JP4747118B2 - ルータ、通信保証方法および通信保証プログラム - Google Patents

ルータ、通信保証方法および通信保証プログラム Download PDF

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Description

この発明は、ルータ、通信保証方法および通信保証プログラムに関する。
従来より、VRRP(Virtual Router Redundancy Protocol)などのプロトコルに基づいて、ルータを冗長に構成することにより(マスタルータとバックアップルータ)、マスタルータに障害が発生しても、バックアップルータを用いて、サブネット内の端末と他のネットワークの端末との通信を保証する方法がある。
また、サブネット内にレイヤ2スイッチが複数あり、例えば、レイヤ2スイッチ間の接続が分断された場合、マスタルータ経由では他のネットワークの端末と通信ができなくなるサブネット内の端末が出現する。このような場合を想定して、バックアップルータをマスタルータに遷移させることで、本来のマスタルータ経由では他のネットワークの端末と通信できなくなったサブネット内の端末と他のネットワークの端末との通信を、マスタルータに遷移したバックアップルータを用いることで保証するネットワーク制御システムが開示されている(特許文献1参照)。
さらに、サブネット内にレイヤ2スイッチが複数あり、例えば、レイヤ2スイッチ間の接続が分断された場合、サブネット内での端末間で通信ができなくなる端末の組み合わせが出現する。このような場合を想定して、冗長に構成されたルータを利用し、バックボーンネットワークを介してサブネット内の端末間通信を可能にするネットワークシステムが開示されている(特許文献2参照)。
特開2005−192027号公報 特開2002−232448号公報
ところで、上記した特許文献2で開示された技術は、サブネット内の分断時および分断復旧時に際して、効率的なMACアドレスの再学習ではないという問題点があった。具体的には、分断時に、サブネット内にある端末それぞれが、自身以外の端末のMACアドレスを再学習する必要があり、さらに、復旧時も、自身以外の端末のMACアドレスを分断前の状態に再学習する必要があるので、端末が行う処理が多く、ネットワークに対する負荷が大きく、効率的なMACアドレスの再学習ではないという問題点があった。
そこで、この発明は、上述した従来技術の課題を解決するためになされたものであり、サブネット内の分断時および分断復旧時に際して、効率的なMACアドレスの再学習を可能にするルータ、通信保証方法および通信保証プログラムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、請求項1に係る発明は、ARP応答パケットを中継してMACアドレスを学習する複数のレイヤ2スイッチおよび前記レイヤ2スイッチに接続される複数の端末からなるサブネットと、バックボーンネットワークとの間に介在して、マスタルータまたはバックアップルータとして両者を冗長構成で接続するルータであって、前記サブネット内の分断の有無を検出する分断検出手段と、前記分断検出手段によってサブネット内の分断が検出された場合に、遮断されていた前記バックアップルータと前記バックボーンネットワークおよび前記サブネットとの通信を解除するとともに、前記マスタルータが記憶する前記複数の端末のIPアドレスとMACアドレスとを対応付けたARPテーブルを前記バックアップルータに格納して、当該バックアップルータが冗長マスタルータに遷移させるよう制御する冗長機能制御手段と、前記サブネットに設定されているVLANを、前記バックボーンネットワークに対しても設定し、前記マスタルータと前記冗長マスタルータとして機能する前記バックアップルータとの間をレイヤ2で前記バックボーンネットワークによって接続する接続制御手段と、前記サブネット内経路および前記接続制御手段によって接続されたバックボーンネットワーク経路に対し、前記ARPテーブルに記載される前記複数の端末のIPアドレスごとに、当該端末のMACアドレスを要求するARP要求パケットを送信し、当該端末のMACアドレスを送信元とするARP応答パケットを当該端末から前記サブネット内経路もしくは前記バックボーンネットワーク経路で受信するARP送受信手段と、前記ARP送受信手段によって受信したARP応答パケットに格納された前記端末のMACアドレスを送信元とする学習用パケットを生成し、当該ARP応答パケットを受信した経路とは逆側の経路に対して転送するARP応答転送手段と、を備えたことを特徴とする。
また、請求項2に係る発明は、上記の発明において、前記ARP応答転送手段は、前記学習用パケットとして、受信したARP応答パケットの宛先をブロードキャストに変更したパケットを生成することを特徴とする。
また、請求項3に係る発明は、上記の発明において、前記ARP応答転送手段は、前記学習用パケットとして、受信した前記端末のMACアドレスを送信元とするBPDUを生成することを特徴とする。
また、請求項4に係る発明は、上記の発明において、前記ARP送受信手段は、前記マスタルータと前記冗長マスタルータにそれぞれ備えられ、前記ARPテーブルに記載される前記複数の端末のIPアドレスを分担して前記ARP要求パケットを送信し、前記ARP応答転送手段は、前記マスタルータと前記冗長マスタルータにそれぞれ備えられ、前記ARP送受信手段によって受信したARP応答パケットに格納された前記端末のMACアドレスを送信元とする学習用パケットを生成し、当該ARP応答パケットを受信した経路とは逆側の経路に対して転送することを特徴とする。
また、請求項5に係る発明は、上記の発明において、前記接続制御手段は、前記分断検出手段によってサブネット内の分断復旧が検出された場合に、前記バックボーンネットワークに対して設定したVLANを解除し、前記冗長機能制御手段は、前記冗長マスタルータと前記バックボーンネットワークおよび前記サブネットとの通信を遮断して前記冗長マスタルータが前記バックアップルータに遷移させるよう制御し、前記ARP送受信手段は、前記バックアップルータから当該バックアップルータのMACアドレスを送信元とするパケットを前記マスタルータに対して前記サブネット内経路で送信し、前記マスタルータから前記サブネット内経路に対して前記ARPテーブルに記載される前記複数の端末のIPアドレスごとに、当該端末のMACアドレスを要求するARP要求パケットを送信して当該端末のMACアドレスを送信元とするARP応答パケットを当該端末から前記サブネット内経路で受信し、前記ARP応答転送手段は、前記ARP送受信手段により受信した前記バックアップルータのMACアドレスを送信元とする前記ARP要求パケットを前記マスタルータから再度前記複数の端末に送信して、当該端末のMACアドレスを送信元とするARP応答パケットを当該端末から前記サブネット内経路で前記バックアップルータに転送することを特徴とする。
また、請求項6に係る発明は、ARP応答パケットを中継してMACアドレスを学習する複数のレイヤ2スイッチおよび前記レイヤ2スイッチに接続される複数の端末からなるサブネットと、バックボーンネットワークとの間に介在して、マスタルータまたはバックアップルータとして両者を冗長構成で接続するルータに適用され、前記複数の端末間の通信を保証する通信保証方法であって、前記サブネット内の分断の有無を検出する分断検出工程と、前記分断検出工程によってサブネット内の分断が検出された場合に、遮断されていた前記バックアップルータと前記バックボーンネットワークおよび前記サブネットとの通信を解除するとともに、前記マスタルータが記憶する前記複数の端末のIPアドレスとMACアドレスとを対応付けたARPテーブルを前記バックアップルータに格納して、当該バックアップルータが冗長マスタルータに遷移させるよう制御する冗長機能制御工程と、前記サブネットに設定されているVLANを、前記バックボーンネットワークに対しても設定し、前記マスタルータと前記冗長マスタルータとして機能する前記バックアップルータとの間をレイヤ2で前記バックボーンネットワークによって接続する接続制御工程と、前記サブネット内経路および前記接続制御工程によって接続されたバックボーンネットワーク経路に対し、前記ARPテーブルに記載される前記複数の端末のIPアドレスごとに、当該端末のMACアドレスを要求するARP要求パケットを送信し、当該端末のMACアドレスを送信元とするARP応答パケットを当該端末から前記サブネット内経路もしくは前記バックボーンネットワーク経路で受信するARP送受信工程と、前記ARP送受信工程によって受信したARP応答パケットに格納された前記端末のMACアドレスを送信元とする学習用パケットを生成し、当該ARP応答パケットを受信した経路とは逆側の経路に対して転送するARP応答転送工程と、を含んだことを特徴とする。
また、請求項7に係る発明は、ARP応答パケットを中継してMACアドレスを学習する複数のレイヤ2スイッチおよび前記レイヤ2スイッチに接続される複数の端末からなるサブネットと、バックボーンネットワークとの間に介在して、マスタルータまたはバックアップルータとして両者を冗長構成で接続するルータとしてのコンピュータに、前記複数の端末間の通信を保証する通信保証方法を実行させる通信保証プログラムであって、前記サブネット内の分断の有無を検出する分断検出手順と、前記分断検出手順によってサブネット内の分断が検出された場合に、遮断されていた前記バックアップルータと前記バックボーンネットワークおよび前記サブネットとの通信を解除するとともに、前記マスタルータが記憶する前記複数の端末のIPアドレスとMACアドレスとを対応付けたARPテーブルを前記バックアップルータに格納して、当該バックアップルータが冗長マスタルータに遷移させるよう制御する冗長機能制御手順と、前記サブネットに設定されているVLANを、前記バックボーンネットワークに対しても設定し、前記マスタルータと前記冗長マスタルータとして機能する前記バックアップルータとの間をレイヤ2で前記バックボーンネットワークによって接続する接続制御手順と、前記サブネット内経路および前記接続制御手順によって接続されたバックボーンネットワーク経路に対し、前記ARPテーブルに記載される前記複数の端末のIPアドレスごとに、当該端末のMACアドレスを要求するARP要求パケットを送信し、当該端末のMACアドレスを送信元とするARP応答パケットを当該端末から前記サブネット内経路もしくは前記バックボーンネットワーク経路で受信するARP送受信手順と、前記ARP送受信手順によって受信したARP応答パケットに格納された前記端末のMACアドレスを送信元とする学習用パケットを生成し、当該ARP応答パケットを受信した経路とは逆側の経路に対して転送するARP応答転送手順と、をコンピュータに実行させることを特徴とする。
請求項1、6、または7の発明によれば、サブネット内の分断の有無を検出し、サブネット内の分断が検出された場合に、遮断されていたバックアップルータとバックボーンネットワークおよびサブネットとの通信を解除するとともに、マスタルータが記憶する複数の端末のIPアドレスとMACアドレスとを対応付けたARPテーブルをバックアップルータに格納して、当該バックアップルータが冗長マスタルータに遷移させるよう制御し、サブネットに設定されているVLANを、バックボーンネットワークに対しても設定し、マスタルータと冗長マスタルータとして機能するバックアップルータとの間をレイヤ2でバックボーンネットワークによって接続し、サブネット内経路および接続されたバックボーンネットワーク経路に対し、ARPテーブルに記載される複数の端末のIPアドレスごとに、当該端末のMACアドレスを要求するARP要求パケットを送信し、当該端末のMACアドレスを送信元とするARP応答パケットを当該端末からサブネット内経路もしくはバックボーンネットワーク経路で受信し、受信したARP応答パケットに格納された端末のMACアドレスを送信元とする学習用パケットを生成し、当該ARP応答パケットを受信した経路とは逆側の経路に対して転送するので、レイヤ2で接続したバックボーンネットワーク経路を利用して、一方の経路ではMACアドレスを再学習できないレイヤ2スイッチは、逆の経路でMACアドレスを再学習することができ、効率的なMACアドレスの再学習を可能にする。また、効率的な再学習により分断時における通信分断時間が短縮され、信頼性の高いネットワークを実現することが可能になる。
また、請求項2の発明によれば、学習用パケットとして、受信したARP応答パケットの宛先をブロードキャストに変更したパケットを生成するので、CPUに対する負荷が軽減でき、さらに効率的なMACアドレスの再学習を可能にする。
また、請求項3の発明によれば、学習用パケットとして、受信した端末のMACアドレスを送信元とするBPDUを生成するので、既存の機能を利用でき、効率的なMACアドレスの再学習を可能にする。
また、請求項4の発明によれば、マスタルータと冗長マスタルータそれぞれが、ARPテーブルに記載される複数の端末のIPアドレスを分担してARP要求パケットを送信し、マスタルータと冗長マスタルータそれぞれが、受信したARP応答パケットに格納された端末のMACアドレスを送信元とする学習用パケットを生成し、当該ARP応答パケットを受信した経路とは逆側の経路に対して転送するので、MACアドレスの再学習に要する時間を短縮でき、より効率的なMACアドレスの再学習を可能にする。
