JP2004118136A - 感放射線性樹脂組成物 - Google Patents

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Hiroyuki Ishii
石井 寛之
Akimasa Soyano
征矢野 晃雅
Yukio Nishimura
西村 幸生
Hidekazu Kobayashi
小林 英一
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Abstract

【課題】放射線に対する透明性が高く、パターン形状に優れ、露光マージンが広く、感度、解像度、ドライエッチング耐性等のレジストとしての基本性能に優れた化学増幅型レジストとして好適に使用することができる感放射線性樹脂組成物を提供すること。
【解決手段】(A)下記一般式(1)で表される繰り返し単位を有するアルカリ不溶性またはアルカリ難溶性の酸解離性基含有樹脂であって、該酸解離性基が解離したときアルカリ易溶性となる樹脂、並びに(B)感放射線性酸発生剤を含有することを特徴とする感放射線性樹脂組成物。
【化1】
Figure 2004118136

〔一般式(1)において、Aは水素原子、炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、炭素数3〜20の1価の脂環式炭化水素基または1価の酸素含有極性基を示し、Rは水素原子または1価の有機基を示す。〕
【選択図】     なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、KrFエキシマレーザー、ArFエキシマレーザー、F エキシマレーザー等の遠紫外線、シンクロトロン放射線等のX線、電子線等の荷電粒子線の如き各種の放射線を使用する微細加工に有用な化学増幅型レジストとして好適に使用することができる感放射線性樹脂組成物に関わる。
【0002】
【従来の技術】
集積回路素子の製造に代表される微細加工の分野においては、より高い集積度を得るために、最近では0.20μm以下のレベルでの微細加工が可能なリソグラフィー技術が必要とされている。
従来のリソグラフィープロセスでは、一般に放射線としてi線等の近紫外線が用いられているが、この近紫外線では、サブクオーターミクロンレベルの微細加工が極めて困難であると言われている。
そこで、0.20μm以下のレベルでの微細加工を可能とするために、より波長の短い放射線の利用が検討されている。このような短波長の放射線としては、例えば、水銀灯の輝線スペクトル、エキシマレーザーに代表される遠紫外線、X線、電子線等を挙げることができるが、これらのうち、特にKrFエキシマレーザー(波長248nm)あるいはArFエキシマレーザー(波長193nm)が注目されている。
このようなエキシマレーザーによる照射に適したレジストとして、酸解離性官能基を有する成分と放射線の照射(以下、「露光」という。)により酸を発生する成分(以下、「感放射線性酸発生剤」という。)とによる化学増幅効果を利用したレジスト(以下、「化学増幅型レジスト」という。)が数多く提案されている。
化学増幅型レジストとしては、例えば、特公平2−27660号公報には、カルボン酸のt−ブチルエステル基またはフェノールのt−ブチルカーボナート基を有する重合体と感放射線性酸発生剤とを含有するレジストが提案されている。このレジストは、露光により発生した酸の作用により、重合体中に存在するt−ブチルエステル基あるいはt−ブチルカーボナート基が解離して、該重合体がカルボキシル基あるいはフェノール性水酸基からなる酸性基を有するようになり、その結果、レジスト被膜の露光領域がアルカリ現像液に易溶性となる現象を利用したものである。
【0003】
ところで、従来の化学増幅型レジストの多くは、フェノール系樹脂をベースにするものであるが、このような樹脂の場合、放射線として遠紫外線を使用すると、樹脂中の芳香族環に起因して遠紫外線が吸収されるため、露光された遠紫外線がレジスト被膜の下層部まで十分に到達できないという欠点があり、そのため露光量がレジスト被膜の上層部では多く、下層部では少なくなり、現像後のレジストパターンが上部が細く下部にいくほど太い台形状になってしまい、十分な解像度が得られないなどの問題があった。その上、現像後のレジストパターンが台形状となった場合、次の工程、即ちエッチングやイオンの打ち込みなどを行う際に、所望の寸法精度が達成できず、問題となっていた。しかも、レジストパターン上部の形状が矩形でないと、ドライエッチングによるレジストの消失速度が速くなってしまい、エッチング条件の制御が困難になる問題もあった。
一方、レジストパターンの形状は、レジスト被膜の放射線透過率を高めることにより改善することができる。例えば、ポリメチルメタクリレートに代表される(メタ)アクリレート系樹脂は、遠紫外線に対しても透明性が高く、放射線透過率の観点から非常に好ましい樹脂であり、例えば特開平4−226461号公報には、メタクリレート系樹脂を使用した化学増幅型レジストが提案されている。しかしながら、この組成物は、微細加工性能の点では優れているものの、芳香族環をもたないため、ドライエッチング耐性が低いという欠点があり、この場合も高精度のエッチング加工を行うことが困難であり、放射線に対する透明性とドライエッチング耐性とを兼ね備えたものとは言えない。また、現像工程において、現像液によってパターンが膨潤し、パターンが倒れたり、パターン形状が悪くなったりする問題があった。
【0004】
さらに、化学増幅型感放射線性組成物のレジストとしての特性を改良する方策の一つとして、高分子あるいは低分子の添加剤を配合した3成分以上の多成分系組成物が多数提案されており、例えば特開平7−234511号公報には、親水性基を有する樹脂として、p−ヒドロキシスチレンと(メタ)アクリル酸テトラヒドロピラニルや(メタ)アクリル酸t−ブチルとの共重合体、p−ヒドロキシスチレンとp−テトラヒドロピラニルオキシカルボニルオキシスチレンやp−t−ブトキシカルボニルオキシスチレンとの共重合体等のp−ヒドロキシスチレン共重合体を含有するレジストに、疎水性化合物として3−アダマンタンカルボン酸t−ブチルを配合することにより、露光から露光後の加熱処理までの引き置き時間による影響が少なくなり、あるいは疎水性の強い基を含むレジストの場合にも安定したパターニングが可能となることが開示されている。
しかしながら、特開平7−234511号公報のものを含む従来の多成分系化学増幅型感放射線性組成物では、コントラスト、パターン形状、放射線に対する透明性、感度、解像度等、露光マージンを含むレジストとしての総合性能の観点では未だ満足できない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、放射線に対する透明性が高く、パターン形状に優れ、露光マージンが広く、感度、解像度、ドライエッチング耐性等のレジストとしての基本性能に優れた化学増幅型レジストとして好適に使用することができる感放射線性樹脂組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明によると、前記課題は、(A)下記一般式(1)で表される繰り返し単位(以下、「繰り返し単位(1)」ともいう)を有するアルカリ不溶性またはアルカリ難溶性の酸解離性基含有樹脂であって、該酸解離性基が解離したときアルカリ易溶性となる樹脂、並びに(B)感放射線性酸発生剤を含有することを特徴とする感放射線性樹脂組成物によって達成される。
【0007】
【化6】
Figure 2004118136
【0008】
〔一般式(1)において、Aは水素原子、炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、炭素数3〜20の1価の脂環式炭化水素基または1価の酸素含有極性基を示し、Rは水素原子または1価の有機基を示す。〕
【0009】
以下、本発明について詳細に説明する。
(A)成分
本発明における(A)成分は、繰り返し単位(1)を含有し、酸の作用によりアルカリ易溶性となるアルカリ不溶性またはアルカリ難溶性の樹脂(以下、「樹脂(A)」という。)からなる。
【0010】
本発明でいう「アルカリ不溶性またはアルカリ難溶性」とは、樹脂(A)を含有する感放射線性樹脂組成物あるいは樹脂(A1)と樹脂(A2)との混合物を含有する感放射線性樹脂組成物から形成されたレジスト被膜からレジストパターンを形成する際に採用されるアルカリ現像条件下で、当該レジスト被膜の代わりに、樹脂(A)あるいは前記混合物のみを用いた被膜を現像した場合に、当該被膜の初期膜厚の50%以上が現像後に残存する性質を意味する。
