JP2004119666A - 基板処理装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】基板の洗浄処理および乾燥処理を以下の手順で行う。まず、洗浄室10上部の基板搬入口11から搬入した基板Wを、基板搬送機構70により純水を貯留した処理槽30に浸漬する。処理槽30内における洗浄処理終了後、基板搬送機構70により基板Wを引き揚げ、開口部80を経由して乾燥室20内へ搬送する。開口部80を閉鎖した後、第2供給ノズル50により、局所的に有機溶剤の気流域を形成する。一方、第3供給ノズル60により、局所的に窒素ガスの気流域も形成されている。基板搬送機構70により、基板を一旦底部付近まで引き下げ、その後引き揚げる動作の間に、有機溶剤の気流域および窒素ガスの気流域を通過させることにより、乾燥処理を行う。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体基板、液晶表示装置用ガラス基板、フォトマスク用ガラス基板、光ディスク用基板等(以下、単に「基板」と称する。)の洗浄処理および乾燥処理を行う基板処理技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、基板の製造工程においては、フッ酸等の薬液による処理および純水による洗浄処理を順次行った後、純水から基板を引き出しつつイソプロピルアルコール(以下、「IPA」と称する。)等の有機溶剤の蒸気を基板の周辺に供給して乾燥処理を行う基板処理装置が用いられている。特に、基板上に形成されるパターンの構造の複雑化、微細化が進展している近年においては、IPA蒸気を供給しつつ純水から基板を引き揚げる引き揚げ乾燥方式が主流になりつつある。
【0003】
従来の引き揚げ乾燥方式の基板処理装置は、図10に示すように純水による洗浄処理を行う処理槽92を収容器90の内部に収容している。処理槽92における基板Wの洗浄処理終了後に、収容器90内に窒素ガスを供給しつつ基板Wを昇降機構93によって処理槽92から引き揚げてから、図10中矢印FI9に示すように、供給ノズル91からIPA蒸気を吐出する。これにより、収容器90内がIPA蒸気で満たされて、基板WにIPAが凝縮し、それが気化することにより、基板の乾燥処理が行われることとなる(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開昭62−198126号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の引き揚げ乾燥方式の基板処理装置においては、収容器90内全体にIPA蒸気を供給することが必要であり、比較的多量のIPAを使用することとなる。また、処理槽内の純水にIPAが溶解し、排気のみならず、排液中にも高濃度のIPAが含まれることとなる。IPAは、そのまま外部に排出したのでは、環境に負荷を与えるため、所定の排気処理および排液処理を施して環境に対して無害化する必要がある。かかる排気処理および排液処理は、相当の費用を要するものであり、このことが基板処理のコストアップの要因となっている。
【0006】
一方、収容器90内全体にIPA蒸気を供給するために要する時間や、基板W表面に凝縮したIPAの液滴の気化に要する時間などのため、乾燥処理時間が長時間になるという問題も存在する。
【0007】
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、排気および排液中の有機溶剤の濃度を低減でき、かつ処理時間を短縮できる基板処理装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明は、基板の洗浄処理および乾燥処理を行う基板処理装置であって、純水を貯留し、純水中に基板を浸漬して洗浄処理を行う処理槽と、内部に前記処理槽を収容する第1処理室と、前記第1処理室と隣接し、洗浄処理が終了した基板の乾燥処理を行う第2処理室と、有機溶剤の蒸気を吐出し、第2処理室内の一部に有機溶剤の気流域を形成する有機溶剤気流域形成手段と、第1処理室と第2処理室との隣接境界に形成した通路において、第1処理室と第2処理室のそれぞれの雰囲気を遮断可能な雰囲気遮断手段と、基板を保持しつつ、第1処理室内と第2処理室内のそれぞれにおいて昇降可能であるとともに、第1処理室と第2処理室の間を前記通路を経由して横行可能である基板搬送手段と、前記処理槽内の純水によって基板を洗浄した後、前記基板搬送手段によって基板を第1処理室から第2処理室へ搬送し、前記基板搬送手段によって基板を第2処理室内において昇降して有機溶剤の気流域を通過させる制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0009】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の基板処理装置であって、前記通路は、第1処理室と第2処理室との隣接境界に設けた開口部であり、前記雰囲気遮断手段が、前記開口部を開閉可能な開閉機構を有しており、前記基板搬送手段は、前記開口部を経由して、基板の第1処理室と第2処理室との間の搬送を行うことを特徴とする。
【0010】
