JP2004120042A - 二重系データ伝送システム - Google Patents
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Abstract
【課題】二重化された1系ハブ装置および2系ハブ装置と端末とを適正に相互接続できフレームの中継制御も適正に行える二重系データ伝送システムを提供することである。
【解決手段】複数の端末11と1系ハブ装置12および2系ハブ装置13との間にブリッジ装置18を設ける。ブリッジ装置18と1系ハブ装置12および2系ハブ装置13との間はスター型に複数組の送受信信号線14a、14bで接続され、ブリッジ装置18と端末11との間は1組の送受信信号線19a、19bで接続される。これにより、ブリッジ装置18を介して接続するので、端末11は一組の送受信信号線19a、19bでの接続となる。
【選択図】 図1
【解決手段】複数の端末11と1系ハブ装置12および2系ハブ装置13との間にブリッジ装置18を設ける。ブリッジ装置18と1系ハブ装置12および2系ハブ装置13との間はスター型に複数組の送受信信号線14a、14bで接続され、ブリッジ装置18と端末11との間は1組の送受信信号線19a、19bで接続される。これにより、ブリッジ装置18を介して接続するので、端末11は一組の送受信信号線19a、19bでの接続となる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、データフレームの送受信機能を有する複数の端末がハブ装置のポートにスター型に接続されたCSMA/CD方式のメディアアクセス制御方式の複数の送受信制御系を備えた二重系データ伝送システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在のLANの主流であるIEEE802.3の規格やISO8802/3の規格(以下、IEEE802.3で代表する)方式は、CSMA/CD(Carrier Sense Multiple Access/ Collision Detectionの略称のLANの一例)というメディアアクセス制御を行っている。CSMA/CDは、各端末(各局装置)が共通伝送路の信号を監視し、一定時間空きがあれば送信し、空きが無ければ空きができるまで送信を遅らせる。また、送信中も他の端末との衝突がないか監視し、衝突が起きれば送信を中断し、定められた時間遅れて再度送信する。このようなCSMA/CD動作のため、伝送路の使用率が高くなってくると、衝突が頻繁に起きたり、いつまでも送信ができない場合が発生していた。そのためリアルタイム性を要求する用途には向いていない。
【0003】
そこで、IEEE802.3の規格のハブ装置に新たな機能を追加することで、一定時間内に確実に各端末に伝送路使用権を与え、リアルタイムで相互の情報交換が可能となるハブ装置を提供し、さらに、ハブ装置の機能を分散させて複数のハブ装置を必要な場所に分散配置し、ハブ装置のポートと端末との間は短い信号線で接続し、分散配置した複数のハブ装置同士は相互に接続して、複数のハブ装置が一体となって一つのハブ装置と同じように機能する二重系データ伝送システムが開発されている(特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−8645号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このような従来のIEEE802.3規格の二重系データ伝送システムの場合、図14に示すように、各々の端末11は1系ハブ装置12および2系ハブ装置13と直接別々の一対の信号線14a、14bで接続されるので、端末11には2口のポートが必要である。RS−485等のマルチドロップ方式であれば端末11は1ポートで済むのに対し劣っていた。また、ハブ装置12、13での中継フレームすべてが端末11の受信端子に入力されるため、端末11での受信負荷が増える場合がある。
【0006】
本発明の目的は、二重化された1系ハブ装置および2系ハブ装置と端末とを適正に相互接続できフレームの中継制御も適正に行える二重系データ伝送システムを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明に係る二重系データ伝送システムは、複数のハブ装置を信号伝送路で接続し前記ハブ装置間でデータの送受信制御を行う二重化された1系データ伝送システムおよび2系データ伝送システムと、二重化された前記1系データ伝送システムおよび2系データ伝送システムの1系ハブ装置および2系ハブ装置のポートにスター型に接続されデータの送受信機能を有する複数の端末とを備えた二重系データ伝送システムにおいて、複数の端末と1系ハブ装置および2系ハブ装置との間にブリッジ装置を設け、前記ブリッジ装置と1系ハブ装置および2系ハブ装置との間はスター型に複数組の送受信信号線で接続され、前記ブリッジ装置と前記端末との間は1組の送受信信号線で接続することを特徴とする。
【0008】
請求項1の発明に係る二重系データ伝送システムにおいては、複数の端末と1系ハブ装置および2系ハブ装置との間にブリッジ装置を設ける。ブリッジ装置と1系ハブ装置および2系ハブ装置との間はスター型に複数組の送受信信号線で接続され、ブリッジ装置と端末との間は1組の送受信信号線で接続される。これにより、ブリッジ装置を介して接続するので、端末は一組の送受信信号線での接続となる。
【0009】
請求項2の発明に係る二重系データ伝送システムは、請求項1の発明において、前記ブリッジ装置は、前記1系ハブ装置からのデータおよび2系ハブ装置からのデータの両方を前記端末に中継すると共に、前記端末からのデータを1系ハブ装置および2系ハブ装置の両方へ中継することを特徴とする。
【0010】
請求項3の発明に係る二重系データ伝送システムは、請求項1の発明において、前記ブリッジ装置は、予め設定された系選択信号を基に1系ハブ装置または2系ハブ装置のいずれか一方からのデータを前記端末に中継すると共に、予め設定された系選択信号を基に前記端末からのデータを1系ハブ装置または2系ハブ装置のいずれか一方へ中継することを特徴とする。
【0011】
請求項4の発明に係る二重系データ伝送システムは、請求項1の発明において、前記ブリッジ装置は、1系ハブ装置からのデータおよび2系ハブ装置からのデータの両方を端末に中継すると共に、予め設定された系選択信号を基に前記端末からのデータを1系ハブ装置または2系ハブ装置のいずれか一方へ中継することを特徴とする。
【0012】
請求項5の発明に係る二重系データ伝送システムは、請求項1の発明において、前記ブリッジ装置は、予め設定された系選択信号を基に1系ハブ装置または2系ハブ装置のいずれか一方からのデータを端末に中継すると共に、前記端末からのデータを1系ハブ装置および2系ハブ装置の両方へ中継することを特徴とする。
【0013】
請求項6の発明に係る二重系データ伝送システムは、請求項1の発明において、前記ブリッジ装置は、外部から与えられる系切替信号を基に1系ハブ装置または2系ハブ装置のいずれか一方からのデータを端末に中継すると共に、外部から与えられる系切替信号を基に前記端末からのデータを1系ハブ装置または2系ハブ装置のいずれか一方へ中継することを特徴とする。
【0014】
請求項7の発明に係る二重系データ伝送システムは、請求項1の発明において、前記ブリッジ装置は、1系ハブ装置からのデータおよび2系ハブ装置からのデータの両方を端末に中継すると共に、外部から与えられる系切替信号を基に前記端末からのデータを1系ハブ装置または2系ハブ装置のいずれか一方へ中継することを特徴とする。
【0015】
請求項8の発明に係る二重系データ伝送システムは、請求項1の発明において、前記ブリッジ装置は、外部から与えられる系切替信号を基に1系ハブ装置または2系ハブ装置のいずれか一方からのデータを端末に中継するとともに、前記端末からのデータを1系ハブ装置および2系ハブ装置の両方へ中継することを特徴とする。
【0016】
請求項9の発明に係る二重系データ伝送システムは、請求項1の発明において、前記ブリッジ装置は、1系ハブ装置および2系ハブ装置からの送信権巡回状況を基に1系ハブ装置または2系ハブ装置のいずれか一方からのデータを前記端末に中継すると共に、前記送信権巡回状況を基に前記端末からのデータを1系ハブ装置または2系ハブ装置のいずれか一方へ中継することを特徴とする。
【0017】
請求項10の発明に係る二重系データ伝送システムは、請求項1の発明において、前記ブリッジ装置は、1系ハブ装置からのデータおよび2系ハブ装置からのデータの両方を前記端末に中継すると共に、1系ハブ装置および2系ハブ装置からの送信権巡回状況を基に前記端末からのデータを1系ハブ装置または2系ハブ装置のいずれか一方へ中継することを特徴とする。
【0018】
請求項11の発明に係る二重系データ伝送システムは、請求項1の発明において、前記ブリッジ装置は、1系ハブ装置および2系ハブ装置からの送信権巡回状況を基に1系ハブ装置または2系ハブ装置のいずれか一方からのデータを端末に中継すると共に、前記端末からのデータを1系ハブ装置および2系ハブ装置の両方へ中継することを特徴とする。
【0019】
請求項12の発明に係る二重系データ伝送システムは、請求項1の発明において、前記ブリッジ装置は、予め設定された系選択信号、外部から与えられる系切替信号、1系ハブ装置および2系ハブ装置からの送信権巡回状況のいずれかを選択して、1系ハブ装置および2系ハブ装置と端末との間でのデータの中継方向を制御することを特徴とする。
【0020】
請求項13の発明に係る二重系データ伝送システムは、請求項1の発明において、前記ブリッジ装置は、1系ハブ装置および2系ハブ装置から端末にデータ中継を行う際、また端末から1系ハブ装置および2系ハブ装置へデータ中継を行う際に、IEEE802.3規格の正常データフレームのみを中継することを特徴とする。
【0021】
請求項14の発明に係る二重系データ伝送システムは、請求項1の発明において、前記ブリッジ装置は、1系ハブ装置および2系ハブ装置から端末にデータ中継を行う際、また端末から1系ハブ装置および2系ハブ装置へデータ中継を行う際に、IEEE802.3規格の最小フレーム長あるいは予め設定されたフレーム長以上のデータフレームであることを認識した時点で中継を開始し、前記規格の最大フレーム長あるいは予め設定されたフレーム長以上のデータフレームであることを認識した時点で中継を中断することを特徴とする。
【0022】
請求項15の発明に係る二重系データ伝送システムは、請求項1の発明において、前記ブリッジ装置は、1系ハブ装置および2系ハブ装置から端末にデータ中継を行う際、また端末から1系ハブ装置および2系ハブ装置へデータ中継を行う際に、予め中継許可設定されたフレームあるいは運用途中に中継許可設定されたフレームのみを中継することを特徴とする。
【0023】
請求項16の発明に係る二重系データ伝送システムは、請求項1の発明において、前記ブリッジ装置は、そのままの中継、IEEE802.3規格の正常データフレームのみの中継、所定範囲のフレーム長のデータフレームのみの中継、中継許可設定されたフレームのみの中継のいずれかを選択して、1系ハブ装置および2系ハブ装置と端末との間でのデータの中継を制御することを特徴とする。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。図1は本発明の第1の実施の形態に係る二重系データ伝送システムの構成図である。データ伝送システム15は二重化されており、1系データ伝送システム15Aと2系データ伝送システム15Bとで構成されている。1系データ伝送システム15Aは複数の1系ハブ装置12が一対の互いに逆方向の信号伝送路16a、16bにより接続され、同様に、2系データ伝送システム15Bも複数の2系ハブ装置13が一対の互いに逆方向の信号伝送路16a、16bにより接続されている。
【0025】
