JP2004122132A - レーザマーキング装置及びそのマーキング方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ワーク距離設定部32にて設定された実際のワーク距離D1 と収束レンズ20Zの焦点距離D0 に基づいてワーク距離変更前後における印字倍率変動を相殺するような補正係数が算出され、これが制御部31における換算係数に乗算されて補正され、それ以降、制御部31は、印字すべき文字等の印字データを、乗算後の換算係数に基づいて変換した各座標データを生成し、これに応じたレベルの駆動信号をガルバノ駆動手段20X,20Yに与えるよう動作する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガルバノミラーを備えたレーザマーキング装置に関し、特に、そのガルバノミラーの駆動制御について改良したものに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、レーザマーキング装置は、例えば図7に示したもののように、レーザ光源から出射されたレーザ光Lを、各駆動部3,4に備えられた駆動モータにそれぞれ支持された一対のガルバノミラー1,2によって方向を変えて、例えばfθレンズ等の収束レンズ5を介して被印字対象であるワークW上にレーザ光Lの照射点となるマーキングスポットMを形成する。そして、図示しない制御手段によって、印字すべき文字、記号、図形等の印字データに基づいて例えば収束レンズ5からその焦点距離だけ離れた基準印字エリア上の位置に対応したレベルの位置信号(例えば電圧レベル)が生成される。そして、この位置信号に基づき変換された制御信号が前記駆動モータに与えられることでガルバノミラー1,2が回動されることになり、もって前記収束レンズ5から焦点距離だけ離れたワークW上においてマーキングスポットMを走査させることで前記文字等を所望の位置及びサイズで印字することができるのである。
【0003】
ところで、例えば収束レンズ5とワークWとのワーク距離が前記焦点距離に調整された場合であってもそのワークWの材質によってはそこに形成されるマーキングスポットMのスポット径が仕様とは異なる大きさになってしまい印字太さが変わってしまう場合がある。また、ユーザーによっては敢えてマーキングスポットMのスポット径を仕様とは異なる大きさにして印字太さを変えたい場合もある。
【0004】
こうした場合の対処策の1つとして、収束レンズ5とワークWとを離間方向或いは近接方向に移動させてワーク距離を焦点距離からずらすことでワークW上におけるマーキングスポットMのスポット径を変える方法が考えられる。しかしながら、このような構成では、ワーク距離を変更することで所望の大きさのスポット径を得ることはできるものの、ワークW上での印字可能範囲や印字される文字等の位置及びサイズが所望のものとは異なってしまうという問題が生じる。
【0005】
この問題について図8を用いて具体的に説明する。なお、ガルバノミラー1,2で方向が変えられたレーザ光Lは収束レンズ5に入光し、特に収束レンズ5の中心部以外に入光したレーザ光Lは当該収束レンズ5の特性に応じて屈折してワークWに対して略斜めに入光するようになる。同図では収束レンズ5を透過したレーザ光Lが、ワークW側に向うに連れて収束レンズ5の中心軸から離間していく方向に向う例が示されている。
【0006】
ここで、収束レンズ5とワークWとのワーク距離を、図8(A)に示すように収束レンズ5の焦点距離D0 とした状態から、同図(B)に示すように前記焦点距離D0 より短い距離D1 とした状態に変更することで、ワークW上のスポット径を大きくすることができる。ところが、上述したように、従来のものでは制御手段によって生成される前記位置信号等は、収束レンズ5の特性を考慮しつつ前記基準印字エリアに対応して調整されているために、ワーク距離の変更前と同一の印字パターンを印字する場合には、やはりワーク距離変更前と同一の制御信号がガルバノミラー1,2に与えられて、同一角度(例えば±θ)だけガルバノミラー1,2を回動させることになる。この場合、ワークW上におけるマーキングスポットMの移動距離がワーク距離変更前ではR1である(同図(A)参照)のに対して、ワーク距離変更後には前記R1より小さいR2となってしまう(同図(B)参照)。このことはワーク距離の変更前後において、ワークW上での印字可能範囲が変わってしまうことに加えて、同一印字データに基づて印字される文字等の印字位置及び印字サイズが変わってしまうことを意味する。