請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2に記載の基板処理装置であって、不活性ガスを吐出し、第1処理室内と、第2処理室内と、前記通路内を不活性ガスの雰囲気で満たす不活性ガス充填手段をさらに備えることを特徴とする。
【0011】
請求項4に係る発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の基板処理装置であって、第2処理室内において基板が搬入される箇所付近の雰囲気を冷却する冷却手段をさらに備え、前記有機溶剤気流域形成手段は、基板が第2処理室内に搬入される以前から、第2処理室内において有機溶剤の気流域を形成することを特徴とする。
【0012】
請求項5に係る発明は、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の基板処理装置であって、不活性ガスを吐出し、第2処理室内の有機溶剤の気流域の上方に不活性ガスの気流域を形成する不活性ガス気流域形成手段をさらに備え、前記制御手段は、前記処理槽内の純水によって基板を洗浄した後、前記基板搬送手段によって基板を第1処理室から第2処理室へ搬送し、前記基板搬送手段によって基板を第2処理室内において昇降して有機溶剤の気流域と不活性ガスの気流域とを通過させることを特徴とする。
【0013】
請求項6に係る発明は、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の基板処理装置であって、前記制御手段は、前記基板搬送手段によって基板を第2処理室内において昇降して有機溶剤の気流域を通過させる際、有機溶剤の気流域を複数回通過させることを特徴とする。
【0014】
請求項7に係る発明は、請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の基板処理装置であって、第2処理室内を減圧する減圧手段をさらに備えることを特徴とする。
【0015】
請求項8に係る発明は、請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の基板処理装置であって、前記有機溶剤の蒸気は、イソプロピルアルコールの蒸気であることを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態について説明する。
【0017】
<基板処理装置1の要部構成>
図1は、本発明の実施形態に係る基板処理装置1の内部構造を示す垂直断面図であり、併せて配管等の構成および基板の搬送経路も示している。図2は、基板処理装置1の内部構造を示す水平断面図である。なお、図1、図2および以下の各図にはそれらの方向関係を明確にするため、XY平面を水平面としZ軸方向を鉛直方向とするXYZ直交座標系を適宜付している。このうち、Y方向は後述する洗浄室10と乾燥室20との配列方向に相当する。
【0018】
この基板処理装置1は、略円形の半導体ウエハである基板Wに、純水による洗浄処理を施した後、有機溶剤であるIPAにより乾燥処理を施す装置であって、大きく洗浄室(第1処理室)10と乾燥室(第2処理室)20に分かれる。これらの洗浄室10と乾燥室20とは隣接配置され、一体化している。
【0019】
洗浄室10は、主として処理槽30と、第1供給ノズル40とを備えている。また、乾燥室20は、主として第2供給ノズル50と第3供給ノズル60とを備えている。さらに、洗浄室10と乾燥室20の双方にわたって移動可能な基板搬送機構70が設けられている。
【0020】
洗浄室10の上部には、スライド式開閉機構12により開閉可能である基板搬入口11がある。スライド式開閉機構12は、図1中に概念的に示したアクチュエータ13によりスライドドアを開閉できる機構となっている。スライド式開閉機構12を開放した状態では、基板搬入口11から基板Wの搬入を行うことができる。一方、スライド式開閉機構12を閉鎖した状態では、洗浄室10内部を密閉空間とすることができる。また、洗浄室10内と装置外の排気ラインとは配管を介して接続されており、その配管には第1排気バルブ14が介挿されている。第1排気バルブ14を開放することにより、洗浄室10内の雰囲気を排気ラインへ排気することができる。
【0021】
乾燥室20の上部には、スライド式開閉機構22により開閉可能である基板搬出口21がある。スライド式開閉機構22は、図1中に概念的に示したアクチュエータ23によりスライドドアを開閉できる機構となっている。スライド式開閉機構22を開放した状態では、基板搬出口21から基板Wの搬出を行うことができる。一方、スライド式開閉機構22を閉鎖した状態では、乾燥室20内部を密閉空間とすることができる。また、乾燥室20内と装置外の排気ラインとは配管を介して接続されており、その配管には第2排気バルブ24と排気(減圧)ポンプ25が介挿されている。第2排気バルブ24を開放することにより、乾燥室20内の雰囲気を排気ラインへ排気することができる。さらに排気ポンプ25を駆動させることによって、乾燥室20内部を強制的に減圧することもできる。
【0022】