また、1系ハブ装置12と2系ハブ装置13との間は、それぞれ一対の互いに逆方向の信号伝送路17a、17bにより接続され、複数の端末11がブリッジ装置18を介して1系ハブ装置12および2系ハブ装置13に、一対の互いに逆方向の送受信信号線14a、14bにて接続されている。すなわち、ブリッジ装置18と1系ハブ装置12との間およびブリッジ装置18と2系ハブ装置13との間はスター型に複数組の送受信信号線14で接続され、ブリッジ装置18と端末11との間は1組の送受信信号線19a、19bで接続されている。
【0026】
このように、分離された1系データ伝送システム15Aおよび2系データ伝送システム15Bは、送受信制御機能を備えた複数の1系ハブ装置12および2系ハブ装置13が信号伝送路16a、16bで接続されて構成され、データフレームの送受信機能を有する複数の端末11が、ハブ装置側の2ポートに対し端末側は1ポートの口を備えたブリッジ装置18を介して、ハブ装置側ではポートに1系ハブ装置12および2系ハブ装置13がスター型に接続されている。そして、端末11とブリッジ装置18との間は1組の送受信信号線19a、19bで接続している。これにより、一時点では複数のハブ装置12、13のうち一つのハブ装置12、13が対応する端末11からのデータフレームの送出を各ポートに対して所定の順序で伝送制御を行う。
【0027】
第1の実施の形態によれば、端末11をブリッジ装置18を介して1系ハブ装置12および2系ハブ装置13に接続するので、端末11は一組の送受信信号線19a、19bでの接続となり、端末11の構成が簡素化できる。
【0028】
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。図2は本発明の第2の実施の形態に係る二重系データ伝送システムにおけるブリッジ装置18の構成図である。この第2の実施の形態におけるブリッジ装置18は、1系ハブ装置12からのデータおよび2系ハブ装置12からのデータの両方を端末11に中継すると共に、端末11からのデータを1系ハブ装置12および2系ハブ装置13の両方へ中継するようにしたものである。
【0029】
ブリッジ装置18は中継制御部20a、20bおよびバッファ21を有し、中継制御部20aでは1系ハブ装置12および2系ハブ装置13の双方からのデータをバッファ21にバッファリングしながら端末11へ中継していき、逆に端末11からのデータも中継制御部20bにてバッファ21にバッファリングしながら、1系ハブ装置12および2系ハブ装置13の双方へ中継していく。
【0030】
例えば1系ハブ装置12からデータが来ている最中に2系ハブ装置13からもデータが来た場合、2系ハブ装置13からのデータをバッファ21にバッファリングし、1系ハブ装置12からのデータ中継終了後に2系ハブ装置13からのデータを中継する。従って、フレーム消失が発生しない。また、端末11からのデータを1系ハブ装置12および2系ハブ装置13へ中継送信するタイミングは、それぞれの系において送信権がまわってきた時となるため1系と2系で異なる。バッファ21の満杯時に次のフレームが来た場合は、古いバッファリングデータに上書きしていくか、あるいはバックプレッシャー方式により端末11からの送信を抑制する。
【0031】
このように、ハブ装置12、13から端末11の方向への中継制御部20aでは、1系ハブ装置12からのデータと2系ハブ装置13からのデータとが同時に来てもバッファ21に一時バッファリングすることによりフレーム消失が起こらないようにしている。これにより、1系ハブ装置12からのデータと2系ハブ装置13からのデータの両方を端末11に適正に中継する。一方、端末11からハブ装置12、13の方向への中継制御部20bにおいても、端末11からのデータを1系ハブ装置12と2系ハブ装置13の両方へ、それぞれ送信できるタイミングまでバッファ21にバッファリングしてから中継を行う。
【0032】
第2の実施の形態によれば、バッファ21を設けたので、1系ハブ装置12からのデータと2系ハブ装置13からのデータが同時に来ても一時バッファリングすることによりフレーム消失が起こらないようにできる。また、端末11から1系ハブ装置12および2系ハブ装置13へのデータも、それぞれ送信タイミングに送信できる。
【0033】
次に、本発明の第3の実施の形態を説明する。図3は本発明の第3の実施の形態に係る二重系データ伝送システムにおけるブリッジ装置18の構成図であり、図3(a)はバッファリング方式の場合の構成図、図3(b)は中継制御部20a、20bをリレー切替方式とした場合の構成図である。この第3の実施の形態におけるブリッジ装置18は、系選択用スイッチ22により予め設定された系選択信号を基に1系ハブ装置12または2系ハブ装置13のいずれか一方からのデータを端末11に中継すると共に、系選択用スイッチ22により予め設定された系選択信号を基に端末11からのデータを1系ハブ装置12または2系ハブ装置13のいずれか一方へ中継するようにしたものである。
【0034】
図3(a)において、ブリッジ装置18は、中継制御部20a、20b、バッファ21、および系選択用スイッチ22を有しており、バッファリング方式の場合を示している。系選択用スイッチ22にて1系ハブ装置12を選択した場合には、中継制御部20aにて1系ハブ装置12からのデータをバッファ21にバッファリングしながら端末11へ中継し、逆に端末11からのデータを中継制御部20bにてバッファ21にバッファリングしながら1系ハブ装置12へ中継していく。この場合、バッファリングが不要であればバッファリングする必要はない。
【0035】
図3(b)は中継制御部20a、20bをリレー切替方式としたものであり、系選択用スイッチ22にて1系ハブ装置12を選択した場合には、中継制御部(=リレー)20aにて1系ハブ装置12からのデータをそのまま端末11へ中継し、逆に端末11からのデータを中継制御部(=リレー)20bにてそのまま1系ハブ装置12へ中継していく。
【0036】
このように、系選択用スイッチ22を配置して系選択に用い、1系ハブ装置12または2系ハブ装置13から端末11の方向への中継にバッファ21により、1系ハブ装置12または2系ハブ装置13のうち系選択用スイッチ22により選択された方からのデータを一時バッファリングして端末11に中継する。同様に、端末11から1系ハブ装置12または2系ハブ装置13の方向へデータの中継についても、端末11からのデータを1系ハブ装置12または2系ハブ装置13のうち系選択用スイッチ22により選択された方へ送信できるタイミングまでバッファリングしてから中継を行う。
【0037】
また、中継制御部20a、20bとしてリレーを配置して、1系ハブ装置12または2系ハブ装置13のうち系選択用スイッチ22により選択された方からのデータをそのまま端末11に中継し、端末11からのデータを1系ハブ装置12または2系ハブ装置13のうち系選択用スイッチ22により選択された方へそのまま中継を行う。
【0038】
第3の実施の形態によれば、1系データ伝送システム15Aまたは2系データ伝送システム15Bのいずれかが故障した場合には、正常な方を系選択用スイッチ22で選択して使用することができる。
【0039】
次に、本発明の第4の実施の形態を説明する。図4は本発明の第4の実施の形態に係る二重系データ伝送システムにおけるブリッジ装置18の構成図であり、図4(a)はバッファリング方式の場合の構成図、図4(b)は中継制御部20bをリレー切替方式とした場合の構成図である。この第4の実施の形態におけるブリッジ装置18は、1系ハブ装置12からのデータおよび2系ハブ装置13からのデータの両方を端末11に中継すると共に、系選択用スイッチ22により予め設定された系選択信号を基に端末11からのデータを1系ハブ装置12または2系ハブ装置13のいずれか一方へ中継するようにしたものである。
【0040】
図4(a)に示すように、ブリッジ装置18は、中継制御部20a、20b、バッファ21、系選択用スイッチ22を有しており、バッファリング方式の場合を示している。1系ハブ装置12および2系ハブ装置13から端末11の方向にデータを中継する場合は、図2に示した第2の実施の形態と同様であり、中継制御部20aでは1系ハブ装置12および2系ハブ装置13の双方からのデータをバッファ21にバッファリングしながら端末11へ中継していく。
【0041】
逆に端末11からハブ装置12の方向にデータを中継する場合は、系選択用スイッチ22にて1系ハブ装置12を選択した場合であり、図3(a)に示した第3の実施の形態の場合と同様に、端末11からのデータを中継制御部20bにてバッファ21にバッファリングしながら1系ハブ装置12へ中継していく。
【0042】
図4(b)は中継制御部20bをリレー切替方式としたものであり、系選択用スイッチ22にて中継制御部(=リレー)20bに対し1系ハブ装置12を選択した場合には、1系ハブ装置12および2系ハブ装置13から端末11の方向にデータを中継する場合は、図2に示した第2の実施の形態と同様であり、中継制御部20aでは1系ハブ装置12および2系ハブ装置13の双方からのデータをバッファ21にバッファリングしながら端末11へ中継していく。
【0043】
逆に端末11からハブ装置12の方向にデータを中継する場合は、系選択用スイッチ22にて1系ハブ装置12を選択した場合であり、図3(b)に示した第3の実施の形態と同様に、端末11からのデータを中継制御部(=リレー)20bにてそのまま1系ハブ装置12へ中継していく。
【0044】
このように、系選択用スイッチ22を配置して系選択に用い、1系ハブ装置12および2系ハブ装置13から端末11の方向への中継にはバッファ21により、1系ハブ装置12からのデータおよび2系ハブ装置13からのデータが同時に来ても一時バッファリングすることによりフレーム消失が起こらないようにする。これにより、1系ハブ装置12からのデータと2系ハブ装置13からのデータの両方を端末11に中継する。
【0045】
一方、端末11からハブ装置12またはハブ装置13の方向への中継には、バッファ21より、端末11からのデータを1系ハブ装置12または2系ハブ装置13のうち系選択用スイッチ22により選択された方へ送信できるタイミングまでバッファリングしてから中継を行う。
【0046】
あるいは中継制御部20bとしてリレーを配置した場合には、端末11からのデータを1系ハブ装置12または2系ハブ装置13のうち系選択用スイッチ22により選択された方へそのまま中継を行う。
【0047】
第4の実施の形態によれば、1系データ伝送システム15Aまたは2系データ伝送システム15Bのいずれかの受信機能が故障した場合には、故障した方の受信機能を系選択用スイッチ22で切り離し、正常な方の受信機能を選択して使用することができる。
【0048】
次に、本発明の第5の実施の形態を説明する。図5は本発明の第5の実施の形態に係る二重系データ伝送システムにおけるブリッジ装置18の構成図であり、図5(a)はバッファリング方式の場合の構成図、図5(b)は中継制御部20bをリレー切替方式とした場合の構成図である。この第5の実施の形態におけるブリッジ装置18は、系選択用スイッチ22により予め設定された系選択信号を基に1系ハブ装置12または2系ハブ装置13のいずれか一方からのデータを端末11に中継すると共に、端末11からのデータを1系ハブ装置12および2系ハブ装置13の両方へ中継するようにしたものである。
【0049】
図5(a)に示すように、ブリッジ装置18は、中継制御部20a、20b、バッファ21、系選択用スイッチ22を有しており、バッファリング方式の場合を示している。1系ハブ装置12および2系ハブ装置13から端末11の方向にデータを中継する場合は、図3に示した第3の実施の形態と同様であり、系選択用スイッチ22にて1系ハブ装置12を選択した場合には、中継制御部20aにて1系ハブ装置12からのデータをバッファ21にバッファリングしながら端末11へ中継していく。
【0050】
逆に端末11から1系ハブ装置12および2系ハブ装置13の方向にデータを中継する場合は、図2に示した第2の実施の形態と同様に、端末11からのデータは中継制御部20bにてバッファ21にバッファリングしながら、1系ハブ装置12および2系ハブ装置13の双方へ中継していく。
【0051】