【0007】
また、下記の特許文献1,2には、他の対処策として、レーザ光源からのレーザ光を収束レンズ側に導く光ファイバの先端にコア径の異なる光ファイバを選択的に取付可能な構成としたものや、レーザ光源から出射されたレーザ光の光路途中に一対のレンズからなるビーム径可変手段を設けたものが開示されている。
【0008】
【特許文献1】
特開2000−126884公報
【特許文献2】
特開2000−71088公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような構成では、印字可能範囲等を変動することなくワーク上でのスポット径の大きさを変えることはできるが、コア径の異なる複数のファイバやビーム径可変手段等の光学系が別途必要になり部品点数の増加に伴って製造コストの増加、装置の大型化、装置の組立工数の増加等といった問題が生ずる。
【0010】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、ワーク上でのマーキングスポットのスポット径を変更しつつ、印字すべき文字、記号、図形等を所望の印字範囲内で所望のサイズ及び印字位置に印字することが可能なレーザマーキング装置及びそのマーキング方法を提供するところにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1の発明に係るレーザマーキング装置のマーキング方法は、レーザ光源からのレーザ光をガルバノミラーによって方向を変えて収束レンズを介して被印字対象であるワーク上にレーザ光を照射させ、印字すべき印字情報に基づいてガルバノミラーの振れ角を制御することでワーク上に印字情報を印字するレーザマーキング装置のマーキング方法において、印字情報をワーク上に印字する際に、収束レンズからワークまでのワーク距離にかかわらずワークに対して同じ位置及び大きさで印字情報が印字されるようにワーク距離に応じて印字情報に対するガルバノミラーの振れ角を可変して印字を行うところに特徴を有する。
請求項2の発明に係るレーザマーキング装置は、レーザ光を出射するレーザ光源と、レーザ光源からのレーザ光の方向を変えるガルバノミラーと、ガルバノミラーからのレーザ光を収束して被印字対象であるワーク上に照射する収束レンズと、印字すべき印字情報に基づいてガルバノミラーの振れ角を制御する制御手段とを備えて、ワーク上に印字情報を印字するレーザマーキング装置において、制御手段は、印字情報をワーク上に印字する際に、収束レンズからワークまでのワーク距離にかかわらずワークに対して同じ位置及び大きさで印字情報が印字されるように、ワーク距離に応じて印字情報に対するガルバノミラーの振れ角を可変するところに特徴を有する。
請求項3の発明は、請求項1記載のレーザマーキング装置において、制御手段は、印字情報に基づいて座標データを生成する座標データ生成手段と、座標データ生成手段により生成された座標データを記憶する記憶手段と、記憶手段に記憶された座標データを制御信号に変換する変換手段とを備えて、制御信号に基づいてガルバノミラーの振れ角を制御するよう構成されたものであって、座標データをワーク距離に応じて補正することでガルバノミラーの振れ角を可変するところに特徴を有する。
【0012】
【発明の作用及び効果】
上述したように、例えば収束レンズとワークとのワーク距離を所定の基準距離に配した場合であってもそのワークの材質ってはそこに形成されるマーキングスポットのスポット径が所望の大きさにならない場合がある。このような場合には、収束レンズとワークとを離間方向或いは近接方向に移動させてワーク距離を変更する必要がある。そうすると、収束レンズから前記基準距離にある印字エリア上の各位置に対応した座標データに応じた制御尊号を単に駆動モータに与えてガルバノミラーを駆動させるだけでは、ワーク距離の移動前後において、印字可能範囲が変動してしまうだけでなく、実際にワーク上に印字される文字、図形、記号等(以下、「文字等」)の大きさ及び印字位置が変わってしまう。
【0013】