【0011】
繰り返し単位(1)としては、下記一般式(1−1)で表される繰り返し単位(以下、「繰り返し単位(1−1)」ともいう)、下記一般式(1−2)で表される繰り返し単位(以下、「繰り返し単位(1−2)」ともいう)および下記一般式(1−3)で表される繰り返し単位(以下、「繰り返し単位(1−3)」ともいう)が好ましい。これらのうち、繰り返し単位(1−1)および繰り返し単位(1−3)は、酸解離性基を有する。
【0012】
【化7】
Figure 2004118136
【0013】
〔一般式(1−1)において、Rは炭素数3〜20の1価の脂環式炭化水素基または下記式(i)で表される基(ただし各Rは相互に独立に炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基または炭素数3〜20の1価の脂環式炭化水素基を示す、あるいはいずれか2つのRが相互に結合して、それぞれが結合している炭素原子とともに炭素数3〜20の2価の脂環式炭化水素基を形成し、残りのRが炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基である。)を示す。〕
【0014】
【化8】
Figure 2004118136
【0015】
〔一般式(1−2)において、Xは単結合、メチレン基、炭素数2〜12の直鎖状もしくは分岐状のアルキレン基または脂環構造を有する2価の有機基を示し、Rは酸素含有極性基または窒素含有極性基を示す。〕
【0016】
【化9】
Figure 2004118136
【0017】
〔一般式(1−3)において、Aは炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、炭素数3〜20の1価の脂環式炭化水素基または1価の酸素含有極性基を示し、Rは炭素数3〜20の1価の脂環式炭化水素基または下記式(ii)で表される基(ただし各Rは相互に独立に炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基または炭素数3〜20の1価の脂環式炭化水素基を示す、あるいはいずれか2つのRが相互に結合して、それぞれが結合している炭素原子とともに炭素数3〜20の2価の脂環式炭化水素基を形成し、残りのRが炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基である。)を示す。〕
【0018】
上記一般式(1)中のAおよび上記一般式(1−3)中のAにおいて、炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基等が挙げられる。また、炭素数3〜20の1価の脂環式炭化水素基としては、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン等のシクロアルカン類に由来する基;ノルボルナン、アダマンタン等の多環型脂環式炭化水素に由来する基;これらの基を、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基等の炭素数1〜4の直鎖状、分岐状または環状のアルキル基の1種以上あるいは1個以上で置換した基等を挙げることができる。
【0019】
さらに、1価の酸素含有極性基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、2−メチルプロポキシ基、1−メチルプロポキシ基、t−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基等のアルコキシル基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、i−プロポキシカルボニル基、2−メチルプロポキシカルボニル基、1−メチルプロポキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基、n−ペンチルオキシカルボニル基、ネオペンチルオキシカルボニル基、n−ヘキシルオキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基;ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシ−n−プロピル基、ヒドロキシ−i−プロピル基、ヒドロキシ−n−ブチル基、ヒドロキシ−n−ペンチル基、ヒドロキシ−n−ヘキシル基等のヒドロキシアルキル基;メトキシメトキシ基、エトキシメトキシ基、2−メトキシエトキシ基、2−エトキシエトキシ基、3−メトキシ−n−プロポキシ基、4−メトキシ−n−ブトキシ基、5−メトキシ−n−ペンチルオキシ基等のアルコキシアルコキシル基;下記式(iii)〜(v)で表されるラクトン骨格を有する基等を挙げることができる。
【0020】
【化10】
Figure 2004118136
【0021】
〔式中、Bはメチレン基、酸素原子または硫黄原子を示し、kは1〜3の整数を示す。〕
【0022】
一般式(1)におけるAとしては、水素原子、t−ブチル基、アダマンタン骨格を有する基および上記式(iii)〜(v)で表される基が好ましく、特に、水素原子および上記式(iii)で表される基が好ましい。
【0023】
上記一般式(1)中のRにおいて、1価の有機基としては、上記式(i)で表される基(上記式(ii)で表される基も同じ)または上記一般式(1−2)中の−X−Rで表される基が好ましい。
上記式(i)で表される基の具体例としては、t−ブトキシカルボニル基や、下記式(4−1) 〜式(4−13)で表される基等を挙げることができる。これらのうち、t−ブトキシカルボニル基、2−メチル−2−トリシクロデカニル基(式(4−4)参照)、2−エチル−2−トリシクロデカニル基(式(4−5)参照)、2−メチル−2−アダマンチル基(式(4−8)参照)、2−エチル−2−アダマンチル基(式(4−9)参照)、1−メチルシクロペンチル基(式(4−10)参照)、1−エチルシクロペンチル基(式(4−11)参照)、1−メチルシクロヘキシル基(式(4−12)参照)、1−エチルシクロヘキシル基(式(4−13)参照)等が好ましい。
【0024】
【化11】
Figure 2004118136
【0025】
上記一般式(1−2)中のXとしては、単結合の他、上記一般式(1)中のAとして例示した基から水素原子を一つ除いた構造を有する2価の基を挙げることができる。これらのうち、単結合、アダマンタンに由来する基、ノルボルナンに由来する基等が好ましい。また、上記一般式(1−2)中のRとしては、水酸基、カルボキシル基、シアノ基等を挙げることができ、これらのうち、水酸基が好ましい。
【0026】
本発明で用いられる樹脂(A)は、繰り返し単位(1)以外の繰り返し単位を有していてもよく、また、他の繰り返し単位のみから得られる樹脂を併用して用いても良い。
これらの他の繰り返し単位としては、上記一般式(1)における−CH−O−Aの基が、水素原子またはメチル基である、アクリレートおよびメタクリレートを挙げることができる。他の繰り返し単位として特に好ましいものとしては、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−メチル−2−トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、2−エチル−2−トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、2−メチル−2−アダマンチル(メタ)アクリレート、2−エチル−2−アダマンチル(メタ)アクリレート、1−メチルシクロペンチル(メタ)アクリレート、1−エチルシクロペンチル(メタ)アクリレート、1−メチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、1−エチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート等に由来する酸解離性基含有繰り返し単位;
(メタ)アクリル酸に由来する繰り返し単位、3−ヒドロキシアダマンチル(メタ)アクリレートに由来する繰り返し単位、下記一般式(2)に示す繰り返し単位(2−1)、繰り返し単位(2−2)および繰り返し単位(2−3)の群から選ばれるラクトン骨格を有する繰り返し単位等の酸素含有極性基を有する繰り返し単位等が挙げられる。
【0027】
【化12】
Figure 2004118136
【0028】
