JP2004122685A - 画像形成装置 - Google Patents

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JP2004122685A JP2002292708A JP2002292708A JP2004122685A JP 2004122685 A JP2004122685 A JP 2004122685A JP 2002292708 A JP2002292708 A JP 2002292708A JP 2002292708 A JP2002292708 A JP 2002292708A JP 2004122685 A JP2004122685 A JP 2004122685A
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Akihiro Koshirae
栫 彰洋
Rie Nakamura
中村 理恵
Tetsuo Asakawa
浅川 哲男
Yoshinori Kawachi
河内 美紀
Yasushi Kamo
加茂 靖
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Abstract

【課題】画像形成装置において、記録ヘッドが印刷する領域を用紙の範囲内だけに制限して、画像形成装置内での無駄な記録動作を阻止し、装置内部や用紙が汚損することを防止する。
【解決手段】インクジェット記録装置において、主走査方向に移動するキャリッジ13には2つの記録ヘッド14a、14bが搭載され、それぞれのノズル列からインクが噴射される。キャリッジ13は、発光素子と受光素子を備えた用紙検出センサ41を有し、用紙3からの反射光により用紙3の範囲を検出する。各々のノズル列が用紙の範囲外にあるとき、画像データをマスクし、ノズル列からインクが噴射されないようにする。
【選択図】    図7

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像形成装置に関し、さらに詳しくは、インクジェット記録装置等に適用され、用紙幅を検出して用紙幅に応じて印刷領域を制限するようにした画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
記録ヘッドを搭載したキャリッジを用紙に対して所定の走査方向に沿って走査する走査手段を有し、前記キャリッジの走査中に画像データに基づいて前記記録ヘッドを駆動して画像を形成する画像形成装置において、前記キャリッジに設けられ、対向する位置における用紙の有無に応じた信号を出力するセンサと、前記用紙を前記キャリッジの走査領域へ搬送した状態で前記キャリッジを走査するとともに、走査中の前記センサ出力の変化に基づいて前記走査方向における前記用紙の始端位置と終端位置とを検出する検出手段と、前記始端位置に応じて前記走査手段による前記キャリッジの走査開始後の前記記録ヘッドの駆動開始位置を決定して記録動作を制御するとともに、前記始端位置と終端位置との間隔に基づいて特定される前記用紙の幅以内に記録幅の制御を行う記録位置調整手段とを備える画像形成装置が知られている(特許文献1参照)。
また、主走査方向に用紙を走査して検出可能なセンサを有し、該センサにより検出された用紙の幅が、ホストコンピュータから受信した情報が表す幅に対して不正な値となるときに、印刷の実行を停止するプリンタも知られている(特許文献2参照)。
従来の画像形成装置によれば、用紙上の画像位置を一定にすることが可能であるが、画像形成時間の短縮化の点からは十分なものではない。
【0003】
【特許文献1】
特許第2958131号明細書
【特許文献2】
特開2000−20274号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
任意のサイズの記録媒体を搬送し、印刷することができる画像形成装置において、記録媒体への印刷動作を行う際、要求された印字範囲が実際の記録媒体の範囲に収まっていない場合がある。このような場合、画像形成装置本体内や搬送経路上の記録媒体の存在しない個所に無駄な印刷を行ってしまうため、インク等画材を無駄に消費する、記録ヘッド寿命を短縮する、記録媒体の搬送経路への印刷により搬送経路を汚損し、記録媒体を汚すといった事態が発生する。
したがって、記録ヘッドの印刷領域を所定の範囲内だけに制限する必要があり、印字領域を制限するために記録媒体の実際の幅を検出する必要がある。
【0005】
