JP2004117087A - コリオリ質量流量計 - Google Patents

コリオリ質量流量計 Download PDF

Info

Publication number
JP2004117087A
JP2004117087A JP2002278622A JP2002278622A JP2004117087A JP 2004117087 A JP2004117087 A JP 2004117087A JP 2002278622 A JP2002278622 A JP 2002278622A JP 2002278622 A JP2002278622 A JP 2002278622A JP 2004117087 A JP2004117087 A JP 2004117087A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vibration
tube
vibrating
vibrating tube
tubes
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2002278622A
Other languages
English (en)
Inventor
Norikazu Osawa
大沢 紀和
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yokogawa Electric Corp
Original Assignee
Yokogawa Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yokogawa Electric Corp filed Critical Yokogawa Electric Corp
Priority to JP2002278622A priority Critical patent/JP2004117087A/ja
Publication of JP2004117087A publication Critical patent/JP2004117087A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Measuring Volume Flow (AREA)

Abstract

【課題】安定性、精度、耐振性が向上されたコリオリ質量流量計を提供する。
【解決手段】第1の中点を中心に点対称でS字形状の第1振動チューブと、第1の振動チューブが含まれる面に平行する面に含まれ第1振動チューブに平行して設けられ第1振動チューブと同一形状を有する第2振動チューブと、第1と第2振動チューブとに固定され第1振動チューブの両端を結ぶ直線を第1基準軸として第1基準軸の各点から所定距離の円周線上で単振動駆動し第2振動チューブの両端を結ぶ直線を第2基準軸として第2基準軸の各点から所定距離の円周線上で単振動駆動し且つ第1,第2振動チューブがそれぞれ含まれる平行な2平面から等距離にある基準平面に対して第1,第2振動チューブが面対称の位置に有るように振動駆動する励振器と、第1と第2振動チューブとに固定され第1と第2振動チューブの振動を検出する振動検出センサとを具備したコリオリ質量流量計である。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、流量計内部の振動チューブの振動を外に漏らさないようにすると共に、外部からの振動ノイズや応力の影響を受けにくくすることによって、安定性、精度、耐振性が向上されたコリオリ質量流量計に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図7は、従来より一般に使用されている従来例の構成説明図で、例えば、特開昭61−189417号に示されている(例えば、特許文献1参照)。
図7は平面図、図8は図7の側面図、図9,図10は図7の動作説明図である。
【0003】
図において、振動チューブ18と、振動チューブ19は、平行に設置され、支持プレート41と42で両端をそれぞれ固定されている。
2本の振動チューブ18,19の間には、2つの振動検出センサ23,24と、励振器21が設置され、振動チューブ18,19の共振周波数で、定常的に励振されている。
【0004】
多くの場合、図9に示すような低次の共振モードで励振振動を行い、2つの振動チューブ18,19は、A→B→A→C→A→B→   A’→B’→A’→C’→A’→B’→  のように互いに対称な方向に単振動を続ける。
【0005】
また、図10のように高次の共振モードで励振振動を行う場合も考えられる。
2つの振動チューブ18,19は、 A→B→A→C→A→B→   A’→B’→A’→C’→A’→B’→  のように互いに対称な方向に単振動を続ける。
但し、この場合は、図7,図8と異なり、励振装置を2つにする等の工夫が必要である。
【0006】
【特許文献1】
特開昭61−189417号(第3頁、第1図)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような装置においては、図7従来例のように、振動チューブ18,19が直管で、両端を固定された場合、振動チューブ18,19が本来の位置A,A’からずれて位置B,B’のように変形された場合、振動チューブ18,19の全長が変わることで、管軸方向に大きな力が発生する。
