JP2004132856A - コリオリ質量流量計 - Google Patents

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JP2004132856A
JP2004132856A JP2002298182A JP2002298182A JP2004132856A JP 2004132856 A JP2004132856 A JP 2004132856A JP 2002298182 A JP2002298182 A JP 2002298182A JP 2002298182 A JP2002298182 A JP 2002298182A JP 2004132856 A JP2004132856 A JP 2004132856A
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Norikazu Osawa
大沢 紀和
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Abstract

【課題】安定性、精度、耐振性が向上されたコリオリ質量流量計を提供する。
【解決手段】測定流体が分岐する分岐部と、測定流体が合流する合流部と、前記分岐部の一方の流路への第1の上流側固定端部と前記合流部の一方の流路への第1の下流側固定端部との第1の中点を中心に点対称で3個の変曲点を有する曲線形状を有する第1の振動チューブと、前記分岐部の他方の流路に一端が接続され他端が前記合流部の他方の流路へ接続され前記第1の振動チューブと同様な曲線形状を有し前記第1の振動チューブが含まれる平面と同一の平面に含まれ前記第1の振動チューブから平行移動した位置に配置された第2の振動チューブと、前記第1の振動チューブと前記第2の振動チューブとを励振する励振器と、前記第1の振動チューブと前記第2の振動チューブの振動を検出する振動検出センサとを具備したことを特徴とするコリオリ質量流量計である。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、流量計内部の振動チューブの振動を外に漏らさないようにすると共に、外部からの振動ノイズや応力の影響を受けにくくすることによって、安定性、精度、耐振性が向上されたコリオリ質量流量計に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図11は、従来より一般に使用されている従来例の構成説明図で、例えば、特開昭61−189417号に示されている(例えば、特許文献1参照)。
図11は平面図、図12は図11の側面図、図13,図14は図11の動作説明図である。
【0003】
図において、振動チューブ18と、振動チューブ19は、平行に設置され、支持プレート41と42で両端をそれぞれ固定されている。
2本の振動チューブ18,19の間には、2つの振動検出センサ23,24と、励振器21が設置され、振動チューブ18,19の共振周波数で、定常的に励振されている。
【0004】
多くの場合、図13に示すような低次の共振モードで励振振動を行い、振動チューブ18は、A→B→A→C→A→B→ 、振動チューブ19は、A’→B’→A’→C’→A’→B’→ のように互いに対称な方向に単振動を続ける。
【0005】
また、図14のように高次の共振モードで励振振動を行う場合も考えられる。振動チューブ18は、 A→B→A→C→A→B→ 、振動チューブ19は、A’→B’→A’→C’→A’→B’→ のように互いに対称な方向に単振動を続ける。
但し、この場合は、図11,図12と異なり、励振装置を2つにする等の工夫が必要である。
【0006】
【特許文献1】
特開昭61−189417号(第3頁、第1図)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような装置においては、図11従来例のように、振動チューブ18,19が直管で、両端を固定された場合、振動チューブ18,19が本来の位置A,A’からずれて、位置B,B’のように変形された場合、振動チューブ18,19の全長が変わることで、管軸方向に大きな力が発生する。
【0008】
図13、図14に示したような振動チューブ18,19の変形が生じたときには、固定端では中心に引っ張られるような軸方向力F1が生じる。
