた状態であるため、タイヤチェーンC全体がタイヤTから外れる心配はなく、且つ残る独立チェーン1…の個々の滑り止め機能は変わらず維持され、全体としての滑り止め機能が少し低下するだけであるから、そのまま走行を続けることができる。従って、上記切断が確認されても、近傍に適当な駐車スペースがなく、その場での駐車による交換作業が危険を伴ったり他車の通行を妨げるような場合には、そのまま走行を続け、パーキングエリア等の駐車し易いところまで行き着いてから交換作業を行うことができる。
【0023】
また、切断した独立チェーン1は、輪状ではなくなっても集束環3に繋ぎ留められた状態で保たれるから、周辺に飛び散る危険性はなく、路面に落下して通行の障害物になることもない。しかして、独立チェーン1の切断は概してタイヤTの接地するトレッド部で発生し、これによって切断後の独立チェーン1は集束環3との連結部分から略等しい長さの2本に分かれる形になるが、コイルスプリングからなる集束環3は切断した独立チェーン1との連結位置における外側への張り出しが無くなり、例えば図1に示す正六角形の状態からその隣接する2辺が直線状になった五角形に変化するから、それ分だけ切断した独立チェーン1がタイヤ中央側へ引き込まれる。従って、車の走行中、切断して2本に分かれた各々のチェーン部分は、タイヤの回転による遠心力で半径方向に直線状に伸びた状態で振り回されるが、前記引き込みによってタイヤ外周からはみ出す長さが短くなるから、タイヤ周辺の車体部に当たって傷つけるのを防止ないし抑制できる。
【0024】
なお、独立チェーン1をホイールWの内外透通穴Hに通して輪状にする際、一端の第一フック金具2は他端側の最も端にあるチェーンリング10に繋ぎ留める必要はなく、チェーン長さに余裕がある場合は輪状部分がタイヤに密着するように他端側の端を幾分余す形で繋ぎ留めればよい。従って、独立チェーン1の長さを適用するタイヤTの新品における最大空気圧でのタイヤ外径に対応させておけば、後にタイヤTの摩耗やタイヤ空気圧の低下等でタイヤ外径が小さくなっても、第一フック金具2による繋ぎ止め位置を変えることによって対応できる。また、同様に繋ぎ止め位置を変えることにより、同じ長さの独立チェーン1をある程度の範囲でタイヤ径が異なる異種のタイヤに共用することも可能である。
【0025】
前記実施形態では、独立チェーン1の第一フック金具2は、開環状本体21とその開裂部20を開閉する開閉片22とからなり、該開閉片22のばね力による付勢で常時は輪形の閉鎖状態になることから、使用中に第一フック金具2による繋ぎ留め部分が不用意に外れる懸念はなく、また開閉片22を指で押さえることによって簡単に開放姿勢にできるから、該第一フック金具2の着脱操作を容易に行えるという利点がある。また、特に該実施形態の場合、開閉片22の閉鎖状態において遊端22b側の係合部5aが開環状本体21の係合部5bに嵌入し、両係合部5a,5bは閉鎖状態で相互に軸方向に係合する形になっているから、使用中に独立チェーン1に強い引張力が作用しても、輪形が開裂して外れることはない。
【0026】
更に前記実施形態では、集束環2の第二フック金具4は、常時はばね力の付勢によって閉鎖姿勢となる開閉フック6を備えた金具本体41と、この金具本体41の後端部41aに相対回転自在に連結されたリング部材42とからなるため、輪状にした独立チェーン1に繋ぎ留める際に、そのチェーンリングの姿勢に合わせて開閉フック6を繋ぎ易い向きに設定でき、それだけ繋ぎ留め操作が容易になる。また、特に該実施形態の場合、開閉フック6がトリガーフックからなり、閉鎖姿勢において両フック片61,62の先端部61a,62a同士が重なり合って環状構造となるものとしているから、開閉フック6の開閉操作が容易である上、使用中にで独立チェーン1との繋ぎ留め部分に強い引張力が働いても、該引張力は両フック片61,62を開かせるようには作用せず、もって開閉フック6が不用意に開いて外れる懸念はない。
【0027】
なお、図1及び図2では6本の独立チェーン1…を用いた状態を示しているが、独立チェーン1の本数はタイヤTのホイールWに設けられている内外透通穴Hの数に対応しており、この数に応じて種々の本数に設定される。また、本発明の自動車用タイヤチェーンでは、ホイールWに内外透通穴Hがないタイヤは適用対象外となるが、トラックやバス等の大型自動車のタイヤの殆どは軽量化等の目的でホイールWに内外透通穴Hを設けているため、適用範囲は広汎である。
