JP2004122626A - カーカスコードの貼付け装置およびタイヤの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】カーカスコードの折曲げ部の剥離のおそれを取り除く。
【解決手段】全体としてほぼドーナツ状をなすコアCを周方向に割出し作動させながら、その周面上に、糸道から繰出したカーカスコード37をコアCの子午線方向に延在させて貼着するものであり、アーム1の先端に、コアCの周面に沿って往復運動される糸道を設け、この糸道の往復運動の折返し部分で、カーカスコード37を巻掛け支持してコアCに当接するピン35および、そのピン35に対する進出変位によってカーカスコード37の折曲げ部39をコアCに押し付ける押圧部31を有し、コアCの割出し作動に伴ってその割出し方向へ変位する折曲げ部押えブロック27を設け、また、コア周面上に貼着された複数のカーカスコード折曲げ部39をコアCに押圧しつつ、コアCの割出し作動の二ピッチ分変位する下側可動ブロック23を設け、さらに、コア周面上に貼着された複数のカーカスコード折曲げ部39の近傍部分をコアに押圧しつつ、前記割出し作動の一ピッチ分変位する上側可動ブロック13を設けてなる。
【選択図】 図8
【解決手段】全体としてほぼドーナツ状をなすコアCを周方向に割出し作動させながら、その周面上に、糸道から繰出したカーカスコード37をコアCの子午線方向に延在させて貼着するものであり、アーム1の先端に、コアCの周面に沿って往復運動される糸道を設け、この糸道の往復運動の折返し部分で、カーカスコード37を巻掛け支持してコアCに当接するピン35および、そのピン35に対する進出変位によってカーカスコード37の折曲げ部39をコアCに押し付ける押圧部31を有し、コアCの割出し作動に伴ってその割出し方向へ変位する折曲げ部押えブロック27を設け、また、コア周面上に貼着された複数のカーカスコード折曲げ部39をコアCに押圧しつつ、コアCの割出し作動の二ピッチ分変位する下側可動ブロック23を設け、さらに、コア周面上に貼着された複数のカーカスコード折曲げ部39の近傍部分をコアに押圧しつつ、前記割出し作動の一ピッチ分変位する上側可動ブロック13を設けてなる。
【選択図】 図8
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、製品タイヤの内周面形状と対応するもしくはそれに近似する外周面形状を有する、可撓性のまたは高剛性のコア上でカーカスを自動的に形成するカーカスコードの貼付け装置およびそれを用いたタイヤの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種のカーカスコード貼付け装置としては、たとえば特開平6−155628号公報に開示されたものがある。
これは、剛性コアを取り囲んだ滑車上に装着されたエンドレスチェーンに固定したアイレットを用い、このアイレットをコアの外周面上でその子午線方向に往復運動させて、その往路および復路のそれぞれで、コア外周面上にカーカスコードの弓形形成部分を順次に並べて配置するものであり、カーカスコードの折返し部分を、フォーク部材とハンマーとからなる押圧装置をもってコアに圧着させるものである。
【0003】
しかるに、かかる従来技術にあっては、装置全体としての構造の複雑化および大型化が余儀なくされる他、とくには、コードの折返し部分もしくはその近傍部分に、相互の関連の下にともに進退変位するフォーク部材およびハンマーのそれぞれを、相互に独立させて別個に配設することが必要となることにより、押圧装置の構造および作動が複雑になることに加え、その押圧装置もまた大型化するという問題があり、しかも、エンドレスチェーンに取り付けたアイレットに貫通して延びるカーカスコードに張力が作用した場合に、そのエンドレスチェーンに捩れが生じて、チェーンの円滑な作動が妨げられるという問題もあった。
【0004】
そこで出願人は先に、装置の全体構造を簡単にするとともに、装置の小型化および高速化を実現し、また、カーカスコードの折返し部分の、コアへの適正なる貼着をもたらす押圧機構をも簡単な構造とするとともに小型化し、さらには、カーカスコードの繰出し作動を常に円滑かつ確実ならしめるカーカスコードの貼付け装置を、特開平2000−52448号として提案した。
【0005】
このカーカスコード貼付け装置は、全体としてほぼドーナツ状をなすコアを周方向に割出し作動させながら、その外周面上に、糸道から繰出したカーカスコードをコアの子午線方向に延在させて貼着するものであり、たとえば、回動もしくは揺動アームとすることができるアームの先端に設けた糸道を、コアの外周面に沿ってコアの子午線方向に往復運動させる揺動繰出し機構を設けるとともに、糸道の往復運動の折返し部分で、進出姿勢にあってカーカスコードの巻掛けを許容し、そして支持するピンおよび、たとえばそのピンを取り囲んで位置して、ピンに対する進出変位によってカーカスコードの巻掛け部、いいかえれば折曲げ部をコアに押し付ける押圧部を有し、コアの割出し作動に伴ってその割出し方向へスイングするとともに、前記ピンの、コアからの離隔後に、スイング前の元位置に復帰する押圧機構を設けたものである。
【0006】
この装置は、揺動繰出し機構のアームの回動もしくは揺動運動に基づいて、コアの割出し作用下で、糸道を所定の角度範囲で往復運動させることで、揺動繰出し装置それ自身についてはもちろん、それの駆動手段をもまた簡単かつ小型のものとして、カーカスコードを、コアの外周面上に、それの周方向に所定の間隔をおいて子午線方向に直線状に配置することを可能とするとともに、糸道の往復運動に基づいてカーカスコードに発生する折返し部を、進出姿勢としたピンに巻掛けて支持することで、糸道の往復変位に当っても、その折返し部を所期した通りに維持することができ、そして、そのピンに対して進出変位する押圧部をもって、その折返し部をコアに押し付けて、その折返し部をコアに密着させることで、そこへの乱れの発生を十分に防止することができるとし、また、ピンと押圧部とを、たとえば、進退ロッドの先端に押圧部を取り付けるとともに、その押圧部に、ピンを進出方向に付勢して取り付けた相対関係とし、進退ロッドの第1段階の進出によってピンのコアへの当接をもたらし、第2段階の進出によって押圧部のコアへの当接をもたらす場合には、押圧機構の主要部分の構成および作動を極めて単純化し、併せてその部分を十分に小型化することができるとするものである。
【0007】
【特許文献1】