本発明は、前記事情に鑑みてなされたもので、各請求項の発明の目的は次のとおりである。
請求項1の発明は、記録媒体の範囲を検出し、特定の領域だけに印字を行うことで、画像形成装置内部への無駄な印刷を抑制することを目的とする。
請求項2の発明は、予想される記録媒体の範囲だけキャリッジを移動させ、実際の記録媒体の範囲を測定することで、実際の記録媒体の範囲が予想された範囲以下の場合には、記録媒体の範囲にだけ印刷を制限することを目的とする。
請求項3の発明は、移動可能な全範囲をキャリッジが移動しながら記録媒体の範囲を検出することで、どのようなサイズの記録媒体であっても、その範囲を検出し、記録媒体の範囲にだけ印刷を制限することを目的とする。
請求項4の発明は、印刷と同時に予想された記録媒体の範囲だけキャリッジを移動させながら記録媒体の範囲を検出することで、請求項2の発明に比較して生産性を向上することを目的とする。
請求項5の発明は、印刷と同時に移動可能な全範囲をキャリッジが移動しながら記録媒体の範囲を検出することで、請求項3の発明に比較して生産性を向上することを目的とする。
請求項6の発明は、請求項1〜5の発明を適用することによって、インク等を浪費することがなく、記録ヘッド寿命が長く、装置内部や記録媒体を汚すことのないインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題を解決するためになされたもので、請求項1の発明は、記録ヘッドを搭載したキャリッジを主走査するとともに記録媒体を副走査することにより印刷を行う画像形成装置において、前記キャリッジは前記記録媒体を検出するセンサを有し、該センサによって検出した前記記録媒体の範囲外では、前記記録ヘッドに送出される画像データがマスクされ、印刷を行わないことを特徴とし、これにより、画像形成装置内部の記録媒体以外の部分に無駄な印字を行い、画像形成装置内部や記録媒体を汚損することを防止し、また記録ヘッドの寿命が短縮することを防止する。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1記載の画像形成装置において、前記記録媒体への印刷開始前に、前記記録媒体の主走査方向の範囲を検出するために、前記キャリッジを予想される前記記録媒体の主走査方向の範囲移動させ、前記記録媒体の主走査方向の先端と後端の位置を取得することを特徴とし、これにより、用紙サイズが一致していないことを印刷前に知り、印刷ミスを事前に防止する。
【0008】
請求項3の発明は、請求項1記載の画像形成装置において、前記記録媒体への印刷開始前に、前記記録媒体の主走査方向の範囲を検出するために、前記キャリッジを移動可能な主走査方向の全範囲移動させ、前記記録媒体の主走査方向の先端と後端の位置を取得することを特徴とし、これにより、実際に給紙された用紙サイズが指定されたものより大きな場合でも用紙幅を検出する。
【0009】
請求項4の発明は、請求項1記載の画像形成装置において、前記記録媒体へ最初の印刷を行う際、前記キャリッジを予想される前記記録媒体を含む範囲移動させ、印刷と同時に前記記録媒体の主走査方向の先端と後端の位置を取得することを特徴とし、これにより、生産性を向上するとともに画像形成装置内部への無駄な印字を防止する。
【0010】
請求項5の発明は、請求項1記載の画像形成装置において、前記記録媒体へ最初の印刷を行う際、前記キャリッジを移動可能な主走査方向の全範囲移動させ、印刷と同時に前器記録媒体の主走査方向の先端と後端の位置を取得することを特徴とし、これにより、実際に給紙された用紙サイズが指定されたものより大きな場合でも用紙幅を検出し、生産性を向上する。
【0011】
請求項6の発明は、請求項1〜5に記載の画像形成装置において、前記記録ヘッドはインクジェット記録ヘッドであることを特徴とし、これにより、インク等を浪費することがなく、記録ヘッド寿命が長く、装置内部や記録媒体を汚すことのないインクジェット記録装置を提供する。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図1〜図16に示す実施例に基づいて説明する。
(実施例1)
図1は、実施例1のインクジェット記録装置の機構部を示す斜視図、図2は、図1に示すインクジェット記録装置の機構部の側面図である。
