JP2004122102A - 像形成可能材料の塗布及び除去のための方法並びに装置 - Google Patents

像形成可能材料の塗布及び除去のための方法並びに装置 Download PDF

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Abstract

【課題】リソグラフィ印刷において印刷面の準備、再生を行う効率的なスプレーノズル装置を提供する。
【解決手段】像形成可能材料を基体に塗布するために有用なスプレーノズルシステムであり、印刷に使用するリソグラフィ印刷面の即時作成に使用され得る。洗浄ノズル及び真空ポートがスプレーノズル3,4と共に一体化されて、使用済みの印刷残留物を印刷面から除去し、後続の印刷ジョブを準備するために使用される。一体型のノズルアセンブリ1は、オンプレス又はオフプレスで実施されるコーティング作業と洗浄作業とにおいて有用であり、これにより、多数の印刷ジョブに1つの印刷基体を再利用できる。
【選択図】  図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、材料コーティングの表面への塗布に関する。本発明はリソグラフィ印刷の分野に特に適しており、リソグラフィ前駆材料を印刷面に塗布するために利用され得る。
【0002】
【従来の技術】
印刷業界には、像形成可能材料の基体への塗布を必要とする用途が数多く存在する。この種の用途にリソグラフィ印刷がある。リソグラフィ印刷では、材料の像形成が行なわれて、水及びインキの少なくともいずれかに対して異なる親和性を有する面が生成される。材料は、印刷版の形でシート状の基体の上、印刷プレスのスリーブの上、又は直接シリンダの上に供給されることがある。
【0003】
【課題を解決するための手段】
本発明の一態様によると、印刷面を準備及び再生するための装置が提供される。共通シャーシは、印刷基体をリソグラフィ前駆材料でコーティングするためのスプレーノズルと、印刷作業に使用した印刷面から印刷残留物を洗浄するための洗浄ノズルとを保持する。スプレーノズル及び洗浄ノズルはシュラウドに取り囲まれており、シュラウドも過剰噴霧を制御し、洗浄ノズルの動作によって生じた印刷残留物を除去するための真空オリフィスを備える。回収された残留物は、安全に廃棄及び/又は再生するための処理系統に移送されることがある。
【0004】
本発明の別の態様によると、像形成可能コーティングを基体に施すための装置が提供される。同装置は、基体を指向しかつ像形成可能コーティング材料の供給元と結合可能な少なくとも1本のスプレーノズルと、基体を指向しかつ加圧洗浄用流体の供給源と結合可能な少なくとも1本の洗浄ノズルとを有する。前記スプレーノズルと前記洗浄ノズルとは一体化された部品である。
【0005】
本発明の別の態様によると、印刷面を準備及び再生するための装置が提供される。同装置は、支持シャーシと、印刷基体をリソグラフィ前駆材料でコーティングし、かつ印刷作業後に印刷残留物を印刷面から除去するのを促進すべく洗浄剤を随意的に塗布するための少なくとも1本のスプレーノズルと、印刷面から印刷残留物を洗浄するために印刷面へと指向された加圧洗浄用流体の供給源と共に設けられる少なくとも1つの洗浄ノズルと、スプレーノズルから放出された生成物を封じ込めるための流体の流れをパージ作業又は充填作業中にスプレーノズル前面にわたって放出するように配置されたシャッター噴出口と、スプレーノズルと洗浄ノズルとを取り囲みかつ印刷基体に向かって延在し、真空源に結合された少なくとも1つのオリフィスと共に用いられて過剰噴霧とスプレーノズル及び洗浄ノズルの動作によって生成された残留物とを除去するためのシュラウドとを備える。
【0006】
本発明のさらに別の態様によると、基体を像形成可能流体でコーティングするためのスプレーノズル装置が提供される。同装置は、背面に複数の流体連通ポートを備えたノズル本体と、ノズル本体の前面にあり、像形成可能流体を放出するためのスプレーノズル先端と、同スプレーノズル先端はノズル本体を貫通して延びる流体コンジットを介して連通ポートのうちの1つと結合されていることと、スプレーノズル先端を取り囲み、流体連通ポートのうちの別の1つを介して加圧噴霧流体の供給源に結合可能なコンジットとからなる。
【0007】
本発明のさらなる態様によると、即時製版装置において印刷基体を流体でコーティングするための方法が提供される。同方法は、流体の供給源を提供する工程と、スプレーノズル先端を介して流体を放出する工程と、流体を噴霧化し及び、スプレーノズル先端を取り囲む空気コンジットによる加圧流体の流れを用いて噴霧流体を印刷基体に指向させる工程とからなる。
【0008】
本発明の別の態様によると、印刷作業で使用した後に、印刷面の洗浄の際に生じた残留物を含有する洗浄排液から洗浄用流体を回収するための方法が提供される。同方法は、真空源に結合されている少なくとも1つのオリフィスを介して洗浄排液を回収する工程と、後続の洗浄作業で洗浄排液を洗浄用流体として利用する工程とからなる。好適な実施形態においては、同方法は、再使用前に、少なくとも1つの流体処理段階において洗浄排液から残留物を分離する工程からなる。
【0009】