図5(b)は中継制御部20aをリレー切替方式としたものであり、系選択用スイッチ22にて中継制御部(=リレー)20aに対し1系ハブ装置12を選択した場合には、図3(b)に示した第3の実施の形態と同様であり、中継制御部(=リレー)20aにて1系ハブ装置12からのデータをそのまま端末11へ中継していく。逆に端末11からのデータは中継制御部20bにてバッファ21にバッファリングしながら、1系ハブ装置12および2系ハブ装置13の双方へ中継していく。
【0052】
このように、系選択用スイッチ22を配置して系選択に用い、1系ハブ装置12または2系ハブ装置13のうち系選択用スイッチ22により選択された方からのデータをバッファ21により一時バッファリングして端末11に中継する。あるいは中継制御部20aとしてリレーを配置して、1系ハブ装置12または2系ハブ装置13のうち系選択スイッチ22により選択された方からのデータをそのまま端末11に中継する。一方、端末11から1系ハブ装置12および2系ハブ装置13の方向への中継は、それぞれ送信できるタイミングまでバッファ21によりバッファリングしてから中継を行う。
【0053】
第5の実施の形態によれば、1系データ伝送システム15Aまたは2系データ伝送システム15Bのいずれかの送信機能が故障した場合には、故障した方の送信機能を系選択用スイッチ22で切り離し、正常な方の送信機能を選択して使用することができる。
【0054】
次に、本発明の第6の実施の形態を説明する。図6は本発明の第6の実施の形態に係る二重系データ伝送システムにおけるブリッジ装置18の構成図であり、図6(a)はバッファリング方式の場合の構成図、図6(b)は中継制御部20a、20bをリレー切替方式とした場合の構成図である。この第6の実施の形態におけるブリッジ装置18は、外部から与えられる系切替信号xを基に1系ハブ装置12または2系ハブ装置13のいずれか一方からのデータを端末11に中継すると共に、外部から与えられる系切替信号xを基に端末11からのデータを1系ハブ装置12または2系ハブ装置13のいずれか一方へ中継するようにしたものである。すなわち、図3に示した第3の実施の形態における系選択用スイッチ22の代わりにブリッジ装置18の外部からの系切替信号xを用いるようにしたものであり、この系切替信号xは二重系データ伝送システムの伝送経路情報等を基に作られる信号である。
【0055】
図6(a)に示すように、ブリッジ装置18の中継制御部20a、20に、ブリッジ装置18の外部から系切替信号xを入力し、1系ハブ装置12または2系ハブ装置13のうち系切替信号xにより選択された方からのデータをバッファ21に一時バッファリングして端末11に中継する。
【0056】
端末11から1系ハブ装置12または2系ハブ装置13の方向への中継には、端末11からのデータを1系ハブ装置12または2系ハブ装置13のうち系切替信号xにより選択された方へ送信できるタイミングまでバッファ21でバッファリングしてから中継を行う。
【0057】
図6(b)は中継制御部20a、20bをリレー切替方式としたものであり、外部からの系切替信号xにて1系ハブ装置12を選択した場合には、中継制御部(=リレー)20aにて1系ハブ装置12からのデータをそのまま端末11へ中継し、逆に端末11からのデータを中継制御部(=リレー)20bにてそのまま1系ハブ装置12へ中継していく。
【0058】
第6の実施の形態によれば、1系データ伝送システム15Aまたは2系データ伝送システム15Bのいずれかが故障した場合には、正常な方を外部からの系切替信号xで選択して使用することができる。
【0059】
次に、本発明の第7の実施の形態を説明する。図7は本発明の第7の実施の形態に係る二重系データ伝送システムにおけるブリッジ装置18の構成図であり、図7(a)はバッファリング方式の場合の構成図、図7(b)は中継制御部20bをリレー切替方式とした場合の構成図である。この第7の実施の形態におけるブリッジ装置18は、1系ハブ装置12からのデータおよび2系ハブ装置13からのデータの両方を端末11に中継すると共に、外部から与えられる系切替信号xを基に端末11からのデータを1系ハブ装置12または2系ハブ装置13のいずれか一方へ中継するようにしたものである。
【0060】
すなわち、図4に示す第4の実施の形態における系選択用スイッチ22の代わりにブリッジ装置18の外部からの系切替信号xを用いるようにしたものである。
【0061】
図7(a)に示すように、ブリッジ装置18の外部から系切替信号xを入力し、1系ハブ装置12からのデータと2系ハブ装置13からのデータが同時に来てもバッファ21にて一時バッファリングすることによりフレーム消失が起こらないように、1系ハブ装置12からのデータと2系ハブ装置13からのデータの両方を端末11に中継する。端末11から1系ハブ装置12または2系ハブ装置13の方向への中継には、端末11からのデータを1系ハブ装置12または2系ハブ装置13のうち系切替信号xにより選択された方へ送信できるタイミングまでバッファ21でバッファリングしてから中継を行う。
【0062】
図7(b)は中継制御部20bをリレー切替方式としたものであり、外部からの系切替信号xにて中継制御部(=リレー)20bに対し1系ハブ装置12を選択した場合には、1系ハブ装置12および2系ハブ装置13から端末11の方向にデータを中継する場合は、中継制御部20aでは1系ハブ装置12および2系ハブ装置13の双方からのデータをバッファ21にバッファリングしながら端末11へ中継していく。逆に端末11からハブ装置12の方向にデータを中継する場合は、外部からの系切替信号xで選択された1系ハブ装置12に端末11からのデータを中継制御部(=リレー)20bにてそのまま1系ハブ装置12へ中継する。
【0063】
第7の実施の形態によれば、1系データ伝送システム15Aまたは2系データ伝送システム15Bのいずれかの受信機能が故障した場合には、故障した方の受信機能を外部からの系切替信号xで切り離し、正常な方の受信機能を選択して使用することができる。
【0064】
次に、本発明の第8の実施の形態を説明する。図8は本発明の第8の実施の形態に係る二重系データ伝送システムにおけるブリッジ装置18の構成図であり、図8(a)はバッファリング方式の場合の構成図、図8(b)は中継制御部20bをリレー切替方式とした場合の構成図である。この第8の実施の形態におけるブリッジ装置18は、外部からの系切替信号xを基に1系ハブ装置12または2系ハブ装置13のいずれか一方からのデータを端末11に中継すると共に、端末11からのデータを1系ハブ装置12および2系ハブ装置13の両方へ中継するようにしたものである。すなわち、図5に示した第5の実施の形態における系選択用スイッチ22の代わりにブリッジ装置18の外部からの系切替信号xを用いるようにしたものである。
【0065】
図8(a)に示すように、ブリッジ装置18の外部から系切替信号xを入力し、1系ハブ装置12または2系ハブ装置13から端末11の方向への中継には、1系ハブ装置12または2系ハブ装置13のうち系切替信号xにより選択された方からのデータをバッファ21で一時バッファリングして端末11に中継する。
【0066】
端末11から1系ハブ装置12または2系ハブ装置13の方向への中継においても、端末11からのデータを1系ハブ装置12および2系ハブ装置13の両方へ、それぞれ送信できるタイミングまでバッファ21でバッファリングしてから中継を行う。
【0067】
図8(b)は中継制御部20aをリレー切替方式としたものであり、外部からの系統切替信号xにて中継制御部(=リレー)20aに対し1系ハブ装置12を選択した場合には、中継制御部(=リレー)20aにて1系ハブ装置12からのデータをそのまま端末11へ中継していく。逆に端末11からのデータは中継制御部20bにてバッファ21にバッファリングしながら、1系ハブ装置12および2系ハブ装置13の双方へ中継する。
【0068】
第8の実施の形態によれば、1系データ伝送システム15Aまたは2系データ伝送システム15Bのいずれかの送信機能が故障した場合には、故障した方の送信機能を外部からの系切替信号xで切り離し、正常な方の送信機能を選択して使用することができる。
【0069】
次に、本発明の第9の実施の形態を説明する。図9は本発明の第9の実施の形態に係る二重系データ伝送システムにおけるブリッジ装置18の構成図である。この第9の実施の形態におけるブリッジ装置18は、1系ハブ装置12および2系ハブ装置13からの送信権巡回状況を確認して系選択を行う系選択回路23a、23bを設け、1系ハブ装置12および2系ハブ装置13からの送信権巡回状況を基に1系ハブ装置12または2系ハブ装置13のいずれか一方からのデータを端末11に中継すると共に、送信権巡回状況を基に端末11からのデータを1系ハブ装置12または2系ハブ装置13のいずれか一方へ中継するようにしたものである。
【0070】
図9に示すように、中継制御部20a、20b内の送信権巡回状況を確認するための系選択回路23a、23bを設け、系選択回路23a、23bで、1系ハブ装置12からの受信信号および2系ハブ装置13からの受信信号でのフレーム間隔時間チェックにより送信権巡回の有無を確認しこの結果から系を選択する。
【0071】
このように、1系ハブ装置12および2系ハブ装置13のそれぞれからの受信信号のフレーム間隔時間チェックによる送信権巡回状況の確認を行い系選択を行う。1系ハブ装置12または2系ハブ装置13から端末11の方向への中継には、1系ハブ装置12または2系ハブ装置13のうち、系選択回路23a、23bにより選択された方からのデータをバッファ21で一時バッファリングして端末11に中継する。一方、端末11から1系ハブ装置12または2系ハブ装置13の方向への中継には、端末11からのデータを1系ハブ装置12または2系ハブ装置13のうち、系選択回路23a、23bにより選択された方へ送信できるタイミングまでバッファ21でバッファリングしてから中継を行う。
【0072】
第9の実施の形態によれば、1系ハブ装置12および2系ハブ装置13からの送信権巡回状況を基に、1系ハブ装置12または2系ハブ装置13のいずれか一方と端末11との間でデータの送受信の中継を行うので、データの送受信の中継が円滑に行える。
【0073】
次に、本発明の第10の実施の形態を説明する。図10は本発明の第10の実施の形態に係る二重系データ伝送システムにおけるブリッジ装置18の構成図である。この第10の実施の形態におけるブリッジ装置18は、1系ハブ装置12および2系ハブ装置13からの送信権巡回状況を確認して系選択を行う系選択回路23a、23bを設け、端末11からのデータを1系ハブ装置12または2系ハブ装置12に送信する際に、系統選択回路23a、23bで選択された1系ハブ装置12または2系ハブ装置13にデータを中継するようにしたものである。
【0074】
図10に示すように、中継制御部20a、20b内の送信権巡回状況を確認する系選択回路23a、23bが設けられている。1系ハブ装置12および2系ハブ装置13からデータを端末11に中継するときは、1系ハブ装置12からのデータと2系ハブ装置13からのデータとが同時に来てもバッファ21で一時バッファリングすることによりフレーム消失が起こらないよう、1系ハブ装置12からのデータと2系ハブ装置13からのデータの両方を端末11に中継する。
【0075】
端末11から1系ハブ装置12または2系ハブ装置13の方向への中継には、端末11からのデータを1系ハブ装置12または2系ハブ装置13のうち、系選択回路23a、23bにより選択された方へ送信できるタイミングまでバッファ21でバッファリングしてから中継を行う。
【0076】
第10の実施の形態によれば、1系ハブ装置12および2系ハブ装置13からの送信権巡回状況を基に、端末11から1系ハブ装置12または2系ハブ装置13のいずれか一方にデータを送信するので、端末11からのデータの送信の中継がより円滑に行える。
【0077】
次に、本発明の第11の実施の形態を説明する。図11は本発明の第11の実施の形態に係る二重系データ伝送システムにおけるブリッジ装置18の構成図である。この第11の実施の形態におけるブリッジ装置18は、1系ハブ装置12および2系ハブ装置13からの送信権巡回状況を確認して系選択を行う系選択回路23a、23bを設け、1系ハブ装置または2系ハブ装置のいずれか一方からのデータを端末11に中継する際に、系統選択回路23a、23bで選択された1系ハブ装置12または2系ハブ装置13のいずれか一方からデータを受信中継するようにしたものである。