洗浄室10と乾燥室20の隣接面には、スライド式開閉機構81により開閉可能な開口部80(図2では図示省略)が存在する。スライド式開閉機構81は、図1中に概念的に示したアクチュエータ82によりスライドドアを開閉する機構となっている。スライド式開閉機構81を開放した状態では、開口部80を経由して基板Wの搬送を行うことができる。一方スライド式開閉機構81を閉鎖した状態では、洗浄室10内の雰囲気と乾燥室20内の雰囲気を互いに遮断することができる。この開口部80は、保持棒73、74、75によって基板Wを保持した基板搬送機構70のアーム72が通過できるだけの開口広さを有しており、洗浄室10と乾燥室20とを連通する通路の一態様となっている。
【0023】
処理槽30は、フッ酸等の薬液または純水(以下、これらを総称して「処理液」とする。)を貯留して基板Wに順次表面処理を行う槽であり、洗浄室10の内部に収容されている。処理槽30の底部近傍には2本の処理液吐出ノズル31が配置されている。処理液吐出ノズル31は、配管および純水バルブ32を介して純水供給源33に接続されている。そのため、純水バルブ32を開放して処理液吐出ノズル31から純水を供給し、処理槽30に純水を貯留することにより、基板Wの洗浄処理を行うことができる。さらに、図示しない薬液供給源から処理液吐出ノズル31を介して処理槽30内に薬液を供給することにより、純水による洗浄処理以外の基板処理を行うことも可能である。
【0024】
処理液は、処理槽30の底部から供給されて処理槽30の上端部から溢れ出る。このため、処理槽30の上端部外側には回収部34(図2では図示省略)が設けられており、処理槽30の上端部から溢れ出た処理液の排液は、回収部34において回収され、配管を介して排液ラインへ排出される。
【0025】
洗浄室10内の上部付近には、洗浄室10の側面に沿って2本の第1供給ノズル40が設けられている。2本の第1供給ノズル40のそれぞれは、X方向に沿って伸びる中空の管状部材であり、図8(a)に示すような、X方向に等間隔にて配列された複数の吐出孔41を備えている。ただし、図8では左右の間隔を切りつめつつ拡大断面図として各ノズルを示している。そして、第1供給ノズル40のそれぞれは、配管および第1窒素バルブ42を介して窒素ガス供給源43と接続されている。そのため、第1窒素バルブ42を開放することにより、複数の吐出孔41から窒素ガスを吐出して洗浄室10内に窒素ガスの雰囲気を形成することができる。
【0026】
乾燥室20の内部には、乾燥室20の側面に沿って2本の第2供給ノズル50が設けられている。2本の第2供給ノズル50は、基板搬送機構70によって昇降される複数の基板Wの両側の側方のそれぞれに設けられている。第2供給ノズル50のそれぞれは、X方向に沿って伸びる中空の管状部材であり、図8(b)に示すような、X方向に等間隔にて配列された複数の吐出孔51を備えている。複数の吐出孔51のそれぞれは、吐出方向を水平方向(Y方向)に向けるように形成されている。また、第2供給ノズル50のそれぞれは、配管およびIPAバルブ52を介してIPA供給源53と接続されている。そのため、IPAバルブ52を開放することにより、第2供給ノズル50は、複数の吐出孔51から水平方向に向けて基板Wの主面に平行な流れを形成してIPA蒸気を吐出し、乾燥室20内の一部の領域に当該IPA蒸気の気流域を形成する有機溶剤気流域形成手段として機能する。
【0027】
また、乾燥室20の内部であって2本の第2供給ノズル50のそれぞれから所定の距離をおいて上方には、2本の第3供給ノズル60が設けられている。第3供給ノズル60のそれぞれは、X方向に沿って伸びる中空の管状部材であり、図8(c)に示すような、X方向に等間隔にて配列された複数の吐出孔61を備えている。複数の吐出孔61のそれぞれは、吐出方向を水平方向(Y方向)に向けるように形成されている。また、第3供給ノズル60のそれぞれは、配管および第2窒素バルブ62を介して窒素ガス供給源43と接続されている。そのため、第2窒素バルブ62を開放することにより、第3供給ノズル60は、複数の吐出孔61から水平方向に向けて基板Wの主面に平行な流れを形成して窒素ガスを吐出し、乾燥室20内の一部の領域に当該窒素ガスの気流域を形成する不活性ガス気流域形成手段として機能する。この第3供給ノズル60はまた、乾燥室20の内部に窒素ガスの雰囲気を形成することができ、上述の第1供給ノズル40とともに、開口部80、洗浄室10および乾燥室20内の不活性ガス充填手段として機能することもできる。
【0028】
基板搬送機構70は、洗浄室10内と乾燥室20内にわたって基板Wの搬送を行う基板搬送手段として機能する機構である。基板搬送機構70は、アクチュエータ等を含む本体部71と、アーム72と、基板Wを保持する3本の保持棒73、74、75とを備えている。3本の保持棒73、74、75のそれぞれには基板Wの外縁部がはまり込んで基板Wを起立姿勢にて保持する複数の保持溝が所定間隔にてX方向に配列して設けられている。それぞれの保持溝は、切り欠き状の溝である。3本の保持棒73、74、75はアーム72に固設され、アーム72は、本体部71によって鉛直方向(Z方向)および水平方向(Y方向)に移動可能に設けられている。
【0029】