このような本来不要な力が固定端に働くことで、振動チューブ18,19の振動が外に漏れ、振動絶縁性が悪化する。
【0009】
振動絶縁性が悪い、すなわちQ値が低いと、以下のような問題点がある。
(1) 励振振動に大電流が必要になる。消費電流が増える。
(2) 環境変化や外的要因で振動の漏れ具合が大きく変化する。
安定した定常励振ができなくなり、内部の振動の状況も不安定になりがちで、ゼロ点やスパン等の出力誤差になる。
【0010】
(3) 自ら起こした外部に逃げた振動が、外部からの振動ノイズとなって戻ってくる。
同じ周波数の振動ノイズになるので、僅かなノイズでも受ける影響が大きく、出力誤差になる。
【0011】
本発明の目的は、上記の課題を解決するもので、流量計内部の振動チューブの振動を外に漏らさないようにすると共に、外部からの振動ノイズや応力の影響を受けにくくすることによって、安定性、精度、耐振性が向上されたコリオリ質量流量計を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために、本発明では、請求項1のコリオリ質量流量計においては、
振動チューブ内に測定流体が流れ、この測定流体の流れと前記振動チューブの角振動によって生じるコリオリ力により、この振動チューブを変形振動させるコリオリ質量流量計において、
測定流体が分岐する分岐部と、測定流体が合流する合流部と、前記分岐部の一方の流路への第1の上流側固定端部と前記合流部の一方の流路への第1の下流側固定端部との第1の中点を中心に点対称で3個の変曲点を有する曲線形状を有する第1の振動チューブと、前記分岐部の他方の流路に一端が接続され他端が前記合流部の他方の流路へ接続され前記第1の振動チューブと同様な曲線形状を有し前記第1の振動チューブが含まれる平面と同一の平面に含まれ前記第1の振動チューブから平行移動した位置に配置された第2の振動チューブと、前記第1の振動チューブと前記第2の振動チューブとを励振する励振器と、前記第1の振動チューブと前記第2の振動チューブの振動を検出する振動検出センサとを具備したことを特徴とする。
【0013】
本発明の請求項2においては、請求項1記載のコリオリ質量流量計において、前記励振器として、前記第1の振動チューブを前記点対称の曲線形状を保持したまま前記第1の上流側固定端部と第1の下流側固定端部とを結ぶ直線を第1の基準軸としてこの第1の基準軸の各点から所定距離の円周線上で単振動する振動モードで駆動し前記第2の振動チューブを前記点対称の曲線形状を保持したまま前記第2の上流側固定端部と第2の下流側固定端部とを結ぶ直線を第2の基準軸としてこの第2の基準軸の各点から所定距離の円周線上で単振動する振動モードで駆動し且つ前記第1の振動チューブと前記第2の振動チューブとが同一の振動モード同一周波数で互いに逆位相になるように振動するように励振駆動する励振器を具備したことを特徴とする。
【0014】
本発明の請求項3においては、請求項1又は請求項2記載のコリオリ質量流量計において、
前記励振器あるいは前記振動検出センサからのリードを前記中点あるいは前記上流側固定端部あるいは前記下流側固定端部を介して外部に取出すようにしたことを特徴とする。
【0015】
本発明の請求項4においては、請求項1乃至請求項3の何れかに記載のコリオリ質量流量計において、
前記第1の振動チューブとこの第1の振動チューブに取り付けられた前記励振器あるいは前記振動検出センサの部分の重心位置が前記第1の振動チューブの中点になるように前記第1の振動チューブに設けられた第1のバランサーと、前記第2の振動チューブとこの第2の振動チューブに取り付けられた前記励振器あるいは前記振動検出センサの部分の重心位置が前記第2の振動チューブの中点になるように前記第2の振動チューブに設けられた第2のバランサーとを具備した事を特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下図面を用いて本発明を詳しく説明する。
図1は本発明の一実施例の要部構成説明図で平面図、図2は図1の正面図である。
【0017】
図において、図11と同一記号の構成は同一機能を表す。
以下、図11と相違部分のみ説明する。
【0018】