また、請求項5の発明によれば、サブネット内の分断復旧が検出された場合に、バックボーンネットワークに対して設定したVLANを解除し、冗長マスタルータとバックボーンネットワークおよびサブネットとの通信を遮断して冗長マスタルータがバックアップルータに遷移させるよう制御し、バックアップルータから当該バックアップルータのMACアドレスを送信元とするパケットをマスタルータに対してサブネット内経路で送信し、マスタルータからサブネット内経路に対してARPテーブルに記載される複数の端末のIPアドレスごとに、当該端末のMACアドレスを要求するARP要求パケットを送信して当該端末のMACアドレスを送信元とするARP応答パケットを当該端末からサブネット内経路で受信し、受信したバックアップルータのMACアドレスを送信元とするARP要求パケットをマスタルータから再度複数の端末に送信して、当該端末のMACアドレスを送信元とするARP応答パケットを当該端末からサブネット内経路でバックアップルータに転送するので、サブネット内経路のみでMACアドレスを再学習でき、効率的なMACアドレスの再学習を可能にする。また、効率的な再学習により、分断復旧時における通信分断時間が短縮され、信頼性の高いネットワークを実現することが可能になる。
以下に添付図面を参照して、この発明に係るルータ、通信保証方法および通信保証プログラムの実施例を詳細に説明する。なお、以下では、本発明を適用したルータを実施例として説明する。また、以下では、実施例1におけるルータの構成および処理の手順、実施例1の効果を順に説明し、次に実施例1と同様に、実施例2に係るルータ、実施例3に係るルータ、実施例4に係るルータについて順に説明する。
[実施例1におけるルータの概要および特徴]
まず最初に、図1および図2を用いて、実施例1におけるルータの主たる特徴を具体的に説明する。図1は、実施例1におけるルータの概要を説明するための図であり、図2は、実施例1におけるルータの特徴を説明するための図である。
実施例1におけるルータは、ARP応答パケットを中継してMACアドレスを学習する複数のレイヤ2スイッチおよび前記レイヤ2スイッチに接続される複数の端末からなるサブネットと、バックボーンネットワークとの間に介在して、マスタルータまたはバックアップルータとして両者を冗長構成で接続することを概要とする。
例えば、図1に示すように、4台のレイヤ2スイッチ(L2SW200_1〜L2SW200_4)と『「L2SW200_1に接続される端末300_1」および「L2SW200_3に接続される端末300_2」』とからなるサブネット400_1と、バックボーンネットワーク100との間に介在して、ルータ10がマスタルータとして、ルータ20がバックアップルータとして両者を冗長構成で接続する。これにより、例えば、ルータ10が故障した際には、ルータ20がルータ10に代わって機能することにより、他のネットワークの端末との通信を保証する。
また、端末300_1や端末300_2は、他のネットワークであるサブネット400_2にある端末300_3と通信を行う。この際、サブネット400_1のマスタルータであるルータ10と、サブネット400_2のルータであるルータ30が、これらの通信を介在する。さらに、サブネット400_1に収容される端末300_1と端末300_2とは、4台のレイヤ2スイッチ(L2SW200_1〜L2SW200_4)を介し、通信を行う。
ここで、「ARP応答パケット」とは、例えば、機器Aが、IPアドレス(B)が割り振られた機器のMACアドレスを調べるために、「IPアドレス(B)の機器は、自身のMACアドレスを機器A宛に送信して欲しい」とする「ARP要求パケット」をブロードキャストで送信し、当該「ARP要求パケット」を受信したIPアドレス(B)が割り振られた機器が、機器Aに対して、自身のMACアドレスを機器Aに通知するために送信するパケットである。
すなわち、図1に示すレイヤ2スイッチ(L2SW200_1〜L2SW200_4)それぞれは、端末300_1と端末300_2との間で送受信されたARP応答パケットを中継することにより、端末300_1および端末300_2のMACアドレスを、それぞれの端末が接続される方向(ポート番号)に対応付けて学習する。具体的には、図1の下図に示すように、サブネット400_1において、L2SW200_1は、端末300_1が下方向に存在し、端末300_2が右方向に存在することを、端末300_1および端末300_2のMACアドレスと対応付けて学習している。同様に、L2SW200_4とL2SW200_2は、端末300_1が左方向に存在し、端末300_2が右方向に存在することを、端末300_1および端末300_2のMACアドレスと対応付けて学習している。さらに、L2SW200_3は、端末300_1が左方向に存在し、端末300_2が下方向に存在することを、端末300_1および端末300_2のMACアドレスと対応付けて学習している。
ここで、本発明は、効率的なMACアドレスの再学習を可能にすることに主たる特徴がある。この主たる特徴について簡単に説明すると、実施例1におけるルータは、サブネット内の分断の有無を検出する。具体的には、マスタルータであるルータ10は、バックアップルータであるルータ20に対して、一定時間ごと(例えば、1秒ごと)に監視パケットを送信し、ルータ20は、当該監視パケットを一定時間ごと(例えば、1秒ごと)に受信することで、サブネット400_1内の疎通(分断無し)を確認する。例えば、図2の(A)に示すように、L2SW200_4とL2SW200_2の間で障害が発生し、サブネット400_1内が分断されると、ルータ20は、ルータ10からの監視パケットを受信しない状態が継続することから、サブネット400_1内の分断を検出する(図2の(1)参照)。この際、ルータ20は、サブネット400_1内が分断されたことを、ルータ10に、バックボーンネットワーク100を介して通知する。なお、監視パケットとしては、例えば、BPDU(Bridge Protocol Data Unit)パケットやPingなどのパケットが用いられる。
そして、実施例1におけるルータは、サブネット内の分断が検出された場合に、遮断されていたバックアップルータであるルータ20とバックボーンネットワーク100およびサブネット400_1との通信を解除する。すなわち、通常、バックアップルータであるルータ20は、監視パケットの受信や分断検出の通知など以外は、バックボーンネットワーク100およびサブネット400_1との通信が遮断されているが、サブネット400_1内の分断が検出された場合、図2の(A)に示すように、これの通信遮断を解除し、例えば、端末300_1や端末300_2とのパケットの送受信を行う。
それとともに、実施例1におけるルータは、マスタルータであるルータ10が記憶する複数の端末のIPアドレスとMACアドレスとを対応付けたARPテーブルをバックアップルータであるルータ20に格納して、ルータ20が冗長マスタルータに遷移させるよう制御する。すなわち、マスタルータであるルータ10は、サブネット400_1が収容する端末300_1および端末300_2のIPアドレスとMACアドレスとを、図2の(A)に示すように、「IP(300_1):MAC(300_1)」および「IP(300_2):MAC(300_2)」と記憶している。ここで、ルータ10は、ルータ20から、サブネット400_1内の分断通知を受信すると、当該ARPテーブルを複製し、バックボーンネットワーク100を介して、複製したARPテーブルをバックアップルータであるルータ20に送信する。バックアップルータであるルータ20は、複製されたARPテーブルを受信して格納することで、バックアップルータから冗長マスタルータに遷移する(図2の(A)の(2)参照)。また、これ以降は、冗長マスタルータであるルータ20は、ルータ10に対する監視パケットの送信を開始する。
なお、端末300_2とサブネット400_2に収容される端末300_3との通信は、冗長マスタルータであるルータ20を介して可能となり、分断時におけるサブネット間での通信が保証される。
そして、実施例1におけるルータは、サブネット400_1に設定されているVLANを、バックボーンネットワーク100に対しても設定し、マスタルータであるルータ10と冗長マスタルータとして機能するルータ20との間をレイヤ2でバックボーンネットワーク100によって接続する。すなわち、図2の(B)に示すように、従来サブネット400_1に設定されているVLANのVID(VLAN Identifier)を、バックボーンネットワーク100に対しても設定し、ルータ10とルータ20との間を、「サブネット内経路」の他に、レイヤ2でバックボーンネットワーク100によって接続する「バックボーンネットワーク経路」を確立する。
そして、実施例1におけるルータは、サブネット内経路およびバックボーンネットワーク経路に対し、ARPテーブルに記載される複数の端末のIPアドレスごとに、当該端末のMACアドレスを要求するARP要求パケットを送信し、当該端末のMACアドレスを送信元とするARP応答パケットを当該端末からサブネット内経路もしくはバックボーンネットワーク経路で受信する(図2の(C)の(4)参照)。
具体的には、ルータ10は、サブネット内経路およびバックボーンネットワーク経路に対し、ARPテーブルに記載される端末300_1のIPアドレス(IP(300_1))宛に端末300_1のMACアドレスを要求するARP要求パケットを送信し、端末300_1から「MACアドレス:MAC(300_1)」を格納するARP応答パケットを、サブネット内経路で受信する(図2の(C)の(4−1)参照)。また、ルータ10は、サブネット内経路およびバックボーンネットワーク経路に対し、ARPテーブルに記載される端末300_2のIPアドレス(IP(300_2))宛に端末300_2のMACアドレスを要求するARP要求パケットを送信し、端末300_2から「MACアドレス:MAC(300_2)」を格納するARP応答パケットを、バックボーンネットワーク経路で受信する(図2の(C)の(4−2)参照)。
そして、実施例1におけるルータは、受信したARP応答パケットに格納された端末のMACアドレスを送信元とする学習用パケットを生成し、当該ARP応答パケットを受信した経路とは逆側の経路に対して転送する(図2の(C)の(5)参照)。具体的には、ルータ10は、端末300_1から「MACアドレス:MAC(300_1)」をサブネット内経路で受信すると、「MACアドレス:MAC(300_1)」を送信元とする学習用パケットを生成し、バックボーンネットワーク経路に対して転送する。これにより、
L2SW200_2は、端末300_1が右方向に存在することを、端末300_1の「MACアドレス:MAC(300_1)」とともに再学習し、L2SW200_3は、端末300_1が上方向に存在することを、端末300_1の「MACアドレス:MAC(300_1)」とともに再学習する(図2の(C)の(5−1)参照)。
これと同様に、ルータ10は、端末300_2から「MACアドレス:MAC(300_2)」をバックボーンネットワーク経路で受信すると、「MACアドレス:MAC(300_2)」を送信元とする学習用パケットを生成し、サブネット内経路に対して転送する。これにより、L2SW200_1は、端末300_2が上方向に存在することを、端末300_2の「MACアドレス:MAC(300_2)」とともに再学習し、L2SW200_4は、端末300_2が左方向に存在することを、端末300_2の「MACアドレス:MAC(300_2)」とともに再学習する(図2の(C)の(5−2)参照)。
なお、本実施例では、ルータ10がARP要求パケットを送信して、受信したARP応答パケットから学習用パケットを生成して転送する場合について説明したが、本発明はこれ限られるものではなく、ルータ20がARP要求パケットを送信して、受信したARP応答パケットから学習用パケットを生成して転送する場合であってもよい。
このようなことから、実施例1におけるルータは、レイヤ2で接続したバックボーンネットワーク経路を利用して、一方の経路ではMACアドレスを再学習できないレイヤ2スイッチは、逆の経路でMACアドレスを再学習することができ、上記した主たる特徴の通り、効率的なMACアドレスの再学習を可能にする。
[実施例1におけるルータの構成]
次に、図3〜5を用いて、実施例1におけるルータを説明する。図3は、実施例1におけるルータの構成を示すブロック図であり、図4は、実施例1におけるパケット送受信部を説明するための図であり、図5は、実施例1におけるARP応答転送部を説明するための図である。
図3に示すように、実施例1におけるルータ10は、特に本発明に密接に関連するものとして、パケット送受信部10aと、ルーティング制御部10bと、冗長機能制御部10cと、ARP応答転送部10dと、分断検出部10eと、接続制御部10fと、ARPテーブル10gとから構成され、サブネット400_1とバックボーンネットワーク100との間に介在する。