【0078】
図11に示すように、中継制御部20a、20b内の送信権巡回状況を確認する系選択回路23a、23bが設けられている。1系ハブ装置12または2系ハブ装置13から端末11の方向への中継には、1系ハブ装置12または2系ハブ装置13のうち系統選択回路23a、23bにより選択された方からのデータをバッファ21に一時バッファリングして端末11に中継する。一方、端末11から1系ハブ装置12または2系ハブ装置13の方向への中継には、端末11からのデータを1系ハブ装置12および2系ハブ装置13の両方へ、それぞれ送信できるタイミングまでバッファ21でバッファリングしてから中継を行う。
【0079】
第11の実施の形態によれば、1系ハブ装置12または2系ハブ装置13から端末11の方向への中継の際に、1系ハブ装置12および2系ハブ装置13からの送信権巡回状況を基に、1系ハブ装置12または2系ハブ装置13のいずれか一方を選択してデータを端末11に受信中継するので、端末11でのデータの受信の中継がより円滑に行える。
【0080】
次に、本発明の第12の実施の形態を説明する。図12は本発明の第12の実施の形態に係る二重系データ伝送システムにおけるブリッジ装置18の構成図である。この第12の実施の形態におけるブリッジ装置18は、系選択用スイッチ22により予め設定された系選択信号、ブリッジ装置18の外部からの系切替信号x、系切替回路23a、23bからの送信権巡回状況のいずれかを選択する系切替方法選択スイッチ24を設け、系切替方法選択スイッチ24で選択した切替信号で、1系ハブ装置12および2系ハブ装置13と端末11との間でのデータの中継方向を制御するようにしたものである。
【0081】
図12では、ブリッジ装置18は3ポート分の回路を有した場合を示しており、各1ポート毎に、中継制御部20a、20b、バッファ21、系選択用スイッチ22、ブリッジ装置外部からの系切替信号x、系切替回路23a、23b、系切替方法選択スイッチ24がそれぞれ配置されている。
【0082】
第12の実施の形態によれば、ブリッジ装置18に複数ポート分の回路を配置し、各ポート毎に系切替方法選択スイッチ24を配置し、系選択用スイッチ22での予め設定された系選択信号、外部から与えられる系切替信号、1系ハブ装置および2系ハブ装置からの送信権巡回状況のいずれかを選択して系切替を行うので、状況に合った信号で系選択ができる。系切替方法選択スイッチ24に代えて外部から系切替方法選択信号をブリッジ回路18に入力し、系切替を行うようにしても良い。
【0083】
ここで、ブリッジ装置18でのデータの中継にあたっては、中継時間の遅延防止するために、正常データフレームだけを中継するようにしたり、フレーム長が所定の長さのものだけを中継したり、予め許可を与えているフレームだけを中継するようにすることも可能である。
【0084】
例えば、ストア&フォワード方式で中継遅延時間が長くかかることより、エラーフレームの中継完全回避を重視する場合には、正常データフレームだけを中継する。1系ハブ装置12または2系ハブ装置13から端末11の方向および端末11から1系ハブ装置12または2系ハブ装置13の方向の中継の際に、バッファ21にて有効長のフレーム全体を一旦バッファリングし、IEEE802.3規格の正常データフレームであることを確認してから他方へ中継を行う。
【0085】
また、カットスルー方式またはフラグメントフリー・カットスルー方式またはその他の中継方式と、ジャバ検出機能またはフレーム長検出機能による中継中断方式で、エラーフレームの中継完全回避より中継遅延時間を短く抑えること、および予め設定されたフレーム長以上のフレームを中継しないことを重視する場合には、フレーム長が所定の長さのものだけを中継する。
【0086】
1系ハブ装置12または2系ハブ装置13から端末11の方向、および端末11から1系ハブ装置12または2系ハブ装置13の方向の中継の際に、バッファ21でフレームのバッファリングを行いながらフレーム長の確認を行い、1系ハブ装置12または2系ハブ装置13から端末11の方向は、IEEE802.3規格の最小フレーム長、あるいは予め設定されたフレーム長以上のデータフレームであることの確認ができた時点で中継を開始する。そして、規格の最大フレーム長、あるいは予め設定されたフレーム長以上のデータフレームであることを認識した時点で中継を中断する、
一方、端末11から1系ハブ装置12または2系ハブ装置13の方向は、規格の最小フレーム長、あるいは予め設定されたフレーム長以上のデータフレームであることの確認ができ、かつ送信可能なタイミングになった時点で中継を行う。そして、規格の最大フレーム長、あるいは予め設定されたフレーム長以上のデータフレームであることを認識した時点で中継を中断する。
【0087】
さらに、端末11へ必要なデータのみ中継して不要なデータは中継しないことにより、端末11での受信負荷を軽減したい場合には、予め許可を与えているフレームだけを中継する。
【0088】
中継許可または禁止アドレス設定用スイッチを配置するか、あるいはブリッジ装置18の外部から中継許可または禁止設定信号を入力し、1系ハブ装置12または2系ハブ装置13から端末11の方向、および端末11から1系ハブ装置12または2系ハブ装置13の方向の中継には、バッファ21にフレームのバッファリングを行いながら、あるいは一旦バッファリングを行ってからフレームヘッダの確認を行い、許可設定のフレームのみ中継を行う。
【0089】
このように、正常データフレームだけの中継、フレーム長が所定の長さのものだけの中継、予め許可を与えているフレームだけの中継とすることで、ブリッジ装置18でのデータの中継時間の遅延防止できる。
【0090】
次に、本発明の第13の実施の形態を説明する。図13は本発明の第13の実施の形態に係る二重系データ伝送システムにおけるブリッジ装置18の構成図である。この第13の実施の形態におけるブリッジ装置18は、図12に示した第12の実施の形態に対し、正常データフレームのみの中継、所定範囲のフレーム長のデータフレームのみの中継、中継許可設定されたフレームのみの中継、そのままの中継のいずれかを選択する中継フレーム制御方法選択スイッチ25を追加して設け、中継フレーム制御方法選択スイッチ25で選択された中継フレーム制御方法で、1系ハブ装置12および2系ハブ装置13と端末11との間でのデータの中継を行うようにしたものである。
【0091】
図16に示すように、各ポート毎に中継フレーム制御方法選択スイッチ25が追加して配置されている。この中継フレーム制御方法選択スイッチ25により、送受信されてきたフレームそのままの中継、IEEE802.3規格の正常データフレームのみの中継、所定範囲のフレーム長のデータフレームのみの中継、中継許可設定されたフレームのみの中継のいずれかを選択する。
【0092】
第16の実施の形態によれば、中継フレーム制御を選択できるので状況に合った中継フレーム制御を行うことができる。なお、中継フレーム制御方法選択スイッチ25に代えて、に代えて外部から中継フレーム制御方法選択信号をブリッジ回路18に入力し、中継フレーム制御を行うようにしても良い。
【0093】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、ブリッジ装置をハブ装置と端末との間に配置するので、端末は一組の送受信信号線での接続となり、端末の構成が簡素化できる。また、ブリッジ装置においてバッファリングすることにより、フレーム中継送出タイミングの調整や中継可否の確認などが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る二重系データ伝送システムの構成図。
【図2】本発明の第2の実施の形態に係る二重系データ伝送システムにおけるブリッジ装置の構成図。
【図3】本発明の第3の実施の形態に係る二重系データ伝送システムにおけるブリッジ装置の構成図。
【図4】本発明の第4の実施の形態に係る二重系データ伝送システムにおけるブリッジ装置の構成図。
【図5】本発明の第5の実施の形態に係る二重系データ伝送システムにおけるブリッジ装置の構成図。
【図6】本発明の第6の実施の形態に係る二重系データ伝送システムにおけるブリッジ装置の構成図。
【図7】本発明の第7の実施の形態に係る二重系データ伝送システムにおけるブリッジ装置の構成図。
【図8】本発明の第8の実施の形態に係る二重系データ伝送システムにおけるブリッジ装置の構成図。
【図9】本発明の第9の実施の形態に係る二重系データ伝送システムにおけるブリッジ装置の構成図。
【図10】本発明の第10の実施の形態に係る二重系データ伝送システムにおけるブリッジ装置の構成図。
【図11】本発明の第11の実施の形態に係る二重系データ伝送システムにおけるブリッジ装置の構成図。
【図12】本発明の第12の実施の形態に係る二重系データ伝送システムにおけるブリッジ装置の構成図。
【図13】本発明の第13の実施の形態に係る二重系データ伝送システムにおけるブリッジ装置の構成図。
【図14】従来の二重系データ伝送システムの構成図。
【符号の説明】
11…端末、12…1系ハブ装置、13…2系ハブ装置、14…信号線、15…データ伝送システム、16…信号伝送路、17…信号伝送路、18…ブリッジ装置、19…送受信信号線、20…中継制御部、21…バッファ、22…系選択用スイッチ、23…系選択回路、24…系切替方法選択スイッチ、25…中継フレーム制御方法選択スイッチ
【発明の属する技術分野】
本発明は、データフレームの送受信機能を有する複数の端末がハブ装置のポートにスター型に接続されたCSMA/CD方式のメディアアクセス制御方式の複数の送受信制御系を備えた二重系データ伝送システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在のLANの主流であるIEEE802.3の規格やISO8802/3の規格(以下、IEEE802.3で代表する)方式は、CSMA/CD(Carrier Sense Multiple Access/ Collision Detectionの略称のLANの一例)というメディアアクセス制御を行っている。CSMA/CDは、各端末(各局装置)が共通伝送路の信号を監視し、一定時間空きがあれば送信し、空きが無ければ空きができるまで送信を遅らせる。また、送信中も他の端末との衝突がないか監視し、衝突が起きれば送信を中断し、定められた時間遅れて再度送信する。このようなCSMA/CD動作のため、伝送路の使用率が高くなってくると、衝突が頻繁に起きたり、いつまでも送信ができない場合が発生していた。そのためリアルタイム性を要求する用途には向いていない。
【0003】
そこで、IEEE802.3の規格のハブ装置に新たな機能を追加することで、一定時間内に確実に各端末に伝送路使用権を与え、リアルタイムで相互の情報交換が可能となるハブ装置を提供し、さらに、ハブ装置の機能を分散させて複数のハブ装置を必要な場所に分散配置し、ハブ装置のポートと端末との間は短い信号線で接続し、分散配置した複数のハブ装置同士は相互に接続して、複数のハブ装置が一体となって一つのハブ装置と同じように機能する二重系データ伝送システムが開発されている(特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−8645号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このような従来のIEEE802.3規格の二重系データ伝送システムの場合、図14に示すように、各々の端末11は1系ハブ装置12および2系ハブ装置13と直接別々の一対の信号線14a、14bで接続されるので、端末11には2口のポートが必要である。RS−485等のマルチドロップ方式であれば端末11は1ポートで済むのに対し劣っていた。また、ハブ装置12、13での中継フレームすべてが端末11の受信端子に入力されるため、端末11での受信負荷が増える場合がある。
【0006】