【0008】
図9、図10に示したような振動チューブ18,19の変形が生じたときには、固定端では中心に引っ張られるような軸方向力F1が生じる。
このような本来不要な力が固定端に働くことで、振動チューブ18,19の振動が外に漏れ、振動絶縁性が悪化する。
【0009】
振動絶縁性が悪い、すなわちQ値が低いと、以下のような問題点がある。
(1) 励振振動に大電流が必要になる。消費電流が増える。
(2) 環境変化や外的要因で振動の漏れ具合が大きく変化する。
安定した定常励振ができなくなり、内部の振動の状況も不安定になりがちで、ゼロ点やスパン等の出力誤差になる。
【0010】
(3) 自ら起こした外部に逃げた振動が、外部からの振動ノイズとなって戻ってくる。
同じ周波数の振動ノイズになるので、僅かなノイズでも受ける影響が大きく、出力誤差になる。
【0011】
本発明の目的は、上記の課題を解決するもので、流量計内部の振動チューブの振動を外に漏らさないようにすると共に、外部からの振動ノイズや応力の影響を受けにくくすることによって、安定性、精度、耐振性が向上されたコリオリ質量流量計を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために、本発明では、請求項1のコリオリ質量流量計においては、
振動チューブ内に測定流体が流れ、該測定流体の流れと前記振動チューブの角振動によって生じるコリオリ力により、該振動チューブを変形振動させるコリオリ質量流量計において、
測定流体が分岐する分岐部と、測定流体が合流する合流部と、前記分岐部の一方の流路への第1の上流側固定端部と前記合流部の一方の流路への第1の下流側固定端部との第1の中点を中心に点対称で3個の変曲点を有する曲線形状を有する第1の振動チューブと、前記分岐部の他方の流路に一端が接続され他端が前記合流部の他方の流路へ接続され前記第1の振動チューブと同様な曲線形状を有し前記第1の振動チューブが含まれる面に平行する面に含まれ前記第1の振動チューブと互いに平行をなす第2の振動チューブと、前記第1の振動チューブとこの第2の振動チューブとに固定され第1の振動チューブを前記第1の上流側固定端部と第1の下流側固定端部とを結ぶ直線を第1の基準軸としてこの第1の基準軸の各点からそれぞれ所定距離の円周線上で単振動駆動し第2の振動チューブを前記第2の上流側固定端部と第2の下流側固定端部とを結ぶ直線を第2の基準軸としてこの第2の基準軸の各点からそれぞれ所定距離の円周線上で単振動駆動し且つ第1,第2の振動チューブがそれぞれ含まれる平行な2平面から等距離にある基準平面に対して、第1,第2の振動チューブが面対称の位置に有るように振動駆動する励振器と、前記第1の振動チューブと前記第2の振動チューブとに固定され前記第1の振動チューブと前記第2の振動チューブの振動を検出する振動検出センサとを具備したことを特徴とする。
【0013】
本発明の請求項2においては、請求項1記載のコリオリ質量流量計において、
前記励振器あるいは前記振動検出センサからのリードを前記中点あるいは上流側固定端部あるいは下流側固定端部を介して外部に取出すようにしたことを特徴とする。
【0014】
本発明の請求項3においては、請求項1又は請求項2記載のコリオリ質量流量計において、
前記第1の振動チューブとこの第1の振動チューブに取り付けられた前記励振器あるいは前記振動検出センサの部分の重心位置が前記第1の振動チューブの中点になるように前記第1の振動チューブに設けられた第1のバランサーと、前記第2の振動チューブとこの第2の振動チューブに取り付けられた前記励振器あるいは前記振動検出センサの部分の重心位置が前記第2の振動チューブの中点になるように前記第2の振動チューブに設けられた第2のバランサーとを具備した事を特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下図面を用いて本発明を詳しく説明する。
図1は本発明の一実施例の要部構成説明図で平面図、図2は図1の正面図、図3,図4は図1の動作説明図である。
【0016】
図において、図7と同一記号の構成は同一機能を表す。
以下、図7と相違部分のみ説明する。
【0017】
装置の入り口で流路は、振動チューブ18と、振動チューブ19の2つに分岐部120で分岐し、出口付近で再び合流部130で合流する。
18振動チューブ18と19振動チューブ19は、基本的に同じ構造で、流量計の中心面(図のXZ平面)に対して対称な関係にある。
【0018】
振動チューブ18は、図3のように、上流側固定端部121と下流側固定端部131の中点26を中心に点対称で、変曲点を3箇所有するS字形の形状であり、振動チューブ18は両端近傍では、基準軸14上に存在する。
【0019】
振動チューブ19は、図3のように、上流側固定端部122と下流側固定端部132の中点27を中心に点対称で、変曲点を3箇所有するS字形の形状であり、振動チューブ19は両端近傍では、基準軸15上に存在する。
【0020】
21,22は振動チューブを励振させる励振器であり、振動チューブ18,19を図のY方向に力を加えられる構造になっており、励振器21と22では、大きさと方向が等しく、逆位相の力を加えるようになっている。
【0021】