また、図3に示すように、実施例1におけるルータ20は、ルータ10を構成するパケット送受信部10aと、ルーティング制御部10bと、冗長機能制御部10cと、ARP応答転送部10dと、分断検出部10eと、接続制御部10fと同様の処理を行うパケット送受信部20aと、ルーティング制御部20bと、冗長機能制御部20cと、ARP応答転送部20dと、分断検出部20eと、接続制御部20fとを備え、さらに、ARPテーブル10gと同様の内容が格納されるARPテーブル20gとから構成され、ルータ10と同様に、サブネット400_1とバックボーンネットワーク100との間に介在する。
なお、以下では、通常は、ルータ10がマスタルータとして、また、ルータ20がバックアップルータとして機能している場合について説明する。
ここで、「分断検出部10e」および「分断検出部20e」は、特許請求の範囲に記載の「分断検出手段」に対応し、「冗長機能制御部10c」および「冗長機能制御部20c」は、同じく「冗長機能制御手段」に対応し、「接続制御部10f」および「接続制御部20f」は、同じく「接続制御手段」に対応し、「パケット送受信部10a」および「パケット送受信部20a」は、同じく「ARP送受信手段」に対応し、「ARP応答転送部10d」および「ARP応答転送部20d」は、同じく「ARP応答転送手段」に対応する。
ルーティング制御部10bは、後述するARPテーブル10gを参照して、サブネット400_1内に収容される端末と、他のネットワークとの通信を制御する。例えば、受信した端末300_1宛のパケットを解析して、サブネット400_1内に収容される端末宛のパケットであることを検知し、当該パケットを、L2SW200_1経由で、端末300_1に送信するように制御する。また、監視パケットの送受信の制御を行う。なお、ルータ20のルーティング制御部20bは、後述する冗長機能制御部20cによって、通常は、機能しない。
パケット送受信部10aは、サブネット400_1内に収容される端末からのパケットをバックボーンネットワーク100経由で送信したり、他のネットワークからのパケットをバックボーンネットワーク100経由で受信したりする。また、監視パケットの送信を行う。なお、ルータ20のパケット送受信部20aは、後述する冗長機能制御部20cによって、通常は、監視パケットの受信や後述する分断検出部20eの分断検出の結果送信以外は、機能しない。
分断検出部10eおよび分断検出部20eは、サブネット内の分断の有無を検出する。具体的には、マスタルータであるルータ10のパケット送受信部10aは、バックアップルータであるルータ20のパケット送受信部20aに対して、一定時間ごと(例えば、1秒ごと)に監視パケットを送信し、分断検出部20eは、パケット送受信部20aが当該監視パケットを一定時間ごと(例えば、1秒ごと)に受信すること検知することで、サブネット400_1内の疎通(分断無し)を確認する。
ここで、例えば、図2の(A)に示すように、L2SW200_4とL2SW200_2の間で障害が発生し、サブネット400_1内が分断されると、分断検出部20eは、パケット送受信部20aが、パケット送受信部10aからの監視パケットを受信しない状態が継続することから、サブネット400_1内の分断を検出する(図2の(1)参照)。この際、分断検出部20eは、サブネット400_1内が分断されたことを、ルータ10に通知するためのパケットを、パケット送受信部20aからバックボーンネットワーク100を介してパケット送受信部10aに送信し、分断検出部10eは、パケット送受信部10aが受信した分断通知のパケットから、サブネット400_1内が分断したことを検出する。なお、監視パケットとしては、例えば、BPDU(Bridge Protocol Data Unit)パケットやPingなどのパケットが用いられる。
冗長機能制御部20cは、サブネット内の分断が検出された場合に、遮断されていたバックアップルータとバックボーンネットワーク100およびサブネット400_1との通信を解除する。すなわち、通常、バックアップルータであるルータ20は、監視パケットの受信や分断検出の通知など以外は、バックボーンネットワーク100およびサブネット400_1との通信が遮断されているが、分断検出部20eが、サブネット400_1内の分断が検出した場合、冗長機能制御部20cは、パケット送受信部20aの機能を「ON」にすることで、これの通信遮断を解除し、例えば、端末300_1や端末300_2とのパケットの送受信を行う。
それとともに、冗長機能制御部10cは、マスタルータであるルータ10が記憶する複数の端末のIPアドレスとMACアドレスとを対応付けたARPテーブル10gをバックアップルータであるルータ20のARPテーブル20gに格納して、ルータ20が冗長マスタルータに遷移させるよう制御する。ここで、ARPテーブル10gは、サブネット400_1が収容する端末300_1および端末300_2のIPアドレスとMACアドレスとを、図2の(A)に示すように、「IP(300_1):MAC(300_1)」および「IP(300_2):MAC(300_2)」と記憶している。
すなわち、冗長機能制御部10cは、分断検出部10eがサブネット400_1内の分断を検出すると、ARPテーブル10gを複製し、バックボーンネットワーク100を介して、パケット送受信部10aから、当該複製したARPテーブル10gをルータ20に送信する。冗長機能制御部20cは、パケット送受信部20aが、複製されたARPテーブル10gを受信すると、この内容をARPテーブル20gに格納する。これにより、ルータ20は、バックアップルータから冗長マスタルータに遷移する(図2の(A)の(2)参照)。なお、これ以降は、冗長マスタルータであるルータ20も、ルータ10に対する監視パケットの送信を開始する。
接続制御部10fおよび接続制御部20fは、サブネット400_1に設定されているVLANを、バックボーンネットワーク100に対しても設定し、マスタルータであるルータ10と冗長マスタルータとして機能するルータ20との間をレイヤ2でバックボーンネットワーク100によって接続する。すなわち、図2の(B)に示すように、従来サブネット400_1に設定されているVLANのVID(VLAN Identifier)を、バックボーンネットワーク100に対しても設定し、ルータ10とルータ20との間を、「サブネット内経路」の他に、レイヤ2でバックボーンネットワーク100によって接続する「バックボーンネットワーク経路」を確立する。なお、本実施例では、接続制御部20fがVLAN設定を行う場合について説明するが、接続制御部10fがVLAN設定を行う場合であってもよい。
パケット送受信部10aは、サブネット内経路およびバックボーンネットワーク経路に対し、ARPテーブル10gに記載される複数の端末のIPアドレスごとに、当該端末のMACアドレスを要求するARP要求パケットを送信し、当該端末のMACアドレスを送信元とするARP応答パケットを当該端末からサブネット内経路もしくはバックボーンネットワーク経路で受信する(図2の(C)の(4)参照)。
具体的には、パケット送受信部10aは、ARPテーブル10gに記載される端末300_1のIPアドレス(IP(300_1))宛に、図4の(A)に示すように、送信先は、ブロードキャスト(MAC−DA:BC)とし、送信元のMACアドレス(MAC−SA)は、「MAC(ルータ10)」とするARP要求パケットを送信する。そして、パケット送受信部10aは、図4の(C)に示すように、送信先はルータ10(MAC−DA:MAC(ルータ10))とし、端末300_1のMACアドレスを送信元(MAC−SA:MACアドレス:MAC(300_1))とするARP応答パケットをサブネット内経路で受信する(図2の(C)の(4−1)参照)。
また、パケット送受信部10aは、ARPテーブル10gに記載される端末300_2のIPアドレス(IP(300_2))宛に、図4の(B)に示すように、送信先は、ブロードキャスト(MAC−DA:BC)とし、送信元のMACアドレス(MAC−SA)は、「MAC(ルータ10)」とするARP要求パケットを送信する。そして、パケット送受信部10aは、図4の(D)に示すように、送信先はルータ10(MAC−DA:MAC(ルータ10))とし、端末300_2のMACアドレスを送信元(MAC−SA:MACアドレス:MAC(300_2))とするARP応答パケットをバックボーンネットワーク経路で受信する(図2の(C)の(4−2)参照)。
ARP応答転送部10dは、受信したARP応答パケットに格納された端末のMACアドレスを送信元とする学習用パケットを生成し、当該ARP応答パケットを受信した経路とは逆側の経路に対して転送する(図2の(C)の(5)参照)。具体的には、ARP応答転送部10dは、パケット送受信部10aが、図4の(C)で示すARP応答パケットを端末300_1からサブネット内経路で受信すると、学習用パケットとして、当該ARP応答パケットの宛先をブロードキャストに変更したパケットを生成する。具体的には、図5の(A)に示すように、「MAC−DA:BC」とする学習用パケットを生成する。そして、ARP応答転送部10dは、パケット送受信部10aを介して、当該学習用パケットを、バックボーンネットワーク経路経由でブロードキャストに送信する。これにより、L2SW200_2は、端末300_1が右方向に存在することを、端末300_1の「MACアドレス:MAC(300_1)」とともに再学習し、L2SW200_3は、端末300_1が上方向に存在することを、端末300_1の「MACアドレス:MAC(300_1)」とともに再学習する(図2の(C)の(5−1)参照)。
また、ARP応答転送部10dは、パケット送受信部10aが、図4の(D)で示すARP応答パケットを端末300_2からバックボーンネットワーク経路で受信すると、学習用パケットとして、当該ARP応答パケットの宛先をブロードキャストに変更したパケットを生成する。具体的には、図5の(B)に示すように、「MAC−DA:BC」とする学習用パケットを生成する。そして、ARP応答転送部10dは、パケット送受信部10aを介して、当該学習用パケットをサブネット内経路経由でブロードキャストに送信する。これにより、L2SW200_1は、端末300_2が上方向に存在することを、端末300_2の「MACアドレス:MAC(300_2)」とともに再学習し、L2SW200_4は、端末300_2が左方向に存在することを、端末300_2の「MACアドレス:MAC(300_2)」とともに再学習する(図2の(C)の(5−2)参照)。
なお、本実施例では、パケット送受信部10aがARP要求パケットを送信して、ARP応答転送部10dが受信したARP応答パケットから学習用パケットを生成して転送する場合について説明したが、本発明はこれ限られるものではなく、パケット送受信部20aがARP要求パケットを送信して、ARP応答転送部20dが受信したARP応答パケットから学習用パケットを生成して転送する場合であってもよい。
[実施例1におけるルータによる処理の手順]
次に、図6および図7を用いて、実施例1におけるルータによる処理を説明する。図6は、分断検出からVLAN設定にいたる処理を説明するためのシーケンス図であり、図7は、実施例1におけるVLAN設定後のルータの処理を説明するための図である。
[分断検出からVLAN設定にいたる処理の手順]
まず、実施例1におけるルータ20は、サブネット内の分断を検出すると(ステップS601)、分断をルータ10に通知する(ステップS602)。例えば、図2の(A)に示すように、L2SW200_4とL2SW200_2の間で障害が発生し、サブネット400_1内が分断されると、分断検出部20eは、パケット送受信部20aが、パケット送受信部10aからの監視パケットを受信しない状態が継続することから、サブネット400_1内の分断を検出し、分断検出部20eは、サブネット400_1内が分断されたことを、ルータ10に通知するためのパケットを、パケット送受信部20aからバックボーンネットワーク100を介してパケット送受信部10aに送信する。
そして、実施例1におけるルータ10は、ルータ20から分断通知を受信すると(ステップS603)、冗長機能制御部10cは、ARPテーブル10gを複製し、ルータ20に送信する(ステップS604)。
続いて、実施例1におけるルータ20は、複製されたARPテーブル10gを受信すると、この内容をARPテーブル20g格納する(ステップS605)。
それとともに、実施例1におけるルータ20は、遮断されているバックボーンネットワーク100およびサブネット400_1との通信を解除する(ステップS606)。
そして、実施例1におけるルータ20は、サブネット400_1に設定されているVLANを、バックボーンネットワーク100に対しても設定する(ステップS607)。すなわち、接続制御部20fは、図2の(B)に示すように、従来サブネット400_1に設定されているVLANのVIDを、バックボーンネットワーク100に対しても設定し、ルータ10とルータ20との間を、「サブネット内経路」の他に、レイヤ2でバックボーンネットワーク100によって接続する「バックボーンネットワーク経路」を確立する。