本発明の目的は、二重化された1系ハブ装置および2系ハブ装置と端末とを適正に相互接続できフレームの中継制御も適正に行える二重系データ伝送システムを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明に係る二重系データ伝送システムは、複数のハブ装置を信号伝送路で接続し前記ハブ装置間でデータの送受信制御を行う二重化された1系データ伝送システムおよび2系データ伝送システムと、二重化された前記1系データ伝送システムおよび2系データ伝送システムの1系ハブ装置および2系ハブ装置のポートにスター型に接続されデータの送受信機能を有する複数の端末とを備えた二重系データ伝送システムにおいて、複数の端末と1系ハブ装置および2系ハブ装置との間にブリッジ装置を設け、前記ブリッジ装置と1系ハブ装置および2系ハブ装置との間はスター型に複数組の送受信信号線で接続され、前記ブリッジ装置と前記端末との間は1組の送受信信号線で接続することを特徴とする。
【0008】
請求項1の発明に係る二重系データ伝送システムにおいては、複数の端末と1系ハブ装置および2系ハブ装置との間にブリッジ装置を設ける。ブリッジ装置と1系ハブ装置および2系ハブ装置との間はスター型に複数組の送受信信号線で接続され、ブリッジ装置と端末との間は1組の送受信信号線で接続される。これにより、ブリッジ装置を介して接続するので、端末は一組の送受信信号線での接続となる。
【0009】
請求項2の発明に係る二重系データ伝送システムは、請求項1の発明において、前記ブリッジ装置は、前記1系ハブ装置からのデータおよび2系ハブ装置からのデータの両方を前記端末に中継すると共に、前記端末からのデータを1系ハブ装置および2系ハブ装置の両方へ中継することを特徴とする。
【0010】
請求項3の発明に係る二重系データ伝送システムは、請求項1の発明において、前記ブリッジ装置は、予め設定された系選択信号を基に1系ハブ装置または2系ハブ装置のいずれか一方からのデータを前記端末に中継すると共に、予め設定された系選択信号を基に前記端末からのデータを1系ハブ装置または2系ハブ装置のいずれか一方へ中継することを特徴とする。
【0011】
請求項4の発明に係る二重系データ伝送システムは、請求項1の発明において、前記ブリッジ装置は、1系ハブ装置からのデータおよび2系ハブ装置からのデータの両方を端末に中継すると共に、予め設定された系選択信号を基に前記端末からのデータを1系ハブ装置または2系ハブ装置のいずれか一方へ中継することを特徴とする。
【0012】
請求項5の発明に係る二重系データ伝送システムは、請求項1の発明において、前記ブリッジ装置は、予め設定された系選択信号を基に1系ハブ装置または2系ハブ装置のいずれか一方からのデータを端末に中継すると共に、前記端末からのデータを1系ハブ装置および2系ハブ装置の両方へ中継することを特徴とする。
【0013】
請求項6の発明に係る二重系データ伝送システムは、請求項1の発明において、前記ブリッジ装置は、外部から与えられる系切替信号を基に1系ハブ装置または2系ハブ装置のいずれか一方からのデータを端末に中継すると共に、外部から与えられる系切替信号を基に前記端末からのデータを1系ハブ装置または2系ハブ装置のいずれか一方へ中継することを特徴とする。
【0014】
請求項7の発明に係る二重系データ伝送システムは、請求項1の発明において、前記ブリッジ装置は、1系ハブ装置からのデータおよび2系ハブ装置からのデータの両方を端末に中継すると共に、外部から与えられる系切替信号を基に前記端末からのデータを1系ハブ装置または2系ハブ装置のいずれか一方へ中継することを特徴とする。
【0015】
請求項8の発明に係る二重系データ伝送システムは、請求項1の発明において、前記ブリッジ装置は、外部から与えられる系切替信号を基に1系ハブ装置または2系ハブ装置のいずれか一方からのデータを端末に中継するとともに、前記端末からのデータを1系ハブ装置および2系ハブ装置の両方へ中継することを特徴とする。
【0016】
請求項9の発明に係る二重系データ伝送システムは、請求項1の発明において、前記ブリッジ装置は、1系ハブ装置および2系ハブ装置からの送信権巡回状況を基に1系ハブ装置または2系ハブ装置のいずれか一方からのデータを前記端末に中継すると共に、前記送信権巡回状況を基に前記端末からのデータを1系ハブ装置または2系ハブ装置のいずれか一方へ中継することを特徴とする。
【0017】
請求項10の発明に係る二重系データ伝送システムは、請求項1の発明において、前記ブリッジ装置は、1系ハブ装置からのデータおよび2系ハブ装置からのデータの両方を前記端末に中継すると共に、1系ハブ装置および2系ハブ装置からの送信権巡回状況を基に前記端末からのデータを1系ハブ装置または2系ハブ装置のいずれか一方へ中継することを特徴とする。
【0018】
請求項11の発明に係る二重系データ伝送システムは、請求項1の発明において、前記ブリッジ装置は、1系ハブ装置および2系ハブ装置からの送信権巡回状況を基に1系ハブ装置または2系ハブ装置のいずれか一方からのデータを端末に中継すると共に、前記端末からのデータを1系ハブ装置および2系ハブ装置の両方へ中継することを特徴とする。
【0019】
請求項12の発明に係る二重系データ伝送システムは、請求項1の発明において、前記ブリッジ装置は、予め設定された系選択信号、外部から与えられる系切替信号、1系ハブ装置および2系ハブ装置からの送信権巡回状況のいずれかを選択して、1系ハブ装置および2系ハブ装置と端末との間でのデータの中継方向を制御することを特徴とする。
【0020】
請求項13の発明に係る二重系データ伝送システムは、請求項1の発明において、前記ブリッジ装置は、1系ハブ装置および2系ハブ装置から端末にデータ中継を行う際、また端末から1系ハブ装置および2系ハブ装置へデータ中継を行う際に、IEEE802.3規格の正常データフレームのみを中継することを特徴とする。
【0021】
請求項14の発明に係る二重系データ伝送システムは、請求項1の発明において、前記ブリッジ装置は、1系ハブ装置および2系ハブ装置から端末にデータ中継を行う際、また端末から1系ハブ装置および2系ハブ装置へデータ中継を行う際に、IEEE802.3規格の最小フレーム長あるいは予め設定されたフレーム長以上のデータフレームであることを認識した時点で中継を開始し、前記規格の最大フレーム長あるいは予め設定されたフレーム長以上のデータフレームであることを認識した時点で中継を中断することを特徴とする。
【0022】
請求項15の発明に係る二重系データ伝送システムは、請求項1の発明において、前記ブリッジ装置は、1系ハブ装置および2系ハブ装置から端末にデータ中継を行う際、また端末から1系ハブ装置および2系ハブ装置へデータ中継を行う際に、予め中継許可設定されたフレームあるいは運用途中に中継許可設定されたフレームのみを中継することを特徴とする。
【0023】
請求項16の発明に係る二重系データ伝送システムは、請求項1の発明において、前記ブリッジ装置は、そのままの中継、IEEE802.3規格の正常データフレームのみの中継、所定範囲のフレーム長のデータフレームのみの中継、中継許可設定されたフレームのみの中継のいずれかを選択して、1系ハブ装置および2系ハブ装置と端末との間でのデータの中継を制御することを特徴とする。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。図1は本発明の第1の実施の形態に係る二重系データ伝送システムの構成図である。データ伝送システム15は二重化されており、1系データ伝送システム15Aと2系データ伝送システム15Bとで構成されている。1系データ伝送システム15Aは複数の1系ハブ装置12が一対の互いに逆方向の信号伝送路16a、16bにより接続され、同様に、2系データ伝送システム15Bも複数の2系ハブ装置13が一対の互いに逆方向の信号伝送路16a、16bにより接続されている。
【0025】
また、1系ハブ装置12と2系ハブ装置13との間は、それぞれ一対の互いに逆方向の信号伝送路17a、17bにより接続され、複数の端末11がブリッジ装置18を介して1系ハブ装置12および2系ハブ装置13に、一対の互いに逆方向の送受信信号線14a、14bにて接続されている。すなわち、ブリッジ装置18と1系ハブ装置12との間およびブリッジ装置18と2系ハブ装置13との間はスター型に複数組の送受信信号線14で接続され、ブリッジ装置18と端末11との間は1組の送受信信号線19a、19bで接続されている。
【0026】
このように、分離された1系データ伝送システム15Aおよび2系データ伝送システム15Bは、送受信制御機能を備えた複数の1系ハブ装置12および2系ハブ装置13が信号伝送路16a、16bで接続されて構成され、データフレームの送受信機能を有する複数の端末11が、ハブ装置側の2ポートに対し端末側は1ポートの口を備えたブリッジ装置18を介して、ハブ装置側ではポートに1系ハブ装置12および2系ハブ装置13がスター型に接続されている。そして、端末11とブリッジ装置18との間は1組の送受信信号線19a、19bで接続している。これにより、一時点では複数のハブ装置12、13のうち一つのハブ装置12、13が対応する端末11からのデータフレームの送出を各ポートに対して所定の順序で伝送制御を行う。
【0027】
第1の実施の形態によれば、端末11をブリッジ装置18を介して1系ハブ装置12および2系ハブ装置13に接続するので、端末11は一組の送受信信号線19a、19bでの接続となり、端末11の構成が簡素化できる。
【0028】
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。図2は本発明の第2の実施の形態に係る二重系データ伝送システムにおけるブリッジ装置18の構成図である。この第2の実施の形態におけるブリッジ装置18は、1系ハブ装置12からのデータおよび2系ハブ装置12からのデータの両方を端末11に中継すると共に、端末11からのデータを1系ハブ装置12および2系ハブ装置13の両方へ中継するようにしたものである。
【0029】
ブリッジ装置18は中継制御部20a、20bおよびバッファ21を有し、中継制御部20aでは1系ハブ装置12および2系ハブ装置13の双方からのデータをバッファ21にバッファリングしながら端末11へ中継していき、逆に端末11からのデータも中継制御部20bにてバッファ21にバッファリングしながら、1系ハブ装置12および2系ハブ装置13の双方へ中継していく。
【0030】
例えば1系ハブ装置12からデータが来ている最中に2系ハブ装置13からもデータが来た場合、2系ハブ装置13からのデータをバッファ21にバッファリングし、1系ハブ装置12からのデータ中継終了後に2系ハブ装置13からのデータを中継する。従って、フレーム消失が発生しない。また、端末11からのデータを1系ハブ装置12および2系ハブ装置13へ中継送信するタイミングは、それぞれの系において送信権がまわってきた時となるため1系と2系で異なる。バッファ21の満杯時に次のフレームが来た場合は、古いバッファリングデータに上書きしていくか、あるいはバックプレッシャー方式により端末11からの送信を抑制する。
【0031】
このように、ハブ装置12、13から端末11の方向への中継制御部20aでは、1系ハブ装置12からのデータと2系ハブ装置13からのデータとが同時に来てもバッファ21に一時バッファリングすることによりフレーム消失が起こらないようにしている。これにより、1系ハブ装置12からのデータと2系ハブ装置13からのデータの両方を端末11に適正に中継する。一方、端末11からハブ装置12、13の方向への中継制御部20bにおいても、端末11からのデータを1系ハブ装置12と2系ハブ装置13の両方へ、それぞれ送信できるタイミングまでバッファ21にバッファリングしてから中継を行う。
【0032】
第2の実施の形態によれば、バッファ21を設けたので、1系ハブ装置12からのデータと2系ハブ装置13からのデータが同時に来ても一時バッファリングすることによりフレーム消失が起こらないようにできる。また、端末11から1系ハブ装置12および2系ハブ装置13へのデータも、それぞれ送信タイミングに送信できる。