特開2000−52448号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、この装置では、たとえば、ディップ処理を施したカーカスコードを、インナライナ層を設けたコア上に順次に貼着させるに当って、そのカーカスコードの折曲げ部を、押圧機構の単一の押圧部をもってコアに押圧することとしており、このときの最大押圧時間は、コアの子午線方向の一端部分での一の折曲げ部の形成の後から、糸道が子午線方向の他端部分に達した後の、コアの割出し作動の開始に至るまでの間の比較的短い時間であって、その時間内に、折曲げ部を、所定の押圧力をもってインナライナ内へ押し込むこととしているため、カーカスコードの貼着作業能率の向上を目的として装置をより高速で運転する場合には、上記最大押圧時間が一層短縮されることによってカーカスコード折曲げ部に対する押圧時間が不足することになり、その折曲げ部をインナライナ内へ十分に押込み得ないことに起因して、折曲げ部の不測の剥離が生じるおそれがあるという問題があった。
【0009】
この発明は、このような問題点を解決することを課題とするものであり、装置を高速で運転してなお、カーカスコードの折曲げ部およびその近傍部分を長い時間にわたって押圧することで、その折曲げ部の剥離のおそれを十分に除去することができるカーカスコードの貼付け装置およびタイヤの製造方法を提供するにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るカーカスコードの貼付け装置は、先に述べたと同様に、全体としてほぼドーナツ状をなすコアを周方向に割出し作動させながら、その外周面上に、糸道から繰出したカーカスコードをコアのほぼ子午線方向に延在させて貼着するものであって、回動もしくは揺動運動されるアームの先端に、コアの外周面に沿ってそれのほぼ子午線方向に往復運動される糸道を設け、この糸道の往復運動の折返し部分で、進出姿勢にあってカーカスコードの巻掛けを許容するとともに支持してコアに当接するピンの他、たとえばそのピンを取り囲んで位置して、ピンに対する進出変位によってカーカスコードの折曲げ部をコアに押し付ける押圧部を有し、コアの割出し作動に伴ってその割出し方向へ、割出し作動の一ピッチ分変位する折曲げ部押えブロックを設け、また、コアの外周面上に既に貼着されたカーカスコードの複数の折曲げ部をコアに押圧しつつ、コアの割出し作動の二ピッチ分変位する下側可動押えブロックを設け、さらに、コアの外周面上に既に貼着されたカーカスコードの複数の折曲げ部の近傍部分をコアに押圧しつつ、コアの割出し作動の一ピッチ分変位する上側可動押えブロックを設けたものである。
【0011】
この装置では、カーカスコードに形成された折曲げ部を、前述したように、ピンに対して進出変位させた、折曲げ部押えブロックの押圧部をもってコアに、それの一の割出し作動の前後にわたって押圧するとともに、そのコア上に既に形成されている複数の折曲げ部を、下側可動押えブロックをもって、コアの二回の割出し作動が終了するまで継続的に押圧し、さらに、カーカスコードの折曲げ部に加え、複数の折曲げ部の近傍部分をもまた、上側可動押えブロックをもって、前記押圧部とほぼ同等時間押圧することにより、カーカスコード折曲げ部およびその近傍部分のそれぞれを、十分長いトータル押圧時間にわたって押圧することができるので、コア上の折曲げ部等の剥離を効果的に防止することができる。
【0012】
そしてこのことは、上側可動押えブロックを、コアに対し、前記押圧部および下側可動押えブロックの両者の半径方向外方に配設し、この上側可動押えブロックで、最後に形成されて押圧部によって押圧されるカーカスコード折曲げ部の近傍の、配設直後のカーカスコード部分をも押さえ込むことによって一層顕著になる。
【0013】
なおここで、折曲げ部押えブロックの、カーカスコードを巻掛け支持するピンを、押圧部に貫通させて配設した場合には、その押圧部の作用による、カーカスコードの折曲げ部のコア上への押圧を、十分円滑に、かつ確実に行わせることができる。
【0014】
以上のような装置を用いた、この発明に係るタイヤの製造方法は、カーカスコードを、ほぼドーナツ状をなすコアの外周面上に、それのほぼ子午線方向への延在姿勢で、全体にわたって連続的に貼付け、その上に、ビードリング、トレッドゴム、その他の補強部材およびゴム部材を貼着して生タイヤを成型するに当って、糸道の往復運動により、カーカスコードを、コアの周方向割出し作動に基づいて、コアのほぼ子午線方向の一端から他端に、また、その他端から一端に向けて直線状に延在させて配設するとともに、各端部でのカーカスコードの折曲げ部をピンに巻掛けて支持し、その後、ピン上のその折曲げ部を、ピンに対して進出変位させた、折曲げ部押えブロックの一の押圧部によりコアに押圧しながらコアを割出し作動させ、この一方で、コアの外周面上に既に形成されて、押圧部により一旦押圧された複数の折曲げ部を、その押圧部の作用の開始のはるか前の時点から、コアの割出し作動の二ピッチ分にわたって下側可動押えブロックでコアに押圧するとともに、カーカスコードの、既に形成された複数の折曲げ部の近傍部分を、下側可動ブロックの不作用時を挟んでコアの割出し作動の一ピッチ分にわたって、上側可動ブロックでコアに押圧することにより行うことができ、これによれば、押圧部および上下のそれぞれの可動ブロックによる長い時間の押圧作用に基づき、カーカスコード折曲げ部等を、コアに十分に貼着させることができ、それの不測の剥離を防止することができる。
【0015】
ここで、カーカスコード折曲げ部のピンによる巻掛け支持を、ピン先端の、コアへの当接前に行う場合には、コアの割出し作動から独立させて折曲げ部を形成して、その折曲げ部を、コアの割出し作動の後に直ちに貼着させることができ、作業能率を有利に向上させることができるとともに、押圧部による、折曲げ部押圧時間を一層長くすることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下にこの発明の実施の形態を図に示すところに基づいて説明する。
図1、2、3はそれぞれ、この発明に係る装置の実施の形態を示す平面図、側面図および正面図であり、図中Cは、剛性材料からなり、製品タイヤの内面形状と対応するもしくはそれに近似する外面形状を有するコアを示す。
全体としてほぼドーナツ状をなすこのコアCは、たとえば図1に矢印Aで示す方向へ所定角度ずつ、一回転もしくは複数回転にわたって割出し作動される。
【0017】