[VLAN設定後のルータの処理の手順]
まず、実施例1におけるルータ10は、VLANがバックボーンネットワーク100に対して設定されると(ステップS701肯定)、パケット送受信部10aは、サブネット内経路およびバックボーンネットワーク経路に対し、ARPテーブル10gに記載される複数の端末のIPアドレスごとに、当該端末のMACアドレスを要求するARP要求パケットを送信し、当該端末のMACアドレスを送信元とするARP応答パケットを当該端末からサブネット内経路もしくはバックボーンネットワーク経路で受信する(ステップS702)。
例えば、パケット送受信部10aは、端末300_1に対して、図4の(A)に示すようなARP要求パケットを送信し、端末300_1から、図4の(C)に示すようなARP応答パケットを受信する。また、パケット送受信部10aは、端末300_2に対して、図4の(B)に示すようなARP要求パケットを送信し、端末300_2から、図4の(D)に示すようなARP応答パケットを受信する。
そして、ARP応答転送部10dは、受信したARP応答パケットに格納された端末のMACアドレスを送信元とする学習用パケットを生成し、当該ARP応答パケットを受信した経路とは逆側の経路に対して転送する(ステップS703)。例えば、ARP応答転送部10dは、パケット送受信部10aが図4の(C)で示すARP応答パケットを、端末300_1からサブネット内経路で受信すると、学習用パケットとして、当該ARP応答パケットの宛先をブロードキャストに変更したパケットを生成する。具体的には、図5の(A)に示すように、「MAC−DA:BC」とする学習用パケットを生成する。そして、ARP応答転送部10dは、パケット送受信部10aを介して、当該学習用パケットを、バックボーンネットワーク経路を経由してブロードキャストに送信する。
これにより、L2SW200_2は、端末300_1が右方向に存在することを、端末300_1の「MACアドレス:MAC(300_1)」とともに再学習し、L2SW200_3は、端末300_1が上方向に存在することを、端末300_1の「MACアドレス:MAC(300_1)」とともに再学習する(図2の(C)の(5−1)参照)。なお、端末300_2についてのレイヤ2スイッチの再学習も、同様な手順で行なう。
続いて、ARP応答転送部10dは、ARPテーブル10gに記載されるすべての端末について学習用パケットを生成し転送すると(ステップS704肯定)、処理を終了する。
[実施例1の効果]
上記したように、実施例1によれば、サブネット400_1内の分断の有無を検出し、サブネット400_1内の分断が検出された場合に、遮断されていたバックアップルータであるルータ20とバックボーンネットワーク100およびサブネット400_1との通信を解除するとともに、マスタルータであるルータ10が記憶するARPテーブル10gをルータ20のARPテーブル20gに格納して、ルータ20が冗長マスタルータに遷移させるよう制御し、サブネット400_1に設定されているVLANを、バックボーンネットワーク100に対しても設定し、マスタルータであるルータ10と冗長マスタルータとして機能するルータ20との間をレイヤ2でバックボーンネットワーク100によって接続し、サブネット内経路およびバックボーンネットワーク経路に対し、ARPテーブル10gに記載される複数の端末のIPアドレスごとに、当該端末のMACアドレスを要求するARP要求パケットを送信し、当該端末のMACアドレスを送信元とするARP応答パケットを当該端末からサブネット内経路もしくはバックボーンネットワーク経路で受信し、受信したARP応答パケットに格納された端末のMACアドレスを送信元とする学習用パケットを生成し、当該ARP応答パケットを受信した経路とは逆側の経路に対して転送するので、レイヤ2で接続したバックボーンネットワーク経路を利用して、一方の経路ではMACアドレスを再学習できないレイヤ2スイッチは、逆の経路でMACアドレスを再学習することができ、効率的なMACアドレスの再学習を可能にする。また、効率的な再学習により分断時における通信分断時間が短縮され、信頼性の高いネットワークを実現することが可能になる。
また、実施例1によれば、学習用パケットとして、受信したARP応答パケットの宛先をブロードキャストに変更したパケットを生成するので、CPUに対する負荷が軽減でき、さらに効率的なMACアドレスの再学習を可能にする。
上述した実施例1では、サブネット内の分断時において、レイヤ2スイッチにMACアドレスを再学習させる場合を説明したが、実施例2では、サブネット内の分断復旧時において、レイヤ2スイッチにMACアドレスを再学習させる場合について説明する。
[実施例2におけるルータの概要および特徴]
まず最初に、図8を用いて、実施例2におけるルータの主たる特徴を具体的に説明する。図8は、実施例2におけるルータの概要および特徴を説明するための図である。
実施例2におけるルータは、サブネット内の分断復旧を検出する。例えば、冗長マスタルータに遷移したルータ20は、マスタルータであるルータ10からの監視パケットを、再び、一定時間ごとに受信することで、サブネット400_1内の分断復旧を検出する(図8の(A)の(1)参照)。なお、この際、マスタルータであるルータ10も、冗長マスタルータに遷移したルータ20からの監視パケットを、一定時間ごとに受信することで、サブネット400_1内の分断復旧を検出する。
そして、実施例2におけるルータは、サブネット内の分断が復旧された場合に、バックボーンネットワーク100に対して設定したVLANを解除する(図8の(A)の(2)参照)。すなわち、マスタルータであるルータ10と冗長マスタルータとして機能するルータ20との間に設定したVIDを解除し、ルータ10とルータ20との間におけるレイヤ2接続を解除する。
そして、実施例2におけるルータは、ルータ20とバックボーンネットワーク100およびサブネット400_1との通信を遮断して、ルータ20が冗長マスタルータからバックアップルータに遷移させるよう制御する(図8の(A)の(3)参照)。
そして、実施例2におけるルータは、バックアップルータであるルータ20から当該ルータ20のMACアドレスを送信元とするパケットをマスタルータであるルータ10に対してサブネット内経路で送信する(図8の(B)の(4)参照)。すなわち、バックアップルータであるルータ20からサブネット内経路で、発信元MACアドレスが「MAC(ルータ20)」とするパケットをルータ10に送信する。なお、当該パケットとしては、ルータ20から送信することが遮断された監視パケット(例えば、BPDU)を、この場合のみ利用できるようにしてもよい。
これにより、サブネット内に収容されるレイヤ2スイッチであるL2SW200_1〜4は、バックアップルータとしてのルータ20のMACアドレス(MAC(ルータ20))と、ルータ20が接続される方向を再学習する。すなわち、L2SW200_1、L2SW200_4およびL2SW200_2は、ルータ20が右方向に接続され、L2SW200_3は、ルータ20が上方向に接続されることを再学習する。
そして、実施例2におけるルータは、マスタルータであるルータ10からサブネット内経路に対してARPテーブルに記載される複数の端末のIPアドレスごとに、当該端末のMACアドレスを要求するARP要求パケットを送信して当該端末のMACアドレスを送信元とするARP応答パケットを当該端末からサブネット内経路で受信する(図8の(B)の(5)参照)。
具体的には、ルータ10は、サブネット内経路に対し、ARPテーブルに記載される端末300_1のIPアドレス(IP(300_1))宛に端末300_1のMACアドレスを要求するARP要求パケットを送信し、端末300_1から「MACアドレス:MAC(300_1)」を格納するARP応答パケットを、サブネット内経路で受信する(図8の(B)の(5−1)参照)。ただし、これによって、図8の(A)に示す分断時におけるレイヤ2スイッチのMACアドレスの学習内容は変わらない。
また、ルータ10は、サブネット内経路に対し、ARPテーブルに記載される端末300_2のIPアドレス(IP(300_2))宛に端末300_2のMACアドレスを要求するARP要求パケットを送信し、端末300_2から「MACアドレス:MAC(300_2)」を格納するARP応答パケットを、サブネット内経路で受信する(図8の(B)の(5−2)参照)。これによって、図8の(A)に示す分断時におけるレイヤ2スイッチのMACアドレスの学習内容は、図8の(B)の(5−2)に示すように変化する。すなわち、L2SW200_1およびL2SW200_4は、端末300_2が右方向に接続されることを再学習する。
そして、実施例2におけるルータは、バックアップルータであるルータ20のMACアドレスを送信元とするARP要求パケットをマスタルータから再度複数の端末に送信して、当該端末のMACアドレスを送信元とするARP応答パケットを当該端末からサブネット内経路でバックアップルータであるルータ20に転送する(図8の(C)の(6)参照)。
具体的には、図8の(6−1)に示すように、バックアップルータであるルータ20のMACアドレスを送信元にして再度、ルータ10から端末300_1へ、ARP要求パケットを送信する。端末300_1は、ARP応答パケットを、送信元とされているルータ20に送信し、ルータ20は、端末300_1からのARP応答パケットを受信する。これにより、図8の(6−2)に示すように、L2SW200_2およびL2SW200_3は、端末300_1が左方向に接続されることを再学習する。これにより、図1に示すように、通常のレイヤ2スイッチのMACアドレスの学習内容に戻る。
また、図8の(6−2)に示すように、バックアップルータであるルータ20のMACアドレスを送信元にして再度、ルータ10から端末300_2へ、ARP要求パケットを送信する。端末300_2は、ARP応答パケットを、送信元とされているルータ20に送信し、ルータ20は、端末300_2からのARP応答パケットを受信する。ただし、本実施例では、これによっては、レイヤ2スイッチのMACアドレスの学習内容は変わらない。
このようなことから、実施例2におけるルータは、MACアドレスの再学習に要する時間を短縮でき、より効率的なMACアドレスの再学習を可能にする。
[実施例2におけるルータの構成]
次に、図3および図9を用いて、実施例2におけるルータを説明する。図3は、実施例1におけるルータの構成を示すブロック図であり、図9は、実施例2におけるARP応答転送部を説明するための図である。
図3に示すように、実施例2におけるルータ10およびルータ20は、実施例1におけるルータ10およびルータ20と同様の構成であるが、ルータ10を構成するパケット送受信部10a、冗長機能制御部10c、ARP応答転送部10d、分断検出部10eおよび接続制御部10fと、ルータ20を構成するパケット送受信部20a、冗長機能制御部20c、ARP応答転送部20d、分断検出部20eおよび接続制御部20fの処理内容が異なる。以下、これを中心に説明する。
分断検出部10eおよび分断検出部20eは、サブネット内の分断復旧を検出する。例えば、冗長マスタルータに遷移したルータ20のパケット送受信部20aが、マスタルータであるルータ10からの監視パケットを、再び、一定時間ごとに受信すると、分断検出部20eは、サブネット400_1内の分断復旧を検出する(図8の(A)の(1)参照)。なお、この際、マスタルータであるルータ10のパケット送受信部10aが、冗長マスタルータに遷移したルータ20からの監視パケットを、一定時間ごとに受信することで、分断検出部10eも、サブネット400_1内の分断復旧を検出する。
接続制御部10fおよび接続制御部20fは、サブネット内の分断が復旧された場合に、バックボーンネットワーク100に対して設定したVLANを解除する(図8の(A)の(2)参照)。すなわち、マスタルータであるルータ10と冗長マスタルータとして機能するルータ20との間に設定したVIDを解除し、ルータ10とルータ20との間におけるレイヤ2接続を解除する。ここで、分断検出部10eが検出した分断復旧に基づいて接続制御部10fが、バックボーンネットワーク100に対して設定したVLANを解除してもよいし、分断検出部20eが検出した分断復旧に基づいて接続制御部20fが、バックボーンネットワーク100に対して設定したVLANを解除してもよい。
ルータ20の冗長機能制御部20cは、分断検出部20eが検出した分断復旧に基づいて、ルータ20とバックボーンネットワーク100およびサブネット400_1との通信を遮断して、ルータ20が冗長マスタルータからバックアップルータに遷移させるよう制御する(図8の(A)の(3)参照)。
ルータ20のパケット送受信部20aは、バックアップルータであるルータ20から当該ルータ20のMACアドレスを送信元とするパケットをマスタルータであるルータ10に対してサブネット内経路で送信する(図8の(B)の(4)参照)。すなわち、バックアップルータであるルータ20からサブネット内経路で、発信元MACアドレスが「MAC(ルータ20)」とするパケットをルータ10に送信する。これにより、サブネット内に収容されるレイヤ2スイッチであるL2SW200_1〜4は、バックアップルータとしてのルータ20のMACアドレス(MAC(ルータ20))と、ルータ20が接続される方向を再学習する。