このような構成により、基板搬送機構70は3本の保持棒73、74、75によってX方向に相互に平行に配列された複数の基板Wを保持しつつ、洗浄室10内においては、処理槽30に貯留されている処理液に浸漬する位置(図1の位置P3)と基板搬入口11付近(図1の位置P1)との間で基板搬送経路PTに沿って昇降させることができる。また、乾燥室20内においては、底部付近(図1の位置P6)と基板搬出口21付近(図1の位置P4)との間で基板搬送経路PTに沿って昇降させることができる。さらに、基板搬送機構70は、洗浄室10と乾燥室20の間(図1の位置P2と位置P5の間)を開口部80を経由して基板搬送経路PTに沿って基板Wの組を水平方向に移動させることができる。なお、本体部71には、アーム72の鉛直方向および水平方向の移動を実現する機構として、ボールネジを用いた送りネジ機構や、プーリやベルトを用いたベルト機構など種々の公知の機構を採用することが可能である。
【0030】
基板搬送機構70を図1の位置P1に位置させるとともに、スライド式開閉機構12を開放することにより、装置外部の基板搬送ロボットと基板搬送機構70との間で基板Wの受け渡しを行うことができる。また、基板搬送機構70を図1の位置P4に位置させるとともに、スライド式開閉機構22を開放することにより、装置外部の基板搬送ロボットと基板搬送機構70との間で基板Wの受け渡しを行うことができる。
【0031】
なお、図1に示す第1排気バルブ14、第2排気バルブ24、排気ポンプ25、純水バルブ32、第1窒素バルブ42、IPAバルブ52、第2窒素バルブ62、および基板搬送機構70は、いずれも図2中に概念的に示す制御部CONT(図1では図示省略)によってその動作を制御することができる。
【0032】
<基板処理装置1における処理手順>
図3は、基板処理装置1における基板処理の動作を説明するフローチャートである。また、図4から図7は、基板処理装置1における処理の様子を説明する図である。以下に、上記の基板処理装置1の処理手順について図3から図7を参照しつつ説明する。
【0033】
上記の基板処理装置1において基板Wに処理を行うときは、まず、ステップS1として、基板Wを洗浄室10内へ搬入する。すなわち、洗浄室10上部のスライド式開閉機構12を開放し、図外の基板搬送ロボットから、位置P1で待機する基板搬送機構70へ複数の基板Wの受け渡しを行う。基板W搬入後、スライド式開閉機構12は速やかに閉鎖する。
【0034】
ステップS2では、基板Wを処理槽30内の純水に浸漬する。すなわち、基板搬送機構70がX方向に相互に間隔を隔てて一括保持した複数の基板Wを降下させ、基板Wを処理槽30に貯留された純水中に浸漬させる。基板Wは、位置P1から基板搬送経路PTに沿って位置P3まで移動することとなる。この段階においては、処理槽30に純水が供給され続けており、処理槽30の上端のオーバーフロー面からは純水が溢れ出し続けている。処理槽30から溢れ出した純水は、処理槽30の上端部外側に設けられた回収部34によって回収され、装置外の排液ラインへ排出される。
【0035】
ステップS3では、開口部80、洗浄室10および乾燥室20内を窒素ガスで充填すると同時に、窒素ガスの気流域ANを形成する。すなわち、洗浄室10内においては、図4中矢印FN1に示すように第1供給ノズル40から窒素ガスを吐出し、乾燥室20内においては、矢印FN2に示すように第2供給ノズル60から窒素ガスを吐出する。この時、洗浄室10と乾燥室20の隣接面に設けられたスライド式開閉機構81は開放しており、第1供給ノズル40および第3供給ノズル60から吐出した窒素ガスは、洗浄室10と乾燥室20内全体を満たすこととなる。なお、この段階において、乾燥室20上部のスライド式開閉機構22は閉鎖している。このようにして、以下の基板Wの洗浄処理は窒素雰囲気下で進行することとなる。
【0036】
ところで、2本の第3供給ノズル60は、吐出孔61が吐出方向を互いに向かい合うよう、水平方向(Y方向)に向けて設けられているため、ステップS3においては、乾燥室20内の基板搬送経路PTと交わる一部の領域に窒素ガスの気流域ANを形成することとなる。この窒素ガスの気流域ANは、吐出孔61の吐出方向に一定以上の流速を有する窒素ガスの気流域である。
【0037】
ステップS4では、基板Wの洗浄処理を行う。ここでは、図4に示すように、処理槽30に貯留された純水に複数の基板Wを浸漬した状態を維持しつつ、処理槽30の底部近傍に設けられた処理液吐出ノズル31から処理槽30内へ処理液を順次供給することによりエッチングや洗浄処理を予め定められた順序に従って進行させる。この段階においても、処理槽30の上端から薬液または純水が溢れ出し続けており、溢れ出した処理液は回収部34によって回収され、装置外の排液ラインへ排出される。
【0038】
基板Wに対する表面処理が進行すると、やがて最終の仕上洗浄処理に至る。本実施形態では、仕上洗浄処理も通常の洗浄処理と同じく、処理槽30に純水を貯留し、その純水中に複数の基板Wを浸漬することによって行う。なお、最終の仕上げ洗浄処理の段階においても窒素ガスの供給が継続しており、第1供給ノズル40および第3供給ノズル60からは窒素ガスが吐出され、窒素雰囲気下にて仕上げ洗浄処理を行う。
【0039】