【0033】
次に、本発明の第3の実施の形態を説明する。図3は本発明の第3の実施の形態に係る二重系データ伝送システムにおけるブリッジ装置18の構成図であり、図3(a)はバッファリング方式の場合の構成図、図3(b)は中継制御部20a、20bをリレー切替方式とした場合の構成図である。この第3の実施の形態におけるブリッジ装置18は、系選択用スイッチ22により予め設定された系選択信号を基に1系ハブ装置12または2系ハブ装置13のいずれか一方からのデータを端末11に中継すると共に、系選択用スイッチ22により予め設定された系選択信号を基に端末11からのデータを1系ハブ装置12または2系ハブ装置13のいずれか一方へ中継するようにしたものである。
【0034】
図3(a)において、ブリッジ装置18は、中継制御部20a、20b、バッファ21、および系選択用スイッチ22を有しており、バッファリング方式の場合を示している。系選択用スイッチ22にて1系ハブ装置12を選択した場合には、中継制御部20aにて1系ハブ装置12からのデータをバッファ21にバッファリングしながら端末11へ中継し、逆に端末11からのデータを中継制御部20bにてバッファ21にバッファリングしながら1系ハブ装置12へ中継していく。この場合、バッファリングが不要であればバッファリングする必要はない。
【0035】
図3(b)は中継制御部20a、20bをリレー切替方式としたものであり、系選択用スイッチ22にて1系ハブ装置12を選択した場合には、中継制御部(=リレー)20aにて1系ハブ装置12からのデータをそのまま端末11へ中継し、逆に端末11からのデータを中継制御部(=リレー)20bにてそのまま1系ハブ装置12へ中継していく。
【0036】
このように、系選択用スイッチ22を配置して系選択に用い、1系ハブ装置12または2系ハブ装置13から端末11の方向への中継にバッファ21により、1系ハブ装置12または2系ハブ装置13のうち系選択用スイッチ22により選択された方からのデータを一時バッファリングして端末11に中継する。同様に、端末11から1系ハブ装置12または2系ハブ装置13の方向へデータの中継についても、端末11からのデータを1系ハブ装置12または2系ハブ装置13のうち系選択用スイッチ22により選択された方へ送信できるタイミングまでバッファリングしてから中継を行う。
【0037】
また、中継制御部20a、20bとしてリレーを配置して、1系ハブ装置12または2系ハブ装置13のうち系選択用スイッチ22により選択された方からのデータをそのまま端末11に中継し、端末11からのデータを1系ハブ装置12または2系ハブ装置13のうち系選択用スイッチ22により選択された方へそのまま中継を行う。
【0038】
第3の実施の形態によれば、1系データ伝送システム15Aまたは2系データ伝送システム15Bのいずれかが故障した場合には、正常な方を系選択用スイッチ22で選択して使用することができる。
【0039】
次に、本発明の第4の実施の形態を説明する。図4は本発明の第4の実施の形態に係る二重系データ伝送システムにおけるブリッジ装置18の構成図であり、図4(a)はバッファリング方式の場合の構成図、図4(b)は中継制御部20bをリレー切替方式とした場合の構成図である。この第4の実施の形態におけるブリッジ装置18は、1系ハブ装置12からのデータおよび2系ハブ装置13からのデータの両方を端末11に中継すると共に、系選択用スイッチ22により予め設定された系選択信号を基に端末11からのデータを1系ハブ装置12または2系ハブ装置13のいずれか一方へ中継するようにしたものである。
【0040】
図4(a)に示すように、ブリッジ装置18は、中継制御部20a、20b、バッファ21、系選択用スイッチ22を有しており、バッファリング方式の場合を示している。1系ハブ装置12および2系ハブ装置13から端末11の方向にデータを中継する場合は、図2に示した第2の実施の形態と同様であり、中継制御部20aでは1系ハブ装置12および2系ハブ装置13の双方からのデータをバッファ21にバッファリングしながら端末11へ中継していく。
【0041】
逆に端末11からハブ装置12の方向にデータを中継する場合は、系選択用スイッチ22にて1系ハブ装置12を選択した場合であり、図3(a)に示した第3の実施の形態の場合と同様に、端末11からのデータを中継制御部20bにてバッファ21にバッファリングしながら1系ハブ装置12へ中継していく。
【0042】
図4(b)は中継制御部20bをリレー切替方式としたものであり、系選択用スイッチ22にて中継制御部(=リレー)20bに対し1系ハブ装置12を選択した場合には、1系ハブ装置12および2系ハブ装置13から端末11の方向にデータを中継する場合は、図2に示した第2の実施の形態と同様であり、中継制御部20aでは1系ハブ装置12および2系ハブ装置13の双方からのデータをバッファ21にバッファリングしながら端末11へ中継していく。
【0043】
逆に端末11からハブ装置12の方向にデータを中継する場合は、系選択用スイッチ22にて1系ハブ装置12を選択した場合であり、図3(b)に示した第3の実施の形態と同様に、端末11からのデータを中継制御部(=リレー)20bにてそのまま1系ハブ装置12へ中継していく。
【0044】
このように、系選択用スイッチ22を配置して系選択に用い、1系ハブ装置12および2系ハブ装置13から端末11の方向への中継にはバッファ21により、1系ハブ装置12からのデータおよび2系ハブ装置13からのデータが同時に来ても一時バッファリングすることによりフレーム消失が起こらないようにする。これにより、1系ハブ装置12からのデータと2系ハブ装置13からのデータの両方を端末11に中継する。
【0045】
一方、端末11からハブ装置12またはハブ装置13の方向への中継には、バッファ21より、端末11からのデータを1系ハブ装置12または2系ハブ装置13のうち系選択用スイッチ22により選択された方へ送信できるタイミングまでバッファリングしてから中継を行う。
【0046】
あるいは中継制御部20bとしてリレーを配置した場合には、端末11からのデータを1系ハブ装置12または2系ハブ装置13のうち系選択用スイッチ22により選択された方へそのまま中継を行う。
【0047】
第4の実施の形態によれば、1系データ伝送システム15Aまたは2系データ伝送システム15Bのいずれかの受信機能が故障した場合には、故障した方の受信機能を系選択用スイッチ22で切り離し、正常な方の受信機能を選択して使用することができる。
【0048】
次に、本発明の第5の実施の形態を説明する。図5は本発明の第5の実施の形態に係る二重系データ伝送システムにおけるブリッジ装置18の構成図であり、図5(a)はバッファリング方式の場合の構成図、図5(b)は中継制御部20bをリレー切替方式とした場合の構成図である。この第5の実施の形態におけるブリッジ装置18は、系選択用スイッチ22により予め設定された系選択信号を基に1系ハブ装置12または2系ハブ装置13のいずれか一方からのデータを端末11に中継すると共に、端末11からのデータを1系ハブ装置12および2系ハブ装置13の両方へ中継するようにしたものである。
【0049】
図5(a)に示すように、ブリッジ装置18は、中継制御部20a、20b、バッファ21、系選択用スイッチ22を有しており、バッファリング方式の場合を示している。1系ハブ装置12および2系ハブ装置13から端末11の方向にデータを中継する場合は、図3に示した第3の実施の形態と同様であり、系選択用スイッチ22にて1系ハブ装置12を選択した場合には、中継制御部20aにて1系ハブ装置12からのデータをバッファ21にバッファリングしながら端末11へ中継していく。
【0050】
逆に端末11から1系ハブ装置12および2系ハブ装置13の方向にデータを中継する場合は、図2に示した第2の実施の形態と同様に、端末11からのデータは中継制御部20bにてバッファ21にバッファリングしながら、1系ハブ装置12および2系ハブ装置13の双方へ中継していく。
【0051】
図5(b)は中継制御部20aをリレー切替方式としたものであり、系選択用スイッチ22にて中継制御部(=リレー)20aに対し1系ハブ装置12を選択した場合には、図3(b)に示した第3の実施の形態と同様であり、中継制御部(=リレー)20aにて1系ハブ装置12からのデータをそのまま端末11へ中継していく。逆に端末11からのデータは中継制御部20bにてバッファ21にバッファリングしながら、1系ハブ装置12および2系ハブ装置13の双方へ中継していく。
【0052】
このように、系選択用スイッチ22を配置して系選択に用い、1系ハブ装置12または2系ハブ装置13のうち系選択用スイッチ22により選択された方からのデータをバッファ21により一時バッファリングして端末11に中継する。あるいは中継制御部20aとしてリレーを配置して、1系ハブ装置12または2系ハブ装置13のうち系選択スイッチ22により選択された方からのデータをそのまま端末11に中継する。一方、端末11から1系ハブ装置12および2系ハブ装置13の方向への中継は、それぞれ送信できるタイミングまでバッファ21によりバッファリングしてから中継を行う。
【0053】
第5の実施の形態によれば、1系データ伝送システム15Aまたは2系データ伝送システム15Bのいずれかの送信機能が故障した場合には、故障した方の送信機能を系選択用スイッチ22で切り離し、正常な方の送信機能を選択して使用することができる。
【0054】
次に、本発明の第6の実施の形態を説明する。図6は本発明の第6の実施の形態に係る二重系データ伝送システムにおけるブリッジ装置18の構成図であり、図6(a)はバッファリング方式の場合の構成図、図6(b)は中継制御部20a、20bをリレー切替方式とした場合の構成図である。この第6の実施の形態におけるブリッジ装置18は、外部から与えられる系切替信号xを基に1系ハブ装置12または2系ハブ装置13のいずれか一方からのデータを端末11に中継すると共に、外部から与えられる系切替信号xを基に端末11からのデータを1系ハブ装置12または2系ハブ装置13のいずれか一方へ中継するようにしたものである。すなわち、図3に示した第3の実施の形態における系選択用スイッチ22の代わりにブリッジ装置18の外部からの系切替信号xを用いるようにしたものであり、この系切替信号xは二重系データ伝送システムの伝送経路情報等を基に作られる信号である。
【0055】
図6(a)に示すように、ブリッジ装置18の中継制御部20a、20に、ブリッジ装置18の外部から系切替信号xを入力し、1系ハブ装置12または2系ハブ装置13のうち系切替信号xにより選択された方からのデータをバッファ21に一時バッファリングして端末11に中継する。
【0056】
端末11から1系ハブ装置12または2系ハブ装置13の方向への中継には、端末11からのデータを1系ハブ装置12または2系ハブ装置13のうち系切替信号xにより選択された方へ送信できるタイミングまでバッファ21でバッファリングしてから中継を行う。
【0057】
図6(b)は中継制御部20a、20bをリレー切替方式としたものであり、外部からの系切替信号xにて1系ハブ装置12を選択した場合には、中継制御部(=リレー)20aにて1系ハブ装置12からのデータをそのまま端末11へ中継し、逆に端末11からのデータを中継制御部(=リレー)20bにてそのまま1系ハブ装置12へ中継していく。
【0058】
第6の実施の形態によれば、1系データ伝送システム15Aまたは2系データ伝送システム15Bのいずれかが故障した場合には、正常な方を外部からの系切替信号xで選択して使用することができる。
【0059】
次に、本発明の第7の実施の形態を説明する。図7は本発明の第7の実施の形態に係る二重系データ伝送システムにおけるブリッジ装置18の構成図であり、図7(a)はバッファリング方式の場合の構成図、図7(b)は中継制御部20bをリレー切替方式とした場合の構成図である。この第7の実施の形態におけるブリッジ装置18は、1系ハブ装置12からのデータおよび2系ハブ装置13からのデータの両方を端末11に中継すると共に、外部から与えられる系切替信号xを基に端末11からのデータを1系ハブ装置12または2系ハブ装置13のいずれか一方へ中継するようにしたものである。