ルータ10のパケット送受信部10aは、サブネット内経路に対してARPテーブル10gに記憶される複数の端末のIPアドレスごとに、当該端末のMACアドレスを要求するARP要求パケットを送信して当該端末のMACアドレスを送信元とするARP応答パケットを当該端末からサブネット内経路で受信する(図8の(B)の(5)参照)。
具体的には、パケット送受信部10aは、ARPテーブルに記載される端末300_1のIPアドレス(IP(300_1))宛に、図4の(A)に示すARP要求パケットを送信し、端末300_1が送信した図4の(C)に示すARP応答パケットを受信する。
また、パケット送受信部10aは、ARPテーブルに記載される端末300_2のIPアドレス(IP(300_2))宛に、図4の(B)に示すARP要求パケットを送信し、端末300_2が送信した図4の(D)に示すARP応答パケットを受信する。これによって、図8の(A)に示す分断時におけるレイヤ2スイッチのMACアドレスの学習内容は、図8の(5−2)に示すように変化する。すなわち、L2SW200_1およびL2SW200_4は、端末300_2が右方向に接続されることを再学習する。
ルータ10のARP応答転送部10dは、バックアップルータであるルータ20のMACアドレスを送信元とするARP要求パケットをマスタルータから再度複数の端末に送信して、当該端末のMACアドレスを送信元とするARP応答パケットを当該端末からサブネット内経路でバックアップルータであるルータ20に転送する(図8の(C)の(6)参照)。
具体的には、図9の(A)に示すように、バックアップルータであるルータ20のMACアドレスとIPアドレスとをARP応答パケットの送信元として「ARP要求」に格納し、発信元MACアドレスとしては「MAC−SA:MAC(ルータ10)」とするARP要求パケットを、再度、端末300_1へ送信する。そして、端末300_1は、図9の(C)に示すように、ルータ20のMACアドレスを送信先とするARP応答パケットを、ルータ20に送信し、パケット送受信部20aは、端末300_1からのARP応答パケットを受信する。これにより、図8の(6−2)に示すように、L2SW200_2およびL2SW200_3は、端末300_1が左方向に接続されることを再学習する。これにより、図1に示すように、通常のレイヤ2スイッチのMACアドレスの学習内容に戻る。
また、図9の(B)に示すように、バックアップルータであるルータ20のMACアドレスとIPアドレスとをARP応答パケットの送信元として「ARP要求」に格納し、発信元MACアドレスとしては「MAC−SA:MAC(ルータ10)」とするARP要求パケットを、再度、端末300_2へ送信する。そして、端末300_2は、図9の(D)に示すように、ルータ20のMACアドレスを送信先とするARP応答パケットを、ルータ20に送信し、パケット送受信部20aは、端末300_2からのARP応答パケットを受信する。
[実施例2におけるルータによる処理の手順]
次に、図10および図11を用いて、実施例2におけるルータによる処理を説明する。図10は、分断復旧検出からバックアップルータからパケットを受信するにいたる処理を説明するための図であり、図11は、実施例2におけるバックアップルータからパケット受信後のルータの処理を説明するための図である。
[分断復旧検出からバックアップルータからパケットを受信するにいたる処理の手順]
まず、実施例2におけるルータ10およびルータ20は、サブネット内の分断復旧を検出すると(ステップS1001)、接続制御部10fは、バックボーンネットワーク100に対して設定したVLANを解除する(ステップS1002)。例えば、ルータ10のパケット送受信部10aが、冗長マスタルータであるルータ20からの監視パケットを、一定時間ごとに受信すると、分断検出部10eは、サブネット400_1内の分断復旧を検出し、接続制御部10fは、マスタルータであるルータ10と冗長マスタルータとして機能するルータ20との間に設定したVIDを解除し、ルータ10とルータ20との間におけるレイヤ2接続を解除する。
そして、ルータ20の冗長機能制御部20cは、分断検出部20eが検出した分断復旧に基づいて、ルータ20とバックボーンネットワーク100およびサブネット400_1との通信を遮断して、ルータ20が冗長マスタルータからバックアップルータに遷移させるよう制御する(ステップS1003、図8の(A)の(3)参照)。
続いて、ルータ20のパケット送受信部20aは、バックアップルータであるルータ20から当該ルータ20のMACアドレスを送信元とするパケットをマスタルータであるルータ10に対してサブネット内経路で送信し(ステップS1004、図8の(B)の(4)参照)、ルータ10のパケット送受信部10aは、当該パケットを受信する(ステップS1005)。
ここで、バックアップルータであるルータ20からサブネット内経路で、発信元MACアドレスが「MAC(ルータ20)」とするパケットをルータ10に送信することで、サブネット内に収容されるレイヤ2スイッチであるL2SW200_1〜4は、バックアップルータとしてのルータ20のMACアドレス(MAC(ルータ20))と、ルータ20が接続される方向を再学習する。すなわち、L2SW200_1、L2SW200_4およびL2SW200_2は、ルータ20が右方向に接続され、L2SW200_3は、ルータ20が上方向に接続されることを再学習する。
[バックアップルータからパケット受信後のルータの処理]
まず、実施例2におけるルータ10は、バックアップルータであるルータ20から当該ルータ20のMACアドレスを送信元とするパケットを受信すると(ステップS1101肯定)、ルータ10のパケット送受信部10aは、サブネット内経路に対してARPテーブル10gに記憶される複数の端末のIPアドレスごとに、当該端末のMACアドレスを要求するARP要求パケットを送信して当該端末のMACアドレスを送信元とするARP応答パケットを当該端末からサブネット内経路で受信する(ステップS1102)。
例えば、パケット送受信部10aは、ARPテーブルに記載される端末300_2のIPアドレス(IP(300_2))宛に、図4の(B)に示すARP要求パケットを送信し、端末300_2が送信した図4の(D)に示すARP応答パケットを受信する。これによって、図8の(A)に示す分断時におけるレイヤ2スイッチのMACアドレスの学習内容は、図8の(5−2)に示すように変化する。すなわち、L2SW200_1およびL2SW200_4は、端末300_2が右方向に接続されることを再学習する。
そして、ARP応答転送部10dは、バックアップルータであるルータ20のMACアドレスを送信元とするARP要求パケットをマスタルータから再度複数の端末に、学習用パケットとして送信して、当該端末のMACアドレスを送信元とするARP応答パケットを当該端末からサブネット内経路でバックアップルータであるルータ20に転送する(ステップS1103)。
例えば、図9の(A)に示すように、バックアップルータであるルータ20のMACアドレスとIPアドレスとをARP応答パケットの送信元として「ARP要求」に格納し、発信元MACアドレスとしては「MAC−SA:MAC(ルータ10)」とするARP要求パケットを、再度、端末300_1へ送信する。端末300_1は、図9の(C)に示すように、ルータ20のMACアドレスを送信先とするARP応答パケットを、ルータ20に送信し、パケット送受信部20aは、端末300_1からのARP応答パケットを受信する。これにより、図8の(6−2)に示すように、L2SW200_2およびL2SW200_3は、端末300_1が左方向に接続されることを再学習する。これにより、図1に示すように、通常のレイヤ2スイッチのMACアドレスの学習内容に戻る。
続いて、ARP応答転送部10dは、バックアップルータであるルータ20のMACアドレスを送信元とするARP要求パケットを学習用パケットとして、再度ARPテーブル10gに記載されるすべての端末に送信すると(ステップS1104肯定)、処理を終了する。
[実施例2の効果]
上記したように、実施例2によれば、サブネット400_1内の分断復旧が検出された場合に、バックボーンネットワーク100に対して設定したVLANを解除し、冗長マスタルータであるルータ20とバックボーンネットワーク100およびサブネット400_1との通信を遮断して冗長マスタルータからバックアップルータに遷移させるよう制御し、バックアップルータであるルータ20から当該ルータ20のMACアドレスを送信元とするパケットをマスタルータであるルータ10に対してサブネット内経路で送信し、マスタルータであるルータ10からサブネット内経路に対してARPテーブルに記載される複数の端末のIPアドレスごとに、当該端末のMACアドレスを要求するARP要求パケットを送信して当該端末のMACアドレスを送信元とするARP応答パケットを当該端末からサブネット内経路で受信し、受信したバックアップルータであるルータ20のMACアドレスを送信元とするARP要求パケットをマスタルータであるルータ10から再度複数の端末に送信して、当該端末のMACアドレスを送信元とするARP応答パケットを当該端末からサブネット内経路でバックアップルータに転送するので、サブネット内経路のみでMACアドレスを再学習でき、効率的なMACアドレスの再学習を可能にする。また、効率的な再学習により、分断復旧時における通信分断時間が短縮され、信頼性の高いネットワークを実現することが可能になる。
上述した実施例1では、サブネット内の分断時において、単独のルータが、レイヤ2スイッチにMACアドレスを再学習させる場合を説明したが、実施例3では、サブネット内の分断時において、冗長して構成される複数のルータが分担して、レイヤ2スイッチにMACアドレスを再学習する場合について説明する。
[実施例3におけるルータの概要および特徴]
まず最初に、図12を用いて、実施例3におけるルータの主たる特徴を具体的に説明する。図12は、実施例3におけるルータの概要および特徴を説明するための図である。
実施例3におけるルータは、サブネット内の分断時において、マスタルータであるルータ10と、バックアップルータから冗長マスタルータに遷移したルータ20とが、ARPテーブルに記載される複数の端末のIPアドレスを分担してARP要求パケットを送信する。
ここで、マスタルータであるルータ10が記憶するARPテーブルには、予め、分断発生時において、複数の端末ごとに、どちらのルータがARP要求パケットを送信するかを示す「担当」の項目がさらに記載されている。例えば、図12に示すように、ARPテーブルには、分断発生時において、ルータ10が端末300_1のIPアドレス(IP(300_1))にARP要求パケットを送信し、ルータ20が端末300_2のIPアドレス(IP(300_2))にARP要求パケットを送信することが、予め記載されている。
すなわち、実施例3におけるルータは、上記したARPテーブルを参照して、担当する端末のIPアドレスにARP要求パケットを送信し、当該端末からARP応答パケットを受信する(図12の(1)参照)。具体的には、上記したARPテーブルを共有して、ルータ10は、担当する端末300_1のIPアドレス(IP(300_1))にARP要求パケットをブロードキャストで送信して、端末300_1から、サブネット内経路でARP応答パケットを受信し(図12の(1−1)参照)、ルータ20は、担当する端末300_2のIPアドレス(IP(300_2))にARP要求パケットをブロードキャストで送信して、端末300_2から、サブネット内経路でARP応答パケットを受信する(図12の(1−2)参照)。
そして、実施例3におけるルータは、マスタルータであるルータ10と、バックアップルータから冗長マスタルータに遷移したルータ20とが、受信したARP応答パケットに格納された端末のMACアドレスを送信元とする学習用パケットを生成し、当該ARP応答パケットを受信した経路とは逆側の経路に対して転送する。
具体的には、ルータ10は、端末300_1から「MACアドレス:MAC(300_1)」をサブネット内経路で受信すると、「MACアドレス:MAC(300_1)」を送信元とする学習用パケットを生成し、バックボーンネットワーク経路に対して転送する。これにより、L2SW200_2は、端末300_1が右方向に存在することを、端末300_1の「MACアドレス:MAC(300_1)」とともに再学習し、L2SW200_3は、端末300_1が上方向に存在することを、端末300_1の「MACアドレス:MAC(300_1)」とともに再学習する(図12の(2−1)参照)。
これと同様に、ルータ20は、端末300_2から「MACアドレス:MAC(300_2)」をサブネット内経路で受信すると、「MACアドレス:MAC(300_2)」を送信元とする学習用パケットを生成し、バックボーンネットワーク経路に対して転送する。これにより、L2SW200_1は、端末300_2が上方向に存在することを、端末300_2の「MACアドレス:MAC(300_2)」とともに再学習し、L2SW200_4は、端末300_2が左方向に存在することを、端末300_2の「MACアドレス:MAC(300_2)」とともに再学習する(図12の(1−2)参照)。なお、図12の(1−2)は、ルータ20の転送による再学習の内容を、ルータ10の転送による再学習の内容とともに示している。