実施例1のインクジェット記録装置は、記録装置本体1の内部に主走査方向に移動可能なキャリッジ13、キャリッジに搭載したインクジェットヘッドからなる記録ヘッド14、記録ヘッドへインクを供給するサブタンク(インクカートリッジ)12等で構成される印字機構部2等を収納し、記録装置本体1の下方部には前方側から多数枚の用紙3を積載可能な給紙カセット4(或いは、給紙トレイでもよい。)を抜き差し自在に装着することができ、給紙カセット4から給送される用紙3を取り込み、印字機構部2によって所要の画像を記録した後、後面側に装着された排紙トレイ6に排紙する。
【0013】
印字機構部2は、図示しない左右の側板に横架したガイド部材である主ガイドロッド11でキャリッジ13を主走査方向(図2で紙面垂直方向)に摺動自在に保持し、このキャリッジ13にはイエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(Bk)の各色のインク滴を吐出するインクジェットヘッドからなる記録ヘッド14を、インク滴吐出方向を下方に向けて装着し、キャリッジ13の上側には記録ヘッド14に各色のインクを供給するための各サブタンク12を装着している。
【0014】
各色のサブタンク12は、インク供給チューブ16を介して、交換可能に装着された各色のインクタンク15と接続され、インクタンク15からインクの供給を受ける。
キャリッジ13は後方側(用紙搬送方向下流側)を主ガイドロッド11に摺動自在に嵌装している。そして、このキャリッジ13を主走査方向に移動走査するため、主走査モータ17で回転駆動される駆動プーリ18と従動プーリ19との間にタイミングベルト20を張装し、このタイミングベルト20をキャリッジ13に固定している。
【0015】
また、記録ヘッド14としてここでは各色の記録ヘッド14を用いているが、各色のインク滴を吐出するノズルを有する1個の記録ヘッドとしてもよい。さらに、記録ヘッド14として用いるインクジェットヘッドは、圧電素子等の電気機械変換素子で液室(インク流路)壁面を形成する振動板を介してインクを加圧するピエゾ型のもの、或いは発熱抵抗体による膜沸騰でバブルを生じさせてインクを加圧するバブル型のもの、若しくはインク流路壁面を形成する振動板とこれに対向する電極との間の静電力で振動板を変位させてインクを加圧する静電型のもの等を使用することができるが、本実施例では静電型インクジェットヘッドを用いている。
【0016】
一方、給紙カセット4にセットした用紙3を記録ヘッド14の下方側に搬送するために、給紙カセット4から用紙3を分離給装する給紙ローラ21及びフリクションパッド22と、用紙3を案内するガイド部材23と、給紙された用紙3を反転させて搬送する搬送ローラ24と、この搬送ローラ24の周面に押し付けられる搬送コロ25及び搬送ローラ24からの用紙3の送り出し角度を規定する先端コロ26とを設けている。搬送ローラ24は副走査モータ27によってギヤ列を介して回転駆動される。
【0017】
また、キャリッジ13の主走査方向の移動範囲に対応して搬送ローラ24から送り出された用紙3を記録ヘッド14の下方側で案内する静電搬送ベルト29を設けている。この静電搬送ベルト29は、チャージャ30により帯電することにより搬送されてきた用紙3を吸着し、用紙面と記録ヘッド面とを並行に保つ役割を担っている。静電搬送ベルト29の用紙搬送方向下流側には、用紙3を排紙トレイ6に送り出す排紙コロ33を配設している。
【0018】
また、記録装置本体1には用紙反転ユニット8及び給紙ユニット9を必要に応じて取り付けることができる。
用紙反転ユニット8は、第2搬送ローラ34、第3搬送ローラ35を備え、用紙3の表面に記録ヘッド14によって印刷した後、搬送ローラ24を逆転させて用紙3を記録装置本体1内に引き込み、用紙反転ユニット8内の第2搬送ローラ34、第3搬送ローラ35を経由することによって用紙3を反転させて搬送ローラ24に送り込み、用紙3の裏面を記録ヘッド14側に向けた状態で記録ヘッド14の下方に搬送し、裏面印刷を行う。
給紙ユニット9は、第2給紙ローラ36、フリクションパッド37、搬出ローラ38等を備え、給紙カセット4に収納された用紙と同サイズ或いは異サイズの用紙を大量に収容することができ、いずれかからの用紙を適宜選択して使用することができる。
【0019】
また、キャリッジ13の移動方向右端側には記録ヘッド14の信頼性を維持、回復するための信頼性維持回復機構39を配置している。キャリッジ13は印字待機中にはこの信頼性維持回復機構39側に移動されてキャッピング手段などで記録ヘッド14をキャッピングされる。
【0020】
次に、用紙の端部位置検出と画像マスクに関する動作を説明する。
図3は、実施例1のインクジェット記録装置の部分を正面から見た断面図である。