本発明の別の態様によると、印刷作業後に印刷面から印刷残留物を除去するための方法が提供される。同方法は、印刷面から印刷残留物を除去するために少なくとも2つの洗浄用流体の噴出口を方向づける工程と、印刷面から離れるように印刷残留物を向け直す工程と、真空源を使用して印刷残留物を回収する工程とからなる。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明のさらに別の態様、並びに本発明の種々の実施形態の特徴及び利点を下記に詳細に記載する。
【0011】
本発明の実施形態を図面に記載するが、これらは本発明の実施形態を限定するものではない。
下記の詳細説明においては、本発明をより良く理解できるように詳細を具体的に記載する。しかし、本発明はこれら具体例に従うことなく実現され得る。場合によっては、本発明がわかりにくくなるのを避けるために、公知の要素が図示又は記載されていないこともある。したがって、本明細書及び図面は例示的なものであり、制限的なものではないと理解されるべきである。
【0012】
本発明は、基体にスプレーコーティングを施すための装置並びに方法に関する。本発明は、特にリソグラフィ印刷において、リソグラフィ前駆材料を印刷面に塗布するのに適する。本発明は、フレキソ印刷版の表面への除去可能層又は像形成可能材料の塗布、グラビア印刷のためのコーティング塗布、ガラス金属又はプラスチック基体などへのコーティングの塗布などの他の用途にも適用することができる。下記の詳細説明では、リソグラフィ印刷の分野における本発明の用途例を記載する。
【0013】
本明細書中において、「硬化」との用語は、コーティングされたリソグラフィ前駆材料を調整するための任意の工程を指すために用いられる。硬化には、加熱、光源による照射、紫外光照射、単に経時などがある。硬化は乾燥に含まれる。本明細書中において、「リソグラフィ前駆材料」との用語は、印刷基体に噴霧し、その後画像的に変換又は除去し、インキを選択的に載せて、リソグラフィ印刷に使用可能な印刷面を調整可能な材料を指すために用いられる。前駆材料は粉末、流体、液体懸濁液、複数の異なる流体の混合物、又は噴霧直前に混合される複数の流体等であり得るが、これらに限定されない。本明細書中において、「印刷基体」との用語は、噴霧されたリソグラフィ前駆材料を受容可能な表面を指すために用いられる。印刷基体は、プレスシリンダ表面、プレスシリンダに締着された版基体、独立している版基体、又はプレスシリンダ上部を摺動可能な円筒形のスリーブ基体等であり得るが、これらに限定されない。基体材料は、アルミニウム、鋼、ポリエステル又は任印刷版に適したその他の多数の材料のうちの任意の1つからなることがある。
【0014】
図1は、本発明によるスプレーノズルアセンブリ1を示す。ノズルアセンブリ1は、少なくとも1本のスプレーノズル3、随意的な追加ノズル4、シュラウド5及び洗浄ノズル6を備える載置シャーシ2からなる。好適には、シュラウド5は、ノズルアセンブリ1と共に使用され、印刷シリンダとほぼ同じ径を有するように形成された前面を備える。シュラウド5は、噴霧作業又は洗浄作業中に、噴霧と洗浄用流体とを封じ込めるためにシリンダ面の近傍に移動されることがある。
【0015】
シュラウド5とシャーシ2との間に、空隙すなわちチャンバ7が存在する。真空ポート8は、シャーシに内蔵され、かつ真空源(図示なし)に取り付けられており、チャンバ7を通って真空ポート8へ向かう流れが確立される。シャーシ2は、リソグラフィ前駆材料、洗浄液、給気及び真空の供給ラインを備えたマニホルド(図示なし)に結合されている。好適には、流体及び空気の連通は全て、ノズルアセンブリ1を迅速かつクリーンに交換可能なように、封止装置及び遮断装置に内蔵されているクイックコネクタ型の継手によって結合されている。
【0016】
図2は、ヒーター12を有する、本発明の一実施形態によるスプレーノズルアセンブリを示す。ヒーター12は、コーティングと同時に、或いはコーティング後に、リソグラフィ前駆材料を少なくとも部分的に硬化させる。ヒーター12は、任意の種類の電気式加熱素子を備えることがある。本例では、使用時に、電源(図示なし)が一対のワイヤ13を介して加熱素子に加熱電流を供給する。別法として、ヒーターが加熱流体を搬送する導管を備えることもある。流体は、例えば、熱気、湯又は蒸気であり得る。熱伝導は、対流、照射、誘導、又は複数の機構の組み合わせによって発生し得る。
【0017】
加熱素子12に近接するシャーシ2の下部には、噴霧されたリソグラフィ前駆材料への熱伝導を促進するためのフィンが随意的に設けられていることがある。(一般的な作業)
図3は、図1又は2のスプレーノズルアセンブリによる作業プロセスを示すプロセスフロー図である。一部の工程は、オフプレスで実施されることもあるが、本明細書では便宜上、本プロセスをオンプレスシステムとして記載する。本明細書中において、「オンプレス」との用語は、恒久的に又は着脱可能にプレスシリンダの近傍に載置されている装置を指すために用いられる。同様に、「オフプレス」との用語は、プレスとは別の装置で行なわれる作業を指すために用いられる。オフプレスシステムでは、版を移動させるものは、必ずしもシリンダ又はドラムとは限らない。平台式装置及び内蔵ドラム式装置が当業界で公知であり、これらは本明細書に記載の一体型スプレーノズルを取り付けるように変更されることがある。オフプレスシステムで作成される版は、手動により又は自動的に印刷プレスに移動される。
【0018】