ステップS5では、基板Wを洗浄室10から乾燥室20へ搬送する。ここでは、処理槽30内における基板Wの洗浄処理(ステップS4)が終了すると、まず、基板搬送機構70を上昇方向に駆動し、基板Wを、処理槽30内の位置P3から基板搬送経路PTに沿って位置P2まで引き揚げる。次に、基板搬送機構70を水平方向に駆動し、図5に示すように、洗浄室10内の位置P2から開口部80を経由して乾燥室20内の位置P5へ、基板Wを搬送する。
【0040】
ここで、基板Wの洗浄室10と乾燥室20との間の搬送を、洗浄室10と乾燥室20との隣接面に設けた開口部80を経由して行うことにより、基板Wの搬送経路が短縮でき、基板Wの搬送に要する時間を短縮することができる。また、洗浄処理後の基板Wを外気にさらすことなく搬送できるため、基板W表面におけるウォーターマークの発生を抑制することができる。
【0041】
この際にも、第1供給ノズル40および第3供給ノズル60からは引き続き窒素ガスが供給されている。したがって、洗浄室10と乾燥室20の内部は窒素雰囲気で満たされており、基板Wは、処理槽30内の純水から引き揚げられると同時にに不活性ガスである窒素ガスの雰囲気に覆われ、窒素ガスの雰囲気の中を搬送されることとなる。こうすることにより、純水が付着した基板W表面におけるウォーターマークの発生を、さらに防止できる。
【0042】
基板Wを乾燥室20内へ搬送した後、洗浄室10と乾燥室20との間のスライド式開閉機構81を速やかに閉鎖し、ステップS6において乾燥室20内に供給されるIPA蒸気が洗浄室10内へ進入不可能とする。このようにすると、洗浄室10内の処理槽30に貯留された純水へIPA蒸気が溶解することはなく、排液ラインへのIPAの排出を防止できる。
【0043】
スライド式開閉機構81を閉鎖した後は、洗浄室10内の第1供給ノズル40からの窒素ガスの供給は停止する。
【0044】
ステップS6では、IPA蒸気の気流域をAIを形成する。すなわち、スライド式開閉機構81を閉鎖した後、図6に示すように、第2供給ノズル50からIPA蒸気を略水平方向に吐出し(図6中矢印FI)、IPA蒸気の気流域AIを形成する。このIPA蒸気の気流域AIは、第2供給ノズル50付近において吐出孔51の吐出方向に一定以上の流速を有するIPA蒸気のゾーンとなっている。なお、第3供給ノズル60からは、継続して窒素ガス流FN2を供給しており、窒素ガスの気流域ANが形成されている。
【0045】
ステップS7では、基板Wを移動させ、IPA蒸気の気流域AIを通過させる。ここでは、まず、基板搬送機構70は、位置P5から、下降方向に駆動を開始し、複数の基板Wを、IPA蒸気の気流域AIを通過させつつ、位置P6まで引き下げる。次に、基板搬送機構70は駆動を上昇方向に切り替え、複数の基板Wを、再びIPA蒸気の気流域AIを通過させつつ、位置P5まで引き揚げる。この際、基板搬送経路PTの一部について形成しているIPA蒸気の気流域AIにおいて、IPA蒸気が基板Wに直接的に吹き付けられ、複数の基板Wの表面に付着している水分がIPAに置換される。この場合、混合気体でなく単一の気体つまりIPA蒸気のみが窒素ガスにさらされていた基板Wに作用し、基板Wの表面全体がIPAで覆われることとなる。
【0046】
このように、乾燥室20内の一部に形成した気流域AIを基板Wが通過するため、乾燥室全体にIPA蒸気を供給する場合に比べ、基板WにIPA蒸気を効率よく供給できるため、IPA蒸気の消費量が削減できる。したがって、排気中に含まれるIPAの濃度も削減できる。また、乾燥室全体にIPA蒸気を供給する必要がないため、IPA蒸気の供給に要する時間を短縮することもできる。
【0047】
本実施形態においては、基板Wは、IPA蒸気の気流域AIを往復2回通過することとなるが、こうすることにより、基板W表面へのIPAの凝縮がより確実に行われ、IPA蒸気の気流域AIを一回のみ通過する場合に比べ、乾燥不良の発生率を低減できる。
【0048】
基板WのIPA蒸気の気流域AIへの2回目の通過が終了すると、基板搬送機構70は位置P5において一旦駆動を停止し、基板Wをしばらく停止させる。そして、第2供給ノズル50より一定時間IPA蒸気の供給を継続した後、第2供給ノズル50からのIPA蒸気の供給を停止する。
【0049】
ステップS8では、基板Wを移動させ、窒素ガスの気流域ANを通過させる。すなわち、第2供給ノズル50からのIPA蒸気の供給を停止した後、基板搬送機構70は上昇方向の駆動を再開し、図7に示すように、複数の基板Wを引き揚げ、窒素ガスの気流域ANを通過させる。このように基板搬送経路PTの一部について形成される窒素ガスの気流域ANにおいて、窒素ガスが基板Wに直接的に吹き付けられ、複数の基板Wの表面に凝縮したIPAの液滴が気化されることとなる。
【0050】
このように気流域ANを基板Wが通過することにより、基板Wの表面に凝縮したIPAの液滴が効率よく気化するため、乾燥時間を短縮し、基板W表面の残留IPAによる乾燥不良を低減することができる。また、IPA蒸気の気流域AIの上方に窒素ガスの気流域ANを形成することにより、基板Wを基板搬送経路PTに沿って一方向に引き揚げる動作の間に気流域AIおよび気流域ANの通過を完了することができ、乾燥時間をさらに短縮することができる。
【0051】