キャリッジ13には2つの記録ヘッド14a、14bが装着され、さらに記録ヘッド14a、14bは、それぞれ2本のノズル列14a、14a、及び14b、14bが配置され、この各々のノズル列からインクが噴射される。
キャリッジ13が図3に示す位置にある場合、記録ヘッド14aはキャップ39aで、記録ヘッド14bは吸引兼用キャップ39bで覆われ、記録ヘッド面を保湿し、ノズル列中のインクの目詰まりが起きにくいように保護されている。
用紙検出センサ41は、キャリッジ13の正面から見て左側に据え付けられる。
【0021】
図4は、用紙検出センサが用紙を検出している状態を示す図、図5は同じく、用紙を検出していない状態を示す図である。
用紙検出センサ41は発光素子42と受光素子43を有し、光の反射から用紙3の有無を検出する。静電搬送ベルト29は、静電気により用紙3を吸着することにより、用紙の平面性を保ちながら搬送させる役目を果たす。
図4に示すように、用紙検出センサ41が用紙3上にある場合は、発光素子42から照射された光が、静電搬送ベルト29上に支持された用紙3によって反射し、受光素子43に受光される。
図5に示すように、用紙検出センサ41が用紙3上に無い場合は、発光素子42から照射された光は濃い色が塗布された静電ベルト29に照射されるため、受光素子43は反射光を得ることができない。このようにして、受光素子43での感度の有無により、用紙3の有無を検出することができる。
【0022】
図6は、キャリッジがキャッピング位置から主走査正方向に移動した状態を示す図である。
図6に示すキャリッジ位置では、用紙検出センサ41は用紙3を検出しない。
図7は、キャリッジが図6に示すキャリッジ位置から主走査正方向に移動した状態を示す図である。
キャリッジ13がさらに主走査正方向(図の左側方向)進んだ図7の位置では、用紙検出センサ41は用紙3を検出する。
図8は、キャリッジが図7に示すキャリッジ位置からさらに移動し、終端に接近した状態を示す図である。
キャリッジ位置からさらに主走査正方向(図の左側方向)進み、用紙3から外れた位置では、用紙検出センサ41は用紙3を検出しない。
【0023】
図9は、用紙検出センサと各ノズル列の関係を示す図である。
図9において、
S1は、用紙検出センサ41と第1ノズル列14a間の距離
S2は、用紙検出センサ41と第2ノズル列14a間の距離
S3は、用紙検出センサ41と第3ノズル列14b間の距離
S4は、用紙検出センサ41と第4ノズル列14b間の距離
を示す。
【0024】
図10は、実施例1のインクジェット記録装置の制御系を示すブロック図である。
CPU50は、副走査モータ動作指令回路56及び給紙クラッチドライバ58に指令を与えることによって、副走査モータ27及び給紙クラッチ59を駆動し、給紙カセット4から用紙3を給紙し、搬送を行う。
さらにCPU50は、主走査モータ動作指令回路54に指令を与えることにより主走査モータドライバ55を介して主走査モータ17を駆動し、キャリッジ13を主走査方向に移動させる。
このときCPU50は、主走査エンコーダ60の出力信号を主走査モータ指令回路54を介して読み出すことにより、キャリッジ13の位置を知ることができる。
【0025】
操作部53は、図示しないLCDやLED等を具備し、CPU50からの指令により装置の状態を、図示しない操作者に知らしめる役割を持つ。
51は不揮発性メモリで、電源が遮断された状態でも書き込まれたデータを保持することができ、例えばバッテリ内臓のSRAMやE2PROM等により構成される。
52は画像メモリで、印刷する画像データが蓄えられたメモリで、例えばSDRAM等によって構成される。
【0026】
画像メモリ52から読み出された画像データは、伸張回路61によって圧縮状態から伸張され、さらに画像マスク回路62でマスクするか否かの処理を施され、I/F回路63を介して、記録ヘッド14に送出される。
ここで、伸張回路61、画像マスク回路62、I/F回路63は、それぞれノズル列の数分だけ用意され、各ノズル列のデータを並行して処理することができる。
また、I/F回路63には主走査エンコーダ60の出力信号が入力され、キャリッジ13の主走査位置に同期して、画像データが記録ヘッド14に送出される。
さらに、CPU50は、画像マスク回路62に指令を与えることによって、任意のタイミングで出力画像をマスクすることができる。
用紙検出センサ41は、その出力信号がCPU50に入力される。
【0027】
次に、用紙端部を検出する処理について説明する。