図3では本発明に直接含まれない工程は破線で示されている。新規の印刷ジョブ20は、リソグラフィ前駆材料を受容可能な洗浄済み印刷基体の状態から開始するものとする。工程21において、リソグラフィ前駆材料がスプレーノズルに充填される。工程22において、印刷基体にリソグラフィ前駆材料が噴霧される。硬化工程23を実施し、その後、描画作業及び印刷作業を行なう工程24が実施される。ヒーター12を使用して平板上の前駆材料を少なくとも部分的に硬化する場合、工程23は工程22と同時に実施されることがある。別法として、描画工程24の前に工程23が単独で実施されることもある。
【0019】
工程23,24を実施する際にはノズル3は使用されない。時間を節約するために、パージ工程26及び充填工程27を、工程23,24と同時に実施してもよい。工程26,27では、印刷終了後、ノズルと印刷面を洗浄するための準備が行なわれる。工程26において、パージ用流体によって、余分なリソグラフィ前駆材料がノズル3からパージされる。パージ用流体は、空気、気体、水、脱イオン化水、混合溶媒、又はリソグラフィ前駆材料のパージに適したその他の任意の薬剤などである。工程27において、洗浄剤がノズルに随意的に充填される。工程25で印刷ジョブが終了すると、工程28において使用済みの印刷面に洗浄剤が噴霧される。
【0020】
洗浄剤を使用することによって、印刷作業後に印刷シリンダに残った印刷残留物が除去され易くなる。本明細書中において、「印刷残留物」との用語は、印刷ジョブの完了後にシリンダに付着している物質を指すために用いられ、リソグラフィ前駆材料、インキ、インキ壷液、及び印刷プロセスで印刷面に堆積したその他の任意の残留物等であり得るが、これらに限定されない。使用されるリソグラフィ前駆材料によっては、洗浄剤が必要なこともあれば不要なこともある。
【0021】
洗浄剤は、印刷ジョブの後に印刷面に残ったリソグラフィ前駆材料及びインキを軟化又は溶解させる作用を有する流体又は混合流体からなることがある。また、好適には、洗浄剤はチャンバ7の内壁をコーティングし、前に実施された噴霧作業で生じた内壁への堆積物を溶解させる。シュラウド5の壁面やノズルアセンブリ1の任意の部位にリソグラフィ材料が堆積すると、ノズルアセンブリ1の動作に支障を来たす。このため、好適にはリソグラフィ材料が堆積する前に残留物を除去する。
【0022】
洗浄工程29において、廃棄物が洗い流されて、真空によって真空ポート5から排出される。また、洗浄工程29では、ノズルアセンブリ表面を洗浄し、これら表面に材料が堆積されるのを防止する。工程30において、スプレーノズル3から洗浄剤がパージされる。工程29,30は同時に実施することも可能である。洗浄工程29の完了後、工程31において、実行すべき後続の印刷ジョブが存在しないと判断された場合、ノズルはパージされたままとなり、システムが待機モード33に移行する。所定の時間間隔に、実行すべき後続の印刷ジョブが存在する場合、工程32においてスプレーノズル3が充填される。工程32は、洗浄工程29と同時に実施されることがある。工程32,29が完了すると、工程22において次の印刷ジョブの実行が開始され、上記プロセスが繰り返される。
【0023】
上記の詳細説明では、リソグラフィ前駆材料と洗浄剤とを1本のノズルで供給する例を記載した。一体型スプレーノズルが洗浄剤を噴霧するための洗浄ノズル6を有する場合は、充填工程27を省略することができる。使用されるリソグラフィ前駆材料及び印刷ジョブの所要時間によっては、リソグラフィ前駆材料がノズル内で固化する可能性があるため、工程26も省略される場合もある。しかし、使用する材料と印刷ジョブの間隔とによって決まる間隔を置いてノズル3,6の両方を定期的にフラッシュすることは有益である。
【0024】
図3の一部の工程では暗黙的に真空が用いられている。下に詳細に記載するが、充填工程、パージ工程及び噴霧工程において、様々なレベルの真空が用いられる。一般に、チャンバ7から余分な流体を除去することが望ましい場合に、真空ポート5に陰圧が付与されることがある。さらに、ノズル3,6を乾燥させ、印刷作業による汚染を最小限に留めるため、待機時には低真空設定に保持されることがある。
【0025】
工程によって、要求される真空流速は異なり、本発明による装置の寸法や詳細な構造によって決まる。本発明の一実施形態においては、真空流速は、印刷工程では過剰噴霧を回収するために約0.142立方メートル(約5scfm)に、洗浄工程では約0.991立方メートル(35scfm)に、充填工程では0.142立方メートル(約5scfm)に、待機時には約0.028〜0.057(1〜2scfm)に維持される。
【0026】
本発明の一実施形態による装置は、残留印刷生成物を効果的に除去するように配置された複数の真空オリフィスを備える。図面の実施形態においては、廃棄物を回収して後に安全に廃棄できるように、オリフィスを1つの真空ポート5に結合することは有益である。これにより、全作業に1つの可変真空源を使用可能になると共に処理及び廃棄が簡単になる。
【0027】
上記のプロセスは、一体型スプレーノズルを用いた作業として記載した。本プロセスの順序及び詳細は、本発明の範囲を逸脱することなく、特定の状況に応じて変わり得る。下記に、ノズルアセンブリ1の個々の構成部品を詳細に記載する。
【0028】
(スプレーノズル)