23,24は振動を検出する振動検出センサで、図のY方向の振動速度あるいは変形を測定する。
41,42は振動チューブに固定されている支持プレートである。
【0022】
以上の構成において、図3に示す如く、振動チューブ18は、B→A→C→A→B→A→ のように、振動チューブ19は、B’→A’→C’→A’→B’→A’→のように位置を変えて円周振動を続ける。
【0023】
振動チューブ18,19の振動振幅(並進成分の位置変化)は、振動チューブ18,19全長Lのおよそ1/4L,3/4L付近が大きく、両側の支持プレート41,42上と中点(1/2L)上 は振動の節となり、位置は変化しない。
支持プレート41,42近傍の振動チューブ18,19には、図3に示したようなRotXの力が大きく加わる。
【0024】
但し、2本の振動チューブ18,19に加わる力は、大きさが等しく逆回転方向なので、支持プレート41,42上で互いに打ち消し会い、並進成分も回転成分も働かない音叉の節のような状態が実現される。
【0025】
図4は、図2のaa、bb、cc断面図を示す。
振動チューブ18は、B→A→C→A→B→A→ のように、振動チューブ19は、B’→A’→C’→A’→B’→A’→のように、そして、2つの振動チューブは、XZ平面に対して、常に対称な位置関係を保ち続けながら、振動を行う。
【0026】
両側端部から等距離にあるbb断面では、振動チューブ18,19は、その位置を変わらずに、基準軸14、15の周りの回転振動のみを行う。
図4に示したように、振動チューブ18,19は常に基準軸から所定距離の円周上あるいはその近傍に位置する。aaでは基準軸14,15から距離R(a)離れた円周上、ccでは基準軸14,15から距離R(c)離れた円周上で振動を行う。
【0027】
固定端の中心面であるbbでは、R(b)=0となり、位置を変えずに回転振動のみを行うことになる。
振動チューブ18,19の全長は、円周上を移動しても変化はないので、両端固定端に管軸方向力(Fx)は働かない。
【0028】
理想的な円周上振動では、両端固定端には、他の並進方向力Fy,Fzも加わらず、管軸回りのねじれ成分力(FrotX)のみが働く。
また、なお分かりやすくするために、図では、振動の振幅を大きくして表示しているが、大抵のコリオリ質量流量計では、振動振幅はごくわずかである。
【0029】
振幅が小さい場合、円周上の振動は、図のY方向成分のみの単振動に近似できる。
励振器21,22や振動検出器23,24は、本来ならば、Y方向だけでなく、Z方向成分、あるいは、回転成分にも対応する必要があるが、上記の理由により、通常は、Y方向成分のみの対応品を使用して差し支えない。
【0030】
両側が固定されている実際の振動チューブ18,19では、理想的な円周上振動からは若干ずれが生じ、並進成分の振動絶縁性も完全ではないが、直管に較べると振動絶縁性は優れており、その優位性は揺るがない。
【0031】
この結果、
振動チューブ18,19は円周上を(現実には完全な円周振動は不可能で、円周上近傍を)単振動するので、振動チューブ18,19の全長の変化は少ない。
振動チューブ18,19チューブの固定端では、基準軸14,15回りの回転振動成分が中心になり、固定端では並進成分の力の発生は大幅に抑えられる。
【0032】
また、2本の振動チューブ18,19が対称な方向に振動するので、回転振動成分も支持プレート41,42上で打ち消し合い、振動の節を実現でき、外部に振動が漏れるのを防ぐことができるコリオリ質量流量計が得られる。
【0033】
具体的に、固定端部に加わる力の6方向成分について考えると以下の通りである。
並進方向力 X  円周振動により軸方向力は、ほぼゼロ。
並進方向力 Y  円周振動で少ない+2本チューブで打ち消しあう →ほぼゼロ。
並進方向力 Z  微小変形では当初から非常に小さい。
【0034】
回転方向力 RotX 2本チューブでうち消し合う →ほぼゼロ。
回転方向力 RotY 微小変形では当初から非常に小さい。
回転方向力 RotZ 円周振動で少ない+2本チューブでうち消し合う →ほぼゼロ。
このように、全ての方向の力をほぼゼロにすることが可能で、振動絶縁性能が高いコリオリ質量流量計が得られる。
【0035】
更に、点対称なチューブ形状と振動モードを採用することで、振動チューブ18,19の重心が、常に、中点26,27の中点25に位置し、重心が移動することが無くなる。
【0036】
振動系の重心の移動が無くなるので、固定端121,122,131,132を通じて、振動が外に漏れ出すのを防ぎ、より一層振動絶縁性を高めることができる。
これらのことから、更に、振動絶縁性を高めることが可能になった。
振動絶縁性が高いと、低消費電力が可能で、環境変化や外的要因によるゼロ点やスパン変動を減らし、高精度で高安定なコリオリ流量計が得られる。
【0037】
次に、2本の振動チューブ18,19間に、励振器21,22と振動検出センサ23,24とが固定されることで、ノイズキャンセル効果も期待でき、耐ノイズ性が向上されたコリオリ流量計が得られる。
【0038】
即ち、振動チューブ18,19のそれぞれ上下流のセンサ位置の振動は以下のように表すことができる。
振動チューブ18においては、
上流側では、Asinωt+Ccosωt+▲1▼
下流側では、−Asinωt+Ccosωt+▲3▼