ステップS9では、減圧処理を行う。すなわち、基板Wが窒素ガスの気流域ANの上方位置P4まで引き揚げられた後、第3供給ノズル60からは窒素ガスの供給を継続しつつ、排気ポンプ25を駆動し、乾燥室20内に残留するIPA蒸気を乾燥室20外部に排気する。このとき、開口部80におけるスライド式開閉機構81と基板搬出口21におけるスライド式開閉機構22はともに閉鎖されており、排気ポンプ25による排気流量よりも第3供給ノズル60からの窒素ガスの供給流量が少なくなるようにしておけば、乾燥室20内を窒素ガス雰囲気に置換しつつ減圧することができる。その減圧により、基板W表面に付着したIPAの沸点が低下してIPAが急速に気化する。したがって、いわゆるIPAによる減圧乾燥が実行され、基板W表面に残留するIPAの液滴の気化をさらに促進する。
【0052】
減圧乾燥が終了すると、第3供給ノズル60からの窒素ガスの供給を継続しつつ、排気ポンプ25の動作を停止する。これにより、乾燥室20内が窒素ガス雰囲気で満たされ、大気圧にまで復圧することとなる。大気圧に復圧後、第3供給ノズル60からの窒素ガスの供給を停止する。
【0053】
ステップS10では、基板Wを乾燥室20から搬出する。すなわち、基板Wを乾燥室20内の位置P4に保持した状態で、乾燥室20上部のスライド式開閉機構22を開放し、基板搬送機構70から図外の基板搬送ロボットへ複数の基板Wの受け渡しを行う。以上で、基板処理装置1における一連の処理が終了する。
【0054】
以上の基板処理装置1の動作において、基板Wの洗浄処理と乾燥処理をそれぞれ洗浄室10と乾燥室20において行い、洗浄室10と乾燥室20の隣接面に設けられたスライド式開閉機構81を閉鎖した後に、乾燥室20内の第2供給ノズル50からIPA蒸気の供給を開始するため、洗浄室10内の処理槽30に貯留された純水中にIPAが溶解せず、排液ラインにIPAが排出されることを防止できる。また、基板Wを移動させ、乾燥室20内の一部に形成したIPA蒸気の気流域AIを通過させるため、乾燥室20内全体にIPA蒸気を供給する場合に比べて、IPAの供給量を削減でき、排気中のIPAの濃度も低減することができる。また、この方法によって、IPA蒸気の供給に要する時間を短縮することもできる。さらに、洗浄室10から乾燥室20への基板Wの搬送を、装置内の基板搬送機構70により行うため、装置外部の基板搬送ロボットとの間の基板の受け渡しに要する時間も短縮することができる。
【0055】
<変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記の例に限定されるものではない。
【0056】
例えば、第1の変形例として、乾燥室20内で基板が搬入される箇所付近、すなわち、上記の実施の形態においては、開口部80付近の雰囲気を冷却する冷却機構を設けてもよい。冷却機構は、例えば、開口部80の開口端に沿って螺旋状に巻かれた中空の管状部材で、内部に冷水を流すことができる水冷管により実現することができる。図9は、水冷管84による冷却機構83を備える場合の開口部80付近の拡大断面図である。この場合、図9中に概念的に示したように、水冷管84は装置外の給水ラインおよび排水ラインと接続されており、給水ラインには給水バルブ85が介挿されている。給水バルブ85を開放することによって、給水ラインから水冷管84内部に冷水を供給し乾燥室20内部の開口部80付近の雰囲気を冷却する冷却手段として機能することとなる。冷却機構83に供給された冷水は、冷却手段として使用された後は、排水ラインへ排水されることとなる。
【0057】
このような冷却機構83を備える場合、基板処理手順は以下の点で上記実施形態と異なる。まず、ステップS1において、予め開口部80は閉鎖されている。ステップS4の基板Wの洗浄処理中に、乾燥室20内では当該基板Wの乾燥処理を行うためのIPA蒸気を、第2供給ノズル50から吐出開始する。また、冷却機構83を作動させ、乾燥室20内の開口部80付近には冷却された雰囲気(冷却層)ACを形成しておく。そして、ステップS5においては、基板Wが位置P2まで引き揚げられた後、スライド式開閉機構81を開放し、基板Wを位置P2からP5へ水平方向に移動させる。この際、乾燥室20内においてはIPA蒸気の雰囲気が存在するが、冷却層ACにおいてIPA蒸気が凝縮することにより、IPA蒸気が冷却層ACを通過して洗浄室10内まで進入することを防止している。すなわち、冷却層ACによりIPA蒸気の乾燥室20外部への排出経路を遮断していることになる。開口部80の乾燥室20側の開口方向が斜め下方を向くように形成しておけば(この場合位置P2から位置P5への基板搬送経路PTも斜め下方向となるよう基板搬送機構70を構成する)、あるいは開口部80を比較的長いトンネル状に形成しておけば、その遮断効率は向上する。基板Wを乾燥室20内まで搬送した後、速やかにスライド式開閉機構81を閉鎖し、その後冷却機構83の動作も停止する。
【0058】
このように乾燥室20内において基板Wが搬入される箇所付近の雰囲気を冷却する冷却手段を備えることにより、IPA蒸気の乾燥室20外部への排出を遮断することができる。したがって、基板Wを乾燥室20内へ搬入する以前から、乾燥室20内においてIPA蒸気の供給を行うことができるため、IPA蒸気の供給のみに要する時間を短縮することができる。