このようなことから、実施例3におけるルータは、MACアドレスの再学習に要する時間を短縮でき、より効率的なMACアドレスの再学習を可能にする。
[実施例3におけるルータの構成]
次に、図3、図13および図14を用いて、実施例3におけるルータを説明する。図3は、実施例1におけるルータの構成を示すブロック図であり、図13は、実施例3におけるパケット送受信部を説明するための図であり、図14は、実施例3におけるARP応答転送部を説明するための図である。
図3に示すように、実施例3におけるルータ10およびルータ20は、実施例1におけるルータ10およびルータ20と同様の構成であるが、ルータ10を構成するARPテーブル10gと、ルータ20を構成するARPテーブル20gとが記憶する内容が異なる。以下、これを中心に説明する。
ルータ10のARPテーブル10gは、予め、分断発生時において、複数の端末ごとに、どちらのルータがARP要求パケットを送信するかを示す「担当」の項目をさらに記憶する。例えば、図12に示すように、ARPテーブルには、分断発生時において、ルータ10が端末300_1のIPアドレス(IP(300_1))にARP要求パケットを送信し、ルータ20が端末300_2のIPアドレス(IP(300_2))にARP要求パケットを送信することが、予め記憶されている。
ルータ20のARPテーブル20gは、分断検出部10eおよび分断検出部20eがサブネット400_1内の分断を検出後、ルータ20が受信した「複製されたARPテーブル10g」を記憶する。
パケット送受信部10aは、サブネット内経路およびバックボーンネットワーク経路に対し、ARPテーブル10gが記憶する担当分の複数の端末のIPアドレスごとに、当該端末のMACアドレスを要求するARP要求パケットを送信し、当該端末のMACアドレスを送信元とするARP応答パケットを当該端末からサブネット内経路もしくはバックボーンネットワーク経路で受信する。
具体的には、パケット送受信部10aは、ARPテーブル10gを参照して、端末300_1のIPアドレス(IP(300_1))宛に、図13の(A)に示すように、送信先は、ブロードキャスト(MAC−DA:BC)とし、送信元のMACアドレス(MAC−SA)は、「MAC(ルータ10)」とするARP要求パケットを送信する。そして、パケット送受信部10aは、図13の(C)に示すように、送信先はルータ10(MAC−DA:MAC(ルータ10))とし、端末300_1のMACアドレスを送信元(MAC−SA:MACアドレス:MAC(300_1))とするARP応答パケットをサブネット内経路で受信する(図12の(1−1)参照)。
また、パケット送受信部20aは、サブネット内経路およびバックボーンネットワーク経路に対し、ARPテーブル20gが記憶する担当分の複数の端末のIPアドレスごとに、当該端末のMACアドレスを要求するARP要求パケットを送信し、当該端末のMACアドレスを送信元とするARP応答パケットを当該端末からサブネット内経路もしくはバックボーンネットワーク経路で受信する。
具体的には、パケット送受信部20aは、ARPテーブル20gを参照して、端末300_2のIPアドレス(IP(300_2))宛に、図13の(B)に示すように、送信先は、ブロードキャスト(MAC−DA:BC)とし、送信元のMACアドレス(MAC−SA)は、「MAC(ルータ20)」とするARP要求パケットを送信する。そして、パケット送受信部20aは、図13の(D)に示すように、送信先はルータ20(MAC−DA:MAC(ルータ20))とし、端末300_2のMACアドレスを送信元(MAC−SA:MACアドレス:MAC(300_2))とするARP応答パケットをサブネット内経路で受信する(図12の(1−2)参照)。
ARP応答転送部10dは、受信したARP応答パケットに格納された端末のMACアドレスを送信元とする学習用パケットを生成し、当該ARP応答パケットを受信した経路とは逆側の経路に対して転送する。具体的には、ARP応答転送部10dは、パケット送受信部10aが、図13の(C)で示すARP応答パケットを端末300_1からサブネット内経路で受信すると、学習用パケットとして、当該ARP応答パケットの宛先をブロードキャストに変更したパケットを生成する。具体的には、図14の(A)に示すように、「MAC−DA:BC」とする学習用パケットを生成する。そして、ARP応答転送部10dは、パケット送受信部10aを介して、当該学習用パケットを、バックボーンネットワーク経路経由でブロードキャストに送信する。これにより、L2SW200_2は、端末300_1が右方向に存在することを、端末300_1の「MACアドレス:MAC(300_1)」とともに再学習し、L2SW200_3は、端末300_1が上方向に存在することを、端末300_1の「MACアドレス:MAC(300_1)」とともに再学習する(図12の(2−1)参照)。
また、ARP応答転送部20dは、パケット送受信部20aが、図13の(D)で示すARP応答パケットを端末300_2からサブネット内経路で受信すると、学習用パケットとして、当該ARP応答パケットの宛先をブロードキャストに変更したパケットを生成する。具体的には、図14の(B)に示すように、「MAC−DA:BC」とする学習用パケットを生成する。そして、ARP応答転送部20dは、パケット送受信部20aを介して、当該学習用パケットを、当該学習用パケットをバックボーンネットワーク経路経由でブロードキャストに送信する。これにより、L2SW200_1は、端末300_2が上方向に存在することを、端末300_2の「MACアドレス:MAC(300_2)」とともに再学習し、L2SW200_4は、端末300_2が左方向に存在することを、端末300_2の「MACアドレス:MAC(300_2)」とともに再学習する(図12の(2−2)参照)。
[実施例3におけるルータによる処理の手順]
次に、図15を用いて、実施例3におけるルータによる処理を説明する。図15は、実施例3におけるVLAN設定後のルータの処理を説明するための図である。なお、分断検出からVLAN設定にいたる処理の手順は、図6を用いて上述した処理の手順と同様なので、説明を省略する。
[VLAN設定後のルータの処理の手順]
まず、実施例3におけるルータ10およびルータ20は、VLANがバックボーンネットワーク100に対して設定されると(ステップS1501肯定)、パケット送受信部10aおよびパケット送受信部20aは、それぞれ、ARPテーブル10gおよびARPテーブル20gを参照して、分担する複数の端末のIPアドレスごとに、サブネット内経路およびバックボーンネットワーク経路に対し、当該端末のMACアドレスを要求するARP要求パケットを送信し、当該端末のMACアドレスを送信元とするARP応答パケットを当該端末からサブネット内経路もしくはバックボーンネットワーク経路で受信する(ステップS1502)。
例えば、パケット送受信部10aは、ルータ10が担当する端末300_1に対して、図13の(A)に示すようなARP要求パケットを送信し、端末300_1から、図13の(C)に示すようなARP応答パケットを受信する。また、パケット送受信部20aは、ルータ20が担当する端末300_2に対して、図13の(B)に示すようなARP要求パケットを送信し、端末300_2から、図13の(D)に示すようなARP応答パケットを受信する。
そして、ARP応答転送部10dおよびARP応答転送部20dは、受信したARP応答パケットに格納された端末のMACアドレスを送信元とする学習用パケットを生成し、当該ARP応答パケットを受信した経路とは逆側の経路に対して転送する(ステップS1503)。例えば、ARP応答転送部10dは、パケット送受信部10aが図13の(C)で示すARP応答パケットを、端末300_1からサブネット内経路で受信すると、学習用パケットとして、当該ARP応答パケットの宛先をブロードキャストに変更したパケットを生成する。具体的には、図14の(A)に示すように、「MAC−DA:BC」とする学習用パケットを生成する。そして、ARP応答転送部10dは、パケット送受信部10aを介して、当該学習用パケットを、バックボーンネットワーク経路を経由してブロードキャストに送信する。
これにより、L2SW200_2は、端末300_1が右方向に存在することを、端末300_1の「MACアドレス:MAC(300_1)」とともに再学習し、L2SW200_3は、端末300_1が上方向に存在することを、端末300_1の「MACアドレス:MAC(300_1)」とともに再学習する(図12の(2−1)参照)。
また、ARP応答転送部20dは、パケット送受信部20aが図13の(D)で示すARP応答パケットを、端末300_2からサブネット内経路で受信すると、学習用パケットとして、当該ARP応答パケットの宛先をブロードキャストに変更したパケットを生成する。具体的には、図14の(B)に示すように、「MAC−DA:BC」とする学習用パケットを生成する。そして、ARP応答転送部20dは、パケット送受信部20aを介して、当該学習用パケットを、バックボーンネットワーク経路を経由してブロードキャストに送信する。
これにより、L2SW200_1は、端末300_2が上方向に存在することを、端末300_2の「MACアドレス:MAC(300_2)」とともに再学習し、L2SW200_4は、端末300_2が左方向に存在することを、端末300_2の「MACアドレス:MAC(300_2)」とともに再学習する(図12の(2−2)参照)。
続いて、ARP応答転送部10dおよびARP応答転送部20dは、ARPテーブル10gおよびにARPテーブル20g記載される、担当するすべての端末について学習用パケットを生成し転送すると(ステップS1504肯定)、処理を終了する。
[実施例3の効果]
上記したように、実施例3によれば、マスタルータであるルータ10と冗長マスタルータに遷移したルータ20とが、ARPテーブルに記載される複数の端末のIPアドレスを分担してARP要求パケットを送信し、マスタルータであるルータ10と冗長マスタルータに遷移したルータ20とが、受信したARP応答パケットに格納された端末のMACアドレスを送信元とする学習用パケットを生成し、当該ARP応答パケットを受信した経路とは逆側の経路に対して転送するので、MACアドレスの再学習に要する時間を短縮でき、より効率的なMACアドレスの再学習を可能にする。
さて、これまで実施例1〜3におけるルータについて説明したが、本発明は上述した実施例以外にも、種々の異なる形態にて実施されてもよいものである。そこで、以下では、実施例4におけるルータとして、種々の異なる実施例を(1)〜(4)に区分けして説明する。
(1)ARP要求パケットの送信
上記の実施例3では、サブネット分断時においてルータごとに分担する端末がARPテーブルに記憶されている場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ネットワークの管理者が、ルータごとに分担する端末を動的に設定する場合であってもよい。
(2)学習用パケット
上記の実施例1および実施例3では、学習用パケットとして、受信したARP応答パケットの宛先をブロードキャストに変更したパケットを生成する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、学習用パケットとして、受信した端末のMACアドレスを送信元とするBPDUを生成する場合であってもよい。これにより、既存の機能を利用でき、効率的なMACアドレスの再学習を可能にする。
(3)システム構成等
また、上記の実施例において説明した各処理のうち、自動的におこなわれるものとして説明した処理の全部または一部を手動でおこなうこともでき(例えば、分断発生時に自動的にARP応答パケットを送信するのではなく、キーボードやタッチパネルからARP応答パケットの送信要求を受け付けるなど)、あるいは、手動的におこなうものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的におこなうこともできる。この他、上記文章中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報(例えば、ARPテーブルの「担当」項目など)については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各処理部および各記憶部の分散・統合の具体的形態(例えば、図3の形態など)は図示のものに限られず、例えば、冗長機能制御部10cと接続制御部10fとを統合するなど、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。さらに、各装置にて行なわれる各処理機能は、その全部または任意の一部が、CPUおよび当該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。