図4に、モジュール式のスプレーノズル3を示す。ノズル3は、閉塞した場合、又は交換や整備が必要な場合に部品として交換することが可能である。ノズル3に代えて異なる噴霧形状を有するノズル3を取り付ければ、装置1を別の用途に使用することが可能になる。
【0029】
噴霧される流体には、リソグラフィ前駆材料、ノズル洗浄用流体、又は使用後にリソグラフィ前駆材料を除去するための洗浄剤などがある。下記の詳細説明では、空気流を使用して噴霧用の流体を噴霧化するノズルについて特に関連するが、実際は流体を噴霧化し噴霧するための方法は他にも数多く存在する。例えば、ディスク噴霧器、圧電式噴霧器、静電式噴霧器、エアレス噴霧器、エア−エアレス噴霧器及びHVLP(high volume low pressue)噴霧器などがあり、これらは全て本発明で使用することが可能である。また、噴霧される流体の種類によってスプレーノズルを変えなければならず、この点、本発明によるモジュール式のノズルデザインは変更が容易である。
【0030】
本発明の一実施形態においては、ノズル3は、ノズル先端40から流体を噴霧する。ノズル先端40は空気コンジット41に取り囲まれている。コンジット41から空気又はその他の適した気体が流れることで、リソグラフィ前駆材料が噴霧化されて印刷面に指向される。噴霧されるリソグラフィ前駆材料によっては、コンジット41からの空気を随意的に加熱することで、リソグラフィ前駆材料の粘性を低下させて、噴霧化を促すこともある。さらに、使用する材料によっては、熱気によって硬化プロセスがある程度促進されることもある。空気は噴霧器での使用において利便性の最も高い流体であるが、純窒素などの他の流体や混合流体なども使用することができる。
【0031】
モジュール式のノズル3の背面に、複数の空気及び流体連通ポート46が設けられる。ポート46のうちの1つは、内部コンジットを介して噴霧される流体をノズル先端40に送達する。好適には、リソグラフィ前駆材料を締め金によってシリンダに固締された版に噴霧する場合は特に、ノズル先端40のできるだけ近傍に速動式の遮断バルブ(図示なし)を設ける。時間が経つにつれ締め金機構が汚れることに加えてリソグラフィ前駆材料の無駄が生じるため、リソグラフィ前駆材料を締め金に噴霧することは望ましくない。速動式の遮断バルブを使用すれば、締め金部分の上部への噴霧を遮断することができる。平板基体が無継目シリンダである場合、噴霧を遮断する必要がないが、ノズル先端40近傍に噴霧遮断バルブを設けることで、リソグラフィ前駆材料の塗布を正確に制御できるようになり有利である。バルブは、例えば、遠隔バルブ(図示なし)経由で送達される空気により駆動される空気圧ソレノイドバルブや速動式電気ソレノイドバルブなどである。通常、ソレノイドによって駆動されるバルブ要素は、ノズル先端40近傍の流体の流れを遮断する。
【0032】
ノズル3からの噴霧パターンは、塗布の速度及び均一性の面で重要となる。広い扇形の噴霧パターンは、シリンダ様の印刷面の周縁端まで均一に塗布することができ、締め金機構の上にリソグラフィ前駆材料が噴霧されることが許容されない場合は特に好適である。これと比べ、扇形のパターンでは、シリンダ方向に沿った塗布の均一性に劣る。
【0033】
通常、リソグラフィ前駆材料は、シリンダが回転している状態で塗布される。ノズルアセンブリ1を保持しているキャリッジは、シリンダに沿って、シリンダの軸線と平行な向きに移動される。通常、シリンダが1回転する毎に、キャリッジは噴霧パターン幅の分数倍だけ進む。この分数の値は、塗布が均一に行なわれるように最適化される。広い扇形の噴霧パターンでは、塗布が均一に行なわれることで、キャリッジの高速移動が可能となり有利である。
【0034】
扇形の噴霧形状が好適な場合も一部あるが、遮断が必要な締め金機構のない実施形態においては、単純な楕円形又は円形の噴霧形状でも端部の均一性が得られるため有利である。この場合、ムラや隙間を生じさせずに塗布が行なわれるため、周縁方向の端部を懸念する必要がない。
【0035】
一実施形態においては、付加的な一対のエアーノズル42が設けられ、ノズルアセンブリ3の中央軸線45上の1点に向かう空気噴射を作り出すことができる。ノズル42からの空気噴射は、コンジット41からの空気流と共に作用して、ノズル先端40から放出される噴霧を扇形43に形成する。図1と同様に、エアーノズル42は、ノズルアセンブリ3の本体に形成された単純なコンジットであるが、ノズルアセンブリ3の前面から突出し、所望の噴霧パターンを変えるものであってもよい。
【0036】
コンジット41及び噴出口42への空気は、遠隔マニホルド(図示なし)によって供給されることもある。好適には、空気コンジット41及び空気噴出口42への空気は、複数のポート46から各々供給されて、流速がマニホルドでそれぞれ調節され、所望の噴霧パターンが達成される。本実施形態においては、空気噴射42がない場合には、噴霧パターンの形状は円形又は楕円形となる。無論、他の噴霧パターン形成方法も使用することが可能であり、最も一般的なのは、ノズル先端40の形状を変えて所望の噴霧形状を達成する方法である。この手法は、エアロゾール式のペンキ缶などの市販のスプレー製品で一般的に使用されているが、ごく短距離で噴霧化を行なう必要のあるリソグラフィ前駆材料への用途では制限が多くなる。市販のスプレーの用途では、15cm〜25cmの噴霧化距離が許容されるのに対し、本発明では通常、噴霧化距離がこれよりも1桁短い。