【0059】
また、第2の変形例として、窒素ガス供給源43から導かれる配管の経路途中にヒータを設け、ヒータを作動させることによって加熱された高温の窒素ガスを、第1供給ノズル40および第3供給ノズル60から供給するようにしてもよい。高温の窒素ガスを供給することにより、基板W表面に凝縮したIPAの液滴を、さらに効率よく気化することができる。
【0060】
また、第3の変形例として、処理槽30内に貯留された処理液を処理槽30の底部から排出できるようにしてもよい。例えば、処理槽30の底部と装置外部の排液ラインとの間を配管および排液バルブを介して接続し、排液バルブを開放すると、処理槽30内の処理液は処理槽30の底部から速やかに排出されるようにする。このようにすると、処理槽30内で基板Wの洗浄処理(ステップS4)が終了した後、基板を処理槽30内に保持した状態で処理槽30内に貯留された純水を排水することができる。このように、処理槽30内の界面(水面)を低下させることで基板Wを洗浄室10内の雰囲気に露出させる場合には、純水から基板Wを引き揚げることで基板Wを露出させる場合に対して、引き揚げに伴う基板Wの揺れ(振動)が発生することがないため、界面付近で生じうる基板Wへのパーティクルの再付着を効果的に防止できる。特に、雰囲気への基板Wの露出速度を上げたい場合には、基板Wを保持した状態で排水する方法が有効である。
【0061】
また、第4の変形例として、洗浄室と乾燥室のそれぞれの雰囲気を遮断可能な雰囲気遮断手段としては、実施の形態におけるスライド式開閉機構だけではなく、不活性ガスの面状噴射を用いたガス流カーテンなどを使用してもよい。
【0062】
【発明の効果】
以上のように、請求項1ないし請求項8に記載の発明によれば、基板の洗浄処理と乾燥処理をそれぞれ第1処理室と第2処理室において行うとともに、それらの間の雰囲気を遮断できるようになっているため、第2処理室において乾燥処理中に供給する有機溶剤が、第1処理室内の処理槽に貯留した純水中に溶解せず、排液ラインへの有機溶剤の排出を防止することができる。また、基板を移動させ、第2処理室内の一部に形成した有機溶剤の気流域を通過させて乾燥処理を行うことにより、処理室内全体に有機溶剤を供給する場合に比べて有機溶剤の供給量を削減でき、排気中の有機溶剤の濃度も低減することができる。また、この方法により、処理室内全体に有機溶剤を供給する場合に比べて、有機溶剤の供給に要する時間を短縮することもできる。さらに、第1処理室から第2処理室への基板の搬送を、開口部を介した装置内の基板搬送手段の横行により行うため、装置外部の基板搬送ロボットとの間の基板の受け渡しに要する時間を短縮することができる。
【0063】
請求項2に記載の発明によれば、第1処理室と第2処理室との隣接面に設けた開口部を経由して、基板の第1処理室と第2処理室との間の搬送を行うことにより、基板の搬送経路が短縮でき、処理時間をさらに短縮することができる。また、洗浄処理後の基板を外気にさらすことなく搬送できるため、基板表面におけるウォーターマークの発生を抑制することができる。
【0064】
請求項3に記載の発明によれば、第1処理室内、第2処理室内および通路内を不活性ガスの雰囲気で満たし、不活性ガスの雰囲気中で基板の搬送を行うことができるため、洗浄処理後の基板表面におけるウォーターマークの発生を抑制することができる。
【0065】
請求項4に記載の発明によれば、第2処理室内において基板が搬入される箇所付近の雰囲気を冷却する冷却手段を備えることにより、有機溶剤の蒸気が第2処理室の外部へ排出されることを防止することができる。したがって、基板を第2処理室内へ搬入する以前から、第2処理室内において有機溶剤の蒸気の供給を行うことができるため、有機溶剤の蒸気の供給のみに要する時間を短縮することができる。
【0066】
請求項5に記載の発明によれば、乾燥処理において、基板を移動させ、有機溶剤の気流域を通過させた後、不活性ガスの気流域を通過させ、基板に対して直接的に不活性ガスを供給するため、基板の表面に凝縮した有機溶剤の液滴を効率よく気化でき、乾燥処理時間を短縮することができる。
【0067】
請求項6に記載の発明によれば、乾燥処理の際、第2処理室内において基板を昇降して、有機溶剤の気流域を複数回通過させるため、基板表面への有機溶剤の凝縮がより確実に行われることとなり、乾燥不良を低減することができる。
【0068】
請求項7に記載の発明によれば、第2処理室内を減圧することができる。したがって、基板に付着した有機溶剤の沸点を低下させ、有機溶剤の気化をさらに促進することができる。
【0069】
請求項8に記載の発明によれば、有機溶剤の蒸気がイソプロピルアルコールの蒸気であるため、効率よく基板乾燥を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る基板処理装置1の垂直断面図である。
【図2】本発明の実施形態に係る基板処理装置1の水平断面図である。
【図3】基板処理装置1における基板処理の動作を説明するフローチャートである。
【図4】基板処理装置1における処理の様子を説明する図である。
【図5】基板処理装置1における処理の様子を説明する図である。