図12は、用紙端部を検出する処理を示すフローチャートである。
CPU50は、用紙3を静電搬送ベルト29上まで給紙・搬送させる(S1,2)。
搬送動作完了後、キャリッジ13の駆動を開始し、キャリッジ13を主走査の正方向に移動させる(S3,4)。
その後、用紙センサ41の出力がOFFからONに変化したタイミングにおけるキャリッジ位置を読み出し、その位置を用紙の右端位置Prとして記憶する(S5,6)。
さらにその後、用紙センサ41の出力がONからOFFに変化したタイミングにおけるキャリッジ位置を読み出し、その位置を用紙の左端位置Plとして記憶する(S7,8)。
こうして、用紙3の左右の端部位置を検出したら、キャリッジ13を主走査の負方向へ駆動し、キャップ位置に戻した後、キャッピングをして用紙端部位置の検出動作を完了させる(S9,10)。
上記の動作は、印写の動作と同時に行うこともできる。
【0028】
次に、画像のマスク動作について説明する。
図13は、画像のマスク動作の処理を示すフローチャートである。
ここで、
画像のマスク解除を開始する座標Pmsを、図12に示す処理で検出した用紙の右端Pr
画像のマスク解除を終了する座標Pmeを、図12に示す処理で検出した用紙の左端Pl
用紙検出センサ41と第1ノズル列14a間の距離を、S1
用紙検出センサ41と第2ノズル列14a間の距離を、S2
用紙検出センサ41と第3ノズル列14b間の距離を、S3
用紙検出センサ41と第4ノズル列14b間の距離を、S4
とすると、
第1ノズル列14aのマスク解除開始座標は、Ps1=Pr+S1
第2ノズル列14aのマスク解除開始座標は、Ps2=Pr+S2
第3ノズル列14bのマスク解除開始座標は、Ps3=Pr+S3
第4ノズル列14bのマスク解除開始座標は、Ps4=Pr+S4
第1ノズル列14aのマスク解除終了座標は、Pe1=Pl+S1
第2ノズル列14aのマスク解除終了座標は、Pe2=Pl+S2
第3ノズル列14bのマスク解除終了座標は、Pe3=Pl+S3
第4ノズル列14bのマスク解除終了座標は、Pe4=Pl+S4
と計算される。
【0029】
CPU50は、用紙3を静電搬送ベルト29上まで給紙・搬送させる(S11,12)。
搬送動作完了後、全ノズル列の画像マスクを有効にした後(S13)、キャリッジ13の駆動を開始し、キャリッジ13を主走査の正方向に移動させる(S14,15)。
その後、キャリッジ位置PがPs4に達した位置で、第4ノズル列14bの画像マスクの解除を行う(S16,17)。
第3ノズル列14bから第1ノズル列14aに対しても、キャリッジ13が各々のマスク解除開始位置Psxに達した位置でマスク解除処理を行う(S18〜23)。
その後、キャリッジ位置PがPe4に達した位置で、第4ノズル列14bの画像マスクを有効にする(S24,25)。
第3ノズル列14bから第1ノズル列14aに対しても、キャリッジ13が各々のマスク解除終了位置Pexに達した位置でマスク有効処理を行う(S26〜31)。
キャリッジ位置Pが終端部に達したら、キャリッジを主走査の負方向へ戻し、キャッピングをして移動を終了する(S32,33)。
各ノズル列の画像マスク解除開始から終了までの区間では、画像マスク回路で、画像をマスクする処理は行われず、その間に記録ヘッド14a、14bに与えられたデータは有効画像としてノズル列から噴射される。
逆に、各ノズル列のマスクが解除されていない区間では、画像マスク回路で、画像をマスクする処理が行われ、その間に記録ヘッド14a、14bには白データが与えられ、ノズル列からインクは噴射されない。
【0030】
図11は、図10に示す制御系における画像マスク回路の変形例を示すブロック図である。
図13のフローチャートに示す処理では、CPU50がキャリッジ位置Pを監視しながらリアルタイムに画像マスク回路を制御しているが、図11に示すブロック図のような回路を用いることにより、CPUの処理負荷を下げることができる。
CPUは、予めマスク解除開始位置をレジスタ65に書き込んでおく。
キャリッジが移動をはじめると、主走査エンコーダ信号が主走査カウンタ64に入力され、キャリッジ位置が主走査カウンタ64に計測される。
ここで、主走査カウンタ64が計測したキャリッジ位置と、レジスタ65に書き込んだ位置が一致すると、比較器66からマスク解除開始信号が出力され、画像マスク回路62に与えられ、画像マスク解除が開始される。
画像マスク解除の終了についても、64〜66と同様の構成の回路68〜70により、画像マスク解除終了位置にキャリッジが到達した時点で、マスク解除終了信号が出力され、画像マスク回路62に与えられ、画像マスク解除が終了する。