【0037】
図1においては、シャーシ2に第2のスプレーノズル4がスプレーノズル3と並んでいる。追加ノズル4を随意的に設けて、リソグラフィ前駆材料の噴霧機能と、洗浄液などの他の流体の噴霧機能とを分離することが可能である。また、2種類の反応性材料からなるリソグラフィ前駆材料は複数のノズルから噴霧しなければならないため、材料の一方を追加ノズル4から噴霧してもよい。好適な実施形態においては、全体的な製造コストを低減させるため、一本のノズルを使用して全ての流体を噴霧する。2本以上のノズルを備える構成も、本発明の範囲に含まれる。
【0038】
(過剰噴霧の封じ込めと回収)
噴霧パターンを完全に封じ込めることができない場合や、印刷面からの撥ね返りが生ずる場合、印刷基体に付着しない霧や煙霧が生ずることがある。この種の過剰噴霧を効果的に防止できなければ、ノズルの汚染や霧や煙霧の周囲への漏洩が発生することがある。煙霧は健康に悪影響を与えかねない。真空源に結合された真空ポート8(図1参照)によって、噴霧領域から過剰噴霧が排気される。真空ポート5への流速は、過剰噴霧を回収する上で十分であり、かつリソグラフィ前駆材料の印刷面への均一な塗布を妨げない範囲内になくてはならない。好適には、チャンバ7の表面は、真空流が噴霧の移動を直接妨げないように設計される。
【0039】
好適には、例えば、シュラウド5がシャーシ2に摺動可能に取り付けられることにより、シュラウド5を取り外すことができる。シュラウド5には、特にリソグラフィ前駆材料が堆積されやすい。このため、シュラウドを容易を取り外して、洗浄や交換ができれば便利である。図2の実施形態においては、シュラウド5は、摺動機構14によってシャーシ2に取り付けられている。シュラウド5とシャーシ2との間に、適切な封止を施す必要がある。シュラウド5は、例えば、蟻継ぎ溝や当業界で公知の摺動取付方法などによってシャーシ2に取り付けられ得る。さらに、ねじ又はピンを使用して、アセンブリ1の作動中にシュラウド5が確実に固定されるようにしてもよい。
【0040】
(スプレーノズルのパージと充填)
アセンブリ1のノズルは、時々パージを実施し、固化したリソグラフィ前駆材料によるノズルコンジットの目詰まりを防止する必要がある。特定の材料では、パージを実施しないとノズルコンジットが腐食され易くなる。さらに、リソグラフィ前駆材料から洗浄剤に切り替えるなど、ノズルの供給源を切り替える必要がある場合は、パージの後に新しい流体をノズルに充填する必要がある。
【0041】
パージの際には、真空ポート8に結合された真空源及び流体流動シャッター(下記参照)をオンに切り替え、パージ対象のノズルの供給源をパージ材料に切り替えて、パージ材料をノズルを通過させて十分な時間ノズルを洗浄し、随意的に空気(又は別の気体)にノズルを通過させて、パージ材料を除去することがある。パージ材料には、水、アルコール又は他の汎用的な溶媒や洗浄剤などがあり、ノズルから特定の前駆材料をパージするために選択される。
【0042】
充填の際には、真空ポート8に結合された真空源及び流体流動シャッターをオンに切り替え、噴霧される流体の供給源にノズルを結合し、十分な時間ノズルから流体を除去して、気泡をノズルから取り除くことがある。
【0043】
パージ中又は充填中には、ノズルの通気は自由に行なわれる必要があるが、印刷基体上に通気が排出されることは許容されないため、充填生成物やパージ生成物を封じ込めるための措置を講じる必要がある。
【0044】
このための新規な解決策として、ポート9(図1参照)から供給される付加的な噴出口を利用して、ノズルの前面に流体流動シャッターを作り出す方法がある。流体流動シュラウドによって、チャンバ7が外部から効果的に遮断される。ポート9から放出され、流体流動シュラウドを形成する流体は、空気、水又は任意の便利な流体であり得る。好適には、少なくとも1つのノズルから放出される材料が効果的に封じ込められるように、ポート9から放出される流体の流れが設計される。適切なバルブがポート9への流体流動を制御して、流体流動シャッターのオン、オフの切り替えを行なう。
【0045】
本発明の単純な実施形態においては、ポート9は、ノズル3,4の前面を横断するように、シュラウド5の上部にあるオリフィスから空気を供給する。オリフィスは円形の穴であり得る。また、他のオリフィス形状も可能である。装置1がスプレーノズルを2本以上備える場合、別のオリフィスを設けて、各ノズルを通過するようにポート9からの流体の流れを指向させることが可能である。別法として、ポート9が長尺状のオリフィスに結合されて、2本以上のノズルに延在する流体流動シュラウドを形成してもよい。また、他のオリフィス構成を使用して、装置1のノズルの前面に流体流動シュラウドを提供することもできる。全てのオリフィスが同じ方向に指向され方向づけられている必要はない。
【0046】
真空ポート8に陰圧が付与され、チャンバ7の開口部を指向する少なくとも1つのノズルを介してポート9からの空気が送達される場合、パージ又は充填により生じた廃棄物がチャンバ7内に封じ込められて真空ポート8から排気される。
【0047】
通常、この作業においては、パージ生成物の流量が低いために真空度が低く設定される。真空度を高く設定すると、乱流が生じ、流体流動シャッターの効果が阻害されることがある。