(4)通信保証プログラム
ところで上記の実施例1〜3では、ハードウェアロジックによって各種の処理を実現する場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、あらかじめ用意されたプログラムをコンピュータで実行するようにしてもよい。そこで以下では、図16を用いて、上記の実施例1に示したルータと同様の機能を有する通信保証プログラムを実行するコンピュータの一例を説明する。図16は、実施例1の通信保証プログラムを実行するコンピュータを示す図である。
図16に示すように、情報処理装置としてのコンピュータ160は、キーボード161、ディスプレイ162、CPU163、ROM164、HDD165、RAM166およびバス167などで接続して構成され、さらにバックボーンネットワーク100とサブネット400_1とに接続される。
ROM164には、上記の実施例1に示したルータ10と同様の機能を発揮する通信保証プログラム、つまり、図16に示すように、ルーティング制御プログラム164a、パケット送受信プログラム164b、分断検出プログラム164c、冗長機能制御プログラム164d、接続制御プログラム164e、ARP応答転送プログラム164fが予め記憶されている。なお、これらのプログラム164a〜164fについては、図3に示したルータ10の各構成要素と同様、適宜統合または分散してもよい。
そして、CPU163が、これらのプログラム164a〜164fをROM164から読みだして実行することで、図16に示すように、各プログラム164a〜164fは、ルーティング制御プロセス163a、パケット送受信プロセス163b、分断検出プロセス163c、冗長機能制御プロセス163d、接続制御プロセス163e、ARP応答転送プロセス163fとして機能するようになる。なお、各プロセス163a〜163fは、図3に示した、ルーティング制御部10b、パケット送受信部10a、分断検出部10e、冗長機能制御部10c、接続制御部10f、ARP応答転送部10dにそれぞれ対応する。
また、HDD165には、図16に示すように、ARPテーブルデータ165aが設けられる。そしてCPU163は、ARPテーブルデータ166aをARPテーブルデータ165aに対して登録し、このARPテーブルデータ166aに基づいて通信保証処理を実行する。
なお、上記した各プログラム164a〜164fについては、必ずしも最初からROM164に記憶させておく必要はなく、例えばコンピュータ160に挿入されるフレキシブルディスク(FD)、CD−ROM、MOディスク、DVDディスク、光磁気ディスク、ICカードなどの「可搬用の物理媒体」、または、コンピュータ160の内外に備えられるHDDなどの「固定用物理媒体」、さらには、公衆回線、インターネット、LAN、WANなどを介してコンピュータ160に接続される「他のコンピュータ(またはサーバ)」などに各プログラムを記憶させておき、コンピュータ160がこれらから各プログラムを読み出して実行するようにしてもよい。
(付記1)ARP応答パケットを中継してMACアドレスを学習する複数のレイヤ2スイッチおよび前記レイヤ2スイッチに接続される複数の端末からなるサブネットと、バックボーンネットワークとの間に介在して、マスタルータまたはバックアップルータとして両者を冗長構成で接続するルータであって、
前記サブネット内の分断の有無を検出する分断検出手段と、
前記分断検出手段によってサブネット内の分断が検出された場合に、遮断されていた前記バックアップルータと前記バックボーンネットワークおよび前記サブネットとの通信を解除するとともに、前記マスタルータが記憶する前記複数の端末のIPアドレスとMACアドレスとを対応付けたARPテーブルを前記バックアップルータに格納して、当該バックアップルータが冗長マスタルータに遷移させるよう制御する冗長機能制御手段と、
前記サブネットに設定されているVLANを、前記バックボーンネットワークに対しても設定し、前記マスタルータと前記冗長マスタルータとして機能する前記バックアップルータとの間をレイヤ2で前記バックボーンネットワークによって接続する接続制御手段と、
前記サブネット内経路および前記接続制御手段によって接続されたバックボーンネットワーク経路に対し、前記ARPテーブルに記載される前記複数の端末のIPアドレスごとに、当該端末のMACアドレスを要求するARP要求パケットを送信し、当該端末のMACアドレスを送信元とするARP応答パケットを当該端末から前記サブネット内経路もしくは前記バックボーンネットワーク経路で受信するARP送受信手段と、
前記ARP送受信手段によって受信したARP応答パケットに格納された前記端末のMACアドレスを送信元とする学習用パケットを生成し、当該ARP応答パケットを受信した経路とは逆側の経路に対して転送するARP応答転送手段と、
を備えたことを特徴とするルータ。
(付記2)前記ARP応答転送手段は、前記学習用パケットとして、受信したARP応答パケットの宛先をブロードキャストに変更したパケットを生成することを特徴とする付記1に記載のルータ。
(付記3)前記ARP応答転送手段は、前記学習用パケットとして、受信した前記端末のMACアドレスを送信元とするBPDUを生成することを特徴とする付記1に記載のルータ。
(付記4)前記ARP送受信手段は、前記マスタルータと前記冗長マスタルータにそれぞれ備えられ、前記ARPテーブルに記載される前記複数の端末のIPアドレスを分担して前記ARP要求パケットを送信し、
前記ARP応答転送手段は、前記マスタルータと前記冗長マスタルータにそれぞれ備えられ、前記ARP送受信手段によって受信したARP応答パケットに格納された前記端末のMACアドレスを送信元とする学習用パケットを生成し、当該ARP応答パケットを受信した経路とは逆側の経路に対して転送することを特徴とする付記1〜3のいずれかひとつに記載のルータ。
(付記5)前記接続制御手段は、前記分断検出手段によってサブネット内の分断復旧が検出された場合に、前記バックボーンネットワークに対して設定したVLANを解除し、
前記冗長機能制御手段は、前記冗長マスタルータと前記バックボーンネットワークおよび前記サブネットとの通信を遮断して前記冗長マスタルータが前記バックアップルータに遷移させるよう制御し、
前記ARP送受信手段は、前記バックアップルータから当該バックアップルータのMACアドレスを送信元とするパケットを前記マスタルータに対して前記サブネット内経路で送信し、前記マスタルータから前記サブネット内経路に対して前記ARPテーブルに記載される前記複数の端末のIPアドレスごとに、当該端末のMACアドレスを要求するARP要求パケットを送信して当該端末のMACアドレスを送信元とするARP応答パケットを当該端末から前記サブネット内経路で受信し、
前記ARP応答転送手段は、前記ARP送受信手段により受信した前記バックアップルータのMACアドレスを送信元とする前記ARP要求パケットを前記マスタルータから再度前記複数の端末に送信して、当該端末のMACアドレスを送信元とするARP応答パケットを当該端末から前記サブネット内経路で前記バックアップルータに転送することを特徴とする付記1〜4のいずれかひとつに記載のルータ。
(付記6)ARP応答パケットを中継してMACアドレスを学習する複数のレイヤ2スイッチおよび前記レイヤ2スイッチに接続される複数の端末からなるサブネットと、バックボーンネットワークとの間に介在して、マスタルータまたはバックアップルータとして両者を冗長構成で接続するルータに適用され、前記複数の端末間の通信を保証する通信保証方法であって、
前記サブネット内の分断の有無を検出する分断検出工程と、
前記分断検出工程によってサブネット内の分断が検出された場合に、遮断されていた前記バックアップルータと前記バックボーンネットワークおよび前記サブネットとの通信を解除するとともに、前記マスタルータが記憶する前記複数の端末のIPアドレスとMACアドレスとを対応付けたARPテーブルを前記バックアップルータに格納して、当該バックアップルータが冗長マスタルータに遷移させるよう制御する冗長機能制御工程と、
前記サブネットに設定されているVLANを、前記バックボーンネットワークに対しても設定し、前記マスタルータと前記冗長マスタルータとして機能する前記バックアップルータとの間をレイヤ2で前記バックボーンネットワークによって接続する接続制御工程と、
前記サブネット内経路および前記接続制御工程によって接続されたバックボーンネットワーク経路に対し、前記ARPテーブルに記載される前記複数の端末のIPアドレスごとに、当該端末のMACアドレスを要求するARP要求パケットを送信し、当該端末のMACアドレスを送信元とするARP応答パケットを当該端末から前記サブネット内経路もしくは前記バックボーンネットワーク経路で受信するARP送受信工程と、
前記ARP送受信工程によって受信したARP応答パケットに格納された前記端末のMACアドレスを送信元とする学習用パケットを生成し、当該ARP応答パケットを受信した経路とは逆側の経路に対して転送するARP応答転送工程と、
を含んだことを特徴とする通信保証方法。
(付記7)前記ARP応答転送工程は、前記学習用パケットとして、受信したARP応答パケットの宛先をブロードキャストに変更したパケットを生成することを特徴とする付記6に記載の通信保証方法。
(付記8)前記ARP応答転送工程は、前記学習用パケットとして、受信した前記端末のMACアドレスを送信元とするBPDUを生成することを特徴とする付記6に記載の通信保証方法。
(付記9)前記ARP送受信工程は、前記マスタルータと前記冗長マスタルータにそれぞれ備えられ、前記ARPテーブルに記載される前記複数の端末のIPアドレスを分担して前記ARP要求パケットを送信し、
前記ARP応答転送工程は、前記マスタルータと前記冗長マスタルータにそれぞれ備えられ、前記ARP送受信工程によって受信したARP応答パケットに格納された前記端末のMACアドレスを送信元とする学習用パケットを生成し、当該ARP応答パケットを受信した経路とは逆側の経路に対して転送することを特徴とする付記6〜8のいずれかひとつに記載の通信保証方法。
(付記10)前記接続制御工程は、前記分断検出工程によってサブネット内の分断復旧が検出された場合に、前記バックボーンネットワークに対して設定したVLANを解除し、
前記冗長機能制御工程は、前記冗長マスタルータと前記バックボーンネットワークおよび前記サブネットとの通信を遮断して前記冗長マスタルータが前記バックアップルータに遷移させるよう制御し、
前記ARP送受信工程は、前記バックアップルータから当該バックアップルータのMACアドレスを送信元とするパケットを前記マスタルータに対して前記サブネット内経路で送信し、前記マスタルータから前記サブネット内経路に対して前記ARPテーブルに記載される前記複数の端末のIPアドレスごとに、当該端末のMACアドレスを要求するARP要求パケットを送信して当該端末のMACアドレスを送信元とするARP応答パケットを当該端末から前記サブネット内経路で受信し、
前記ARP応答転送工程は、前記ARP送受信工程により受信した前記バックアップルータのMACアドレスを送信元とする前記ARP要求パケットを前記マスタルータから再度前記複数の端末に送信して、当該端末のMACアドレスを送信元とするARP応答パケットを当該端末から前記サブネット内経路で前記バックアップルータに転送することを特徴とする付記6〜9のいずれかひとつに記載の通信保証方法。
(付記11)ARP応答パケットを中継してMACアドレスを学習する複数のレイヤ2スイッチおよび前記レイヤ2スイッチに接続される複数の端末からなるサブネットと、バックボーンネットワークとの間に介在して、マスタルータまたはバックアップルータとして両者を冗長構成で接続するルータとしてのコンピュータに、前記複数の端末間の通信を保証する通信保証方法を実行させる通信保証プログラムであって、
前記サブネット内の分断の有無を検出する分断検出手順と、
前記分断検出手順によってサブネット内の分断が検出された場合に、遮断されていた前記バックアップルータと前記バックボーンネットワークおよび前記サブネットとの通信を解除するとともに、前記マスタルータが記憶する前記複数の端末のIPアドレスとMACアドレスとを対応付けたARPテーブルを前記バックアップルータに格納して、当該バックアップルータが冗長マスタルータに遷移させるよう制御する冗長機能制御手順と、
前記サブネットに設定されているVLANを、前記バックボーンネットワークに対しても設定し、前記マスタルータと前記冗長マスタルータとして機能する前記バックアップルータとの間をレイヤ2で前記バックボーンネットワークによって接続する接続制御手順と、
前記サブネット内経路および前記接続制御手順によって接続されたバックボーンネットワーク経路に対し、前記ARPテーブルに記載される前記複数の端末のIPアドレスごとに、当該端末のMACアドレスを要求するARP要求パケットを送信し、当該端末のMACアドレスを送信元とするARP応答パケットを当該端末から前記サブネット内経路もしくは前記バックボーンネットワーク経路で受信するARP送受信手順と、