【0039】
振動チューブ19においては、
上流側では、−Asinωt−Ccosωt+▲2▼
下流側では、Asinωt−Ccosωt+▲4▼
【0040】
センサ出力においては、
Figure 2004117087
【0041】
上流側2点▲1▼▲2▼に同じノイズNがのったとき ▲1▼−▲2▼=0 ノイズはキャンセルされる
下流側2点▲3▼▲4▼に同じノイズMがのったとき ▲3▼−▲4▼=0 ノイズはキャンセルされる。
【0042】
振動チューブ18と19は、同じ形状ですぐ隣合わせの位置にあるので、▲1▼と▲2▼、▲3▼と▲4▼のノイズは同等の大きさになることが多く、外部配管等から加わったノイズは効果的にキャンセルされる。
【0043】
次に、温度変化により振動チューブ18,19は熱膨張、圧縮するが、直管と違い、緩やかに曲がっているので、熱による伸縮を吸収しやすい。過度の熱応力が加わることもないので、使用温度範囲を広くすることが可能なコリオリ質量流量計が得られる。
【0044】
図5は本発明の他の実施例の要部構成説明図である。
本実施例においては、励振器21,22、あるいは、振動検出センサ23,24からのリード線を、中点26,27あるいは上流側固定端部121,122、あるいは、下流側固定端部131,132を介して外部に取出すようにした実施例である。
【0045】
即ち、本実施例では、励振器21,22、振動検出センサ23,24ともに、コイルとマグネットから成る場合を示しており、コイルからは2本のリード線(ケーブル)51,52が出ており、それらケーブルは、装置本体外の変換器にまでつながっている。
【0046】
コイルから出たケーブルは振動チューブ18,19に接着剤等で固定される。
ケーブル51,52は振動チューブ18,19上を、振動チューブ18,19の上流端部あるいは下流端部まで這わせ、その箇所で振動チューブ18,19から取り出され、ハウジング等の不動構造物に固定される。
【0047】
別のパターンとしては、ケーブル53のように、振動チューブ18,19の中央付近まで這わせ、その箇所で振動チューブ18,19から取り出され、ハウジング等の不動構造物に固定される。
【0048】
この結果、振動チューブ18,19に固定されたケーブルは、振動チューブ18,19の振動に伴い一緒に振動する。
振動振幅の大きい場所で、振動チューブ18,19を離れ、ハウジング等の不動構造物に接続された場合、ケーブルを伝わって、振動チューブ18,19からハウジング等に振動が漏れてしまい、振動絶縁性が悪化する。
【0049】
振動の節である振動チューブ18,19の両側の,上,下流固定端部121,122,131,132と、振動チューブ18,19の中央付近は、振動の節になっているので、振動振幅がほぼゼロである。
【0050】
このような場所からケーブルをハウジング等の不動構造物に接続させても、もともとの振動がないので、ケーブルを伝わって、外に振動が漏れることがなくなり、振動絶縁性が向上し、高精度で高安定なコリオリ質量流量計が得られる。
【0051】
特に、上,下流固定端部121,122,131,132付近では、並進方向の振動成分だけでなく、振動チューブ18,19のねじれ成分も小さいので、より一層、振動絶縁性が向上し、高精度で高安定なコリオリ質量流量計が得られる。
【0052】
図6は本発明の他の実施例の要部構成説明図である。
本実施例においては、55は、第1の振動チューブ18と、この第1の振動チューブに取り付けられた励振器21,22、あるいは、振動検出センサ23,24の振動チューブ18側に取り付けられた部分の重心位置が、第1の振動チューブの中点26になるように第1の振動チューブに設けられた第1のバランサーである。
【0053】
56は第2の振動チューブ19とこの第2の振動チューブ19に取り付けられた励振器21,22、あるいは、振動検出センサ23,24の振動チューブ19側に取り付けられた部分の重心位置が、第2の振動チューブの中点27になるように、第2の振動チューブに設けられた第2のバランサーである。
【0054】
即ち、図1実施例では、振動チューブ18から見れば、励振器21,22や振動検出器23,24は振動チューブ18の片側に集中して固定されていた。
2本の振動チューブ全体で考えれば、重心は全体の中点25で不動であるが、個々の振動系では重心位置が中央になく、不安定な構造になってしまう。
【0055】
本実施例においては、振動チューブ18と、振動チューブ19を別々に扱い、それぞれの振動系の中で、重心の位置とバランスに着目する。
最初に、振動チューブ18の支持端43から支持端44に至る、チューブ18とその付属構造物までの振動系Aについて考える。
【0056】
図6に示す如く、励振器21,22や振動検出センサ23,24を構成するコイルやマグネットと同等な質量、モーメントをもつバランサー55を基準軸14をはさんで反対側に設置することで、振動チューブ18とその付属構造物の重心は、常に中点26上に存在するようにすることができる。
【0057】
次に、振動チューブ19の支持端45から、支持端46に至る、振動チューブ19とその付属構造物の振動系Bについても同様に、バランサー56を配置することで、その振動系Bの重心を中点27上に存在するようにすることができる。
【0058】