【0048】
流体流動シャッターの代替物として、或いは流体流動シャッターの効果を高めるために、機械式シャッターを設けて、パージ又は充填時にチャンバ7を少なくとも部分的に遮蔽してもよい。機械式シャッターは、電気式、油圧式、又は空気式手段によって駆動され、開口部を遮蔽することがある。機械式シャッターは、ブレードからなり、このブレードは、チャンバー7の開口部をほぼ遮蔽する位置にブレードを移動させるためのアクチュエータに結合されていることがある。
【0049】
(洗浄ノズル)
印刷を良好に行なうためには、描画が施されたリソグラフィ前駆材料を載せた印刷面は、印刷作業による磨耗に対して耐性を有する必要がある。ダイレクトツープレスシステムで使用されるリソグラフィ前駆材料の中には、他の材料よりも、洗浄で除去されなかった残留物に影響されにくいものもあるが、一般に新規の印刷ジョブを開始する前に、使用済みのリソグラフィ前駆材料、インキ及び他の任意の材料をほぼ除去し、経時と共に残留物が堆積されるのを防止することが重要である。上記したように、スプレーノズル3を随意的に使用して、使用済みの印刷面に洗浄剤を塗布し、印刷面の洗浄を促進させることがある。印刷後の印刷面には、インキの混合物、インキ壷液、描画済みのリソグラフィ材料及びその他の残留物や印刷生成物が存在する。本プロセスの次の工程では、印刷面を洗浄してこれらの生成物を除去し、随意的に洗浄剤を塗布して生成物を軟化させる。これらの作業と並行して、除去された生成物を効果的に基体から取り除き、プレスシステムと描画システムが汚染されるのを防止する必要がある。
【0050】
本発明の特定の実施形態においては、洗浄洗浄ノズルからの流体を印刷面に向けて使用後の印刷生成物を浮き上がらせ、真空源を併用してこれらを印刷基体から除去することで、洗浄が達成される。洗浄用流体は、適切な流速で高圧流体を供給可能な市販の圧力洗浄機又は類似の装置によって供給される。洗浄用流体は、約0.68MPa(100psi)未満から約数Mpa(数千psi)の範囲の圧力で供給され得る。通常は、約数Mpa(数千psi)の圧力で十分である。本発明の一実施形態においては、洗浄用流体は約3.45Mpa(約500psi)の圧力で供給される。
【0051】
図5に示す本発明の一実施形態においては、洗浄ノズル6は、軸線52上の中心点51に向けて内側に方向づけられ、円周上に角度をなして離間された3つの噴出口50を有する。比較的高圧の洗浄用流体が、コンジット53を介して噴出口50に供給される。洗浄用流体は、廃棄物を浮き上がらせて印刷面の表面から除去し、真空ポートに向かわせるためのエネルギーを付与する。水は最も便利な洗浄用流体であるが、他の薬剤を添加して、洗浄能を特別に向上させてもよい。軸線52に向かう洗浄用噴流の流れによる勢いは、ほぼ相殺される。洗浄用流体は、印刷面に到達すると、印刷面54から跳ね返る噴流となり、軸線52に沿って洗浄ノズルに向かう。
【0052】
本発明の一実施形態では、洗浄ノズル6は、直径25mmの円周上で等間隔に離間された3つの噴出口50を有する。各噴出口は印刷面から約10mm離間されている。噴出口は、円の中心を通る印刷面に垂直な直線に対して約45°の角度をなして内側に方向づけられている。
【0053】
印刷面54は通常、点51又はこの近傍に位置し、軸線52に対してほぼ直交するか或いは傾きを有することがある。印刷面に沿って外側に向かう流れが最低限に抑えられるため、リソグラフィ前駆材料やインキの残留物の大半が噴出口に向け直されて封じ込められる。
【0054】
噴出口50からの複数の噴流が印刷面54に相互に衝突するようにすることによって、印刷面54での洗浄用流体の乱流が大きくなり、洗浄効果が向上する。収束する流れのパターンを作り出すことで、1つの噴出口を使用した場合よりも印刷面の洗浄箇所が限定され、版端部付近の洗浄が効果的に行なわれるようになる。
【0055】
別法による実施形態においては、洗浄ノズル6は、軸線52を中心にある角速度で回転するように配置され、印刷面における洗浄用噴流の乱れを増大させる。回転駆動力は、洗浄ノズル6を介した洗浄用流体の流れによって、又は別の手段によって付与される。
【0056】
図5の実施形態には、3本の収束する噴流を使用するが、噴流を増やして、洗浄効率と回収効率を向上させてもよい。第3の噴流を追加した場合と比べて、第4の噴流やそれ以上の噴流を追加した場合の性能向上は少ない。3本以上の噴流を使用した場合、単一の噴流又は一対の収束する噴流を使用する場合よりも封じ込め効果が格段に向上する。洗浄用流体の噴流が1本のみの場合は、リソグラフィ前駆材料の生成物が噴霧の周縁に沿って漏洩し易い。
【0057】
好適には、各噴出口50は、スロット形状のオリフィスを備えており、平坦な形状を有する噴流が生成される。噴出口50の構成は、市販の圧力洗浄装置で使用されている噴出口と類似であり得る。この構成においては、各噴出口50は幅狭の線状に噴霧を行なう。他の噴流形状も使用することが可能である。噴出口50の収束点51は必ずしも正確に印刷面上に位置していなくてもよい。洗浄領域と封じ込めとはトレードオフの関係にあり、試験を行い経験的に噴流の入射点を調整して、最適な設定を決定してもよい。
【0058】