そこで、本発明では、印字情報をワーク上に印字する際に、収束レンズからワークまでのワーク距離にかかわらずワークに対して同じ位置及び大きさで印字情報が印字されるようにワーク距離に応じて印字情報に対するガルバノミラーの振れ角が可変(補正)されるようになっている。特に請求項3の構成では、座標データ生成手段によって生成される座標データがワーク距離に応じて補正されることでガルバノミラーの振れ角が可変(補正)される。従って、必要に応じてワーク距離を変えても、その変更前後でワーク上の印字可能範囲や文字等の大きさ及び印字位置とを変動させることなく印字を行うことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態を図1ないし図4によって説明する。
図1は、本実施形態に係るレーザマーキング装置の全体構成を示した概略図である。レーザ光源10から出射されたレーザ光11は、一対のガルバノミラー20V,20Wによって向きが変えられて、収束レンズ20Zにより収束されて、被印字対象であるワークW上にレーザ光11の照射点となるマーキングスポットMを形成する。各ガルバノミラー20V,20Wは、後述する駆動モータ18及び駆動回路17を備えてなるガルバノ駆動手段20X,20Yによって回動可能に設けられている。
【0015】
そして、印字すべき文字等、印字サイズ及び印字位置に関する印字情報が、コントローラ30に設けられた図示しない設定部に設定されると、制御部31において前記文字等が所定の線分要素に分けられて印字データとして生成される。そして、制御部31において、その印字データが現在設定されている換算係数に基づいて例えば収束レンズ20Zからその焦点距離だけ離れた基準印字エリア上におけて収束レンズ20Zの焦点位置を原点とする座標データに変換されて図示しない記憶手段に記憶される。そして、その記憶手段に記憶された座標データがそれに応じた制御信号に変換されて前記各ガルバノ駆動手段20X,20Yに順次与えられる。これにより、次述するようにガルバノ駆動手段20X,20Yは、与えられた各制御信号基づいてガルバノミラー20V,20Wを回動させることで、前記マーキングスポットMがワークW上で走査されて前記文字等がワークW上に印字されるのである。
【0016】
一対のガルバノミラー20V,20Wの各ガルバノ駆動手段20X,20Yの電気的構成の主要部は共通しており、図2に示したように構成されている。同図において、駆動モータ18は、その駆動軸19をケーシング21(図3参照)に対して回動可能に備え、その駆動軸19には、前記したガルバノミラー20V,20Wが固定されている。ここで、図3には、駆動軸19が初期位置となったときの、ケーシング21に対するガルバノミラー20V,20Wの相対的な姿勢が、実線で記載して例示されており、本実施形態では、このときのガルバノミラー20V,20Wの角度を、原点と呼び、説明を簡略化するために、ガルバノミラー20V,20Wの角度変位量については、この原点を基準として説明する。
【0017】
図2において、符号22は、駆動モータ18を回動させるための駆動コイルであって、例えば、駆動コイル22に電流を流すことによってガルバノミラー20V,20Wが回動される。また、同図において、符号23は、ポジションセンサであって、駆動軸19に連結され、ガルバノミラー20V,20Wが、例えば実際に原点からどれだけ離れた角度に位置しているかを検出する。
【0018】
駆動回路17は、複数のアンプを備え、制御部31から出力されD/A変換された制御信号を増幅して、前記駆動コイル22に与える制御電流を生成する。また、駆動回路17は、ポジションセンサ23の検出結果を、帰還路24を介してフィードバックしており、ガルバノミラー20V,20Wの現在角度と制御部31から受けた制御信号との偏差、及び、その偏差の時間微分値に応じて、前記駆動コイル22への駆動電力を制御する。また、その駆動コイル22に流れた制御電流を、帰還路24を介してフィードバックして、駆動軸19の回動動作の安定化を図ってある。
【0019】
前記帰還路24にて閉ループ回路とされた主幹路の途中には、スイッチ25が設けられ、駆動コイル22への電力の供給/停止が切り替えられる。また、前記主幹路に設けたアンプ27には、そのアンプ27を駆動させるための給電部にスイッチ28が設けられ、このスイッチ28をオンして、アンプ27が停止されるようにしてある。両スイッチ25,28は、例えば振角リミット回路26からの駆動命令によって駆動される。
【0020】