【0028】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、周縁に沿って複数個の内外透通穴が等配形成されたホイールを用いた大型車タイヤに装着するタイヤチェーンとして、一端に第一フック金具を取り付けた複数本の独立チェーンと、コイルスプリングからなる集束環と、該集束環に保持された複数個の第二フック金具とからなり、その装着に際し、各独立チェーンをホイールの内外透通穴に通して第一フック金具で輪状にし、これら輪状にした独立チェーンを第二フックで金具集束環に繋ぎ止めるだけでよく、従来汎用のタイヤチェーンのように路面上に展開することも、車を移動させることも全く不要であり、しかもタイヤチェーン全体をタイヤに巻き掛ける操作も必要としないため、装着操作が非常に簡単であり、ドライバー単独でも能率よく容易に短時間で装着作業を行えるものが提供される。しかして、この自動車用タイヤチェーンでは、装着に際して独立チェーンを一本ずつ取り付けてゆけばよいから、従来のように重いタイヤチェーンの全体を持ち上げてタイヤに巻き掛けるような労力が要らず、タイヤ径が大きく車輪数も多い大型トラックやトレーラー等を対象とする場合でも楽に作業でき、女性ドライバーでも無理なく容易に装着作業を行える。
【0029】
また、この自動車用タイヤチェーンにあっては、独立チェーンのいずれかが使用中の摩耗等によって切断した場合、その切断した独立チェーンのみを新品に交換すればよいから、非常に経済的であると共に、交換に際しては切断した独立チェーンのみを取り外し、その部位に新品の独立チェーンを前記の如く取り付けるだけで済み、タイヤチェーン全体をタイヤから取り外す必要がないから、交換作業が極めて容易であり、迅速且つ簡単に切断部を修復でき、また予備としては独立チェーンの数本程度を余分に車に積み込んでおけばよいので、この予備の積載による重量負担は僅かで済むという利点がある。更に、このような独立チェーンの切断を生じても、他の独立チェーンは個々にタイヤに取り付けられた状態であるため、タイヤチェーン全体がタイヤから外れる心配はなく、且つ残る独立チェーンの個々の滑り止め機能は変わらず維持されるから、そのまま走行を続け、パーキングエリア等の駐車し易く交通を妨げない場所まで行き着いてから安全に交換作業を行うことができる。加えて、切断した独立チェーンは、集束環に繋ぎ留められた状態で保たれるから、周辺に飛び散る危険性はなく、路面に落下して通行の障害物になることもなく、しかも切断に伴って集束環との連結部分から2本に分かれるチェーン部分が集束環によってタイヤ中央側へ引き込まれるから、車の走行中にタイヤ周辺の車体部に当たって傷つけるのを防止ないし抑制できるという利点もある。
【0030】
更に、この自動車用タイヤチェーンでは、独立チェーンの長さを適用するタイヤの新品における最大空気圧でのタイヤ外径に対応させておけば、後にタイヤの摩耗やタイヤ空気圧の低下等でタイヤ外径が小さくなっても、第一フック金具による繋ぎ止め位置を変えることによって対応でき、また同様に繋ぎ止め位置を変えることにより、同じ長さの独立チェーンをある程度の範囲でタイヤ径が異なる異種のタイヤに共用することも可能である。
【0031】
請求項2の発明によれば、前記第一フック金具は、開環状本体と、この開環状本体の開裂部の一端側に枢着されて該開裂部を開閉する開閉片とを有し、該開閉片がばね力によって常時は前記開裂部を閉鎖する方向に付勢されてなることから、使用中に繋ぎ留め部分が不用意に外れる懸念はなく、また開閉片を指で押さえることによって簡単に開放姿勢にでき、もって着脱操作を容易に行えるという利点がある。
【0032】
請求項3の発明によれば、前記第一フック金具は、前記開閉片が開環状本体の内側へ傾動して開放姿勢になると共に、該開閉片の遊端部と、開環状本体の開裂部の他端側とに、開閉片の閉鎖姿勢において相互に軸方向に係合する係合部を有することから、使用中に独立チェーンに強い引張力が作用しても、輪形が開裂して外れることはない。
【0033】