ここでは、コアCの子午線方向に揺動運動されるアーム1の先端に、コアCの子午線方向の一端と他端との間で往復変位される口金具3を取り付けるとともに、この口金具3の先端にカーカスコードを繰出す糸道5を設け、また、その口金具3の全体を、図示しないシリンダその他により、アーム1の延在方向と直交する方向に進退変位可能とする。
【0018】
またここでは、図2に側面図で示すように、ベース7上に、それに立設した柱状部材9および梁部材11を介して上側可動ブロック13を配設し、この可動ブロック13を直動ガイド15の作用下で、コアCの子午線方向の一端部分に対して水平変位可能ならしめるとともに、その直動ガイドそれ自体を、梁部材11に取付けられて、それと直交する方向に水平に延びる他の直動ガイド17に取付けて、上側可動ブロック13および直動ガイド15をともに、コアCの割出し作動方向へ、それの一ピッチ分に相当する距離を水平変位可能とする。
【0019】
なおここで、これらのそれぞれの直動ガイド15,17の作用下での、可動ブロック13のそれぞれの方向への所要に応じた駆動は、たとえば、図示しないシリンダ、サーボモータ等の適用によって行わせることができ、これによって、可動ブロック13を、それがコアCに所要の力で当接する進出位置と、コアCから十分に離隔する後退位置との間で進退変位させるとともに、その可動ブロック13を、コアCの一回の割出し作動に追従させて変位させ、そして、そこから元位置に復帰させることができる。
ところで、可動ブロック13のこのような変位に当り、それの後退変位および元位置復帰は、リターンスプリングその他によって行わせることもできる。
【0020】
また、ベース7には、図3に示すように、これも直動ガイドの作用下で、コアCの中心軸線と直交する方向に水平変位できる、相互に独立したそれぞれのスライドベース19,21を隣接させて配設するとともに、各スライドベース19,21を、図示しないシリンダ、サーボモータ等をもって往復駆動する。
この場合、一方のスライドベース、たとえばスライドベース19を、コアCの子午線方向の一端部分と対応する位置での、そのコアCの割出し作動の二ピッチ分に相当する距離を水平移動可能とし、他方のスライドベース21を、コアCの割出し作動の一ピッチ分に相当する距離を水平移動可能とする。なお、これらのスライドベース19,21もまた、リターンスプリングその他をもって元位置へ自動復帰させることも可能である。
【0021】
そして、一方のスライドベース19上には、上側可動ブロック13の下方に位置して、直動ガイド23により、コアCに対する水平変位を案内される下側可動ブロック25を設け、この下側可動ブロック25を、たとえば、前記上側可動ブロック13と同様に、シリンダ、サーボモータその他によって、コアCに所要の力で当接する進出位置とコアCから十分に離隔する後退位置との間で進退変位させる。
【0022】
また、スライドベース21上には、下側可動ブロック25に対し、コアCの割出し方向Aの後方側に隣接する、折曲げ部押えブロック27を配設し、この折曲げ部押えブロック27を、直動ガイド29の作用下で、コアCに対し、上側可動ブロック13および下側可動ブロック25と同様に、相互の平行姿勢で進退変位可能ならしめる。
【0023】
ここで、この折曲げ部押えブロック27は、シリンダ、サーボモータ等によって駆動される押圧部31と、この押圧部31に水平に貫通するとともに、固定摺動ガイド33の案内下で、押圧部31とは別個独立に進退駆動されるピン35とを具えてなり、これらの押圧部31およびピン35はともに、コアCへの当接位置と離隔位置との間で変位される。
【0024】
図4はこのように構成してなるそれぞれのブロック13,25,27を、コアCの子午線方向の一端部分に当接させた姿勢を、カーカスコード37の折曲げ部39とともに示す概念図である。
図示のこの姿勢は、コアCの一ピッチ分の割出し作動に同期させて、カーカスコード37の複数の折曲げ部39を同時に押圧する下側可動ブロック25、直接的にはそれを支持するスライドベース19を、コアCの割出し方向へその一ピッチに相当する量だけ変位させた状態にある。この一方で、折曲げ部押えブロック27は、スライドベース21とともに元位置に止めた状態にあり、このことは、複数の折曲げ部39の近傍部分を同時に押圧する上側可動ブロック13についても同様である。
【0025】
これはすなわち、カーカスコード37の折曲げ部39の形成ピッチ、すなわち、コアCの割出しピッチとの関連において、下側可動ブロック25をもって、既に形成された折曲げ部39のより多くを長い時間にわたって確実に押圧するためには、その下側可動ブロック25を、新たに形成される折曲げ部39を押圧する折曲げ部押えブロック27に十分近接させて位置させることが必要になる一方で、新たな折曲げ部39をもまた十分な大きさの押えブロック27、とくには押圧部31によって押圧することが必要になるため、下側可動ブロック25を元位置に止めたままで押圧部31を進出変位させた場合には、押圧部31が下側可動ブロック25と干渉することによるものである。
【0026】
ところで、ここにおける下側可動ブロック25は、折曲げ部39をできるだけ長時間にわたって押圧するべく、前記糸道5の、コアCの周面に沿う子午線方向の往復運動に基づいて、その子午線方向の一方の端部分に新たな折曲げ部39が形成されるより先の時点から、糸道5が子午線方向の他方の端部分に折曲げ部を形成し終えるまでの間にわたって、コアCの割出し作動の二ピッチ分に相当する距離を、コアCに追従させて水平変位させることが好ましい。
また、折曲げ部押えブロック27は、新たな折曲げ部39に対する図示のような作用状態で、それを直ちに後退変位させた場合には、押圧時間の不足によってその折曲げ部39がコアCから剥離するおそれがあるので、コアCの子午線方向の他端部分での折曲げ部の形成が終了するまで、コアCの割出し作動の一ピッチ分に相当する量だけ、スライドベース21の作用下で、コアCに追従変位させることが好ましい。
【0027】
そしてさらに、図4に示すところでは、下側可動ブロック25および折曲げ部押えブロック27の両者の真上に位置する上側可動ブロック13は、糸道5を経てコア上に貼着されたばかりのカーカスコード部分を含む、複数の折曲げ部29の近傍部分を、下側可動ブロック25の不作用時を挟んで、好ましくは、折曲げ部押えブロック27の押圧部31の作用時間を越えて、コアCの一ピッチ分の割出し作動の前後にわたって押圧することが好適である。
【0028】