【0060】
すなわち、図4に示す第4の実施の形態における系選択用スイッチ22の代わりにブリッジ装置18の外部からの系切替信号xを用いるようにしたものである。
【0061】
図7(a)に示すように、ブリッジ装置18の外部から系切替信号xを入力し、1系ハブ装置12からのデータと2系ハブ装置13からのデータが同時に来てもバッファ21にて一時バッファリングすることによりフレーム消失が起こらないように、1系ハブ装置12からのデータと2系ハブ装置13からのデータの両方を端末11に中継する。端末11から1系ハブ装置12または2系ハブ装置13の方向への中継には、端末11からのデータを1系ハブ装置12または2系ハブ装置13のうち系切替信号xにより選択された方へ送信できるタイミングまでバッファ21でバッファリングしてから中継を行う。
【0062】
図7(b)は中継制御部20bをリレー切替方式としたものであり、外部からの系切替信号xにて中継制御部(=リレー)20bに対し1系ハブ装置12を選択した場合には、1系ハブ装置12および2系ハブ装置13から端末11の方向にデータを中継する場合は、中継制御部20aでは1系ハブ装置12および2系ハブ装置13の双方からのデータをバッファ21にバッファリングしながら端末11へ中継していく。逆に端末11からハブ装置12の方向にデータを中継する場合は、外部からの系切替信号xで選択された1系ハブ装置12に端末11からのデータを中継制御部(=リレー)20bにてそのまま1系ハブ装置12へ中継する。
【0063】
第7の実施の形態によれば、1系データ伝送システム15Aまたは2系データ伝送システム15Bのいずれかの受信機能が故障した場合には、故障した方の受信機能を外部からの系切替信号xで切り離し、正常な方の受信機能を選択して使用することができる。
【0064】
次に、本発明の第8の実施の形態を説明する。図8は本発明の第8の実施の形態に係る二重系データ伝送システムにおけるブリッジ装置18の構成図であり、図8(a)はバッファリング方式の場合の構成図、図8(b)は中継制御部20bをリレー切替方式とした場合の構成図である。この第8の実施の形態におけるブリッジ装置18は、外部からの系切替信号xを基に1系ハブ装置12または2系ハブ装置13のいずれか一方からのデータを端末11に中継すると共に、端末11からのデータを1系ハブ装置12および2系ハブ装置13の両方へ中継するようにしたものである。すなわち、図5に示した第5の実施の形態における系選択用スイッチ22の代わりにブリッジ装置18の外部からの系切替信号xを用いるようにしたものである。
【0065】
図8(a)に示すように、ブリッジ装置18の外部から系切替信号xを入力し、1系ハブ装置12または2系ハブ装置13から端末11の方向への中継には、1系ハブ装置12または2系ハブ装置13のうち系切替信号xにより選択された方からのデータをバッファ21で一時バッファリングして端末11に中継する。
【0066】
端末11から1系ハブ装置12または2系ハブ装置13の方向への中継においても、端末11からのデータを1系ハブ装置12および2系ハブ装置13の両方へ、それぞれ送信できるタイミングまでバッファ21でバッファリングしてから中継を行う。
【0067】
図8(b)は中継制御部20aをリレー切替方式としたものであり、外部からの系統切替信号xにて中継制御部(=リレー)20aに対し1系ハブ装置12を選択した場合には、中継制御部(=リレー)20aにて1系ハブ装置12からのデータをそのまま端末11へ中継していく。逆に端末11からのデータは中継制御部20bにてバッファ21にバッファリングしながら、1系ハブ装置12および2系ハブ装置13の双方へ中継する。
【0068】
第8の実施の形態によれば、1系データ伝送システム15Aまたは2系データ伝送システム15Bのいずれかの送信機能が故障した場合には、故障した方の送信機能を外部からの系切替信号xで切り離し、正常な方の送信機能を選択して使用することができる。
【0069】
次に、本発明の第9の実施の形態を説明する。図9は本発明の第9の実施の形態に係る二重系データ伝送システムにおけるブリッジ装置18の構成図である。この第9の実施の形態におけるブリッジ装置18は、1系ハブ装置12および2系ハブ装置13からの送信権巡回状況を確認して系選択を行う系選択回路23a、23bを設け、1系ハブ装置12および2系ハブ装置13からの送信権巡回状況を基に1系ハブ装置12または2系ハブ装置13のいずれか一方からのデータを端末11に中継すると共に、送信権巡回状況を基に端末11からのデータを1系ハブ装置12または2系ハブ装置13のいずれか一方へ中継するようにしたものである。
【0070】
図9に示すように、中継制御部20a、20b内の送信権巡回状況を確認するための系選択回路23a、23bを設け、系選択回路23a、23bで、1系ハブ装置12からの受信信号および2系ハブ装置13からの受信信号でのフレーム間隔時間チェックにより送信権巡回の有無を確認しこの結果から系を選択する。
【0071】
このように、1系ハブ装置12および2系ハブ装置13のそれぞれからの受信信号のフレーム間隔時間チェックによる送信権巡回状況の確認を行い系選択を行う。1系ハブ装置12または2系ハブ装置13から端末11の方向への中継には、1系ハブ装置12または2系ハブ装置13のうち、系選択回路23a、23bにより選択された方からのデータをバッファ21で一時バッファリングして端末11に中継する。一方、端末11から1系ハブ装置12または2系ハブ装置13の方向への中継には、端末11からのデータを1系ハブ装置12または2系ハブ装置13のうち、系選択回路23a、23bにより選択された方へ送信できるタイミングまでバッファ21でバッファリングしてから中継を行う。
【0072】
第9の実施の形態によれば、1系ハブ装置12および2系ハブ装置13からの送信権巡回状況を基に、1系ハブ装置12または2系ハブ装置13のいずれか一方と端末11との間でデータの送受信の中継を行うので、データの送受信の中継が円滑に行える。
【0073】
次に、本発明の第10の実施の形態を説明する。図10は本発明の第10の実施の形態に係る二重系データ伝送システムにおけるブリッジ装置18の構成図である。この第10の実施の形態におけるブリッジ装置18は、1系ハブ装置12および2系ハブ装置13からの送信権巡回状況を確認して系選択を行う系選択回路23a、23bを設け、端末11からのデータを1系ハブ装置12または2系ハブ装置12に送信する際に、系統選択回路23a、23bで選択された1系ハブ装置12または2系ハブ装置13にデータを中継するようにしたものである。
【0074】
図10に示すように、中継制御部20a、20b内の送信権巡回状況を確認する系選択回路23a、23bが設けられている。1系ハブ装置12および2系ハブ装置13からデータを端末11に中継するときは、1系ハブ装置12からのデータと2系ハブ装置13からのデータとが同時に来てもバッファ21で一時バッファリングすることによりフレーム消失が起こらないよう、1系ハブ装置12からのデータと2系ハブ装置13からのデータの両方を端末11に中継する。
【0075】
端末11から1系ハブ装置12または2系ハブ装置13の方向への中継には、端末11からのデータを1系ハブ装置12または2系ハブ装置13のうち、系選択回路23a、23bにより選択された方へ送信できるタイミングまでバッファ21でバッファリングしてから中継を行う。
【0076】
第10の実施の形態によれば、1系ハブ装置12および2系ハブ装置13からの送信権巡回状況を基に、端末11から1系ハブ装置12または2系ハブ装置13のいずれか一方にデータを送信するので、端末11からのデータの送信の中継がより円滑に行える。
【0077】
次に、本発明の第11の実施の形態を説明する。図11は本発明の第11の実施の形態に係る二重系データ伝送システムにおけるブリッジ装置18の構成図である。この第11の実施の形態におけるブリッジ装置18は、1系ハブ装置12および2系ハブ装置13からの送信権巡回状況を確認して系選択を行う系選択回路23a、23bを設け、1系ハブ装置または2系ハブ装置のいずれか一方からのデータを端末11に中継する際に、系統選択回路23a、23bで選択された1系ハブ装置12または2系ハブ装置13のいずれか一方からデータを受信中継するようにしたものである。
【0078】
図11に示すように、中継制御部20a、20b内の送信権巡回状況を確認する系選択回路23a、23bが設けられている。1系ハブ装置12または2系ハブ装置13から端末11の方向への中継には、1系ハブ装置12または2系ハブ装置13のうち系統選択回路23a、23bにより選択された方からのデータをバッファ21に一時バッファリングして端末11に中継する。一方、端末11から1系ハブ装置12または2系ハブ装置13の方向への中継には、端末11からのデータを1系ハブ装置12および2系ハブ装置13の両方へ、それぞれ送信できるタイミングまでバッファ21でバッファリングしてから中継を行う。
【0079】
第11の実施の形態によれば、1系ハブ装置12または2系ハブ装置13から端末11の方向への中継の際に、1系ハブ装置12および2系ハブ装置13からの送信権巡回状況を基に、1系ハブ装置12または2系ハブ装置13のいずれか一方を選択してデータを端末11に受信中継するので、端末11でのデータの受信の中継がより円滑に行える。
【0080】
次に、本発明の第12の実施の形態を説明する。図12は本発明の第12の実施の形態に係る二重系データ伝送システムにおけるブリッジ装置18の構成図である。この第12の実施の形態におけるブリッジ装置18は、系選択用スイッチ22により予め設定された系選択信号、ブリッジ装置18の外部からの系切替信号x、系切替回路23a、23bからの送信権巡回状況のいずれかを選択する系切替方法選択スイッチ24を設け、系切替方法選択スイッチ24で選択した切替信号で、1系ハブ装置12および2系ハブ装置13と端末11との間でのデータの中継方向を制御するようにしたものである。
【0081】
図12では、ブリッジ装置18は3ポート分の回路を有した場合を示しており、各1ポート毎に、中継制御部20a、20b、バッファ21、系選択用スイッチ22、ブリッジ装置外部からの系切替信号x、系切替回路23a、23b、系切替方法選択スイッチ24がそれぞれ配置されている。
【0082】
第12の実施の形態によれば、ブリッジ装置18に複数ポート分の回路を配置し、各ポート毎に系切替方法選択スイッチ24を配置し、系選択用スイッチ22での予め設定された系選択信号、外部から与えられる系切替信号、1系ハブ装置および2系ハブ装置からの送信権巡回状況のいずれかを選択して系切替を行うので、状況に合った信号で系選択ができる。系切替方法選択スイッチ24に代えて外部から系切替方法選択信号をブリッジ回路18に入力し、系切替を行うようにしても良い。
【0083】
ここで、ブリッジ装置18でのデータの中継にあたっては、中継時間の遅延防止するために、正常データフレームだけを中継するようにしたり、フレーム長が所定の長さのものだけを中継したり、予め許可を与えているフレームだけを中継するようにすることも可能である。
【0084】
例えば、ストア&フォワード方式で中継遅延時間が長くかかることより、エラーフレームの中継完全回避を重視する場合には、正常データフレームだけを中継する。1系ハブ装置12または2系ハブ装置13から端末11の方向および端末11から1系ハブ装置12または2系ハブ装置13の方向の中継の際に、バッファ21にて有効長のフレーム全体を一旦バッファリングし、IEEE802.3規格の正常データフレームであることを確認してから他方へ中継を行う。
【0085】
また、カットスルー方式またはフラグメントフリー・カットスルー方式またはその他の中継方式と、ジャバ検出機能またはフレーム長検出機能による中継中断方式で、エラーフレームの中継完全回避より中継遅延時間を短く抑えること、および予め設定されたフレーム長以上のフレームを中継しないことを重視する場合には、フレーム長が所定の長さのものだけを中継する。
【0086】