装置の入り口で流路は、振動チューブ18と、振動チューブ19の2つに分岐部120で分岐し、出口付近で再び合流部130で合流する。
振動チューブ18と振動チューブ19は、基本的に同じ構造で同一平面に存在し、図のZ方向に平行移動した位置関係にある。
【0019】
振動チューブ18は、図1のように上流側端部121と下流側端部131の中点26を中心に点対称で、変曲点を3箇所有するS字形の形状であり、振動チューブ18は両端近傍では、基準軸14上に存在する。
【0020】
振動チューブ19は、図1のように上流側端部122と下流側端部132の中点27を中心に点対称で、変曲点を3箇所有するS字形の形状であり、振動チューブ19は両端近傍では、基準軸15上に存在する。
【0021】
211,212,221,222は振動チューブ18,19を励振させる励振器である。
個々の振動チューブの形状は、中点26,27を中心とした点対称な形状なので、振動チューブ18,19の重心は、中点26,27に位置し、両チューブの重心は、振動系全体の中心である中点25に位置する。
【0022】
このように重心が中央にあり、2つの振動チューブ18,19が同じ形状をしているので、外部から加わる振動ノイズは、振動系全体に一様に加わりやすい。一般的にコリオリ流量計は上流と下流の振動の位相差を測定しているので、一様な振動ノイズが加わっても、流量測定に影響を受けない。
すなわち、外部振動ノイズに対して安定で、高精度なコリオリ流量計を得られる。
【0023】
次に、温度変化により振動チューブ18,19は熱膨張、圧縮するが、直管の振動チューブと違い、緩やかに曲がっているので、熱による伸縮を吸収しやすい。
過度の熱応力が加わることもないので、使用温度範囲を広くすることが可能なコリオリ質量流量計が得られる。
【0024】
図3、4は本発明の他の実施例の動作説明図である。(基本構造は図1、図2と同じ)
振動チューブ18,19を図のZ方向に力を加えられるような励振器211,212,221,222が設置されている。
振動チューブ18,19を図のZ方向に力を加える構造になっている。
【0025】
励振器211と212、221と222は、大きさと方向が等しく、逆位相の振動力を加えるようになっており、励振器211と221,212と222も、逆位相関係になっている。
【0026】
231,232,241,242は振動を検出する振動検出センサで、図のZ方向の振動速度あるいは変形を測定する。
41,42は振動チューブに固定されている支持プレートである。
【0027】
以上の構成において、図3に示す如く、振動チューブ18は、B→A→C→A→B→A→ のように、振動チューブ19は、B’→A’→C’→A’→B’→A’→ のように位置を変えて円周振動を続ける。
【0028】
振動チューブ18,19の振動振幅(X、Y、Z方向成分の位置変化)は、振動チューブ18,19の全長Lのおよそ1/4L,3/4L付近が大きく、両側の支持プレート41,42上と中点(1/2L)上 は振動の節となり、位置は変化しない。
支持プレート41,42近傍の振動チューブ18,19には、図3に示したようなRotXの力が大きく加わる。
【0029】
但し、2本の振動チューブ18,19に加わる力は、大きさが等しく逆回転方向なので、支持プレート41,42上で互いに打ち消し会い、X、Y、Z方向成分も回転成分も働かない音叉の節のような状態が実現される。
【0030】
図4は、図2のaa、bb、cc断面図を示す。
振動チューブ18は、B→A→C→A→B→A→ のように、振動チューブ19は、B’→A’→C’→A’→B’→A’→ のように、そして、2つの振動チューブのZ方向変位は、常に正負の符号が逆で絶対値が等しい位置関係を保ち続けながら、振動を行う。
【0031】
両側端部から等距離にあるbb断面では、振動チューブ18,19は、その位置を変わらずに、基準軸14、15の周りの回転振動のみを行う。
図4に示したように、振動チューブ18,19は常に基準軸14,15から所定距離の円周上あるいはその近傍に位置する。
aaでは基準軸14,15から距離R(a)離れた円周上、ccでは基準軸14,15から距離R(c)離れた円周上で振動を行う。
【0032】
固定端の中心断面であるbbでは、R(b)=0となり、位置を変えずに回転振動のみを行うことになる。