これらのことによれば、カーカスコード37の各折曲げ部39およびその近傍部分が、十分長いトータル時間にわたってコアCに押圧されるので、たとえば作業能率の向上のために、糸道5の往復運動速度を速めてなお、カーカスコード37、とくには折曲げ部39の、コアCからの剥離を十分に防止することができる。
【0029】
以上のように構成してなる装置の作用を図5に示すタイムチャートに従って以下に説明する。
なお、このタイムチャート中の糸道角度は、コアCの周りでの、図6に示す角度を意味するものとし、実際には、−125°および125°のそれぞれの近傍部分に上述した装置が配設されることになるも、ここでは、理解を容易にするために、125°の近傍部分に設けた装置の作動だけについて述べる。
【0030】
ここでは、糸道5が0°の位置に達するは、図7に示すように下側可動ブロック25が進出変位されて、カーカスコード37の既に形成された複数の折曲げ部39を、コアCの割出しピッチの二ピッチ分にわたってコアCに押圧し、このことを、糸道5が−90°に達するまで継続する。
この一方で、糸道5が90°の位置に達すると、コアCの一ピッチ分の割出し作動が行われ、下側可動ブロック25はそれの進出下で、図8に示すように、その割出し作動に追従して水平変位する。
【0031】
またここでは、コアCの割出し作動の終了後、糸道5が、ピン35の先端位置より下降した時点で、そのピン35を進出変位させ、また、糸道5の125°の位置への到達と併せて、口金具3を、図8に示すように後退変位させて、口金具3とピン35との干渉を回避しつつ、糸道5の上昇変位をもたらし、これによって、カーカスコード37をピン35の周りに巻き掛けて、そこに折曲げ部39を形成する。
【0032】
そして、糸道5が90°の位置まで上昇すると、上側可動ブロック13および、折曲げ部押えブロック27の押圧部31が、図9に示すようにほぼ同時に進出変位して、それぞれ、コアCに新たに貼着されたカーカスコード部分をも含む、複数の折曲げ部39の近傍部分および、新たに形成された折曲げ部39のコアCへの押圧をもたらす。
【0033】
なおこの時点では、既に形成されている複数の折曲げ部39は下側可動ブロック25によってコアCに押圧されているので、以後は、それぞれの折曲げ部39およびそれらの近傍部分は、その可動ブロック25の他、上側可動ブロック13および押圧部31のそれぞれにより、コアCに所要の力で押圧されることになり、このことは、糸道5が−90°に達して、そのコアCが一ピッチ分の割出し作動を行ってなお継続される。
従って、それぞれの可動ブロック13,25および押圧部31はともに、コアCのこの割出し作動に追従して、一ピッチ相当分の水平変位を行うことになる。
【0034】
これに対し、糸道5が子午線の他端側に同様の折曲げ部を形成して、−90°の位置まで再び上昇変位したときは、図10に示すように、上側可動ブロック13および押圧部31はそのままに、下側可動ブロック25だけが後退変位し、次いで、コアCの割出し作動に追従して変位した、それの二ピッチ分に相当する量だけ、ベース7上で水平方向に復帰する。
【0035】
なお、この下側可動ブロック25は、このような復帰の後、糸道5が0°の位置に達したときに再び進出変位してその機能を発揮することになるが、この可動ブロック25の後退変位から再度の進出変位までの間は、上側可動ブロック13および押圧部31がともにその機能を継続的に発揮するので、折曲げ部39等の不測の剥離は十分に防止されることになる。
【0036】
ところでこの場合、折曲げ部押えブロック27の押圧部31およびピン35は、下側可動ブロック25の進出変位とタイミングを合わせて後退変位させるとともに、一ピッチ分の水平復帰変位を行わせることで、再度の進出になる下側可動ブロック25は、最新の折曲げ部39を折曲げ部押えブロック27との干渉なしに押圧することができる。
そして、上側可動ブロック13は、下側可動ブロック25が複数の折曲げ部39を十分に押圧した後に後退変位し、割出し作動の一ピッチ相当分の水平復帰を行う。
【0037】
以上のようにして、カーカスコード37の一連の貼り付け作業を終えた後は、コアCの全周にわたるカーカスコード37の所要の貼り付けが完了するまで、上述したと同様の工程を順次繰り返す。
【0038】
かくしてここでは、カーカスコード37の、新たに形成された折曲げ部39をも含む複数の折曲げ部39および、それらの折曲げ部39の近傍部分が、それぞれの可動ブロック13,25および押圧部31により、時間間隔をおくことなく、長いトータル時間にわたってコアCに押圧されることになり、これによってそれらの各部分は、インナライナ内に十分に押込まれることになるので、装置の高速運転下でなお、折曲げ部39等の不測の剥離を効果的に防止することができる。
そしてこのことは、各可動ブロックおよび押圧部を、内蔵ヒータその他をもって加熱した場合に一層顕著である。
【0039】
【発明の効果】
以上に述べたところから明らかなように、この発明によれば、カーカスコードの折曲げ部を、コアに対して、長い時間にわたって押圧することができるので、その折曲げ部の、コアへの確実なる貼付けを実現して、それの剥離のおそれを十分に取り除くことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る装置の実施の形態を示す平面図である。
【図2】図1の側面図である。
【図3】図1の正面図である。
【図4】それぞれの可動ブロックおよび押圧部の相対関係を示す概念図である。
【図5】構成各部の作動を示すタイムチャートである。
【図6】糸道の角度を示す図である。
【図7】下側可動ブロックの作用状態を示す斜視図である。
【図8】コアの割出し作動時の態様を示す斜視図である。
【図9】両可動ブロックおよび押圧部の作用状態を示す斜視図である。
【図10】下側可動ブロックの後退状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 アーム
3 口金具
5 糸道
7 ベース
9 柱状部材
11 梁部材
13 上側可動ブロック
15,17,23,29 直動ガイド
19,21 スライドベース
25 下側可動ブロック
27 折曲げ部押えブロック
31 押圧部
33 固定摺動ガイド
35 ピン
37 カーカスコード
39 折曲げ部
C コア
【発明の属する技術分野】