〔一般式(2)において、R は水素原子あるいはメチル基を示し、R は炭素数1〜6の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基または炭素数1〜6の直鎖状もしくは分岐状の酸素含有有機基を示し、複数存在するR は相互に同一でも異なってもよく、iは0〜4の整数であり、jは0または1であり、kは1〜3の整数であり、
 は水素原子あるいはメチル基を示し、Bはメチレン基、酸素原子または硫黄原子を示し、R は水素原子、炭素数1〜6の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基または炭素数1〜6の直鎖状もしくは分岐状の酸素含有有機基を示し、
10は水素原子あるいはメチル基をし、R11は水素原子、炭素数1〜6の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基または炭素数1〜6の直鎖状もしくは分岐状の酸素含有有機基を示す。〕
【0029】
さらに、上記以外の繰り返し単位を与える重合性不飽和単量体としては、例えば、
(メタ)アクリル酸ノルボルニル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸トリシクロデカニル、(メタ)アクリル酸テトラシクロデカニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニル、(メタ)アクリル酸1−アダマンチル、(メタ)アクリル酸1−アダマンチルメチル等の有橋型炭化水素骨格を有する(メタ)アクリル酸エステル類;
【0030】
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸2−メチルプロピル、(メタ)アクリル酸1−メチルプロピル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸シクロプロピル、(メタ)アクリル酸シクロペンチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル等の有橋型炭化水素骨格をもたない(メタ)アクリル酸エステル類;
【0031】
α−ヒドロキシメチルアクリル酸メチル、α−ヒドロキシメチルアクリル酸エチル、α−ヒドロキシメチルアクリル酸n−プロピル、α−ヒドロキシメチルアクリル酸n−ブチル等のα−ヒドロキシメチルアクリル酸エステル類;
(メタ)アクリロニトリル、α−クロロアクリロニトリル、クロトンニトリル、マレインニトリル、フマロニトリル、メサコンニトリル、シトラコンニトリル、イタコンニトリル等の不飽和ニトリル化合物;
(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、クロトンアミド、マレインアミド、フマルアミド、メサコンアミド、シトラコンアミド、イタコンアミド等の不飽和アミド化合物;
N−(メタ)アクリロイルモルホリン、N−ビニル−ε−カプロラクタム、N−ビニルピロリドン、ビニルピリジン、ビニルイミダゾール等の他の含窒素ビニル化合物;
(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水イタコン酸、シトラコン酸、無水シトラコン酸、メサコン酸等の不飽和カルボン酸(無水物)類
等の単官能性単量体や、
【0032】
1,2−アダマンタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,3−アダマンタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−アダマンタンジオールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカニルジメチロールジ(メタ)アクリレート等の有橋型炭化水素骨格を有する多官能性単量体;
【0033】
メチレングリコールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,8−オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ビス(2−ヒドロキシプロピル)ベンゼンジ(メタ)アクリレート、1,3−ビス(2−ヒドロキシプロピル)ベンゼンジ(メタ)アクリレート等の有橋型炭化水素骨格をもたない多官能性単量体等の多官能性単量体を挙げることができる。
本発明において、他の繰り返し単位は、単独でまたは2種以上が存在することができる。
【0034】
樹脂(A)において、繰り返し単位(1)の含有率は、全繰り返し単位に対して、通常、10モル%以上、好ましくは20モル%以上である。この場合、繰り返し単位(1)の含有率が10モル%未満では、レジストとしての解像性能およびパターン形状の改良効果が不十分になる恐れがある。また、酸解離性基を含有する繰り返し単位の合計割合は、通常、10〜80モル%、好ましくは20〜60モル%である。
【0035】
樹脂(A)は、例えば、その各繰り返し単位に対応する重合性不飽和単量体を、ヒドロパーオキシド類、ジアルキルパーオキシド類、ジアシルパーオキシド類、アゾ化合物等のラジカル重合開始剤を使用し、必要に応じて連鎖移動剤の存在下、適当な溶媒中で重合することにより製造することができる。
前記重合に使用される溶媒としては、例えば、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−ノナン、n−デカン等のアルカン類;シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、デカリン、ノルボルナン等のシクロアルカン類;ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クメン等の芳香族炭化水素類;クロロブタン類、ブロモヘキサン類、ジクロロエタン類、ヘキサメチレンジブロミド、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類;酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸i−ブチル、プロピオン酸メチル等の飽和カルボン酸エステル類;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、2−ヘプタノン等のケトン類;テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン類、ジエトキシエタン類等のエーエル類等を挙げることができる。
これらの溶媒は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
また、前記重合における反応温度は、通常、40〜120℃、好ましくは50〜90℃であり、反応時間は、通常、1〜48時間、好ましくは1〜24時間である。
【0036】
樹脂(A)のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算重量平均分子量(以下、「Mw」という。)は、通常、1,000〜100,000、好ましくは1,000〜50,000、さらに好ましくは2,000〜50,000である。この場合、樹脂(A)のMwが1,000未満では、レジストとしたときの耐熱性が低下する傾向があり、一方100,000を超えると、レジストとしたときの現像性が低下する傾向がある。
また、樹脂(A)のMwとゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算数平均分子量(以下、「Mn」という。)との比(Mw/Mn)は、通常、1〜5、好ましくは1〜3である。
なお、樹脂(A)は、ハロゲン、金属等の不純物が少ないほど好ましく、それにより、レジストとしたときの感度、解像度、プロセス安定性、パターン形状等をさらに改善することができる。樹脂(A)の精製法としては、例えば、水洗、液々抽出等の化学的精製法や、これらの化学的精製法と限外ろ過、遠心分離等の物理的精製法との組み合わせ等を挙げることができる。
【0037】
(B)成分
本発明における(B)成分は、露光により酸を発生する感放射線性酸発生剤(以下、「酸発生剤(B)」という。)からなる。
酸発生剤(B)は、露光により発生した酸の作用によって、樹脂(A)中に存在する酸解離性基を解離させ、その結果レジスト被膜の露光部がアルカリ現像液に易溶性となり、ポジ型のレジストパターンを形成する作用を有するものである。
上記酸発生剤(B)としては、活性光線又は放射線の照射により酸を発生することができる化合物、好ましくは220nm以下の波長の活性光線又は放射線の照射により酸を発生することができる化合物が挙げられる。上記酸発生剤(B)として具体的には、例えば、オニウム塩、ハロゲン含有化合物、ジアゾケトン化合物、スルホン化合物及びスルホン酸化合物等を挙げることができる。尚、上記酸発生剤(B)は、1種単独で用いてもよく、又は2種以上を併用することもできる。