振動チューブ18,19の全長は、円周上を移動しても変化はないので、両端固定端に管軸方向力(Fx)は働かない。
【0033】
理想的な円周上振動では、両端固定端には、他のY、Z方向力Fy,Fzも加わらず、管軸回りのねじれ成分力(FrotX)のみが働く。
また、なお分かりやすくするために、図では、振動の振幅を大きくして表示しているが、殆どのコリオリ質量流量計では、振動振幅はごくわずかである。
【0034】
振幅が小さい場合、円周上の振動は、図のZ方向成分のみの単振動に近似できる。
励振器211,212,221,222や振動検出器231,232,241,242は、本来ならば、Z方向だけでなく、Y方向成分、あるいは、回転成分にも対応する必要があるが、上記の理由により、通常は、Z方向成分のみの対応品を使用して差し支えない。
【0035】
両側が固定されている実際の振動チューブ18,19では、理想的な円周上振動からは若干ずれが生じ、X、Y、Z方向成分の振動絶縁性も完全ではないが、直管の振動チューブに較べると振動絶縁性は優れており、その優位性は揺るがない。
【0036】
この結果、
振動チューブ18,19は円周上を(現実には完全な円周振動は不可能で、円周上近傍を)単振動するので、振動チューブ18,19の全長の変化は少ない。振動チューブ18,19チューブの両固定端では、基準軸14,15回りの回転振動成分が中心になり、両固定端ではX、Y、Z方向成分の力の発生は大幅に抑えられる。
【0037】
また、2本の振動チューブ18,19が対称な方向に振動するので、回転振動成分も支持プレート41,42上で打ち消し合い、振動の節を実現でき、外部に振動が漏れるのを防ぐことができるコリオリ質量流量計が得られる。
【0038】
具体的に、両固定端部に加わる力の6方向成分について考えると以下の通りである。
並進方向力 X  円周振動により軸方向力は、ほぼゼロ。
並進方向力 Y  微小振動で非常に小さい。
並進方向力 Z  円周振動で小さい+2本チューブで打ち消しあう。
【0039】
回転方向力 RotX 2本チューブでうち消し合う→ほぼゼロ。
回転方向力 RotY 円周振動で小さい+2本チューブで打ち消しあう。
回転方向力 RotZ 微小変形で非常に小さい。
このように、全ての方向の力を小さくすることが可能で、振動絶縁性能が高いコリオリ質量流量計が得られる。
【0040】
個々の振動チューブの形状は、中点26,27を中心とした点対称な形状と振動モードを採用しているので、振動チューブ18,19の重心は、中点26,27に位置し不動である。また両チューブの重心も、振動系全体の中心である中点25に位置し、不動である。
【0041】
励振振動による重心の移動も無くなるので、固定端121,122,131,132を通じて、振動が外に漏れ出すのを防ぎ、より一層振動絶縁性を高めることができる。
振動絶縁性が高いと、低消費電力が可能で、環境変化や外的要因によるゼロ点やスパン変動を減らし、高精度で高安定なコリオリ流量計が得られる。
【0042】
次に、2本の振動チューブ18,19に、4つの振動検出センサ231,232,241,242を備え付けることで、互いにノイズをキャンセルしあい、耐ノイズ性が向上されたコリオリ流量計が得られる。
【0043】
即ち、振動チューブ18,19のそれぞれ上下流のセンサ位置の振動は以下のように表すことができる。
振動チューブ18においては、
上流側センサ231では、−Asinωt−Ccosωt+N1
下流側センサ241では、+Asinωt−Ccosωt+N3
【0044】
振動チューブ19においては、
上流側センサ232では、+Asinωt+Ccosωt+N2
下流側センサ242では、−Asinωt+Ccosωt+N4
【0045】
上流側センサ出力の差は、−2Asinωt−2Ccosωt+N1−N2
下流側センサ出力の差は、+2Asinωt−2Ccosωt+N3−N4
ここで、A          :励振振動による振幅
C          :コリオリ力による振動振幅
N1,N2,N3,N4:ノイズ
【0046】
上流側2点N1,N2に同じノイズNがのったとき N1−N2=0 ノイズはキャンセルされる
下流側2点N3,N4に同じノイズMがのったとき N3−N4=0 ノイズはキャンセルされる。
【0047】