この発明は、製品タイヤの内周面形状と対応するもしくはそれに近似する外周面形状を有する、可撓性のまたは高剛性のコア上でカーカスを自動的に形成するカーカスコードの貼付け装置およびそれを用いたタイヤの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種のカーカスコード貼付け装置としては、たとえば特開平6−155628号公報に開示されたものがある。
これは、剛性コアを取り囲んだ滑車上に装着されたエンドレスチェーンに固定したアイレットを用い、このアイレットをコアの外周面上でその子午線方向に往復運動させて、その往路および復路のそれぞれで、コア外周面上にカーカスコードの弓形形成部分を順次に並べて配置するものであり、カーカスコードの折返し部分を、フォーク部材とハンマーとからなる押圧装置をもってコアに圧着させるものである。
【0003】
しかるに、かかる従来技術にあっては、装置全体としての構造の複雑化および大型化が余儀なくされる他、とくには、コードの折返し部分もしくはその近傍部分に、相互の関連の下にともに進退変位するフォーク部材およびハンマーのそれぞれを、相互に独立させて別個に配設することが必要となることにより、押圧装置の構造および作動が複雑になることに加え、その押圧装置もまた大型化するという問題があり、しかも、エンドレスチェーンに取り付けたアイレットに貫通して延びるカーカスコードに張力が作用した場合に、そのエンドレスチェーンに捩れが生じて、チェーンの円滑な作動が妨げられるという問題もあった。
【0004】
そこで出願人は先に、装置の全体構造を簡単にするとともに、装置の小型化および高速化を実現し、また、カーカスコードの折返し部分の、コアへの適正なる貼着をもたらす押圧機構をも簡単な構造とするとともに小型化し、さらには、カーカスコードの繰出し作動を常に円滑かつ確実ならしめるカーカスコードの貼付け装置を、特開平2000−52448号として提案した。
【0005】
このカーカスコード貼付け装置は、全体としてほぼドーナツ状をなすコアを周方向に割出し作動させながら、その外周面上に、糸道から繰出したカーカスコードをコアの子午線方向に延在させて貼着するものであり、たとえば、回動もしくは揺動アームとすることができるアームの先端に設けた糸道を、コアの外周面に沿ってコアの子午線方向に往復運動させる揺動繰出し機構を設けるとともに、糸道の往復運動の折返し部分で、進出姿勢にあってカーカスコードの巻掛けを許容し、そして支持するピンおよび、たとえばそのピンを取り囲んで位置して、ピンに対する進出変位によってカーカスコードの巻掛け部、いいかえれば折曲げ部をコアに押し付ける押圧部を有し、コアの割出し作動に伴ってその割出し方向へスイングするとともに、前記ピンの、コアからの離隔後に、スイング前の元位置に復帰する押圧機構を設けたものである。
【0006】
この装置は、揺動繰出し機構のアームの回動もしくは揺動運動に基づいて、コアの割出し作用下で、糸道を所定の角度範囲で往復運動させることで、揺動繰出し装置それ自身についてはもちろん、それの駆動手段をもまた簡単かつ小型のものとして、カーカスコードを、コアの外周面上に、それの周方向に所定の間隔をおいて子午線方向に直線状に配置することを可能とするとともに、糸道の往復運動に基づいてカーカスコードに発生する折返し部を、進出姿勢としたピンに巻掛けて支持することで、糸道の往復変位に当っても、その折返し部を所期した通りに維持することができ、そして、そのピンに対して進出変位する押圧部をもって、その折返し部をコアに押し付けて、その折返し部をコアに密着させることで、そこへの乱れの発生を十分に防止することができるとし、また、ピンと押圧部とを、たとえば、進退ロッドの先端に押圧部を取り付けるとともに、その押圧部に、ピンを進出方向に付勢して取り付けた相対関係とし、進退ロッドの第1段階の進出によってピンのコアへの当接をもたらし、第2段階の進出によって押圧部のコアへの当接をもたらす場合には、押圧機構の主要部分の構成および作動を極めて単純化し、併せてその部分を十分に小型化することができるとするものである。
【0007】
【特許文献1】
特開2000−52448号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、この装置では、たとえば、ディップ処理を施したカーカスコードを、インナライナ層を設けたコア上に順次に貼着させるに当って、そのカーカスコードの折曲げ部を、押圧機構の単一の押圧部をもってコアに押圧することとしており、このときの最大押圧時間は、コアの子午線方向の一端部分での一の折曲げ部の形成の後から、糸道が子午線方向の他端部分に達した後の、コアの割出し作動の開始に至るまでの間の比較的短い時間であって、その時間内に、折曲げ部を、所定の押圧力をもってインナライナ内へ押し込むこととしているため、カーカスコードの貼着作業能率の向上を目的として装置をより高速で運転する場合には、上記最大押圧時間が一層短縮されることによってカーカスコード折曲げ部に対する押圧時間が不足することになり、その折曲げ部をインナライナ内へ十分に押込み得ないことに起因して、折曲げ部の不測の剥離が生じるおそれがあるという問題があった。
【0009】
この発明は、このような問題点を解決することを課題とするものであり、装置を高速で運転してなお、カーカスコードの折曲げ部およびその近傍部分を長い時間にわたって押圧することで、その折曲げ部の剥離のおそれを十分に除去することができるカーカスコードの貼付け装置およびタイヤの製造方法を提供するにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るカーカスコードの貼付け装置は、先に述べたと同様に、全体としてほぼドーナツ状をなすコアを周方向に割出し作動させながら、その外周面上に、糸道から繰出したカーカスコードをコアのほぼ子午線方向に延在させて貼着するものであって、回動もしくは揺動運動されるアームの先端に、コアの外周面に沿ってそれのほぼ子午線方向に往復運動される糸道を設け、この糸道の往復運動の折返し部分で、進出姿勢にあってカーカスコードの巻掛けを許容するとともに支持してコアに当接するピンの他、たとえばそのピンを取り囲んで位置して、ピンに対する進出変位によってカーカスコードの折曲げ部をコアに押し付ける押圧部を有し、コアの割出し作動に伴ってその割出し方向へ、割出し作動の一ピッチ分変位する折曲げ部押えブロックを設け、また、コアの外周面上に既に貼着されたカーカスコードの複数の折曲げ部をコアに押圧しつつ、コアの割出し作動の二ピッチ分変位する下側可動押えブロックを設け、さらに、コアの外周面上に既に貼着されたカーカスコードの複数の折曲げ部の近傍部分をコアに押圧しつつ、コアの割出し作動の一ピッチ分変位する上側可動押えブロックを設けたものである。