この結果、2本の振動チューブ18,19全体で振動バランスがとれていれば、それなりに高い振動絶縁性が得られが、個々の振動チューブの振動系のバランスがとれていた方が、より高い振動絶縁性が期待できるコリオリ質量流量計が得られる。
【0059】
そして、製造上の問題や、一部異なる部品の使用(片側チューブにはコイル、反対側にはマグネット)によって、2本の振動チューブ18,19の振動系を完全に対称で同じものにするのは難しい。
【0060】
個々の振動系でバランスがとれていれば、その個々の振動系から漏れ出す振動成分を最小限にすることができるので、例え、2つの振動系にアンバランスがあっても、全体での振動の漏れを少なくすることができるコリオリ質量流量計が得られる。
【0061】
振動バランスを良くして、振動漏れを少なくすることで、更に、振動絶縁性が向上し、高精度で高安定なコリオリ質量流量計が得られる。
【0062】
なお、以上の説明は、本発明の説明および例示を目的として特定の好適な実施例を示したに過ぎない。したがって本発明は、上記実施例に限定されることなく、その本質から逸脱しない範囲で更に多くの変更、変形をも含むものである。
【0063】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の請求項1によれば、次のような効果がある。
(1)振動チューブは円周上を単振動するので、振動チューブの全長の変化は少ない。
振動チューブチューブの固定端では、基準軸りの回転振動成分が中心になり、固定端では並進成分の力の発生は大幅に抑えられる。
【0064】
また、2本の振動チューブが対称な方向に振動するので、回転振動成分も支持プレート上で打ち消し合い、振動の節を実現でき、外部に振動が漏れるのを防ぐことができるコリオリ質量流量計が得られる。
【0065】
(2)点対称なチューブ形状と振動モードを採用することで、振動チューブの重心が、常に、中点に位置し、重心が移動することが無くなる。
振動系の重心の移動が無くなるので、固定端を通じて、振動が外に漏れ出すのを防ぎ、より一層振動絶縁性を高めることができる。
【0066】
振動絶縁性が高いと、低消費電力が可能で、環境変化や外的要因によるゼロ点やスパン変動を減らし、高精度で高安定なコリオリ流量計が得られる。
【0067】
(3)2本の振動チューブ間に、励振器と振動検出センサとが固定されることで、ノイズキャンセル効果も期待でき、耐ノイズ性が向上されたコリオリ流量計が得られる。
【0068】
(4)温度変化により振動チューブは熱膨張、圧縮するが、直管と違い、緩やかに曲がっているので、熱による伸縮を吸収しやすい。過度の熱応力が加わることもないので、使用温度範囲を広くすることが可能なコリオリ質量流量計が得られる。
【0069】
本発明の請求項2によれば、次のような効果がある。
振動の節である振動チューブの両側の,上,下流固定端部と、振動チューブの中央付近は、振動の節になっているので、振動振幅がほぼゼロである。
【0070】
このような場所からケーブルをハウジング等の不動構造物に接続させても、もともとの振動がないので、ケーブルを伝わって、外に振動が漏れることがなくなり、振動絶縁性が向上し、高精度で高安定なコリオリ質量流量計が得られる。
【0071】
特に、上,下流固定端部付近では、並進方向の振動成分だけでなく、振動チューブのねじれ成分も小さいので、より一層、振動絶縁性が向上し、高精度で高安定なコリオリ質量流量計が得られる。
【0072】
本発明の請求項3によれば、次のような効果がある。
2本の振動チューブ全体で振動バランスがとれていれば、それなりに高い振動絶縁性が得られが、個々の振動チューブの振動系のバランスがとれていた方が、より高い振動絶縁性が期待できるコリオリ質量流量計が得られる。
【0073】
従って、本発明によれば、安定性、精度、耐振性が向上されたコリオリ質量流量計を実現することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の要部構成説明図である。
【図2】図1の正面図である。
【図3】図1の動作説明図である。
【図4】図1の動作説明図である。
【図5】本発明の他の実施例の要部構成説明図である。
【図6】本発明の他の実施例の要部構成説明図である。
【図7】従来より一般に使用されている従来例の要部構成説明図である。
【図8】図7の側面図である。
【図9】図7の動作説明図である。
【図10】図7の動作説明図である。
【符号の説明】
2    フランジ
3    励振器
4    振動検出センサ
5    振動検出センサ
6    ハウジング
11   振動チューブ
120  分岐部
121  上流側固定端部
122  上流側固定端部
130  合流部
131  下流側固定端部
132  下流側固定端部
14   基準軸
15   基準軸
18   振動チューブ
19   振動チューブ
21   励振器
22   励振器
23   振動検出センサ
24   振動検出センサ
25   中点
26   中点
27   中点
41   支持プレート
42   支持プレート
43   支持端
44   支持端
45   支持端
46   支持端
51   リード線
52   リード線
53   リード線
55   バランサー
56   バランサー
F1   軸方向力