洗浄用流体の流れは、シャーシ2(図1参照)の背面にあるポート(図示なし)を介して供給され、バルブ10によって調整される。バルブ10は、速動式バルブであり得る。必須ではないが、バルブ10は、洗浄ノズル6が印刷シリンダの固締領域の上部を通過する際には、洗浄用流体の流れを遮断する機能を有することがある。洗浄用流体は、使用されるリソグラフィ前駆材料の要件に見合った寸法を有する商用的に入手可能な圧力洗浄装置から供給されることもある。真空ポート8又は複数の真空ポートが洗浄ノズル6の背部に設けられ、向け直される噴流と通常同じ方向に洗浄ノズル6を通過する真空流が生み出される。
【0059】
印刷後の生成物は、軸線52(図5参照)に沿って洗浄ノズル6の中央に向け直され、通常は洗浄ノズル6の中央部分55に衝突する。好適には、洗浄ノズル6は、真空部8への洗浄排液の移動を促進させるような形状を有する。図5の実施形態において、洗浄ノズル6の側面には波状形状が付されており、リソグラフィ前駆材料生成物を含む洗浄排液の排出に適した経路が提供される。洗浄ノズル6のオリフィスは、真空ポート8の周縁部に存在することもある。
【0060】
上記したように、好適には、リソグラフィ材料がノズルアセンブリ1表面に堆積する可能性を最小限度に抑える。本発明の一実施形態においては、少なくとも1つの付加的な洗浄用噴流をチャンバ7壁に向けて、洗浄サイクル中に壁面を勢いよく洗浄するようにしてもよい。
【0061】
洗浄ノズル6の先端は、中を通過する高圧流体による磨耗を受け易い。好適には、ノズルは、ステンレススチールなどの耐用年数の長い硬質材料から製造される。
【0062】
(廃棄物の再生及び回収)
洗浄作業においては、相当量の洗浄用流体と種々の印刷残留物とが真空ポート5から回収される。洗浄用流体はほぼ水性で無害であるが、環境への配慮が高まっている現在、廃液に含まれる少量の微量成分を処理することなく廃液を廃棄することは禁止されている。
【0063】
洗浄用流体の処理及び再生のためのシステムが設けられ得る。ダイレクトツープレス描画システム用の廃液処理系統の一実施形態を図6に示す。一体型スプレーノズルにある少なくとも1つの真空ポートから回収された洗浄排液は、流体ライン60を介して処理系統に導入される。通常、洗浄排液には洗浄用流体、リソグラフィ前駆材料、インキ、洗浄剤のほか微量のパージ液及びプレスインキ壷液が含まれる。紙塵やその他のごみも回収される。工程で使用したインキやその他の材料によっては、水と混合しない油性物質が洗浄排液に含まれていることがある。
【0064】
最初の段階で、分離装置61によって、流体ライン60によって送られた排液から、水とほとんど混ざり合わないインキ生成物62が分離される。分離装置61は、液体サイクロン、遠心分離装置、スキマーなど、当業界で公知の分離装置であり得る。分離装置61の後に、洗浄排液から微粒子を除去する一対のフィルタ63,64が続く。分離装置61とフィルタ63との間に真空源が結合されることがある。フィルタ64はフィルタ63より細かい基材を有する。本図には2つのフィルタが記載されているが、任意の濾過段階を設けても、濾過が1回のみでもよく、フィルタは洗浄用流体に存在する物質を基に選択される。浮遊している固体や残留する固体インキの大半を洗浄排液から除去するために、微粒子フィルタが選択される。
【0065】
濾過の第2段階において、フィルタ64から出た排液は、1つ以上の化学フィルタを通過する。洗浄排液に存在する化学物質の大半は、化学フィルタによって除去される。化学フィルタは、活性炭やピートなど、当業界で公知の化学フィルタ組成物であり得る。本実施形態においては2つの化学フィルタ65,66が記載されているが、化学フィルタの数及び種類は、洗浄排液に存在すると考えられるダイレクトツープレス描画材料と印刷用インキの種類によって決まる。
【0066】
化学フィルタ66から出た処理済排液は、保持タンク67に送達される。洗浄作業において処理済みの洗浄排液が再利用される場合は、保持タンクは洗浄システムの取水庫として利用されることもある。自動化手段によって制御されたライン68を介して、保持タンク67内の液体の量を一定に保つため、不足分を補う水が保持タンク67に補充されることもある。別法として、圧力洗浄ポンプ、又はその他の便利な場所において補充用の洗浄用流体が補充されることがある。再生された洗浄用流体は、流体ライン69を介して保持タンク67から引き出され、その後の洗浄作業で使用されることがある。
【0067】
別法として、洗浄用流体が再利用されない場合、化学フィルタ66から出た排液は、下水管又はその他の廃水回収システムに直接送達されるか、又は保持タンク67から排水管70を介して送達される。
【0068】
フィルタ63,64,65,66は全て交換式カートリッジであり、フィルタ要素の洗浄時期や交換時期を操作者に知らせるためのセンサ機能やモニタ機能を備えることがある。
【0069】
多色印刷機など、複数の独立したユニット又は結合されたユニットからなる即時製版装置の場合、全ユニットから出た洗浄排液は、共通の処理系統に送達されることがある。これにより、ユニット毎に処理系統を設ける場合と比べ、コストを大幅に削減することができる。
【0070】
洗浄用流体を再利用するためには、処理済の洗浄排液に含まれる廃棄物の濃度を、使用するリソグラフィ前駆材料、インキ及びその他の溶媒によって決まる最大許容濃度未満にする必要がある。リソグラフィ前駆材料の中には、洗浄剤などの汚染物質が微量存在する場合には印刷面に正しく付着しないものがある。使用するリソグラフィ前駆材料やインキ、洗浄剤、パージ液などによって設定される要件に合うように、再生系統を変更する必要がある。