さて、上記のような構成において、例えばマーキング装置の起動には、前記制御部31における換算係数及び前記駆動回路17の回路定数等は、収束レンズ20Zの特性を加味しつつ例えば収束レンズ20Zからその焦点距離だけ離れた基準印字エリア上において所望の文字等が設定通りのサイズ及び印字位置に印字されるよう調整されている。ここで、本実施形態では、収束レンズ20ZからワークWまでの実際のワーク距離を入力するためのワーク距離設定部32が設けられている。また、コントローラ30には、前記制御部31における換算係数を変更する補正手段33が設けられている。具体的には、補正手段33には、例えば予め前記収束レンズ20Zの焦点距離D0 が設定されており、前記ワーク距離設定部32にて実際のワーク距離D1 が設定されると、例えば次述する式により求められる補正係数を前記換算係数に乗算して換算係数を補正する。
【0021】
<数式1>
補正係数=1+{(焦点距離D0−実際のワーク距離D1)/焦点距離D0 }*K或いは、
<数式2>
補正係数=(焦点距離D0 /実際のワーク距離D1 )*L
なお、上記K,Lは補正用換算係数であって、収束レンズ20Zの屈折率に応じて定められる比例定数である。
【0022】
なお、上記<数式1>及び<数式2>は、図4に示すように収束レンズ20Zにて屈折されたレーザ光11が、ワークW側に向うに連れて収束レンズ20Zの中心軸から離間していく方向に向う場合に適用する式であり、この逆に収束レンズ20Zにて屈折されたレーザ光11が、ワークW側に向うに連れて収束レンズ20Zの中心軸側に近づく方向に向う場合には、次に示すような式になる。
<数式3>
補正係数=1+{(実際のワーク距離D1−焦点距離D0)/焦点距離D0 }*M或いは、
<数式4>
補正係数=(実際のワーク距離D1 /焦点距離D0 )*N
なお、上記M,Nは補正用換算係数であって、収束レンズ20Zの屈折率に応じて定められる比例定数である。
【0023】
次に、本実施形態に係るレーザマーキング装置のワークW上におけるマーキングスポットMのスポット径を変更する場合について、収束レンズ20Zにて屈折されたレーザ光11がワークW側に向うに連れて収束レンズ20Zの中心軸から離間していく方向に向うよう構成されたものを例に挙げて説明する。
【0024】
例えばワークW上に対してその印字エリアの原点(即ち、駆動モータ18の駆動軸19が初期位置となっているときのガルバノミラー20V,20Wで方向を変えられたレーザ光がワークW上に形成するマーキングスポットMの照射位置)を中心として2等分され、かつ全長R1の線分を印字するための印字情報が前記設定部にて設定されたとする。上記ワーク距離設定部32にて実際のワーク距離が設定されていない場合、或いはワーク距離設定部32にて焦点距離D0 と同一のワーク距離が設定されている場合には、何ら補正されていない換算係数に基づいた制御信号がガルバノ駆動手段20X,20Yの駆動モータ18に与えられ、これに応じてガルバノミラー20V,20Wが±θの角度分回動される。そうすると、収束レンズ20Zからその焦点距離D0 だけ離れたワークW上においてレーザ光11の焦点が結ばれ、それに応じたスポット径のマーキングスポットMが形成されるとともに、そのマーキングスポットMが印字エリアの原点を中心にワークW上をR1の長さ分だけ走査され、もって所望の線分を設定サイズ及び設定印字位置に印字することができる。
【0025】
さて、例えば同一のワークWに対して印字太さを太くするには、まず、図4(B)に示すように、ワーク距離を前記焦点距離D0 より狭い距離D1 に調整する。そうすると、ワークW上のマーキングスポットMのスポット径が、ワーク距離調整前(ワーク距離が焦点距離D0 にあるとき)に比べて大きくなる。そして、ワーク距離設定部32にてワーク距離調整後の実際のワーク距離D1 を設定する。そうすると、上記<数式1>或いは<数式2>により補正係数が算出される。本構成においてはワーク距離が長くなるほどワークW上での印字倍率が比例的に大きくなり、上記補正係数は、焦点距離D0 と実際のワーク距離D1 とに基づいてワーク距離調整前後で印字倍率がどれだけ変動し、その変動分を相殺するにはどのような係数を前記換算係数に乗算すれば良いかを定めるものである。図5に示した模式図を用いて印字可能領域について言及すれば、例えば焦点距離d0 に対応する印字可能領域が図5(B)に示す領域M1であるとすると、従来のものでは、同図(A)に示すように実際のワーク距離d1 が焦点距離d0 より短い距離に設定された場合には、それに応じて、印字可能領域が前記領域M1より狭い領域M2になってしまう。従って、本実施形態では、実際のワーク距離が焦点距離より短いときには印字可能領域を拡大させて焦点距離での印字可能領域M1と同等範囲になるように前記換算係数を補正する。逆に、実際のワーク距離が焦点距離より長いときには印字可能領域を縮小させて焦点距離での印字可能領域M1と同等範囲になるように前記換算係数を補正するのである。実際には、収束レンズ20ZからワークWまでのワーク距離をD0 ,D1 としている(図4参照)ので補正係数は、ワーク距離の比率に前記補正用換算係数が乗算されたものとなる。