Claims (3)

  1. 振動チューブ内に測定流体が流れ、この測定流体の流れと前記振動チューブの角振動によって生じるコリオリ力により、この振動チューブを変形振動させるコリオリ質量流量計において、
    測定流体が分岐する分岐部と、測定流体が合流する合流部と、前記分岐部の一方の流路への第1の上流側固定端部と前記合流部の一方の流路への第1の下流側固定端部との第1の中点を中心に点対称で3個の変曲点を有する曲線形状を有する第1の振動チューブと、前記分岐部の他方の流路に一端が接続され他端が前記合流部の他方の流路へ接続され前記第1の振動チューブと同様な曲線形状を有し前記第1の振動チューブが含まれる面に平行する面に含まれ前記第1の振動チューブと互いに平行をなす第2の振動チューブと、前記第1の振動チューブとこの第2の振動チューブとに固定され第1の振動チューブを前記第1の上流側固定端部と第1の下流側固定端部とを結ぶ直線を第1の基準軸としてこの第1の基準軸の各点からそれぞれ所定距離の円周線上で単振動駆動し第2の振動チューブを前記第2の上流側固定端部と第2の下流側固定端部とを結ぶ直線を第2の基準軸としてこの第2の基準軸の各点からそれぞれ所定距離の円周線上で単振動駆動し且つ第1,第2の振動チューブがそれぞれ含まれる平行な2平面から等距離にある基準平面に対して、第1,第2の振動チューブが面対称の位置に有るように振動駆動する励振器と、前記第1の振動チューブと前記第2の振動チューブとに固定され前記第1の振動チューブと前記第2の振動チューブの振動を検出する振動検出センサとを具備したことを特徴とするコリオリ質量流量計。
  2. 前記励振器あるいは前記振動検出センサからのリードを前記中点あるいは上流側固定端部あるいは下流側固定端部を介して外部に取出すようにしたことを特徴とする請求項1記載のコリオリ質量流量計。
  3. 前記第1の振動チューブとこの第1の振動チューブに取り付けられた前記励振器あるいは前記振動検出センサの部分の重心位置が前記第1の振動チューブの中点になるように前記第1の振動チューブに設けられた第1のバランサーと、前記第2の振動チューブとこの第2の振動チューブに取り付けられた前記励振器あるいは前記振動検出センサの部分の重心位置が前記第2の振動チューブの中点になるように前記第2の振動チューブに設けられた第2のバランサーとを具備した事を特徴とする請求項1又は請求項2記載のコリオリ質量流量計。
JP2002278622A 2002-09-25 2002-09-25 コリオリ質量流量計 Withdrawn JP2004117087A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002278622A JP2004117087A (ja) 2002-09-25 2002-09-25 コリオリ質量流量計