請求項4の発明によれば、前記第二フック金具は、常時はばね力の付勢によって閉鎖姿勢にある開閉フックを備えた金具本体と、この金具本体の後端部に相対回転自在に連結されたリング部材とからなり、該リング部材に集束環を挿通させることによって当該集束環に移動自在に取り付けられているから、輪状にした独立チェーンに繋ぎ留める際に、そのチェーンリングの姿勢に合わせて開閉フックを繋ぎ易い向きに設定でき、それだけ繋ぎ留め操作が容易になる。
【0034】
請求項5の発明によれば、前記金具本体の開閉フックは、指掛け用突片を有する可動フック片と固定フック片とを有するトリガーフックからなり、閉鎖姿勢において両フック片の先端部同士が重なり合って環状構造となるものとしているから、開閉フックの開閉操作が容易である上、使用中にで独立チェーンとの繋ぎ留め部分に強い引張力が働いても、該引張力は両フック片を開かせるようには作用せず、もって開閉フックが不用意に開いて外れる懸念はない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る自動車用タイヤチェーンを装着したタイヤを示す正面図である。
【図2】同タイヤの側面図である。
【図3】同自動車用タイヤチェーンの構成部材を示し、(A)は独立チェーンの正面図、(B)は集束環の正面図である。
【図4】同独立チェーンに取り付けられる第一金具を示し、(A)は平面図、(B)は(A)のB−B線の断面矢視図である。
【図5】同集束環に取り付けられる第二金具を示し、(A)は平面図、(B)は開閉フックの先端部の正面図である。
【符号の説明】
C     自動車用タイヤチェーン
T     大型車タイヤ
T1    外輪
W     ホイール
H     内外透通穴
1     独立チェーン
10    チェーンリング
2     第一金具
20    開裂部
21    開環状本体
21a   一端
21b   他端
22    開閉片
22a   基端
22b   遊端
23    枢支ピン
24    板ばね
3     集束環
4     第二フック金具
41    金具本体
41a   後端部
42    リング部材
43    枢支ピン
44    タコばね
5a,5b 係合部
6     開閉フック
60    指掛け用突片
61    可動フック片
61a   先端部
62    固定フック片とを
62a   先端部

Claims (5)

  1. 周縁に沿って複数個の内外透通穴が等配形成されたホイールを用いた大型車タイヤに装着するタイヤチェーンであって、一端に第一フック金具を取り付けた複数本の独立チェーンと、コイルスプリングからなる集束環と、該集束環に保持された複数個の第二フック金具とからなり、
    前記ホイールの各内外透通穴毎に一本の独立チェーンを挿通し、この挿通した独立チェーンをタイヤ横断方向に周回して前記一端の第一フック金具を他端側のチェーンリングに繋ぎ留めて輪状にし、これら輪状にした独立チェーンの各々に前記第二フック金具を繋ぎ留めることにより、前記集束環を介して全体を一体的に連結するように構成されてなる自動車用タイヤチェーン。
  2. 前記第一フック金具は、開環状本体と、この開環状本体の開裂部の一端側に枢着されて該開裂部を開閉する開閉片とを有し、該開閉片がばね力によって常時は前記開裂部を閉鎖する方向に付勢されてなる請求項1記載の自動車用タイヤチェーン。
  3. 前記開閉片が開環状本体の内側へ傾動して開放姿勢になると共に、該開閉片の遊端部と、開環状本体の開裂部の他端側とに、開閉片の閉鎖姿勢において相互に軸方向に係合する係合部を有してなる請求項2記載の自動車用タイヤチェーン。
  4. 前記第二フック金具は、常時はばね力の付勢によって閉鎖姿勢にある開閉フックを備えた金具本体と、この金具本体の後端部に相対回転自在に連結されたリング部材とからなり、該リング部材に集束環を挿通させることによって当該集束環に移動自在に取り付けられてなる請求項1〜3のいずれかに記載の自動車用タイヤチェーン。
  5. 前記金具本体の開閉フックは、指掛け用突片を有する可動フック片と固定フック片とを有するトリガーフックからなり、閉鎖姿勢において両フック片の先端部同士が重なり合って環状構造となる請求項1記載の自動車用タイヤチェーン。
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