【0038】
上記酸発生剤(B)として、トリフェニルスルホニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオフェニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオフェニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、1−(4−ヒドロキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、1−(4−ヒドロキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、1−(4−n−ブトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、1−(4−n−ブトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、1−(2−ナフタレン−1−イル−2−オキソエチル)テトラヒドロチオフェニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、1−(2−ナフタレン−1−イル−2−オキソエチル)テトラヒドロチオフェニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート等のアリール基を有するスルホニウム塩の1種又は2種以上を好ましいものとして挙げることができる。
【0039】
また、上記酸発生剤(B)のその他の具体例として、ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、シクロヘキシル・2−オキソシクロヘキシル・メチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジシクロヘキシル・2−オキソシクロヘキシルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、2−オキソシクロヘキシルジメチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、N−トリフルオロメタンスルホニルオキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−ノナフルオロ−n−ブタンスルホニルオキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−パーフルオロ−n−オクタンスルホニルオキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−ヒドロキシスクシンイミドトリフルオロメタンスルホネート、N−ヒドロキシスクシンイミドノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、N−ヒドロキシスクシンイミドパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、1,8−ナフタレンジカルボン酸イミドトリフルオロメタンスルホネート等の1種又は2種以上を好ましいものとして挙げることができる。
【0040】
上記酸発生剤(B)の含有量については特に限定はなく、必要に応じて適宜設定することができる。好ましくは、上記樹脂(A)100質量部に対して0.1〜20質量部、より好ましくは0.5〜20質量部、更に好ましくは0.5〜10質量部である。上記酸発生剤(B)の含有量を0.1質量部以上とすると、感度及び現像性を向上させることができるので好ましい。一方、上記酸発生剤(B)の含有量を20質量部以下とすると、放射線に対する透明性が低下して、矩形のレジストパターンが得られ難くなる傾向が生じることを防止することができるので好ましい。
【0041】
添加剤
本発明の感放射線性樹脂組成物には、必要に応じて、酸拡散制御剤、界面活性剤、増感剤等の各種の添加剤を配合することができる。
前記酸拡散制御剤は、露光により酸発生剤(B)から生じる酸のレジスト被膜中における拡散現象を制御し、非露光領域における好ましくない化学反応を抑制する作用を有する成分である。
このような酸拡散制御剤を配合することにより、得られる感放射線性樹脂組成物の貯蔵安定性が向上し、またレジストとしての解像度がさらに向上するとともに、露光から現像処理までの引き置き時間(PED)の変動によるレジストパターンの線幅変化を抑えることができ、プロセス安定性に極めて優れた組成物が得られる。
前記酸拡散制御剤としては、レジストパターンの形成工程中の露光や加熱処理により塩基性が変化しない含窒素有機化合物が好ましい。
このような含窒素有機化合物としては、例えば、下記一般式(6)
【0042】
【化13】
Figure 2004118136
〔一般式(6)において、各R16は相互に独立に水素原子、置換もしくは非置換の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基、置換もしくは非置換のアリール基または置換もしくは非置換のアラルキル基を示す。〕
【0043】
で表される化合物(以下、「含窒素化合物(イ)」という。)、同一分子内に窒素原子を2個有する化合物(以下、「含窒素化合物(ロ)」という。)、窒素原子を3個以上有するポリアミノ化合物や重合体(以下、これらをまとめて「含窒素化合物(ハ)」という。)、アミド基含有化合物、ウレア化合物、含窒素複素環化合物等を挙げることができる。
【0044】
含窒素化合物(イ)としては、例えば、n−ヘキシルアミン、n−ヘプチルアミン、n−オクチルアミン、n−ノニルアミン、n−デシルアミン、シクロヘキシルアミン等のモノ(シクロ)アルキルアミン類;ジ−n−ブチルアミン、ジ−n−ペンチルアミン、ジ−n−ヘキシルアミン、ジ−n−ヘプチルアミン、ジ−n−オクチルアミン、ジ−n−ノニルアミン、ジ−n−デシルアミン、シクロヘキシルメチルアミン、ジシクロヘキシルアミン等のジ(シクロ)アルキルアミン類;トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリ−n−ペンチルアミン、トリ−n−ヘキシルアミン、トリ−n−ヘプチルアミン、トリ−n−オクチルアミン、トリ−n−ノニルアミン、トリ−n−デシルアミン、シクロヘキシルジメチルアミン、メチルジシクロヘキシルアミン、トリシクロヘキシルアミン等のトリ(シクロ)アルキルアミン類;アニリン、N−メチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、2−メチルアニリン、3−メチルアニリン、4−メチルアニリン、4−ニトロアニリン、ジフェニルアミン、トリフェニルアミン、ナフチルアミン等の芳香族アミン類を挙げることができる。
【0045】
含窒素化合物(ロ)としては、例えば、エチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノジフェニルアミン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、2−(3−アミノフェニル)−2−(4−アミノフェニル)プロパン、2−(4−アミノフェニル)−2−(3−ヒドロキシフェニル)プロパン、2−(4−アミノフェニル)−2−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,4−ビス〔1−(4−アミノフェニル)−1−メチルエチル〕ベンゼン、1,3−ビス〔1−(4−アミノフェニル)−1−メチルエチル〕ベンゼン、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、ビス(2−ジエチルアミノエチル)エーテル等を挙げることができる。
含窒素化合物(ハ)としては、例えば、ポリエチレンイミン、ポリアリルアミン、2−ジメチルアミノエチルアクリルアミドの重合体等を挙げることができる。
【0046】