【図6】基板処理装置1における処理の様子を説明する図である。
【図7】基板処理装置1における処理の様子を説明する図である。
【図8】各ノズルの拡大断面図である。
【図9】第1の変形例に係る開口部80付近の拡大断面図である。
【図10】従来例に係る基板乾燥処理の様子を説明する図である。
【符号の説明】
1 基板処理装置
10 洗浄室(第1処理室)
20 乾燥室(第2処理室)
30 処理槽
40 第1供給ノズル
50 第2供給ノズル
60 第3供給ノズル
70 基板搬送機構
80 開口部
AI IPA蒸気の気流域(有機溶剤の気流域)
AN 窒素ガスの気流域(不活性ガスの気流域)
W 基板
Claims (8)
- 基板の洗浄処理および乾燥処理を行う基板処理装置であって、
純水を貯留し、純水中に基板を浸漬して洗浄処理を行う処理槽と、
内部に前記処理槽を収容する第1処理室と、
前記第1処理室と隣接し、洗浄処理が終了した基板の乾燥処理を行う第2処理室と、
有機溶剤の蒸気を吐出し、第2処理室内の一部に有機溶剤の気流域を形成する有機溶剤気流域形成手段と、
第1処理室と第2処理室との隣接境界に形成した通路において、第1処理室と第2処理室のそれぞれの雰囲気を遮断可能な雰囲気遮断手段と、
基板を保持しつつ、第1処理室内と第2処理室内のそれぞれにおいて昇降可能であるとともに、第1処理室と第2処理室の間を前記通路を経由して横行可能である基板搬送手段と、
前記処理槽内の純水によって基板を洗浄した後、前記基板搬送手段によって基板を第1処理室から第2処理室へ搬送し、前記基板搬送手段によって基板を第2処理室内において昇降して有機溶剤の気流域を通過させる制御手段と、
を備えることを特徴とする基板処理装置。 - 請求項1に記載の基板処理装置であって、
前記通路は、第1処理室と第2処理室との隣接境界に設けた開口部であり、
前記雰囲気遮断手段が、前記開口部を開閉可能な開閉機構を有しており、
前記基板搬送手段は、前記開口部を経由して、基板の第1処理室と第2処理室との間の搬送を行うことを特徴とする基板処理装置。 - 請求項1または請求項2に記載の基板処理装置であって、
不活性ガスを吐出し、第1処理室内と、第2処理室内と、前記通路内を不活性ガスの雰囲気で満たす不活性ガス充填手段
をさらに備えることを特徴とする基板処理装置。 - 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の基板処理装置であって、
第2処理室内において基板が搬入される箇所付近の雰囲気を冷却する冷却手段をさらに備え、
前記有機溶剤気流域形成手段は、
基板が第2処理室内に搬入される以前から、第2処理室内において有機溶剤の気流域を形成することを特徴とする基板処理装置。 - 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の基板処理装置であって、
不活性ガスを吐出し、第2処理室内の有機溶剤の気流域の上方に不活性ガスの気流域を形成する不活性ガス気流域形成手段
をさらに備え、
前記制御手段は、前記処理槽内の純水によって基板を洗浄した後、前記基板搬送手段によって基板を第1処理室から第2処理室へ搬送し、前記基板搬送手段によって基板を第2処理室内において昇降して有機溶剤の気流域と不活性ガスの気流域とを通過させることを特徴とする基板処理装置。 - 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の基板処理装置であって、
前記制御手段は、
前記基板搬送手段によって基板を第2処理室内において昇降して有機溶剤の気流域を通過させる際、有機溶剤の気流域を複数回通過させることを特徴とする基板処理装置。 - 請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の基板処理装置であって、
第2処理室内を減圧する減圧手段
をさらに備えることを特徴とする基板処理装置。 - 請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の基板処理装置であって、
前記有機溶剤の蒸気は、イソプロピルアルコールの蒸気であることを特徴とする基板処理装置。
Priority Applications (1)
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JP2002280644A JP2004119666A (ja) | 2002-09-26 | 2002-09-26 | 基板処理装置 |
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---|---|---|---|---|
JP2013125812A (ja) * | 2011-12-14 | 2013-06-24 | Dainippon Screen Mfg Co Ltd | 基板処理装置及び基板処理方法 |
-
2002
- 2002-09-26 JP JP2002280644A patent/JP2004119666A/ja active Pending
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