【0026】
例えば焦点距離D0 が100に対して、実際のワーク距離D1 が80の場合、上記<数式1>によれば補正係数は1.2Kとなり、<数式2>によれば補正係数は1.25Lとなる。算出された補正係数は制御部31における換算係数に乗算され、それ以降、制御部31は、前記印字データを、乗算後の換算係数に基づいて変換した各座標データを生成して前記記憶手段に記憶し、これに記憶された座標データに応じて変換された制御信号をガルバノ駆動手段20X,20Yに与えるよう動作する。即ち、ガルバノ駆動手段20X,20Yには、補正手段33による補正動作前の座標データに対して補正係数倍(1.2K倍または1.25L倍)に増大された座標データが与えられ、これに伴ってガルバノミラー20V,20Wの回動角度も±θ’(>θ)に増大し、もってワーク距離D1 に位置するワークWに対してその印字エリアの原点を中心とし、長さが略R1の線分を印字することができるようになる。
【0027】
このように、本実施形態では、ワーク距離設定部32にて設定された実際のワーク距離D1 と収束レンズ20Zの焦点距離D0 に基づいてワーク距離変更前後における印字倍率変動を相殺するような補正係数が算出され、これが制御部31における換算係数に乗算されて補正されるから、必要なマーキングスポットのスポット径が得られるようにワーク距離を変えても、その変更前後において所定の印字可能領域を維持しつつ印字すべき文字等を所望の印字位置及びサイズ通りの印字パターンでワークW上に印字することができる。
【0028】
<第2実施形態>
図7は、第2実施形態を示す。上記第1実施形態では、制御部31における換算係数を補正することによりガルバノミラー20V,20Wの振れ角を補正する構成としたが、本実施形態では、前記換算係数を補正するのではなく、駆動回路17の回路定数を変更することでガルバノミラー20V,20Wの振れ角を補正する点で異なり、その他の点は前記第1実施形態と同様である。従って、第1実施形態と同一符号を付して重複する説明を省略し、異なるところのみを次に説明する。
【0029】
図6に示すように、本実施形態の駆動回路17の入力抵抗は可変抵抗29である。制御部31はワーク距離設定部32にて設定された実際のワーク距離に応じた信号を受けて、この信号レベルに応じて前記可変抵抗29の抵抗値を変更するように動作する。具体的には、例えばワーク距離を徐々に変更して、各ワーク距離に位置するワークWに対して印字すべき文字等が設定印字位置及び設定サイズに印字されるような可変抵抗29の抵抗値を実験的に求めておいて、それらの各抵抗値に可変抵抗29を設定するための指令値を各ワーク距離に対応付けて図示しないメモリに記憶しておく。そして、ワーク距離設定部32にて実際のワーク距離が設定されると、制御部31は前記メモリから実際のワーク距離に対応する指令値を読み出して可変抵抗29に与えて所定の抵抗値に設定する。なお、前記可変抵抗29の代わりに、前記各ワーク距離に対応した抵抗値を有する複数の抵抗を備えて、それら各抵抗を前記制御部31と駆動回路17の入力側との間に選択的に接続可能な可変抵抗回路を設けた構成であっても良い。
【0030】
このような構成であっても実際のワーク距離に応じて駆動モータ18に与える制御電流が補正されるから、必要なマーキングスポットMのスポット径が得られるようにワーク距離を変えても、その変更前後において所定の印字可能領域を維持しつつ印字すべき文字等を所望の印字位置及びサイズ通りの印字パターンでワークW上に印字することができる。
【0031】
<他の実施形態>