前記アミド基含有化合物としては、例えば、N−t−ブトキシカルボニルジ−n−オクチルアミン、N−t−ブトキシカルボニルジ−n−ノニルアミン、N−t−ブトキシカルボニルジ−n−デシルアミン、N−t−ブトキシカルボニルジシクロヘキシルアミン、N−t−ブトキシカルボニル−1−アダマンチルアミン、N−t−ブトキシカルボニル−N−メチル−1−アダマンチルアミン、N,N−ジ−t−ブトキシカルボニル−1−アダマンチルアミン、N,N−ジ−t−ブトキシカルボニル−N−メチル−1−アダマンチルアミン、N−t−ブトキシカルボニル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、N,N’−ジ−t−ブトキシカルボニルヘキサメチレンジアミン、N,N,N’N’−テトラ−t−ブトキシカルボニルヘキサメチレンジアミン、N,N’−ジ−t−ブトキシカルボニル−1,7−ジアミノヘプタン、N,N’−ジ−t−ブトキシカルボニル−1,8−ジアミノオクタン、N,N’−ジ−t−ブトキシカルボニル−1,9−ジアミノノナン、N,N’−ジ−t−ブトキシカルボニル−1,10−ジアミノデカン、N,N’−ジ−t−ブトキシカルボニル−1,12−ジアミノドデカン、N,N’−ジ−t−ブトキシカルボニル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、N−t−ブトキシカルボニルベンズイミダゾール、N−t−ブトキシカルボニル−2−メチルベンズイミダゾール、N−t−ブトキシカルボニル−2−フェニルベンズイミダゾール等のN−t−ブトキシカルボニル基含有アミノ化合物のほか、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、プロピオンアミド、ベンズアミド、ピロリドン、N−メチルピロリドン等を挙げることができる。
【0047】
前記ウレア化合物としては、例えば、尿素、メチルウレア、1,1−ジメチルウレア、1,3−ジメチルウレア、1,1,3,3−テトラメチルウレア、1,3−ジフェニルウレア、トリ−n−ブチルチオウレア等を挙げることができる。前記含窒素複素環化合物としては、例えば、イミダゾール、4−メチルイミダゾール、4−メチル−2−フェニルイミダゾール、ベンズイミダゾール、2−フェニルベンズイミダゾール等のイミダゾール類;ピリジン、2−メチルピリジン、4−メチルピリジン、2−エチルピリジン、4−エチルピリジン、2−フェニルピリジン、4−フェニルピリジン、2−メチル−4−フェニルピリジン、ニコチン、ニコチン酸、ニコチン酸アミド、キノリン、4−ヒドロキシキノリン、8−オキシキノリン、アクリジン等のピリジン類;ピペラジン、1−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン等のピペラジン類のほか、ピラジン、ピラゾール、ピリダジン、キノザリン、プリン、ピロリジン、ピペリジン、3−ピペリジノ−1,2−プロパンジオール、モルホリン、4−メチルモルホリン、1,4−ジメチルピペラジン、1,4−ジアザビシクロ [2.2.2] オクタン等を挙げることができる。
【0048】
これらの含窒素有機化合物のうち、含窒素化合物(イ)、アミド基含有化合物、含窒素複素環化合物等が好ましい。
前記酸拡散制御剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
【0049】
また、前記酸解離性基を有する脂環族添加剤は、ドライエッチング耐性、パターン形状、基板との接着性等をさらに改善する作用を示す成分である。
このような脂環族添加剤としては、例えば、
1−アダマンタンカルボン酸t−ブチル、1−アダマンタンカルボン酸t−ブトキシカルボニルメチル、1,3−アダマンタンジカルボン酸ジ−t−ブチル、1−アダマンタン酢酸t−ブチル、1−アダマンタン酢酸t−ブトキシカルボニルメチル、1,3−アダマンタンジ酢酸ジ−t−ブチル等のアダマンタン誘導体類;
デオキシコール酸t−ブチル、デオキシコール酸t−ブトキシカルボニルメチル、デオキシコール酸2−エトキシエチル、デオキシコール酸2−シクロヘキシルオキシエチル、デオキシコール酸3−オキソシクロヘキシル、デオキシコール酸テトラヒドロピラニル、デオキシコール酸メバロノラクトンエステル等のデオキシコール酸エステル類;
リトコール酸t−ブチル、リトコール酸t−ブトキシカルボニルメチル、リトコール酸2−エトキシエチル、リトコール酸2−シクロヘキシルオキシエチル、リトコール酸3−オキソシクロヘキシル、リトコール酸テトラヒドロピラニル、リトコール酸メバロノラクトンエステル等のリトコール酸エステル類
等を挙げることができる。
これらの脂環族添加剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
【0050】
また、前記界面活性剤は、塗布性、ストリエーション、現像性等を改良する作用を示す成分である。
このような界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンn−オクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンn−ノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート等のノニオン系界面活性剤のほか、以下商品名で、KP341(信越化学工業(株)製)、ポリフローNo.75,同No.95(共栄社化学(株)製)、エフトップEF301,同EF303,同EF352(トーケムプロダクツ(株)製)、メガファックスF171,同F173(大日本インキ化学工業(株)製)、フロラードFC430,同FC431(住友スリーエム(株)製)、アサヒガードAG710,サーフロンS−382,同SC−101,同SC−102,同SC−103,同SC−104,同SC−105,同SC−106(旭硝子(株)製)等を挙げることができる。
これらの界面活性剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
【0051】
また、前記増感剤は、放射線のエネルギーを吸収して、そのエネルギーを酸発生剤(B)に伝達し、それにより酸の生成量を増加する作用を示すもので、感放射線性樹脂組成物のみかけの感度を向上させる効果を有する。
このような増感剤としては、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ナフタレン類、ビアセチル、エオシン、ローズベンガル、ピレン類、アントラセン類、フェノチアジン類等を挙げることができる。
これらの増感剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
また、染料あるいは顔料を配合することにより、露光部の潜像を可視化させて、露光時のハレーションの影響を緩和でき、接着助剤を配合することにより、基板との接着性を改善することができる。
さらに、前記以外の添加剤としては、後述するアルカリ可溶性樹脂、酸解離性の保護基を有する低分子のアルカリ溶解性制御剤、ハレーション防止剤、保存安定化剤、消泡剤等を挙げることができる。
【0052】
組成物溶液の調製
本発明の感放射線性樹脂組成物は、普通、その使用に際して、全固形分濃度が、通常、5〜50重量%、好ましくは10〜25重量%となるように、溶剤に溶解したのち、例えば孔径0.2μm程度のフィルターでろ過することによって、組成物溶液として調製される。
前記組成物溶液の調製に使用される溶剤としては、例えば、
2−ブタノン、2−ペンタノン、3−メチル−2−ブタノン、2−ヘキサノン、4−メチル−2−ペンタノン、3−メチル−2−ペンタノン、3,3−ジメチル−2−ブタノン、2−ヘプタノン、2−オクタノン等の直鎖状もしくは分岐状のケトン類;
シクロペンタノン、3−メチルシクロペンタノン、シクロヘキサノン、2−メチルシクロヘキサノン、2,6−ジメチルシクロヘキサノン、イソホロン等の環状のケトン類;
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−i−プロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−i−ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−sec−ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−t−ブチルエーテルアセテート等のプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;
2−ヒドロキシプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシプロピオン酸n−プロピル、2−ヒドロキシプロピオン酸i−プロピル、2−ヒドロキシプロピオン酸n−ブチル、2−ヒドロキシプロピオン酸i−ブチル、2−ヒドロキシプロピオン酸sec−ブチル、2−ヒドロキシプロピオン酸t−ブチル等の2−ヒドロキシプロピオン酸アルキル類;