振動チューブ18と19は、対称な形状ですぐ隣合わせの位置にあるので、N1とN2、N3とN4のノイズは同等の大きさになることが多く、外部配管等から加わったノイズは効果的にキャンセルされる。
【0048】
図5は本発明の他の実施例の要部構成説明図である。
本実施例においては、励振器211,212,221,222あるいは、振動検出センサ231,232,241,242からのリード線を、上流側固定端部121,122、あるいは下流側固定端部131,132を介して外部に取出すようにした実施例である。
【0049】
即ち、本実施例では、励振器211,212,221,222、振動検出センサ231,232,241,242ともに、コイルとマグネットから成る場合を示しており、1つのコイルからは2本のリード線(ケーブル)が出ており、それらリード線51,52,53,54は、装置本体外の変換器にまでつながっている。
【0050】
コイルから出たリード線は振動チューブ18,19に接着剤等で固定される。リード線51,52,53,54は振動チューブ18,19上を、振動チューブ18,19の上流側固定端部121,122、あるいは下流側固定端部131,132まで這わせ、その箇所で振動チューブ18,19から取り出され、ハウジング6等の不動構造物に固定される。
【0051】
図6は、本発明の他の実施例の要部構成説明図である。
本実施例においては、励振器211,212,221,222あるいは、振動検出センサ231,232,241,242からのリード線を、中点26,27を介して外部に取出すようにした実施例である。
【0052】
リード線55,56のように、振動チューブ18,19の中点26,27付近まで這わせ、その箇所で振動チューブ18,19から取り出され、ハウジング6等の不動構造物に固定される。
【0053】
この結果、振動チューブ18,19に固定されたリード線は、振動チューブ18,19の振動に伴い一緒に振動する。
振動振幅の大きい場所で、振動チューブ18,19を離れ、ハウジング等の不動構造物に接続された場合、リード線を伝わって、振動チューブ18,19からハウジング等に振動が漏れてしまい、振動絶縁性が悪化する。
【0054】
振動の節である振動チューブ18,19の両側の,上,下流の固定端部121,122,131,132と、振動チューブ18,19の中点26,27付近は、振動の節になっているので、振動振幅がほぼゼロである。
【0055】
このような場所からリード線をハウジング等の不動構造物に接続させても、もともとの振動がないので、リード線を伝わって、外に振動が漏れることがなくなり、振動絶縁性が向上し、高精度で高安定なコリオリ質量流量計が得られる。
【0056】
特に、上,下流固定端部121,122,131,132付近では、X、Y、Z方向の振動成分だけでなく、振動チューブ18,19のねじれ成分も小さいので、より一層、振動絶縁性が向上し、高精度で高安定なコリオリ質量流量計が得られる。
【0057】
図7は本発明の他の実施例の要部構成説明図である。
Y軸正面側から見ているので、実際には第1の振動チューブ18とその付属構造物も奥側にあるのだが、手前側の第2の振動チューブ19とその付属構造物しか図には示されていない。
【0058】
なお、奥に隠されている第1の振動チューブ18とその付属構造物の部品番号を( )で示している。
【0059】
本実施例において、65,66,67,68は、第2の振動チューブ19と、この第2の振動チューブ19に取り付けられた励振器212,222、振動検出センサ232,242の重心位置が、第2の振動チューブ19の中点27になるように第2の振動チューブ19に設けられたバランサーである。
【0060】
61,62,63,64は、第1の振動チューブ18とこの第1の振動チューブ18に取り付けられた励振器211,221、振動検出センサ231,241の重心位置が、第1の振動チューブ18の中点26になるように、第1の振動チューブ18に設けられたバランサーである。
【0061】
即ち、図1,図2では、振動チューブ自身は、点対称な形状で重心も中点上に存在したのだが、振動検出センサや励振器は、振動チューブの片側(図では−Z方向)に集中して固定されており、振動系全体の重心は、厳密には中点上に存在しておらず、振動絶縁性も不完全であった。
【0062】