【0031】
(実施例2)
実施例1のインクジェット記録装置においては、キャリッジ13が図6〜8に示すような範囲を移動して用紙の主走査方向の先端、後端の位置情報を取得するものであったが、使用される用紙のサイズが予想できる場合がある。
用紙の範囲を予想する手段として、パーソナルコンピュータ(PC)等のホストコンピュータからインクジェット記録装置への印字の命令に、ホストコンピュータ上で設定された用紙サイズを用いる方法や、給紙カセットの種類等に応じて設定する方法があり、用紙幅検出のためキャリッジを移動する範囲が、この予想される用紙サイズを含むように設定する。
【0032】
(実施例3)
実施例2のように予想される用紙のサイズに応じて用紙幅検出のための移動範囲を設定すると、実際の用紙の幅が、予想される用紙サイズよりも大きい場合に、用紙の右端、左端を検出できない場合がある。
そのため、実施例3のインクジェット記録装置においては、用紙幅検出のための移動範囲を、キャリッジが物理的に移動できる全範囲とする。インクジェット記録装置に給紙可能な用紙であれば、その幅を確実に検出することができる。
【0033】
(実施例4)
図14は、静電搬送ベルトと用紙の関係を示す図である。
図15は、用紙幅とキャリッジの移動範囲の関係を示す図である。
実施例4のインクジェット記録装置は、図12に示す用紙幅検出と図13に示す画像マスクの設定を、印字と同時に行う。
キャリッジが印字のために動作する必要がある範囲Wpと、予想される用紙サイズの幅Weを最低限満たす範囲Wmをキャリッジに移動させ、用紙右端を検出した段階で、画像マスク解除の設定を行い、印字を行いながら、今度は用紙の左端の位置を検出した段階で、画像マスク開始位置を設定する。これによって、印字と同時に用紙の両端の検出、画像マスクの解除、開始を行うことができる。
【0034】
(実施例5)
図16は、用紙幅とキャリッジの移動範囲の関係を示す図である。
実施例4において、図16に示すように、印字と同時に用紙幅を検出する際の、キャリッジの移動範囲を、キャリッジが動作可能な全範囲Wcとすることで、予想される用紙サイズや、印字の範囲を下回るサイズの用紙が給紙された場合でも、確実に用紙幅の検出と、画像マスクの解除、開始の設定を行うことができる。
【0035】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、記録媒体(用紙)幅を検出して、記録媒体幅に応じて印刷領域を制限することで、画像形成装置内部で無駄な印字を行ったりして、装置内部や記録媒体を汚損することを防止することが可能となる。
【0036】
請求項2の発明によれば、予想される記録媒体サイズの範囲を移動させることで、記録媒体サイズが一致していないことを印刷前に知ることができ、印刷ミスを事前に防止することが可能となる。
【0037】
請求項3の発明によれば、移動可能な全範囲をキャリッジが移動することで、請求項2の発明で、実際に給紙された記録媒体サイズが指定されたものより大きな場合でも記録媒体幅を検出することが可能となる。
【0038】
請求項4の発明によれば、印刷印字と同時に記録媒体幅を検出しながら、マスク解除、マスク開始の設定を行うことができるため、生産性の向上と、画像形成装置内部への無駄な印刷を防止することが可能となる。
【0039】
請求項5の発明によれば、移動可能な全範囲をキャリッジが移動することで、請求項4の発明で、実際に給紙された記録媒体サイズが指定されたものより大きな場合でも記録媒体幅を検出できる効果があり、さらに生産性も向上することが可能となる。
【0040】
請求項6の発明によれば、請求項1〜5の発明において、記録ヘッドをインクジェット記録ヘッドとしたので、インク等を浪費することがなく、記録ヘッド寿命が長く、装置内部や記録媒体を汚すことのないインクジェット記録装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のインクジェット記録装置の機構部を示す斜視図である。
【図2】図1に示すインクジェット記録装置の機構部を示す側面図である。
【図3】図1に示すインクジェット記録装置の部分を正面から見た断面図である。
【図4】用紙検出センサが用紙を検出している状態を示す図である。
【図5】用紙検出センサが用紙を検出していない状態を示す図である。
【図6】キャリッジがキャッピング位置から主走査正方向に移動した状態を示す図である。