3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル等の3−アルコキシプロピオン酸アルキル類のほか、
【0053】
n−プロピルアルコール、i−プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール、シクロヘキサノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジ−n−プロピルエーテル、ジエチレングリコールジ−n−ブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノ−n−プロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、トルエン、キシレン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチル酪酸メチル、3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルプロピオネート、3−メチル−3−メトキシブチルブチレート、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸n−ブチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ベンジルエチルエーテル、ジ−n−ヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、カプロン酸、カプリル酸、1−オクタノール、1−ノナノール、ベンジルアルコール、酢酸ベンジル、安息香酸エチル、しゅう酸ジエチル、マレイン酸ジエチル、γ−ブチロラクトン、炭酸エチレン、炭酸プロピレン
等を挙げることができる。
【0054】
これらの溶剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができるが、就中、直鎖状もしくは分岐状のケトン類、環状のケトン類、プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、2−ヒドロキシプロピオン酸アルキル類、3−アルコキシプロピオン酸アルキル類、γ−ブチロラクトン等が好ましい。
【0055】
レジストパターンの形成方法
本発明の感放射線性樹脂組成物は、特に化学増幅型レジストとして有用である。
前記化学増幅型レジストにおいては、露光により酸発生剤(B)から発生した酸の作用によって、樹脂(A)中の酸解離性基が解離してカルボキシル基を生じ、その結果、レジストの露光部のアルカリ現像液に対する溶解性が高くなり、該露光部がアルカリ現像液によって溶解、除去され、ポジ型のレジストパターンが得られる。
本発明の感放射線性樹脂組成物からレジストパターンを形成する際には、組成物溶液を、回転塗布、流延塗布、ロール塗布等の適宜の塗布手段によって、例えば、シリコンウエハー、アルミニウムで被覆されたウエハー等の基板上に塗布することにより、レジスト被膜を形成し、場合により予め加熱処理(以下、「PB」という。)を行ったのち、所定のレジストパターンを形成するように該レジスト被膜に露光する。その際に使用される放射線としては、使用される酸発生剤(B)の種類に応じて、可視光線、紫外線、遠紫外線、X線、荷電粒子線等を適宜選定して使用されるが、KrFエキシマレーザー(波長248nm)、ArFエキシマレーザー(波長193nm)あるいはF エキシマレーザー(波長157nm)に代表される遠紫外線が好ましい。
本発明においては、露光後に加熱処理(以下、「PEB」という。)を行うことが好ましい。このPEBにより、酸解離性基の解離反応が円滑に進行する。PEBの加熱条件は、感放射線性樹脂組成物の配合組成によって変わるが、通常、30〜200℃、好ましくは50〜170℃である。本発明における樹脂(A)、および樹脂(A1)と樹脂(A2)との混合物は、PEBの温度が比較的低い場合でも酸解離性基の解離反応が容易に進行する特性を有するものであり、その意味で、このような樹脂を用いることにより、工業的有利にレジストパターンを形成することができる。
【0056】
本発明においては、感放射線性樹脂組成物の潜在能力を最大限に引き出すため、例えば特公平6−12452号公報等に開示されているように、使用される基板上に有機系あるいは無機系の反射防止膜を形成しておくこともでき、また環境雰囲気中に含まれる塩基性不純物等の影響を防止するため、例えば特開平5−188598号公報等に開示されているように、レジスト被膜上に保護膜を設けることもでき、あるいはこれらの技術を併用することもできる。
次いで、露光されたレジスト被膜をアルカリ現像液を用いて現像することにより、所定のレジストパターンを形成する。
前記アルカリ現像液としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、けい酸ナトリウム、メタけい酸ナトリウム、アンモニア水、エチルアミン、n−プロピルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン、エチルジメチルアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、ピロール、ピペリジン、コリン、1,8−ジアザビシクロ−[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ−[4.3.0]−5−ノネン等のアルカリ性化合物の少なくとも1種を溶解したアルカリ性水溶液が好ましい。
前記アルカリ性水溶液の濃度は、通常、10重量%以下である。この場合、アルカリ性水溶液の濃度が10重量%を超えると、非露光部も現像液に溶解するおそれがあり好ましくない。
【0057】
また、前記アルカリ性水溶液には、例えば有機溶媒を添加することもできる。前記有機溶媒としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルi−ブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、3−メチルシクロペンタノン、2,6−ジメチルシクロヘキサノン等のケトン類;メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、i−プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール、シクロペンタノール、シクロヘキサノール、1,4−ヘキサンジオール、1,4−ヘキサンジメチロール等のアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸i−アミル等のエステル類;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類や、フェノール、アセトニルアセトン、ジメチルホルムアミド等を挙げることができる。
これらの有機溶媒は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
有機溶媒の使用量は、アルカリ性水溶液に対して、100容量%以下が好ましい。この場合、有機溶媒の使用量が100容量%を超えると、現像性が低下して、露光部の現像残りが多くなるおそれがある。
また、前記アルカリ性水溶液には、界面活性剤等を適量添加することもできる。
なお、アルカリ現像液で現像したのちは、一般に、水で洗浄して乾燥する。
【0058】
【発明の実施の形態】
以下、実施例を挙げて、本発明の実施の形態をさらに具体的に説明する。但し、本発明は、これらの実施例に何ら制約されるものではない。ここで、部は、特記しない限り重量基準である。
実施例および比較例における各測定・評価は、下記の要領で行った。
Mw:
東ソー(株)製GPCカラム(G2000HXL 2本、G3000HXL 1本、G4000HXL 1本)を用い、流量1.0ミリリットル/分、溶出溶媒テトラヒドロフラン、カラム温度40℃の分析条件で、単分散ポリスチレンを標準とするゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定した。
放射線透過率(%):
各感放射線性樹脂組成物溶液をスピンコートにより石英ガラス上に塗布し、次いで130℃に保持したホットプレート上で90秒間PBを行って膜厚0.34μmのレジスト被膜を形成した。そして、このレジスト被膜について、波長193nmにおける吸光度から放射線透過率(%)を算出して、遠紫外線領域における透明性の尺度とした。
【0059】
感度:
基板として、表面に膜厚820ÅのARC25(ブルワー・サイエンス(Brewer Science)社製)膜を形成したシリコーンウエハー(ARC25)を用い、各組成物溶液を、基板上にスピンコートにより塗布し、ホットプレート上にて、表2に示す条件でPBを行って形成した膜厚0.34μmのレジスト被膜に、(株)ニコン製ArFエキシマレーザー露光装置(レンズ開口数0.55、露光波長193nm)により、マスクパターンを介して露光した。その後、表2に示す条件でPEBを行ったのち、2.38重量%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液により、25℃で60秒間現像し、水洗し、乾燥して、ポジ型のレジストパターンを形成した。このとき、線幅0.16μmのライン・アンド・スペースパターン(1L1S)を1対1の線幅に形成する露光量を最適露光量とし、この最適露光量を感度とした。
解像度:
最適露光量で解像される最小のレジストパターンの寸法を、解像度とした。
【0060】
ドライエッチング耐性:
組成物溶液をシリコーンウエハー上にスピンコートにより塗布し、乾燥して形成した膜厚0.5μmのレジスト被膜に対して、PMT社製ドライエッチング装置(Pinnacle8000) を用い、エッチングガスをCF とし、ガス流量75sccm、圧力2.5mTorr、出力2,500Wの条件でドライエッチングを行って、エッチング速度を測定し、クレゾールノボラック樹脂からなる被膜のエッチング速度に対する相対値により、相対エッチング速度を評価した。エッチング速度が小さいほど、ドライエッチング耐性に優れることを意味する。
ラインエッジラフネス:
設計線幅0.16μmのライン・アンド・スペースパターン(1L1S)のラインパターンを走査型電子顕微鏡により観察し、該ラインパターンの横側面に沿って生じた凹凸の最も著しい箇所における線幅と設計線幅0.16μmとの差△CDを測定して、△CDが0.01μm未満のものを「良好」、△CDが0.01μm以上のものを「不良」として評価した。
パターン形状:
設計線幅0.16μmのライン・アンド・スペースパターン(1L1S)の方形状断面の下辺寸法Lb と上辺寸法La とを走査型電子顕微鏡により測定し、0.85≦La /Lb ≦1を満足し、かつパターン形状が裾を引いていない場合を、パターン形状が「良好」とした。
【0061】
樹脂合成例1
下記式(M−1)で表される化合物32.18gと下記式(M−2)で表される化合物67.82gを2−ブタノン300gに溶解して均一溶液としたのち、重合開始剤としてアゾビスイソ吉草酸メチル7.02gを加え、窒素雰囲気下で80℃に加熱した。その後同温度に保って6時間加熱攪拌した。反応終了後、反応溶液を室温まで冷却し、ヘプタン2,000g中に投入し、析出した白色粉体をろ別し、乾燥して、樹脂70g(収率70重量%)を得た。
この樹脂は、Mwが12,500であり、(M−1)と(M−2)に由来する各繰り返し単位の含有率がそれぞれ40モル%、60モル%の共重合体であった。この樹脂を、樹脂(A−1)とする。
【0062】
【化14】
Figure 2004118136
【0063】
樹脂合成例2
下記式(M−3)で表される化合物42.89gと上記(M−2)で表される化合物57.11gを2−ブタノン300gに溶解して均一溶液としたのち、重合開始剤としてアゾビスイソ吉草酸メチル5.91gを加え、窒素雰囲気下で80℃に加熱した。その後同温度に保って6時間加熱攪拌した。反応終了後、反応溶液を室温まで冷却し、メタノール2,000g中に投入し、析出した白色粉体をろ別し、乾燥して、樹脂70g(収率70重量%)を得た。
この樹脂は、Mwが9,500であり、(M−3)と(M−2)に由来する各繰り返し単位の含有率がそれぞれ38モル%、62モル%の共重合体であった。この樹脂を、樹脂(A−2)とする。
【0064】
【化15】
Figure 2004118136
【0065】
樹脂合成例3
下記式(M−4)で表される化合物35.59gと上記(M−2)で表される化合物64.41gを2−ブタノン300gに溶解して均一溶液としたのち、重合開始剤としてアゾビスイソ吉草酸メチル6.67gを加え、窒素雰囲気下で80℃に加熱した。その後同温度に保って6時間加熱攪拌した。反応終了後、反応溶液を室温まで冷却し、ヘプタン2,000g中に投入し、析出した白色粉体をろ別し、乾燥して、樹脂70g(収率70重量%)を得た。
この樹脂は、Mwが10,500であり、(M−4)と(M−2)に由来する各繰り返し単位の含有率がそれぞれ42モル%、58モル%の共重合体であった。この樹脂を、樹脂(A−3)とする。
【0066】
【化16】
Figure 2004118136
【0067】
樹脂合成例4
t−ブチルメタクリレート37.34gと下記式(M−5)で表される化合物62.66gを2−ブタノン300gに溶解して均一溶液としたのち、重合開始剤としてアゾビスイソ吉草酸メチル7.26gを加え、窒素雰囲気下で80℃に加熱した。その後同温度に保って6時間加熱攪拌した。反応終了後、反応溶液を室温まで冷却し、ヘプタン2,000g中に投入し、析出した白色粉体をろ別し、乾燥して、樹脂75g(収率75重量%)を得た。
この樹脂は、Mwが12,500であり、t−ブチルメタクリレートと(M−5)に由来する各繰り返し単位の含有率がそれぞれ52モル%、48モル%の共重合体であった。この樹脂を、樹脂(A−4)とする。
【0068】
【化17】
Figure 2004118136
【0069】
樹脂合成例5
2−メチル−2−アダマンチルメタクリレート39.60gと上記(M−5)で表される化合物60.40gを2−ブタノン300gに溶解して均一溶液としたのち、重合開始剤としてアゾビスイソ吉草酸メチル5.83gを加え、窒素雰囲気下で80℃に加熱した。その後同温度に保って6時間加熱攪拌した。反応終了後、反応溶液を室温まで冷却し、メタノール2,000g中に投入し、析出した白色粉体をろ別し、乾燥して、樹脂70g(収率70重量%)を得た。
この樹脂は、Mwが8,900であり、2−メチル−2−アダマンチルメタクリレートと(M−5)に由来する各繰り返し単位の含有率がそれぞれ48モル%、52モル%の共重合体であった。この樹脂を、樹脂(A−5)とする。
【0070】
樹脂合成例6
1−メチルシクロペンチルメタクリレート32.01gと上記(M−5)で表される化合物67.99gを2−ブタノン300gに溶解して均一溶液としたのち、重合開始剤としてアゾビスイソ吉草酸メチル6.57gを加え、窒素雰囲気下で80℃に加熱した。その後同温度に保って6時間加熱攪拌した。反応終了後、反応溶液を室温まで冷却し、ヘプタン2,000g中に投入し、析出した白色粉体をろ別し、乾燥して、樹脂80g(収率80重量%)を得た。
この樹脂は、Mwが10,500であり、1−メチルシクロペンチルメタクリレートと(M−5)に由来する各繰り返し単位の含有率がそれぞれ50モル%、50モル%の共重合体であった。この樹脂を、樹脂(A−6)とする。
【0071】
樹脂合成例7
上記式(M−3)で表される化合物51.24gと上記式(M−5)で表される化合物48.76gを2−ブタノン300gに溶解して均一溶液としたのち、重合開始剤としてアゾビスイソ吉草酸メチル5.65gを加え、窒素雰囲気下で80℃に加熱した。その後同温度に保って6時間加熱攪拌した。反応終了後、反応溶液を室温まで冷却し、メタノール2,000g中に投入し、析出した白色粉体をろ別し、乾燥して、樹脂70g(収率70重量%)を得た。
この樹脂は、Mwが9,000であり、(M−3)と(M−5)に由来する各繰り返し単位の含有率がそれぞれ47モル%、53モル%の共重合体であった。この樹脂を、樹脂(A−7)とする。
【0072】
樹脂合成例8
上記式(M−1)で表される化合物39.90gと上記式(M−5)で表される化合物60.10gを2−ブタノン300gに溶解して均一溶液としたのち、重合開始剤としてアゾビスイソ吉草酸メチル6.97gを加え、窒素雰囲気下で80℃に加熱した。その後同温度に保って6時間加熱攪拌した。反応終了後、反応溶液を室温まで冷却し、ヘプタン2,000g中に投入し、析出した白色粉体をろ別し、乾燥して、樹脂70g(収率70重量%)を得た。
この樹脂は、Mwが10,000であり、(M−1)と(M−5)に由来する各繰り返し単位の含有率がそれぞれ50モル%、50モル%の共重合体であった。この樹脂を、樹脂(A−8)とする。
【0073】
樹脂合成例9