【0011】
この装置では、カーカスコードに形成された折曲げ部を、前述したように、ピンに対して進出変位させた、折曲げ部押えブロックの押圧部をもってコアに、それの一の割出し作動の前後にわたって押圧するとともに、そのコア上に既に形成されている複数の折曲げ部を、下側可動押えブロックをもって、コアの二回の割出し作動が終了するまで継続的に押圧し、さらに、カーカスコードの折曲げ部に加え、複数の折曲げ部の近傍部分をもまた、上側可動押えブロックをもって、前記押圧部とほぼ同等時間押圧することにより、カーカスコード折曲げ部およびその近傍部分のそれぞれを、十分長いトータル押圧時間にわたって押圧することができるので、コア上の折曲げ部等の剥離を効果的に防止することができる。
【0012】
そしてこのことは、上側可動押えブロックを、コアに対し、前記押圧部および下側可動押えブロックの両者の半径方向外方に配設し、この上側可動押えブロックで、最後に形成されて押圧部によって押圧されるカーカスコード折曲げ部の近傍の、配設直後のカーカスコード部分をも押さえ込むことによって一層顕著になる。
【0013】
なおここで、折曲げ部押えブロックの、カーカスコードを巻掛け支持するピンを、押圧部に貫通させて配設した場合には、その押圧部の作用による、カーカスコードの折曲げ部のコア上への押圧を、十分円滑に、かつ確実に行わせることができる。
【0014】
以上のような装置を用いた、この発明に係るタイヤの製造方法は、カーカスコードを、ほぼドーナツ状をなすコアの外周面上に、それのほぼ子午線方向への延在姿勢で、全体にわたって連続的に貼付け、その上に、ビードリング、トレッドゴム、その他の補強部材およびゴム部材を貼着して生タイヤを成型するに当って、糸道の往復運動により、カーカスコードを、コアの周方向割出し作動に基づいて、コアのほぼ子午線方向の一端から他端に、また、その他端から一端に向けて直線状に延在させて配設するとともに、各端部でのカーカスコードの折曲げ部をピンに巻掛けて支持し、その後、ピン上のその折曲げ部を、ピンに対して進出変位させた、折曲げ部押えブロックの一の押圧部によりコアに押圧しながらコアを割出し作動させ、この一方で、コアの外周面上に既に形成されて、押圧部により一旦押圧された複数の折曲げ部を、その押圧部の作用の開始のはるか前の時点から、コアの割出し作動の二ピッチ分にわたって下側可動押えブロックでコアに押圧するとともに、カーカスコードの、既に形成された複数の折曲げ部の近傍部分を、下側可動ブロックの不作用時を挟んでコアの割出し作動の一ピッチ分にわたって、上側可動ブロックでコアに押圧することにより行うことができ、これによれば、押圧部および上下のそれぞれの可動ブロックによる長い時間の押圧作用に基づき、カーカスコード折曲げ部等を、コアに十分に貼着させることができ、それの不測の剥離を防止することができる。
【0015】
ここで、カーカスコード折曲げ部のピンによる巻掛け支持を、ピン先端の、コアへの当接前に行う場合には、コアの割出し作動から独立させて折曲げ部を形成して、その折曲げ部を、コアの割出し作動の後に直ちに貼着させることができ、作業能率を有利に向上させることができるとともに、押圧部による、折曲げ部押圧時間を一層長くすることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下にこの発明の実施の形態を図に示すところに基づいて説明する。
図1、2、3はそれぞれ、この発明に係る装置の実施の形態を示す平面図、側面図および正面図であり、図中Cは、剛性材料からなり、製品タイヤの内面形状と対応するもしくはそれに近似する外面形状を有するコアを示す。
全体としてほぼドーナツ状をなすこのコアCは、たとえば図1に矢印Aで示す方向へ所定角度ずつ、一回転もしくは複数回転にわたって割出し作動される。
【0017】
ここでは、コアCの子午線方向に揺動運動されるアーム1の先端に、コアCの子午線方向の一端と他端との間で往復変位される口金具3を取り付けるとともに、この口金具3の先端にカーカスコードを繰出す糸道5を設け、また、その口金具3の全体を、図示しないシリンダその他により、アーム1の延在方向と直交する方向に進退変位可能とする。
【0018】
またここでは、図2に側面図で示すように、ベース7上に、それに立設した柱状部材9および梁部材11を介して上側可動ブロック13を配設し、この可動ブロック13を直動ガイド15の作用下で、コアCの子午線方向の一端部分に対して水平変位可能ならしめるとともに、その直動ガイドそれ自体を、梁部材11に取付けられて、それと直交する方向に水平に延びる他の直動ガイド17に取付けて、上側可動ブロック13および直動ガイド15をともに、コアCの割出し作動方向へ、それの一ピッチ分に相当する距離を水平変位可能とする。
【0019】
なおここで、これらのそれぞれの直動ガイド15,17の作用下での、可動ブロック13のそれぞれの方向への所要に応じた駆動は、たとえば、図示しないシリンダ、サーボモータ等の適用によって行わせることができ、これによって、可動ブロック13を、それがコアCに所要の力で当接する進出位置と、コアCから十分に離隔する後退位置との間で進退変位させるとともに、その可動ブロック13を、コアCの一回の割出し作動に追従させて変位させ、そして、そこから元位置に復帰させることができる。
ところで、可動ブロック13のこのような変位に当り、それの後退変位および元位置復帰は、リターンスプリングその他によって行わせることもできる。
【0020】
また、ベース7には、図3に示すように、これも直動ガイドの作用下で、コアCの中心軸線と直交する方向に水平変位できる、相互に独立したそれぞれのスライドベース19,21を隣接させて配設するとともに、各スライドベース19,21を、図示しないシリンダ、サーボモータ等をもって往復駆動する。
この場合、一方のスライドベース、たとえばスライドベース19を、コアCの子午線方向の一端部分と対応する位置での、そのコアCの割出し作動の二ピッチ分に相当する距離を水平移動可能とし、他方のスライドベース21を、コアCの割出し作動の一ピッチ分に相当する距離を水平移動可能とする。なお、これらのスライドベース19,21もまた、リターンスプリングその他をもって元位置へ自動復帰させることも可能である。
【0021】