【0071】
本発明をよりよく理解できるように、かつ当業界に対する本発明の寄与をより良く理解できるように、本発明の重要な特徴を手短に記載した。本開示の基礎をなす概念は、本発明の目的の一部を実現するための他の装置の設計の基礎として容易に利用し得ることを当業者は理解するであろう。したがって、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、この種の同等な装置は本開示に含まれると考えられることが最も重要である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による一体型スプレーノズルアセンブリの一実施形態を示す斜視図。
【図2】本発明による一体型スプレーノズルアセンブリの別の実施形態を示す斜視図。
【図3】噴霧作業及び洗浄作業のフロー図。
【図4】スプレーノズルの詳細斜視図。
【図5】複数の噴出口を有する洗浄ノズルの詳細斜視図。
【図6】洗浄作業において回収された流体を処理するための濾過系統の模式図。

Claims (18)

  1. 背面に複数の流体連通ポートを備えたノズル本体と、
    前記ノズル本体の前面にあり、前記像形成可能流体を放出するためのスプレーノズル先端と、該スプレーノズル先端は前記ノズル本体を貫通して延びる流体コンジットを介して前記連通ポートのうちの1つと結合されていることと、
    前記スプレーノズル先端を取り囲み、前記流体連通ポートのうちの別の1つを介して加圧噴霧流体の供給源に結合可能なコンジットとからなる、基体を像形成可能流体でコーティングするためのスプレーノズル装置。
  2. 印刷版を前記像形成可能流体でコーティングするために即時リソグラフィ製版システムに着脱可能に載置されている、請求項1に記載のスプレーノズル装置。
  3. 前記連通ポートはクイックコネクタ型継手からなる、請求項1に記載の装置。
  4. 前記流体コンジットの前記ノズル先端の近傍に設けられ、前記像形成可能流体の噴霧を遮断するための遮断バルブを備える、請求項1に記載の装置。
  5. 前記遮断バルブは前記連通ポートのうちの1つに結合された制御ポートからなる空圧制御バルブである、請求項4に記載の装置。
  6. 前記ノズル先端からの流体の流れに干渉して、所望の噴霧形状を有する噴霧を形成する空気噴流を生成するために設けられた少なくとも1本のエアーノズルを備える、請求項1〜5のいずれか1項に記載の装置。
  7. 前記所望の噴霧形状は扇形である、請求項6に記載の装置。
  8. 前記エアーノズルは前記ノズル本体の前面から突出している、請求項6又は7のいずれか1項に記載の装置。
  9. 流体の供給源を提供する工程と、
    スプレーノズル先端を介して前記流体を放出する工程と、
    前記流体を噴霧化し及び、前記スプレーノズル先端を取り囲む空気コンジットによる前記加圧流体の流れを用いて前記噴霧流体を前記印刷基体に指向させる工程とからなる、即時製版システムにおいて印刷基体を流体でコーティングするための方法。
  10. 基体を指向しかつ像形成可能コーティング材料の供給元と結合可能な少なくとも1本のスプレーノズルと、
    基体を指向しかつ加圧洗浄用流体の供給源と結合可能な少なくとも1本の洗浄ノズルとからなり、
    前記スプレーノズルと前記洗浄ノズルとは一体化された部品である、像形成可能コーティングを基体に施すための装置。
  11. 前記像形成可能コーティング材料はリソグラフィ前駆材料からなり、前記基体は印刷面からなる、印刷面を準備及び再生するために適した請求項10に記載の装置。
  12. 前記洗浄ノズルは前記加圧洗浄用流体の供給源に結合可能な少なくとも2つのオリフィスからなり、前記噴出口は前記洗浄用流体の収束する噴流を前記基体へと指向させるために配置されている、請求項10又は11のいずれか1項に記載の装置。
  13. 前記少なくとも1つの洗浄ノズルは、前記基体に向かう前記洗浄用流体の収束する噴流を生成するために中央軸線を中心として互いに離間され、かつ前記軸線に対して対称的に指向した複数のオリフィスからなる、請求項10又は11のいずれか1項に記載の装置。
  14. 前記オリフィスは長尺状のスリット形状を有する、請求項13に記載の装置。
  15. 前記少なくとも1つの洗浄ノズルは回転しながら前記オリフィスを介して前記洗浄用流体を送達するために構成されている、請求項13に記載の装置。
  16. 印刷面から印刷残留物を除去するために前記印刷面に少なくとも2つの洗浄用流体の噴出口を方向づける工程と、
    前記印刷面から離れるように前記印刷残留物を向け直す工程と、
    真空源を使用して印刷残留物を回収する工程とからなる印刷作業後に印刷面から印刷残留物を除去するための方法。
  17. 前記少なくとも2つの洗浄用流体の噴出口は軸線に向かって収束する、請求項16に記載の方法。
  18. 前記洗浄用流体の少なくとも2つの噴出口を前記軸線を中心として回転させる工程をさらに有する、請求項15又は16のいずれか1項に記載の方法。
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