【図7】キャリッジが図6に示すキャリッジ位置から主走査正方向に移動した状態を示す図である。
【図8】キャリッジが図7に示すキャリッジ位置からさらに移動した状態を示す図である。
【図9】用紙検出センサと各ノズル列の関係を示す図である。
【図10】実施例1のインクジェット記録装置の制御系を示すブロック図である。
【図11】図10に示す制御系の変形例を示すブロック図である。
【図12】用紙端部を検出する処理を示すフローチャートである。
【図13】画像のマスク動作の処理を示すフローチャートである。
【図14】静電搬送ベルトと用紙の関係を示す図である。
【図15】用紙幅とキャリッジの移動範囲の関係を示す図である。
【図16】用紙幅とキャリッジの移動範囲の関係を示す図である。
【符号の説明】
1…記録装置本体、2…印字機構部、3…用紙、4…給紙カセット(給紙トレイ)、5…手差しトレイ、6…排紙トレイ、8…用紙反転ユニット、9…給紙ユニット、11…主ガイドロッド、12…サブタンク、13…キャリッジ、13a…用紙センサ、14,14a,14b…記録ヘッド、14a,14a,14b,14b…ノズル列、15…インクタンク(インクカートリッジ)15,16…インク供給チューブ、17…主走査モータ、18…駆動プーリ、19…従動プーリ、20…タイミングベルト、21…給紙ローラ、22…フリクションパッド、23…ガイド部材、24…搬送ローラ、25…搬送コロ、26…先端コロ、27…副走査モータ、29…静電搬送ベルト、30…チャージャ、33…排紙コロ、34…第2搬送ローラ、35…第3搬送ローラ、36…第2給紙ローラ、37…フリクションパッド、38…搬出ローラ、39…信頼性維持回復機構、39a…キャップ、39b…吸引兼用キャップ、41…用紙検出センサ、42…発光素子、43…受光素子、50…CPU、51…不揮発性メモリ、52…画像メモリ、53…操作部、54…主走査モータ動作指令回路、55…主走査モータドライバ、56…副走査モータ動作指令回路、57…副走査モータドライバ、58…給紙クラッチドライバ、59…給紙クラッチ、60…主走査エンコーダ、61…伸張回路、62…画像マスク回路、63…I/F回路、64,68…主走査カウンタ、65,69…レジスタ、66,70…比較器。

Claims (6)

  1. 記録ヘッドを搭載したキャリッジを主走査するとともに記録媒体を副走査することにより印刷を行う画像形成装置において、
    前記キャリッジは前記記録媒体を検出するセンサを有し、該センサによって検出した前記記録媒体の範囲外では、前記記録ヘッドに送出される画像データがマスクされ、印刷を行わないことを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1記載の画像形成装置において、
    前記記録媒体への印刷開始前に、前記記録媒体の主走査方向の範囲を検出するために、前記キャリッジを予想される前記記録媒体の主走査方向の範囲移動させ、前記記録媒体の主走査方向の先端と後端の位置を取得することを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1記載の画像形成装置において、
    前記記録媒体への印刷開始前に、前記記録媒体の主走査方向の範囲を検出するために、前記キャリッジを移動可能な主走査方向の全範囲移動させ、前記記録媒体の主走査方向の先端と後端の位置を取得することを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1記載の画像形成装置において、
    前記記録媒体へ最初の印刷を行う際、前記キャリッジを予想される前記記録媒体を含む範囲移動させ、印刷と同時に前記記録媒体の主走査方向の先端と後端の位置を取得することを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1記載の画像形成装置において、
    前記記録媒体へ最初の印刷を行う際、前記キャリッジを移動可能な主走査方向の全範囲移動させ、印刷と同時に前器記録媒体の主走査方向の先端と後端の位置を取得することを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項1乃至5いずれかに記載の画像形成装置において、
    前記記録ヘッドはインクジェット記録ヘッドであることを特徴とする画像形成装置。
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