上記式(M−4)で表される化合物39.90gと上記式(M−5)で表される化合物60.10gを2−ブタノン300gに溶解して均一溶液としたのち、重合開始剤としてアゾビスイソ吉草酸メチル6.97gを加え、窒素雰囲気下で80℃に加熱した。その後同温度に保って6時間加熱攪拌した。反応終了後、反応溶液を室温まで冷却し、ヘプタン2,000g中に投入し、析出した白色粉体をろ別し、乾燥して、樹脂70g(収率70重量%)を得た。
この樹脂は、Mwが9,500であり、(M−4)と(M−5)に由来する各繰り返し単位の含有率がそれぞれ50モル%、50モル%の共重合体であった。この樹脂を、樹脂(A−9)とする。
樹脂合成例10
下記式(M−6)で表される化合物100gを2−ブタノン300gに溶解して均一溶液としたのち、重合開始剤としてアゾビスイソ吉草酸メチル7.00gを加え、窒素雰囲気下で80℃に加熱した。その後同温度に保って6時間加熱攪拌した。反応終了後、反応溶液を室温まで冷却し、ヘプタン2,000g中に投入し、析出した白色粉体をろ別し、乾燥して、樹脂70g(収率70重量%)を得た。
この樹脂は、Mwが8,500であった。この樹脂を、樹脂(A−10)とする。
【0074】
【化18】
Figure 2004118136
【0075】
樹脂合成例11
下記式(M−7)で表される化合物100gを2−ブタノン300gに溶解して均一溶液としたのち、重合開始剤としてアゾビスイソ吉草酸メチル7.00gを加え、窒素雰囲気下で80℃に加熱した。その後同温度に保って6時間加熱攪拌した。反応終了後、反応溶液を室温まで冷却し、ヘプタン2,000g中に投入し、析出した白色粉体をろ別し、乾燥して、樹脂65g(収率65重量%)を得た。
この樹脂は、Mwが7,500であった。この樹脂を、樹脂(A−11)とする。
【0076】
【化19】
Figure 2004118136
【0077】
樹脂合成例12
下記式(M−8)で表される化合物100gを2−ブタノン300gに溶解して均一溶液としたのち、重合開始剤としてアゾビスイソ吉草酸メチル7.00gを加え、窒素雰囲気下で80℃に加熱した。その後同温度に保って6時間加熱攪拌した。反応終了後、反応溶液を室温まで冷却し、ヘプタン2,000g中に投入し、析出した白色粉体をろ別し、乾燥して、樹脂70g(収率70重量%)を得た。
この樹脂は、Mwが9,500であった。この樹脂を、樹脂(A−12)とする。
【0078】
【化20】
Figure 2004118136
【0079】
実施例1〜12及び比較例1
表1および表2に示す成分からなる各組成物溶液について、各種評価を行った。評価条件を表3に、評価結果を表4に示す。
表1および表2における重合体(A−1)〜(A−3)以外の成分は、以下の通りである。
他の樹脂
a−1:メタクリル酸t−ブチル/メタクリル酸メチル/メタクリル酸共重合体
(共重合モル比=45/40/15、Mw=9,000)
酸発生剤(B)
B−1:トリフェニルスルフォニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート
B−2:1−(4−ブトキシナフチル)テトラヒドロチオフェニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート
B−3:1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオフェニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート
酸拡散制御剤
C−1:トリ−n−オクチルアミン
C−2:N−t−ブトキシカルボニル−2−フェニルベンズイミダゾール
溶剤
E−1:2−ヘプタノン
E−2:シクロヘキサノン
E−3:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
【0080】
【表1】
Figure 2004118136
【0081】
【表2】
Figure 2004118136
【0082】
【表3】
Figure 2004118136
【0083】
【表4】
Figure 2004118136
【0084】
【発明の効果】
本発明の感放射線性樹脂組成物は、活性光線、例えばKrFエキシマレーザー(波長248nm)あるいはArFエキシマレーザー(波長193nm)に代表される遠紫外線に感応する化学増幅型レジストとして、放射線に対する透明性が高く、また基板に対する接着性およびパターンの裾形状も良好でパターン形状に優れ、露光マージンが広く、しかも感度、解像度、ドライエッチング耐性にも優れ、今後ますます微細化が進行すると予想される集積回路素子の製造に極めて好適に使用できる。

Claims (7)

  1. (A)下記一般式(1)で表される繰り返し単位を有するアルカリ不溶性またはアルカリ難溶性の酸解離性基含有樹脂であって、該酸解離性基が解離したときアルカリ易溶性となる樹脂、並びに(B)感放射線性酸発生剤を含有することを特徴とする感放射線性樹脂組成物。
    Figure 2004118136
    〔一般式(1)において、Aは水素原子、炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、炭素数3〜20の1価の脂環式炭化水素基または1価の酸素含有極性基を示し、Rは水素原子または1価の有機基を示す。〕
  2. (A)一般式(1)で表される繰り返し単位が、下記式(1−1)で表される繰り返し単位である、請求項1記載の感放射線性樹脂組成物。
    Figure 2004118136
    〔一般式(1−1)において、Rは炭素数3〜20の1価の脂環式炭化水素基または下記式(i)で表される基(ただし各Rは相互に独立に炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基または炭素数3〜20の1価の脂環式炭化水素基を示す、あるいはいずれか2つのRが相互に結合して、それぞれが結合している炭素原子とともに炭素数3〜20の2価の脂環式炭化水素基を形成し、残りのRが炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基である。)を示す。〕
  3. (A)一般式(1)で表される繰り返し単位が、下記式(1−2)で表される繰り返し単位である、請求項1記載の感放射線性樹脂組成物。
    Figure 2004118136
    〔一般式(1−2)において、Xは単結合、メチレン基、炭素数2〜12の直鎖状もしくは分岐状のアルキレン基または脂環構造を有する2価の有機基を示し、Rは酸素含有極性基または窒素含有極性基を示す。〕
  4. (A)樹脂が、上記式(1−1)で表される繰り返し単位と上記式(1−2)で表される繰り返し単位とを有する、請求項1乃至3記載の感放射線性樹脂組成物。
  5. (A)一般式(1)で表される繰り返し単位が、下記式(1−3)で表される繰り返し単位である、請求項1記載の感放射線性樹脂組成物。
    Figure 2004118136
    〔一般式(1−3)において、Aは炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、炭素数3〜20の1価の脂環式炭化水素基または1価の酸素含有極性基を示し、Rは炭素数3〜20の1価の脂環式炭化水素基または下記式(ii)で表される基(ただし各Rは相互に独立に炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基または炭素数3〜20の1価の脂環式炭化水素基を示す、あるいはいずれか2つのRが相互に結合して、それぞれが結合している炭素原子とともに炭素数3〜20の2価の脂環式炭化水素基を形成し、残りのRが炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基である。)を示す。〕
  6. (A)樹脂が、上記式(1)におけるAが下記式(iii)〜(v)から選ばれる基である繰り返し単位を有する、請求項1または4記載の感放射線性樹脂組成物。
    Figure 2004118136
    〔式中、Bは酸素原子またはメチル基を示し、kは1〜3の整数を示す。〕
  7. (A)樹脂において、一般式(1−1)中の−C(R構造または一般式(1−3)中の−C(R構造が、2−メチル−2−トリシクロデカニル基、2−エチル−2−トリシクロデカニル基、2−メチル−2−アダマンチル基、2−エチル−2−アダマンチル基、1−メチルシクロペンチル基、1−エチルシクロペンチル基、1−メチルシクロヘキシル基または1−エチルシクロヘキシル基であることを特徴とする請求項2または請求項5記載の感放射線性樹脂組成物。
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