また、振動チューブ18に設置する振動検出センサ211,221と励振器231,241を図の−Z方向、振動チューブ19に設置する振動検出センサ212,222と励振器232,242を図の+Z方向に配置したとすれば、2本の振動チューブ18,19全体の重心は全体の中点25で不動になるが、個々振動チューブ18,19の振動系では重心位置が中央になく、やはり不安定な構造になってしまう。
【0063】
本実施例においては、振動チューブ18と、振動チューブ19を別々に扱い、それぞれの振動系の中で、重心の位置とバランスに着目する。
最初に、振動チューブ19の上流側固定端部122から下流側固定端部132に至る、チューブ19とその付属構造物までの振動系Bについて考える。
【0064】
図7に示す如く、励振器212,222や振動検出センサ232,242を構成するコイルやマグネットと同等な質量、モーメントをもつバランサー65,66,67,68を基準軸15をはさんで反対側に設置することで、振動チューブ19とその付属構造物の重心は、常に、中点27上に存在するようにすることができる。
【0065】
次に、振動チューブ18の上流部固定端121から、下流部固定端131に至る、振動チューブ18とその付属構造物の振動系Aについても同様に、バランサー61,62,63,64を配置することで、その振動系Aの重心を中点26上に存在するようにすることができる。(図7では、振動系Aの奥に隠れて直接は表示されていない。部品番号は( )で表示する。)
【0066】
この結果、2本の振動チューブ18,19全体で振動バランスがとれていれば、それなりに高い振動絶縁性が得られるが、個々の振動チューブ18,19の振動系のバランスがとれていた方が、より高い振動絶縁性が期待できるコリオリ質量流量計が得られる。
【0067】
一般的に、製造上の問題や、一部異なる部品の使用(片側チューブにはコイル、反対側にはマグネット)によって、2本の振動チューブ18,19の振動系を完全に対称で同じものにするのは難しい。
【0068】
個々の振動系でバランスがとれていれば、その個々の振動系から漏れ出す振動成分を最小限にすることができるので、例え、2つの振動系間にアンバランスがあっても、全体での振動の漏れを少なくすることができるコリオリ質量流量計が得られる。
【0069】
振動バランスを良くして、振動漏れを少なくすることで、更に、振動絶縁性が向上し、高精度で高安定なコリオリ質量流量計が得られる。
【0070】
図8は本発明の他の実施例の要部構成説明、図9は図8のe−e断面図、図10は図8のs−s断面図である。
本実施例においては、2つの振動チューブ18と19との間に、励振器21,22と振動検出センサ23,24とが設置される。
【0071】
励振器21,22は図のZ方向の力を発生させ、2つの振動チューブ18,19に互いに逆位相となるような力を加える。
振動検出センサ23,24は2つの振動チューブ18,19の相対振動のZ方向成分振動を検出する。
【0072】
振動チューブ18とその付属構造物から成る振動系Aの重心が、中点26上に、振動チューブ19とその付属構造物から成る振動系Bの重心が、中点27上にあるように、バランサー61,62,63,64,65,66,67,68が設置されている。
【0073】
ハウジング6等の構造物と振動チューブ18,19の間に励振器を設置すると、振動チューブ18,19に力を加えるだけでなく、反作用としてハウジング6等の構造物にも同じ大きさで反対向きの反力が加わってしまう。
【0074】
ハウジング6等への余計な力は振動ノイズとなり、コリオリ質量流量計の精度や安定性を悪化させる。
本実施例では、励振器21,22は2本の振動チューブ18,19の間に設置されているので、ハウジング6等へ余計な力を加えることがないコリオリ質量流量計が得られる。
【0075】
作用、反作用の原理により,2本の振動チューブ18,19には、周波数,大きさが等しく、方向が逆の力を加えることが出来るコリオリ質量流量計が得られる。
【0076】
ハウジング6等の構造物と振動チューブ18,19の間に振動検出センサを設置すると、振動チューブ18,19の振動だけでなく、ハウジング6に加わる振動ノイズの振動も測定してしまい、コリオリ質量流量計の精度や安定性を悪化させる。
【0077】
本実施例では、振動検出センサ23,24は、2本の振動チューブ18,19の間に設置されているので、ハウジング6に加わる余計な振動ノイズの影響を受けにくいセンサコリオリ質量流量計が得られる。