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上記各実施形態では、例えばコンソール等で構成されたワーク距離設定部32にて作業者により実際のワーク距離を設定する構成としたが、これに限らず、例えば実際のワーク距離を測定可能な距離測定センサを設けて、この距離測定センサからの測定信号に基づいてワーク距離設定部に自動で実際のワーク距離を設定する構成であっても良い。
【0032】
(2)上記第1実施形態では上記数式1ないし4に基づいて補正係数を算出する構成としたが、これに限らず、これらの各補正係数を実際のワーク距離に対応付けて予めメモリ等に記憶しておいて、ワーク距離設定部32に設定された実際のワーク距離に対応する補正係数を前記メモリから読み出して換算係数に乗算する構成であっても良い。また、上記数式1ないし4に基づいて算出された補正係数ではなく、例えばワーク距離を徐々に変更して、各ワーク距離に位置するワークWに対して印字すべき文字等が設定印字位置及び設定サイズに印字されるような補正係数を実験的に求めておいて、それらの補正係数を前記メモリに記憶しておく構成であっても良い。
(3)上記第1実施形態のように記憶手段に記憶された座標データを補正する構成ではなく、例えば、予め各ワーク距離に応じた複数の座標データを記憶手段に記憶しておいて、ワーク距離設定部32にて設定されたワーク距離に基づいて対応する座標データをガルバノ駆動手段20V,20Wに与えるよう構成しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態のレーザマーキング装置の全体構成概略図
【図2】そのガルバノ駆動手段の電気的構成図
【図3】ガルバノミラーの正面図
【図4】ワーク距離調整前後におけるワーク上のマーキングスポットの移動量を示した模式図
【図5】ワーク距離調整前後の印字エリア変動を示す模式図
【図6】第2実施形態のガルバノ駆動手段の電気的構成図
【図7】従来のレーザマーキング装置の斜視図
【図8】そのワーク距離調整前後におけるワーク上のマーキングスポットの移動量を示した模式図
【符号の説明】
10…レーザ光源
11…レーザ光
17…駆動回路
18…駆動モータ
20V,20W…ガルバノミラー
20Z…収束レンズ
29…可変抵抗
31…制御部
32…ワーク距離設定部
33…補正手段
D0…焦点距離
D1…実際のワーク距離
M…マーキングスポット
W…ワーク
Claims (3)
- レーザ光源からのレーザ光をガルバノミラーによって方向を変えて収束レンズを介して被印字対象であるワーク上に前記レーザ光を照射させ、印字すべき印字情報に基づいて前記ガルバノミラーの振れ角を制御することで前記ワーク上に前記印字情報を印字するレーザマーキング装置のマーキング方法において、
前記印字情報を前記ワーク上に印字する際に、前記収束レンズから前記ワークまでのワーク距離にかかわらず前記ワークに対して同じ位置及び大きさで前記印字情報が印字されるように前記ワーク距離に応じて前記印字情報に対する前記ガルバノミラーの振れ角を可変して印字を行うことを特徴とするレーザマーキング装置のマーキング方法。 - レーザ光を出射するレーザ光源と、前記レーザ光源からのレーザ光の方向を変えるガルバノミラーと、前記ガルバノミラーからのレーザ光を収束して被印字対象であるワーク上に照射する収束レンズと、印字すべき印字情報に基づいて前記ガルバノミラーの振れ角を制御する制御手段とを備えて、前記ワーク上に前記印字情報を印字するレーザマーキング装置において、
前記制御手段は、前記印字情報を前記ワーク上に印字する際に、前記収束レンズから前記ワークまでのワーク距離にかかわらず前記ワークに対して同じ位置及び大きさで前記印字情報が印字されるように、前記ワーク距離に応じて前記印字情報に対する前記ガルバノミラーの振れ角を可変することを特徴とするレーザマーキング装置。 - 前記制御手段は、前記印字情報に基づいて座標データを生成する座標データ生成手段と、前記座標データ生成手段により生成された座標データを記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された座標データを制御信号に変換する変換手段とを備えて、前記制御信号に基づいて前記ガルバノミラーの振れ角を制御するよう構成されたものであって、前記座標データを前記ワーク距離に応じて補正することで前記ガルバノミラーの振れ角を可変することを特徴とする請求項2記載のレーザマーキング装置。
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