そして、一方のスライドベース19上には、上側可動ブロック13の下方に位置して、直動ガイド23により、コアCに対する水平変位を案内される下側可動ブロック25を設け、この下側可動ブロック25を、たとえば、前記上側可動ブロック13と同様に、シリンダ、サーボモータその他によって、コアCに所要の力で当接する進出位置とコアCから十分に離隔する後退位置との間で進退変位させる。
【0022】
また、スライドベース21上には、下側可動ブロック25に対し、コアCの割出し方向Aの後方側に隣接する、折曲げ部押えブロック27を配設し、この折曲げ部押えブロック27を、直動ガイド29の作用下で、コアCに対し、上側可動ブロック13および下側可動ブロック25と同様に、相互の平行姿勢で進退変位可能ならしめる。
【0023】
ここで、この折曲げ部押えブロック27は、シリンダ、サーボモータ等によって駆動される押圧部31と、この押圧部31に水平に貫通するとともに、固定摺動ガイド33の案内下で、押圧部31とは別個独立に進退駆動されるピン35とを具えてなり、これらの押圧部31およびピン35はともに、コアCへの当接位置と離隔位置との間で変位される。
【0024】
図4はこのように構成してなるそれぞれのブロック13,25,27を、コアCの子午線方向の一端部分に当接させた姿勢を、カーカスコード37の折曲げ部39とともに示す概念図である。
図示のこの姿勢は、コアCの一ピッチ分の割出し作動に同期させて、カーカスコード37の複数の折曲げ部39を同時に押圧する下側可動ブロック25、直接的にはそれを支持するスライドベース19を、コアCの割出し方向へその一ピッチに相当する量だけ変位させた状態にある。この一方で、折曲げ部押えブロック27は、スライドベース21とともに元位置に止めた状態にあり、このことは、複数の折曲げ部39の近傍部分を同時に押圧する上側可動ブロック13についても同様である。
【0025】
これはすなわち、カーカスコード37の折曲げ部39の形成ピッチ、すなわち、コアCの割出しピッチとの関連において、下側可動ブロック25をもって、既に形成された折曲げ部39のより多くを長い時間にわたって確実に押圧するためには、その下側可動ブロック25を、新たに形成される折曲げ部39を押圧する折曲げ部押えブロック27に十分近接させて位置させることが必要になる一方で、新たな折曲げ部39をもまた十分な大きさの押えブロック27、とくには押圧部31によって押圧することが必要になるため、下側可動ブロック25を元位置に止めたままで押圧部31を進出変位させた場合には、押圧部31が下側可動ブロック25と干渉することによるものである。
【0026】
ところで、ここにおける下側可動ブロック25は、折曲げ部39をできるだけ長時間にわたって押圧するべく、前記糸道5の、コアCの周面に沿う子午線方向の往復運動に基づいて、その子午線方向の一方の端部分に新たな折曲げ部39が形成されるより先の時点から、糸道5が子午線方向の他方の端部分に折曲げ部を形成し終えるまでの間にわたって、コアCの割出し作動の二ピッチ分に相当する距離を、コアCに追従させて水平変位させることが好ましい。
また、折曲げ部押えブロック27は、新たな折曲げ部39に対する図示のような作用状態で、それを直ちに後退変位させた場合には、押圧時間の不足によってその折曲げ部39がコアCから剥離するおそれがあるので、コアCの子午線方向の他端部分での折曲げ部の形成が終了するまで、コアCの割出し作動の一ピッチ分に相当する量だけ、スライドベース21の作用下で、コアCに追従変位させることが好ましい。
【0027】
そしてさらに、図4に示すところでは、下側可動ブロック25および折曲げ部押えブロック27の両者の真上に位置する上側可動ブロック13は、糸道5を経てコア上に貼着されたばかりのカーカスコード部分を含む、複数の折曲げ部29の近傍部分を、下側可動ブロック25の不作用時を挟んで、好ましくは、折曲げ部押えブロック27の押圧部31の作用時間を越えて、コアCの一ピッチ分の割出し作動の前後にわたって押圧することが好適である。
【0028】
これらのことによれば、カーカスコード37の各折曲げ部39およびその近傍部分が、十分長いトータル時間にわたってコアCに押圧されるので、たとえば作業能率の向上のために、糸道5の往復運動速度を速めてなお、カーカスコード37、とくには折曲げ部39の、コアCからの剥離を十分に防止することができる。
【0029】
以上のように構成してなる装置の作用を図5に示すタイムチャートに従って以下に説明する。
なお、このタイムチャート中の糸道角度は、コアCの周りでの、図6に示す角度を意味するものとし、実際には、−125°および125°のそれぞれの近傍部分に上述した装置が配設されることになるも、ここでは、理解を容易にするために、125°の近傍部分に設けた装置の作動だけについて述べる。
【0030】
ここでは、糸道5が0°の位置に達するは、図7に示すように下側可動ブロック25が進出変位されて、カーカスコード37の既に形成された複数の折曲げ部39を、コアCの割出しピッチの二ピッチ分にわたってコアCに押圧し、このことを、糸道5が−90°に達するまで継続する。
この一方で、糸道5が90°の位置に達すると、コアCの一ピッチ分の割出し作動が行われ、下側可動ブロック25はそれの進出下で、図8に示すように、その割出し作動に追従して水平変位する。
【0031】
またここでは、コアCの割出し作動の終了後、糸道5が、ピン35の先端位置より下降した時点で、そのピン35を進出変位させ、また、糸道5の125°の位置への到達と併せて、口金具3を、図8に示すように後退変位させて、口金具3とピン35との干渉を回避しつつ、糸道5の上昇変位をもたらし、これによって、カーカスコード37をピン35の周りに巻き掛けて、そこに折曲げ部39を形成する。
【0032】
そして、糸道5が90°の位置まで上昇すると、上側可動ブロック13および、折曲げ部押えブロック27の押圧部31が、図9に示すようにほぼ同時に進出変位して、それぞれ、コアCに新たに貼着されたカーカスコード部分をも含む、複数の折曲げ部39の近傍部分および、新たに形成された折曲げ部39のコアCへの押圧をもたらす。
【0033】
なおこの時点では、既に形成されている複数の折曲げ部39は下側可動ブロック25によってコアCに押圧されているので、以後は、それぞれの折曲げ部39およびそれらの近傍部分は、その可動ブロック25の他、上側可動ブロック13および押圧部31のそれぞれにより、コアCに所要の力で押圧されることになり、このことは、糸道5が−90°に達して、そのコアCが一ピッチ分の割出し作動を行ってなお継続される。
従って、それぞれの可動ブロック13,25および押圧部31はともに、コアCのこの割出し作動に追従して、一ピッチ相当分の水平変位を行うことになる。