【0078】
以上のことより、振動チューブ18,19間に励振器21,22、振動検出センサ23,24を設置することで、高精度、高安定なコリオリ質量流量計が得られる。
【0079】
なお、以上の説明は、本発明の説明および例示を目的として特定の好適な実施例を示したに過ぎない。したがって本発明は、上記実施例に限定されることなく、その本質から逸脱しない範囲で更に多くの変更、変形をも含むものである。
【0080】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の請求項1によれば、次のような効果がある。
(1)両振動チューブの重心は、振動系全体の中心に位置し、2つの振動チューブが同じ形状をしているので、外部から加わる振動ノイズは、振動系全体に一様に加わりやすい。
一般的にコリオリ流量計は上流と下流の振動の位相差を測定しているので、一様な振動ノイズが加わっても、流量測定に影響を受けない。
すなわち、外部振動ノイズに対して安定で、高精度なコリオリ流量計を得られる。
(2)温度変化により振動チューブは熱膨張、圧縮するが、直管の振動チューブと違い、緩やかに曲がっているので、熱による伸縮を吸収しやすい。
過度の熱応力が加わることもないので、使用温度範囲を広くすることが可能なコリオリ質量流量計が得られる。
【0081】
本発明の請求項2によれば、次のような効果がある。
(1)振動チューブは円周上を単振動するので、振動チューブの全長の変化は少ない。
振動チューブチューブの両固定端では、基準軸りの回転振動成分が中心になり、両固定端ではX、Y、Z方向成分の力の発生は大幅に抑えられる。
【0082】
また、2本の振動チューブが対称な方向に振動するので、回転振動成分も支持プレート上で打ち消し合い、振動の節を実現でき、外部に振動が漏れるのを防ぐことができるコリオリ質量流量計が得られる。
【0083】
(2)個々の振動チューブは、点対称な形状と振動モードを採用しているので、それぞれの振動チューブの重心は、両固定端の中点に位置し、不動である。また両チューブの重心も、振動系全体の中心に位置し、励振振動で重心が移動することも無い。
【0084】
励振振動による重心の移動も無くなるので、固定端を介して、振動が外に漏れ出すのが減少し、振動絶縁性を高めることができる。
振動絶縁性が高いと、低消費電力が可能で、環境変化や外的要因によるゼロ点やスパン変動を減らし、高精度で高安定なコリオリ流量計が得られる。
【0085】
(3)2本の振動チューブ間に、励振器と振動検出センサとが固定されることで、ノイズキャンセル効果も期待でき、耐ノイズ性が向上されたコリオリ流量計が得られる。
【0086】
本発明の請求項3によれば、次のような効果がある。
振動の節である振動チューブの両側の,上,下流端部と、振動チューブの中央付近は、振動の節になっているので、振動振幅がほぼゼロである。
【0087】
このような場所からリード線をハウジング等の不動構造物に接続させても、もともとの振動がないので、リード線を伝わって、外に振動が漏れることがなくなり、振動絶縁性が向上し、高精度で高安定なコリオリ質量流量計が得られる。
【0088】
特に、上,下流端部付近では、X、Y、Z方向の振動成分だけでなく、振動チューブのねじれ成分も小さいので、より一層、振動絶縁性が向上し、高精度で高安定なコリオリ質量流量計が得られる。
【0089】
本発明の請求項4によれば、次のような効果がある。
2本の振動チューブ全体で振動バランスがとれていれば、それなりに高い振動絶縁性が得られるが、個々の振動チューブとその付属構造物の振動系のバランスがとれていた方が、より高い振動絶縁性が期待できるコリオリ質量流量計が得られる。
【0090】
従って、本発明によれば、安定性、精度、耐振性が向上されたコリオリ質量流量計を実現することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の要部構成説明図である。
【図2】図1の正面図である。
【図3】本発明の他の実施例の要部構成説明図である。
【図4】図3の動作説明図である。
【図5】本発明の他の実施例の要部構成説明図である。
【図6】本発明の他の実施例の要部構成説明図である。