前記ARP送受信手順によって受信したARP応答パケットに格納された前記端末のMACアドレスを送信元とする学習用パケットを生成し、当該ARP応答パケットを受信した経路とは逆側の経路に対して転送するARP応答転送手順と、
をコンピュータに実行させることを特徴とする通信保証プログラム。
(付記12)前記ARP応答転送手順は、前記学習用パケットとして、受信したARP応答パケットの宛先をブロードキャストに変更したパケットを生成することを特徴とする付記11に記載の通信保証プログラム。
(付記13)前記ARP応答転送手順は、前記学習用パケットとして、受信した前記端末のMACアドレスを送信元とするBPDUを生成することを特徴とする付記11に記載の通信保証プログラム。
(付記14)前記ARP送受信手順は、前記マスタルータと前記冗長マスタルータにそれぞれ備えられ、前記ARPテーブルに記載される前記複数の端末のIPアドレスを分担して前記ARP要求パケットを送信し、
前記ARP応答転送手順は、前記マスタルータと前記冗長マスタルータにそれぞれ備えられ、前記ARP送受信手順によって受信したARP応答パケットに格納された前記端末のMACアドレスを送信元とする学習用パケットを生成し、当該ARP応答パケットを受信した経路とは逆側の経路に対して転送することを特徴とする付記11〜13のいずれかひとつに記載の通信保証プログラム。
(付記15)前記接続制御手順は、前記分断検出手順によってサブネット内の分断復旧が検出された場合に、前記バックボーンネットワークに対して設定したVLANを解除し、
前記冗長機能制御手順は、前記冗長マスタルータと前記バックボーンネットワークおよび前記サブネットとの通信を遮断して前記冗長マスタルータが前記バックアップルータに遷移させるよう制御し、
前記ARP送受信手順は、前記バックアップルータから当該バックアップルータのMACアドレスを送信元とするパケットを前記マスタルータに対して前記サブネット内経路で送信し、前記マスタルータから前記サブネット内経路に対して前記ARPテーブルに記載される前記複数の端末のIPアドレスごとに、当該端末のMACアドレスを要求するARP要求パケットを送信して当該端末のMACアドレスを送信元とするARP応答パケットを当該端末から前記サブネット内経路で受信し、
前記ARP応答転送手順は、前記ARP送受信手順により受信した前記バックアップルータのMACアドレスを送信元とする前記ARP要求パケットを前記マスタルータから再度前記複数の端末に送信して、当該端末のMACアドレスを送信元とするARP応答パケットを当該端末から前記サブネット内経路で前記バックアップルータに転送することを特徴とする付記11〜14のいずれかひとつに記載の通信保証プログラム。
以上のように、本発明に係るルータ、通信保証方法および通信保証プログラムは、複数のレイヤ2スイッチおよびレイヤ2スイッチに接続される複数の端末からなるサブネットと、バックボーンネットワークとの間に介在して、マスタルータまたはバックアップルータとして両者を冗長構成で接続するルータに有用であり、特に、効率的なMACアドレスの再学習を可能にすることに適する。
実施例1におけるルータの概要を説明するための図である。 実施例1におけるルータの特徴を説明するための図である。 実施例1におけるルータの構成を示すブロック図である。 実施例1におけるパケット送受信部を説明するための図である。 実施例1におけるARP応答転送部を説明するための図である。 分断検出からVLAN設定にいたる処理を説明するためのシーケンス図である。 実施例1におけるVLAN設定後のルータの処理を説明するための図である。 実施例2におけるルータの概要および特徴を説明するための図である。 実施例2におけるARP応答転送部を説明するための図である。 分断復旧検出からバックアップルータからパケットを受信するにいたる処理を説明するための図である。 実施例2におけるバックアップルータからパケット受信後のルータの処理を説明するための図である。 実施例3におけるルータの概要および特徴を説明するための図である。 実施例3におけるパケット送受信部を説明するための図である。 実施例3におけるARP応答転送部を説明するための図である。 実施例3におけるVLAN設定後のルータの処理を説明するための図である。 実施例1の通信保証プログラムを実行するコンピュータを示す図である。
符号の説明
10 ルータ
10a パケット送受信部
10b ルーティング制御部
10c 冗長機能制御部
10d ARP応答転送部
10e 分断検出部
10f 接続制御部
10g ARPテーブル
20 ルータ
20a パケット送受信部
20b ルーティング制御部
20c 冗長機能制御部
20d ARP応答転送部
20e 分断検出部
20f 接続制御部
20g ARPテーブル
100 バックボーンネットワーク
400_1 サブネット

Claims (7)

  1. ARP応答パケットを中継してMACアドレスを学習する複数のレイヤ2スイッチおよび前記レイヤ2スイッチに接続される複数の端末からなるサブネットと、バックボーンネットワークとの間に介在して、マスタルータまたはバックアップルータとして両者を冗長構成で接続するルータであって、
    前記サブネット内の分断の有無を検出する分断検出手段と、
    前記分断検出手段によってサブネット内の分断が検出された場合に、遮断されていた前記バックアップルータと前記バックボーンネットワークおよび前記サブネットとの通信を解除するとともに、前記マスタルータが記憶する前記複数の端末のIPアドレスとMACアドレスとを対応付けたARPテーブルを前記バックアップルータに格納して、当該バックアップルータが冗長マスタルータに遷移させるよう制御する冗長機能制御手段と、
    前記サブネットに設定されているVLANを、前記バックボーンネットワークに対しても設定し、前記マスタルータと前記冗長マスタルータとして機能する前記バックアップルータとの間をレイヤ2で前記バックボーンネットワークによって接続する接続制御手段と、
    前記サブネット内経路および前記接続制御手段によって接続されたバックボーンネットワーク経路に対し、前記ARPテーブルに記載される前記複数の端末のIPアドレスごとに、当該端末のMACアドレスを要求するARP要求パケットを送信し、当該端末のMACアドレスを送信元とするARP応答パケットを当該端末から前記サブネット内経路もしくは前記バックボーンネットワーク経路で受信するARP送受信手段と、
    前記ARP送受信手段によって受信したARP応答パケットに格納された前記端末のMACアドレスを送信元とする学習用パケットを生成し、当該ARP応答パケットを受信した経路とは逆側の経路に対して転送するARP応答転送手段と、
    を備えたことを特徴とするルータ。
  2. 前記ARP応答転送手段は、前記学習用パケットとして、受信したARP応答パケットの宛先をブロードキャストに変更したパケットを生成することを特徴とする請求項1に記載のルータ。
  3. 前記ARP応答転送手段は、前記学習用パケットとして、受信した前記端末のMACアドレスを送信元とするBPDUを生成することを特徴とする請求項1に記載のルータ。
  4. 前記ARP送受信手段は、前記マスタルータと前記冗長マスタルータにそれぞれ備えられ、前記ARPテーブルに記載される前記複数の端末のIPアドレスを分担して前記ARP要求パケットを送信し、
    前記ARP応答転送手段は、前記マスタルータと前記冗長マスタルータにそれぞれ備えられ、前記ARP送受信手段によって受信したARP応答パケットに格納された前記端末のMACアドレスを送信元とする学習用パケットを生成し、当該ARP応答パケットを受信した経路とは逆側の経路に対して転送することを特徴とする請求項1〜3のいずれかひとつに記載のルータ。
  5. 前記接続制御手段は、前記分断検出手段によってサブネット内の分断復旧が検出された場合に、前記バックボーンネットワークに対して設定したVLANを解除し、
    前記冗長機能制御手段は、前記冗長マスタルータと前記バックボーンネットワークおよび前記サブネットとの通信を遮断して前記冗長マスタルータが前記バックアップルータに遷移させるよう制御し、
    前記ARP送受信手段は、前記バックアップルータから当該バックアップルータのMACアドレスを送信元とするパケットを前記マスタルータに対して前記サブネット内経路で送信し、前記マスタルータから前記サブネット内経路に対して前記ARPテーブルに記載される前記複数の端末のIPアドレスごとに、当該端末のMACアドレスを要求するARP要求パケットを送信して当該端末のMACアドレスを送信元とするARP応答パケットを当該端末から前記サブネット内経路で受信し、
    前記ARP応答転送手段は、前記ARP送受信手段により受信した前記バックアップルータのMACアドレスを送信元とする前記ARP要求パケットを前記マスタルータから再度前記複数の端末に送信して、当該端末のMACアドレスを送信元とするARP応答パケットを当該端末から前記サブネット内経路で前記バックアップルータに転送することを特徴とする請求項1〜4のいずれかひとつに記載のルータ。
  6. ARP応答パケットを中継してMACアドレスを学習する複数のレイヤ2スイッチおよび前記レイヤ2スイッチに接続される複数の端末からなるサブネットと、バックボーンネットワークとの間に介在して、マスタルータまたはバックアップルータとして両者を冗長構成で接続するルータに適用され、前記複数の端末間の通信を保証する通信保証方法であって、
    前記サブネット内の分断の有無を検出する分断検出工程と、
    前記分断検出工程によってサブネット内の分断が検出された場合に、遮断されていた前記バックアップルータと前記バックボーンネットワークおよび前記サブネットとの通信を解除するとともに、前記マスタルータが記憶する前記複数の端末のIPアドレスとMACアドレスとを対応付けたARPテーブルを前記バックアップルータに格納して、当該バックアップルータが冗長マスタルータに遷移させるよう制御する冗長機能制御工程と、
    前記サブネットに設定されているVLANを、前記バックボーンネットワークに対しても設定し、前記マスタルータと前記冗長マスタルータとして機能する前記バックアップルータとの間をレイヤ2で前記バックボーンネットワークによって接続する接続制御工程と、
    前記サブネット内経路および前記接続制御工程によって接続されたバックボーンネットワーク経路に対し、前記ARPテーブルに記載される前記複数の端末のIPアドレスごとに、当該端末のMACアドレスを要求するARP要求パケットを送信し、当該端末のMACアドレスを送信元とするARP応答パケットを当該端末から前記サブネット内経路もしくは前記バックボーンネットワーク経路で受信するARP送受信工程と、
    前記ARP送受信工程によって受信したARP応答パケットに格納された前記端末のMACアドレスを送信元とする学習用パケットを生成し、当該ARP応答パケットを受信した経路とは逆側の経路に対して転送するARP応答転送工程と、
    を含んだことを特徴とする通信保証方法。
  7. ARP応答パケットを中継してMACアドレスを学習する複数のレイヤ2スイッチおよび前記レイヤ2スイッチに接続される複数の端末からなるサブネットと、バックボーンネットワークとの間に介在して、マスタルータまたはバックアップルータとして両者を冗長構成で接続するルータとしてのコンピュータに、前記複数の端末間の通信を保証する通信保証方法を実行させる通信保証プログラムであって、
    前記サブネット内の分断の有無を検出する分断検出手順と、
    前記分断検出手順によってサブネット内の分断が検出された場合に、遮断されていた前記バックアップルータと前記バックボーンネットワークおよび前記サブネットとの通信を解除するとともに、前記マスタルータが記憶する前記複数の端末のIPアドレスとMACアドレスとを対応付けたARPテーブルを前記バックアップルータに格納して、当該バックアップルータが冗長マスタルータに遷移させるよう制御する冗長機能制御手順と、
    前記サブネットに設定されているVLANを、前記バックボーンネットワークに対しても設定し、前記マスタルータと前記冗長マスタルータとして機能する前記バックアップルータとの間をレイヤ2で前記バックボーンネットワークによって接続する接続制御手順と、
    前記サブネット内経路および前記接続制御手順によって接続されたバックボーンネットワーク経路に対し、前記ARPテーブルに記載される前記複数の端末のIPアドレスごとに、当該端末のMACアドレスを要求するARP要求パケットを送信し、当該端末のMACアドレスを送信元とするARP応答パケットを当該端末から前記サブネット内経路もしくは前記バックボーンネットワーク経路で受信するARP送受信手順と、
    前記ARP送受信手順によって受信したARP応答パケットに格納された前記端末のMACアドレスを送信元とする学習用パケットを生成し、当該ARP応答パケットを受信した経路とは逆側の経路に対して転送するARP応答転送手順と、
    をコンピュータに実行させることを特徴とする通信保証プログラム。
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