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002278622A JP2004117087A (ja) 2002-09-25 2002-09-25 コリオリ質量流量計

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004117087A true JP2004117087A (ja) 2004-04-15

Family

ID=32273853

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002278622A Withdrawn JP2004117087A (ja) 2002-09-25 2002-09-25 コリオリ質量流量計

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004117087A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007531892A (ja) * 2004-04-16 2007-11-08 マイクロ・モーション・インコーポレーテッド 力平衡のための方法及び装置
JP2013050463A (ja) * 2012-11-12 2013-03-14 Micro Motion Inc コリオリ流量計及びそれを作動させる方法
CN109900924A (zh) * 2019-03-26 2019-06-18 中国电子科技集团公司第四十九研究所 基于htcc工艺的热膜式风速传感单元、传感器及传感单元的制备方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007531892A (ja) * 2004-04-16 2007-11-08 マイクロ・モーション・インコーポレーテッド 力平衡のための方法及び装置
JP2013050463A (ja) * 2012-11-12 2013-03-14 Micro Motion Inc コリオリ流量計及びそれを作動させる方法
CN109900924A (zh) * 2019-03-26 2019-06-18 中国电子科技集团公司第四十九研究所 基于htcc工艺的热膜式风速传感单元、传感器及传感单元的制备方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6782764B2 (en) Coriolis mass flowmeter
US6477902B1 (en) Coriolis mass flowmeter
JP2011512541A (ja) 改良されたバランスシステムを備えるコリオリ流量計
JP2004117087A (ja) コリオリ質量流量計
KR100447832B1 (ko) 곧은 관 코리올리 유량계용 낮은 열응력 케이스 커넥트 링크
JP3327325B2 (ja) コリオリ質量流量計
JP2000046613A (ja) コリオリ質量流量計
JP3336927B2 (ja) コリオリ質量流量計
JP3521263B2 (ja) コリオリ質量流量計
JP2004132856A (ja) コリオリ質量流量計
JP3475786B2 (ja) コリオリ質量流量計
JP2004226136A (ja) コリオリ質量流量計
JP2004205250A (ja) コリオリ質量流量計
JP3555652B2 (ja) コリオリ質量流量計
JP2993294B2 (ja) コリオリ質量流量計
JP2004108916A (ja) コリオリ質量流量計
JP3975483B2 (ja) コリオリ質量流量計
JP7328832B2 (ja) コリオリ流量計
JP2000055710A (ja) コリオリ質量流量計
US20060123924A1 (en) Coriolis mass flowmeter
JP2000046615A (ja) コリオリ質量流量計
JPH1123340A (ja) コリオリ質量流量計
JPH1123341A (ja) コリオリ質量流量計
JPH11166846A (ja) コリオリ質量流量計
JP3003420B2 (ja) コリオリ質量流量計

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040316

A977 Report on retrieval

Effective date: 20060414

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20070327

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20070516