1系ハブ装置12または2系ハブ装置13から端末11の方向、および端末11から1系ハブ装置12または2系ハブ装置13の方向の中継の際に、バッファ21でフレームのバッファリングを行いながらフレーム長の確認を行い、1系ハブ装置12または2系ハブ装置13から端末11の方向は、IEEE802.3規格の最小フレーム長、あるいは予め設定されたフレーム長以上のデータフレームであることの確認ができた時点で中継を開始する。そして、規格の最大フレーム長、あるいは予め設定されたフレーム長以上のデータフレームであることを認識した時点で中継を中断する、
一方、端末11から1系ハブ装置12または2系ハブ装置13の方向は、規格の最小フレーム長、あるいは予め設定されたフレーム長以上のデータフレームであることの確認ができ、かつ送信可能なタイミングになった時点で中継を行う。そして、規格の最大フレーム長、あるいは予め設定されたフレーム長以上のデータフレームであることを認識した時点で中継を中断する。
【0087】
さらに、端末11へ必要なデータのみ中継して不要なデータは中継しないことにより、端末11での受信負荷を軽減したい場合には、予め許可を与えているフレームだけを中継する。
【0088】
中継許可または禁止アドレス設定用スイッチを配置するか、あるいはブリッジ装置18の外部から中継許可または禁止設定信号を入力し、1系ハブ装置12または2系ハブ装置13から端末11の方向、および端末11から1系ハブ装置12または2系ハブ装置13の方向の中継には、バッファ21にフレームのバッファリングを行いながら、あるいは一旦バッファリングを行ってからフレームヘッダの確認を行い、許可設定のフレームのみ中継を行う。
【0089】
このように、正常データフレームだけの中継、フレーム長が所定の長さのものだけの中継、予め許可を与えているフレームだけの中継とすることで、ブリッジ装置18でのデータの中継時間の遅延防止できる。
【0090】
次に、本発明の第13の実施の形態を説明する。図13は本発明の第13の実施の形態に係る二重系データ伝送システムにおけるブリッジ装置18の構成図である。この第13の実施の形態におけるブリッジ装置18は、図12に示した第12の実施の形態に対し、正常データフレームのみの中継、所定範囲のフレーム長のデータフレームのみの中継、中継許可設定されたフレームのみの中継、そのままの中継のいずれかを選択する中継フレーム制御方法選択スイッチ25を追加して設け、中継フレーム制御方法選択スイッチ25で選択された中継フレーム制御方法で、1系ハブ装置12および2系ハブ装置13と端末11との間でのデータの中継を行うようにしたものである。
【0091】
図16に示すように、各ポート毎に中継フレーム制御方法選択スイッチ25が追加して配置されている。この中継フレーム制御方法選択スイッチ25により、送受信されてきたフレームそのままの中継、IEEE802.3規格の正常データフレームのみの中継、所定範囲のフレーム長のデータフレームのみの中継、中継許可設定されたフレームのみの中継のいずれかを選択する。
【0092】
第16の実施の形態によれば、中継フレーム制御を選択できるので状況に合った中継フレーム制御を行うことができる。なお、中継フレーム制御方法選択スイッチ25に代えて、に代えて外部から中継フレーム制御方法選択信号をブリッジ回路18に入力し、中継フレーム制御を行うようにしても良い。
【0093】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、ブリッジ装置をハブ装置と端末との間に配置するので、端末は一組の送受信信号線での接続となり、端末の構成が簡素化できる。また、ブリッジ装置においてバッファリングすることにより、フレーム中継送出タイミングの調整や中継可否の確認などが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る二重系データ伝送システムの構成図。
【図2】本発明の第2の実施の形態に係る二重系データ伝送システムにおけるブリッジ装置の構成図。
【図3】本発明の第3の実施の形態に係る二重系データ伝送システムにおけるブリッジ装置の構成図。
【図4】本発明の第4の実施の形態に係る二重系データ伝送システムにおけるブリッジ装置の構成図。
【図5】本発明の第5の実施の形態に係る二重系データ伝送システムにおけるブリッジ装置の構成図。
【図6】本発明の第6の実施の形態に係る二重系データ伝送システムにおけるブリッジ装置の構成図。
【図7】本発明の第7の実施の形態に係る二重系データ伝送システムにおけるブリッジ装置の構成図。
【図8】本発明の第8の実施の形態に係る二重系データ伝送システムにおけるブリッジ装置の構成図。
【図9】本発明の第9の実施の形態に係る二重系データ伝送システムにおけるブリッジ装置の構成図。
【図10】本発明の第10の実施の形態に係る二重系データ伝送システムにおけるブリッジ装置の構成図。
【図11】本発明の第11の実施の形態に係る二重系データ伝送システムにおけるブリッジ装置の構成図。
【図12】本発明の第12の実施の形態に係る二重系データ伝送システムにおけるブリッジ装置の構成図。
【図13】本発明の第13の実施の形態に係る二重系データ伝送システムにおけるブリッジ装置の構成図。
【図14】従来の二重系データ伝送システムの構成図。
【符号の説明】
11…端末、12…1系ハブ装置、13…2系ハブ装置、14…信号線、15…データ伝送システム、16…信号伝送路、17…信号伝送路、18…ブリッジ装置、19…送受信信号線、20…中継制御部、21…バッファ、22…系選択用スイッチ、23…系選択回路、24…系切替方法選択スイッチ、25…中継フレーム制御方法選択スイッチ
Claims (16)
- 複数のハブ装置を信号伝送路で接続し前記ハブ装置間でデータの送受信制御を行う二重化された1系データ伝送システムおよび2系データ伝送システムと、二重化された前記1系データ伝送システムおよび2系データ伝送システムの1系ハブ装置および2系ハブ装置のポートにスター型に接続されデータの送受信機能を有する複数の端末とを備えた二重系データ伝送システムにおいて、複数の端末と1系ハブ装置および2系ハブ装置との間にブリッジ装置を設け、前記ブリッジ装置と1系ハブ装置および2系ハブ装置との間はスター型に複数組の送受信信号線で接続され、前記ブリッジ装置と前記端末との間は1組の送受信信号線で接続することを特徴とする二重系データ伝送システム。
- 前記ブリッジ装置は、前記1系ハブ装置からのデータおよび2系ハブ装置からのデータの両方を前記端末に中継すると共に、前記端末からのデータを1系ハブ装置および2系ハブ装置の両方へ中継することを特徴とする請求項1記載の二重系データ伝送システム。
- 前記ブリッジ装置は、予め設定された系選択信号を基に1系ハブ装置または2系ハブ装置のいずれか一方からのデータを前記端末に中継すると共に、予め設定された系選択信号を基に前記端末からのデータを1系ハブ装置または2系ハブ装置のいずれか一方へ中継することを特徴とする請求項1記載の二重系データ伝送システム。
- 前記ブリッジ装置は、1系ハブ装置からのデータおよび2系ハブ装置からのデータの両方を端末に中継すると共に、予め設定された系選択信号を基に前記端末からのデータを1系ハブ装置または2系ハブ装置のいずれか一方へ中継することを特徴とする請求項1記載の二重系データ伝送システム。
- 前記ブリッジ装置は、予め設定された系選択信号を基に1系ハブ装置または2系ハブ装置のいずれか一方からのデータを端末に中継すると共に、前記端末からのデータを1系ハブ装置および2系ハブ装置の両方へ中継することを特徴とする請求項1記載の二重系データ伝送システム。
- 前記ブリッジ装置は、外部から与えられる系切替信号を基に1系ハブ装置または2系ハブ装置のいずれか一方からのデータを端末に中継すると共に、外部から与えられる系切替信号を基に前記端末からのデータを1系ハブ装置または2系ハブ装置のいずれか一方へ中継することを特徴とする請求項1記載の二重系データ伝送システム。
- 前記ブリッジ装置は、1系ハブ装置からのデータおよび2系ハブ装置からのデータの両方を端末に中継すると共に、外部から与えられる系切替信号を基に前記端末からのデータを1系ハブ装置または2系ハブ装置のいずれか一方へ中継することを特徴とする請求項1記載の二重系データ伝送システム。
- 前記ブリッジ装置は、外部から与えられる系切替信号を基に1系ハブ装置または2系ハブ装置のいずれか一方からのデータを端末に中継するとともに、前記端末からのデータを1系ハブ装置および2系ハブ装置の両方へ中継することを特徴とする請求項1記載の二重系データ伝送システム。
- 前記ブリッジ装置は、1系ハブ装置および2系ハブ装置からの送信権巡回状況を基に1系ハブ装置または2系ハブ装置のいずれか一方からのデータを前記端末に中継すると共に、前記送信権巡回状況を基に前記端末からのデータを1系ハブ装置または2系ハブ装置のいずれか一方へ中継することを特徴とする請求項1記載の二重系データ伝送システム。
- 前記ブリッジ装置は、1系ハブ装置からのデータおよび2系ハブ装置からのデータの両方を前記端末に中継すると共に、1系ハブ装置および2系ハブ装置からの送信権巡回状況を基に前記端末からのデータを1系ハブ装置または2系ハブ装置のいずれか一方へ中継することを特徴とする請求項1記載の二重系データ伝送システム。
- 前記ブリッジ装置は、1系ハブ装置および2系ハブ装置からの送信権巡回状況を基に1系ハブ装置または2系ハブ装置のいずれか一方からのデータを端末に中継すると共に、前記端末からのデータを1系ハブ装置および2系ハブ装置の両方へ中継することを特徴とする請求項1記載の二重系データ伝送システム。
- 前記ブリッジ装置は、予め設定された系選択信号、外部から与えられる系切替信号、1系ハブ装置および2系ハブ装置からの送信権巡回状況のいずれかを選択して、1系ハブ装置および2系ハブ装置と端末との間でのデータの中継方向を制御することを特徴とする請求項1記載の二重系データ伝送システム。
- 前記ブリッジ装置は、1系ハブ装置および2系ハブ装置から端末にデータ中継を行う際、また端末から1系ハブ装置および2系ハブ装置へデータ中継を行う際に、IEEE802.3規格の正常データフレームのみを中継することを特徴とする請求項1記載の二重系データ伝送システム。
- 前記ブリッジ装置は、1系ハブ装置および2系ハブ装置から端末にデータ中継を行う際、また端末から1系ハブ装置および2系ハブ装置へデータ中継を行う際に、IEEE802.3規格の最小フレーム長あるいは予め設定されたフレーム長以上のデータフレームであることを認識した時点で中継を開始し、前記規格の最大フレーム長あるいは予め設定されたフレーム長以上のデータフレームであることを認識した時点で中継を中断することを特徴とする請求項1記載の二重系データ伝送システム。
- 前記ブリッジ装置は、1系ハブ装置および2系ハブ装置から端末にデータ中継を行う際、また端末から1系ハブ装置および2系ハブ装置へデータ中継を行う際に、予め中継許可設定されたフレームあるいは運用途中に中継許可設定されたフレームのみを中継することを特徴とする請求項1記載の二重系データ伝送システム。
- 前記ブリッジ装置は、そのままの中継、IEEE802.3規格の正常データフレームのみの中継、所定範囲のフレーム長のデータフレームのみの中継、中継許可設定されたフレームのみの中継のいずれかを選択して、1系ハブ装置および2系ハブ装置と端末との間でのデータの中継を制御することを特徴とする請求項1記載の二重系データ伝送システム。
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JP2006352714A (ja) * | 2005-06-17 | 2006-12-28 | Fuji Electric Systems Co Ltd | 非対称ネットワーク回線多重化装置 |
JP2010515997A (ja) * | 2007-01-12 | 2010-05-13 | レイセオン カンパニー | コンピューティング・クラスタをネットワーク化するシステム及び方法 |
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