【図7】本発明の他の実施例の要部構成説明図である。
【図8】本発明の他の実施例の要部構成説明図である。
【図9】図8のe−e断面図である。
【図10】図8のs−s断面図である。
【図11】従来より一般に使用されている従来例の要部構成説明図である。
【図12】図8の側面図である。
【図13】図8の動作説明図である。
【図14】図8の動作説明図である。
【符号の説明】
2    フランジ
6    ハウジング
120  分岐部
121  上流側固定端部
122  上流側固定端部
130  合流部
131  下流側固定端部
132  下流側固定端部
14   基準軸
15   基準軸
18   振動チューブ
19   振動チューブ
211  励振器
212  励振器
221  励振器
222  励振器
231  振動検出センサ
232  振動検出センサ
241  振動検出センサ
242  振動検出センサ
25   中点
26   中点
27   中点
41   支持プレート
42   支持プレート
51   リード線
52   リード線
53   リード線
54   リード線
55   リード線
56   リード線
61   バランサー
62   バランサー
63   バランサー
64   バランサー
65   バランサー
66   バランサー
67   バランサー
68   バランサー
F1   軸方向力

Claims (4)

  1. 振動チューブ内に測定流体が流れ、この測定流体の流れと前記振動チューブの角振動によって生じるコリオリ力により、この振動チューブを変形振動させるコリオリ質量流量計において、
    測定流体が分岐する分岐部と、
    測定流体が合流する合流部と、
    前記分岐部の一方の流路への第1の上流側固定端部と前記合流部の一方の流路への第1の下流側固定端部との第1の中点を中心に点対称で3個の変曲点を有する曲線形状を有する第1の振動チューブと、
    前記分岐部の他方の流路に一端が接続され他端が前記合流部の他方の流路へ接続され前記第1の振動チューブと同様な曲線形状を有し前記第1の振動チューブが含まれる平面と同一の平面に含まれ前記第1の振動チューブから平行移動した位置に配置された第2の振動チューブと、
    前記第1の振動チューブと前記第2の振動チューブとを励振する励振器と、
    前記第1の振動チューブと前記第2の振動チューブの振動を検出する振動検出センサと
    を具備したことを特徴とするコリオリ質量流量計。
  2. 前記励振器として、
    前記第1の振動チューブを前記点対称の曲線形状を保持したまま前記第1の上流側固定端部と第1の下流側固定端部とを結ぶ直線を第1の基準軸としてこの第1の基準軸の各点から所定距離の円周線上で単振動する振動モードで駆動し前記第2の振動チューブを前記点対称の曲線形状を保持したまま前記第2の上流側固定端部と第2の下流側固定端部とを結ぶ直線を第2の基準軸としてこの第2の基準軸の各点から所定距離の円周線上で単振動する振動モードで駆動し且つ前記第1の振動チューブと前記第2の振動チューブとが同一の振動モード同一周波数で互いに逆位相になるように振動するように励振駆動する励振器
    を具備したことを特徴とする請求項1記載のコリオリ質量流量計。
  3. 前記励振器あるいは前記振動検出センサからのリードを前記中点あるいは前記上流側固定端部あるいは前記下流側固定端部を介して外部に取出すようにしたこと
    を特徴とする請求項1又は請求項2記載のコリオリ質量流量計。
  4. 前記第1の振動チューブとこの第1の振動チューブに取り付けられた前記励振器あるいは前記振動検出センサの部分の重心位置が前記第1の振動チューブの中点になるように前記第1の振動チューブに設けられた第1のバランサーと、
    前記第2の振動チューブとこの第2の振動チューブに取り付けられた前記励振器あるいは前記振動検出センサの部分の重心位置が前記第2の振動チューブの中点になるように前記第2の振動チューブに設けられた第2のバランサーと
    を具備した事を特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載のコリオリ質量流量計。
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