【0034】
これに対し、糸道5が子午線の他端側に同様の折曲げ部を形成して、−90°の位置まで再び上昇変位したときは、図10に示すように、上側可動ブロック13および押圧部31はそのままに、下側可動ブロック25だけが後退変位し、次いで、コアCの割出し作動に追従して変位した、それの二ピッチ分に相当する量だけ、ベース7上で水平方向に復帰する。
【0035】
なお、この下側可動ブロック25は、このような復帰の後、糸道5が0°の位置に達したときに再び進出変位してその機能を発揮することになるが、この可動ブロック25の後退変位から再度の進出変位までの間は、上側可動ブロック13および押圧部31がともにその機能を継続的に発揮するので、折曲げ部39等の不測の剥離は十分に防止されることになる。
【0036】
ところでこの場合、折曲げ部押えブロック27の押圧部31およびピン35は、下側可動ブロック25の進出変位とタイミングを合わせて後退変位させるとともに、一ピッチ分の水平復帰変位を行わせることで、再度の進出になる下側可動ブロック25は、最新の折曲げ部39を折曲げ部押えブロック27との干渉なしに押圧することができる。
そして、上側可動ブロック13は、下側可動ブロック25が複数の折曲げ部39を十分に押圧した後に後退変位し、割出し作動の一ピッチ相当分の水平復帰を行う。
【0037】
以上のようにして、カーカスコード37の一連の貼り付け作業を終えた後は、コアCの全周にわたるカーカスコード37の所要の貼り付けが完了するまで、上述したと同様の工程を順次繰り返す。
【0038】
かくしてここでは、カーカスコード37の、新たに形成された折曲げ部39をも含む複数の折曲げ部39および、それらの折曲げ部39の近傍部分が、それぞれの可動ブロック13,25および押圧部31により、時間間隔をおくことなく、長いトータル時間にわたってコアCに押圧されることになり、これによってそれらの各部分は、インナライナ内に十分に押込まれることになるので、装置の高速運転下でなお、折曲げ部39等の不測の剥離を効果的に防止することができる。
そしてこのことは、各可動ブロックおよび押圧部を、内蔵ヒータその他をもって加熱した場合に一層顕著である。
【0039】
【発明の効果】
以上に述べたところから明らかなように、この発明によれば、カーカスコードの折曲げ部を、コアに対して、長い時間にわたって押圧することができるので、その折曲げ部の、コアへの確実なる貼付けを実現して、それの剥離のおそれを十分に取り除くことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る装置の実施の形態を示す平面図である。
【図2】図1の側面図である。
【図3】図1の正面図である。
【図4】それぞれの可動ブロックおよび押圧部の相対関係を示す概念図である。
【図5】構成各部の作動を示すタイムチャートである。
【図6】糸道の角度を示す図である。
【図7】下側可動ブロックの作用状態を示す斜視図である。
【図8】コアの割出し作動時の態様を示す斜視図である。
【図9】両可動ブロックおよび押圧部の作用状態を示す斜視図である。
【図10】下側可動ブロックの後退状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 アーム
3 口金具
5 糸道
7 ベース
9 柱状部材
11 梁部材
13 上側可動ブロック
15,17,23,29 直動ガイド
19,21 スライドベース
25 下側可動ブロック
27 折曲げ部押えブロック
31 押圧部
33 固定摺動ガイド
35 ピン
37 カーカスコード
39 折曲げ部
C コア
Claims (6)
- 全体としてほぼドーナツ状をなすコアを周方向に割出し作動させながら、その外周面上に、糸道から繰出したカーカスコードをコアのほぼ子午線方向に延在させて貼着する装置であって、
アームの先端に、コアの外周面に沿ってそれのほぼ子午線方向に往復運動される糸道を設け、
この糸道の往復運動の折返し部分で、カーカスコードを巻掛け支持してコアに当接するピンおよび、そのピンに対する進出変位によってカーカスコードの一の折曲げ部をコアに押し付ける押圧部を有し、コアの割出し作動に伴ってその割出し方向へ、割出し作動の一ピッチ分変位する折曲げ部押えブロックを設け、
また、コアの外周面上に既に貼着されたカーカスコードの複数の折曲げ部をコアに押圧しつつ、コアの割出し作動の二ピッチ分変位する下側可動押えブロックを設け、
さらに、コアの外周面上に既に貼着されたカーカスコードの複数の折曲げ部の近傍部分を、コアに押圧しつつ、コアの割出し作動の一ピッチ分変位する上側可動押えブロックを設けてなるカーカスコードの貼付け装置。 - 前記ピンを、前記押圧部に貫通させて配設してなる請求項1に記載のカーカスコードの貼付け装置。
- 上側可動押えブロックを、コアに対し、前記押圧部および下側可動押えブロックの両者の半径方向外方に配設してなる請求項1もしくは2に記載のカーカスコードの貼付け装置。
- カーカスコードを、ほぼドーナツ状をなすコアの外周面上に、それの全体にわたって連続的貼付け、その上に、ビードリング、トレッドゴム、その他の補強部材およびゴム部材を貼着して生タイヤを成型するに当たり、
カーカスコードを、コアの周方向割出し作動に基づいて、コアのほぼ子午線方向の一端から他端に、また、その他端から一端に向けて直線状に延在させて配設するとともに、各端部でのカーカスコードの折曲げ部をピンに巻掛けて支持し、その後、ピン上のその折曲げ部を、ピンに対して進出変位させた押圧部でコアに押圧しながらコアを割出し作動させ、この一方で、コアの外周面上に既に形成された複数の折曲げ部を、コアの割出し作動の二ピッチ分にわたって下側可動ブロックでコアに押圧するとともに、カーカスコードの、既に形成された複数の折曲げ部の近傍部分を、下側可動押えブロックの不作用時を挟んで、コアの割出し作動の一ピッチ分にわたって、上側可動ブロックでコアに押圧することを特徴とするタイヤの製造方法。 - カーカスコードの折曲げ部のピンによる巻掛け支持を、ピン先端のコアへの当接前に行う請求項4に記載のタイヤの製造方法。
- 上側可動ブロックによる、カーカスコードの折曲げ部近傍部分の押圧を、前記押圧部の半径方向外方位置から、コアの割出し方向前方側にかけて行う請求項4もしくは5に記載のタイヤの製造方法。
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